JP6837480B2 - モノバクタム抗生物質の塩および固体形態 - Google Patents

モノバクタム抗生物質の塩および固体形態 Download PDF

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Description

本発明は、実生産規模の製造に適した1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の塩および結晶形態、ならびにこれらの物質を含有する医薬組成物、それらを調製する方法、および治療におけるそれらの使用に関する。
ここ数十年にわたって、抗微生物薬耐性の頻度およびその重篤な感染症との関連性が、憂慮すべきほどの速度で高まった。院内病原体の間でますます蔓延する耐性は特に当惑するほどである。米国で毎年起こる200万を超える院内(病院で獲得された)感染のうち、50〜60%は、細菌の抗微生物薬耐性株によって起こる。よく使用される抗細菌剤に対する耐性率が高いことによって、院内感染に関連する罹患率、死亡率、およびコストが増加する。米国では、院内感染によって、1年当たり77,000人を超える死亡がもたらされるまたは引き起こされると考えられ、毎年約50億ドル〜100億ドルが必要とされる。
グラム陰性菌の耐性の重要な原因としては、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)、大腸菌(Escherichia coli)、およびプロテウス・ミラビリス(Proteus mirabilis)における広域スペクトルβ−ラクタマーゼ(ESBL)、セリンカルバペネマーゼ(KPC)およびメタロ−β−ラクタマーゼ(例えば、NDM−1)、エンテロバクター属(Enterobacter)菌種およびサイトロバクター・フレウンディイ(Citrobacter freundii)中における高レベル第三世代セファロスポリン(AmpC)β−ラクタマーゼ耐性、ならびにシュードモナス属(Pseudomonas)、アシネトバクター属(Acinetobacter)、およびステノトロホモナス属(Stenotrophomonas)において認められる多剤耐性遺伝子が挙げられる。抗細菌薬耐性の問題は、複数の抗細菌薬に対して耐性を示す細菌株の存在によって複雑になる。例えば、NDM−1型のメタロ−β−ラクタマーゼをもつ肺炎桿菌(Klebsiella pneumonia)は、NDM−1を保有する同じプラスミド上にしばしば追加のセリン−β−ラクタマーゼを保有する。
したがって、既存の薬剤耐性微生物に対して有効であるか、または新たな細菌耐性を発生させにくい、新規な抗細菌薬、特に抗細菌性化合物が必要とされている。本発明は、そのような化合物の、好都合な製造操作条件下におけるそれらの取扱い特性のために特に実生産規模の製造に適した固体形態を提供する。
未公開の国際出願PCT/US2015/022011号には、いくつかのモノバクタム抗生物質が記載されている。他のモノバクタムに対する耐性を示す株を含めて、グラム陰性細菌に対して強い活性を示す、その出願に記載の1つの化合物は、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸であり、本明細書においては化合物Xと呼ぶ。
医薬化合物およびそれらの製剤を製造するには、商業的に実現可能で、確実で、かつ再現性のある製造方法を得るために、活性化合物は、好都合な取扱いおよび加工をすることができる形態であることが重要である。化合物Xおよびその塩の多くは、室温で固体であり、物質を生成、精製または結晶化するために使用される条件に応じて、様々な固体形態で生成することができる。しばしば多形体と呼ばれる、複数の固体形態が存在していることは、固体の医薬化合物で周知であり、化学的および物理的安定性ならびにそのような化合物の取扱い特性は、どの固体形態が使用されるかによって決まることが多い。したがって、活性原薬の特定の固体形態(例えば、塩の形態、水和物または溶媒和物の形態、または多形体)の選択は、確実で再現性のある生成方法の設計、ならびに安全で有効な形態の原薬の貯蔵、取扱いおよび流通において非常に重要であることが多い。
一般的に、特定の固体状態の形態の医薬成分を製造することが有利であることが見出され、これらは"Handbook of Pharmaceutical Salts; Properties, Selection and Use", P. Heinrich Stahl, Camille G. Wermuth (Eds.) (Verlag Helvetica Chimica Acta, Zurich)に記載されている。固体状態の形態を製造する方法はまた、"Practical Process Research and Development", Neal G. Anderson (Academic Press, San Diego)および"Polymorphism: In the Pharmaceutical Industry", Rolf Hilfiker (Ed) (Wiley VCH)にも記載されている。
本発明者らは、本明細書に記載されている化合物Xの製造、貯蔵または投与における使用に特に適した化合物Xのいくつかの塩および多形体の形態を発見した。
医薬品は、商業的に実施可能な条件下で輸送および貯蔵されるとき著しい分解を防止するほど十分に安定していることが重要である。本発明者らは、溶液状態の化合物Xが、湿気の存在下で最大の安定性を得るには、4と6の間、好ましくは4.0と5.5の間のpHで使用および貯蔵されることが好ましいことを発見した。最適な溶液安定性は、約4.0〜5.5のpHで達成される。したがって、本発明は、pH4と6の間に、好ましくは4.0と5.5の間、より好ましくは約5±0.5のpHまたは5±0.2のpHの化合物Xを含む医薬組成物を提供する。適切な組成物は、等張性でありうるデキストロースまたは生理食塩水などの水溶液中に化合物Xを含み、安定剤、抗酸化剤、緩衝剤またはpH調整剤、栄養剤など他の物質を含有することができる。これらの実施形態の一部において、所望のpHは、化合物Xと、水溶液において所望のpHを達成するのに適したpH調整剤とを組み合わせることによって達成される。適切なpH調整剤としては、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、TRIS(トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン)などのアミン、およびアルギニン、リシン、ヒスチジンなどのアミノ酸などが挙げられるが、これらに限定されない。アズトレオナムを含めて、公知のモノバクタムはアルギニンと共に製剤化されたものであった。
適切なpHは、化合物Xの水溶液にpH調整剤を添加すること、またはpH調整剤を含有する水溶液に化合物Xを添加することによって達成することができる。pH調整剤および化合物Xの適切な量は、当業者が容易に決定することができる。適切なpH調整剤としては、水酸化ナトリウムおよびアルギニンが挙げられる。したがって、化合物Xの溶液または懸濁液を水酸化ナトリウムまたはアルギニンで処理して、化合物のナトリウム塩またはアルギニン塩を含む溶液を生成することができる。さらに、この溶液を凍結乾燥して、存在している水およびいずれの共溶媒も除去すると、化合物XをpH調整剤と共に含み、または化合物XおよびpH調整剤によって形成された塩、例えば化合物Xのナトリウム塩もしくはアルギニン塩を含む凍結乾燥した固体を残留させることができる。
さらに、本発明に従って、工業規模の製造に適した取扱い特性をもたらす化合物Xの複数の固体形態を、これらの多形体を生成する方法と共に提供する。
以下に列挙する本発明の実施形態は代表的なものである。
1. 1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸のアルギニン塩。一部の実施形態において、塩は(L)−アルギニン塩である。
2. 1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸のナトリウム塩。
3. 1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の固体形態の水和物。
4.主として、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の3水和物からなる、実施形態3に記載の固体形態の水和物。
5. 実施形態4に記載の固体形態の水和物を調製する方法であって、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸を、20℃と30℃の間の温度で25%と50%の間の相対湿度を有する雰囲気と接触させるステップを含む方法。
6.実施形態1から4のいずれか1つに記載の化合物および少なくとも1つの薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
7.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.6、13.4、および18.8を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム1)。一部の実施形態において、フォーム1は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
8.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.5、19.3、および20.0を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム2)。一部の実施形態において、フォーム2は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
9.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.3、18.9、および21.2を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム3)。一部の実施形態において、フォーム3は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
