図1は、本発明の第1実施形態に係る積立購入システム1の全体的な概要の構成を示している。本発明の積立購入システム1は主に、ネットワークで通信可能に接続された証券会社システム2及びカード会社システム3により構成されており、ユーザ(投資家)が株式(金融商品に相当)を毎月、積立購入(積立投資)するにあたり、その購入費用(投資費用)の支払いにクレジットカードを使えるようにしたものになっている。なお、図1では、銀行システム7及び取引所システム6を示すが、これらは本実施形態の積立購入システム1に含まれない外部のものとなり、また、図1は、ユーザU1〜U3が使用するユーザ端末T1〜T3も示すが、これらのユーザ端末T1〜T3も積立購入システム1に含まれない。
クレジットカードは、ユーザの利用する信用販売制度で使われるカードに相当し、このカードには、物理的なカードに加え、スマートフォン等の携帯端末(例えば、ユーザ端末T1〜T3等)にインストールされたアプリによる電子的なカードも存在する。なお、信用販売制度で使われるカードには、カード名称にかかわらず、クレジットカード機能を有する各種カード(例えば、クレジットカード機能を有するプリペイドカード等)が含まれるものとする。
本実施形態では、毎月の株式の積立購入(金額指定による購入)を希望するユーザが、証券会社へ申し込みを行うことになり、申し込みの際、ユーザは、購入対象の株式銘柄及び毎月の購入金額を指定する共に、支払いにクレジットカードの利用を希望するユーザは、クレジットカードでの支払いを指定することになる。株式の積立購入の申し込みについて、本実施形態では、証券会社がネットワーク上に構築しているウェブサイト上で行うことを可能にしているが、所定事項を記入した書類を証券会社に提出することでも申し込みは可能である。
毎月の株式の積立購入がユーザから申し込まれた場合、証券会社は、毎月、特定の日(例えば、毎月10日)に、ユーザの指定した株式銘柄を、指定した一定の金額(定額)で購入する旨をクレジット会社へ通知するが、このような毎月の特定の日の購入は、本実施形態では株式の予約購入的な意味合いとなり、実際の購入処理は後述するように、一回分の積立購入金額が証券会社の銀行口座に振り込まれた旨の通知(入金通知)をカード会社から受け取ったことをトリガーにして行われる。なお、証券会社は、取引先の銀行に、予め証券会社自身の銀行口座を開設しており、それにより銀行システム7には、電子的な取引等で用いられる証券会社口座7aが確保されているものとする。
また、本実施形態では、証券会社が相対取引に基づき、ユーザの株式積立購入のための処理を行っている。相対取引を行うため、証券会社は予め、取引対象となる各種銘柄の株式を所定数、買い込んでストックしており、ストックしている株式をユーザの積立購入用に提供する。このような仕組みにすることで、金額指定による株式購入を行った場合に、購入株数が整数でなく、小数点以下の数を含むものになっても(例えば、購入株数が2.6枚になった場合など)、証券会社は、ストックする株式に、小数点以下の値を適宜、割り当てる処理を行うことで、小数点以下の数を含む株式数の購入を行えるようにしている。また、このように相対取引を行うことで、株式の取引市場が閉場している時間帯で有っても、ユーザが株式の購入を行える機会を提供できる。
なお、証券会社は、株式の取引所システム6からネットワークを通じて配信される各株式銘柄の市場価格(金融商品の商品価格に相当)を一日に複数回取得しており、この取得した市場価格に基づき、ユーザの毎月の購入株数を決める。取引所システムから配信される市場価格は、様々な市場要因に基づき変動しており、最新の市場価格は数秒単位ごとに配信されるが、取引市場が閉場している時間帯は、取引所システムから配信される市場価格の更新も止まることになるので、取引市場が閉場している時間帯の株式購入では、市場価格の終値などを用いて、購入株数を求めることになる。
一方、カード会社は、クレジットカードが利用可能な各加盟店と提携しており、これら各加盟店から通知されてくるクレジットカードの利用通知(利用した金額等を通知)に基づき、クレジットカードを使用するユーザの口座(銀行システム7等の各銀行に設けられた口座)から、通知された金額の引落を行うと共に、引落金額から所定の手数料を差し引いた金額を、各加盟店の銀行口座に振り込むことを行う。本実施形態では、上述した証券会社もカード会社の加盟店になっており、ユーザがクレジットカードで株式の積立購入の支払いを行う場合、クレジットカード使用による引落通知が、カード会社から証券会社へ送られる。以下、本発明の第1実施形態について詳説していく。
図1の中の証券会社システム2は、上述した証券会社により構築されるものであり、カード会社により構築されるカード会社システム3と、通信網(ネットワーク)を通じて各種データ、情報等の送受が可能に接続される。また、証券会社システム2は、広域ネットワークNWを通じて、ユーザ端末T1〜T3と通信が行えると共に、株式の取引所システム6と通信網(ネットワーク)を通じて接続されて、取引所システム6から随時、配信される各株式銘柄の市場価格を取得(受信)する。また、証券会社システム2は、銀行システム7が確保する各口座に対して決済処理(送金、振込、入金等の処理)を、通信網を通じて行えるようにしている。
なお、図1では、説明を簡潔にするため、一つの証券会社(例えば、X証券会社)による証券会社システム2、及び一つのカード会社(例えば、Aカード会社)によるカード会社システム3で構成される一対一の関係に基づく積立購入システム1を示している。しかし、実際のビジネスの場面では、一つの証券会社(例えば、X証券会社)が複数のカード会社(例えば、Aカード会社、Bカード会社、Cカード会社等)と提携することがあるので、一つの証券会社システム2は、複数のカード会社システム3等と通信可能に接続されることが想定され、同様に、一つのカード会社(例えば、Aカード会社)が複数の証券会社(例えば、X証券会社、Y証券会社、Z証券会社等)と提携することもあるので、一つのカード会社システム3が複数の証券会社システム2と通信可能に接続されることもあるが、このような複数の証券会社システム及び複数のカード会社システムが関係する場合でも、一つのクレジットカードの使用においては、図1に示す一対一のシステム関係が成立するので、以下に説明する内容が、様々な想定例においても適用される基本的なものとなる。なお、実際のビジネス場面では銀行も複数存在することから、複数の銀行システム7等が証券会社システム2等と通信可能になっているが、それぞれの銀行システムに対する処理は同じものなので、図1では代表して一つの銀行による銀行システム7のみを示し、他の銀行による銀行システムの図示は省略している。
図2は、証券会社システム2に含まれる株式取引サーバ10(積立購入装置に相当)を示している。この株式取引サーバ10は、証券会社システム2の基幹部分を構成しており、本発明において、ユーザがクレジットカードのような信用販売制度を利用して金額指定で株式(金融商品)を積立購入することに係る処理を行うものになっている。なお、図2では1台の株式取引サーバ10を示すに留めるが、例えば、株式取引サーバ10が行う各種処理について分散処理等を行うことで複数のサーバコンピュータ及びデータベースシステム等を組み合わせて株式取引サーバ10を構成してもよく、このような複数装置による構成の場合も、本発明における株式取引サーバ10(積立購入装置)に相当する。なお、証券会社システム2(株式取引サーバ10)にとって、図1に示す自己以外のシステム・装置(例えば、カード会社システム3、取引所システム6、銀行システム7等)は、外部のシステム・装置に該当する。
本実施形態における株式取引サーバ10としては、一般的なサーバコンピュータ(サーバ装置)を適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU10a(制御部10a)に、各種デバイス等を内部接続線10hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール10b、RAM10c、ROM10d、入力インタフェース10e、出力インタフェース10f、大容量記憶システム(HDDシステム)10g等がある。
通信モジュール10bは、ネットワークとの接続モジュールに相当する通信デバイス(通信手段)であり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール10bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワーク(証券会社システム2の内部ネットワーク又は外部のネットワーク)と接続されており、ユーザ端末T1、T2、T3等及び他のシステム(カード会社システム3、外部の取引所システム6)との通信を可能にする。
RAM10cは、MPU10aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM10dは、MPU10aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース10eは、証券会社システム2のシステム管理者等からの操作指示等を受け付けるキーボード10i、マウス等が接続されるものであり、システム管理者等から受け付けた操作指示等をMPU10aへ伝える。出力インタフェース10fは、ディスプレイ10j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU10aの処理に伴う内容をディスプレイ10jへ出力し、システム管理者等が現在の処理内容等を確認できるようにしている。
大容量記憶システム10g(記憶媒体手段に相当)は、プログラム及びデータベース(DB)等を記憶するものであり、本実施形態ではシステムプログラムP1、取引プログラムP2、銘柄DB11、株価テーブル12、ユーザDB13、ユーザ口座DB14、ユーザ所有銘柄DB15、及びカード会社テーブル16等を記憶している。
システムプログラムP1は、サーバ用のオペレーションシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU10aが実行することで、株式取引サーバ10はサーバコンピュータとしての基本的な機能を果たす。取引プログラムP1の説明は後述し、先に、銘柄DB11等について説明する。
図3は、銘柄DB11の中身の概要を示す。銘柄DB11は、相対取引を行うために証券会社システム2でストックする各銘柄の株式を格納したものである。上述したように、証券会社システム2に係る証券会社は、相対取引を行うために予め取引対象となる銘柄の株式を所要枚数、購入してストックしており、ストックする銘柄株式の株式数等が、銘柄DB11に格納される。具体的には、銘柄毎に総ストック株数、ユーザ購入分、及び残分に応じた数値が格納されるようになっている。総ストック株数は、ストックされている総株式数を示し、ユーザ購入分は、総ストック数の中でユーザが購入した株式数を示し、残分は、総ストック数の中でユーザに購入されていない株式数を示す。なお、銘柄DB11に格納される数値は、ユーザによる購入処理、新たなストックのための証券会社による新たな株式購入、ストック分(ユーザ購入分を含む)の取引市場への売却などにより随時、更新される。
