JP6840401B2 - 食材用切断機 - Google Patents
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Description
移動装置は、回転する1本の移動用ローラを下方から人参に押し付けて人参に推力を付与する構成が採られている。移動用ローラは、その一部が載置トレーの穴から載置トレー内に入って人参に接触する。
この食材用切断機においては、投入する食材の種類が変わったとしても、交換する部品はない。
したがって、本発明によれば、食材の大きさや形状の影響を受けることなく長手方向の端部を確実に切断することができ、しかも、食材の種類毎に部品交換を行う必要がない食材用切断機を提供することができる。
以下、本発明に係る食材用切断機の一実施の形態を図1〜図7を用いて詳細に説明する。
図1に示す食材用切断機1は、図1において左側の端部に位置する投入部2から右側の端部に位置する排出部3まで被切断物としての食材4を送り、送る途中で食材4の両端を切断するものである。食材4の切断は、投入部2から排出部3に向かう方向である搬送方向の二箇所にそれぞれ設けられた切断部(上流側の切断部5と下流側の切断部6)とよって行われる。この食材4の両端部を切断するものである。この食材用切断機で切断可能な食材4は、大根、人参、牛蒡、薩摩芋などの根菜類、長葱や胡瓜などの細長い形状の野菜、その他の果物などの植物類の食材あるいは魚類や肉類の食材などである。
搬送装置16の左側コンベヤチェーン14と右側コンベヤチェーン15とは、図4に示すように、左側フレーム部材11と右側フレーム部材12とに沿って搬送方向に延びる搬送路21(図5参照)の左右両端部に配置されて投入部2から排出部3まで延びている。これらの左側および右側コンベヤチェーン14,15は、図面には詳細には描かれていないが、それぞれ無端チェーンによって構成されている。搬送路21の構成は後述する。
左側コンベヤチェーン14が巻き掛けられた後側スプロケット23と、右側コンベヤチェーン15が巻き掛けられた後側スプロケット23は、左右方向に延びる駆動軸24によって互いに接続されている。駆動軸24は、右側フレーム部材12の右側の後端部に設けられたチェーン用駆動装置25によって駆動されて回転する。チェーン用駆動装置25は、モータ26を動力源として駆動軸24を駆動する構成が採られており、左側コンベヤチェーン14と右側コンベヤチェーン15とを上部が搬送方向に移動するように駆動する。
また、この実施の形態による搬送部材27は、左側コンベヤチェーン14および右側コンベヤチェーン15の長手方向において、これらの左側および右側コンベヤチェーン14,15を所定の間隔で分割する位置にそれぞれ設けられている。すなわち、複数の搬送部材27は、投入部2から排出部3に向かう搬送方向に所定の間隔をおいて並んでいる。互いに隣り合う搬送部材27どうしの間隔は、搬送部材27どうしの間に例えば大根を挿入できるような間隔である。この間隔は、左側コンベヤチェーン14および右側コンベヤチェーン15に対する搬送部材27の取付位置を変えることによって、切断する食材4の太さに応じて変更することができる。
搬送路21は、図5に示すように、左方向送り装置17と、この左方向送り装置17の後側で前後方向に延びる複数の前側縦板31と、これらの前側縦板31の後側に位置する右方向送り装置19と、この右方向送り装置19の後側で前後方向に延びる複数の後側縦板32などによって構成されている。
左方向送り装置17と右方向送り装置19は、送り方向が反対方向であることを除けば互いに同一の構成が採られている。この実施の形態においては、これらの左方向送り装置17および右方向送り装置19がそれぞれ本発明でいう「左右方向送り装置」に相当する。
左方向送り装置17と右方向送り装置19は、図5に示すように、それぞれ複数のローラ33,34を備えている。これらのローラ33,34は、軸線が搬送方向に延びる状態で両端部においてフレーム13のローラ用支持ブラケット35〜38に回転自在に支持されている。ローラ用支持ブラケット35〜38は、左右方向に延びるように形成され、左側フレーム部材11と右側フレーム部材12とに固定されている。
また、各々のローラ33,34は、内部にローラ駆動用モータ39,40を備えており、このローラ駆動用モータ39,40によって外周部が駆動されて所定の方向に回転するように構成されている。全てのローラ33が同一方向に回転し、全てのローラ34がローラ33とは反対の同一方向に回転する。この実施の形態においては、このローラ駆動用モータ39,40が本発明でいう「ローラ用駆動装置」に相当する。
