JP6845564B2 - 電解コンデンサ - Google Patents

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Description

本発明は、電解コンデンサに関する。
従来、用いられている一般的な電解コンデンサは、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の電解コンデンサは、開口部を有する外装ケースの内部に、コンデンサ素子が電解液とともに挿入されており、前記開口部に封口体が装着されている。そして、前記封口体の端面に枠部が配置されており、前記枠部の上端部は、前記外装ケース側面の加締部の一部を覆っている。そして、前記枠部の上端部が前記加締部に沿って加熱変形されて、前記枠部の全体を前記外装ケースに係留させている。
以上のように構成された電解コンデンサを基板にはんだ付けする場合、はんだ時の熱によって外装ケース内部が加熱され、前記外装ケース内部の圧力が上昇する。そして、前記外装ケース内部の圧力が上昇すると、前記封口体に対して前記外装ケースの外部に押し出す力が作用する。上述の電解コンデンサでは、前記枠部の上端部が前記加締部の一部を覆うとともに熱変形されることで、前記封口体の外部への飛び出しを抑制している。
特開昭61−59816号公報
近年、前記電解コンデンサと共に実装される半導体素子(CPU等)の処理スピードの上昇に伴う前記半導体素子の発熱量の上昇や、前記電解コンデンサを自動車の駆動部の近傍で使用する要求が高まっており、電解コンデンサが、従来では考慮されていないような、高温環境下で長時間使用されるようになっている。
従来の電解コンデンサを、高温環境下で長時間使用した場合、前記封口体や前記枠部が劣化して、これらの部材と前記外装ケースとの間に隙間が形成される。また、前記外装ケース内の電解液が加熱されて前記電解ケース内の圧力が上昇し、前記外装ケース外に溶媒が蒸散したり、電解液が漏れたりしてしまう恐れがある。
そして、電解コンデンサにおいて、溶媒の蒸散及び(又は)電解液漏れによって、内部の電解液が減少すると、電解コンデンサとしての特性変化(例えば、内部抵抗の上昇)が発生し、電子機器や自動車等の性能の低下や不具合の原因となる恐れがある。
本発明は、高温環境下で長期間使用しても特性変化を抑制できる電解コンデンサを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の電解コンデンサは、軸方向に延びて軸方向の一端に開口部を有する筒状のケースと、前記ケース内に電解液とともに収納されるコンデンサ素子と、前記ケースの開口部に装着される封口体と、前記開口部を前記ケースの外周面の前記開口部側の端部とともに覆う座板と、前記ケースの外周面に取り付けられる環状パッキングと、を備え、前記座板は、合成樹脂の射出成形体であり、前記ケースの外周面及び前記ケースの開口部側の端部と接触し、前記環状パッキングの少なくとも一部を径方向外側から接触しつつ覆っていることを特徴とする。
この構成によると、環状パッキングを用いているため、環状パッキングで座板とケースとの間の隙間がシールされているため、ケースの外部への溶媒の蒸散および(または)電解液の漏れを抑制できる。また、座板とケースとの隙間がシールされていることで、外部の水分がケースの内部に浸入しにくく、すなわち、耐湿性の向上を図ることができる。さらに、環状パッキング部分を、ケースと座板との間に介在させていることで、座板とケースとの一体化が進み、その結果として、耐振性、例えば、コンデンサ素子の接続端子に対する耐振性を向上することもできる。
上記構成において、前記環状パッキングは、前記ケースの外周面よりも、径方向外側に突出していてよい。このように構成することで、環状パッキングと座板とのシール性を高めることが可能である。
上記構成において、前記環状パッキングの軸方向一端側の少なくとも一部が、前記座板の軸方向一端側の先端から前記軸方向に突出していてよい。このように構成することで、座板とケースとの間の隙間をより確実にシールすることが可能である。
上記構成において、前記座板及び前記環状パッキングは、前記封口体よりも耐熱性が高い材料で形成されていてよい。このように構成することで、封口体が熱劣化した場合でも、座板及び環状パッキングによって、ケースの外部への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制できる。
上記構成において、前記ケースは、内周面に前記封口体と径方向に対向する部分に前記ケースの径方向内側に突入した環状の突入部を備え、前記封口体が前記突入部によって押圧されていてよい。このように構成されることで、温度上昇によってケース内部の圧力が上昇した場合でも、封口体がケースの外部に押し出されるのを抑制できる。
