JP6840835B2 - 通信装置 - Google Patents

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Description

本開示は、通信装置に関する。
LTE/LTE−A(Advanced)と呼ばれる通信規格に基づく移動体通信システムにおいては、主に、700MHz〜3.5GHz前後の極超短波と呼ばれる周波数の無線信号が通信に利用されている。
また、上記通信規格のような極超短波を利用した通信では、所謂MIMO(Multiple−Input and Multiple−Output)と呼ばれる技術を採用することで、フェージング環境下においても、直接波に加えて反射波を信号の送受信に利用して通信性能をより向上させることが可能となる。MIMOでは、複数のアンテナを使用することとなるため、スマートフォン等のような移動体通信の端末装置に対して、複数のアンテナをより好適な態様で配設する手法についても各種検討されている。例えば、特許文献1には、MIMOを採用することを想定した場合において、移動体通信の端末装置に対して複数のアンテナをより好適な態様で配設する手法の一例が開示されている。
特開2013−70365号公報
ところで、近年では、LTE/LTE−Aに続く第5世代(5G)移動体通信システムについて各種検討がされている。例えば、同移動体通信システムでは、28GHzや39GHzといったミリ波と呼ばれる周波数の無線信号(以下、単に「ミリ波」とも称する)を利用した通信の利用が検討されている。
ミリ波は、極超短波に比べて伝送される情報の量を増加させることが可能となる一方で、直進性が高く伝搬ロスや反射損失が増大する傾向にある。そのため、ミリ波を利用した無線通信においては、主に直接波が通信特性に寄与し、反射波の影響をほとんど受けないことがわかっている。このような特性から、5Gの移動体通信システムにおいては、偏波方向が互いに異なる複数の偏波(例えば、水平偏波及び垂直偏波)を利用してMIMOを実現する、偏波MIMOと呼ばれる技術の導入が検討されている。このような背景から、移動体通信の端末装置のように移動可能に構成された通信装置においても、偏波MIMOの採用が求められている。
そこで、本開示では、移動可能に構成された通信装置において、偏波MIMOをより好適な態様で実現することが可能な技術の一例について提案する。
本開示によれば、無線信号を受信または送信する複数のアンテナ部と、前記複数のアンテナ部のうち少なくともいずれかを介した前記無線信号の送信または受信を制御する通信制御部と、前記通信制御部を収容する筐体と、を含み、前記複数のアンテナ部のそれぞれは、前記筐体の外面のうち法線方向が互いに交差するか、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にある複数の部分領域それぞれの近傍に保持され、当該部分領域に対して略垂直な方向に伝搬し、かつ偏波方向が互いに異なる第1の無線信号及び第2の無線信号を送信または受信する、通信装置が提供される。
以上説明したように本開示によれば、携行可能に構成された装置において、偏波MIMOをより好適な態様で実現することが可能な技術が提供される。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の一実施形態に係るシステムの概略的な構成の一例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る端末装置の構成の一例を示すブロック図である。 比較例に係る通信装置の構成の一例について説明するための説明図である。 パッチアンテナの概要について説明するための説明図である。 同実施形態に係る通信装置の構成の一例について説明するための説明図である。 アンテナ装置としてダイポールアンテナを使用した場合における通信特性のシミュレーション結果の一例を示した図である。 アンテナ装置としてパッチアンテナを使用した場合における通信特性のシミュレーション結果の一例を示している。 変形例1に係る通信装置の構成の一例について説明するための説明図である。 変形例2に係るアンテナ装置の構成の一例について説明するための説明図である。 短絡型パッチアンテナの概要について説明するための説明図である。 変形例3に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。 変形例4に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。 変形例4に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。 ノッチアンテナの概要について説明するための説明図である。 変形例5に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。 モノポールアンテナの概要について説明するための説明図である。 変形例6に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。 逆Fアンテナの概要について説明するための説明図である。 変形例7に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。 ループアンテナの概要について説明するための説明図である。 変形例8に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。 スロットアンテナの概要について説明するための説明図である。 変形例9に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。 実施例1に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例1に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例2に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例2に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例3に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例3に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例4に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例4に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例4に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例5に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例5に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 実施例6に係る通信装置の構成の一例について説明するための説明図である。 実施例7に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。 同実施形態に係る通信装置の応用例について説明するための説明図である。 同実施形態に係る通信装置の応用例について説明するための説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.概略構成
1.1.システム構成の一例
1.2.端末装置の構成例
2.ミリ波を利用した通信に関する検討
3.技術的特徴
3.1.比較例
3.2.構成例
3.3.変形例
3.4.実施例
3.5.応用例
4.むすび
<<1.概略構成>>
<1.1.システム構成の一例>
まず、図1を参照して、本開示の一実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例について説明する。図1は、本開示の一実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例について説明するための説明図である。図1に示すように、システム1は、無線通信装置100と、端末装置200とを含む。ここでは、端末装置200は、ユーザとも呼ばれる。当該ユーザは、UEとも呼ばれ得る。無線通信装置100Cは、UE−Relayとも呼ばれる。ここでのUEは、LTE又はLTE−Aにおいて定義されているUEであってもよく、UE−Relayは、3GPPで議論されているProse UE to Network Relayであってもよく、より一般的に通信機器を意味してもよい。
(1)無線通信装置100
無線通信装置100は、配下の装置に無線通信サービスを提供する装置である。例えば、無線通信装置100Aは、セルラーシステム(又は移動体通信システム)の基地局である。基地局100Aは、基地局100Aのセル10Aの内部に位置する装置(例えば、端末装置200A)との無線通信を行う。例えば、基地局100Aは、端末装置200Aへのダウンリンク信号を送信し、端末装置200Aからのアップリンク信号を受信する。
基地局100Aは、他の基地局と例えばX2インタフェースにより論理的に接続されており、制御情報等の送受信が可能である。また、基地局100Aは、所謂コアネットワーク(図示を省略する)と例えばS1インタフェースにより論理的に接続されており、制御情報等の送受信が可能である。なお、これらの装置間の通信は、物理的には多様な装置により中継され得る。
ここで、図1に示した無線通信装置100Aは、マクロセル基地局であり、セル10Aはマクロセルである。一方で、無線通信装置100B及び100Cは、スモールセル10B及び10Cをそれぞれ運用するマスタデバイスである。一例として、マスタデバイス100Bは、固定的に設置されるスモールセル基地局である。スモールセル基地局100Bは、マクロセル基地局100Aとの間で無線バックホールリンクを、スモールセル10B内の1つ以上の端末装置(例えば、端末装置200B)との間でアクセスリンクをそれぞれ確立する。なお、無線通信装置100Bは、3GPPで定義されるリレーノードであってもよい。マスタデバイス100Cは、ダイナミックAP(アクセスポイント)である。ダイナミックAP100Cは、スモールセル10Cを動的に運用する移動デバイスである。ダイナミックAP100Cは、マクロセル基地局100Aとの間で無線バックホールリンクを、スモールセル10C内の1つ以上の端末装置(例えば、端末装置200C)との間でアクセスリンクをそれぞれ確立する。ダイナミックAP100Cは、例えば、基地局又は無線アクセスポイントとして動作可能なハードウェア又はソフトウェアが搭載された端末装置であってよい。この場合のスモールセル10Cは、動的に形成される局所的なネットワーク(Localized Network/Virtual Cell)である。
セル10Aは、例えば、LTE、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−ADVANCED PRO、GSM(登録商標)、UMTS、W−CDMA、CDMA200、WiMAX、WiMAX2又はIEEE802.16などの任意の無線通信方式に従って運用されてよい。
なお、スモールセルは、マクロセルと重複して又は重複せずに配置される、マクロセルよりも小さい様々な種類のセル(例えば、フェムトセル、ナノセル、ピコセル及びマイクロセルなど)を含み得る概念である。ある例では、スモールセルは、専用の基地局によって運用される。別の例では、スモールセルは、マスタデバイスとなる端末がスモールセル基地局として一時的に動作することにより運用される。いわゆるリレーノードもまた、スモールセル基地局の一形態であると見なすことができる。リレーノードの親局として機能する無線通信装置は、ドナー基地局とも称される。ドナー基地局は、LTEにおけるDeNBを意味してもよく、より一般的にリレーノードの親局を意味してもよい。
(2)端末装置200
端末装置200は、セルラーシステム(又は移動体通信システム)において通信可能である。端末装置200は、セルラーシステムの無線通信装置(例えば、基地局100A、マスタデバイス100B又は100C)との無線通信を行う。例えば、端末装置200Aは、基地局100Aからのダウンリンク信号を受信し、基地局100Aへのアップリンク信号を送信する。
また、端末装置200としては、所謂UEのみに限らず、例えば、MTC端末、eMTC(Enhanced MTC)端末、及びNB−IoT端末等のような所謂ローコスト端末(Low cost UE)が適用されてもよい。
(3)補足
以上、システム1の概略的な構成を示したが、本技術は図1に示した例に限定されない。例えば、システム1の構成として、マスタデバイスを含まない構成、SCE(Small Cell Enhancement)、HetNet(Heterogeneous Network)、MTCネットワーク等が採用され得る。またシステム1の構成の、他の一例として、マスタデバイスがスモールセルに接続し、スモールセルの配下でセルを構築してもよい。
以上、図1を参照して、本開示の一実施形態に係るシステム1の概略的な構成の一例について説明した。
<1.2.端末装置の構成例>
次に、図2を参照して、本開示の実施形態に係る端末装置200の構成の一例を説明する。図2は、本開示の実施形態に係る端末装置200の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、端末装置200は、アンテナ部2001と、無線通信部2003と、記憶部2007と、通信制御部2005とを含む。
(1)アンテナ部2001
アンテナ部2001は、無線通信部2003により出力される信号を電波として空間に放射する。また、アンテナ部2001は、空間の電波を信号に変換し、当該信号を無線通信部220へ出力する。
(2)無線通信部2003
無線通信部2003は、信号を送受信する。例えば、無線通信部2003は、基地局からのダウンリンク信号を受信し、基地局へのアップリンク信号を送信する。
(3)記憶部2007
記憶部2007は、端末装置200の動作のためのプログラム及び様々なデータを一時的に又は恒久的に記憶する。
(4)、通信制御部2005
