JP2005005264A - 照明装置及び導光体並びに液晶表示装置 - Google Patents

照明装置及び導光体並びに液晶表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 コントラストが高く、高輝度でかつ漏れ光が低減され、好ましくは薄型化を実現できる照明装置を提供する。
【解決手段】 光源と、該光源の光を側端面から内部に導入し、内部を伝搬する前記光を出射面から出射させる導光板12とを備え、導光板12の出射面に、導光板12内部の伝搬光を反射させて前記出射面側に出射させるためのプリズム形状が形成され、導光板12の出射面と反対側の面には、保護層15が積層されたことを特徴とする照明装置を採用する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、照明装置、導光体、及び液晶表示装置に関するものである。
液晶表示装置等に用いられるフロントライト等の照明装置は、導光板とその側端面に配設された光源とを基本構成としており、導光板側端面から導入した光を、導光板の出射面と反対側の面に形成したプリズム形状により反射させて出射面から出射させることで、液晶パネル等の被照明体を照明するようになっている(例えば特許文献1)。
図12は、これら従来の照明装置を備えた液晶表示装置の断面構造を示す図である。図13及び図14は、図12に示すフロントライトの導光状態を説明するための説明図である。
図12に示す液晶表示装置は、液晶パネル120とその前面側(図示上面側)に順次配設されたフロントライト110及びフロントライトカバー130とから構成されており、フロントライト110において、符号112は導光板、符号113はバー導光体、符号115はLED(発光ダイオード)である。また導光板112の上面に、緩斜面部114aと急斜面部114bとからなる断面三角形状の突条114が連続的に形成されている。
また、液晶パネル120において、符号121は上基板、符号122は下基板、符号123は液晶層、符号124はシール材である。また、液晶パネル120には、図示略の反射板が下基板122の外面側又は内面側に設けられている。
またフロントライトカバー130は、導光板の突条114を保護するものであって導光板112の上方に配置されており、透明材料、誘電体層などにより構成されている。フロントライトカバー130は導光板112から僅かに離間して配置されており、これによりフロントライトカバー130と導光板112との間には空気層131が形成されている。
特開平11−109347号公報
図12に示すフロントライト110では、図13に示すように、バー導光体113から導光板112内部に導入された光源光は、導光板112内部で全反射を繰り返しながら伝搬し、主に急斜面部114bに入射した光源光が、導光板112の出射面112bから出射されるようになっている(図13に示す光A,B)。しかしながら、光A、Bと同様に急斜面部114bに入射する光でも、図13に示す光C,Dのように光A、Bよりも浅い入射角で斜面部に入射する光が、急斜面部114bを透過して液晶表示装置上面側へ漏れ出る場合がある。これは、光C、Dの入射角が導光板112と空気とにおける臨界角を越えて浅くなったためである。このような光C,Dは、照明光として利用されないためフロントライト110の輝度を低下させ、また導光板112を透過しての表示に対してはコントラストを低下させる原因となる。
更に、図14に示すように、導光板112の出射面112bから出射された光源光は、液晶パネル120に内蔵された反射板により反射され、導光板112、空気層131及びフロントライトカバー130を透過して観察者側に出射されるようになっている(図14に示す光E)。しかしながら、出射光Eがフロントライトカバー130を透過する際に、フロントライトカバー130と空気層131との界面において後方散乱光(図14における光F)が生じたり、出射光Eの一部がフロントライトカバー130に吸収される場合がある。このように、フロントライトカバー130を透過する際に出射光Eが減衰され、フロントライト110の輝度が低下する場合もあった。
更に、図14に示すように、液晶表示装置の外部から外部光が入射する場合もあり、この外部光は、フロントライトカバー130及び導光板112を透過し、液晶パネル120に内蔵された反射板により反射され、導光板112及びフロントライトカバー130を再び透過して観察者側に出射されるようになっている(図14に示す光G)。しかしながら、外部光Gがフロントライトカバー130に入射した際に後方散乱光(図14における光H)が生じる場合があり、この散乱光Hによって黒色表示のコントラストが低下する場合があった。
更に、液晶表示装置の製造工程において、導光板112とフロントライトカバー130との間に異物が混入し、液晶表示装置の外観を損ねる場合があった。
また、フロントライトカバー130と導光板112とがそれぞれ別個に必要であり、液晶表示装置を構成する部品点数が増加して部品コストが増大するといった問題もあった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、コントラストが高く、高輝度でかつ漏れ光が低減され、好ましくは薄型化を実現できる照明装置を提供することを目的としている。
また本発明は、入光面から導入された光を効率よく均一に出射面に伝搬させることができる導光板を提供することを目的としている。
さらに本発明は、上記の照明装置を備え、コントラストが高く、高輝度で表示品質に優れる液晶表示装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は以下の構成を採用した。
本発明の照明装置は、光源と、該光源の光を側端面から内部に導入し、内部を伝搬する前記光を出射面から出射させる導光板とを備え、前記導光板の出射面に、該導光板内部の伝搬光を反射させて前記出射面側に出射させるためのプリズム形状が形成され、前記導光板の出射面と反対側の面には、保護層が積層されたことを特徴とする。
かかる照明装置によれば、導光板の出射面と反対側の面に保護層が積層されているので、導光板に傷等の付くおそれがない。また、保護層を積層することでフロントライトカバーを省略することができ、部品点数を削減できる。
