JP6840331B2 - 発泡性の化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の組成物を混合することにより、炭酸ガスを発生させて用いる発泡性の化粧料に関する。
従来、炭酸ガスの生体への効果が注目されている。炭酸ガスは、経皮吸収を通して、血管を拡張し、血行を促進するとともにヘモグロビンと結びつき、酸素を遊離させ、細胞の活性を促す(ボーア効果による細胞活性)。
近年では、このような炭酸ガスを利用した化粧料として様々なものが上市され、人気を博している。具体的には、使用時に複数の組成物を混合し、化学反応により炭酸ガスを発生させ、泡状の化粧料として肌に適用することが提案されている。
しかしながら、従来の発泡性の化粧料は、1)炭酸塩を含む組成物と、酸を含む組成物の少なくとも一方を粉末又は顆粒とし、使用時に液状基剤と混合するもの(特許文献1など)、2)あらかじめ炭酸ガスを蓄圧式エアゾール容器などに入れておいて、使用時に吐出させ、他の化粧料基剤と混合するものが主流であった。
特許第4912492号公報
上記従来の発泡性の化粧料のうち、上記1)の形態については、2つの組成物の混合時に一気に発泡が起こるが、短時間で泡が消失してしまうため泡持ちが悪く、洗浄力に劣るという問題がある。また、2つの組成物の混合時に炭酸塩を混合物中に均一に分散させることが難しいという問題があった。
また、上記2)の形態については、吐出時に炭酸ガスと他の化粧基剤を混合するものであるので、吐出後の泡持ち等をコントロールすることはできない。
そこで、本発明は、炭酸ガスを利用した化粧料の泡持ちを向上させる技術を提供することを課題とする。また、本発明の好ましい形態では化粧料の洗浄力、炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の均一分散性、泡質、並びに洗い流しやすさのいずれか、特に好ましくはそれら全てを向上させる技術を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための本発明は、
第1の組成物及び第1の組成物とは異なる第2の組成物を化粧料の構成要素として有し、該第1の組成物と第2の組成物とを混合することにより発泡する化粧料であって、
第1の組成物は、炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含み、該炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の少なくとも一部が、被覆剤により被覆されており、
第2の組成物はα−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸を含む組成物であることを特徴とする、化粧料である。
炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の少なくとも一部が被覆剤によって被覆されていることによって、本発明の化粧料は泡持ちに優れる。
本発明の好ましい形態では、前記炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の全部が被覆剤により被覆されている。
炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の全部を被覆剤により被覆することによって、使用途中で泡が増加するようなユニークな性状を有する化粧料とすることができる。
本発明の好ましい形態では、それぞれ異なる被覆剤により被覆された2群以上の前記炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含む。
2群以上の炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含むことにより、泡持ちをさらに向上させることができる。また、このような形態の本発明の化粧料は洗浄力に優れる。
本発明の好ましい形態では、前記被覆剤が徐放性被覆剤である。
徐放性被覆剤を用いることによって、泡持ちをより向上させることができる。
また、本発明は、上述の化粧料を容器に収容した容器入り化粧料であって、
前記容器は、第1の槽及び第2の槽と、前記第1の槽及び第2の槽の内容物を吐出させるための吐出部とを備え、
前記第1の組成物は第1の槽に、前記第2の組成物は第2の槽に、互いに分離されて収容されていることを特徴とする、容器入り化粧料にも関する。
このような容器入り化粧料は、吐出部から第1の組成物と第2の組成物を吐出することにより、これらの組成物を容易に混合し得るものである。
また、本発明は第1の組成物と、第2の組成物とを混合することにより炭酸ガスを発生させ、発泡させることを特徴とする、化粧料の調製方法であって、
第1の組成物は、炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含み、該炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の少なくとも一部が、被覆剤により被覆されており、
第2の組成物はα−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸を含むことを特徴とする、化粧料の調製方法にも関する。
本発明の調製方法によれば、第1の組成物と第2の組成物の混合物の泡持ちを向上させることができる。
