JP2008202885A - 高低温度試験装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペルチェモジュールを用いて効率良く温度試験対象物の加熱や冷却を行える高低温度試験装置を提供する。
【解決手段】ペルチェモジュール1上に加熱冷却対象物9を載置し、ペルチェモジュール1の下側には、流通領域11を備えたジャケット12を熱的に接続して配置する。ペルチェモジュール1による加熱冷却対象物の冷却時には熱媒体を第1の熱媒体槽31の下端側から流通領域11内に導入し、熱媒体導出路21から導出して第2の熱媒体槽32に貯留し、ペルチェモジュール1による加熱冷却対象物9の加熱時には、熱媒体を第2の熱媒体槽32の上端側から流通領域11内に導入し、熱媒体導出路21から導出して第1の熱媒体槽31に貯留することで、流通領域11内を通る熱媒体の温度をペルチェモジュール1による加熱冷却対象物9の冷却時よりも加熱時の方が高くなるようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は、ペルチェモジュールを用いて加熱冷却対象物(温度試験対象物)を加熱したり冷却したりして目標温度にするために用いられる高低温度試験装置に関するものである。
従来、産業用、業務用、家電用として、温度試験対象物を加熱したり冷却したりすることが多く行われている。このような加熱冷却に際し、従来、例えば対象となる加熱冷却対象物を恒温槽内に入れ、例えばヒータにより形成した熱風を恒温槽内に送り込んで加熱冷却対象物を加熱したり、コンプレッサにより形成した冷風を恒温槽内に送り込んで加熱冷却対象物を冷却したりすることにより行っていた。
しかしながら、上記のような恒温槽を用いた温度制御方法は、加熱冷却対象物が小型の場合でも恒温槽内全体に熱風や冷風を送って、恒温槽内全体の温度を高くしたり低くしたりしなければならないため、非常に多くのエネルギーが必要となり、エネルギー効率が非常に悪い。
そこで、エネルギー効率が良好な温度試験方法として、本発明者は、ペルチェモジュールを用いることを考えた。ペルチェモジュールは、構造が比較的簡単で小型化が可能であり、様々な構成のものが提案されている(例えば、特許文献1、2、参照。)。
ペルチェモジュールは、複数の熱電変換素子を接続して成る回路を有して、該回路に流す電流の向きに応じ、対向する一端側と他端側の一方の面を放熱面と成し、他方の面を吸熱面と成すものであり、例えば加熱冷却対象物を直接的に加熱したり冷却したりできるので、加熱冷却対象物の加熱や冷却を効率的に加熱したり冷却したりすることができ、しかも、高精度な温度制御が実現できるという利点がある。
図6(a)には、ペルチェモジュールの代表的な構成例が模式的な側面図により示されており、図7には、このペルチェモジュール1の模式的な斜視構成が、その動作と共に示されている。このペルチェモジュール1は、上下方向に互いに間隔を介して配置された絶縁性基板6,7の間に、水平方向に互いに間隔を介して複数配置されたP型(p型)の熱電変換素子5(5a)とN型(n型)の熱電変換素子5(5b)とを立設配置し、熱電変換素子5(5a,5b)を電極2(図7には、図示せず)により電気的に接続して形成されている。
絶縁性基板6,7は、一般に、アルミナ(Al)等のセラミックにより形成されており、前記電極2は、絶縁性基板6,7の対向面16,17に互いに間隔を介して複数形成されている。電極2上には図示されていない半田が形成されており、該半田を介して熱電変換素子5が電極2上に固定されている。熱電変換素子5(5a,5b)の回路は、リード端子(図示せず)とリード線28を介して電源回路等に接続されている。なお、図6(a)、図7は、それぞれ模式図であり、熱電変換素子5(5a,5b)の配設数等の詳細な構成は正確に示していないが、これらは、必要に応じて適宜設定されるものである。
ペルチェモジュール1において、熱電変換素子5(5a,5b)の接続回路に電流を流すと、P型の熱電変換素子5aとN型の熱電変換素子5bに電極2を介して電流が流れて、熱電変換素子5(5a,5b)と電極2との接合部(界面)で冷却・加熱効果が生じる。そして、例えば図7に示すように、熱電変換素子5(5a,5b)に流す電流の方向によって、熱電変換素子5(5a,5b)の一方の端部側、例えば一端側(上側)の絶縁性基板6側が吸熱(冷却)面と成し、熱電変換素子5(5a,5b)の他方の端部、例えば他端側(下側)の絶縁性基板7側が放熱面(排熱面)と成し、熱の移動が行われる。また、前記電流を流す方向を逆にすると、吸熱面と放熱面が逆になる。
特開平9−181362号公報 特開平10−178216号公報
ところで、例えばペルチェモジュール1の一端側の面上に加熱冷却対象物を載置し、該加熱冷却対象物を冷却する場合に、ペルチェモジュール1を効率良く動作させるためには、ペルチェモジュール1の他端側の面側の温度は低いことが好ましく、そのため、従来は、ペルチェモジュール1の他端側の面側に水冷装置等を設けて冷却することが一般的に行われている。
しかしながら、上記とは逆に、ペルチェモジュール1の一端側の面上に載置した加熱冷却対象物を加熱する場合には、ペルチェモジュール1の他端側の面側の温度は高いことが好ましいため、加熱冷却対象物の加熱時に上記水冷装置によってペルチェモジュール1の他端側の面側を冷却すると、ペルチェモジュール1の効率を下げることになる。したがって、ペルチェモジュール1を効率良く動作させて、例えば加熱冷却対象物の加熱と冷却とを繰り返し行うヒートサイクル試験等を行うことができる装置を実現することは難しかった。