更に、導光板に保護層が直接積層されているため、導光板と保護層との間に空気層が形成されず、このため従来のような後方散乱光の発生が少なくなり、輝度を高めることができる。
また、保護層は従来のフロントライトカバーに比べて薄く形成されているので、保護層自体による光吸収を少なくすることができ、輝度を高めることができる。
また、出斜面側にプリズム形状を形成することで、導光板内部を伝搬する光が、出射面と反対側の面から漏れ出るのを効果的に防止することができるので、例えば表示装置のフロントライトとして上記構成の照明装置を用いるならば、表示装置正面方向への漏れ光を著しく低減することが可能であり、高コントラストの表示を得ることができる。また、導光板の出射面と反対側の面は平坦面とすることができるので、表示装置のフロントライトに適用した場合には、表示面側に前記平坦面が配置され、前記プリズム形状を保護できるという利点が得られる。
また本発明の照明装置は、先に記載の照明装置であって、前記保護層が防反射層であることを特徴とする。
このような構成とすることで、外部光が導光板に入射する際に生じる後方散乱光が少なくなり、コントラスト比を高めることができる。
また本発明の照明装置は、先に記載の照明装置であって、前記保護層が透明材料層からなることを特徴とする。
このような構成とすることで、保護層自体による光吸収を少なくすることができ、輝度を高めることができる。
また本発明の照明装置は、先に記載の照明装置であって、前記保護層が透明有機材料或いは誘電体層からなる多層膜からなることを特徴とする。
このような構成とすることで、多層膜の各層が、膜厚10〜150nm(100〜1500Å)程度のSiO,TiO,ZrO等の金属酸化物或いはアートン、ポリカーボネート、ポリウレタン、アクリル、脂環状樹脂からなる多層膜であって、単層から複数層積層した構成をとることができる。
また本発明の照明装置は、先に記載の照明装置であって、前記プリズム形状が、前記出射面に形成された複数の突条により構成され、前記突条の前記伝搬光の進行方向側に斜面部が形成されたことを特徴とする。
このような構成とすることで、前記伝搬光を出射面から出射させる導光板を容易に構成することができる。前記突条は、前記斜面部を有していればその形状に特に限定はない。
また本発明の照明装置においては、前記斜面部に入射する伝搬光の進行方向と、該伝搬光の反射光の進行方向との成す角度が鈍角である構成とすることが好ましい。
このような構成とすることで、突条の斜面部に入射する光が前記斜面部を透過して漏れ出る光となるのを効果的に防止することができ、前記斜面部で反射されて被照明体を照明する光量を増加させることができ、高輝度の照明装置を提供することができる。
また本発明の照明装置においては、前記斜面部に入射する伝搬光の進行方向と、該伝搬光の反射光の進行方向との成す角度が、90°以上150°以下とされた構成とすることが好ましい。
このような構成とすることで、前記斜面部を透過して漏洩する光量をより効果的に低減することができ、高輝度の照明装置を提供することができる。
また本発明の照明装置においては、前記斜面部の内面が、前記出射面の外面側を向くように形成された構成とすることが好ましい。
このような構成とすることで、前記斜面部により前記伝搬光を効率よく導光板の出射面側へ出射させることができる照明装置が得られる。
前記伝搬光は、光源から導光板に導入された後、導光板の上下面で全反射を繰り返しながら進行するためある程度散乱された光となっており、伝搬光の水平面に対する角度分布は、導光板内部における伝搬距離に応じて変化し、例えば1mm厚のアクリル樹脂製の導光板では、光源の近傍では±40°前後の角度分布となり、光源から50mm程度離れた位置では、±20°前後の角度分布となる。
従って、この伝搬光の角度分布に応じて斜面部の傾斜角度を設定することで、より均一な照明光を得ることができる。
また本発明の照明装置は、前記突条の頂部に平坦部が形成された断面視略台形状とされた構成とすることもできる。
このような構成とすることで、突条の頂部が平坦部とされていることで、前記両斜面部以外の出射面に入射した伝搬光が外側へ漏れ出にくくなるので、前記斜面部により反射されて意図した方向へ進行する光の割合を増加させることができ、実質的に照明装置の輝度を高めることができる。
また本発明に係る照明装置は、前記突条が、断面視くさび状に形成された構成としてもよい。
本発明に係る照明装置において、前記斜面部の傾斜角度が、40°以上60°以下とされた構成とすることが好ましい。
上記傾斜角度は、前記導光板の水平基準面と前記斜面部との成す角度である。
このような構成とすることで、前記斜面部に入射する光を効率よく反射させることができ、高輝度の照明装置とすることができるとともに、前記斜面部における漏れ光を低減でき、フロントライトに用いた場合に、高コントラストの表示を得やすくなる。
本発明に係る照明装置は、前記光源が、前記導光板の側端面に沿って配設されたバー導光体と、該バー導光体の端面部に配設された発光素子とを備えた構成とすることができる。
このような構成とすることで、前記バー導光体によりその延在方向に均一に光が伝搬されるので、導光板側端面に入射する光が前記側端面内で均一に分布された状態となり、その結果導光板の出射面内での光量分布を均一化することができる。
次に本発明の導光体は、光を内部に導入するための側端面と、該側端面から導入されて内部を伝搬する前記光を出射させる出射面とを有し、前記側端面と出射面とが互いに交差する向きに形成されており、前記出射面に、当該導光板内部の伝搬光を反射させて前記出射面側に出射させるための突条が複数形成され、前記突条が、その伝搬光進行方向側に斜面部を有し、前記導光板の出射面と反対側の面には、保護層が積層されたことを特徴とする。
係る導光体によれば、側端面から導入した光を効率よく出射面から出射させることができ、点光源を用いて面発光させるための素子として好適な導光体を提供することができる。上記導光体は、光源の配設面と、出射面とが交差する向きに配置されていれば、平板状、棒状等の種々の形状に適用することができる。
また、導光板の出射面と反対側の面に保護層が積層されているので、導光板に傷等が付くおそれがない。また、保護層を積層することでフロントライトカバーを省略することができ、部品点数を削減できる。
