図1は、本発明の第1実施形態に係る金融商品購入システム1の全体的な概要の構成を示す。金融商品購入システム1は、オンラインによる金融商品の購入に要する支払いについて、プリペイド方式(例えば、プリペイドカード等の各種カード)に係る前払い金を使用できるようにしたものであり、その際、プリペイドカード等のカードIDの入力を行わなくても、プリペイドカード等の前払い金を使用可能にして、ユーザの利便性を高めたことが特徴になっている。
本実施形態では、プリペイド方式に係る前払い金としては、プリペイドカードに含まれる前払い金を用いるようにしており、プリペイド方式に係る前払い金としては、使い切りタイプ又は前払い金のチャージ可能なタイプのいずれの利用も可能であるが、前払い金を使用するユーザを、前払い金を管理する事業体が識別できるようになっていることが必要となる。そのため、本実施形態では、前払い金を使用するユーザを識別するにあたり、一定期間(例えば、月単位)ごとの費用の徴収をユーザに対して行う事業体が発行するプリペイド方式の前払い金を用いることが好適となる。
一定期間ごとの費用徴収の例としては、上下水道、電気、及びガスの使用に係る水道光熱費、固定・携帯電話機(スマートフォン含む)等及びデータ通信の使用に係る通信費、新聞・雑誌等の購入費、各種リース品のリース費、賃貸物件の賃貸費、警備会社へ支払う警備費、定期購入品の購入費等が想定でき、このような一定期間単位で支払われる費用の中に、前払い金分の金額を上乗せして徴収することにより、一定期間ごとにユーザの前払い金が確実に発生し、金融商品の購入に前払い金を充当できる状況を作り出すことができる。
図1に示す本実施形態では、ユーザの使用する通信機器に係る通信費の徴収を行う通信キャリア事業体が発行するプリペイドカードを用いる例となっている。通信キャリア事業体は、通信に伴う各種管理処理を行うために、通信キャリアシステム4を構築しており、このシステムの中に、ユーザのプリペイドカードの使用状態等(プリペイドカードに係る前払い金の残高等)を管理する前払い金管理サーバ5を含んでいる。前払い金管理サーバ5は、ネットワークNWを通じて、プリペイドカードに係る前払い金に応じた金額情報を提供できるようになっている。
また、図1に示す本実施形態では、金融商品の一例として株式を取り扱う場合を説明したものになっており、ユーザからの株式の購入注文を受け付ける証券会社が構築する証券会社システム2を金融商品購入システム1は用いている。この証券会社システム2は、ネットワークNWを通じてユーザからの株式購入の注文等を受信する取引サーバ80等により構成される。なお、ユーザは事前に、株式の購入を取り扱う証券会社に対して、自身の口座(ユーザ口座)を開設しておく必要があり、取引サーバ80は、事前に開設されたユーザ口座の入金情報をユーザごとに有している。
ユーザが口座を開設する証券会社の証券会社システム2は、株式の売買処理を相対取引(市場を介さずに売買当事者間で売買方法、取引価格、取引量を決定して売買する取引)により行うものになっており、また、株式の売買金額を指定する金額単位(金額指定)で取引を行うサービスを提供することで、少額での株式購入も可能にしている。そして、証券会社システム2は、株式の市場取引を行う取引所システム3とも通信可能になっており、ユーザとの株式売買に基づく処理に係る情報を取引所システム3に対して送受信する。取引所システム3は、株式の各銘柄の取引に係る各種情報(各銘柄の株式単価、単価の変動状況等)の提供を証券会社システム2から受け取って、所定の取引処理を行う。
なお、図1では図示していないが、ネットワークNWには、取引対象となる株式の銘柄の法人等に関する投資家向け情報等を提供する情報収集システムも接続されており、このような情報種集システムから配信される情報も、証券会社システム2を介するなどして、ユーザへ提供可能になっている。
また、投資家であるユーザ(U1、U2、U3等)は、オンライン株式取引を利用するために、証券会社の証券会社システム2が提供するオンライン株式取引のサービスに登録しており、ユーザごとにユーザIDが付与(発行)されているものとする。このようなユーザが使用するユーザ端末T1、T2、T3等は通信端末装置に相当し、具体的には、通信機能を具備するパーソナルコンピュータ(据え置き型又は携帯型のパーソナルコンピュータ)、携帯型ユーザ端末(タブレット、スマートフォン、通信機能付きPDA、携帯電話等)などの通信機能を具備した一種のコンピュータ的な装置をユーザ端末として適用できる。以下、本発明の第1実施形態について詳説していく。
図2は、通信キャリアシステム4に含まれる前払い金管理サーバ5の主要な内部構成を示している。前払い金管理サーバ5は、ユーザのプリペイドカードに応じた前払い金に係る金額情報をユーザごとに管理するものである。なお、図2では、前払い金管理サーバ5として一台のサーバ装置の態様を示すが、プリペイドカートに係る管理処理について分散処理を行うと共に、データの管理もデータベース装置に分散させて、前払い金管理サーバ5を、複数のサーバコンピュータ及びデータベースシステム等を組み合わせて構築することも可能であり、このような複数装置で構築される場合も、本発明における前払い金管理サーバ5に相当する。
本実施形態における前払い金管理サーバ5としては、一般的なサーバコンピュータを適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU5a(制御部5a)に、各種デバイス等を内部接続線5hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール5b、RAM5c、ROM5d、入力インタフェース5e、出力インタフェース5f、大容量記憶システム(HDDシステム)5g等がある。
通信モジュール5bは、ネットワークNWとの接続モジュールに相当する通信デバイス(通信手段)であり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール5bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワークNWと接続されており、証券会社システム2の取引サーバ80等との通信を可能にしている。
RAM5cは、MPU5aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM5dは、MPU5aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース5eは、通信キャリアシステム4のシステム管理者等からの操作指示等を受け付けるキーボード5i、マウス等が接続されるものであり、システム管理者等から受け付けた操作指示等をMPU5aへ伝える。出力インタフェース5fは、ディスプレイ5j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU5aの処理に伴う内容をディスプレイ5jへ出力し、システム管理者等が現在の処理内容等を確認できるようにしている。
大容量記憶システム5g(記憶媒体手段に相当)は、プログラム及びデータベース(DB)等を記憶するものであり、本実施形態ではサーバシステムプログラムP1、管理プログラムP2、及びプリペイドDB(データベース)6等を記憶している。
サーバシステムプログラムP1は、サーバ用のオペレーションシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU5aが実行することで、前払い金管理サーバ5はサーバとしての基本的な機能を果たす。管理プログラムP2の説明は後述し、先に、プリペイドDB6等の説明を行う。
図3は、プリペイドDB6の中身の一例を示しており、ユーザの使用する通信機器に係る通信費の徴収を行う通信キャリア事業体は、通信機器の使用等に関してユーザと契約を結んでおり、その際、通信機器の通信量等をユーザごとに特定するため、ユーザ識別用の通信ユーザIDをユーザごとに発行しており、プロペイドDB6は、この通信ユーザIDの項目に通信PW(パスワード)、カードID、前払い金額、及び使用履歴等の項目が対応づけると共に、各項目に、ユーザIDに対応づけてユーザごとの情報を格納することで、ユーザの各種情報を管理している。
ユーザは、通信キャリア事業体に対して通信機器の使用等に関する契約を行う場合、又は契約後において、通信キャリア事業体が発行するプリペイドカードの利用を申し込み可能になっており、プリペイドカードの使用を申し込んだユーザは、毎月支払う通信費用と共に、プリペイドカードに係る前払い金(一定額)も支払うことになる。プリペイドカードの毎月の前払い金は申込時に、複数種類の一定金額をユーザが選択できるようになっている。
例えば、プリペイドカードの毎月の前払い金として、1万円、2万円、3万円、5万円、10万円等のいずれかの額をユーザが選択し、この選択された額と、通信量に応じた通信費用とを加えた額を、ユーザは通信キャリア事業体に毎月支払うことになる。本実施形態で用いるプリペイドカードは、上述した仕様であることから、チャージ式のタイプとなり、また、実際にユーザへ届けられるプリペイドカードには、従来のプリペイドカードと同様に、カードIDが付されたものになっており、株式の購入以外に、他の各種商品の購入にも利用できるようになっている。
図3のプリペイドDB6において通信ユーザIDと対応付けられる通信PW(パスワード)は、通信キャリア事業体から各種サービスの提供を受けるユーザ(登録ユーザ)が、自身で設定するパスワードを示す情報である。この通信PWは、ユーザ認証が必要な処理時に通信ユーザIDと共に使用されることになる。また、プリペイドDB6において通信ユーザIDと対応付けられるカードIDは、その通信ユーザIDに応じたユーザへ配布したプリペイドカードを識別する情報である。さらに、プリペイドDB6において通信ユーザIDと対応付けられる前払い金額は、その通信ユーザIDに応じたユーザが使用するプリペイドカードの最新の残高を示す情報になっており(前払い金の金額情報に相当)、この前払い金額は、プリペイドカードの使用、又はプリペイドカードへのチャージ(毎月の前払い金の支払い)により随時、増減して更新される。
そして、プリペイドDB6における使用履歴の項目には、通信ユーザIDに応じたユーザがプリペイドカードを使用した履歴を示す情報が順次、時系列で格納されている。格納される情報としては、プリペイドカードの使用年月日、使用額(マイナスの金額は、プリペイドカードを用いた商品・サービス等の購入を意味し、プラスの金額は、プリペイドカードへのチャージを意味)、使用対象等が含んだものになっている。この使用履歴の項目に格納される情報は、プリペイドカードの使用先の機関・事業体に係るサーバから前払い金管理サーバ5へ送られてくる情報(購入完了の情報等)に応じたものであり、後述するように前払い金管理サーバ5のMPU5aは、このような情報を受信すると、プリペイドDB6の使用履歴の項目に格納することになる
次に、大容量記憶システム5gに記憶される管理プログラムP2が規定するプログラミング内容について説明する。管理プログラムP2は光ディスク等の記憶媒体を介して大容量記憶システム5gにインストールされており、管理プログラムP2が規定する処理内容としては、主に、上述した図3に示すプリペイドDB6の構築・更新等に係る処理、プリペイドカードの使用等に伴う決済関連処理があり、これらの処理についてMPU5aが行う制御内容を規定している。