図4は、株価テーブル12の中身の概要を示す。株価テーブル12は、取引所システム6からネットワークを通じて取得(受信)された株価を、受信日時と対応づけて記憶蓄積したものとなっており、株式取引サーバ10(MPU10a)は、通信モジュール10bで、取引所システム6から配信される各銘柄の株価を受信(取得)し、その取得した各株価を、銘柄ごとに大容量記憶システム10gの中の株価テーブル12に記憶する処理を行う。なお、このような記憶処理は、日ごとに分けて行われる。
すなわち、株価テーブル12は、左縦列に、各株式銘柄の欄(例えば、A社株式欄12a、B社株式欄12b、C社株式欄12c等)といった銘柄ごとの欄を有し、最上方の行は、日の欄(例えば、2016年の6月27日の欄12x、6月28日の欄12y、6月29日の欄12z等)等を有した格子状のテーブルになっている。
取引所システム6は、数秒単位おき(例えば、約3〜5秒ごと)に、各銘柄の最新の株価を配信するので、そのような配信に合わせて株式取引サーバ10も、数秒単位おきに配信される各銘柄の株価を取得し(一日に複数回取得することになる)、取得した株価の情報を、株価テーブル12の中で、取得した日の欄における各銘柄に応じた欄に、取得した時刻と共に格納する処理を行う。このような処理により、例えば、2016年6月27日の欄12xにおけるA社株の欄12aに対応する箇所には、9:00の株価(始値)から15時(終値)までの各取得時刻の株価が蓄積される。なお、図4の株価テーブル12は、2016年6月28日13時28分19秒時点の状況を示すものになっており、それゆえ、6月28日の欄12yの最新取得時刻が13時28分19秒になっていると共に、6月28日の欄12z以降が空欄になっているが、この最新の時刻以降も、株価テーブル12の中身は最新の株価の取得に伴い随時更新されていく。
図5は、ユーザDB13の中身の概要を示している。ユーザDB13は、証券会社システム2を運営する証券会社が提供するオンライン等による株式取引サービスに登録して取引用の口座を開設したユーザ、及び積立投資を申し込んでいるユーザ等の各種情報を格納したデータベースであり、登録・申込等にあわせて、ユーザを識別するユーザIDが証券会社システム2(証券会社)から各ユーザに付与されており、ユーザDB13では、付与されたユーザIDに対応付けて各種情報を格納する。具体的にユーザDB13は、ユーザIDごとに、ユーザの氏名、住所、電話番号、メールアドレス、UID(ユーザ端末の識別情報)、職業、PW(パスワード)等を記憶している。なお、本実施形態では、登録されたメールアドレスをログイン時のログインIDとして用いており、また、PWはユーザ登録時にユーザ自身が設定した英数字情報を用いている。
また、証券会社システム2を運営する証券会社は、クレジットカードによる信用販売制度のサービスを提供する各カード会社と提携しており、各カード会社が発行するクレジットカードを用いて株式の積立投資の支払いを行えるようにしている。そのため、株式の積立投資を申し込んだユーザが、積立購入の支払いにクレジットカードの使用を指定すると、そのようなユーザについては、積立投資に係る情報及びクレジットカードの使用に必要な情報もユーザDB13に格納するようにしている。
ユーザDB13において、積立投資に係る情報は、積立投資の欄13aに格納されるようになっており、積立投資を申し込んでいるユーザは、自身のユーザIDに対応付けて、積立投資の対象となる株式銘柄及び毎月の積立額(定額)が格納されており(例えば、ユーザIDが0001の行において、積立投資の欄13aに格納された「A社:1万円/月」という情報参照)、また、積立投資を申し込んでいないユーザの欄は空欄になっている(例えば、ユーザIDが0002の行において、積立投資の欄13aの列に応じた欄を参照)。積立投資の欄13aに格納される情報の中で「A社」は積立投資対象の株式銘柄を示し、「1万円/月」の「1万円」は、一回の積立分の購入金額(一定額)を示し、「月」は積立投資に係る積立間隔(この場合は、1ヶ月)を示す。なお、積立投資に係る情報は、後述する図15に基づく画面等で、ユーザにより指定されて、ユーザDB13に格納されることになると共に、一旦、指定した後も、変更可能になっている(投資対象の銘柄、一回の積立分の購入金額は変更可能)。
また、ユーザDB13において、クレジットカードの使用に必要な情報を格納するために、カード使用欄13b、カード番号欄13c及びクレジットカードのセキュリティコード欄13d等が設けられている。ユーザIDに応じたカード使用欄13bには、クレジットカードを使用するユーザの場合、使用するカード会社名(例えば、Aカード社、Bカード社等)が格納され、クレジットカードを使用しないユーザの場合、空欄になっている。さらに、カード会社名が格納されているユーザについては、カード番号欄12c及びセキュリティコード欄13dの各列に応じたそれぞれの欄に、ユーザが用いるカード番号及びクレジットカードの使用に対するユーザIDが格納される。これらのクレジットカードの使用に必要な情報は、クレジット-カードの使用を申し込む際、ユーザにより指定されて、ユーザDB13に格納されることになる。例えば、ユーザ端末でクレジットカード申し込みが行われた場合、ユーザ端末からクレジットカードの使用の旨、カード番号等を通知するカード使用情報が株式取引サーバ10へ送信されてくるので、MPU10aは、受信したカード使用情報に含まれる各情報を、ユーザIDに対応づけて、ユーザDB13における上述した各欄13b、13c、13dの列の欄に格納する処理を行うことになる。なお、ユーザDB13に格納されるユーザ情報も適宜更新される。
図6は、上述した大容量記憶システム10gに記憶されるユーザ口座DB14の中身の概要を示している。ユーザ口座DB14は、登録ユーザ(ユーザID)ごとのユーザ口座(証券会社の取引に用いる取引口座)に関する口座情報を記憶するユーザ口座テーブル900、901、902等の集合体になっている。ユーザ(投資家)は、株式購入の支払いにクレジットカードを使用しない場合、このユーザ口座に所要の金額を入金しておき、入金を株式購入費用に充当する。なお、ユーザが所有株式を売却したことにより得る金額も、このユーザ口座に入金される。
図7は、ユーザ口座DB14に格納されるユーザ口座テーブルの一例として、ユーザIDが0100のユーザ口座テーブル900の中身の概要を示している。ユーザ口座テーブル900は、登録ユーザのユーザ口座の最新の残高(入金額)、及び株式の売買取引の履歴(株式購入に使用した金額・日付、株式売却により得た金額・日付等)を格納したものになっている。よって、ユーザ口座DB14は、上述した内容のユーザごとのユーザ口座テーブルを含むことで、ユーザ(ユーザID)ごとの口座情報(入金情報)が把握できるようにしている。
また、図8は、大容量記憶システム10gに記憶されるユーザ所有銘柄DB15の中身の概要を示している。ユーザ所有銘柄DB15は、各ユーザが所有する所有株式銘柄、現在の所有数、所有数履歴等をユーザ(ユーザID)ごとに格納したものになっている。それにより、ユーザ別にユーザ所有の株式銘柄、及びそれらの売買処理に伴う情報を証券会社システム2(証券会社)等が把握して、ユーザに提供できるようしている。
なお、図2に示す大容量記憶システム10gに記憶されるカード会社テーブル16には、提携先のカード会社(例えば、Aカード会社)によるカード会社システム3のネットワーク上の通知先アドレス、カード会社決済日等の情報が、提携するカード会社ごとに含まれたものになっている。
次に、証券会社システム2の株式取引サーバ10における大容量記憶システム10gに記憶される取引プログラムP2が規定する処理内容について説明する。本実施形態の取引プログラムP2は、光ディスク等の記憶媒体を介して大容量記憶システム10gにインストールされており、ユーザのログイン、売買取引、及びクレジットカードの使用等に関してMPU10aが実行する各種制御処理等を規定したものになっている。先ず、ユーザのログインについて、ユーザ端末から送信されてきたユーザのログイン情報(ユーザのメールアドレス、パスワード、及びユーザ端末のUID等)を通信モジュール10bで受信すると、受信したログイン情報について、図5のユーザDB13の中に一致する情報が格納されているか否かを判断する処理(ログイン処理)をMPU10aが行うことを取引プログラムP2は規定する。
受信したログイン情報(ユーザログイン情報)がユーザDB13に格納されていないと判断した場合、ログイン情報不一致の旨を示すログイン不可情報をログイン情報の送信元のユーザ端末へ通信モジュール10bを用いて送信する制御をMPU10aが行うことを取引プログラムP2は規定する。一方、受信したログイン情報がユーザDB13に格納されていると判断した場合、そのログイン情報に応じたユーザIDについてログイン完了として、そのユーザIDをログイン中の状態に設定し、ログイン中の状態であることを示すログイン状態情報をRAM10c等に記憶すると共に、ログインが完了したユーザのユーザ端末へログイン完了の旨を示すログイン完了情報の送信処理をMPU10aが行うことになる。なお、ログイン状態情報は、ユーザ端末からのログオフ情報を受信するまで、RAM10cにユーザIDと共に記憶されることなる。
ログイン状態となったユーザについては、以降、証券会社システム2が提供するサービスが利用できるようになり、それに伴い、ユーザが希望する株式銘柄の売買処理、及び各種設定等を行える。なお、積立投資の設定項目としては、後述するように、銘柄の指定、積立額の指定、及びクレジットカード使用の指定等があり(図15参照)、設定された内容(設定情報)が株式取引サーバ10へ伝えられると、MPU10aは、上述した図5に示すユーザDB13に、ユーザIDと対応づけて格納する処理を行う。
また、取引プログラムP2が規定する本発明の積立購入方法の処理内容については、まず、一ヶ月間隔となる毎月の特定日(例えば、毎月10日)に、図5のユーザDB13の中で、積立投資の欄12aに対して、積立投資用の設定が行われているユーザIDのユーザが、一回の積立分の購入にクレジットカード(信用販売制度)を利用した旨の通知(カード利用通知)を、カード会社システム2へ送信する制御処理をMPU10aが行うことを規定する。この場合、MPU10aは、ユーザDB13の積立投資の欄12aにおいて、ユーザIDに応じた箇所に格納されている情報(例えば、A社株:1万円)に基づき、指定されている株式銘柄を、ある月の10日(例えば、2016年6月10日)に、指定されている金額で購入した旨の通知を生成する。なお、この通知には、そのユーザIDに応じた行のカード番号を示す情報及びクレジットカードが利用される証券会社の識別情報等を含ませたものになっている。そして、生成した通知を、カード会社テーブル16に含まれる利用カードに応じたカード会社システム3の通知先アドレスで送信する処理をMPU10aが行うことになる。
なお、このような通知は、証券会社が実際の株式購入を行ったものに基づくものではなく、クレジットカードによる支払いを行えるようにするため、便宜的に通知するものであり、実際の株式購入処理は、以降のカード会社システム3からの決済完了通知に基づき開始される。そのため、このような通知による株式購入は一種の予約購入を行った意味合いになっている。
