JP6841145B2 - 噴射制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、噴射制御装置に関する。
噴射制御装置は、昇圧回路により電源電圧から当該電源電圧の高電圧を生成してインジェクタ駆動回路に供給し、インジェクタ駆動回路がインジェクタに高電圧を供給することに応じてインジェクタを駆動するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1記載の技術では、インジェクタ駆動回路がインジェクタ電流を通電することで昇圧回路のコンデンサの充電電圧が低下するとコンデンサを充電する。
特開2001−15332号公報
特許文献1記載の技術を適用すると、昇圧回路のチャージ用スイッチング素子のオフタイミングと、インジェクタの気筒選択用のスイッチング素子のオフタイミングと、が重なると、昇圧電圧を充電するためのチャージコンデンサに流れる電流が例えば数十A程度と大幅に大きくなり、チャージコンデンサのESR(等価直列抵抗)に生じる電圧が例えば数十V程度と大幅に大きくなることが確認されている。
例えば、この発生電圧を定常時のチャージコンデンサの充電電圧と合算すると瞬間的に例えば100Vを超えることになり、各種回路に必要以上に高耐圧部品を使用しなければならなくなるため好ましくない。
本発明の開示の目的は、必要以上の高耐圧部品を使用することなくインジェクタを性能良く制御できるようにした噴射制御装置を提供することにある。
請求項1記載の発明は、昇圧スイッチをオンすることでエネルギを蓄積し昇圧スイッチをオフすることでエネルギをチャージコンデンサに供給することで昇圧電圧を生成し当該昇圧電圧によりインジェクタを駆動する噴射制御装置を対象としている。
この請求項1に係る発明によれば、電流印加制御部が、インジェクタを開弁するときに昇圧回路から昇圧電圧を印加することで当該インジェクタの電磁コイルにピーク電流を印加し、ピーク電流を印加した後に所定範囲の定電流を印加制御する。電流印加制御部が定電流の印加を停止しインジェクタの駆動を停止するとインジェクタを選択する選択スイッチをオフすると回生部がチャージコンデンサに電流を回生する。
このとき、タイミング制御部は、電流印加制御部による定電流の印加を停止しインジェクタの駆動を停止するときに当該インジェクタを選択する選択スイッチをオフするオフタイミングと、昇圧回路の昇圧スイッチのオフタイミングとが重ならないようにタイミング制御している。このため、チャージコンデンサに対する昇圧電圧の充電用の昇圧スイッチのオフタイミングと,噴射弁駆動用の選択スイッチのオフタイミングとが重ならないように制御でき、チャージコンデンサに充電する充電電流のピーク値を意図的にずらすことができる。これにより、チャージコンデンサのESRに生じる電圧を低下させることができ、必要以上の高耐圧部品を使用することなくインジェクタを性能良く制御できる。
第1実施形態の噴射制御装置を概略的に示す電気的構成図 昇圧回路の昇圧開始制御の処理内容を概略的に示すフローチャート インジェクタ駆動処理を概略的に示すフローチャート ポンプ駆動処理を概略的に示すフローチャート 昇圧制御内容を概略的に示すフローチャート(その1) 昇圧スイッチの通電電流とチャージコンデンサの放電電流との関係を概略的に示すタイミングチャート(その1) 比較例について昇圧スイッチの通電電流とチャージコンデンサの放電電流との関係を概略的に示すタイミングチャート 第2実施形態において昇圧制御内容を概略的に示すフローチャート(その2) 昇圧スイッチの通電電流とチャージコンデンサの放電電流との関係を概略的に示すタイミングチャート(その2) 第3実施形態において昇圧制御内容を概略的に示すフローチャート(その3) 昇圧スイッチの通電電流とチャージコンデンサの放電電流との関係を概略的に示すタイミングチャート(その3) 第4実施形態において昇圧制御内容を概略的に示すフローチャート(その4) 昇圧スイッチの通電電流とチャージコンデンサの放電電流との関係を概略的に示すタイミングチャート(その4)
以下、噴射制御装置の幾つかの実施形態について図面を参照しながら説明する。以下に説明する各実施形態において、同一又は類似の動作を行う構成については、同一又は類似の符号を付して必要に応じて説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は噴射制御装置の電気的構成例を概略的なブロック図により示している。この噴射制御装置1は、車両(例えば自動車)に搭載されたN気筒の内燃機関(図示せず)に燃料を噴射供給するためのN個のソレノイド式のインジェクタ2a〜2dを駆動制御する装置を示している。ここではN=4気筒の例を示している。
インジェクタ2a〜2dは、それぞれ常閉型の電磁弁を備え、電磁石を構成する固定コアを含む固定子、燃料噴射口を開閉するニードルを含む可動子(何れも図示せず)、固定子を励磁する電磁コイル(以下、コイルと略す)3a〜3fをそれぞれ備える。
これらのインジェクタ2a〜2dは、噴射制御装置1によりコイル3a〜3dに流れる電流が通電制御されることで、対応したインジェクタ2a〜2dの噴射口を開弁・閉弁する。インジェクタ2a〜2dには燃料供給ポンプ(以下ポンプと略す)4により加圧された加圧燃料が供給されており、インジェクタ2a〜2dが開弁したときには、加圧燃料がポンプ4から内燃機関に供給される。燃料噴射しないときには、コイル3a〜3dには電流が通電されておらず、このとき可動子は、燃料噴射口の側に図示しない弾性手段(例えば、ばね)により付勢されている。したがってコイル3a〜3dが励磁されていないと、加圧燃料がインジェクタ2a〜2dに供給されたとしても当該燃料が内燃機関に噴射されることはない。励磁電流がコイル3a〜3dに通電されると可動子は固定子に向けて誘引される。すると燃料噴射口は開状態となり加圧燃料が内燃機関に噴射される。またポンプ4は、燃料を蓄圧するコモンレール(図示せず)に接続され、噴射制御装置1により電磁コイル5に流れる電流が通電制御されることで駆動可能に構成されている。
