JP2014179502A - チップ型アルミ電解コンデンサ用の座板 - Google Patents

チップ型アルミ電解コンデンサ用の座板 Download PDF

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Abstract

【課題】鉛フリーハンダによる高温雰囲気下においても変形及び破損なく基板に確実に実装できるチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板を提供する。
【解決手段】コンデンサ素子22が収納されている外装ケース21の封口部から一対の端子24が同一方向に引き出されているコンデンサ本体2の封口部側に装着されるチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板3であり、この座板3は、一対の端子挿通部34を有し、射出成形に未だ使用されていない無機系補強材を含む液晶ポリマーを原料とするバージン材と、無機系補強材を含む液晶ポリマーを原料とする材料により射出成形された成形物を加工して得た再生材とを混合した混合材料により射出成形されて形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板実装用途に使用されるチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板に関する。
アルミ電解コンデンサなどのコンデンサはテレビなどの映像音響装置、蓄電システムから自動車用途にいたるまで電気を利用する製品にはなくてはならない電子部品の一つとなっている。
電子機器が小型化されるに従い、基板実装部品を緻密に配置するためにチップ型アルミ電解コンデンサが多く用いられている。このチップ型アルミ電解コンデンサは、まず、2枚のアルミ箔を電解紙であるセパレーターが介在された状態で巻き取って幾重にも積層させ、このアルミ箔の積層体を電解液が注入された円筒容器内へ収納し、箔の一端面より端子を突出させてコンデンサ本体を形成する。そして、このコンデンサ本体を2個の開口部を有する座板へ接着することによりチップ型アルミ電解コンデンサが構成される。なお、コンデンサ本体の2本の端子は、座板に形成した2つの端子挿通用の挿通孔を挿通させ、座板の底面において直角に折り曲げられている。
前記座板は、基板に固定するため絶縁性を有するプラスチック材料で形成されており、安価で大量に生産するために射出成形により成形されている。さらに、前記座板は、基板に組み付けられるため、コンデンサ組立工程に耐えうる強度だけでなく、ハンダによる実装工程での耐熱性が要求される。
特に、近年では、チップ型アルミ電解コンデンサを基板に接続するにあたって、環境問題から鉛フリーハンダが使用されてきており、ハンダ実装温度が上昇して高い耐熱性が要求されてきている。そのため、鉛フリーハンダを行なう場合には、耐熱性の高いエンジニアリングプラスチックが使用されており、例えば、ポリフェニルサルファイド樹脂(以下PPS樹脂とする)や芳香族ナイロンが用いられている。なお、これらの耐熱性樹脂には、強度、寸法、耐熱性向上の目的で、30重量%から60重量%のガラスファイバーなどの無機系補強材が添加されている(特許文献1参照)。
特開2012−138414号公報
しかしながら、鉛フリーハンダの標準化と、電気機器の小型化とにより、電子基板上に実装される電子部品の小型化と高集約化がさらに要求されているため、リフローハンダが行なわれるようになってきている。このリフローハンダ工程により、ハンダ実装温度がさらに上昇し、リフローハンダ工程での環境温度は260℃にまで達しており、現行使用されているPPS樹脂や芳香族ナイロンといった耐熱性エンジニアリングプラスチックを使用していても座板の変形等明らかに耐熱不足と見られる問題が発生している。
そこで、リフローハンダ工程の環境温度が260℃でも耐えうる超耐熱性樹脂として液晶ポリマー(LCP樹脂)と呼ばれる超耐熱性樹脂により座板を成形することが考えられる。しかし、LCP樹脂は元来ウエルド強度が低い樹脂であり、座板にはコンデンサ本体から出てくる端子を通すための2つの挿通部が形成されているため、おのずとこれら2つの挿通部近くでウエルドが発生することは明らかである。そのため、座板の射出成形にLCP樹脂を使用しても、挿通部において割れが発生する可能性が高く、実用化には課題が多い。
