JP2017103009A - 導光板、面光源装置、透過型表示装置、導光板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
面光源装置は、大きく分けて、各種光学シート等の光学部材の直下に光源を配置する直下型のものと、光学部材の側面側に光源が配置されるエッジライト型のものがある。このエッジライト型の面光源装置は、光源を導光板等の光学部材の側面側に配置することから、直下型のものに比べて面光源装置をより薄型化できるという利点を有し、近年広く用いられている。
そして、導光板の背面等に設けられた拡散パターンやプリズム形状等によって光の進行方向を変化させることにより、出光面の導光方向に沿った各位置から少しずつ光がLCDパネル側へ出光していく(例えば、特許文献1,2参照)。
また、面光源装置及び透過型表示装置は、部品点数が多く、導光板の背面や導光板の背面側に配置される反射部材表面の清掃作業等も必要となる等、組み立て作業が煩雑であるため、部品点数の削減や組み立て作業の簡略化、短縮化を図りたいという要求があった。
さらに、面光源装置及び透過型表示装置の薄型化や、導光効率の向上や明るさの均一性向上等も、常に要求されている。
請求項1の発明は、光が入射する入光面(13a,23a,33a)と、前記入光面に交差し光が出射する出光面(13c,23c,33c)と、前記出光面に対向する背面(13d,23d,33d)とを有し、前記入光面から入射した光を前記入光面に対向する面(13b,23b,33b)側へ導光する導光板であって、光を導光させる導光板本体(14,24,34)と、前記導光板本体の背面側の面に一体に形成され、高屈折率膜と低屈折率膜とが交互に積層された誘電体多層膜(151)を備える反射部(15)と、を有すること、を特徴とする導光板(13,23,33)である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の導光板において、前記出光面(13c,23c,34c)には、入射した光の少なくとも一部が該導光板から出射する光取り出し形状(141,241,341)が複数形成され、前記光取り出し形状は、前記入光面側から前記入光面に対向する面側に向かう方向において、前記入光面に対向する面側に向かうにつれて単位長あたりに該光取り出し形状が占める割合が高くなるように形成されていること、を特徴とする導光板(13,23,33)である。
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の導光板において、前記出光面(13c,23c,33c)には、入射した光の少なくとも一部が該導光板から出射する光取り出し形状(141,241,341)が複数形成され、前記光取り出し形状は、前記入光面側から前記入光面に対向する面側に向かう方向において、前記入光面に対向する面側に向かうにつれて配置密度が高くなるように形成されていること、を特徴とする導光板(13,23,33)である。
請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の導光板において、前記反射部(15)は、全光線反射率が95%以上、鏡面反射率が80%以上であること、を特徴とする導光板である。
請求項5の発明は、請求項1に記載の導光板において、前記導光板本体(44,54)の背面側の面には、背面側光取り出し形状(441,541)が複数形成され、前記背面側光取り出し形状は、前記入光面側から前記入光面に対向する面側に向かう方向において、前記入光面に対向する面側に向かうにつれて単位長あたりに該背面側光取り出し形状が占める割合が高くなるように形成されていること、を特徴とする導光板(43,53)である。
請求項6の発明は、請求項1又は請求項5に記載の導光板において、前記導光板本体(44,54)の背面側の面には、背面側光取り出し形状(441,541)が複数形成され、前記背面側光取り出し形状は、入射して反射した光の少なくとも一部が前記出光面に対する入射角度が小さくなる方向に進行方向を変化させ、前記入光面側から前記入光面に対向する面側にむかう方向において、前記入光面に対向する面側に向かうにつれて配置密度が高くなるように形成されていること、を特徴とする導光板(43,53)である。
