JP6841027B2 - 導光板の製造方法 - Google Patents
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Description
面光源装置は、大きく分けて、各種光学シート等の光学部材の直下に光源を配置する直下型のものと、光学部材の側面側に光源が配置されるエッジライト型のものがある。このうち、エッジライト型の面光源装置は、光源を導光板等の光学部材の側面側に配置することから、直下型のものに比べて面光源装置をより薄型化できるという利点を有し、広く用いられている。
また、エッジライト型の面光源装置は、表示装置のバックライトとしてだけでなく、近年ではフロントライトとしても広く用いられている。
そして、導光板に設けられた凹凸形状等によって光の進行方向を変化させることにより、導光方向に沿った出光面の各位置から少しずつ光がLCDパネル側へ出光していく(例えば、特許文献1)。
しかし、一般的に、この防眩層は、導光板に対して別部材である防眩フィルム等を接合層を介して導光板に貼り合わせる等により形成されており、導光板の部品点数の増加や生産工数の増加、生産コストの増加等の問題があった。
第1の発明は、光が入射する入光面と、前記入光面に交差し光が出射する出光面と、前記入光面に対向する対向面と、前記出光面に対向する面とを有し、前記入光面から入射した光を前記対向面側に導光しながら前記出光面から出射させる導光板であり、前記入光面から入射した光を前記対向面側へ導光させる本体部と、前記本体部の前記出光面に対向する面側の面に形成され、前記本体部よりも屈折率が低く、前記本体部側とは反対側の表面に凹凸形状を有する表面機能層と、を備え、前記本体部と前記表面機能層との界面で、前記入光面から入射した光の少なくとも一部は全反射する導光板の製造方法であって、前記本体部(121)を押し出し成形法によって形成する本体部形成工程と、前記本体部形成工程によって形成された前記本体部の前記出光面に対向する面(12d)側の面に、前記表面機能層(125)を形成する樹脂を吐出し、前記凹凸形状(126)を賦形する成形版に押圧して前記凹凸形状を賦形する表面機能層形成工程と、を備えること、を特徴とする導光板の製造方法である。
第2の発明は、第1の発明の導光板の製造方法において、前記本体部形成工程では、前記導光板(12)を形成する樹脂を、前記導光板の形状に対応する凹凸形状を有する成形版(70)に押し出す樹脂押出工程と、前記樹脂押出工程によって押し出された前記樹脂を搬送しながら前記成形版に押圧した状態で前記樹脂の少なくとも一部を硬化させる成形工程と、前記成形工程によって成形された前記本体部を前記成形版から離型する離型工程と、を備えること、を特徴とする導光板の製造方法である。
本明細書において、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中において、シート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。なお、板面、フィルム面に関しても同様であるとする。
図1は、本実施形態の表示装置1を説明する図である。
図2は、本実施形態の導光板12を説明する図である。図2(a)は、出光面12c側から見た導光板12の平面図であり、図2(b)は、光の主たる導光方向(X方向)及び厚み方向(Z方向)に平行な導光板12の断面の一部を拡大した図である。
図3は、本実施形態の表示装置1の光の主たる導光方向(X方向)及び厚み方向(Z方向)に平行な断面の一部を拡大した図である。
本実施形態の表示装置1は、面光源装置10とLCDパネル13とを備えている。表示装置1は、LCDパネル13の観察者側に面光源装置10が配置されており、LCDパネル13を面光源装置10により観察者側から照明し、LCDパネル13に形成される映像情報を表示する。即ち、本実施形態の表示装置1では、観察者Eは、導光板12越しに、LCDパネル13の表示面13aに表示される映像情報を視認する。
また、本実施形態の表示装置1は、後述する面光源装置10の導光板12とLCDパネル13とが接合層14を介して一体に接合されている。
