JP6844551B2 - 係合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、係合装置に関する。
特許文献1には、径方向に突出する係合子を有し、係合子が係合対象部材と噛合い可能な状態と噛合い不能な状態とに切り替わる係合装置が開示されている。この係合装置は、アクチュエータに連結されたセレクタ部材が周方向に回転することにより、係合子が噛合い可能な状態と噛合い不能な状態とに切り替わる。
米国特許第9151345号明細書
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、係合対象部材の一方が固定部材であるため、係合装置はブレーキとして機能するものの、クラッチとして機能しなかった。クラッチでは係合対象の二つの部材が回転要素となるため、アクチュエータの本体部が固定された構造をクラッチ化することは困難である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、径方向に突出する係合子を有し、クラッチとして機能することが可能な係合装置を提供することを目的とする。
本発明は、同一回転中心軸線上で回転する二つの回転要素である内輪および外輪と、内輪と外輪との間に設けられ、径方向に突出する係合子と、を備える係合装置において、内輪および外輪のうち、一方の回転要素には係合子が一体回転するように取り付けられており、他方の回転要素は係合子が係合する係合対象部材であるとともに軸線方向に移動可能する移動部材であり、係合子は、他方の回転要素と径方向に対向する面の先端部分に、軸線方向に対して傾斜する第1傾斜部を有し、他方の回転要素は、第1傾斜部と接触する部分に、軸線方向に対して傾斜するテーパ部を有し、他方の回転要素の軸線方向位置に応じて、内輪と外輪とが相対回転可能な回転方向が一方向に規制されるワンウェイクラッチ状態と、内輪および外輪が互いに自由に回転可能なフリー状態とに切り替わることを特徴とする。
また、内輪には、係合子を取り付ける収容部が設けられ、係合子は、収容部に取り付けられた板状部材であり、後端部分が収容部に収容されたままで先端部分が収容部から径方向外側に突出する起立状態と、先端部分が寝ている状態とに遷移可能な可動部材であり、外輪が軸線方向に移動してフリー状態からワンウェイクラッチ状態に切り替わる際、テーパ部は第1傾斜部に接触して係合子の先端部分を径方向内側に押し下げてもよい。
この構成によれば、フリー状態からワンウェイクラッチ状態に切り替わる際、テーパ部が傾斜部を径方向内側に押し下げるため、位相同期不要で切替動作が可能になる。そのため、切替応答性が向上する。
また、外輪の内周部は、軸線方向の一方側が係合子と係合可能な第1内周面と、軸線方向の他方側が係合子と係合不能な第2内周面と、を有し、第2内周面は、第1内周面よりも大径の円筒面であり、テーパ部は、第1内周面と第2内周面との間に設けられてもよい。
この構成によれば、フリー状態からワンウェイクラッチ状態に切り替われる際に、第1内周面と第2内周面との間に設けられたテーパ部が係合子の第1傾斜部に接触して係合子の先端部分を径方向内側に押し下げることができるため、位相同期が不要になる。これにより、切替動作の応答性が向上する。
また、外輪を軸線方向に移動させるアクチュエータを備え、外輪が係合子の後端部分から先端部分に向けて回転している場合、アクチュエータは外輪を軸線方向に移動させてフリー状態からワンウェイクラッチ状態に切り替えてもよい。
この構成によれば、オーバラン状態で外輪を軸線方向にストロークすることができる。これにより、テーパ部が傾斜部に接触するため位相同期不要で切り替えることができ、切替動作の応答性が向上する。
また、係合子は、フリー状態で外輪と回転方向に対向する面に、軸線方向に対して傾斜する第2傾斜部を有し、外輪は、フリー状態で係合子と回転方向に対向する部分に、軸線方向に対して傾斜する傾斜部を有し、フリー状態で傾斜部が第2傾斜部に接触して外輪が係合子によって軸線方向に押し戻されてもよい。
この構成によれば、係合子の第2傾斜部によって外輪がストローク方向と反対側に押し戻されるため、外輪の回転数が大きい場合などに係合子が外輪に急係合することを抑制できる。
また、係合子は、フリー状態において外輪の内周側の円筒面とは非接触であってもよい。
この構成によれば、フリー状態において外輪が係合子に摺動することによる引き摺り損失の発生を抑制でき、動力損失を低減することが可能である。