請求項7の発明は、請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の導光板において、前記反射部(15)は、前記誘電体多層膜の前記導光板本体側とは反対側の面に光を反射して遮蔽する遮蔽部(152)を有すること、を特徴とする導光板(13,23,33)である。
請求項8の発明は、請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の導光板において、前記反射部(15)は、前記誘電体多層膜の前記導光板本体側とは反対側の面に保護層(153)を有すること、を特徴とする導光板(13,23,33)である。
請求項9の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の導光板(13,23,33)と、前記導光板の前記入光面(13,23,33)に対面する位置に設けられ、前記入光面に光を投射する光源部(12)と、前記導光板の前記出光面側に配置される少なくとも1枚の光学シート(16,17,36−1,36−2)と、を備える面光源装置(10,30)である。
請求項10の発明は、請求項9に記載の面光源装置(10,30)と、前記面光源装置によって背面側から照明される透過型表示部(11)と、を備える透過型表示装置(1,3)である。
請求項11の発明は、請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の導光板(13,23,33)を製造する導光板の製造方法において、導光板本体(14,24,34、)を形成する樹脂材料(14R)を溶融状態でシート状に吐出して前記反射部(15)の表面に圧着し、前記導光板本体の片面に前記反射部を溶融接合する工程を備えること、を特徴とする導光板の製造方法である。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中において、記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、板、シート等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
ここで、シート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。板面等についても同様とする。
図1は、第1実施形態の透過型表示装置1を説明する図である。
本実施形態の透過型表示装置1は、LCDパネル11と面光源装置10とを備えている。透過型表示装置1は、LCDパネル11を背面側から面光源装置10で照明し、LCDパネル11に形成される映像情報を表示する。
なお、図1を含め以下の図中及び以下の説明では、理解を容易にするために、透過型表示装置1の使用状態において、透過型表示装置1の画面に平行であって互いに直交する2方向をX方向(X1−X2方向)、Y方向(Y1−Y2方向)とし、透過型表示装置1の画面に直交する方向をZ方向(Z1−Z2方向)とする。なお、Z方向においてZ1側が背面側であり、Z2側は観察者側である。
透過型表示装置1の画面は、LCDパネル11の最も観察者側の面(以下、表示面という)11aに相当し、透過型表示装置1の「正面方向」とは、この表示面11aの法線方向であり、Z方向に平行であり、後述するプリズムシート16のシート面への法線方向や導光板13の板面等への法線方向と一致するものとする。
このLCDパネル11は、略平板状であり、その表示面11aは、Z方向から見て矩形形状である。表示面11aは、X方向に平行な対向する2辺と、Y方向に平行な対向する2辺とを有している。
この面光源装置10を構成する導光板13、プリズムシート16、光拡散シート17等は、Z方向(正面方向)から見て矩形形状であり、X方向に平行な対向する2辺と、Y方向に平行な対向する2辺とを有している。
光源部12は、点光源121がY方向に沿って所定の間隔で複数配列されて形成されている。点光源121は、LED(Light Emitting Diode)光源を用いている。なお、光源部12は、例えば、冷陰極管等の線光源としてもよいし、Y方向に延在するライトガイドの端面に光源を配置した形態としてもよい。また、光源部12の発する光の利用効率を向上させる観点から、光源部12の外側を覆うように不図示の反射板を設けてもよい。
入光面13a及び対向面13bは、導光板13のX方向の両端部(X1側端部、X2側端部)に位置し、板面の法線方向(Z方向)から見てY方向に延びる2辺である。また、導光板13の板面は、XY面に平行であり、出光面13cは、この板面に平行な面であるとする。