10.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.0、8.6、19.3、および20.9を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム4)。一部の実施形態において、フォーム4は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
11.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.3、9.3、および27.8を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム5)。一部の実施形態において、フォーム5は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
12.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:8.1、9.2、および12.8、ならびに場合によって21.2および24.7における追加のピークを示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム6)。一部の実施形態において、フォーム6は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
13.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.7、7.3、および20.3を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム7)。一部の実施形態において、フォーム7は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
14.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.2、21.8、および25.9を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム8)。一部の実施形態において、フォーム8は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
15.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.3、12.6、および22.3、ならびに場合によって22.1、23.1、27.0および27.5から選択される1つまたは複数の追加のピークを示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム9)。一部の実施形態において、フォーム9は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
16.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.6、11.0、および16.5、ならびに場合によって22.2および23.4から選択される1つまたは複数の追加のピークを示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム10)。一部の実施形態において、フォーム10は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
17.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.4、9.7、および29.3、ならびに場合によって17.0、19.5、22.2、26.3および28.1におけるピークから選択される1つまたは複数の追加のピークを示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム11)。一部の実施形態において、フォーム11は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
18.少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:19.0、20.4、および24.0、ならびに場合によって7.3、24.7、および27.2におけるピークから選択される1つまたは複数の追加のピークを示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶形態(フォーム12)。一部の実施形態において、フォーム12は、下記のような追加のXRPDピークを有する。
19. 1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸およびアルギニンを含む医薬組成物。
20.薬学的に許容される担体をさらに含む、19.に記載の医薬組成物。
21.担体が水性である、20.に記載の医薬組成物。
22.約5.0のpHである、21.に記載の医薬組成物。
23.スクロース、フルクトース、トレハロース、マンニトール、およびラクトースから選択される少なくとも1つの賦形剤をさらに含む、21.または21.に記載の医薬組成物。
24.治療における使用のための、1.から4.のいずれか1つに記載の化合物または7.から18.のいずれか1つに記載のその結晶形態。
25.治療が、グラム陰性細菌感染症の処置である、24.に記載の化合物。
26.グラム陰性細菌感染症を起こす細菌が、シトロバクター属(Citrobacter)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エシェリキア属(Escherichia)、ヘモフィルス属(Haemophilus)、クレブシエラ属(Klebsiella)、モルガネラ属(Morganella)、モラクセラ属(Moraxella)、シュードモナス属(Pseudomonas)、プロテウス属(Proteus)、サルモネラ属(Salmonella)、セラチア属(Serratia)、シゲラ属(Shigella)、およびナイセリア属(Neisseria)の細菌から選択される、24.に記載の化合物。
27.1.から4.のいずれか1つに記載の化合物、または7.から18.のいずれか1つに記載のその結晶形態の、グラム陰性細菌感染症の処置のための医薬の製造における使用。
28.グラム陰性細菌感染症を起こす細菌が、シトロバクター属(Citrobacter)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エシェリキア属(Escherichia)、ヘモフィルス属(Haemophilus)、クレブシエラ属(Klebsiella)、モルガネラ属(Morganella)、モラクセラ属(Moraxella)、シュードモナス属(Pseudomonas)、プロテウス属(Proteus)、サルモネラ属(Salmonella)、セラチア属(Serratia)、シゲラ属(Shigella)、およびナイセリア属(Neisseria)の細菌から選択される種である、27.に記載の使用。
29.グラム陰性感染症に対する処置方法であって、それを必要とする対象に、1.から4.のいずれか1つに記載の化合物、または7.から18.のいずれか1つに記載の結晶形態、または19.から23.のいずれか1つに記載の医薬組成物の治療上有効量を投与するステップを含む方法。
30.グラム陰性細菌感染症を起こす細菌が、シトロバクター属(Citrobacter)、エンテロバクター属(Enterobacter)、エシェリキア属(Escherichia)、ヘモフィルス属(Haemophilus)、クレブシエラ属(Klebsiella)、モルガネラ属(Morganella)、モラクセラ属(Moraxella)、シュードモナス属(Pseudomonas)、プロテウス属(Proteus)、サルモネラ属(Salmonella)、セラチア属(Serratia)、シゲラ属(Shigella)、またはナイセリア属(Neisseria)の細菌から選択される種である、29.に記載の方法。
フォーム1の粉末X線回折パターンを示す図である。 フォーム2の粉末X線回折パターンを示す図である。 アセトンを加えて撹拌した後のフォーム1の粉末X線回折パターンを、比較のためにフォーム1のXRPDに重ね合わせて示す図である。 フォーム3の粉末X線回折パターンを示す図である。 フォーム4の粉末X線回折パターンを示す図である。 フォーム5の粉末X線回折パターンを図4のXPRDの上に重ね合わせて示す図である より大きい調製規模で得られたフォーム5の粉末X線回折パターンを示す図である。 フォーム6の粉末X線回折パターンを示す図である。 フォーム7の粉末X線回折パターンを示す図である。 フォーム8の粉末X線回折パターンを示す図である。 フォーム9の粉末X線回折パターンを示す図である。 フォーム10の粉末X線回折パターンを示す図である。 フォーム11の粉末X線回折パターンを示す図である。 フォーム12の粉末X線回折パターンを示す図である。
したがって、一態様において、本発明は、少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.6、13.4、および18.8を示す化合物Xの結晶形態(フォーム1)を提供する。一実施形態において、フォーム1は、少なくとも以下に示す特徴的な粉末X線回折ピーク:6.6、13.4、16.6、17.9、18.8、20.3、25.1、および28.9を示す。別の実施形態において、フォーム1は、少なくとも、リスト1に示す特徴的な粉末X線回折ピーク、またはリスト1から選択される少なくとも5つのピークの任意のサブセットを示す。さらに別の実施形態において、フォーム1は、図1に示されるものと実質的に同じ粉末X線回折パターンを示す。
別の態様において、本発明は、少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.5、19.3および20.0を示す化合物Xの結晶形態(フォーム2)を提供する。一実施形態において、フォーム2は、少なくとも以下に示す特徴的な粉末X線回折ピーク:6.7、7.5、13.3、13.7、15.3、17.9、18.7、19.3および20.0を示す。別の実施形態において、フォーム2は、少なくとも、リスト2に示す特徴的な粉末X線回折ピーク、またはリスト2から選択される少なくとも5つのピークの任意のサブセットを示す。さらに別の実施形態において、フォーム2は、図2に示されるものと実質的に同じ粉末X線回折パターンを示す。
