JP6888574B2 - 係合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、係合装置に関する。
特許文献1には、ブレーキとして機能する係合装置について、回転可能な係合要素であるインナレースと、固定された係合要素であるアウタレースと、アクチュエータにより作動する切替部材とを備えることが開示されている。この係合装置では、アクチュエータと切替部材とが機械的に接続される。そして、アクチュエータにより切替部材を周方向に回転させることで、アウタレースの係合面に向けて係合片が突出可能な場合と突出不可の場合とを制御する。これにより、インナレースとアウタレースとの係合および解放を選択的に切り替える。
米国特許第9726236号明細書
特許文献1に記載の係合装置では、アクチュエータが係合装置の径方向外側に配置されているため、両方の係合要素が回転するクラッチに適用するとアクチュエータも回転することになる。この場合、アクチュエータの回転軌跡分のスペースが必要になるため、係合装置が大型化する虞がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、クラッチとして機能することが可能かつ構造の大型化を抑制することができる係合装置を提供することを目的とする。
本発明は、係合要素として円環状の回転部材である入力要素および出力要素を有し、入力要素と出力要素との間が動力伝達可能に接続された係合状態と、入力要素と出力要素との間が動力伝達不能に遮断された解放状態とに切り替わるクラッチ部と、所定の係合位置と解放位置との間で作動してクラッチ部の係合状態と解放状態とを切り替える切替部材と、切替部材を作動させるとともに、クラッチ部の係合状態および解放状態を制御するアクチュエータと、を備える係合装置において、アクチュエータは、クラッチ部と同一回転中心軸線上で回転可能な可動部を有し、クラッチ部の内周部よりも径方向内側に配置されており、切替部材は、クラッチ部の外径よりも径方向内側に配置され、かつ少なくともその一部がクラッチ部の内周部よりも径方向内側に突出して可動部と連結されていることを特徴とする。
また、クラッチ部は、入力要素と出力要素とが噛み合うドグクラッチであり、可動部は、クラッチ部の径方向内側に配置され、切替部材は、可動部の外周部とクラッチ部の内周部とに連結しており、入力要素および出力要素のうち一方の部材は、切替部材を介して可動部に連結され、アクチュエータは、可動部を作動して切替部材を作動させることにより、一方の部材を軸線方向に移動させてもよい。
この構成によれば、クラッチ部がドグクラッチの場合に、アクチュエータおよび切替部材をクラッチ部の径方向内側に配置することが可能である。これにより、係合装置を小型化できる。
また、アクチュエータは、可動部が軸線方向に移動する直動アクチュエータであり、切替部材は、一方の部材と可動部とを接続しており、可動部からの軸線方向の力を一方の部材に伝達してもよい。
この構成によれば、クラッチ部がドグクラッチの場合に、クラッチ部の径方向内側に直動アクチュエータを配置することができる。また、直動アクチュエータの可動部に接続された切替部材をクラッチ部の径方向内側に配置することも可能である。
また、一方の部材と切替部材との間に配置され、回転運動を直線運動に変換する変換部材、をさらに有し、アクチュエータは、可動部が回転する回動アクチュエータであり、一方の部材は、変換部材を介して切替部材と連結されており、切替部材は、変換部材と可動部とを接続しており、可動部からの回転方向の力を変換部材に伝達してもよい。
この構成によれば、クラッチ部がドグクラッチの場合に、クラッチ部の径方向内側に回動アクチュエータを配置することができる。また、回動アクチュエータの可動部に接続された切替部材をクラッチ部の径方向内側に配置することも可能である。
