JP5625708B2 - 回転規制機構 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキ装置に用いられるピストンの回転規制機構に関する。
従来、車両の制動を行う制動装置の一つとして、ディスクブレーキ装置がある。このディスクブレーキ装置は、車輪とともに回転するディスクロータの両側の摩擦摺動面に対向して配置される一対のブレーキパッドを摩擦摺動面に押圧することにより制動力を発生させている。
また、このようなディスクブレーキ装置において、ブレーキパッドを摩擦摺動面に押圧させる手段として電動モータを用いたものが知られている。具体的には、電動モータの駆動力によってディスクロータの回転軸方向に前進または後退する移動機構により、ブレーキパッドを押圧可能な押圧部材に押圧力を発生させ、押圧されたブレーキパッドが更にディスクロータを押圧して制動力を発生させる電気式ディスクブレーキ装置が考案されている(例えば、特許文献1参照。)。
一方、前述の移動機構は、電動モータの回転をディスクロータの回転軸方向への直線的な動きに変換しているものの、ピストンに回転力も伝達している。そのため、そのままではピストンが回転してしまう。そこで、キャリパの内面とピストンの一部とが係合することでピストンの回転を規制する構成が考案されている(特許文献2参照)。
特開2003−329066号公報 実開昭58−172133号公報
しかしながら、前述の構成でピストンの回転を規制する場合、ブレーキパッドの交換の際に手動でピストンを回転させることができず、作業性に改善の余地がある。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ブレーキパッド交換の際の作業性を改善し得る技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の回転規制機構は、モータの回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構と、前記変換機構により変換された直線駆動力によりディスクロータの回転軸方向に沿って前進または後退する移動部材と、前進する前記移動部材に押圧されることでディスクロータを押圧し、制動力を発生させるブレーキパッドと、前記ブレーキパッドを支持する支持部材と、前記移動部材がモータの回転駆動力によって回転することを、前記支持部材によって規制する規制部と、を備える。
この態様によると、移動部材が支持部材に対して回転することが規制される。また、例えば、ブレーキパッドを交換する際には、規制部による規制を解除し、移動部材と支持部材とを離間させることで、移動部材が回転できるようになる。これにより、移動部材を手動で回転し後退させることが可能となり、移動部材の位置を、ブレーキパッドが新品の場合に対応した位置まで戻すことができ、交換作業が容易となる。
前記規制部は、前記移動部材に設けられている係合部と、前記支持部材に設けられている被係合部と、を有してもよい。前記係合部は、前記移動部材がディスクロータに向かって摺動可能なように前記被係合部に対して係合してもよい。これにより、移動部材のディスクロータに向かう移動を許容しつつ移動部材の回転を確実に規制することができる。
前記支持部材は、前記被係合部が前記移動部材の回転を規制する際に発生する反力によって前記ブレーキパッドが回転移動しないように、該ブレーキパッドの一部が直接または間接に突き当てられる突き当て部と、前記ブレーキパッドの一部を前記突き当て部に向けて付勢する弾性体と、前記弾性体が縮んだ状態で保持される保持部と、を有してもよい。これにより、被係合部が移動部材の回転を規制する際に発生する反力によってブレーキパッドが回転しようとしても、突き当て部によって回転が規制される。このように、ブレーキパッドの回転が突き当て部によって規制されるため、前述の反力によって弾性体が更に縮んでブレーキパッドが変位してしまう、といったことが防止される。そのため、ブレーキパッドの変位によるブレーキ鳴きが抑制される。
前記移動部材を収容し、該移動部材をディスクロータの回転軸方向に沿って前進または後退するようにガイドするシリンダを更に備えてもよい。前記シリンダは、前記移動部材の回転を規制していなくてもよい。これにより、移動部材と支持部材との係合を解除すれば、ピストンを手動で逆転させることで移動部材の後退が可能となり、ブレーキパッドの交換作業が容易となる。
