JP6836300B1 - 面入射型半導体受光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】高速動作のための小型且つ薄い光吸収層における量子効率の低下を抑制して受光感度の低下を抑制した面入射型半導体受光素子を提供すること。【解決手段】半導体基板(10)の第1面(10a)側に中心線(C)が第1面(10a)と直交する錐台状に形成され且つ第1面(10a)に平行な光吸収層(12)を有する受光部(2)と、受光部(2)の側面を囲む傾斜面(15a)を有する中心線(C)と同心状の反射部(15)であって、傾斜面(15a)の内径が第1面(10a)に対向する第2面(10b)側程縮径する反射部(15)とを備え、中心線(C)上の第1面(10a)側に所定距離離隔したコニカルファイバ(20)の先端部(21)から出射されて円錐状に広がって入射する光を、反射部(15)が光吸収層(12)の外周面(12a)に向けて第1面(10a)と平行な方向に反射させる。【選択図】図2

Description

本発明は、光通信に用いられる面入射型半導体受光素子に関し、特に高い量子効率を備えた高速動作可能な面入射型半導体受光素子に関する。
従来から、光通信分野では、光ファイバケーブルを介して通信される情報量の増加に対応するために、伝送速度を高速化する技術の開発が進められている。伝送速度を高速化するために、受光した光信号を電気信号(電流)に変換する受光素子を高速動作させることが要求されている。
受光素子としては、面入射型半導体受光素子が広く利用されている。面入射型半導体受光素子は、半導体基板の第1面側(主面側)に光吸収層を備えた受光部を備え、第1面側又は第1面に対向する第2面側(裏面側)に配置された光ファイバケーブルから出射された光が、受光部に光吸収層の厚さ方向に入射される。この面入射型半導体受光素子を高速動作させるために、素子容量及び素子抵抗の低減と、受光部の光吸収層で生成した電荷(キャリア)のドリフト時間の短縮が要求されている。
素子容量の低減には、受光部の面積を小さくすることが必要である。例えば40GHz程度の周波数帯域で使用される面入射型半導体受光素子では、要求される受光部の直径は10μm程度になる。しかし、受光部が小型化されると受光量が減少するので、面入射型半導体受光素子の受光感度が低下する。
一方、ドリフト時間の短縮には、受光部の光吸収層の厚さを薄くすることが必要である。例えば40GHz程度の周波数帯域で使用される面入射型半導体受光素子では、光吸収層の厚さを1μm以下にすることが要求される。この場合、半導体基板の第1面側又は第2面側から入射される光が光吸収層を通る距離が短くなるので、光をキャリアに変換する量子効率が低下し、受光感度が低下する。その上、光吸収層を薄くすると素子容量が大きくなる。
上記のように、素子容量の低減とドリフト時間の短縮を両立させて高速化することは容易ではない。そこで、例えば特許文献1〜3のように、光吸収層に平行な方向に光を入射させて、入射光が光吸収層を通る距離を光吸収層の厚さよりも大きくした導波路型半導体受光素子が提案されている。光吸収層の厚さは、例えば特許文献1,2では0.4μm、特許文献3では0.1μm以下である。
導波路型半導体受光素子には、光吸収層を有する受光部の一側面側に配置された光ファイバケーブルから、光吸収層と平行に出射された光を光吸収層に入射させる。入射光は、光吸収層の厚さで決まる光閉じ込め係数Γ(<1)相当分だけ吸収されながら光吸収層を数μm程度進行する。この進行距離が光吸収層の厚さよりも大きいので、キャリア生成の機会が増加し、光吸収層を薄くしても量子効率の低下が抑制され、受光感度の低下が抑制されることになる。また、受光部を光の進行距離程度の大きさに小型化することができる。
特開平5−121774号公報 特開平7−30141号公報 特開平10−303449号公報
しかし、特許文献1〜3のような導波路型半導体受光素子は、薄い光吸収層に効率的に光を入射させるためには、例えば光をレンズ等の光学系によって細く絞ることが必要である。それ故、高速動作可能且つ導波路型半導体受光素子よりも光結合が容易な面入射型半導体受光素子が求められている。
本発明の目的は、高速動作のための小型且つ薄い光吸収層における量子効率の低下を抑制して受光感度の低下を抑制した面入射型半導体受光素子を提供することである。
