WO2024116371A1 - 導波路型受光素子 - Google Patents

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Abstract

本開示は導波路型受光素子に関し、入射する光を効率的に光電変換し、受光感度を向上させることのできる導波路型受光素子を提供することを目的とする。本開示の導波路型受光素子(100)は、入射した光を光電変換する光吸収層(4)と、光吸収層(4)が埋め込まれる半導体埋め込み層(7)とを備える。光吸収層(4)の光入射側端面(25)は、半導体埋め込み層(7)の光入射側端面(23)に平行でない角度を成すように構成される。半導体埋め込み層(7)の屈折率は、光吸収層(4)の屈折率よりも小さい。

Description

導波路型受光素子
 本開示は、導波路型受光素子に関する。
 通信容量の飛躍的な増加に伴って通信システムの大容量化が図られてきている。それに伴い、光通信機器の高速化が必要となっている。光通信機器に用いられる半導体受光素子であるフォトダイオードにおいては、応答速度を決定する要因の一つとしてCR時定数が知られる。CR時定数は半導体受光素子の素子容量Cと素子抵抗Rによって決定される。応答速度を高めるためにはCR時定数を小さくする必要がある。
 素子容量Cを低減するために、導波路型受光素子が採用されている。導波路型受光素子は、エピタキシャル成長層の側面から光を入射する構造を有し、感度と帯域を個別に最適化することができる点で、通常の面入射型構造と異なる。このため、高速動作に適した構造となっている。導波路型受光素子を用いることで、例えば40GHz以上の高速応答性を有するフォトダイオードが実現される。
 導波路型受光素子の1つである装荷型受光素子では、光導波路がへき開端面まで形成されている。当該導波路に光を入射させ、入射部から数μm以上離れた位置に形成された光吸収層まで光を導波させる。光吸収層において、ガイド層から層厚方向にしみ出したエバネッセント光を光電変換する(例えば、特許文献1参照)。
 このように、装荷型受光素子では、光電変換が間接的に行われることから、入射端面近傍の光電流の集中が緩和される。そのため強度の高い光を入射した場合にも応答速度の劣化が起こりにくいという利点がある。その一方で、装荷型受光素子では、ガイド層から層厚方向にしみ出す光を光電変換するため、原理的に高い感度を得ることが難しいという欠点がある。
 この欠点を克服するため、例えば、半導体埋め込み層で光吸収層等を埋め込んだ構造の導波路型受光素子が知られている。
特開2003-332613号公報
 従来技術における導波路型受光素子は、受光感度の向上のため、光を吸収する光吸収層の導波方向の長さ(以下、導波路長と称する)と半導体積層方向の厚みが制御されていた。しかしながら、これらの制御のみでは、光吸収層で吸収しきれない光が生じてしまい、受光感度の低下の原因になっていた。
 本開示は上述の課題を解決するためになされたもので、入射する光を効率的に光電変換し、受光感度を向上させることのできる導波路型受光素子を提供することを目的とする。
 本開示の態様は、入射した光を光電変換する光吸収層と、
 前記光吸収層が埋め込まれる半導体埋め込み層と、
 を備え、
 前記光吸収層の光入射側端面は、前記半導体埋め込み層の光入射側端面に平行でない角度を成すように構成され、
 前記半導体埋め込み層の屈折率は、前記光吸収層の屈折率よりも小さい導波路型受光素子であることが好ましい。
 本開示の態様によれば、入射する光を効率的に光電変換し、受光感度を向上させることのできる導波路型受光素子を提供することができる。
本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子の構成例である。 本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子の、入射光軸に垂直な断面図である。 本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子を表面から見た図である。 本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子の立体図である。 本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子の変形例である。 本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子の変形例である。 本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子の光吸収層を含む断面図である。 本開示の比較例に係る、導波路型受光素子を示す図である。 導波路型受光素子の受光感度と応答速度の関係を表す図である。 本開示の実施の形態2に係る、導波路型受光素子の光吸収層を含む断面図である。 本開示の実施の形態3に係る、導波路型受光素子の光吸収層を含む断面図である。 本開示の実施の形態4に係る、導波路型受光素子の光吸収層を含む断面図である。 本開示の実施の形態5に係る、導波路型受光素子の光吸収層を含む断面図である。