噴射制御装置1は、マイコン6、制御IC7、昇圧回路8、及び、インジェクタ制御回路9を備える。マイコン6は、CPU、ROM、RAM、I/Oなど(何れも図示せず)を備えて構成され、ROMに記憶されたプログラムに基づいて各種処理動作を行う。このマイコン6は、通常、外部に設けられた図示しないセンサからのセンサ信号に基づいて噴射指令タイミングを算出し、この噴射指令タイミングにおいて燃料の噴射指令信号を制御IC7に出力する。
制御IC7は、例えばASICによる集積回路装置であり、例えばロジック回路、CPUなどによる制御主体と、RAM、ROM、EEPROMなどの記憶部、予め定められる閾値と電流検出抵抗の検出電流とを比較する比較部、信号を増幅する各種増幅部など(何れも図示せず)、を備え、ハードウェア及びソフトウェアに基づいて各種制御を実行する。この制御IC7は、電流印加制御部、タイミング制御部、ポンプ電流印加制御部として用いられる。
昇圧回路8は、チャージコイル(以下、コイルと略す)10、昇圧スイッチ11、ダイオード12、及び、チャージコンデンサ13を主とした昇圧型のDCDCコンバータにより構成され、さらに、昇圧スイッチ11に流れる電流を検出する電流検出抵抗14、及び、チャージコンデンサ13に流れる電流を検出する電流検出抵抗15を接続して構成される。昇圧スイッチ11は、例えばNチャネル型のMOSトランジスタにより構成され、制御IC7からオン/オフ駆動される。
電源電圧VBの供給ノードNBとグランド電位のノードNSとの間には、コイル10、昇圧スイッチ11を構成するMOSトランジスタのドレインソース間、及び、電流検出抵抗14が直列接続されている。図示しないが、制御IC7には電流検出抵抗14の端子電圧が入力されており、これにより制御IC7は昇圧スイッチ11に流れる電流を検出可能に構成されている。
コイル10と昇圧スイッチ11との共通接続ノードにはダイオード12のアノードが接続されており、ダイオード12のカソードとグランド電位のノードNSとの間には、チャージコンデンサ13と電流検出抵抗15とが直列接続されている。図示していないが、制御IC7には電流検出抵抗15の端子間電圧が入力されており、制御IC7は、電流検出抵抗15に生じる電圧を検出することでチャージコンデンサ13の充電電流を検出可能になっている。
このチャージコンデンサ13の後段には、インジェクタ制御回路9が接続されている。インジェクタ制御回路9は、バッテリによる電源電圧VB、及び、昇圧回路8の昇圧電圧Vboostを入力し、インジェクタ2a〜2dの駆動用のコイル3a〜3dに通電制御すると共にポンプ4の駆動用のコイル5に通電制御する。
インジェクタ制御回路9は、コイル3a〜3d、5に昇圧電圧Vboostを通電オン・オフするための放電スイッチ16a〜16c、電源電圧VBを用いて定電流制御するための定電流制御用スイッチ(以下、定電流スイッチと略す)17a〜17c、各気筒のインジェクタ2a〜2dをそれぞれ選択するための気筒選択スイッチ18a〜18d、ポンプ4を作動させるためのポンプ制御スイッチ18e、による主構成、及び、この主構成に付随する各種周辺回路、例えば、ダイオード19a〜19c、20a〜20c、21a〜21e、及び、電流検出抵抗22a〜22c、を図示形態に備える。放電スイッチ16a〜16c、定電流スイッチ17a〜17c、及び、気筒選択スイッチ18a〜18dは、それぞれNチャネル型のMOSトランジスタにより構成されている。
4気筒分のインジェクタ2a〜2dの駆動用のコイル3a〜3dのうち一対のコイル3a,3cの上流側ノードは上流端子1aに共通接続され、この上流端子1aはコモンラインL1に接続されている。このコモンラインL1には、昇圧回路8のチャージコンデンサ13、放電スイッチ16a、及び、定電流スイッチ17aが電気的に接続されている。また、これらの一対のコイル3a,3cの下流側ノードは下流端子1aa、1acにそれぞれ接続され、この下流端子1aa、1acはそれぞれ気筒選択スイッチ18a,18cに接続されている。下流端子1aa、1acとグランド電位のノードNSとの間には気筒選択スイッチ18a、18cを構成するMOSトランジスタのドレインソース間、及び、電流検出抵抗22aが直列接続されている。また、下流端子1aa、1acとチャージコンデンサ13の充電電圧ノードとの間にはそれぞれ電力回収用のダイオード21a、21cが回生部として順方向接続されている。
また、他方の一対のコイル3b,3dの上流側ノードは上流端子1bに共通接続され、この上流端子1bはコモンラインL2に接続されている。このコモンラインL2には、昇圧回路8のチャージコンデンサ13、放電スイッチ16b、及び、定電流スイッチ17bが電気的に接続されている。また、これらの一対のコイル3b、3dの下流側ノードは、下流端子1bb、1bdにそれぞれ接続され、これらの下流端子1bb、1bdはそれぞれ気筒選択スイッチ18b、18dに接続されている。また、下流端子1bb、1bdとチャージコンデンサ13の充電電圧ノードとの間には、電力回収用のダイオード21b、21dが回生部として順方向接続されている。
また、ポンプ4の駆動用のコイル5の上流側ノードは上流端子1cに接続され、この上流端子1bはラインL3に接続されている。このラインL3には、昇圧回路8のチャージコンデンサ13、ポンプ放電スイッチ16c、及び、ポンプ定電流スイッチ17cが電気的に接続されている。また、このコイル5の下流側ノードは下流端子1caに接続され、この下流端子1caはポンプ制御スイッチ18eに接続されている。また、下流端子1caとチャージコンデンサ13の充電電圧ノードとの間には電力回収用のダイオード21eがポンプ電流回生部として順方向接続されている。