本発明は、上記従来の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、ペルチェモジュールを用いて効率良く温度試験対象物の加熱や冷却を行うことができる高低温度試験装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明は、複数の熱電変換素子を接続して成る回路を有して、該回路に流す電流の向きに応じ、対向する一端側と他端側の一方の面を放熱面と成し他方の面を吸熱面と成すペルチェモジュールの一端側の面上に、該ペルチェモジュールによって加熱と冷却とを行う加熱冷却対象物を載置し、前記ペルチェモジュールの他端側の面側には熱媒体を流通させる流通領域を備えた熱媒体流通領域形成部材を熱的に接続して配置し、前記ペルチェモジュールの動作中に前記熱媒体流通領域形成部材に熱媒体を流通させる熱媒体流通作動装置を設け、該熱媒体流通作動装置により流通させる熱媒体の温度を前記ペルチェモジュールによる前記加熱冷却対象物の冷却時よりも加熱時の方が高くなるようにする構成をもって課題を解決する手段としている。
また、第2の発明は、上記第1の発明の構成に加え、前記熱媒体流通作動装置は、熱媒体流通領域形成部材の流通領域内に熱媒体を導入する熱媒体導入路と、前記流通領域内から熱媒体を導出する熱媒体導出路と、熱媒体の流れを形成するポンプと、熱媒体を貯留する第1と第2の熱媒体槽とを有し、該第1の熱媒体槽の一端側の下端側と前記第2の熱媒体槽の一端側の上端側にはそれぞれ熱媒体の導入と導出を行う熱媒体出入口が形成され、前記第1と第2の熱媒体槽はその他端側が連通路を通して互いに連通しており、前記熱媒体導出路は分岐部を介して分岐先端側が前記第1の熱媒体槽の熱媒体出入口側と前記第2の熱媒体槽の熱媒体出入口側とにそれぞれ接続されており、前記熱媒体導入路は分岐部を介して分岐先端側が前記第1の熱媒体槽の熱媒体出入口側と前記第2の熱媒体槽の熱媒体出入口側とにそれぞれ接続されており、ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の冷却時には前記ポンプを駆動して熱媒体を前記第1の熱媒体槽から前記熱媒体導入路を通して前記流通領域内に導入し前記熱媒体導出路から導出して第2の熱媒体槽に貯留し、前記ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の加熱時には前記ポンプを駆動して熱媒体を前記第2の熱媒体槽から前記熱媒体導入路を通して前記流通領域内に導入し前記熱媒体導出路から導出して第1の熱媒体槽に貯留するように、熱媒体の流路の切り替え制御と前記ポンプの駆動制御とを行う切り替え駆動制御手段が設けられていることを特徴とする。
さらに、第3の発明は、上記第1の発明の構成に加え、前記加熱冷却対象物の加熱と冷却とを行うペルチェモジュールを温度試験用ペルチェモジュールとし、熱媒体流通作動装置は、熱媒体流通領域形成部材の流通領域内に熱媒体を導入する熱媒体導入路と、前記流通領域内から熱媒体を導出する熱媒体導出路と、熱媒体の流れを形成するポンプと、前記熱媒体導出路の出口端と前記熱媒体導入路の入口端とを連通する連通部に設けられて該連通部内の熱媒体の加熱と冷却とを行う熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュールとを有し、前記温度試験物用ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の冷却時には前記熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュールにより前記連通部内の熱媒体を冷却し、前記温度試験用ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の加熱時には前記熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュールにより前記連通部内の熱媒体を加熱して、冷却または加熱された熱媒体を前記ポンプの駆動により前記熱媒体導入路と前記流通領域内と前記熱媒体導出路に順に通して循環させる熱媒体加熱冷却循環制御手段が設けられていることを特徴とする。
さらに、第4の発明は、上記第1または第2または第3の発明の構成に加え、前記熱媒体は水または不凍液としたことを特徴とする。
本発明の高低温度試験装置は、ペルチェモジュールを用いて加熱冷却対象物(温度試験対象物)の加熱や冷却を行うので、恒温槽内に熱風や冷風を送って温度試験対象物を加熱したり冷却したりする場合と異なり、加熱冷却対象物を直接的に加熱したり冷却したりすることができるので効率的に加熱や冷却を行うことができ、かつ、複数の熱電変換素子を接続して成る回路に流す電流の向きに応じ、対向する一端側と他端側の一方の面を放熱面と成し他方の面を吸熱面と成すので、非常に簡単に、加熱や冷却を行うことができる。また、ペルチェモジュールは、小型で、かつ、正確な温度制御が可能である。
また、ペルチェモジュールは、その特性上、ペルチェモジュールの一端側の面上に載置した加熱冷却対象物を冷却する場合に、ペルチェモジュールの他端側の面側の温度は低いことが好ましく、その逆に、加熱冷却対象物を加熱する場合には、ペルチェモジュールの他端側の面側の温度が高いことが好ましい。本発明は、ペルチェモジュールの他端側の面側に配置する熱媒体流通領域形成部材の流通領域に熱媒体を流通させ、この熱媒体の温度を、前記ペルチェモジュールによる前記加熱冷却対象物の冷却時よりも加熱時の方が高くなるようにするので、ペルチェモジュールの他端側の面側の温度を好ましい温度にすることができ、ペルチェモジュールの効率を良好にできる。
