以下、実施形態の駅務補助サーバ、駅務補助システム、および駅務補助方法を、図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における駅務補助システム1の構成の一例を示す図である。第1の実施形態における駅務補助システム1は、例えば、駅務補助サーバ100と、複数の端末装置200(図中200a、200b、200c、200d)と、センターサーバ300とを備える。これらの装置は、ネットワークを介して通信を行う。ネットワークは、例えば、図示しない無線基地局により仲介されるセルラー網やWi−Fi網、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、専用回線、プロバイダ、インターネット等のうち一部または全部を含む。
駅務補助サーバ100は、例えば、所定のアプリケーションプログラムが起動された端末装置200と通信を行って、各種情報の受け渡しを行う。また、駅務補助サーバ100は、ウェブサイトを提供するウェブサーバ装置であってよい。
端末装置200は、例えば、各駅の駅務員によって使用される。例えば、端末装置200は、駅務員が携行可能なスマートフォンやタブレット端末(図中200a−1、200b−1など)であってもよいし、駅構内に設置された据え置き型のコンピュータ(図中200a−2、200b−2など)であってもよい。
以下、図示のように、A駅の駅務員によって使用される端末装置には200aの符号を付し、B駅の駅務員によって使用される端末装置には200bの符号を付し、C駅の駅務員によって使用される端末装置には200cの符号を付し、D駅の駅務員によって使用される端末装置には200dの符号を付して説明する。
例えば、端末装置200は、駅務員から所定の操作を受け付けると、駅務補助サーバ100と通信を行い、アプリケーションプログラムが表示するテキストや画像、或いは画像の元情報などの情報を取得する。端末装置200上で動作するアプリケーションプログラムは、車椅子の旅客や目の不自由な旅客などの鉄道を利用するにあたって介助が必要な旅客(以下、要介助者と称する)に対して駅務員が円滑にサポートを行えるように、各駅の端末装置200同士で情報伝達を行うためのアプリケーションプログラムである。
また、端末装置200は、ウェブブラウザを介して、駅務補助サーバ100が提供するウェブサイトにアクセスしてもよい。例えば、駅務補助サーバ100により提供されるウェブサイトでは、以下に説明するサービス(各駅の端末装置200同士で情報伝達を行うためのサービス)と同等のサービスが提供されてよい。
センターサーバ300は、例えば、列車の運行情報を管理する装置である。運行情報とは、例えば、列車がどの程度遅延しているのか、或いは運休しているのか、復旧までにどの程度時間を要するのか、といった情報を含む。実施形態において、駅務補助サーバ100とセンターサーバ300の機能的な切り分けは厳密である必要はなく、駅務補助サーバ100が、以下に説明するセンターサーバ300の機能のうち一部または全部を有してもよい。
また、センターサーバ300は、駅務補助サーバ100により出力される情報に基づいて、列車内に案内された要介助者の有無やその人数を導出したり、駅間で情報連携が円滑に行われているかどうかを判定したりする。
図2および図3は、第1の実施形態における駅務補助システム1の処理の一例を示すシーケンス図である。本シーケンスでは、A駅からD駅のそれぞれの端末装置200による連携について例示する。例えば、A駅は、要介助者が鉄道の利用を開始する乗車駅(発駅)であり、D駅は、目的地の降車駅(着駅)であり、B駅およびC駅は、途中の乗換駅である。
[事前処理:介助要請から案内開始まで]
例えば、要介助者が、発駅であるA駅の駅務員に対して、口頭や電話によって介助を要請した場合、A駅の駅務員は、端末装置200aに対して、乗車区間、乗車希望列車(列車名・出発時刻)、指定席または指定車両の希望の有無、車いすの有無および車いすの種類(電動・手動)、介助される付添い人(同行人)の有無、その他の要望等の情報のうち一部または全部(以下、これらの情報を総括して「介助申込み情報」と称する)を入力する(ステップS100)。
この際、端末装置200aは、乗車区間を指定する駅が入力された時点で、この乗車区間を示す情報(以下、乗車区間情報と称する)を一報(第1情報)として駅務補助サーバ100に送信する(ステップS101)。
駅務補助サーバ100は、端末装置200aから一報として乗車区間情報を受信すると、乗車区間情報が示す乗車区間に基づいて、要介助者が降車して別の列車に乗り換える乗換駅(A駅)および要介助者が降車する着駅(D駅)を特定する(ステップS102)。駅務補助サーバ100は、A駅とD駅の路線上の関係から、B駅およびC駅が乗換駅となることを決定し、B駅の端末装置200bに対して乗車区間情報を一報として送信すると共に(ステップS103)、C駅の端末装置200cに対して乗車区間情報を一報として送信する(ステップS104)。また、駅務補助サーバ100は、D駅の端末装置200dに対しても乗車区間情報を一報として送信する(ステップS105)。
B駅の端末装置200bは、駅務補助サーバ100から一報として乗車区間情報を受信すると、自駅(B駅)に要介助者が降車することを駅務員に伝えるための画面を表示する(ステップS106)。また、C駅の端末装置200cは、駅務補助サーバ100から一報として乗車区間情報を受信すると、自駅(C駅)に要介助者が降車することを駅務員に伝えるための画面を表示する(ステップS107)。また、D駅の端末装置200dは、駅務補助サーバ100から一報として乗車区間情報を受信すると、自駅(D駅)に要介助者が降車することを駅務員に伝えるための画面を表示する(ステップS108)。これらの画面の詳細については、後述する。
次に、A駅の端末装置200aは、引き続き、介助申込み情報として、乗車希望列車(列車名・出発時刻)、指定席または指定車両の希望の有無、車いすの有無および車いすの種類(電動・手動)、介助の有無、その他の要望等の情報のうち一部または全部の入力を受け付ける(ステップS109)。これらの情報が入力されると、端末装置200aは、続報(第2情報)として介助申込み情報を駅務補助サーバ100に送信する(ステップS110)。
駅務補助サーバ100は、端末装置200aから続報として介助申込み情報を受信すると、センターサーバ300に介助申込み情報を送信する(ステップS111)。これを受けて、センターサーバ300は、要介助者の有無やその人数などを把握するために介助申込み情報を記憶する(ステップS112)。
また、駅務補助サーバ100は、B駅の端末装置200bに対して介助申込み情報を続報として送信すると共に(ステップS113)、C駅の端末装置200cに対して介助申込み情報を続報として送信する(ステップS114)。また、駅務補助サーバ100は、D駅の端末装置200dに対しても介助申込み情報を続報として送信する(ステップS115)。
B駅の端末装置200bは、駅務補助サーバ100から続報として介助申込み情報を受信すると、要介助者からの詳細な要望等を駅務員に伝えるための画面を表示する(ステップS116)。また、C駅の端末装置200cは、駅務補助サーバ100から続報として介助申込み情報を受信すると、要介助者からの詳細な要望等を駅務員に伝えるための画面を表示する(ステップS117)。また、D駅の端末装置200dは、駅務補助サーバ100から続報として介助申込み情報を受信すると、要介助者からの詳細な要望等を駅務員に伝えるための画面を表示する(ステップS118)。これらの画面の詳細については、後述する。
[A駅での案内]
次に、A駅の端末装置200aは、A駅のダイヤ情報(時刻表)に基づいて、要介助者が所望する乗車希望列車の到着時刻から所定時間前の時刻にアラームを出力する(ステップS119)。次に、A駅の駅務員が乗車希望列車へと要介助者を案内し、自駅(A駅)での案内が完了した場合、端末装置200aは、駅務員から完了報告の入力を受け付ける(ステップS120)。
端末装置200aは、駅務員から完了報告の入力を受け付けた場合、発駅であるA駅において要介助者の案内が完了したことを表す情報(以下、発駅案内完了情報と称する)を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS121)。
次に、駅務補助サーバ100は、端末装置200aから発駅案内完了情報を受信すると、センターサーバ300に発駅案内完了情報を送信する(ステップS122)。これを受けて、センターサーバ300は、発駅案内完了情報を記憶する(ステップS123)。
また、駅務補助サーバ100は、B駅の端末装置200bに対して発駅案内完了情報を送信すると共に(ステップS124)、C駅の端末装置200cに対して発駅案内完了情報を送信する(ステップS125)。また、駅務補助サーバ100は、D駅の端末装置200dに対して発駅案内完了情報を送信する(ステップS126)。
次に、B駅の端末装置200bは、駅務補助サーバ100から発駅案内完了情報を受信すると、この発駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS127)。また、C駅の端末装置200cは、駅務補助サーバ100から発駅案内完了情報を受信すると、この発駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS128)。また、D駅の端末装置200dは、駅務補助サーバ100から発駅案内完了情報を受信すると、この発駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS129)。
[B駅での案内]
次に、乗換駅であるB駅の端末装置200bは、B駅のダイヤ情報に基づいて、乗車希望列車の到着時刻から所定時間前の時刻にアラームを出力する(ステップS130)。次に、B駅の駅務員が乗車希望列車へと要介助者を案内し、自駅(B駅)での案内が完了した場合、端末装置200bは、駅務員から完了報告の入力を受け付ける(ステップS131)。