まず、プリペイドDB6の構築・更新等に係る処理としては、プリペイドカードの使用を新たに申し込んだユーザが発生し、このユーザの情報(通信ユーザID、通信PW、カードID等)が通信キャリアシステム4から前払い金管理サーバ5へ通知されると、MPU5aは、通知されたユーザの情報をプリペイドDB6へ新たに格納する処理を行うことになる。また、ユーザのプリペイドカードの使用に伴う決済処理が完了した場合、その決済処理の完了日時と共に、決済内容をプリペイドDB6の使用履歴の項目に格納する処理をMPU5aが行うことになる。さらに、プリペイドカードのチャージに伴う情報(通信ユーザID、使用又はチャージの金額等を示す情報)を前払い金管理サーバ5等が信した場合、MPU5aは、その情報の受信日時と共に、受信した情報をプリペイドDB6の使用履歴の項目へ、その受信した日時に含まれる通信ユーザIDと対応づけて格納する制御処理を行うことになる。そして、MPU5aは、上述したようにプリペイドDB6の使用履歴の項目を更新した場合、それに伴い、プリペイドDB6の前払い金額の項目に格納される前払い金の額も、使用履歴の変動に合わせて、最新の額に更新する処理を行う。
また、プリペイドカードの使用を提携している外部のサーバから、プリペイドカードの前払い金の問合せ情報(通信ユーザIDを含む情報)を、前払い金管理サーバ5が受信すると、MPU5aは、その問合せ情報に含まれる通信ユーザIDに対応付けられた前払い金額を、プリペイドDB6から特定し、その特定した前払い金額を通知する前払い金情報を問合せ元の外部のサーバへ送信する制御処理を行うことになる。また、外部のサーバから購入完了の情報(通信ユーザID、前払い金の使用金額等を示す情報等)を受信すると、その情報に含まれる金額を決済するための処理を、その情報の送信元のサーバに対してMPU5aが行う。なお、この決済完了に伴い、上述したプリペイドDB6の使用履歴の項目の更新をMPU5aは行うことになる。
図4は、証券会社システム2に含まれる取引サーバ80を示している。この取引サーバ80は、証券会社システム2の基幹部分を構成しており、オンライン株式サービスをユーザに提供する上で必要な処理を行う。なお、図4では1台の取引サーバ80を示すに留めるが、例えば、取引サーバ80が行う各種処理について分散処理等を行うことで複数のサーバコンピュータ及びデータベースシステム等を組み合わせて取引サーバ80を構成してもよく、このような複数装置による構成の場合も、本発明における取引サーバ80に相当する。以下、取引サーバ80について説明する。
本実施形態における取引サーバ80としては、一般的なサーバコンピュータを適用しており、全体的な制御及び各種処理を行うMPU80a(制御部80a)に、各種デバイス等を内部接続線80hで接続したものになっており、各種デバイス等には、通信モジュール80b、RAM80c、ROM80d、入力インタフェース80e、出力インタフェース80f、大容量記憶システム(HDDシステム)80g等がある。
通信モジュール80bは、ネットワークとの接続モジュールに相当する通信デバイス(通信手段)であり、所要の通信規格に応じたものである(例えばLANモジュール)。通信モジュール80bは、所要の通信機器(図示は省略。例えばルータ等が該当)を介してネットワーク(証券会社システム2の内部ネットワーク又は外部のネットワーク)と接続されており、ユーザ端末T1、T2、T3等及び外部の各種サーバ(通信キャリアシステ4の前払い金管理サーバ5,取引所システム3のサーバ等)との通信を可能にする。
RAM80cは、MPU80aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものであり、ROM80dは、MPU80aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶するものである。入力インタフェース80eは、証券会社システム2のシステム管理者等からの操作指示等を受け付けるキーボード80i、マウス等が接続されるものであり、システム管理者等から受け付けた操作指示等をMPU80aへ伝える。出力インタフェース80fは、ディスプレイ80j(表示出力装置)が接続されるものであり、MPU80aの処理に伴う内容をディスプレイ80jへ出力し、システム管理者等が現在の処理内容等を確認できるようにしている。
大容量記憶システム80g(記憶媒体手段に相当)は、プログラム及びデータベース(DB)等を記憶するものであり、本実施形態ではシステムプログラムP10、取引プログラムP11、銘柄情報DB81、ユーザDB82、口座DB83、及びユーザ所有銘柄DB84等を記憶している。
システムプログラムP10は、サーバ用のオペレーションシステムに応じた各種処理を規定したものであり、この規定内容に基づいた処理をMPU80aが実行することで、取引サーバ80はサーバコンピュータとしての基本的な機能を果たす。取引プログラムP11の説明は後述し、先に、銘柄情報DB81等について説明する。
銘柄情報DB81は、証券会社システム2が取り扱う各銘柄について、最新の各情報(その日の最新値、最安値、最高値)、及び日ごとの各情報(終値、最安値、最高値)を格納したデータベースであり、ユーザからの要求等に応じて、所要の株式銘柄の情報が抽出可能になっている。なお、銘柄情報DB81に格納される情報は、外部のサーバ(情報収集システムのサーバ等)から取得したものであり、取得した新たな情報が格納されることで、銘柄情報DB81は適宜更新される。
図5は、ユーザDB82の中身の概要を示している。ユーザDB82は、証券会社システム2が提供するオンライン株式取引サービスに登録して取引用の口座を開設したユーザの各種情報を格納したデータベースであり、ユーザ登録にあわせて、ユーザを識別するユーザIDが証券会社システム2から登録ユーザに付与されており、ユーザDB82では、付与されたユーザIDに対応付けて各種情報を格納している。具体的にユーザDB82は、ユーザIDごとに、ユーザの氏名、住所、電話番号、メールアドレス、UID(ユーザ端末の識別情報)、職業、PW(パスワード)等を記憶している。なお、本実施形態では、登録されたメールアドレスをログイン時のログインIDとして用いており、また、PWはユーザ登録時にユーザ自身が設定した英数字情報を用いている。
また、証券会社システム2を運営する証券会社は、通信キャリアシステム4を運営する通信キャリア事業体が提供するプリペイドカードサービスと提携しており、この通信キャリア事業体は発行するプリペイドカードを用いて株式を購入できるようにしている。そのため、ユーザの口座開設時又は口座開設後に、通信キャリア事業体のプリペイドカードの使用を申し込んだユーザについて、プリペイドカードの使用に必要な情報もユーザDB82に格納するようにしている。ユーザDB82において、プリペイドカードの使用に必要な情報の項目としては、ユーザ端末でプリペイドカードの使用を設定したことを示すカード使用の項目、そのユーザが通信キャリア事業体から発行された通信ユーザID、及びそのユーザが使用するプリペイドカードのカードIDを格納する項目等があり、これらの項目に応じた情報がユーザIDに対応付けられて格納される。なお、本実施形態では、通信キャリア事業体にプリペイドカードの使用を申し込んだだけでは、株式購入にプリペイドカードを使用することができず、後述する図10(a)のプリペイド使用設定画面等でプリペイドカードの使用を設定することで、株式購入にプリペイドカードを使用できるようになる。
また、プリペイドカードの使用を設定したユーザは、後述するようにプリペイドカードの使い方を設定することが可能になっており、プリペイドカードの使い方としては、プリペイドカードを優先して使用する場合、ユーザ口座を優先して使用する場合、プリペイドカードの使用金額を購入ごとに指定する場合がある。そのため、図5のユーザDB82のカード設定の項目には、ユーザ口座を優先して使用する場合、「カード優先」という情報が格納され、ユーザ口座を優先して使用する場合は「口座優先」という情報が格納され、購入ごとに使用金額を指定する場合は「金額指定」という情報が格納される。
なお、ユーザDB82に格納されるユーザ情報も適宜更新され、新たにユーザが証券会社システム2に対してユーザ口座を開設すると、その新たなユーザに関する情報がユーザDB82に追加され、また、ユーザ口座が解約されると、そのユーザに関する情報はユーザDB82から削除される。ユーザ口座開設時に証券会社へプリペイドカードの開始を申し込むユーザについては、ユーザに関する情報と共に、プリペイドカードに関連する通信ユーザID、カードID、及びカード設定の内容等を示す情報が証券会社システム2へユーザが提供することで、ユーザから提供された情報がユーザIDに対応づけてユーザDB82に格納される。なお、ユーザ口座の開設後に、プリペイドカードの使用申し込みが行われると、ユーザ端末から通信ユーザID及びカードID等を通知するカード使用情報が取引サーバ80へ送信されてくるので、MPU80aは、受信したカード使用情報に含まれる通信ユーザID等をユーザIDと対応づけてユーザDB82に格納する処理を行う。
図6は、上述した大容量記憶システム80gに記憶される口座DB83の中身の概要を示している。口座DB83は、登録ユーザ(ユーザID)ごとのユーザ口座(証券会社の取引に用いる取引口座)に関する口座情報を記憶するユーザ口座テーブル900、901、902等の集合体になっている。
図7は、口座DB83に格納されるユーザ口座テーブルの一例として、ユーザIDが0001のユーザ口座テーブル900の中身の概要を示している。ユーザ口座テーブル900は、登録ユーザのユーザ口座の最新の残高(入金額)、及び株式の売買取引の履歴(株式購入に使用した金額・日付、株式売却により得た金額・日付等)を格納したものになっている。よって、口座DB83は、上述した内容のユーザごとのユーザ口座テーブルを含むことで、ユーザ(ユーザID)ごとに口座情報(入金情報)を有して把握するようにしている。
また、大容量記憶システム80gに記憶されるユーザ所有銘柄DB84は基本的に、上述した口座DB83と同様の構成になっており、ユーザ(ユーザID)ごとの所有株式銘柄及び所有量を記憶するユーザ所有銘柄テーブルの集合体になっており、それにより、各ユーザ別にユーザ所有の株式銘柄、及びそれらの売買処理に伴う情報を証券会社システム2が把握するようにしている。
次に、証券会社システム2の取引サーバ80における大容量記憶システム80gに記憶される取引プログラムP11が規定する処理内容について説明する。本実施形態の取引プログラムP11は、光ディスク等の記憶媒体を介して大容量記憶システム80gにインストールされており、ユーザのログイン、売買取引、及びプリペイドカードの使用等に関してMPU80aが実行する各種制御処理等を規定したものになっている。先ず、ユーザのログインについて、ユーザ端末から送信されてきたユーザのログイン情報(ユーザのメールアドレス、パスワード、及びユーザ端末のUID等)を通信モジュール80bで受信すると、受信したログイン情報について、図5のユーザDB82の中に一致する情報が格納されているか否かを判断する処理(ログイン処理)をMPU80aが行うことを取引プログラムP11は規定する。
受信したログイン情報(ユーザログイン情報)がユーザDB82に格納されていないと判断した場合、ログイン情報不一致の旨を示すログイン不可情報をログイン情報の送信元のユーザ端末へ通信モジュール80bを用いて送信する制御をMPU80aが行うことを取引プログラムP11は規定する。一方、受信したログイン情報がユーザDB82に格納されていると判断した場合、そのログイン情報に応じたユーザIDについてログイン完了として、そのユーザIDをログイン中の状態に設定し、ログイン中の状態であることを示すログイン状態情報をRAM80c等に記憶すると共に、ログインが完了したユーザのユーザ端末へログイン完了の旨を示すログイン完了情報の送信処理をMPU80aが行うことになる。なお、ログイン状態情報は、ユーザ端末からのログオフ情報を受信するまで、RAM80cにユーザIDと共に記憶されることなる。
ログイン状態となったユーザについては、ユーザDB82の「カード使用」の項目に、「使用」という情報が格納されているか否かを判定する処理をMPU80aは行う。「使用」の情報が格納されている場合、そのログイン中のユーザ(ログインの完了したユーザ)のプリペイドカードの前払い金を問い合わせる問合せ情報(通信ユーザID及びカードIDを含む情報)を、通信キャリアシステム4の前払い金管理サーバ5へ送信する処理をMPU80aは行う。なお、前払い金管理サーバ5へ情報を送るためのアドレス情報は、事前に証券会社システム2へ通知されて、取引サーバ80の大容量記憶システム80gに記憶されているものとし、MPU80aは、この記憶されたアドレス情報に基づき、前払い金管理サーバ5へ各種情報を送信する。
