JP6845093B2 - 巻き掛け伝動装置 - Google Patents

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本発明は、ドライブプーリとドリブンプーリとベルトとを備え、ドライブプーリの溝幅とドリブンプーリの溝幅とを変化させることにより無段変速機の変速比を変化させる巻き掛け伝動装置に関する。
無段変速機に設けられる巻き掛け伝動装置は、ドライブプーリとドリブンプーリを備え、各プーリはそれぞれ2つの半体、すなわち固定体(ドライブ固定体、ドリブン固定体)と可動体(ドライブ可動体、ドリブン可動体)を備える。固定体と可動体の互いに対向する部位にはV面と称する傾斜面が形成され、互いに対向するV面の間に溝が形成される。固定体に対して可動体が軸方向に移動(接近または離隔)することにより溝の幅(溝幅)は変化する。ドライブプーリの溝とドリブンプーリの溝にはベルトが巻き掛けられており、ドライブプーリの溝幅とドリブンプーリの溝幅とを変化させることにより変速比を変化させる。変速比を変化させる際に、ドライブ可動体とドリブン可動体は個々に動作する。このとき、ドライブ可動体の動作量とドリブン可動体の動作量が異なるため、ベルトの中心線のずれ、所謂ミスアライメントが発生する。
例えば、特許文献1には、ドライブ側の2つの半体(ドライブ半体)およびドリブン側の2つの半体(ドリブン半体)の径方向外側部分に、径方向外側に向かって次第に溝幅が広がるように湾曲する湾曲母線部分が形成されるドライブプーリおよびドリブンプーリが開示される。特許文献1の装置は、上記構造によりミスアライメントを抑制するようにしている。
国際公開第2014/006744号パンフレット
特許文献1には半体の径方向外側に形成される湾曲形状に関して具体的な言及がない。また、実際にミスアライメントが発生した場合に、変速比毎にミスアライメントが一定にならないこと、すなわちミスアライメントのずれに関する言及もない。このため、ベルトが回転する状態でミスアライメントのずれを抑制するという観点では改善の余地がある。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、ベルトが静止する状態および回転する状態で発生するベルトのミスアライメントのずれを抑制することができる巻き掛け伝動装置を提供することを目的とする。
本発明は、
ドライブプーリおよびドリブンプーリと、前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリに巻き掛けられるベルトと、を備え、
前記ドライブプーリは、2つのドライブ半体を有し、
2つの前記ドライブ半体は、互いに対向して前記ベルトを挟持するドライブV面をそれぞれ有し、
前記ドリブンプーリは、2つのドリブン半体を有し、
2つの前記ドリブン半体は、互いに対向して前記ベルトを挟持するドリブンV面をそれぞれ有し、
2つの前記ドライブV面の間隔と2つの前記ドリブンV面の間隔とを変化させることにより無段変速機の変速比を変化させる巻き掛け伝動装置であって、
2つの前記ドライブV面は、径方向外側部分に、径方向外側になるほど互いに離れる方向に湾曲するドライブ湾曲部をそれぞれ有し、
2つの前記ドリブンV面は、径方向外側部分に、径方向外側になるほど互いに離れる方向に湾曲するドリブン湾曲部をそれぞれ有し、
前記ドリブン湾曲部の曲率が前記ドライブ湾曲部の曲率よりも小さい
ことを特徴とする。
プーリの可動体に軸方向の推力を付与して溝幅を変える場合、可動体と固定体のベルト接触部分には力が作用する。ベルトの接触部分が可動体と固定体の径方向外側になるほど、すなわちプーリ中心(支点)から離れるほど変形は大きくなり、可動体と固定体は湾曲する。その曲面形状は、ミスアライメントを補正するために径方向外側に湾曲部を設けることと同等の効果を奏する。つまり、ベルトが静止する状態およびベルトが回転する状態で発生するミスアライメントのずれを抑制するためには、プーリの変形量を考慮したうえで、湾曲部の曲率を設定する必要がある。通常、ドリブン半体(ドリブン可動体)の外側にベルトが巻き掛けられる際、具体的には最大の変速比(LOWレシオ)の際に、ドリブン半体の径方向外側は変形量が大きくなる。