制御IC7は、昇圧スイッチ11、放電スイッチ16a〜16c、定電流スイッチ17a〜17c、気筒選択スイッチ18a〜18d、及び、ポンプ制御スイッチ18eをオンオフ制御し、電流検出抵抗14、15、22a〜22cに流れる電流を当該電流検出抵抗14、15、22a〜22cの端子間電圧により検出し、この検出信号に応じて各種制御を実行する。なお、図面中には、電流検出抵抗14、15、22a〜22cの電圧検出線及びチャージコンデンサ13の昇圧電圧Vboostの電圧検出線の図示を省略している。
上記構成の作用について図2から図7も参照しながら説明する。なお、図6はタイミングチャートを示しているが、この図6には各種指令信号と各ノードの駆動電流、昇圧電圧Vboost、昇圧スイッチ11の通電電流、チャージコンデンサ13の放電電流を示しており、これらの電流、電圧の変化タイミングをも参照して説明する。
<電源投入時の昇圧開始制御>
図2は電源投入時における昇圧開始制御処理をフローチャートで示している。イグニッションスイッチがオンされることで電源電圧VBが噴射制御装置1に通電されると、マイコン6及び制御IC7は動作を開始する。マイコン6が動作を開始すると、昇圧開始信号のアクティブレベル「H」を制御IC7に出力する。すると制御IC7は、図2のS1において昇圧開始信号を受付け、昇圧回路8を昇圧動作させる。
制御IC7が、昇圧回路8を昇圧動作させるときには、S2において昇圧スイッチ11をオン・オフ制御することでチャージコンデンサ13に充電させる。昇圧スイッチ11がオンしたときにはコイル10、昇圧スイッチ11及び電流検出抵抗14を通じて電流が流れることでコイル10にエネルギを蓄積し、その後、昇圧スイッチ11がオフすると、コイル10に蓄積されたエネルギがダイオード12を通じてチャージコンデンサ13に供給されるようになり、チャージコンデンサ13の充電電圧が上昇する。この動作が繰り返されることで、チャージコンデンサ13には電源電圧VBよりも高い昇圧電圧Vboostが生成、保持される。
このとき、制御IC7は、チャージコンデンサ13の充電ノードの昇圧電圧Vboostを検出し、図2のS3において当該検出電圧が電源電圧VBよりも高く予め定められた上限閾値電圧Vtuを超えたか否かを判定し、当該チャージコンデンサ13に充電された昇圧電圧Vboostが上限閾値電圧Vtuを超えたときにはS3にてYESと判定し、S4において昇圧スイッチ11のオン・オフ制御を停止させる。これにより、チャージコンデンサ13には所定の上限閾値電圧Vtuを超えた昇圧電圧Vboost(例えば52.5V)が充電される。
<基本的なインジェクタ駆動処理について>
次に、基本的なインジェクタ駆動処理について図3のフローチャート及び図6のタイミングチャートを参照しながら説明する。マイコン6が、図示しないセンサから取得されたセンサ信号に基づいて、ある気筒の噴射指令信号のアクティブレベル「H」を制御IC7に出力する。制御IC7は、S11において噴射指令信号のアクティブレベル「H」を受付ける。制御IC7は、S12において指令された気筒に対応した気筒選択スイッチ(ここでは18aとする)及び放電スイッチ(ここでは16aとする)をオフからオンに制御する。
すると、チャージコンデンサ13に充電された昇圧電圧Vboostが、放電スイッチ16aからコイル3a、及び、気筒選択スイッチ18aを通じて与えられることになり、コイル3aには昇圧電圧Vboostに応じた駆動電流が流れる。チャージコンデンサ13の蓄積エネルギがコイル3aにて消費され、チャージコンデンサ13に充電された昇圧電圧Vboostが大きく低下する(図6のt0〜t1参照)。
この間、制御IC7は、電流検出抵抗22aの端子電圧を検出することでS13においてインジェクタ2aの駆動電流を検出するが、この検出電流が予め定められたピーク電流閾値Ip(例えば21.2A)を超えると、図2のS14において放電スイッチ16aをオフする(図6のt1)。するとインジェクタ2aの駆動電流は低下する。その後、制御IC7は、インジェクタ2aの駆動電流が所定の下限閾値電流に低下したことを検出すると、S16において定電流スイッチ(ここでは17a)により定電流制御する(図6のt2〜t3参照)。
制御IC7が、定電流スイッチ17aにより定電流制御するときには、前述のピーク電流閾値未満であり且つ、予め定められた所定の標準電流値IS(例えば7.5A)を中心とした上限閾値電流及び下限閾値電流内の所定範囲(例えば7.5A±α)となるように定電流スイッチ17aをオン・オフ制御する。制御IC7は、マイコン6から噴射指令信号のノンアクティブレベル「L」が与えられるまで、定電流スイッチ17aのオン・オフ制御を繰り返す。
制御IC7は、マイコン6から噴射指令信号のノンアクティブレベル「L」が与えられると、S17においてYESと判定し当該気筒に係る気筒選択スイッチ18a及び定電流スイッチ17aをオフ制御する。これにより、噴射指令信号がアクティブレベル「H」として与えられている間、インジェクタ2aの駆動用のコイル3aには継続的に電流を通電できる。しかも、コイル3aに対して継続的に電流が流れている間、インジェクタ2aの噴射口を開弁保持できる。マイコン6は、気筒毎に噴射指令信号を制御IC7に出力するため、何れの気筒のインジェクタ2a〜2dも開弁・閉弁制御できる。
他方、噴射指令信号のノンアクティブレベル「L」が制御IC7に入力されることで、制御IC7が定電流スイッチ17a及び気筒選択スイッチ18aをオフ制御すると、コイル3aの通電電流が遮断されることになりインジェクタ2aを閉弁することになるが、このとき、コイル3aの蓄積エネルギはダイオード21aを通じてチャージコンデンサ13に回収される。
制御IC7は、これらの基本的制御を各気筒のインジェクタ2a〜2d毎に独立して実行できる。
<基本的なポンプ4の駆動処理について>