請求項1の発明の面入射型半導体受光素子は、半導体基板の第1面側に中心線が前記第1面と直交する錐台状に形成され且つ前記第1面に平行な光吸収層を有する受光部と、前記受光部の側面を囲む前記中心線と同心状の傾斜面を有する反射部であって、前記傾斜面の内径が前記第1面に対向する第2面側程縮径する反射部とを備え、前記中心線上の前記第1面から所定距離離隔したコニカルファイバの先端部から出射されて円錐状に広がって入射する光を、前記反射部が前記光吸収層の外周面に向けて前記第1面と平行な方向に反射させるように構成したことを特徴としている。
上記構成によれば、コニカルファイバから出射されて円錐状に広がって面入射型半導体受光素子に入射する光は、錐台状の受光部の側面を囲む反射部によって、受光部に向けて受光部の光吸収層と平行な方向に反射される。従って、第1面側から入射させる面入射型半導体受光素子において、受光部の光吸収層に平行に入射させた光が光吸収層を進行するので、小型で薄い光吸収層でも量子効率の低下が抑制され、受光感度の低下を抑制することができる。
請求項2の発明の面入射型半導体受光素子は、請求項1の発明において、前記傾斜面が部分円錐面に形成されたことを特徴としている。
上記構成によれば、反射部が円錐台の側面に相当する部分円錐面の傾斜面を有するので、反射部によって反射された光は、反射部と共通する受光部の中心線に向かって集光される。従って、コニカルファイバから出射された光が縮径するように集光されて、光吸収層の外周面に入射するので、受光量の減少を抑制し、受光感度の低下を抑制することができる。
請求項3の発明の面入射型半導体受光素子は、請求項1の発明において、前記傾斜面が前記光吸収層の厚さ方向に集光する凹曲面に形成されたことを特徴としている。
上記構成によれば、光吸収層の厚さ方向に集光する凹曲面に形成された傾斜面を有する反射部によって反射された光は、受光部の光吸収層の厚さ方向に集光されて光吸収層の外周面に入射する。従って、出射された光が光吸収層の厚さ方向に広がる場合に、光吸収層の厚さ方向に集光して受光量を増加させることができるので、受光感度の低下を抑制することができる。
請求項4の発明の面入射型半導体受光素子は、請求項2の発明において、前記先端部と前記反射部の間を満たす媒質に対する前記コニカルファイバの屈折率をn、前記先端部の頂角をθ、前記中心線に対する前記反射部の前記傾斜面の傾斜角をγとしたときに、γ=(π−(θ/2)−sin-1(n×cos(θ/2)))/2を満たすように前記反射部が形成されたことを特徴としている。
上記構成によれば、組み合わせるコニカルファイバに応じた反射部を容易に形成することができる。
本発明の面入射型半導体受光素子によれば、高速動作のための小型且つ薄い光吸収層であっても、量子効率の低下を抑制して受光感度の低下を抑制することができる。
本発明の実施例に係る面入射型半導体受光素子の外観斜視図である。 図1のII−II線に対応する入射光の入射態様を示す断面図である。 コニカルファイバの頂角θと反射部の傾斜角γの関係の説明図である。 コニカルファイバの頂角θに対応する反射部の傾斜角γを示す図である。 光吸収層の厚さに対応する光閉じ込め係数Γを示す図である。 (a)は従来の面入射型半導体受光素子の光吸収層への入射態様を示す図であり、(b)は実施例に係る面入射型半導体受光素子の光吸収層への入射態様と等価な入射態様を示す図である。 光吸収層の厚さと量子効率の関係を示す図である。 従来の面入射型半導体受光素子の量子効率を1とした時の実施例の量子効率の比率を示す図である。 実施例に係る成膜工程とエッチングマスク形成工程の説明図である。 実施例に係るエッチング工程の説明図である。 実施例に係る反射膜形成工程の説明図である。 実施例に係る反射防止膜形成工程の説明図である。 実施例に係るアノード電極形成工程の説明図である。 実施例に係るカソード電極形成工程の説明図である。 凹曲面に形成された反射部の説明図である。
以下、本発明を実施するための形態について実施例に基づいて説明する。
図1は面入射型半導体受光素子1の外観斜視図、図2は面入射型半導体受光素子1の受光部2の中心線Cを含み且つカソード電極4を通る断面図である。図1、図2に示すように、面入射型半導体受光素子1(以下、受光素子1と呼ぶ場合がある。)は、半導体基板10の主面10a(第1面)側に光をキャリアに変換する錐台状の受光部2を有する。この受光部2に光を入射させるために、主面10a側に受光部2の中心線Cと同心状に配置されたコニカルファイバ20から光を出射させる。中心線Cは半導体基板10の主面10aと直交する。