また、本発明において、熱媒体流通領域形成部材の流通領域に熱媒体を流通させる熱媒体流通作動装置が、熱媒体を貯留する第1と第2の熱媒体槽とを有し、ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の冷却時には熱媒体を第1の熱媒体槽から流通領域内に導入し、流通領域内から熱媒体導出路を介して第2の熱媒体槽に貯留し、ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の加熱時には熱媒体を前記第2の熱媒体槽から前記流通領域内に導入し、流通領域内から熱媒体導出路を介して第1の熱媒体槽に貯留する構成によれば、第1と第2の熱媒体槽からペルチェモジュールの他端側の面側の流通領域内に導入する熱媒体がペルチェモジュールの他端側の面で熱交換することにより、第2の熱媒体槽に貯留する熱媒体の温度を第1の熱媒体槽に貯留する熱媒体の温度より低くできる。
つまり、ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の冷却時には、第1の熱媒体槽からペルチェモジュールの他端側の面側の流通領域内に導入する熱媒体がペルチェモジュールの他端側の面で熱交換して加熱され、第2の熱媒体槽の上端側から第2の熱媒体槽に導入されて貯留されるので、温度を高められた熱媒体が第2の熱媒体槽内に貯留され、一方、ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の加熱時には、第2の熱媒体槽からペルチェモジュールの他端側の面側の流通領域内に導入する熱媒体がペルチェモジュールの他端側の面で熱交換して冷却され、第1の熱媒体槽の下端側から第1の熱媒体槽に導入されて貯留されるので、温度を低くされた熱媒体が第1の熱媒体槽内に貯留されることになり、第2の熱媒体槽に貯留する熱媒体の温度を第1の熱媒体槽に貯留する熱媒体の温度より高くできる。
したがって、上記のような第1と第2の熱媒体槽を設けた構成により、簡単な構成で、ペルチェモジュールの他端側の面側の流通領域に流通させる熱媒体の温度を、加熱冷却対象物の冷却時よりも加熱時の方が高くなるようにすることができ、ペルチェモジュールの他端側の面側の温度を好ましい温度にすることができ、ペルチェモジュールの効率を良好にできる。
なお、この構成では、第1と第2の熱媒体槽が連通路を介して連通されており、第1の熱媒体槽内の熱媒体の一部と第2の熱媒体槽内の熱媒体の一部とが連通路を介して入れ替わることもあり、ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の加熱と冷却とを良好に繰り返し行うことができる。また、第1の熱媒体槽内の熱媒体と第2の熱媒体槽内の熱媒体との入れ替わりが生じても、第1の熱媒体槽の熱媒体出入口は、その下端側に設けられ、第2の熱媒体槽の熱媒体出入口は、その上端側に設けられているので、第2の熱媒体槽から熱媒体流通領域形成部材の流通領域に流通させる熱媒体の温度を高めにし、第1の熱媒体槽から前記流通領域に流通させる熱媒体の温度を低めにできる。
また、本発明において、加熱冷却対象物の加熱と冷却とを行うペルチェモジュールを温度試験用ペルチェモジュールとし、熱媒体流通領域形成部材の流通領域に熱媒体を流通させる熱媒体流通作動装置を、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュールを設けて形成した構成によれば、前記温度試験物用ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の冷却と加熱とに合わせて、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュールにより熱媒体を冷却したり加熱したりしてこの熱媒体を流通させることにより、温度試験用ペルチェモジュールの他端側の面側に配置する熱媒体流通領域形成部材の流通領域に流通させる熱媒体の温度を、加熱冷却対象物の冷却時よりも加熱時の方が高くなるようにすることができる。
したがって、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュールを用いて、温度試験用ペルチェモジュールの他端側の面側の温度を好ましい温度にすることができ、温度試験用ペルチェモジュールの効率を良好にできる。
さらに、本発明において、熱媒体は水または不凍液とすることにより、適切な熱媒体を容易に入手して高低温度試験装置に適用することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図1には、本発明に係る高低温度試験装置の第1実施形態例がブロック図を含む模式図により示されている。
同図に示すように、本実施形態例の高低温度試験装置10は、ペルチェモジュール1を有している。本実施形態例では、図6(a)に示したようなペルチェモジュール1を適用しており、その一端側の面上には、該ペルチェモジュール1によって加熱と冷却とを行う加熱冷却対象物9を載置し、この加熱冷却対象物(温度試験対象物)9の加熱と冷却とを、例えば図3に示すように繰り返し行うヒートサイクル試験を行う。なお、この例において、ペルチェモジュール1の一端側(上端側)の面と加熱冷却対象物9との間には恒温プレート29を配置している。ペルチェモジュール1の恒温プレート29側には、加熱冷却対象物9の温度を検出する温度検出センサ46を設けられている。
また、ペルチェモジュール1の他端側の面側には、熱媒体流通領域形成部材としてのアルミニウム製のジャケット12を熱的に接続して配置している。このジャケット12は、図1において断面図により示されており、熱媒体を流通させる流通領域11を備えている。この流通領域11は、ジャケット12の底面側と側面側と上面側とに沿って順に熱媒体を流通させる通路状に形成されている。本実施形態例において、熱媒体は水であり、前記ジャケット12には、前記ペルチェモジュール1の動作中に、流通領域11内に熱媒体を流通させる熱媒体流通作動装置13が接続されている。
