JP6837261B2 - ブレーキ装置 - Google Patents

ブレーキ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6837261B2
JP6837261B2 JP2017143276A JP2017143276A JP6837261B2 JP 6837261 B2 JP6837261 B2 JP 6837261B2 JP 2017143276 A JP2017143276 A JP 2017143276A JP 2017143276 A JP2017143276 A JP 2017143276A JP 6837261 B2 JP6837261 B2 JP 6837261B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
thrust
piston
spindle
caliper
end side
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017143276A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019023503A (ja
Inventor
芦田 喜章
喜章 芦田
小野 雅彦
雅彦 小野
洋輔 植木
洋輔 植木
臼井 拓也
拓也 臼井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Astemo Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Astemo Ltd filed Critical Hitachi Astemo Ltd
Priority to JP2017143276A priority Critical patent/JP6837261B2/ja
Publication of JP2019023503A publication Critical patent/JP2019023503A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6837261B2 publication Critical patent/JP6837261B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Description

本発明は、自動車等の車両に設けられ、電動モータの駆動に基づいて作動するブレーキ装置に関する。
自動車等の車両に設けられるブレーキ装置として、特開2014−61583号公報(特許文献1)に記載されたディスクブレーキキャリパが知られている。特許文献1のディスクブレーキキャリパは、ピストンを保持するシリンダ部と、一端がシリンダ部と一体的に接続された爪部と、腕部と、を有し、シリンダ部と爪部とをディスクロータを挟む対向位置に配置すると共に、ディスクロータを跨ぐ位置に配置したディスクパス部によって一体的に接続することによって構成される(段落0012参照)。さらに、特許文献1のディスクブレーキキャリパでは、爪部の先端側(ディスク半径方向のディスクパス部とは反対側)がディスク回転方向の全体にわたって、ディスク軸方向のシリンダ部側に位置するように、爪部のシリンダ部に対向するシリンダ部対向面を傾斜させている(段落0022及び図2参照)。
また、電動モータの駆動に基づいて作動するブレーキ装置として、特開2016−33412号公報(特許文献2)に記載されたディスクブレーキ装置が知られている。特許文献2のディスクブレーキ装置は、電動モータの回転が伝達される回転伝達部材と、回転伝達部材にねじ嵌合されて回転可能、且つ直動可能なシャフト部材と、シャフト部材にねじ嵌合されてシャフト部材の回転によってピストンに軸方向の推力を付与するボールアンドランプ機構と、を有し、シャフト部材には、一端側に回転伝達部材にねじ嵌合する第1のねじ部を形成し、他端側にボールアンドランプ機構にねじ嵌合する第2のねじ部を形成し、第1のねじ部の回転摩擦トルクを第2のねじ部の回転摩擦トルクよりも大きくした回転直動変換機構を備えている(要約参照)。
特開2014−61583号公報 特開2016−33412号公報
本発明は、自動車等の車両に設けられ、電動モータの駆動に基づいて作動するブレーキ装置を対象とする。以下に示すブレーキ装置を例として、電動モータを用いてブレーキを印加した場合のブレーキ動作機構の概略を説明する。以下、説明の便宜上、図の右方(キャリパ爪部の反対側)を一端側、左方(キャリパ爪部側)を他端側、下方を開放側、上方を根元側、と表す。なお、構成部品および動作機構の詳細説明については、実施例1中に記載する。また、ここで説明される構成は、課題に係る構成を除いて、本発明に係る実施例にも共通する。ここで説明される構成と異なる構成については、実施例で説明される。
図1に、本発明との比較例であるディスクブレーキ装置1の断面模式図を示す。図1のディスクブレーキ装置1では、スピンドル75とスピンドル75に嵌合されたシャフトローラ35とが、ピストン18の一端側から他端側に向かって、ピストン18の内側に挿入されている。
電動モータを用いてブレーキを印加(アプライ)する場合、ECU(エンジンコントロールユニット)は、モータを駆動させて各種ギアを回転させる。このギアの回転によって、モータの回転がスピンドル75に伝達される。次に、スピンドル75のアプライ方向への回転により、シャフトローラ35が回転軸50の方向に沿ってピストン18の内面側(底部側)に向かって前進する。その結果、他端側ボールスラスト39、先端側リテーナスラスト40およびプレートスラスト41が一体となって回転軸50の方向に沿ってピストン18の内面部に向かって前進し、プレートスラスト41の押圧部41aがピストン18の内面部に当接する。この当接により、ピストン18が前進してピストン18の他端側がインナブレーキパッド2に当接する。さらにモータのアプライ方向への回転駆動が継続されると、ピストン18は、シャフトローラ35の移動によりインナブレーキパッド2を押圧し、アウタブレーキパッド3と共にディスクロータDを挟むことによって、ブレーキ力である推力を発生させる。キャリパ本体8は、キャリパ爪部4、ディスクパス部5およびシリンダ部6によって構成されている。