本発明では、係合子と係合面とがテーパ部を有するため、オーバラン方向では係合子が自動的に押し下がる。そのため、開放から係合へ状態が遷移する際に、係合子と回転要素の係合面とを回転同期させる必要がない。したがって、開放から係合への応答性が悪化することを抑制できる。
図1は、実施形態の係合装置を説明するための分解図である。 図2は、外輪の内周部を説明するための斜視図である。 図3は、外輪の内周部を説明するための拡大模式図である。 図4は、係合子を説明するための模式図である。 図5は、係合子を説明するための模式図である。 図6は、係合装置を軸線方向の一方側から見た場合を模式的に示す側視図である。 図7は、直動アクチュエータを含む構成を模式的に示す説明図である。 図8は、フリー状態での外輪の軸線方向位置を説明するための模式図である。 図9は、ワンウェイクラッチ状態での外輪の軸線方向位置を説明するための模式図である。 図10は、フリー状態の係合装置を説明するための拡大模式図である。 図11は、フリー状態で外輪を軸線方向にストロークする場合を説明するための断面図である。 図12は、外輪のテーパ部が係合子の第1傾斜部に接触する状態を説明するための断面図である。 図13は、第1傾斜部に作用する力によって係合子の先端部を径方向内側に押し下げることを説明するための模式図である。 図14は、オーバラン状態を説明するための模式図である。 図15は、ラチェット状態を説明するための模式図である。 図16は、ラチェット状態を説明するための断面図である。 図17は、ラチェット方向に回転する際に外輪の傾斜部と係合子の第2傾斜部とが接触することを説明するための断面図である。 図18は、第2傾斜部に作用する力によって係合子を起立させる方向の力が生じることを説明するための模式図である。 図19は、ラチェット状態を説明するための模式図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における係合装置について具体的に説明する。
図1は、実施形態の係合装置1を模式的に示す説明図である。係合装置1は、第1回転要素である内輪2と、第2回転要素である外輪3と、係合子4と、スナップリング5とを備える。係合装置1は、同一の回転中心軸線O上で回転する内輪2および外輪3が係合子4によって係合して一体回転することが可能である。なお、回転中心軸線Oに沿った方向を軸線方向と記載して説明する。
内輪2は、係合子4と一体回転する円環状の回転部材である。内輪2の外周部には係合子4を収容する収容部21が形成されている。収容部21は周方向に所定間隔を空けて複数設けられている。収容部21の内部には係合子4に加えて、係合子4を押圧するバネ6が設けられている。収容部21内の係合子4は、先端部41がバネ6によって径方向外側に押されて起立しているとともに、軸線方向に抜けないようスナップリング5によって軸線方向の移動が規制される。スナップリング5は内輪2に取り付けられている。また、内輪2の内周部にスプライン歯が設けられている。
外輪3は、内輪2の径方向外側に位置する円環状の回転部材であるとともに、後述する直動アクチュエータ7(図7に示す)によって軸線方向へ移動することが可能な移動部材である。外輪3と内輪2とは軸線方向位置で重なる位置に配置され、外輪3の内周部3aと内輪2の外周部とは径方向に対向する。また、外輪3の内周部3aは軸線方向の一方側と他方側とで機能が異なる二つの領域に分かれている。内周部3aは、軸線方向の一方側が係合可能な領域(OWC領域)である第1内周面31により形成され、かつ軸線方向の他方側が係合不能な領域(フリー領域)である第2内周面32により形成される。
図2および図3に示すように、OWC領域である第1内周面31は、相対的に小径に形成された内周部3aであり、係合子4と噛み合う係合部33が設けられている。係合部33は、第1内周面31の一部が径方向外側に凹んだ形状を有し、周方向に所定間隔を空けて複数設けられている。フリー領域である第2内周面32は、相対的に大径に形成された内周部3aであり、周方向全域に亘り円筒状に形成されている。また、第1内周面31と第2内周面32との境界部分には、軸線方向に対して傾斜するテーパ部34が設けられている。小径の第1内周面31と大径の第2内周面32とは傾斜面のテーパ部34を介して繋がっている。テーパ部34は、段差部分の角部が面取りされた傾斜面を有し、周方向に所定長さに設けられている。例えば、テーパ部34の周方向位置は係合部33の周方向位置とは異なる位置となる。そして、テーパ部34は係合子4の第1傾斜部43(図4等に示す)に接触する傾斜面である。