熱媒体流通作動装置13は、ジャケット12の流通領域内11に熱媒体を導入する熱媒体導入路21と、前記流通領域11内から熱媒体を導出する熱媒体導出路20と、熱媒体の流れを形成するポンプ22と、熱媒体を貯留する第1と第2の熱媒体槽31,32とを有しており、ポンプ22は、熱媒体導入路21に設けられている。
図1において、第1と第2の熱媒体槽31,32は断面図により示されており、同図に示すように、第1の熱媒体槽31の上側に第2の熱媒体槽32が配置されている。第1の熱媒体槽31の一端側の下端側と第2の熱媒体槽32の一端側の上端側にはそれぞれ、熱媒体の導入と導出を行う熱媒体出入口25,26が形成されており、第1と第2の熱媒体槽31,32は、その他端側37,38が連通路50を通して互いに連通している。第1の熱媒体槽31の熱媒体出入口25には、熱媒体入出路18が、第2の熱媒体槽32の熱媒体出入口26には、熱媒体入出路19が、それぞれ接続されている。
また、前記熱媒体導出路20は分岐部23により分岐し、その分岐先端側は、前記熱媒体入出路18,19を介して第1の熱媒体槽31の熱媒体出入口25側と第2の熱媒体槽32の熱媒体出入口26側とにそれぞれ接続されている。前記熱媒体導入路21は分岐部24により分岐し、その分岐先端側は、前記熱媒体入出路18,19を介して第1の熱媒体槽31の熱媒体出入口25側と第2の熱媒体槽32の熱媒体出入口26側とにそれぞれ接続されている。
前記熱媒体導出路20の分岐部23と前記熱媒体導入路21の分岐部24には、それぞれ、その近傍に、流路切り替え手段39,40が設けられており、これらの流路切り替え手段39,40は、図1に示すように、切り替え駆動制御手段41に接続されている。切り替え駆動制御手段41は制御装置4内に設けられており、この制御装置4には、前記ペルチェモジュール1の駆動を制御するペルチェモジュール駆動制御手段42と、前記温度検出センサ46により検出した温度を受信する温度受信手段43と、比較判断回路44と、通信インターフェース45とが設けられており、通信インターフェース45はパーソナルコンピュータ47に接続されている。
通信インターフェース45には、パーソナルコンピュータ47から加熱冷却対象物9の目標温度の情報が加えられ、通信インターフェース45は、その情報を比較判断回路44に加える。
比較判断回路44は、通信インターフェース45から加えられる目標温度と、温度受信手段43が受信した受信温度(つまり、温度検出センサ46による検出温度)とを比較し、温度検出センサ46による検出温度が前記目標温度よりも高いときには、ペルチェ駆動制御手段42と切り替え駆動制御手段41に冷却側駆動信号を加え、その逆に、温度検出センサ46による検出温度が前記目標温度よりも低いときには、ペルチェ駆動制御手段42と切り替え駆動制御手段41に加熱側駆動信号を加える。
ペルチェ駆動制御手段42は、比較判断回路44から冷却側駆動信号が加えられたときには、ペルチェモジュール1の一端側の面(ここでは上面)が吸熱面となるようにペルチェモジュール1を駆動し、比較判断回路44から加熱側駆動信号が加えられたときには、ペルチェモジュール1の一端側の面が放熱面となるようにペルチェモジュール1を駆動する。
切り替え駆動制御手段41は、前記ポンプ22にも接続されており、ポンプ22の駆動制御と流路切り替え手段39,40の切り替え制御とを以下のようにして行う。つまり、切り替え駆動制御手段41は、比較判断回路44から冷却側駆動信号が加えられたときには、ペルチェモジュール1による加熱冷却対象物9の冷却時となるので、前記ポンプ22を駆動して熱媒体を前記第1の熱媒体槽31の下端側から前記熱媒体入出路18と前記熱媒体導入路21を通して前記流通領域11内に導入し、前記熱媒体導出路20から導出して第2の熱媒体槽32に貯留するように、流路切り替え手段39,40の切り替え制御による熱媒体の流路の切り替え制御と前記ポンプ22の駆動制御とを行う。
また、比較判断回路44から加熱側駆動信号が加えられたときには、前記ペルチェモジュール1による加熱冷却対象物9の加熱時となるので、前記ポンプ22を駆動して熱媒体を前記第2の熱媒体槽32の上端側から前記熱媒体入出路18と前記熱媒体導入路21を通して前記流通領域11内に導入し、前記熱媒体導出路20から導出して第1の熱媒体槽31に貯留するように、流路切り替え手段39,40の切り替え制御による熱媒体の流路の切り替え制御と前記ポンプ22の駆動制御とを行う。
そして、この流路切り替えにより、本実施形態例では、熱媒体流通作動装置13により流通させる熱媒体の温度を、前記ペルチェモジュール1による前記加熱冷却対象物9の冷却時よりも加熱時の方が高くなるようにすることを特徴とする。
なお、前記比較判断回路44に、前記検出温度が前記目標温度より高い状態が予め定めた冷却側駆動開始判断基準時間以上継続したときに、ペルチェ駆動制御手段42と切り替え駆動制御手段41に冷却側駆動信号を加える遅延回路と、前記検出温度が前記目標温度より低い状態が予め定めた加熱側駆動開始判断基準時間以上継続したときに、ペルチェ駆動制御手段42と切り替え駆動制御手段41に加熱側駆動信号を加える遅延回路との、少なくとも一方を設けてもよいし、このような遅延回路は設けなくてもよい。つまり、ペルチェ駆動制御手段42による制御形態は特に限定されるものでなく、適宜設定されるものであり、切り替え駆動制御手段41による流路切り替えとポンプ駆動のタイミングは、ペルチェモジュール1の駆動に同期して適宜行われるものである。