次に、図2に、本発明との比較例であるディスクブレーキ装置1について、推力印加時のキャリパ全体の変形模式図を示す。なお、本明細書では、説明の便宜上、スピンドル75の一端側を基準(すなわちスピンドル75の一端側を固定点)として変形図を示す。
キャリパ爪部4およびディスクパス部5は、ディスクパス部5の一端側が固定された片持ち梁の状態であるため、アウタブレーキパッド3から伝達される推力がキャリパ爪部4の内面に印加されることによって、キャリパ爪部4の開放側(先端側、すなわちディスクロータDの半径方向におけるディスクパス部5とは反対側)はシリンダ部6から離れる方向に弾性変形する。以下、回転軸50の垂直面とキャリパ爪部内面7との角度をたわみ角51と表す。キャリパ爪部4にたわみが発生した場合、ピストン18は、そのたわみに追従して変形するため、ピストン18の内面で接するプレートスラスト41も回転軸50に対して傾く変形となる。よって、シャフトローラ35およびスピンドル75には、プレートベース31部を固定端とした曲げ変形が発生する。スピンドル75のねじ部76には、シャフトローラ35から伝わる推力に起因した応力が発生するが、スピンドル曲げ変形が発生すると、曲げ変形に起因した応力が新たに発生する。したがって、スピンドル75のねじ部76に発生する応力が増加し、設計上の制約条件が厳しくなるという課題が存在する。
スピンドル曲げ変形に起因した応力増加を抑制する手段として、キャリパ爪部4の内面(シリンダ部との対向面)7の形状を回転軸50に対して傾けて加工しておく構造案が考えられる。例えば、特許文献1である。
図3に、本発明との比較例であるディスクブレーキ装置1について、キャリパ爪部4の内面形状7を傾けて加工した構成の模式図を示す。
図3のディスクブレーキ装置1では、キャリパ爪部4の開放側は、シリンダ部6に近づくように加工されている。ここで、電動ブレーキを作動させてキャリパ爪部4にピストン18の推力を印加した場合、キャリパ爪部4の開放側は、シリンダ部6から離れる方向(すなわち他端側)に変形する。しかし、キャリパ爪部の内面7は、あらかじめ傾いた形状に加工されているため、推力を印加された状態におけるたわみ角51は、加工が施されていないキャリパの場合よりも減少する。この場合、ピストン18の変形量も減少するため、最終的に、スピンドル75に発生する曲げ変形量も減少する。よって、スピンドル75のねじ部76における、曲げ変形に起因した応力増加は抑制される。
しかし、図3の構造において通常の液圧ブレーキを作用させる際、以下の課題が発生する。
通常の液圧ブレーキを作用させるために、運転車がブレーキペダルを踏み込むと、ブレーキペダルの踏力に応じた液圧がキャリパ内の液圧室21に供給される。これにより、ピストン18が前進(図中の他端側方向)してインナブレーキパッド2をディスクロータDに押し付けて、車両の制動力を発生させている。ここで、運転車によるペダルへの踏力値は一定ではないため、ブレーキ力も一定ではない。したがって、通常の液圧ブレーキを作用させる際のキャリパ爪部4のたわみ角51は一定とはならず、キャリパ爪部の内面7とアウタブレーキパッド3の他端側3aとは、平行状態で接するとは限らない。この場合、キャリパ爪部4の先端部のみがアウタブレーキパッド3と接触することにより、キャリパ爪部4とブレーキパッド3との接触が部分接触(片当りの状態)になる。このため、ブレーキパッド2,3が偏摩耗し、ブレーキパッドの寿命が低下する恐れがある。
そこで本発明の目的は、構成部品に発生する曲げ変形を抑制し、且つキャリパ爪部とブレーキパッドとの片当りを抑制することができるブレーキ装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のブレーキ装置は、
スピンドルを含み前記スピンドルの回転運動を直線運動に変換して推力を発生する回転直動変換機構と、前記回転直動変換機構の前記推力を受けてブレーキパッドに前記推力を伝達するピストンと、前記回転直動変換機構及び前記ピストンを支持するキャリパ本体と、を備え、
前記キャリパ本体は、前記ピストンとの間でブレーキパッド及びディスクロータを挟み込んでブレーキ力を発生させるキャリパ爪部と、前記キャリパ爪部を片持ち梁状に支持する跨ぎ部と、を有し、
前記ピストンは、前記スピンドルの回転軸線に直交してディスクロータと平行に広がる平面部を有して、当該平面部を底部の外側面とする有底筒状に構成されると共に、当該平面部がブレーキパッドに対して前記推力を伝達する推力伝達部を構成し、
記推力伝達部と前記スピンドルとの間の推力伝達経路に、前記回転軸線に直交する平面に対して傾斜した平面で構成される斜面を形成する斜面形成部と、前記斜面形成部を押圧し前記ピストンに前記推力を伝達する推力伝達部材と、が設けられ、
前記斜面形成部の前記斜面は、前記推力を印加していない状態において、当該斜面が前記推力の印加時に当接する当接部との間に、
前記推力伝達部材は、前記斜面形成部に当接して前記斜面形成部を押圧する押圧部が前記回転軸線に対して垂直に構成され、
前記斜面形成部の前記斜面は、前記推力を印加していない状態において、当該斜面が前記推力の印加時に当接する当接部との間に、前記キャリパ爪部の先端側から基端側に向かって大きくなる隙間を構成する。
また、本発明のブレーキ装置は、
スピンドルを含み前記スピンドルの回転運動を直線運動に変換して推力を発生する回転直動変換機構と、前記回転直動変換機構の前記推力を受けてブレーキパッドに前記推力を伝達するピストンと、前記回転直動変換機構及び前記ピストンを支持するキャリパ本体と、を備え、
前記キャリパ本体は、前記ピストンとの間でブレーキパッド及びディスクロータを挟み込んでブレーキ力を発生させるキャリパ爪部と、前記キャリパ爪部を片持ち梁状に支持する跨ぎ部と、を有し、
前記ピストンがブレーキパッドに対して推力を伝達する前記ピストン上の推力伝達部と前記スピンドルとの間の推力伝達経路に、推力を伝達する推力伝達部材を備え、