そして、問合せ情報の送信に伴って、前払い金管理サーバ5から、問合せ対象のユーザの前払い金を通知する前払い金情報を受信すると、受信した前払い金情報を、RAM80cに、そのユーザのログイン状態情報と対応づけて記憶する処理をMPU80aは行うことになる。
なお、ユーザDB82の「カード使用」の項目に、「使用」の情報が格納されていなければ、上記の問合せ情報の送信処理は行わない。また、プリペイドカードを使用する旨のプリペイド使用情報をユーザ端末から取引サーバ80が受信すると、そのプリペイド使用情報に含まれるユーザIDに対応づけて、ユーザDB82の「カード使用」の項目に、「使用」という情報を格納する処理をMPU80aは行う。
そして、「使用」という情報を格納したユーザIDに対応づけて既に、ユーザDB82の「通信ユーザID」、「カードID」及び「カード設定」の各項目に情報が格納されていれば、カード使用可能を通知するカード使用可能情報を、プリペイド使用情報を送信してきたユーザ端末へ送信する処理をMPU80aは行う。
一方、「使用」という情報を格納したユーザIDに対応付けられる「通信ユーザID」、「カードID」及び「カード設定」の各項目に未だ情報が格納されていない場合、MPU80aは、カード設定に関する情報を要求する旨のカード設定要求情報を、プリペイド使用情報の送信元のユーザ端末へ送信する処理をMPU80aは行う。なお、このカード設定要求情報の送信に応じて、ユーザ端末から送られてきたカード設定情報を取引サーバ80が受信すると、そのカード設定情報に含まれるユーザIDに対応づけて、ユーザDB82の「通信ユーザID」、「カードID」及び「カード設定」の各項目に、カード設定情報に含まれる通信ユーザID、カードID、カード設定の情報を格納する処理をMPU80aは行うと共に、カード使用可能情報をユーザ端末へ送信する制御処理をMPU80aは行う。
一方、プリペイドカードを使用しない旨のプリペイド不使用情報をユーザ端末から取引サーバ80が受信すると、そのプリペイド不使用情報に含まれるユーザIDに対応づけて、ユーザDB82の「カード使用」の項目に、「不使用」という情報を格納する処理をMPU80aは行うと共に、プリペイド不可情報をユーザ端末へ送信する制御処理をMPU80aは行う。このようにユーザ端末から送られてくる情報により、プリペイドカードの使用又は不使用の設定は随時、変更可能であり、このような変更に伴い、ユーザDB82におけるプリペイドカードに関する項目(カード使用、通信ユーザID、カードID、カード設定の各項目)に格納される情報も適宜更新される。
また、取引サーバ80が、ログイン中のユーザのユーザ端末から、購入対象となる株式銘柄及び購入量(購入金額)を指定する購入注文情報を受信した場合、MPU80aは、その購入注文情報を送ってきたユーザ端末のユーザがプリペイドカードの使用を設定しているか否かを判断する。この判断は、ユーザDB82の中の「カード使用」の項目に「使用」の情報が格納されているか否かで判断される。
購入注文情報を送信したユーザ端末のユーザがプリペイドカードの使用を設定していないと判断した場合、MPU80aは、購入注文情報に係る購入金額を特定して、口座DB83に含まれる最新残高と比較し、購入金額が最新残高以下であるか否かを判断する。購入金額が最新残高以下である場合、MPU80aは、指定された株式銘柄を指定された量(金額)で購入可能であると判断し、ユーザ口座を用いて指定株式銘柄の購入を指示する旨の購入指示操作の受付が可能な購入画面に係る購入画面情報を生成してユーザ端末へ送信する処理を行う。一方、購入金額が最新残高を上回る場合、MPU80aは購入不可と判断し、指定株式銘柄の指定量の購入が不可であると共に、購入に対する不足額を示す購入不可画面に係る購入不可画面情報を生成してユーザ端末へ送信する処理を行う。
購入注文情報を送信したユーザ端末のユーザがプリペイドカードの使用を設定していると判断した場合、MPU80aは、受信した購入注文情報に含まれる購入金額を、口座DB83に含まれるログイン中のユーザのユーザ口座テーブルに記憶された最新残高(入金額)、及びRAM80cの前払い金情報で示される前払い金の合計額と比較して、購入金額が合計額を上回るか否かをMPU80aは判断する。購入金額が合計額を上回る場合、購入資金が不足するので、その不足額を算出し、受信した購入注文情報に係る内容では購入不可であるとMPU80aは判断する。
購入不可と判断した場合、MPU80aは、購入不可であることを示す購入不可画面をユーザ端末で表示されるようにするための購入不可画面情報を生成して、購入注文情報を送信してきたユーザ端末へ送信する処理を行うことになる。この生成される購入不可画面情報は、指定株式銘柄の指定量の購入に対する不足額に加えて、購入に対する不足額を解消できるようにするための情報を含んだ購入不可画面に応じたものとなっている。不足額を解消するための情報としては具体的に、プリペイドカードへのチャージ(前払い金の追加)、ユーザ口座への入金、及び指定株式銘柄の指定量の削減(合計額以下に減少)を示す表記に応じたものとなっている。さらに、購入不可画面情報は、指定株式銘柄の購入量の削減をユーザがスムーズに行えるようにするため、取引画面(指定株式銘柄の購入量を設定する画面に相当)へ表示を切り替える指示操作の受付が可能にした購入不可画面が生成されるようにユーザ端末へ指示する情報を含むものとなっている。
一方、購入金額が合計額を上回らずに、合計額以下であると判断した場合、合計額であれば購入可能とMPU80aは判断し、以降の処理は、ユーザDB82のカード設定の項目に「カード優先」、「口座優先」、又は「金額指定」のいずれが設定されているかにより、異なったものとなる。
ユーザDB82のカード設定の項目に「カード優先」という情報が格納されている場合、MPU80aは、購入金額を前払い金と比較し、購入金額が前払い金の金額以下である場合、前払い金を用いて指定株式銘柄の指定量を購入する旨を確認する内容(例えば、前払い金3万円を用いて購入する旨を確認する内容)を含む購入画面情報を生成して、ユーザ端末へ送信する処理を行う。一方、「カード優先」という情報が格納されている場合で、購入金額が前払い金の金額を上回るとき、前払い金単独で指定株式銘柄の指定量を購入できないことから、前払い金を上回る不足額を算出し、それから、前払い金を全額用いると共に、不足額に対してはユーザ口座の入金額を用いて購入を行う旨を確認する内容(例えば、前払い金2万円及びユーザ口座1万円を用いて購入する旨を確認する内容)を含む購入画面情報をMPU80aは生成して、ユーザ端末へ送信する処理を行う。
また、ユーザDB82のカード設定の項目に「口座優先」という情報が格納されている場合、MPU80aは、購入金額をユーザ口座の最新残高(入金額)と比較し、購入金額がユーザ口座の最新残高以下である場合、ユーザ口座を用いて指定株式銘柄の指定量を購入する旨を確認する内容(例えば、ユーザ口座から3万円を用いて購入する旨を確認する内容)を含む購入画面情報を生成して、ユーザ端末へ送信する処理を行う。一方、「口座優先」という情報が格納されている場合で、購入金額がユーザ口座の最新残高(入金額)を上回るとき、ユーザ口座単独で指定株式銘柄の指定量を購入できないことから、ユーザ口座の最新残高を上回る不足額を算出し、それから、ユーザ口座の最新残高の全額用いると共に、不足額に対しては前払い金を用いて購入を行う旨を確認する内容(例えば、ユーザ口座から2万円及び前払い金1万円を用いて購入する旨を確認する内容)を含む購入画面情報をMPU80aは生成して、ユーザ端末へ送信する処理を行う。
さらに、ユーザDB82のカード設定の項目に「金額指定」という情報が格納されている場合、MPU80aは直ちに購入画面情報を生成するのではなく、前払い金及びユーザ口座の最新残高(入金額)を示すと共に、購入金額に対して用いる前払い金又はユーザ口座の金額の指定操作の受付が可能な金額指定画面をユーザ端末で表示させるための金額指定画面情報を生成し、対象となるユーザ端末へ送信する処理を行うことになる。
この金額指定画面情報は、一定の計算処理が可能なスクリプト系の自動処理に関する情報を含んだものとなっており、前払い金又はユーザ口座のいずれか一方の金額を設定すると、その設定した金額を指定株式銘柄の購入金額から差し引いて、自動的に他方の金額を設定する処理を具備したものになっている。例えば、指定株式銘柄の指定量の購入金額が5万円である場合、ユーザ端末で表示される金額指定画面で前払い金を2万円用いることをユーザが指定すると、上述した自動処理により、ユーザ口座から3万円用いることを自動で指定する仕様で金額指定画面情報は生成されている。
そして、上述した金額指定画面情報の送信に伴って、ユーザ端末から金額を指定した情報(金額指定情報)を取引サーバ80が受信すると、MPU80aは、その金額指定情報で通知された支払い方法で指定株式銘柄の指定量の購入を行う旨を確認する内容を含む購入画面情報を生成して、対象となるユーザ端末へ送信することになる。例えば、ユーザが指定した株式銘柄の指定量の購入金額が5万円であり、前払い金で2万円及びユーザ口座から3万円を用いることをユーザが指定した場合、MPU80aは、前払い金で2万円及びユーザ口座で3万円を用いる旨を確認する内容の購入画面情報を生成してユーザ端末へ送信する制御を行う。また、ユーザが指定した株式銘柄の指定量の購入金額が5万円であり、前払い金が6万円あり、その6万円の中から5万円を用いることをユーザが指定した場合、MPU80aは、前払い金5万円を用いる旨を確認する内容の購入画面情報を生成してユーザ端末へ送信する制御を行う。
上述したいずれかの内容の購入画面情報を送信したことに伴って、ユーザ端末から送られてきた購入指示を取引サーバ80は受信すると、MPU80aは、受信した購入指示に応じた購入処理を実行する。そして、購入処理が完了すると、MPU80aは、指定株式銘柄の指定量の購入が完了した旨を通知する購入完了情報を、対象となるユーザ端末へ送信する処理を行う。また、完了した購入処理において、前払い金を使用した場合は、前払い金の使用金額をMPU80aが特定し、その特定した前払い金の使用金額を通知する前払い金使用情報(銘柄を購入したユーザのユーザIDを含む情報)を前払い金管理サーバ5へ送信する処理を行う。
図8は、ユーザ端末(T1、T2、T3等)の一例であるスマートフォン10(通信端末装置)の主要な内部構成を示している。スマートフォン10は、プログラムに従って各種処理を行う一種のコンピュータ(通信手段及び記憶手段を具備したコンピュータ)に該当する。スマートフォン10は、全体的な制御及び各種処理を行うCPU10a(プロセッサ10a)に、内部接続線10iを介して、通信・通話モジュール10b(通信手段に相当)、RAM10c、ROM10d、入出力インタフェース10e、操作部10h、記憶部(記憶手段に相当)10g等の各種デバイス等を接続したものになっている。なお、ユーザ端末がスマートフォン以外の通信端末装置であっても(通信機能を有するコンピュータ、又はタブレット等)、基本的な構成は、図8に示す内容と同等になるので、図8は、あらゆる種類の通信端末装置の概要を示すものになる。
スマートフォン10の通信・通話モジュール10bは、ネットワークを介した無線通信処理に加えて、CPU10aの制御に従って所定の電話番号へ電話をかける機能(発呼機能)及び電話を受ける機能(着呼機能)等を有する。RAM10cは、CPU10aの処理に伴う内容、ファイル等を一時的に記憶するものである。ROM10dは、CPU10aの基本的な処理内容を規定したプログラム等を記憶すると共に、スマートフォン10を識別する識別情報(UID)等も格納している。なお、このUIDは、上述した通信・通話モジュール10bで通信(送信)する際、送信内容に含まれるようになっている(例えば、送信パケットのヘッダ等にUIDを含めて送信が行われる)。
