JP5854498B2 - 電子回路、温度測定方法、プログラム、火災警報器および火災警報受信出力装置 - Google Patents

電子回路、温度測定方法、プログラム、火災警報器および火災警報受信出力装置 Download PDF

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Description

本発明は電子回路、温度測定方法、プログラム、火災警報器および火災警報受信出力装置に関する。
近年、我が国では核家族化に加えて少子高齢化が進むに伴い、特に高齢者の世帯が増加しており、就寝中に発生した火災のために逃げ遅れて犠牲となる痛ましい事例があとを絶たない。このような状況に対応して、各地方自治体は、条例を制定し、一般家庭への火災警報器の取り付けを義務化している。例えば、札幌市は、平成20年6月1日から全ての住宅に各部屋への火災警報器の設置を条令で義務付けている。現在市販されている一般的な火災警報器の電源は、100Vの商用電源、乾電池、リチウム電池である。火災の検知手段には、煙式と熱式の2つがある。煙式火災警報器(たとえば、特許文献1)は寝室や廊下に、熱式火災警報器は台所に設置される。その発報手段は、光、音波、電波のいずれかである。特に、電波を発報手段とするタイプは、電波法に基づく小電力セキュリティシステムの無線局として機能することから、部屋毎に設置された火災警報器が連動して火災を報知できる利点がある。
ところで、住宅用火災警報器の電源には、リチウムイオン電池が使用されている。住宅用火災警報器には台所や浴室などには煙式火災警報器の設置が推奨され、油煙や水蒸気の多い台所や浴室には熱式火災警報器の設置が推奨されている。煙式火災警報器は誤動作しやすいといわれているが、熱式火災警報器でも誤動作が皆無という訳ではない。したがって、誤動作の回数が増えるにつれて、メーカーの保証する寿命(例えばリチウム電池では10年)が来る前に電池が消耗して実際の火災発生時に役立たなくなる危険性が高まる。また、必要以上に動作試験を繰り返した場合も同様の危険性が高まる。
一方、100Vの商用電源を使用する火災警報システムには、漏電などによるブレーカー遮断や電源ケーブル火災が起きたときは動作に支障をきたす弱点がある。偶発的な停電時間中に火災が発生する事態にも対応できない。
このように、従来の火災警報器は本質的に電源損失の危険性をかかえている。かかる状況下、たとえば、火災が実際に発生した時の熱を利用して機械的エネルギーを解放する方式で発電する方法(たとえば、特許文献2)、ペルチェ素子で直接熱電変換することによって発報に必要な電力を得る方法(たとえば、特許文献3、特許文献4、および特許文献5)などが開発され、熱式火災警報器をバッテリーレスにして、上述したような電源損失の危険を回避するようにしている。
特開2006−059278号公報 特開2005−228187号公報 特開2002−329264号公報 特許第4252585号 特開2007−310795号公報
しかしながら、これら特許文献2〜5に開示されるバッテリーレスの火災警報器を消防庁防火安全室長によるガイドラインである「台所等における住警器等の設置・維持の指導要領及び定温式住宅用火災警報器に係る技術ガイドラインについて」(平成17年1月25日 消防安第17号)に適合させることは以下の課題により極めて困難である。
まず、第1の課題として、周辺温度の測定精度が低い。この第1の課題は特許文献2に開示される機械的エネルギー解放方式にも、特許文献3、特許文献4および特許文献5に開示されているペルチェ素子熱電変換方式にも当てはまる。機械的エネルギー解放方式は、ゼンマイや重りなどにため込んだ機械的エネルギーを、バイメタルや溶融プラスチックなど熱変形で解放する。このため、様々な加熱パターンに対して不可逆であるという欠点がある。また、ペルチェ素子熱電変換方式の場合は、ペルチェ素子固有の熱容量により、周辺空気の温度変化に追随するのが遅れてしまい、上述の技術ガイドラインに適合しない。