本発明によれば泡持ちのよい化粧料及び泡持ちのよい化粧料の調製方法を提供することができる。また、本発明の好ましい形態では化粧料の洗浄力、炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の均一分散性、泡質、並びに洗い流しやすさのいずれか、特に好ましくはそれら全てに優れた化粧料及び当該化粧料の調製方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について詳述する。
本発明の化粧料は、第1の組成物及び第1の組成物とは異なる第2の組成物を化粧料の構成要素として有し、該第1の組成物と第2の組成物とを混合することにより炭酸ガスを発生し、発泡する化粧料である。
以下、各組成物について説明する。
<1>第1の組成物
第1の組成物は、炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含む。
炭酸水素塩としては、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素カリウムが好ましく挙げられる。また、炭酸塩としては、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウムが好ましく挙げられる。
これらは、1種のみを単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
第1の組成物における炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の含有量は、好ましくは3重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上、さらに好ましくは10重量%以上である。炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の含有量の上限は、製剤化が可能な範囲で調整することが可能である。目安として、好ましくは80重量%を上限とすることができる。
また、第1の組成物に対する炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の含有量は、後述する第2の組成物と混合した際の合計量に対する割合を基準に決定することができる。
すなわち、炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の含有量は、第1の組成物と第2の組成物の合計量に対し、好ましくは0.5重量%以上45重量%未満、さらに好ましくは5重量%以上40重量%未満である。
第1の組成物に含まれる炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の少なくとも一部は被覆剤で被覆されている。
被覆剤としては、脂肪、ワックス、脂肪酸・脂肪酸誘導体、高級アルコール、糖類(多糖・糖アルコール含む)、天然高分子およびそれらの誘導体、合成・半合成高分子等が挙げられる。
脂肪、ワックスとしては、セラック、ミツロウ、リノール酸イソプロピル、ダイマージリノール酸ジ(イソステリル/フィトステリル)、水添オリーブ油ステアリルエステル等が挙げられる。
脂肪酸・脂肪酸誘導体としては、ミリスチルトリシロキサン、ステアリン酸、ステアリン酸イソプロピル等が挙げられる。
高級アルコールとしては、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール等が挙げられる。
糖類としては、マンニトール等の糖アルコール、キサンタンガム(天然高分子でもある)等の多糖等が挙げられる。
天然高分子としては、プルラン、ペクチン、ゼラチン、セルロースガム、デキストラン、グルテン、デンプン、グルコシルトレハロース等が挙げられる。
合成・半合成高分子としては、エチルセルロース、PEG、ポリアクリル酸、フタル酸大豆タンパク等が挙げられる。
被覆剤としては、徐放性被覆剤が好ましく、具体的にはエチルセルロース等が好ましく用いられる。
また、被覆剤は1種のみを単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。2種以上を組み合わせて用いる場合には、2種以上の被覆剤を混合した混合物により炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を被覆してもよい。また、第1の組成物が、それぞれ異なる被覆剤により被覆された一群の炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を2群以上含む形態としてもよい。このように、第1の組成物が、それぞれ異なる被覆剤により被覆された2群以上の炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含む形態とすることにより、泡持ちをさらに向上させることができる。
被覆剤による被覆は、たとえば、以下の方法により行うことができる。
炭酸水素塩及び/又は炭酸塩は、所望によりフィラー剤と混合し、被被覆物とする。ここで、フィラー剤としては、タルク、カオリン、酸化チタン、シリカ等の鉱物粉体、あるいはセルロース末、植物体末等の有機粉体に色材や香料等を加えたものが挙げられる。
他方、被覆剤を適切な溶媒(たとえばエチルセルロースを用いるときはエタノール等)に溶解する(被覆剤溶解液)。
上述した被被覆物を被覆剤溶解液にまぶし、ペースト状に混錬する。良く混錬したのち、薄延して、溶媒を揮散させる。溶媒を揮散させることにより、被覆物が調製される。これを、10〜100μmの粒子径程度となるように粉砕し、篩かけし、均一な乾燥粉末として取り出す。