上記構成において、前記ケースは、前記突入部が形成されている部分の外周面において、内側に凹むとともに周方向に連続した環状凹部を備え、前記環状凹部の内部に前記環状パッキング及び前記座板の少なくとも一方の少なくとも一部が配置されていてよい。このように構成することで、電解コンデンサの温度上昇によるケース外部への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制できる。
上記構成において、前記座板は、前記接続端子が貫通する端子孔を有し、前記端子孔には、前記端子孔を封止する封止パッキングが装着されていてよい。このように構成することで、電解コンデンサの温度上昇によるケース外部への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制できる。
上記構成において、前記環状パッキングが黒色系であり、前記ケースが白色系または灰色系であってよい。このように構成することで、電解コンデンサの製造過程において、ケースに環状パッキングを取り付けたか否かを容易に視認可能である。そのため、高温環境下で長時間使用しても、溶媒が蒸散しにくいおよび(または)電解液が漏れにくい電解コンデンサを製造することができる。なお、環状パッキングを構成する材料としては、黒色系のゴム材料を挙げることができる。また、ケースを構成する材料としては、アルミニウム系の金属材料(アルミニウム、アルミニウム合金等)を挙げることができる。
本発明によると、高温環境下での長期間使用による特性変化を抑制できる電解コンデンサを提供することができる。また、座板とケースとの隙間がシールされていることで、外部の水分がケースの内部に浸入しにくく、すなわち、耐湿性の向上を図ることができる。さらに、環状パッキング部分を、ケースと座板との間に介在させていることで、座板とケースとの一体化が進み、その結果として、耐振性、例えば、コンデンサ素子の接続端子に対する耐振性を向上することもできる。
本発明の実施形態の電解コンデンサを示す斜視図である。 図1に示す電解コンデンサの正面図である。 図1に示す電解コンデンサの断面図である。 図1に示す電解コンデンサの底面図である。 本実施形態に係る電解コンデンサの製造途中の状態を示す断面図である。 図5に示す電解コンデンサの製造途中の状態を示す平面図である。 本発明にかかる電解コンデンサの他の例の拡大断面図である。 本発明にかかる電解コンデンサのさらに他の例の断面図である。
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の一実施形態にかかる電解コンデンサの斜視図である。図2は、図1に示す電解コンデンサの正面図である。図3は、図1に示す電解コンデンサの断面図である。図4は、図1に示す電解コンデンサの底面図である。図5は、図1に示す電解コンデンサの製造途中の状態を示す断面図である。図6は、図5に示す電解コンデンサの製造途中の状態を示す平面図である。なお、以下の説明において、「上下」は、図2及び図3に示す電解コンデンサを基準として、上方又は下方を指すものとする。「前後」は、図5に示す電解コンデンサにおいて、手前側が前方、奥側が後方を指している。図6に示す電解コンデンサにおいて、下側が前方、上側が後方を指している。
図1〜図4に示すように、電解コンデンサ100は、ケース1と、コンデンサ素子3と、封口体4と、第1接続端子6と、第2接続端子7と、座板8と、環状パッキング11と、封止パッキング12とを備える。
図1〜図3に示すように、ケース1は、一端(ここでは、下端)に開口部2をする筒状のケースである。また、ケース1の開口部2と反対側の端部は、閉じられている、すなわち、ケース1は、下部が開口した有底の筒状である。ケース1は、例えば、アルミニウム製であり、該表面は、白色系又は灰色系である。なお、アルミニウム製に限定されるものではなく、溶媒が蒸散しにくく、電解液が漏れにくい、電解液による腐食を抑制できる材料を広く採用することができる。
コンデンサ素子3は、ケース1の内部に収容される。コンデンサ素子3は、内層と外層間にセパレータを介在させたものを巻回した構成を有している。そして、内層には、第1接続端子6が接続され、外層には第2接続端子7がそれぞれ接続されている。そして、ケース1には、コンデンサ素子3と共に、電解液が収容されている。なお、内層、外層、セパレータ及び電解液は、既知の構成であり、詳細については、省略する。
