JP6842646B2 - 加熱装置および鍛造製品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱間鍛造に用いる金型を加熱するための加熱装置およびかかる加熱装置を用いた鍛造製品の製造方法に関するものである。
蒸気タービンや航空機エンジン用のタービンディスク、タービンブレード等に用いられるNi基超耐熱合金、Ti合金等は難加工性材料であるため、その塑性加工には熱間鍛造が適用される。熱間鍛造用金型の加熱方法としては、例えば、ダイホルダ中に設置したヒータによってダイホルダを加熱し、このダイホルダから金型への伝熱により、金型を加熱する方法が挙げられる。
使用される金型の加熱装置に関して、例えば特許文献1(特開2002−96134号公報)では、金型強度、金型温度、コスト等の観点から、上金型と下金型との間に挟み込まれる、以下の加熱治具が提案されている。すなわち、硬質金属製のものであり、中央部には温度調節可能なヒータが埋め込むようにして設置され、且つ、一方の表面が上金型の鍛造面の形状に沿った形状となっており、他方の表面が下金型の鍛造面の形状に沿った形状となっている加熱治具およびそれを用いた鍛造用金型の加熱方法が開示されている。特許文献1には、加熱治具は鍛造時には取り外されるものであり、強度部材ではないため、加熱治具のヒータを高温にすることができる点も開示されている。
特開2002−96134号公報
特許文献1には、鍛造用金型の加熱方法において、効率的に金型を加熱できる旨が記載されている。
しかしながら、加熱装置は速やかに所定の位置に配置し、加熱終了後は速やかに退避させる必要があるのに対して、特許文献1に記載された加熱方法では、加熱前には鍛造面の形状に沿った表面形状を有する加熱治具を下金型上に精度よく配置し、加熱後には加熱治具を鍛造面から離間させ、取り外す必要がある。したがって、加熱装置の着脱が煩雑になり、加熱工程全体の効率化の障害となる。
また、硬質金属の中央部に埋め込まれたヒータで上金型および下金型を加熱するため加熱装置自体の加熱効率は低く、ヒータには大きな電力負荷をかける必要がある。さらに、大きな電力負荷がかかるヒータ近傍は高温になるため、加熱装置の配置等のための支持・変位機構には多くの熱的負荷や強度上の制約がかかる。かかる負荷や制約は、熱間鍛造を行う鍛造素材が大きくなり、それを加熱するためのヒータが大きくなればなるほど顕著になる。特許文献1には、加熱治具の配置および取り外しをするための機構は明らかにされていないが、加熱装置全体の構造および加熱方法は、複雑、煩雑になることが予想される。
上記課題に鑑み、本発明は、熱間鍛造に用いられる上金型および下金型を加熱するための加熱装置およびそれを用いた鍛造製品の製造方法において、効率よく加熱工程を実行し、かつ支持・変位機構の熱的負荷や強度上の制約を低減することが可能な加熱装置および鍛造製品の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の加熱装置は、熱間鍛造に用いられる上金型および下金型を加熱するための加熱装置であって、上金型を加熱するための第1加熱体と、前記第1加熱体の下金型側を覆う第1断熱体とを有する第1加熱ユニットと、下金型を加熱するための第2加熱体と、前記第2加熱体の上金型側を覆う第2断熱体とを有する第2加熱ユニットと、前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットを保持する枠体とを備え、前記第1断熱体と第2断熱体との間に、枠体の外部に通じる空間を有することを特徴とする。
また、前記加熱装置において、前記第1加熱体が上金型側に、前記第2加熱体が下金型側に、それぞれ露出していることが好ましい。
また、前記加熱装置において、前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットを保持するそれぞれの枠体を支持する支持部が側方から連結された構成とするか、或いは、前記枠体の側面は、前記空間が外部に通じるための開口部が設けられているとともに、前記開口部以外の部分で前記第1加熱ユニットを保持する部分と前記第2加熱ユニットを保持する部分とが連結されている構成とするか、或いは、前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットが前記枠体の側面の内側に保持されている構成とするのがさらに好ましい。