入出力インタフェース10iは、タッチパネル機能を具備したディスプレイ10fを接続しており、CPU10aの制御処理により生成された各種画面(図9〜18等に示す画面参照)をディスプレイ10fに出力する処理を行い、それにより、出力した画面内容がディスプレイ10fに表示されることになる。また、入出力インタフェース10eは、ディスプレイ10fの表面をユーザがタッチすることで受け付けた操作内容をCPU10aへ送る処理も行う。なお、ユーザがディスプレイ10fの表面をタッチすることで受け付ける操作内容は、表示している画面内容に応じて適宜、変化する。
操作部10hは、スマートフォン10の筐体に設けられたハードボタンであり、操作部10hが操作されると、操作された旨がCPU10gに伝えられる。操作部10hの操作による意味合いは、スマートフォン10の処理状況により様々なものになり、例えば、アプリを起動している状況で、操作部10hが操作されると、アプリを終了する動作が行われるので、この場合、操作部10hの操作は、アプリの終了指示をユーザから受け付けることになる。本発明の場合、後述するように、オンライン株式取引サービス用の株式取引アプリP21(記憶部10gにインストールされているもの)を用いるので、株式取引アプリP21を起動している状態で、操作部10hが操作されると、株式取引アプリP21の終了指示をスマートフォン10が受け付けたことになって、株式取引アプリP2のログオフ指示が証券会社システム2へ送信されることになる。
記憶部10gは、OSプログラムP20、株式取引アプリP21、及びその他の各種アプリ等のプログラムを記憶(インストール)している。OSプログラムP20は、オペレーティングシステムに相当する基本プログラムであり、スマートフォン10が一種のコンピュータとして機能するためのCPU10aの処理を規定している。OSプログラムP20が規定する基本的な処理の一つとしては、スマートフォン10が使用できる状態になったときに、最初にディスプレイ10fにホーム画面を表示することが挙げられ、このホーム画面においては、記憶部10gにインストールされている各種アプリに応じたアイコン等を配置することも、OSプログラムP20の規定する処理によるものとなっている。
記憶部10gに記憶される株式取引アプリP21は、証券会社システム2が提供するオンラインの株式取引サービス用のアプリケーションプログラム(コンピュータプログラム)であり、株式銘柄取引用の各種画面をユーザ端末に表示させて、その画面におけるユーザ操作に伴い売買指示等を証券会社システム2へ送信する処理等に応じた各種制御をCPU10aが行うことを規定したものになっており、このような規定内容により、CPU10aは各種画面の生成手段等として機能するようになる。なお、株式取引アプリP21は、処理を規定したプログラムコードに加えて、各種画面の中で配置する各パーツ(ボタン等)に応じた画面データも含む。
まず、ダウンロード又は記憶媒体等を通じてスマートフォン10に取得された株式取引アプリP2は、記憶部10gへインストールされてインストールが完了すると、OSプログラムP1に基づくホーム画面11の中に、株式取引アプリP21を起動させるための株取引アイコンが選択可能に配置される。そして、この株取引アイコンを選択するユーザ操作をスマートフォン10が受け付けると、そのときに既にログイン状態であれば、銘柄選択画面をディスプレイ10fに表示し、ログイン状態でなければ、CPU10aは、ログイン用の画面を生成してディスプレイ10fに表示する処理を行う。
図9は、ディスプレイ10fに表示されるログイン画面15の一例を示し、CPU10aの処理により、ログイン画面用の画面データに基づき生成される。ログイン画面15は、メールアドレス入力欄15a、パスワード入力欄15b、及び選択可能なログインボタン15cを配置している。このように配置された各部に応じたパーツのデータも、ログイン画面用の画面データは含んでいる。ログイン画面15を表示した状態で、上述したOSプログラムP20が規定する処理に応じた機能により、ディスプレイ10fにソフトキーボード14を表示し、このソフトキーボード14に含まれる各キーをユーザが操作することで、各入力欄15a、15bに所定の内容を入力していくことになる。なお、入力するパスワードは、株式取引サービスへのユーザ登録時に、ユーザごとに定められたものである。
そして、各入力欄15a、15bへ所定の内容が入力された状態で、ログインボタン15cの選択操作をスマートフォン10が受け付けると、入力された内容がユーザのログイン情報として、証券会社システム2へ向けて送信されるように作り込みされており、このような作り込みの内容等を規定したデータ(スクリプト系言語等で記載されたデータ)も、ログイン画面用の画面データに含まれる(このような選択ボタンに関する内容は、他の画面データでも同様である)。このようなログイン画面15を介したログイン情報の送信に応じて、証券会社システム2からログイン不可情報をスマートフォン10が受信すれば、再度の入力機会を確保するために、パスワードが一致しなかった旨を示すログイン画面(構成的には図9と同等のもの)をディスプレイ10fに表示する処理をCPU10aは行う。
一方、ログイン情報の送信に応じて、証券会社システム2からログイン完了情報を受信すると、株式取引を行うための銘柄を選択する銘柄選択画面をディスプレイ10fに表示する処理をCPU10aは行う。なお、銘柄選択画面は画面下部に、ポートフォリオ、お知らせ、履歴、メニュー等に応じた他画面内容への切り替えボタンを含んでおり(図11の画面最下部のメニューバー19に含まれる各ボタン参照)、例えば、メニュー用の切り替えボタンの選択操作を受け付けると、CPU10aはメニュー画面をディスプレイ10fに表示する処理を行う。メニュー画面は各種設定を行えるようになっており、例えば、プリペイドカードを用いて株式購入を可能にする設定を行うメニューも存在する。
図10(a)は、株式購入費用の支払い方法としてプリペイドカードの使用を可能にすることを設定するためのプリペイド使用設定画面16の一例を示している。プリペイド使用設定画面16は、選択可能なプリペイド使用選択欄16a及びプリペイド不使用選択欄16bを含み、各選択欄16a、16bは、いずれか一方のみが選択可能となっている。また、プリペイド使用設定画面16は、OKボタン16c及び戻るボタン16dを選択可能に有しており、戻るボタン16dの選択操作を受け付けると、元の銘柄選択画面にディスプレイ10fの表示を切り替える処理をCPU10aは行う。
また、プリペイド使用選択画面16で、プリペイド使用選択欄16aが選択された状態で、OKボタン16cの選択操作をスマートフォン10が受け付けると、プリペイド使用情報を取引サーバ80へ送信する処理をCPU10aが行うことになる。そしてプリペイド使用情報の送信に応じて、取引サーバ80から送られるプリペイド使用可能情報をスマートフォン10が受信すると、プリペイドカードの使用設定が完了したことになり、CPU10aは、銘柄選択画面にディスプレイ10fの表示を切り替える処理を行う。
一方、プリペイド使用情報の送信に応じて、取引サーバ80から送られるカード設定要求情報をスマートフォン10が受信した場合、プリペイドカード発行元の通信キャリア事業体が付与する通信ユーザIDの入力欄、プリペイドカードのカードIDの入力欄、及びOKボタン等を有するカード情報入力画面がディスプレイ10fに表示する処理をCPU10aは行う。そして、カード情報入力画面で各ID等の必要な情報が入力された状態でOKボタンの選択操作が行われた場合、入力された情報を取引サーバ80へ送信し、それから、カード設定画面をディスプレイ10fに表示する制御をCPU10aは行う。
図10(b)は、ディスプレイ10fに表示されるカード設定画面17の一例を示している。カード設定画面17は、プリペイド優先選択欄17a、口座優先選択欄17b、及び金額指定選択欄17cという各選択欄と、OKボタン17d及び戻るボタン17eを含んだ構成になっている。各選択欄17a〜17cはいずれの一つのみが選択可能となっており、いずれか一つが選択された状態で、OKボタン17dの選択操作をスマートフォン10が受け付けると、選択された欄の内容を通知するカード設定情報をCPU10aは取引サーバ80へ送信することになる。このカード設定情報の送信に応じて、取引サーバ80からプリペイド使用可能情報をスマートフォン10が受信すると、CPU10aは、銘柄選択画面にディスプレイ10fの表示を切り替える処理を行う。なお、カード設定画面17で、戻るボタン17eが選択された場合は、図10(a)のプリペイド使用設定画面16にディスプレイ10fの表示を切り替えることなる。
また、図10(a)のプリペイド使用設定画面16で、プリペイド不使用選択欄16bが選択された状態で、OKボタン16cの選択操作をスマートフォン10が受け付けると、プリペイド不使用情報を取引サーバ80へ送信する処理をCPU10aが行う。そして、プリペイド不使用情報の送信に応じて、取引サーバ80からプリペイド不可情報をスマートフォン10が受信すると、プリペイドカードが使用不可の状態に設定されたことになり、それからCPU10aは、銘柄選択画面にディスプレイ10fの表示を切り替える処理を行う。このようにプリペイドカードの使用又は不使用の設定切り替え、及びプリペイドカードを使用する場合の各種設定等(図10(b)参照)も本実施形態ではユーザ端末側で適宜行えるようにして、ユーザの利便性を高めている。
また、上述した経緯でディスプレイ10fに表示されることになる銘柄選択画面は、複数の株式銘柄の中から、取引対象にする一つの銘柄が選択可能になっており、ユーザ操作により、ユーザが取引を所望する株式銘柄の選択操作をスマートフォン10が受け付けると、選択された株式銘柄の取引画面をディスプレイ10fに表示する制御処理をCPU10aは行う。
図11は、ディスプレイ10fに表示される取引画面45の一例を示したものであり、取引対象の株式銘柄は、A社の株式になっている。この取引画面45は、A社株式の買付(購入)の取引状態を示しており、画面上側を第1共通部46にすると共に、画面中央下部付近を買付取引状態専用の買い取引部48にしており、画面下方を第2共通部47にしており、画面最下方にメニューバー19を配置している。特定銘柄用の取引画面45は図11に示す買付取引状態と、図示しない売り取引用の売却取引状態とに切り替わるようになっており、第1共通部46及び第2共通部47は、画面状態が切り替わっても、切り替わらずに共通して同様の構成になっている部分であり、一方、画面中央下部付近は、画面状態の切り替わりに応じて構成が切り替わる部分になっている。
第1共通部46は、画面左上隅に戻りボタン46gを配置すると共に画面右上隅に案内ボタン46hを配置している。戻りボタン46gは、上述した銘柄選択画面へ戻るための選択可能なボタンであり、他の銘柄の取引に移る場合などに選択されることになる。案内ボタン46hは、取引に関連した情報を表示するための選択可能なボタンであり、選択されると、取引画面45から情報メニュー画面(図示せず)に切り替わり、この情報メニュー画面で表示を所望する項目を選択することになる。情報メニュー画面の項目としては、取引締結前交付書、リスクディスロージャー等があり、取引銘柄が外国の企業のものであれば、外国証券内容等も項目に含ませることになる。また、情報メニュー画面の項目には、ユーザの今までの取引履歴も含ませてもよく、取引履歴の項目が選択されると、表示中の取引画面45の株式銘柄(A社)に関するユーザ履歴の要求を証券会社システム2へ送信し、その要求の送信に応じて受信した取引履歴を表示する。