前記スピンドルは、一端部が前記キャリパ本体に形成された孔部から前記キャリパ本体の外部に突出し、他端部側に前記推力伝達部材がねじ嵌合されるねじ部を有し、
前記スピンドルに、推力が発生していない初期状態において、前記スピンドルの中間部が前記跨ぎ部側に向かって凸となる曲げ変形を与える。
本発明によれば、特に構成部品であるスピンドルの曲げ変形量が抑制されて、各種構成部品に発生する応力が低減されるため、ブレーキ装置の構造信頼性を向上できる。また、キャリパ爪部とブレーキパッドとが片当りせず、ブレーキパッドの偏摩耗を抑制できる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明との比較例であるディスクブレーキ装置のキャリパ構造全体を示す断面模式図である。 本発明との比較例であるディスクブレーキ装置について、キャリパでの推力印加時の変形模式図を示す図である。 本発明との比較例であるディスクブレーキ装置のキャリパ構造の全体を示す断面模式図である。 本発明の第一実施例に係るディスクブレーキ装置の断面図である。 本発明の第一実施例に係るディスクブレーキ装置の回転直動変換機構部の斜視図である。 本発明の第一実施例に係るディスクブレーキ装置のピストンの斜視図である。 本発明の第一実施例に係るディスクブレーキ装置での推力印加時の変形模式図である。 本発明の第一実施例に係る、スピンドル(又はローラ部品)に発生する応力値の模式図である。 本発明の第二実施例に係るディスクブレーキ装置の断面図である。 本発明の第二実施例に係るディスクブレーキ装置のプレートスラスト部品の斜視図である。 本発明の第二実施例に係るディスクブレーキ装置のピストン内面の斜視図である。 本発明の第三実施例に係るディスクブレーキ装置の断面図である。 本発明の第四実施例に係るディスクブレーキ装置の断面図である。
以下、本発明に係る実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施例を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
[実施例1]
本実施例のブレーキ装置の基本構成について、図4〜6を用いて説明する。図4は、本発明の第一実施例に係るディスクブレーキ装置1の断面図である。なお、キャリパ本体8は、単純化した構造で示している。図5は、本発明の第一実施例に係るディスクブレーキ装置1の回転直動変換機構部11の斜視図である。なお、回転直動機構部11の内部構造を説明するため、ナットローラ34は非表示としている。図6は、本発明の第一実施例に係るディスクブレーキ装置1のピストン18の斜視図である。
図4に示すように、ディスクブレーキ装置1には、車両の回転部に取り付けられたディスクロータDを挟んで軸方向両側に配置された一対のインナブレーキパッド2及びアウタブレーキパッド3と、キャリパ本体8と、回転直動変換機構11と、が設けられている。なお、一対のインナブレーキパッド2及びアウタブレーキパッド3と、キャリパ本体8とは、車両の非回転部に固定されたブラケットにディスクロータDの軸方向へ移動可能に支持されている。インナブレーキパッド2の一端側には、突起部26が設けられている。突起部26は、ピストン18の他端側面に設けられる凹部24と係合し、ピストン18の回り止めを行う機能を有する。以下、説明の便宜上、図の右方(キャリパ爪部の反対側)を一端側、左方(キャリパ爪部側)を他端側、下方を開放側、上方を根元側、と表す。
キャリパ本体8は、インナブレーキパッド2側(一端側)に配置されるシリンダ部6と、アウタブレーキパッド3側(他端側)に配置されるキャリパ爪部4と、シリンダ部6とキャリパ爪部4との間に位置するディスクパス部(跨ぎ部)5とを有している。上述した「開放側」及び「根元側」は、シリンダ部6、キャリパ爪部4及びディスクパス部5を含むキャリパ本体8の形状に基づいており、「開放側」を先端側「根元側」を基端側と呼ぶ場合もある。
シリンダ部6には、インナブレーキパッド2側に開口するボア部9が形成され、一端側に位置するボア部9の底面6bには孔部10が設けられている。ボア部9の内周面には、ピストン18が配置される。ディスクパス部5は、シリンダ部6の根元側に位置し、回転軸線50方向に他端側(キャリパ爪部4側)へ延設され、ディスクロータDを跨いでシリンダ部6とキャリパ爪部4とを接続している。すなわちキャリパ爪部4は、ディスクパス部5によってシリンダ部6に片持ち梁状に支持されている。キャリパ爪部4は、ディスクパス部5のシリンダ部6側とは反対側に位置し、回転軸線50に垂直な方向に延出してアウタブレーキパッド3に対向するようになっている。つまり、キャリパ爪部4は、ディスクロータDに対してピストン18とは反対側に設けられ、キャリパ爪部4の内面(シリンダ部対向面)7とシリンダ部6の内面(キャリパ爪部対向面)6aとはアウタブレーキパッド3、ディスクロータD及びインナブレーキパッド2を介して対向している。キャリパ爪部4の内面7は、平面状をなしており、回転軸線50に直交している。またキャリパ爪部4の内面7は、アウタブレーキパッド3、ディスクロータD及びインナブレーキパッド2を介してピストン18の平面部22aと対向している。
ディスクブレーキ装置1では、通常の液圧ブレーキを作用させる場合は、ボア9内の液圧室21に供給されるブレーキ液によってピストン18をディスクロータD側に前進させ、このピストン18でインナブレーキパッド2を押圧し、アウタブレーキパッド3と共にディスクロータDを挟むことによって、ブレーキ力である推力を発生させる。
ピストン18は、シリンダ部6のボア部9内に回転軸線50方向に摺動可能に挿入されており、図4に示すように底面22がインナブレーキパッド2の一端側の面に対向するように配置されている。図4及び6に示すように、ピストン18は、底部22と円筒部23とからなる有底のカップ状に形成される。