この導光板13は、光源部12が発する光を入光面13aから後述する導光板本体14内へ入射させ、導光板本体14内で反射を繰り返しながら、入光面13aに対向する対向面13b側(X2側)へ、主としてX方向に導光し、かつ、出光面13cからプリズムシート16側(Z2側)へ適宜出射させる。
以下、導光板13の各部について説明する。
図3は、第1実施形態の導光板13の出光面13c側及び背面13d側を説明する図である。図3(a),(b)では、導光板13の厚み方向及び光の導光方向に平行な断面の一部を拡大して示しており、図3(a)は、導光板13の出光面13c側を示し、図3(b)は、導光板13の背面13d側を示している。
本実施形態の導光板13は、光を導光させる導光板本体14と、導光板本体14の背面側の面に一体に形成された反射部15とを有している。
本実施形態の単位光学形状141は、図1及び図2、図3(a)に示すように、出光側(LCDパネル11側、Z2側)に凸となる三角柱状であり、長手方向(稜線方向)をY方向とし、X方向に複数配列されている。
第1斜面142は、導光板13の板面(出光面13cに平行な面、XY面に平行な面)と角度αをなしている。また、第2斜面143は、導光板13の板面と角度βをなしている。このとき、角度α,βは、α<βである。
このような角度βは、導光板13の臨界角θにも依るが、約50〜85°であることが好ましい。
また、第1斜面142に入射した光の少なくとも一部は、第1斜面142で全反射し、その光が出光面13c(XY面に平行な面)に対する入射角度が小さくなる方向に、その光の進行方向が変化する。
従って、光の導光効率及び取り出し効率の双方を向上させる観点から、角度αは、1°<α≦5°を満たすことが好ましい。
一方、α>5°であると、導光方向(X方向)に進む光が、第1斜面142に入射したとき、第1斜面142から出射する光量が所望する光量よりも多くなってしまい、光源部12から離れた対向面13b側が暗くなり、明るさの均一性が低下する。また、第1斜面142で全反射した光は、全反射前後での出光面13c(XY面に平行な面)となす角度の変化量が大きくなり過ぎ、入光面13a側で出光する光量が増え、導光効率が低下する。
以上のことから、角度αは、上記範囲を満たすことが好ましい。
本実施形態の反射部15は、光を反射する反射層151と、反射層151の背面側(Z2側)に形成された遮蔽層152と、遮蔽層152の背面側に形成された保護層153とを有している。この反射部15は、総厚が約100μm以下であり、従来の白色や銀色の反射シート等の反射部材に比べて厚みが薄い。
また、反射層151は、その厚さが約50μm以下である。
遮蔽層152の厚さは、約1μm以下とすることが好ましい。
保護層153は、反射層151を保護する機能を有する層である。本実施形態の保護層153は、ハードコート機能を有する層であり、ハードコート機能を有する紫外線硬化型樹脂(例えば、ウレタンアクリレート)等の電離放射線硬化型樹脂等により形成されており、その厚さは、約5μm以下とすることが好ましい。
本実施形態の遮蔽層152及び保護層153は、反射層151の背面側の面(導光板本体14側の反対側となる面)に直接形成され、積層されている。なお、これに限らず、例えば、反射層151の背面側の面に遮蔽層152を形成し、遮蔽層152のさらに背面側に、樹脂製のシート状の部材を保護層153として積層する形態としてもよく、この場合、保護層153の厚さは、約30〜100μmとすることが好適である。
ここで、導光板本体14の背面側の面に入射した光は、反射層151で鏡面反射して導光方向へさらに進む。また、出光面13cの単位光学形状141が形成されていない平面部144に臨界角以上の入射角で入射したの光は、導光板本体14と空気との界面で全反射して導光方向へ進む。
単位光学形状141の第1斜面142に臨界角未満で入射した光の少なくとも一部は、出光面13cから出射する。このとき、出射する光の多くは、導光板13の出光面13cの法線方向に対して角度をなす方向に出射し、指向性を有している。また、第1斜面142に臨界角以上で入射した光は、全反射することにより、出光面13cとなす角度を変化さ、導光を続ける。また、平面部144に臨界角未満で入射した光の少なくとも一部も、出光面13cから出射する。
また、反射層151は、誘電体多層膜により形成されているので、光の反射による光量損失が小さく、導光効率や明るさの均一性を高めることができる。
