JP6842833B2 - 遠心分離機 - Google Patents

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Description

本発明は、遠心分離機に関する。
従来、回転するスクリーンの内側に原液としてのスラリー等が供給され、回転に伴う遠心力を利用して原液のろ過を行う遠心分離機が知られている。たとえば、特許文献1には、内面にスクリーンを張設したバスケットと、バスケットの内側に沿って配設したスクリューとを備える遠心分離機が記載されている。円錐状のスクリューの小径端部には通液口が設けられている。スクリューの内部に供給されたスラリーは、通液口からバスケットの内側へ導かれ、遠心力により、スクリーンでろ過される。特許文献2には、バスケットと、その内面に取り付けられた多孔のスクリーンとを備える遠心分離機が記載されている。細骨材と水とを含む原液は、バスケット内に供給される。そして細骨材は遠心力で径方向外側に運ばれ、スクリーンの内面に脱水ケーキ層を形成する。
特開平5−184972号公報 特開平7−241493号公報
上記した遠心分離機では、たとえばバスケット等の回転体の内部に原液が導入されて、回転体本体に原液が接触することにより、原液に遠心力が作用する。原液に作用する遠心力は、遠心分離機の処理能力に影響する。従来の遠心分離機において、処理能力の向上が求められた場合に、原液に対する遠心力の付与の観点において、好適な技術は開発されていない。
本発明は、原液に効率よく遠心力を与えることができる遠心分離機を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る遠心分離機は、回転軸線を中心に回転するスクリーンの内部に原液を導入して原液の固液分離を行う遠心分離機であって、回転軸線を中心に回転方向に回転し、原液が導入される開口を含む多孔のスクリーンと、スクリーンを収容するケーシングと、ケーシングに設けられ、開口に対向する原液入口と、原液入口の上流側または下流側に設けられ、原液に対して回転方向の速度を付加する速度付加機構と、スクリーン内に配置され、回転軸線を中心に回転方向に回転するスクレーパと、を備え、速度付加機構は、スクリーンの開口内に配置されて、回転方向に回転する速度付加部を備え、速度付加部は、回転方向の下流側に面する速度付加面を含むと共に、スクリーンの開口内に位置するスクレーパの頂部に固定されている
本発明の別の態様に係る遠心分離機は、回転軸線を中心に回転するスクリーンの内部に原液を導入して原液の固液分離を行う遠心分離機であって、回転軸線を中心に回転方向に回転し、原液が導入される開口を含む多孔のスクリーンと、スクリーンを収容するケーシングと、ケーシングに設けられ、開口に対向する原液入口と、原液入口の上流側または下流側に設けられ、原液に対して回転方向の速度を付加する速度付加機構と、スクリーン内に配置され、回転軸線を中心に回転方向に回転するスクレーパと、を備え、スクレーパは、回転軸線の径方向外方に張り出す羽根を含み、速度付加機構は、スクリーンの開口内に配置されて、回転方向に回転する速度付加部を備え、速度付加部は、回転方向の下流側に面する速度付加面を含むと共に、羽根に連続して設けられスクリーンの開口よりも原液入口側に突出する突出片を含む。
本発明の一態様に係る遠心分離機によれば、原液入口から、スクリーンの内部に原液が導入される。原液入口の上流側または下流側に設けられた速度付加機構は、導入された原液に対して、回転方向の速度を付加する。よって、速度付加機構が設けられない場合に比べ、原液に対して、回転方向の速度を速やかに付加できる。その後、原液には更なる遠心力が作用し、固液分離が行われる。したがって、原液に効率よく遠心力を与えることができ、その結果として、処理能力の向上が図られる。また、原液入口は、スクリーンの開口に対向しているので、原液入口から導入された原液は、スクリーン内に入る際にまず速度付加部に接触する。回転している速度付加部の速度付加面に原液が当たることにより、原液には、回転方向の速度が確実に付加される。スクレーパは、スクリーンの内部に形成された分離固形を掻き取る機能を有する部分である。このスクレーパの頂部を利用して速度付加部を設けることができるので、より簡易な構成で、原液に回転方向の速度を付加できる。