被覆剤の使用量は、含有する炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の量に応じて適宜調整できる。例えば、炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の質量に対し、通常0.001〜1倍、好ましくは0.01〜0.5倍、さらに好ましくは0.02〜0.1倍を目安とすることができる。
炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の少なくとも一部を、被覆剤で被覆しておくことにより泡持ちが向上する。また洗浄力、炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の均一分散性、泡質、並びに洗い流しやすさのいずれか、特に好ましくはそれら全てが向上する。
第1の組成物に含まれる炭酸水素塩及び/又は炭酸塩のうち、好ましくは50重量%以上、より好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは90重量%以上が被覆剤により被覆されていることが好ましい。被覆剤により被覆されている炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の割合を前記範囲とすることによって、泡持ちを向上させることができる。
また、第1の組成物に含まれる炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の全部が被覆剤により被覆されていることが特に好ましい。炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の全部を被覆することにより使用途中で泡が増加するようなユニークな使用性を有する化粧料とすることができる。
第1の組成物は、好ましくは、多価アルコール、還元糖、糖アルコール、並びにこれらの誘導体から選ばれる構造を含む化合物を含む。これにより優れた泡立ち、泡持ちを実現することが可能となる。
これらの化合物は、保湿剤又は界面活性剤として機能するものであることが好ましい。
第1の組成物は、好ましくは、多価アルコール、還元糖、糖アルコール、並びにこれらの誘導体から選ばれる保湿剤を含む。これにより優れた泡立ち、泡持ちを実現することが可能となる。
上記保湿剤としては、例えば、ポリグリセリン、ジグリセリン、グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、果糖、ブドウ糖、ショ糖、乳糖、ソルビトール、マンニトール、イノシトール、エリスリトール、キシリチルグルコシド、トレハロース、キシリトール、キシロース、マルチトール、ラフィノース、グリコシルグルコース、マルトース、オリゴ糖、グリコシルトレハロース、これらの誘導体が好ましく用いられる。
これらの保湿剤の含有量は、好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは2重量%以上、特に好ましくは5重量%以上である。上限は、製剤化が可能な範囲で決定することができるが、10重量%を目安とすることができる。
第1の組成物は、好ましくは、アルキルグルコシド型非イオン界面活性剤、エステル系非イオン界面活性剤、アルキルエーテル型非イオン界面活性剤、アルキル多糖カルボン酸塩から選ばれる界面活性剤を含む。
上記界面活性剤としては、ポリグリセリン脂肪酸エステル、アルキルマルチトールエーテル、アルキルマルチトールエステル、マルチトールヒドロキシアルキル、ショ糖脂肪酸エステル、メチルグリコシド脂肪酸エステル、アルキルグリコシド、アルキルポリグリコシド、カルボキシメチルグルカンナトリウム等が挙げられる。
これらの界面活性剤の含有量は、好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは2重量%以上、特に好ましくは5重量%以上である。上限は、製剤化が可能な範囲で決定することができるが、10重量%を目安とすることができる。
また、第1の組成物における上述した保湿剤と界面活性剤の合計含有量は、好ましくは2重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上である。上限は、製剤化が可能な範囲で決定することができるが、20重量%を目安とすることができる。
第1の組成物は、上述したほかに、泡壁形成を補強したり、泡液の粘性を高めることができる成分が配合されればさらによく、高分子化合物からなる界面活性剤や増粘剤を含有することが好ましい。
これにより、炭酸ガスの発生により生成された泡を安定化し、泡持ちをよくすることが可能となる。
このような成分として、以下が挙げられる。
エラスチン、サーファクチンナトリウム、水添リゾレシチン、サポニン、リゾレシチン、カゼインNa,ムクロジエキス等、又はそれらの誘導体からなる天然界面活性剤;
デンプン、アルギン酸ナトリウム等のアルギン酸塩、カラギーナン、グアーガム、クインシード、タマリンド種子ガム、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ゼラチン、アルブミン、コラーゲン、ヒアルロン酸、スクレロガム、アラビアガム、トラガントガム、寒天、クインシード等、又はそれらの誘導体からなる天然高分子;