図4(a)には、本実施形態例に適用されているペルチェモジュール1の冷却能力特性例が示されており、図4(b)には、ペルチェモジュール1の加熱能力特性例が示されている。これらの図において、Tはペルチェモジュール1の一端側の面である上面(絶縁性基板6)の温度、Tはペルチェモジュール1の他端側の面である下面(絶縁性基板7)の温度をそれぞれ示している。なお、本発明に適用するペルチェモジュールの特性は特に限定されるものでなく、適宜設定されるものである。
ペルチェモジュール1の上面を吸熱面とし、例えば加熱冷却対象物9を冷却する場合、図4(a)示すように、(T−T)の値が小さいほど冷却能力を増す。例えば、温度Tを0℃とした場合に、温度Tが低くて温度Tと同じであれば、つまり、(T−T)=0であれば、冷却能力は約140Wとなるが、温度Tの温度が高くて(T−T)=40℃であれば、冷却能力は約60Wしかならないことを示している。
実際に、熱媒体である水によりペルチェモジュール1の下面を冷却しても、その温度Tを0℃として(T−T)=0とすることは難しいが、例えば、(T−T)=30℃となるように、ペルチェモジュール1の下面の温度を40℃から30℃に10℃低くしただけでも、冷却能力は約80Wとなる。この場合、(T−T)=40℃の時に比べると、冷却能力(吸熱量)の比が80/60となり、1.3倍程度に高まる。そして、目標温度に到達するまでの時間は、例えば(T−T)=40℃の時に8分かかっていたものとすると、(T−T)=30℃とするだけで6分に短縮することができる。
さらに、(T−T)=50℃と(T−T)=60℃とを比較すると、(T−T)=50℃の方が冷却能力が約2倍となり、ペルチェモジュール1の下面の温度を10℃低くすることにより、冷却能力を約2倍に高めることができる。
一方、ペルチェモジュール1の上面を放熱面とし、例えば加熱冷却対象物9を加熱する場合、図4(b)示すように、(T−T)の値が小さいほど加熱能力を増す。例えば、温度Tの温度が高くて温度Tと同じであれば、つまり、(T−T)=0であれば、加熱能力は約110Wとなるが、温度Tの温度が低くて(T−T)=40℃であれば、加熱能力は約50Wしかならない。そして、(T−T)=30℃とすれば、加熱能力は約70Wとなり、(T−T)の値を小さくする、言い換えれば、ペルチェモジュール1の下面の温度を高くすることにより、加熱能力を高めることができる。
このように、ペルチェモジュール1の一端側の面(つまり、ここでは上面)上に載置した加熱冷却対象物9を冷却する場合に、ペルチェモジュール1の他端側の面(つまり、ここでは下面)側の温度は低いことが好ましく、その逆に、加熱冷却対象物9を加熱する場合には、ペルチェモジュール1の他端側の面側の温度が高いことが好ましい。
本実施形態例では、連通路50を介して第1と第2の熱媒体槽31,32を上下に重ね合わせて配置し、ペルチェモジュール1による加熱冷却対象物9の冷却時には、第2の熱媒体槽32よりも下側に配置された第1の熱媒体槽31の下端側から熱媒体を流通領域11内に導入するので、ペルチェモジュール1の他端側の面側には温度が低めの熱媒体(ここでは水)を流通させることができる。また、この熱媒体はペルチェモジュール1の他端側の面で熱交換して加熱され、第2の熱媒体槽32に貯留されるので、第2の熱媒体槽32内には、温度が高めの熱媒体が貯留される。
そして、この第2の熱媒体槽32に貯留された熱媒体を、ペルチェモジュール1による加熱冷却対象物9の加熱時に、第2の熱媒体槽32の上端側から前記流通領域11内に導入するので、ペルチェモジュール1の他端側の面側には温度が高めの熱媒体(ここでは水)を流通させることができる。また、この熱媒体はペルチェモジュール1の他端側の面で熱交換して冷却され、第1の熱媒体槽31に貯留されるので、第1の熱媒体槽31には、温度が低めの熱媒体が貯留される。
そして、前記の如く、ペルチェモジュール1による加熱冷却対象物9の冷却時には第1の熱媒体槽31の下端側から熱媒体を前記流通領域11内に導入するので、ペルチェモジュール1の他端側には温度が低めの熱媒体(ここでは水)を流通させることができる。
つまり、本実施形態例では、第1と第2の熱媒体槽31,32を、連通路50を介して上下に重ね合わせて配置することによって、熱媒体の温度が高い領域が熱媒体の温度が低い領域よりも上側に形成されるようにし、さらに、ペルチェモジュール1によって加熱冷却対象物9の加熱と冷却を行うときにペルチェモジュール1の他端側と熱媒体とを熱交換させて、熱媒体を、冷却時には第1の貯留槽31に、加熱時には、第2の貯留槽32に貯留することにより、第1の熱媒体槽31に貯留する熱媒体の温度を第2の熱媒体槽32に貯留する熱媒体の温度より低くすることができる。
本実施形態例は以上のように構成されており、制御装置4により、プリント基板等の加熱冷却対象物9の温度が目標温度となるように、つまり、温度検出センサ46の検出温度が、パーソナルコンピュータ47によって設定される目標温度となるように、比較判断回路44の判断に基づき、ペルチェモジュール1が駆動される。
そして、このとき、切り替え駆動制御手段41とポンプ22の駆動と流路切り替え手段39,40を用いての流路切り替えによって、ペルチェモジュール1の他端側の面側に配置するジャケット12の流通領域11内に、ペルチェモジュール1の冷却駆動時には第1の熱媒体槽31の下端側から、ペルチェモジュール1の加熱駆動時には第2の熱媒体槽32の上端側から、それぞれ熱媒体を導入することにより、流通領域11内に導入する熱媒体の温度を、ペルチェモジュール1による前記加熱冷却対象物9の冷却時よりも加熱時の方が高くなるようにすることができる。