上述した搬送部材27は、これらのローラ33,34の上方近傍であって、これらのローラ33,34との間に所定の隙間S(図6および図7参照)が形成されるように位置付けられている。
左方向送り装置17によって構成された搬送路21の左側(送り方向下流側)の端部には、図5および図6に示すように、左側壁41が設けられている。また、右方向送り装置19によって構成された搬送路21の右側(送り方向下流側)の端部には、図5および図7に示すように右側壁42が設けられている。すなわち、左側壁41と右側壁42とは、搬送路21に対して互いに左右方向の反対側に設けられている。
これらの左側壁41と右側壁42は、左方向送り装置17や右方向送り装置19より高く形成されて搬送方向に延びている。この実施の形態による左側壁41は、左側フレーム部材11に図6に示す第1の取付構造43(図6参照)によって左右方向に移動可能に取付けられており、左右方向の取付位置を変更可能である。
搬送方向において右方向送り装置19の両側に位置する複数の前側縦板31と複数の後側縦板32は、図5に示すように、それぞれ左右方向に所定の間隔をおいて並んでいるとともに、左側フレーム部材11と右側フレーム部材12との間でそれぞれ搬送方向と上下方向とに延びるように立てて配置されている。前側縦板31と後側縦板32の上端の高さは、図6および図7に示すように、ローラ33,34の上端と同じ高さである。これらの前側縦板31と後側縦板32は、それぞれ左右方向に延びる複数の縦板用ブラケット46に載せて固定され、これらの縦板用ブラケット46を介して左側フレーム部材11と右側フレーム部材12とに支持されている。
後側縦板32の後方には、食材4を排出するための後側シュート47(図2参照)が接続されている。後側シュート47は、左右方向において搬送路21と同等の幅を有するように形成され、後方に向かうにしたがって次第に低くなるように傾斜している。
複数の前側縦板31によって構成される搬送路21の左側の端部には、回転刃51を有する左側切断装置18が設けられている。この左側切断装置18は、図2に示すように、左側壁41と搬送方向の下流側に隣接する位置に設けられている。左側切断装置18は、上述した左方向送り装置17および左側壁41と協働して上流側の切断部5を構成するものである。
一方、後側縦板32によって構成される搬送路21の右側の端部には、回転刃52を有する右側切断装置20が設けられている。この右側切断装置20は、右側壁42と搬送方向の下流側に隣接する位置に設けられている。右側切断装置20は、上述した右方向送り装置19および右側壁42と協働して下流側の切断部6を構成している。
左側フレーム部材11と右側フレーム部材12とにおける回転刃51,52と対向する部分には、回転刃51,52によって切断された食材4の端部を排出するために排出口59,60(図1および図4参照)が形成されている。この実施の形態による右側フレーム部材12の排出口60と対応する部分には、切断された食材4の端部を右下方に滑り落とすためにシュート61が設けられている。
このように構成された食材用切断機1を使用して食材4の両端部を切断するためには、先ず、搬送装置16と、左方向送り装置17と、左側切断装置18と、右方向送り装置19と、右側切断装置20とが動作している状態で投入部2に食材4を投入する。このとき、食材4の長手方向が食材用切断機1の左右方向となるように、食材4を搬送装置16の搬送部材27どうしの間に挿入して左方向送り装置17の複数のローラ33の上に載せる。
複数のローラ33の上に載せられた食材4は、回転する各ローラ33によって左側に送られる。また、この食材4は、このように左側に送られる過程で、搬送方向下流側に移動する搬送部材27によって押され、搬送方向の下流側にも送られる。食材4の左方向への移動は、食材4の左側の端部が左側壁41に当たることによって規制される。
この食材4の右側への移動は、右側の端部が右側壁42に当接することにより規制される。右側壁42に当たった食材4は、右側壁42に対して滑りながら搬送方向の下流側に送られる。
右側の端部が切断された食材4は、搬送部材27によって押されて後側縦板32の上で滑って搬送方向の下流側に送られ、搬送路21の後端部から後側シュート47に排出される。