また、第2の課題として、ペルチェ素子熱電変換方式の場合、上述の技術ガイドラインにおいて要求される発報開始温度(65℃)における起電力が小さい。例えば室温が20℃から65℃に上昇したときの無負荷時の発電電圧は約0.8Vあるが、火災警報器のマイコン立ち上げ時には一般的に約1.2Vの電圧で数百mA必要であり、様々な条件をプログラミングしたマイコンの起動を行うことができない。
本発明は、上述した課題の少なくとも1つを鑑みてなされたものであり、電力を確保して、精度よく周辺温度を測定可能な電子回路、温度測定方法、プログラム、火災警報器、および火災警報受信出力装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面としての電子回路は、熱電変換素子と、周辺温度の変化によって生じる熱電変換素子の熱電変換により発生した電圧を昇圧させ、その昇圧された電圧によって直に起電力を得る制御回路と、昇圧された電圧によって直に起電力を得て、制御回路により起動され、周辺温度を検出して電気信号に変換して出力する温度検出手段と、昇圧された電圧によって直に起電力を得て、制御回路により起動され、制御回路から出力される電気信号を音波、光、電波、機械的振動の少なくともいずれか1つに変換して出力する変換出力回路と、を備え、制御回路は、温度検出手段から出力される電気信号に基づいて周辺温度を計測し、計測した周辺温度が所定値に達した場合に電気信号を出力するものである。
電子回路を上述の構成とすることで、たとえば火災などによる輻射熱や熱対流の周辺温度の変化を受けて熱電変換素子が発電した電力が制御回路の駆動に用いられ、その制御回路が温度検出手段を駆動して周辺温度を測定するため、周辺温度の変化に素早く追随した正確な温度測定が可能になる。また、熱電変換素子の熱電変換により発生した電圧は、制御回路の初期動作が不安定にならないレベルまで昇圧されるため、たとえば、上述の技術ガイドラインにおいて要求される発報開始温度(65℃)などにおいても起電力を確保することが可能になる。なお、この電子回路は火災警報器以外であっても適用可能であり、バッテリーレスで精度よく周辺温度を測定させる用途であればどのような装置でも適用可能である。
電子回路を上述の構成とすることで、たとえば、この電子回路を有する火災警報器は、上述の技術ガイドラインにおいて要求される発報開始温度(65℃)において適切に火災警報を発報させることが可能となる。また、火災警報器以外の用途で、バッテリーレスで精度よく周辺温度を測定し、所定の温度に達したか否かを検出したい場合にこの電子回路を検出させたい装置やシステムに組み込むことで容易に実現可能である。
電子回路を上述の構成とすることで、たとえば、この電子回路を有する火災警報器に使用される警報の発報種類、発報方法に応じて火災警報を発報させることが可能となる。また、火災警報器以外の用途で、バッテリーレスで精度よく周辺温度を測定し、所定の温度に達したか否かを検出したい場合に、検出した際に音波、光、電波、機械的振動のいずれか一つを出力させて報知させることが容易となる。
電子回路を上述の構成とすることで、たとえば火災などによる輻射熱や熱対流の周辺温度の変化を受けて熱電変換素子が発電した電力が温度検出手段(熱容量の小さい高精度の温度センサーなど)の駆動に用いられるので、駆動された温度検出手段が周辺温度の変化に素早く追随した正確な温度を検出することが可能になる。また、温度検出手段自体の電源も確保でき、電子回路全体でバッテリーレスとなるため、電源損失の危険性が解消される。