ピストン底部22の他端側の平面部(端面部)22aは、回転軸線50に直交し、ディスクロータDと平行に広がる平面となっている。一方、ピストン底部22の一端側の平面部(端面部)25、すなわち回転直動変換機構11と対向する平面部25は、図4に示す通り、回転軸線50に対して傾いた形状となっており、開放側に向かって、底部22の厚さが厚くなっている。
また、図6に示す通り、ピストン底部22の、インナブレーキパッド2に対向する他端面の外周側に凹部24が1箇所設けられている。この凹部24は、インナブレーキパッド2の突起部26に係合し、ピストン18の回転方向回り止めおよび位置決めを行っている。凹部24の周方向の位置は、ピストン底部22が最も薄くなっている箇所に設けられている。ピストン18の周方向の設置位置は、図4に示す通り、凹部24が根元側となるように設置される。この場合、ピストン内面の平面部25は、開放側がシリンダ側(すなわち一端側)に近づくように傾斜している。すなわちピストン内面の平面部25は、根元側に対して、開放側が回転直動変換機構11或いはピストン18の開口側に近づくように傾斜している。
次に、回転直動変換機構11について説明する。本実施例で示す回転直動変換機構11は、ローラ部品42を用いることを特徴とする機構であり、以下、ローラ方式機構との表記も用いる。
回転直動変換機構11は、図示していないモータの回転を直線方向の運動(以下、直動という)に変換し、ピストン18に推力を付与して、ピストン18を制動位置で保持する。回転直動変換機構11は、シリンダ6の底壁6bとピストン内面の平面部25との間に収納される。すなわち回転直動変換機構11は、ピストン18と共にキャリパ本体8のシリンダ部6に支持されている。以下、構成部品について、説明する。
プレートベース31は、シリンダ6の底面部6bにおいて、図示しないピンによって固定され、ナットローラ34に対して回り止めさている。プレートベース31は、円板状に形成され、その径方向中心には、スピンドル75が設置される孔部31aが施されている。
スピンドル75は、モータの回転が伝達される回転伝達部材として構成され、シリンダ部6およびプレートベース31に対して回転可能に支持され、図示しないギアユニットを介してモータからの回転運動が伝達される。スピンドル75の他端側の外周面にはねじ部76が形成され、内周面にねじ部35aが形成されたシャフトローラ35とねじ嵌合される。スピンドル75がアプライ方向へ回転することによって、ねじ嵌合されたシャフトローラ35は、他端側方向へ前進する。
スピンドル75の一端側は、多角形状部77が形成されている。この部分は図示しないギアユニットと接続することによって、モータの回転トルクを伝えることができる。
ローラ42は、円環山形状となっており、その円環山部において、シャフトローラ35の外周面の円環溝部に嵌合し、回転可能に軸方向に保持されている。またローラ42は、円環山部において、ナットローラ34の内周面のねじ山部に嵌合し、回転可能に軸方向に保持されている。ローラ42は、シャフトローラ35の外周面の周方向に複数個配置されている。
ナットローラ34は、プレートベース31と径方向に嵌合し、回り止めされている。ナットローラ34の内面には、ねじ加工が施されており、このねじ部において、ローラ42を保持している。ケージローラ36は、シャフトローラ35の外周面に配置され、複数個の長穴部36aを有する。この長穴部36aにローラ42が設置される。長穴部36aの他端側端面とローラ42の端面とが接し、後述のスプリング荷重をローラ42に伝達する。長穴部36aは、ローラ42の外形部と周方向に接する。
ケージローラ36の他端側端面は、プレートスプリング37と摺動する。プレートスプリング37は、左端面がスプリング38と接し、右端面がケージローラ36と接する。プレートスプリング37は、スプリング38の予圧をケージローラ36に伝える機能を有する。スプリング38は、シャフトローラ35の外周面(外周側)に位置し、ケージローラ36に対して軸方向に予圧を与える。
シャフトローラ35は、内面部にねじ加工があり、外周部には円環溝加工が施されている。ここで、内面部は、スピンドル75とねじ嵌合しており、外周部の円環溝は、ローラ42の円環山部と嵌合している。シャフトローラ35の他端側にはボールスラスト用溝部が形成されており、プレートスラスト41との間で、リテーナスラスト40とボールスラスト39とを保持する。ローラ42を円環溝で軸方向に保持して回動可能とし、アプライ時はボール溝部からの軸力をローラ42に伝え、リリース時はローラ42からの反力をねじ部に伝える。
上述したローラ42の円環山部は、ローラ42の外周面に環状の山部(凸部)として形成され、上述したシャフトローラ35の円環溝は、シャフトローラ35の外周面に環状の溝部(凹部)として形成される。ローラ42の円環山部とシャフトローラ35の円環溝とは相互に係合可能な幅と間隔とを有する。
一端側ボールスラスト32は、スピンドル75のボール溝部75aとプレートベース31との間に位置し、スピンドル75からの軸力を、回転しながら、プレートベース31に伝える。他端側ボールスラスト39は、プレートスラスト41とシャフトローラ35との間に位置し、シャフトローラ35を回転させる。また、プレートスラスト41からの推力を、シャフトローラ35側に伝える機能を有する。
一端側リテーナスラスト33は、ボール溝部75aとベースプレート31との間に設置され、一端側ボールスラスト32を保持している。他端側リテーナスラスト40は、ボール溝部とプレートスラスト41間に位置し、他端側ボールスラスト39を保持している。
次に電動ブレーキを作動する際の動作機構について、図4を用いて説明する。
電動モータを用いてブレーキを印加(アプライ)する場合、ECUは、モータを駆動させて各種ギアを回転させる。このギアの回転によって、モータの回転がスピンドル75に伝達される。次に、スピンドル75のアプライ方向への回転により、シャフトローラ35が回転軸線50の方向に沿ってピストン18の内面側(底部22側)に向かって前進する。その結果、他端側ボールスラスト39、先端側リテーナスラスト40およびプレートスラスト41が一体となって回転軸線50の方向に沿ってピストン18の内面部に向かって前進し、プレートスラスト41の押圧部41aがピストン18の内面部に当接する。この当接により、ピストン18が前進してピストン18の他端側の平面部(端面部)22aがインナブレーキパッド2に当接する。さらにモータのアプライ方向への回転駆動が継続されると、ピストン18は、シャフトローラ35の移動によりインナブレーキパッド2を押圧し、アウタブレーキパッド3と共にディスクロータDを挟むことによって、ブレーキ力である推力を発生させる。