上述した予約購入に係る通知(カード利用通知)を送信した場合、取引プログラムP2は、その通知に応じた入金通知(決済完了通知に相当)をカード会社システム3から受信(取得)したか否かをMPU10aが検知する処理を行うことを規定する。なお、この入金通知には、利用明細(例えば、A社株:1万円購入)、利用されたクレジットカードのカード番号等の情報が含まれるものとする。
取引プログラムP2は、入金通知に含まれる利用明細に係る株式銘柄の株価(市場価格:金融商品の商品価格)を、取得した市場価格が格納されている株価テーブル12(図4参照)の中から特定する処理を、MPU10aが価格特定手段として行うことを規定する。この際、MPU10aは、株価テーブル12に格納されている各株式銘柄の市場価格の中で、入金通知を受信(取得)した時点で最新(直近)となる時刻のものを特定することになる(図4に示す場合、MPU10aは、2016年6月28日13時28分19秒時点の市場価格を特定する)。
それから、取引プログラムP2は、特定した市場価格(1株当たりの株価)及び一回の積立分の購入金額に基づき、株式銘柄の一回の積立分の購入株数をMPU10aが購入数算出手段として算出することを規定する。本実施例における算出の仕方は、一回の積立分の購入金額を、特定した市場価格で除算するものとなっており、例えば、一回の積立分の購入金額が1万円で、特定した市場価格が4千円であれば、購入株数は2.5株であると算出される。なお、この算出でMPU10aにより用いられる一回の積立分の購入金額は、ユーザDB13に記憶される中からカード使用に係る情報(例えば、「A社株:1万円」における「1万円」という情報)が読み出されて使われるが、それ以外に、カード会社システム3からの入金通知に含まれる情報(例えば、「A社株:1万円購入」における「1万円」という情報)を用いてもよい。
取引プログラムP2は、算出した株数を、一回分の積立投資分としてユーザが購入することの処理をMPU10aが購入処理手段として行う。この処理は、証券会社がストックしている株式を用いる相対取引に基づき行うことから、購入株数に小数点以下の数値があっても、対応することが可能となっており、具体的には、図3の銘柄DB11において、購入対象となる株式銘柄の残分となる株数において、算出した株数をユーザ購入分へ移す処理を行うことで、証券会社システム2の内部で少数点以下の数値を扱えるようにしている。なお、ユーザの一回分の積立投資分の購入に係る処理を行うと、上記の銘柄DB11の処理に加えて、MPU10aは、ユーザ口座テーブル及びユーザ所有銘柄DB15等の更新も行って、ユーザの所有株数の記憶を新たなものにする。
そして、取引プログラムP2は、上述した一回の積立分の購入処理に応じた内容を、ユーザ所有銘柄DB15及びユーザ口座テーブルに反映する処理を行う。すなわち、取引プログラムP2は、一回の積立分の購入として、ユーザ所有銘柄DB15(図8参照)に記録する処理をMPU10aが行うことを規定する。例えば、ユーザIDが0001のユーザが、一回の積立分として、A社株を2.5株購入した場合、MPU10aは、ユーザ所有銘柄DB15のユーザIDが0001の行のA社株の欄に、2.5株を追加する処理をMPU10aが行うことになる。上述したような一回の積立分の購入に係る各処理は、カード会社システム3からの入金通知(決済完了通知)の受信をトリガーにして行われるので、入金通知を受信した日と同日に処理が行われ、従来に比べて日数を要することなくスピーディーに一連の処理を進められる。
取引プログラムP2は、積立購入方法の処理について、上述した一回分の積立分の処理を毎月繰り返すことを規定しており、ユーザ所有銘柄DB15への記録処理が完了すると、再度、最初の段階における毎月の積立要の株式購入通知を行う段階へ処理が戻ることを規定する。
図9は、図1に示すカード会社システム3に含まれるカード処理サーバ20(第1実施形態において、通知装置に該当)の主要な内部構成を示している。カード処理サーバ20は、信用販売制度を利用した費用決済の完了に係る決済通知などクレジットカードの使用に伴う各種処理を行うものである。なお、図9では、カード処理サーバ20として一台のサーバ装置の態様を示すが、クレジットカードに係る処理について分散処理を行うことや、処理に伴うデータの管理をデータベース装置に分散させるなどで、クレジット処理サーバ20を、複数のサーバコンピュータ及びデータベースシステム等を組み合わせて構築することも可能であり、このような複数装置で構築される場合も、本発明におけるカード処理サーバ20(通知装置)に相当する。
本実施形態におけるカード処理サーバ20としては、一般的なサーバコンピュータ(サーバ装置)を適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU20a(制御部20a)に、各種デバイス等を内部接続線20hで接続したものであり、各種デバイス等には、通信モジュール20b、RAM20c、ROM20d、入力インタフェース20e、出力インタフェース20f、大容量記憶システム(HDDシステム)20g等がある。
通信モジュール20bは、ネットワークとの接続モジュールに相当する通信デバイス(通信手段)であり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール20bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークと接続されており、証券会社システム2の株式取引サーバ10及び銀行システム7等との通信を可能にしている。
RAM20cは、MPU20aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM20dは、MPU20aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース20eは、カード会社システム3のシステム管理者等からの操作指示等を受け付けるキーボード20i、マウス等が接続されるものであり、システム管理者等から受け付けた操作指示等をMPU20aへ伝える。出力インタフェース20fは、ディスプレイ20j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU20aの処理に伴う内容をディスプレイ20jへ出力し、システム管理者等が現在の処理内容等を確認できるようにしている。
大容量記憶システム20g(記憶媒体手段に相当)は、プログラム及びデータベース(DB)等を記憶するものであり、本実施形態ではサーバシステムプログラムP10、決済管理プログラムP11、カードユーザDB(データベース)21、加盟店DB22、及びカード利用通知テーブル23等を記憶している。
サーバシステムプログラムP10は、サーバ用のオペレーションシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU20aが実行することで、カード処理サーバ20はサーバコンピュータとしての基本的な機能を果たす。決済管理プログラムP11の説明は後述し、先に、カードユーザDB21等の説明を行う。
図10は、カードユーザDB21の中身の概要を示している。カードユーザDB21は、カード会社システム3に係るカード会社による信用販売制度を申し込んだユーザの情報等を格納したデータベースである。すなわち、カードユーザDB21には、申し込みの完了したユーザに付与されるカードユーザID(クレジットカードを利用するユーザを識別する情報)ごとに、申し込み時にユーザから提供されるユーザの氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、職業、カード利用金額を引き落とす銀行、支店名、銀行口座番号等のユーザ情報が格納されると共に、ユーザに提供されるクレジットカードのカード番号、パスワード、セキュリティコード、カード使用期限、パスワード等が格納されたものになっている。
図11は、加盟店DB22の中身の概要を示している。加盟店DB22は、カード会社が提供する信用販売制度によるクレジットカードサービスに加盟している店舗に関する情報を格納したものであり、具体的には、カード会社が各加盟店に付与した加盟店IDごとに、店名(会社名)、住所、電話番号、加盟店の銀行口座番号、ネットワーク上の通知の送信先となる通知アドレス等の情報が格納されている。この加盟店DB22に格納されている情報に基づき、カード会社(カード会社システム3)は、ユーザが加盟店でクレジットカード支払いを行った場合の支払い費用を、各加盟店の銀行口座へ通信網を通じて入金することが可能となる。
大容量記憶システム20gに記憶されるカード利用通知テーブル23は、加盟店におけるユーザの商品購入等に対して、ユーザがクレジットカードの支払いを行った場合に、各加盟店のシステムから送られてくるカード利用通知(クレジットカード利用の通知)を格納したものである。各加盟店から送られてくるカード利用通知には、クレジットカードが利用された店舗の識別情報(加盟店ID、加盟店の名称等)、クレジットカード利用日、クレジットカードの利用対象(購入商品名、利用サービス名等)、クレジット−カードの利用金額、クレジットカードのカード番号等が含まれており、このような各種情報を含むカード利用通知が、カード利用通知テーブル23に随時蓄積される
次に、カード会社システム3のカード処理サーバ20における大容量記憶システム20gに記憶される決済管理プログラムP11が規定する処理内容について説明する。本実施形態の決済管理プログラムP11は、光ディスク等の記憶媒体を介して大容量記憶システム20gにインストールされており、各加盟店からのカード利用通知の受信・蓄積処理、決済日における決済処理、各加盟店の銀行口座へのカード利用額に応じた入金処理、各加盟店への入金通知処理等をMPU20aが行うことを規定している。
具体的に決済管理プログラムP11は、カード処理サーバ20が通信モジュール20bで、各加盟店から送信されてきたカード利用通知を受信すると、受信したカード利用通知をカード利用通知テーブル23へ記憶する処理をMPU20aが行うことを規定する。
また、決済管理プログラムP11は、クレジットカードの決済日(カード利用金額の請求日)を予め決めており(例えば、毎月20日)、サーバシステムプログラムP10が具備するカレンダー機能を利用して、カード決済日(例えば20日)が到来したか否かをMPU20aが検知することを規定する。そして、決済管理プログラムP11は、カード決済日になったことが検知された場合、前月の1日から月末までのカード利用料金を、カード利用通知テーブル23の中からカード番号ごとに抽出して整理することをMPU20aが行うことを規定する。