また、本発明の一側面としての温度測定方法は、周辺温度の変化によって生じる熱電変換素子の熱電変換により発生した電圧を昇圧させる昇圧ステップと、昇圧ステップによって昇圧された電圧によって直に制御回路が起電力を得る起電力取得ステップと、起電力取得ステップにより起電力を得た制御回路により、周辺温度を検出して電気信号に変換して出力する温度検出手段が昇圧された電圧によって直に起電力を得て起動される起動ステップと、起動ステップで起動された温度検出手段が周辺温度を検出して電気信号に変換して出力する周辺温度検出ステップと、周辺温度検出ステップで出力される電気信号に基づいて制御回路が周辺温度を計測する周辺温度計測ステップと、起電力取得ステップにより起電力を得た制御回路により、変換出力手段が昇圧された電圧によって直に起電力を得て起動され、周辺温度計測ステップで計測した周辺温度が所定値に達した場合に出力される電気信号を音波、光、電波、機械的振動の少なくともいずれか1つに変換して出力する変換出力ステップと、を有するものである。
温度測定方法を上述のステップを有するものとすることで、たとえば、火災などによる輻射熱や熱対流の周辺温度の変化を受けて熱電変換素子が発電した電力が制御回路の駆動に用いられ、その制御回路が温度検出手段を駆動し、周辺温度が測定されるため、周辺温度の変化に素早く追随した正確な温度測定が可能になる。また、熱電変換素子の熱電変換により発生した電圧は、制御回路の初期動作が不安定にならないレベルまで昇圧されるため、たとえば、上述の技術ガイドラインにおいて要求される発報開始温度(65℃)などにおいても起電力を確保することが可能になる。なお、この温度測定方法は火災警報器に用いられる電子回路以外であっても適用可能であり、バッテリーレスで精度よく周辺温度を測定させる用途であればどのような装置の温度測定方法でも適用可能である。
また、本発明の一側面としてのプログラムは、周辺温度の変化によって生じる熱電変換素子の熱電変換により発生した電圧を昇圧させ、その昇圧された電圧によって直に起電力を得るコンピュータを、周辺温度を検出して電気信号に変換して出力する温度検出手段を昇圧された電圧によって直に起電力を得て起動させる起動手段、起動手段によって起動させた温度検出手段を制御して周辺温度を計測する周辺温度計測手段、昇圧された電圧によって直に起電力を得て起動されて周辺温度計測手段で計測した周辺温度が所定値に達した場合に出力される電気信号を音波、光、電波、機械的振動の少なくともいずれか1つに変換して出力する変換出力手段として機能させるためのプログラムである。
プログラムを上述の構成とすることで、たとえば、このプログラムによって実現される各手段として機能するマイコンが組み込まれた火災警報器において、火災による輻射熱や熱対流の周辺温度の変化を受けた熱電変換素子が発電した電力によりマイコンが駆動されると、温度センサーなどの温度検出手段を駆動させて、周辺温度を測定することができるため、周辺温度の変化に素早く追随した正確な温度測定が可能になる。なお、このプログラムは火災警報器に用いられるマイコン以外であっても適用可能であり、バッテリーレスで精度よく周辺温度を測定させる用途であればどのようなコンピュータでも適用可能である。
また、本発明の一側面としての火災警報器は、熱電変換素子と、周辺温度の変化によって生じる熱電変換素子の熱電変換により発生した電圧を昇圧させ、その昇圧された電圧によって直に起電力を得る制御回路と、制御回路により起動され、昇圧された電圧によって直に起電力を得て、周辺温度を検出して電気信号に変換して出力する温度検出手段と、制御回路により起動され、昇圧された電圧によって直に起電力を得て、温度検出手段から出力される電気信号に基づいて制御回路によって周辺温度が計測され、その計測された周辺温度が所定値に達した場合に制御回路によって出力される電気信号を音波、光、電波、機械的振動の少なくともいずれか1つ、またはこれらの2つ以上を組み合わせて警報信号として出力する変換出力回路とを有するものである。
火災警報器を上述の構成とすることで、上述した技術ガイドラインに適合した高品質の火災警報器とすることができる。しかも、熱電変換素子の熱電変換で得られた電圧を昇圧して起電力および電源を自己供給でき、周辺温度の変化に素早く追随した正確な温度測定が可能になる。さらには、火災警報器の設置者には危険を伴う高所作業となる電池交換が不要となる。また、火災警報器を設定する地方自治体にとってはバッテリーの回収費用の節約が可能になる。このように、設置後の運用コストが個人的にも社会的にも低く抑えられた高品質の火災警報器は、総合的に導入メリットが大きく、火災による被害の防止に役立ち、社会公共の福祉に多大の貢献をなすことが可能となる。