別の態様において、本発明は、少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.3、18.9、および21.2を示し、場合によって、8.3におけるピークをさらに含む化合物Xの結晶形態(フォーム3)を提供する。一実施形態において、フォーム3は、少なくとも以下に示す特徴的な粉末X線回折ピーク:7.3、13.9、16.7、18.9、20.3、21.2、および24.6を示す。別の実施形態において、フォーム3は、少なくとも、リスト3に示す特徴的な粉末X線回折ピーク、またはリスト3から選択される少なくとも5つのピークの任意のサブセットを示す。さらに別の実施形態において、フォームCは、図4に示すものと実質的に同じ粉末X線回折パターンを示す。
別の態様において、本発明は、少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.0、8.6、19.3および20.9を示す化合物Xの結晶形態(フォーム4)を提供する。一実施形態において、フォーム4は、少なくとも以下に示す特徴的な粉末X線回折ピーク:7.0、8.6、15.2、17.0、18.0、19.3、20.9、24.5、および26.9を示す。別の実施形態において、フォーム4は、少なくとも、リスト4に示す特徴的な粉末X線回折ピーク、またはリスト4から選択される少なくとも5つのピークの任意のサブセットを示す。さらに別の実施形態において、フォーム4は、図5に示すものと実質的に同じ粉末X線回折パターンを示す。
別の態様において、本発明は、少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.3、9.3、および27.8を示し、場合によって、19.9におけるピークをさらに含む化合物Xの結晶形態(フォーム5)を提供する。一実施形態において、フォーム5は、少なくとも以下に示す特徴的な粉末X線回折ピーク:7.3、9.3、16.3、18.6、19.2、19.9、21.7、24.1、24.9、27.3、27.8および29.8を示す。別の実施形態において、フォーム5は、少なくとも、リスト5に示す特徴的な粉末X線回折ピーク、またはリスト5から選択される少なくとも5つのピークの任意のサブセットを示す。さらに別の実施形態において、フォーム5は、図6に示すものと実質的に同じ粉末X線回折パターンを示す。
別の態様において、本発明は、少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:8.1、9.2、12.8、21.2、および24.7を示す化合物Xの結晶形態(フォーム6)を提供する。一実施形態において、フォーム6は、少なくとも以下に示す特徴的な粉末X線回折ピーク:8.1、9.2、12.8、13.9、14.4、16.7、20.1、21.2、24.7、および26.6を示す。別の実施形態において、フォーム6は、少なくとも、リスト6に示す特徴的な粉末X線回折ピーク、またはリスト6から選択される少なくとも5つのピークの任意のサブセットを示す。さらに別の実施形態において、フォーム6は、図7に示すものと実質的に同じ粉末X線回折パターンを示す。
別の態様において、本発明は、少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.7、7.3および20.3を示す化合物Xの結晶形態(フォーム7)を提供する。一実施形態において、フォーム7は、少なくとも以下に示す特徴的な粉末X線回折ピーク:6.7、7.3、17.6、18.0、20.3、および24.9を示す。別の実施形態において、フォーム7は、少なくとも、リスト7に示す特徴的な粉末X線回折ピーク、またはリスト7から選択される少なくとも5つのピークの任意のサブセットを示す。さらに別の実施形態において、フォーム7は、図8に示すものと実質的に同じ粉末X線回折パターンを示す。
別の態様において、本発明は、少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.2、21.8、および25.9を示す化合物Xの結晶形態(フォーム8)を提供する。一実施形態において、フォーム8は、少なくとも以下に示す特徴的な粉末X線回折ピーク:6.2、17.8、20.7、21.8、および25.9を示す。別の実施形態において、フォーム8は、少なくとも、リスト8に示す特徴的な粉末X線回折ピーク、またはリスト8から選択される少なくとも5つのピークの任意のサブセットを示す。さらに別の実施形態において、フォーム8は、図9に示すものと実質的に同じ粉末X線回折パターンを示す。
本発明の一態様において、本発明の多形体は結晶特性を有し、好ましくは少なくとも50%結晶質、より好ましくは少なくとも60%結晶質、さらにより好ましくは少なくとも70%結晶質、最も好ましくは少なくとも80%結晶質である。結晶化度は、従来のX線回折技法によりまたは赤外分光技法により推定することができる。
一部の実施形態において、化合物Xの固体形態は、本明細書に記載されるフォームの1つまたは複数を含む。化合物Xの固体形態は、これらのフォームの2つ以上を含むことができ、すなわち、2つ以上のフォームの混合物とすることができる。一部の実施形態において、固体形態の試料は主に、フォーム1〜8から選択される単一のフォームからなり、これは、物質の50%以上が1つの固体フォームであることを意味する。混合物中の様々なフォームの相対量は、XRPDデータから決定することができる。本明細書に記載されているように、フォームの一部は、適切な条件下で発展または相互変換することができる。具体的には、フォーム4および5は混合物として生ずることができ、物質が維持される相対湿度および温度に応じて相互変換することができる。
本発明の一態様において、本発明の多形体は、50%、60%、70%、80%または90%〜95%、96%、97%、98%、99%または100%結晶質である。
本明細書において、(2θの角度で表される)粉末X線回折ピークは、波長1.5406Å(α1)および1.5444Å(α2)の銅X線を使用して測定される。ピークの位置は2θの角度で報告され、小さな数的変動の影響を受けると理解されており、したがって、角度は±0.2°の変動の影響を受けると理解されるべきである。
本発明の結晶形態は、非溶媒和または溶媒和の形態で存在することができる。本明細書では、用語「溶媒和物」は、本発明の化合物およびある量の1つまたは複数の薬学的に許容される溶媒を含む分子複合体を記載するために使用される。薬学的に許容される溶媒の例としては、エタノールおよび水が挙げられる。溶媒が水であるとき、用語「水和物」が使用される。本明細書に記載されている化合物Xのいくつかの多形体は水和物である。
一態様において、本発明は、治療における使用のための本明細書で定義される塩または結晶形態を提供する。別の態様において、本発明は、治療による処置方法であって、それを必要とする対象に、薬学的に許容される量の本発明による塩または結晶形態を投与するステップを含む方法を提供する。
一態様において、本発明は、本明細書で定義される塩または結晶形態の、治療における使用のための医薬の製造における使用を提供する。
一実施形態において、治療は、グラム陰性細菌によって起こる感染症の処置である。
本発明は、本明細書に記載される結晶形態の調製方法も提供する。したがって、一態様において、本発明は、本明細書に記載されているフォーム1、2、3、4、5、6、7、および8のいずれかの調製方法であって、本明細書に示されている実施例に記載されている溶媒系および条件を使用して、化合物Xの溶液から、所望のフォームを結晶化させるステップを含む方法を提供する。
本発明の文脈において、本明細書では「処置」への言及は、異なった特段の指示がない限り、治癒的、待機的および予防的処置への言及を包含する。用語「治療」、「治療の」および「治療上」は、同じように解釈されるべきである。
化合物Xは、典型的には注射または輸注により投与され、投与するには、化合物Xを適量の水またはデキストロースもしくは生理食塩水、例えば等張性デキストロースもしくは生理食塩水などの水溶液に溶解することによって調製することができる。場合によって、製剤組成物は、水酸化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、メグルミン、TRIS、またはアミノ酸(例えば、リシン、ヒスチジン、またはアルギニン)などのpH調整剤も、4と6の間のpHなど所望のpHをもたらすのに十分な量を含むことができる。実施例で使用されるアミノ酸は(L)−アミノ酸であったが、代わりに(D)−アミノ酸またはラセミ混合物を使用することもできた。溶液状態の化合物Xを含む医薬組成物は、典型的には4.5と5.5の間のpH、またはしばしば4.8と5.2の間のpHなど約5のpHに調整される。
一部の実施形態において、化合物Xを、pH調整剤と共に水溶液中に製剤化し、次いで凍結乾燥して、貯蔵および流通のための固体形態を得る。投与するためには、水性担体、典型的には水または等張性デキストロースもしくは生理的食塩水などの無菌水性担体、あるいはリンゲル液、乳酸リンゲル液、もしくはハルトマン液などの他のIV溶液を添加することによって、凍結乾燥医薬品を再構成することができる。したがって、本発明は、化合物Xおよび上記のものなどのpH調整剤、例えば、(L)−アルギニン、(L)−リシン、メグルミン、TRIS、または水酸化ナトリウムを含む凍結乾燥物(凍結乾燥によって調製された固体)も提供する。場合によって、スクロースなどの他の賦形剤を含むことができる。一実施形態において、化合物Xおよびアルギニン(2当量)の溶液を調製し、必要に応じて、例えば水酸化ナトリウムまたは塩酸を使用して、pHを4.8と5.2の間のpHに調整する。次いで、溶液を凍結乾燥して、白色またはやや黄色の固体を得る。その固体は、貯蔵に対して安定したものであり、静脈内投与に適した無菌水溶液で容易に再構成することができる。
別の実施形態において、注射に適した、水中の化合物X、スクロース、およびアルギニン(2当量)の溶液を調製し、必要に応じて、例えば水酸化ナトリウムまたは塩酸を使用して、pHを4.8と5.2の間のpHに調整する。次いで、溶液を凍結乾燥して、白色またはやや黄色の固体を得る。その固体は、貯蔵に対して安定したものであり、静脈内投与に適した無菌水溶液で容易に再構成することができる。