また制御IC7は、図4に示すようにマイコン6からポンプ4の駆動指令信号のアクティブレベル「H」が与えられると、ポンプ4の駆動用のコイル5に通電制御する。このとき制御IC7は、S12aにおいてポンプ制御スイッチ18e及びポンプ放電スイッチ16cをオン制御することで、S13a及びS14aにおいてピーク電流閾値Ip2に到達するようにポンプ4の駆動電流を制御し、ピーク電流閾値Ip2に到達したときにS15aにおいてポンプ放電スイッチ16cをオフ制御し、S16aにおいてポンプ4の駆動電流を標準電流IS2(例えば5.2A)を中心とした上下所定の範囲で定電流制御する。そして、駆動指令信号がノンアクティブレベル「L」になるとS17aでYESと判定し、制御IC7はS18aにおいてポンプ制御スイッチ18e及びポンプ定電流スイッチ17cをオフ制御する。すなわち、図1に示したが、ポンプ4の駆動系回路は、インジェクタ2a〜2dの駆動用のコイル3a〜3dの駆動系回路と同様であるため、このポンプ4の駆動用のコイル5の制御方法も同様となる。したがって、図4中には、図3と同様の処理を示すステップ番号に添え字aを付して示している。
<昇圧回路8の昇圧電圧Vboostの低下時の詳細動作について>
前述したように、例えば、制御IC7が、インジェクタ2aの駆動用のコイル3aにピーク電流閾値に到達するような大電流を通電するときには、気筒選択スイッチ18a、及び、放電スイッチ16aをオン制御する。すると、チャージコンデンサ13の蓄積エネルギが消費され、チャージコンデンサ13の充電電圧が大きく低下する(図6のタイミングt0〜t1の昇圧電圧Vboost参照)。
図6のタイミングt4において、チャージコンデンサ13に充電される昇圧電圧Vboostが下限閾値電圧Vthを下回るように低下すると、制御IC7は図5に示すように制御処理を実行する。制御IC7は、チャージコンデンサ13の昇圧電圧Vboostが予め定められた所定の下限閾値電圧Vthを下回るように低下すると、S21にてYESと判定し、S22にて昇圧スイッチ11をオン制御する。
制御IC7は、昇圧スイッチ11をオン制御することでコイル10に電流を通電しつつ昇圧スイッチ11に流れる電流を検出するが、この検出電流がS24において予め定められた所定の上限閾値電流Ituに上昇するまで昇圧スイッチ11をオンし続ける。この間、制御IC7は、S23aにてマイコン6から受け付けられる噴射指令信号がノンアクティブレベル「L」に変化したか否かを判定する。
そして、噴射指令信号がアクティブレベル「H」で継続している間、制御IC7は、昇圧スイッチ11に流れる電流が所定の上限閾値電流Ituを超えたときにS24にてYESと判定し、S25にて昇圧スイッチ11をオフ制御する。制御IC7が昇圧スイッチ11をオフ制御すると、コイル10に流れている電流をチャージコンデンサ13に通電できる。
そして制御IC7は、S26において昇圧スイッチ11に流れる電流が下限閾値電流Itd(例えば0A)に達したか否かを判定し、昇圧スイッチ11の電流が下限閾値電流Itdに到した後、S27においてチャージコンデンサ13の充電電圧が所定の上限閾値電圧Vtuを超えたか否かを判定し、上限閾値電圧Vtuを超えていなければ、上限閾値電圧Vtuを超えるまでS22、S23a、S24、S25、S26の処理ルートで昇圧スイッチ11のオン・オフ制御を繰り返す。
制御IC7は、昇圧スイッチ11のオン・オフ制御を繰り返すことでチャージコンデンサ13を徐々に充電でき、チャージコンデンサ13に充電される昇圧電圧Vboostが所定の上限閾値電圧Vtuを超えると、S27においてYESと判定し、制御IC7は昇圧回路8のチャージコンデンサ13の充電制御を停止する。
<インジェクタ駆動に係る各スイッチ16a、17a、18aのオン・オフ制御と、昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオン・オフ制御の関係性について>
発明者は、昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオフタイミングと、インジェクタ2aの気筒選択スイッチ18aのオフタイミングとが重なると、昇圧電圧Vboostを充電するためのチャージコンデンサ13に流れる電流が大幅に大きくなることを確認している。特に、4気筒の内燃機関を制御する場合には、図6に最悪ケースを示すように、2系統4気筒分のインジェクタ2a、2b、及び、1系統のポンプ4を同時に駆動することが考えられる。
すなわち、2系統分のインジェクタ2a,2bを選択するための気筒選択スイッチ18a、18bのオフタイミングとポンプ4の制御スイッチ18eのオフタイミングとが重なることで、電流が全ての誘導性負荷(すなわち、1系統目のインジェクタ2a、2系統目のインジェクタ2b、ポンプ4の駆動用のコイル5)からチャージコンデンサ13に電力回収されることが想定される。
この場合、チャージコンデンサ13のESRで生じる電圧が大幅に大きくなることが考えられる。例えば、ディーゼル噴射システムにおいては、チャージコンデンサ13の耐久テスト―40°Cの時のESR=1.46Ωで計算すると、ESRに生じる電圧が50V程度と大幅に高くなることが想定されるため、昇圧スイッチ11、気筒選択スイッチ18a〜18d、及び、チャージコンデンサ13の耐圧に高耐圧のものを採用しなければならなくなるため好ましくない。
このため、本実施形態においては、制御IC7は、気筒選択スイッチ18a〜18dのオフタイミングと、昇圧スイッチ11のオフタイミングとが重ならないように制御しており、特に図5のS22において昇圧スイッチ11をオン制御している最中に、S23aにおいて噴射指令信号が「H」から「L」に変化したか否かを検出し、S23aにて噴射指令信号が「L」に変化したことを条件として、昇圧スイッチ11に流れる電流が上限閾値電流Ituを超える条件(S24の条件)を経由することなく、S28に移行し所定時間経過するまで待機するようにしている。