通信制御部2005は、無線通信部2003の動作を制御することで、他の装置(例えば、基地局100)との間の通信を制御する。具体的な一例として、通信制御部2005は、送信対象となるデータを所定の変調方式に基づき変調することで送信信号を生成し、無線通信部2003に当該送信信号を基地局100に向けて送信させてもよい。また、他の一例として、通信制御部2005は、基地局100からの信号の受信結果(即ち、受信信号)を無線通信部2003から取得し、当該受信信号に対して所定の復調処理を施すことで当該基地局100から送信されたデータを復調してもよい。
以上、図2を参照して、本開示の実施形態に係る端末装置200の構成の一例を説明した。
<<2.ミリ波を利用した通信に関する検討>>
LTE/LTE−A等の規格に基づく通信システムでは、700MHz〜3.5GHz前後の極超短波と呼ばれる周波数の無線信号が通信に利用されている。これに対して、LTE/LTE−Aに続く第5世代(5G)移動体通信システムでは、28GHzや39GHzといったミリ波と呼ばれる周波数の無線信号(以下、単に「ミリ波」とも称する)を利用した通信の利用が検討されている。そこで、ミリ波を利用した通信の概要について説明したうえで、本開示の一実施形態に係る通信装置の技術的課題について整理する。
LTE/LTE−Aのような極超短波を利用した通信では、所謂MIMO(Multiple−Input and Multiple−Output)と呼ばれる技術を採用することで、フェージング環境下においても、直接波に加えて反射波を信号の送受信に利用して通信性能をより向上させることが可能である。
これに対して、ミリ波は、極超短波に比べて伝送される情報の量を増加させることが可能となる一方で、直進性が高く伝搬ロスや反射損失が増大する傾向にある。そのため、無線信号が送受信されるアンテナ間を直接結ぶ経路上に障害物が存在しない環境(所謂LOS:Line of Site)においては、反射波の影響をほとんど受けずに、主に直接波が通信特性に寄与することとなる。このような特性から、ミリ波を利用した通信においては、例えば、スマートフォン等のような通信端末が、基地局から直接送信される無線信号(即ち、ミリ波)を受信する(即ち、直接波を受信する)ことで、通信性能をより向上させることが可能となる。
また、前述したように、ミリ波を利用した通信では、主に直接波が通信特性に寄与し、反射波の影響は少ない。このような特性から、通信端末と基地局との間のミリ波を利用した通信において、直接波として送信される無線信号のうち、偏波方向が互いに異なる複数の偏波(例えば、水平偏波及び垂直偏波)を利用してMIMOを実現する、偏波MIMOと呼ばれる技術の導入が検討されている。なお、本開示において「偏波方向」とは、無線信号(即ち、偏波)が振動する方向に相当する。即ち、無線信号が伝搬する方向と、当該無線信号の偏波方向と、により所謂「偏波面」が規定されることとなる。また、偏波面が大地に対して垂直な偏波が「垂直偏波」に相当し、偏波面が大地に対して水平な偏波が「水平偏波」に相当する。
しかしながら、スマートフォン等の移動体通信達末のように携行可能に構成された端末装置は、当該端末装置を保持するユーザの移動や、当該端末装置を保持する態様の変化等に伴い、当該端末装置の位置や姿勢が時々刻々と変化する。このような状況下では、端末装置と基地局との間の相対的な位置関係もその時々に応じて変化するため、当該端末装置に対して基地局からの直接波が到来する方向も変化することとなる。これは、通信装置自身が移動可能に構成されている場合についても同様である。
また、前述したように、ミリ波は、極超短波に比べて反射損失が大きく、特に、人体により反射されやすい傾向にある。そのため、例えば、端末装置の筐体を保持する手等の部位により、当該端末装置に設けられたアンテナ素子と、基地局との間を直接結ぶ通信経路が遮蔽されると、当該通信経路を伝播するミリ波が当該手等の部位により遮蔽されることとなる。即ち、手等の部位により端末装置が保持される位置に応じて、当該端末装置が、基地局との間の通信においてミリ波を送受信可能な当該端末装置中の位置(即ち、手等により遮蔽されていない位置)も変化することとなる。
以上のような状況を鑑み、本開示では、位置や姿勢が時々刻々と変化するような状況下においても、無線の通信経路を介した他の装置との通信において、直接波を利用した偏波MIMOをより好適な態様で実現することが可能な通信装置を提案する。
<<3.技術的特徴>>
続いて、本開示の一実施形態に係る通信装置の技術的特徴について説明する。
<3.1.比較例>
まず、本実施形態に係る通信装置(例えば、端末装置200)の特徴をよりわかりやすくするために、図3を参照して、比較例に係る通信装置の構成の一例について説明する。図3は、比較例に係る通信装置の構成の一例について説明するための説明図である。なお、以降の説明では、比較例に係る通信装置を、本実施形態に係る通信装置と区別するために、「通信装置290」と称する場合がある。
比較例に係る通信装置290は、略長方形の形状を成す表面及び裏面を有する板状の筐体209を備えている。なお、本説明では、ディスプレイ等の表示部が設けられた側の面を表面と称する。即ち、図3において、参照符号201は、筐体209の外面のうち裏面を示している。また、参照符号203及び205は、筐体209の外面のうち裏面201の周囲に位置する一端面に相当し、より具体的には、当該裏面201の長手方向に延伸する端面を示している。また、参照符号202及び204は、筐体209の外面のうち裏面201の周囲に位置する一端面に相当し、より具体的には、当該裏面201の短手方向に延伸する端面を示している。なお、図3において図示を省略しているが、裏面201の反対側に位置する表面を、便宜上「表面206」とも称する。
また、図3において、参照符号2900a〜2900fは、基地局との間で無線信号(例えば、ミリ波)を送受信するためのアンテナ装置を示している。なお、以降の説明では、アンテナ装置2900a〜2900fを特に区別しない場合には、単に「アンテナ装置2900」と称する場合がある。また、参照符号2901は、個々のアンテナ素子(例えば、アンテナのエレメント)を示している。なお、図3に示す例では、アンテナ素子2901は、所謂ダイポールアンテナとして構成されている。
図3に示すように、通信装置290は、裏面201(換言すると、表面206)の外周に沿って設けられた端面202〜205それぞれの近傍に位置するように、筐体209の内部にアンテナ装置2900が保持(設置)されている。
例えば、アンテナ装置2900aは、端面202及び203の双方の近傍に位置するように筐体209の内部に設けられている。また、アンテナ装置2900aは、ダイポールアンテナとして構成された複数のアンテナ素子2901を有している。具体的には、アンテナ装置2900aが有する複数のアンテナ素子2901のうち、一部のアンテナ素子2901は端面203の長手方向に延伸するように設けられ、他の一部のアンテナ素子2901は端面205の長手方向に延伸するように設けられている。
また、アンテナ装置2900aの場合と同様の思想に基づき、アンテナ装置2900c、2900d、及び2900fが保持されている。即ち、アンテナ装置2900cは、端面203及び204の双方の近傍に位置するように筐体209の内部に設けられている。また、アンテナ装置2900dは、端面204及び205の双方の近傍に位置するように筐体209の内部に設けられている。また、アンテナ装置2900fは、端面205及び202の双方の近傍に位置するように筐体209の内部に設けられている。
また、アンテナ装置2900bは、端面203の近傍に位置するように筐体209の内部に設けられている。また、アンテナ装置2900bは、ダイポールアンテナとして構成された1以上のアンテナ素子2901を有している。具体的には、アンテナ装置2900bが有する複数のアンテナ素子2901は、端面203の長手方向に延伸するように設けられている。
また、アンテナ装置2900bと同様の思想に基づき、アンテナ装置2900eが設けられている。即ち、アンテナ装置2900eは、端面205の近傍に位置するように筐体209の内部に設けられている。
ここで、アンテナ装置が送信または受信可能な偏波の偏波方向について説明する。一般的には、アンテナ装置は、当該アンテナ装置の放射素子や導波素子等のエレメントを流れる電流の向きに応じて、送信または受信可能な偏波の偏波方向が異なる。例えば、ダイポールアンテナの場合には、棒状のエレメントが延伸する方向と偏波方向が略一致する偏波を送信または受信することが可能である(即ち、良好な通信特性を示す)。即ち、ダイポールアンテナが送信または受信することが可能な偏波は、1偏波のみとなる。
そのため、アンテナ装置2900a〜2900fそれぞれが送信または受信可能な偏波の偏波方向は、当該アンテナ装置2900のアンテナ素子2901のエレメントが延伸する方向に応じて決定される。例えば、アンテナ装置2900aは、端面202の長手方向にエレメントが延伸するアンテナ素子2901と、端面203の長手方向に延伸するアンテナ素子2901とを備える。そのため、アンテナ装置2900aは、偏波方向が端面202の長手方向(即ち、図中の方向R)と略一致する偏波と、偏波方向が端面203の長手方向(即ち、図中の方向R)と略一致する偏波と、の2偏波を送信または受信することが可能となる。また、アンテナ装置2900bは、端面203の長手方向に延伸するアンテナ素子2901を備える。そのため、アンテナ装置2900bは、偏波方向が端面203の長手方向(即ち、方向R)と略一致する偏波を送信または受信することが可能となる。なお、以降の説明では、便宜上、偏波方向が図中の方向Rと略一致する偏波を、単に「偏波R」とも称し、偏波方向が図中の方向Rと略一致する偏波を、単に「偏波R」とも称する。また、偏波方向が互いに異なる偏波R及びRとしては、例えば、一方が水平偏波に相当し、他方が垂直偏波に相当し得る。
以上のような構成により、通信装置290は、アンテナ装置2900a〜2900fが各所に配置されているため、当該通信装置290を基準として各方向に向けて伝搬する無線信号を、いずれかのアンテナ装置2900により送信または受信することが可能となる。また、裏面201の法線方向に略一致する方向に伝搬する無線信号については、偏波Rと偏波Rとの2偏波を送信または受信することが可能となる。これは、表面206側についても同様である。また、アンテナ装置2900a〜2900fそれぞれは、例えば、アンテナパターンを基板に配置し、当該アンテナパターンの近傍にIC(Integrated Circuit)を配置することで基板配線を短縮することが可能であるため、設計の自由度が高い。
しかしながら、通信装置290においては、端面202〜205それぞれに着目した場合に、当該端面の法線方向に略一致する方向に伝搬する無線信号のうち送信または受信可能な偏波が、偏波方向が当該端面の長手方向と略一致する偏波のみに限られる。具体的な一例として、端面202の法線方向と略一致する方向に伝搬する無線信号については、偏波Rの1偏波のみを送信または受信することが可能であり、偏波方向が当該端面202の短手方向(即ち、筐体209の厚み方向)と略一致する偏波については送信または受信することが困難である。また、端面205の法線方向と略一致する方向に伝搬する無線信号については、偏波Rの1偏波のみを送信または受信することが可能であり、偏波方向が当該端面205の短手方向(即ち、筐体209の厚み方向)と略一致する偏波については送信または受信することが困難である。
即ち、ミリ波を利用した通信において偏波MIMOを導入した場合に、比較例に係る通信装置290は、端面202〜205それぞれの法線方向と略一致する方向に伝搬する無線信号の送信または受信については、通信特性(例えば、アンテナ利得)が劣化することとなる。
以上、図3を参照して、比較例に係る通信装置の構成の一例について説明した。
<3.2.構成例>
続いて、本実施形態に係る通信装置の構成の一例として、パッチアンテナ(平面アンテナ)を適用した場合の一例について説明する。
まず、図4を参照して、パッチアンテナの概要について説明する。図4は、パッチアンテナの概要について説明するための説明図である。前述したように、ダイポールアンテナは、エレメントが棒状のため電流の流れる向きが1方向となり、送信または受信可能な偏波も1偏波のみとなる。これに対して、パッチアンテナは、給電点を複数設けることで、複数方向に電流を流すことが可能である。例えば、図4に示すパッチアンテナ2111は、平面状のエレメント2113に対して複数の給電点2115及び2117が設けられており、偏波方向が互いに異なる(互いに直交する)偏波R及びRそれぞれを送信または受信可能に構成されている。
次いで、図5を参照して、本実施形態に係る通信装置の構成の一例について説明する。図5は、本実施形態に係る通信装置の構成の一例について説明するための説明図である。なお、以降の説明では、図5に示した本実施形態に係る通信装置を、前述した比較例に係る通信装置や別途後述する各変形例に係る通信装置と区別するために、「通信装置211」と称する場合がある。なお、本説明では、通信装置211は、比較例に係る通信装置290と同様の筐体209を有しているものとして説明する。即ち、図5に示す裏面201及び端面202〜205のそれぞれは、図3に示す例と同様に、筐体209の裏面201及び端面202〜205のそれぞれを示すものとする。これは、図示が省略されている表面206についても同様である。
参照符号2111a〜2111fのそれぞれは、基地局との間で無線信号(例えば、ミリ波)を送受信するためのアンテナ装置を示している。図5に示す例では、アンテナ装置2111a〜2111fのそれぞれは、図4を参照して説明したパッチアンテナ2111として構成されている。なお、アンテナ装置2111a〜2111fのそれぞれが「アンテナ部」の一例に相当する。
図5に示すように、通信装置211は、裏面201及び端面202〜205のそれぞれについて、当該面の少なくとも一部の近傍に位置するように、筐体209の内部にパッチアンテナ2111が保持(設置)されている。このとき、ある面の近傍に位置するように保持されるパッチアンテナ2111は、平面状のエレメント2113の法線方向が、当該面の法線方向と略一致するように保持される。
例えば、アンテナ装置2111a及び2111b(パッチアンテナ2111)は、裏面201の近傍に位置し、かつ法線方向が当該裏面201の法線方向と略一致するように、筐体209の内部に保持されている。このような構成により、例えば、アンテナ装置2111a及び2111bは、裏面201の法線方向と略一致する方向に伝搬する無線信号について、偏波方向が互いに異なる(互いに直交する)偏波R及びRの2偏波を送信または受信することが可能である。なお、このとき偏波R及びRそれぞれの偏波方向は、無線信号が伝搬する方向に対して直交する方向となる。また、図5では明示的に図示してはいないが、表面206についても、裏面201側と同様にパッチアンテナ2111が設置されていてもよい。