また、取引画面45は、第1共通部46における画面タイトル(A社株式売買というタイトル)の下方に、選択操作の受付可能な買い取引ボタン46a及び売り取引ボタン46bを配置している。これらボタン46a、46bは、いずれか一方が選択可能な状態(アクティブ状態)になっており、選択可能な方を操作することで、買付取引状態と売却取引状態を適宜切り替えられるようになっている。すなわち、買付取引状態では、売り取引ボタン46bだけが選択できる状態となり(アクティブ状態)、一方、売却取引状態では買い取引ボタン46aだけが選択できる状態となり、アクティブ状態のボタン46a又は46bの選択操作を行うことで、買付/売却取引状態を切り替える。
さらに、取引画面45は、第1共通部46における買い/売り取引ボタン46a、46bの下方に銘柄欄46cを配置し、その下方に金額設定欄46eを配置している。金額設定欄46eは、買い取引(購入取引)を行う際の金額を設定するものであり、本実施形態では日本円で4桁目以下を全て0にした金額単位(万円単位)で金額を設定する仕様になっており、金額設定欄46eに応じたディスプレイ10fの表面を触ることで、スロットマシン状に万円単位の金額表示が回転する仕様になっており(スマートフォン等で用いられる場合は「ピッカー」と称される仕様)、金額設定欄46eに設けられた金額枠46fに収まった金額表示が設定金額になる。したがって、ユーザは金額設定欄46eをスロットマシン状に回転させるようにディスプレイ10fの表面を触る操作(ディスプレイ表面を指で上向きになぞるような操作、又は下向きになぞるような操作)を行うことで簡単に金額設定(金額指定)を行うことができ、特に、金額も万円単位にしたので、回転させる量が少なくても幅広い範囲の金額を迅速に設定できるようにしている。
また、取引画面45は、上述した第1共通部46の下方の買い取引部48を配置しており、この買い取引部48は、買付ボタン48a及び金額確認欄48bを含んでいる。買付ボタン48aは、A社株式の買付注文(購入注文)のユーザ操作を受け付けるボタンであり、この買付ボタン48aでユーザ操作を受け付けると、A社の株式を金額設定欄46eで設定された金額分だけ買付注文(購入注文)の操作をCPU10aが受け付けたことになり、CPU10aは、A社株式を5万円分、購入する旨の購入注文情報(購入対象の銘柄及び購入金額を通知する情報)を取引サーバ80へ送信することになる。
なお、買付ボタン48a下方の金額確認欄48bは、上述した金額設定欄46eの金額枠46fに収まった額と同期した金額をCPU10aの制御処理により自動的に表示するようにしたものであり、この金額確認欄48bに示されるテキスト(例「5万円投資する!」)を確認することで、買い取引の金額をユーザが確実に把握できるようにしている。また、取引画面45は、買い取引部48の下方に第2共通部47を配置し、この第2共通部47は、平均買い単価欄47a、現在株価欄47b、投資総額欄47c、及び現在評価額欄47dを含ませて、投資判断に関連する情報をユーザに提示している。このような構成の取引画面45は、金融商品である株式(指定株式銘柄)の購入量(購入金額)を指定する画面に相当する。
図12は、図11の取引画面45の操作で購入注文情報を送信した場合で、プリペイドカードの使用が設定されているときに、プリペイドカードの前払い金及びユーザ口座の残高の合計額が購入金額(購入費用)に対して不足することから、購入できないことを表す購入不可画面20一例を示している。この購入不可画面20は、指定株式銘柄の指定量の購入(A社株式5万円分の購入)に対して、現在のプリペイドカードに係る前払い金が1万円であると共に、ユーザ口座(取引口座)の残高が3万円なので、両者の合計額(4万円)でも、1万円の不足額が生じることを示す情報を含む画面になっている。
プリペイドカード及びユーザ口座が上記のような場合で、ユーザ端末が購入注文情報(A社株式5万円分を購入する注文)を取引サーバ80へ送信すると、取引サーバ80の処理により、前払い金が1万円及びユーザ口座の残高が3万円であることから、A社株式の購入金額の5万円が、前払い金及びユーザ口座残高の合計額である4万円を上回るので購入不可とされ、不足額1万円を示すと共に、取引画面へ切り替えるユーザ指示操作の受付が可能な購入不可画面をユーザ端末で表示させるための購入不可画面情報が、取引サーバ80からスマートフォン10(ユーザ端末)へ送信されてくる。
そのため、スマートフォン10は、この購入不可画面情報を受信すると、購入不可画面情報を受信したことに基づき、受信した購入不可画面情報に含まれる不足額を示す内容、指定株式銘柄の指定量を削減する内容、プリペイドカードをチャージする内容、ユーザ口座に入金する内容等を表記したテキスト部20c、OKボタン20a、及び取引画面へ戻るボタン20bを配置した購入不可画面20を生成してディスプレイ10fに表示する処理をCPU10aは行う。
なお、図12に示す購入不可画面20において、テキスト部20cの中に含まれる「A社株式5万円を購入できない」という情報、及び「不足額が1万円」である旨の情報は取引サーバ80から送られる購入不可画面情報に含まれる情報を用いたものになっており、テキスト部20の中の対処方の情報(購入量(購入金額)の削減、プリペイドカードのチャージ、ユーザ口座への入金)は株式取引アプリP21に予め含まれている情報を用いたものになっている。また、購入不可画面20に配置されるOKボタン20a及び取引画面へ戻るボタン20b等は、株式取引アプリP21に予め含まれるパーツデータに基づき表示されるものとなっている。
また、購入不可画面20においてOKボタン20aの選択操作をマートフォン10が受け付けた場合、銘柄選択画面に表示を切り替える処理をCPU10aは行う。また、取引画面へ戻るボタン20bの選択操作をスマートフォン10が受け付けた場合、図11の取引画面45に表示を切り替える処理をCPU10aは行い、前払い金とユーザ口座残高の合計額に収まるように、A社株式の購入金額をスムーズに減額しやすくするための機会をユーザに提供するようにしている。
また、図13は、購入注文情報(例えば、A社株式5万円分を購入する注文)の送信に応じて、CPU10aがディスプレイ10fに表示する購入画面21の一例を示す。この購入画面21は、プリペイドカードの使用が優先で設定されていると共に、プリペイドカードに係る前払い金の金額が単独で購入金額以上(この例では5万円以上)になっている場合に表示される画面になっている。
この場合、上述した購入注文情報を取引サーバ80へ送信すると、取引サーバ80の処理により、例えば、前払い金5万円を用いてA社株式を5万円分購入する旨を確認する内容を含む画面を表示させるための購入画面情報が取引サーバ80からスマートフォン10(ユーザ端末)へ送信されてくるので、スマートフォン10は、この購入画面情報を受信すると、購入画面情報を受信したことに基づき、受信した購入画面情報に含まれる確認内容(A社株式5万円分を前払い金で購入する内容)を表記したテキスト部21c、OKボタン21a(購入指示操作の受付が可能なボタン)、及び戻るボタン21bを配置した購入画面21を生成してディスプレイ10fに表示する処理をCPU10aは行う。
この購入画面21のOKボタン21aの選択操作をスマートフォン10が受け付けると、プリペイドカードに係る前払い金(図13の例では5万円)を用いてA社株式5万円分を購入する旨の購入指示操作を受け付けたことになり、前払い金の5万円を用いてA社株式5万円分を購入する旨の購入指示を取引サーバ80へ送信する処理をCPU10aは行う。なお、購入画面21で戻るボタン21bの選択操作を受け付けた場合、図11の取引画面45の表示へ切り替える制御処理をCPU10aは行う。
また、図18は、上述した購入指示の送信に伴って、購入指示による購入処理が完了した場合に、ディスプレイ10fに表示される購入完了画面27の一例を示す。取引サーバ80は、スマートフォン10からの購入指示を受信すると、購入処理を行って、その処理が完了すると、購入完了情報が取引サーバ80からスマートフォン10へ送信されるので、スマートフォン10は、取引サーバ80からの購入完了情報を受信したことに伴って、購入完了画面27の表示処理を行う。購入完了画面27は、購入が完了した旨を示すテキスト部27a、確認ボタン27b、及びポートフォリオボタン27cを含んでおり、確認ボタン27bが選択されると、再度、銘柄選択画面の表示に切り替わり、ポートフォリオボタン27cが選択されると、直近の購入内容を反映したユーザのポートフォリオを示す画面(図示せず)の表示に切り替わる。
図14は、他の場合の購入画面22の一例を示し、この購入画面22は、プリペイドカードの使用が優先で設定されていると共に、プリペイドカードに係る前払い金が購入金額(例えば5万円)を下回って不足するが、前払い金とユーザ口座残高の合計額であれば、購入金額以上になる場合に表示される画面になっている。この場合、例えば、前払い金が1万円であると共にユーザ口座の最新残高が4万円以上であれば、上記の購入注文情報(A社株式5万円分を購入する注文)を取引サーバ80へ送信すると、取引サーバ80の処理により、例えば、前払い金1万円及びユーザ口座(取引口座)の残高から4万円を用いてA社株式を5万円分購入する旨を確認する内容を含む画面を表示させるための購入画面情報が取引サーバ80からスマートフォン10(ユーザ端末)へ送信されてくる。
スマートフォン10は、この購入画面情報を受信すると、購入画面情報を受信したことに基づき、受信した購入画面情報に含まれる確認内容(A社株式5万円分を前払い金1万円及びユーザ口座の4万円で購入する内容)を表記したテキスト部22c、OKボタン22a、及び戻るボタン22bを配置した購入画面22を生成してディスプレイ10fに表示する処理を、CPU10aは行う。
なお、購入画面22においてOKボタン22a、戻るボタン22bの選択操作が行われた場合の内容は、図13に示す購入画面21の場合と基本的に同様である。例えば、購入画面22のOKボタン22aの選択操作をスマートフォン10が受け付けると、プリペイドカードに係る前払い金の1万円と、ユーザ口座の残高の中の4万円を用いてA社株式5万円分を購入する旨の購入指示操作を受け付けたことになり、前払い金の1万円及びユーザ口座の4万円を用いてA社株式5万円分を購入する旨の購入指示を取引サーバ80へ送信する処理をCPU10aは行うことになる。このように購入指示を送信することに応じて、スマートフォン10が取引サーバ80から購入完了情報を受信した場合も、上述した場合と同様に、図18の購入完了画面27をディスプレイ10fに表示する。
図15も、他の場合の購入画面23の一例を示し、この購入画面23は、ユーザ口座の使用が優先で設定されていると共に、ユーザ口座の最新残高が購入金額以上(例えば、5万円以上)になっている場合に表示される画面になっている。この場合、上述した購入注文情報を取引サーバ80へ送信すると、取引サーバ80の処理により、ユーザ口座(取引口座)の残高の5万円を用いてA社株式を5万円分購入する旨を確認する内容を含む画面を表示させるための購入画面情報が取引サーバ80からスマートフォン10(ユーザ端末)へ送信されてくる。そのため、スマートフォン10は、この購入画面情報を受信すると、購入画面情報を受信したことに基づき、受信した購入画面情報に含まれる確認内容(A社株式5万円分をユーザ口座で購入する内容)を表記したテキスト部23c、OKボタン23a、及び戻るボタン23bを配置した購入画面23を生成してディスプレイ10fに表示する処理をCPU10aは行う。
なお、購入画面23においてもOKボタン23a、戻るボタン23bの選択操作が行われた場合の内容は、図13に示す購入画面21の場合と基本的に同様である。例えば、購入画面23のOKボタン23aの選択操作をスマートフォン10が受け付けると、ユーザ口座の5万円を用いてA社株式5万円分を購入する旨の購入指示操作を受け付けたことになり、ユーザ口座の5万円でA社株式5万円分を購入する旨の購入指示を取引サーバ80へ送信する処理をCPU10aは行うことになる。そして、この購入指示の送信に応じた購入完了情報の受信により、ディスプレイ10fの表示内容を図18の購入完了画面27に切り替えることも上述した場合と同様になる。