封口体4は、ゴム製でありケース1の開口部2に嵌入される。図3に示すように、ケース1の開口部2の端部は、内方に折り返されている。この折り返しによって、封口体4のケース1の外部への飛び出しが抑制される。また、ケース1の開口部2の近傍には、内側に向かって突入した突入部5が形成されている。突入部5は周方向に連続しており環状である。そして、突入部5は、封口体4の外周部分に突入している。これにより、ケース1の内面と、封口体4の外周部分との密着性が高くなり、ケース1外への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制している。なお、ケース1の外周面は、薄肉である。そのため、ケース1の内方に突入する突入部5が形成されることで、ケース1の外周面には、内側に凹んだ環状凹部10が形成されている。環状凹部10は、突入部5と同様、環状に形成されている。
封口体4は、第1接続端子6及び第2接続端子7のそれぞれが、ケース1の内側から外側に貫通する、貫通孔41及び42を備えている。第1接続端子6と貫通孔41とが密着するとともに第2接続端子7と貫通孔42とが密着しており溶媒の蒸散および(または)電解液漏れが抑制される。
座板8は、凹穴80と、貫通孔81及び82とを備える。凹穴80は、上方に開口を有している。凹穴80には、ケース1が嵌入される。ケース1は、開口部2が凹穴80の内部に配され、凹穴80の内周面は、ケース1の外周面の開口部2側の部分と接触する。これにより、座板8は、ケース1の開口部2側において、このケース1の開口部2の外側、及び、このケース1の開口部側の外周部分を覆う。座板8は、例えば、合成樹脂の射出成形体により構成されている。
貫通孔81及び82は、凹穴80の底面から座板8の下面に貫通する。第1接続端子6が貫通孔81を貫通し、第2接続端子7が貫通孔82を貫通している。貫通孔81及び82には、封止パッキング12が取り付けられている。封止パッキング12は、例えば、ゴム製であり、外面が貫通孔81又は82の内周面と接触する。また、一方の封止パッキング12を第1接続端子6が貫通し、他方の封止パッキング12を第2接続端子7が貫通する。これにより、封止パッキング12は、貫通孔81及び82から外部に溶媒が蒸散したり電解液が漏れたりするのを抑制する。
そして、座板8の下面には、貫通孔81及び82の一方と連通する2つの溝91及び92が設けられている。溝91及び92は、それぞれ、座板8の反対側の側面に向かって延びる。第1接続端子6の貫通孔81から突出した先端部分は、溝91に沿って折り曲げられる。また、第2接続端子7の貫通孔82から突出した先端部分は、溝92に沿って折り曲げられる。第1接続端子6及び第2接続端子7は、溝91及び92内に配置されている状態で、一部が溝91及び92の外側(下側)へと飛び出した状態となる。これにより、不図示の回路基板の表面に形成された配線パターンへのはんだ付けが行える。なお、本実施形態の電解コンデンサ100は、表面に電子部品を実装する表面実装用の回路基板に実装可能な構成としているがこれに限定されない。例えば、電子部品の端子を回路基板に設けられたスルーホールに貫通させ、貫通した先端を半田付けするスルーホール実装用の回路基板に用いる場合、第1接続端子6及び第2接続端子7は、折り曲げなくてよい。
図3に示すように、ケース1の外周面には、環状の環状凹部10が形成されている。環状凹部10は、内側に凹み、ケース1の軸方向に沿って湾曲する断面形状を有している。すなわち、環状凹部10は、軸方向の上端及び下端がケース1の外周面と同じ大きさを有するとともに、上端及び下端から軸方向に向かって、外形が小さくなる凹形状である。そして、ケース1の外側には、シリコーンゴムなどの耐熱性ゴムで形成された環状パッキング11が装着される。環状パッキング11は、環状凹部10に嵌っている。
環状パッキング11は、少なくとも、環状凹部10の軸方向中間部分に密着している。環状パッキング11は、例えば、シリコーンゴム等の耐熱性ゴムで形成されている。環状パッキング11は、少なくとも、径方向に弾性変形可能である。すなわち、環状パッキング11は、弾性力で、環状凹部10を締めるように取り付けられることで、密着可能となっている。
なお、環状パンキング11を構成する材料としては、シリコーンゴムに限定されず、後述するような高温環境下でも、変性しにくく、取付対象(ここでは、ケース1及び座板8)との隙間の密閉性が低下しにくい材料を広く採用することができる。前記環状パッキング11は、黒色系となっており、径方向の内側が環状凹部10内に配置され、径方向の外側は、ケース1の外周面よりも、外方に飛び出している(図3等参照)。また、ケース1の外周面よりも、径方向外方に飛び出した状態の環状パッキング11の外周面は円柱状である、すなわち、軸に沿って切断した切断端面が直線状になる。
図3に示すように、座板8の凹穴80は、底面にケース1の開口部2側の端部が接触したとき、凹穴80の内面は、環状凹部10に対して径方向に外側に位置する。そして、凹穴80の内面は、環状凹部10に嵌る環状パッキング11の外周面の少なくとも一部を覆う。なお、凹穴80の内面は、環状パッキング11の外周面と密着している。