また、アンテナ装置2111c(パッチアンテナ2111)は、端面202の近傍に位置し、かつ法線方向が当該端面202の法線方向と略一致するように、筐体209の内部に保持されている。即ち、アンテナ装置2111cは、端面202の法線方向と略一致する方向に伝搬する無線信号について、偏波方向が互いに異なる(互いに直交する)偏波R及びRの2偏波を送信または受信することが可能である。また、アンテナ装置cと同様の思想に基づき、アンテナ装置2111d〜2111fのそれぞれが保持されている。即ち、アンテナ装置2111dは、端面203の近傍に位置し、かつ法線方向が当該端面203の法線方向と略一致するように、筐体209の内部に保持されている。また、アンテナ装置2111eは、端面204の近傍に位置し、かつ法線方向が当該端面204の法線方向と略一致するように、筐体209の内部に保持されている。また、アンテナ装置2111fは、端面205の近傍に位置し、かつ法線方向が当該端面205の法線方向と略一致するように、筐体209の内部に保持されている。
このように、本実施形態に係る通信装置211は、筐体209の外面のうち、互いに異なる方向を向いた各部分領域、即ち、法線方向が互いに異なる複数の部分領域それぞれの近傍にアンテナ装置が保持されている。特に、本実施形態に係る通信装置211は、例えば、裏面201(または、表面206)と、端面202〜205のそれぞれと、のように、筐体209の外面のうち法線方向が交差するか、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にある複数の部分領域それぞれの近傍にアンテナ装置(例えば、パッチアンテナ2111)が保持される。また、当該アンテナ装置は、近傍に位置する当該部分領域の法線方向と略一致する方向(即ち、当該部分領域に略垂直な方向)に伝搬し、かつ偏波方向が互いに異なる複数の偏波(例えば、偏波R及びRの2偏波)それぞれを送信または受信可能に構成されている。なお、上記アンテナ装置により送信または受信される上記複数の偏波((例えば、偏波R及びR)のうち一部の偏波が「第1の無線信号」に相当し、他の一部の偏波が「第2の無線信号」に相当する。
以上のような構成により、本実施形態に係る通信装置211は、筐体209の裏面201、表面206、及び端面202〜205の6面のいずれにおいても、当該面の法線方向と略一致する方向に伝搬する無線信号について、偏波方向が互いに異なる偏波R及びRの2偏波を送信または受信することが可能となる。
ここで、図6及び図7を参照して、アンテナ装置としてダイポールアンテナ及びパッチアンテナのそれぞれを使用した場合における通信特性の一例について説明する。例えば、図6は、アンテナ装置としてダイポールアンテナを使用した場合における通信特性のシミュレーション結果の一例を示した図である。また、図7は、アンテナ装置としてパッチアンテナを使用した場合における通信特性のシミュレーション結果の一例を示している。図6及び図7において、横軸は、アンテナ利得(Antenna Gain)を示している。また、縦軸は、カバレッジ(Coverage)として、各装置を基点とした360度の全球面に対する、アンテナ利得が横軸に示した値以上を示す領域の比率を示している。なお、図6及び図7においては、偏波方向がPhi方向のV偏波、偏波方向がTheta方向のH偏波、及び、全体のそれぞれについてシミュレーション結果を示している。また、図6及び図7は、ターゲットとするアンテナ利得を1.8dBとした場合の一例を示している。
図6に示すように、ダイポールアンテナを使用した場合には、アンテナ利得が1.8dBにおけるカバレッジとして、全体では70%を確保できている。しかしながら、偏波ごとのカバレッジについては、V偏波(Phi方向)については58%に留まり、H偏波(Theta方向)については0.004%と極めて低くなっている。
これに対して、パッチアンテナを使用した場合には、図7に示すように、アンテナ利得が1.8dBにおけるカバレッジとして、全体では100%を確保できている。また、偏波ごとのカバレッジについても、V偏波(Phi方向)及びH偏波(Theta方向)の双方について96%を確保できている。このことから、パッチアンテナを使用した場合には、ほぼ全ての方向において、V偏波(Phi方向)及びH偏波(Theta方向)の双方について良好な通信特性を示していることがわかる。
以上、本実施形態に係る通信装置の構成の一例として、図4〜図7を参照して、パッチアンテナ(平面アンテナ)を適用した場合の一例について説明した。なお、図6及び図7を参照して説明したシミュレーション結果はあくまで一例であり、例えば、ターゲットとなるアンテナ利得は使用されるアンテナに応じて異なる場合がある。
<3.3.変形例>
続いて、本実施形態に係る通信装置の変形例ついて説明する。
(変形例1:ビームフォーミングを行う場合の構成例)
まず、変形例1として、ビームフォーミングと呼ばれる技術を利用する場合における通信装置の構成の一例について説明する。
まず、ビームフォーミングについて概要を説明する。ビームフォーミングとは、アンテナ装置の指向性を向上させる(即ち、ビームを絞る)ことで、当該指向性を向けた方向に伝搬する無線信号を送信または受信する際のアンテナ利得の向上を可能とする技術である。具体的には、ビームフォーミングでは、例えば、複数のアンテナ(例えば、アンテナエレメント)のそれぞれにより送信または受信される無線信号の位相や電力を制御することにより、特定の地点で電波感度が最適化されるように制御する。このような制御により、アンテナ装置の指向性が向けられた方向について無線信号を送信または受信する場合におけるアンテナ利得をより向上させることが可能となる。
次いで、図8を参照して、変形例1に係る通信装置の構成について説明する。図8は、変形例1に係る通信装置の構成の一例について説明するための説明図である。なお、以降の説明では、変形例1に係る通信装置を、前述した実施形態に係る通信装置や他の変形例に係る通信装置と区別するために、「通信装置213」と称する場合がある。なお、本説明では、通信装置213は、前述した実施形態に係る通信装置211と同様の筐体209を有しているものとして説明する。即ち、図8に示す裏面201及び端面202〜205のそれぞれは、図5に示す例と同様に、筐体209の裏面201及び端面202〜205のそれぞれを示すものとする。これは、図示が省略されている表面206についても同様である。
図8において、参照符号2130a〜2130fのそれぞれは、基地局との間で無線信号(例えば、ミリ波)を送受信するためのアンテナ装置を示している。なお、以降の説明では、アンテナ装置2130a〜2130fを特に区別しない場合には、単に「アンテナ装置2130」と称する場合がある。
図8に示すように、変形例1に係る通信装置213は、図5を参照して前述した通信装置211と同様に、裏面201及び端面202〜205のそれぞれについて、当該面の少なくとも一部の近傍に位置するように、筐体209の内部にアンテナ装置2130が保持(設置)されている。
また、アンテナ装置2130は、複数のアンテナ素子2131を含んでいる。例えば、アンテナ装置2131aは、裏面201のうち端面204側の端部近傍に位置するように保持され、複数のアンテナ素子2131が、当該端部が延伸する方向(即ち、端面204の長手方向)に沿って配列されるように設けられている。また、アンテナ装置2131dは、端面205の一部の近傍に位置するように保持され、複数のアンテナ素子2131が、当該端面205の長手方向に沿って配列されるように設けられている。
また、各アンテナ素子2131は、図4及び図5を参照して説明したパッチアンテナ2111と同様の構成を有している。即ち、ある面の近傍に位置するように保持されるアンテナ装置2130において、各アンテナ素子2131は、平面状のエレメント(例えば、図3に示すエレメント2113)の法線方向が、当該面の法線方向と略一致するように保持される。より具体的な一例として、アンテナ装置2130aに着目した場合には、当該アンテナ装置2130aに設けられたアンテナ素子2131は、平面状のエレメントの法線方向が、裏面201の法線方向と略一致するように保持される。これは、他のアンテナ装置2130b〜2130fについても同様である。
以上のような構成により、各アンテナ装置2130は、複数のアンテナ素子2131それぞれにより送信または受信される無線信号の位相や電力を制御することで、当該無線信号の指向性を制御する(即ち、ビームフォーミングを行う)ことが可能となる。
以上、変形例1として、図8を参照して、ビームフォーミングと呼ばれる技術を利用する場合における通信装置の構成の一例について説明した。なお、上述したアンテナ装置2130の構成はあくまで一例であり、アンテナ装置2130の構成を必ずしも限定するものではない。例えば、複数のアンテナ素子2131のそれぞれが、アンテナ装置2130が近傍に保持される面の法線方向と略一致する方向に伝搬する無線信号を送信または受信することが可能であれば、複数のアンテナ素子2131それぞれが配置される位置は特に限定されない。即ち、複数のアンテナ素子2131は、必ずしも、図8に示すように、一方向に沿ってのみ配列されていなくてもよい。例えば、複数のアンテナ素子2131が、行列状に配列されていてもよい。これは、別途後述する他の変形例においても、アンテナ素子が複数設けられる場合については同様である。
(変形例2:アンテナ装置の構成例)
続いて、変形例2として、本実施形態に係る通信装置に適用されるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
図8を参照して説明した通信装置213では、筐体209の外面のうち互いに連接する裏面201と端面204及び205のそれぞれとに着目した場合に、各面に設けられるアンテナ装置2130を、相互に近接するように設けることが可能である。具体的には、アンテナ装置2130aとアンテナ装置2130fとは、裏面201と端面204との間の境界の近傍に位置するように、それぞれが保持される位置を調整することで、相互に近接するように設けることが可能である。同様に、アンテナ装置2130bとアンテナ装置2130dとは、裏面201と端面205との間の境界の近傍に位置するように、それぞれが保持される位置を調整することで、相互に近接するように設けることが可能である。
このような状況を鑑み、変形例2では、変形例1で説明したアンテナ装置2130のうち、互いに近接するように設置可能なアンテナ装置を一体的に構成した場合の一例について説明する。例えば、図9は、変形例2に係るアンテナ装置の構成の一例について説明するための説明図であり、当該アンテナ装置の概略的な斜視図である。
図9に示すように、変形例2に係るアンテナ装置2140は、互いに異なる2つのアンテナ装置2130が連結部2141により連結されて構成される。なお、図9に示す例では、アンテナ装置2140の特徴をよりわかりやすくするために、図8を参照して説明したアンテナ装置2130a及び2130fを連結することで一体的に構成した場合の一例を示している。
具体的には、アンテナ装置2130aとアンテナ装置2130fとは、それぞれの端部のうち、複数のアンテナ素子2131が配列された方向に延伸する端部の一方が互いに近傍に位置するように配置される。このとき、アンテナ装置2130aのアンテナ素子2131と、アンテナ装置2130fのアンテナ素子2131とは、平面状のエレメントの法線方向が互い交差する(例えば、直交する)か、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にあるように配置されることとなる。また、アンテナ装置2130aとアンテナ装置2130fと間で、互いに近傍に位置する端部間を架設するように連結部2141が設けられており、当該連結部2141により当該アンテナ装置2130aと当該アンテナ装置2130fとが連結されている。
以上のような構成を有するアンテナ装置2140が、例えば、図8に示す裏面201と端面204とのように、筐体209の外面のうち互いに連接する複数の面(外面)に沿って保持されるとよい。このような構成により、互いに連接する当該複数の面それぞれについて、当該面に略垂直な方向から到来し、互いに偏波方向の異なる複数の偏波それぞれをより好適な態様で送信または受信することが可能となる。
以上、変形例2として、図9を参照して、本実施形態に係る通信装置に適用されるアンテナ装置の構成の一例について説明した。
(変形例3:短絡型パッチアンテナを適用した場合の構成例)
続いて、変形例3として、短絡型パッチアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
まず、図10を参照して、短絡型パッチアンテナの概要について説明する。図10は、短絡型パッチアンテナの概要について説明するための説明図である。図10において、左側の2図はパッチアンテナの概略的な構成の一例を示しており、右側の図の2図は短絡型パッチアンテナの概略的な構成の一例を示している。
具体的には、左下の図は、パッチアンテナ2111’を平面上のエレメント2113の法線方向から見た場合の概略的な構成の一例を示している。なお、図10に示す例では、短絡型パッチアンテナの特徴がよりわかりやすくなるように、図10に示すパッチアンテナ2111’として、給電点が1つの場合(即ち、給電点2115のみが設けられている場合)の例について示している。また、左上の図は、左下に示したパッチアンテナ2111’を、端部側から見た場合の概略的な構成の一例を示しており、上下方向が、左下に示したパッチアンテナ2111’の厚み方向(即ち、エレメントの2113の法線方向)に相当する。即ち、平面状のエレメント2113の一部が下方に向けて延伸し、当該延伸した部分とグランド(GND)との間に給電点が設けられる。
また、右下の図は、短絡型パッチアンテナ2151を平面上のエレメント2153の法線方向から見た場合の概略的な構成の一例を示している。同図に示すように、短絡型パッチアンテナ2151は、エレメント2153の一部に給電点2155が設けられている。また、短絡型パッチアンテナ2151は、エレメント2153のうち給電点2155が設けられた位置とは異なる他の位置に、短絡された(即ち、GNDに対して電気的に接続された)短絡部2157が設けられている。例えば、右上の図は、右下に示した短絡型パッチアンテナ2151を、端部側から見た場合の概略的な構成の一例を示しており、上下方向が、右下に示した短絡型パッチアンテナ2151の厚み方向(即ち、エレメントの2153の法線方向)に相当する。