図6に示すように、各インジェクタ2a、2b、ポンプ4の各駆動用のコイル3a、3b、5にピーク電流閾値Ip、Ip2に達する電流が概ね同時に流れると、チャージコンデンサ13に充電される昇圧電圧Vboostが大きく低下する。図6のタイミングt4において、チャージコンデンサ13に充電される昇圧電圧Vboostが下限閾値電圧Vthを下回るように低下すると、制御IC7は図5に示す昇圧制御を実行し、チャージコンデンサ13に充電される昇圧電圧Vboostが上限閾値電圧Vtuを超えるまで昇圧スイッチ11をオン・オフ制御し続ける(図5のS22〜S26参照)。
このとき、制御IC7が昇圧スイッチ11をオン制御している最中に、前述した最悪ケースを想定し、マイコン6が各系統のインジェクタ2a、2bの噴射指令信号をノンアクティブレベル「L」に変化させると同時に、ポンプ4の駆動指令信号をノンアクティブレベル「L」に変化させることを考慮する。制御IC7は、これらの変化を受け付けると、図3のS18において気筒選択スイッチ18a、18b及び定電流スイッチ17aをオフ制御すると共に、図4のS18aにおいてポンプ制御スイッチ18e及びポンプ定電流スイッチ17cをオフ制御するが、他方、図5のS23aにてYESと判定し、S28において所定時間Tを経過するまで待機する(図6のタイミングt3〜t5参照)。そして、制御IC7は所定時間Tを経過したときに、S24において昇圧スイッチ11の電流が上限閾値電流Ituを超えたことを条件としてS25において昇圧スイッチ11をオフ制御する。
すなわち、図6のタイミングt3及びt5に示すように、昇圧スイッチ11をオン制御している最中に、噴射指令信号が「L」に変化したときには、図5のS25にて昇圧スイッチ11をオフ制御するタイミングを、気筒選択スイッチ18a、18b及び定電流スイッチ17aをオフするタイミングとずらしている。
このため、図3のS18にて気筒選択スイッチ18a、18b及び定電流スイッチ17aをオフしたときにチャージコンデンサ13に回収される電流、及び、図4のS18aにてポンプ制御スイッチ18e及びポンプ定電流スイッチ17cをオフしたときにチャージコンデンサ13に回収される電流、を、昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオフ期間中にチャージコンデンサ13に流れる電流と極力分離でき、このとき生じるチャージコンデンサ13の充電電流のピーク値IC1を例えば20A程度に抑制できる。また、このとき図6に示すように昇圧電圧Vboostも大きく変動幅ΔVだけ上昇することになるものの昇圧電圧Vboostが上昇するタイミングも同様に分離できるようになる。このため、昇圧電圧Vboostの変動幅ΔVを最小限(例えば0.数V〜数十V)に抑制できる。
<発明者が考慮した比較例>
図7は発明者が考慮した比較例のタイミングチャートを示している。この例では、図5のS23a及びS28の処理を設けることなく最悪ケースを想定した場合の処理動作を示している。この図7の比較例に示すように、各系統のインジェクタ2a、2bの噴射指令信号がノンアクティブレベル「L」に変化し気筒選択スイッチ18a、18b及び定電流スイッチ17aをオフ制御すると同時に、ポンプ4の駆動指令信号がノンアクティブレベル「L」に変化し、ポンプ制御スイッチ18e及びポンプ定電流スイッチ17cをオフ制御したときに、同時に昇圧回路8の昇圧スイッチ11をオフ制御すると、これらの影響に応じてチャージコンデンサ13に流れる充電電流が重なることになる。すると、タイミングt3の時点で、チャージコンデンサ13に大電流(例えば、最大35.2A)が通電されることになりESRで生じる電圧が大幅に大きくなる。
<本実施形態の概念的なまとめ>
本実施形態によれば、制御IC7は、インジェクタ2a、2bの駆動を停止するときに当該インジェクタ2a、2bを選択する気筒選択スイッチ18a、18bをオフするオフタイミングと昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオフタイミングとが重ならないようにタイミング制御しているため、チャージコンデンサ13のESRに応じて電流回収時に発生する充電電流のピーク値IC1を抑制できる。
また、インジェクタ2a,2bの駆動用の気筒選択スイッチ18a、18bがオフしたときに昇圧回路8の昇圧スイッチ11がオンしている条件の場合には、昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオフタイミングを遅延させ所定時間経過するまで待機することで所定条件を満たすまで待機するようにしているため、当該気筒選択スイッチ18a,18bのオフタイミングと昇圧スイッチ11のオフタイミングとが重ならないように制御でき、チャージコンデンサ13の等価直列抵抗分に発生する充電電流のピーク値IC1を抑制できる。
また、特に図5に示す最悪ケースにおいて、複数のインジェクタ2a、2bの駆動用の気筒選択スイッチ18a、18bをオフするオフタイミングと、ポンプ4の制御スイッチ18eのオフタイミングとが仮に重なったときにも、昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオフタイミングを重ならないようにタイミング制御しているため、電流回収時に発生するチャージコンデンサ13に流れる電流のピーク値IC1を抑制できる。
また、インジェクタ2a、2bの閉弁時には定電流スイッチ17a及び気筒選択スイッチ18aをオフすることで、電流回収用のダイオード21aを通じてインジェクタ駆動用のコイル3aに蓄積された誘導起電力をチャージコンデンサ13に通電している。これによりインジェクタ2aを早期に閉弁できると共に昇圧回路8の負荷を軽減できる。
これにより、昇圧スイッチ11、放電スイッチ16a〜16c、気筒選択スイッチ18a〜18d、又は、ポンプ制御スイッチ18e等に高耐圧部品を極力使用することなく構成できる。