以上示した通り、環状パッキング11は、内周面でケース1の環状凹部10と密着し、外周面で座板8の凹穴80の内面と密着する。すなわち、ケース1の外周面と座板8の凹穴80の内面とは、環状パッキング11によって、シールされ、ケース1と座板8との隙間からの溶媒の蒸散および(または)電解液漏れが抑制される。
次に、本実施形態にかかる電解コンデンサの製造方法について図面を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る電解コンデンサの製造途中の状態を示す断面図である。図6は、図5に示す電解コンデンサの製造途中の状態を示す平面図である。
本実施形態に係る電解コンデンサ100の製造方法は、先ず、ケース1内に、コンデンサ素子3、および電解液(図示せず)を収納する。そして、ケース1の開口部2に封口体4を嵌入し、ケース1の封口体4と対向する外周部分を環状に内側に押し込む。これにより、ケース1の内面には、内側に突入する突入部5が形成され、ケース1の外周面には内側に凹む環状凹部10が形成される。その後、ケース1の開口部2の端部を、内方に折り返す(図3参照)。その後、環状凹部10に環状パッキング11を装着する。
図5及び図6に示すように、ケース1の下部を囲む金型13を装着する。金型13は、分割可能(ここでは、前後に分割可能)な分割部13F、13Rを有し、ケース1を前後から挟む。金型13は、分割部13F及び分割部13Rを組み合わせたとき上面に形成されるケース孔130と、下面に形成されて、第1接続端子6及び第2接続端子7がそれぞれ貫通する端子用孔131、132を有する。分割部13F及び13Rでケース1を挟むことで、ケース1はケース孔130から上方に露出する。一方、ケース1の下方に突出する第1接続端子6は端子用孔131を貫通し、第2接続端子7は端子用孔132を貫通する。
この時、第1接続端子6及び第2接続端子7の金型13の内部には、封止パッキング12が取り付けられる。すなわち、金型13の内部には2個の封止パッキング12が配されており、各封止パッキング12は、第1接続端子6及び第2接続端子7に外嵌するとともに、金型13の底面の内側と接触する。すなわち、封止パッキング12が、第1接続端子6及び第2接続端子7に取り付けられ、金型13の底面の内側と接触することで、金型13の内部に射出される樹脂の端子用孔131、132からの流出が抑制される。
環状パッキング11は、環状凹部10内に装着されているが、その外周面は、図5に示すとおり、ケース1の外周面よりも、径方向外方に飛び出している。そのため、金型13の分割部13F及び13Rでケース1を挟むとき、ケース孔130の内面が環状パッキング11の外周面を径方向に押しつける。これにより、金型13と環状パッキング11とが密着するため、金型に射出される溶融された合成樹脂が、環状パッキング11とケース孔130との隙間から漏れにくい。なお、ケース孔130は、環状パッキング11の径方向外側の面の軸方向中間部分よりも上側と接触する。
なお、本実施形態の電解コンデンサ100ではでは、環状パッキング11を黒色系としている。そして、環状パッキング11は、環状凹部10に外嵌されているが、その外周面は、ケース1の外周面よりも、外方に飛び出した状態となっている。そして、ケース1を白色系又は灰色系としているため、黒色系で、外方に飛び出した状態の環状パッキング11に、金型13が当接した状態の確認が容易になる。すなわち、座板8の形成時における金型13の装着の作業性を向上することが可能である。
そして、金型13には図示を省略した充填孔が設けられており、金型13の内部に、充填孔から溶融された合成樹脂を射出する(射出成形)。その結果、金型13内の合成樹脂によって、ケース1の開口部2外側、および、ケース1の開口部側の外周部分に合成樹脂が密着する。そして、合成樹脂が硬化した後に、金型13を取り外す。金型13に射出され、硬化された合成樹脂は、座板8を構成する。すなわち、射出成形で座板8を構成することで、ケース1の開口部2及びケース1の開口部側の外周部分と座板8とを密着させることができる。これにより、ケース1外への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制される。