また、前記加熱装置において、前記第1加熱体および第2加熱体の配置領域が環状であることが好ましい。さらに、前記第1断熱体および第2断熱体が、それぞれ、前記環状の配置領域の内側を覆っていることが好ましく、さらに、前記環状の配置領域を有する加熱装置には、中央部に凹部が形成されていることが好ましい。
本発明の鍛造製品の製造方法は、下金型と前記下金型に対向して配置された上金型とを加熱装置により加熱する第1工程と、前記下金型に加熱された鍛造素材を載置する第2工程と、前記鍛造素材を熱間鍛造する第3工程とを有し、前記加熱装置は、前記加熱装置の構造を有し、前記第1工程において、駆動機構によって前記枠体を前記下金型と上金型との間に挿入して、前記下金型および上金型を加熱し、前記駆動機構によって前記第2工程の前に前記枠体を前記下金型と上金型との間から退避させることを特徴とする。
本発明によれば、熱間鍛造に用いられる上金型および下金型を加熱するための加熱装置およびそれを用いた鍛造製品の製造方法において、効率よく加熱工程を実行し、かつ支持・変位機構の熱的負荷や強度上の制約を低減することが可能な加熱装置および鍛造製品の製造方法を提供することができる。
本発明に係る加熱装置の実施形態を示す断面図である。 本発明に係る加熱装置を備えた鍛造装置の断面図である。 本発明に係る加熱装置の他の実施形態を示す断面図である。 本発明に係る加熱装置の他の実施形態を示す断面図である。 加熱装置の比較例を示す断面図である。 加熱装置の他の比較例を示す断面図である。
本発明に係る加熱装置は、熱間鍛造に用いられる上金型および下金型を加熱するための加熱装置であり、第1加熱ユニット、第2加熱ユニット並びに第1加熱ユニットおよび第2加熱ユニットを保持する枠体とを備える。第1ユニットは、上金型を加熱するための第1加熱体と、第1加熱体の下金型側を覆う第1断熱体とを有し、第2加熱ユニットは、下金型を加熱するための第2加熱体と、第2加熱体の上金型側を覆う第2断熱体とを有する。本発明に係る加熱装置は、さらに第1断熱体と第2断熱体との間に、枠体の外部に通じる空間を有する。加熱ユニットを枠体で支持するため、加熱ユニットの安定した支持が可能であり、加熱ユニットの大型化にも対応可能である。さらに、複数の加熱ユニットの間に枠体の外部に通じる空間を設けることで、加熱装置の内部の温度上昇が抑制される。そのため、枠体等の支持部材の変形が抑制される。すなわち、支持・変位機構の熱的負荷や強度上の制約が低減され、加熱ユニットの安定した支持が可能になる。
以下、本発明に係る加熱装置の実施形態を、図を用いて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。また、各実施形態において説明する各構成は、各実施形態の趣旨を損なわない限り、互いに他の実施形態にも適用することができる。
(加熱装置の構成)
図1および2を参照しつつ本発明に係る加熱装置の実施形態を説明する。図2は加熱装置、金型(上金型、下金型)およびプレス機を有する鍛造装置の、加圧方向(z方向)に垂直な方向から見た断面模式図であり、加熱装置で金型を加熱している状態を示している。加熱装置は、対向配置された上金型および下金型の間に配置され、上金型および下金型を加熱する。加熱装置の、上金型および下金型の間に配置されている部分は、加圧方向を厚さ方向とする板状を呈しており、図1はかかる加熱装置を、プレス機の加圧方向(z方向)に垂直な方向(x−y方向)から見た断面図である。
図1に示す加熱装置では、第1加熱体1と、第1加熱体1の下金型側を覆う第1断熱体2とを有する第1加熱ユニット3と、第2加熱体4と、第2加熱体4の上金型側を覆う第2断熱体5とを有する第2加熱ユニット6とが、熱間鍛造時の加圧方向、すなわち上金型と下金型の対向方向(z方向)に対置されている。第1加熱体1として抵抗加熱体が用いられている。かかる抵抗加熱体は、上金型側に露出する状態で第1断熱体2の上面に留め具を用いて固定されている。同様に、第2加熱体4として用いられている抵抗加熱体が下金型側に露出する状態で第2断熱体5の下面に留め具を用いて固定されている。第1加熱体1が上金型側に、第2加熱体4が下金型側に、それぞれ露出する構成により、上金型および下金型を効率よく加熱することができる。