(第2実施形態)
図8及び図9は第2実施形態の追加説明図を示している。第2実施形態では、インジェクタ2a,2bの駆動用の気筒選択スイッチ18a,18bをオフするときに昇圧回路8の昇圧スイッチ11がオフとなっている場合には昇圧スイッチ11をオン制御し所定条件を満たすまで待機するところに特徴を備える。第1実施形態と同一処理を行う部分については同一ステップ番号を付して必要に応じて説明を省略し、以下異なる部分を中心に説明を行う。
本実施形態においても、制御IC7は、気筒選択スイッチ18a,18bのオフタイミングと昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオフタイミングとが重ならないように制御しており、特に図8のS25において昇圧スイッチ11をオフ制御している最中に、S23bにおいて噴射指令信号が「H」から「L」に変化したか否かを検出し、噴射指令信号がノンアクティブレベル「L」に変化したことを条件として、昇圧スイッチ11に流れる電流が下限閾値電流Itdを下回るまで待機することなく、S30に移行し昇圧スイッチ11をオン制御し、S31において所定時間の経過を待機した後、S32において昇圧スイッチ11をオフ制御する。
すなわち、図9にタイミングチャートを示すように、昇圧スイッチ11がオフされているときにはチャージコンデンサ13には充電される(タイミングt3付近参照)。タイミングt3においてインジェクタ2a、2bの噴射指令信号が「L」に変化したときには、図3のS18において気筒選択スイッチ18a,18b及び定電流スイッチ17a,17bをオフ制御すると共に、図4のS18aにおいてポンプ制御スイッチ18e及びポンプ定電流スイッチ17cをオフ制御するが、ここで制御IC7は、S30において昇圧スイッチ11をオン制御しS31において所定時間Tの経過を待機し、S32において昇圧スイッチ11をオフ制御する。
制御IC7がS30において昇圧スイッチ11をオン制御すれば、充電電流がコイル10を介してチャージコンデンサ13に流れにくくなる。このとき、コイル10を通じて流れる電流分だけチャージコンデンサ13の充電電流を減少させることができ、チャージコンデンサ13の充電電流のピーク値IC1を抑制できる。
また制御IC7が、図3及び図4のS18及びS18aにて各スイッチ17a,17b,18a,18bをオフ制御することでチャージコンデンサ13に回収電流が流れ込んだ後には、この充電電流が低下することになる。制御IC7は、S31において所定時間Tを待機した後、S32において昇圧スイッチ11をオフ制御する。制御IC7が、S32にて昇圧スイッチ11をオフ制御するとチャージコンデンサ13への回収電流は再度上昇するが、図3及び図4のS18及びS18aにて各スイッチ17a,17b,18a,18bをオフ制御したときに生じた回収電流はこの時点ですでに低下している。このため、チャージコンデンサ13への回収電流のピーク値IC2を抑制できる。
このように、昇圧スイッチ11をオフ制御するタイミングを、各スイッチ17a,17b,18a,18bのオフタイミングとずらしている。このため、気筒選択スイッチ18a,18b及びポンプ制御スイッチ18eをオフした時点でチャージコンデンサ13に流される電流と、昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオフ後にチャージコンデンサ13に流れる電流とを時間的に分離でき、このとき生じるチャージコンデンサ13への回収電流のピーク値IC1、IC2を抑制できる。
(第3実施形態)
図10及び図11は第3実施形態の追加説明図を示している。第3実施形態では、チャージコンデンサ13に流れる電流が第1閾値電流以上のときには昇圧スイッチ11のオフを禁止し、第1閾値電流未満になったときに昇圧スイッチ11をオフさせるようにしている。第1、第2実施形態と同一処理を行う部分については同一ステップ番号を付して必要に応じて説明を省略し、以下異なる部分について説明を行う。
本実施形態においては、図10に示すように、制御IC7は、気筒選択スイッチ18a,18bのオフタイミングと昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオフタイミングとが重ならないように制御しており、特に図10のS22において昇圧スイッチ11をオン制御している最中に、S24において昇圧スイッチ11に流れる電流が上限閾値電流Ituを超えている間には、S41においてチャージコンデンサ13の充電電流が所定の第1閾値電流It1未満となるかを判定し、所定の第1閾値電流It1未満となったとき、S25において昇圧スイッチ11をオフ制御するようにしている。
すなわち図11にタイミングチャートを示すように、噴射指令信号がアクティブレベル「H」である間、昇圧スイッチ11がオフされていれば、チャージコンデンサ13の充電電流は上昇するものの、昇圧スイッチ11がオンされているときにも各インジェクタ2a,2bの噴射指令信号がノンアクティブレベル「L」に変化したときには、制御IC7は、インジェクタ駆動用及びポンプ制御用の各スイッチ17a,17b,18a,18bをオフ制御することで、チャージコンデンサ13に回収電流が流れる。
制御IC7は、S41においてチャージコンデンサ13の充電電流が第1閾値電流It1未満となったか否かを判定し、チャージコンデンサ13の充電電流が第1閾値電流It1以上となっている間、昇圧スイッチ11をオフ制御することなくオン制御を継続する。制御IC7が、昇圧スイッチ11のオン制御を継続していれば、充電電流がコイル10を介してチャージコンデンサ13に流れることがなくなる。このため、コイル10を通じて流れる充電電流分を減らすことができ、チャージコンデンサ13の充電電流のピーク値IC1を抑えることができる。また、制御IC7が、インジェクタ駆動用及びポンプ駆動用の各スイッチ17a,17b,18a,18bをオフ制御することで、チャージコンデンサ13に回収電流が流れた後、この回収電流が低下すると、チャージコンデンサ13の充電電流は所定の第1閾値電流It1未満にまで低下する(S41でYES)。