コニカルファイバ20は、先端部21が円錐状に形成されたシングルモードファイバの光ファイバケーブルである。コニカルファイバ20の先端部21から出射される光は、円錐状に広がる環状の光である。受光部2で変換されたキャリアは電流として、アノード電極3、カソード電極4に夫々接続されたボンディングワイヤ5a,5bを介して外部に取り出される。コニカルファイバ20の先端部21と受光素子1の間を満たす媒質は、例えば空気である。
受光素子1の半導体基板10として例えばn−InP基板の主面10a側に、第1半導体層11(n−InP層)、光吸収層12(InGaAs層)、第2半導体層13(p−InP層)がこの順に積層されている。そして、主面10a側に、錐台状の受光部2の側面を囲む中心線Cと同心状の傾斜面15aを有する反射部15を備えている。反射部15の深さは、第1半導体層11の途中部に達する深さであるが、半導体基板10には到達しない。
反射部15は、傾斜面15aと、傾斜面15aに形成された反射膜15bと、反射膜15bによって形成された反射面15cを有する。傾斜面15aは、第2半導体層13側から半導体基板10の主面10aに対向する裏面10b(第2面)側に進む程、内径が縮径するように形成されている。傾斜面15aと、傾斜面15aに鈍角に連なる第2半導体層13表面における傾斜面15aの近傍部には、例えばSiO2膜、Cr膜、Au膜をこの順に選択的に堆積した環状の反射膜15bが形成されている。この反射膜15bに形成された環状の反射面15cは、傾斜面15aと同じ傾斜角度で形成されている。
錐台状の受光部2は、反射部15の内側に形成されている。この受光部2は、半導体基板10の主面10aに平行に積層されたn型の第1半導体層11と光吸収層12とp型の第2半導体層13によって形成されたフォトダイオードである。受光部2の第2半導体層13にはアノード電極3が接続され、反射部15の外側領域においてカソード電極4が第1半導体層11に接続されている。
反射部15は、コニカルファイバ20から出射された光を受光部2に集光できる円錐台状が好適であるが、例えば正八角形等の正角錐台状でもよく、角が多い程(円錐台に近い程)好ましい。また、受光部2は、円錐台状が好適であるが、例えば正八角形等の正角錐台状でもよい。以下では、円錐台状の反射部15と円錐台状の受光部2を備えた受光素子1として説明する。
受光素子1には、反射部15及び受光部2の共通する中心線C上であって、主面10a側に主面10aから所定距離Dだけ離隔した位置に配置されたコニカルファイバ20の先端部21から出射された光が、円錐状に広がって入射する。この円錐状の先端部21から出射された光Iは、先端部21の近傍で交差して、円錐状に広がって反射部15に入射する。
出射された光Iが反射部15の反射面15cによって反射された光Rは、受光部2の側面に入射する。反射部15は、受光部2の光吸収層12の外周面12aに向けて半導体基板10の主面10aに平行な方向に反射させるように、傾斜面15aの傾斜角度が設定されている。例えば図3に示すように、コニカルファイバ20の先端部21の頂角(全角)がθの場合に、先端部21の円錐面の法線をN1、光の入射角をα、出射角をβとし、反射部15の反射面15cの法線をN2、光の入射角及び反射角をγとする。また、コニカルファイバ20の先端部21と反射部15の間を満たす媒質に対するコニカルファイバ20の光が通るコアの屈折率をnとする。このときθ、α、β、γ、nの関係は、次の(1)〜(3)式で表される。
(1)α=(π−θ)/2
(2)β=sin-1(n×sin(α))=sin-1(n×cos(θ/2))
(3)γ=(π−(θ/2)−β)/2=(π−(θ/2)−sin-1(n×cos(θ/2)))/2
反射面15cの光Iの入射点における中心線Cに平行な直線をC’とすると、反射角γは直線C’に対する傾斜面15aの傾斜角γでもある。それ故、上記(3)式に基づいて、コニカルファイバ20の先端部21の頂角θに応じて傾斜面15aの傾斜角γを一意に決めることができる。図4は、屈折率n=1.45としたときの頂角θと傾斜角γの関係を曲線Jで示しており、例えば頂角θ=140°のときに傾斜角γ=40.1°になる。