第1加熱体1および第2加熱体4の種類はこれを特に限定するものではないが、加熱効率の観点からは、直接発熱する部分が上金型側または下金型側に露出する構成が好ましい。図1に示す実施形態では、線状の抵抗加熱体が断熱体の表面を這うように配置されている。第1加熱体1および第2加熱体4は、一つの制御系で加熱を制御してもよいし、それぞれ別々の制御系で加熱を制御してもよい。前者には制御系が簡略化できる利点があり、後者には金型形状が上下非対称である場合に、より適正な加熱制御を実行することができる利点がある。
第1断熱体2および第2断熱体5の種類もこれを特に限定するものではない。例えば、セラミックス繊維、セラミックスブロック等を用いることができる。第1断熱体2および第2断熱体5は、それぞれ単体で構成してもよいし、複数の固体を組み合わせて構成してもよい。なお、図1に示す実施形態では、第1加熱体1および第2加熱体の外周側に断熱体11を配置して、側方への熱の放出を抑制しているが、断熱体11は必須ではなく、側方への熱の放出が許容できる場合は、その配置を省略することもできる。
第1加熱ユニット3と第2加熱ユニット6は枠体7に保持されている。第1断熱体2と第2断熱体5とはz方向に離間して配置されており、第1断熱体2と第2断熱体5との間には断熱体のない空間10が存在する。第1加熱体1と第2加熱体4は空間10側に露出しない構造のため、加熱装置内部の空間10への熱伝導が抑制されている。さらに、空間10は枠体7の側方側(外周側)で外部(解放空間)と通じており、空気の出入りが可能である。そのため、自然対流、強制的気流、冷却装置等によって加熱装置内部の熱を外部に放出することができる。
ここで、枠体7および空間10に係る上記構成の特徴について、比較のために図5および図6に示した加熱装置と対比しつつ詳述する。
第1加熱ユニット等の加熱機構を枠体で保持することにより、加熱機構、特に大型の加熱機構の確実な支持が可能になり、枠体を介した加熱装置の容易かつ迅速な変位操作も可能になる。
ここで、枠体を用いる場合、第1断熱体および第2断熱体を保持するために、枠体の一部(底部材8、9)は第1断熱体の下金型側および第2断熱体の上金型側に配置する必要がある。第1加熱体1および第2加熱体4が発生する熱の一部は断熱体を通って加熱装置内部に伝わる。そのため、図5に示す加熱装置の場合、加熱装置内部に熱がこもり、枠体34が変形してしまう。また、図6に示す加熱装置のように、空間36を設けることで上記変形が緩和される可能性はあるが、空間36が閉じた空間であれば、熱がこもりやすいことにかわりはなく、この場合も枠体35の底部材8、9が変形してしまう。
これに対して、図1に示すように空間10が枠体7の外部と通じることで熱放出が可能になり、枠体を用いて加熱機構を保持および支持する場合でも、枠体の変形を防止することができる。そのため加熱装置の支持・変位機構の熱的負荷や強度上の制約が低減される。
図1に示す枠体7は金属製の円筒状部材と、かかる円筒状部材と一体化している板状の底部材8、9を有する。底部材8、9は、例えば梁状、格子状またはベタに形成することができるが、このうち強度確保の観点からは底部材8、9はベタに形成することが好ましい。図1に示す加熱装置100は、鍛造素材をディスク状の鍛造製品に熱間鍛造するための金型を加熱することを想定しているため、枠体7の外形は略円形状である。但し、対象とする鍛造製品の形状、加熱装置の形状がこれに限定されるものでない。枠体7の外形は円形状に限らず、多角形状でもよい。枠体7の形態は鍛造製品、金型の形状に応じて適宜選択すればよい。
枠体7の側面(外周面)には空間10が外部に通じるための開口部が設けられており、開口部以外の部分で第1加熱ユニット3を保持する部分と第2加熱ユニットを保持する部分とが連結されている。空間10の一部に底部材8と底部材9とを連結する連結部を設けることもできる。空間10が外部に通じるための開口部の割合、個数はこれを特に限定するものではないが、空気の出入りを円滑にするためには開口部は複数であることが好ましく、中心を挟むように対称的に配置することがより好ましい。なお、空間10が外部に通じるための開口部は、枠体の形状設計等によって構成されるものであり、作製上不可避的な寸法誤差やクリアランスによるものは含まない。