また、入力要素と出力要素とは、径方向に対向する内輪と外輪とにより構成され、クラッチ部は、径方向で入力要素と出力要素との間に配置された係合片と、入力要素および出力要素のうち一方の部材に係合片を保持する保持器と、をさらに有し、一方の部材は、係合片との接触面が正多角形状のカム面により形成され、かつ可動部と一体回転可能に連結されており、係合片は、各カム面上に配置されており、保持器は、一方の部材に対して相対回転可能な状態で当該一方の部材に連結されており、切替部材は、保持器と一体回転可能に連結されており、可動部は、クラッチ部の内周部よりも径方向内側に配置され、アクチュエータは、可動部を作動して切替部材を一方の部材に対して相対回転させることにより、保持器とカム面との位相を変化させてもよい。
この構成によれば、入力要素と出力要素とが内輪と外輪により構成され、係合片によって入力要素と出力要素とを係合および解放するクラッチ部を備える場合も、クラッチ部よりも径方向内側にアクチュエータおよび切替部材を配置することが可能である。
また、一方の部材は、入力軸および出力軸のうち一方の軸に連結されており、アクチュエータは、クラッチ部の径方向内側に配置され、可動部を作動させる力を発生する固定部、をさらに有し、可動部は、クラッチ部の径方向内側で、固定部との間に径方向隙間を有する位置に配置され、可動部および固定部は、一方の軸によって径方向に支持されてもよい。
この構成によれば、クラッチ部よりも径方向内側に配置されたアクチュエータの可動部および固定部を、入力軸または出力軸の一つの部材によって径方向に支持することができる。これにより、可動部と固定部との間の径方向隙間のバラツキを低減できるため、アクチュエータの損失を低減できる。
本発明によれば、アクチュエータおよび切替部材をクラッチ部よりも径方向内側に配置することができる。仮にクラッチ部の径方向外側でアクチュエータを回転させる構成と比べて、可動部の回転軌跡が小さい。そのため、係合装置がクラッチとして機能するとともに、アクチュエータを含む構造が大型化することを抑制できる。
図1は、第1実施形態の係合装置を模式的に示す断面図である。 図2は、第1実施形態の係合装置を説明するための部分断面図である。 図3は、第1実施形態の係合装置を説明するための分解図である。 図4は、第2実施形態の係合装置を模式的に示す断面図である。 図5は、第2実施形態の係合装置を説明するための部分断面図である。 図6は、第2実施形態の係合装置を説明するための分解図である。 図7は、第3実施形態の係合装置を模式的に示す図である。 図8は、第3実施形態の係合装置を説明するための模式図である。 図9は、解放状態を説明するための模式図である。 図10は、係合状態を説明するための模式図である。 図11は、第4実施形態の係合装置を模式的に示す図である。 図12は、第4実施形態の係合装置を説明するための模式図である。 図13は、解放状態を説明するための模式図である。 図14は、非通電時の状態を説明するための模式図である。 図15は、係合状態を説明するための模式図である。 図16は、通電時の状態を説明するための断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態における係合装置について具体的に説明する。
[第1実施形態]
図1〜図3を参照して、第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態の係合装置を模式的に示す説明図である。図2は、第1実施形態の係合装置を説明するための部分断面図である。図3は、第1実施形態の係合装置を説明するための分解図である。
係合装置1は、動力を伝達または遮断するクラッチ部2と、その伝達と遮断の状態を切り替える切替部材3と、クラッチ部2の係合状態と解放状態を制御するアクチュエータ4と、を備える。図1に示す例は、車両のトランスミッションに適用された係合装置1であり、入力軸5から伝達された動力が係合装置1を介して出力軸6に伝達される。この係合装置1はトランスミッションケースの内部に収容される。そして、第1実施形態の係合装置1は、クラッチ部2の径方向内側に、切替部材3およびアクチュエータ4が配置された構造を有する。なお、クラッチ部2の回転中心軸線に沿った方向を軸線方向と記載する。