それから、決済管理プログラムP11は、カード番号ごとに抽出したカード利用料金を、図10のカードユーザDB21に格納されたカード番号に対応づけられた銀行口座から引き落とす処理をMPU20aが、銀行システム7等に対して行うことを規定する。なお、ユーザの銀行口座から引き落とされるカード利用料金には、必要に応じてカード手数料等が含まれる額になっている。また、ユーザの銀行口座の残高不足等により、カード利用料金を全額引き落とせない場合、銀行口座への入金依頼の通知をユーザへ送信するなどの処理(引落不可処理)をMPU10aが行うことになるが、このような引落不可の場合の処理はカード会社において従来から行われていた処理なので、詳細は省略する。
さらに、決済管理プログラムP11は、ユーザの銀行口座から引落が完了したカード利用料金に対応するカード利用通知に含まれる店舗の識別情報(加盟店ID等)を特定し、その特定した店舗の識別情報から、図11に示す加盟店DB22に格納される加盟店の銀行口座を特定し、その特定した加盟店の銀行口座へ、店舗でのクレジットカード使用分の支払い金額(購入金額)を入金する処理(振込処理)をMPU20aが、銀行システム7等に行うことを規定する。
そして、決済管理プログラムP11は、加盟店の銀行口座へクレジットカード使用分の購入金額の入金(振込)が完了すると、図11に示す加盟店DB22を参照して、入金(振込)の完了した加盟店の通知アドレスを特定し、その特定した通知アドレスへ、その加盟店でのクレジットカード使用分の購入金額の入金(振込)が完了した旨の入金通知をMPU20aが送信する処理を行うことを規定する。このような入金通知は、株式(金融商品)の積立購入に係る一回の積立分(予約購入分)の購入金額の決済完了に伴う決済完了通知に相当し、株式取引サーバ10から送られるカード利用通知に係る一回の積立分の購入(予約購入)に応じたものになっている。上述したような処理を決済管理プログラムP11は、MPU20aが順次繰り返し行うことを規定する。なお、上述した入金通知には、使用されたクレジットカードのカード番号、カード使用日、カード使用店舗、カード使用対象(商品名等。本実施形態では購入銘柄)、カード使用金額等のカード利用明細を示す情報が含まれる。
図12は、図1に示すユーザ端末(T1、T2、T3等)の一例であるスマートフォン30(通信端末装置)の主要な内部構成を示している。スマートフォン30は、プログラムに従って各種処理を行う一種のコンピュータ(通信手段及び記憶手段を具備したコンピュータ)に該当する。スマートフォン30は、全体的な制御及び各種処理を行うCPU30a(プロセッサ30a)に、内部接続線30iを介して、通信・通話モジュール30b(通信手段に相当)、RAM30c、ROM30d、入出力インタフェース30e、操作部30h、記憶部(記憶手段に相当)30g等の各種デバイス等を接続したものになっている。なお、ユーザ端末がスマートフォン以外の通信端末装置であっても(通信機能を有するコンピュータ、又はタブレット等)、基本的な構成は、図12に示す内容と同等になるので、図12は、あらゆる種類の通信端末装置の概要を示すものになる。
スマートフォン30の通信・通話モジュール30bは、ネットワークを介した無線通信処理に加えて、CPU30aの制御に従って所定の電話番号へ電話をかける機能(発呼機能)及び電話を受ける機能(着呼機能)等を有する。RAM30cは、CPU30aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものである。ROM30dは、CPU30aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶すると共に、スマートフォン30を識別する識別情報(UID)等も格納している。なお、このUIDは、上述した通信・通話モジュール30bで通信(送信)する際、送信内容に含まれるようになっている(例えば、送信パケットのヘッダ等にUIDを含めて送信が行われる)。
入出力インタフェース30eは、タッチパネル機能を具備したディスプレイ30fを接続しており、CPU30aの制御処理により生成された各種画面(図13〜15等に示す画面参照)をディスプレイ30fに出力する処理を行い、それにより、出力した画面内容がディスプレイ30fに表示されることになる。また、入出力インタフェース30eは、ディスプレイ30fの表面をユーザがタッチすることで受け付けた操作内容をCPU30aへ送る処理も行う。なお、ユーザがディスプレイ30fの表面をタッチすることで受け付ける操作内容は、表示している画面内容に応じて適宜、変化する。
操作部30hは、スマートフォン30の筐体に設けられたハードボタンであり、操作部30hが操作されると、操作された旨がCPU30aに伝えられる。操作部30hの操作による意味合いは、スマートフォン30の処理状況により様々なものになり、例えば、アプリを起動している状況で、操作部30hが操作されると、アプリを終了する動作が行われるので、この場合、操作部30hの操作は、アプリの終了指示をユーザから受け付けることになる。本発明の場合、オンライン株式取引サービス用の株式取引アプリP21(記憶部30gにインストールされているもの)を用いるので、株式取引アプリP21を起動している状態で、操作部30hが操作されると、株式取引アプリP21の終了指示をスマートフォン30が受け付けたことになって、株式取引アプリP21のログオフ指示が証券会社システム2へ送信されることになる。
記憶部30gは、OSプログラムP20、株式取引アプリP21、及びその他の各種アプリ等のプログラムを記憶(インストール)している。OSプログラムP20は、オペレーティングシステムに相当する基本プログラムであり、スマートフォン30が一種のコンピュータとして機能するためのCPU30aの処理を規定している。OSプログラムP20が規定する基本的な処理の一つとしては、スマートフォン30が使用できる状態になったときに、最初にディスプレイ30fにホーム画面を表示することが挙げられ、このホーム画面においては、記憶部30gにインストールされている各種アプリに応じたアイコン等を配置することも、OSプログラムP20の規定する処理によるものとなっている。
記憶部10gに記憶される株式取引アプリP21は、証券会社システム2が提供するオンラインの株式取引サービス用のアプリケーションプログラム(コンピュータプログラム)であり、株式銘柄取引用の各種画面をユーザ端末に表示させて、その画面におけるユーザ操作に伴い各種設定、及び売買指示等を証券会社システム2へ送信する処理等に応じた各種制御をCPU30aが行うことを規定したものになっており、このような規定内容により、CPU30aは各種画面の生成手段等として機能する。なお、株式取引アプリP21は、処理を規定したプログラムコードに加えて、各種画面の中で配置する各パーツ(ボタン等)に応じた画面データも含むものになっている。
まず、ダウンロード又は記憶媒体等を通じてスマートフォン30に取得された株式取引アプリP21は、記憶部30gへインストールされてインストールが完了すると、OSプログラムP20に基づくホーム画面の中に、株式取引アプリP21を起動させるための株取引アイコンが選択可能に配置されることになる。そして、この株取引アイコンを選択するユーザ操作をスマートフォン30が受け付けると、そのときに既にログイン状態であれば、図14に示すメニュー画面36をディスプレイ30fに表示し、ログイン状態でなければ、CPU30aは、ログイン用の画面を生成してディスプレイ30fに表示する処理を行う。
図13は、ディスプレイ30fに表示されるログイン画面35の一例を示し、CPU30aの処理により、ログイン画面用の画面データに基づき生成される。ログイン画面35は、メールアドレス入力欄35a、パスワード入力欄35b、及び選択可能なログインボタン35cを配置している。このように配置された各部に応じたパーツのデータも、ログイン画面用の画面データは含んでいる。ログイン画面35を表示した状態で、上述したOSプログラムP20が規定する処理に応じた機能により、ディスプレイ30fにソフトキーボード31を表示し、このソフトキーボード31に含まれる各キーをユーザが操作することで、各入力欄35a、35bに所定の内容を入力していくことになる。なお、入力するパスワードは、株式取引サービスへのユーザ登録時に、ユーザごとに定められたものである(図5のユーザDB13参照)。
そして、各入力欄35a、35bへ所定の内容が入力された状態で、ログインボタン35cの選択操作をスマートフォン30が受け付けると、入力された内容がユーザのログイン情報として、証券会社システム2(株式取引サーバ10)へ向けて送信されるように作り込みされており、このような作り込みの内容等を規定したデータ(スクリプト系言語等で記載されたデータ)も、ログイン画面用の画面データに含まれる(このような選択ボタンに関する内容は、他の画面データでも同様である)。このようなログイン画面35を介したログイン情報の送信に応じて、証券会社システム2からログイン不可情報をスマートフォン30が受信すれば、再度の入力機会を確保するために、パスワードが一致しなかった旨を示すログイン画面(構成的には図13と同等のもの)をディスプレイ30fに表示する処理をCPU30aは行う。
図14に示すメニュー画面36は、ログイン情報の送信に応じて、証券会社システム2からログイン完了情報を受信した場合、ディスプレイ30fに表示される画面である。このメニュー画面36は、株式を購入する画面に切り替えるための株式購入ボタン36a、株式を売却する画面に切り替えるための株式売却ボタン36b、及び積立投資の設定画面に切り替えるための積立投資設定ボタン36cを選択可能に配置したものになっている。
株式取引アプリP21は、株式購入ボタン36aの選択操作を受け付けた場合、株式購入を行うための画面(図示せず)をディスプレイ30fに表示し、株式売却ボタン36bの選択操作を受け付けた場合、株式売却を行うための画面(図示せず)をディスプレイ30fに表示するようにしている。また、株式取引アプリP21は、積立投資設定ボタン36cの選択操作を受け付けた場合、ユーザから積立投資の申し込みを受け付けたことになり、積立投資の各種設定を行うための画面を表示するようにしている。
図15は、積立投資設定画面37を示し、図14のメニュー画面36で積立投資設定ボタン36cが選択されることで、ディスプレイ30fに表示される画面である。積立投資設定画面37は、積立投資を行うための必要な情報を設定するものであり、積立銘柄設定欄37a、積立金額設定欄37c、クレジットカード使用欄37e、カード種類指定欄37f、カード番号入力欄37h、OKボタン37i、及び戻るボタン37jを配置したものになっている。
積立銘柄設定欄37aは、ユーザが積立投資を行う株式銘柄を指定する欄であり、複数の株式銘柄の中からユーザが所望する銘柄を指定カーソル37bで指定することになる(指定カーソル37bで囲まれた銘柄が、積立投資の指定銘柄になる)。また、積立金額設定欄37cは、ユーザが一回の積立分の購入金額を指定する欄であり、複数の金額の中からユーザが所望する金額を指定カーソル37dで指定することになる(指定カーソル37dで囲まれた金額が、積立投資における一回の積立分の購入金額になる)。なお、図15の積立金額設定欄37cでは、5千円単位で金額を設定する仕様にしているが、この仕様に限定されるものではなく、例えば、3千円単位又は千円単位等で指定できる仕様にすることも可能であると共に、図13に示すソフトキーボード31を利用して、ユーザの所望の金額を入力する仕様にすることも可能である。