したがって、本実施形態例によれば、ペルチェモジュール1の他端側の面側の温度を好ましい温度にすることができ、ペルチェモジュール1の効率を良好にでき、加熱冷却対象物9のヒートサイクル試験等を、効率良く、かつ、正確な温度制御でもって行うことができる。
以下に、第2実施形態例について説明する。図2には、第2実施形態例の高低温度試験装置の構成が、ブロック図を含む模式図により示されている。なお、図2において、第1実施形態例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
第2実施形態例は上記第1実施形態例とほぼ同様に構成されており、第2実施形態例が上記第1実施形態例と異なることは、第1の熱媒体槽31と第2の熱媒体槽32の配置構成と連通構成である。つまり、第1実施形態例では、第1の熱媒体槽31の上側に第2の熱媒体槽32を設けたが、第2実施形態例では、第1の熱媒体槽31と第2の熱媒体槽32とを横に並べて配置し、第1の熱媒体槽31の側部上端側51と第2の熱媒体槽32の側部下端側52とを連通路50を介して連通している。
第2実施形態例は以上のように構成されており、第2実施形態例も上記第1実施形態例と同様の動作により同様の効果を奏することができる。
以下に、第3実施形態例について説明する。図5には、第3実施形態例の高低温度試験装置の構成が、ブロック図と模式的な側面図により示されている。なお、図5において、第1実施形態例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
第3実施形態例では、加熱冷却対象物9の加熱と冷却とを行うペルチェモジュール1を温度試験用ペルチェモジュールとしており、このペルチェモジュール1の他に、もう1つのペルチェモジュール8を設けて形成されている。
つまり、第3実施形態例では、熱媒体流通作動装置13が、熱媒体導出路20の出口端と熱媒体導入路21の入口端とを連通する連通部33に設けられた熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8を有しており、この熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8は、前記連通部33内の熱媒体の加熱と冷却とを行う。なお、第3実施形態例において、連通部33は、内部に熱媒体の流通路が形成されたアルミニウム製のジャケットにより形成されている。
熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8は、その一端側の面を連通部33に当接させており、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の他端側の面にはフィン34を設けている。フィン34の近傍には、ファン35が設けられており、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の駆動時にファン35を回転させることにより、フィン34と周りの空気との熱交換を行いやすくし、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の冷却や加熱の効率を上げることができる。
つまり、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8が連通部33を冷却するときは、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の他端側の面が放熱面となるので、このとき、フィン34よりも低温となる周りの空気をファン35の回転によりフィン34に接触しやすくすることによって熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の他端側の面を冷却し、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8が連通部33を加熱するときは、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の他端側の面が吸熱面となるので、このとき、フィン34よりも高温となる周りの空気をファン35の回転によりフィン34に接触しやすくすることによって熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の他端側の面を加熱して、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の冷却や加熱の効率を上げることができる。
熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8とファン35は、制御装置4内に設けられた熱媒体加熱冷却循環制御手段48に接続されている。また、前記熱媒体加熱冷却循環制御手段48は、ポンプ22にも接続されており、第3実施形態例では、第1実施形態例に設けられていた切り替え駆動制御手段41の代わりに、熱媒体加熱冷却循環制御手段48を制御装置4内に設けている。
熱媒体加熱冷却循環制御手段48は、前記温度試験物用ペルチェモジュール1による加熱冷却対象物9の冷却時には、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8により、前記連通部33内の熱媒体を冷却し、前記温度試験用ペルチェモジュール1による加熱冷却対象物9の加熱時には、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8により、前記連通部33内の熱媒体を加熱して、冷却または加熱された熱媒体を前記ポンプ22の駆動により前記熱媒体導入路21と前記流通領域11内と前記熱媒体導出路20に順に通して循環させる。また、熱媒体加熱冷却循環制御手段48は、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の駆動時に、ファン35を回転駆動させる。