本実施形態の導光板13は、製造装置70を用いて押し出し成形により作製される。図4に示す導光板13の製造装置70は、不図示の押し出し機、ダイ71、第1ロール72、第2ロール73、第3ロール74、不図示の裁断部等を備えている。
不図示の押し出し機は、導光板本体14を形成する熱可塑性樹脂を、ガラス転移点より高い温度まで加熱、溶融する部分である。
第1ロール72、第2ロール73、第3ロール74は、略円柱形状であり、その中心軸を回転軸として回転駆動可能となっている。また、不図示の圧力調整部によって、第1ロール72の第2ロール73との間の寸法等が調整されている。
第1ロール72は、ウェブ状の反射部15Aを第2ロール73に押し当てる押圧ロールである。第1ロール72は、その表面が金属製やゴム製等であり、その表面は平滑面となっている。
本実施形態の第2ロール73は、その外周面に、単位光学形状141を賦形する不図示の凹状の成形型が複数配列されて形成された成形ロールである。
第3ロール74は、第2ロール73に隣接して設けられ、第2ロール73から硬化前の導光板13Aを剥離し、成形型から離型する部材である。また、第3ロール74は、不図示の温度調節部等を備えており、単位光学形状141が賦形されたシート状の樹脂材料14Rを冷却する機能を有する。
第2ロール73には、その外周面に、導光板本体14を形成する樹脂材料14Rがダイ71から供給され、単位光学形状141を賦形する凹状の型に充填される。ウェブ状の反射部15は、第1ロール72によって樹脂材料14Rが充填された第2ロール73に圧着され、第2ロール73に巻き取られる。このとき、反射部15Aは、溶融状態の樹脂材料14Rの片面に、空気層や粘着剤層等を介さず、一体に積層される。
そして、導光板13Aは、第3ロール74から剥離し、調整ロール75や引き取りロール等へ移動して、不図示の裁断部等によって所望する大きさに裁断され、導光板13となる。
このような形態とすることにより、厚みの薄い反射部15のハンドリングを向上させることができる。
プリズムシート16は、図1に示すように、導光板13よりもLCDパネル11側(Z2側)に配置されている。プリズムシート16は、導光板13の出光面13cから出射した光の進行方向を、正面方向(Z方向)又は、Z方向となす角度が小さい方向へ偏向(集光)する作用を有する偏向光学シートである。
プリズムシート16は、プリズム基材層162と、プリズム基材層162の導光板13側(Z1側)に複数配列されて形成された単位プリズム161とを有している。
単位プリズム161は、導光板13側(Z1側)に凸となる三角柱形状であり、プリズム基材層162の背面側(Z1側)の面に、長手方向(稜線方向)をY方向とし、X方向に複数配列されている。即ち、単位プリズム161の配列方向は、透過型表示装置1の表示面11aの法線方向(Z方向)から見て、導光板13の単位光学形状141の配列方向(X方向)に平行である。
しかし、これに限らず、単位プリズム161の断面形状は、不等辺三角形形状としてもよい。また、単位プリズム161は、少なくとも一方の面が複数の面からなる折れ面状となっていてもよいし、曲面と平面とを組み合わせた形状としてもよいし、断面形状が配列方向において非対称な形状としてもよい。
プリズムシート16は、導光板13から出射し、一方の面(例えば、面161a)から入射した光L1を他方の面(例えば、面161b)で全反射させることにより、その進行方向を正面方向(Z方向)又は正面方向に対してなす角度が小さくなる方向へ偏向(集光)する。
また、単位プリズム161は、その配列方向において、配列ピッチP2やプリズム幅W2が一定である例を示しているが、これに限らず、例えば、隣り合う単位プリズム161の配列ピッチP2やプリズム幅W2が異なる形態としてもよい。
なお、これに限らず、例えば、プリズムシート16は、PC樹脂、MBS(メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体)樹脂、MS(メチルメタクリレート・スチレン共重合体)樹脂、PET樹脂、PS(ポリスチレン)樹脂等の熱可塑性樹脂を押し出し成形することにより形成してもよい。
このような光拡散シート17を設けることにより、視野角を適度に広げたり、LCDパネル11の不図示の画素と単位プリズム161等とによって生じるモアレ等を低減したりする効果が得られる。