更に、導光板に保護層が直接積層されているため、導光板と保護層との間に空気層が形成されず、このため従来のような後方散乱光の発生が少なくなり、輝度を高めることができる。
また、保護層は従来のフロントライトカバーに比べて薄く形成されているので、保護層自体による光吸収を少なくすることができ、輝度を高めることができる。
次に本発明の液晶表示装置は、先のいずれかに記載の照明装置を、液晶パネルの前面又は背面に備えたことを特徴とする。
このような構成とすることで、高輝度の表示が得られる液晶表示装置を提供することができ、特に、前記照明装置を液晶パネル前面に配設するならば、従来に比して高コントラストの表示が得られる液晶表示装置を提供することができる。
本発明の照明装置によれば、導光板の出射面と反対側の面に保護層が積層されているので、導光板に傷等の付くおそれがない。
また、保護層を積層することでフロントライトカバーを省略することができ、部品点数を削減できる。
更に、導光板に保護層が直接積層されているため、導光板と保護層との間に空気層が形成されず、このため従来のような後方散乱光の発生が少なくなり、輝度を高めることができる。
また、保護層は従来のフロントライトカバーに比べて薄く形成されているので、保護層自体による光吸収を少なくすることができ、輝度を高めることができる。
また、出斜面側にプリズム形状を形成することで、導光板内部を伝搬する光が、出射面と反対側の面から漏れ出るのを効果的に防止することができるので、例えば表示装置のフロントライトとして上記構成の照明装置を用いるならば、表示装置正面方向への漏れ光を著しく低減することが可能であり、高コントラストの表示を得ることができる。また、導光板の出射面と反対側の面は平坦面とすることができるので、表示装置のフロントライトに適用した場合には、表示面側に前記平坦面が配置され、前記プリズム形状を保護できるという利点が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態であるフロントライトを備えた液晶表示装置の斜視構成図であり、図2は、図1に示す液晶表示装置の断面構成図である。また、図3は、図2に示すフロントライトの導光状態を説明するための部分断面構成図である。本実施形態の液晶表示装置は、図1及び図2に示すように、フロントライト(照明装置)10と、その背面側(図示下面側)に配設された液晶パネル20とを備えて構成されている。
フロントライト10は、図1に示すように、略平板状の透明の導光板12と、その側端面12aに沿って配設されたバー導光体13と、このバー導光体13の長さ方向の少なくとも一方の端面に配設された発光素子45と、を備えて構成されている。すなわち、本実施形態に係るフロントライト10では、発光素子45とバー導光体13とが光源とされ、導光板12の側端面12aが導光板の入光面とされている。
また、図2に示すように、導光板12の液晶パネル側面(図示下面)12bは、導光板12の側端面12aと略平行に延在する複数の突条14が配列形成された、断面略鋸刃状とされている。
更に、図2に示すように、導光板12の液晶パネル側面と反対側の面(図示上面)12cには、保護層15が積層されている。
液晶パネル20は、対向して配置された上基板21と下基板22とを備えて構成された反射型の液晶表示装置であり、図1に点線で示す矩形状の領域20Dが液晶パネル20の表示領域とされており、表示領域20D内に図示略の画素がマトリクス状に形成されている。
上記構成の液晶表示装置は、液晶パネル20の表示領域20D上に導光板12が配置され、この導光板12を透過して液晶パネル20の表示を視認できるようになっている。また、外光が得られない暗所では、発光素子45を点灯させ、この発光素子45から出射された光をバー導光体13を介して導光板12の入光面12aから導光板内部へ導入し、導光板内部を伝搬する光(伝搬光)を導光板12の図示下面(出射面)12b側から液晶パネル20へ向けて出射させ、液晶パネル20を照明するようになっている。
フロントライト10の導光板12は、図2及び図3に示すように、液晶パネル20の表示領域上に配置されて発光素子45から出射された光を出射面12b側から液晶パネル20に出射する平板状の部材であり、透明なアクリル樹脂などから構成されている。図2の部分断面図に示すように、導光板12の出射面12bには、複数の突条14が互いに平行に平面視ストライプ状に形成されてプリズム形状を成しており、出射面12bと反対側面(対向面)12cは、平坦面に形成されている。
図3に示すように、出射面12bに形成された突条14は、出射面12bの水平基準面zに対して傾斜して形成された一対の斜面部により構成された縦断面くさび状のもので、これらの斜面部の一方が緩斜面部14aとされ、他方がこの緩斜面部14aよりも急な傾斜角度に形成された急斜面部(斜面部)14bとされている。また、前記緩斜面部14aは、出射面12bの水平基準面zに対して傾斜角θを有して形成され、急斜面部14bは傾斜角θを有して形成されており、両者の傾斜方向は水平基準面zの法線に対して同一方向とされている。すなわち、急斜面部14bの外面が導光板12の対向面12c側を向き、内面は出射面12bの外側を向くように形成されている。
そして、導光板12内部を図3では左側(バー導光体13側)から右側へ伝搬する光を、出射面12bの急斜面部14bにより出射面12b側へ反射して導光板12の背面側に配置された液晶パネル20に向けて出射させるようになっている。
また、図2に示すように、導光板12の対向面12cに積層された保護層15は、対向面12cの全面に積層されている。この保護層15は、導光板12よりも硬い材質から構成されており、一般的には少なくとも可視光域内で吸収を持たない高分子材料或いは誘電体層が選択される。具体的には、アートン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、脂環式樹脂等の透明樹脂、或いはSiO,TiO,ZrO等の酸化物膜、及びその複合体により形成されている。
また、この保護層15は防反射層を兼ねていて、外部から導光板12に入射する外部光の後方散乱を抑制して、液晶表示装置のコントラスト比を高めている。
保護層15の厚みは、0.05μm以上100μm以下の範囲が好ましく、0.1μm以上10μm以下の範囲がより好ましい。保護層15の厚みが0.05μmより薄いと、導光板12に傷が発生し易くなるので好ましくなく、厚みが100μmを越えると、保護層15による光吸収量が増大し、液晶表示装置の輝度が低下してしまうので好ましくない。