クラッチ部2は、入力側の係合要素である円環状の入力要素21と、出力側の係合要素である円環状の出力要素22とを有し、入力要素21と出力要素22とが噛み合うドグクラッチである。入力要素21は、軸線方向の一方側に突出するドグ歯21aを有し、入力軸5に取り付けられて入力軸5と一体回転する。出力要素22は、軸線方向の他方側に突出するドグ歯22aを有し、出力軸6に取り付けられて出力軸6と一体回転する。入力要素21と出力要素22とは、ドグ歯21aが設けられている部分とドグ歯22aが設けられている部分とが軸線方向に対向するように配置される。
また、出力要素22は軸線方向に移動する部材であり、切替部材3を介してアクチュエータ4と連結されている。出力要素22が軸線方向に移動することによって、ドグ歯21a,22a同士が噛み合う状態(係合状態)と、ドグ歯21a,22a同士が噛み合わない状態(解放状態)とに切り替わる。ドグ歯21aとドグ歯22aとが噛み合うことにより入力要素21と出力要素22とは一体回転する。なお、入力要素21は軸線方向に移動しない。
切替部材3は、クラッチ部2とアクチュエータ4とを機械的に接続する部材であり、切替動作するためのアクチュエータ4の動力をクラッチ部2に伝達するものである。この切替部材3はクラッチ部2の径方向内側に配置されている。図1、図2に示すように、切替部材3は、径方向に延びる棒状部材であり、出力要素22の内周部とアクチュエータ4の可動部41の外周部との間に配置され、その一方端部が出力要素22の内周部に取り付けられた状態で他方端部がクラッチ部2の内径Rよりも径方向内側に突出している。要するに、切替部材3の少なくとも一部(他方端部)をクラッチ部2の径方向内側に突出させた構造を有する。この切替部材3の他方端部は可動部41の外周部に取り付けられる。切替部材3は可動部41に連結され、可動部41と一体的に軸線方向に作動するように構成されている。可動部41が軸線方向に移動すると、切替部材3に連結された出力要素22も一体的に軸線方向に移動する。なお、クラッチ部2の内径Rは、クラッチ部2とアクチュエータ4との境となる径方向位置と表現することもできる。
アクチュエータ4は、クラッチ部2の径方向内側に配置された電磁アクチュエータにより構成される。このアクチュエータ4は、電磁力により軸線方向に移動するアーマチュアである可動部41と、その電磁力を生じるコイル42aを含む固定部42と、を備える。つまり、アクチュエータ4は直動アクチュエータである。可動部41は、外周部に切替部材3が取り付けられた筒状の部材であり、切替部材3と一体的に軸線方向に移動する。固定部42は、トランスミッションケースなどに取り付けられている。コイル42aは、可動部41の径方向内側に配置されている。このコイル42aに通電すると固定部42で電磁力が生じ、この電磁力を受けた可動部41が軸線方向に移動する。
入力軸5は、クラッチ部2の入力要素21が連結された中空軸により構成される。出力軸6は、中空状の筒部61と、筒部61よりも小径の中空軸部62とにより構成されている。筒部61は、中空軸部62の径方向外側に配置され、軸線方向端部が中空軸部62のフランジ部分と溶接により接合されている。筒部61と中空軸部62とは一体化されている。
また、筒部61の外周部と出力要素22の内周部とはスプライン嵌合している。筒部61の外周部には、外周スプライン61aが設けられている。出力要素22の内周部には、内周スプライン22bが設けられている。外周スプライン61aと内周スプライン22bとの嵌合部分は、出力要素22と出力軸6とを一体回転可能に連結するとともに、入力軸5から出力軸6へ動力を伝達する動力伝達経路を構成する。