さらに、LCP樹脂を使用して座板を作製したものを、基板実装工程であるリフローハンダ工程の処理温度まで上げると、座板の内部で気泡が発生して座板表面が突出し、基板と座板との間の密着性を阻害することが本発明者らによって発見された。これは成形樹脂原料を生成する際にペレット内部に残存した揮発成分が、射出成形工程で排出されず座板の中に残り、リフローハンダ工程中に座板が高温で軟化して、内在していた揮発成分が体積膨張を起こし、座板表面に突起として現れたものと思われる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、チップ型アルミ電解コンデンサのコンデンサ本体から伸びる端子を座板の挿通孔へ挿入して曲げ加工する際の割れの発生を抑制し、鉛フリーハンダによるリフローハンダ工程における加工温度においても十分耐えうる耐熱性を有し、変形及び密着不良が起こらないチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板を提供することを目的とする。
本発明に係るチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板は、コンデンサ素子が収納されている金属ケースの封口部から一対の端子が同一方向に引き出されているコンデンサ本体の封口部側に装着されるチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板であって、
座板が、一対の端子挿通部を有し、射出成形に未だ使用されていない無機系補強材を含む液晶ポリマーを原料とするバージン材と、無機系補強材を含む液晶ポリマーを原料とする材料により射出成形された成形物を加工して得た再生材とを混合した混合材料により射出成形されて形成されていることを特徴とする。
本発明者は、射出成形によって排出されるスプルーやランナーを加工して得られた再生材をバージン材に加えて座板を射出成形することによりウエルド強度が上がる効果を見出した。
よって、本発明のチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板は、座板を形成する樹脂材料の一部に射出成形後の無機系補強材を含む液晶ポリマーの成形物から生成される再生材をバージン材と混合することにより、射出成形時の溶融樹脂の流動性を良好にできながら、ウエルド強度もバージン材のみの場合に比べて高くなりコンデンサ組み立て時において座板の挿通部での割れによる不良率を低減させ、鉛フリーハンダによるリフローハンダ工程の環境温度にも耐えることができる。
また、本発明のチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板は、再生材を20重量%以上80重量%以下の割合で混合された混合材料により成形されていることが好ましい。
再生材の混合割合を20重量%以上80重量%以下とすることにより、座板は、挿通部での割れが無く、260℃の雰囲気下でリフローハンダを行なっても変形することなく確実に基板に装着できる。さらに、再生材は内部に残存する揮発成分が殆どないので、再生材の割合が多くなると残存揮発成分が非常に少なくなるので、リフローハンダ工程中に座板が高温で軟化しても、内在していた揮発成分が体積膨張を起こし、座板表面に突起として現れることを殆ど無くすことができる。
さらに、本発明のチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板は、再生材が、座板の射出成形工程で発生するランナーの粉砕物を加工したものを用いることが好ましい。
このように射出成形により発生したランナーを次の射出成形で利用することができるので、バージン材のみで成形される座板に比べて生産コストの低減が図れる。
以上のように、本発明のチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板は、無機系補強材を含む液晶ポリマーを用いて射出成形で作製するにあたり、バージン材と再生材とを混合した混合材料を使用することによって、バージン材単独よりもコンデンサ組立工程における不良率を低減でき、さらに、鉛フリーハンダによるリフローハンダ工程での高温の環境温度下でも品質が低下することなく確実にチップ型アルミ電解コンデンサを基板に装着することができる。
本発明の実施形態に係るチップ型アルミ電解コンデンサの模式図である。 本実施形態に係るチップ型アルミ電解コンデンサの座板の上面側から見た斜視図である。 本実施形態に係るチップ型アルミ電解コンデンサの座板の下面側から見た斜視図である。
以下に、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。図1に示す
チップ型アルミ電解コンデンサ1は、コンデンサ本体2及び座板3を備える。座板3はコンデンサ本体2と回路基板との間に配されて回路基板上に装着される。