図10に示すように、短絡型パッチアンテナ2151は、給電点の数が1つとなるため、図4を参照して説明したパッチアンテナ2111のように複数の偏波を送信または受信することが困難である。しかしながら、短絡型パッチアンテナ2151は、図10に示すように、当該パッチアンテナ2111に比べて、平面状のエレメント2153が占める領域の割合を削減することが可能なため、より小型化することが可能である。
以上を踏まえ、図10を参照して説明した短絡型パッチアンテナ2151をアンテナ素子として適用したアンテナ装置の構成の一例について、図11を参照して説明する。図11は、変形例3に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。なお、図11では、変形例3に係るアンテナ装置2150が、ある面(例えば、筐体209の外面の一部)の近傍に位置するように保持される場合において、当該面の法線方向から見た場合における当該アンテナ装置2150の概略的な構成の一例を示している。即ち、図11に示すアンテナ装置2150は、主に、当該図11の奥行き方向と略一致する方向に伝搬する無線信号を送信または受信することとなる。
前述したように、短絡型パッチアンテナ2151は、1偏波のみ送信または受信可能である。そのため、図11に示すアンテナ装置2150では、互いに異なる偏波方向の偏波を送信または受信可能となるように、複数の短絡型パッチアンテナ2151(即ち、短絡型パッチアンテナ2151a及び2151b)が設けられている。
具体的には、短絡型パッチアンテナ2151aは、平面状のエレメントを流れる電流の方向が、複数の短絡型パッチアンテナ2151が配列された方向(即ち、図11の左右方向)と略一致するように配設されている。即ち、短絡型パッチアンテナ2151aは、アンテナ装置2150が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が複数の短絡型パッチアンテナ2151が配列された方向と略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
これに対して、短絡型パッチアンテナ2151bは、平面状のエレメントを流れる電流の方向が、複数の短絡型パッチアンテナ2151が配列された方向に対して直交する方向(即ち、図11の上下方向)と略一致するように配設されている。即ち、短絡型パッチアンテナ2151bは、アンテナ装置2150が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が複数の短絡型パッチアンテナ2151が配列された方向に対して直交する方向と略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
以上のような構成により、変形例3に係るアンテナ装置2150は、1偏波のみを送信または受信可能な短絡型パッチアンテナ2151を適用した場合においても、偏波方向が互いに異なる複数の偏波を送信または受信することが可能となる。
なお、短絡型パッチアンテナ2151a及び2151bのそれぞれが1以上設けられていれば、当該短絡型パッチアンテナ2151a及び2151bそれぞれの数は特に限定されない。ただし、変形例1に係る通信装置213のように、ビームフォーミングを利用する場合には、短絡型パッチアンテナ2151a及び2151bそれぞれが複数設けられる構成とすることが望ましい。
以上、変形例3として、図10及び図11を参照して、短絡型パッチアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明した。
(変形例4:ダイポールアンテナを適用した場合の構成例)
続いて、変形例4として、ダイポールアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
前述したように、ダイポールアンテナは、棒状のエレメントを流れる電流の向きが1方向となるため、単体で送信または受信可能な偏波が1偏波のみとなる。一方で、変形例3と同様の思想に基づき、複数のアンテナ素子を、各アンテナ素子が送信または受信可能な偏波の方向を考慮して配設することで、パッチアンテナと同様に、互いに異なる偏波方向の偏波を送信または受信することが可能となる。
例えば、図12及び図13は、変形例4に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。なお、図12では、変形例4に係るアンテナ装置2160が、ある面(例えば、筐体209の外面の一部)の近傍に位置するように保持される場合において、当該面の法線方向から見た場合における当該アンテナ装置2160の概略的な構成の一例を示している。即ち、図12に示すアンテナ装置2160は、主に、当該図12の奥行き方向と略一致する方向に伝搬する無線信号を送信または受信することとなる。
図12に示すように、アンテナ装置2160は、互いに異なる偏波方向の偏波を送信または受信可能となるように、複数のダイポールアンテナ2161(即ち、ダイポールアンテナ2161a及び2161b)が設けられている。
ダイポールアンテナ2161aは、棒状のエレメントを流れる電流の方向が、複数のダイポールアンテナ2161が配列された方向(即ち、図12の左右方向)と略一致するように配設されている。即ち、ダイポールアンテナ2161aは、アンテナ装置2160が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が複数のダイポールアンテナ2161が配列された方向と略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
これに対して、ダイポールアンテナ2161bは、棒状のエレメントを流れる電流の方向が、複数のダイポールアンテナ2161が配列された方向に対して直交する方向(即ち、図12の上下方向)と略一致するように配設されている。即ち、ダイポールアンテナ2161aは、アンテナ装置2160が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が複数のダイポールアンテナ2161が配列された方向に対して直交する方向と略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
例えば、図13は、本実施形態に係る通信装置(例えば、端末装置200)の筐体209のうち、アンテナ装置2160が設けられた部分の概略的な内部構造の一例を示した図であり、アンテナ装置2160に含まれる各アンテナ素子(即ち、ダイポールアンテナ2161)の配設方法の一例を模式的に示している。なお、図13では、アンテナ装置2160を、筐体209のうちの端面202の近傍に位置するように設けた場合の一例を示している。
以上のような構成により、変形例4に係るアンテナ装置2160は、1偏波のみを送信または受信可能なダイポールアンテナ2161を適用した場合においても、偏波方向が互いに異なる複数の偏波を送信または受信することが可能となる。
なお、ダイポールアンテナ2161a及び2161bのそれぞれが1以上設けられていれば、当該ダイポールアンテナ2161a及び2161bそれぞれの数は特に限定されない。ただし、変形例1に係る通信装置213のように、ビームフォーミングを利用する場合には、ダイポールアンテナ2161a及び2161bそれぞれが複数設けられる構成とすることが望ましい。
以上、変形例4として、図12及び図13を参照して、ダイポールアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明した。
(変形例5:ノッチアンテナを適用した場合の構成例)
続いて、変形例5として、ノッチアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
まず、図14を参照して、ノッチアンテナの概要について説明する。図14は、ノッチアンテナの概要について説明するための説明図である。
図14に示すように、ノッチアンテナ2171は、導電性の材料で形成された地板2179に対して形成されたスリット2173と、当該スリット2173を架設するように設けられた給電線2175と、当該給電線2175の一方の端部に設けられた給電点2177とから成る。このような構成により、ノッチアンテナ2171においては、給電点2177からの給電に基づき、スリット2173を架設するように設けられた給電線2175に沿って電流が流れる。即ち、ノッチアンテナ2171は、上記給電線2175が延伸する方向と偏波方向が略一致する偏波を送信または受信することが可能である。
以上を踏まえ、図14を参照して説明したノッチアンテナ2171をアンテナ素子として適用したアンテナ装置の構成の一例について、図15を参照して説明する。図15は、変形例5に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。なお、図15では、変形例5に係るアンテナ装置2170が、ある面(例えば、筐体209の外面の一部)の近傍に位置するように保持される場合において、当該面の法線方向から見た場合における当該アンテナ装置2170の概略的な構成の一例を示している。即ち、図15に示すアンテナ装置2170は、主に、当該図15の奥行き方向と略一致する方向に伝搬する無線信号を送信または受信することとなる。
前述したように、ノッチアンテナ2171は、導電性の材料で形成された地板2179に形成されたスリット2173を架設するように設けられた給電線2175が延伸する方向と偏波方向が略一致する偏波を送信または受信することが可能である。そのため、図15に示すアンテナ装置2170では、地板2179に対して互いに異なる方向に延伸する複数のスリットを設けることで、複数のノッチアンテナ2171(即ち、ノッチアンテナ2171a及び2171b)が設けられている。
具体的には、ノッチアンテナ2171aは、図15の上下方向に延伸するようにスリット2173が形成されており、当該スリット2173を架設するように給電線2175が設けられている。即ち、ノッチアンテナ2171aは、アンテナ装置2170が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が図15の左右方向に略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
これに対して、ノッチアンテナ2171bは、図15の左右方向に延伸するようにスリット2173が形成されており、当該スリット2173を架設するように給電線2175が設けられている。即ち、ノッチアンテナ2171bは、アンテナ装置2170が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が図15の上下方向に略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
以上のような構成により、変形例5に係るアンテナ装置2170は、1偏波のみを送信または受信可能なノッチアンテナ2171を適用した場合においても、偏波方向が互いに異なる複数の偏波を送信または受信することが可能となる。
なお、ノッチアンテナ2171a及び2171bのそれぞれが1以上形成されていれば、当該ノッチアンテナ2171a及び2171bそれぞれの数は特に限定されない。ただし、変形例1に係る通信装置213のように、ビームフォーミングを利用する場合には、ノッチアンテナ2171a及び2171bそれぞれが複数形成される構成とすることが望ましい。
以上、変形例5として、図14及び図15を参照して、ノッチアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明した。
(変形例6:モノポールアンテナを適用した場合の構成例)
続いて、変形例6として、モノポールアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
まず、図16を参照して、モノポールアンテナの概要について説明する。図16は、モノポールアンテナの概要について説明するための説明図である。
図16に示すように、モノポールアンテナ2181は、導電性の材料で形成された地板2189から延伸するように形成された棒状のエレメント2183と、当該エレメント2183の端部のうち地板2189側に位置するように設けられた給電点2185とから成る。このような構成により、モノポールアンテナ2181においては、給電点2185からの給電に基づき、棒状のエレメント2183に沿って電流が流れる。即ち、モノポールアンテナ2181は、棒状のエレメント2183が延伸する方向と偏波方向が略一致する偏波を送信または受信することが可能である。
以上を踏まえ、図16を参照して説明したモノポールアンテナ2181をアンテナ素子として適用したアンテナ装置の構成の一例について、図17を参照して説明する。図17は、変形例6に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。なお、図17では、変形例6に係るアンテナ装置2180が、ある面(例えば、筐体209の外面の一部)の近傍に位置するように保持される場合において、当該面の法線方向から見た場合における当該アンテナ装置2180の概略的な構成の一例を示している。即ち、図17に示すアンテナ装置2180は、主に、当該図17の奥行き方向と略一致する方向に伝搬する無線信号を送信または受信することとなる。
前述したように、モノポールアンテナ2181は、棒状のエレメント2183が延伸する方向と偏波方向が略一致する偏波を送信または受信することが可能である。換言すると、モノポールアンテナ2181は、棒状のエレメント2183を流れる電流の向きが1方向となるため、単体で送信または受信可能な偏波が1偏波のみとなる。一方で、変形例3と同様の思想に基づき、複数のアンテナ素子を、各アンテナ素子が送信または受信可能な偏波の方向を考慮して配設することで、パッチアンテナと同様に、互いに異なる偏波方向の偏波を送信または受信することが可能となる。そのため、図17に示すアンテナ装置2180では、互いに異なる偏波方向の偏波を送信または受信可能となるように、複数のモノポールアンテナ2181(即ち、モノポールアンテナ2181a及び2181b)が設けられている。
具体的には、モノポールアンテナ2181aは、図17の左右方向に延伸するように棒状のエレメント2183が形成されている。即ち、モノポールアンテナ2181aは、アンテナ装置2180が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が図17の左右方向に略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