枠体7の支持、補強等の目的で、枠体7の外側にさらに別の枠体が連結されていてもよいし、枠体以外の突起部等が連結されていてもよい。図1に示す実施形態のように枠体7に支持部12が側方から連結されていることで、加熱装置の支持が安定するとともに、加熱装置100の変位動作も容易になっている。支持部12の他端側は、水平方向(A)および垂直方向(B)に変位する駆動機構200に接続されている。駆動機構200を動作させることで、図2(a)に示す待機位置と、図2(b)に示す加熱位置とを切り替える。
図1に示す実施形態では、第1加熱体1および第2加熱体4の配置領域は、aを軸とした、幅wの環状であり、鍛造製品がディスク形状である場合のように中央を積極的に加熱する必要がない鍛造金型の加熱に好適である。なお、ここでいう配置領域とは、例えば、図1に示す線状の抵抗加熱体を用いる場合であれば、個々の線状領域ではなく、並べて配置された全体の外縁で画される領域を意味する。また、第1加熱体1および第2加熱体4の配置領域に係る「環状」とは、外形が円形状の場合に限らず、多角形の場合等も含む趣旨である。一方、第1断熱体2および第2断熱体5は円板状であり、それぞれ、第1加熱体1および第2加熱体4の円環状の配置領域の内側も覆っている。加熱体が配置されていない中央部を含めて、枠体の内側全体を覆うことで、加熱装置内部への熱の流入をより確実に抑制することができるとともに、断熱体および枠体の構成も簡略化される。
一方、図3に示す実施形態のように、第1加熱体21および第2加熱体24の配置領域が環状である場合には、第1断熱体22および第2断熱体25並びに枠体27も円環状である加熱装置300を構成することもできる。図3に示す実施形態では、中央部32に凹部が形成されるため、上金型および下金型の少なくとも一方の中央部に凸部がある場合、かかる凸部と加熱装置との干渉を緩和して、金型と加熱装置とをより接近させて加熱することが可能である。但し、中央部32から空間30への熱の流入が多くなるため、加熱装置内部の過熱抑制を優先する場合には、図1に示す実施形態のように円板状の断熱体を用いることが好ましい。
図4には加熱装置内部の過熱をより効果的に防止するための別の実施形態を示す。図4に示す加熱装置400は、第1加熱ユニット3と第2加熱ユニット6との間に形成された空間10への通風機構を備えている点が図1に示す実施形態と異なる。それ以外の構成は図1に示す実施形態と同様であるので説明は省略する。通風機構としては、空間10に空気を送り込むブロワ等の送風機構、空間10から空気を排気する排気ファン等の排気機構等があるが、図4に示す実施形態では、開口部を介して空間10に連通する筒状のガイド33を通じて、ブロワ(図示せず)からの送風を空間10に送り込む通風機構が採用されている。空間10の径方向の一端側から送り込まれた空気は矢印のように流れて空間10の径方向の他端側から排出され、空間10内の熱が排出される。空間10に気流を通す機構を備えることによって、加熱装置内部の過熱およびそれに起因する枠体の変形をより確実に抑制することができる。送風機構の配置や枠体の形状によっては、ガイド33は必須ではないが、空間10内に効率よく送付するためにはガイドを設けることが好ましい。また、ガイド33を支持部12と同じ方向から枠体7に接続し、支持部12を配置した方向と同じ方向から通風するようにすれば、加熱装置全体が簡略化されるとともに、排出された空気が支持部12に当たることも回避することができる。
(鍛造装置の構成)
金型、それを備え付けるプレス機および加熱装置を用いて鍛造装置が構成される。図2には金型およびプレス機の一部が図示されている。鍛造面を有する上金型13は上母型14に保持され、上ハードプレート15を介して、プレス機の上ボルスタ16に固定されている。同様に、鍛造面を有する下金型17は下母型18に保持され、下ハードプレート19を介して、プレス機の下ボルスタ20に固定されている。