コンデンサ本体2は有底筒状の金属製の外装ケース21内にコンデンサ素子22を収納し、外装ケース21の開放端が封口ゴム23により封止されて構成される。コンデンサ素子22は、陽極箔及び陰極箔(いずれも図示せず)となる2枚の薄いアルミ箔を電解紙等のセパレータ(図示せず)を介して密接された状態で巻回したり折り畳んだりして積層させて体積を最小化させて構成される。陽極箔はアルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン等の金属から成り、表面に誘電体皮膜が形成される。陰極箔はセパレーターを介して陽極箔に対向し、アルミニウム等により形成される。それぞれのアルミ箔の端に針状の細い端子24,24を接続して、コンデンサ素子22の一端面から端子24,24を突出させた状態にする。そして、コンデンサ素子22を電解液が注入された外装ケース21内に収納し、封口ゴム23を用いて電解液が漏れないように封止してコンデンサ本体2を形成する。端子24,24は封口ゴム23に形成した貫通孔を貫通して、封口ゴム23の表面から引き出された状態になっている。これにより、コンデンサ本体2の端子24,24はコンデンサ素子22に対し同一方向に延びた状態になる。
座板3は樹脂成形品から成り、図1から図3に示すように、コンデンサ本体2の封口ゴム23が接触される平面部31と、平面部31の外周縁に形成されるコンデンサ本体2の外装ケース21を定置させるための側壁32とを備える。座板3は、平面部31における側壁形成側の面を封口ゴム23に接触させ、他面を基板実装面33として回路基板上に載置させる構成となっている。平面部31には、端子24,24が挿通される2個の挿通孔(挿通部)34が形成されている。さらに、基板実装面33には挿通孔34に連続し、座板3の側面に開放される溝部35が設けられている。
そして、コンデンサ本体2に座板3を取付ける場合には、図1に示すように、座板3の挿通孔34にコンデンサ素子22の端子24,24を挿通させて、座板3にコンデンサ本体2を装着する。このとき、各端子24,24は先端を折り曲げて座板3の溝部35内に収納する。これにより、チップ型アルミ電解コンデンサ1は、座板3の基板実装面33の表面に端子24,24が配設された状態になる。
そして、チップ型アルミ電解コンデンサ1は、回路基板上にプリントされた半田に端子24,24を接触させた状態で、240℃〜260℃の雰囲気下で鉛フリーのリフローハンダを行ない、回路基板に実装される。
次に、座板3について成形材料及び成形方法を説明する。まず、射出成形に用いる材料について説明する。市販の30〜40重量%のガラス繊維または無機繊維で補強された液晶ポリマーからなるバージン材を用いて座板3を射出成形する。この射出成形によって得られた座板3とランナーの成形物を粉砕して乾燥して無機系補強材を含む液晶ポリマーの再生材を生成する。
ここで、本実施形態において液晶ポリマーとは電気電子部品用途で使用されている溶融状態で液晶状態を形成するポリマーを言う。一般的に複数の芳香族モノマーをベースとした2種以上のモノマー同士をエステル結合により高分子化したものであり、例えば、パラヒドロキシ安息香酸と2,6ヒドロキシ6ナフタレン酸の縮重合体、パラヒドロキシ安息香酸と2,6ナフタレンカルボン酸の縮重合体、パラヒドロキシ安息香酸とビフェノールの縮重合体、パラヒドロキシ安息香酸とエチレンテレフタレートとの縮重合体、4,4−ジヒドロキシビスフェノール及びテレフタル酸とパラヒドロキシ安息香酸の縮重合体などが挙げられる。液晶ポリマーは、成形可能で且つ耐ハンダ性があれば限定しないが熱変形温度が240℃以上の物が好ましい。特に好ましくは熱変形温度が250℃以上、更に好ましくは260℃以上の液晶ポリマーが好ましい。
なお、本実施形態で使用するバージン材は、電気電子分野における樹脂製機能部品が機能するように、液晶ポリマーへ1種または複数種の無機系補強材、着色剤、成形性を良くする目的で添加される添加材を押出し機を用いて混練して押出し、ペレタイザーにより射出成形機内で最適に可塑化される大きさにカッティングしたものであって、射出成形に使用されていない樹脂をいう。
無機系補強材は、補強や耐熱の目的で用いられるのであって、長繊維もしくは/及び短繊維状のガラス繊維や、タルク、マイカ、ワラストナイト、カオリンなどの鉱物や、フレーク状または球状のガラスなどを用いることができる。
液晶ポリマーに含有させるガラス繊維の繊維長は小さいほど良く。400μmぐらいのものを液晶ポリマーに含有させてペレット化することが好ましい。
さらに、バージン材には、カーボンブラックなどの着色剤、目的に応じて熱安定剤、離型材、すべり材、少量の他プラスチックなどを添加することもできる。
再生材の生成については、バージン材のみで座板3を射出成形した場合は成形された座板3とランナー部分の全てを、また、後述する混合材料により射出成形した場合は発生したランナー部分を鋭利な粉砕刃が具備してある粉砕機を使って、バージン材のペレットと略同じ大きさとなる約2mm角に粉砕して再生材を作製する。
再生材は、熱分解によりポリマーの分子量が下がり、物性そのものは下がるが、流動性が良くなってウエルド強度が向上する。
なお、再生材は粉砕時に樹脂粉が発生する可能性があり、この樹脂粉は射出成形時に焦げ付く可能性がある。そこで、粉砕時に発生した樹脂粉は、焦げ付き防止のために取り除くことが好ましい。再生材を作る際に発生した樹脂粉を排除することにより、炭化異物の問題がない安定した射出成形を行うことができる。また、粉砕時に発生する粉の量が多い場合はリペレット装置により一旦粉砕した材料を溶融し、バージン材のペレットと同じサイズに切断したものを用いることができる。