また、上述の火災警報器の変換出力回路は、制御回路によって出力される電気信号に基づいて電波を出力し、電波を物理的に離れた場所に設置されている受信装置において警報信号に変換させることが好ましい。
火災警報器を上述の構成とすることで、たとえば、電波法に基づく小電力セキュリティシステムの無線局として機能させ、物理的に離れた場所に設置された受信装置から火災警報を報知させることが可能となる。
また、本発明の一側面としての火災警報受信出力装置は、上述の火災警報器の備える変換出力回路から出力される電波を受信する受信手段と、受信手段で受信した電波に基づいて警報を発報させる警報発報手段とを備えるものである。
火災警報受信出力装置を上述の構成とすることで、たとえば、上述の火災警報器からの火災警報として出力された電波を受信可能で物理的に離れた場所にある監視センタなどに設置された装置から火災警報を報知することが可能となる。
以上、本発明によれば、起電力を確保して、精度よく周辺温度を測定可能な電子回路、温度測定方法、プログラム、火災警報器、および火災警報受信出力装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る電子回路の概略図である。 図1に示す昇圧回路とペルチェ素子の構成の一例を示す図である。 図1に示す電子回路が組み込まれた火災警報器の動作を示すフローチャートである。 図1に示す電子回路に、LED点滅回路を組み込んだ電子回路の概略図である。 図1に示す電子回路に、機械的振動発生機を組み込んだ電子回路の概略図である。 図1に示す電子回路に、電波発信回路を組み込んだ電子回路と、電子回路から発信された電波を受信して警報を発報させる電波受信器の概略図である。
以下、本発明に係る電子回路、温度測定方法、プログラム、火災警報器および火災警報受信出力装置について、図面を参照しつつ、実施の形態に基づいて説明する。なお、本発明に係る電子回路は、火災警報器に組み込まれている電子回路を一例として説明し、温度測定方法についてはこの電子回路の動作を一例として説明し、本発明に係るプログラムについては、電子回路に組み込まれている制御回路に記憶されているプログラムを一例として説明する。しかしながら、本発明に係る電子回路、温度測定方法、プログラムは、以下の実施の形態に限定されるものではない。
(電子回路の概略構成)
図1は、本発明の実施の形態に係る電子回路1の概略図である。電子回路1は、ペルチェ素子10、昇圧回路11、マイコン12、温度センサー13および音響発生回路14を有する。
ペルチェ素子10は、熱電素子の一種であり、素子に電圧を印加するとその表裏に温度差を生じる素子である。本実施例では、2種類の金属、または半導体の接合部に電流を流すと、一方から他方へ熱が移動するというペルチェ効果(Peltier effect)とは逆の作用、すなわち、温度差を付与することで起電力を生じさせる作用であるゼーベック効果を利用している。したがって、ペルチェ素子10は、このゼーベック効果のみを着目した場合にはゼーベック素子と呼ばれることもあり、熱エネルギーを電力エネルギーに変換する熱電変換素子である。なお、ペルチェ素子10の構造は、本出願人の特開2007−310795号公報などで既に公知であるから図示および詳細な説明は省略するが、このゼーベック効果を利用し、火災で発生した熱にさらされるペルチェ素子10の前面と、その熱の輻射を避けるペルチェ素子10の背面との温度差によって生じた電圧が、後述するマイコン12および温度センサー13の起電力として利用される。なお、ペルチェ素子10は、火災警報器の前面に固定され、背面に銅やアルミなどの熱伝導性に優れた金属(ヒートシンク)と密着して冷却させることが好ましい。