本実施形態の表示装置1の画面は、面光源装置10の最も+Z側(観察者側)の面(以下、表示面という)10aに相当し、表示装置1の「正面方向」とは、この表示面10aの法線方向であり、Z方向に平行であり、後述する導光板12の板面等の法線方向と一致するものとする。
このLCDパネル13は、略平板状であり、その外形は、Z方向から見て矩形形状である。
光源部11は、点光源がY方向に所定の間隔で複数配列されて形成されている。この点光源は、LED(Light Emitting Diode)光源を用いている。なお、光源部11は、例えば、冷陰極管等の線光源としてもよいし、Y方向に延在するライトガイドの端面に光源を配置した形態としてもよい。
また、光源部11の発する光の利用効率を向上させる観点から、光源部11の外側を覆うように不図示の反射板を設けてもよい。
導光板12は、光を導光する略平板状の部材であり、入光面12a、対向面12b、出光面12c、観察者側面12dを有している。
入光面12a及び対向面12bは、導光板12のX方向の両端部(−X側端部、+X側端部)に位置し、互いに対向しており、導光板12の板面の法線方向(Z方向)から見てY方向に平行に延在している。出光面12c及び観察者側面12dは、導光板12のZ方向の両端部(−Z側端部、+Z側端部)に位置し、互いに対向している。
この導光板12の板面は、XY面に平行であり、表示装置1の表示面10aとなる観察者側面12dは、この板面に平行な面である。
本実施形態の導光板12は、厚み方向(Z方向)から見た形状が長方形状に形成されており、より多くの光を導光する観点から、厚み方向に平行な4つの側面のうち、長手方向(Y方向)に平行な面を入光面12a及び対向面12bとしている。なお、これに限らず、入光面12a及び対向面12bは、短手方向(X方向)に平行な面としてもよい。
導光板12の出光面12cは、本体部121の裏面側(−Z側)の面に相当し、観察者側面12dは、表面機能層125の観察者側(+Z側)の面に相当する。
また、表面機能層125は、本体部121よりも屈折率が小さい。表面機能層125と本体部121との界面Kは、導光板12の板面及びXY面に平行又は略平行である。
本実施形態の表面機能層125の厚さは、10〜100μm程度とすることが好ましく、例えば、約30μmである。
また、本実施形態の表面機能層125は、アクリル系の紫外線硬化型樹脂(例えば、ウレタンアクリレートやエポキシアクリレート)等により形成されている。なお、これに限らず、表面機能層125は、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成されていてもよい。
本体部121は、観察者側(+Z側)に表面機能層125との界面Kを有し、裏面側(−Z側)に出光面12cを有している。本体部121は、表面機能層125よりも屈折率が大きい材料により形成されている。
本体部121と表面機能層125との屈折率の差は、光を効率よく導光する観点や、材料の選定や入手の簡便さ等を考慮し、0.05以上0.20以下とすることが好ましい。なお、材料の選定や入手の簡便さ等への考慮が不要であり、光の導光効率のみを考慮する場合には、本体部121と表面機能層125との屈折率の差は、0.05以上とすることが望ましい。
凹凸部122の凹凸形状は、微細に形成されており、例えば、凸部123の側面123bの寸法、即ち、頂面123aから凹部124の底面124aまでの深さd(Z方向の寸法)は、0.1μm以上3.0μm以下程度である。また、凹部124の底面124aの幅W2(X方向の寸法)及び凸部123の頂面123aの幅W1(X方向の寸法)は、1μm以上30μm以下程度である。
また、凹凸部122の形状は上述の例に限られることなく、他の形態が適用されたり、複数の態様が複合して用いられたりしてもよい。
凹凸部122の他の形態としては、例えば、所定の断面を有して導光板12の幅方向(Y方向)に対して斜めになるように延びる形態、複数の錐状の凸部が平面視で縦横に配置されるような二次元的な形状を有する形態、複数の凸部が平面視でドット状に配置される形態等が挙げられる。
本実施形態の本体部121は、その厚さが約300〜600μmである。