次に、図3及び図4を参照して前記急斜面部14bによる伝搬光の反射作用について説明する。図4は、図3に示す急斜面部14bを拡大して示す部分断面構成図である。本実施形態に係るフロントライト10では、図4に示すように、導光板12内部から急斜面部14bに入射する伝搬光Linと、急斜面部14bによる前記伝搬光Linの反射光Loutとの成す角度θが、鈍角となるように、傾斜角θを有して前記急斜面部14bが形成されている。すなわち、この急斜面部14b(突条14)が形成された位置において伝搬光Linが急斜面部14bに対して45°を越える入射角で入射するようにしている。これにより、急斜面部14bに入射した伝搬光Linが透過されるのを最大限防止することが可能になり、その結果急斜面部14bで反射される光量が増加し、フロントライト10の輝度が向上する。
尚、本発明者は上記急斜面部14bの傾斜角の最適化によりフロントライト10の照明光量を増加させ得ることを検証しており、後述の実施例に詳述している。
フロントライト10では、図3に示す緩斜面部14aの傾斜角θは、水平基準面zに対して0.5°以上5°以下の範囲とされ、急斜面部14bの傾斜角θは40°以上60°以下の範囲とされることが好ましい。このような範囲とするならば、導光板12面内を伝搬する光を効率よく液晶パネル20へ出射させることができ、明るい表示が可能な液晶表示装置を構成することができる。緩斜面部14aの傾斜角θの範囲が、0.5°未満では、フロントライトの平均輝度が低下し、5°を越える場合には、導光板面内での出射光量を均一化することができなくなる。また、急斜面部14bの傾斜角度θが、40°未満の場合、及び45°を越える場合には、急斜面部14bを透過して漏れ出る光量が多くなり出射面12bからの出射光量(すなわちフロントライト10の輝度)が低下するため好ましくない。
また、本実施形態のフロントライト10では突条14のピッチP(プリズム溝14の頂点部の間隔、あるいは底頂部の間隔)は、導光板の出射面12b面内で一定とされている。さらに、本実施形態のフロントライト10の場合は突条14の高さh(水平基準面zと、突条14の底頂部との距離)も出射面12bの面内で一定とされている。
尚、突条14のピッチP及び高さhは、必ずしも出射面12bの面内で一定とする必要はなく、これらを変化させて突条14を形成しても本発明の技術範囲を超えるものではない。また、それぞれの突条14の傾斜角度θ及びθを変化させて突条14を形成しても本発明の技術範囲を超えるものではない。
次に、図5に示すように、導光板12から出射された出射光(図5における光I)は、図示略の液晶表示パネルに内蔵された反射板により反射され、反射光(図5における光J)となって導光板12に再度入射する。導光板12に入射した反射光Jは、保護層15を透過して観察者側に出射される。保護層15が導光板12に密着しているため、保護層15と導光板12との界面における反射光Jの後方散乱光が少なくなって、反射光Jの減衰が抑えられる。また保護層15の厚みが従来のフロントライトカバーに比べて薄いので、保護層による反射光Jの光吸収が少なくなって、反射光Jの減衰が抑えられる。
更に、図5に示すように、本実施形態の液晶表示装置においては、液晶表示装置の外部から入射する外部光(図5における光K)を液晶表示パネルの反射板により反射させることで、この外部光Kを照明光として利用する場合もある。本実施形態における保護層15は防反射層を兼ねているので、外部光Kが保護層15に入射した際には、保護層15と外部の空気との界面における外部光Kの後方散乱光が少なくなって、外部光Kの減衰が抑えられる。
このように、保護層15を導光板12に積層させることで、反射光J、外部光Kの後方散乱光を少なくすることができ、液晶表示装置の輝度を向上できる。また保護層15による光吸収が少ないことによっても、液晶表示装置の輝度を向上できる。
更に、導光板12の観察者側の面に保護層15が積層されているので、導光板12に傷等が付くおそれがない。また、保護層15を積層することで従来のフロントライトカバーを省略することができ、部品点数を削減できる。
次に、バー導光体13は、透明なアクリル樹脂等の材料からなる棒状の部材で、導光板12の側端面12aに沿って配置される。このバー導光体13の背面(導光板12と反対側面)には、図示略のプリズム形状が加工されており、端面から導入されてバー導光体13の長さ方向に伝搬する光を導光板12の側端面12aに均一に照射できるようになっている。
液晶パネル20は、対向して配置された上基板21と下基板22との間に液晶層23が挟持され、この液晶層23が基板21,22の内面側周縁部に沿って平面額縁状に設けられたシール材24により封止された構成とされている。上基板21の内面側(下基板22側)には、液晶制御層26が形成されており、下基板22の内面側(上基板21側)には、フロントライト10の照明光や外光を反射させるための金属薄膜を有する反射層27が形成され、この反射層27上に液晶制御層28が形成されている。
液晶制御層26,28は、液晶層23を駆動制御するための電極や、配向膜等を含んで構成されており、上記電極をスイッチングするための半導体素子等も含むものである。また、場合によってはカラー表示のためのカラーフィルタを備えていてもよい。
反射層27は、液晶表示パネル20に入射した外光やフロントライト10の照明光を反射させるためのアルミニウムや銀などの高反射率の金属薄膜からなる反射膜を備えるものであり、特定の方向で反射光が強くなり液晶表示装置の視認性が低下するのを防止するための光散乱手段を備えることが好ましい。この光散乱手段としては、反射膜に凹凸形状を付与したものや、樹脂膜中に樹脂膜を構成する材料と異なる屈折率の樹脂ビーズを分散させた散乱膜等を用いることができる。
上記構成を備えた本実施形態の液晶表示装置では、液晶パネル20の前面に配設されたフロントライト10の導光板12の出射面12bにプリズム形状が形成されており、出射面12bの突条14の急斜面部14bが、導光板12内部から入射する伝搬光に対して、鈍角の反射光を生じさせるように形成されていることで、急斜面部14bに入射する伝搬光の反射率を向上させることができ、もって照明光の輝度を高めることができる。また、上記のように急斜面部14bの反射率が向上することで、液晶表示装置正面方向(フロントライト10上方)への漏れ光量が低減される。さらに、前記プリズム形状が液晶パネル20と対向する面に形成されているので、突条14が破損するおそれが無く、従来のフロントライトに比して耐久性に優れるものとされている。