本発明の塩および結晶形態は、単独でまたは1つもしくは複数の他の薬物と組み合わせて投与することができる。一般的に、それらは、1つまたは複数の薬学的に許容される賦形剤と共に製剤として投与される。本明細書では、用語「賦形剤」は、機能的(すなわち、薬物放出速度を制御する)特性および/または非機能的(すなわち、加工助剤または希釈剤)特性を製剤に付与することができる、本発明の化合物(単数または複数)以外の任意の成分を記載するために使用される。賦形剤の選択は、特定の投与方法、溶解性および安定性に及ぼす賦形剤の効果、ならびに剤形の性質などの要因に大いに依存する。医薬組成物は担体も含むことができ、それは、活性成分(単数または複数)を希釈するために使用される実質的に不活性な物質であり、液体であることが多い。適切な担体は当技術分野において公知であり、例えば、滅菌水および生理食塩水またはデキストロースの滅菌溶液が挙げられる。
化合物Xの固体形態の送達に適した医薬組成物およびそれらの調製方法は、当業者に容易に明らかである。そのような組成物およびそれらの調製方法は、例えば、REMINGTON'S PHARMACEUTICAL SCIENCES, 19th Edition (Mack Publishing Company, 1995)でみることができる。
ヒト患者に投与する場合、塩または結晶形態の合計の1日用量は、対象者の状態ならびに対象者の体重、年齢、および性別などのパラメータに応じて、典型的には1000mg〜10,000mgの範囲、または2000mgと8000mgの間、または3000mgと8000mgの間、または4000mgと6000mgの間である。合計の1日用量を単回用量として投与することができ、または2つ以上の用量に分割することができ、医師の判断で、本明細書に記載の典型的な範囲を超えることがある。典型的には、1日投与量は、静脈内注射または輸注により送達され、1、2、3または4回投与され、累積的に所望の1日総投与量を与える。輸注は急速輸注とすることができ、または約15分と4時間の間にわたって、通常は1〜3時間にわたって輸注することができる。典型的な投与計画では、輸注を1日3回または4回行い、各回の輸注は0.25〜2時間または0.25〜3時間続き、1回の投与当たり1〜2gまたは1〜2.5gの化合物Xを送達し、典型的な合計の1日用量は3〜8gである。例えば、投与計画により、1時間の輸注を1日3回行って、輸注1回当たり2gの化合物Xを送達することができる。あるいは、2〜6gまたは3〜5gを1または1.5または2または2.5または3時間かけて、単回輸注することもできる。上記の投与量は、体重が約60kg〜70kgの平均的ヒト対象者に基づいており、他の対象者の場合、適宜増減することができる。医師は、乳児や高齢者など、体重がこの範囲外である対象者の用量を容易に決定することができる。
次に、本発明を、以下に示す非限定的な実施例によって説明する。実施例において、上記の図を示す。
[実施例]
一般実験の詳細
各試料(数ミリグラム)を3枚のポリマー箔(Kapton(登録商標)および/またはポリプロピレン)の間に置く。Kapton(登録商標)が2θ=5.5°辺りで強度の弱いブロードなピークを示すことに留意する価値がある。
次いで、試料を、伝送モードで構成されたPANALYTICAL X’PERT PRO MPD回折計に配置し、以下に示した条件を用いて分析する。分析は、(別段の記載がない限り)2°と50°の間で行われる。
放射線: CuKα
発生器設定: 40kVおよび40mA
ステップサイズ: 0.026°
ステップ: 1828
測定タイプ: 反復走査(3/5/20回)
本発明の化合物を合成するために利用された出発物質、構成要素、試薬、酸、塩基、脱水剤、溶媒、および触媒はすべて、市販のものであり、または当業者に公知の有機合成法で生成することができる(Houben-Weyl 4th Ed. 1952, METHODS OF ORGANIC SYNTHESIS, Thieme, Volume 21)。
一般条件
質量スペクトルは、LC−MS、SFC−MS、またはGC−MSシステムを用いて、エレクトロスプレーイオン化、化学イオン化および電子衝撃イオン化法を利用して、以下の構成:ZQ 2000またはSQD MSシステムを装備したWaters ACQUITY UPLCシステムの様々な装置から得られた。ここで(M+1)は、化学種のプロトン化分子イオンを指し、(M+)は、非プロトン化第四級アンモニウムカチオンを指し、(M+Na)は、ナトリウムが組み込まれたイオンを指し、(M−1)は、化学種の脱プロトン化分子イオンを指す。
NMRスペクトルは、Bruker AVANCE 500MHzまたはVarian 400MHz NMR分光計を用いて、ICON−NMRを利用して、TopSpinプログラムの制御下で実行した。スペクトルは、別段の指示がない限り、298Kで測定し、溶媒共鳴と比較して記載した。
計測装置
MS方法:Agilent 1100 HPLCシステムをAgilent 6110 Mass Spectrometerと共に使用
方法2m_酸性:
カラム Kinetex C18 50×2.1mm、2.6μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:H2O、B:アセトニトリル、両方とも0.1%のTFAを含有。
流速 1.2mL/分
勾配 1.30分で2%から88% B、0.15分 95% B
方法2m_酸性_極性:
カラム Kinetex C18 50×2.1mm、2.6μm
カラム温度 50℃
溶離液 A:H2O、B:アセトニトリル、両方とも0.1%のTFAを含有。
流速 1.2mL/分
勾配 1.30分で1%から30% B、0.15分 98% B
化合物Xの調製
中間体A:((2S,3S)−3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−オキソアゼチジン−2−イル)メチルメタンスルホネート
ベンジル((2S,3S)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−(ヒドロキシメチル)−4−オキソアゼチジン−3−イル)カルバメート(5.37g、13.41mmol)およびTEA(3.72mL、26.8mmol)をDCMに溶かした0℃の溶液に、メタンスルホニルクロリド(MsCl)(1.15mL、14.75mmol)を添加した。0℃で1時間撹拌した後、水/DCMで希釈し、層を分離した。水性層をDCMで(2回)抽出し、有機層を合わせて、塩水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。粗残留物をトルエンに吸収させ、濃縮して(2回)、オフホワイト色の固体の表題化合物が得られた。その化合物をそのまま後続の反応で使用した。LCMS:Rt=0.86分、m/z=479.2(M+1)、方法2m_酸性。
このステップの出発物質は、以下に示す手法またはこれらの手法に基づくステップの何らかの組合せを利用して製造することができる。第1の手法において、保護されたキラルアルデヒドと2,4−ジメトキシベンジルアミンを縮合させて、キラルイミンを合成する。
キラルアルデヒドは公知であり、クエン酸から製造することができる。
キラルイミンは、これらのようなグリシンの保護された形態と反応することができる。
第2の選択肢に必要な混合無水物は、ジクロロメタン中におけるCBZ保護グリシンおよびクロロギ酸イソプロピルから調製することができる。(DMBは、2,4−ジメトキシベンジル基を指す)。次いで、この保護された中間体のジオキソランを穏やかな酸性条件下で加水分解し、酸化して、アルデヒドを得る。そのアルデヒドは、例えば水素化ホウ素ナトリウムで容易に還元されて、以下に示す2カ所保護された第一級アルコールを与えることができる。
この中間体の第一級アルコールを、例えばヨウ素およびトリフェニルホスフィンで処理して、第一級ヨウ化物を生成することによって、または塩基およびスルホニルクロリドで処理して、例えばメシレートもしくはトシレートを生成することによって、脱離基に変換することができる。この活性化された中間体は、以下のステップ1に示されているようにヒドロキシエチルアミンと容易に反応する。
中間体B:3−(((2R,3S)−3−アミノ−4−オキソアゼチジン−2−イル)メチル)オキサゾリジン−2−オン
ステップ1:ベンジル((2R,3S)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−(((2−ヒドロキシエチル)アミノ)メチル)−4−オキソアゼチジン−3−イル)カルバメート。((2S,3S)−3−(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−4−オキソアゼチジン−2−イル)メチルメタンスルホネート(6.43g、13.4mmol)のアセトニトリル(44.8ml)中の溶液に、エタノールアミン(8.13ml、134mmol)と、その後に続いてDIEA(7.0ml、40mmol)を添加した。溶液を80℃に20時間加熱し、それから室温に冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗浄し、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮して、白色固体の表題化合物(4.47g、75%)を得た。LCMS:Rt=0.60分、m/z=444.2(M+1)。
ステップ2:ベンジル((3S,4R)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−イル)カルバメート。ベンジル((2R,3S)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−(((2−ヒドロキシエチル)アミノ)メチル)−4−オキソアゼチジン−3−イル)カルバメート(4.47g、10.08mmol)のクロロホルム(50ml)中の溶液に、カルボニルジイミダゾール(CDI)(4.90g、30.2mmol)を添加した。室温で30分間撹拌した後、反応混合物を真空中で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(MeOH−DCM、0〜5%)によって精製し、白色発泡体の表題化合物(3.84g、81%)を得た。LCMS:Rt=0.76分、m/z=470.1(M+1).