これに対して、モノポールアンテナ2181bは、図17の上下方向に延伸するように棒状のエレメント2183が形成されている。即ち、モノポールアンテナ2181bは、アンテナ装置2180が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が図17の上下方向に略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
以上のような構成により、変形例6に係るアンテナ装置2180は、1偏波のみを送信または受信可能なモノポールアンテナ2181を適用した場合においても、偏波方向が互いに異なる複数の偏波を送信または受信することが可能となる。
なお、モノポールアンテナ2181a及び2181bのそれぞれが1以上設けられていれば、当該モノポールアンテナ2181a及び2181bそれぞれの数は特に限定されない。ただし、変形例1に係る通信装置213のように、ビームフォーミングを利用する場合には、モノポールアンテナ2181a及び2181bそれぞれが複数設けられる構成とすることが望ましい。
以上、変形例6として、図16及び図17を参照して、モノポールアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
(変形例7:逆Fアンテナを適用した場合の構成例)
続いて、変形例7として、逆Fアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
まず、図18を参照して、逆Fアンテナの概要について説明する。図18は、逆Fアンテナの概要について説明するための説明図である。
図18に示すように、逆Fアンテナ2191は、F字型のエレメント2193と、給電点2195とを含んで成る。F字型のエレメント2193は、地板2199の端部と離間し当該端部に沿って延伸する棒状の部分と、当該棒状の部分の一方の端部側の2カ所において、当該棒状の部分と地板2199との間を架設する部分と、により構成される。また、F字型のエレメント2193は、地板2199と接続される部分のうち一方に給電点2195が設けられ、他方が短絡点として作用する。このような構成により、逆Fアンテナ2191は、F字型のエレメント2193のうち、地板2199の端部と離間し当該端部に沿って延伸する棒状の部分に沿って電流が流れる。即ち、逆Fアンテナ2191は、当該棒状の部分が延伸する方向と偏波方向が略一致する偏波を送信または受信することが可能である。
以上を踏まえ、図18を参照して説明した逆Fアンテナ2191をアンテナ素子として適用したアンテナ装置の構成の一例について、図19を参照して説明する。図19は、変形例7に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。なお、図19では、変形例7に係るアンテナ装置2190が、ある面(例えば、筐体209の外面の一部)の近傍に位置するように保持される場合において、当該面の法線方向から見た場合における当該アンテナ装置2190の概略的な構成の一例を示している。即ち、図19に示すアンテナ装置2190は、主に、当該図19の奥行き方向と略一致する方向に伝搬する無線信号を送信または受信することとなる。
前述したように、逆Fアンテナ2191は、F字型のエレメント2193のうち、地板2199の端部と離間し当該端部に沿って延伸する棒状の部分の当該延伸方向と偏波方向が略一致する偏波を送信または受信することが可能である。換言すると、逆Fアンテナ2191は、当該棒状の部分を流れる電流の向きが1方向となるため、単体で送信または受信可能な偏波が1偏波のみとなる。一方で、変形例3と同様の思想に基づき、複数のアンテナ素子を、各アンテナ素子が送信または受信可能な偏波の方向を考慮して配設することで、パッチアンテナと同様に、互いに異なる偏波方向の偏波を送信または受信することが可能となる。そのため、図19に示すアンテナ装置2190では、互いに異なる偏波方向の偏波を送信または受信可能となるように、複数の逆Fアンテナ2191(即ち、逆Fアンテナ2191a及び2191b)が設けられている。
具体的には、逆Fアンテナ2191aは、F字型のエレメント2193のうち、地板2199の端部と離間し当該端部に沿って延伸する棒状の部分の当該延伸方向が、図19の左右方向と略一致するように配設されている。即ち、逆Fアンテナ2191aは、アンテナ装置2190が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が図19の左右方向に略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
これに対して、逆Fアンテナ2191bは、F字型のエレメント2193のうち、地板2199の端部と離間し当該端部に沿って延伸する棒状の部分の当該延伸方向が、図19の上下方向と略一致するように配設されている。即ち、逆Fアンテナ2191bは、アンテナ装置2190が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が図19の上下方向に略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
以上のような構成により、変形例7に係るアンテナ装置2190は、1偏波のみを送信または受信可能な逆Fアンテナ2191を適用した場合においても、偏波方向が互いに異なる複数の偏波を送信または受信することが可能となる。
なお、逆Fアンテナ2191a及び2191bのそれぞれが1以上設けられていれば、当該逆Fアンテナ2191a及び2191bそれぞれの数は特に限定されない。ただし、変形例1に係る通信装置213のように、ビームフォーミングを利用する場合には、逆Fアンテナ2191a及び2191bそれぞれが複数設けられる構成とすることが望ましい。
以上、変形例7として、図18及び図19を参照して、逆Fアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
(変形例8:ループアンテナを適用した場合の構成例)
続いて、変形例8として、ループアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
まず、図20を参照して、ループアンテナの概要について説明する。図20は、ループアンテナの概要について説明するための説明図である。
図20に示すように、ループアンテナ2201は、環状(ループ状)のエレメント2203と、給電点2205とから成る。エレメント2203は、長尺状の導電体が環状(ループ状)のコイルとして形成されて成り、各端部が互いに異なる位置で地板2209に接続される。また、エレメント2203の各端部(即ち、地板2209に接続された端部)のうち、一方の端部側に給電点2205が設けられている。このような構成により、ループアンテナ2201は、環状のエレメント2203が延伸する方向に沿って電流が流れる。このような特性から、ループアンテナ2201は、エレメント2203の形状によっては、偏波方向の互いに異なる2偏波を送信または受信することが可能であるが、一方で、給電点2205が1つのみのため、当該2偏波を識別することが困難である。
以上を踏まえ、図20を参照して説明したループアンテナ2201をアンテナ素子として適用したアンテナ装置の構成の一例について、図21を参照して説明する。図21は、変形例8に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。なお、図21では、変形例8に係るアンテナ装置2200が、ある面(例えば、筐体209の外面の一部)の近傍に位置するように保持される場合において、当該面の法線方向から見た場合における当該アンテナ装置2200の概略的な構成の一例を示している。即ち、図21に示すアンテナ装置2200は、主に、当該図21の奥行き方向と略一致する方向に伝搬する無線信号を送信または受信することとなる。
図21に示すように、アンテナ装置2200においては、エレメント2203が方形状のループを形成し、かつ当該エレメント2203の縦横の比率が互いに異なる複数のループアンテナ2201(即ち、ループアンテナ2201a及び2201b)が設けられている。
具体的には、ループアンテナ2201aは、地板2209が延伸する方向(即ち、図21の左右方向)が長手方向となるようにエレメント2203が形成されている。これにより、ループアンテナ2201aは、当該長手方向と偏波方向が略一致する偏波Rの送信または受信が、短手方向と偏波方向が略一致する偏波Rの送信または受信に比べて支配的となる。即ち、ループアンテナ2201aは、アンテナ装置2190が送信または受信する無線信号のうち、偏波Rを送信または受信することが可能となる。
これに対して、ループアンテナ2201bは、地板2209が延伸する方向と直交する方向(即ち、図21の上下方向)が長手方向となるようにエレメント2203が形成されている。これにより、ループアンテナ2201bは、当該長手方向と偏波方向が略一致する偏波Rの送信または受信が、短手方向と偏波方向が略一致する偏波Rの送信または受信に比べて支配的となる。即ち、ループアンテナ2201bは、アンテナ装置2190が送信または受信する無線信号のうち、偏波Rを送信または受信することが可能となる。
以上のような構成により、変形例8に係るアンテナ装置2200は、ループアンテナ2201を適用した場合においても、偏波方向が互いに異なる複数の偏波それぞれを識別して送信または受信することが可能となる。
なお、ループアンテナ2201a及び2201bのそれぞれが1以上設けられていれば、当該ループアンテナ2201a及び2201bそれぞれの数は特に限定されない。ただし、変形例1に係る通信装置213のように、ビームフォーミングを利用する場合には、ループアンテナ2201a及び2201bそれぞれが複数設けられる構成とすることが望ましい。
以上、変形例8として、図20及び図21を参照して、ループアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明した。
(変形例9:スロットアンテナを適用した場合の構成例)
続いて、変形例9として、スロットアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
まず、図22を参照して、スロットアンテナの概要について説明する。図22は、スロットアンテナの概要について説明するための説明図である。
図22に示すように、スロットアンテナ2211は、導電性の材料で形成された地板2219に対して形成された長尺状のスロット2213(即ち、細長い切り抜き)と、給電線2215と、給電点2217とから成る。給電線2215は、スロット2213の長手方向に延伸する端部間を架設するように設けられている。また、給電点2217は、給電線2215の一方の端部側に設けられている。このような構成により、スロットアンテナ2211においては、スロット2213を架設するように設けられた給電線2215に沿って電流が流れる。即ち、スロットアンテナ2211は、上記給電線2215が延伸する方向と偏波方向が略一致する偏波を送信または受信することが可能である。
以上を踏まえ、図22を参照して説明したスロットアンテナ2211をアンテナ素子として適用したアンテナ装置の構成の一例について、図23を参照して説明する。図23は、変形例9に係るアンテナ装置の構成の一例を示した図である。なお、図23では、変形例9に係るアンテナ装置2210が、ある面(例えば、筐体209の外面の一部)の近傍に位置するように保持される場合において、当該面の法線方向から見た場合における当該アンテナ装置2210の概略的な構成の一例を示している。即ち、図23に示すアンテナ装置2210は、主に、当該図23の奥行き方向と略一致する方向に伝搬する無線信号を送信または受信することとなる。
前述したように、スロットアンテナ2211は、導電性の材料で形成された地板2219に形成されたスロット2213を架設するように設けられた給電線2215が延伸する方向と偏波方向が略一致する偏波を送信または受信することが可能である。そのため、図23に示すアンテナ装置2210では、地板2219に対して互いに異なる方向に延伸する複数のスロットを設けることで、複数のスロットアンテナ2211(即ち、スロットアンテナ2211a及び2211b)が設けられている。
具体的には、スロットアンテナ2211aは、図23の上下方向に延伸するようにスロット2213が形成されており、当該スロット2213を架設するように給電線2215が設けられている。即ち、スロットアンテナ2211aは、アンテナ装置2210が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が図23の左右方向に略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
これに対して、スロットアンテナ2211bは、図23の左右方向に延伸するようにスロット2213が形成されており、当該スロット2213を架設するように給電線2215が設けられている。即ち、スロットアンテナ2211bは、アンテナ装置2210が送信または受信する無線信号のうち、偏波方向が図23の上下方向に略一致する偏波Rを送信または受信することが可能である。
以上のような構成により、変形例9に係るアンテナ装置2210は、1偏波のみを送信または受信可能なスロットアンテナ2211を適用した場合においても、偏波方向が互いに異なる複数の偏波を送信または受信することが可能となる。
なお、スロットアンテナ2211a及び2211bのそれぞれが1以上形成されていれば、当該スロットアンテナ2211a及び2211bそれぞれの数は特に限定されない。ただし、変形例1に係る通信装置213のように、ビームフォーミングを利用する場合には、スロットアンテナ2211a及び2211bそれぞれが複数形成される構成とすることが望ましい。
以上、変形例8として、図22及び図23を参照して、ループアンテナをアンテナ素子として適用した場合におけるアンテナ装置の構成の一例について説明する。
<3.4.実施例>