従って、本発明の液晶表示装置によれば、フロントライト10を点灯させた反射表示において、高輝度、高コントラストの高品質の表示が得られる。
また、観察側の最上面がフラットな面となっているため、入力装置を配置する際に光の透過性が良くなったり、安定な設置が可能になるというメリットもある。
また本実施形態では、保護層15として単一膜からなるものを例示したが、本発明に係る保護層は単一膜のものに限らず、金属酸化物等の誘電体層からなる多層膜であっても良い。この場合の多層膜としては、透明材料を2層〜10層程度に積層したものが好ましい。また多層膜を構成する透明材料の種類については、全ての層を同じ透明材料で構成しても良く、透明材料の材質を層毎に代えても良い。ここで用いる透明材料の材質としては、アートン、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、脂環式樹脂等の透明樹脂、或いはSiO,TiO,ZrO等の酸化物膜等を例示できる。このような構成とすることで、単一材料よりも防反射層としての効果が発揮されやすくなり、後方散乱を減少させ、コントラスト向上と表面の傷耐性の向上に大きな効果を発揮することができる。
(照明装置の他の形態)
上記実施の形態では、導光板出射面12bのプリズム形状として、突条14を断面くさび状とし、出射面12bを断面視鋸刃状とした形状を備えたフロントライトについて説明したが、この出射面12bのプリズム形状は、先の形状に限定されず、前記急斜面部を利用して効率よく照明光を出射できる構造を有していればよい。図6は、本発明に係る照明装置の他の実施形態である、断面略台形状の突条が複数配列形成された断面略矩形波状の出射面12bを有する導光板を備えたフロントライトの部分断面構造を示す図である。
図6に示すフロントライト30は、図1及び図2に示すフロントライト10の導光板12に代えて、図6に示す部分断面構造を有する導光板32を備えたものであり、その全体の外観は、図1に示すフロントライト10とほぼ同様である。
導光板32はその下面側が出射面32bとされ、出射面32bと反対側が対向面32cとされており、出射面32bには紙面垂直方向に延在する複数の突条34が配列形成されており、対向面32cは平坦面とされている。また出射面と反対側の対向面32cには上記実施形態の保護層15と同一構成の保護層35が積層されている。
上記突条34は、平坦部34aを天井部とし、その幅方向両側に第1斜面部(斜面部)34bと第2斜面部34cとが形成された断面略台形状であり、前記第1斜面部34bは、水平基準面zに対して傾斜角θを有して傾斜しており、第2斜面部34cは傾斜角θを有して傾斜して形成されている。また、第1斜面部34bと第2斜面部34cとは、導光板34の法線に対して同一側に傾斜している。
隣接する突条34,34間は、平坦面に形成された底面部34dとされており、本実施形態のフロントライトでは、前記第1、第2斜面部34b、34c以外の出射面32bの平面領域は、突条34の平坦部34aとともに水平基準面zと平行な平坦面となるように形成されている。
上記第1斜面部34bの傾斜角θは、図3に示す急斜面部14bの傾斜角θと同様に、第1斜面部34bに入射する伝搬光に対して鈍角(θ)を成す方向の反射光を生じさせる構成とされ、突条34のピッチPや高さhも、図3に示す突条14と同様に出射面32b面内で一定とされている。
上記第2斜面部34cの傾斜角θは、40°以上60°以下の範囲とすることが好ましい。上記範囲とすることで、第1斜面部34bから漏れ出る光が少なくなり、フロントライトの輝度を高めることができる。
上記構成を備えた本実施形態のフロントライト30によっても、第1斜面部34bに入射する光を効率よく反射させて照明光とすることができるので、高輝度の照明光が得られる。また、前記第1斜面部34bを透過して対向面32c側へ出射される光量が低減されるので、表示装置の前面に配設した場合にコントラストを低下させることがなく、高品位の表示を得ることができる。
また、斜面部34b、34c以外の出射面32bの平面領域が平坦面とされていることで、導光板32内部を伝搬する光が斜面部以外の面から漏れ出にくい構造となっており、光源の利用効率を高めて照明光の輝度を向上させることができる。
尚、上記実施の形態では、本発明に係る照明装置をフロントライトとして用いた場合について説明したが、液晶パネルの背面に配設して用いるバックライトとしても本発明の照明装置は好適に用いることができ、その場合には、前記プリズム形状が形成された導光板面を液晶パネルの背面と対向させて配置すれば良く、この構成によっても、従来のバックライトに比して高輝度の照明光が得られ、明るい表示の液晶表示装置を提供することができる。
(フロントライトの別の形態)
次に本発明に係るフロントライトの別の形態について図面を参照して説明する。図7にはフロントライトの断面構成図を示し、図8には、図7に示すフロントライトを備えた液晶表示装置の使用例の断面構成図を示す。
このフロントライト210は、図7に示すように、略平板状の透明の導光板212と、その側端面212aに沿って配設されたバー導光体213と、バー導光体213の長さ方向の少なくとも一方の端面に配設された図示略の発光素子と、を備えて概略構成されている。また導光板212の上面12cには、先に説明した図2および図3と同様に保護層が設けられている。なお図7においては保護層の図示を省略している。
また、図7に示すフロントライト210には、バー導光体213とこのバー導光体213に隣接する導光板212の一部とを覆うカバー部材214が備えられている。バー導光体213に隣接する導光板212の一部は、その板厚が導光板212本体の板厚よりも小さく設定された薄板部212dとされている。すなわち、薄板部212dの厚み方向両側には、導光板212の出射面12bおよび反対側面12cに対する段部212e,212eがそれぞれ設けられており、この段部212eによる段差分だけ薄板部212dの厚みが薄くされている。