また、積立投資設定画面37の中のクレジットカード使用欄37eは、選択可能なチェックボックスを含む欄になっており、積立投資の支払い費用にクレジットカードを使うことを希望するユーザは、クレジットカード使用欄37aの選択操作を行うことになり、それによりチェックボックスが選択された状態となる。なお、積立投資の支払いにクレジットカードを使うことを希望しないユーザは、クレジットカード使用欄37eの選択は不要であり、この場合、積立投資の支払いは、ユーザが証券会社に設けている口座に入っている金額が充当される。
カード種類指定欄37fは、上述したクレジットカード使用欄37eが選択された場合にアクティブ(指定可能)になる欄であり、証券会社が提携しているクレジットカード会社のカードの種類が指定できるようになっており、複数のカードの中でユーザが所望するカードの種類を指定カーソル37gで指定することになる(指定カーソル37gで囲まれたカードの種類が、クレジットカード支払いに用いるカードになる)。なお、証券会社が一種類のカードにしか対応していないときは、特にカード種類指定欄37fを設けることは不要であり、この場合は、使用できるクレジットカードは一種類であることを事前にユーザへ知らせることになる。また、カード番号入力欄37hは、ユーザが利用するクレジットカードのカード番号を入力する欄であり、図13に示すソフトキーボード31を用いて入力を行う。
上述したように各欄37a、37c等について指定・入力が行われた状態で、OKボタン37iの選択操作を受け付けた場合、株式取引アプリP21は、指定・入力された情報を証券会社システム2(株式取引サーバ10)へ送信する処理をCPU30aが行うことを規定する。なお、証券会社システム2(株式取引サーバ10)側としては、ログイン中のユーザから、積立投資に係る指定情報が送信されてくると、図5に示すユーザDB13に、ログイン中のユーザのユーザIDに対応づけて,送信されてきた積立投資に係る指定情報(株式銘柄、一回の積立分の購入金額、使用するクレジットカードの種類・番号等)を格納し、格納後は、積立投資に係る指定情報を格納したユーザについて、毎月の積立投資が開始される。なお、図15の積立投資設定画面37で、戻るボタン37jの選択操作を受け付けた場合、株式取引アプリP21は、ディスプレイ30fの表示を、図14のメニュー画面36に切り替える処理を行う。
なお、上記では積立投資の申し込みを、スマートフォンで行う例を説明したが、積立投資に必要な情報を記載した書類(申込書)を証券会社に提出することでも、積立投資の申し込みを行うことは可能である。この場合は、証券会社システム2側のオペレータが、申込書に記載された情報(株式銘柄、一回の積立分の購入金額、使用するクレジットカードの種類・番号等)を入力し、申込みを行ったユーザのユーザIDに対応づけてユーザDB13(図5)に格納することになる。
次に、上述した構成の積立購入システム1の証券会社システム2(株式取引サーバ10)及びカード会社システム3(カード処理サーバ20)による一連の処理に基づくクレジットカード支払いによる株式の積立投資に係る積立購入方法の処理内容を、図16の第1フローチャートに基づき説明していく(株式取引サーバ10の処理自体も第1実施形態に係る積立購入方法に該当する。また、株式取引サーバ10にとって、カード処理サーバ20は外部のサーバ装置に該当する)。なお、この第1フローチャートに基づく説明は、一人のユーザ(投資家)を対象にした内容になっているが、この内容自体は、積立投資を申し込んだ複数のユーザにおける一人一人に応じたものになっている。また、第1フローチャートの処理を開始する段階で、ユーザは積立投資の申込及び積立投資に必要な各種情報の設定は完了しているものとする。
まず、図16の第1フローチャートに示すように、株式取引サーバ10は、毎月の積立投資の株式購入日(例えば、毎月10日)が到来したか否かを判断しており(S1)、積立投資の株式購入日になっていない場合(S1:NO)、購入日が来るのを待つ状態となる。また、購入日が到来した場合(S1:YES)、株式取引サーバ10は、ユーザDB13の中でクレジットカード使用による積立投資を申し込んでいるユーザについて、格納されている積立投資に係る情報に従って、指定銘柄を指定された一回分の積立金額で購入した旨(予約購入を行った旨)を通知するカード利用通知を生成して、カード処理サーバ20へ送信する(S2)。なお、このカード利用通知による一回分の積立購入は上述したように、株式の予約購入の意味になっており、この段階(ある月の10日)では、実際に一回分の積立購入が行われておらず、将来的に株式を購入することを予約した状態になっており、その予約分の購入費用をクレジットカードを用いて支払うことを通知することになる。
カード処理サーバ20は、株式取引サーバ10(加盟店)から送信されてくるカード利用通知を受信して随時、カード利用通知テーブル23に記憶しており(S10)、そのような状態で、クレジットカードの決済日(例えば、毎月20日)が到来したか否かを判断する(S11)。クレジットカードの決済日が到来していない場合(S11:NO)、S10の段階へ戻り、決済日が到来するのを待つ状態になる。
また、クレジットカードの決済日が到来したことを検知した場合(S11:YES)、カード処理サーバ20は、カード利用通知テーブル23の中から、到来した決済日の月の前月における1日から末日までの間に受信したカード利用通知(ユーザが複数回クレジットカードを利用したときは、一人のユーザについて複数のカード利用通知が存在)に係るユーザのクレジットカード利用金額(一回の積立分の購入金額を含む額)を、カード番号ごとに特定すると共に、特定した金額に係るカード番号に基づき、カードユーザDB21(図10参照)からユーザの銀行口座を特定し、特定したカード利用金額を、特定したユーザの銀行口座からカード会社の銀行口座へ引き落とす処理を行う(S12)。なお、このような引落処理は、カード番号ごとに行われる。
そして、カード処理サーバ20は、クレジットカード利用のユーザの引落処理が完了したか否かを判断し(S13)、引落処理が完了しない場合(S13:NO)、引落不可処理(ユーザへ入金を依頼する処理等)を行い、一方、引落処理が完了した場合(S13:YES)、カード処理サーバ20は、引落の完了したカード利用金額が使用された加盟店を、そのカード利用金額を特定するのに用いたカード利用通知より特定し、その特定した加盟店に応じた銀行口座を加盟店DB22(図11参照)より特定し、その特定した銀行口座に、加盟店で使用された分のカード利用金額を振り込む処理を行う(S14)。なお、このように振り込まれる金額は、クレジットカード会社と加盟店との間の契約により、クレジットカード会社が定める手数料を、加盟店でのカード利用金額から差し引いた額になることが多い。
それから、カード処理サーバ20は、振り込み処理を行った加盟店へ、振込(入金)が完了した旨を伝える入金通知(決済完了通知に該当)を、加盟店DB22(図11参照)に含まれる加盟店の通知アドレスを参照して送信する処理を行う(S15)。なお、送信される入金通知には、S2の段階で株式取引サーバ10からカード処理サーバ20へ送信されたカード利用通知に応じた分も含まれており、それにより、上述した一回分の積立購入(予約購入)の決済完了も株式取引サーバ10へ伝えられる。また、S15の段階の入金通知の送信が完了すると、カード処理サーバ20における処理は、S1の段階へ戻る。
また、株式取引サーバ10は、S2の段階でカード利用通知を送信すると、次は、カード処理サーバ20からの入金通知を受信したか否かを判断しており(S3)、入金通知を受信しない場合(S3:NO)、受信待ちの状態となる。一方、入金通知を受信した場合(S3:YES)、株式取引サーバ10は、受信した入金通知に含まれるカード番号から、ユーザDB13(図5参照)に含まれるユーザIDを特定すると共に、そのユーザIDに対応づけて格納される積立投資12aの欄に応じて格納される株式銘柄を特定し、その特定した株式銘柄の株価(入金通知を受信した時点で直近の日時における株価)を、株価テーブル12(図4参照)から特定する(S4)。
そして、株式取引サーバ10は、上述したユーザDB13において、ユーザIDに対応づけて格納される積立投資12aの欄に応じて格納される一回の積立分の金額を、S4の段階で特定した直近の株価で除算することにより、今回の積立分の購入株数を算出する(S5)。それから、株式取引サーバ10は、算出した購入株数で、積立投資12aの欄に応じて格納される株式銘柄を、上述したユーザIDのユーザが購入する処理を行う(S6)。この際、本実施形態の株式取引サーバ10は、購入処理を相対取引で行うので、S5の段階で算出された数が、小数点以下の端数を伴っていても、銘柄DB11(図3参照)に株式取引サーバ10がストックしている株式銘柄におけるストック残数の中から、購入株数を算術的に引く処理を行うと共に、ユーザ購入分に購入株数を加える処理を行うだけなので、単なる 加減の算出処理として、整数でない購入株数も扱うことができる。
最後に、株式取引サーバ10は、今回の積立分となる株式銘柄の購入株数を、ユーザ所有銘柄DB15(図8参照)等に、ユーザIDに対応づけて記憶する(S7)。なお、S7の処理が完了すると、株式取引サーバ10の処理は、S1の段階へ戻る。
このように、株式取引サーバ10は、先にクレジットカード使用による購入金額の決済が完了してから(S12、14の段階参照)、実質的な購入処理を行うので、クレジットカード使用による株式の積立購入費用が確実に入金されることになり、証券会社側としては積立費用回収の安全性を確保できるメリットがある。また、株式取引サーバ10は、入金通知の受信をトリガーにして、実質的な一回の積立分の購入処理を進めるので、カード会社の決済完了の通知から一回の積立分の購入処理を一連の処理としてスピーディーに進めることができ、株価も決済完了と同時期のものを用いるので、ユーザ側としても実際にお金を払うときの株価で積立投資を行っている感覚を持つことができ、ユーザ感覚にマッチした積立投資環境を提供できる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が想定できる。例えば、上述した説明では、積立購入(積立投資)の対象を、ユーザ指定の株式銘柄といった株式にしたが、株式以外の金融商品としては、「有価証券」又は「派生商品(金融デリバティブ)」等を対象にできる。「有価証券」の具体例としては、株式、債券、不動産証券、投資信託等があり、「派生商品(金融デリバティブ)」の具体例としては、先物取引、CFD(Contract for Difference)、新株予約権が想定できる。さらに本発明における積立購入(積立投資)の対象としては、上述した以外にも広義の意味合いの金融商品の適用が可能であり、例えば、転換社債、信用取引、国内債券、外国債券、MMF、中期国債ファンド、MRF、REIT、CFD、ETF、ETN、金、プラチナ、商品先物、各種定期預金、各種仕組預金、各種貯金、各種貯蓄、投資信託、各種保険、金銭信託等を対象にできる。