また、座板8とケース1との接触部分の上端は、環状パッキング11で封止されている。例えば、環状パッキング11を設けない構成とした場合、射出成型時に、ケース1と金型13との隙間から溶融した樹脂が流出するのを抑制するために、金型13のケース孔130をケース1に強く押し付ける必要がある。しかしながら、金型13をケース1に押し付ける力が強すぎると、ケース1が変形してしまうおそれがある。一方、本実施形態は、ケース1の外周面(環状凹部10)に弾性変形可能な環状パッキング11を取り付けて環状パッキング11の外周面を金型13のケース孔130が押し付けた後、射出成形を行っている。環状パッキング11は、弾性変形可能な構成であるため、ケース1に直接金型13を取り付ける場合に比べて、小さい力で、環状パッキング11が変形する。そして、この変形によって、環状パッキング11は、ケース1の環状凹部10に密着するとともに、金型13のケース孔130とも密着する。すなわち、環状パッキング11を用いることで、金型13によるケース1を径方向内側に押す力が減少するため、ケース1の変形を抑制することができる。
以上示したように、本実施形態では、ケース1の開口部2に封口体4を装着し、ケース1の封口体4と径方向に対向する部分をケース1内側に突入させた突入部5を封口体4に密着させている。また、突入部5の形成により、ケース1の外周部分に形成された環状凹部10に、このケース1外側から外嵌して密着する、環状パッキング11を装着するとともに、座板8を、開口部2、ケース1の開口部2側の端部及び環状パッキング11の外周面と密着させている。これにより、電解コンデンサ100を、高温環境下で使用し、ケース1の内部の圧力が上昇しても、溶媒の蒸散および(または)電解液の漏れが抑制される。また、電解コンデンサ100を高温環境下で長期間使用して封口体4が熱によって劣化しても、ケース1の開口部2外側、および、ケース1の外周部を、射出成形により形成された座板8によって覆っているので、ケース1外への溶媒の蒸散および(または)電解液の漏れを抑制できる。
すなわち、座板8を射出成形により形成することで、座板8自体がケース1に密着することができるので、高温環境下の長期使用により、封口体4が熱劣化しても、ケース1の開口部2外側、およびケース1の外周部と座板8とが密着した状態が維持されるので、ケース1外への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制できる。そのため、本発明にかかる電解コンデンサ100は、高温環境下で長期使用した場合でも、電解コンデンサとしての特性劣化を抑制できる。
また、本実施形態の電解コンデンサ100では、ケース1の外周部分に形成された環状凹部10に、環状パッキング11を外嵌し、環状パッキング11のケース1外側部分の少なくとも一部が、射出成形体により形成された座板8の一部と密着する。これにより、座板8とケース1との間に溶媒の蒸散するおよび(または)電解液が漏れる隙間が形成されにくい。この点からも、ケース1の外部への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れが抑制される。
つまり、本実施形態の電解コンデンサ100において、ケース1の環状凹部10内に配置した環状パッキング11が配置されている部分においては、ケース1と、射出成形体により形成された座板8との間に、環状パッキング11が介在した状態となっている。そのため、ケース1の開口部2における気密性が強化され、その結果として、ケース1外への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制できる。
また、本実施形態の電解コンデンサ100において、ケース1の開口部2における気密性が強化されていることで、封口体4が外気にさらされにくい。その結果、封口体4の酸化、つまり劣化が抑制される。この点からも、ケース1外への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制できる。さらに、ケース1の開口部2における気密性を強化することで、ケース1内に対する耐湿特性も高まる。
また、合成樹脂の射出成形体により構成した座板8によって、ケース1の開口部2外側、および、このケース1の開口部2側の外周部分を密着して覆い、さらに、上記ケース1の外表面に配置した環状パッキング11部分を、ケース1と座板8との間に介在させた状態とすることで、座板8とケース1の一体化が進む。その結果として、耐振性、例えば、コンデンサ素子3の接続端子6、7に対する耐振性を向上することもできる。
なお、以上説明している、高温環境としては、電子機器に取り付けられている電子部品の処理速度の向上によって発熱量の増加によるもの、電子機器の小型化による放熱性の低下によるもの、自動車の駆動部等の熱源の近傍での使用によるもの等があげられる。
(第2実施形態)
本発明にかかる電解コンデンサの他の例について図面を参照して説明する。図7は、本発明にかかる電解コンデンサの他の例の拡大断面図である。図7に示す電解コンデンサ101は、封止パッキング14が封止パッキング13と異なる以外、第1実施形態の電解コンデンサ100と同じ構成である。そのため、電解コンデンサ101において、電解コンデンサ100と実質上同じ部分には、同じ符号を付すとともに、同じ部分の詳細な説明は省略する。