更に、この薄板部212dには前述の側端面212aが含まれており、この側端面212aには薄板部212dと同じか若しくは薄い厚みのバー導光体213が取り付けられている。
次に図7に示すように、カバー部材214は、例えばアルミニウム板が断面視略略コ字状に成形されて構成されている。カバー部材214の内側には凹部214aが形成されている。この凹部214aには、例えば光反射性に優れた銀の薄膜が形成されている。そして、この凹部214aに、バー導光体213および導光板212の薄板部212dがはめ合わされている。
また、カバー部材の凹部214aを区画する一対の板片部214b,214bの厚みが、先の導光板212の段部212eの段差とほぼ同じ大きさとされている。これにより、カバー部材214がバー導光体213および導光板212にはめ合わされた際に、カバー部材214の上面214cおよび下面214dがそれぞれ、導光板212の反対側面12cおよび出射面12bとの間で同一面が形成されるように構成されている。すなわち、カバー部材214が導光板212と同一面を形成している。なお、カバー部材214の厚みは導光板の厚みよりも僅かに薄くしても良い。
具体的な寸法関係について説明すると、導光板212の厚みが0.8mmないし1.0mmの範囲に設定され、薄板部の厚みが0.4mmないし0.8mmの範囲に設定され、段部212eの段差が0.1mmないし0.3mmの範囲に設定され、カバー部材214の板片部214bの厚みが0.1mmないし0.3mmの範囲に設定されている。そして、段部212eの段差と板片部214bの厚みとが同じ大きさか、あるいは段部212eの段差よりも板片部214bの厚みが薄く設定されている。
カバー部材214がバー導光体213全体に装着されることにより、バー導光体213からの光が漏れることがなく、光源からの光のほぼ全部を導光板212に照射させることができる。
また、カバー部材214がバー導光体213および導光板212に装着された場合でも、導光板212の上面である反対側面12cとカバー部材214の上面214cとが同一面を形成するので、導光板212の厚み方向にカバー部材214が張り出されることがない。これにより、図8に示すように、本実施形態のフロントライト210を液晶パネル20とともに携帯電話等の機器に搭載させた場合に、フロントライト210を保護するための機器側の透明カバー300と、フロントライト210のカバー部材214とが相互に干渉するおそれがない。このため、フロントライト210と透明カバー300との間に隙間が生じることがなく、機器の薄型化を図ることができる。
(フロントライトのその他の形態)
図9には、フロントライトのその他の形態の一例を示す。この図9に示すフロントライト310は、図7の場合と同様に導光板212とバー導光体213とカバー部材214とから概略構成されている。そして、導光板212の出射面12b側に防反射層317が積層されている。
この防反射層317は、サブミクロンオーダーの微細な凹部又は凸部を格子状に配列形成されてなるものである。この防反射層317について、図10及び図11参照して以下に説明する。図10は、反射防止層317の表面形状を模式的に示す部分斜視図である。図11は、防反射層317を構成する微細な凸部(凹部)の配列の例を示す模式平面図であり、図11Aは前記凸部を正方格子状に配列させた例であり、図11Bは、千鳥格子状に配列させた例である。
図10に示すように、防反射層317の表面には、直径0.15〜0.4μm程度の多数の微細な凸部307が千鳥格子状に配列されて形成されており、幅広い波長域の光を高い透過率で透過させることができるようになっている。このような微細な凹凸形状を設けることにより光の反射を防止できるのは、独Faunhofer Gesellshaft社の記述情報に開示されているように、それぞれの凸部が可視領域の波長以下の高さ及び繰り返しピッチで配列形成されているために、入射した光の反射が生じないことによる。
そして、この防反射層317が蒸着されていることで、導光板212内部を伝搬する光が出射面12bに入射した際に反射光がほとんど生じず、効率よく液晶パネル20を照明できるようになっている。また、出射面12bの内面側での反射がほとんど生じないことで、出射面12bで反射された光が使用者に到達することにより生じる白化現象を抑え、コントラストを向上させて表示品質を向上させることができる。
また、反射型の液晶パネル20により反射された光が、導光板212の出射面12bに入射する際にも、この防反射層317が有効に作用し、高い透過率で液晶パネル20の反射光を透過させ、結果として高輝度の表示が得られるようになっている。これは、液晶パネル20の反射光が、導光板212の出射面12bで反射されると表示光の一部が損失されて輝度が低下することとなり、また出射面12bでの反射により導光板212の白化がおこるために表示のコントラストが低下することとなるが、本発明に係る導光板212では、防反射層317が設けられていることで、上記の現象を防止することができるためである。
本発明において、凸部307のピッチは0.3μm以下とすることが好ましく、また凸部307の高さは0.2μm以上とすることが好ましい。これは、ピッチが0.3μmを越えると、導光板212に光を入射させた際に色づきが発生するからである。また、凸部307の高さが0.2μm未満であると、防反射効果が不十分であり、反射率が高くなるからである。
上記凸部307のピッチは、小さくするほど防反射層317の透過率を高めることができるが、0.2μm以下の極微細な凸部307を、均一な寸法で配列形成するのは困難であり、製造コストの増加の原因となるため、実用的には凸部307のピッチの下限値は、0.2μm程度である。
次に、防反射層317を構成する凸部307の配列について図11を参照して以下に説明する。本実施形態に係る防反射層317においては、凸部307は、図11Aに示す正方格子状、図11Bに示す千鳥格子状のいずれに配列されていてもよいが、図11Bに示す千鳥格子状とすることが好ましく、その実効ピッチが最小となる方向と、導光板212の面内における主導光方向とが平行となるようにして防反射層317を形成するのがよい。