図16も、さらに他の場合の購入画面24の一例を示し、この購入画面24は、ユーザ口座の使用が優先で設定されていると共に、ユーザ口座の最新残高が購入金額(例えば、5万円)を下回るが、ユーザ口座の最新残高と前払い金の合計額であれば、購入金額以上になる場合に表示される画面になっている。この場合、例えば、ユーザ口座の最新残高が4万円であると共に前払い金が1万円以上であれば、上記の購入注文情報(A社株式5万円分を購入する注文)を取引サーバ80へ送信すると、取引サーバ80の処理により、ユーザ口座の残高から4万円及前払い金1万円を用いてA社株式を5万円分購入する旨を確認する内容を含む画面を表示させるための購入画面情報が取引サーバ80からスマートフォン10(ユーザ端末)へ送信されてくる。
スマートフォン10は、この購入画面情報を受信すると、購入画面情報を受信したことに基づき、受信した購入画面情報に含まれる確認内容(A社株式5万円分をユーザ口座の4万円及び前払い金1万円で購入する内容)を表記したテキスト部24c、OKボタン24a、及び戻るボタン24bを配置した購入画面24を生成してディスプレイ10fに表示する処理をCPU10aは行う。
なお、購入画面24においても、OKボタン24a、戻るボタン24bの選択操作が行われた場合の内容は、図13に示す購入画面21の場合と基本的に同様である。例えば、購入画面24のOKボタン24aの選択操作をスマートフォン10が受け付けると、ユーザ口座の残高の中の4万円及びプリペイドカードに係る前払い金の1万円を用いてA社株式5万円分を購入する旨の購入指示操作を受け付けたことになり、ユーザ口座の4万円及び前払い金の1万円でA社株式5万円分を購入する旨の購入指示を取引サーバ80へ送信する処理をCPU10aは行うことになる。このように購入指示を送信することに応じて、スマートフォン10が取引サーバ80から購入完了情報を受信した場合も、上述した場合と同様に、図18の購入完了画面27をディスプレイ10fに表示することになる。
また、図17は、ユーザがプリペイドカードの使用を設定している場合で、ユーザDB82のカード設定の項目に「金額指定」という内容が格納されているときに、上述した購入注文情報の送信に応じてディスプレイ10fに表示される金額指定画面25を示している。この場合、例えば、前払い金が6万円であると共にユーザ口座の最新残高が7万円であり、この状況で、A社株式5万円を購入する旨の購入注文情報を取引サーバ80へ送信すると、取引サーバ80の処理により、前払い金の使用額を0〜5万円の範囲で指定可能にしてあると共に、ユーザ口座の使用額を0〜5万円の範囲で指定操作の受付が可能であり、前払い金又はユーザ口座のいずれか一方の金額を指定する操作を受け付けると、他方の金額については、5万円から一方の指定額を引くことで自動的に指定する処理情報等を埋め込んだ金額指定画面に係る金額指定画面情報が取引サーバ80からスマートフォン10(ユーザ端末)へ送信されてくる。
スマートフォン10は、上記の金額指定画面情報を受信すると、金額指定画面情報に基づき、図17に示す金額指定画面25を生成する処理をCPU10aは行う。金額指定画面25は、画面上方に、指定株式銘柄の指定量の購入に対する前払い金又はユーザ口座の指定をユーザが行うことを示すテキスト部25cを有し、その下方に前払い金指定欄26及びユーザ口座指定欄27を含む。前払い金指定欄26及びユーザ口座指定欄27は、図11に示す取引画面45の中の金額設定欄46eと同様の構成になっている。
すなわち、前払い金指定欄26及びユーザ口座指定欄27はそれぞれ、A社株式の購入額である5万円を上限した0〜5万円の選択可能な範囲の金額表示をスロットマシン状に万円単位で回転する仕様にした金額回転部26a、27aと、その金額回転部26a、27aの中で固定的に配置される金額枠26b、27bを有している。そして、例えば、一方の前払い金指定欄26の金額回転部26aの回転操作で金額枠26bの中に収めた金額表示を指定する操作を行うと、他方のユーザ口座指定欄27の金額回転部27aが上記操作に連動して自動で回転し、A社株式の購入量の5万円を充足する額が金額枠27bの中に収まるように、CPU10aが金額回転部27aの回転を制御することになる。
例えば、前払い金指定欄26を0円に指定する操作を行うと、それに連動し、ユーザ口座指定欄27は5万円を指定し、また、前払い金指定欄26を1万円に指定する操作を行うと、ユーザ口座指定欄27は4万円を自動で指定し、さらに、前払い金指定欄26を2万円に指定する操作を行うと、ユーザ口座指定欄27は3万円を自動で指定し、さらにまた、前払い金指定欄26を3万円に指定する操作を行うと、ユーザ口座指定欄27は2万円を自動で指定し、そして、前払い金指定欄26を4万円に指定する操作を行うと、ユーザ口座指定欄27は1万円を自動で指定し、最後に、前払い金指定欄26を0円に指定する操作を行うと、ユーザ口座指定欄27は5万円を自動で指定する。
なお、上記の例では、前払い金指定欄26を操作する場合で説明したが、ユーザ口座指定欄27の金額を指定する操作を行うと、それに連動して、前払い金指定欄26が自動で金額を指定することになる。また、金額指定画面25がディスプレイ10fに表示された直後では、デフォルトとして、前払い金指定欄26が5万円を指定し、ユーザ口座指定欄27は0円を指定しているものとする。また、上記の例では、A社株式5万円を購入する場合で、前払い金が6万円であると共にユーザ口座の最新残高が7万円であるときの、金額指定画面25を示したが、A社株式5万円を購入する場合で、前払い金が2万円であると共にユーザ口座の最新残高が6万円であるときは、前払い金指定欄26は0〜2万円の選択可能な金額表示となり(前払い金の2万円はA社株式の購入額である5万円を下回るので、前払い金の2万円を上限として表示)、ユーザ口座指定欄27は0〜5万円の選択可能な金額表示となる。なお、金額指定画面25の仕様を簡略化する場合は、前払い金指定欄26と、ユーザ口座指定欄27は連動させることなく、それぞれ独立して金額の指定の受付が可能な構成にしてもよい。
また、金額指定画面25は、ユーザ口座指定欄27の下方にOKボタン25a及び戻るボタン25bを配置しており、戻るボタン25bの選択操作を受け付けると、ディスプレイ10fの表示を取引画面45に切り替える処理をCPU10aは行う。また、OKボタン25aの選択操作を受け付けると、指定株式銘柄の購入に対して、前払い金指定欄26で指定された金額及びユーザ口座指定欄27で指定された金額を用いてA社株式5万円分の購入を行う旨の金額指定情報を取引サーバ80へ送信する処理をCPU80aは行うことになる。
取引サーバ80で金額指定情報の受信が行われると、上述したように、取引サーバ80の処理により、受信した金額指定情報で指定された支払い方法で指定株式銘柄の指定量の購入を行う旨を確認する内容を含む購入画面情報が生成されて、取引サーバ80からスマートフォン10へ送信されてくる。そのため、スマートフォン10は、この購入画面情報を受信すると、購入画面情報を受信したことに基づき、図14に示す購入画面24等と同等の内容・構成の購入画面を生成して表示することになる。このように表示される購入画面においても、受信した購入画面情報に含まれる確認内容(A社株式5万円分をユーザ口座の4万円及び前払い金1万円で購入する内容)を表記したテキスト部、OKボタン、及び戻るボタンを含むものとなっており、OKボタン及び戻るボタンの選択操作を受け付けた場合のその後の内容は、図14の購入画面24と同様である。
次に、上述した構成の金融商品購入システム1の前払い金管理サーバ4、取引サーバ80、及びユーザ端末T1等(例えば,スマートフォン10)による一連の処理に基づく金融商品購入方法の処理内容を、図19〜22の第1〜4フローチャートに基づき説明していく(取引サーバ80の処理自体も金融商品購入方法に該当)。なお、第1フローチャートの処理を開始する段階で、図10(a)(b)の各画面等にて、事前にプリペイドカードの使用が設定されると共に、プリペイドカードの支払い方法(カード優先、口座優先、金額指定)が設定されているものとする。
図19の第1フローチャートは、ユーザがユーザ端末T1を用いてオンライン株式取引サービスを提供する証券会社システム2(取引サーバ80)へログインを行うときからの処理手順を示したものである。この第1フローチャートは、ユーザ端末T1(スマートフォン10)で、ユーザがホーム画面において、オンライン株式取引サービスに応じた株取引アイコンの選択操作が行われて、図9のログイン画面15を表示した状態から開始されるものとする(S1)。このログイン画面15において、メールアドレスの入力操作、パスワードの入力操作、及びログインボタン15cの選択操作というログイン操作の有無を、ユーザ端末T1は判断する(S2)。ログイン操作が無い場合(S2:NO)、ログイン操作待ちの状態となり、また、ログイン操作が有った場合(S2:YES)、ユーザのログイン情報(入力されたメールアドレス及びパスワード、並びにユーザ端末を識別するUID等を含む情報)を証券会社システム2の取引サーバ80へユーザ端末は送信する(S3)。
取引サーバ80(MPU80a)は、ログイン情報を受信したか否かを判断する段階になっており(S10)、ログイン情報を受信しない場合(S10:NO)、受信待ちの状態となる。また、ログイン情報を受信した場合(S10:YES)、受信したログイン情報に含まれるメールアドレス、パスワード等が、図5に示すユーザDB82に格納される情報の中で一致するものがあるか否かを取引サーバ80は判断する(S11)。一致する情報が格納されていない場合(S11:NO)、取引サーバ80は不一致通知をアクセス元のユーザ端末へ送信することになる。なお、この場合は、ユーザ端末T1に、不一致通知の受信をトリガーに、S1の段階に戻って、再度、ログイン画面15を表示して、正しいログイン情報の入力機会をユーザに提示する。
一方、ユーザDB82の中に、受信したログイン情報と一致するものがある場合(S11:YES)、取引サーバ80は、ログイン情報を送信してきたユーザがログイン状態になったことを示すログイン状態情報(ユーザID等を含む情報)をRAM80cに記憶すると共に、ログイン完了を通知するログイン完了情報をユーザ端末T1へ送信する(S12)。なお、ユーザ端末T1は、取引サーバ80からのログイン完了情報の受信をトリガーに、ディスプレイ10fの表示を、ログイン画面15から、オンライン株式取引用の銘柄選択画面(トップページ画面)の表示に切り替えて(S4)、ユーザからの所望の操作を受け付けることで、取引対象の株式銘柄の選択を行うと共に、図11の取引画面45で取引量(購入金額)の指定操作を受け付けるものとする(S5)。
また、取引サーバ80は、ログイン完了のユーザについて、ユーザDB82の「カード使用」の項目に、「使用」という情報が格納されているか否かを判断する(S13)。「使用」という情報が格納されていない場合(S13:NO)、従来と同様に、ユーザ口座からの支払いにより株式銘柄の購入に関する処理が行われることになるので、この場合の説明は省略する。一方、「使用」という情報が格納されている場合(S13:YES)、取引サーバ80は、ログイン中のユーザのプリペイドカードの前払い金を問い合わせる問合せ情報(通信ユーザID及びカードIDを含む情報)を、通信キャリアシステム4の前払い金管理サーバ5へ送信する(S14)
通信キャリアシステム4の前払い金管理サーバ5は、取引サーバ80からの問合せ情報を受信したか否かを判断する段階になっており(S20)、問合せ情報を受信しない場合(S20:NO)、受信待ちの状態になっている。一方、問合せ情報を受信した場合(S20:YES)、前払い金管理サーバ5は、その問合せ情報に含まれる通信ユーザIDに対応付けられた前払い金の金額を、図3のプリペイドDB6から特定する(S21)。そして、取引サーバ80は、その特定した前払い金の金額を通知する前払い金情報を取引サーバ80へ送信する(S22)。