続いて、本実施形態に係る通信装置(例えば、端末装置200)の実施例について説明する。前述したように、ミリ波は、人体により反射されやすい傾向にある。これに対して、スマートフォン等のような携行化可能に構成された通信装置(例えば、端末装置200)は、筐体を手で保持しながら使用されることが多い。そのため、例えば、端末装置の筐体を保持する手等の部位により、当該端末装置に設けられたアンテナ素子と、基地局との間を直接結ぶ通信経路が遮蔽されると、当該通信経路を伝播するミリ波が当該手等の部位により遮蔽されることとなる。このような状況を鑑み、本実施例では、ユーザが端末装置を保持する方法を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について説明する。
(実施例1:縦持ちを想定した構成例1)
まず、実施例1として、図24及び図25を参照して、通信装置が縦持ちされた場合を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について説明する。図24及び図25は、実施例1に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。なお、以降の説明において「縦持ち」とは、前述した端末装置200のように略長方形の形状を成す面を有する筐体を備えた通信装置が、当該面の長手方向がユーザの上下方向と略一致するように保持される持ち方を示すものとする。また、これに対して、同通信装置が、上記面の長手方向がユーザの左右方向と略一致するように保持される持ち方を、「横持ち」とも称する。
例えば、図24は、スマートフォン等のような通信装置(例えば、端末装置200)が縦持ちされる場合における持ち方の一例を示している。具体的には、図24に示す例では、ユーザは、端末装置200の筐体209の長手方向の端部のうち下方に位置する部分を手U111で保持している。
また、図25は、図24に示すように端末装置200が保持された場合における、当該端末装置200の各部のうちユーザの手により遮蔽される部分を模式的に示した図である。なお、以降の説明では、実施例1に係る通信装置を、上述した実施形態及び各変形例に係る通信装置や、他の実施例に係る通信装置と区別するために、「通信装置231」と称する場合がある。
図25において、参照符号201〜205は、図5を参照して説明した例における、筐体209の裏面201と端面202〜205とにそれぞれ対応している。また、参照符号U113は、ユーザの手(即ち、図24に示す手U111)によって遮蔽される領域を模式的に示している。
即ち、通信装置231が縦持ちされる状況下で、特に、図24に示すように下方に位置する部分が手で保持される場合には、領域U113にアンテナ装置が設けられていたとしても、当該アンテナ装置を介してミリ波を送信または受信することは困難である。このような場合を想定して、例えば、図25に示すように、通信装置231が縦持ちされる場合において、上方に位置する部分にアンテナ装置が設けられていてもよい。例えば、図25において、参照符号2310は、本実施例に係る通信装置231に設けられたアンテナ装置を模式的に示している。
また、図25に示す例では、領域U113にアンテナ装置が設置されていたとしても、当該アンテナ装置は、ミリ波を利用した通信における通信特性の向上には寄与しにくい。そのため、図24に示すように通信装置231が保持されることを想定した場合には、例えば、図25に示す領域U113内に位置するアンテナ装置を一時的に無効化するか、もしくは、当該領域U113内にはアンテナ装置を設けない構成としてもよい。なお、ユーザが筐体209のどの部分を保持しているかについては、例えば、キャパシティブセンサ等のような人体の近接を検知するセンサを利用することで動的に認識することが可能である。また、筐体209の向き(換言すると、縦持ち及び横持ちのいずれか)については、例えば、重力センサ、加速度センサ、角速度センサ等の各種センサを利用することで動的に認識することが可能である。
なお、スマートフォン等の通信装置においては、縦持ちが行われた場合に、上下方向が明示的に決められている場合がある。具体的な一例として、通信装置が縦持ちされた場合において、当該通信装置の上下方向が明示的に決められている場合には、例えば、上下方向が反転するように保持されたとしても、ディスプレイに表示される画面が反転されずにそのままの表示が維持される。このような構成においては、ユーザは、通信装置を縦持ちするような状況下においては、多くの場合、当該通信装置の上下方向と自身の上下方向とが略一致するように当該通信装置を保持することが推測される。
このように、縦持ちにおける通信装置の上下方向が明示的に決められている場合には、縦持ちされた場合における当該通信装置の上方側に位置するように、少なくとも1つのアンテナ装置2310が保持されているとよい。
また、通信装置が縦持ちで保持される場合には、当該通信装置の下半分が保持されるような場合が多い。このような場合を想定し、例えば、縦持ちで保持された状態において、通信装置の左右方向に位置するアンテナ装置2310においては、当該通信装置の上半分側に位置するように保持されているとよい。
以上、実施例1として、図24及び図25を参照して、通信装置が縦持ちされた場合を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について説明した。
(実施例2:縦持ちを想定した構成例2)
続いて、実施例2として、図26及び図27を参照して、通信装置が縦持ちされた場合を想定したアンテナ装置の設置位置の他の一例について説明する。図26及び図27は、実施例2に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。
例えば、図26は、スマートフォン等のような通信装置(例えば、端末装置200)が縦持ちされる場合における持ち方の他の一例を示している。具体的には、図26に示す例では、ユーザは、端末装置200の筐体209の短手方向の両端部の中央付近を左右から把持するようにして手U115で保持している。
また、図27は、図26に示すように端末装置200が保持された場合における、当該端末装置200の各部のうちユーザの手により遮蔽される部分を模式的に示した図である。なお、以降の説明では、実施例2に係る通信装置を、上述した実施形態及び各変形例に係る通信装置や、他の実施例に係る通信装置と区別するために、「通信装置232」と称する場合がある。
図27において、参照符号201〜205は、図5を参照して説明した例における、筐体209の裏面201と端面202〜205とにそれぞれ対応している。また、参照符号U115は、ユーザの手(即ち、図26に示す手U113)によって遮蔽される領域を模式的に示している。
即ち、通信装置232が縦持ちされる状況下で、特に、図26に示すように短手方向の両端部(即ち、端面203及び205)の中央付近が手で保持される場合には、領域U115にアンテナ装置が設けられていたとしても、当該アンテナ装置を介してミリ波を送信または受信することは困難である。このような場合を想定して、例えば、図27に示すように、通信装置231が縦持ちされる場合において上方及び下方に位置する部分にアンテナ装置が設けられていてもよい。例えば、図27において、参照符号2320は、本実施例に係る通信装置232に設けられたアンテナ装置を模式的に示している。
また、図27に示す例では、領域U115にアンテナ装置が設置されていたとしても、当該アンテナ装置は、ミリ波を利用した通信における通信特性の向上には寄与しにくい。そのため、図26に示すように通信装置232が保持されることを想定した場合には、例えば、図27に示す領域U115内に位置するアンテナ装置を一時的に無効化するか、もしくは、当該領域U115内にはアンテナ装置を設けない構成としてもよい。
以上、実施例2として、図26及び図27を参照して、通信装置が縦持ちされた場合を想定したアンテナ装置の設置位置の他の一例について説明した。
(実施例3:縦持ちを想定した構成例3)
続いて、実施例3として、図28及び図29を参照して、通信装置が縦持ちされた場合を想定したアンテナ装置の設置位置の他の一例について説明する。図28及び図29は、実施例3に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。
例えば、図28は、スマートフォン等のような通信装置(例えば、端末装置200)が縦持ちされる場合における持ち方の他の一例を示している。具体的には、図28に示す例では、ユーザは、端末装置200の筐体209の短手方向の両端部の中央付近を左右から把持するようにして手U119で保持している。また、図28に示す例では、通信装置の下部側にマイクロフォン等の集音部が設けられており、ユーザは、当該下部側が当該ユーザの頭部U121(特に、口元)の近傍に位置するように当該通信装置を保持している。
また、図29は、図28に示すように端末装置200が保持された場合における、当該端末装置200の各部のうちユーザの手により遮蔽される部分と、ユーザの頭部の近傍に位置する部分とを模式的に示した図である。なお、以降の説明では、実施例3に係る通信装置を、上述した実施形態及び各変形例に係る通信装置や、他の実施例に係る通信装置と区別するために、「通信装置233」と称する場合がある。
図29において、参照符号201〜205は、図5を参照して説明した例における、筐体209の裏面201と端面202〜205とにそれぞれ対応している。また、参照符号U123は、ユーザの手(即ち、図28に示す手U119)によって遮蔽される領域を模式的に示している。また、参照符号U125は、ユーザの頭部(即ち、図28に示す頭部U121)の近傍に位置する領域を模式的に示している。
即ち、通信装置233が縦持ちされる状況下で、特に、図28に示すように短手方向の両端部(即ち、端面203及び205)の中央付近が手で保持される場合には、領域U123にアンテナ装置が設けられていたとしても、当該アンテナ装置を介してミリ波を送信または受信することは困難である。また、人体のうち特に頭部については、無線信号(特に、ミリ波)からの人体の保護に関して、法律で定められた条件が他の部位に比べて厳しい場合がある。このような場合を想定して、例えば、図29に示すように、通信装置231が縦持ちされる場合において上方に位置する部分にアンテナ装置が設けられていてもよい。例えば、図29において、参照符号2330は、本実施例に係る通信装置233に設けられたアンテナ装置を模式的に示している。
また、図29に示す例では、領域U123にアンテナ装置が設置されていたとしても、当該アンテナ装置は、ミリ波を利用した通信における通信特性の向上には寄与しにくい。そのため、図28に示すように通信装置233が保持されることを想定した場合には、例えば、図29に示す領域U123内に位置するアンテナ装置を一時的に無効化するか、もしくは、当該領域U123内にはアンテナ装置を設けない構成としてもよい。
また、無線信号による人体への影響を考慮した場合には、領域U125のようにマイクロフォン等の集音部が設けられた領域は、状況に応じてユーザの頭部の近傍に位置することとなる。このような状況を鑑みると、当該領域U125に設けられたアンテナ装置については、ミリ波を利用した通信に利用しない方が望ましい場合もある。そのため、図28に示すように通信装置233が保持されることを想定した場合には、例えば、図29に示す領域U125内に位置するアンテナ装置を一時的に無効化するか、もしくは、当該領域U125内にはアンテナ装置を設けない構成としてもよい。
以上、実施例3として、図28及び図29を参照して、通信装置が縦持ちされた場合を想定したアンテナ装置の設置位置の他の一例について説明した。
(実施例4:横持ちを想定した構成例)
続いて、実施例4として、図30〜図32を参照して、通信装置が横持ちされた場合を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について説明する。図30〜図32は、実施例4に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。
具体的には、図30〜図32は、スマートフォン等のような通信装置(例えば、端末装置200)が横持ちされる場合において、特に、ユーザが、当該通信装置の筐体209の表面206に設けられた表示部207(ディスプレイ等)と対向するように当該通信装置を保持した場合の一例を示している。なお、本説明では、図30、図31、及び図32に示された各通信装置を、上述した実施形態及び各変形例に係る通信装置や、他の実施例に係る通信装置と区別するために、「通信装置234」、「通信装置235」、及び「通信装置236」とそれぞれ称する場合がある。また、図30〜図32のそれぞれにおいて、参照符号202〜205は、図5を参照して説明した例における、筐体209の端面202〜205に対応している。また、参照符号206は、筐体の209の表面を示しており、参照符号207は、当該表面206に設けられた表示部(ディスプレイ)を示している。
まず、図30に示す例について説明する。図30に示す例では、端面205側がユーザから見て上方に位置するように、当該ユーザから見て右側に位置する端面204側がユーザの手(例えば、右手)により保持された場合の一例に示している。また、図30において、参照符号U127は、ユーザの手によって遮蔽される領域を模式的に示している。
通信装置234が横持ちされる状況下で、特に、図30に示すように、端面204側が手で保持される場合には、領域U127にアンテナ装置が設けられていたとしても、当該アンテナ装置を介してミリ波を送信または受信することは困難である。このような場合を想定して、例えば、図30に示すように、通信装置234が横持ちされる場合において、ユーザから見て上方、下方、及び左方に位置する部分にアンテナ装置が設けられていてもよい。例えば、図30において、参照符号2340は、本実施例に係る通信装置のうち、当該図30に示した通信装置234に設けられたアンテナ装置を模式的に示している。
また、図30に示す例では、領域U127にアンテナ装置が設置されていたとしても、当該アンテナ装置は、ミリ波を利用した通信における通信特性の向上には寄与しにくい。そのため、図30に示すように通信装置234が保持されることを想定した場合には、例えば、図30に示す領域U127内に位置するアンテナ装置を一時的に無効化するか、もしくは、当該領域U127内にはアンテナ装置を設けない構成としてもよい。
次いで、図31に示す例について説明する。図31に示す例では、端面205側がユーザから見て上方に位置するように、当該ユーザから見て左側に位置する端面202側がユーザの手(例えば、左手)により保持された場合の一例に示している。また、図31において、参照符号U129は、ユーザの手によって遮蔽される領域を模式的に示している。