導光板212面内の主導光方向は、図11A,Bに示すように、本実施形態のフロントライト310のように導光板212の側端面12aに棒状のバー導光体213が配設されている場合には、バー導光体213の光出射面から導光板212側端面に向かう方向(導光板側端面12aからこの側端面12aの対向面に向かう方向)とされる。
また、図11Aにおいて、凸部307の実効ピッチPeは、図示上下方向において、隣接する凸部307のピッチPと等しく、図11Bの上下方向では、図示斜め方向に隣接する凸部307,307の中心間の図示上下方向の距離が実効ピッチPeとされ、実際のピッチPの1/2に等しくなる。
このように、図11Aに示す正方格子状の配列よりも図11Bの千鳥格子状の配列の方が、凸部307の実効ピッチPeを小さくすることができ、この実効ピッチPeが最小となる方向と、導光板212の主導光方向を平行にすることで、防反射層317における光の反射をより生じ難くすることができ、防反射層317において透過/反射した光が色づいて液晶表示装置の色再現性が低下するのを防止することができる。
従って、図11に示す正方格子状に凸部307を配列させた場合でも、導光板212の主導光方向が図示上下方向の時、凸部307の配列方向を図示斜め45°方向とすることで実効ピッチPeを小さくすることができる。逆に、図11Bに示す千鳥格子状の配列としても、主導光方向が図示上下方向の場合に、図に示す配置ではなく、例えば凸部107の配列方向が図示左右方向となるように(隣接する凸部307の中心同士を結ぶ直線の向きが図示左右方向となるように)配置した場合には、図示上下方向での実効ピッチPeが凸部307のピッチPと等しくなるため、実効ピッチPeが最小となるように配置した場合よりも防反射効果が低下することとなる。
本実施形態に係る導光板212においては、導光板212の主導光方向における上記凸部307の実効ピッチは、0.15μm以下とすることが好ましい。このような範囲とすることで、防反射層317の防反射効果を高めることができ、液晶表示装置の表示品質を向上させることができる。実効ピッチが0.15μmを越えると、防反射層317の防反射特性を向上させる効果が小さくなる。
尚、本発明に係る導光板212において、反射防止層317は、出射面12bのみに蒸着されるものではなく、バー導光体213が配置される側端面12aにも反射防止層を形成しても良い。このような構成とすることで、バー導光体213から導光板212に光が導入される際の導光板212の側端面12aでの反射も抑えることができるので、光源の利用効率を更に高めて、フロントライト310の輝度を向上させることができる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとするが、以下の実施例は本発明の技術範囲を限定するものではない。
(実施例1)
本例では、図1から図3に示す新規形状の導光板と、図12に示す従来形状の導光板について、伝搬光を出射させるための斜面部の傾斜角を、伝搬光の入射角に対して最適化した場合の出射光量と漏れ光量の比較を行った。
表1は、本例で比較した導光板の各部のパラメータをまとめて示す表であり、この表において新規形状は図3に示す導光板、従来形状は図12に示す導光板を示している。また、新規形状におけるθ,θは、図3に示す傾斜角をそれぞれ示し、従来形状におけるθ,θは、図12に示す傾斜角をそれぞれ示している。また、導光板の大きさは、70mmW×50mmL×1.0mmtで共通とし、材質はいずれもアクリル樹脂とした(屈折率を1.48とした)。
次いで、上記条件で、各形状の導光板の入光面から1Lumenの光束を入射させた際に、LCD側(液晶パネル側)に出射される光束と、観察者側に出射される光束とを計算した結果を表1に併記する。表1から明らかなように、本発明の構成を有する新規形状の導光板では、LCD側へ出射される光束が従来形状に比して大幅に増加しており、更に、観察者側に漏れ出る光束が著しく低減されることが確認された。特に、急斜面部14bの傾斜角θを45°〜50°の範囲とすれば、照明輝度が高く、漏れ光量が少ない導光板が得られることが確認された。
Figure 2005005264
(実施例2)
次に、図3に示す本発明に係る導光板12の出射面12bに形成された突条14と、図12に示す従来の導光板112の上面に形成された突条14とにおける、導光板内部から入射する伝搬光に対する反射特性を比較した。比較結果を以下の表2〜表5に示す。表2及び表3は、本発明に係る導光板である新規形状のものの反射特性であり、表4及び表5が従来形状のものの反射特性である。また、表2及び表4は、導光板の構成材料をアートン(商品名:JSR社製)とした場合の結果であり、表3及び表5は導光板の構成材料をアクリル樹脂とした場合の結果である。
これらの表において、入光角は、例えば表2,3では図4に示す図では角度θに相当し、急斜面部14bに導光板12内部側から入射する光の水平基準面zに対する角度を示している。また、入光角の正負は導光板内部から急斜面部14bに向かって進行する光の入光角を正としており、新規形状と従来形状とで入光角の正負が同一であっても、新規形状では導光板の上面から下面に向かう光の角度、従来形状では導光板の下面から上面に向かう光の角度を示している。本実施例では、上記入光角を0°〜8°の範囲で変化させた。
傾斜角は、表2,3では急斜面部14bの傾斜角θを示し、表4,5では図12に示す急斜面部114bの傾斜角θを示しており、本例では上記各入光角で入射する光を導光板鉛直方向(水平基準面z法線方向)に反射させる傾斜角である。
余裕角は、上記入光角に対して、導光板鉛直方向の反射光を生じさせるように急斜面部の傾斜角θを設定した場合に、急斜面部に入射する伝搬光の入射角と、導光板の臨界角との差を示しており、余裕角が負であると、入射角が臨界角よりも浅くなり、急斜面部を透過して漏れ光となる。
Figure 2005005264
Figure 2005005264
Figure 2005005264
Figure 2005005264
上記表2〜表5に示すように、本発明の構成を備えた新規形状の導光板は、余裕角が正となる入光角範囲が従来形状の導光板に比して広くなっている。つまり、新規形状の導光板では、急斜面部に入射する伝搬光の角度分布において、より広い角度範囲の伝搬光を反射することができ、これにより照明輝度が高くなる。
(実施例3)
本例では、図1から図3に示す新規形状の本発明の導光板と、図12に示す従来形状の導光板を用いた液晶表示装置について、輝度とコントラストの比較を行った。