カルボキシメチルセルロース、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、加水分解コラーゲン、加水分解セリシン、シルクフィブロイン、アテロコラーゲン、カチオン化グアーガム等、又はそれらの誘導体からなる半合成の水溶性高分子;
ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等、又はそれらの誘導体からなる合成水溶性高分子;
アルキルフェノールをホルマリンで架橋したポリソープ、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレン・ポリオキシエチレンブロックコポリマー、ヒドロキシプロピルメチルセルトースステアロキシエーテル、ラウリルカルバミン酸イヌリン等、又はそれらの誘導体。
中でも、サポニンを用いることが好ましい。また、サポニンを含むムクロジエキス等の植物エキスも好ましく用いることができる。ムクロジエキスは、ムクロジの果皮を極性溶媒で処理することにより得ることができる。また、その乾燥物は市販されているので、これを用いることもできる。
サポニンを含有することで、泡立ち、泡質、洗浄力、洗い流しやすさの少なくとも何れか、好ましくは全てが向上する。
これらの界面活性剤の含有量は、好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは2重量%以上、特に好ましくは5重量%以上である。上限は、製剤化が可能な範囲で決定することができるが、10重量%を目安とすることができる。又、増粘剤の含有量は、好ましくは0.01重量%以上、さらに好ましくは0.1重量%以上、特に好ましくは0.5重量%以上である。上限は、製剤化が可能な範囲で決定することができるが、5重量%を目安とすることができる。
サポニンの含有量としては、好ましくは、0.005重量%以上、さらに好ましくは0.01重量%以上、0.05重量%以上、特に好ましくは0.1重量%以上を好ましく挙げることができる。
ムクロジエキスの含有量としては、乾燥質量で、好ましくは1重量%以上、さらに好ましくは2重量%以上、特に好ましくは5重量%以上である。
第1の組成物は、第2の組成物と混合したときに炭酸ガスを発生させることができる形態であれば特に限定されないが、好ましくは液状又はクリーム状である。ここで、クリーム状とは、流動性を有するものを広く含む概念であり、乳化タイプのものに限定されない概念である。すなわち、ゲルやペーストも含む。第1の組成物は、好ましくは水を含む。第1の組成物における水の含有量は、例えば30〜90重量%、好ましくは40〜80重量%程度を目安にすることができる。第1の組成物の粘度は、25℃で好ましくは300,000mPa・s以下、さらに好ましくは5,000〜50,000mPa・s以下である。
第1の組成物は、上記必須成分と任意成分とを混合することにより製造することができる。その製造方法は、化粧料を製造する際の常法を用いればよい。
<2>第2の組成物
第2の組成物は、α−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸を含む。
α−ヒドロキシ酸としては、クエン酸、グリコール酸、酒石酸、乳酸が好ましく挙げられる。また、飽和二塩基酸としては、シュウ酸、リンゴ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、アゼライン酸が好ましく挙げられる。
これらは、1種のみを単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。
第2の組成物に対するα−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸の含有量は、混合する第1の組成物中の炭酸水素塩や炭酸塩の量とのバランスで決定すればよいが、目安として、好ましくは0.3重量%以上、さらに好ましくは1重量%以上である。α−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸の含有量の上限は、目安として、好ましくは40重量%以下、より好ましくは30重量%以下、さらに好ましくは20重量%以下である。
また、第2の組成物に対するα−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸の含有量は、上述した第1の組成物と混合した際の合計量に対する割合を基準に決定することができる。
すなわち、α−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸の含有量は、第1の組成物と第2の組成物の合計量に対し、好ましくは0.2重量%以上35重量%未満、さらに好ましくは1重量%以上15重量%未満である。
また、上述した第1の組成物と混合した際の合計量を基準とした場合、炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の含有量に対する、α−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸の含有量は、重量基準で、好ましくは1:0.2〜1:5.0、さらに好ましくは1:0.3〜1:3.0である。
第2の組成物における水の含有量は特に限定されないが、α−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸に対して、重量比で好ましくは2倍以下、より好ましくは1.0倍以下、好ましくは0.5倍以下、さらに好ましくは0.3倍以下とすることができる。また、第2の組成物は、水を含まない形態であってもよい。