ここで、アクチュエータ4の支持構造について説明する。係合装置1では出力軸6でアクチュエータ4を保持している。詳細には、可動部41の外周部と筒部61の内周部とはスプライン嵌合している。可動部41は筒部61と一体回転する。図3に示すように、可動部41の外周部には、外周スプライン41aが設けられている。筒部61の内周部には、内周スプライン61bが設けられている。外周スプライン41aと内周スプライン61bとの嵌合部分は、可動部41と出力軸6とを一体回転可能に連結するとともに、可動部41を筒部61の内周部に支持する構造であり、入力軸5から出力軸6へ動力を伝達する動力伝達経路には含まれない。そして、筒部61には径方向に貫通する貫通孔63が設けられている。切替部材3は貫通孔63を挿通して配置される。これにより、可動部41の外周部と出力要素22の内周部とが切替部材3により接続される。
また、固定部42は軸受7により出力軸6に対して相対回転可能に支持されている。図1に示すように、固定部42の内周部は軸受7を介して中空軸部62の外周部に取り付けられる。固定部42のコイル42aは図示しない電線を介してトランスミッションケースの外部に設けられたバッテリと電気的に接続されている。
そして、コイル42aへの通電と非通電とを切り替えることにより、可動部41の軸線方向位置が変位し、切替部材3の軸線方向位置が所定の係合位置と解放位置との間で切り替わる。切替部材3が係合位置にある場合、入力要素21のドグ歯21aと出力要素22のドグ歯22aとが接触する位置となるため、クラッチ部2は係合状態となる。一方、切替部材3が解放位置にある場合、出力要素22のドグ歯22aが入力要素21のドグ歯21aから軸線方向に離れた位置となるため、クラッチ部2は解放状態となる。
以上説明した通り、第1実施形態では、クラッチ部2の径方向内側にアクチュエータ4の外周部が収まる構造となるため、係合装置1を小型化できる。例えば係合装置1を備えるトランスミッションでは、ケース内部に設けられる部品の配置自由度が増すため、結果としてトランスミッションの小型化を図ることも可能である。
また、係合装置1は切替部材3のうちの少なくとも一部をクラッチ部2の径方向内側に突出させた構造を有するため、出力要素22とアクチュエータ4とを繋ぐ切替部材3が最短距離で構成できる。これにより、切替部材3の設置スペースを最小にできるとともに、切替部材3の剛性を高めることもできる。その結果、切替部材3の操作精度および耐久性が向上し、コストを削減することも可能である。
さらに、係合装置1は切替部材3を備える機械式クラッチである。機械式クラッチの係合と解放を制御する荷重は、クラッチ部2の伝達トルクを支える荷重に比べて十分に小さいため、アクチュエータ4の小型化を図ることも可能である。
[第2実施形態]
図4〜図6を参照して、第2実施形態について説明する。図4は、第2実施形態の係合装置を模式的に示す説明図である。図5は、第2実施形態の係合装置を説明するための部分断面図である。図6は、第2実施形態の係合装置を説明するための分解図である。なお、第2実施形態の説明では、第1実施形態と同様の構成については説明を省略し、その参照符号を引用する。
第2実施形態の係合装置1は、第1実施形態とは異なり、アクチュエータ4が回動アクチュエータにより構成されている。第2実施形態のアクチュエータ4は、可動部41を回転させることにより出力要素22を軸線方向に移動させることが可能である。
図4に示すように、出力要素22と切替部材3との間には、アクチュエータ4による回転運動を出力要素22の直線運動に変換するための変換部材8が設けられている。変換部材8は、切替部材3から受けた回転方向の荷重を軸線方向の荷重に変換して出力要素22に作用する筒状の部材である。図5、図6に示すように、変換部材8の外周部には、螺旋状の外周スプライン8aが設けられている。出力要素22の内周部には、螺旋状の内周スプライン22cが設けられている。外周スプライン8aと内周スプライン22cとの嵌合部分により変換部材8と出力要素22とが軸線方向の荷重および周方向(回転方向)の荷重を作用可能に連結される。外周スプライン8aと内周スプライン22cとの嵌合部分は入力軸5から出力軸6へ動力を伝達する動力伝達経路には含まれない。
また、変換部材8の内周部8bは円弧面により形成されている。筒部61の外周部のうち、変換部材8の内周部8bと径方向に対向する部分は円弧面61cにより構成されている。筒部61の貫通孔63は円弧面61cに開口している。