前記移動部材のディスクロータ径方向の幅は、前記ブレーキパッドのディスクロータ径方向の幅よりも大きくてもよい。これにより、移動部材がディスクパッドを押圧する際の接触面が増加するため、例えば、移動部材がブレーキパッドの接触面に与えるトルクが同じであれば、単位面積当たりに働く摩擦力は小さくなる。そのため、摩擦力によりブレーキパッドの表面に与える負荷が減少し、ブレーキ鳴きが抑制される。
前記変換機構は、モータの回転駆動力で回転する軸体と、前記軸体に対して相対的に回転することで前記ディスクロータの回転軸方向に沿って前進または後退する進退部材と、を有してもよい。前記移動部材は、前記進退部材と接触していてもよい。前述のように、移動部材は支持部材に対して回転が規制されている。一方、進退部材は、回転が規制されている移動部材と接触しているため、軸体と一緒に回転することなく確実に軸体に対して相対的に回転する。その結果、移動部材は、軸体と一緒に回転することなく確実に軸体に対して相対的に回転する。
本発明によれば、ブレーキパッド交換の際の作業性を改善することができる。
第1の実施の形態に係る電動ブレーキ装置を模式的に示した部分断面図である。 図1のA方向から見た回転規制機構の概略側面図である。 図2に示すブレーキパッドおよびピストンの高制動時における変形を誇張して示したE−E断面図である。 第1の実施の形態に係るマウンティングがブレーキパッドを支持している状態を示す概略側面図である。 第2の実施の形態に係る回転規制機構の概略断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を適宜省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る電動ブレーキ装置を模式的に示した部分断面図である。図2は、図1のA方向から見た回転規制機構の概略側面図である。
電動ブレーキ装置10は、主として電動アクチュエータ12とキャリパ14とディスクロータ15とで構成されている。電動アクチュエータ12は、モータ16と、一端がモータの回転軸に巻き回されているプーリ18と、プーリ18の他端が巻き回されているギア20と、を有している。ギア20のプーリ18が巻き回されている側と反対側には、後述するボルト22と係合する方形の突起24が設けられている。
キャリパ14は、いわゆる浮動キャリパとして構成されており、それ自身を車両本体(不図示)に固定するためのマウンティング26と、内部にシリンダ28およびピストン30を有するシリンダ部32と、ディスクロータ15を間にしてシリンダ部32と対向する爪部34と、一対のブレーキパッド(インナパッド36およびアウタパッド38)と、を有している。
インナパッド36は、ディスクロータ15と直接接触し摩擦力を発生する摩擦材36aと、この摩擦材36aの裏側、すなわちディスクロータ15と接触しない側を支持する裏金36bと、裏金36bの摩擦材36aが設けられている側と反対側に設けられたシム36cと、によって構成されている。同様に、アウタパッド38は、摩擦材38aと裏金38bとシム38cとによって構成されている。インナパッド36のシム36cの表面には、図2に示すように、ゴム層36dが形成されている。
インナパッド36およびアウタパッド38は、シリンダ部32と爪部34との間に、車輪とともに同軸に回転するディスクロータ15を挟んで対向して配設されている。裏金36bは、ディスクロータ15のインナ側において、マウンティング26によりディスクロータ15の軸方向に摺動可能に支持されている。また、裏金38bは、ディスクロータ15のアウタ側において、マウンティング26によりディスクロータ15の軸方向に摺動可能に支持されている。
裏金36b(シム36c)の背部にはシリンダ部32が配設されている。シリンダ部32は、シリンダ28と、シリンダ28の内周に形成されている環状溝に装着されているピストンシール40と、一端が円筒状で他端が円板状のピストン30と、ボルト22およびナット44からなる変換機構46と、を有する。ピストン30は、一方の端部を構成する円筒部30aがシリンダ28の内部に摺動可能に収納されており、他方の端部を構成する円板部30bがインナパッド36を押圧する。このように、シリンダ28は、ピストン30をディスクロータ15の回転軸方向に沿って前進または後退するようにガイドする。