なお、金融商品としては、海外のものを扱うことも勿論可能であり、具体的には、海外企業の株式、海外の投信信託等も本発明における金融商品に含まれることになる。このように海外の金融商品を積立投資の対象にする場合は、為替レートも考慮して、購入数(例えば、図16の第1フローチャートのS5段階における購入株数)の算出を行うことになる。具体的には、一回の積立分の購入金額を、その時点における為替レート(1海外貨幣単位あたりの額。例えば、1ドルあたりの額)で除算すると共に、その除算した結果を、S4の段階で特定した株価(海外貨幣ベースの株価)で除算することで、購入数(購入株数)を算出することになる。
また、上述した説明では、積立購入(積立投資)における積立の間隔を一ヶ月単位(例えば、毎月10日)で行うようにしたが、積立の間隔を一ヶ月単位にする他に、一ヶ月より長めの一月半ごと、二ヶ月ごと、三ヶ月ごと等の期間で積立投資を行うことも可能であり、一方、一ヶ月より短めの三週間ごと、二週間ごと、一週間ごと、三日ごと、二日ごと、一日ごと、半日ごと、所定時間ごと(例えば、3時間ごと)等の期間で積立投資を行うことも可能である。
このように本発明では積立の間隔として、上述した様々な期間を用いることが可能なので、実際に使う期間(上述した各種期間のいずれか)を、証券会社側及びクレジットカード会社側で予め取り決めておき、その取り決めた期間を株式取引サーバ10の記憶部(例えば、大容量記憶システム10g)及びカード処理サーバ20の記憶部(例えば、大容量記憶システム20g)に積立間隔としてそれぞれ記憶させておき、このように記憶された積立間隔に基づき図16に示す第1フローチャートの処理を行うことになる(例えば、株式取引サーバ10は、記憶された積立間隔で、カード利用通知をカード処理サーバ20へ送信する処理を行う)。
すなわち、図16の第1フローチャートにおけるS1の段階で、株式取引サーバ10は、最初のスタート時から、記憶されている積立間隔の期間(時間)をカウントしておき、カウントした期間(時間)が、記憶されている積立間隔に到達すれば、購入日(又は購入段階)に到来したとして(S1:YES)、S2の段階の処理へ進むことになる。一方、カード処理サーバ10の方の処理は、取り決めた積立期間が、1ヶ月より長い月単位の期間であれば、図16の第1フローチャートと同様の処理を行えば済むが、取り決めた積立期間が月単位で無い場合(例えば、1ヶ月半の期間、又は1ヶ月より短い期間などの場合)、図16の第1フローチャートにおけるS11の段階の判断について、カード処理サーバ20は、本発明に係る積立投資については特別な判断を行い、例えば、S10の段階で、株式取引サーバ10からの積立投資に基づくカード利用通知を受信すれば、その受信したことが、S11の段階における積立投資用のカード決済日が到来した(S11:YES)と判断して、処理を進めるようにしてもよい。
このようにすることで、カード処理サーバ20は、株式取引サーバ10からのカード利用通知の受信をトリガーにして決済処理を開始できるようになり、株式取引サーバ10側での予約購入日と、ほぼ同日に決済処理を行えるようになる。そして、株式取引サーバ10側での実際の購入処理(図16のS3〜S7の処理)も一段とスピーディーに進められるメリットがあり、予約購入日と実際の購入時期とズレが縮まることからユーザも購入時期の株価の変動状況等を把握しやすくなる。なお、このようにカード処理サーバ20が、株式取引サーバ10からのカード利用通知の受信をトリガーにして決済処理を進めることは、積立投資の間隔を月単位で行う場合についても適用可能である。
また、上述したような積立期間の間隔は、ユーザ(投資家)側で自由に設定できるようにしてもよい。図17は、変形例の積立投資設定画面38がユーザ端末(スマートフォン30)のディスプレイ30fに表示された状態を示す。この変形例の積立投資設定画面38は、図15に示す積立投資設定画面37に設けられた各欄37a、37c、37e、37f等に加えて、積立間隔設定欄38sを設けたことが特徴になっている。
積立間隔設定欄38sは、ユーザが積立投資に係る積立間隔を指定する欄であり、複数の間隔(2ヶ月、1.5ヶ月、1ヶ月、半月、2週間、1週間・・・、3日・・・1日、6時間など)の中からユーザが所望する間隔を指定カーソル38tで指定することになる(指定カーソル38tで囲まれた間隔が、ユーザ指定の間隔になる)。そして、図15の積立投資設定画面37の場合と同様に、OKボタン38iの選択操作が行われると、積立間隔設定欄38sで指定された期間が、ユーザ端末(スマートフォン30)から株式取引サーバ10へ送られる。株式取引サーバ10は、送られてきた積立間隔等を、ユーザIDに対応づけて、ユーザDB13に格納すると共に、この積立間隔等の情報をユーザID及びそのユーザが用いるクレジットカード番号等と共に、カード処理サーバ20へ送って記憶させることになる。
この後は、上述した変形例の場合と同様に,図17の変形例の積立投資設定画面38で積立間隔の設定を行ったユーザについて、株式取引サーバ10及びカード処理サーバ20は、記憶されたユーザ指定の積立間隔に基づき図16に示す第1フローチャートの処理を行うことになる。なお、ユーザ側で積立期間の間隔を設定することは、図17の変形例の積立投資設定画面38を用いる他に、上述した銘柄、一回分の積立金額の指定と同様に、紙の書面で行うことも勿論可能である。このようにユーザが自由に積立間隔を指定可能にすることで、ユーザの都合にあった間隔で積立投資を進めることができ、ユーザの利便性を高められる。
また、図16の第1フローチャートのS4の段階では、入金通知を受信した時点で直近となる日時の株価を株価テーブル12の中から特定するようにしていたが、特定対象となる株価としては、上記の場合に限定されるものではない。すなわち、入金通知を受信した時点から1時間前の範囲内で受信した株価は、いずれもS4の段階で、特定対象として用いることが可能であり、本発明における入金通知を受信したときの直近範囲で取得した株価(金融商品の商品価格)に該当する。例えば、入金通知を受信した時点で直近となる株価より、一つ前の時点で取得した株価、又は二つ前の時点で取得した株価なども、入金通知を受信したときの直近範囲で取得した株価(金融商品の商品価格)として、S4の段階で特定対象にしてもよい。このように、入金通知を受信した時点で直近となる日時の株価だけでなく、直近時点より前の株価を特定対象にする場合は、株式取引サーバ10が、株価を受信して株価テーブル12に格納する等の処理と、S4の段階の処理を並行的に行う処理のタイミングにおいて、時間的な余裕が生じるので、処理の安定化を図れ、処理負担の低減を図れるメリットがある。
さらに、入金通知を受信したときの直近範囲(入金通知を受信したときから1時間の範囲内)で取得した株価(金融商品の商品価格)としては、入金通知を受信した時点から1時間前の範囲内で取得した株価の中のいずれか一つの株価を、第1フローチャートのS4の段階で特定対象に用いるだけでなく、上記の直近範囲で取得した株価に含まれる複数の株価から平均値を求め、その求めた平均値の株価を、S4の段階で特定対象に用いるようにしてもよい。たとえば、入金通知を受信した時点で直近となる株価から、直近より十番目となる株価までの計10個の株価の平均値を算出し、その算出した平均値の株価を、S4の段階の特定対象にすることも可能である。このように平均値を求める場合、急激な株価の変化による影響を回避することができ、安定した積立投資を続けられるようにすることに貢献できる。
また、上述した説明では、投資積立における一回の積立分の購入処理は、相対取引で行うようにしたが(第1フローチャートのS6の段階の処理参照)、委託取引で行うようにしてもよい。委託取引の場合、証券会社(証券会社システム110)は、購入処理に応じて、取引所システム103等から、算出した購入数の株式を購入することになるが、相対取引のような株式のストックが不要になる点においてメリットがある。
図18は、本発明の第2実施形態に係る積立購入システム100の全体的な概要の構成を示す。第2実施形態では、毎月の通信通話費用の支払にユーザがクレジットカード(信用販売制度)を利用する場合、その毎月の通信通話費のクレジットカード支払に、積立投資のクレジットカード支払を連動させたことが特徴になっている。通信キャリア会社(通信事業体)は、ユーザが利用した分の毎月の通信通話費(所定期間ごとのユーザ費用に相当)の支払に関するオプションとして、株式の積立投資を設けており、この株式の積立投資のオプションを申し込むと、次にユーザは、上述した第1実施形態と同様に、積立投資の対象とする株式銘柄、毎月の積立投資額(一回の積立分の購入金額)を指定することになる。なお、このような申込みは、書類の提出、又はウェブサイト等を通じた通信のいずれでも可能である。
通信キャリア会社は、株式の積立投資のオプションを申し込んだユーザに対して、一月分のユーザの通信通話量に応じた分の支払額に、一回の積立分の購入金額を追加した合計額を、ユーザのクレジットカード支払いに応じたクレジットカード会社に要求することになる。また、クレジットカードへの一ヶ月分の費用要求に応じた分の入金(振込)が、クレジットカード会社から通勤キャリア会社の銀行口座に行われると、次に通信キャリア会社は、毎月の積立投資分の購入費用を、提携している証券会社の銀行口座に振り込むと共に、振込が完了した旨の振込通知(決済完了通知に相当)を証券会社へ送ることになり、証券会社は、この振込通知をトリガーにして、上述した第1実施形態と同様に、株式購入処理を行うことになる。
第2実施形態に係る積立購入システム100では、このように毎月の通信通話費用と共に、積立投資の購入費用を徴収するために、図1に示す第1実施形態の積立購入システム1に比べて、通信キャリア会社による通信キャリアシステム130が、証券会社システム110と、カード会社システム120との間に通信可能にネットワークで接続されて存在するようになっており、また、銀行システム102においても、通信キャリア会社の銀行口座である通信キャリア口座102bが存在するようになっている。以下、第2実施形態について詳しく説明していく。
図19は、通信キャリアシステム130に含まれる通信キャリアサーバ135(第2実施形態において、通知装置に該当)の主要な内部構成を示している。通信キャリアサーバ135は、通信キャリアシステム130における毎月のユーザの利用料に対する通信通話費用の徴収に係る処理、信用販売制度を利用した決済完了に係る通知などを行うものであり、積立投資を申し込んだユーザについては、積立投資に係る購入費用に関する処理も行う(一回の積立分の購入金額の決済処理などを行う)。なお、図19では、通信キャリアサーバ135として一台のサーバ装置の態様を示すが、費用徴収に係る処理について分散処理を行うことや、処理に伴うデータの管理をデータベース装置に分散させるなどで、通信キャリアサーバ135を、複数のサーバコンピュータ及びデータベースシステム等を組み合わせて構築することも可能であり、このような複数装置で構築される場合も、本発明における通信キャリアサーバ135に相当する。