そして、製品として出荷する座板3を作製する場合には、バージン材と再生材との混合材料を原料として射出成形により座板3を作製する。混合材料は、再生材が10重量%以上90重量%以下、好ましくは20重量%以上80重量%以下の割合で混合されたものを使用する。混合材料は、バージン材と再生材とを所定の混合比で偏りがなくなるまでドライブレンドを行う。なお、粉砕機の選定により再生材とバージン材の形状が揃っていない場合は、乾燥工程や射出成形工程の可塑化する際に分離する懸念があるので、押出機によるリペレット化を行なうことにより、射出成形工程の管理がし易く、座板の品質も安定する。
次に、座板3の射出成形工程について説明する。バージン材と再生材とを混合して予備乾燥する。そして、混合材料を射出成形機へ投入し、投入された混合材料はヒーターによる外熱とスクリューの回転によるせん断発熱により加熱されて可塑化し、スクリューの回転により可塑化装置のノズル側へ供給され、射出に必要な量が計量される。この際、スクリュー1本で可塑化と計量を同時に行なういわゆるインラインタイプと、スクリューにて可塑化しプランジャーにて計量するプリプランジャータイプとがあるが、特に限定するものではない。好ましくは可塑化と計量がそれぞれ行われるプリプランジャータイプの方が、計量精度が高いため精密な射出成形が可能である。
計量された樹脂の温度は、樹脂を構成するモノマー組成と添加剤、成形品のできあいにより前後されるが、少なくとも樹脂を連続して可塑化させた溶融樹脂の中に未溶融物が無い温度から、射出工程中に樹脂分解が起こらない温度の範囲内であれば、特に限定されるものではない。好ましくは連続して射出成形を行っている間に安定して品質の良い成形品が成形できる温度が好ましい。
射出成形に使用する金型は、図示していないが、複数の座板3の形状が掘り込まれたキャビティ部分と、可塑化装置から供給される溶融した混合材料をキャビティへ送り届けるスプルー・ランナー部分を備え、一般に使用されている射出成形機を用いて座板3を射出成形する。射出成形機は、キャビティやスプルー・ランナーを容易に取り出すことができるように複数に分割できる金型を組み付けたものを使用することもできる。金型温度はリフローハンダ温度により変形しない結晶化度を確保できる金型温度であれば特に限定されるものではない。
また、混合材料における再生材の混合割合を上記範囲内とするためには、適宜セミホットランナーもしくはミニランナーを利用して、製品に対するランナーの重量比率が10〜90重量%、好ましくは20〜80重量%、更に好ましくは20〜50重量%の範囲となるようにすることにより、座板3の原料となる液晶ポリマーを効率よく使用でき、座板3の製造コストを低減することが可能となる。
このように、本実施形態では、無機系補強材を含む液晶ポリマーを用いて座板3の射出成形を行い、射出成形時に発生したスプルー・ランナー部分の成形物を粉砕したものを、再度射出成形用の材料としてバージン材に混合させて座板を射出成形することにより、製造コストを低減できながら、ウエルド強度の向上によりコンデンサ組み立て時の割れによる不良率を低減できる。さらに、座板3が、耐熱性に優れた液晶ポリマーを主原料として成形されているので、鉛フリーハンダによるリフローハンダ工程の環境温度が高くても変形などの品質が低下することなく、割れも発生することなく、確実にチップ型アルミ電解コンデンサを基板上に装着することができる。
なお、本発明のチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板は、上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更を施すことが可能である。
バージン材となる市販の無機系補強材が40重量%含まれた液晶ポリマー(上野製薬株式会社製6040GM)を140℃の樹脂乾燥機を用いて6時間予備乾燥させたものを、16個の座板を形成するためのキャビティとランナー等が形成された金型を装着した射出成形機を用いて射出成形する事により座板及びランナーを得た。射出成形の成形条件は樹脂温度330℃、金型温度110℃、射出速度120mm/秒であった。また、座板成形品の重量に対するスプルー・ランナーの重量比は70%であった。
得られた座板及びランナーを粉砕機によって粉砕し再生材を得た。バージン材に対し10重量%(実施例1)、20重量%(実施例2)、40重量%(実施例3)、60重量%(実施例4)、80重量%(実施例5)及び90重量%(実施例6)の再生材をブレンドした混合材料を生成し、予備乾燥して再度射出成形により座板成形品を得た。
また、比較例として、バージン材に再生材を混合しない(0重量%)バージン材のみの成形材料(比較例1)、そして、バージン材なしで再生材100重量%(比較例2)の成形材料を用意し、予備乾燥して実施例1〜6と同じ方法で射出成形により座板成形品を得た。