次に、図7を用いて、推力印加時のキャリパ全体の変形について説明する。図7は、本発明の第一実施例に係るディスクブレーキ装置での推力印加時の変形模式図である。なお、図7では、説明を分かり易くするため、弾性変形(撓み)の状態を誇張して描いている。
キャリパ爪部4およびディスクパス部5は、ディスクパス部5の一端側が固定された片持ち梁の状態であるため、アウタブレーキパッド3から伝達される推力がキャリパ爪部4の内面に印加されることによって、キャリパ爪部4は開放側(先端側)がシリンダ部6から離れる方向に弾性変形して撓む。キャリパ爪部4に撓みが発生した場合、ピストン18はその撓みに追従して、ピストンの軸線(図4の回転軸線50に重なる中心線)が撓んで底部22の平面部22aがディスクパス部5の方に向きを変えるように変形する。
ここで、本実施例の場合、あらかじめピストン18の内面25に斜面加工を施してある。したがって、電動ブレーキを作動させて推力を印加させた場合、ピストン18全体の変形状態は、従来と同じように傾きが発生するが、傾きの発生に伴って、ピストン18の内面25のたわみ角度は減少する。ピストン18外側の平面部22aのたわみ角度(すなわちキャリパ爪部のたわみ角度)が、あらかじめピストン18の内面25に加工した斜面角度(傾斜角度)θ25(図4参照)と一致すると、ピストン18の内面25の角度は、回転軸線50に対して、垂直となる。この場合、プレートスラスト41は、回転軸線50に対して垂直となる。すなわち、プレートスラスト41の押圧部41aの成す環状面が回転軸線50に対して垂直となる。よって、スピンドル75には曲げ変形が発生せず、スピンドルねじ部76およびローラ部品42に発生する応力の増加を抑制することが可能となる。ここで、ピストン内面25の斜面角度θ25とたわみ角51は、キャリパ8が最も変形するときの角度と略一致するように設計する。両角度が一致しない場合は、完全に曲げ変形を抑制することはできないが、斜面角度θ25を設けておくことによって、所望の推力を印加した際の曲げ変形量は、斜面角度θ25を設けてない場合よりも減少する。したがって、スピンドルねじ部76に発生する最大応力値を低減できる。
ここで、スピンドルねじ部76(又はローラ部品42)に発生する応力について、図8を用いて説明する。図8は、本発明の第一実施例に係る、スピンドル(又はローラ部品)に発生する応力値の模式図である。
斜面角度θ25を設けた場合、推力を印加しはじめた初期段階においては、スピンドル75及びローラ部品42に曲げ変形が発生すると考えられる。以下、スピンドル75及びローラ部品42に発生する曲げ変形について、スピンドル75に発生する曲げ変形として説明する。ローラ部品42にもスピンドル75に発生する曲げ変形と同様な曲げ変形が発生する。
図8において線Aは、スピンドル75に曲げ変形が発生せず、推力のみが印加された場合に発生する応力挙動である。線Bは、比較例の構造(図1,2)で示した通り、スピンドル75に曲げ変形が発生する場合の応力挙動である。線Cは、本実施例における応力挙動である。線Cに示す通り、スピンドル75に発生する応力は初期段階に曲げ変形が発生する影響によって増加するが、その後、スピンドル75の曲げ変形量は徐々に減少するため、曲げ変形に起因して発生する応力は徐々に減少する。最終的な推力値を印加した場合、本実施での発生応力値は、従来構造の線Bで示す発生応力よりも減少する。発生応力を低減させることによって、設計上の制約条件を緩和できる。なお、ピストン18の斜面角度θ25は、最大推力を印加した際のキャリパ爪部4のたわみ角51と略一致させるか、たわみ角51以下とする。ピストン18の斜面角度θ25が最大推力印加時のキャリパ爪部たわみ角度51よりも大きくなった場合、最大推力印加時に、スピンドル75の曲げ変形が残存した状況となり、曲げ変形低減の効果を十分に得ることができないためである。また、推力を印加しはじめた初期段階に発生するスピンドル75の曲げ変形も大きくなり、斜面角度θ25をたわみ角度51以下とすることで推力印加の初期段階に発生するスピンドル75の曲げ変形を抑制することができる。
次に、パッド偏摩耗について説明する。「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、キャリパ爪部内面7を回転軸線50に対して傾けて加工しておくと、パッド2,3に偏摩耗が発生する可能性がある。
本実施例では、キャリパ爪部内面7を回転軸線50に対して傾けて加工しておく形状とはなっておらず、キャリパ爪部内面7は回転軸線50に対して垂直な形状となっている。したがって、通常の液圧ブレーキを作用させた際、キャリパ爪部4の先端がアウタブレーキパッド3と片当りすることはなく、キャリパ爪部内面7はアウタブレーキパッド3の他端側の面と平行状態で接触する。よって、本実施例では片当りによるブレーキパッド2,3の偏摩耗を抑制することができ、ブレーキパッド2,3の寿命を向上できる。
本実施例では、ピストン18がブレーキパッド2に対して推力を伝達するピストン18上の推力伝達部(外側の平面部22a)とスピンドル75との間の推力伝達経路に、スピンドル75の回転軸線50に直交する平面に対して傾斜した斜面(内側の平面部25)を設けている。そして、推力伝達経路の途中に設けられる推力伝達部材(プレートスラスト41)を斜面25に当接させて推力を伝達するように構成される。
[実施例2]
本実施例のブレーキ装置の基本構成について、図9〜11を用いて説明する。図9は、本発明の第二実施例に係るディスクブレーキ装置の断面図である。図10は、本発明の第二実施例に係るディスクブレーキ装置のプレートスラスト部品の斜視図である。図11は、本発明の第二実施例に係るディスクブレーキ装置のピストン内面の斜視図である。本実施例の構成は、基本的に実施例1と同じであり、実施例1と異なる箇所のみを説明する。