実施の形態1
 図1は、本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子の構成例である。ここでは、紙面上方向が半導体積層方向を表し、紙面右方向が入射光軸方向を表す。図1において、導波路型受光素子100は、InP基板1上に、n型コンタクト層2、n型クラッド層3、InGaAsを含む光吸収層4、p型クラッド層5、p型コンタクト層6が順に積層された構造を備える。また、n型クラッド層3、光吸収層4、p型クラッド層5は、リッジ構造21に含まれている。なお、リッジ構造21は、少なくとも光吸収層4を含んでいればよい。
 半導体埋め込み層7は、リッジ構造21が埋め込まれる層である。
 半導体埋め込み層7の光入射側端面23は、半導体埋め込み層7において、光吸収層4よりも先に入射光20が入射する端面である。光入射側端面23は、例えばへき開により形成される。光入射側端面23は、反射防止膜11で覆われている。ただし、必ずしもすべてが覆われている必要はなく、少なくとも光が入射する部分が覆われていればよい。
 半導体埋め込み層7の光出射側端面24は、光吸収層4から半導体埋め込み層7に入射した光が出射する端面である。光出射側端面24には、光吸収層4で吸収されなかった光が到達する。
 エッチング部分22は、光出射側端面24側の半導体埋め込み層7の一部を、少なくともInP基板1に到達するまでエッチング除去した部分である。
 光吸収層4の光入射側端面25は、光吸収層4において、入射光20が入射する端面である。光吸収層4の光出射側端面26は、光吸収層4において光が出射する端面である。
 パッシベーション膜10は、導波路型受光素子100の光出射側端面24、および表面において、p型コンタクト層6、p型電極メタル8、および後述するn型電極メタル12を除く部分を覆う膜である。
 p型電極メタル8は、p型コンタクト層6に電気的に接続するように形成された電極層である。パッシベーション膜10とp型電極メタル8により光出射側端面24を覆うことで、光吸収層4で吸収しきれず透過した光を反射することができる。
 裏面メタル9は、InP基板1の裏面の全部または一部を覆う金属膜である。
 図2は、本開示の実施の形態1に係る導波路型受光素子の、入射光軸に垂直な断面図である。ここでは紙面上方向が半導体積層方向を表し、紙面左右方向が光吸収層4における導波路の幅方向を表す。上述のリッジ構造21は、図2の断面においても、半導体埋め込み層7に埋め込まれている。また、p型電極メタル8およびp型コンタクト層6は、リッジ構造21のリッジ部と等しい幅で、リッジ構造21上に形成されている。
 n型電極メタル12は、導波路型受光素子100の表面から、n型コンタクト層2までを覆うように形成されている。これにより、表面側からn型コンタクト層2に電気的に接触することができる。また、上述のパッシベーション膜10は、p型電極メタル8とn型電極メタル12の間を埋めるように形成されている。これにより、電極メタル間の絶縁を確保できる。
 以下では、引き続き図1および図2を参照しながら、導波路型受光素子100の製造方法の一例を説明する。導波路型受光素子100が備える各半導体層の成長法としては、液相成長法(Liquid Phase Epitaxy:LPE)、気相成長法(Vapor Phase Epitaxy:VPE)などが用いられる。特に有機金属気相成長法(Metal Organic VPE:MO-VPE)、分子線エピタキシー成長法(Molecular Beam Epitaxy:MBE)などが多く用いられる。
 上術の成長法で各半導体層を結晶成長させた後、一般的なリソグラフィー技術によって絶縁膜のマスクを形成する。さらに、絶縁膜マスクに覆われていない部分の半導体層を、n型クラッド層3の途中までエッチングすることにより、リッジ構造21を得る。エッチングには、例えば、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)などのドライエッチングまたはウェットエッチングが用いられる。
 その後、リッジ構造21の側面に半導体埋め込み層7を形成する。そこでは、MO-VPE法などの結晶成長法が用いられる。
 さらに、一般的なリソグラフィー技術により、リッジ構造21を覆う絶縁膜のマスクを形成する。当該絶縁膜マスクに覆われていない部分の半導体層を、少なくともInP基板1に達するまでエッチングすることで、エッチング部分22を得る。ここでのエッチングには、例えばRIEなどのドライエッチングが用いられる。