昇圧回路11は、ペルチェ素子10のゼーベック効果によって生じた電圧をマイコン12が安定に起動する電圧まで上昇させる。図2は、図1に示す昇圧回路11とペルチェ素子10の構成の一例である。ペルチェ素子10からの発電電流は、昇圧回路11の一部である蓄電素子11Aに蓄えられる。そして、昇圧回路11の一部である昇圧IC11Bは、蓄電素子11Aの端子電圧が起動電圧に達した時点で昇圧した電流を負荷たるマイコン12に供給する。
マイコン12は、昇圧回路11から供給された起動電圧によって起動されると、温度センサー13を作動させて、火災警報器の周辺の温度(気温)の時間変化を正確に計測し、計測された温度が予めプログラミングされた条件(たとえば、測定された周辺温度が65度に達した場合に発報するなど)に合致すれば音響発生回路14を作動させて警報を音波で発信する。
温度センサー13は、たとえばサーミスター、赤外線センサー、熱電対などであり、検知温度を電気的信号に変換してマイコン12に出力する。なお、温度センサー13の種類は問わないが、自身の熱容量が小さく、消費電力が少ないものが望ましい。
(火災警報器の動作)
図3は、図1に示す電子回路1が組み込まれた火災警報器の動作を示すフローチャートである。
図3に示すように、火災が発生すると、高温の空気対流がペルチェ素子10の前面にあたり、熱流束が同素子を貫通して電圧が発生する(START)。そして、昇圧回路11によりマイコン12が安定して起動する電圧まで上昇されると(ステップS1)、マイコン12が起動する(ステップS2)。昇圧回路11によって起動されたマイコン12は、温度センサー13を作動させる(ステップS3)。マイコン12は、温度センサー13が出力する電気信号から検出された周辺空気の温度を取得する(ステップS4)。そして、マイコン12は、ステップS4で取得した周辺空気の温度が発報させる所定の温度(発報温度)に達したか否かの判定を行い(ステップS5)、達した場合には(ステップS5でYES)、音響発生回路14によって警報を発報させて(ステップS6)、処理を終了する(END)。
(その他の変形例)
図1に示した電子回路1は、たとえば、図4に示す電子回路1Aのように、音響発生回路14に加えて、LED点滅回路15を取り付ければ図3に示したステップS6の処理において光でも警報を発報させることができる。なお、音響発生回路14のかわりに、LED点滅回路15を取り付けたものであってもよい。
また、電子回路1は、たとえば、図5に示す電子回路1Bのように、音響発生回路14に加えて、機械的振動発生機16を取り付ければ図3に示したステップS6の処理において機械的な振動でも警報を発報させることができる。なお、音響発生回路14のかわりに、機械的振動発生機16を取り付けたものであってもよい。
さらに、電子回路1は、たとえば、図6に示す電子回路1Cのように、音響発生回路14に加えて、電波発信回路17を取り付け、電波を発信させるようにしてもよい。その場合、人に警報を報知するためには、電子回路1が組み込まれた火災警報器から発信される電波を受信可能な電波受信器2を別途設け、電波受信器2の電波受信回路21で受信できるようにし、制御部22の制御により、人間が直ちに検知できる音波、機械的振動、光などによる警報を発報可能な警報発報部23によって発報させることが好ましい。なお、電波受信機2の電源には、バッテリーやAC100Vの商用電源を用いる。この部分についてはバッテリーレスとはならないが、従来の火災警報器が高所に取り付けられるのに対して、電波受信器2は例えば腕時計程度の大きさに小型化すれば、電池の容量を手元で容易に確認できる。さらに、一つの電波受信機2で複数の電子回路1が組み込まれた火災警報器からの受信を行うことは容易に可能であるから、実質的に管理すべき電池の数は一つで済む。このように、電波による発報においても、電子回路1が組み込まれた火災警報器本体のバッテリーレス化は有意義である。