本発明の別の態様に係る遠心分離機によれば、原液入口から、スクリーンの内部に原液が導入される。原液入口の上流側または下流側に設けられた速度付加機構は、導入された原液に対して、回転方向の速度を付加する。よって、速度付加機構が設けられない場合に比べ、原液に対して、回転方向の速度を速やかに付加できる。その後、原液には更なる遠心力が作用し、固液分離が行われる。したがって、原液に効率よく遠心力を与えることができ、その結果として、処理能力の向上が図られる。また、原液入口は、スクリーンの開口に対向しているので、原液入口から導入された原液は、スクリーン内に入る際にまず速度付加部に接触する。回転している速度付加部の速度付加面に原液が当たることにより、原液には、回転方向の速度が確実に付加される。スクレーパは、スクリーンの内部に形成された分離固形を掻き取る機能を有する部分である。このスクレーパの羽根に突出片を連続して設ける(言い換えれば、羽根を延長する)ことで速度付加部を設けることができるので、より簡易な構成で、原液に回転方向の速度を付加できる。
いくつかの態様において、速度付加面は、回転軸線を含み径方向に延びる仮想面に沿って設けられている。この場合、原液に対して、回転方向の速度がより効果的に付加される。
いくつかの態様において、速度付加部は、スクレーパ内の空間を封止する栓部材を含む。この場合、本来設けられている栓部材が利用されている。新たな部材を追加することなく、簡易な構成で、原液に回転方向の速度を付加できる。
いくつかの態様において、速度付加部は、スクレーパ内の空間を封止する栓部材に取り付けられている。この場合、本来設けられている栓部材が利用されている。栓部材に速度付加部を取り付けるだけでよく、簡易な構成で、原液に回転方向の速度を付加できる。
本発明のいくつかの態様によれば、原液に効率よく遠心力を与えることができる。その結果として、処理能力の向上が図られる。
本発明の一実施形態に係る遠心分離機の斜視図であり、その一部を破断して示す図である。 図1の遠心分離機の回転軸線に沿った断面図である。 速度付加部の第1構成例を示す斜視図である。 速度付加部の第2構成例を示す斜視図である。 速度付加部の第3構成例を示す斜視図である。 速度付加部の第4構成例を示す斜視図である。 速度付加部の第5構成例を示す斜視図である。 (a)は速度付加部の第6構成例を示す斜視図、(b)は速度付加部の第7構成例を示す斜視図である。 速度付加部の第8構成例を示す断面図である。 速度付加機構の変形例を概念的に示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1に示されるように、本実施形態の遠心分離機1は、縦型の連続遠心分離機である。遠心分離機1は、固液分離の対象である原液を受け入れ、スクリーン30を備えた内部の回転機構を用いて、原液を分離固体と分離液とに分離する。遠心分離機1は、あらゆる原液に対して適用可能である。遠心分離機1によって固液分離が行われ得る原液としては、たとえば、比較的粗粒の結晶または樹脂を含んだスラリーが挙げられる。より具体的には、原液に含まれる結晶は、たとえば、無機化学材料としての塩化物イオンナトリウムの結晶、有機化学材料としてのポリスチレン若しくはナイロンペレットの結晶、または、食品材料としてのクエン酸の結晶などである。なお、遠心分離機1は、分離固体を得るために用いられる場合に限られず、分離液を得るために用いられてもよい。