通信装置235が横持ちされる状況下で、特に、図31に示すように、端面202側が手で保持される場合には、領域U129にアンテナ装置が設けられていたとしても、当該アンテナ装置を介してミリ波を送信または受信することは困難である。このような場合を想定して、例えば、図31に示すように、通信装置235が横持ちされる場合において、ユーザから見て上方、下方、及び右方に位置する部分にアンテナ装置が設けられていてもよい。例えば、図31において、参照符号2350は、本実施例に係る通信装置のうち、当該図31に示した通信装置235に設けられたアンテナ装置を模式的に示している。
また、図31に示す例では、領域U129にアンテナ装置が設置されていたとしても、当該アンテナ装置は、ミリ波を利用した通信における通信特性の向上には寄与しにくい。そのため、図31に示すように通信装置235が保持されることを想定した場合には、例えば、図31に示す領域U129内に位置するアンテナ装置を一時的に無効化するか、もしくは、当該領域U129内にはアンテナ装置を設けない構成としてもよい。
次いで、図32に示す例について説明する。図32に示す例では、端面205側がユーザから見て上方に位置するように、当該ユーザから見て左右に位置する端面202及び204の双方がユーザの手(例えば、両手)により保持された場合の一例に示している。また、図32において、参照符号U127及びU129は、ユーザの手によって遮蔽される領域を模式的に示している。
通信装置236が横持ちされる状況下で、特に、図32に示すように、端面202及び204の双方が手で保持される場合には、領域U127及びU129にアンテナ装置が設けられていたとしても、当該アンテナ装置を介してミリ波を送信または受信することは困難である。このような場合を想定して、例えば、図32に示すように、通信装置236が横持ちされる場合において、ユーザから見て上方及び下方に位置する部分にアンテナ装置が設けられていてもよい。例えば、図32において、参照符号2360は、本実施例に係る通信装置のうち、当該図32に示した通信装置236に設けられたアンテナ装置を模式的に示している。
また、図32に示す例では、領域U127及びU129にアンテナ装置が設置されていたとしても、当該アンテナ装置は、ミリ波を利用した通信における通信特性の向上には寄与しにくい。そのため、図32に示すように通信装置236が保持されることを想定した場合には、例えば、図32に示す領域U127及びU129内に位置するアンテナ装置を一時的に無効化するか、もしくは、当該領域U127及びU129内にはアンテナ装置を設けない構成としてもよい。
以上、実施例4として、図30〜図32を参照して、通信装置が横持ちされた場合を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について説明した
(実施例5:所定のデバイスの設置位置を想定した構成)
続いて、実施例5として、図33及び図34を参照して、所定のデバイスの設置位置を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について説明する。図33及び図34は、実施例5に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。
具体的には、通信装置に設けられた各種デバイスのうち、一部のデバイスについては、当該デバイスを機能させるために、当該デバイスの設置位置に応じて、通信装置が保持される態様(即ち、通信装置の持ち方)が限定される場合がある。
例えば、図33は、ディスプレイ等の表示部の設置位置を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について示している。なお、以降の説明では、実施例5に係る通信装置のうち、特に図33に示した通信装置を、上述した実施形態及び各変形例に係る通信装置や、他の実施例に係る通信装置と区別するために、「通信装置237」と称する場合がある。
図33において、参照符号202〜205は、図5を参照して説明した例における、筐体209の端面202〜205に対応している。また、参照符号206は、筐体の209の表面を示しており、参照符号207は、当該表面206に設けられた表示部(ディスプレイ)を示している。なお、図33に示す例では、ユーザが、通信装置237を利用して動画像等の映像を視聴するために、当該通信装置237を横持ちした状態を模式的に示している。より具体的には、図33に示す例では、端面205側がユーザから見て上方に位置するように、当該ユーザから見て左右に位置する端面202及び204の双方がユーザの手(例えば、両手)により保持されている。即ち、参照符号U127及びU129は、ユーザの手によって遮蔽される領域を模式的に示している。
図33に示すように、ユーザが動画像等の映像を視聴するような状況下では、当該映像が表示される表示部207が設けられた部分の少なくとも一部が手等により保持されと、当該手等により当該表示部207が遮蔽されることとなる。そのため、表示部207が遮蔽されるように通信装置237が保持される可能性は少ないものと推測される。また、映画やゲーム等の映像コンテンツの画面は、縦方向に比べて横方向が長くなるように構成されている場合が多く、映像コンテンツが視聴されるような状況下では、通信装置237が横持ちされる可能性が高い。なお、横持ちの場合には、図33に示すように端面205側が上方に位置するように保持される場合もあれば、端面203側が上方に位置するように保持される場合もある。
以上のような状況を鑑みると、参照符号2370として示す領域、即ち、端部203及び205のうち、表示部207の長手方向の端部に沿って延伸する部分については、ユーザの手等により遮蔽される可能性が低いことが推測される。そのため、領域2370中の少なくとも一部にアンテナ装置が保持されることで、当該通信装置は、ミリ波を利用した通信における通信特性の向上に寄与する可能性が高いこととなる。
また、図34は、NFC(Near field radio communication)等のような非接触型通信で使用されるアンテナの設置位置を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について示している。なお、以降の説明では、実施例5に係る通信装置のうち、特に図34に示した通信装置を、上述した実施形態及び各変形例に係る通信装置や、他の実施例に係る通信装置と区別するために、「通信装置238」と称する場合がある。
図33において、参照符号201〜205は、図5を参照して説明した例における、筐体209の裏面201と端面202〜205とにそれぞれ対応している。なお、図33に示す例では、ユーザが、通信装置237を利用して動画像等の映像を視聴するために、当該通信装置237を横持ちした状態を模式的に示している。なお、図34において、参照符号208は、非接触型通信で利用されるアンテナを模式的に示している。また、参照符号U113は、ユーザの手によって遮蔽される領域を模式的に示している。
ユーザが、非接触型通信を利用するような状況下では、通信装置238を保持する場合には、当該通信で利用されるアンテナ208が設けられた位置とは異なる部分を保持することが想定される。例えば、図34に示す例では、アンテナ208は、通信装置238が縦持ちされた場合において、ユーザから見て上方側に位置する領域に設けられている。このような状況下では、ユーザは、図34に示すように、例えば、通信装置238の下方側に位置する領域U113のように、アンテナ208が設けられた領域とは異なる他の領域を保持することが推測される。
そのため、例えば、非接触型通信で使用されるアンテナ208の近傍の領域に、ミリ波を利用した通信に利用されるアンテナ装置(即ち、本実施形態に係るアンテナ装置)が設けられていてもよい。より具体的な一例として、例えば、アンテナ208がループアンテナとして構成されている場合には、当該アンテナ208のエレメントの開口部に位置するように、本実施形態に係る通信装置が設けられていてもよい。
なお、上述した例はあくまで一例であり、必ずしも本実施形態に係るアンテナ装置の設置位置を限定するものではない。即ち、所定のデバイスの設置位置に応じて、通信装置が保持される方法が限定されるような状況下では、当該保持方法に応じて手等の部位により遮蔽される領域を考慮してアンテナ装置の設置位置が決定されれば、当該デバイスの種類は特に限定されず、アンテナ装置の設置位置も限定されない。
以上、実施例5として、図33及び図34を参照して、所定のデバイスの設置位置を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について説明した。
(実施例6:アンテナ装置の設置位置の具体例)
続いて、実施例6として、図35を参照して、スマートフォン等のような携行可能な通信装置を想定したアンテナ装置の設置位置のより具体的な一例について説明する。図35は、実施例6に係る通信装置の構成の一例について説明するための説明図であり、当該通信装置の概略的な内部構造の一例を示している。なお、図35に示す例では、本実施例に係る通信装置の特徴がよりわかりやすくなるように、一部のデバイスについてのみ図示しており、その他のデバイスについては図示を省略している。また、以降の説明では、実施例6に係る通信装置を、上述した実施形態及び各変形例に係る通信装置や、他の実施例に係る通信装置と区別するために、「通信装置241」と称する場合がある。
図35において、参照符号202〜205は、図5を参照して説明した例における、筐体209の端面202〜205にそれぞれ対応している。即ち、図35において、図面の上方向は、通信装置241が縦持ちされた場合における上方向に相当する。
図35において、参照符号2411は、USB(Universal Serial Bus)端子を示している。また、参照符号2412及び2413は、LTE/LTE−A等の規格に基づく通信(即ち、700MHz〜3.5GHz前後の極超短波を利用した通信)に利用されるアンテナを示している。また、参照符号2414及び2415は、LTE/LTE−A等の規格に基づく通信において補助的に使用されるアンテナを示している。また、参照符号2418〜2420は、WiFi(登録商標)等の規格に基づく通信に利用されるアンテナや、LTE/LTE−A等の規格に基づく通信において補助的に使用されるアンテナ等を示している。また、参照符号2416及び2417は、通信装置241の端面205に設けられたボタン等の入力デバイスを示している。
図35に示すように、通信装置241の下方側の端部203の近傍には、USB端子2411や、LTE/LTE−A等の規格に基づく通信に利用されるアンテナ2413が配置されており、スペースが限られている。そのため、図35に示す例では、通信装置241の筐体209の端面202〜205のうち、下方側に位置する端面204以外の他の端面(即ち、端面202、203、及び205)それぞれの近傍に位置するように、本実施形態に係るアンテナ装置を設けている。例えば、参照符号2421〜2423は、本実施形態に係るアンテナ装置を示している。なお、図35に示すように、本実施形態に係るアンテナ装置2421〜2423は、アンテナ2414及び2415、アンテナ2418〜2420、並びに入力デバイス2416及び2417等のような他のデバイスとの干渉を避けて設置される方がより望ましいことは言うまでもない。
以上、実施例6として、図35を参照して、スマートフォン等のような携行可能な通信装置を想定したアンテナ装置の設置位置のより具体的な一例について説明した。
(実施例7:アクセサリーの利用を想定した構成)
続いて、実施例7として、図36を参照して、所謂ホルダー等のようなアクセサリーの利用を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について説明する。図36は、実施例7に係る通信装置の概要について説明するための説明図である。
例えば、図36は、落下防止用のリングホルダーが使用された場合における、通信装置の保持方法の一例を示している。具体的には、図36に示す例では、端末装置200の筐体の背面にリングホルダーU133が取り付けられており、ユーザは、当該リングホルダーU133のリング部分に指を通して当該端末装置200の筐体を保持している。このように、所定のアクセサリーの利用を想定した場合に、端末装置200が保持される態様(即ち、通信装置の持ち方)が限定される場合がある。
より具体的な一例として、図36に示す例では、リングホルダーU133が、端末装置200の筐体背面の略中央に取り付けられており、ユーザは、当該筐体の短手方向の両端部の中央付近を左右から把持するように当該端末装置200を保持することとなる。そのため、この場合には、本実施形態に係るアンテナ装置を当該筐体の短手方向の両端部の近傍に設ける場合には、例えば、ユーザの手により遮蔽されない、筐体のより上方側に位置するように設けるとよい。例えば、参照符号2411は、本実施形態に係るアンテナ装置を模式的に示している。
なお、実施例6として前述したように、通信装置には、本実施形態に係るアンテナ装置以外にも、LTE/LTE−AやWiFi等のような他の規格に基づく通信に利用されるアンテナが設けられる場合がある。そのため、アンテナ装置を設置可能な位置が制限される場合には、例えば、本実施形態に係るアンテナ装置が、他の規格に基づく通信に利用されるアンテナと共存するように通信装置が構成されていてもよい。
以上、実施例7として、図36を参照して、所謂ホルダー等のようなアクセサリーの利用を想定したアンテナ装置の設置位置の一例について説明した。
<3.5.応用例>
続いて、本開示の一実施形態に係る通信装置の応用例として、スマートフォンのような通信端末以外の装置に対して、本開示に係る技術を応用する場合の一例について説明する。
近年では、IoT(Internet of Things)と呼ばれる、多様なモノをネットワークにつなげる技術が注目されており、スマートフォンやタブレット端末以外の装置についても、通信に利用可能となる場合が想定される。そのため、例えば、移動可能に構成された各種装置に対して、本開示に係る技術を応用することで、当該装置についても、ミリ波を利用した通信が可能となり、当該通信において偏波MIMOを利用することも可能となる。