上記構成によれば、変形量の大きいドリブン湾曲部の曲率をドライブ湾曲部の曲率よりも小さくすることにより、変形時のドリブン湾曲部の曲率を最適にする。このため、ベルトが静止する状態および回転する状態で発生するベルトのミスアライメントのずれを抑制することができる。また、ベルトのミスアライメントのずれが抑制されるため、各プーリおよびベルトの摩耗を低減することができ、耐久性が向上する。なお、上記構成によれば、プーリ幅を変化させるために必要な油圧を低下させることが可能となるため、効率が向上することも期待できる。
本発明において、
前記ドライブ湾曲部の曲率と前記ドリブン湾曲部の曲率は、最大の変速比であるときに発生するミスアライメントと、最小の変速比であるときに発生するミスアライメントと、を略一致させるような値であってもよい。
上記構成によれば、ベルトのミスアライメントのずれをより効果的に抑制することができる。
本発明によれば、ベルトが静止する状態および回転する状態で発生するベルトのミスアライメントのずれを抑制することができる。また、各プーリおよびベルトの摩耗を低減することができ、耐久性が向上する。更に、各プーリの間隔を変化させるために必要な油圧を低下させることができるため、効率が向上する。
図1は本発明の一実施形態の巻き掛け伝動装置を用いた無段変速機の全体構成図である。 図2Aはドライブ半体を中心軸が含まれる平面で切断した場合のドライブV面の断面図であり、図2Bはドリブン半体を中心軸が含まれる平面で切断した場合のドリブンV面の断面図である。 図3Aは最大の変速比(LOWレシオ時)の巻き掛け伝動装置の状態を示す図であり、図3Bは最小の変速比(ODレシオ時)の巻き掛け伝動装置の状態を示す図である。 図4は各プーリの巻付、推力、変形を変速比毎に示す図である。
以下、本発明に係る巻き掛け伝動装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
[1 無段変速機1の全体の構成および動作]
図1は本発明の一実施形態の巻き掛け伝動装置4を用いた無段変速機1の全体構成を示している。無段変速機1は、駆動源としてのエンジンENGの出力軸とフライホイールダンパー10を介して繋がる変速機入力軸2と、これに平行に配設される変速機カウンタ軸3と、軸2、3の間に配設される巻き掛け伝動装置4と、変速機入力軸2に配設される前後進切換機構20と、を有する。この無段変速機1には、油圧ポンプ30、変速制御バルブ40が設けられている。油圧ポンプ30は、作動油を油路30cを介して変速制御バルブ40に送る。変速制御バルブ40は送られた作動油の油圧を調整・制御することができる。そして、変速制御バルブ40で調圧された作動油が油路30d、30eを介して巻き掛け伝動装置4に送られることにより、無段変速機1の変速制御がなされる。
巻き掛け伝動装置4は、変速機入力軸2に回転自在に配設されるドライブプーリ5と、変速機カウンタ軸3と一体回転するように変速機カウンタ軸3に配設されるドリブンプーリ8と、プーリ5、8に巻き掛けられるベルト7とで構成される。
ベルト7は、例えば上記特許文献1に示されるように、多数の板状の金属エレメント32(図3A、図3B)と、金属エレメント32に取付けられて金属エレメント32を連結するリング(不図示)と、で構成される。
ドライブプーリ5(以下、プーリ5ともいう。)は、2つのドライブ半体を有する。一方は、変速機入力軸2に回転自在に且つ軸方向に移動不能に配設されるドライブ固定体5Aであり、他方は、ドライブ固定体5Aに対して軸方向に相対移動可能なドライブ可動体5Bである。ドライブ可動体5Bの側方にはドライブ側シリンダ室6が形成される。変速制御バルブ40から油路30dを介してドライブ側シリンダ室6に供給される油圧により、ドライブ可動体5Bを軸方向に移動させる軸方向推力(ドライブプーリ軸方向推力)が発生する。ドライブ固定体5Aおよびドライブ可動体5Bの互いに対向する部分にはそれぞれドライブV面11、11が形成される。互いに対向するドライブ固定体5AのドライブV面11とドライブ可動体5BのドライブV面11によりベルト7が挟持される。
ドリブンプーリ8(以下、プーリ8ともいう。)は、2つのドリブン半体を有する。一方は、変速機カウンタ軸3に結合して配設されるドリブン固定体8Aであり、他方は、ドリブン固定体8Aに対して軸方向に相対移動可能なドリブン可動体8Bである。ドリブン可動体8Bの側方にはドリブン側シリンダ室9が形成される。変速制御バルブ40から油路30eを介してドリブン側シリンダ室9に供給される油圧により、ドリブン可動体8Bを軸方向に移動させる軸方向推力(ドリブンプーリ軸方向推力)が発生する。ドリブン固定体8Aおよびドリブン可動体8Bの互いに対向する部分にはそれぞれドリブンV面12、12が形成される。互いに対向するドリブン固定体8AのドリブンV面12とドリブン可動体8BのドリブンV面12によりベルト7が挟持される。