第2の組成物における水の含有量は、好ましくは50重量%以下、好ましくは40重量%以下とすることができる。
第2の組成物もまた、多価アルコール、還元糖、糖アルコール、並びにこれらの誘導体から選ばれる構造を含む化合物を含むことが好ましい。これらの化合物としては、第1の組成物で例示したものを同様に用いることができる。これらはα−ヒドロキシ酸をはじめとする前述の酸を溶解する。
中でも、第2の組成物は、多価アルコールを含むことが好ましい。好ましい多価アルコールとしては、ソルビトール、ショ糖、果糖、ブドウ糖、マルトース、トレハロース、キシリトール等の糖類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、アルカンジオール、ポリエチレングリコール等のグリセリン類が挙げられる。
また、第2の組成物は、上記化合物のうち界面活性剤として機能するものを好ましく用いることができる。界面活性剤としては、製剤の形態によって、親水性界面活性剤若しくは親油性界面活性剤を単独で用いてもよいし、両者を用いてもよい。
親水性界面活性剤としては、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、アルキルポリグリセリルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステルが挙げられる。
親油性界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、低モル付加POEグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、低モル付加POEソルビタン脂肪酸エステル、低重合ポリグリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリンモノオレエートが好ましく挙げられる。
例えば、クレンジング化粧料の場合には親水性界面活性剤及び親油性界面活性剤の両者を含むことが好ましい。この場合、前記第2の組成物における親水性界面活性剤及び親油性界面活性剤の含有比率は、好ましくは、1:10〜1:0.5、さらに好ましくは1:6〜1:1の重量比である。
上述した多価アルコール、還元糖、糖アルコール、並びにこれらの誘導体から選ばれる構造を含む化合物の第2の組成物における含有量は、これらの成分の合計含有量が、好ましくは70重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上、特に好ましくは85重量%以上である。上限としては、好ましくは95重量%、さらに好ましくは90重量%である。
すなわち、第2の組成物におけるα−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸の主な溶解基剤として、上述の多価アルコール及び/又は界面活性剤を用いることで、α−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸を十分に溶解しながら後に第1の組成物と混合した際の泡質、泡持ち、クレンジング効果(メーク落とし効果)を向上させることができる。
第2の組成物は第1の組成物と混合したときに炭酸ガスを発生する形態であれば特に限定されないが、好ましくは液状又はクリーム状である。クリーム状の定義は上述したとおりである。第2の組成物の粘度は特に制限されないが、25℃で好ましくは50,000〜500,0000mPa・s、より好ましくは20,000〜100,000mPa・sである。
第2の組成物は、上記必須成分と任意成分とを混合することにより製造することができる。その製造方法は、化粧料を製造する際の常法を用いればよい。
好ましい形態では、第1の組成物と第2の組成物を混合した時に、保湿剤としての機能を有するものと、界面活性剤としての機能を有するものの両者が存在することが好ましい。
従って、例えば、第1の組成物は上記保湿剤を含み、第2の組成物は上記界面活性剤を含む形態、及びその逆の形態も好ましい。
もちろん、両方の組成物に上記保湿剤と界面活性剤を含む場合は、混合が速やかに行われるため、より好ましい。
上記多価アルコール、還元糖、糖アルコール、並びにこれらの誘導体から選ばれる構造を含む化合物の含有量は、第1の組成物と第2の組成物の総量に対し、好ましくは30〜70重量%、より好ましくは40〜60重量%である。
<3>本発明の化粧料
本発明の化粧料は上述した第1の組成物と第2の組成物を構成成分として有する。第1の組成物と第2の組成物は、保存時には互いに接触しないように分離した状態とする必要がある。
このような形態として、たとえば、第1の槽及び第2の槽と、前記第1の槽及び第2の槽の内容物を吐出させるための吐出部とを備える容器を用いる形態が好ましく挙げられる。この場合、前記第1の組成物は第1の槽に、前記第2の組成物は第2の槽に、互いに分離されて収容されている。
また、吐出部の形態は特に限定されないが、一定量を吐出することが可能なディスペンサーを有することが好ましい。これにより、第1の組成物と第2の組成物をそれぞれ定量し、適量を混合することができる。
本発明に好適な容器としては、(1)ばねや弁を内蔵したプッシュノズル式ディスペンサー容器、(2)減圧により底面が中味吐出と同時に上部方向にスライドするノズル容器(エアレス型ディスペンサー)、中味を収容したインナー袋の外に窒素ガスや炭酸ガスを充てんし、ガスの圧力で中味をノズルから吐出する二重容器などが挙げられる。なお、インナー袋内が減圧されることにより、内容物を吐出するタイプとすることもできる。
