JP6839852B2 - 錠駆動装置及び自転車錠装置 - Google Patents
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Description
この構成によれば、モータの駆動力が歯車機構を介して係合部に伝達されることで、係合部と閂との係合が解除され、閂が解錠位置に移動する。
本態様によれば、モータや歯車機構、規制部等をアクチュエータユニットとして一体化した後に錠ケースに組み付けることができる。これにより、自転車錠装置を組み立てるにあたって、モータや歯車機構等を錠ケースに別々に組み付ける必要がない。そのため、組立性を向上させることができる。
また、制御ユニットを錠ケースに一体で組み付けることで、複数の電子部品を別々に錠ケースに組み付ける場合に比べて組立性を向上させることができる。その上、アクチュエータユニットとは別に制御ユニットを組み付けることで、例えばアクチュエータユニット及び制御ユニットを並行して製造することができる。そのため、錠駆動装置の製造効率を向上させることができる。
さらに、制御ユニットによって開口部を閉塞することで、開口部を閉塞する蓋を別途設ける必要がない。そのため、自転車錠装置の低コスト化を図ることができる。
しかも、制御ユニットを蓋として機能させることで、制御ユニットが自転車錠装置の外部に露出する。これにより、例えば制御ユニットの制御ケース内に収容されたアンテナの通信が錠ケースによって遮られるのを抑制できる。
本態様によれば、規制部が係合部を介して閂の移動の規制又は規制の解除を行う。これにより、規制部によって直接閂の移動の規制又は規制の解除を行う構成に比べ、錠ケース内でのアクチュエータユニットの配置場所が制限されることがない。すなわち、アクチュエータユニットの配置位置に応じて、規制部の長さ等を変更することで、規制部と係合部とを係合させることができるので、アクチュエータユニットの設計の自由度を向上させることができる。
本態様によれば、上記態様の錠駆動装置を備えているため、組立性に優れ、低コストな自転車錠装置を提供できる。
[自転車]
図1は、本発明の実施形態に係る自転車錠装置31を備える電動アシスト自転車1の側面図である。
図1に示すように、自転車1は、アシストモータ22による補助を受けながら人力で走行する、いわゆる電動アシスト自転車である。但し、本実施形態の自転車1は、アシストモータ22を有さない構成であってもよい。
メイン駆動部11は、クランクアーム14やペダル15、チェーン16、スプロケット(不図示)等を有している。メイン駆動部11には、クランクアーム14に取り付けられたペダル15を介して人力駆動力(ペダル踏力)が入力される。メイン駆動部11は、上述したペダル踏力がスプロケット及びチェーン16を介して後輪7に伝達されることで、後輪7を回転させる。
自転車錠装置31は、自転車1の施錠及び解錠を行うものである。本実施形態において、自転車錠装置31は、自転車1の後輪7に対して係脱することで、自転車1の施錠及び解錠を行う。自転車錠装置31は、自転車1の施錠を手動で行い、自転車1の解錠を手動又は電動により行えるようになっている。自転車錠装置31は、本体フレーム3における後輪7及びバッテリ21に隣接した位置で、後輪7を跨いで取り付けられている。
図2に示すように、自転車錠装置31は、錠本体33と、錠駆動装置35と、を主に備える。
図3は、第2ケース42を取り外した状態を示す自転車錠装置31の拡大背面図である。
図3に示すように、錠本体33は、錠ケース40と、閂43と、手動解錠部44と、閂操作部45と、検知部46と、を主に備える。
図4に示すように、錠ケース40は、前後方向から見た正面視で下方に開口するU字状(馬蹄形状)に形成されている。錠ケース40は、後方に開口する第1ケース41と、第1ケース41の後端開口部の一部を閉塞する第2ケース42と、を備えている。本実施形態において、第1ケース41は例えば樹脂材料により形成され、第2ケース42は例えば金属材料により形成されている。
図1に示すように、ケース本体40aは、本体フレーム3のうち、リヤフェンダ6を間に挟んで後輪7に対して反対側に配置される。図3に示すように、第1ケース41において、ケース本体40aに位置する部分には、自転車錠装置31の駆動部品(例えば、手動解錠部44や閂操作部45、錠駆動装置35の後述するアクチュエータユニット60等)を収容する収容部41aを構成している。図4に示すように、第2ケース42において、ケース本体40aにおける上部には、収容部41aの一部を露出させる開口部42aが形成されている。
閂43は、解錠位置において、各脚部40b,40cのうち、第1脚部40b内に収容されている。これにより、閂43が隣り合うスポーク9b間から退避することで、後輪7の回転が許容される。なお、閂43は、第1脚部40bから前方に突出する操作レバー50(図4参照)によって操作可能に構成されている。