光拡散シート17は、各種汎用の光拡散性を有するシート状の部材を、面光源装置10及び透過型表示装置1として所望される光学性能や、導光板13の光学特性等に合わせて、適宜選択して用いてよい。
このような光拡散シート17としては、拡散材を含有する樹脂製のシート状の部材や、基材となる樹脂製のシート状の部材の少なくとも片面等に拡散材を含有するバインダをコートした部材や、基材となる樹脂製のシート状の部材の片面等にマイクロレンズアレイが形成されたマイクロレンズアレイシート等を用いることができる。
また、光拡散シート17に限らず、レンチキュラーレンズシート等の各種光学シート等を配置してもよい。
さらに、光拡散シート17のLCDパネル11側に、さらに、上述のような偏光選択反射シートや各種光学シート等を配置してもよい。
また、反射部材は、導光板とは別体であるため、部品点数の増加や組み立て工数の増加、生産コスト増大等を招いたり、反射部材と導光板との間にゴミ等の異物が侵入したり、反射部材や導光板背面が傷ついたりする場合があった。さらに、ハンドリング向上等のため反射部材自体の厚さが必要になり、面光源装置や透過型表示装置の薄型化の妨げとなっていた。
また、反射層151は、導光板本体14の背面側の面一体に形成され、両者間に空隙や粘着剤層等が存在していないので、反射層151での反射時の空気層との界面や粘着剤層との界面で生じる光量の損失を、大幅に抑えることができ、導光効率と明るさの均一性をさらに高めることができる。
また、反射部15(反射層151)は、導光板本体14の背面側の面に一体に形成されているので、導光板の背面側に別体のシート状の反射部材等を配置した場合に問題となる導光板と反射部材との間へのゴミや埃等の異物の侵入や、反射部材や導光板の傷つき等を防止できる。また、異物侵入を防止する清掃工程も省くことができ、組み立て工数の削減を実現できる。
また、100〜300μm程度の厚さを有する白色シート等の従来の反射部材に比べて、反射部15は厚みが薄いので、面光源装置10及び透過型表示装置1の薄型化も実現できる。
図6は、第2実施形態の導光板23を説明する図である。図6(a)では、導光板23及び光源部12のZX面での断面を模式的に示し、図6(b)は、導光板23のZX面での断面の出光面13c側の一部を拡大して示している。
第2実施形態の導光板23は、単位光学形状241の形状が第1実施形態とは異なる以外は、前述の第1実施形態と略同様の形態である。従って、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
導光板23は、導光板本体24と、反射部15とを有している。導光板本体24は、出光面23cに光取り出し形状として複数の単位光学形状241が形成されている。
単位光学形状241は、溝状であり、長手方向をY方向とし、導光方向(X方向)に配列されている。単位光学形状241は、その配列方向及び導光板23の厚み方向に平行な断面での断面形状が、略三角形形状であり、入光面側に位置する第1斜面242と、対向面側に位置する第2斜面243とを有している。
また、単位光学形状241間には平面部244が形成されている。
単位光学形状241は、その配列方向における配列ピッチP1が入光面側から対向面側に向かうにつれて小さくなっており、配列方向において対向面側に向かうにつれて配置密度が高くなるように形成されている。
さらに、本実施形態によれば、導光板23は、光取り出し形状である単位光学形状241が溝状であり、出光面13cに対して凹んだ形状となっているので、単位光学形状241が破損し難く、導光板23のハンドリングが容易である。
図7は、第3実施形態の面光源装置30及び透過型表示装置3を説明する図である。
図8は、第3実施形態の導光板33を説明する図である。図8(a)は、導光板33を出光面側から見た図であり、図8(b)は、導光板33内を導光するいくつかの光を例示している。
第3実施形態の導光板33は、光取り出し形状が第1実施形態とは異なる以外は、前述の第1実施形態と略同様の形態である。従って、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
第3実施形態の透過型表示装置3は、面光源装置30と、LCDパネル11とを有している。
導光板33は、出光面33cに、光取り出し形状として、微細凹凸形状を有するマット面によるドット341が複数形成され、ドット341以外の領域は平面部344となっている。