この食材用切断機1においては、食材4として大根の代わりに例えば人参やゴボウなどが投入されたとしても、上述した動作と同じ動作によってこれらの食材4の両端部を切断することができる。
このように構成された食材用切断機1においては、複数ずつあるローラ33,34が搬送路21の底となって食材4を支えながら左右方向の一方に送り、食材4の左右方向の一方の端部を側壁(左側壁41や右側壁42)に押し付ける。このとき、複数のローラ33,34は、食材4の大きさや形状の影響を受けることなく、どのような食材4であっても左右方向の一方に送る。食材4は、ローラ33,34によって左右方向の一方に送られながら、同時に搬送部材27によって搬送方向の下流側にも送られる。
そして、側壁に押し付けられた食材4が搬送部材27によって搬送方向の下流側に送られることにより、この食材4の左右方向の一端部が回転刃51,52によって切断される。
この食材用切断機1においては、投入する食材4の種類が変わったとしても、交換する部品はない。
したがって、この実施の形態によれば、食材4の大きさや形状の影響を受けることなく長手方向の端部を確実に切断することができ、しかも、食材4の種類毎に部品交換を行う必要がない食材用切断機1を提供することができる。
左方向送り装置と右方向送り装置は、図8および図9に示すようにベルト式のコンベヤによって構成することができる。図8および図9において、図1〜図7によって説明したものと同等の部材については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
この実施の形態による左方向送り装置72と右方向送り装置73は、図9に示すように、それぞれコンベヤ74によって構成されており、送り方向が反対方向になるようにフレーム13に搭載されている。
この実施の形態で示すコンベヤ74は、無端ベルトからなるコンベヤベルト75を備えたベルトコンベヤである。このコンベヤ74は、図示していないブラケットを介してフレーム13に支持されている。コンベヤベルト75は、上流側プーリ76と下流側プーリ77とに巻き掛けられて支持されている。上流側プーリ76と下流側プーリ77とのいずれか一方に図示していない駆動装置が連結されている。この駆動装置は、モータの動力が伝動部材によって上流側プーリ76または下流側プーリ77に伝達される構成を採ることができる。この実施の形態においては、コンベヤベルト75が請求項2記載の発明でいう「食材を載置可能な支持部材」に相当する。
このようにコンベヤからなる左方向送り装置72と右方向送り装置73を備えた食材用切断機71においても、食材4をコンベヤベルト75で支えながら左右方向に送ることができるから、食材4の大きさや形状の影響を受けることなく長手方向の端部を確実に切断することができ、しかも、食材4の種類毎に部品交換を行う必要もない。
上述した第1および第2の実施の形態による食材用切断機1は、切断部5,6が搬送方向の二箇所にそれぞれ設けられている。すなわち、この食材用切断機1は、食材4の長手方向の一端部(左側の端部)を切断する上流側の切断部5と、食材4の長手方向の他端部(右側の端部)を切断する下流側の切断部6とを有しており、食材4の長手方向の両端部を切断するように構成されている。
上流側の切断部5は、左方向送り装置17,72と、左側壁41と、左側切断装置18などによって構成されている。下流側の切断部6は、右方向送り装置19,73と、右側壁42と、右側切断装置20などによって構成されている。
このため、食材4の長手方向の一端部を切断した後に長手方向の他端部を切断することができ、食材4の両端部を簡単にかつ確実に切断することが可能な食材用切断機を提供することができる。
このため、食材4の端部から切断される部分の長さを簡単に変えることができるから、例えば根菜において葉の茎が残る量などの食材4の状態に応じた切断を行うことができる。
このため、食材4の長手方向の全域を搬送部材27で押して搬送することができるから、投入時に左右方向に対して傾斜されていた食材4の姿勢を長手方向が左右方向を向くように搬送部材27で修正することができる。したがって、投入作業が簡単になって食材4を速く投入できるようになるから、生産性が高くなる食材用切断機を提供することができる。