接合層14は、光透過性を有し、導光板12の本体部121よりも屈折率の低い粘着剤等により形成されている。本実施形態の接合層14は、アクリル系の粘着剤により形成されているが、これに限らず、シリコン系の粘着剤等により形成してもよい。なお、このような接合層14としては、十分な透過率を有し、無色透明である等、映像光に対する影響が小さく、導光板12の本体部121よりも屈折率が低いものであれば、接着剤を用いてもよい。
この接合層14と本体部121との屈折率の差は、光を効率よく導光する観点や、材料の選定や入手の簡便さ等を考慮し、0.05以上0.20以下とすることが好ましい。なお、材料の選定や入手の簡便さ等への考慮が不要であり、光の導光効率のみを考慮する場合には、接合層14と本体部121との屈折率の差は、0.05以上とすることが望ましい。
本実施形態の導光板12は、光源部11が発する光を入光面12aから導光板12(本体部121)内に入射させる。そして、図3に示すように、本体部121内を進む光L1,L2を、出光面12c(頂面123a及び底面124a)と界面Kとで全反射させながら、入光面12aに対向する対向面12b側(+X側)へ、主としてX方向に導光させる。このとき、出光面12cに入射した光の一部L2は、凸部123の側面123bに臨界角未満で入射する等により、出光面12cからLCDパネル13側(−Z側)へ適宜出射する。
LCDパネル13側へ出射した光は、接合層14を透過してLCDパネル13へ入射する。LCDパネル13は、反射型の表示部であり、入射した光を反射することにより、LCDパネル13の表示面13aの映像情報を観察者Eに視認可能に表示する。
図4は、本実施形態の導光板12の成形に使用する賦形シート70を説明する図である。
賦形シート70は、図4に示すように、基材部71及び成形層72が積層された長尺状(帯状)の可撓性を有する樹脂により形成された成形版であり、導光板12の製造前においては巻き取られた状態となっている。
基材部71は、賦形シート70の基礎となる基材であり、例えば、ポリエチレンテレフタレートやポリプロピレン、ポリカーボネート等の樹脂により形成されている。
成形層72に設けられる凹凸形状部73は、導光板12の本体部121を複数枚、同時に成形するために、成形層72の表面上に、複数配列して設けられている。
本実施形態では、一例として、長尺状の賦形シート70の短辺に平行な方向に3列、長辺に平行な方向に複数段に渡って凹凸形状部73が形成されている例を挙げて説明する。なお、これに限らず、短辺に平行な方向に配列される凹凸形状部73の数は、所望する導光板12の大きさ等に応じて適宜変更してよい。
製造装置80は、図5,図6に示すように、第1ロール81、第2ロール82、第3ロール83、第4ロール84、ダイ85、剥離ロール86、ダイ87、第5ロール88、第6ロール89、紫外線照射器90、ニップロール91,92等を備えている。
ダイ85は、不図示の押出機から供給された熱可塑性樹脂組成物R1を吐出する開口部であり、溶融された熱可塑性樹脂組成物R1を、所定の幅まで帯状に広げて押し出す。
第1ロール81、第2ロール82、第3ロール83、第4ロール84は、略円柱形状であり、その中心軸を回転軸として、回転駆動可能となっている。
第1ロール81、第2ロール82、第3ロール83、第4ロール84は、いずれも不図示の温度調整部等を備えた冷却ロールであり、ロール芯での温度が所定の温度となるように温度調節されている。この第1ロール81、第2ロール82、第3ロール83、第4ロール84は、熱可塑性樹脂組成物R1及び賦形シート70をその周囲に巻きつけながら搬送し、冷却する。
それから、賦形シート70の凹凸形状部73が形成された側の面70a(成形層72の表面)と第2ロール82との間に、溶融した熱可塑性樹脂組成物R1(本体部121を形成する樹脂)をダイ85から押し出す(樹脂押出工程)。
そして、熱可塑性樹脂組成物R1は、第3ロール83及び第4ロール84を経てさらに冷却され、最終的に形状が固定される。これにより、導光板12の本体部121が縦横に多面付けされた本体部多面付けシートF1を得ることができる。
次に、剥離ロール86により、本体部多面付けシートF1を賦形シート70から離型する(離型工程)。以上が、本体部121を形成する本体部形成工程である。