図3のように、傾斜角γの傾斜面15aに形成された反射面15cは、反射された光Rで示すように、コニカルファイバ20から出射された光Iを受光部2に向けて半導体基板10の主面10aと平行な方向に反射させる。コニカルファイバ20の先端部21の位置を中心線C上で調整して主面10aから所定距離Dだけ離隔させることによって、入射光を反射部15で反射させて光吸収層12の外周面12a(端面)に入射させることができる(図2参照)。
光吸収層12に入射した光は、導波路型半導体受光素子と同様に、光吸収層12を挟む第1、第2半導体層11,13との界面で夫々反射されながら進行する。このとき、光は完全に光吸収層12に閉じ込められるわけではなく、第1、第2半導体層11,13中にもある程度広がっている。入射した光の全光強度POのうちの光吸収層12における光強度の割合が光閉じ込め係数Γで表される。
光閉じ込め係数Γは、光吸収層12の厚さdと、光吸収層12の屈折率n1と、第1、第2半導体層11,13の屈折率n2の関数である。ここで、光吸収層12として厚さdのInGaAs層の屈折率n1=3.4、第1、第2半導体層としてInP層の屈折率n2=3.1とすると、図5に曲線Kで示すように光閉じ込め係数Γは厚さdが大きい程1に近づく厚さdの関数なので、以下では光閉じ込め係数ΓをΓ(d)とする。
次に、光をキャリアに変換する量子効率について図6に基づいて説明する。
従来の面入射型半導体受光素子では、光強度POの光が、例えば半径a、厚さdの円盤状の光吸収層32に到達し(図6(a)参照)、光吸収層32を厚さ方向に距離dだけ進行する間に電流に変換される。このときの量子効率η0は、光吸収層32の吸収係数をαとすると、下記(4)式のように(1−exp(−αd))に比例する。
(4)η0∝(1−exp(−αd))
一方、上記説明した受光素子1の場合は、光強度POの光が半径a、厚さdの円盤状の光吸収層12の外周面12aに到達する。それ故、円盤状の光吸収層12を複数の扇形に分割して並べ替えた短辺a、長辺πa、厚さdの矩形板状の光吸収層12Aの長辺を含む側面に光強度POの光が到達するのと等価である(図6(b)参照)。そして、光吸収層12A内を進行する光の光強度は、光閉じ込め係数Γ(d)を用いてΓ(d)POとなる。このときの量子効率η1は、光吸収層12Aの吸収係数をαとすると、下記(5)式で示すようにΓ(d)×(1−exp(−αa))に比例する。
(5)η1∝Γ(d)×(1−exp(−αa))
例えば40GHz程度の周波数帯域で使用できるように光吸収層12の半径aが5μm、厚さdが1μm以下に設定された場合には半径aが厚さdより5倍以上大きい。このとき上記(4)式と(5)式を比べると、(1−exp(−αd))<<(1−exp(−αa))なので、光閉じ込め係数Γ(d)が1未満であっても量子効率はη0<η1になる。従って、光吸収層12の厚さdを薄くする場合には、光吸収層12の外周面12aから入射させて光吸収層12内を径方向に進行させることにより、量子効率の低下を抑制できる。
図7は、光吸収層32,12の厚さdに対する量子効率を示し、上記(4)式の場合を曲線L0、上記(5)式の場合を曲線L1,L2で示している。曲線L0,L2は光吸収層32,12の半径aが5μmの場合であり、曲線L1は光吸収層12の半径aが2.5μmの場合である。光吸収層32,12の厚さdが同じであれば曲線L1,L2は曲線L0よりも大きい値になるので、従来よりも量子効率が高いことが分かる。また、厚さdを1000nmから薄くしていった場合に、400nm程度まで量子効率の低下が従来よりも緩やかであることが分かる。
図8は、図7における曲線L0に対する曲線L1,L2の比率(量子効率の比率)を曲線L1’,L2’で示している。例えば光吸収層12の厚さdが400nmのときに、光吸収層12の半径aが5μmの場合の曲線L1’と、光吸収層12の半径aが2.5μmの場合の曲線L2’のどちらも従来の2倍以上の量子効率になる。
以上のように、光吸収層12の厚さdが従来と同じであれば従来よりも量子効率が高いので、受光感度を向上させることができる。また、光吸収層12の半径が小さくても従来よりも量子効率が高いので、受光感度の低下を抑制しながら光吸収層12の半径(面積)を小さくすることにより素子容量を小さくして、高速動作を可能にすることができる。
本実施例の面入射型半導体受光素子1の形成工程について説明する。