すると、制御IC7はS25において昇圧スイッチ11をオフ制御する。昇圧スイッチ11がオフするとチャージコンデンサ13の充電電流は再度上昇するが、インジェクタ駆動用及びポンプ駆動用の各スイッチ17a,17b,18a,18bをオフ制御したときに生じた大きな回収電流はこの時点ですでに低下しているため、チャージコンデンサ13の充電電流のピーク値IC2を抑制できる。
このようにして、昇圧スイッチ11をオフ制御するタイミングをインジェクタ駆動用及びポンプ駆動用の各スイッチ17a,17b,18a,18bのオフタイミングとずらしている。このため、インジェクタ駆動用及びポンプ駆動用の各スイッチ17a,17b,18a,18bのオフタイミングでチャージコンデンサ13に流れる回収電流と、昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオフ期間中にチャージコンデンサ13に流れる回収電流とを時間的に分離することができ、このときチャージコンデンサ13に流れる電流のピーク値IC1、IC2を抑制できる。
(第4実施形態)
図12及び図13は第4実施形態の追加説明図を示している。第4実施形態では、昇圧スイッチ11に流れる電流が第2閾値電流未満のときには昇圧スイッチ11をオフさせるようにしていることに特徴を備える。第1、第2または第3実施形態と同一処理又は類似処理する部分については同一又は類似のステップ番号を付して必要に応じて説明を省略し、以下異なる部分について中心に説明を行う。
本実施形態においては、図12に示すように、制御IC7は、インジェクタ駆動用及びポンプ駆動用の各スイッチ17a,17b,18a,18bのオフタイミングと、昇圧スイッチ11のオフタイミングとが重ならないように制御しており、特に図12のS22において昇圧スイッチ11をオン制御している最中に、S23aにおいて噴射指令信号が「H」から「L」に変化したか否かを判定し、噴射指令信号が「L」に変化したときには昇圧スイッチ11に流れる電流が上限閾値電流Ituを超えるまで待機することなくS51に移行し、S51において昇圧スイッチ11に流れる電流が第2閾値電流It2未満であるか否かを判定し、第2閾値電流It2未満になっていなければS51でNOと判定し、S54において所定時間経過するまで待機し、S24に処理を戻している。
また制御IC7は、S51において第2閾値電流It2未満になったことを検出したときにS52において昇圧スイッチ11をオフ制御し、S53において所定時間Tの経過を待機し、S27に移行する。
図13にタイミングチャートを示すように、昇圧スイッチ11がオンされているときに各インジェクタ2a,2bの噴射指令信号が「L」に変化すると、制御IC7はインジェクタ駆動用及びポンプ駆動用の各スイッチ17a,17b,18a,18bをオフ制御するが、このときチャージコンデンサ13に回収電流が流れる(図13のタイミングt3参照)。
制御IC7は、図12のS51において昇圧スイッチ11に流れる電流が第2閾値電流It2未満になっているときには、S52に移行しS52において昇圧スイッチ11をオフ制御して所定時間Tだけ待機し続ける。このため、たとえ昇圧スイッチ11をオフ制御することでコイル10に流れていた電流がチャージコンデンサ13に充電されたとしてもこの充電電流は微小である。このため、チャージコンデンサ13の充電電流のピーク値IC1を抑制できる。
制御IC7は、S53において所定時間Tだけ待機した後、S27においてチャージコンデンサ13の充電電圧が上限閾値電圧Vtuを上回っていないことを検出すれば、S22〜S26において昇圧スイッチ11を再度オン・オフ制御し始める(図13のタイミングt3a参照)。その後、昇圧スイッチ11をオフしたタイミングt5においてチャージコンデンサ13の充電電流は再度上昇するが、インジェクタ駆動用及びポンプ駆動用の各スイッチ17a,17b,18a,18bをオフ制御したときに生じた大きな回収電流はこの時点ですでに低下しているため、チャージコンデンサ13に流れる電流のピーク値IC2を抑制できる(図13のタイミングt5参照)。
このようにして、昇圧スイッチ11をオフ制御するタイミングをインジェクタ駆動用及びポンプ駆動用の各スイッチ17a,17b,18a,18bをオフするタイミングとずらしている。このため、インジェクタ駆動用及びポンプ駆動用の各スイッチ17a,17b,18a,18bをオフするタイミングでチャージコンデンサ13に過渡的に流れる電流と、昇圧回路8の昇圧スイッチ11のオフ期間中にチャージコンデンサ13に流れる電流とを極力分離でき、このときチャージコンデンサ13に流れる電流のピーク値IC1、IC2を抑制できる。
(他の実施形態)
本発明は前述実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に示す変形又は拡張が可能である。前述実施形態の構成は適宜組み合わせて適用できる。
説明を簡略化するため、インジェクタ2a〜2dに昇圧回路8からピーク電流を印加した後、このピーク電流よりも低い定電流範囲で1回だけ定電流制御する形態を示したが、これに限定されるものではなく、インジェクタ2a〜2dに印加する電流をピーク電流閾値Ipに達するまで印加した後、インジェクタ2a〜2dを精度良く開弁するために2段階以上段階的に定電流制御する所謂ピック電流制御を用いた形態にも適用できる。
前述実施形態では、最悪ケースとして、インジェクタ2a,2bを駆動停止するための気筒選択スイッチ18a,18bのオフタイミングと、ポンプ4の電磁コイル5の制御をオフするオフタイミングと、を同時として説明したが、制御IC7は、これらを互いに異なるオフタイミングに制御することが望ましい。