図7に示す電解コンデンサ101は、円錐状の封止パッキング14を用いている。円錐状の封止パッキング14では、側面が傾斜しているため、金型内に溶融した合成樹脂が射出されたとき、合成樹脂による圧力が下方に向かう。すなわち、合成樹脂による圧力で封止パッキング14が金型13の底面に向かう。そのため、金型13の端子用孔131、132を封止パッキング14によってしっかり密封することができる。これにより、射出成形時における合成樹脂の端子用孔131、132からの流出防止や、完成した電解コンデンサ101の第1接続端子6、第2接続端子7部における気密性を高めることができる。
作用、効果については、第1実施形態と同じである。
(第3実施形態)
本発明にかかる電解コンデンサのさらに他の例について図面を参照して説明する。図8は、本発明にかかる電解コンデンサのさらに他の例の断面図である。図8に示す電解コンデンサ102は、座板8B及び環状パッキング15が、第1実施形態の電解コンデンサ100と異なる。なお、電解コンデンサ102のそれ以外の部分については、電解コンデンサ100と同じであり、実質上同じ部分には、同じ符号が付してある。また、電解コンデンサ102の電解コンデンサ100と同じ部分の詳細な説明は省略する。
図8に示すとおり、電解コンデンサ102では、環状パッキング15がケース1の環状凹部10よりも上部、すなわち、開口部2と反対側に外嵌している。本実施形態の電解コンデンサ102において、環状パッキング15の外周面は、ケース1の外周面よりも、径方向外側に飛び出している。そして、環状パッキング15の外周面は円柱形状である。このため、金型13のケース孔130を環状パッキング15のケース外側部分に容易に押し付けることができる。
また、本実施形態の電解コンデンサ102では、合成樹脂を射出成形により成形して座板8Bを形成するときに、合成樹脂が、環状凹部10に入り込み、硬化される。すなわち、座板8Bの凹穴80の内周面に、内側に向かって突入した突入部83が形成されているとともに、突入部83がケース1の環状凹部10に嵌っている。そのため、座板8Bに対して、ケース1の下部から外れる方向の力が作用したとしても、座板8Bが脱落しにくい。これにより、ケース1の内部圧力の上昇による封口体4の飛び出しを抑制する効果が高くなる。
なお、電解コンデンサ102では、環状パッキング15を環状凹部10の上方に配置しているが、環状凹部10の下方で開口部2側の端部までの間に配置されてもよい。
以上、示したように本発明の電解コンデンサ100(101、102)は、ケース1の開口部2に封口体4を装着し、ケース1の封口体4と対応する部分にケース1内に突入させた突入部5を形成することで、突入部5を封口体4に密着させることができる。
そして、本発明の電解コンデンサ100(101、102)において、座板8(8B)は、合成樹脂の射出成形体により構成し、ケース1の外側部分の少なくとも一部が、座板8(8B)の一部によって密着して覆われる。このように、ケース1の外側部分が射出成形体の座板8(8B)によって覆われていることで気密性が向上し、電解コンデンサ100(101、102)の高温環境下での長期使用により、封口体4が熱劣化しても、ケース1の外部への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制できる。すなわち、座板を射出成形体により形成することで、座板8(8B)自体がケース1に密着した状態となり気密性が高まるため、封口体4が熱劣化しても、ケース1の外部への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制できる。例えば、本発明の電解コンデンサ100(101、102)では、封口体4が熱劣化するような、高温環境下で長期間使用した場合であっても、電解コンデンサとしての特性劣化を抑制できる。
さらに、本発明の電解コンデンサ100(101、102)はケース1への突入部5の形成にともなって、ケース1の外周部分に形成された環状凹部10内又は環状凹部10のケース1の開口部2側、又は開口部2と反対側に環状パッキング11(15)が配置される。そして、環状パッキング11(15)の外周部分の少なくとも一部を、座板8(8B)が密着して覆う。これにより、座板8(8B)とケース1との接合部の気密性も向上する。この点からも、ケース1の外部への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制できる。