また、各組成物を吐出口付近で混合してから、1の吐出口から吐出する形態とすることも好ましい。この場合は、たとえば掌に、各組成物が混合することにより発泡が開始した化粧料が吐出されることになる。
また、各組成物を隣接した別々の吐出口から吐出させる形態とすることもできる。この場合は、掌に各組成物が吐出されただちに発泡が開始することになる。
また、チューブ型の容器、パウチ型の容器、ブリスター容器なども用いることができる。この場合も、容器は2つの槽(収容部)を有しており、容器を開封した際に、各収容部に収容された組成物が開口から供出されることにより、手のひらで混合される。
また、パウチ型の容器の場合には、容器に圧力をかけることにより、2つの槽間の壁が破断されることにより2つの組成物が混合される形態としてもよい。
なお、上記各組成物を、別々の容器に充填しておき、キット形態としてもよい。この場合は、各組成物を掌に取出し、指先で軽く混合することにより発泡が開始することになる。
本発明の化粧料は、クレンジング料、洗顔料、ボディ洗浄料、化粧水、乳液、美容液、クリーム、パック、マッサージ料、育毛料、口腔料、頭皮洗浄料、頭髪洗浄料など、様々な目的に応用することができる。
さらに実施例を示し、本発明の特徴を詳細に説明する。以下の実施例において、%は、特に断らない限り重量による表示である。
<試験例1>シャンプー
表1に示す処方のシャンプーを以下の方法で作製した。すなわち、A槽については(1)の一部に(6)、(7)をあらかじめ溶解し、残りの(1)に(2)〜(5)、(8)〜(12)及び(15)、並びにあらかじめ溶解した(6)及び(7)を順次添加・混合し、均一に溶解することにより調製した。(13)及び(14)の被覆炭酸水素ナトリウムは、前述の方法によりエチルセルロース又は木蝋によりあらかじめ被覆処理したものを使用した。
B槽については(16)〜(22)を混合、均一溶解することにより調製した。
二槽一体型のチューブの各槽に、A槽成分、B槽成分をそれぞれ充填した。続いてエステシャン(専門パネル)5名に、チューブからA槽成分及びB槽成分を使用量吐出し、手指を使用して一定時間混合してもらい、泡立ち、泡持ち、洗浄力、均一分散性について、以下の基準により評価してもらった。5名の評点の平均を算出した結果を表2に示す。
<評価基準―泡立ち>
3:速やかに十分な泡の形成がされる
2:泡の形成に時間がかかるが、十分な泡の形成がされる
1:泡の形成に時間がかかり、十分な泡の形成がされない
0:泡が形成されない
<評価基準―泡持ち>
3:混合開始から一定時間経過しても泡が全く減らない
2:混合開始から時間が経過するにつれて泡の減少が見られるが、一定時間経過後に十分な量の泡を維持している
1:混合開始から時間が経過するにつれて泡の減少が見られ、一定時間経過後に十分な量の泡を維持していない
0:発泡後すぐに泡が消える
<評価基準−洗浄力>
油性の汚れの付着した手指で化粧料を混合し洗浄力を以下の基準で評価した。
3:汚れが非常によく落ちる
2:汚れが落ちる
1:汚れがあまり落ちない
0:汚れが落ちない
<評価基準−均一分散性>
3:炭酸水素塩/炭酸塩が均一に分散している
2:一部の炭酸水素塩/炭酸塩が均一に分散せず沈殿するが、十分均一に分散している
1:ほとんどの炭酸水素塩/炭酸塩が沈殿し、十分に分散していない
0:炭酸水素塩/炭酸塩が沈殿し、分散しない
表2に示すように、実施例及び比較例のシャンプーはいずれも優れた泡立ちを示した。しかし、A槽成分(第1の組成物)に含まれる炭酸水素ナトリウムの少なくとも一部が被覆剤により被覆されている実施例1〜3のシャンプーは、被覆剤により被覆されていない炭酸水素ナトリウムを含む比較例1のシャンプーと比較して泡立ち、洗浄力及び均一分散性に優れていた。
この結果は、第1の組成物に含まれる炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を被覆剤により被覆することによって、泡持ち、洗浄力、並びに炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の均一分散性を向上させることができることを示している。
また、実施例2のシャンプーは使用途中で泡が増加するユニークな使用感を備えていることがわかった。この結果は、第1の組成物に含まれる炭酸水素ナトリウムの全部を被覆剤により被覆することにより、泡の量を維持するだけではなく使用途中で増加させることができることを示している。
表2に示すように、エチルセルロースにより被覆された炭酸水素ナトリウムと、木蝋により被覆された炭酸水素ナトリウムを含む実施例3のシャンプーは、実施例1及び2のシャンプーと比較して泡持ちと洗浄力に優れる。
この結果は、それぞれ異なる被覆剤により被覆された2群以上の炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含むことによって、泡持ちと洗浄力をより向上させることができることを示している。
<試験例2>洗顔料
表3に示す処方の洗顔料を以下の方法で作製した。すなわち、A槽については(1)の一部に(6)、(7)をあらかじめ溶解し、残りの(1)に(2)〜(5)及び(8)〜(12)、並びにあらかじめ溶解した(6)及び(7)を順次添加・混合し、均一に溶解することにより調製した。(10)及び(11)の被覆炭酸水素ナトリウム/被覆炭酸ナトリウムは、前述の方法によりエチルセルロース又はステアリン酸によりあらかじめ被覆処理したものを使用した。