例えば第1、第2実施形態などでは、所定時間経過するまで待機することでチャージコンデンサ13の電流が低下するまで待機するようにしたが、これに限定されるものではなく、各種の他のノード(例えば、電流検出抵抗14、15、22a、22b、22c、又は、チャージコンデンサ13)の電流又は電圧を検出し、これらの何れか一つ以上の値が適切な値になるまで待機するようにしても良い。すなわち、この条件を所定条件として適用しても良い。
マイコン6及び制御IC7は一体でも別体でも様々な形態に適用できる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、本発明の一つの態様として前述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
前述した複数の実施形態の構成、機能を組み合わせても良い。前述実施形態の一部を、課題を解決できる限りにおいて省略した態様も実施形態と見做すことが可能である。また、特許請求の範囲に記載した文言によって特定される発明の本質を逸脱しない限度において考え得るあらゆる態様も実施形態と見做すことが可能である。
本開示は、前述した実施形態に準拠して記述したが、本開示は当該実施形態や構造に限定されるものではないと理解される。本開示は、様々な変形例や均等範囲内の変形をも包含する。加えて、様々な組み合わせや形態、さらには、それらに一要素、それ以上、あるいはそれ以下、を含む他の組み合わせや形態をも、本開示の範畴や思想範囲に入るものである。
図面中、4は燃料供給ポンプ、5は燃料供給ポンプの駆動用の電磁コイル、7は制御IC(電流印加制御部、タイミング制御部、ポンプ電流印加制御部)、8は昇圧回路、11は昇圧スイッチ、18a〜18dは気筒選択スイッチ(インジェクタの駆動用の選択スイッチ)、21a〜21dはダイオード(回生部)、21eはダイオード(ポンプ電流回生部)を示す。

Claims (7)

  1. 昇圧スイッチ(11)をオンすることでエネルギを蓄積し前記昇圧スイッチをオフすることでエネルギをチャージコンデンサに供給して昇圧電圧を生成し当該昇圧電圧によりインジェクタ(2a〜2d)を駆動する噴射制御装置(1)であって、
    前記インジェクタを開弁するときに前記昇圧回路のチャージコンデンサから昇圧電圧を印加することで当該インジェクタの電磁コイル(3a〜3d)にピーク電流を印加し、前記ピーク電流を印加した後に所定範囲の定電流を印加制御する電流印加制御部(7、S13〜S16)と、
    前記電流印加制御部による定電流の印加を停止し前記インジェクタの駆動を停止するときに当該インジェクタを選択する選択スイッチ(18a〜18d)がオフされると前記チャージコンデンサに電流を回生する回生部(21a〜21d)と、
    前記選択スイッチをオフするオフタイミングと前記昇圧回路の昇圧スイッチのオフタイミングとが重ならないようにタイミング制御するタイミング制御部(7、S23a,S28;S23b,S30〜S32;S24,S41,S25;S23a,S51〜S54)と、
    を備える噴射制御装置。
  2. 前記タイミング制御部は、
    前記インジェクタの駆動用の選択スイッチをオフするときに前記昇圧回路の昇圧スイッチがオンとなっている場合には、前記昇圧回路の昇圧スイッチのオフタイミングを遅延させて所定条件を満たすまで待機する(S23a,S28)請求項1記載の噴射制御装置。
  3. 前記タイミング制御部は、
    前記インジェクタの駆動用の選択スイッチをオフするときに前記昇圧回路の昇圧スイッチがオフとなっている場合には前記昇圧回路の昇圧スイッチをオン制御し所定条件を満たすまで待機する(S23b,S30〜S32)請求項1記載の噴射制御装置。
  4. 前記タイミング制御部は、
    前記チャージコンデンサに流れる電流が第1閾値電流以上のときには前記昇圧スイッチのオフを禁止し、前記第1閾値電流未満になったときに前記昇圧スイッチをオフさせる(S24,S41,S25)請求項1記載の噴射制御装置。
  5. 前記タイミング制御部は、
    前記昇圧スイッチに流れる電流が第2閾値電流未満のときには前記昇圧スイッチをオフさせる(S23a,S51〜S54)請求項2または4記載の噴射制御装置。
  6. 前記電流印加制御部は、複数のインジェクタを同時に駆動可能に構成され、
    前記タイミング制御部は、
    前記複数のインジェクタの駆動を停止するときに当該複数のインジェクタを選択する選択スイッチをオフするオフタイミングと、前記昇圧回路の昇圧スイッチのオフタイミングとが重ならないようにタイミング制御する請求項1から5の何れか一項に記載の噴射制御装置。
  7. 燃料供給ポンプ(4)を駆動するときに前記昇圧回路から昇圧電圧を印加することで当該燃料供給ポンプの電磁コイル(5)にピーク電流を印加し、前記ピーク電流を印加した後に所定範囲の定電流を印加制御するポンプ電流印加制御部(7、S13a〜S16a)と、
    前記ポンプ電流印加制御部による定電流の印加を停止し前記燃料供給ポンプの駆動を停止するときに当該燃料供給ポンプを制御する制御スイッチ(18e)をオフすると前記チャージコンデンサに電流を回生するポンプ電流回生部(21e)と、をさらに備え、
    前記タイミング制御部は、
    前記インジェクタの駆動を停止するときに当該複数のインジェクタを選択する選択スイッチをオフするオフタイミングと、前記燃料供給ポンプの電磁コイルの駆動を制御する制御スイッチをオフするオフタイミングと、前記昇圧回路の昇圧スイッチのオフタイミングとが互いに重ならないようにタイミング制御する請求項1から6の何れか一項に記載の噴射制御装置。
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