ドット341は、略円形状であり、出光面33cにおいてX方向及びY方向に配列されて形成されている。このドット341は、入光面側は疎であり、導光方向に沿って対向面側に向かうにつれて次第に密となっており、配置密度が対向面側に向かうにつれて高くなるように形成されている。
なお、ドット341は、その形状が矩形状等の多角形形状としてもよいし、楕円形状等としてもよい。また、ドット341は、本実施形態では同一形状としたが、その大きさや形状は、導光方向(X方向)において変化していてもよいし、大きさや形状が異なるものが組み合わせて形成される形態としてもよい。
このドット341は、前述の第1実施形態で示した導光板の製造方法において、第2ロール73により賦形してもよいし、その形成方法を特に限定しない。
単位プリズム361−1は、配列方向及び第1プリズムシート36−1の厚み方向に平行な断面での形状が、略二等辺三角形形状であり、その頂角がδである。また、本実施形態では、単位プリズム361−1は、Y方向を長手方向(稜線方向)とし、X方向に配列されている。
第1プリズムシート36−1は、例えば、PET樹脂製や、PC樹脂製等のシート状の基材層の片面に、紫外線硬化型樹脂等の電離放射線硬化型樹脂により単位プリズム361−1を形成して作製される。
なお、これに限らず、例えば、第1プリズムシート36−1は、PC樹脂、MBS樹脂、MS樹脂、PET樹脂、PS樹脂等の熱可塑性樹脂を押し出し成形することにより形成してもよい。
第2プリズムシート36−2は、第1プリズムシート36−1と略同様の形態であるが、Z方向から見て、単位プリズム361−2の配列方向が、単位プリズム361−1の配列方向と直交している。即ち、単位プリズム361−2は、X方向を長手方向(稜線方向)とし、Y方向に配列されている。
第1プリズムシート36−1及び第2プリズムシート36−2は、導光板33から拡散されながら出射した光を、それぞれX方向、Y方向においてLCDパネル11側へ向けて集光する作用を有している。
また、本実施形態では、第1プリズムシート36−1の単位プリズム361−1及び第2プリズムシート36−2の単位プリズム361−2は、配列方向において、その形状が一定である例を示したが、これに限らず、例えば、隣り合う単位プリズム361−1,361−2で配列ピッチやプリズム幅、高さが異なる形状としてもよい。
また、本実施形態によれば、導光板33は、光取り出し形状であるドット341が微細凹凸形状であり、出光面33cから大きく突出した形状ではないので、破損し難く、導光板33のハンドリングが容易である。
さらに、本実施形態によれば、導光板33は、光取り出し形状であるドット341が導光方向(X方向)と導光方向に直交する方向(Y方向)の2方向に配列(2次元配列)されているので、導光方向だけでなく、導光方向に直交する方向においても光の取り出しを制御でき、明るさの面均一性を向上できる。
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)各実施形態において、光取り出し形状は出光面13cに形成される例を示したが、これに限らず、背面側に形成してもよい。
図9は、変形形態の導光板を説明する図である。図9では、理解を容易にするために、変形形態の導光板43,53と、光源部12とを示している。
図9に示す導光板43,53は、導光板本体44の背面側の面に光取り出し形状を有する点が異なる以外は、前述の第1実施形態と同様の形態である。従って、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
この導光板43は、前述の第1実施形態の面光源装置10及び透過型表示装置1において、導光板13に換えて用いることができる。
導光板43は、導光板本体44の背面側の面に、光取り出し形状として、単位光学形状441が複数形成されている。
単位光学形状441は、溝状であり、Y方向を長手方向とし、X方向(導光方向)に複数配列されて形成されている。この単位光学形状441は、配列ピッチP2が、入光面側から対向面側へ向かうにつれて小さくなるように形成されている。即ち、入光面側から対向面側に向かうにつれて、配置密度が高くなるように形成されている。
単位光学形状441は、入光面側に位置し、背面43d(出光面43c、導光板43の板面)に対して角度γをなす第1斜面442と、対向面側に位置し、背面43d(出光面13c、導光板43の板面)に対して角度ηをなす第2斜面443を有し、角度γ,ηは、η>γとなっている。