B槽については(22)をあらかじめ(19)に溶解し、これに(13)〜(18)、(20)及び(21)を添加し均一に混合することにより調製した。
二槽一体型のチューブの各槽に、A槽成分、B槽成分をそれぞれ充填した。
それぞれについて、試験例1と同様に評価した結果を表4に示す。
表4に示すように、実施例4〜6の洗顔料は、被覆剤により被覆されていない炭酸水素ナトリウム又は炭酸ナトリウムを含む比較例2の洗顔料と比較して泡立ち、洗浄力及び均一分散性に優れていた。
この結果は、表2に示した結果と同様に、第1の組成物に含まれる炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を被覆剤により被覆することによって、泡持ち、洗浄力、並びに炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の均一分散性を向上させることができることを示している。
また、実施例5の洗顔料は使用途中で泡が増加するユニークな使用感を備えていることがわかった。この結果は、第1の組成物に含まれる炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の全部を被覆剤により被覆することにより、泡の量を維持するだけではなく使用途中で増加させることができることを示している。
表4に示すように、エチルセルロースにより被覆された炭酸水素ナトリウムと、ステアリン酸により被覆された炭酸水素ナトリウムを含む実施例6の洗顔料は、実施例4及び5のシャンプーと比較して泡持ちと洗浄力に優れる。
この結果は、表2に示した結果と同様に、それぞれ異なる被覆剤により被覆された2群以上の炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含むことによって、泡持ちと洗浄力をより向上させることができることを示している。
<試験例3>クレンジング
表5に示す処方のクレンジングを以下の方法で作製した。すなわち、A槽については(1)の一部に(6)、(7)をあらかじめ溶解し、残りの(1)に(2)〜(5)、(8)〜(12)及び(15)、並びにあらかじめ溶解した(6)及び(7)を順次添加・混合し、均一に溶解することにより調製した。(13)及び(14)の被覆炭酸水素ナトリウムは、前述の方法により(アクリレーツ/VA)コポリマー又はゼラチンによりあらかじめ被覆処理したものを使用した。
B槽については(16)〜(19)をあらかじめ均一に溶解し、これに(20)〜(23)の混合物を乳化しながら添加し、均一化することで調製した。
二槽一体型のチューブの各槽に、A槽成分、B槽成分をそれぞれ充填した。
それぞれについて、泡立ち、泡持ち、均一分散性について試験例1と同様に評価した。また、メーク落とし効果を以下の基準によって評価した。5名の平均点を算出した結果を表6に示す。
<評価基準−メーク落とし効果>
油性ファンデーションでメークアップしたエステシャン自身の顔面をクレンジングしてもらい、メーク落とし効果を以下の基準で評価した。
3:メークがよく落ちる
2:メークが大体落ちる
1:メークがあまり落ちない
0:メークが全く落ちない
表6に示すように、実施例7〜9のクレンジングは、被覆剤により被覆されていない炭酸水素カリウムを含む比較例3の洗顔料と比較して泡立ち、メーク落とし効果及び均一分散性に優れていた。
この結果は、表2に示した結果と同様に、第1の組成物に含まれる炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を被覆剤により被覆することによって、泡持ち、メーク落とし効果(洗浄力)、並びに炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の均一分散性を向上させることができることを示している。
また、実施例8の洗顔料は使用途中で泡が増加するユニークな使用感を備えていることがわかった。
この結果は、第1の組成物に含まれる炭酸ナトリウムの全部を被覆剤により被覆することにより、泡の量を維持するだけではなく使用途中で増加させることができることを示している。
これらの結果は炭酸水素ナトリウム以外の塩、すなわち、炭酸水素カリウムや炭酸ナトリウムのような種々の塩を被覆剤により被覆した場合であっても上記効果が得られることを示している。
表6に示すように、(アクリレーツ/VA)コポリマーにより被覆された炭酸水素カリウムと、ゼラチンにより被覆された炭酸ナトリウムを含む実施例9の洗顔料は、実施例7及び8のシャンプーと比較して泡持ちと洗浄力に優れる。
この結果は、表2に示した結果と同様に、それぞれ異なる被覆剤により被覆された2群以上の炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含むことによって、泡持ちとメーク落とし効果(洗浄力)をより向上させることができることを示している。
試験例1及び試験例2の結果と合わせると、異なる被覆剤により被覆された2群以上の炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含むことによる効果は、種々の被覆剤を用いた場合であっても得られることを示している。
<試験例4>発泡マッサージ洗浄パック
表7に示す処方の発泡マッサージ洗浄パックを以下の方法で作製した。すなわち、A槽については(1)の一部に(4)、(7)をあらかじめ溶解し、残りの(1)に(2)、(3)、(5)、(6)及び(8)〜(12)、並びにあらかじめ溶解した(4)及び(7)を順次添加・混合し、均一に溶解することにより調製した。(11)の被覆炭酸水素ナトリウムは、前述の方法によりエチルセルロースによりあらかじめ被覆処理したものを使用した。