図9,11に示す通り、ピストン底部22の他端側の平面部22aは、回転軸線50に直交し、ディスクロータDと平行に広がる平面となっている。また、ピストン底部22の一端側の回転直動変換機構11と対向する平面部25も、回転軸線50に直交し、ディスクロータDと平行に広がる平面となっている。すなわち、平面部22aと平面部25とは平行である。
図11に示す通り、ピストン18は底部22と円筒部23とからなる有底のカップ状に形成されており、円筒部23の内面(内周面)23aには、回転軸線方向に延設された内周溝27が形成されている。一方、プレートスラスト41は、図10に示す通り、外周部に外周面から径方向外側に突出する突起部28を有する。突起部28は、ピストン内周溝27に嵌め合わせて両者を係合させることによって、プレートスラスト41の回り止めおよび周方向の位置決めを行う機能を有する。
図9および図10の側面図に示す通り、プレートスラスト41の厚さは、開放側に向かって厚くなっている。なお、本図では、ボール溝を設置するための溝形状の図示は省略している。
次に、動作機構と効果について説明する。
動作機構は、実施例1での内容とほぼ同じである。推力印加時に、ピストン18は、回転軸線50に対して傾きが発生する。実施例1では、ピストン内面25の形状が斜面角度θ25の斜面となっていたため、推力印加時にプレートスラスト41およびスピンドル75の曲げ変形が抑制される構造となっていた。これに対して、実施例2では、プレートスラスト41が斜面角度(傾斜角度)θ41を有する斜面形状となっている。そのため、推力印加時にキャリパ爪部4の弾性変形によりピストン内面25が傾いた際、プレートスラスト41の他端側面は、ピストン内面25に追従して傾く。しかし、プレートスラスト41の厚さは開放側に向かって厚くなっているため、プレートスラスト41の一端側は回転軸線50に対して垂直な角度に近づく。したがって、スピンドル75の曲げ変形が抑制され、スピンドル75(またはローラ42)に発生する応力も低減される。
上述したように、本実施例では、プレートスラスト41の斜面角度θ41が実施例1のピストン18の斜面角度θ25の機能を実現する。このために、斜面角度θ41は斜面角度θ25と同様に設定される。
本実施例では、ピストン18の底部22の平面部22aと平面部25とが平行であり、ピストン18の加工が容易になる。一方、プレートスラスト41はピストン18と比べて単純な板状の部材であり、容易に斜面角度(傾斜角度)θ41を設けることができる。
本実施例では、ピストン18がブレーキパッド2に対して推力を伝達するピストン18上の推力伝達部(外側の平面部22a)とスピンドル75との間の推力伝達経路に、スピンドル75の回転軸線50に直交する平面に対して傾斜した斜面をプレートスラスト41に設けている。そして、推力伝達経路の途中に設けられる推力伝達部材(シャフトローラ35の他端側に配置されたボールスラスト39)をプレートスラスト41の斜面に当接させて推力を伝達するように構成される。
[実施例3]
本実施例のブレーキ装置の基本構成について、図12を用いて説明する。図12は、本発明の第三実施例に係るディスクブレーキ装置の断面図である。本実施例の構成は、基本的に実施例1と同じであり、実施例1と異なる箇所のみを説明する。
ピストン底部22の他端側の平面部22aは、回転軸線50に直交し、ディスクロータDと平行に広がる平面となっている。また、ピストン底部22の一端側の回転直動変換機構11と対向する平面部25も、回転軸線50に直交し、ディスクロータDと平行に広がる平面となっている。すなわち、平面部22aと平面部25とは平行である
図12に示す通り、シリンダ部6のボア部9の底面6bには孔部10が設けられている。実施例1での孔部10の中心軸は、回転直動機構11の回転軸線50と一致する位置関係であった。一方、本実施例では、孔部10の中心軸52は、回転軸線50に対して傾いており、孔部中心軸52の一端側(孔部10の外部開口側)に対して他端側(ボア部9内への開口側)が根元側へ向かう形状となっている。すなわち中心軸52は、一端側が他端側よりもキャリパ爪部4の先端部に近い位置あり、他端側が一端側よりも根元側に近い位置にある。これは、孔部10は、スピンドル75の回転軸線50に対して、キャリパ本体8(シリンダ部6)の外側に開口する外側開口部がキャリパ本体8の内側に開口する内側開口部よりもキャリパ爪部4の開放側(先端側)で、且つ回転軸線50から離れた位置に設けらることを意味する。
この孔部10にスピンドル75を設置した場合、スピンドル75の根元部分は、孔部10の中心軸52に沿った変形となるため、回転軸線50に対して傾いた変形となる。一方、スピンドルねじ部76は、その中心軸がほぼ回転軸線50に一致する形状となる。これは、ピストン18やシャフトローラ35の中心軸が回転軸線50と一致しているためである。
以上より、スピンドル75には、推力を印加していない初期状態において、中間部が上(根元側又はディスクパス部5側)に凸となる曲げ変形が発生している。すなわち、スピンドル75の一端側(孔部10からボア部9(シリンダ6)の外部に引き出される側)は回転軸線50に対してキャリパ爪部4の先端部と同じ側に位置し、スピンドル75の他端側のスピンドルねじ部76は回転軸線50と一致する位置にある。
ここで、推力を印加した場合、実施例1にて説明した通り、スピンドル75には下に凸の曲げ変形が発生する。しかし、スピンドル75には、初期状態において、上に凸の曲げ変形が発生しているため、推力印加時の曲げ変形は低減される。したがって、スピンドル75(またはローラ42)に発生する応力も低減される。
本実施例では、孔部10を傾斜させて穴加工するだけでよく、製造が容易である。
[実施例4]
本実施例のブレーキ装置の基本構成について、図13を用いて説明する。図13は、本発明の第四実施例に係るディスクブレーキ装置の断面図である。図13では、本実施例のディスクブレーキ装置1の回転直動変換機構11およびピストン18の断面を示す。本実施例の構成は、後述する構成以外は実施例1と同じである。