また、取引サーバ80は、問合せ情報を送信した後、前払い金情報を受信したか否かを判断しており(S15)、前払い金情報を受信していない場合(S15:NO)、受信待ちの状態になっており、前払い金情報を受信した場合(S15:YES)、受信した前払い金情報を、RAM80cに、そのユーザのログイン状態情報と対応づけて記憶する(S16)。
図20の第2フローチャートは、ユーザ端末T1において、図11の取引画面45で、金額設定欄46eで購入金額の設定が行われて、買付ボタン48aの選択操作を受け付けた状態から処理が始まることを示し、ユーザ端末T1は、買付ボタン48aの選択操作の受付に伴い、購入注文情報(例えば、A社株式を5万円分、購入する注文を通知する情報)を取引サーバ80へ送信する(S30)。
取引サーバ80は、購入注文情報を受信したか否かを判断しており(S40)、受信していない場合(S40:NO)、受信待ちの状態となる。一方、購入注文情報を受信したとき(S40:YES)、取引サーバ80は、受信した購入注文情報で通知される購入注文に係る購入費用(購入金額)を、ユーザの前払い金の金額(RAM80cに記憶した前払い金情報に基づく金額)及びユーザ口座の最新残高(図7のユーザ口座テーブル900に格納されている入金額)の合計額と比較し、購入注文に係る指定株式銘柄(例えば、A社株式)の指定量(例えば、5万円)の購入が可能であるか否かを判断する(S41)。
購入費用が合計額を上回る場合、取引サーバ80は、購入注文の内容が購入不可であると判断し(S41:NO)、購入費用に対する合計額の不足額を算出して、その不足額及び購入注文に係る内容(例えば、A社株式の5万円の購入)が購入不可である旨を示す購入不可画面に係る購入不可画面情報をユーザ端末T1へ送信する(S42)。なお、取引サーバ80は、購入不可画面情報を送信すると、S40の段階へ戻り、購入注文情報を受信したか否かを判断することになる。
ユーザ端末T1は、購入注文情報を送信した後、取引サーバ80から送られる購入不可画面情報を受信したか否かを判断しており(S31)、購入不可画面情報を受信した場合(S31:YES)、購入不可画面情報に含まれる情報(購入不可である旨、及び不足額を示す情報)を用いて、図12に示す購入不可画面20を生成し(S33)、その生成した購入不可画面20をディスプレイ10に表示する(S34)。
ユーザ端末T1が購入不可画面20を表示した後のユーザの選択肢として、購入不可画面20のテキスト部20cに記載されている対処方(購入量の削減、前払い金の追加、ユーザ口座への入金)の他に、注文内容の購入をあきらめる等が複数の内容が想定できることから、購入不可画面20の表示以降の処理は、第2フローチャートにおいて省略する。なお、対処方として、購入力の削減を行う場合、ユーザは購入不可画面20の取引画面へ戻るボタン20bの選択操作を行って、図11の取引画面45を表示させて、金額設定欄46eを操作し、購入不可画面20で示された不足額が生じないように購入金額を設定して、再度の購入注文を行うことになる。また、前払い金の追加、ユーザ口座への入金、又は注文内容の購入をあきらめる場合、ユーザは購入不可画面20のOKボタン20aの選択操作を行うことになる。
取引サーバ80側の処理に戻って、S41の段階で、購入注文に係る指定株式銘柄(例えば、A社株式)の指定量(例えば、5万円)の購入が可能であると判断した場合(S41:YES)、次に、取引サーバ80は、図5のユーザDB82のカード設定の項目に「金額指定」という内容が設定されているか否かを判断する(S43)。「金額指定」という内容が設定されていない場合(S43:NO)、ユーザDB82のカード設定の項目には「カード優先」又は「口座優先」のいずれかが格納されていることになるので、格納されている内容に従って、取引サーバ80は、購入費用との比較を行って、その結果に基づいた購入画面情報を生成する(S44)。
具体的には、ユーザDB82のカード設定の項目に「カード優先」が格納されていると、取引サーバ80は、購入注文情報で通知された購入金額をプリペイドカードの前払い金と比較し、購入金額が前払い金の金額以下である場合、前払い金を用いて購入する旨をユーザに確認する内容を含む購入画面(図13の購入画面21参照)に係る購入画面情報を生成する。また、「カード優先」が格納されている場合で、購入金額が前払い金の金額を上回るとき、取引サーバ80は、前払い金を上回る不足額を算出し、それから、前払い金を全額用いると共に、不足額に対してはユーザ口座を用いて購入を行う旨をユーザに確認する内容を含む購入画面(図14の購入画面22)に係る購入画面情報を生成する。
さらに、ユーザDB82のカード設定の項目に「口座優先」が格納されていると、取引サーバ80は、購入注文情報で通知された購入金額をユーザ口座の入金額(最新残高)と比較し、購入金額が口座入金額以下である場合、ユーザ口座を用いて購入する旨をユーザに確認する内容を含む購入画面(図15の購入画面23参照)に係る購入画面情報を生成する。また、「口座優先」が格納されている場合で、購入金額が口座金額を上回るとき、取引サーバ80は、口座金額を上回る不足額を算出し、それから、口座金額を全額用いると共に、不足額に対してはプリペイドカードの前払い金を用いて購入を行う旨をユーザに確認する内容を含む購入画面(図16の購入画面24)に係る購入画面情報を生成する。そして、取引サーバ80は、上述したようにして生成した購入画面情報をユーザ端末T1へ送信する(S45)。
このように購入画面情報が取引サーバ80からユーザ端末T1へ送信されてくると、ユーザ端末T1は、S31の段階で、購入不可画面情報を受信しない場合(S31:NO)を進み、それから購入画面情報を受信したか否かを判断し(S32)、購入画面情報を受信した場合(S32:YES)、ユーザ端末T1は、図21の第3フローチャートで示される処理を行う。
図21の第3フローチャートにおいて、ユーザ端末T1は、受信した購入画面情報を用いて購入画面を生成する(S50)。この場合、図13に示す購入画面21を生成する場合、購入画面21におけるテキスト部21cの中の「A社株式5万円分をプリペイドカードの5万円から購入でよいか?」というユーザへの確認内容は、購入画面情報に含まれる情報を用いており、その他のOKボタン21a及び戻るボタン21bは、株式取引アプリP21に予め含まれるパーツデータに基づき生成される。また、図14に示す購入画面22を生成する場合、購入画面22におけるテキスト部22cの中の「A社株式5万円分をプリペイドカードの4万円及びユーザ口座の1万円から購入でよいか?」というユーザへの確認内容は、購入画面情報に含まれる情報を用いている。
さらに、図15に示す購入画面23を生成する場合、購入画面23におけるテキスト部23cの中の「A社株式5万円分をユーザ口座の5万円から購入でよいか?」というユーザへの確認内容、購入画面情報に含まれる情報を用いている。さらにまた、図16に示す購入画面24を生成する場合、購入画面24におけるテキスト部24cの中の「A社株式5万円分をユーザ口座の4万円及びプリペイドカードの1万円から購入でよいか?」というユーザへの確認内容は、購入画面情報に含まれる情報を用いている。そして、ユーザ端末T1は、上記のように生成した購入画面21〜24のいずれかをディスプレイ10fに表示することになる(S51)。
それから、ユーザ端末T1は、表示した購入画面21〜24で、OKボタン21a〜24aの選択操作を受け付けたか否かを判断し(S52)、OKボタン21a等の選択操作を受け付けていない場合、次に、戻るボタン21b〜24bの選択操作を受け付けたか否かを判断する(S53)。戻るボタン21b等の選択操作を受け付けた場合(S53:YES)、図19の第1フローチャートのS5の段階に戻り、ユーザ端末T1はディスプレイ10fの表示を図11の取引画面45に切り替える。また、戻るボタン21b等の選択操作を受け付けない場合(S53:NO)、S52の段階へ戻り、OKボタン21a等の選択操作の受付の有無を判断する。
そして、OKボタン21a等の選択操作を受け付けた場合(S52:YES)、ユーザ端末T1は、購入画面21等の中のテキスト部21c等で記された確認内容に応じた購入指示操作を受け付けたことになり、その確認内容に応じた購入指示を取引サーバ80へ送信する(S54)。例えば、図13の購入画面21のOKボタン21aの選択操作を受け付けた場合、プリペイドカードの5万円を用いてA社株式5万円分を購入する旨の購入指示をユーザ端末T1は送信し、以下、図14の購入画面22のOKボタン22aの選択操作を受け付けた場合、プリペイドカードの4万円及びユーザ口座の1万円を用いてA社株式5万円分を購入する旨の購入指示をユーザ端末T1は送信し、図15の購入画面23のOKボタン23aの選択操作を受け付けた場合、ユーザ口座の5万円を用いてA社株式5万円分を購入する旨の購入指示をユーザ端末T1は送信し、図16の購入画面24のOKボタン24aの選択操作を受け付けた場合、ユーザ口座の4万円及びプリペイドカードの1万円を用いてA社株式5万円分を購入する旨の購入指示をユーザ端末T1は送信することになる。
取引サーバ80は、S45の段階で購入画面情報を送信してからは、ユーザ端末T1からの購入指示を受信したか否かを判断しており(S60)、受信していない場合(S60:NO)、受信待ちの状態となる。また、購入指示を受信した場合(S60:YES)、取引サーバ80は、受信した購入指示に基づき、その購入指示に応じた購入処理を相対取引で行う(S61)。なお、購入処理の完了に伴って、その購入処理内容を、口座DB83に格納することも取引サーバ80は行う。それから、取引サーバ80は、購入完了情報をユーザ端末T1へ送信する(S62)。
ユーザ端末T1は、S54の段階で購入指示を送信してからは、取引サーバ80からの購入完了情報を受信したか否かを判断しており(S55)、受信していない場合(S55:NO)、受信待ちの状態となる。また、購入完了情報を受信した場合(S55:YES)、ユーザ端末T1は図18に示す購入完了画面27を表示する(S56)。この購入完了画面27により、ユーザは、購入指示による購入処理が完了したことを確認することになる。なお、購入完了画面27を表示した後は、確認ボタン27b、ポートフォリオボタン27c等の選択操作を受け付けて、ユーザ端末T1はディスプレイ10fの表示を適宜切り替えることなるが、第3フローチャートにおいて詳細は省略する。
また、取引サーバ80は、S62の段階で購入完了情報を送信してからは、S61の段階での購入処理において、プリペイドカードを用いて購入を行った否かを判断し(S63)、プリペイドカードを用いていない場合(S63:NO)、特に処理を行わずに、今回の購入指示に係る一連の処理を一旦、終了することになる。一方、プリペイドカードを用いて購入処理を行った場合(S63:YES)、取引サーバ80は、プリペイドカードの使用金額を特定し、その特定した使用金額を通知する前払い金使用情報(銘柄を購入したユーザのユーザIDを含む情報)を前払い金管理サーバ5へ送信する(S64)。
図19の第1フローチャートに示すように、前払い金管理サーバ5は、S22の段階で前払い金情報を送信してからは、取引サーバ80からの前払い金使用情報を受信したか否かを判断し(S23)、前払い金情報を最終的に受信しなかった場合(S23:NO)、特に処理を行わずに、今回の一連の処理を一旦、終了することになる。一方、前払い金情報を受信した場合(S23:YES)、受信した前払い金情報に含まれる前払い金の金額の決済処理を行い(S24)、決済完了に伴い、プリペイドDB6の使用履歴を更新する。
また、図20の第2フローチャートのS43の段階で、図5のユーザDB82のカード設定の項目に「金額指定」が設定されている場合(S43:YES)、図22の第4フローチャートに素寸で、取引サーバ80は、図17に示す金額指定画面25に係る金額指定画面情報を生成し(S80)、その生成した金額指定画面情報をユーザ端末T1へ送信する(S81)。