図2では、上金型13および下金型17の鍛造面は平面であるが、熱間鍛造によって得る鍛造製品の形状に応じた型彫り面として形成することができる。また、金型の鍛造面側から加熱する加熱装置に加えて、金型側に加熱部を設けてもよい。例えば、上ハードプレート15(下ハードプレート19)と上母型14(下母型18)との間、上ハードプレート15(下ハードプレート19)の内部等に加熱部を設けることができる。
(鍛造製品の製造方法)
上述の鍛造装置を用いて鍛造製品を製造する方法について図1および図2を参照しつつ以下説明する。鍛造製品の製造方法は、下金型17と下金型17に対向して配置された上金型13とを加熱装置100により加熱する第1工程と、下金型17に加熱された鍛造素材を載置する第2工程と、鍛造素材を熱間鍛造する第3工程とを有する。
加熱装置100は、上金型13を加熱するための第1加熱体1と、第1加熱体1の下金型側を覆う第1断熱体2とを有する第1加熱ユニット3と、下金型17を加熱するための第2加熱体4と、第2加熱体4の上金型側を覆う第2断熱体5とを有する第2加熱ユニット6と、第1加熱ユニット3および第2加熱ユニット6を保持する枠体7とを備える。さらに、第1断熱体2と第2断熱体5との間に、枠体の外部に通じる空間10を有する。かかる加熱装置100については上述のとおりであるため、説明は省略する。
第1工程において、駆動機構200によって枠体7を下金型17と上金型13との間に挿入して、下金型17および上金型13を加熱し、駆動機構200によって第2工程の前に枠体7を下金型17と上金型13との間から退避させる。図2(a)は、加熱装置100が退避されて待機位置にある状態を示し、図2(b)は加熱装置100が下金型17と上金型13との間に挿入された加熱位置を示す。駆動機構は、モータ、油圧シリンダ等の駆動源によって、水平方向(A)および垂直方向(B)に変位する変位装置である。駆動機構を動作させて、下金型17の鍛造面上に枠体7(加熱装置100)を挿入する。次に、上金型13を下降させ、加熱装置に近接した位置で、下金型17および上金型13を加熱する。金型表面が所定の温度になるまで所定の時間保持した後、駆動機構を動作させて第2工程の前に枠体7を下金型17と上金型13との間から退避させる。上金型13を下金型17に近接させてから、枠体7(加熱装置100)を下金型17と上金型13との間に挿入することも可能である。
加熱装置100の昇温は、下金型17と上金型13との間に挿入してから開始してもよいが、第1工程を短時間で終えるためには、あらかじめ昇温した状態で、下金型17と上金型13との間に加熱装置100を挿入することがより好ましい。また、下金型と上金型との間から枠体(加熱装置)を退避させた状態(待機状態)で、加熱装置の上下面を保温することもできる。例えば、断熱材を用いて構成された保温ユニットに加熱装置を収容し、第1加熱体の上面側、第2加熱体の下面側を断熱材で覆うことで、第1加熱体および第2加熱体の温度低下を抑制することができる。
加熱装置100は支持部12を介して駆動機構に連結されており、加熱装置100の挿入、退避をごく短時間で終了させることができ、鍛造面の温度低下も抑制される。そのため、効率よく加熱工程を実行することができる。これは、加熱装置100の内部の過熱を防止できる構成を採用し、支持・変位機構の熱的負荷や強度上の制約が低減されたことで実現可能となるものである。
また、上述の通風機構を用いて、第1工程において、空間10に気流を通すことにより、加熱装置内部の過熱をより確実に防止できる。
鍛造素材はタービンディスクなどの最終的な鍛造製品形状を得るための予備成形体である。鍛造素材の材質としては、例えば蒸気タービンや航空機エンジン用のタービンディスク、タービンブレード等に用いられるNi基超耐熱合金、Ti合金等が適用できる。鍛造時の鍛造素材の温度は、かかる合金の種類等に応じて設定すればよく、例えばNi基超耐熱合金の場合は850〜1150℃、Ti合金の場合は750〜1050℃が実用的な範囲である。鍛造時の鍛造素材の温度は、Ni基超耐熱合金の場合は好ましくは950℃〜1050℃、Ti合金の場合は好ましくは900℃〜1000℃である。