アクチュエータ4は、可動部41が回転方向に移動する回動アクチュエータである。可動部41は、出力軸6とともに回転する回転部材であって、所定の回転角度範囲内で筒部61に対して相対回転することが可能である。可動部41の外周面は全体が円弧状に形成されている。筒部61の内周面は全体が円弧状に形成される。これにより、可動部41と出力軸6とが相対回転可能である。
そして、コイル42aへの通電と非通電とを切り替えることにより、可動部41が回転して、切替部材3の周方向位置が係合位置と解放位置との間で切り替わる。例えば、切替部材3の位置が解放位置から係合位置に変化する場合、可動部41の回転力が切替部材3を介して変換部材8に伝達される。変換部材8は切替部材3からの回転力により出力要素22および出力軸6に対して相対回転する。この相対回転時、外周スプライン8aと内周スプライン22cとの嵌合部分では変換部材8から出力要素22へ軸線方向の荷重が作用する。この軸線方向の荷重によって出力要素22は入力要素21に近づくように軸線方向へ移動する。
以上説明した通り、第2実施形態によれば、アクチュエータ4が回動アクチュエータである場合も第1実施形態と同様に、係合装置1を小型化できる。つまり、係合装置1のアクチュエータ4は、可動部41が直進運動する直動アクチュエータに限らず、可動部41が回転運動する回動アクチュエータも適用可能である。
なお、この説明において、クラッチ部2よりも径方向内側と記載する場合、その軸線方向位置は必ずしもクラッチ部2の軸線方向位置と重なっていなくてもよいことを意味する。一方、クラッチ部2の径方向内側と記載する場合は、その軸線方向位置はクラッチ部2の軸線方向位置と重なっていることを意味する。要するに、アクチュエータ4は、クラッチ部2の内径Rより径方向内側に配置されていればよいため、その一部(例えば可動部41)がクラッチ部2の軸線方向位置からずれた位置に配置されていてもよい。同様に、切替部材3は、その全部がクラッチ部2の外径(最外周部)よりも径方向内側に配置され、かつ少なくとも一部がクラッチ部2の内径Rよりも径方向内側に突出していればよいため、その軸線方向位置は必ずしもクラッチ部2の軸線方向位置と重なっていなくてもよい。
[第3実施形態]
図7〜図10を参照して、第3実施形態について説明する。図7は、第3実施形態の係合装置を模式的に示す図である。図8は、第3実施形態の係合装置を説明するための模式図である。図9は、解放状態を説明するための模式図である。図10は、係合状態を説明するための模式図である。なお、第3実施形態の説明では、第1実施形態と同様の構成については説明を省略し、その参照符号を引用する。
図7、図8に示すように、第3実施形態では、クラッチ部2が係合片23によって入力要素21と出力要素22とを係合および解放するように構成されている。第3実施形態のクラッチ部2は、外輪により構成された入力要素21と、内輪により構成された出力要素22と、ローラにより構成された係合片23と、係合片23を保持する保持器24と、を備える。複数の係合片23が保持器24によって保持されている。保持器24は図示しないスイッチばねを介して出力要素22に繋がっている。係合片23を保持している出力要素22は、その外周面が正多角形のカム面22dにより構成されている。出力要素22の各カム面22dには係合片23が接触している。このクラッチ部2は、いわゆるツーウェイクラッチであり、解放状態としての中立空転状態と、係合状態としての正駆動状態および逆駆動状態とに切替可能である。
第3実施形態の切替部材3は、クラッチ部2の回転方向に作動する円環状のプレート部材により構成されている。この切替部材3では、外周部が保持器24に係合し、内周部がアクチュエータ4の可動部41に係合している。
第3実施形態のアクチュエータ4は、可動部41が回転方向に移動する回動アクチュエータである。可動部41は、出力軸6とともに回転する回転部材であって、筒部61に対して相対回転することが可能である。可動部41の外周面は全体が円弧状に形成されている。筒部61の内周面は全体が円弧状に形成される。これにより、可動部41と出力軸6とが相対回転可能である。