図1に示されるように、遠心分離機1は、円筒状のフレーム2上に、円板状の下部ケーシング4および円錐状の上部ケーシング3が取り付けられた構造を有している。下部ケーシング4は、フレーム2の上部に固定されており、中央に開口を有する。上部ケーシング3は、下部ケーシング4上に固定されている。上部ケーシング3内および下部ケーシング4の開口には、第1回転部7および第2回転部8が収容されている。なお、遠心分離機1を構成する主な部材は、たとえばステンレス製である。遠心分離機1の用途に応じて、ステンレスの種類を使い分けてもよい。遠心分離機1を構成する主な部材は、鉄製またはチタン製等であってもよい。
第1回転部7は、固液分離に関わる部分である。第1回転部7は、スクリーン30の内部に原液を導入して、原液の固液分離を行う。第2回転部8は、分離固体の掻き取りに関わる部分である。これらの第1回転部7および第2回転部8は、モータ5を駆動源として回転方向D(図2参照)に回転駆動される。モータ5は、フレーム2の側部に設けられた矩形のモータ台6に縦置きで取り付けられている。モータ5の出力軸線と第1回転部7および第2回転部8の回転軸線A(図2参照)とは平行である。たとえば、遠心分離機1が水平に設置された場合、これらの軸線は鉛直方向に沿って延びる。モータ5の出力軸と第1回転部7および第2回転部8とは、ベルト10および駆動部9を介して連結されている。
駆動部9内には、第1回転部7の回転速度と第2回転部8の回転速度とに速度差(相対速度)をもたせるための変速部9aが設けられている。第2回転部8は、第1回転部7よりも僅かに高速で回転する。具体的には、第1回転部7の時間当たりの回転数が数千rpmである場合に、第2回転部8の時間当たりの回転数は、(数千+数十)rpmとなるように設定されている。
第1回転部7および第2回転部8の大部分は下部ケーシング4の上方に配置されており、下部ケーシング4の下方であってフレーム2の内部には、上記の駆動部9が配置されている。フレーム2の内部には、フレーム2と略同軸となるように内筒部13が設けられており、この内筒部13内に、駆動部9が配置されている。
円錐状の上部ケーシング3の頂部には、原液入口11が設けられている。原液入口11は、図示しない供給配管等に接続される。原液入口11は、第1回転部7の内部に対して原液を導入する。第1回転部7の頂部には、原液が導入される上部開口31(図2参照)が設けられている。この上部開口31から、第2回転部8の頂部に設けられた円筒部44が突出している。原液入口11は、円筒部44の開口44aに上下方向で対向している。この構成により、原液入口11から供給される原液は、円筒部44の開口44aを通って、円筒部44内の中央に配置された後述のディストリビュータ栓43に当たる。その後、原液は、径方向外方に分散しながら第1回転部7の上部開口31付近に接触する。第1回転部7の内面側には分離固体が形成され、第1回転部7の外面側には分離液が排出される。
上部ケーシング3と第1回転部7との間には、円錐状の空間が形成されている。上部ケーシング3の下部には、その空間に連通し、径方向に突出する分離液出口12が設けられている。一方、フレーム2と内筒部13との間には、第1回転部7の内面側と連通する空間が設けられている。この空間は、第1回転部7と第2回転部との間から落下する分離固体が排出される分離固体出口14である。
図2を参照して、第1回転部7および第2回転部8について説明する。第1回転部7は、第1回転部7の最も外側を構成するバスケット20と、バスケット20の内面側に取り付けられた多孔のスクリーン30とを備える。バスケット20とスクリーン30とは、いずれも円錐状をなしており、回転軸線Aに沿って配置されている。バスケット20およびスクリーン30は、一体になって回転軸線Aを中心に回転する。
スクリーン30は、薄手の鋼板からなり、バスケット20の内面側に密着している。バスケット20は、複数の鋼材からなり、所定の強度を有している。バスケット20は、第1回転部7の骨格をなし、スクリーン30を支持(若しくは保持)および保護する。バスケット20およびスクリーン30は、駆動部9によって回転させられる第1回転部7の第1回転軸21に連結されている。