また、本発明に係る加熱装置は強度上の制約が低減されるため、例えば、最大径が1m以上の大型の鍛造製品の製造に好適である。
図1に示す構造の加熱装置A(通風機構(エアブロー)有り)と、図2に示す構造で、かつ空間30が外部に通じていない加熱装置Bを作製した。枠体の外径はいずれも1650mmであった。ヒーター(第1、第2加熱体)の温度が900℃になるように加熱し、加熱後の枠体の状況を確認した。その結果、加熱装置Bの底部材に変形が生じていたのに対して、加熱装置Aの底部材には変形は確認されず、図1に示す加熱装置の優位性が確認された。
1:第1加熱体 2:第1断熱体 3:第1加熱ユニット 4:第2加熱体
5:第2断熱体 6:第2加熱ユニット 7:枠体 8:底部材 9:底部材
10:空間 11:断熱体 12:支持部 13:上金型 14:上母型
15:上ハードプレート 16:上ボルスタ 17:下金型 18:下母型
19:下ハードプレート 20:下ボルスタ 21:第1加熱体
22:第1断熱体 23:第1加熱ユニット 24:第2加熱体 25:第2断熱体
26:第2加熱ユニット 27:枠体 28:底部材 29:底部材 30:空間
31:断熱体 32:中央部 33:ガイド 34:枠体 35:枠体 38:空間
100:加熱装置 200:駆動機構 300:加熱装置 400:加熱装置

Claims (7)

  1. Ni基超耐熱合金またはTi合金の熱間鍛造に用いられる上金型および下金型を加熱するための加熱装置であって、
    上金型を加熱するための第1加熱体と、前記第1加熱体の下金型側を覆う第1断熱体とを有する第1加熱ユニットと、
    下金型を加熱するための第2加熱体と、前記第2加熱体の上金型側を覆う第2断熱体とを有する第2加熱ユニットと、
    前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットを保持する枠体とを備え、
    前記第1断熱体と第2断熱体とを保持する枠体の底部材同士の間に、枠体の外部に通じる空間を有し、
    前記枠体の側面は、前記空間が外部に通じるための複数の開口部が設けられているとともに、前記開口部以外の部分で前記第1加熱ユニットを保持する部分と前記第2加熱ユニットを保持する部分とが連結されており、
    前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットを保持するそれぞれの枠体を支持する支持部が側方から連結されていることを特徴とする加熱装置。
  2. 前記第1加熱体が上金型側に、前記第2加熱体が下金型側に、それぞれ露出していることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 前記第1加熱ユニットおよび前記第2加熱ユニットが前記枠体の側面の内側に保持されていることを特徴とする請求項1または2に記載の加熱装置。
  4. 前記第1加熱体および第2加熱体の配置領域が環状であることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の加熱装置。
  5. 前記第1断熱体および第2断熱体が、それぞれ、前記環状の配置領域の内側を覆っていることを特徴とする請求項4に記載の加熱装置。
  6. 前記環状の配置領域を有する加熱装置には、中央部に凹部が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の加熱装置。
  7. 下金型と前記下金型に対向して配置された上金型とを加熱装置により加熱する第1工程と、前記下金型に加熱されたNi基超耐熱合金またはTi合金の鍛造素材を載置する第2工程と、前記鍛造素材を熱間鍛造する第3工程とを有し、
    前記加熱装置は、請求項1乃至の何れかに記載の構造を有し、
    前記第1工程において、駆動機構によって前記枠体を前記下金型と上金型との間に挿入して、前記下金型および上金型を加熱し、前記駆動機構によって前記第2工程の前に前記枠体を前記下金型と上金型との間から退避させる鍛造製品の製造方法。
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