端末装置200bは、駅務員から完了報告の入力を受け付けた場合、乗換駅であるB駅において要介助者の案内が完了したことを表す情報(以下、乗換駅案内完了情報と称する)を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS132)。
次に、駅務補助サーバ100は、端末装置200bからB駅の乗換駅案内完了情報を受信すると、センターサーバ300にB駅の乗換駅案内完了情報を送信する(ステップS133)。これを受けて、センターサーバ300は、B駅の乗換駅案内完了情報を記憶する(ステップS134)。
また、駅務補助サーバ100は、A駅の端末装置200aに対してB駅の乗換駅案内完了情報を送信すると共に(ステップS135)、C駅の端末装置200cに対してB駅の乗換駅案内完了情報を送信する(ステップS136)。また、駅務補助サーバ100は、D駅の端末装置200dに対してB駅の乗換駅案内完了情報を送信する(ステップS137)。
次に、A駅の端末装置200aは、駅務補助サーバ100からB駅の乗換駅案内完了情報を受信すると、この乗換駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS138)。また、C駅の端末装置200cは、駅務補助サーバ100からB駅の乗換駅案内完了情報を受信すると、この乗換駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS139)。また、D駅の端末装置200dは、駅務補助サーバ100からB駅の乗換駅案内完了情報を受信すると、この乗換駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS140)。
[C駅での案内]
次に、乗換駅であるC駅の端末装置200cは、C駅のダイヤ情報に基づいて、乗車希望列車の到着時刻から所定時間前の時刻にアラームを出力する(ステップS141)。次に、C駅の駅務員が乗車希望列車へと要介助者を案内し、自駅(C駅)での案内が完了した場合、端末装置200cは、駅務員から完了報告の入力を受け付ける(ステップS142)。
端末装置200cは、駅務員から完了報告の入力を受け付けた場合、乗換駅であるC駅において要介助者の案内が完了したことを表す乗換駅案内完了情報を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS143)。
次に、駅務補助サーバ100は、端末装置200cからC駅の乗換駅案内完了情報を受信すると、センターサーバ300にC駅の乗換駅案内完了情報を送信する(ステップS144)。これを受けて、センターサーバ300は、C駅の乗換駅案内完了情報を記憶する(ステップS145)。
また、駅務補助サーバ100は、A駅の端末装置200aに対してC駅の乗換駅案内完了情報を送信すると共に(ステップS146)、B駅の端末装置200bに対してC駅の乗換駅案内完了情報を送信する(ステップS147)。また、駅務補助サーバ100は、D駅の端末装置200dに対してC駅の乗換駅案内完了情報を送信する(ステップS148)。
次に、A駅の端末装置200aは、駅務補助サーバ100からC駅の乗換駅案内完了情報を受信すると、この乗換駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS149)。また、B駅の端末装置200bは、駅務補助サーバ100からC駅の乗換駅案内完了情報を受信すると、この乗換駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS150)。また、D駅の端末装置200dは、駅務補助サーバ100からC駅の乗換駅案内完了情報を受信すると、この乗換駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS151)。
[D駅での案内]
次に、着駅であるD駅の端末装置200dは、D駅のダイヤ情報に基づいて、乗車希望列車の到着時刻から所定時間前の時刻にアラームを出力する(ステップS152)。次に、D駅の駅務員が乗車希望列車へと要介助者を案内し、自駅(D駅)での案内が完了した場合、端末装置200dは、駅務員から完了報告の入力を受け付ける(ステップS153)。
端末装置200dは、駅務員から完了報告の入力を受け付けた場合、着駅であるD駅において要介助者の案内が完了したことを表す情報(以下、着駅案内完了情報と称する)を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS154)。
次に、駅務補助サーバ100は、端末装置200dから着駅案内完了情報を受信すると、センターサーバ300に着駅案内完了情報を送信する(ステップS155)。これを受けて、センターサーバ300は、着駅案内完了情報を記憶する(ステップS156)。
また、駅務補助サーバ100は、A駅の端末装置200aに対して着駅案内完了情報を送信すると共に(ステップS157)、B駅の端末装置200bに対して着駅案内完了情報を送信する(ステップS158)。また、駅務補助サーバ100は、C駅の端末装置200cに対して着駅案内完了情報を送信する(ステップS159)。
次に、A駅の端末装置200aは、駅務補助サーバ100から着駅案内完了情報を受信すると、この着駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS160)。また、B駅の端末装置200bは、駅務補助サーバ100から着駅案内完了情報報を受信すると、この着駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS161)。また、D駅の端末装置200dは、駅務補助サーバ100から着駅案内完了情報を受信すると、この着駅案内完了情報に基づき画面を更新する(ステップS162)。このような一連の処理により、発駅から着駅までの各駅の端末装置200に一連の情報が送信されることになる。
なお、発駅であるA駅から着駅であるD駅まで乗り換えが生じない場合、B駅およびC駅の端末装置200に対する情報の送信は省略されてよいし、更に多く乗換駅がある場合、B駅およびC駅に相当する処理が他の駅でも行われてよい。
[駅務補助サーバの構成]
以下、第1の実施形態における駅務補助システム1の各装置の構成について説明する。図4は、第1の実施形態における駅務補助サーバ100の構成の一例を示す図である。駅務補助サーバ100は、例えば、補助サーバ側通信部102と、補助サーバ側制御部110と、補助サーバ側記憶部120とを備える。
補助サーバ側通信部102は、例えば、上述したネットワークを介して、各駅の端末装置200およびセンターサーバ300と通信を行う。補助サーバ側通信部102は、これらの装置との通信により取得した情報を補助サーバ側記憶部120に記憶させる。
補助サーバ側制御部110は、例えば、決定部112と、通信制御部114とを備える。これらの構成要素の一部または全部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが補助サーバ側記憶部120に記憶されたプログラムを実行することにより実現されてよい。また、補助サーバ側制御部110の構成要素の一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
補助サーバ側記憶部120は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SDカード、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等によって実現されてよい。補助サーバ側記憶部120は、補助サーバ側制御部110のプロセッサが実行するプログラムを格納する他、ダイヤ情報DGや運行エリア情報OA、駅構内情報SY等を記憶する。ダイヤ情報DGは、各駅の列車の運行計画(スケジュール)を表す情報である。運行エリア情報OAは、例えば、各路線に含まれる駅や、その路線を走行する列車の車両編成数、各車両の乗降車位置(ドア位置)などを特定可能な情報を含む。駅構内情報SYは、例えば、各駅において、階段、エスカレータ、エレベータ、改札口、または連絡通路などの位置を特定可能な情報を含む。これらの情報は、駅務補助サーバ100が常時、保持していてもよいし、必要に応じてセンターサーバ300から取得されてもよい。
決定部112は、補助サーバ側通信部102により乗車区間情報が受信されると、この乗車区間情報を参照して、列車の利用計画を決定する。列車の利用計画とは、例えば、発駅から着駅までの乗車区間において運行される列車のうち、どの列車に乗車し、さらにどの駅で降車するのかを定めた計画である。また、発駅から着駅までの乗車区間において、複数の路線を経由する必要がある場合(或いは複数の路線を経由することが可能な場合)、列車の利用計画は、路線ごとに、どの列車に乗車してからどの駅で降車するのかを定めた計画であってよい。
通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を制御して、各駅の端末装置200およびセンターサーバ300との間で、種々の情報を送受信する。例えば、通信制御部114は、補助サーバ側通信部102により受信された情報を中継して端末装置200またはセンターサーバ300に送信してよい。また、通信制御部114は、決定部112により決定された列車の利用計画を示す情報を、端末装置200に送信してよい。
[端末装置の構成]
図5は、第1の実施形態における端末装置200の構成の一例を示す図である。端末装置200は、例えば、端末側通信部202と、操作受付部204と、表示部206と、端末側制御部210と、端末側記憶部220とを備える。
端末側通信部202は、例えば、上述したネットワークを介して、駅務補助サーバ100と通信を行う。端末側通信部202は、駅務補助サーバ100との通信により取得した情報を端末側記憶部220に記憶させる。
操作受付部204は、駅務員などから入力操作を受け付ける。例えば、端末装置200が据え置き型のコンピュータである場合、操作受付部204は、キーボードやマウスであってよい。また、例えば、端末装置200がスマートフォンなどの携行型のコンピュータである場合、操作受付部204は、タッチパネルであってよい。この場合、操作受付部204は、表示部206と一体に構成されてよい。