ステップ3:ベンジル((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−イル)カルバメート。Mastalerz et al. J. Med. Chem. 1988, 31, 1190における調製と同様にして、ACN:水(2:1、136mL)中のベンジル((3S,4R)−1−(2,4−ジメトキシベンジル)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−イル)カルバメート(3.84g、8.18mmol)、K228(3.10g、11.5mmol)およびK2HPO4(1.852g、10.6mmol)を使用し、90℃で40分間加熱して調製した。さらに、K228(663g、2.45mmol)およびK2HPO4(370mg、2.13mmol)を添加し、混合物をもう3時間加熱した。さらに、K228(332mg、1.23mmol)およびK2HPO4(185mg、1.06mmol)を添加し、さらに2時間加熱し、それから真空中で濃縮し、ACNの大部分を除去した。混合物を塩水/EtOAcで希釈し、層を分離した。水性層をEtOAcで(3回)抽出し、有機相を合わせて、Na2SO4で脱水した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc−ヘプタン、0〜100%、次いでMeOH−DCM、10%)によって精製して、ベージュ色発泡体の表題化合物(1.61g、62%)を得た。LCMS:Rt=0.51分、m/z=320.0(M+1)、方法2m_酸性。
ステップ4:3−(((2R,3S)−3−アミノ−4−オキソアゼチジン−2−イル)メチル)オキサゾリジン−2−オン。Malmstrom et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2012, 22, 5293に従って、EtOH:MeOH(4:1、1.5mL)中のベンジル((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−イル)カルバメート(96mg、0.30mmol)およびPd/C 10% Degussa型101(10%、64mg)および水素を1時間使用して調製した。粗残留物をそのまま以下に示すステップで使用した。LCMS:Rt=0.11分、m/z=186.0(M+1)、方法2m_酸性。
化合物X:1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸。
ステップ1:ベンズヒドリル1−(((Z)−(1−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボキシレート。米国特許出願公開第2011/0190254号明細書に従って調製された(Z)−2−((1−((ベンズヒドリルオキシ)カルボニル)シクロプロポキシ)イミノ)−2−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チアゾール−4−イル)酢酸(854mg、1.59mmol)、中間体B(324mg、1.75mmol)およびHATU(785mg、2.07mmol)のDMF(7.9mL)中の溶液に、DIPEA(832μL、4.77mmol)を添加した。1時間撹拌した後、その混合物を水に注ぎ込み、EtOAcで抽出した。塩水を水性層に添加し、酢酸エチル(EtOAc)でさらに(3回)抽出した。有機層を合わせて、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮した。粗残留物をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10% MeOH−DCM)によって精製して、ベージュ色発泡体の表題化合物(1.09g、97%)を得た。LCMS:Rt=0.97分、m/z=705.3(M+1)、方法2m_酸性。
HATUの代わりに、典型的なカルボジイミドのいずれか、またはCDMT(2−クロロ−4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン)およびN−メチルモルホリンなど他の様々なカップリング試薬を使用して、ステップ1で生じるアミド結合を形成することができる。
ステップ2:(3S,4R)−3−((Z)−2−((1−((ベンズヒドリルオキシ)カルボニル)シクロプロポキシ)イミノ)−2−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チアゾール−4−イル)アセトアミド)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−1−スルホン酸。0℃におけるDMF(7.0mL)中のベンズヒドリル1−(((Z)−(1−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボキシレート(1.00g、1.42mmol)をSO3・DMF(448mg、2.84mmol)で処理した。室温で2時間撹拌した後、溶液を氷冷塩水に注ぎ込み、EtOAcで(3回)抽出した。有機層を合わせて、Na2SO4で脱水し、真空中で濃縮し、白色固体の表題化合物(推定定量的収率)を得た。LCMS:Rt=0.90分、m/z=785.2(M+1)、方法2m_酸性。
ステップ3:1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸。
0℃における(3S,4R)−3−((Z)−2−((1−((ベンズヒドリルオキシ)カルボニル)シクロプロポキシ)イミノ)−2−(2−((tert−ブトキシカルボニル)アミノ)チアゾール−4−イル)アセトアミド)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)アゼチジン−1−スルホン酸(1.10g、1.40mmol)のDCM(1.5mL)中の溶液に、TFA(5.39mL、70.0mmol)を添加し、10分後、氷浴を取り外した。室温で1時間経過した後、さらにTFA(3.24mL、42.0mmol)を添加し、溶液をDCMで希釈し、さらに30分経過した後、真空中で濃縮した。場合によって、アニソールをTFA反応物に添加して、副生物の形成を低減する助けとなることができ、このステップにおける所望の生成物の収率を上げることができる。粗残留物を逆相分取HPLC(XSelect CSH、30×100mm、5μm、C18カラム;0.1%ギ酸改質剤を含む、ACN−水、60mL/分)によって精製し、白色粉末の表題化合物(178mg、23%)を得た。LCMS:Rt=0.30分、m/z=518.9(M+1)、方法2m_酸性;1H NMR (400 MHz, DMSO-d6) δ 9.27 (d, J = 9.0 Hz, 1H) 6.92 (s, 1H) 5.23 (dd, J = 9.1, 5.7 Hz, 1H) 4.12-4.23 (m, 3H) 3.72-3.62 (m, 2H 推定; 水により不明確) 3.61-3.52 (m, 1H推定; 水により不明確) 3.26 (dd, J = 14.5, 5.9 Hz, 1H) 1.36 (s, 4H). 1H NMR (400 MHz, D2O) δ7.23 (s, 1H), 5.48 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 4.71-4.65 (m, 1H), 4.44 (t, J = 8.2 Hz, 2H), 3.89-3.73 (m, 3H), 3.54 (dd, J = 14.9, 4.9 Hz, 1H), 1.65-1.56 (m, 2H), 1.56-1.46 (m, 2H).本方法の生成物は非晶質である。化合物Xは、以下に述べる溶媒に加えて、アセトン、エタノール、クエン酸緩衝液(pH3)(50mM)、または酢酸緩衝液(pH4.5)(50mM)から結晶化することができる。
計測装置
DSC:Pyris Diamond DSC、窒素ガス(20mL/分)
TGA:Pyris 1 TGA、窒素ガス(20mL/分)、10℃/分で走査
XRPD:X’Pert Pro MPD Panalytical、Cuアノード、電流40mAで40kV
管アノード:(Cu)
発生器電圧:40kV
管電流:40mA
開始角[2θ]:3
終了角[2θ]:40
走査時間2分
フォーム1およびフォーム2
化合物Xを上記のように調製し、溶媒から結晶化して、図1または図2の粉末X線回折パターン(XRPD)を有する物質を得た。これらは、結晶質物質の別々の2バッチを表し、本明細書ではフォーム1およびフォーム2と呼ばれる。フォーム1および2は、同様のいくつかのXRPDピークを有し、フォーム2のXRPDは幅の広がったラインを示し、したがって、フォーム2であると同定された生成物はいくらかのフォーム1物質を含有することがあり、または両試料は結晶形態の混合物でありうる。これらの2つのフォームは、水をKarl Fisher分析によれば約1重量%未満しか含有せず、実質的に無水であった。
フォーム1の化合物X(1.2g)を12mLのアセトンに懸濁し、20℃で3日間撹拌した。試料は発展するようにみえない。いくらかのラインの幅広化が起こったが、生成物のXRPD(図3)は、やはりフォーム1と概して一致していると思われる。
図1のXRPDをもたらす試料は、約205℃でのDSCにおいて強い発熱線を示し、TGAによる質量の徐々の損失は、180℃によって約2%の損失になった。
図2のXRPDをもたらした試料(フォーム2)は約203℃でのDSCにおいて強い発熱線を示し、フォーム1と比較して、160℃による質量損失(3.7%)が若干高かった。
フォーム1は、これらのピークのサブセット、例えば6.6、13.4および18.8におけるピークによって特徴付けることもできる。
フォーム2は、これらのピークのサブセット、例えば7.5、19.3および20.0におけるピークによって特徴付けることもできる。