図9に示すように、コイル42aへ非通電時、図示しないスイッチばねの保持力により、係合片23の周方向位置(位相)が出力要素22のカム面22dに対して定常位置(解放位置)となる。この場合、係合片23が入力要素21の内周部に接触しないため、入力要素21と出力要素22との間は動力伝達不能に遮断される。つまり、クラッチ部2は解放状態となる。解放状態では入力要素21および出力要素22はいずれも両方向に空転することが可能である。
図10に示すように、コイル42aへ通電時、スイッチばねの保持力に抗して切替部材3が回転することにより、保持器24が出力要素22に対して相対回転し、係合片23の周方向位置(位相)が出力要素22のカム面22dに対して定常位置からずれた位置(係合位置)となる。この場合、入力要素21と出力要素22との間の狭い部分に係合片23が挟まり、係合片23が入力要素21の内周部に接触するため、入力要素21と出力要素22との間は動力伝達可能に接続される。つまり、クラッチ部2は係合状態となる。係合状態では入力要素21と出力要素22とが一体回転する。
以上説明した通り、第3実施形態によれば、入力要素21および出力要素22が径方向に対向する内輪および外輪により構成され、係合片23を介して係合する構造のクラッチ部2であっても、クラッチ部2よりも径方向内側にアクチュエータ4を配置できる。つまり、入力要素21と出力要素22と径方向に対向して配置された構造のクラッチ部2を有する場合も、クラッチ部2の外径(最外周部)よりも径方向内側に切替部材3の全部を配置することが可能である。これにより、係合装置1の大型化を抑制できる。
また、係合装置1は、クラッチ部2を構成する入力要素21および出力要素22のうち、係合片23を保持している側の部材(一方の部材)をアクチュエータ4の可動部41と一体回転可能に機械的に結合した構造を有すればよい。つまり、保持器24が繋がる係合要素は出力要素22に限らず入力要素21であってもよい。そして、この係合装置1によれば、係合片23を保持している側の部材(入力要素21または出力要素22)に対して切替部材3を相対的に一定量作動させることにより係合片23の姿勢や周方向位置(位相)を制御できるため、アクチュエータ4の可動部41もクラッチ部2も一体回転する構造を有することで切替部材3の位置制御精度が向上する。これにより、切替部材3の作動範囲のバラツキ(公差)を低減でき、アクチュエータ4の作動範囲も低減できるため、一層の小型化を図ることが可能である。
さらに、係合装置1は、クラッチ部2を構成する入力要素21および出力要素22のうち、係合片23を保持している側の部材である一方の部材を、入力軸5および出力軸6のうちの一方の軸に結合するとともに、この一方の軸でアクチュエータ4を径方向に支持する構造を有すればよい。また、アクチュエータ4では、クラッチ部2と一体回転して切替部材3を作動させる側の部材である可動部41と、ケースに固定されて切替部材3を作動させるための力を発生する側の部材である固定部42とは相対回転するために、可動部41と固定部42との間に径方向隙間が必要である。そのため、この係合装置1によれば、ひとつの軸部材(上述した一方の軸)でアクチュエータ4の可動部41と固定部42の径方向位置を決めることができるので、その径方向隙間のバラツキを最小限にすることができ、アクチュエータ4の損失を低減できる。
[第4実施形態]
図11〜図16を参照して、第4実施形態について説明する。図11は、第4実施形態の係合装置を模式的に示す図である。図12は、第4実施形態の係合装置を説明するための模式図である。図13は、解放状態を説明するための模式図である。図14は、非通電時の状態を説明するための模式図である。図15は、係合状態を説明するための模式図である。図16は、通電時の状態を説明するための断面図である。なお、第4実施形態の説明では、第3実施形態と同様の構成については説明を省略し、その参照符号を引用する。