すなわち、本実施例の電子回路1が組み込まれた火災警報器からの警報の発報方法は、音波、機械的振動、光、電波のいずれでもよく、また、これらを複数の組み合わせものであってもよい。
〔実施例1〕
市販の40mm角ペルチェ素子の表(おもて)面に黒色の耐熱塗料を塗布し、裏面に縦40mm、横40mm、高さ20mmの銅ブロックを取り付けた。ペルチェ素子の端子から後段には、図1に示した電子回路1と同機能の電子回路を組んで、警報を電波で発信するように配線した。この装置を長さ100mm、幅50mm、高さ25mmのABS樹脂ケースに入れてペルチェ素子の形状にあう開口部を設けた。サーミスター式温度センサーは、ペルチェ素子の下端面から3mmの距離に窓を設けて取り付けた。窓は銅箔で封をして、その表面に黒色の耐熱塗料を塗布した。サーミスター式温度センサーの感知部は銅箔の裏側に接触させた。発報は、マイコンから音響発生信号をピエゾ素子に供給する方式とした。本装置を既出の技術ガイドラインに記載されている条件である「81.25度の温度の風速1メートル毎秒の垂直気流に投入」したところ、37秒で火災警報を発し、発報40秒以内を要求する作動試験に合格していることが確認された。
〔実施例2〕
実施例1に示した火災警報器の音波発信回路に電波発信回路を併設する改造を行った。電波発信はマイコンが作動後の2秒間に限定し、以後は音波発信回路が動作するようにプログラミングした。電波受信機には、発信電波を受信して音波で警報を発する回路を取り付けた。電波受信機の電源にはリチウムイオン電池を用いた。
本装置を既出の技術ガイドラインに記載されている条件「81.25度の温度の風速1メートル毎秒の垂直気流に投入」したところ、30秒で受信機から警報音が発報し、発報40秒以内を要求する作動試験に合格していることが確認された。また、音波は1分以上70dB以上の強度で発生し続けた。
〔実施例3〕
実施例1の温度センサーを赤外線センサーに置き換える改造を行い、同様の条件で作動試験を行ったところ、39秒で火災警報を発し、発報40秒以内を要求する作動試験に合格していることが確認された。
〔実施例4〕
実施例2と同様の音波発信回路と電波発信回路が併設された電子回路を組み込んだ火災警報器を4個作成し、それらに対応した電波受信機(音波発生)を1個用意した。4個の火災警報器のマイコンには1番から4番の番号を付与して電波発信時に番号情報を送るようにプログラミングした。2番の火災警報器を既出の技術ガイドラインに記載されている条件「81.25度の温度の風速1メートル毎秒の垂直気流に投入」したところ、32秒で電波受信機が2番を表示しながら音波を出し、34秒後に2番の火災警報器は1分以上70dBの音波を発し続けた。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。たとえば、電波受信器2にインターネットなどのネットワークを介して通信可能な通信インタフェースを設け、電波受信器2の制御部22が、警報信号をその通信インタフェースとネットワークを介して、監視センタ(不図示)内に設置されたコンピュータに送信し、警報をその受信したコンピュータ側で報知させる形態としてもよい。これによれば、火災警報の遠隔監視が可能となる。
1,1A,1B,1C・・・電子回路、2・・・電波受信器、10・・・ペルチェ素子(熱電変換素子の一例)、11・・・昇圧回路、11A・・・蓄電素子、11B・・・昇圧IC、12・・・マイコン、13・・・温度センサー、14・・・音響発生回路、15・・・LED点滅回路、16・・・機械的振動発生機、17・・・電波発信回路、21・・・電波受信回路、22・・・制御部、23・・・警報発報部

Claims (6)

  1. 熱電変換素子と、
    周辺温度の変化によって生じる前記熱電変換素子の熱電変換により発生した電圧を昇圧させ、その昇圧された電圧によって直に起電力を得る制御回路と、
    前記昇圧された電圧によって直に起電力を得て、前記制御回路により起動され、前記周辺温度を検出して電気信号に変換して出力する温度検出手段と、