変速制御バルブ40で、ドライブ側シリンダ室6およびドリブン側シリンダ室9へ供給される油圧を制御することにより、ベルト7にスリップが発生しないプーリ軸推力を設定できると共に、ドライブプーリ5およびドリブンプーリ8のプーリ幅5C、8Cを可変設定することができる。これにより、無段変速機1は、プーリ5、8に対するベルト7の巻き掛け半径を連続的に変化させて変速比を無段階に(連続的に)制御することができる。
前後進切換機構20は、遊星歯車機構PGSと前進用クラッチ24と後進用ブレーキ25とで構成される。遊星歯車機構PGSは、変速機入力軸2に結合されるサンギヤ21と、ドライブ固定体5Aに結合されるリングギヤ23と、サンギヤ21およびリングギヤ23に噛合するピニオン22aを自転および公転自在に軸支するキャリア22とからなるシングルピニオン式で構成される。
後進用ブレーキ25は、キャリア22をケーシングCaに固定保持可能に構成される。前進用クラッチ24は、サンギヤ21とリングギヤ23とを連結可能に構成される。前進用クラッチ24が係合されると、サンギヤ21、キャリア22およびリングギヤ23が変速機入力軸2と一体的に回転し、ドライブプーリ5は変速機入力軸2と同一方向(前進方向)に駆動される。一方、後進用ブレーキ25が係合されるとキャリア22がケーシングCaに固定保持され、リングギヤ23がサンギヤ21と逆方向(後進方向)に駆動される。
なお、遊星歯車機構PGSはダブルピニオン式で構成することもできる。この場合、ドライブ固定体5Aをキャリアに結合させ、後進用ブレーキをリングギヤに設ければよい。
エンジンENGの動力は、巻き掛け伝動装置4、前後進切換機構20を介して変速されて変速機カウンタ軸3に伝達される。変速機カウンタ軸3に伝達された動力は、発進クラッチ26およびギヤ27a、27b、28a、28bを介してディファレンシャル機構29に伝達され、ここから図示しない左右の車輪に分割して伝達される。
前述のように、ドライブ側シリンダ室6およびドリブン側シリンダ室9への油圧供給を変速制御バルブ40により制御して変速制御がなされるのであるが、変速制御バルブ40の作動制御は、変速制御ユニット50からの変速制御信号CDR、CDNにより行われる。
変速制御バルブ40は、ドライブ側シリンダ室6およびドリブン側シリンダ室9に供給する油圧を制御する2つのソレノイドバルブを有して構成される。2つのソレノイドバルブが変速制御ユニット50から出力される変速制御信号CDR、CDNにより作動されて変速制御が行われる。この結果、変速制御信号CDR、CDNに基づいてシリンダ室6、9内の油圧が設定され、ドライブプーリ5に作用するドライブプーリ軸方向推力が設定されると共にドリブンプーリ8に作用するドリブンプーリ軸方向推力が設定される。
この変速制御のため、変速制御ユニット50には、エンジン回転信号Ne、エンジンスロットル開度信号TH、車速信号V、ドライブ側回転数検出器71より得られるドライブプーリ回転信号NDR、ドリブン側回転数検出器72より得られるドリブンプーリ回転信号NDNが入力される。
[2 ドライブV面11、ドリブンV面12の断面形状]
図2Aはドライブ半体を中心軸が含まれる平面で切断した場合のドライブV面11の断面形状を示し、図2Bはドリブン半体を中心軸が含まれる平面で切断した場合のドリブンV面12の断面形状を示す。図2Aはドライブ半体を代表してドライブ固定体5AのドライブV面11を示すが、ドライブ可動体5BのドライブV面11も同じ断面形状を呈する。同様に、図2Bはドリブン半体を代表してドリブン可動体8BのドリブンV面12を示すが、ドリブン固定体8AのドリブンV面12も同じ断面形状を呈する。なお、図2A、図2Bは、デフォルメした各断面形状を示している。
図2Aに示されるドライブV面11は、対向するドライブV面11(ここではドライブ可動体5BのドライブV面11)から離れる方向に傾斜する。ドライブV面11の径方向内側部分には、母線が直線状となるドライブ平坦部82が形成される。ドライブV面11の径方向外側部分には、母線が湾曲するドライブ湾曲部86が形成される。ドライブ平坦部82とドライブ湾曲部86との境界となる境界点84は、変速比が1となる位置に設けられる。ドライブ平坦部82は、変速機入力軸2(図1)と直交する平面に対して角度θだけ傾斜する。ドライブ湾曲部86は、境界点84からドライブプーリ外周部88にかけて曲率半径R1(曲率1/R1)の形状を呈する。