次に、電動ブレーキ装置10の動作について説明する。運転者のブレーキ操作や車両の状態に応じて制動力が必要と判断されると、モータ16が駆動され回転駆動力が発生する。モータ16の回転駆動力は、プーリ18を介してギア20に伝達される。そして、ギア20に設けられている突起24がボルト22の凹部22bと係合しながら回転することで、ボルト22が回転する。ボルト22は、その外周部に雄ねじ22aが形成されている。ボルト22は、ナット44が組み付けられている。ナット44は、その内周部に雌ねじ44aが形成されている。
そのため、ナット44は、ボルト22に対して相対的に回転することでディスクロータ15の回転軸方向に沿って前進または後退する進退部材として機能する。また、ボルト22は、モータ16の回転駆動力で回転する軸体として機能する。なお、ナット44は、ボルト22と一緒に回転することを抑制し、ボルト22に対して相対的に回転するように、ピストン30の円筒部30aの内周面と接触して摩擦力を発生する接触部44bを有する。
モータ16の順方向の回転によりボルト22が回転し続けると、ナット44は、ボルト22に対して相対的に回転することでピストン30の円板部30bに向かって前進し、ピストン30に当接した後はピストン30を内部から押圧する。このように、ボルト22とナット44とで構成される変換機構46は、モータ16の回転駆動力を直線駆動力に変換する。そして、ピストン30は、変換機構46により変換された直線駆動力によりディスクロータ15の回転軸方向に沿って前進する。その結果、前述のインナパッド36は、前進するピストン30に押圧されることでディスクロータ15を押圧し、制動力を発生させる。
より詳述すると、ピストン30が作動して裏金36b(シム36c)を押すと、インナパッド36がディスクロータ15のインナ側の摩擦摺動面48に押圧される。一方、裏金38b(シム38c)の背部には一対の爪部34が配置されている。そして、インナパッド36がディスクロータ15のインナ側に押し付けられると、その反力でキャリパ14がピストン30の押圧方向とは反対の方向へ移動し、爪部34が裏金38bを押すと、アウタパッド38がディスクロータ15のアウタ側の摩擦摺動面50に押圧される。これにより、ディスクロータ15がインナパッド36およびアウタパッド38により挟圧されて、車輪が制動される。
なお、電動ブレーキ装置10による制動力を解除する場合、モータ16を逆方向に回転する。モータ16の逆方向の回転によりボルト22が回転し続けると、ナット44は、ボルト22に対して相対的に回転することでピストン30の円板部30bから後退し、ピストン30から離れる。その結果、それまでピストン30がインナパッド36を押圧している力が解除される。なお、ピストン30自体は、ピストン30が前進することで変形したピストンシール40の復元力により所定の位置に引き戻される。
このような電動ブレーキ装置10は、モータ16の回転駆動力を、ピストン30をディスクロータ15の回転軸方向へ移動させるための直線駆動力に変換する際、変換機構46が用いられている。変換機構46は、ボルト22の回転に伴いナット44が一緒に回らないようにナット44がピストン30と接触している。そのため、ナット44がピストン30に対して回転せずに前進する場合、ピストン30はナット44を介してモータ16の回転駆動力が伝達されていることになる。
つまり、ピストン30とインナパッド36との間には、ピストン30がインナパッド36をディスクロータ15の回転軸方向に沿って押圧する力だけでなく、ピストン30がインナパッド36をディスクロータ15の回転方向(図2に示す矢印B方向)に回転させる力が働く。そのため、図2に示すように、シム36cの表面のゴム層36d(C点)には、矢印D方向への摩擦力が働く。従来、この摩擦力によりピストン30がインナパッド36に対して回転することを防止していた。しかしながら、この摩擦力が過大な場合、ゴム層36dが剥離して表面に凹凸が生じ、ブレーキ鳴きの原因となる可能性がある。
そこで、本実施の形態に係る電動ブレーキ装置10は、ピストン30やマウンティング26の構成を工夫することでブレーキ鳴きを抑制している。具体的には、以下の観点から改良を行っている。