係止部52は、キーシリンダ51に連係している。係止部52は、解錠キーの操作によって上下動可能に構成されている。
ベース部55とケース本体40aとの間には、付勢部材(不図示)が介在している。付勢部材は、閂操作部45を下方(閂43に係合する方向)に付勢している。
レバー係合部57は、ベース部55の上部において、後方に膨出している。
図4に示すように、錠駆動装置35は、錠ケース40の上部(ケース本体40a)に組み付けられている。錠駆動装置35は、施錠位置にある閂43の解錠方向Bへの移動の規制を電動で解除する。本実施形態の錠駆動装置35は、ユーザが所持する携帯機17との間の無線通信によって解錠操作を行う。具体的に、錠駆動装置35は、アクチュエータユニット60と、制御ユニット61と、を備える。
アクチュエータユニット60は、制御ユニット61の制御によって駆動し、上述した閂操作部45を動作させる。アクチュエータユニット60は、開口部42aを通じて収容部41a内に収容されている。
図5に示すように、アクチュエータユニット60は、アクチュエータケース71と、モータ73と、歯車機構75と、リターンスプリング(付勢部材)77と、第1ロータ79と、第2ロータ81と、規制レバー(規制部)83と、ハーネスユニット85と、を主に備える。
アクチュエータケース71の外周には、複数の取付片95が突設されている。取付片95は、アクチュエータケース71が収容部41a内に収容された状態で、第1ケース41に形成された台座部(不図示)に取り付けられる。これにより、アクチュエータユニット60が錠ケース40に組み付られる。
ウォームホイール111は、前後方向に延びるシャフト112を介してアクチュエータケース71に回転可能に支持されている。ウォームホイール111の内周部分には、後方に開口する嵌合溝111aが形成されている。
筒部117は、シャフト112と同軸上に配置されている。筒部117の前端部は、ロータ挿通孔93a内で第1ロータ79に接続されている。すなわち、本実施形態の第2ロータ81は、モータ73の駆動力又はリターンスプリング77の付勢力によって前後方向に沿う軸線O1回りに回動可能に構成されている。本実施形態において、第1ロータ79及び第2ロータ81は、例えばねじ120によって締結されている。
支点部130は、後ケース93の右側端部に形成された回動支持部93bに支持されている。具体的に、支点部130は、前後方向に沿う軸線O2回りに、回動支持部93bに回動可能に支持されている。本実施形態において、支点部130は、例えばねじ135によって後ケース93(回動支持部93b)に取り付けられている。
図2、図4に示すように、制御ユニット61は、錠ケース40のケース本体40aにおいて、開口部42aを含む部分を後方から覆っている。すなわち、制御ユニット61は、開口部42aを閉塞する蓋としての機能も有している。なお、制御ユニット61は、少なくとも開口部42aを覆う大きさに形成されていることが好ましい。但し、制御ユニット61とは別に蓋を設けてもよい。
図6に示すように、制御ユニット61は、制御ケース150内に複数の電子部品が収納されて構成されている。制御ケース150は、前ケース151及び後ケース152がシール材153を間に挟んで前後方向で組み合わされて構成されている。
制御ケース150における各角部には、取付部150aが形成されている。制御ケース150は、取付部150aを介して例えばねじ154(図2参照)等によって錠ケース40に取り付けられている。
送信アンテナ161は、所定の通信範囲内にLF信号によるリクエスト信号を送信する。
受信アンテナ162は、LF信号に応答する携帯機17からのRF信号による応答信号を受信する。なお、送信アンテナ161は、制御ケース150内において、アンテナケース165により後方から覆われている。
次に、上述した錠駆動装置35を錠本体33に組み付ける方法について説明する。
図4に示すように、まずアクチュエータユニット60を錠ケース40に取り付ける。具体的には、錠ケース40の開口部42aを通じて、収容部41a内にアクチュエータユニット60を収容する。続いて、アクチュエータユニット60の取付片95を介して、アクチュエータユニット60を錠ケース40(第1ケース41)に固定する。
これにより、錠駆動装置35が錠本体33に組付られる。
次に、上述した自転車錠装置31の動作方法について説明する。図7から図9は、自転車錠装置31の動作説明図である。以下の説明では、自転車錠装置31の解錠動作(閂43が図3に示す施錠位置から図9に示す解錠位置に移動する場合の動作)について主に説明する。すなわち、図3に示す施錠位置では、閂係合部56が閂43の凹部43a内に進入して、閂43の解錠方向Bへの移動が規制されている(係合位置)。図3に示す施錠位置では、規制レバー83の作用部132がレバー係合部57に下方から近接又は当接している。
この構成によれば、モータ73や歯車機構75、規制レバー83等をアクチュエータユニット60として一体化した後に錠ケース40に組み付けることができる。これにより、自転車錠装置31を組み立てるにあたって、モータや歯車機構等を錠ケースに別々に組み付ける必要がない。そのため、組立性を向上させることができる。