表示部206は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electroluminescence)ディスプレイなどの表示装置である。表示部206は、端末側制御部210による制御を受けて、各種画像(画面)を表示する。
端末側制御部210は、CPU等のプロセッサが端末側記憶部220に記憶されたプログラムを実行することにより実現されてよい。また、端末側制御部210は、LSIやASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
例えば、端末側制御部210は、端末側通信部202により受信された各種情報に基づいて、表示部206に画面を表示させる。
また、端末側制御部210は、決定部112と同様に、乗車区間情報に基づいて列車の利用計画を決定してもよい。すなわち、端末側制御部210のプロセッサが端末側記憶部220に記憶されたアプリケーションプログラムを実行することにより、駅務補助サーバ100の決定部112の機能と同等の機能が実現されてもよい。
端末側記憶部220は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDカード、MRAM、RAM、レジスタ等によって実現されてよい。端末側制御部210は、端末側制御部210のプロセッサが実行するプログラムを格納する他、ダイヤ情報DGや運行エリア情報OA、駅構内情報SY等を記憶する。これらの情報は、例えば、アプリケーションプログラムのインストール時に予め駅務補助サーバ100からダウンロードされてよい。また、これらの情報は、予めインストールされたアプリケーションプログラムを実行する端末側制御部210が端末側通信部202を制御して駅務補助サーバ100と通信することによって、駅務補助サーバ100からダウンロードされてもよい。また、これらの情報は、端末側制御部210が端末側通信部202を制御して駅務補助サーバ100と通信することによって、駅務補助サーバ100において必要な情報が抽出されて端末装置200に送信されるものであってもよい。
また、端末装置200は、表示部206に表示させる画像を紙に印刷する印刷部(不図示)を備えてもよいし、音声を出力するスピーカ(不図示)を備えてもよい。
[センターサーバの構成]
図6は、第1の実施形態におけるセンターサーバ300の構成の一例を示す図である。センターサーバ300は、例えば、センターサーバ側通信部302と、センターサーバ側制御部310と、センターサーバ側記憶部320とを備える。
センターサーバ側通信部302は、例えば、上述したネットワークを介して、駅務補助サーバ100と通信を行う。センターサーバ側通信部302は、駅務補助サーバ100との通信により取得した情報をセンターサーバ側記憶部320に記憶させる。
センターサーバ側制御部310は、CPU等のプロセッサがセンターサーバ側記憶部320に記憶されたプログラムを実行することにより実現されてよい。また、センターサーバ側制御部310は、LSIやASIC、FPGA等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
例えば、センターサーバ側制御部310は、センターサーバ側通信部302を用いて、各駅の管理サーバ(不図示)と通信を行って、路線ごとに列車の運行情報(例えば事故や遅延、運休などの情報)を取得する。路線ごとの列車の運行情報は、列車運行情報TOとしてセンターサーバ側記憶部320に記憶される。
また、例えば、センターサーバ側制御部310は、センターサーバ側通信部302により、介助申込み情報、発駅案内完了情報、および着駅案内完了情報が受信されると、これらの情報に基づいて、列車のどの車両に何人の要介助者が乗車しているのかを導出する。例えば、介助申込み情報および発駅案内完了情報が受信されて、着駅案内完了情報が未だ受信されていない場合、センターサーバ側制御部310は、発駅において要介助者を案内した列車には、未だ要介助者が乗車していると判定する。
また、例えば、発駅の端末装置200により一報または続報が送信された後、乗換駅や着駅の端末装置200により所定のレスポンス(後述する確認済み情報)が一定時間以上送信されない場合、センターサーバ側制御部310は、何らかのトラブルが生じた可能性があると判断して、センターサーバ側通信部302を用いて、レスポンスがない端末装置200に対して状況を確認するための情報を送信してよい。
また、例えば、駅間の途中で列車が停止してしまった場合、センターサーバ側制御部310は、センターサーバ側通信部302を用いて、停止列車の付近の駅の端末装置200に対して、その列車に乗車している要介助者の数や要介助者の種類を示す情報を送信する。これによって、救援に向かう駅務員や救急隊員などは、停止列車にどのような種類の要介助者が何人乗車しているのかを把握することができる。この結果、速やかに適切な対処を行うことができる。
センターサーバ側記憶部320は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDD、SDカード、MRAM、RAM、レジスタ等によって実現されてよい。センターサーバ側記憶部320は、センターサーバ側制御部310のプロセッサが実行するプログラムを格納する他、列車運行情報TO等を記憶する。
[発駅での処理フロー]
以下、発駅、乗換駅および着駅の各駅での端末装置200の処理の流れについて説明する。図7および図8は、駅務補助サーバ100およびA駅の端末装置200aによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、各端末装置200の表示部206がタッチパネルであるものとして説明する。
まず、発駅であるA駅の端末装置200aの端末側制御部210は、操作受付部204によって所定の操作が受け付けられると、表示部206に設定一覧画面を表示させる(ステップS200)。
図9は、端末装置200aが表示する設定一覧画面の一例を示す図である。図示のように、設定一覧画面には、駅務員の操作を受け付ける複数のボタン(タッチ操作の検知領域)Bが設けられる。例えば、ボタンB1は、要介助者毎の乗車区間がテーブルとして表示されたテーブル領域R1において、各要介助者の乗車区間を表す区間レコードr1の順番を並び替えるボタンである。各区間レコードr1は、例えば、その区間レコードr1の識別情報(図中No.)に対して、介助申込み情報の入力日付および入力時間と、案内中であるのか既に案内が済んでいるのかといった状況を示す案内状況と、要介助者の種類(図中タイプ)と、発駅として指定された駅名と、発駅から乗車する(乗車した)列車の何両目の車両に乗車するのかを表す列番と、その車両のどこのドア(扉)から乗車するのかを表すドア位置と、乗換駅として指定された駅名と、その乗換駅から乗車する予定の乗車する(乗車した)列車の列番と、その車両のドア位置と、着駅として指定された駅名とが対応付けられた情報である。各区間レコードr1の表示領域は、タッチ操作を検知するボタンとして機能する。
例えば、設定一覧画面において並び替えボタンB1がタッチ操作された場合、端末側制御部210は、「受付時刻順」、「出発時刻順」、「到着時刻順」をプルダウン形式で選択可能な状態で表示させる。例えば、「受付時刻順」が選択された場合、入力日付および入力時間が早い区間レコードr1ほど上位に表示されるように並び替えが行われる。また、「出発時刻順」が選択された場合、自駅において乗車予定の列車の出発時刻が早い区間レコードr1ほど上位に表示されるように並び替えが行われる。また、「到着時刻順」が選択された場合、自駅において乗車予定の列車の到着時刻が早い区間レコードr1ほど上位に表示されるように並び替えが行われる。
また、図示のように、デフォルトの並び順は、例えば、「対応順」に設定されてよい。「対応順」とは、出発時刻および到着時刻に関わらず、自駅において要介助者の乗車または降車の介助の優先度の高い(対応すべき時刻が早い)順に区間レコードr1を並び替えることをいう。
これらの複数の区間レコードr1のそれぞれには、印刷ボタンB8が設けられてよい。この印刷ボタンB8が操作された場合、端末側制御部210は、図示しない印刷部を制御して、操作された印刷ボタンB8が設けられた区間レコードr1により表される乗車区間情報を画像に変換することで、この画像を所定の紙に印刷してよい。
ボタンB2は、テーブル領域R1に表示させる区間レコードr1を絞り込むためのボタンである。例えば、絞り込みボタンB2は、デフォルトでは、自駅のみ(図中当駅のみ)に関係する区間レコードr1に絞り込むように設定されている。例えば、図示のように、自駅がA駅である場合、No.001〜004の区間レコードr1が表示される。また、例えば、自駅がB駅である場合、No.003の区間レコードr1のみが表示されることになる。
また、例えば、絞り込みボタンB2がタッチ操作された場合、端末側制御部210は、「全件」、「未完了」をプルダウン形式で選択可能な状態で表示させる。例えば、「全件」が選択された場合、案内状況が完了および案内中に関わらず全ての区間レコードr1が表示される。また、「未完了」が選択された場合、案内状況が案内中の区間レコードr1のみが表示される。図示の例では、既に案内が完了しているNo.001〜003の区間レコードr1については表示されなくなる。
ボタンB3は、テーブル領域R1に含まれる複数の区間レコードr1のうち、タッチ操作により選択された区間レコードr1を削除するボタンである。ボタンB4は、テーブル領域R1に含まれる複数の区間レコードr1のうち、タッチ操作により選択された区間レコードr1を複製するボタンである。ボタンB5は、テーブル領域R1に含まれる複数の区間レコードr1のうち、タッチ操作により選択された区間レコードr1を編集するボタンである。ボタンB6は、テーブル領域R1に含まれる複数の区間レコードr1のうち、タッチ操作により選択された区間レコードr1を確認するボタンである。端末側制御部210は、テーブル領域R1に含まれるいずれか一つの以上の区間レコードr1が選択されるまで、これらのボタンB3からB6に対する操作の受け付けを無効にし、いずれか一つの以上の区間レコードr1が選択されると、ボタンB3からB6に対する操作の受け付けを有効にする。