図2Bに示されるドリブンV面12は、対向するドリブンV面12(ここではドリブン固定体8AのドリブンV面12)から離れる方向に傾斜する。ドリブンV面12の径方向内側部分には、母線が直線状となるドリブン平坦部92が形成される。ドリブンV面12の径方向外側部分には、母線が湾曲するドリブン湾曲部96が形成される。ドリブン平坦部92とドリブン湾曲部96との境界となる境界点94は、変速比が1となる位置に設けられる。ドリブン平坦部92は、変速機カウンタ軸3(図1)と直交する平面に対して角度θだけ傾斜する。ドリブン湾曲部96は、境界点94からドリブンプーリ外周部98にかけて曲率半径R2(曲率1/R2)の形状を呈する。
ドライブ平坦部82が傾斜する角度θとドリブン平坦部92が傾斜する角度θは同じである。一方、ドライブ湾曲部86の曲率半径R1はドリブン湾曲部96の曲率半径R2よりも小さい(R1<R2)。すなわち、ドリブン湾曲部96の曲率1/R2はドライブ湾曲部86の曲率1/R1よりも小さい(1/R2<1/R1)。
一般に、無段変速機1が最大の変速比(LOWレシオ)で動作する場合と、最少の変速比(ODレシオ)で動作する場合、ドライブプーリ5とドリブンプーリ8の状態は図4に示されるようになる。図4において、「DR」というのは、ドライブプーリ5を意味し、「DN」というのは、ドリブンプーリ8を意味する。また、「巻付」というのは、プーリ5、8に対するベルト7の巻付半径、すなわちプーリ5、8の中心軸からベルト7との接触位置までの長さのことを意味する。また、「推力」というのは、各プーリ5、8に作用する軸方向推力(ドライブプーリ軸方向推力、ドリブンプーリ軸方向推力)のことを意味する。また、「変形」というのは、推力によるプーリ5、8の変形量(径方向外側部分の変形量)のことを意味する。なお、「大」、「小」というのは、基準、例えば変速比が1である各状態と比較した場合の大小である。
図3Aおよび図4に示されるように、LOWレシオの場合、ドライブプーリ5は推力が大きいものの巻付が小さい。このため、ドライブプーリ5の変形は小さい。一方、ドリブンプーリ8は巻付、推力が共に大きい。このため、ドリブンプーリ8の変形は大きい。
図3Bおよび図4に示されるように、ODレシオの場合、ドライブプーリ5は巻付が大きいものの推力が小さい。このため、ドライブプーリ5の変形は小さい。一方、ドリブンプーリ8は巻付、推力が共に小さい。このため、ドリブンプーリ8の変形は小さい。
ミスアライメントのずれは巻付の変化に伴い変化するだけでなく変形によっても変化する。このため、半体の径方向外側部分を曲面形状にすることにより幾何学的にミスアライメントのずれを補正しようとしても、変形に起因してミスアライメントのずれは発生する。ミスアライメントのずれを変化させるという観点で、変形は曲面形状と同等の効果がある。図4に示されるように、変形量が大きいのはドリブンプーリ8である。この変形を考慮して、ドリブン湾曲部96の曲面形状によるミスアライメントのずれの補正を小さくする必要がある。このため、本実施形態では、ドリブン湾曲部96の曲率1/R2をドライブ湾曲部86の曲率1/R1よりも小さくしている。
ドライブ湾曲部86の曲率1/R1とドリブン湾曲部96の曲率1/R2は、LOWレシオであるときに発生するミスアライメントと、ODレシオであるときに発生するミスアライメントと、を0に近づけつつ略一致させるために予め設定される値である。この値は、実測結果に基づいて設定してもよいし、シミュレーション結果に基づいて設定してもよい。
[3 本実施形態のまとめ]