新規形状3の導光板として、図3に示す傾斜角θを2.8°、θを45°とし、導光板の大きさを70mmW×50mmL×1.0mmtとし、材質をアクリル樹脂とし(屈折率を1.48とした)、導光板に積層する保護層を厚さ500Å(50nm)のウレタンアクリレート系ハードコート剤を紫外線硬化させたものを用いた。
また従来形状3の導光板として、図12に示す傾斜角θを2.8°、θを45°とし、導光板の大きさを70mmW×50mmL×1.0mmtとし、材質をアクリル樹脂(屈折率1.48)とし、更にフロントライトカバーを省略したものを用いた。
また従来形状4の導光板として、図12に示す傾斜角θを2.8°、θを45°とし、導光板の大きさを70mmW×50mmL×1.0mmtとし、材質をアクリル樹脂(屈折率1.48)とし、フロントライトカバーとして厚さ1.2mmのアクリル板を用いた。
次いで、上記条件で、液晶表示装置の輝度とコントラストを比較した。コントラストは、外光有り、フロントライト点灯させた状態で測定した。また輝度は従来形状3の輝度を100とした値を示した。更にコントラストは液晶表示装置単独のコントラストを100とした場合の値を示した。結果を表6に示す。
Figure 2005005264
表6に示すように、新規形状3の導光板を用いた液晶表示装置は、輝度、コントラストの両方について、従来形状3、4よりも優れていることが判る。このように、新規形状3の導光板は、フロントカバーが不要となり、照明装置自体を薄型にすることができる。
本発明の一実施の形態である液晶表示装置を示す斜視構成図。 図1に示す液晶表示装置の断面構成図。 図2に示すフロントライトの導光状態を説明するための部分断面構成図。 図3に示す突条14による伝搬光の反射状態を説明するための部分断面構成図。 図2に示すフロントライトの導光状態を説明するための部分断面構成図。 本発明に係るフロントライトの他の形態を示す部分断面構成図。 本発明に係るフロントライトの別の形態を示す断面構成図。 図7に示すフロントライトを備えた液晶表示装置の使用例を示す断面構成図。 本発明に係るフロントライトのその他の形態を示す断面構成図。 図9に示すフロントライトの要部である防反射層の表面形状を模式的に示す斜視図。 図10に示す防反射層の凸部の配列例を示す説明図であり、図11Aは正方格子状に配列した例、図11Bは千鳥格子状に配列した例である。 従来の照明装置を備えた液晶表示装置の断面構造を示す図。 図12に示すフロントライトの導光状態を説明するための説明図。 図12に示すフロントライトの導光状態を説明するための説明図。
符号の説明
10、30…フロントライト、12、32…導光板、13…バー導光体、14、34…突条、14b…急斜面部(斜面部)、15、35…保護層、34b…第1斜面部(斜面部)、34c…第2斜面部、20…液晶パネル、45…発光素子

Claims (14)

  1. 光源と、該光源の光を側端面から内部に導入し、内部を伝搬する前記光を出射面から出射させる導光板とを備え、
    前記導光板の出射面に、該導光板内部の伝搬光を反射させて前記出射面側に出射させるためのプリズム形状が形成され、
    前記導光板の出射面と反対側の面には、保護層が積層されたことを特徴とする照明装置。
  2. 前記保護層が防反射層であることを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
  3. 前記保護層が透明材料層からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明装置。
  4. 前記保護層が誘電体層を含む多層膜からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の照明装置。
  5. 前記プリズム形状が、前記出射面に形成された複数の突条により構成され、前記突条の前記伝搬光の進行方向側に斜面部が形成されたことを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の照明装置。
  6. 前記斜面部に入射する伝搬光の進行方向と、該伝搬光の反射光の進行方向との成す角度が鈍角であることを特徴とする請求項5に記載の照明装置。
  7. 前記斜面部に入射する伝搬光の進行方向と、該伝搬光の反射光の進行方向との成す角度が、90°以上150°以下とされたことを特徴とする請求項6に記載の照明装置。
  8. 前記斜面部の内面が、前記出射面の外面側を向くように形成されたことを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の照明装置。
  9. 前記突条が、その頂部に平坦部が形成された断面視略台形状とされたことを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の照明装置。
  10. 前記突条が、断面視くさび状に形成されたことを特徴とする請求項5ないし請求項7のいずれかに記載の照明装置。
  11. 前記斜面部の傾斜角度が、40°以上60°以下とされたことを特徴とする請求項5ないし請求項9のいずれかに記載の照明装置。
  12. 前記光源が、前記導光板の側端面に沿って配設されたバー導光体と、該バー導光体の端面部に配設された発光素子とを備えたことを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の照明装置。
  13. 光を内部に導入するための側端面と、該側端面から導入されて内部を伝搬する前記光を出射させる出射面とを有し、前記側端面と出射面とが互いに交差する向きに形成されており、
    前記出射面に、当該導光板内部の伝搬光を反射させて前記出射面側に出射させるための突条が複数形成され、前記突条が、その伝搬光進行方向側に斜面部を有し、
    前記導光板の出射面と反対側の面には、保護層が積層されたことを特徴とする導光体。
  14. 請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の照明装置を、液晶パネルの前面又は背面に備えたことを特徴とする液晶表示装置。

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