B槽については(25)をあらかじめ(22)に溶解し、これに(13)〜(17)を添加し撹拌混合した。他方、(18)〜(21)、(23)及び(24)を混合し均一にした。前者の混合液に後者の混合液を加えて乳化し均一化することでB槽成分を調製した。
2槽に分別したパウチ容器(包装)に、A槽成分、B槽成分を別々に充填した。A槽成分、B槽成分を等量混合したときの、泡立ち、泡持ち、洗浄力、均一分散性について、試験例1と同様に評価した。結果を表8に示す。
表8に示すように、実施例10の化粧料は優れた泡立ちと、泡持ち、洗浄力、そして被覆炭酸水素ナトリウムの均一分散性を示した。
<試験例5>クレンジング
表9に示す処方のクレンジングを以下の方法で作製した。すなわち、A槽については(1)の一部に(5)、(6)をあらかじめ溶解し、残りの(1)に(2)〜(4)、(7)及び(8)、並びにあらかじめ溶解した(5)及び(6)を順次添加・混合し、均一に溶解することにより調製した。(8)については、(8−2)〜(8−4)、(8−6)のフィラー剤を用いて、前述の方法により炭酸水素ナトリウム(8−1)をエチルセルロースで被覆したものを用いた。
B槽については(9)〜(17)を均一に混合することで調製した。
二槽一体型のチューブの各槽に、A槽成分、B槽成分をそれぞれ充填した。続いてエステシャン(専門パネル)5名に、チューブからA槽成分及びB槽成分を使用量吐出し、手指を使用して一定時間混合してもらい、試験例3と同様に泡立ちとメーク落とし効果を評価した。また、以下の基準に従い泡質と洗い流しやすさについても評価した。5名の評価の平均を算出し表10に示す。
また、泡持ちについては、2cmの高さの泡を形成した直後から、当該泡の高さが1/3になるまでの時間を測定した。結果を表10に示す。
<評価基準−泡質>
3:クリーミーで弾力のあるきめ細かな泡である
2:クリーミーであるが弾力にやや欠けるきめ細かい泡である
1:クリーミーさがなく弾力さに欠ける粗い泡である
0:クリーミーさと弾力さが全くない粗い泡である
<評価基準−洗い流しやすさ>
3:洗い流しやすい(皮膚への残存感が全くない)
2:多少洗い流しにくさを感じる(皮膚への残存感を多少感じる)
1:洗い流しにくい(皮膚への残存感を感じる)
0:洗い流せない(皮膚に残存する)
表10に示すように、サポニンを含有する実施例11は、サポニンを含有しない実施例12よりも、泡立ち、泡質、メーク落とし効果(洗浄力)に優れる。
この結果は、サポニンを含むことにより本発明の化粧料は泡立ち、泡質、メーク落とし効果(洗浄力)に優れることを示している。
また、表10に示すように、被覆炭酸水素ナトリウムを含む実施例12は、これを含まない実施例14と比較して、泡立ち、泡持ち及びメーク落とし効果(洗浄力)、泡質及び洗い流しやすさに優れている。
この結果は、被覆剤により被覆された炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含むことにより、泡立ち、泡持ち及びメーク落とし効果(洗浄力)だけでなく、泡質及び洗い流しやすさも向上することを示している。
本発明は化粧料に応用することができる。

Claims (4)

  1. 第1の組成物及び第1の組成物とは異なる第2の組成物を化粧料の構成要素として有し、該第1の組成物と第2の組成物とを混合することにより発泡する化粧料であって、
    第1の組成物は、それぞれ異なる被覆剤により被覆された2群以上の炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含み、それぞれ異なる被覆剤は、以下の(i)〜(iii)の何れか一つの被覆剤の組み合わせから選択され、
    第2の組成物はα−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸を含む組成物であることを特徴とする、化粧料。
    (被覆剤の組み合わせ)
    (i)エチルセルロース、及び木蝋
    (ii)エチルセルロース、及びステアリン酸、
    (iii)(アクリレーツ/VA)コポリマー、及びゼラチン
  2. 前記炭酸水素塩及び/又は炭酸塩の全部が被覆剤により被覆されていることを特徴とする、請求項1に記載の化粧料。
  3. 請求項1又は2の化粧料を容器に収容した容器入り化粧品であって、
    前記容器は、第1の槽及び第2の槽と、前記第1の槽及び第2の槽の内容物を吐出させるための吐出部とを備え、
    前記第1の組成物は第1の槽に、前記第2の組成物は第2の槽に、互いに分離されて収容されていることを特徴とする、容器入り化粧料。
  4. 第1の組成物と、第2の組成物とを混合することにより炭酸ガスを発生させ、発泡させることを特徴とする、化粧料の調製方法であって、
    第1の組成物は、それぞれ異なる被覆剤により被覆された2群以上の炭酸水素塩及び/又は炭酸塩を含み、それぞれ異なる被覆剤は、以下の(i)〜(iii)の何れか一つの被覆剤の組み合わせから選択され、
    第2の組成物はα−ヒドロキシ酸及び/又は飽和二塩基酸を含むことを特徴とする、化粧料の調製方法。
    (被覆剤の組み合わせ)
    (i)エチルセルロース、及び木蝋
    (ii)エチルセルロース、及びステアリン酸、
    (iii)(アクリレーツ/VA)コポリマー、及びゼラチン
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