本実施形態における通信キャリアサーバ135としては、一般的なサーバコンピュータ(サーバ装置)を適用しており、基本的な構成は図2、9に示すサーバ装置と同様であり、全体的な制御及び各種処理を行うMPU135a(制御部135a)に、各種デバイス等を内部接続線135hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール135b、RAM135c、ROM135d、入力インタフェース135e、出力インタフェース135f、大容量記憶システム(HDDシステム)135g等がある。これらの各種デバイスの機能、作用については、図2、9に示すサーバ装置と同様なので説明は省略し、大容量記憶システム135gに記憶されるものについて、説明していく。
大容量記憶システム135gはサーバシステムプログラムP30、費用徴収プログラムP31、キャリアユーザDB(データベース)136、通信通話量テーブル137等を記憶している。
サーバシステムプログラムP30は、サーバ用のオペレーションシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU135aが実行することで、通信キャリアサーバ135はサーバコンピュータとしての基本的な機能を果たす。費用徴収プログラムP31の説明は後述し、先に、キャリアユーザDB136等の説明を行う。
図20は、キャリアユーザDB136の中身の概要を示している。キャリアユーザDB136は、基本的に図5に示すユーザDB13と同等な構成になっており、通信キャリア会社のサービスの提供を受けるユーザを識別するキャリアユーザIDに対応づけて、各種情報を格納している。格納する各種情報としては、ユーザの氏名、住所、電話番号、メールアドレス、UID(ユーザ端末の識別情報)、職業、PW(パスワード)等のユーザに関する情報があり、また、通信費等の支払いをクレジットカードで行うことを希望しているユーザについては、カード使用欄136bに、カード会社の名称が格納されると共に、カード番号欄136cにはカード番号が格納され、セキュリティコード欄136dにはセキュリティコードに応じた数字が格納される。
さらに、積立投資を申し込んでいるユーザについては、そのユーザのキャリアユーザIDに対応付けて、積立投資欄136aに、積立投資の対象となる株式銘柄及び一回の積立分の購入費用(一定額)が格納される。積立投資を申し込んだユーザについての積立投資に関する情報(積立投資の対象の株式銘柄及び一回の積立分の購入費用)は、キャリアユーザIDと共に、提携している証券会社の証券会社システム110へ通信キャリアシステム130から伝えられて、証券会社システム110は、積立投資の申込みのあったユーザの情報、及び積立投資に係る情報等を記憶することになる(後述参考)。なお、上述したようなキャリアユーザDB136の中身も、ユーザ情報の変更、キャリアユーザの増減等により随時更新される。
また、大容量記憶システム135gに記憶される通信通話量テーブル137は、ユーザが使用した通信量及び通話量(通話時間等)が、使用日時に対応づけて、ユーザごとに(キャリアユーザIDごとに)記憶蓄積されたものになっている。なお、大容量記憶システム135gには、上述した他に、各クレジットカード会社のカード会社システム120等のネットワーク上の通信アドレスは含むカード会社アドレステーブル、提携している証券会社の銀行システム102における証券会社口座102aの口座番号(ネットワークを通じて振込等が可能な口座の番号)、及び、提携している証券会社(証券会社システム110)のネットワーク上の通信アドレス等も予め記憶されている。
次に、費用徴収プログラムP31の処理内容を説明する。本実施形態の費用徴収プログラムP31は、クレジットカード利用による徴収対象となる通信・通話料金の徴収及び積立投資の徴収等についてMPU135aが行う各種処理を規定したものになっており、光ディスク等の記憶媒体を介して大容量記憶システム135gにインストールされる。
費用徴収プログラムP31が規定する本発明の積立購入方法に関する処理内容としては、まず、予め決められた通信通話費用の締め日(請求日、例えば、毎月10日)について、サーバシステムプログラムP30が具備するカレンダー機能を利用して、その締め日(請求日)が到来したか否かをMPU135aが検知することを規定する。そして、締め日が到来したことが検知された場合、費用徴収プログラムP31は、前月の1日から月末までの1ヶ月間における通信通話量をキャリアユーザIDごとに、通信通話量テーブル137から特定する処理をMPU135aが行うことを規定する。
それから、費用徴収プログラムP31、キャリアユーザIDごとに特定した通信通話量に基づき、一月分の通信通話費用(所定期間ごとのユーザ費用に相当)を算出する処理をMPU135aが行うことを規定する。なお、通信通話量より通信通話費用を求める算出式は、費用徴収プログラムP31に含まれており、この算出式に基づき、MPU135aは算出処理を行う。また、費用徴収プログラムP31は、積立投資を申し込んでいるユーザに対し、キャリアユーザDB136において、そのユーザのキャリアユーザIDに対応づけて格納されている積立投資欄136aの積立額(一回の積立分の購入金額。例えば、1万円)を、算出した一月分の通信通話費用に追加して合算額を算出する処理をMPU135aが行うことを規定する。
そして、費用徴収プログラムP31は、その算出した合算額を請求するための一ヶ月分のカード利用通知をMPU135aが生成することを規定し、そのカード利用通知には、上述した合算額に係る通信通話分を利用したユーザのキャリアユーザIDに対応づけてキャリアユーザDB136のカード番号欄136cに格納されるカード番号を含ませたものになっている。それから費用徴収プログラムP31は、生成したカード利用通知をカード会社システム120(信用販売決済装置を含むシステム)へ送信する制御処理をMPU135aが行うことを規定する。なお、カード会社システム120へのカード利用通知の送信は、大容量記憶システム135gに格納されるカード会社アドレステーブルから、送信対象となるカード会社システム120の通信アドレスが特定され、その通信アドレス宛に対して行われる。
上述したカード利用通知をカード会社システム120へ送信した場合、費用徴収プログラムP31は、そのカード利用通知に対する入金通知(支払完了通知に相当)をカード会社システム3から受信(取得)したか否かをMPU135aが検知する処理を行うことを規定する。なお、この入金通知には、利用明細(例えば、カード利用通知で請求する金額)、利用されたクレジットカードのカード番号等の情報が含まれるものとする。
費用徴収プログラムP31は、上述した入金通知を受信したことを検知した場合、入金通知に含まれるカード番号に基づき、キャリアユーザDB136の中から、そのカード番号に対応するキャリアユーザID及び積立投信欄136aに格納される一回の積立分の購入費用(例えば、1万円)を特定する処理をMPU135aが行うことを規定する。そして、費用徴収プログラムP31は、特定した購入費用を、大容量記憶システム135gに予め記憶される証券会社口座102aの口座番号に振り込む処理(決済処理に相当)をMPU13aが行うことを規定すると共に、振込処理が完了すると、振込完了の旨を伝える振込通知(第2実施形態における決済完了通知に相当)を、証券会社システム110へ送信する制御処理をMPU135aが行うことを規定する。この振込通知には、キャリアユーザID、振込額、カード番号等を示す情報が含まれる。なお、費用徴収プログラムP31は上述したような処理を、MPU135aが順次繰り返し行うことを規定する。
第2実施形態に係る証券会社システム110は、ハード的な構成は第1実施形態と同様であり、図2に示す株式取引サーバ10(積立購入装置に相当)を含むものになっている。そのため、以下の説明において、証券会社システム110に含まれる株式取引サーバ10については、第1実施形態と同じ符号を用いる。
第2実施形態の株式取引サーバ10が、第1実施形態のもとの異なる点としては、ユーザDB13の中身と、取引プログラムP2が規定する処理の一部が挙げられる。ユーザDB13の中身が異なる点としては、ユーザDB13において、ユーザID(図5のユーザDB13に格納されるユーザID参照)と、通信キャリアシステム130によるキャリアユーザID(図20のキャリアユーザDB136に格納されるキャリアユーザID参照)との紐付けを行うために、第2実施形態に係るユーザDB13では、ユーザIDに紐付けるキャリアユーザIDが、ユーザIDに対応付けて格納されたものになっている(第2実施形態のユーザDB13には、キャリアユーザIDの格納欄が設けられている)。
すなわち、上述したように、通信費の支払いに関するオプションとして株式の積立投資をユーザが申し込むと、通信キャリア会社(通信キャリアシステム130)は、積立投資を申し込んだユーザについてのユーザ情報(ユーザの氏名、住所、連絡先、使用するクレジットカード会社、クレジットカード番号、積立投資の対象にする株式銘柄、一回の積立分の購入費用、及びキャリアユーザID等)を証券会社(証券会社システム110)へ伝えることになる。
証券会社システム110の株式取引サーバ10は、通信キャリアシステム130(通信キャリアサーバ135)から伝えられたユーザ情報に係るユーザが、既に登録されている場合(ユーザIDが発行されてユーザDB13に各情報が格納されている場合)、伝えられたユーザ情報に含まれる氏名等に基づき、ユーザIDを特定し、その特定したユーザIDに対応づけて、ユーザDB13のキャリアユーザIDの格納欄に、伝えられたユーザ情報に含まれるキャリアユーザID等を格納することになる。また、伝えられたユーザ情報に係るユーザが登録されていない場合、新たにユーザIDを発行して、その発行したユーザIDに対応づけて、伝えられたユーザ情報に含まれる各種情報をユーザDB13に格納することになる。
また、第2実施形態において、株式取引サーバ10は、カード会社システム120(カード処理サーバ20)と直接的なやり取りは行わないので、第2実施形態に係る株式取引サーバ10の取引プログラムP2は、図16の第1フローチャートにおけるS1及びS2の段階の処理の規定を省略したものになっている。また、第2実施形態の取引プログラムP2は、S3の段階における処理は、上述した通信キャリアシステム130に含まれる通信キャリアサーバ135(通知装置に該当)からの振込通知(決済完了通知に該当)を受信したか否かを判断するものになっており、この通信キャリアサーバ135からの振込通知の受信をトリガーにして、以降の処理を進める規定ぶりになっている。
一方、第2実施形態に係るカード会社システム120も、ハード的な構成は第1実施形態と同様であり、図9に示すカード処理サーバ20を含むものになっている。そのため、以下の説明において、カード会社システム120に含まれるカード処理サーバ20については、第1実施形態と同じ符号を用いる。第2実施形態のカード処理サーバ20は、ハード及び処理的に第1実施形態とほぼ同等であり、決済管理プログラムP11が規定する処理の内容も第1実施形態と同様であり、図16の第1フローチャートの中で示すカード処理サーバ側の処理を行うことになる。ただし、第2実施形態の加盟店DB22には、加盟店として、通信キャリアシステム130に係る通信キャリア会社の情報も含まれたものになっている。なお、第2実施形態において、カード処理サーバ20は、信用販売制度に係る決済処理を行う信用販売決済装置に該当する。