フォーム3
フォーム1の化合物Xをメタノールに懸濁し、数分以内に、粘着性の固体生成物に発展した。生成物は、図4に示されるXRPDパターンを示し、本明細書ではフォーム3と呼ばれる。下記のように、より大きな規模においてメタノール中でより長く撹拌した後、異なる形態(フォーム8)が得られたことから、フォーム3は、これらの条件下でフォーム1が発展するにつれて形成される過渡的な形態または混合物でありうることに留意されたい。
フォーム3は、これらのピークのサブセット、例えば7.3、18.9および21.2におけるピークによって特徴付けることもできる。
フォーム4
フォーム1の化合物X(1.2g)を水(12mL)に懸濁し、20℃で3日間撹拌した。生成物は、図5に示されるXRPDパターンを示し、本明細書ではフォーム4と呼ばれる。XRPDは、ろ紙で乾燥させた試料に由来する。フォーム4のTGA分析から、約40℃において重量の損失が徐々に始まり、約100℃において急速になり、120〜170℃において元の重量の約60%でプラトーに達することが明らかである。その温度を超えると、重量の徐々な損失がみられる。質量の早期損失は、フォーム4からの水の損失と一致し、また同じ温度範囲において強い吸熱線、および約110〜180℃においてプラトーを示すDSCと一致する。同様に、フォーム4の動的水蒸気収着(DVS)分析は、相対湿度が約50%まで下がるにつれて試料質量の約20%が急速に損失し、その後、相対湿度の降下、次いで上昇、次いで降下、次いで上昇というサイクルによって、相応して試料質量の低下、増加、低下、増加が起こり、元の質量の約65%で最低であり、元の質量の約80%で最大であったことを示す。したがって、フォーム4は水和物の形態であり、RHに応じて発展する。試料の水和の程度は、相対湿度で異なり、非常に低い湿度における無水の形態から、約20〜50%のRHにおける3水和物、60%を超えるRHにおける6水和物まである。相対湿度(RH)0%で乾燥させたフォーム4の試料は、フォーム1と一致するXRPDを示す。
フォーム4は、これらのピークのサブセット、例えば7.0、8.6、19.3および20.9におけるピークによって特徴付けることもできる。
フォーム5
フォーム4の試料を乾燥気流下で1日乾燥し、図6Aに示されるXRPDを示す粉末を得た。この物質は、本明細書ではフォーム5と呼ばれる。フォーム5のDSCは、約204℃においてシャープな発熱線を示し、試料は、この温度辺りで黒変が始まり、これは分解を示唆する。TGAは、45℃と160℃の間で約7%の質量損失を示す。Karl Fisher分析は、フォーム5の含水率が9.6%であり、3水和物に相当することを示すが、試料は、約30%未満のRHにおいて質量を損失するようにみえ、80%を超えるRHにおいて、1日以内にフォーム4に変換する。
したがって、化合物Xのフォーム1、4および5は、相対湿度が変化するにつれて相互変換するようにみえ、これらの水和物の形態の混合物でありうる。フォーム5は、製造時における約25℃の周囲温度での取扱いに対して好ましい形態である。というのは、約20〜50%RH、好ましくは30〜40%RHの適切な相対湿度が維持されているという条件で、貯蔵および取扱い時において他の形態よりも安定な挙動の良好な固体として結晶化するからである。これらのRH範囲内で、物質は主に3水和物であり、取扱いおよび貯蔵に対して、特別に注意することなく、挙動が良好で、安定であることが好適である。
フォーム5の調製規模の拡大
水(20mL)およびTHF(40mL)をフラスコ中で混合し、25℃で撹拌しながら、化合物X(10g、HPLCによる純度約91%)を添加すると、黄色透明溶液が得られた。20mgのフォーム5試料(上記を参照のこと)を種として添加し、混合物を50分間撹拌した。次いで、THF(140mL)を1時間かけてゆっくり添加し、混合物をもう2時間撹拌した。懸濁液をろ過し、湿ケーキを冷たい(<5℃の)水で洗浄し、次いで20〜25℃、圧力100mbarで11時間乾燥すると、フォーム5の3水和物が6.6g得られ、そのHPLCによる純度は97.8%であった。試料は、図6Bに示されるXRPDパターンを示した。それは、25〜50%の相対湿度、好ましくは30〜40%RHで貯蔵されるとき、安定と思われる。相対湿度がそれより低いか、または高いと、本明細書に記載されている様々な水和状態に発展する可能性がある。過乾燥によって、室温で数時間以内に分解する形態が生成される。これは、水和物の形態の安定性が有利であることをさらに示している。
フォーム5は、これらのピークのサブセット、例えば7.3、9.3、および27.8におけるピークと、場合によって、7.3、9.3、19.9および27.8におけるピークによって特徴付けることもできる。
あるいは、フォーム5(3水和物)は、単斜晶系で空間群P2(1)であり、a=13.121(4)Å;b=7.400(3)Å;c=25.017(8)Å(α=90°;β=96.037°;γ=90°)の単位格子寸法;および2415.6(14)Å3の単位格子体積を有する単結晶X線構造によって特徴付けることができる。この構造のデータは、波長1.54178Å、100°K;θ範囲3.99°〜68.44°;収集反射数47822で収集した。単結晶構造によって、単位格子中に化合物Xの1分子当たり水3分子が存在し、水分子はチャネルに位置していることが確認される。
フォーム6
フォーム1の化合物X(1.2g)をDMSO:水(比25:75(v/v)、12mL)に懸濁し、20℃で3日間撹拌した。固体の試料を回収し、ろ紙で乾燥した。生成物は、図7に示されるXRPDパターンを示し、本明細書ではフォーム6と呼ばれる。DSCおよびTGAは、約130℃まで、さらに150℃と200℃の間における溶媒損失、続いて200℃超における分解と一致している。
フォーム6は、これらのピークのサブセット、例えば8.1、9.2、および12.8におけるピークと、場合によって、21.2および24.7における追加のピークによって特徴付けることもできる。
フォーム7
上記のように製造されたフォーム6の化合物Xを乾燥気流下で1日乾燥した。得られた粉末は、図8に示されるXRPDパターンを示し、本明細書ではフォーム7と呼ばれる。DSCは、約134℃に始まり、約170℃まで続く大きな発熱線を示す。1H NMRは、存在しているDMSOが約2当量であり、水が若干(3.6%)であることを示している。Karl Fisher滴定によって、1当量に相当する3.6%の水が存在していることが確認される。したがって、この形態は溶媒和物である。
フォーム7は、これらのピークのサブセット、例えば6.7、7.3および20.3におけるピークによって特徴付けることもできる。
フォーム8
フォーム1の化合物X(1.2g)をメタノール(12mL)に懸濁し、20℃で3日間撹拌した。固体の試料は回収され、(乾燥することなく)図9に示されるXRPDパターンを示した。それを本明細書ではフォーム8と呼ぶ。フォーム8の試料を乾燥気流下で乾燥すると、実質的ではあるが概して幅広化したピークが、同じ位置付近で現れる。乾燥させた試料のTGAは、140℃までの質量の徐々な損失(約4%)、および約170℃で始まる質量のより急な損失を示す。DSCは、約172℃において、試料の分解を伴う可能性がある強い発熱線を示す。
フォーム8は、これらのピークのサブセット、例えば6.2、21.8および25.9におけるピークによって特徴付けることもできる。
フォーム9
フォーム3の化合物Xを、アセトンおよび水に25℃〜40℃で懸濁した。水とアセトンの比は、2:98から10:90まで様々であった。24時間平衡化した後、いずれの場合にも低結晶化度のヘテロ溶媒和の形態が得られた。XRPDは水のアセトンに対する割合で異なったが、試料はすべて、シャープなピークではなくブロードな隆起のあるXRPDスペクトルを示した。図10は、10:90の水/アセトン中、40℃で24時間平衡化した試料のXRPDを示し、この試料のXRPDデータを以下の表にまとめる。この固体形態は、本明細書ではフォーム9と呼ばれる。
フォーム9は、これらのピークのサブセット、例えば、上記の表中で「強い」相対強度であると同定されたピーク、例えば6.3および12.6におけるピークと、場合によって、22.1、22.3、23.1、27.0および27.5におけるピークなど、表中で中程度の相対強度を示すピークの1つまたは複数によって特徴付けることができる。
フォーム10
フォーム1の化合物X(無水物)を43%の相対湿度に1日以上曝露した。結晶質の生成物は、含水率の決定に基づいてセスキ水和物(化合物X・1.5H2O)であるようである。3水和物であるフォーム5は、同様の条件下であれば安定であるが、無水物から始めると、これらの条件下でセスキ水和物として平衡化するようにみえ、同じ相対湿度で維持されると少なくとも14日間その形態のままであることに留意されたい。この結晶形態は、図11に示されるXRPDスペクトルを示し、本明細書ではフォーム10と呼ばれる。この試料のXRPDにおける主ピークを以下の表にまとめる。
フォーム10は、上記の表中で中程度〜強い相対強度を有するXRPDピーク、例えば6.6、11.0、13.3、15.6、16.5、18.6、22.2、23.4および27.4におけるピークによって特徴付けることができる。またフォーム10は、これらのピークのサブセット、例えば40以上の相対強度を有するピーク、例えば6.6、11.0、16.5、22.2、および23.4におけるピーク、またはこれらのピークの少なくとも3つもしくは4つのサブセットによって特徴付けることもできる。
フォーム11
3水和物であるフォーム5の化合物Xを、22%の相対湿度に約3日間曝露して、含水率分析に基づいて2水和物(化合物X・2H2O)と特徴付けられた結晶質固体を得た。この物質は、約40%を超える相対湿度に曝露された場合、3水和物(フォーム5)に容易に戻る。本明細書ではフォーム11と呼ばれる2水和物は、図12に示されるXRPDスペクトルを示した。そのXRPDスペクトルにおける主ピークを以下の表に列挙する。