この構成によれば、規制レバー83が、閂操作部45を介して閂43の移動の規制又は規制の解除を行う。これにより、規制レバー83によって直接閂43の移動の規制又は規制の解除を行う構成に比べ、錠ケース40内でのアクチュエータユニット60の配置場所が制限されることがない。すなわち、アクチュエータユニット60の配置位置に応じて、規制レバー83の長さ等を変更することで、規制レバー83と閂操作部45とを係合させることができるので、アクチュエータユニット60の設計の自由度を向上させることができる。
この構成によれば、制御ユニット61を錠ケース40に一体で組み付けることで、複数の電子部品を別々に錠ケース40に組み付ける場合に比べて組立性を向上させることができる。その上、アクチュエータユニット60とは別に制御ユニット61を組み付けることで、例えばアクチュエータユニット60及び制御ユニット61を並行して製造することができる。そのため、錠駆動装置35の製造効率を向上させることができる。
この構成によれば、制御ユニット61によって開口部42aを閉塞することで、開口部42aを閉塞する蓋を別途設ける必要がない。そのため、自転車錠装置31の低コスト化を図ることができる。
しかも、制御ユニット61を蓋として機能させることで、制御ユニット61が自転車錠装置31の外部に露出する。これにより、制御ケース150内に収容されたアンテナ161,162の通信が錠ケース40によって遮られるのを抑制できる。
例えば、上述した実施形態では、閂43の施錠位置から解錠位置への移動の規制の解除を錠駆動装置35により行う構成としたが、この構成のみに限られない。閂43の解錠位置から施錠位置への移動の規制の解除を錠駆動装置によって行ってもよい。この場合、錠駆動装置を解錠及び施錠の両方に使用してもよい。
また、上述した実施形態では、閂43の移動が規制された規制状態から、移動の規制が解除された規制解除状態に閂操作部45を移動させる構成について説明したが、この構成のみに限られない。例えば、規制解除状態から規制状態に閂操作部45を移動させる構成であってもよい。
すなわち、錠駆動装置35は、施錠位置及び解錠位置の少なくとも何れかにおいて、閂43の規制状態又は規制解除状態を切り替える構成であればよい。
上述した実施形態では、錠駆動装置35が閂操作部45を介して閂43の移動の規制又は規制の解除を切り替える構成について説明したが、この構成のみに限られない。すなわち、錠駆動装置35の規制レバー83によって閂43の移動の規制又は規制の解除を直接切り替えてもよい。
上述した実施形態では、第1ロータ79や第2ロータ81を介して規制レバー83が歯車機構75に接続された構成について説明したが、この構成に限られない。例えば、規制レバー83を歯車機構75に直接接続してもよい。
上述した実施形態では、自転車錠装置31の解錠を手動及び電動の何れかにより行うよう構成としたが、電動のみで解錠する構成であってもよい。
35…錠駆動装置
40…錠ケース
41a…収容部
42a…開口部
43…閂
45…閂操作部(係合部)
60…アクチュエータユニット
61…制御ユニット
71…アクチュエータケース
73…モータ
75…歯車機構
77…リターンスプリング(付勢部材)
83…規制レバー(規制部)
130…支点部
131…力点部
132…作用部
Claims (3)
- 自転車錠装置の錠ケースに形成された収容部内に収容可能なアクチュエータユニットを備え、
前記アクチュエータユニットは、
アクチュエータケースと、
前記アクチュエータケース内に収容されたモータと、
前記アクチュエータケース内でモータに接続された歯車機構と、
前記アクチュエータケースに組み付けられるとともに、前記モータの駆動力が前記歯車機構を介して伝達されることで、前記自転車錠装置における閂の施錠位置及び解錠位置との間の移動の規制又は規制の解除を切り替える規制部と、を備え、
前記錠ケースに組み付けられ、前記モータの駆動を制御する制御ユニットをさらに備え、
前記制御ユニットは、前記収容部の開口部を閉塞可能に構成されている錠駆動装置。 - 前記自転車錠装置は、前記閂への係合時に前記閂の移動を規制するとともに、前記閂に対する係合解除時に前記閂の移動を許容する係合部を有し、
前記規制部は、
前記アクチュエータケースに回動可能に支持された支点部と、
前記支点部に連なるとともに、前記モータの駆動力が入力される力点部と、
前記支点部に連なるとともに、前記支点部回りの回動に伴い前記閂に対する前記係合部の係脱を切り替える作用部と、を備えている請求項1に記載の錠駆動装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の錠駆動装置を備えている自転車錠装置。
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