また、図18に示す銀行システム102も、基本的に図1に示す第1実施形態の銀行システム7と同様であり、第2実施形態の銀行システム102は、証券会社システム110に係る証券会社の銀行口座である証券会社口座102と、通信キャリアシステム130に係る通信キャリア会社の銀行口座である通信キャリア口座102b等を設けたものになっている(なお、第2実施形態の銀行システム102等にも、クレジットカードを利用するユーザのユーザ口座も設けられている)。その他、図18に示す取引所システム103、ユーザU1〜U3が使用するユーザ端末T1〜T3も第1実施形態と同様のものとなっており、これら銀行システム102、取引所システム103、及びユーザ端末T1〜T3は、第2実施形態の積立購入システム100に含まれない外部の装置に該当する。
次に、上述した構成の積立購入システム100の証券会社システム110(株式取引サーバ10)、通信キャリアシステム130(通信キャリアサーバ135)、及びカード会社システム120(カード処理サーバ20)による一連の処理に基づくクレジットカード支払いによる株式の積立投資に係る積立購入方法の処理内容を、図21の第2フローチャートに基づき説明していく(株式取引サーバ10の処理自体も第2実施形態に係る積立購入方法に該当。また、株式取引サーバ10にとって、通信キャリアサーバ135及びカード処理サーバ20は外部のサーバ装置に該当する)。なお、この第2フローチャートに基づく説明は、一人のユーザ(投資家)を対象にした内容になっているが、この説明内容は、積立投資を申し込んだ複数のユーザにおける一人一人に応じたものになっている。また、第2フローチャートの処理を開始する段階で、ユーザは積立投資の申込及び積立投資に必要な各種情報の設定は完了しているものとする。
まず、図21の第2フローチャートに示すように、通信キャリアサーバ135は、毎月の締め日(例えば、毎月10日)が到来したか否かを判断しており(S20)、締め日が到来していない場合(S20:NO)、締め日が来るのを待つ状態となる。また、締め日が到来した場合(S20:YES)、通信キャリアサーバ135は、通信通話量テーブル137から前月分の通信通話費用(所定期間ごとのユーザ費用に相当)を算出すると共に、その算出した通信通話費用に、一回の積立分の購入金額(例えば、1万円)を追加した合算額を算出する(S21)。それから、通信キャリアサーバ135は、算出した合算額をクレジットカード会社へ請求するためのカード利用通知をカード会社システム120へ送信する(S22)。
カード会社システム120に係るカード処理サーバ20における処理は基本的に図16の第1フローチャートの中のカード処理サーバ側の処理内容と同等であり、通信キャリアサーバ135(加盟店)等から送信されてくるカード利用通知を受信して随時、カード利用通知テーブル23に記憶し(S30)、そのような状態で、クレジットカードの決済日(例えば、毎月20日)が到来したか否かを判断する(S31)。クレジットカードの決済日が到来していない場合(S31:NO)、S30の段階へ戻り、決済日が到来するのを待つ状態になる。
また、クレジットカードの決済日が到来したことを検知した場合(S31:YES)、カード処理サーバ20は、カード利用通知テーブル23の中から、到来した決済日の月の前月の1日から末日までの間に受信したカード利用通知に係るユーザのクレジットカード利用金額(一回の積立分の購入金額を含む合算額の金額など)を、カード番号ごとに特定すると共に、特定した金額に係るカード番号に基づき、カードユーザDB21(図10参照)からユーザの銀行口座を特定し、特定したカード利用金額を、特定したユーザの銀行口座から、カード会社の銀行口座へ引き落とす処理を行う(S32)。なお、このような引落処理は、カード番号毎に行われる。
そして、カード処理サーバ20は、クレジットカード利用のユーザの引落処理が完了したか否かを判断し(S33)、引落処理が完了しない場合(S33:NO)、引落不可処理(ユーザへ入金を依頼する処理等)を行い、一方、引落処理が完了した場合(S33:YES)、カード処理サーバ20は、引落の完了したカード利用金額が使用された加盟店を、そのカード利用金額を特定するのに用いたカード利用通知より特定し、その特定した加盟店に応じた銀行口座を加盟店DB22(図11参照)より特定し、その特定した銀行口座に、加盟店で使用された分のカード利用金額を振り込む処理を行う(S34)。このような振込処理は、通信キャリアサーバ135からのカード利用通知に応じた信用販売制度に係る決済処理に相当する。なお、このように振り込まれる金額は、第1実施形態の場合と同様に、クレジットカード会社が定める手数料をカード利用金額から差し引いた額になることが多い。
それから、カード処理サーバ20は、振込処理(入金処理)を行った加盟店へ、クレジットカードによる信用販売制度に係る振込(決済)が完了した旨を伝える入金通知(支払完了通知に相当)を、加盟店DB22に含まれる加盟店(例えば、通信キャリア会社の通信キャリアシステム130)の通知アドレスを参照して送信する処理を行う(S35)。なお、送信される入金通知には、S22の段階で通信キャリアサーバ135からカード処理サーバ20へ送信されたカード利用通知に応じた分も含まれており、それにより、上述した合算額の決済完了(支払完了)が通信キャリアサーバ135へ伝えられる。また、S35の段階の入金通知の送信が完了すると、カード処理サーバ20における処理は、S30の段階へ戻る。
また、通信キャリアサーバ135は、S22の段階でカード利用通知を送信すると、次は、カード処理サーバ20からの入金通知を受信したか否かを判断しており(S23)、入金通知を受信しない場合(S23:NO)、受信待ちの状態となる。一方、入金通知を受信した場合(S23:YES)、通信キャリアサーバ135は、受信した入金通知に係る合算額に含まれる一回の積立分の購入金額を、銀行システム102の証券会社口座102aへ振り込む処理を行う(S24)。それから、通信キャリアサーバ135は、振込完了の旨を伝える振込通知(決済完了通知に該当)を証券会社システム110へ送信する(S25)。なお、S25の段階の振込通知の送信が完了すると、通信キャリアサーバ135における処理は、最初のS20の段階へ戻る。
また、株式取引サーバ10は、通信キャリアサーバ135からの振込通知を受信したか否かを判断しており(S40)、振込通知を受信しない場合(S40:NO)、受信待ちの状態となる。一方、振込通知を受信した場合(S40:YES)、株式取引サーバ10は、受信した振込通知に含まれるキャリアユーザID又はカード番号等より、それらに紐付けられたユーザIDをユーザDB13(図5参照)の中から特定すると共に、そのユーザIDに対応づけて格納される積立投資12aの欄に応じて格納される株式銘柄を特定し、その特定した株式銘柄の株価(振込通知を受信した時点で直近の日時における株価)を、株価テーブル12(図4参照)から特定する(S41)。
そして、株式取引サーバ10は、上述したユーザDB13において、ユーザIDに対応づけて格納される積立投資12aの欄に応じて格納される一回の積立分の金額(定額)を、S41の段階で特定した直近の株価で除算することにより、今回の積立分の購入株数を算出する(S42)。それから、株式取引サーバ10は、算出した購入株数で、積立投資12aの欄に応じて格納される株式銘柄を、上述したユーザIDのユーザが購入する処理を行う(S43)。第2実施形態でも、第1実施形態と同様に、株式取引サーバ10は、購入処理を相対取引で行うので、購入数が小数点以下の端数を伴っていてもスムーズに購入処理を行える。
最後に、株式取引サーバ10は、今回の積立分となる株式銘柄の購入株数を、ユーザ所有銘柄DB15(図8参照)等に、ユーザIDに対応づけて記憶する(S44)。なお、S44の処理が完了すると、株式取引サーバ10の処理は、S40の段階へ戻る。
このように、第2実施形態では、クレジットカード会社(カード会社システム120)へのカード利用通知を株式取引サーバ10が行わずに、通信キャリアサーバ135が行うので、株式取引サーバ10の処理負担を低減でき、また、ユーザ(投資家)側としては、毎月の通信通話料金の支払いに、株式の積立購入を連携させられるので、積立投資に係る処理を証券会社に依頼することが不要となり、ユーザ(投資家)の利便性を高められる。なお、第2実施形態においても、株式取引サーバ10は、証券会社の銀行口座(証券会社口座102a)に積立分の購入金額が振り込まれてから、購入処理を行うので、積立費用の確保を確実に行える。
なお、上述した説明では、一回の積立分の購入費用を、通信通話費用の合算する場合で説明したが、一回の積立分の購入費用の合算対象は通信通話費用に限定されるものではなく、所定期間ごとのユーザ費用の支払いをユーザがクレジットカードを用いて行うものであれば、そのようなユーザ費用は一回の積立分の購入費用の合算対象になり得る。
合算対象になり得る所定期間ごとのユーザ費用の例としては、上下水道、電気、及びガスの使用に係る水道光熱費、新聞・雑誌等の購入費、各種リース品のリース費、賃貸物件の賃貸費、警備会社へ支払う警備費、定期購入品の購入費等が想定できる。そのため、例えば、上下水道費を適用する場合、図18の通信キャリアシステム130(通信キャリアサーバ135)は、上下水道費の徴収処理を行う上下水道システム(上下水道サーバ)に置きかわることになり、以下、ガス料金を適用する場合は、ガス会社システム(ガス会社サーバ)が用いられ、電気料金を適用する場合は、電気会社システム(電気会社サーバ)が用いられ、新聞料金を適用する場合は、新聞会社システム(新聞会社サーバ)が用いられ、雑誌料金を適用する場合は、雑誌会社システム(雑誌会社サーバ)が用いられ、リース費が適用される場合は、リース会社システム(リース会社サーバ)が用いられ、賃貸物件の賃貸費が適用される場合は、賃貸会社システム(賃貸会社サーバ)が用いられ、警備会社の警備費が適用される場合は、警備会社システム(警備会社サーバ)が用いられ、定期購入品の購入費が適用される場合は、定期購入会社システム(定期購入会社サーバ)が用いられる。
また、上述した第2フローチャートのS20の段階では、毎月の締め日で判断したが、適用される費用が、毎月(一ヶ月単位)でない場合、その適用される費用の締め日単位で、カード利用通知を送信するようにしてもよく、この場合は、積立投資の間隔も、その適用される費用の締め日単位の間隔になる(例えば、締め日が二ヶ月ごとであれば、積立投資の間隔も二ヶ月ごとになる)。さらに、第2フローチャートのS41の段階における直近となる株価の特定については、第1実施形態で説明した各種変形例が適用できる。さらにまた、第2実施形態においても、積立投資の対象は株式以外に、第1実施形態の変形例で説明した各種金融商品の適用が可能であり、さらには、第1実施形態で説明した各変形例を第2実施形態に適用することは可能であり、例えば、第2実施形態でも委託取引を用いるようにしてもよく、また、毎月の締め日(第2フローチャートのS20の段階に係る締め日)も適宜、ユーザと各事業体との間で自由に設定できるようにしてもよい。