本発明の電解コンデンサ100(101、102)において、ケース1の環状凹部10内、またはこの環状凹部10に対してケース1の開口部2と反対側又は開口部2側の環状パッキング11(15)を配置した、ケースと、座板8(8B)との接合部に、環状パッキング11(15)が介在している。これにより、ケース1の外側における気密性が強化され、この点からも、ケース1の外部への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制できる。
また、本発明の電解コンデンサ100(101、102)では、合成樹脂の射出成形体により構成した座板8(8B)、環状パッキング11(15)、封止パッキング12(14)によって、ケース1の開口部2に装着した封口体4の外気に対する気密性が高まる。その結果、封口体4の酸化、つまり劣化を抑制することもでき、ケース1の外部への溶媒の蒸散および(または)電解液漏れを抑制することができる。さらに、このようなケース1内に対する気密性を向上することで、ケース1内に対する耐湿特性を高めることができる。
さらに、合成樹脂の射出成形にて座板8(8B)を構成することによって、ケース1の開口部2外側及びケース1の開口部2側の外周部分を密着して覆い、さらに、ケース1の外周面と座板8(8B)との間に環状パッキング11(15)を介在させた状態にすることで、座板8(8B)とケース1との一体化が進む。その結果として、耐振性、例えば、コンデンサ素子の接続端子に対する耐振性が向上する。
100(101、102) 電解コンデンサ
1 ケース
2 開口部
3 コンデンサ素子
4 封口体
41 貫通孔
42 貫通孔
5 突入部
6 第1接続端子
7 第2接続端子
8(8B) 座板
80 凹穴
81 貫通孔
82 貫通孔
83 突入部
91 溝
92 溝
10 環状凹部
11 環状パッキング
12 封止パッキング
13(13F、13R) 金型
130 ケース孔
131 端子用孔
132 端子用孔
14 封止パッキング
15 環状パッキング

Claims (9)

  1. 軸方向に延びて軸方向の一端に開口部を有する筒状のケースと、
    前記ケース内に電解液とともに収納されるコンデンサ素子と、
    前記ケースの開口部に装着される封口体と、
    前記開口部を前記ケースの外周面の前記開口部側の端部とともに覆う座板と、
    前記ケースの外周面に取り付けられる環状パッキングと、を備え、
    前記ケースは、内周面に前記封口体と径方向に対向する部分に前記ケースの径方向内側に突入した環状の突入部と、前記突入部が形成されている部分の外周面において、内側に凹むとともに周方向に連続した環状凹部と、を備え、
    前記環状パッキングが前記環状凹部に配置され、
    前記座板は、合成樹脂の射出成形体であり、上方に開口する凹穴を有し、
    前記凹穴は、前記ケースの外周面及び前記ケースの開口部側の端部と接触し、
    前記環状パッキングの外周面の下部は、前記凹穴の内周面と全周に渡って接触することを特徴とする電解コンデンサ。
  2. 前記環状パッキングは、前記ケースの外周面よりも、径方向外側に突出している請求項1に記載の電解コンデンサ。
  3. 前記環状パッキングの軸方向一端側の少なくとも一部が、前記座板の軸方向一端側の先端から前記軸方向に突出している請求項1又は請求項2に記載の電解コンデンサ。
  4. 前記座板及び前記環状パッキングは、前記封口体よりも耐熱性が高い材料で形成されている請求項1から請求項3のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  5. 記封口体が前記突入部によって押圧されている請求項1から請求項4のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  6. 記環状凹部の内部に前記座板の少なくとも一部が配置される請求項1から請求項5のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  7. 前記座板は、前記コンデンサ素子に接続される接続端子が貫通する端子孔を有し、
    前記端子孔には、前記端子孔を封止する封止パッキングが装着されている請求項1から請求項6のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  8. 前記環状パッキングが黒色系であり、前記ケースが白色系または灰色系である請求項1から請求項7のいずれかに記載の電解コンデンサ。
  9. 前記環状パッキングが黒色系のゴム材料で形成され、前記ケースがアルミニウム系の金属材料で形成されている請求項8に記載の電解コンデンサ。
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