図11、図12に示すように、第4実施形態のクラッチ部2では、保持器24がスイッチばね25を介して入力要素21に繋がっている。係合片23を保持している入力要素21は、その内周面が正多角形のカム面21bにより構成されている。入力要素21の各カム面21bには係合片23が接触している。さらに、入力要素21と出力要素22とは、軸受26を介して相対回転可能に支持されている。
第4実施形態のアクチュエータ4は、可動部であるアーマチュア43を電磁力により軸線方向に吸引するように構成されている。このアクチュエータ4ではアーマチュア43を軸線方向に移動させることにより保持器24を周方向に作動(回転)させる。
詳細には、アクチュエータ4は、クラッチ部2よりも径方向内側に配置された電磁アクチュエータであり、固定部42で生じる電磁力によってアーマチュア43を軸線方向に吸引する。固定部42は、クラッチ部2の径方向内側に配置される。アーマチュア43は、クラッチ部2よりも径方向内側で回転する円環状の回転部材であり、切替部材3が取り付けられて切替部材3と一体回転する。このアーマチュア43は、固定部42とは径方向位置が同じ位置に配置され、かつクラッチ部2とは軸線方向位置がずれた位置に配置される。
また、軸線方向で固定部42とアーマチュア43との間には、円盤状の回転部材であるロータ27が配置される。ロータ27は、出力要素22に取り付けられて出力要素22と一体回転する。このロータ27のうち、軸線方向で一方の面はアーマチュア43と接触する摩擦面(摺動面)である。
図13、図14に示すように、コイル42aへ非通電時、アーマチュア43がロータ27に接触しないため、スイッチばね25の保持力により、係合片23の周方向位置は入力要素21のカム面21bに対して定常位置(解放位置)となる。この場合、係合片23が出力要素22の外周部に接触しないため、入力要素21と出力要素22との間は動力伝達不能に遮断される。つまり、クラッチ部2は解放状態となる。
図15、図16に示すように、コイル42aへ通電時、電磁力によりアーマチュア43を固定部42側に引き寄せ、ロータ27とアーマチュア43とが接触して摩擦力が発生する。例えば、入力要素21は回転している状態で、出力要素22の回転速度が入力要素21の回転速度よりも遅い場合、アクチュエータ4に通電すると、アーマチュア43が固定部42側のロータ27に引き摺られることで切替部材3を介して保持器24が回転し、保持器24に対して入力要素21が回転方向前方へ先に進む。これにより、係合片23は入力要素21と出力要素22との間の狭い部分に挟まり、出力要素22が入力要素21と一体回転する。
以上説明した通り、第4実施形態によれば、アクチュエータ4がアーマチュア43を電磁力によって軸線方向に吸引する電磁アクチュエータの場合も、クラッチ部2より径方向内側にアクチュエータ4を配置することができる。
1 係合装置
2 クラッチ部
3 切替部材
4 アクチュエータ
5 入力軸
6 出力軸
7 軸受
21 入力要素
22 出力要素
41 可動部
42 固定部
61 筒部
62 中空軸部
63 貫通孔

Claims (5)

  1. 係合要素として円環状の回転部材である入力要素および出力要素を有し、前記入力要素と前記出力要素との間が動力伝達可能に接続された係合状態と、前記入力要素と前記出力要素との間が動力伝達不能に遮断された解放状態とに切り替わるクラッチ部と、
    所定の係合位置と解放位置との間で作動して前記クラッチ部の係合状態と解放状態とを切り替える切替部材と、
    前記切替部材を作動させるとともに、前記クラッチ部の係合状態および解放状態を制御するアクチュエータと、
    を備える係合装置において、
    前記アクチュエータは、前記クラッチ部と同一回転中心軸線上で回転可能な可動部を有し、前記クラッチ部の内周部よりも径方向内側に配置されており、
    前記切替部材は、前記クラッチ部の外径よりも径方向内側に配置され、かつ少なくともその一部が前記クラッチ部の内周部よりも径方向内側に突出して前記可動部と連結されており、