このような角度ηは、導光板43の臨界角θにもよるが、約50〜85°であることが好ましい。
また、γ>5°であると、導光方向(X方向)に進む光が、第1斜面442で鏡面反射したとき、反射前後での出光面43c(XY面に平行な面)となす角度の変化量が大きくなり過ぎ、導光効率が低下する。また、導光板43からの出光方向のばらつきも大きくなるので、プリズムシート16での偏向作用が不十分となり、収束性が低下して、正面輝度が低下する。
以上のことから、角度γは、上記の範囲とすることが好ましい。
なお、ここでは導光板本体44の背面側の面に形成される単位光学形状441は、溝状である例を示したが、これに限らず、背面側に凸となる三角柱形状や四角柱形状としてもよい。
この導光板53は、前述の第3実施形態の面光源装置30及び透過型表示装置3において、導光板33に換えて用いることができる。
導光板53は、導光板本体54の背面側の面に、背面側の光取り出し形状として、光を拡散反射させるドット541がX方向(導光方向)及びY方向(導光方向に直交する方向)に複数配列されて形成されている。このドット541は、導光方向において、入光面側は疎であり、対向面側に向かうにつれて密となり、配置密度が高くなるように配置されている。
ドット541は、導光板本体54側の面に白色塗料等を印刷した反射部15を、導光板本体14の背面側の面に熱溶着等により一体に積層することにより、導光板本体14の背面側の面に形成されている。
導光板53内を導光する光の一部は、このドット541に入射して拡散反射される。そして、拡散反射された光の少なくとも一部は、出光面53cに対して臨界角未満で入射して、出光面53cから出射する。
例えば、図9(a)の導光板53において、その出光面に、長手方向(稜線方向)をX方向とする不図示の単位光学形状を、Y方向に複数配列して形成してもよい。
単位光学形状は、所望する光学性能等に応じて、その形状を適宜選択できる、例えば、単位光学形状は、配列方向及び厚み方向に平行な断面が、二等辺三角形形状や、五角形形状等の多角形形状、長軸又は短軸が厚み方向に平行な楕円の一部形状、円の一部形状等としてもよいし、直線と曲線等が組み合わされた形状としてもよい。
このような形態とした場合にも、導光効率及び明るさの均一性が高く、面光源装置や透過型表示装置の部品点数及び組み立て工数を削減や薄型化等を実現できる。
このとき、島状の単位光学形状は、導光方向(X方向)及び導光板13の板面に直交する方向(Z方向)に平行な断面での断面形状が前述の第1実施形態及び第2実施形態に示された形状である。そして、島状の単位光学形状は、入光面側から対向面側に向かうにつれて配置密度が高くなるように形成されている。島状の単位光学形状は、その大きさ等が一定であってもよいし、導光方向において変化していてもよい。
このような単位プリズム形状を平面部144,244に形成することにより、導光方向に直交する方向(Y方向)において導光板1,23から出射する光の明るさの均一性を高める等の効果を奏することができる。また、このような単位プリズム形状を平面部144,244に形成することにより、光源部12の点光源121(LED光源)の個々の輝度ムラや色ムラ等を低減することができる。
なお、この単位プリズム形状は、その配列ピッチやプリズム幅、高さ等が配列方向や導光方向において一定であってもよいし、変化していてもよいし、隣り合う単位プリズム形状で異なっていてもよい。また、平面部144,244に形成される形状は、単位プリズム形状に限らず、他の形状としてもよい。
このような形態としても、前述の第1及び第2実施形態と同様の効果を得ることができ、さらに、単位光学形状141,241と単位プリズム161とのモアレや導光板13,23の単位光学形状141,241の配列ピッチP1の変化等に起因するモアレ(所謂、自己モアレ)を抑制することができる。
また、角度αが、導光方向において変化する形態としてもよい。
また、反射部15は、反射層151のみの形態としてもよいし、反射層151と遮蔽層152を備える形態や、反射層151と保護層153を備える形態としてもよい。また、保護層153が、遮蔽層152の機能を有する形態としてもよい。
例えば、第1実施形態及び第2実施形態に示した面光源装置10は、導光板13,23よりも出光側(Z2側)には、第3実施形態に示す面光源装置30のように、第1プリズムシート36−1,第2プリズムシート36−2、光拡散シート17を備える形態としてもよい。