一方、ユーザ端末T1は、図20の第2フローチャートのS32の段階で、購入画面情報を受信しない場合(S32:NO)、図22の第4フローチャートのS70の段階で、取引サーバ80からの金額指定画面情報を受信したか否かを判断する(S70)。金額指定画面情報を受信しない場合(S70:NO)、再度、図20の第2フローチャートのS31の段階へ戻り、取引サーバ80からの購入不可画面情報の受信判断を行う。また、金額指定画面情報を受信した場合(S70:YES)、ユーザ端末T1は、受信した金額指定画面情報に含まれる情報を用いて、図17に示す金額指定画面25を生成し(S71)、生成した金額指定画面25をディスプレイ10fに表示する(S72)。
そして、ユーザ端末T1は、金額指定画面25で、プリペイドカードの使用金額又はユーザ口座の使用金額の指定操作を受け付けたか否かを判断し(S73)、受け付けていない場合は操作待ちの状態となり(S73:NO)、指定操作を受け付けた場合(S73:YES)、受け付けた指定操作に応じて内容の金額指定情報(例えば、プリペイドカードを4万円及びユーザ口座を1万円使用する旨の金額指定情報)を取引サーバ80へ送信する(S74)。なお、金額指定情報の送信の後のユーザ端末T1の処理は、図20の第2フローチャートのS31の段階へ向かうことになる。
一方、取引サーバ80は、S81の段階にて金額指定画面情報の送信の後は、ユーザ端末T1からの金額指定情報を受信したか否かを判断しており(S82)、金額指定情報を受信しない場合(S82:NO)、受信待ちの状態となり、金額指定情報を受信した場合(S82:YES)、図2の第2フローチャートのS44の段階へ進み、その金額指定情報で通知される内容に基づき購入画面情報を生成する(S44)。なお、この後の処理は、第2フローチャートに示すように、生成した購入画面情報をユーザ端末T1へ送信し(S45)、ユーザ端末T1のディスプレイ10fで購入画面21〜24が表示されることになり、その後の処理は上述した場合と同様である。
以上のように、本発明では、プリペイドカードを用いてオンラインで株式を購入するにあたり、プリペイドカードのカードIDの入力を行わなくても、自動で決済が行われるので、株式購入の支払いに対してスムーズにプリペイドカードを使用することができる。また、本発明では、プリペイドカードを用いて株式購入を行おうとしていても、プリペイドカードの前払い金が不足すれば、不足分をユーザ口座で充当できるので、プリペイドカードとユーザ口座を連携させて、ユーザによる所望株式の購入の際に役立てられる。
さらに本発明では、株式購入の支払いに対してユーザ口座を優先的に用いる場合に、ユーザ口座の入金残高が不足すれば、不足分をプリペイドカードで充当できるので、ユーザ口座へ入金を行わなくても株式購入を続けることができ、手間を要するユーザ口座への入金作業の間にユーザが所望する株価での購入機会を逃がすことも無くなり、ユーザの利便性を高められる。
なお、本発明の第1実施形態は上述した内容に限定されるものではなく、様々な変形例が考えられる。例えば、プリペイドカードの使い方は図10(b)に示すように、「カード優先」、「口座優先」、「金額指定」の三種類から選択する仕様の他に、「カード優先」と「口座優先」からの二種類選択、「カード優先」と「金額指定」からの二種類選択、「口座優先」と「金額指定」からの二種類選択のいずれかに応じたカード設定画面の内容にしてもよい。さらには、図10(b)のようなカード設定画面を省略して、「プリペイドカード」の使用を設定すれば、「カード優先」、「口座優先」、又は「金額指定」のいずれか一つに使い方に限定されるようにして、ユーザのプリペイドカードの使い方を誘導するような仕様にすることも可能である。
また、プリペイドカードの使用頻度を高める観点から、プリペイドカードの使い方に、カード設定画面(図10(b)参照)の中に「カードのみ」という項目を選択可能に設けてもよい。この「カードのみ」という項目は、株式の購入に対してプリペイドカードの前払い金のみを用いて、ユーザ口座を用いないものであり、この場合、購入可能か否かの判断において(図20の第2フローチャートのS41の段階)、取引サーバ80は、購入注文情報に係る購入費用を、前払い金情報で通知された前払い金と比較し、購入費用が前払い金の金額以下であれば購入画面情報を生成し、購入費用が前払い金の金額を上回れば、図12の購入不可画面20に応じた購入不可画面情報を生成することになる。なお、この「カードのみ」についても、上述したように、カード設定画面を省略して、プリペイドカードの使用を設定すれば、「カードのみ」の使い方に限定することも可能である。
また、上記の例では、プリペイドカードの使用設定は、図10(a)のプリペイド使用設定画面16を通じて行うようにしていたが、証券会社システム2へのユーザ口座開設時に、プリペイドカードの使用を申し込んで、既に図5のユーザDB82の中の「通信ユーザID」、「カードID」等のプリペイドカードの使用に必要な項目が格納されれば、プリペイドカードの使用を設定したものとして、図10(a)のプリペイド使用設定画面16等の表示を省略し、プリペイドカードを使用する処理を行うようにしてもよい。
さらに、上記の例では、プリペイドカードの使用設定は、株式購入の前の準備段階で、図10(a)のプリペイド使用設定画面16等を通じて設定するようにしていたが、図11の取引画面45で購入注文を行うごとに、プリペイドカードの使用設定を行うようにすることも可能である。具体的には、図11の取引画面45で購入注文を行う買付ボタン48aの選択操作をユーザ端末T1が受け付けて、購入注文情報を取引サーバ80へ送信すると、取引サーバ80は、図10(a)のプリペイド使用設定画面16を、ユーザ端末T1に表示させて、プリペイド使用選択欄16aが選択されると、図10(b)のカード設定画面17を表示することなく、システムの仕様等に応じて、「カード優先」又は「金額指定」のいずれかで処理を進めることになる(なお、購入注文ごとにプリペイドカードの使用設定を行うには、事前に、ユーザDB82にプリペイドカードに必要な通信ユーザID、カードID等の情報が格納されているものとする)。
「カード優先」で処理を進める場合は、図10(a)のプリペイド使用設定画面16でプリペイド使用選択欄16aが選択されると、図20の第2フローチャートのS41の段階以降の処理が行われることになる。一方、「金額指定」で処理を進める場合は、図10(a)のプリペイド使用設定画面16でプリペイド使用選択欄16aが選択されると、図17の金額指定画面25をユーザ端末T1に表示させる処理を行って、図22の第4フローチャートの処理(取引サーバ80はS80以降の処理、ユーザ端末T1はS70以降の処理)を行う。このようにすれば、ユーザのプリペイド−カードの使用の意向に対して、機動的に対応可能となり好適である。
また、購入不可画面20は、図12に示すように、不足額の対処方として、購入金額の削減、プリペイドカードのチャージ、ユーザ口座の入金の3つの表記を提示するようにしたが、これら全てを常に提示する必要はなく、システムの仕様、ビジネス的な優先度等にも配慮して、これら3つの少なくともいずれか一つを表記するようにしてもよい。
例えば、プリペイドカードの使用をビジネス的に促進させたい場合は、プリペイドカードのチャージのみを記すことも可能であり、さらには、ユーザ口座の使用をビジネス的に促進させたい場合は、ユーザ口座の入金のみを記すようにしてもよく、さらにまた、プリペイドカード及びユーザ口座の両方の使用をビジネス的に促進させたい場合は、プリペイドカードのチャージ及びユーザ口座の入金の二つを記載することが好適となる。
また、取引サーバ80の処理負担の低減を行う場合は、購入の可否判断等に関する処理(図20の第2フローチャートのS41〜S44等の処理)をユーザ端末側で行う仕様にすることも可能である。この場合、取引サーバ80は、前払い金管理サーバ5から前払い金情報を受信して取得すると(図19の第1フローチャートのS15参照)、この取得した前払い金情報と、口座DB83から特定したログイン中のユーザに応じたユーザ口座の最新残高とをユーザ端末T1へ送信する。
ユーザ端末T1は、前払い金情報及びユーザ口座の最新残高を受信すると、RAM10cに一時的に記憶し、図11の取引画面45で購入注文を受け付けると(買付ボタン48aの選択操作を受け付けると)、購入注文情報を取引サーバ80へ送信するのではなく、指定株式銘柄の購入費用を、RAM10cに記憶する前払い金情報に係る前払い金の金額及びユーザ口座の最新残高の合計額と比較する。比較の結果、購入費用が、合計額を上回ると、図12に示すような購入不可画面20を生成して表示する処理をユーザ端末自身の処理で行う(テキスト部20cの文言は、ユーザ端末側で生成)。また、購入費用が、合計額以下であれば、購入可能と判断し、図13〜16のいずれかの購入画面21〜24を生成して表示することをユーザ端末自身の処理で行う。この場合、ユーザ端末側で「カード優先」又は「口座優先」のいずれかが設定されていることになる。
また、上記の変形例のように、ユーザ端末側で購入の可否判断等に関する処理を行う場合、取引画面45の購入注文の受付に引き続き、図13〜16の購入画面21〜24を表示する前に、図17の金額指定画面25をユーザ端末T1に表示させる処理を行って、その金額指定画面25で指定された金額内容に応じて、購入画面21〜24を表示するようにしてもよい。なお、購入不可画面20又は購入画面21〜24を表示した後の処理は、図20、21の第2、3フローチャートに基づき説明した場合と同様である。
さらに、本発明は、金額単位の購入取引で説明したが、商品単位(例えば株数単位)の購入取引にも勿論適用可能であり、この場合は、取引サーバ80又はユーザ端末側で、株数単位の取引を金額に換算して、上記と同様に金額に応じた処理を行うことになる。さらにまた、本発明は、証券会社等による相対取引、及び委託取引の両方に適用することが可能である。
また、本発明は、購入対象として株式の場合を説明したが、この株式は、日本国企業の株式の他に、海外企業の株式に対しても同様に扱うことが可能である。さらに、本発明における金融商品とは一般に「有価証券」及び「派生商品(金融デリバティブ)」等を含むものを意味し、「有価証券」の具体例としては、上述した株式の他に、債券、不動産証券、投資信託等を金融商品として本発明に適用でき、「派生商品(金融デリバティブ)」の具体例としては、先物取引、CFD(Contract for Difference)、新株予約権が該当し、こられも本発明に適用可能である。さらにまた、本発明に係る金融商品として適用可能な商品としては、上述した以外にも広義の意味合いの金融商品の適用が可能であり、例えば、転換社債、信用取引、国内債券、外国債券、MMF、中期国債ファンド、MRF、REIT、CFD、ETF、ETN、外国為替、金、プラチナ、商品先物、各種定期預金、各種仕組預金、各種貯金、各種貯蓄、投資信託、各種保険、金銭信託、外貨預金等も本発明に適用できる。
また、本発明に用いるプリペイドカードの発行元として、上述した実施形態では、通信機器に係る通信費の徴収を行う通信キャリア事業体で説明したが、これに限定されるものではなく、一定期間単位でユーザから支払われる費用の中に、前払い金分の金額を上乗せして徴収(ユーザを識別して徴収)することが可能な事業体が発行するようなプリペイドカードの前払い金であれば、本発明におけるプリペイド方式に係る前払い金として用いることが可能である。さらには、銀行等の金融機関が発行するデビットカードは、各種商品の購入に使用可能であることから、本発明では、デビットカードに応じた口座の入金も、プリペイド方式に係る前払い金として用いることが可能であり、この場合、銀行等の金融機関においてデビットカードの管理を行うシステムを構成するサーバ装置が、前払い金管理サーバに該当し、取引サーバ80との間で、上述した処理を行うことになる。