フォーム11は、この表中で20以上の相対強度を有するXRPDピーク、あるいは少なくとも25の相対強度を有するそれらのピーク、例えば7.4、9.7、17.0、19.5、22.2、26.3、28.1、および29.3におけるピーク、または表中で少なくとも26もしくは少なくとも28の相対強度を有するこれらのピークの3つ、4つもしくは5つのサブセットによって特徴付けられる。
フォーム12
フォーム5の化合物Xを、相対湿度65%の空気に約3日間曝露して、含水率分析に基づいて4水和物と特徴付けられた結晶質物質を得た。この物質は、相対湿度を約40%に下げた場合、3水和物(フォーム5)に容易に戻る。本明細書ではフォーム12と呼ばれる4水和物は、図13に示されるXRPDスペクトルを示した。そのXRPDスペクトルにおける主ピークを以下の表に列挙する。
フォーム12は、上記の表中で少なくとも40の相対強度を有するXRPDピーク、すなわち7.3、17.8、19.0、19.8、20.4、24.0、24.7、24.9、27.2、27.8および32.1におけるXRPDピークによって特徴付けることができる。あるいは、フォーム12は、これらのピークの少なくとも3つ、または少なくとも4つ、または少なくとも5つのサブセットによって特徴付けることができる。フォーム12は、表中で強い相対強度と記載されたXRPDピーク、すなわち7.3、19.0、20.4、24.0、24.7、および27.2におけるピークによって特徴付けることもできる。
フォーム5、11および12を含めて、化合物Xの水和物の試料は、相対湿度が約22%から約92%までであるとき容易に相互変換することが示された。相対湿度92%において、化合物Xは、6水和物がフォーム12の4水和物と混合されていると特徴付けられる結晶形態の混合物であるようであることに留意されたい。比較すると、無水物(フォーム1)は優先的に、相対湿度が43%に上がるにつれてセスキ水和物に変換し、より高い相対湿度で3水和物および4水和物に発展する。
化合物Xの医薬組成物
化合物X(500mg)およびL−アルギニン(332.5mg)をバイアル中で混合する。サッカロース(結晶質、パイロジェンフリーのスクロース:1000mg)を、注射に適した水(8.00mL)と共に添加する。必要であれば、1.0N HClまたは1.0N NaOHを使用して、溶液のpHを、5.0±0.5のpH、好ましくは5.0±0.2のpHに達するように調整する。これによって、約62.5mg/mLの化合物Xをアルギニン塩として含有する溶液が得られる。この溶液を、必要であればろ過することができ、凍結乾燥して、白色またはオフホワイト色の固体(凍結乾燥物)を得ることができる。凍結乾燥させた固体を、滅菌水、または等張性生理食塩水もしくはデキストロースなどの薬学的に許容される水性担体で再構成して、静脈内投与に適した溶液を得ることができる。凍結乾燥物は、光劣化から凍結乾燥物を保護するために光を排除する容器に貯蔵すべきである。この方法をスケールアップまたはダウンして、貯蔵および流通のための単位投与量、または所望通りにさらに加工することができるバルク物質を得ることができる。スケールアップの場合、温度制御が重要である。溶液状態の化合物Xは、塩基の非存在下または4〜6のpH範囲を超えて水中で加水分解を受けるので、アルギニンまたは他の塩基を添加する前に10℃未満、好ましくは0℃と8℃の間、より好ましくは2℃と8℃の間の温度で維持されるべきである。
一実施形態において、上記の例による混合物は、無水の化合物Xを約500mg含有する量の化合物Xの3水和物(フォーム5)を使用して、記載のように調製され、バイアル中で凍結乾燥され、次いで貯蔵および流通のために、好ましくはブチルゴム栓(例えば、D777栓)を用いて密封される。ここで、各バイアル中の凍結乾燥物は約500mgの化合物Xを含有する。凍結乾燥物のバイアルは、使用するまで室温以下で貯蔵される。
IV注射に適した代替の製剤は、化合物X(100mg)および0.5N炭酸水素ナトリウム(0.75mL)、必要であれば、pHを約5.5(pH5とpH6の間)にするためのpH調整剤(必要に応じて、1N NaOHまたは1N HCl)に加えて、最終濃度100mg/mlを達成するのに十分な量の注射用水も含有する。
化合物Xの安定性
化合物Xは固体形態で安定であるが、化合物Xの塩は溶液状態で遊離酸より安定である。したがって、投与に使用するのに適した薬学的に許容される塩を同定することが重要になった。塩基(1.0または2.0当量)を水中の化合物Xに添加し、溶液を凍結乾燥することによって、化合物Xの塩を調製した。こうして得られた固体は、XRPDにより非晶質であるようである。このように、水酸化ナトリウム、(L)−リシン、(L)−アルギニン、水酸化カルシウム、メグルミン、および水酸化マグネシウムを用いて、化合物Xの塩の形成を試みた。ナトリウム塩およびアルギニン塩は特に安定であり、したがって典型的には静脈内注射および輸注に使用される水性媒体中の投与形態として望ましいことがわかった。
固体としてのジナトリウム塩およびジ−(L)−アルギニン塩の試料を、25℃および40℃における安定性試験にかけた。ナトリウム塩の試料は、最初にHPLCによる純度97.2%であり、25℃で6週間後、やはり純度96.2%であった。40℃で保持した同じ物質は、3週間後に純度94.8%であり、6週間後に純度93.6%であった。研究時に出現または増加する顕著な不純物は、相対保持時間(RRT)0.34および1.11において現れる(化合物XはRRT=1と定義される)。

アルギニン塩は、最初にHPLCによる純度97.3%であり、25℃で6週間後、純度96.3%であった。40℃では、その純度は、3週間後に95.1%まで下がり、6週間後に94.2%まで下がった。この研究時に出現または増加する顕著な不純物は、相対保持時間(RRT)1.09、1.11および1.13において出現する(化合物XはRRT=1と定義される)。それぞれ25℃および40℃で6週間経過した後のこれらの安定性研究による試料のHPLCトレースを図10および図11に示す。各図における下方トレースは、定量下限(LOQ)を測定するために使用される試料である。その上の次のトレースは塩形成に使用される化合物Xの試料を表す。その上の次のトレースは6週間後のアルギニン塩のための試料であり、次の(最上)トレースは6週間後のナトリウム塩のためのものである。
安定性研究(図10および図11)のHPLC条件
260nmにおけるUV検出器を備えたAgilent 1290システム
Acquity HSS T3カラム、100mm×2.1mm ID;粒径1.8μm(Waters社から供給)
カラム温度:40℃
移動相
A:水中0.05%TFA
B:メタノール中0.05%TFA
流速:0.45mL/分
勾配(A/B比):8分間97:3;3分間75:25;1分間0:100
化合物Xは、光化学的に分解することもわかった。したがって、化合物Xは、最良の貯蔵寿命のために暗色または不透明容器に貯蔵されるべきである。本発明の一実施形態において、化合物Xは、露光を実質的に低減する容器に、好ましくは湿度25〜50%の相対湿度、より好ましくは30〜40%または30〜45%の相対湿度の雰囲気中で包装されている。
生物活性
細菌スクリーンおよび培養
−70℃の凍結ストックから、35℃、周囲空気中、5%血液寒天(Remel, Lenexa, Kans.)上での2夜連続の継代によって、細菌分離株を培養した。品質対照の緑膿菌(P. aeruginosa)(ATCC 27853)は米国菌培養収集所(American Type Culture Collection)(ATCC; Rockville, Md.)から入手し、PAO1はDr.K.Pooleから受領した。
大腸菌(Escherichia coli)同質遺伝子系統である系統NB27273−CDY0026(親)、NB27273−CDY0033(KPC2)およびNB27273−CDY0030(SHV12)の構築
系統NB27273(BW25113 pspB::Kmr)は、Keioトランスポゾン挿入コレクションから得た。系統は、カナマイシン耐性マーカーに置換されたpspB遺伝子を有する(BW25113 pspB::Kmr)。この系統は、公開された方法を用いて、FLPレコンビナーゼによってpspBにおけるトランスポゾンをキュアした。得られた系統BW25113 pspBを、重要なβ−ラクタマーゼを発現する多コピー型ベクターの宿主として使用した。β−ラクタマーゼの構成的発現を指示する多コピー型プラスミドは、以下の通り樹立された。大腸菌(E.coli)KPC2およびSHV12−ラクタマーゼをコードする合成コドン最適化遺伝子は、DNA2.0(Palo Alto,CA)によって作製された。合成フラグメントのそれぞれは、それらの終端にNotIおよびNcoI制限部位を含むように設計され、NotI/NcoI消化pET28a(+)誘導体の中に連結され、タンパク質発現が可能になった。これらのベクターにおけるインサートは、プライマー対E225(tcgcCTCGAGgcgactgcgctgacgaatttgg)(配列番号1)およびE202(aatcGAATTCttactgaccattaacgcccaagc)(配列番号2)およびE227(tcgcCTCGAGgcgagcccgcaaccgctgga)(配列番号3)およびE204(aatcGAATTCttaacgctgccagtgctcaatc)(配列番号4)をそれぞれ使用して、KPC2およびSHV12をコードする遺伝子のPCR増幅のための鋳型DNAとして働く。コドン最適化ヌクレオチド配列および関連するプライマー認識情報を以下に示す。
SHV12
KPC2