本実施形態に係る巻き掛け伝動装置4は、ドライブプーリ5およびドリブンプーリ8と、ドライブプーリ5およびドリブンプーリ8に巻き掛けられるベルト7と、を備える。ドライブプーリ5は、2つのドライブ半体、すなわちドライブ固定体5Aとドライブ可動体5Bとを有する。ドライブ固定体5Aとドライブ可動体5Bは、互いに対向してベルト7を挟持するドライブV面11をそれぞれ有する。ドリブンプーリ8は、2つのドリブン半体、すなわちドリブン固定体8Aとドリブン可動体8Bとを有する。ドリブン固定体8Aとドリブン可動体8Bは、互いに対向してベルト7を挟持するドリブンV面12をそれぞれ有する。巻き掛け伝動装置4は、2つのドライブV面11、11の間隔(プーリ幅5C)と2つのドリブンV面12、12の間隔(プーリ幅8C)とを変化させることにより無段変速機1の変速比を変化させる。2つのドライブV面11、11は、径方向外側部分に、径方向外側になるほど互いに離れる方向に湾曲するドライブ湾曲部86をそれぞれ有する。2つのドリブンV面12、12は、径方向外側部分に、径方向外側になるほど互いに離れる方向に湾曲するドリブン湾曲部96をそれぞれ有する。そして、ドリブン湾曲部96の曲率1/R2がドライブ湾曲部86の曲率1/R1よりも小さい。
上記構成によれば、変形量の大きいドリブン湾曲部96の曲率1/R2をドライブ湾曲部86の曲率1/R1よりも小さくすることにより、変形時のドリブン湾曲部96の曲率を最適にする。このため、ベルト7が静止する状態および回転する状態で発生するベルト7のミスアライメントのずれを抑制することができる。また、ベルト7のミスアライメントのずれが抑制されるため、プーリ5、8およびベルト7の摩耗を低減することができ、耐久性が向上する。なお、上記構成によれば、プーリ幅5C、8Cを変化させるために必要な油圧を低下させることが可能となるため、効率が向上することも期待できる。
ドライブ湾曲部86の曲率1/R1とドリブン湾曲部96の曲率1/R2は、LOWレシオであるときに発生するミスアライメントと、ODレシオであるときに発生するミスアライメントと、を略一致させるような値である。上記構成によれば、ベルト7のミスアライメントのずれをより効果的に抑制することができる。
なお、本発明に係る巻き掛け伝動装置は、上述の実施形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
1…無段変速機 4…巻き掛け伝動装置
5…ドライブプーリ 5A…ドライブ固定体
5B…ドライブ可動体 7…ベルト
8…ドリブンプーリ 8A…ドリブン固定体
8B…ドリブン可動体 11…ドライブV面
12…ドリブンV面 86…ドライブ湾曲部
96…ドリブン湾曲部

Claims (2)

  1. ドライブプーリおよびドリブンプーリと、前記ドライブプーリおよび前記ドリブンプーリに巻き掛けられるベルトと、を備え、
    前記ドライブプーリは、2つのドライブ半体を有し、
    2つの前記ドライブ半体は、互いに対向して前記ベルトを挟持するドライブV面をそれぞれ有し、
    前記ドリブンプーリは、2つのドリブン半体を有し、
    2つの前記ドリブン半体は、互いに対向して前記ベルトを挟持するドリブンV面をそれぞれ有し、
    2つの前記ドライブV面の間隔と2つの前記ドリブンV面の間隔とを変化させることにより無段変速機の変速比を変化させる巻き掛け伝動装置であって、
    2つの前記ドライブV面は、径方向内側部分に、母線が直線状となるドライブ平坦部を有し、径方向外側部分に、径方向外側になるほど互いに離れる方向に湾曲するドライブ湾曲部と、前記ドライブ平坦部と前記ドライブ湾曲部との境界となるドライブ境界点と、をそれぞれ有し、
    2つの前記ドリブンV面は、径方向内側部分に、母線が直線状となるドリブン平坦部を有し、径方向外側部分に、径方向外側になるほど互いに離れる方向に湾曲するドリブン湾曲部と、前記ドリブン平坦部と前記ドリブン湾曲部との境界となるドリブン境界点と、をそれぞれ有し、
    前記ドリブン境界点から前記ドリブンプーリの外周部にかけて形成される前記ドリブン湾曲部の曲率が前記ドライブ境界点から前記ドライブプーリの外周部にかけて形成される前記ドライブ湾曲部の曲率よりも小さく、
    前記ドライブ平坦部が前記ドライブプーリの中心軸と直交する平面に対して傾斜する角度と前記ドリブン平坦部が前記ドリブンプーリの中心軸と直交する平面に対して傾斜する角度は同じであり、
    前記ドライブ境界点と前記ドリブン境界点は変速比が1となる位置に設けられる
    ことを特徴とする巻き掛け伝動装置。
  2. 請求項1に記載の巻き掛け伝動装置において、
    前記ドライブ湾曲部の曲率と前記ドリブン湾曲部の曲率は、最大の変速比であるときに発生するミスアライメントと、最小の変速比であるときに発生するミスアライメントと、を略一致させるような値である
    ことを特徴とする巻き掛け伝動装置。
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