実施例1での回転直動変換機構11は、ローラ部品42を用いるローラ方式の機構であったが、本実施例での回転直動変換機構11は、ローラ部品を使用せず、スピンドル75およびナット80を基本構成部品とする。スピンドルねじ部76には、例えば、ダイヤモンドライクカーボンの成膜を施している。これは、ねじ部の摩擦抵抗を低減し、ねじ効率を向上させるためである。スピンドル一端側には、プレートベース31およびベアリング部82が設置されている。
スピンドル75は、モータ駆動によって回転運動し、その回転によってナット80は他端側方向へ前進し、ピストン内面25を押圧する。その後のキャリパ変形挙動および効果は、実施例1に記載の通りであり、最終的には、推力印加時のスピンドル75の曲げ変形を低減することが可能となる。
本実施例では、ピストン18がブレーキパッド2に対して推力を伝達するピストン18上の推力伝達部(外側の平面部22a)とスピンドル75との間の推力伝達経路に、スピンドル75の回転軸線50に直交する平面に対して傾斜した斜面(内側の平面部25)を設けている。そして、推力伝達経路の途中に設けられる推力伝達部材(ナット80)を斜面25に当接させて推力を伝達するように構成される。
なお、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
D…ディスクロータ、1…ディスクブレーキ装置、2…インナブレーキパッド、3…アウタブレーキパッド、4…キャリパ爪部、5…ディスクパス部、6…シリンダ部、7…キャリパ爪部内面、8…キャリパ本体(4,5,6)、9…ボア部、10…シリンダ部底面の孔部、11…回転直動変換機構、18…ピストン、19…ボア部、21…液圧室、22…ピストン底部、23…ピストン円筒部、24…ピストンの凹部、25…ピストン内面の平面部、26…インナブレーキパッド2の突起部、27…ピストン内周溝、28…プレートスラストの突起部、31…プレートベース、32…一端側ボールスラスト、33…一端側リテーナスラスト、34…ナットローラ、35…シャフトローラ、36…ケージローラ、37…プレートスプリング、38…スプリング、39…他端側ボールスラスト、40…他端側リテーナスラスト、41…プレートスラスト、42…ローラ、50…回転軸線、51…たわみ角、52…ボア孔部の中心軸、75…スピンドル、76…スピンドルのねじ部、77…スピンドルの多角形状部、80…ナット、81…一端側ベアリング。

Claims (9)

  1. スピンドルを含み前記スピンドルの回転運動を直線運動に変換して推力を発生する回転直動変換機構と、前記回転直動変換機構の前記推力を受けてブレーキパッドに前記推力を伝達するピストンと、前記回転直動変換機構及び前記ピストンを支持するキャリパ本体と、を備え、
    前記キャリパ本体は、前記ピストンとの間でブレーキパッド及びディスクロータを挟み込んでブレーキ力を発生させるキャリパ爪部と、前記キャリパ爪部を片持ち梁状に支持する跨ぎ部と、を有し、
    前記ピストンは、前記スピンドルの回転軸線に直交してディスクロータと平行に広がる平面部を有して、当該平面部を底部の外側面とする有底筒状に構成されると共に、当該平面部がブレーキパッドに対して前記推力を伝達する推力伝達部を構成し、
    記推力伝達部と前記スピンドルとの間の推力伝達経路に、前記回転軸線に直交する平面に対して傾斜した平面で構成される斜面を形成する斜面形成部と、前記斜面形成部を押圧し前記ピストンに前記推力を伝達する推力伝達部材と、が設けられ、
    前記推力伝達部材は、前記斜面形成部に当接して前記斜面形成部を押圧する押圧部が前記回転軸線に対して垂直に構成され、
    前記斜面形成部の前記斜面は、前記推力を印加していない状態において、当該斜面が前記推力の印加時に当接する当接部との間に、前記キャリパ爪部の先端側から基端側に向かって大きくなる隙間を構成するブレーキ装置。
  2. 請求項に記載のブレーキ装置において
    記ピストンの前記底部を構成する、当該ピストンの前記平面部とは反対側の内側面が前記斜面形成部の前記斜面を構成し、
    前記ピストンの前記底部の厚さは、前記キャリパ爪部の基端側から先端側の方向に向うに従って厚くなるように構成されたブレーキ装置。
  3. 請求項に記載のブレーキ装置において、
    前記ピストンは、前記底部を構成する、当該ピストンの前記平面部とは反対側の内側面が前記外側面と平行に構成され、
    前記回転直動変換機構は、前記内側面に当接するプレートスラストを有し、
    前記プレートスラストは、前記斜面形成部の前記斜面が構成されることにより、プレート厚さが前記キャリパ爪部の先端側に向かって厚くなるように構成されたブレーキ装置。
  4. 請求項に記載のブレーキ装置において、
    前記ピストンは、当該ピストンの前記平面部の外周部に凹部が設けられており、
    前記凹部は、ブレーキパッドの突起部に係合し、前記ピストンの回転方向の回り止めおよび位置決めを行うブレーキ装置。
  5. 請求項に記載のブレーキ装置において、
    前記ピストンは、有底筒状の内周面に形成された凹部を有し、
    前記プレートスラストは、外周部に径方向外側に向かって設けられた突起部を有し、
    前記突起部は、前記凹部に係合し、前記プレートスラストの回転方向の回り止めおよび位置決めを行うブレーキ装置。
  6. 請求項に記載のブレーキ装置において、
    前記斜面形成部の前記斜面は、前記回転軸線に直交する平面に対する傾斜角度が、最大推力印加時の前記キャリパ爪部の撓み角度以下であるブレーキ装置。
  7. 請求項に記載のブレーキ装置において、
    前記プレートスラストは、前記回転軸線に沿う方向の両端面のなす角度が、最大推力印加時の前記キャリパ爪部の撓み角度以下であるブレーキ装置。
  8. スピンドルを含み前記スピンドルの回転運動を直線運動に変換して推力を発生する回転直動変換機構と、前記回転直動変換機構の前記推力を受けてブレーキパッドに前記推力を伝達するピストンと、前記回転直動変換機構及び前記ピストンを支持するキャリパ本体と、を備え、