例えば、編集ボタンB5が操作された場合、区間レコードr1が示す乗車区間などを編集可能な画面(後述する図28に例示する画面)へと遷移する。また、例えば、確認ボタンB6が操作された場合、その区間レコードr1が示す乗車区間の詳細情報が表示された画面(後述する図16に例示する画面)へと遷移する。
ボタンB7は、区間レコードr1を新規作成するボタンである。ボタンB9は、テーブル領域R1内の全ての区間レコードr1を削除してリセットするボタンである。ボタンBcは、画面の文字の大きさやフォント、色、レイアウト、言語表記(日本語や英語など)などを変更するための設定画面に遷移するボタンである。
本フローチャートの処理では、設定一覧画面において新規作成ボタンB7が操作され、新たに区間レコードr1が作成される場合について説明する。
図10は、図9に示す設定一覧画面において、新規作成ボタンB7が操作されたときに表示される入力画面の一例を示す図である。例えば、入力画面の中央より左側の領域には、乗車区間に関する概略情報が表示され、左側の領域を除く入力画面の右側の領域には、その概略情報の詳細な情報が表示される。また、入力画面の上側の領域には、新規作成する区間レコードr1に付与される識別情報(図中No.005)と、その区間レコードr1が示す乗車区間の各駅名が表示される。
図示のように、例えば、入力画面の上側領域には、図9で例示した設定一覧画面に戻るボタンB11が設けられ、左側領域には、着駅を指定するボタンB12が設けられる。なお、発駅については、各端末装置200が設置された駅に応じてデフォルトで設定されてよい。例えばA駅の端末装置200であれば発駅はデフォルトでA駅に設定されてよい。
例えば、着駅設定ボタンB12が操作されると、端末側制御部210は、入力画面の右側領域に、着駅の候補となる複数の駅を一覧形式で表示させる。この着駅の候補となる複数の駅は、タブTB(図中TB1〜TB5)ごとに集約されてよい。
図示のように、タブTB1は、「よく使う駅」として着駅の候補となる複数の駅を表示する。「よく使う駅」とは、例えば、この端末装置200において着駅として頻繁に入力(選択)された駅である。例えば、入力画面の生成情報の提供元である駅務補助サーバの決定部112は、各駅の識別情報ごとに、着駅として入力された駅の入力回数をカウントし、入力回数の多い上位所定数の駅を「よく使う駅」として決定してよい。入力回数に変動があった場合、決定部112は、「よく使う駅」に含める駅を随時変更してよい。これによって、タブTB1に集約される駅が決定される。
また、「よく使う駅」に含める駅は固定されてもよい。例えば、決定部112は、駅務員が「よく使う駅」として登録した駅については、入力画面においてその位置を固定とする。
また、「よく使う駅」は、要介助者ごとに設定されてもよい。例えば、決定部112は、要介助者の識別情報(例えば氏名や連絡先など)に「よく使う駅」を対応付けた情報を、補助サーバ側記憶部120に記憶させる。例えば、図示しない入力画面において要介助者の識別情報が入力され、この入力された情報が端末装置200から駅務補助サーバ100へと送信された場合、この駅務補助サーバ100の決定部112は、要介助者の識別情報に対応付けられた「よく使う駅」の情報を抽出し、これを端末装置200に送信する。これによって、端末装置200の画面には、要介助者ごとに「よく使う駅」が表示される。
タブTB2およびタブTB3は、各路線の着駅の候補となる複数の駅を表示する。また、タブTB4は、他の条件を満たす駅を表示し、タブTB5は、全路線の着駅の候補となる複数の駅を、その駅名が50音順となるように並び替えた状態で表示する。
例えば、駅務員が着駅を入力するために、入力画面の左側領域に設けられた着駅設定ボタンB12を操作すると、端末側制御部210は、入力画面の右側領域に、デフォルトで設定されたタブTB(図示の例ではTB1)に含まれる複数の駅を選択可能な状態で表示させる。このとき、端末側制御部210は、駅務員の操作に応じて、随時タブTBを切り替えてよい。
例えば、端末側制御部210は、図10に例示する入力画面の右側領域において、着駅とする駅が入力(選択)されるまで待機し(ステップS202)、着駅が入力されると、端末側通信部202を用いて、発駅から着駅までの乗車区間を示す乗車区間情報を駅務補助サーバ100に送信する(ステップS204)。
駅務補助サーバ100の決定部112は、補助サーバ側通信部102により乗車区間情報が受信されると、その乗車区間において乗り換えが必要か否かを判定する(ステップS206)。
例えば、決定部112は、ダイヤ情報DGおよび運行エリア情報OAを参照して、発駅から着駅までの乗車区間において路線の乗り換えが必要な駅が存在する場合、乗り換えが必要であると判定し、その駅を乗換駅に決定する。
そして、決定部112は、列車の利用計画として、各駅のダイヤ情報DGを参照して、乗換駅を含む乗車区間において、乗車区間において運行される複数の列車の中から、要介助者が乗車すべき列車を決定する。例えば、決定部112は、現在時刻に最も近い将来時刻において発駅に到着する列車を、発駅から乗車する列車として決定する。また、決定部112は、乗換駅において、乗車する列車の到着時刻から所定の時間(例えば乗換に要する平均時間)経過した後に到着する列車を、乗換駅から乗車する列車に決定する。なお、乗換駅が必要でない場合、決定部112は、発駅から着駅までの乗車区間において運行される複数の列車の中から、要介助者が乗車すべき列車を決定してよい。
次に、通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、決定部112により決定された乗換駅を含む発駅から着駅までの乗車区間と、その区間で乗車する予定の列車の情報とを、列車の利用計画として端末装置200aに送信する(ステップS208)。
一方、決定部112により乗り換えが必要でないと判定された場合、通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、乗換駅を含まない発駅から着駅までの乗車区間と、その区間で乗車する予定の列車の情報とを、列車の利用計画として端末装置200aに送信する(ステップS210)。
図11は、図10に示す入力画面において、着駅が入力された後に表示される入力画面の一例を示す図である。図11は、例えば、図10に示す入力画面において、「よく使う駅」に含まれるD駅が着駅として入力されたときの入力画面を表している。図中のボタンB13およびB14は、乗換駅を指定するボタンである。また、ボタンB15は、一報を送信するボタンである。図示の例では、A駅からD駅に向かう乗車区間において、C駅での乗り換えが必要であると判定されている。その結果、乗換駅1に「C駅」が入力されている。
例えば、入力画面において乗換駅が入力された場合、端末側制御部210は、端末側通信部202を用いて、乗換駅を含む乗車区間を示す乗車区間情報を再度駅務補助サーバ100に送信する(ステップS214)。これによって、駅務補助サーバ100の決定部112は、入力された乗換駅を含む乗車区間において再度別の乗換駅が必要か以下かを判定すると共に、その乗車区間において乗車すべき列車を決定する。
次に、端末側制御部210は、入力画面において一報送信ボタンB15が操作されたか否かを判定する(ステップS216)。一報送信ボタンB15が操作されると、端末側制御部210は、決定部112により決定された乗車区間および列車が駅務員の意思により確定されたと見做して、端末側通信部202を用いて、発駅、着駅、および乗換駅が指定された乗車区間情報を一報として駅務補助サーバ100に送信する(ステップS218)。
一方、一報送信ボタンB15が操作されない場合、端末側制御部210は、S212の処理に戻る。
一報を受けた駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、乗車区間情報が示す乗車区間において、要介助者が降車する予定の駅の各端末装置200に一報を送信する(ステップS220)。ここで、要介助者が降車する予定の駅の各端末装置200には、B駅やC駅、D駅の各端末装置200に限られず、他の駅の端末装置200が含まれてもよい。例えば、通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、予め決められた送信対象の全ての端末装置200に対して、一報をブロードキャスト送信してよい。この場合、受信側である各端末装置200が自装置宛ての情報であるのか否かを判断し、自装置宛であればこれを受信し、そうでなければ破棄してよい。このような一報の送信処理によって、要介助者が降車する予定の駅の駅務員に速やかに要介助者の有無を伝えることができる。この結果、例えば、乗換駅や着駅が発駅の隣駅のように、直ぐに列車が到着してしまうような場合であっても、乗務員の準備時間を確保することができる。
図12は、一報が送信された後に表示される入力画面の一例を示す図である。一報が送信された後に表示される入力画面には、一報送信ボタンB15の代わりに、続報を送信するボタンB16が設けられると共に、乗換駅ボタンB13およびB14が設けられてよい。
例えば、必ずしも乗り換えが必要ではないものの要介助者の要望により、ある駅で乗り換えをすることになった場合、駅務員は、入力画面において乗換駅ボタンB14などを操作して、乗換駅を入力する。乗換駅ボタンB14などが操作されると、端末側制御部210は、入力画面の右側領域に、着駅入力時と同様に、乗換駅の候補となる複数の駅を一覧形式で表示させる。
端末側制御部210は、図12に例示する入力画面において、乗換駅ボタンB14などが操作されて、乗換駅が入力されたか否かを判定する。乗換駅ボタンの操作により乗換駅が入力された場合、端末側制御部210は、上述したS212の処理と同様に、乗車区間を変更し、端末側通信部202を用いて、一報とは関係なく、新たに乗車区間情報を駅務補助サーバ100に送信する。