図9に示すように、半導体基板10(n−InP基板)の主面10a側に第1半導体層11(n−InP層)、光吸収層12(InGaAs層)、第2半導体層13(p−InP層)をこの順に、例えばエピタキシャル成長法やMOCVD法によって形成する(成膜工程)。そして、第2半導体層13上に受光部2及び反射部15を形成するためのエッチングマスク層16(例えばフォトレジスト)を形成する(エッチングマスク形成工程)。このとき、例えば公知のグレースケールマスクを用いて、エッチングマスク層16に円錐台状に窪んだ反射部15とその内側の受光部2に対応する形状を形成する。
次に図10に示すように、公知のドライエッチングによって、第2半導体層13、光吸収層12、第1半導体層11をエッチングし、半導体基板10の主面10a側を円錐台状に窪ませて反射部15の傾斜面15aを形成すると同時に、反射部15の内側の円錐台状の受光部2を形成する(エッチング工程)。
エッチング中には、エッチングマスク層16全体が薄くなってゆくので、エッチングマスク層16の薄い部分からエッチングマスク層16が除去されて、第2半導体層13、光吸収層12、第1半導体層11がエッチングされる。従って、エッチングマスク層16の厚さが薄い部分程深くエッチングされ、傾斜面15aが形成される。一方、受光部2と、反射部15の外側領域はエッチングしない。こうして受光部2は、反射部15の内側に円錐台状に形成される。エッチングマスク層16の形状、エッチング条件等によって、傾斜面15aの傾斜角γが調整される。
残ったエッチングマスク層16を除去後、図11に示すように、反射部15の内側の受光部2を囲む環状の反射面15cを有する反射膜15bを形成する(反射膜形成工程)。反射膜15bは、例えばSiO2膜、Cr膜、Au膜の順に200nm、50nm、500nmの厚さで夫々選択的に堆積させた積層反射膜である。傾斜面15aにおいて、反射面15cが第1半導体層11から光吸収層12と第2半導体層13にわたって形成されている。
次に図12に示すように、受光部2の側面に反射防止膜17を選択的に堆積させる(反射防止膜形成工程)。反射防止膜17としては、受光部2の光吸収層12の外周面12aに入射する光の反射を軽減するために、例えば入射する光の波長の1/4の光学膜厚のSiN膜が好適である。
次に図13に示すように、受光部2の第2半導体層13に例えばAuを含む金属電極材料を選択的に堆積して、受光部2の第2半導体層13に接続するアノード電極3を形成する(アノード電極形成工程)。受光部2の第2半導体層の表面の略全域にアノード電極3が接続され、低抵抗化されている。
次に図14に示すように、反射部15の外側領域の一部を例えば溝状にエッチングして第1半導体層11を露出させ、この露出した第1半導体層11に例えばAuを含む金属電極材料を選択的に堆積して、第1半導体層11に接続するカソード電極4を形成する(カソード電極形成工程)。こうして面入射型半導体受光素子1が形成される。尚、図10のエッチング工程で、カソード電極4のために第1半導体層11を露出させておき、アノード電極3とカソード電極4を同時に形成してもよい。
以上説明した面入射型半導体受光素子1は、反射部15が錐台状(円錐台状又は正角錐台状)であるため、その母線が直線である。それ故、反射部15には受光部2の光吸収層12の厚さ方向の集光作用がない。光はある程度広がりながら光吸収層12の外周面12aに入射するので、光の広がりの程度によっては光吸収層12に入射しない光がある。
そこで、図15の面入射型半導体受光素子1Aの反射部25のように、受光部2の光吸収層12の厚さ方向に集光作用を付与するために、傾斜面25aの母線を曲線(円弧又は放物線の一部)としてもよい。この傾斜面25aに反射膜25bを形成することにより、凹曲面の反射面25cを有する反射部25を形成して、受光部2の光吸収層12の厚さ方向に集光させることができる。このとき、コニカルファイバ20の中心線C近傍の光強度が強い光を、反射面25cによって半導体基板10の主面10aと平行に反射させるように傾斜面25aの傾斜角を設定する。
上記実施例に係る面入射型半導体受光素子1,1Aの作用、効果について説明する。
面入射型半導体受光素子1(1A)には、その半導体基板10の主面10a(第1面)側に配置されたコニカルファイバ20から出射されて円錐状に広がった光Iが入射する。この光Iは、受光部2と同心状に形成された受光部2の側面を囲む傾斜面15a(25a)を有する反射部15(25)によって、受光部2に向けて受光部2の光吸収層12と平行な方向に反射される。