また、第1の実施の形態によるローラ33,34は、ローラ駆動用モータ39,40が内蔵されたものである。しかし、本発明はこのような限定にとらわれることはなく、図示してはいないが、各ローラ33,34をチェーンやベルトなどの伝動部材によって互いに連動するように接続し、この伝動部材をモータで駆動する構成を採ることもできる。この実施の形態に示すように各ローラ33,34がそれぞれローラ駆動用モータ39,40で駆動される構成を採ることにより、左右方向の送り速度を食材4の種類に応じて変えることができる。
さらに、本発明による食材用切断機1,71は、排出部3が投入部2より低くなるように傾斜させることができる。また、左方向送り装置17,72および右方向送り装置19,73においても、搬送方向下流側が低くなるように構成することができる。
Claims (5)
- 被切断物としての食材が投入される投入部と、
前記投入部から水平方向に離れて位置する排出部と、
前記投入部から前記排出部に向かう方向である搬送方向に所定の間隔をおいて並ぶ複数の搬送部材を有し、前記搬送部材によって食材を前記搬送方向に送る搬送装置と、
前記搬送部材の下方に配置されて食材が載せられる搬送路を構成し、食材に前記搬送方向とは直交する水平方向である左右方向の一方に推力を付与する左右方向送り装置と、
前記搬送路における、前記左右方向送り装置の送り方向下流側の端部に設けられ、前記左右方向送り装置より高く形成されて前記搬送方向に延びる側壁と、
前記側壁と前記搬送方向の下流側に隣接する位置であって前記側壁より予め定めた長さだけ前記左右方向の他方に位置付けられ、前記左右方向に延びる軸線を中心にして回転する回転刃とを備え、
前記左右方向送り装置は、
軸線が前記搬送方向に延びる状態で回転自在に構成され、前記左右方向に並べられた複数のローラと、
前記複数のローラを同一方向に回転させるローラ用駆動装置とを有し、
前記左右方向送り装置と、前記側壁と、前記回転刃とを含む切断部が前記搬送方向の二箇所にそれぞれ設けられ、
これらの切断部は、前記左右方向送り装置の送り方向が前記左右方向において反対方向となり、前記側壁および前記回転刃は、前記左右方向において、それぞれ前記左右方向送り装置の送り方向下流側に設けられていることを特徴とする食材用切断機。 - 被切断物としての食材が投入される投入部と、
前記投入部から水平方向に離れて位置する排出部と、
前記投入部から前記排出部に向かう方向である搬送方向に所定の間隔をおいて並ぶ複数の搬送部材を有し、前記搬送部材によって食材を前記搬送方向に送る搬送装置と、
前記搬送部材の下方に配置されて食材が載せられる搬送路を構成し、食材を前記搬送方向とは直交する水平方向である左右方向の一方に送る左右方向送り装置と、
前記搬送路における、前記左右方向送り装置の送り方向下流側の端部に設けられ、前記左右方向送り装置より高く形成されて前記搬送方向に延びる側壁と、
前記側壁と前記搬送方向の下流側に隣接する位置であって前記側壁より予め定めた長さだけ前記左右方向の他方に位置付けられ、前記左右方向に延びる軸線を中心にして回転する回転刃とを備え、
前記左右方向送り装置は、食材を載置可能な支持部材が前記左右方向に移動するコンベヤによって構成されていることを特徴とする食材用切断機。 - 請求項2記載の食材用切断機において、
前記左右方向送り装置と、前記側壁と、前記回転刃とを含む切断部が前記搬送方向の二箇所にそれぞれ設けられ、
これらの切断部は、前記左右方向送り装置の送り方向が前記左右方向において反対方向となり、前記側壁および前記回転刃は、前記左右方向において、それぞれ前記左右方向送り装置の送り方向下流側に設けられていることを特徴とする食材用切断機。 - 請求項1ないし請求項3のいずれか一つに記載の食材用切断機において、
前記側壁は、前記左右方向において取付位置を変更可能であることを特徴とする食材用切断機。 - 請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載の食材用切断機において、
前記搬送装置は、
前記搬送路の前記左右方向の両端部にそれぞれ配置されて前記投入部から前記排出部まで延びるとともに、前記左右方向を軸線方向として回転するコンベヤチェーンと、
前記コンベヤチェーンを上部が前記搬送方向に移動するように駆動するチェーン用駆動装置とを有し、
前記搬送部材は、一方の前記コンベヤチェーンと他方の前記コンベヤチェーンとに架け渡されて前記コンベヤチェーンの外側に突出する板状に形成されていることを特徴とする食材用切断機。
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