これにより、本体部多面付けシートF1の本体部121の出光面121cが形成されている面とは反対側の面に、凹凸形状126を有する表面機能層125が形成された本体部多面付けシートF2を得ることができる。以上が、表面機能層125を形成する表面機能層形成工程である。
例えば、図6に示すように、剥離性を有する基材15の片面に粘着剤により形成された接合層14が形成された粘着シートNを巻出し、本体部多面付けシートF2の本体部121の出光面121cが形成されている面に接合層14が面するようにして、本体部多面付けシートF2及び粘着シートNをニップロール91,92で押圧し、貼り合わせることにより、接合層14を形成してもよい。
また、上述の例に限らず、例えば、本体部多面付けシートF2に打ち抜きや裁断等の加工を施して個片化した複数の導光板の本体部121を作成し、この本体部121の凹凸部122を有する面に粘着剤を塗布する等により、接合層14を設けてもよい。
しかし、本実施形態によれば、防眩機能を有し、かつ、良好に光を導光できる導光板12を、少ない部品点数で容易に製造でき、生産工数や生産コストの低減も抑制できる。
また、本実施形態によれば、導光板12の本体部121の形成から接合層14の形成、個々の導光板12への裁断工程まで1つの製造ライン上で行うことも可能であり、生産コストの低減、製造過程での各部材の搬送(横持ち)の削減等を実現できる。
なお、導光板12の本体部121が縦横に多面付けされた本体部多面付けシートF1に対して打ち抜き加工等を行い、個片化した複数の本体部121に対して、個々に、表面機能層125及び接合層14を形成する形態としてもよい。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)実施形態において、導光板12は、巻き出された賦形シート70により成形される例を示したが、これに限定されるものでない。例えば、賦形シート70ではなく、円柱状の周側面に凹凸形状部が形成されたロール版を用いて成形される形態としてもよい。
このような形態とすることにより、表面機能層125と本体部121との密着性を向上させることができる。なお、このプライマは、光を効率よく導光する観点から、本体部121よりも屈折率が低い材料を用いることが好ましい。
10 面光源装置
11 光源部
12 導光板
121 本体部
122 凹凸形状
123 凸部
124 凹部
125 表面機能層
126 凹凸形状
13 LCDパネル
14 接合層
Claims (2)
- 光が入射する入光面と、前記入光面に交差し光が出射する出光面と、前記入光面に対向する対向面と、前記出光面に対向する面とを有し、前記入光面から入射した光を前記対向面側に導光しながら前記出光面から出射させる導光板であり、
前記入光面から入射した光を前記対向面側へ導光させる本体部と、
前記本体部の前記出光面に対向する面側の面に形成され、前記本体部よりも屈折率が低く、前記本体部側とは反対側の表面に凹凸形状を有する表面機能層と、
を備え、
前記本体部と前記表面機能層との界面で、前記入光面から入射した光の少なくとも一部は全反射する導光板の製造方法であって、
前記本体部を押し出し成形法によって形成する本体部形成工程と、
前記本体部形成工程によって形成された前記本体部の前記出光面に対向する面側の面に、前記表面機能層を形成する樹脂を吐出し、前記凹凸形状を賦形する成形版に押圧して前記凹凸形状を賦形する表面機能層形成工程と、
を備えること、
を特徴とする導光板の製造方法。 - 請求項1に記載の導光板の製造方法において、
前記本体部形成工程では、前記導光板を形成する樹脂を、前記導光板の形状に対応する凹凸形状を有する成形版に押し出す樹脂押出工程と、
前記樹脂押出工程によって押し出された前記樹脂を搬送しながら前記成形版に押圧した状態で前記樹脂の少なくとも一部を硬化させる成形工程と、
前記成形工程によって成形された前記本体部を前記成形版から離型する離型工程と、
を備えること、
を特徴とする導光板の製造方法。
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