    前記昇圧された電圧によって直に起電力を得て、前記制御回路により起動され、前記制御回路から出力される電気信号を音波、光、電波、機械的振動の少なくともいずれか1つに変換して出力する変換出力回路と、
    を備え、
    前記制御回路は、前記温度検出手段から出力される前記電気信号に基づいて前記周辺温度を計測し、計測した前記周辺温度が所定値に達した場合に電気信号を出力する、
    ことを特徴とする電子回路。
  2. 周辺温度の変化によって生じる熱電変換素子の熱電変換により発生した電圧を昇圧させる昇圧ステップと、
    前記昇圧ステップによって昇圧された電圧によって直に制御回路が起電力を得る起電力取得ステップと、
    前記起電力取得ステップにより起電力を得た前記制御回路により、前記周辺温度を検出して電気信号に変換して出力する温度検出手段が前記昇圧された電圧によって直に起電力を得て起動される起動ステップと、
    前記起動ステップで起動された前記温度検出手段が前記周辺温度を検出して電気信号に変換して出力する周辺温度検出ステップと、
    前記周辺温度検出ステップで出力される前記電気信号に基づいて前記制御回路が前記周辺温度を計測する周辺温度計測ステップと、
    前記起電力取得ステップにより起電力を得た前記制御回路により、変換出力手段が前記昇圧された電圧によって直に起電力を得て起動され、前記周辺温度計測ステップで計測した前記周辺温度が所定値に達した場合に出力される電気信号を音波、光、電波、機械的振動の少なくともいずれか1つに変換して出力する変換出力ステップと、
    を有することを特徴とする温度測定方法。
  3. 周辺温度の変化によって生じる熱電変換素子の熱電変換により発生した電圧を昇圧させ、その昇圧された電圧によって直に起電力を得るコンピュータを、
    前記周辺温度を検出して電気信号に変換して出力する温度検出手段を前記昇圧された電圧によって直に起電力を得て起動させる起動手段、
    前記起動手段によって起動させた前記温度検出手段を制御して周辺温度を計測する周辺温度計測手段、
    前記昇圧された電圧によって直に起電力を得て起動されて前記周辺温度計測手段で計測した前記周辺温度が所定値に達した場合に出力される電気信号を音波、光、電波、機械的振動の少なくともいずれか1つに変換して出力する変換出力手段、
    として機能させるためのプログラム。
  4. 熱電変換素子と、
    周辺温度の変化によって生じる前記熱電変換素子の熱電変換により発生した電圧を昇圧させ、その昇圧された電圧によって直に起電力を得る制御回路と、
    前記制御回路により起動され、前記昇圧された電圧によって直に起電力を得て、前記周辺温度を検出して電気信号に変換して出力する温度検出手段と、
    前記制御回路により起動され、前記昇圧された電圧によって直に起電力を得て、前記温度検出手段から出力される前記電気信号に基づいて前記制御回路によって前記周辺温度が計測され、その計測された前記周辺温度が所定値に達した場合に前記制御回路によって出力される電気信号を音波、光、電波、機械的振動の少なくともいずれか1つ、またはこれらの2つ以上を組み合わせて警報信号として出力する変換出力回路と、
    を有する、
    ことを特徴とする火災警報器。
  5. 請求項に記載の火災警報器であって、
    前記変換出力回路は、
    前記制御回路によって出力される電気信号に基づいて電波を出力し、前記電波を物理的に離れた場所に設置されている受信装置において警報信号に変換させる、
    ことを特徴とする火災警報器。
  6. 請求項に記載の火災警報器の備える前記変換出力回路は電波を出力するものであり、
    前記電波を受信する受信手段と、
    前記受信手段で受信した電波に基づいて警報を発報させる警報発報手段と、
    を備えることを特徴とする火災警報受信出力装置。
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