なお、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8による加熱や冷却は、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8に設けた温度センサ36の検出温度に基づいて、この温度が予め設定温度となるように行ってもよいし、連通部33内の熱媒体の温度を検出する温度センサを適宜設け、この温度センサの検出温度が予め設定温度となるように行ってもよい。
第3実施形態例は以上のように構成されており、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の駆動により、温度試験用ペルチェモジュール1の他端側の前記流通領域11に流通させる熱媒体の温度を、加熱冷却対象物9の冷却時よりも加熱時の方が高くなるようにすることができる。そのため、第3実施形態例も、上記第1実施形態例と同様の効果を奏することができる。
また、第3実施形態例は、上記第1実施形態例に設けた第1と第2の熱媒体槽31,32を設けず、小型化が可能な熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8を設けて形成されているので、熱媒体流通作動装置13を小型化し、高低温度試験装置を小型化できる。
なお、本発明は各上記実施形態例に限定されることはなく、様々な態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、熱媒体として水を適用したが、熱媒体は、水以外の流体により形成される媒体としてもよく、熱媒体は、例えば不凍液とすることもできる。
また、上記各実施形態例では、ジャケット12内に通路を形成し、この通路を熱媒体の流通領域としたが、ジャケット12内に通路を形成せず、ジャケット12はタンク状に形成し、このタンク状のジャケット12内の収容空間の全領域を熱媒体の流通領域11としてもよい。同様に、第3実施形態例で設けた連通部33も、通路を設けずにタンク状に形成して流通領域としてもよい。
さらに、上記各実施形態例では、図3に示したように、−20℃から80℃までの温度範囲内でヒートサイクルを繰り返す温度試験に適用する例を述べたが、目標温度の設定の仕方(試験温度や試験時間、繰り返し回数等の設定の仕方)は特に限定されるものでなく、適宜設定されるものであり、例えば加熱と冷却はそれぞれ1回ずつ行うようにしてもよい。
さらに、第1、第2実施形態例のように、第1と第2の熱媒体槽31,32を設けて高低温度試験装置を形成する場合、第1と第2の熱媒体槽31,32内の熱媒体の温度を監視し、必要に応じて熱媒体槽の温度調節を行う構成を付加したり、ヒートサイクル試験の加熱と冷却の温度や時間を調節する機能を付加したりしてもよい。
さらに、上記各実施形態例では、温度センサ46をペルチェモジュール1に設けて加熱冷却対象物9の温度を検出するようにしたが、加熱冷却対象物9の温度検出方法は特に限定されるものでなく、適宜設定されるものであり、例えば上記各実施形態例のように恒温プレート29を設ける場合には、この恒温プレート29に温度センサ46を設けて加熱冷却対象物9の温度を検出してもよい。
さらに、上記第3実施形態例では、熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール8の他端側にフィン34とファン35とを設けたが、フィン34とファン35のいずれか一方のみを設けることもできる。
さらに、上記実施形態例では、図6(a)に示したタイプのペルチェモジュール1を適用して加熱冷却対象物9の加熱や冷却を行うようにしたが、ペルチェモジュール1のタイプは適宜設定されるものである。
なお、図6(b)には、別のタイプのペルチェモジュール1の代表例の側面図が模式的に示されており、このペルチェモジュール1は、複数の素子嵌合孔3を有する絶縁性の素子配列基板30の素子嵌合孔3に、熱電変換素子5(5a,5b)を貫通嵌合して形成されている。P型とN型の熱電変換素子5(5a,5b)の素子嵌合孔3への貫通方向の一端側と他端側には、それぞれ電極2が配置され、これらの電極2は対応するP型の熱電変換素子5aの端面とN型の熱電変換素子5bの端面間に掛け渡して設けられており、図示されていない半田付け等により熱電変換素子5(5a,5b)に接合されている。
さらに、加熱冷却対象物9の加熱や冷却を行うペルチェモジュールは、例えば図8に示すように、ペルチェモジュール1を、その一方側のペルチェモジュールの吸熱面側と他方側のペルチェモジュールの放熱面側を隣接させて上下に重ね合わせて複数(同図では2個)配置したものでもよく、このような複数段のペルチェモジュール1の最上段上に加熱冷却対象物9を載置して高低温度試験装置10を形成してもよい。この場合、複数のペルチェモジュール1によって加熱冷却対象物9の加熱や冷却を行うことにより、加熱上限温度を高くしたり、冷却下限温度を低くしたり、加熱や冷却の速度を高くしたりすることができる。
本発明に係る高低温度試験装置の第1実施形態例の構成を模式的に示す説明図である。 本発明に係る高低温度試験装置の第2実施形態例の構成を模式的に示す説明図である。 高低温度試験装置を用いたヒートサイクル試験の目標温度情報例を示すグラフである。 上記実施形態例に適用されているペルチェモジュールの加熱と冷却の能力特性を示すグラフである。 本発明に係る高低温度試験装置の第3実施形態例の構成を模式的に示す説明図である。 ペルチェモジュールの代表例を模式的に示す説明図である。 ペルチェモジュールの熱的動作例を模式的に示す説明図である。 ペルチェモジュールを上下に2段重ねに配置する例を示す説明図である。