次に、駅務補助サーバ100の決定部112は、補助サーバ側通信部102により一報として乗車区間情報が受信されると、この乗車区間情報を参照して、列車の利用計画を決定する。例えば、決定部112は、列車の利用計画として、運行エリア情報OAと駅構内情報SYに基づいて、乗車区間に含まれる各駅の推奨乗車(降車)位置を決定する。
例えば、列車から降車した後の移動時間をなるべく短縮するために、決定部112は、乗換駅あるいは着駅のホームにおいて、列車が停車したときに最もエレベータに近くなる車両(推奨車両)の位置を、発駅で列車に乗車するときの推奨乗車位置に決定する。また、決定部112は、最もエレベータに近くなる推奨車両に複数のドアが存在する場合、停車したときに最もエレベータに近くなるドア位置を、推奨乗車位置に決定してよい。また、決定部112は、発駅のホームにおいて、列車が停車したときにエレベータに最も近くなる車両の位置を、推奨乗車位置に決定してもよい。なお、決定部112は、乗車予定の車両が1両編成である場合や、車両ドアが1つである場合には、これらの処理を省略してよい。
そして、そして通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、決定部112に決定された推奨乗車位置の情報を、発駅、着駅、および乗換駅の各駅の端末装置200に送信する(ステップS222)。これを受けて、各端末装置200は、利用計画を反映した画面を表示する。
図13は、推奨乗車位置が提示された入力画面の一例を示す図である。図中のボタンB17は、発駅であるA駅の推奨乗車位置を確認するボタンであり、ボタンB18は、乗換駅であるB駅の推奨乗車位置を確認するボタンであり、ボタンB19は、乗換駅であるC駅の推奨乗車位置を確認するボタンである。これらのいずれかの推奨乗車位置確認ボタンが操作されると、端末側制御部210は、入力画面の右側領域に、ボタン20からB24を含むマップ画像を表示させる。
例えば、ボタンB20は、乗車駅の段階で推奨乗車位置をエレベータ前に設定するのか、或いは降車駅の段階で推奨乗車位置をエレベータ前に設定するのかを切り替えるボタンである。図示の例では、決定部112の決定結果として、降車駅の段階において推奨乗車位置がエレベータ前に設定されている。
ボタンB21は、列車を編成する複数の車両のうち、どの車両の位置を推奨乗車位置とするのかを決定するボタンである。図示の例では、決定部112の決定結果として、先頭車両から4番目の車両の位置が推奨乗車位置に設定されている。
ボタンB22は、推奨乗車位置として決定された車両(図の例では4番目の車両)の複数のドアのうち、どのドア位置を推奨乗車位置とするのかを決定するボタンである。図示の例では、決定部112の決定結果として、先頭車両側から2番目のドア位置が推奨乗車位置に設定されている。
ボタンB23は、乗車予定の列車の各車両がホームのどの位置に停車するのかを表したマップを、乗車駅または降車駅で切り替えるボタンである。マップには、エレベータの位置や階段の位置などの駅の構造に関する情報が含まれてよい。図示の例では、乗車駅のホームに列車が停車したときのマップが表示されている。このとき、推奨乗車位置に相当する車両は、ハイライト表示されてよい。
端末側制御部210は、図示のように、駅務補助サーバ100の決定部112により決定された推奨乗車位置に応じた各ボタンの設定を提示したときに、駅務員から各ボタンに対する操作(乗車位置の変更操作)を受け付けたか否かを判定する(ステップS224)。各ボタンに対する操作を受け付けた場合、端末側制御部210は、端末側通信部202を用いて、操作に応じた推奨乗車位置の変更内容を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS226)。例えば、推奨乗車位置の車両として4番目の車両が提示されている状態で、車両位置決定ボタン21が操作されて5番目の車両が選択された場合、端末側制御部210は、推奨乗車位置を5番目の車両の位置を変更内容として送信する。
これを受けて、駅務補助サーバ100の決定部112は、変更内容に基づいて、推奨乗車位置を変更する。そして、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、変更された推奨乗車位置の情報を、発駅、着駅、および乗換駅の各駅の端末装置200に送信する(ステップS228)。
次に、端末側制御部210は、入力画面において要介助者の種類が入力されたか否かを判定する(ステップS230)。
図14は、要介助者の種類の入力画面の一例を示す図である。例えば、図14に例示する入力画面は、図13に例示する入力画面から引き続き表示される画面である。図中のボタンB30は、要介助者が、手動の車いすを使用しているのか、電動の車いすを使用しているのか、白杖を使用しているのか、或いはセニアカーを使用しているのかを選択するボタンである。また、ボタンB31は、要介助者を介助される付添い人(同行人)の有無を指定するボタンである。
これらのボタンが操作された場合、端末側制御部210は、操作内容に応じて要介助者の種類を設定する(ステップS232)。一方、これらのボタンが操作されない場合、端末側制御部210は、要介助者の種類が未入力であるものとして設定する(ステップS234)。
次に、端末側制御部210は、入力画面において続報送信ボタンB16が操作されたか否かを判定する。端末側制御部210は、続報送信ボタンB16が操作された場合、端末側通信部202を用いて、各種情報を含む介助申込み情報を続報として駅務補助サーバ100に送信する(ステップS238)。端末側制御部210は、続報送信後、入力画面の左側領域に対する操作の受け付けを無効にする。
例えば、端末側制御部210は、各駅を指定するボタンB12からB14に対する操作と、各駅の推奨乗車位置を確認するボタンB17からB19に対する操作を無効にする。これによって、別途所定の編集操作を受け付けない限り、続報として送信した介助申込み情報の内容が不用意に変更されてしまうのを防ぐことができる。なお、続報送信ボタンB16が操作されるまでは、端末側制御部210は、入力画面の左側領域に対する操作の受け付けを有効にしてよい。
これを受けて、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、続報を、着駅および乗換駅の各駅の端末装置200に送信する(ステップS240)。
図15は、続報が送信された後に表示される画面(進捗確認画面)の一例を示す図である。続報が送信された後に表示される進捗確認画面の左側領域には、乗車区間および推奨乗車位置を編集するためのボタンB40が設けられてよい。この編集ボタンB40が操作されるまで、端末側制御部210は、進捗確認画面の左側領域に対する操作の受け付けを無効にする。
また、図15に例示する進捗確認画面の左側領域の表示領域R2には、続報送信前に決定された要介助者の種類が表示されてよい。進捗確認画面の右側領域には、各駅での案内状況を示す画面が表示される。
図中の領域Raには、A駅の案内状況が表示され、領域Rbには、B駅の案内状況が表示される。また、領域Rcには、C駅の案内状況が表示され、領域Rdには、D駅の案内状況が表示される。
A駅の案内状況を示す領域Raには、例えば、一報の送信時刻、続報の送信時刻、案内開始時刻にセットされるアラームの待機状況、案内が完了したかどうかの案内遂行状況、といった情報が、進捗確認画面上側から下側に向かって順番に表示される。
B駅からD駅の各案内状況を示す領域(Rb、Rc、Rd)には、例えば、送信先である各駅の端末装置200における状況として、一報の確認状況およびその確認時刻、続報の確認状況およびその確認時刻、案内開始時刻にセットされるアラームの待機状況、案内が完了したかどうかの案内遂行状況、といった情報が、進捗確認画面上側から下側に向かって順番に表示される。
端末側制御部210は、端末側通信部202により、他駅の端末装置200から確認済み情報や案内完了情報が受信されると、上記の各駅の案内状況を更新する。
図16は、図15に例示する進捗確認画面において各駅の案内状況を更新した画面の一例を示す図である。図示の例では、A駅の端末装置200aが、B駅からD駅のそれぞれの端末装置200から続報の確認済み情報を受信したことにより、端末装置200aの進捗確認画面では、各駅の続報の確認状況が「続報・確認中」から「続報・確認済み」に更新され、さらに、確認時刻が表示されている。
次に、端末側制御部210は、アラームを出力する予定時刻(乗車予定の列車の到着時刻から所定時間前の時刻)まで待機し(ステップS242)、予定時刻になると、音声出力や画像出力などによってアラームを出力する(ステップS244)。
図17は、アラームとして表示される画面の一例を示す図である。図示のように、例えば、画面には、乗車予定の列車の到着時刻まであと何分何秒であるのかが表示されたり、介助に必要な道具(例えばホームと列車の間にかける渡板や無線機、マイクなど)を携帯するよう促す画像が表示されたりする。また、この画面には、アラームを確認すると共に停止させるアラーム解除ボタンB41と印刷ボタンB42が設けられてよい。例えば、印刷ボタンB42が操作された場合、端末側制御部210は、図示しない印刷部を用いて、乗車予定の列車の推奨乗車位置などの情報を含む介助申込み情報を画像に変換することで、この画像を所定の紙に印刷してよい。
端末側制御部210は、例えば、アラーム解除ボタンB41が操作されるまでアラームを出力し続け(ステップS246)、アラーム解除ボタンB41が操作されると、進捗確認画面を表示させる(ステップS248)。
図18は、端末装置200aにおいてアラーム解除後に表示される進捗確認画面の一例を示す図である。例えば、A駅の端末装置200aにおいてアラーム解除ボタンB41が操作されると、図示のように、端末装置200aの進捗確認画面上では、A駅のアラームの待機状況が「アラーム待ち」から「アラーム済」に更新され、さらに、アラームの出力時刻が表示される。