10,30 面光源装置
11 LCDパネル
12 光源部
13,23,33 導光板
14,24,34 導光板本体
15 反射部
151 反射層
152 遮蔽層
153 保護層
16 プリズムシート
17 光拡散シート
36−1 第1プリズムシート
36−2 第2プリズムシート
Claims (11)
- 光が入射する入光面と、前記入光面に交差し光が出射する出光面と、前記出光面に対向する背面とを有し、前記入光面から入射した光を前記入光面に対向する面側へ導光する導光板であって、
光を導光させる導光板本体と、
前記導光板本体の背面側の面に一体に形成され、高屈折率膜と低屈折率膜とが交互に積層された誘電体多層膜を備える反射部と、
を有すること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1に記載の導光板において、
前記出光面には、入射した光の少なくとも一部が該導光板から出射する光取り出し形状が複数形成され、
前記光取り出し形状は、前記入光面側から前記入光面に対向する面側に向かう方向において、前記入光面に対向する面側に向かうにつれて単位長あたりに該光取り出し形状が占める割合が高くなるように形成されていること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1又は請求項2に記載の導光板において、
前記出光面には、入射した光の少なくとも一部が該導光板から出射する光取り出し形状が複数形成され、
前記光取り出し形状は、前記入光面側から前記入光面に対向する面側に向かう方向において、前記入光面に対向する面側に向かうにつれて配置密度が高くなるように形成されていること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の導光板において、
前記反射部は、全光線反射率が95%以上、鏡面反射率が80%以上であること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の導光板において、
前記導光板本体の背面側の面には、背面側光取り出し形状が複数形成され、
前記背面側光取り出し形状は、前記入光面側から前記入光面に対向する面側に向かって、単位長あたりに該背面側光取り出し形状が占める割合が高くなるように形成されていること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1に記載の導光板において、
前記導光板本体の背面側の面には、背面側光取り出し形状が複数形成され、
前記背面側光取り出し形状は、
入射して反射した光の少なくとも一部が前記出光面に対する入射角度が小さくなる方向に進行方向を変化させ、
前記入光面側から前記入光面に対向する面側に向かう方向において、前記入光面に対向する面側に向かうにつれて配置密度が高くなるように形成されていること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の導光板において、
前記反射部は、前記誘電体多層膜の前記導光板本体側とは反対側の面に光を反射して遮蔽する遮蔽部を有すること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の導光板において、
前記反射部は、前記誘電体多層膜の前記導光板本体側とは反対側の面に保護層を有すること、
を特徴とする導光板。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の導光板と、
前記導光板の前記入光面に対面する位置に設けられ、前記入光面に光を投射する光源部と、
前記導光板の前記出光面側に配置される少なくとも1枚の光学シートと、
を備える面光源装置。 - 請求項9に記載の面光源装置と、
前記面光源装置によって背面側から照明される透過型表示部と、
を備える透過型表示装置。 - 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の導光板を製造する導光板の製造方法において、
導光板本体を形成する樹脂材料を溶融状態でシート状に吐出して前記反射部の表面に圧着し、前記導光板本体の片面に前記反射部を溶融接合する工程を備えること、
を特徴とする導光板の製造方法。
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