座板の評価内容(1)強度評価
座板の端子挿入孔の内径を1とした時に、外径が挿入孔の内径の1.07倍となる先端が鋭利なピンを挿入し、端子挿入孔周辺の割れの有無を確認した。
具体的には、端子挿入孔の大きさが0.7mmであるに対し、0.75mmのピンゲージを端子挿入孔に挿入し、端子孔周辺の割れの有無を検査した。
この割れの有無の検査は、座板を熱処理する前と、260℃の雰囲気下で20秒熱処理した後とに行なった。
座板の評価内容(2)耐熱試験
座板を260℃の雰囲気下で20秒熱処理を行い、高温熱処理後の座板のそりと膨れ(合わせて変形とする)について外観検査を行なった。
以上実施例1〜実施例6の検査結果を表1に示し、比較例1及び比較例2の検査結果を表2に示す。
Figure 2014179502
Figure 2014179502
また、市販のPPS樹脂を樹脂原料として実施例に使用した金型を含む射出成形装置を使用して上記実施例1〜6と同様に座板を作製した。射出成形の加工条件は樹脂温度310℃、金型温度140℃、射出速度100mm/secであった。得られた座板成形品を実施例1〜6と同様の機能評価を実施した結果を表3に示す。
Figure 2014179502
上記実施例1〜6、比較例1及び比較例2の検査結果によれば、液晶ポリマーをバージン材のみで座板を成形した場合(比較例1)には、基板へアルミ電解コンデンサを実装する工程において座板の変形は見られないが、コンデンサ製造工程及び基板へアルミ電解コンデンサを実装する工程において座板が割れる可能性が高く、特に、基板へアルミ電解コンデンサを実装する工程において割れが発生する可能性が高いことが分かった。
また、液晶ポリマーの再生材のみで座板を成形した場合(比較例2)には、コンデンサ製造工程及び基板へアルミ電解コンデンサを実装する工程において座板が割れる可能性は低いが、基板へアルミ電解コンデンサを実装する工程において座板が変形する可能性が高く、基板へのアルミ電解コンデンサの密着不良が起こる可能性が高いことが分かった。
そして、実施例1〜実施例6に示すように、液晶ポリマーのバージン材に液晶ポリマーの再生材を混合させた場合には、コンデンサ製造工程及び基板へアルミ電解コンデンサを実装する工程において座板が割れる可能性は非常に低く、しかも、基板へのアルミ電解コンデンサの実装工程中においても座板が変形する可能性は非常に低いことが分かった。
特に、バージン材に対する再生材の混合割合が20重量%以上80重量%以下とすることにより、割れもリフローハンダ工程による変形もなく、確実に基板へアルミ電解コンデンサを実装することができることが分かった。
本発明の基板実装用に使用されるチップ型アルミ電解コンデンサの座板は、コンデンサの製作時、コンデンサの電子基板への実装時及び電子部品使用時において割れが発生せず、環境温度が260℃を超える雰囲気下でも変形しない高い耐熱性が要求される場合に有効となる。
1 アルミ電解コンデンサ
2 コンデンサ本体
21 外装ケース
22 コンデンサ素子
23 封口ゴム
24 端子
3 座板
31 平面部
32 側壁
33 基板実装面
34 挿通孔
35 溝部

Claims (3)

  1. コンデンサ素子が収納されている金属ケースの封口部から一対の端子が同一方向に引き出されているコンデンサ本体の封口部側に装着されるチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板であって、
    座板は、一対の端子挿通部を有し、射出成形に未だ使用されていない無機系補強材を含む液晶ポリマーを原料とするバージン材と、無機系補強材を含む液晶ポリマーを原料とする材料により射出成形された成形物を加工して得た再生材とを混合した混合材料により射出成形されて形成されていることを特徴とするチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板。
  2. 請求項1に記載のチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板において、前記再生材が20重量%以上80重量%以下の割合で混合された前記混合材料により成形されていることを特徴とするチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板。
  3. 請求項1または請求項2に記載のチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板において、
    前記再生材は、前記座板の射出成形工程で発生するランナーの粉砕物を加工したものであることを特徴とするチップ型アルミ電解コンデンサ用の座板。
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