次に、端末側制御部210は、アラーム解除後の進捗確認画面において、駅務員から完了報告の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS250)。例えば、図18に例示する進捗確認画面において、案内が完了したかどうかの案内遂行状況の表示領域Ra#のチェックボックスがタッチ操作されて、案内遂行状況が変更された場合、端末側制御部210は、駅務員から完了報告の入力を受け付けたと判定する。図示の例のように、表示領域Ra#がタッチ操作されると、表示領域Ra#の表記文字が「ご案内」から「ご案内完了」に変更される。このとき、「ご案内完了」と共に表示されるチェックボックスがタッチされることで、完了報告の入力がなされたことになる。なお、完了報告の入力後では、表示領域Ra#の表記文字は、「ご案内済」に更新される。
このようにして完了報告の入力を受け付けた場合、端末側制御部210は、端末側通信部202を用いて、発駅案内完了情報を駅務補助サーバ100に送信する(ステップS252)。これを受けて、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、発駅案内完了情報を、着駅および乗換駅の各駅の端末装置200に送信する(ステップS252)。これによって、本フローチャートの処理が終了する。
[乗換駅での処理フロー]
図19および図20は、駅務補助サーバ100および乗換駅の端末装置200(200b、200c)による処理の流れの一例を示すフローチャートである。以下、一例として、乗換駅であるC駅の端末装置200cの処理について説明するが、B駅の端末装置200bについても本フローチャートに従って処理を行ってよい。
まず、端末装置200cの端末側制御部210は、操作受付部204によって所定の操作が受け付けられると、表示部206に設定一覧画面を表示させる(ステップS300)。
図21は、端末装置200cが表示する設定一覧画面の一例を示す図である。図21に例示する設定一覧画面には、図9に例示した設定一覧画面と同様に、駅務員の操作を受け付ける複数のボタンBが設けられる。例えば、設定一覧画面において新規作成ボタンB7が操作された場合、すなわち、C駅の端末装置200cが発駅の端末装置として使用される場合、端末装置200cは、上述した図7および8に示すフローチャートの処理を行ってよい。リセットボタンB9が操作された場合、端末側制御部210は、自駅が発駅として設定されていない区間レコードr1については、削除しないようにしてよい。これによって、誤操作により情報が消去されてしまうのを抑制することができる。
例えば、駅務補助サーバ100により一報が送信されると(ステップS302)、端末側通信部202は、これを受信する。そして、端末側制御部210は、端末側通信部202により駅務補助サーバ100から一報が受信されると、表示部206に、一報を受信したことを示す一報受信画面を表示させる(ステップS304)。
図22は、端末装置200cが表示する一報受信画面の一例を示す図である。図示のように、一報受信画面には、一報の送信元である発駅の駅名が表示される。また、一報受信画面には、一報の内容を確認するボタンB50が設けられてよい。
端末側制御部210は、図22に例示する一報受信画面において、一報確認ボタンB50が操作されたか否かを判定し(ステップS306)、一報確認ボタンB50が操作された場合に、端末側通信部202を用いて、一報を確認したことを示す確認済み情報を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS308)。
これを受けて、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、C駅からの確認済み情報を、発駅であるA駅の端末装置200a、着駅であるD駅の端末装置200d、および他の乗換駅であるB駅の端末装置200bに送信する(ステップS310)。これにより、各駅の端末装置200では、進捗確認画面の右側領域において、C駅の一報の確認状況が更新される。
次に、端末側制御部210は、表示部206に進捗確認画面を表示させる(ステップS312)。
図23は、一報受信後に表示される進捗確認画面の一例を示す図である。図示の例では、乗車区間の全ての駅の端末装置200において、一報が確認されている。なお、一報の段階では、要介助者の種類については未だ決定されていないため、表示領域R2には、例えば「未入力」といった文字が表示されてよい。
例えば、駅務補助サーバ100によって、発駅からの続報が送信されると(ステップS310)、端末側通信部202は、これを受信する。そして、端末側制御部210は、端末側通信部202により駅務補助サーバ100から続報が受信されると、表示部206に、続報を受信したことを示す続報受信画面を表示させる(ステップS316)。
図24は、端末装置200cが表示する続報受信画面の一例を示す図である。図示のように、続報受信画面には、続報の送信元である発駅の駅名が表示される。また、続報受信画面には、続報の内容を確認するボタンB51が設けられてよい。
端末側制御部210は、図24に例示する続報受信画面において、続報確認ボタンB51が操作されたか否かを判定し(ステップS318)、続報確認ボタンB51が操作された場合に、端末側通信部202を用いて、続報を確認したことを示す確認済み情報を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS320)。
これを受けて、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、C駅からの確認済み情報を、発駅であるA駅の端末装置200a、着駅であるD駅の端末装置200d、および他の乗換駅であるB駅の端末装置200bに送信する(ステップS322)。これにより、各駅の端末装置200では、進捗確認画面の右側領域において、C駅の続報の確認状況が更新される。
次に、端末側制御部210は、表示部206に進捗確認画面を表示させる(ステップS324)。
図25は、続報受信後に表示される進捗確認画面の一例を示す図である。図示の例では、乗車区間の全ての駅の端末装置200において、続報が確認されている。
例えば、駅務補助サーバ100によって発駅案内完了情報が送信されると(ステップS326)、端末側通信部202は、これを受信する。端末側制御部210は、端末側通信部202により駅務補助サーバ100から発駅案内完了情報が受信されるまで待機し(ステップS328)、発駅案内完了情報が受信されると、S324の処理において表示させた進捗確認画面を更新する(ステップS330)。
図26は、発駅案内完了情報の受信後に更新される進捗確認画面の一例を示す図である。発駅案内完了情報が受信されると、図示のように、進捗確認画面の右側領域において、A駅に対応するアラームの待機状況が「アラーム待ち」から「アラーム済」に更新されたり、案内遂行状況が「ご案内」から「ご案内済」に更新されたりする。
次に、端末側制御部210は、現在時刻がアラームを出力する予定時刻になるまでの間、上述したS328の判定処理を繰り返し行い(ステップS332)、予定時刻になると、音声出力や画像出力などによってアラームを出力する(ステップS334)。例えば、端末側制御部210は、アラームとして、図17に例示したような画面を表示部206に表示させる。
次に、端末側制御部210は、例えば、アラームとして表示させた画面において、アラーム解除ボタンB41が操作されるまでアラームを出力し続け(ステップS336)、アラーム解除ボタンB41が操作されると、進捗確認画面を表示させる(ステップS338)。
図27は、端末装置200cにおいてアラーム解除後に表示される進捗確認画面の一例を示す図である。例えば、C駅の端末装置200cにおいてアラーム解除ボタンB41が操作されると、図示のように、端末装置200cの進捗確認画面上では、C駅のアラームの待機状況が「アラーム待ち」から「アラーム済」に更新され、さらに、アラームの出力時刻が表示される。
次に、端末側制御部210は、図27に例示する進捗確認画面において、編集ボタンB40が操作されたか否かを判定し(ステップS340)、編集ボタンB40が操作されると、表示部206に編集画面を表示させる(ステップS342)。
例えば、乗換駅であるC駅において降車した要介助者が、C駅の駅務員に対して、A駅の駅務員に伝えた目的地と異なる目的地に変更してほしい旨を伝えた場合、或いはC駅−D駅区間において乗車予定の列車が遅延しているような場合、C駅の駅務員は、端末装置200cに表示された進捗確認画面において、編集ボタンB40を操作して、乗車区間を編集することが想定される。
図28は、編集ボタンB40操作後に表示される編集画面の一例を示す図である。編集画面の左側領域には、例えば、上述した着駅を設定するボタンB12、乗換駅を設定するボタンB13およびB14、乗換駅の推奨乗車位置を確認するボタンB18、着駅の推奨乗車位置を確認するボタンB19、続報送信ボタンB16、要介助者の種類を設定するボタンB30、付添い人の有無を指定するボタンB31の他に、乗換駅―乗換駅の区間において乗車予定の列車を変更するボタンB13#と、乗換駅−着駅の区間において乗車予定の列車を変更するボタンB14#とが設けられてよい。
端末側制御部210は、編集画面において所定の編集操作を受け付けたか否かを判定し(ステップS344)、所定の編集操作を受け付けた場合に、端末側通信部202を用いて、編集内容を示す情報を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS346)。
これを受けて、駅務補助サーバ100の決定部112は、編集内容に基づいて、再度推奨乗車位置を決定する。駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、編集内容が反映された推奨乗車位置の情報を、他駅の端末装置200に送信する(ステップS348)。
例えば、端末側制御部210は、編集画面の左側領域において、乗車予定の列車を変更するボタンB13#またはボタンB14#が操作された場合、編集画面の右側領域に、時刻テーブルR2を表示させる。時刻テーブルR2は、ボタン操作に対応した区間を走行する各列車の運行情報を時刻レコードr2とした情報である。時刻テーブルR2が表示される編集画面の右側領域には、例えば、編集区間の路線を指定するボタンB60と、列車の到着時刻を指定するボタンB61およびB62と、ボタンB60と、ボタンB61およびB62とによって指定された条件を反映させるボタンB63とが設けられてよい。