 さらに、パッシベーション膜10を形成する。そこではまず、プラズマ励起化学気相成膜法(plasma-enhanced chemical vapor deposition:PE-CVD)またはスパッタなどの方法で、絶縁膜を一様に成膜する。さらに、一般的なリソグラフィー技術により所望の部分のみマスクを残し、不要な部分はエッチングすることで、パッシベーション膜10を得る。
 さらに、半導体埋め込み層7の一部を、n型コンタクト層2まで、エッチングする。これにより、n型コンタクト層2を露出させることができる。なお、エッチングには、RIEなどのドライエッチング、またはウェットエッチングが用いられる。
 さらに、p型電極メタル8およびn型電極メタル12を形成する。そこではまず、一般的なリソグラフィー技術を用いて、所望の部分のみマスクを開口させる。さらに、Ti、Pt、Auなどの材料を電子ビーム蒸着もしくはスパッタなどの方法で成膜する。さらに、不要な部分のメタルを除去することにより形成できる。
 もしくは、p型電極メタル8およびn型電極メタル12は、Ti、Pt、Auなどのメタルを全面に成膜した後で、一般的なリソグラフィー技術を用いて所望の部分のみマスクを残し、不要な部分のメタルをウェットエッチングすることでも形成できる。
 さらに、裏面メタル9を形成する。そこでは、InP基板1を反転させ、一般的なリソグラフィー技術を用いて、所望の部分のみマスクを開口させる。さらに、Ti、Pt、Auなどの材料を電子ビーム蒸着もしくはスパッタなどの方法で成膜する。さらに、不要な部分のメタルを除去することにより形成できる。
 もしくは、裏面メタル9は、Ti、Pt、Auなどのメタルを全面に成膜した後で、一般的なリソグラフィー技術を用いて所望の部分のみマスクを残し、不要な部分のメタルをウェットエッチングすることでも形成できる。
 反射防止膜11は、チップをへき開した状態で、光入射側端面23に蒸着またはスパッタすることにより形成される。
 以下では、引き続き図1および図2を参照しながら、導波路型受光素子100の好適な材料を説明する。ただし、導波路型受光素子としての動作に必要な特性が得られるのであれば各層にどの材料を使用してもよく、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
 InP基板1は、Feなどをドーピングした半絶縁性基板が望ましい。n型コンタクト層2の材料は、InGaAs、InP、InGaAsP、AlInAs、AlGaInAsまたはそれらの組み合わせなどでもよい。n型クラッド層3の材料は、InP、InGaAsP、AlInAs、AlGaInAsまたはそれらの組み合わせなどでもよい。
 光吸収層4の材料は、光入射によりキャリアが発生する材料、つまり入射光20に対してバンドギャップの小さい材料であればInGaAsに限らずInGaAsP、InGaAsSb、またはそれらの組み合わせなどでもよい。
 p型クラッド層5の材料は、InP、InGaAsP、AlInAs、AlGaInAsまたはそれらの組み合わせなどでもよい。p型コンタクト層6の材料は、InGaAs、InP、InGaAsP、AlInAs、AlGaInAsまたはそれらの組み合わせなどでもよい。半導体埋め込み層7の材料は、InP、InGaAsPなどでもよく、それらにFeまたはRuがドーピングされていてもよい。
 また、バンド不連続を緩和するために、各エピタキシャル層の間、もしくはp型電極メタル8とエピタキシャル層の間には、InGaAsP、AlGaInAsなどを用いたバンド不連続緩和層が含まれていてもよい。
 パッシベーション膜10の材料は、SiO2、SiN、SiONまたはそれらの組み合わせでもよい。
 なお、第III-V族半導体結晶に導電性を与えるp型ドーパントとしてBe、Mg、Zn、Cdなどの第II族原子が用いられる。n型ドーパントとして、S、Se、Teなどの第VI族原子が用いられる。半導体結晶によりいずれかの導電型のドーパントとしてはたらく両性不純物として、C、Si、Ge、Snなどの第IV族原子が用いられる。また、Fe、Ruなどの原子は、導電性を抑え半絶縁性(Semi-Insulating:SI)型となる絶縁型ドーパントとして機能する。
 図3は、本開示の実施の形態1に係る導波路型受光素子を表面から見た図である。また、図4は、本開示の実施の形態1に係る導波路型受光素子の立体図である。
〈変形例〉
 以下では、図1から図4に示した導波路型受光素子100の変形例を示す。図5は、本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子の変形例である。図5においては、図1の導波路型受光素子100と同様であるが、光入射側端面23上に、反射防止膜11に代えてパッシベーション膜10が形成されている。パッシベーション膜10にも反射防止の効果があることから、このような構成が可能である。