第2回転部8は、スクレーパ40を備える。スクレーパ40は、円錐状をなしており、回転軸線Aに沿って、スクリーン30の内面側に配置されている。スクレーパ40は、回転軸線A方向の原液入口11側(上側)に位置するディストリビュータ40aと、回転軸線A方向の駆動部9側に位置するスクレーパ本体40bとを含む。ディストリビュータ40aとスクレーパ本体40bとは、一体化されて、全体として円錐状をなしている。上側のディストリビュータ40aは、主として原液の分散および固液分離に寄与する。下側のスクレーパ本体40bは、主として分離固体(たとえば脱水ケーキ)の掻き取りに寄与する。スクレーパ40は、駆動部9によって回転させられる第2回転部8の第2回転軸41に連結されている。
ディストリビュータ40aは、上側円錐部46と、上側円錐部46に固定されて、上側円錐部46から径方向外方にらせん状に張り出す複数のディストリビュータ羽根47とを含む。ディストリビュータ羽根47の外周縁は、スクリーン30の内周面30bに沿って延びており、内周面30bとの間に僅かな隙間(言い換えればクリアランス)を形成している。
スクレーパ本体40bは、上側円錐部46に連結された下側円錐部48と、下側円錐部48に固定されて、下側円錐部48から径方向外方にらせん状に張り出す複数の掻取刃49とを含む。掻取刃49の外周縁は、スクリーン30の内周面30bに沿って延びており、内周面30bとの間に僅かな隙間(言い換えればクリアランス)を形成している。掻取刃49とスクリーン30との間の隙間は、たとえば分離固体の層の厚みが所定の厚みとなるように設定されている。
以上の位置関係で配置されたスクリーン30と、スクレーパ40とによって、原液の固液分離、脱水、および掻き取りが行われる。上側の領域では、主として固液分離が行われ、下側の領域では、主として分離固体の脱水が行われる。
スクレーパ40は、回転軸線A上に配置された取付けボルト42により、第2回転軸41に対して締結固定されている。ディストリビュータ40aの内部には空間Sが設けられており、この空間Sを介して、取付けボルト42による固定作業が行われる。ディストリビュータ40aの頂部には、空間Sを封止するディストリビュータ栓43が取り付けられている。ディストリビュータ栓43は、たとえば螺合によって、ディストリビュータ40aの上側円錐部46に取り付けられる。ディストリビュータ栓43は、回転軸線A上に配置され、かつ、原液入口11の直下に配置されている。
なお、上部ケーシング3の頂部には、スクリーン30の内面側に洗浄液を供給可能とする洗浄液入口15が取り付けられている。この洗浄液は、分離固体から母液を取り除くために供給される。なお、洗浄液が不要の場合には、洗浄液入口15は設けられなくてもよい。
続いて、図2および図3を参照して、ディストリビュータ40aに設けられた速度付加機構について説明する。ディストリビュータ40aには、原液に対して回転方向Dの速度を付加する速度付加部材60Aが設けられている。速度付加部材60Aは、ディストリビュータ40aの頂部に設けられた上記のディストリビュータ栓(栓部材)43を含んでいる。すなわち、ディストリビュータ栓43は、速度付加部材60Aの一部として機能している。ディストリビュータ栓43は、スクリーン30の上部開口31内に配置されており、導入され落下する原液を受ける。速度付加部材60Aは、原液入口11を基準として、回転軸線A方向のディストリビュータ40a側に設けられている。すなわち、速度付加部材60Aは、原液入口11の下流側に設けられている。