例えば、C駅−D駅の区間において乗車する予定の列車を変更するために、ボタンB14#が操作されたとする。例えば、C駅−D駅の区間において、「FF線」と「GG線」のように複数の路線が設けられている場合、図示のように、路線指定ボタンB60は、提示する複数の路線からいずれかを選択するボタンとして機能してよい。例えば、「FF線」が選択され、到着時刻が指定された状態で、反映ボタンB63が操作された場合、端末側制御部210は、端末側通信部202を用いて、この編集内容を駅務補助サーバ100に送信する。
これを受けて、駅務補助サーバ100の決定部112は、ダイヤ情報DGおよび運行エリア情報OAに基づいて、C駅−D駅の区間を走行する全ての列車の候補の中から、これらの指定された条件を満たす列車を抽出する。そして、通信制御部114は、決定部112により抽出された列車の運行情報をC駅の端末装置200cに送信する。これによって、C駅の端末装置200cの画面には、抽出された列車の運行情報が時刻レコードr2として表示される。これらの各時刻レコードr2の表示領域は、タッチ操作を検知するボタンとして機能してよい。
例えば、駅務員は、編集画面の右側領域に表示された時刻テーブルR2の中から、いずれか一つの時刻レコードr2を選択する。端末側制御部210は、選択された時刻レコードr2に対応する列車を、C駅−D駅の区間での乗車予定の列車に変更する。この際、端末側制御部210は、乗車予定の列車の変更に伴って、アラームの出力予定時刻も変更してよい。
また、端末側制御部210は、編集画面において、各駅の推奨乗車位置の確認ボタンが操作された場合、表示部206に、推奨乗車位置を変更可能な入力画面を表示させる。例えば、C駅の推奨乗車位置を確認するボタンB19が操作されると、以下の図29に例示する画面が表示される。
図29は、ボタンB19の操作に応じて表示される入力画面の一例を示す図である。図29に例示する入力画面の右側領域には、上述した図13に示す画面と同様に、ボタンB20からB24が設けられてよい。例えば、これらのボタン操作に応じて、S348の処理において決定された推奨乗車位置が変更されてよい。
次に、端末側制御部210は、続報送信ボタンB16が操作されたか否かを判定し(ステップS350)、続報送信ボタンB16が操作された場合に、端末側通信部202を用いて、編集された介助申込み情報を続報として駅務補助サーバ100に送信する(ステップS352)。
これを受けて、駅務補助サーバ100は、続報を少なくとも端末装置200dに送信する(ステップS354)。これにより、着駅であるD駅の端末装置200dには、発駅で入力された介助申込み情報が途中で変更されたことが通知される。
一方、編集ボタンB40が操作されない場合、上述したS342からS346の処理は省略されてよい。
次に、端末側制御部210は、表示部206に、進捗確認画面を表示させる(ステップS356)。
図30は、端末装置200cが表示する進捗確認画面の一例を示す図である。端末側制御部210は、図30に例示する進捗確認画面において、駅務員から完了報告の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS358)。例えば、C駅の案内状況を示す領域Rcにおいて、表示領域Rc#がタッチ操作されると、表示領域Rc#の表記文字が「ご案内」から「ご案内完了」に変更される。このとき、「ご案内完了」と共に表示されるチェックボックスがタッチされることで、完了報告が入力されたことになる。
端末側制御部210は、完了報告の入力を受け付けた場合、端末側通信部202を用いて、乗換駅案内完了情報を駅務補助サーバ100に送信する(ステップS360)。これを受けて、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、乗換駅案内完了情報を、発駅、着駅および乗換駅の各駅の端末装置200に送信する(ステップS362)。これによって、本フローチャートの処理が終了する。
図31は、乗換駅案内完了情報が送信された後に端末装置200cにおいて表示される進捗確認画面の一例を示す図である。図示のように、表示領域Rc#の表記文字は、「ご案内済」に変更される。また、乗換駅案内完了情報が駅務補助サーバ100を介して他の駅の端末装置200に送信されることから、他駅の端末装置200により表示される進捗確認画面でも、このC駅の案内遂行状況を示す表示領域Rc#の表記内容が、「ご案内済」に変更される。これによって、A駅の駅務員やB駅の駅務員は、送り出した要介助者がC駅を無事に出発したということを認識することができる。また、D駅の駅務員は、もうじき要介助者が到着するということを認識することができる。
[着駅での処理フロー]
図32および図33は、駅務補助サーバ100および着駅の端末装置200dによる処理の流れの一例を示すフローチャートである。
まず、端末装置200cの端末側制御部210は、操作受付部204によって所定の操作が受け付けられると、表示部206に設定一覧画面を表示させる(ステップS400)。
図34は、端末装置200dが表示する設定一覧画面の一例を示す図である。図34に例示する設定一覧画面には、図9や図21に例示した設定一覧画面と同様に、駅務員の操作を受け付ける複数のボタンBが設けられる。例えば、設定一覧画面において新規作成ボタンB7が操作された場合、すなわち、D駅の端末装置200dが発駅の端末装置として使用される場合、端末装置200dは、上述した図7および8に示すフローチャートの処理を行ってよい。リセットボタンB9が操作された場合、端末側制御部210は、自駅が発駅として設定されていない区間レコードr1については、削除しないようにしてよい。これによって、誤操作により情報が消去されてしまうのを抑制することができる。
例えば、駅務補助サーバ100により一報が送信されると(ステップS402)、端末側通信部202は、これを受信する。そして、端末側制御部210は、端末側通信部202により駅務補助サーバ100から一報が受信されると、表示部206に、一報を受信したことを示す一報受信画面を表示させる(ステップS404)。
次に、端末側制御部210は、一報受信画面において、一報確認ボタンB50が操作されたか否かを判定し(ステップS406)、一報確認ボタンB50が操作された場合に、端末側通信部202を用いて、一報を確認したことを示す確認済み情報を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS408)。
これを受けて、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、D駅からの確認済み情報を、発駅であるA駅の端末装置200a、および乗換駅であるB駅の端末装置200bとC駅の端末装置200cに送信する(ステップS410)。これにより、各駅の端末装置200では、進捗確認画面の右側領域において、D駅の一報の確認状況が更新される。
次に、端末側制御部210は、表示部206に進捗確認画面を表示させる(ステップS412)。例えば、端末側制御部210は、上述した図23に例示するような進捗確認画面を表示させてよい。
例えば、駅務補助サーバ100によって発駅からの続報が送信されると(ステップS414)、端末側通信部202は、これを受信する。そして、端末側制御部210は、端末側通信部202により駅務補助サーバ100から続報が受信されると、表示部206に、続報を受信したことを示す続報受信画面を表示させる(ステップS414)。
端末側制御部210は、続報受信画面において、続報確認ボタンB51が操作されたか否かを判定し(ステップS418)、続報確認ボタンB51が操作された場合に、端末側通信部202を用いて、続報を確認したことを示す確認済み情報を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS420)。
これを受けて、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、D駅からの確認済み情報を、端末装置200a、端末装置200b、および端末装置200cに送信する(ステップS422)。これにより、各駅の端末装置200では、進捗確認画面の右側領域において、D駅の続報の確認状況が更新される。
次に、端末側制御部210は、表示部206に進捗確認画面を表示させる(ステップS424)。
図35は、発駅からの続報受信後に表示される進捗確認画面の一例を示す図である。図示の例では、乗車区間の全ての駅の端末装置200において、発駅からの続報が確認されている。
例えば、駅務補助サーバ100によって乗換駅からの続報が送信されると(ステップS426)、端末側通信部202は、これを受信する。そして、端末側制御部210は、端末側通信部202により駅務補助サーバ100から乗換駅からの続報が受信されると、表示部206に、続報を受信したことを示す続報受信画面を表示させる(ステップS428)。
図36は、端末装置200cが表示する続報受信画面の一例を示す図である。図示の例のように、続報受信画面には、続報の送信元である乗換駅の駅名が表示される。また、続報受信画面には、乗換駅からの続報の内容を確認するボタンB70が設けられてよい。
端末側制御部210は、図36に例示する続報受信画面において、続報確認ボタンB70が操作されたか否かを判定し(ステップS430)、続報確認ボタンB70が操作された場合に、端末側通信部202を用いて、乗換駅からの続報を確認したことを示す確認済み情報を、駅務補助サーバ100に送信する(ステップS432)。
これを受けて、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、D駅からの確認済み情報を、端末装置200a、端末装置200b、および端末装置200cに送信する(ステップS434)。これにより、各駅の端末装置200では、進捗確認画面の右側領域において、D駅の続報の確認状況が更新される。