はじめに、本実施の形態に係る電動ブレーキ装置10は、図2に示すように、ピストン30の回転を規制するための回転規制機構100が設けられている。本実施の形態に係る回転規制機構100は、変換機構46(図1参照)と、ピストン30と、インナパッド36と、マウンティング26と、規制部52と、を含んで構成されている。モータによるブレーキ作動時、ピストン30を回そうとするトルクが同じであれば、ピストン30の回転を規制する力は、ピストン30の中心から遠いほど少なくてすむ。つまり、ピストン30の回転を規制する場所は、ピストン30の中心からなるべく離れた位置に設けるとよい。そこで、本実施の形態に係る規制部52は、マウンティング26に形成されている被係合部としての凸部54と、ピストン30の外周面に形成されている係合部としての凹部56とで構成され、ピストン30がモータの回転駆動力によって回転することを、マウンティング26によって規制する。
なお、凹部をマウンティング26に、凸部をピストン30に設けてもよい。また、ピストン30の凹部56は、ピストン30がディスクロータ15に向かって摺動可能なように凸部54に対して係合するように構成されており、例えば、直線的に形成されている溝形状が好適である。これにより、ピストン30のディスクロータ15に向かう移動を許容しつつピストン30の回転を確実に規制することができる。
上述の回転規制機構100により、ピストン30がインナパッド36を押圧する際の摩擦力が低減され、ブレーキ鳴きが抑制される。なお、ピストン30を押圧するナット44は、回転が規制されているピストン30と接触しているため、ボルト22と一緒に回転することなく確実にボルト22に対して相対的に回転する。
本実施の形態に係る規制部52は、適度な遊びを有している。つまり、凸部54および凹部56は、互いの間にある程度の隙間が生じるように設けられている。したがって、ピストン30の中心より遠い位置に規制部52が設けられていても、遊び分のピストン回転は許容しなければならず、その回転はピストン30とインナパッド36との接触により止められる。そのため、ピストン30とインナパッド36との摩擦力が小さければ、インナパッド36表面のゴム層36dへの負荷が低減され、ゴム層36dの剥がれや摩耗によるインナパッド36の振動が抑制され、ブレーキが鳴くのを防止できる。
次に、本実施の形態に係るピストン30は、ディスクロータ径方向の最大幅W1である直径が、インナパッド36のディスクロータ径方向の最大幅W2よりも大きく構成されている。これにより、ピストン30がインナパッド36を押圧する際の接触面が増加するため、例えば、ピストン30がインナパッド36の接触面に与えるトルクが同じであれば、単位面積当たりに働く摩擦力は小さくなる。そのため、摩擦力によりブレーキパッドの表面に与える負荷が減少し、ブレーキ鳴きが抑制される。
また、ピストン30の先端にある円板部30bを大径化することで、規制部52にあそびを設けたとしてもピストン30からインナパッド36に働く摩擦力を分散させることで、摩擦力によるブレーキパッドの表面に与える負荷の影響を抑制できる。
図3は、図2に示すブレーキパッドおよびピストンの高制動時における変形を誇張して示したE−E断面図である。図3に示す実線は、本実施の形態に係るピストン30およびピストン30がインナパッド36を押圧している場合のインナパッド36の反り(変形)の様子を模式的に示している。また、図3に示す点線は、本実施の形態に係るピストン30よりも直径の小さいピストンでインナパッド36を押圧した場合のインナパッド36の反りの様子を示している。なお、二点鎖線は、ピストン30の押圧力が働いていない状態のインナパッド36を示している。
図3に示すように、ピストン30の先端を大径化することで、インナパッド36の変形が減少し、ディスクロータ15に対する摩擦材36aの浮きが小さくなる(図3の円内参照)。その結果、ブレーキ鳴きが抑制される。
次に、マウンティングのブレーキパッドの支持方法を説明する。通常、マウンティングは、ブレーキパッドの端部を保持するマウンティング溝が設けられている。マウンティング溝は、ブレーキパッドがマウンティング溝に沿ってロータ軸方向に動けるように、ブレーキパッドとの間に多少の遊びを有するように形成されている。そのため、車が振動するような状況で、この遊びに起因するブレーキパッドの振動音が発生しないようにブレーキパッドの端部を付勢する、いわゆるパッドクリップが設けられている。