図3に、第1構成例に係る速度付加部材60Aを示す。図3に示されるように、ディストリビュータ栓43は、たとえば回転工具等が嵌合する六角形状の頭部61と、頭部61の下部に連続して設けられた円板状の座部62と、座部62の下部に突出するねじ軸部63とを含む。これらは、一体に成形されており、回転軸線A上に配置される。ディストリビュータ栓43は、たとえばステンレス製である。ディストリビュータ栓43は、原液に対して回転方向Dの速度を付加するための形状を有している。言い換えれば、ディストリビュータ栓43には、原液に対して回転方向Dの速度を付加するための形状加工が施されている。ディストリビュータ栓43の加工としては、たとえば切削加工が用いられる。なお、切削加工を行う場合に限られず、以下に説明する形状となるように、最初からディストリビュータ栓43を成形してもよい。
頭部61は、ディストリビュータ栓43の上面をなす円錐面61aと、円錐面61aから窪むように設けられた傾斜面61bと、円錐面61aと傾斜面61bとの間に設けられた速度付加面61cと、六角形状をなす側面61dとを含む。傾斜面61bおよび速度付加面61cは、たとえば3つ設けられており、回転軸線Aに関して3回対称となるように設けられている。傾斜面61bは、一定の傾斜を有する平面状であり、回転方向Dの上流側に向かうにつれて回転軸線A方向に深く窪んでいる。速度付加面61cは、回転方向Dの下流側(すなわち前側)に面している。より詳しくは、速度付加面61cは、回転軸線Aを含み径方向に延びる仮想面に沿って設けられている。たとえば、遠心分離機1が水平に設置された場合、速度付加面61cは鉛直方向に沿って延びる。
座部62は、座部62の上面をなす平坦面62eと、平坦面62eの外周側で周方向に延びるように設けられた環状の円錐面62aと、円錐面62aから窪むように設けられた傾斜面62bと、円錐面62aと傾斜面61bとの間に設けられた速度付加面62cと、座部62の外周面をなす側面62dとを含む。傾斜面62bおよび速度付加面62cは、たとえば6つ設けられており、回転軸線Aに関して6回対称となるように設けられている。傾斜面62bは、一定の傾斜を有する平面状であり、回転方向Dの上流側に向かうにつれて回転軸線A方向に深く窪んでいる。速度付加面62cは、回転方向Dの下流側に面している。より詳しくは、速度付加面62cは、回転軸線Aを含み径方向に延びる仮想面に沿って設けられている。たとえば、遠心分離機1が水平に設置された場合、速度付加面62cは鉛直方向に沿って延びる。
ねじ軸部63は、回転軸線Aに沿う軸部と、軸部に形成された雄ねじ部を含んでいる。ねじ軸部63は、ディストリビュータ40aの頂部に対して、螺合によって取り付けられる。
ディストリビュータ栓43では、頭部61に速度付加面61cが設けられ、座部62に速度付加面62cが設けられているので、回転するディストリビュータ栓43上に原液が落下してくると、速度付加面61cおよび速度付加面62cが、原液に対して回転方向Dに高速で衝突する。これにより、原液には、回転方向Dの速度が付加される。
遠心分離機1によれば、原液入口11の下流側に設けられた、速度付加機構としての速度付加部材60Aは、導入された原液に対して、回転方向Dの速度を付加する。よって、速度付加機構が設けられない場合に比べ、原液に対して、回転方向Dの速度を速やかに付加できる。その後、原液には更なる遠心力が作用し、第1回転部7において固液分離が行われる。したがって、原液に効率よく遠心力を与えることができ、その結果として、処理能力が向上している。
原液入口11は、スクリーン30の上部開口31に対向している。速度付加部材60Aは、回転方向Dの下流側に面する速度付加面61c、62cを含むので、原液入口11から導入された原液は、スクリーン30内に入る際にまず速度付加部材60Aに接触する。回転している速度付加部材60Aの速度付加面61c、62cに原液が当たることにより、原液には、回転方向Dの速度が確実に付加される。
速度付加面61c、62cは、回転軸線Aを含み径方向に延びる仮想面に沿って設けられているので、原液に対して、回転方向Dの速度がより効果的に付加される。