    前記キャリパ本体は、前記ピストンとの間でブレーキパッド及びディスクロータを挟み込んでブレーキ力を発生させるキャリパ爪部と、前記キャリパ爪部を片持ち梁状に支持する跨ぎ部と、を有し、
    前記ピストンがブレーキパッドに対して推力を伝達する前記ピストン上の推力伝達部と前記スピンドルとの間の推力伝達経路に、推力を伝達する推力伝達部材を備え、
    前記スピンドルは、一端部が前記キャリパ本体に形成された孔部から前記キャリパ本体の外部に突出し、他端部側に前記推力伝達部材がねじ嵌合されるねじ部を有し、
    前記スピンドルに、推力が発生していない初期状態において、前記スピンドルの中間部が前記跨ぎ部側に向かって凸となる曲げ変形を与えているブレーキ装置。
  9. 請求項に記載のブレーキ装置において、
    前記キャリパ本体に形成された前記孔部は、前記スピンドルの回転軸線に対して、前記キャリパ本体の外側に開口する外側開口部が前記キャリパ本体の内側に開口する内側開口部よりも前記キャリパ爪部の先端側で、且つ前記回転軸線から離れた位置に設けられているブレーキ装置。
JP2017143276A 2017-07-25 2017-07-25 ブレーキ装置 Active JP6837261B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017143276A JP6837261B2 (ja) 2017-07-25 2017-07-25 ブレーキ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017143276A JP6837261B2 (ja) 2017-07-25 2017-07-25 ブレーキ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019023503A JP2019023503A (ja) 2019-02-14
JP6837261B2 true JP6837261B2 (ja) 2021-03-03

Family

ID=65368915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017143276A Active JP6837261B2 (ja) 2017-07-25 2017-07-25 ブレーキ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6837261B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5699953B2 (ja) * 2012-02-02 2015-04-15 トヨタ自動車株式会社 電動パーキングブレーキ装置
JP6376883B2 (ja) * 2014-07-31 2018-08-22 日立オートモティブシステムズ株式会社 ディスクブレーキ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019023503A (ja) 2019-02-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5376279B2 (ja) 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置
JP5334571B2 (ja) 車輪ブレーキ
US7635050B2 (en) Electric brake assembly
US9863514B2 (en) Ball screw apparatus
US8474579B2 (en) Electromotive brake system
JP5536609B2 (ja) クリアランス修復装置を有するクラッチ
JP5466259B2 (ja) ディスクブレーキ倍力機構
JP2007177995A (ja) パーキング用操作機構を備えたディスクブレーキ作動装置
KR102611404B1 (ko) 전자식 주차 브레이크
JP2014122648A (ja) ボールランプ機構及び直動アクチュエータ並びに電動式ディスクブレーキ装置
JP6837261B2 (ja) ブレーキ装置
JP2008115880A (ja) 電動ディスクブレーキ
WO2015053333A1 (ja) ディスクブレーキ
JP6483567B2 (ja) 電動パーキングブレーキ
CN112324822B (zh) 用于车辆制动器的制动钳
KR102132510B1 (ko) 디스크 브레이크 장치
WO2021002151A1 (ja) ディスクブレーキ装置
JP2015096767A (ja) 電動式ディスクブレーキ
JP2020034044A (ja) ディスクブレーキ
JP2020085097A (ja) 回転直動変換機構およびブレーキ装置
JP5625708B2 (ja) 回転規制機構
JP7398345B2 (ja) ディスクブレーキ及び遊星歯車減速機構
JP2004060867A (ja) 電動ディスクブレーキおよび電動ブレーキ装置
JP7222834B2 (ja) 電動ブレーキ装置
WO2024080295A1 (ja) 電動制動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191216

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201022

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201223

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210205

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6837261

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250