このような構成において、ブレーキパッドに働くパッドクリップのバネ力と制動力とがつり合った場合、細かな振動でブレーキパッドが移動することで制動力が変化することがある。このような制動力の変化は、振動としてブレーキ鳴きの一因となる。そこで、本実施の形態では、ピストンの回転が規制される際に発生する反力によってバネを縮めないような、マウンティングのブレーキパッドの支持構造を説明する。
図4は、第1の実施の形態に係るマウンティングがブレーキパッドを支持している状態を示す概略側面図である。マウンティング26は、インナパッド36の両方の端部36eが突き当てられる突き当て部26aと、インナパッド36の両側の端部36eを突き当て部26aに向けて付勢する板バネ58と、板バネ58が縮んだ状態で保持される保持部60と、を有している。
本実施の形態に係るピストン30は、回転が凸部54で規制されることで、凸部54から矢印Fの方向に反力を受ける。そのため、インナパッド36も矢印Fと同様の方向の力を受ける。しかしながら、板バネ58は、インナパッド36に働く前述の力によっては縮まないような形状、配置となっている。端部36eは、突き当て部26aに板バネ58の一部を挟んだ状態で間接的に突き当てられており、それ以上突き当て部26aに向かって移動しないようになっている。なお、端部36eは、板バネ58を挟まずに直接突き当て部26aに突き当てられていてもよい。
このように、インナパッド36は、凸部54がピストン30の回転を規制する際に発生する反力によって板バネを58を縮めることがないため、インナパッド36の変位によるブレーキ鳴きが抑制される。
なお、本実施の形態に係るシリンダ28は、ピストン30の回転を規制する係合部が設けられていない。そのため、ブレーキパッドを交換する際には、回転規制機構100による規制を解除し、ピストン30とマウンティング26とを離間させることで、係合が解除されるため、ピストン30が回転できるようになる。そのため、ピストン30を手動で回転し後退させることが可能となり、ピストンの位置を、ブレーキパッドが新品の場合に対応した位置まで容易に戻すことができる。その結果、インナパッド36やアウタパッド38の交換作業が容易となる。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態に係る回転規制機構の概略断面図である。本実施の形態に係る回転規制機構200は、変換機構46(図1参照)と、ピストン130と、インナパッド36と、マウンティング126と、規制部152と、を含んで構成されている。本実施の形態に係る規制部152は、マウンティング126に形成されている被係合部としての平坦部154と、ピストン130の外周面に形成されている係合部としてのDカット部156とで構成され、ピストン130がモータの回転駆動力によってマウンティング126に対して回転することを規制する。これにより、ピストン130のディスクロータ15に向かう移動を許容しつつピストン130の回転を確実に規制することができる。
また、マウンティング126は、インナパッド36の両方の端部36eが突き当てられる突き当て部126aと、インナパッド36の両側の端部36eを突き当て部126aに向けて付勢する板バネ58と、板バネ58が縮んだ状態で保持される保持部60と、を有している。突き当て部126aは、溝状の保持部60のロータ径方向外側に形成されている。また、板バネ58は、インナパッド36の端部36eに対して、溝状の保持部60のロータ径方向内側に伸縮部58aが位置するように配置されている。
本実施の形態に係るピストン130は、回転が平坦部154で規制されることで、平坦部154から矢印Fの方向に反力を受ける。そのため、インナパッド36も矢印Fと同様にディスクロータ15の径方向外側に向かって力を受ける。しかしながら、インナパッド36の端部36eは、突き当て部126aに板バネ58の一部を挟んだ状態で間接的に突き当てられており、それ以上突き当て部126aに向かって移動しないようになっている。つまり、板バネ58は、インナパッド36に働く前述の力によっては縮まないような形状、配置となっている。なお、端部36eは、板バネ58を挟まずに直接突き当て部126aに突き当てられていてもよい。