    前記クラッチ部は、前記入力要素と前記出力要素とが噛み合うドグクラッチであり、
    前記可動部は、前記クラッチ部の径方向内側に配置され、
    前記切替部材は、さらに、前記可動部の外周部と前記クラッチ部の内周部とに連結しており、
    前記入力要素および前記出力要素のうち一方の部材は、前記切替部材を介して前記可動部に連結され、
    前記アクチュエータは、さらに、前記可動部を作動して前記切替部材を作動させることにより、前記一方の部材を軸線方向に移動させる
    ことを特徴とする係合装置。
  2. 前記アクチュエータは、前記可動部が軸線方向に移動する直動アクチュエータであり、
    前記切替部材は、前記一方の部材と前記可動部とを接続しており、前記可動部からの軸線方向の力を前記一方の部材に伝達する
    ことを特徴とする請求項に記載の係合装置。
  3. 前記一方の部材と前記切替部材との間に配置され、回転運動を直線運動に変換する変換部材、をさらに有し、
    前記アクチュエータは、前記可動部が回転する回動アクチュエータであり、
    前記一方の部材は、前記変換部材を介して前記切替部材と連結されており、
    前記切替部材は、前記変換部材と前記可動部とを接続しており、前記可動部からの回転方向の力を前記変換部材に伝達する
    ことを特徴とする請求項に記載の係合装置。
  4. 係合要素として円環状の回転部材である入力要素および出力要素を有し、前記入力要素と前記出力要素との間が動力伝達可能に接続された係合状態と、前記入力要素と前記出力要素との間が動力伝達不能に遮断された解放状態とに切り替わるクラッチ部と、
    所定の係合位置と解放位置との間で作動して前記クラッチ部の係合状態と解放状態とを切り替える切替部材と、
    前記切替部材を作動させるとともに、前記クラッチ部の係合状態および解放状態を制御するアクチュエータと、
    を備える係合装置において、
    前記アクチュエータは、前記クラッチ部と同一回転中心軸線上で回転可能な可動部を有し、前記クラッチ部の内周部よりも径方向内側に配置されており、
    前記切替部材は、前記クラッチ部の外径よりも径方向内側に配置され、かつ少なくともその一部が前記クラッチ部の内周部よりも径方向内側に突出して前記可動部と連結されており、
    前記入力要素と前記出力要素とは、径方向に対向する内輪と外輪とにより構成され、
    前記クラッチ部は、
    径方向で前記入力要素と前記出力要素との間に配置された係合片と、
    前記入力要素および前記出力要素のうち一方の部材に前記係合片を保持する保持器と、
    をさらに有し、
    前記一方の部材は、前記係合片との接触面が正多角形状のカム面により形成され、かつ前記可動部と一体回転可能に連結されており、
    前記係合片は、各カム面上に配置されており、
    前記保持器は、前記一方の部材に対して相対回転可能な状態で当該一方の部材に連結されており、
    前記切替部材は、さらに、前記保持器と一体回転可能に連結されており、
    前記可動部は、前記クラッチ部の内周部よりも径方向内側に配置され、
    前記アクチュエータは、さらに、前記可動部を作動して前記切替部材を前記一方の部材に対して相対回転させることにより、前記保持器と前記カム面との位相を変化させる
    ことを特徴とする係合装置。
  5. 前記一方の部材は、入力軸および出力軸のうち一方の軸に連結されており、
    前記アクチュエータは、前記クラッチ部の径方向内側に配置され、前記可動部を作動させる力を発生する固定部、をさらに有し、
    前記可動部は、前記クラッチ部の径方向内側で、前記固定部との間に径方向隙間を有する位置に配置され、
    前記可動部および前記固定部は、前記一方の軸によって径方向に支持されている
    ことを特徴とする請求項からのうちのいずれか一項に記載の係合装置。
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