スクレーパ40の一部であるディストリビュータ40aの頂部を利用して、速度付加部材60Aが設けられているので、より簡易な構成で、原液に回転方向Dの速度を付加できる。
速度付加部材60Aでは、本来設けられているディストリビュータ栓43が利用されている。新たな部材を追加することなく、簡易な構成で、原液に回転方向Dの速度を付加できる。速度付加部材60Aがディストリビュータ栓43に設けられることにより、高い強度が維持されている。速度付加部材60Aが高強度であることにより、高粘度の原液にも対応可能である。また、ディストリビュータ栓43は、加工性に優れている。
しかも、速度付加部材60Aのように、円錐面61aおよび円錐面62aが設けられていることにより、原液を径方向の外側へ跳ね返す効果が得られる。
図4に、第2構成例に係る速度付加部材60Bを示す。速度付加部材60Bは、速度付加部材60Aの傾斜面62bに代えて、平坦面62eから一定の深さで窪むように設けられた窪み62fを含む。6つの窪み62fが、回転軸線Aに関して6回対称となるように設けられている。平坦面62eと窪み62fとの間に、速度付加面62cが設けられている。速度付加面62cは、回転軸線Aを含み径方向に延びる仮想面に沿って設けられている。このような速度付加部材60Bによっても、簡易な構成で原液に回転方向Dの速度を付加でき、処理能力の向上が図られる。
図5に、第3構成例に係る速度付加部材60Cを示す。速度付加部材60Cは、速度付加部材60Aの傾斜面62bに代えて、側面62dから窪むように設けられた傾斜面62gを含む。6つの傾斜面62gが、回転軸線Aに関して6回対称となるように設けられている。傾斜面62gは、一定の傾斜を有する平面状であり、回転方向Dの上流側に向かうにつれて径方向に深く窪んでいる。平坦面62eと傾斜面62gとの間に、速度付加面62cが設けられている。速度付加面62cは、回転軸線Aを含み径方向に延びる仮想面に沿って設けられている。このような速度付加部材60Cによっても、簡易な構成で原液に回転方向Dの速度を付加でき、処理能力の向上が図られる。
図6に、第4構成例に係る速度付加部材60Dを示す。速度付加部材60Dでは、速度付加部材60Bの窪み62fも、速度付加部材60Cの傾斜面62gも、設けられていない。速度付加部材60には、頭部61にのみ、傾斜面61bおよび速度付加面61cが設けられている。このような速度付加部材60Dによっても、簡易な構成で原液に回転方向Dの速度を付加でき、処理能力の向上が図られる。
図7に、第5構成例に係る速度付加部材60Eを示す。速度付加部材60Eは、速度付加部材60Cの傾斜面62gに代えて、側面62dにおいて周方向に設けられた2本の環状の液切り溝62hを含む。2本の液切り溝62hは、回転軸線A方向に並設されている。液切り溝62hによって、このような速度付加部材60Eによっても、簡易な構成で原液に回転方向Dの速度を付加でき、処理能力の向上が図られる。
図8(a)に、第6構成例に係る速度付加部材60Fを示す。この速度付加部材60Fは、ディストリビュータ栓53に対して固定された3枚の板状の羽根65を含む。ディストリビュータ栓53は、円錐状をなしており、中央に、回転工具等が挿入される孔53aを含んでいる。3枚の羽根65は、周方向に等間隔に設けられており、回転軸線Aを含み径方向に延びる仮想面に沿って延びている。各羽根65の回転軸線A側の下部は、上側円錐部46との干渉を避けるよう、斜めに切り欠かれている。羽根65の一方の面である速度付加面65aは、回転方向Dの下流側(すなわち前側)に面している。このように、速度付加部材60Fは、上記の速度付加部材60A〜60Eとは異なっており、切削加工を伴っておらず、たとえば接着または溶接等によってディストリビュータ栓53に接合される羽根65とされている。このような羽根65(速度付加部材60F)を備えたディストリビュータ栓53では、ディストリビュータ40aに本来設けられているディストリビュータ栓53が利用されている。ディストリビュータ栓53に羽根65(速度付加部材60F)を取り付けるだけでよく、簡易な構成で、原液に回転方向Dの速度を付加できる。