係合子4は、外輪3に係合する板状の可動部材である。係合子4は内輪2の収容部21に取り付けられた状態で先端部41が径方向外側に突出する。複数の係合子4は先端部41が周方向で同一方向を向くように配置されている。先端部41はバネ6によって収容部21から径方向外側に突出するため、係合子4が周方向に噛み合う爪部材として機能する。
図4および図5に示すように、係合子4は、先端部41と、支点軸部42と、第1傾斜部43と、第2傾斜部44とを有する。先端部41は、外輪3の係合部33に係合する係合面を有する。支点軸部42は、先端部41が揺動する際に支点となる部位であり、収容部21の内部に保持されている。第1傾斜部43および第2傾斜部44は、係合子4の先端部41側の角部が面取りされた傾斜面を有する。第1傾斜部43は、外輪3と径方向に対向する面(径方向外側の面)のうち、先端部41側かつ軸線方向一方側の角部が面取りされた傾斜部である。第2傾斜部44は、内輪2と径方向に対向する面(径方向内側の面)のうち、先端部41側かつ軸線方向一方側の角部が面取りされた傾斜部である。
図6に示すように、係合装置1は、内輪2と外輪3とが径方向に対向する位置に配置された状態で、外輪3を軸線方向に移動させることが可能である。係合装置1は、外輪3の軸線方向位置に応じて、内輪2と外輪3とが相対回転可能な回転方向が一方向に規制されるワンウェイクラッチ状態(以下「OWC状態」という)と、内輪2および外輪3が互いに回転方向の規制なく自由に回転可能な両方向フリー状態(以下「フリー状態」という)とに切り替え可能である。OWC状態は係合子4が係合部33に係合可能な状態である。一方、フリー状態は係合子4が係合部33に係合不能な状態である。
ここで、図7を参照して、直動アクチュエータ7について説明する。図7に示すように、外輪3はシフトフォーク8を介して直動アクチュエータ7と機械的に連結されている。シフトフォーク8には戻りバネ9が接続されている。戻りバネ9はシフトフォーク8を直動アクチュエータ7側に押す力(付勢力)を生じる。直動アクチュエータ7は、ケース等の固定部材に固定された本体部71と、軸線方向に作動する可動子72とを備える。可動子72は、本体部71から軸線方向に突出しており、待ちバネ10を介してシフトフォーク8と機械的に連結されている。そして、外輪3の軸線方向位置が変化することによって、係合装置1はフリー状態(図8参照)とOWC状態(図9参照)とに切り替わる。また、フリー状態でもOWC状態でも、外輪3は内輪2と径方向に対向する軸線方向位置に配置される。なお、直動アクチュエータ7は、油圧式、電動モータ、電磁式などのいずれの方式であってもよい。この実施形態の係合装置1では外輪3のみが軸線方向に移動可能である。また、図7に示す軸線方向の一方側から他方側に向けて外輪3が移動する場合をストロークと記載する。外輪3がストロークする際、外輪3は戻りバネ9の付勢力に抗して軸方向他方側に変位する。
図8に示すように、フリー状態では、外輪3の軸線方向位置は、第2内周面32が内輪2と対向するものの、第1内周面31が内輪2と対向しない位置となる。第2内周面32には係合子4が係合できないため、内輪2と外輪3とが互いに自由に回転可能なフリー状態となる。
図9に示すように、OWC状態では、外輪3の軸線方向位置は、第1内周面31が内輪2と対向する位置となる。第1内周面31は係合子4が係合可能な係合部33を含む係合面であるため、内輪2と外輪3とが係合可能なOWC状態となる。
図10は、フリー状態の係合装置1を説明するための拡大模式図である。図11は、フリー状態で外輪3を軸線方向にストロークする場合を説明するための断面図である。フリー状態では、係合子4が径方向外側に突出した起立状態となり、外輪3は双方向に回転可能である。なお、図10には軸線方向の一方側から他方側に向けて係合装置1を見た場合が示されている。
図10に示すように、外輪3の回転方向が係合子4の支点軸部42から先端部41側に向けて回転する回転方向の場合、係合装置1はオーバラン状態となることが可能である。オーバラン状態とは、係合対象の外輪3が係合子4を乗り越えて回転可能な状態である。例えば、内輪2が回転停止している場合には、外輪3が係合子4の支点軸部42側から先端部41側に向けて回転する状態がオーバラン状態である。内輪2および外輪3が回転する場合には、回転方向と回転速度(回転数)との関係によりオーバラン状態を定義できる。具体的には、内輪2および外輪3の回転方向が係合子4の先端部41側を回転方向前方とする場合、外輪3の回転数が内輪2の回転数よりも大きい場合にオーバラン状態となる。これとは回転方向が逆方向の場合、つまり内輪2および外輪3の回転方向が係合子4の支点軸部42側を回転方向前方とする場合には、内輪2の回転数が外輪3の回転数よりも大きい場合にオーバラン状態となる。そして、オーバラン状態において直動アクチュエータ7による切替制御が実施されて、フリー状態からOWC状態への切替動作が行われる。