 図6は、本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子の変形例である。図6においては、図1の導波路型受光素子100と同様であるが、裏面メタル9、および光入射側端面23上の反射防止膜11が除かれている。このように裏面メタル9および反射防止膜11はなくてもよい。ただし、受光感度向上の観点からは反射防止膜11が形成されていることが望ましい。
 図7は、本開示の実施の形態1に係る、導波路型受光素子の光吸収層を含む断面図である。ここでは、図2のa-a‘における矢視図を示している。導波路型受光素子100においては、光吸収層4の光入射側端面25が、半導体埋め込み層7の光入射側端面23に対して平行でない角度を成すように構成されている。
 本開示の効果を説明するための比較例として、ここでは従来技術について説明する。図8は、本開示の比較例に係る、導波路型受光素子を示す図である。矢視の方向は図7と同じである。従来技術の導波路型受光素子90では、光吸収層4の光入射側端面25が半導体埋め込み層7の光入射側端面23と平行になるように構成されている。この場合、半導体埋め込み層7の光入射側端面23を通り光吸収層4の光入射側端面25に到達した光は、進行方向を変えずに光吸収層4を直進する。
 図7に戻り本開示の効果を説明する。導波路型受光素子100においては、半導体埋め込み層7の光入射側端面23を通り光吸収層4の光入射側端面25に到達した光は、光吸収層4の光入射側端面25で屈折する。光吸収層4の屈折率は、半導体埋め込み層7の屈折率よりも大きいため、屈折した光は光吸収層4と半導体埋め込み層7の界面で全反射しながら、光吸収層4を導波する。この時の光路長は、全反射しながら光吸収層4を進む分だけ、従来技術のように単に直進する場合に比べて大きくなる。これに伴い、光電変換される距離も大きくなり、結果として受光感度が増大する。
 このように、本開示の導波路型受光素子100においては、光吸収層4の光入射側端面25が半導体埋め込み層7の光入射側端面23に対して平行でない角度を成すように構成される。これにより、光吸収層4を進行する光の光路長を大きくすることが可能となり、受光感度を大きくすることができる。
 上述したように、従来技術の導波路型受光素子90では、受光感度の向上のために光吸収層4の導波路長と半導体積層方向の厚みのみが制御されていた。本開示では、光吸収層4の光入射側端面25と半導体埋め込み層7の光入射側端面23が成す角度を制御することにより、さらなる受光感度の向上を実現した。
 図9は、導波路型受光素子の受光感度と応答速度の関係を表す図である。横軸は受光感度を示している。単位は例えばA/Wである。また縦軸は帯域を示している。単位は例えばGHzである。光吸収層4の導波路長と半導体積層方向の厚みのみを制御する従来技術の導波路型受光素子において、受光感度と帯域の関係はトレードオフの関係にあることが知られる。すなわち、従来技術においては、点91と点92を結ぶ直線で表される特性の導波路型受光素子90が得られる。
 一方、本開示の導波路型受光素子100においては、従来技術における受光感度と応答速度のトレードオフの関係を突破することが可能である。すなわち、点101が示すように、従来技術と同程度の応答特性を保ちつつ、受光感度が高い導波路型受光素子100を実現することができる。
実施の形態2
 図10は、本開示の実施の形態2に係る、導波路型受光素子の光吸収層を含む断面図である。本実施形態の導波路型受光素子200は、図7の光吸収層4周辺の構造を変更した構造を有する。一方で、図2のa-a‘断面以外の構造を変更するものではない。なお、この点は以下の実施の形態においても同様である。
 導波路型受光素子200は、半導体埋め込み層7が埋め込まれる低屈折率材料層28をさらに備える。低屈折率材料層28で埋め込まれた結果、半導体埋め込み層7の光入射側端面23の面積は、光出射側端面24の面積よりも大きくなるように構成されている。また、低屈折率材料層28の屈折率は、半導体埋め込み層7の屈折率よりも小さい。これにより、半導体埋め込み層7の光入射側端面23に入射し直進したが光吸収層4に入射しなかった光を、半導体埋め込み層7と低屈折率材料層28の界面で全反射させることができる。光吸収層4に直接入射しなかった光の進路を光吸収層4へと変更することで、受光感度に寄与する光量を増やすことができ、実施の形態1よりもさらに受光感度を向上させることができる。