図8(b)に、第7構成例に係る速度付加部材60Gを示す。この速度付加部材60Gは、ディストリビュータ栓43とディストリビュータ40aとの間に設けられる座金である。速度付加部材60Gは、中央にディストリビュータ栓43のねじ軸部63が通る開口と、円環状の平坦部55aと、平坦部55aから回転軸線A方向の一方(上方)に立設された2枚の第1羽根部55bと、平坦部55aから回転軸線A方向の他方(下方)に立設された2枚の第2羽根部55dとを含む。第1羽根部55bと第2羽根部55dとは、周方向において、等間隔かつ交互に設けられている。第1羽根部55bと第2羽根部55dとは、周方向に等間隔に設けられており、回転軸線Aを含み径方向に延びる仮想面に沿って延びている。第1羽根部55bの一方の面である速度付加面55cは、回転方向Dの下流側(すなわち前側)に面している。第2羽根部55dの一方の面である速度付加面55eは、回転方向Dの下流側(すなわち前側)に面している。第1羽根部55bおよび第2羽根部55dは、たとえば、平坦部55aの一部を切断し上方または下方に折り曲げることで形成されてもよい。第2羽根部55dは、ディストリビュータ40aとの干渉を避けるため、第1羽根部55bより回転軸線Aの長さ(高さ)が小さくされてもよい。このような第1羽根部55bおよび第2羽根部55d(すなわちこれら2つの構成を含む速度付加部材60G)を備えた座金55は、ディストリビュータ40aに本来設けられているディストリビュータ栓43を利用して取り付けられる。よって、簡易な構成で、原液に回転方向Dの速度を付加できる。
図9に、第8構成例に係る速度付加部60Hを示す。速度付加部60Hは、ディストリビュータ羽根47に連続して設けられた複数の突出片47aを含む。言い換えれば、ディストリビュータ羽根47を延長することで突出片47aが形成されている。突出片47aの一方の面である速度付加面47bは、回転方向Dの下流側(すなわち前側)に面している。突出片47aは、ディストリビュータ羽根47と滑らかに連続する曲面を有してもよく、平面状であってもよい。突出片47aは、複数のディストリビュータ羽根47のすべてに設けられてもよく、一部のディストリビュータ羽根47に設けられてもよい。この突出片47aは、スクリーン30の上部開口31よりも原液入口11側に突出している。突出片47aは、従来のディストリビュータ羽根よりも、原液入口11に近接している。よって、突出片47aは、原液入口11から導入された原液に、いち早く接触する。原液入口11のディストリビュータ羽根47に突出片47aを連続して設けることで速度付加部60Hを設けることができるので、より簡易な構成で、原液に回転方向Dの速度を付加できる。
図10に示されるように、原液入口11の上流側に設けられたサイクロン57を備える速度付加機構50Jであってもよい。サイクロン57は、回転軸線Aに沿って配置されている。流入管58は、回転軸線Aから径方向に外れた位置に向けて、サイクロン57に取り付けられている。すなわち、流入管58の中心線は、回転軸線Aを通らず、接線に沿うようになっている。これにより、原液に旋回流が与えられる。原液入口11の上流側に設けられた速度付加機構50Jは、導入された原液に対して、回転方向Dの速度を付加する。よって、速度付加機構が設けられない場合に比べ、原液に対して、回転方向Dの速度を速やかに付加できる。その後、原液には更なる遠心力が作用し、固液分離が行われる。したがって、原液に効率よく遠心力を与えることができ、その結果として、処理能力が向上している。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られない。速度付加面は、回転軸線Aを含み径方向に延びる仮想面に沿って設けられる場合に限られず、当該仮想面に対して角度をなしていてもよい。速度付加部は、ディストリビュータ栓の形状加工やディストリビュータ栓に取り付けられる場合に限られない。速度付加部は、スクレーパとは異なる部材に対して設けられてもよい。速度付加面は、平面であってもよく、曲面であってもよい。速度付加面が凹凸を有してもよい。原液入口11の下流側に、原液に旋回流を付与し得る機構、たとえばらせん状の溝などが設けられてもよい。