例えば、図37は、本実施形態に係る通信装置の応用例について説明するための説明図であり、本開示に係る技術をカメラデバイスに応用した場合の一例を示している。具体的には、図37に示す例では、カメラデバイス300の筐体の外面のうち、互いに異なる方向を向いた面301及び302それぞれの近傍に位置するように、本開示の一実施形態に係るアンテナ装置が保持されている。例えば、参照符号311は、本開示の一実施形態に係るアンテナ装置を模式的に示している。このような構成により、図37に示すカメラデバイス300は、例えば、面301及び302それぞれについて、当該面の法線方向と略一致する方向に伝搬し、かつ偏波方向が互いに異なる複数の偏波それぞれを送信または受信することが可能となる。なお、図37に示した面301及び302のみに限らず、他の面にもアンテナ装置311が設けられていてもよいことは言うまでもない。
また、本開示に係る技術は、ドローンと呼ばれる無人航空機等にも応用することが可能である。例えば、図38は、本実施形態に係る通信装置の応用例について説明するための説明図であり、本開示に係る技術を、ドローンの下部に設置されるカメラデバイスに応用した場合の一例を示している。具体的には、高所を飛行するドローンの場合には、主に、下方側において各方向から到来する無線信号(ミリ波)を送信または受信できることが望ましい。そのため、例えば、図38に示す例では、ドローンの下部に設置されるカメラデバイス400の筐体の外面401のうち、互いに異なる方向を向いた各部の近傍に位置するように、本開示の一実施形態に係るアンテナ装置が保持されている。例えば、参照符号411は、本開示の一実施形態に係るアンテナ装置を模式的に示している。また、図38では図示を省略しているが、カメラデバイス400のみに限らず、例えば、ドローン自体の筐体の各部にアンテナ装置411が設けられていてもよい。この場合においても、特に、当該筐体の下方側にアンテナ装置411が設けられているとよい。
なお、図38に示すように、対象となる装置の筐体の外面のうち少なくとも一部が湾曲する面(即ち、曲面)として構成されている場合においては、当該湾曲する面中における各部分領域のうち、法線方向が互いに交差するか、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にある複数の部分領域それぞれの近傍に、アンテナ装置411が保持されるとよい。このような構成により、図38に示すカメラデバイス400は、各部分領域の法線方向と略一致する方向に伝搬し、かつ偏波方向が互いに異なる複数の偏波それぞれを送信または受信することが可能となる。
なお、図37及び図38を参照して説明した例はあくまで一例であり、ミリ波を利用した通信を行う装置であれば、本開示に係る技術の応用先は特に限定されない。
以上、本開示の一実施形態に係る通信装置の応用例として、図37及び図38を参照して、スマートフォンのような通信端末以外の装置に対して、本開示に係る技術を応用する場合の一例について説明した。
<<4.むすび>>
以上説明したように、本開示の一実施家体に係る通信装置は、無線信号を受信または送信する複数のアンテナ部と、当該複数のアンテナ部のうち少なくともいずれかを介した無線信号の送信または受信を制御する通信制御部と、当該通信制御部を収容する筐体とを含む。また、複数のアンテナ部のそれぞれは、筐体の外面のうち法線方向が互いに交差するか、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にある複数の部分領域それぞれの近傍に保持され、当該部分領域に対して略垂直な方向に伝搬し、かつ偏波方向が互いに異なる複数の偏波を送信または受信する。
このような構成により、携行可能に構成された通信装置のように、位置や姿勢が時々刻々と変化するような状況下においても、当該通信装置は、無線の通信経路を介した他の装置との通信において、直接波を利用した偏波MIMOをより好適な態様で実現することが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
無線信号を受信または送信する複数のアンテナ部と、
前記複数のアンテナ部のうち少なくともいずれかを介した前記無線信号の送信または受信を制御する通信制御部と、
前記通信制御部を収容する筐体と、
を含み、
前記複数のアンテナ部のそれぞれは、前記筐体の外面のうち法線方向が互いに交差するか、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にある複数の部分領域それぞれの近傍に保持され、当該部分領域に対して略垂直な方向に伝搬し、かつ偏波方向が互いに異なる第1の無線信号及び第2の無線信号を送信または受信する、
通信装置。
(2)
前記アンテナ部は、偏波方向が互いに直交する前記第1の無線信号及び前記第2の無線信号を送信または受信するアンテナ素子を含む、前記(1)に記載の通信装置。
(3)
前記アンテナ素子は、平面アンテナとして構成される、前記(2)に記載の通信装置。
(4)
前記アンテナ部は、前記アンテナ素子を複数含む、前記(2)または(3)に記載の通信装置。
(5)
前記アンテナ部は、
前記第1の無線信号を受信または送信する第1のアンテナ素子と、
前記第2の無線信号を受信または送信する第2のアンテナ素子と、
を含む、
前記(1)に記載の通信装置。
(6)
前記第1のアンテナ素子及び前記第2のアンテナ素子の少なくともいずれかは、モノポールアンテナ、ダイポールアンテナ、片側短絡型平面アンテナ、ノッチアンテナ、逆F型アンテナ、ループアンテナ、及びスロットアンテナのいずれかとして構成される、前記(5)に記載の通信装置。
(7)
前記アンテナ部は、前記第1のアンテナ素子と前記第2のアンテナ素子とのうち少なくともいずれかを複数含む、前記(5)または(6)に記載の通信装置。
(8)
前記アンテナ部は、
前記法線方向が互いに交差するか、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にあり、かつ連接する複数の前記外面に沿って保持され、
当該複数の外面それぞれについて、当該外面の前記部分領域に対して略垂直な方向に伝搬する前記第1の無線信号及び前記第2の無線信号を送信または受信するアンテナ素子を含む、
前記(1)に記載の通信装置。
(9)
前記通信制御部は、前記筐体の前記外面のうち、ユーザによって把持される第1の部分領域とは異なる第2の部分領域の近傍に保持された前記アンテナ部により、当該第2の部分領域の前記法線方向から到来する前記第1の無線信号及び前記第2の無線信号が受信されるように制御する、前記(1)〜(8)のいずれか一項に記載の通信装置。
(10)
前記筐体の前記外面のうち少なくとも一面は長方形の形状を成しており、
前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記一面の周囲に位置する端面のうちの少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、
前記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の通信装置。
(11)
前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記一面の長手方向が上下方向となるように前記筐体が把持された場合に上方側に位置する、前記端面のうちの少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、前記(10)に記載の通信装置。
(12)
前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記筐体の上下方向が当該筐体の前記一面と正対するユーザの上下方向と略一致するように把持された場合に上方側に位置する、前記端面のうちの少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、前記(10)または(11)に記載の通信装置。
(13)
前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記端面のうち前記一面の長手方向に延伸する面の少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、前記(10)〜(12)のいずれか一項に記載の通信装置。
(14)
前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記一面の少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、前記(10)〜(13)のいずれか一項に記載の通信装置。
(15)
前記一面には長方形の形状を有する表示部が設けられ、
前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記端面のうち、前記表示部の長手方向の端部に沿って延伸する面の少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、
前記(10)〜(14)のいずれか一項に記載の通信装置。
(16)
前記複数のアンテナ部のうち、少なくとも一部の2以上のアンテナ部は、少なくとも一部が湾曲する前記外面中において、前記法線方向が互いに交差するか、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にある複数の前記部分領域それぞれの近傍に保持される、前記(1)〜(15)のいずれか一項に記載の通信装置。
1 システム
100 基地局
200 端末装置
2001 アンテナ部
2003 無線通信部
2005 通信制御部
2007 記憶部
209 筐体
2111a〜2111f アンテナ装置

Claims (12)

  1. 無線信号を受信または送信する複数のアンテナ部と、
    前記複数のアンテナ部のうち少なくともいずれかを介した前記無線信号の送信または受信を制御する通信制御部と、
    前記通信制御部を収容する筐体と、
    を含み、
    前記複数のアンテナ部のそれぞれは、前記筐体の外面のうち法線方向が互いに交差するか、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にある複数の部分領域それぞれの近傍に保持され、当該部分領域に対して略垂直な方向に伝搬し、かつ偏波方向が互いに異なる第1の無線信号及び第2の無線信号を送信または受信し、
    前記アンテナ部は、
    前記第1の無線信号を受信または送信する第1のアンテナ素子と、
    前記第2の無線信号を受信または送信する第2のアンテナ素子と、
    を含み、
    前記第1のアンテナ素子及び前記第2のアンテナ素子の少なくともいずれかは、ループアンテナとして構成される、
    通信装置。
  2. 前記アンテナ部は、前記第1のアンテナ素子と前記第2のアンテナ素子とのうち少なくともいずれかを複数含む、請求項に記載の通信装置。
  3. 無線信号を受信または送信する複数のアンテナ部と、
    前記複数のアンテナ部のうち少なくともいずれかを介した前記無線信号の送信または受信を制御する通信制御部と、
    前記通信制御部を収容する筐体と、
    を含み、
    前記複数のアンテナ部のそれぞれは、前記筐体の外面のうち、法線方向が互いに交差するか、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にあり、かつ、連結部を介して連接する複数の前記外面に沿って保持され、当該複数の外面それぞれについて、当該外面の部分領域に対して略垂直な方向に伝搬する第1の無線信号及び第2の無線信号を送信または受信するアンテナ素子を含む、
    信装置。
  4. 前記アンテナ素子は、平面アンテナとして構成される、請求項に記載の通信装置。
  5. 前記通信制御部は、前記筐体の前記外面のうち、ユーザによって把持される第1の部分領域とは異なる第2の部分領域の近傍に保持された前記アンテナ部により、当該第2の部分領域の前記法線方向から到来する前記第1の無線信号及び前記第2の無線信号が受信されるように制御する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の通信装置。
  6. 前記筐体の前記外面のうち少なくとも一面は長方形の形状を成しており、
    前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記一面の周囲に位置する端面のうちの少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の通信装置。
  7. 前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記一面の長手方向が上下方向となるように前記筐体が把持された場合に上方側に位置する、前記端面のうちの少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、請求項に記載の通信装置。
  8. 前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記筐体の上下方向が当該筐体の前記一面と正対するユーザの上下方向と略一致するように把持された場合に上方側に位置する、前記端面のうちの少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、請求項6又は7に記載の通信装置。
  9. 前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記端面のうち前記一面の長手方向に延伸する面の少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、請求項6〜8のいずれか1項に記載の通信装置。
  10. 前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記一面の少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、請求項6〜9のいずれか1項に記載の通信装置。
  11. 前記一面には長方形の形状を有する表示部が設けられ、
    前記複数のアンテナ部のうち少なくとも一部のアンテナ部は、前記端面のうち、前記表示部の長手方向の端部に沿って延伸する面の少なくとも一部の前記部分領域の近傍に保持される、
    請求項6〜10のいずれか1項に記載の通信装置。
  12. 前記複数のアンテナ部のうち、少なくとも一部の2以上のアンテナ部は、少なくとも一部が湾曲する前記外面中において、前記法線方向が互いに交差するか、または、当該法線方向が互いにねじれの位置にある複数の前記部分領域それぞれの近傍に保持される、請求項1又は2に記載の通信装置。
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