符号の説明
1 ペルチェモジュール
4 制御装置
5,5a,5b 熱電変換素子
6,7 絶縁性基板
8 熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュール
9 加熱冷却対象物
10 高低温度試験装置
11 流通領域
12 ジャケット
13 熱媒体流通作動装置
20 熱媒体導出路
21 熱媒体導入路
22 ポンプ
39,40 流路切り替え手段
41 切り替え駆動制御手段
42 ペルチェ駆動制御手段
44 比較判断回路
48 熱媒体加熱冷却循環制御手段

Claims (4)

  1. 複数の熱電変換素子を接続して成る回路を有して、該回路に流す電流の向きに応じ、対向する一端側と他端側の一方の面を放熱面と成し他方の面を吸熱面と成すペルチェモジュールの一端側の面上に、該ペルチェモジュールによって加熱と冷却とを行う加熱冷却対象物を載置し、前記ペルチェモジュールの他端側の面側には熱媒体を流通させる流通領域を備えた熱媒体流通領域形成部材を熱的に接続して配置し、前記ペルチェモジュールの動作中に前記熱媒体流通領域形成部材に熱媒体を流通させる熱媒体流通作動装置を設け、該熱媒体流通作動装置により流通させる熱媒体の温度を前記ペルチェモジュールによる前記加熱冷却対象物の冷却時よりも加熱時の方が高くなるようにすることを特徴とする高低温度試験装置。
  2. 熱媒体流通作動装置は、熱媒体流通領域形成部材の流通領域内に熱媒体を導入する熱媒体導入路と、前記流通領域内から熱媒体を導出する熱媒体導出路と、熱媒体の流れを形成するポンプと、熱媒体を貯留する第1と第2の熱媒体槽とを有し、該第1の熱媒体槽の一端側の下端側と前記第2の熱媒体槽の一端側の上端側にはそれぞれ熱媒体の導入と導出を行う熱媒体出入口が形成され、前記第1と第2の熱媒体槽はその他端側が連通路を通して互いに連通しており、前記熱媒体導出路は分岐部を介して分岐先端側が前記第1の熱媒体槽の熱媒体出入口側と前記第2の熱媒体槽の熱媒体出入口側とにそれぞれ接続されており、前記熱媒体導入路は分岐部を介して分岐先端側が前記第1の熱媒体槽の熱媒体出入口側と前記第2の熱媒体槽の熱媒体出入口側とにそれぞれ接続されており、ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の冷却時には前記ポンプを駆動して熱媒体を前記第1の熱媒体槽から前記熱媒体導入路を通して前記流通領域内に導入し前記熱媒体導出路から導出して第2の熱媒体槽に貯留し、前記ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の加熱時には前記ポンプを駆動して熱媒体を前記第2の熱媒体槽から前記熱媒体導入路を通して前記流通領域内に導入し前記熱媒体導出路から導出して第1の熱媒体槽に貯留するように、熱媒体の流路の切り替え制御と前記ポンプの駆動制御とを行う切り替え駆動制御手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の高低温度試験装置。
  3. 加熱冷却対象物の加熱と冷却とを行うペルチェモジュールを温度試験用ペルチェモジュールとし、熱媒体流通作動装置は、熱媒体流通領域形成部材の流通領域内に熱媒体を導入する熱媒体導入路と、前記流通領域内から熱媒体を導出する熱媒体導出路と、熱媒体の流れを形成するポンプと、前記熱媒体導出路の出口端と前記熱媒体導入路の入口端とを連通する連通部に設けられて該連通部内の熱媒体の加熱と冷却とを行う熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュールとを有し、前記温度試験物用ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の冷却時には前記熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュールにより前記連通部内の熱媒体を冷却し、前記温度試験用ペルチェモジュールによる加熱冷却対象物の加熱時には前記熱媒体加熱冷却用ペルチェモジュールにより前記連通部内の熱媒体を加熱して、冷却または加熱された熱媒体を前記ポンプの駆動により前記熱媒体導入路と前記流通領域内と前記熱媒体導出路に順に通して循環させる熱媒体加熱冷却循環制御手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の高低温度試験装置。
  4. 熱媒体は水または不凍液としたことを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3記載の高低温度試験装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011027422A (ja) * 2009-07-21 2011-02-10 Jasco Corp 恒温槽の制御機能を含んだ測定装置
JP2019003439A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 ホーチキ株式会社 熱感知器
JP2019049418A (ja) * 2017-09-08 2019-03-28 国立大学法人 名古屋工業大学 熱サイクル試験装置、熱サイクル試験方法、半導体装置の製造方法、及びプログラム

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