バスケット20およびスクリーン30が円錐状をなす場合に限られず、円筒状のスクリーンよびバスケットを備える遠心分離機であってもよい。縦型の遠心分離機1に限られず、回転軸線が水平または斜めに延びる横型の遠心分離機であってもよい。
1 遠心分離機
3 上部ケーシング(ケーシング)
11 原液入口
20 バスケット
30 スクリーン
31 上部開口(開口)
40 スクレーパ
40a ディストリビュータ
43 ディストリビュータ栓(栓部材)
47 ディストリビュータ羽根(羽根)
47a 突出片
47b 速度付加面
50J 速度付加機構
53 ディストリビュータ栓(栓部材)
55 座金
55b 第1羽根部
55c 速度付加面
55d 第2羽根部
55e 速度付加面
57 サイクロン
60A〜60G 速度付加部材(速度付加部)
60H 速度付加部
61c 速度付加面
62c 速度付加面
65a 速度付加面
A 回転軸線
D 回転方向

Claims (5)

  1. 回転軸線を中心に回転するスクリーンの内部に原液を導入して前記原液の固液分離を行う遠心分離機であって、
    前記回転軸線を中心に回転方向に回転し、前記原液が導入される開口を含む多孔のスクリーンと、
    前記スクリーンを収容するケーシングと、
    前記ケーシングに設けられ、前記開口に対向する原液入口と、
    前記原液入口の上流側または下流側に設けられ、前記原液に対して前記回転方向の速度を付加する速度付加機構と、
    前記スクリーン内に配置され、前記回転軸線を中心に前記回転方向に回転するスクレーパと、を備え、
    前記速度付加機構は、
    前記スクリーンの前記開口内に配置されて、前記回転方向に回転する速度付加部を備え、
    前記速度付加部は、前記回転方向の下流側に面する速度付加面を含むと共に、前記スクリーンの前記開口内に位置する前記スクレーパの頂部に固定されている、遠心分離機。
  2. 回転軸線を中心に回転するスクリーンの内部に原液を導入して前記原液の固液分離を行う遠心分離機であって、
    前記回転軸線を中心に回転方向に回転し、前記原液が導入される開口を含む多孔のスクリーンと、
    前記スクリーンを収容するケーシングと、
    前記ケーシングに設けられ、前記開口に対向する原液入口と、
    前記原液入口の上流側または下流側に設けられ、前記原液に対して前記回転方向の速度を付加する速度付加機構と、
    前記スクリーン内に配置され、前記回転軸線を中心に前記回転方向に回転するスクレーパと、を備え、
    前記スクレーパは、前記回転軸線の径方向外方に張り出す羽根を含み、
    前記速度付加機構は、
    前記スクリーンの前記開口内に配置されて、前記回転方向に回転する速度付加部を備え、
    前記速度付加部は、前記回転方向の下流側に面する速度付加面を含むと共に、前記羽根に連続して設けられ前記スクリーンの前記開口よりも前記原液入口側に突出する突出片を含む、遠心分離機。
  3. 前記速度付加面は、前記回転軸線を含み径方向に延びる仮想面に沿って設けられている、請求項1または2に記載の遠心分離機。
  4. 前記速度付加部は、前記スクレーパ内の空間を封止する栓部材を含む、請求項1に記載の遠心分離機。
  5. 前記速度付加部は、前記スクレーパ内の空間を封止する栓部材に取り付けられている、請求項1に記載の遠心分離機。
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