このように、インナパッド36は、平坦部154がピストン30の回転を規制する際に発生する反力によって板バネを58を縮めることがない。そのため、インナパッド36は回転移動せず、変位しないため、インナパッド36の変位によるブレーキ鳴きが抑制される。
以上、本発明を上述の各実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の各実施の形態に限定されるものではなく、各実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて各実施の形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を各実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
なお、上述の各実施の形態に係る電動ブレーキ装置では、ピストンの移動をモータの駆動力で行う構成について説明したが、シリンダ内に油圧を発生させる構成を併用した電動ブレーキ装置であってもよい。
また、上述の各実施の形態に係る規制部では、被係合部としての凸部と係合部としての凹部とが接触することで規制する構成について説明したが、磁力などの非接触な係合によって移動部材の回転を規制する規制部であってもよい。
10 電動ブレーキ装置、 12 電動アクチュエータ、 14 キャリパ、 15 ディスクロータ、 16 モータ、 22 ボルト、 24 突起、 26 マウンティング、 28 シリンダ、 30 ピストン、 32 シリンダ部、 36 インナパッド、 36a 摩擦材、 36b 裏金、 36c シム、 36d ゴム層、 36e 端部、 38 アウタパッド、 44 ナット、 46 変換機構、 52 規制部、 54 凸部、 56 凹部、 58 板バネ、 60 保持部、 100 回転規制機構。

Claims (6)

  1. モータの回転駆動力を直線駆動力に変換する変換機構と、
    前記変換機構により変換された直線駆動力によりディスクロータの回転軸方向に沿って前進または後退する移動部材と、
    前進する前記移動部材に押圧されることでディスクロータを押圧し、制動力を発生させるブレーキパッドと、
    前記ブレーキパッドを支持する支持部材と、
    前記移動部材がモータの回転駆動力によって回転することを、前記支持部材によって規制する規制部と、
    を備えることを特徴とする回転規制機構。
  2. 前記規制部は、
    前記移動部材に設けられている係合部と、
    前記支持部材に設けられている被係合部と、を有し、
    前記係合部は、前記移動部材がディスクロータに向かって摺動可能なように前記被係合部に対して係合することを特徴とする請求項1に記載の回転規制機構。
  3. 前記支持部材は、
    前記被係合部が前記移動部材の回転を規制する際に発生する反力によって前記ブレーキパッドが回転移動しないように、該ブレーキパッドの一部が直接または間接に突き当てられる突き当て部と、
    前記ブレーキパッドの一部を前記突き当て部に向けて付勢する弾性体と、
    前記弾性体が縮んだ状態で保持される保持部と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の回転規制機構。
  4. 前記移動部材を収容し、該移動部材をディスクロータの回転軸方向に沿って前進または後退するようにガイドするシリンダを更に備え、
    前記シリンダは、前記移動部材の回転を規制していないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の回転規制機構。
  5. 前記移動部材のディスクロータ径方向の幅は、前記ブレーキパッドのディスクロータ径方向の幅よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の回転規制機構。
  6. 前記変換機構は、
    モータの回転駆動力で回転する軸体と、
    前記軸体に対して相対的に回転することで前記ディスクロータの回転軸方向に沿って前進または後退する進退部材と、を有し、
    前記移動部材は、前記進退部材と接触していることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の回転規制機構。
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