 ここで、一般的に、導波路型受光素子への光入射には、先球ファイバ(レンズドファイバとも呼ばれる)、または集光モジュール等の入射光学部品が用いられる。導波路型受光素子の端面から光を入射する際に、入射光学部品の特性上または実装上の制約から、光を無駄なく光吸収層に入射することは困難である。光吸収層に入射しなかった光は光電変換されず、さらなる受光感度の低下の原因となる。本実施形態では、光吸収層4に直接入射しなかった光も光電変換に寄与させることができ、この欠点を解決することができる。
 なお、低屈折率材料層28の材料としてはポリイミド、またはBCB(Benzo Cyclo Butene)等の有機樹脂材料を用いてもよい。
 なお、光吸収層4の側面と半導体埋め込み層7の側面の成す角度b、b‘に制限を設けるものではない。また、光吸収層4の光出射側端面26と低屈折率材料層28との間に半導体埋め込み層7が埋め込まれていてもよい。
実施の形態3
 図11は、本開示の実施の形態3に係る、導波路型受光素子の光吸収層を含む断面図である。導波路型受光素子300は、実施の形態2における低屈折率材料層28の外側を更に半導体埋め込み層7で埋め込んだ構造になっている。ポリイミド、BCBなどの有機樹脂材料を低屈折率材料層28に使用する場合、熱伝導率が半導体材料よりも小さく、放熱性が悪いため、特性悪化に繋がる恐れもある。本実施形態では、低屈折率材料層28で埋め込む箇所を限定することで、放熱性の面で、実施の形態2よりも有利な構造を実現している。
実施の形態4
 図12は、本開示の実施の形態4に係る、導波路型受光素子の光吸収層を含む断面図である。導波路型受光素子400は、光吸収層4の側部に、入射光20よりもバンドギャップ波長の大きい光導波路層29を備える。これにより、半導体埋め込み層7の光入射側端面23に入射し直進したが光吸収層4に入射しなかった光の少なくとも一部を、光吸収層4に向かって導波させることができる。このことにより、受光感度を向上させることができる。
実施の形態5
 図13は、本開示の実施の形態5に係る、導波路型受光素子の光吸収層を含む断面図である。導波路型受光素子500は、光吸収層4の光出射側端面26から出ていった光を再び光吸収層4に入射させるための光導波路層29をさらに備える。これにより、光出射側端面26から出ていった光を再利用することができるので、受光感度を向上させることができる。
 以上説明したように、本開示によれば、入射する光を効率的に光電変換し、受光感度を向上させることのできる導波路型受光素子を提供することができる。
〈請求項で使用する用語との対応〉
 実施の形態2から4において説明したように、半導体埋め込み層7の光入射側端面23は、光入射側端面23から光が直進しても光吸収層4に到達しない領域を有する。請求項では、これを第二領域と称する。反対に、光入射側端面23から光が直進することで光吸収層4に到達する領域を第一領域と称する。
 InP基板1;n型コンタクト層2;n型クラッド層3;光吸収層4;p型クラッド層5;p型コンタクト層6;半導体埋め込み層7;p型電極メタル8;裏面メタル9;パッシベーション膜10;反射防止膜11;n型電極メタル12;入射光20;リッジ構造21;エッチング部分22;光入射側端面23;光出射側端面24;光入射側端面25;光出射側端面26;低屈折率材料層28;光導波路層29;従来技術の導波路型受光素子90;点91;点92;導波路型受光素子100;点101;導波路型受光素子200;導波路型受光素子300;導波路型受光素子400;導波路型受光素子500

Claims (5)

  1.  入射した光を光電変換する光吸収層と、
     前記光吸収層が埋め込まれる半導体埋め込み層と、
     を備え、
     前記光吸収層の光入射側端面は、前記半導体埋め込み層の光入射側端面に平行でない角度を成すように構成され、
     前記半導体埋め込み層の屈折率は、前記光吸収層の屈折率よりも小さい導波路型受光素子。
  2.  前記半導体埋め込み層が埋め込まれる低屈折率材料層をさらに備え、
     前記低屈折率材料層の屈折率は、前記半導体埋め込み層の屈折率よりも小さく、
     前記半導体埋め込み層の光入射側端面の面積は、光出射側端面の面積よりも大きい、請求項1に記載の導波路型受光素子。
  3.  前記低屈折率材料層が埋め込まれる半導体埋め込み層をさらに備える、請求項2に記載の導波路型受光素子。
  4.  前記半導体埋め込み層の光入射側端面は、直進する前記光が前記光吸収層に到達する第一領域と、到達しない第二領域とを備え、
     前記第二領域に入射した光の少なくとも一部を、前記光吸収層に導波する光導波路層をさらに備える、請求項1に記載の導波路型受光素子。
  5.  光導波路層をさらに備え、
     前記光導波路層は、前記光吸収層の光出射側端面から出射した光を前記光吸収層へと導波する、請求項1に記載の導波路型受光素子。
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