図11に示すように、フリー状態からOWC状態への切替動作する際、外輪3には軸線方向荷重である推力(ACT推力)が直動アクチュエータ7から作用し、外輪3が係合子4側に向けて接近するように軸線方向の他方側へ移動する。この場合、外輪3のテーパ部34と係合子4の第1傾斜部43とが接触する。図12に示すように、テーパ部34が第1傾斜部43に接触すると、係合子4には径方向内側を向く力が作用する。テーパ部34も第1傾斜部43も接触面が軸線方向に対して傾斜しているため、外輪3のACT推力が径方向成分(押し下げ分力)に分解されて係合子4に作用する。この径方向成分は、図13に示すように、係合子4の先端部41を径方向内側に押し下げる力となる。オーバラン状態で直動アクチュエータ7を作動させてフリー状態からOWC状態へ切り替えることにより、ACT推力によって係合子4の先端部41側を押し下げることができるため、位相同期不要で外輪3を軸線方向にストロークさせることが可能になる。図14に示すように、外輪3がオーバラン方向に回転すると、係合子4の先端部41を収容部22側に寝かせる力が外輪3から係合子4に作用することが可能である。
また、図15は、ラチェット状態を説明するための模式図である。なお、図15には軸線方向他方側から係合装置1を見た場合が示されている。
図15に示すように、フリー状態において、外輪3の回転方向が係合子4の先端部41側に向けて回転する回転方向(ラチェット方向)となる場合がある。フリー状態で外輪3がラチェット方向に回転する場合、係合子4は第2内周面32に接触する。ラチェット方向では、外輪3が所定回転数以上でストロークすることを抑制できる。例えば、内輪2が回転停止している場合、外輪3が係合子4の先端部41側から支点軸部42側に向けて回転する状態がラチェット状態である。内輪2および外輪3の回転方向が係合子4の支点軸部42側を回転方向前方とする場合、外輪3の回転数が内輪2の回転数よりも大きい場合にラチェット状態となる。これとは回転方向が逆方向の場合、つまり内輪2および外輪3の回転方向が係合子4の先端部41側を回転方向前方とする場合には、内輪2の回転数が外輪3の回転数よりも大きい場合にラチェット状態となる。そして、フリー状態で外輪3がラチェット方向に回転すると、外輪3が係合子4によって軸線方向に弾かれる状態となる場合がある。
図16に示すように、フリー状態において外輪3がラチェット方向に回転すると、外輪3の傾斜部35が係合子4の第2傾斜部44と対向する。そして、図17に示すように、ラチェット状態で外輪3がACT推力によって軸線方向他方側に移動すると、傾斜部35が第2傾斜部44に接触する。この場合、外輪3から係合子4に作用する周方向荷重(トルク)によって、外輪3にはACT推力とは反対側に作用する反力(ストローク対抗分力)が作用する。この軸線方向反力によって外輪3はストローク方向と反対側に押し戻される。外輪3の回転数が大きい場合、係合子4の面取り端面である第2傾斜部44によって外輪3がストローク方向と反対側に押し戻される。そのため、ラチェット状態でのストローク防止(急係合防止)が可能である。さらに、図18および図19に示すように、ラチェット状態では、傾斜部35から第2傾斜部44に作用する周方向荷重によって、係合子4の先端部41が径方向外側に持ち上がる力が生じる。つまり、傾斜部35が係合子4に接触しても係合子4の起立状態を保つことが可能であるため、ラチェット状態を維持できる。なお、ラチェット状態で外輪3が係合子4に弾かれる際、待ちバネ10が縮むことにより外輪3がストローク方向とは反対側に押し戻されること(軸方向に変位すること)が可能である。
以上説明した通り、実施形態によれば、径方向に突出する係合子4を有する係合装置1
がクラッチとして機能することが可能である。また、直動アクチュエータ7によって外輪3を軸線方向に移動させる構造において、OWC状態とフリー状態とに選択的に切り替え可能である。そして、フリー状態からOWC状態に切り替える際、オーバラン状態で外輪3をストロークさせることにより、テーパ部34が第1傾斜部43に接触して係合子4を径方向内側に押し下げることが可能になる。これにより、位相同期が必要なくなるため、フリー状態とOWC状態とを切り替える際の応答性が向上する。