反射部15(25)によって反射された光Rは、受光部2の光吸収層12の外周面12aに入射する。従って、主面10a側から入射させる面入射型半導体受光素子において、受光部2の光吸収層12に平行に入射した光がこの光吸収層12を進行するので、薄い光吸収層12でも量子効率の低下が抑制され、受光感度の低下を抑制することができる。
また、面入射型半導体受光素子1の反射部15の傾斜面15aが円錐台の側面に相当する部分円錐面に形成されているので、反射部15によって反射された光Rは、反射部15と共通する受光部2の中心線Cに向かって集光される。従って、コニカルファイバ20の先端部21から出射された光が集光されて、光吸収層12の外周面12aに入射するので、受光量の減少を抑制し、受光感度の低下を抑制することができる。
面入射型半導体受光素子1Aは、反射部25の傾斜面25aが光吸収層の厚さ方向に集光する凹曲面に形成されているので、反射部25によって反射された光Rは、受光部2の光吸収層12の厚さ方向に集光されて光吸収層12の外周面12aに入射する。従って、コニカルファイバ20の先端部21から出射された光Iが光吸収層12の厚さ方向に広がる場合でも、光吸収層12の厚さ方向に集光して受光量を増加させることができるので、受光感度の低下を抑制することができる。
面入射型半導体受光素子1は、コニカルファイバ20の先端部21と反射部15の間を満たす媒質(例えば空気)に対するコニカルファイバ20の屈折率をn、先端部21の頂角をθ、中心線Cに対する反射部15の傾斜面15aの傾斜角をγとしたときに、上記(3)式のγ=(π−(θ/2)−sin-1(n×cos(θ/2)))/2を満たすように反射部15が形成されている。これにより、組み合わせるコニカルファイバ20の先端部21の頂角θに応じた反射部15を容易に形成することができる。
半導体基板10や第1、第2半導体層11,13、光吸収層12の材質や厚さ等は、上記に限られるものではなく、受光する光の波長に適した公知の材質を使用して適切なサイズの受光部を備えた面入射型半導体受光素子1を形成することができる。その他、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱することなく、上記実施形態に種々の変更を付加した形態で実施可能であり、本発明はその種の変更形態も包含するものである。
1,1A :面入射型半導体受光素子
2 :受光部
3 :アノード電極
4 :カソード電極
5a,5b :ボンディングワイヤ
10 :半導体基板
10a:主面(第1面)
10b:裏面(第2面)
11 :第1半導体層(n−InP層)
12 :光吸収層(InGaAs層)
12a:外周面
13 :第2半導体層(p−InP層)
15,25 :反射部
15a,25a :傾斜面
15b,25b :反射膜
15c,25c :反射面
16 :エッチングマスク
17 :反射防止膜
20 :コニカルファイバ
21 :先端部
C :中心線
γ :傾斜角
θ :頂角

Claims (4)

  1. 半導体基板の第1面側に中心線が前記第1面と直交する錐台状に形成され且つ前記第1面に平行な光吸収層を有する受光部と、前記受光部の側面を囲む前記中心線と同心状の傾斜面を有する反射部であって、前記傾斜面の内径が前記第1面に対向する第2面側程縮径する反射部とを備え、
    前記中心線上の前記第1面から所定距離離隔したコニカルファイバの先端部から出射されて円錐状に広がって入射する光を、前記反射部が前記光吸収層の外周面に向けて前記第1面と平行な方向に反射させるように構成したことを特徴とする面入射型半導体受光素子。
  2. 前記傾斜面が部分円錐面に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の面入射型半導体受光素子。
  3. 前記傾斜面が前記光吸収層の厚さ方向に集光する凹曲面に形成されたことを特徴とする請求項1に記載の面入射型半導体受光素子。
  4. 前記先端部と前記反射部の間を満たす媒質に対する前記コニカルファイバの屈折率をn、前記先端部の頂角をθ、前記中心線に対する前記反射部の前記傾斜面の傾斜角をγとしたときに、
    γ=(π−(θ/2)−sin-1(n×cos(θ/2)))/2
    を満たすように前記反射部が形成されたことを特徴とする請求項2に記載の面入射型半導体受光素子。
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