次いで、PCR生成物をXhoIおよびEcoRIで消化し、同様に消化させたプラスミドpAH63−pstS(BlaP)の中に連結させた。プラスミドpAH63−pstS(BlaP)は、TEM−1(bla)プロモーターおよびシグナルペプチドをコードする領域をプラスミドpBAD(J Bacteriol. 1995 Jul. 177(14):4121-30)からプラスミドpAH63にクローニングすることによって作製されたプラスミドpAH63の誘導体(J Bacteriol:183(21): 6384-6393)である。このフラグメントを、プライマー対E192(ttcaCTGCAGtgaacgttgcgaagcaacggC)(配列番号13)およびE194(TCGAggatcctcgagagcaaaaacaggaaggcaaaatgccg)(配列番号14)を使用して、pBADからPCR増幅させ、PstIおよびBamHIで消化させ、同様に消化させたプラスミドpAH63に挿入した。したがって、pAH63−pstS(BlaP)ベースのコンストラクトからのβ−ラクタマーゼの発現は構成的発現であり、シグナル配列は、これらのタンパク質をペリプラズムに向けるようにもたらされる。プラスミドpAH63ベースのベクターは、単一コピーでゲノムへの挿入のために使用されるが、より高い発現レベルをもたらして、β−ラクタマーゼに対する化合物の感受性をより感受性高く検出することができ、これらのベクターに含まれている発現インサートを複製的な多コピー型ベクターpBAD−Kanに移動させた(J Bacteriol. 1995 Jul. 177(14):4121-30)。これを実施するには、β−ラクタマーゼ遺伝子を関連TEMプロモーターおよびシグナル配列で包囲するインサートを、KPC2コンストラクトにはプライマーE269(ccgTCTAGAcggatggcctttttgcgtttc)(配列番号15)およびE202(aatcGAATTCttactgaccattaacgcccaagc)(配列番号16)、ならびにSHV12コンストラクトにはプライマーE204(aatcGAATTCttaacgctgccagtgctcaatc)(配列番号17)を使用して、それらの対応するベクターからPCR増幅させた。次いで、これらのフラグメントをXbaIおよびEcoRIで消化させ、それぞれを、同じ酵素で消化させて、それぞれKPC2およびSHV12を発現する一対の多コピー型ベクターを生成したpBAD18−kanに挿入した。これらのベクターをBW25113 pspBに転換して、系統NB27273−CDY0033(KPC2を発現)およびNB27273−CDY0030(SHV12を発現)を生成した。pBAD18−kanベクターはTEMプロモーター領域およびシグナル配列も含み、(無傷β−ラクタマーゼ遺伝子に欠けるが)、対照系統NB27273−CDY0026を生成するための標準プロトコールを用いて、BW25113 pspBに転換した。β−ラクタマーゼの発現は、KPC2またはSHV12の公知の基質である例示的試験抗生物質に対する感受性の低下を検証することによって確認された。
感受性試験
最小発育阻止濃度(MIC)を、Clinical and Laboratories Institute(CLSI)ガイドラインに従って微量液体希釈法で決定した。要するに、新鮮な終夜細菌培養物を無菌生理食塩水に懸濁し、0.5 McFarland濁度標準に調整した。次いで、細菌懸濁液をカチオン調整ミュラー・ヒントンブロス(MHB II;BBL)中で希釈して、約5×105コロニー形成単位(CFU)/mLの最終接種物を得た。抗生物質のマスタープレートを、100%ジメチルスルホキシド(DMSO)中、所望の最高最終濃度の100倍に等しい濃度で調製した。次いで、マルチチャネルピペットを使用して、2倍段階希釈法で抗生物質マスタープレートを希釈した。化合物の得られた希釈系列を滅菌水で1:10に希釈し、最終濃度10%DMSOを導いた。薬物の希釈系列の10μLの量を96ウェルアッセイプレートに移した。アッセイプレートに90μLの細菌懸濁液を播種し、35〜37℃で20時間インキュベートした。マイクロタイタープレートリーダー(Molecular Devices)を600nmで使用し、読取ミラーで目視観察することによって、アッセイプレートを読み取った。目に見える増殖を防止した化合物の最低濃度をMICとして読み取った。アッセイの実行は、CLSIのガイドラインに従って、実験品質対照系統に対するアズトレオナムを試験することによってモニターした。
参照化合物:比較のために、本明細書では、以下に示す公知のモノバクタム化合物を使用する。
参照化合物1:アズトレオナム
参照化合物2:カルモナム
参照化合物3:BAL30072
参照化合物4:Aicuris社、国際公開第2013110643号パンフレット
表Aのデータから、化合物Xは、公知のいくつかのモノバクタムおよびスルバクタム(sulbactam)抗生物質に対して強い耐性を示す系統を含めて、大腸菌(E. coli)に対して良好な抗細菌力価を有することが明らかである。
化合物Xの追加の活性データを以下の表に示す。化合物Xを、大腸菌(E. coli)系統25922およびKPC−2を含む大腸菌(E. coli)(肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)に由来する公知のカルバペネマーゼである上記の系統2)について試験し、これらの阻止濃度(MIC)を単位mg/mLで示した。

Claims (18)

  1. 1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の(L)−アルギニン塩。
  2. 1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸のナトリウム塩。
  3. 1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の固体形態の水和物。
  4. 1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の3水和物を含む組成物
  5. 請求項4に記載の組成物を調製する方法であって、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸を、20℃と30℃の間の温度で25%と50%の間の相対湿度を有する雰囲気と接触させるステップを含む方法。
  6. 請求項1からのいずれか一項に記載の化合物又は請求項4に記載の組成物および少なくとも1つの薬学的に許容される担体または賦形剤を含む医薬組成物。
  7. 少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.6、13.4、および18.8を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶(フォーム1)。
  8. 少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.5、19.3、および20.0を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶(フォーム2)。
  9. 少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.3、18.9、および21.2を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶(フォーム3)。
  10. 少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.0、8.6、19.3、および20.9を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶(フォーム4)。
  11. 少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:7.3、9.3、および27.8を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶(フォーム5)。
  12. 少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:8.1、9.2、および12.8、ならびに場合によって21.2および24.7における追加のピークを示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶(フォーム6)。
  13. 少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.7、7.3、および20.3を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶(フォーム7)。
  14. 少なくとも以下に示す特徴的な(2θの角度で表される)粉末X線回折ピーク:6.2、21.8、および25.9を示す、1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸の結晶(フォーム8)。
  15. 1−(((Z)−(1−(2−アミノチアゾール−4−イル)−2−オキソ−2−(((3S,4R)−2−オキソ−4−((2−オキソオキサゾリジン−3−イル)メチル)−1−スルホアゼチジン−3−イル)アミノ)エチリデン)アミノ)オキシ)シクロプロパンカルボン酸およびアルギニンを含む医薬組成物。
  16. 求項1からのいずれか一項に記載の化合物、請求項4に記載の組成物または請求項7から14のいずれか一項に記載のその結晶を含む、医薬組成物
  17. 請求項1からのいずれか一項に記載の化合物、請求項4に記載の組成物または請求項7から14のいずれか一項に記載のその結晶の、グラム陰性細菌感染症の処置のための医薬の製造における使用。
  18. グラム陰性感染症を処置するための医薬組成物であって、請求項1からのいずれか一項に記載の化合物、請求項4に記載の組成物または請求項7から14のいずれか一項に記載の結晶の治療上有効量を含む医薬組成物。
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