また、内輪2に係合子4と取り付けることにより、遠心力により係合子4が立ち上がることができるため、外輪3への噛合いがより確実に行われる。
なお、上述した実施形態の変形例として、内輪2の収容部21および係合子4は、係合子4の立ち上がり角を制限する構造を有してもよい。この場合、フリー状態の場合に係合子4と第2内周面32とが非接触であってもよい。一例として、係合子4の後端部分が収容部21の壁面に接触することにより係合子4の立ち上がりを規制する構造に形成される。これにより、フリー状態において係合子4と外輪3の内周側の円筒面とが非接触であるため、外輪3が係合子4に摺動することによる引き摺り損失の発生を抑制でき、動力損失を低減することが可能である。
1 係合装置
2 内輪
3 外輪
4 係合子
6 バネ
7 直動アクチュエータ
8 シフトフォーク
31 第1内周面
32 第2内周面
33 係合部
34 テーパ部
35 傾斜部
41 先端部
42 支点軸部
43 第1傾斜部
44 第2傾斜部

Claims (6)

  1. 同一回転中心軸線上で回転する二つの回転要素である内輪および外輪と、
    前記内輪と前記外輪との間に設けられ、径方向に突出する係合子と、
    を備える係合装置において、
    前記内輪および前記外輪のうち、一方の回転要素には前記係合子が一体回転するように取り付けられており、他方の回転要素は前記係合子が係合する係合対象部材であるとともに軸線方向に移動可能する移動部材であり、
    前記係合子は、前記他方の回転要素と径方向に対向する面の先端部分に、軸線方向に対して傾斜する第1傾斜部を有し、
    前記他方の回転要素は、前記第1傾斜部と接触する部分に、軸線方向に対して傾斜するテーパ部を有し、
    前記他方の回転要素の軸線方向位置に応じて、前記内輪と前記外輪とが相対回転可能な回転方向が一方向に規制されるワンウェイクラッチ状態と、前記内輪および前記外輪が互いに自由に回転可能なフリー状態とに切り替わる
    ことを特徴とする係合装置。
  2. 前記内輪には、前記係合子を取り付ける収容部が設けられ、
    前記係合子は、前記収容部に取り付けられた板状部材であり、後端部分が前記収容部に収容されたままで先端部分が前記収容部から径方向外側に突出する起立状態と、前記先端部分が寝ている状態とに遷移可能な可動部材であり、
    前記外輪が軸線方向に移動して前記フリー状態から前記ワンウェイクラッチ状態に切り替わる際、前記テーパ部は前記第1傾斜部に接触して前記係合子の先端部分を径方向内側に押し下げる
    ことを特徴とする請求項1に記載の係合装置。
  3. 前記外輪の内周部は、
    軸線方向の一方側が前記係合子と係合可能な第1内周面と、
    軸線方向の他方側が前記係合子と係合不能な第2内周面と、を有し、
    前記第2内周面は、前記第1内周面よりも大径の円筒面であり、
    前記テーパ部は、前記第1内周面と前記第2内周面との間に設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の係合装置。
  4. 前記外輪を軸線方向に移動させるアクチュエータを備え、
    前記外輪が前記係合子の後端部分から先端部分に向けて回転している場合、前記アクチュエータは前記外輪を軸線方向に移動させて前記フリー状態から前記ワンウェイクラッチ状態に切り替える
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の係合装置。
  5. 前記係合子は、前記フリー状態で前記外輪と回転方向に対向する面に、軸線方向に対して傾斜する第2傾斜部を有し、
    前記外輪は、前記フリー状態で前記係合子と回転方向に対向する部分に、軸線方向に対して傾斜する傾斜部を有し、
    前記フリー状態で前記傾斜部が前記第2傾斜部に接触して前記外輪が前記係合子によって軸線方向に押し戻される
    ことを特徴とする請求項2から4のうちのいずれか一項に記載の係合装置。
  6. 前記係合子は、前記フリー状態において前記外輪の内周側の円筒面とは非接触である
    ことを特徴とする請求項2から5のうちのいずれか一項に記載の係合装置。
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