次に、端末側制御部210は、表示部206に進捗確認画面を表示させる(ステップS436)。
例えば、駅務補助サーバ100によって発駅案内完了情報または乗換駅案内完了情報が送信されると(ステップS438)、端末側通信部202は、これを受信する。端末側制御部210は、端末側通信部202により駅務補助サーバ100から発駅案内完了情報または乗換駅案内完了情報が受信されたか否かを判定し(ステップS440)、端末側通信部202により駅務補助サーバ100から発駅案内完了情報または乗換駅案内完了情報が受信された場合に、S436の処理において表示させた進捗確認画面を更新する(ステップS442)。
図37は、更新された進捗確認画面の一例を示す図である。図示の例では、図35に例示した進捗確認画面と比べて、A駅、B駅、およびC駅のアラームの待機状況および案内遂行状況が更新されている。
次に、端末側制御部210は、現在時刻がアラームを出力する予定時刻になるまでの間、上述したS440の判定処理を繰り返し行い(ステップS444)、予定時刻になると、音声出力や画像出力などによってアラームを出力する(ステップS446)。例えば、端末側制御部210は、アラームとして、図17に例示したような画面を表示部206に表示させる。
次に、端末側制御部210は、例えば、アラームとして表示させた画面において、アラーム解除ボタンB41が操作されるまでアラームを出力し続け(ステップS448)、アラーム解除ボタンB41が操作されると、進捗確認画面を表示させる(ステップS450)。
図38は、端末装置200dが表示する進捗確認画面の他の例を示す図である。端末側制御部210は、例えば、図38に例示する進捗確認画面において、駅務員から完了報告の入力を受け付けたか否かを判定する(ステップS452)。例えば、D駅の案内状況を示す領域Rdにおいて、表示領域Rd#がタッチ操作されると、表示領域Rd#の表記文字が「ご案内」から「ご案内完了」に変更される。このとき、「ご案内完了」と共に表示されるチェックボックスがタッチされることで、完了報告が入力されたことになる。
端末側制御部210は、完了報告の入力を受け付けた場合、端末側通信部202を用いて、着駅案内完了情報を駅務補助サーバ100に送信する(ステップS454)。
これを受けて、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102を用いて、着駅案内完了情報を、端末装置200a、端末装置200b、および端末装置200cに送信する(ステップS456)。これにより、各駅の端末装置200では、進捗確認画面の右側領域において、D駅の続報の案内遂行状況が更新される。これによって、本フローチャートの処理が終了する。
なお、上述した実施形態では、一報および続報が送信されるものとして説明したがこれに限られず、一報の送信については省略されてもよい。例えば、端末装置200は、所定の設定画面において、一報および続報の双方を送信する第1モード、および続報のみを送信する第2モードのいずれかを選択する操作を受け付けてよい。これによって、例えば、「よく使う駅」の一覧に含まれる駅が自駅から近い場合には、第1モードに切り替えることで、いち早く要介助者が到着することを伝え、「よく使う駅」の一覧に含まれる駅が自駅から遠い場合には、第2モードに切り替えることで、頻繁に情報が通知される煩わしさを抑制することができる。
以上説明した第1の実施形態によれば、複数の駅の駅務員によって使用される複数の端末装置200と通信する補助サーバ側通信部102と、列車のダイヤ情報DGに基づいて、複数の端末装置200のうち一つによって指定された乗車区間における、鉄道を利用するにあたって介助を必要とする旅客(要介助者)による列車の利用計画を決定する決定部112と、決定部112により決定された利用計画において、要介助者が降車する予定の駅の駅務員によって使用される端末装置200に、補助サーバ側通信部102を用いて、要介助者が降車することを示す情報(一報または続報)を送信する通信制御部114と、を備えることにより、駅務員にとっての利便性を向上させることができる。
また、上述した第1の実施形態によれば、要介助者が降車する予定の駅の端末装置200に対して、乗車区間が確定した時点で一報を通知するため、駅務員の負担を軽減することができる。例えば、本実施形態の比較例として、要介助者が列車に乗車しているときに、要介助者が使用するスマートフォンなどの端末装置を利用して、到着予定の駅の駅務員に、列車の到着時刻や要介助者が乗車している車両の位置の情報を通知することが想定される。この場合、駅務員の準備時間が十分に確保できないほど停車駅が乗車駅に近い場合、駅務員に迅速な対応を強いることになる場合がある。この結果、駅務員の負担が大きくなる。また、到着する駅の駅務員が他の旅客の対応に追われているような場合、必要な人員を確保できず、要介助者のサポートが遅れてしまう場合がある。
これに対して、本実施形態では、乗車区間が確定した時点で、その乗車区間内において降車駅となる駅の端末装置200に対して、予め要介助者が向かうことを一報として通知するため、各駅での準備時間を最大限確保することができる。
また、上述した第1の実施形態によれば、乗換駅や着駅の端末装置200から、発駅の端末装置200に対して、「確認した」という情報が通知されるため、発駅の駅務員は、情報伝達が確実になされたことを把握することができる。これにより、駅務員の心理的な負担を軽減することができる。このとき、仮に確認済みの情報が通知されなければ、発駅の駅務員は、例えば電話などの別の方法を用いて、乗換駅や発駅の駅務員に確認をとることができる。これにより、要介助者が希望する列車を逃してしまったり、要介助者へのサポートが遅れてしまったりすることを更に防止することができる。この結果、要介助者のサポートをより確実に行うことができ、要介助者の充足感を向上させることができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態における駅務補助システム1Aについて説明する。第2の実施形態における駅務補助システム1Aでは、要介助者などのユーザUが、スマートフォンなどのユーザ端末装置10を介して介助を要請する点で、第1の実施形態と相違する。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明し、第1の実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
図39は、第2の実施形態における駅務補助システム1Aの構成の一例を示す図である。第2の実施形態における駅務補助システム1Aは、例えば、ユーザ端末装置10と、駅務補助サーバ100と、複数の端末装置200と、センターサーバ300とを備える。
例えば、ユーザ端末装置10は、ユーザUから所定の操作を受け付けると、上述した図9などの入力画面を表示する。この入力画面に対して各種入力がなされると、ユーザ端末装置10は、駅務補助サーバ100に対して、一報または続報を送信する。駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102によりユーザ端末装置10から一報または続報が受信されると、一報または続報により示される乗車区間を参照し、この乗車区間における発駅および着駅、または乗換駅の各端末装置200に対して、一報または続報を送信する。
以上説明した第2の実施形態によれば、要介助者が利用する各駅の端末装置200に対して一報または続報が通知されるため、これらの各駅の駅務員は、要介助者へのサポート準備を速やかに開始することができる。
また、上述した第2の実施形態によれば、早朝などの駅務員が不在の時間帯であっても、要介助者が使用するユーザ端末装置10から介助の予約を行うことができるため、旅客の利便性を向上させることができる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態における駅務補助システム1Bについて説明する。第3の実施形態における駅務補助システム1Bでは、一報または続報が、要介助者が乗車する予定の列車Tの駅務員(例えば車掌など)が操作する車内端末装置400に送信される点で、第1および第2の実施形態と相違する。以下、第1および第2の実施形態との相違点を中心に説明し、第1および第2の実施形態と共通する点については説明を省略する。なお、第3の実施形態の説明において、第1および第2の実施形態と同じ部分については同一符号を付して説明する。
図40は、第3の実施形態における駅務補助システム1Bの構成の一例を示す図である。第3の実施形態における駅務補助システム1Bは、例えば、駅務補助サーバ100と、複数の端末装置200と、センターサーバ300と、車内端末装置400とを備える。
例えば、駅務補助サーバ100の通信制御部114は、補助サーバ側通信部102によりによって、ある駅の端末装置200から一報または続報が受信されると、列車T内の車内端末装置400に対して、一報または続報を送信する。これによって、車掌などは、列車Tに要介助者が乗車するのを認識することができる。この結果、例えば、車掌は、ドアの開閉の時間に有余を持たせるような配慮を行うことができる。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、複数の駅の駅務員によって使用される複数の端末装置200と通信する補助サーバ側通信部102と、列車のダイヤ情報DGに基づいて、複数の端末装置200のうち一つによって指定された乗車区間における、鉄道を利用するにあたって介助を必要とする旅客(要介助者)による列車の利用計画を決定する決定部112と、決定部112により決定された利用計画において、要介助者が降車する予定の駅の駅務員によって使用される端末装置200に、補助サーバ側通信部102を用いて、要介助者が降車することを示す情報(一報または続報)を送信する通信制御部114と、を備えることにより、駅務員にとっての利便性を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。