JP6833288B2 - 回転慣性質量ダンパ - Google Patents

回転慣性質量ダンパ Download PDF

Info

Publication number
JP6833288B2
JP6833288B2 JP2017118577A JP2017118577A JP6833288B2 JP 6833288 B2 JP6833288 B2 JP 6833288B2 JP 2017118577 A JP2017118577 A JP 2017118577A JP 2017118577 A JP2017118577 A JP 2017118577A JP 6833288 B2 JP6833288 B2 JP 6833288B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
passages
passage
working fluid
inertial mass
branch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017118577A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019002513A (ja
Inventor
滋樹 中南
滋樹 中南
泰崇 高橋
泰崇 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aseismic Devices Co Ltd
Original Assignee
Aseismic Devices Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aseismic Devices Co Ltd filed Critical Aseismic Devices Co Ltd
Priority to JP2017118577A priority Critical patent/JP6833288B2/ja
Publication of JP2019002513A publication Critical patent/JP2019002513A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6833288B2 publication Critical patent/JP6833288B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

本発明は、回転マスの回転に伴って慣性質量を発生させる回転慣性質量ダンパに関する。
従来、この種の回転慣性質量ダンパとして、例えば特許文献1に開示されたものが知られている。この回転慣性質量ダンパは、筒状に形成された固定筒と、この固定筒に、軸線方向に移動自在に部分的に収容されたねじ軸と、このねじ軸に複数のボールを介して螺合するナットと、ナットに一体に取り付けられ、固定筒に回転自在に支持されるとともに、固定筒の外周に配置された筒状の回転マスを備えている。ねじ軸、ボール及びナットは、いわゆるボールねじを構成している。
以上の構成の回転慣性質量ダンパでは、固定筒及びねじ軸が、構造物の所定の第1及び第2部位にそれぞれ連結され、構造物の振動に伴う第1部位と第2部位の間の相対変位が固定筒及びねじ軸に伝達される。それに伴い、ねじ軸が固定筒に対して軸線方向に移動し、このねじ軸の移動が、ナットで回転運動に変換された状態で回転マスに伝達され、それにより回転マスが回転する。その結果、この回転マスの回転に伴って発生した慣性質量による慣性力が、回転慣性質量ダンパの反力となって第1及び第2部位に作用することにより、構造物の振動が抑制される。
特開2012−37005号公報
構造物に入力される振動波の特性は一定ではなく、その振幅の大きさや周波数はそのときどきで異なり、それに応じて、構造物の振動度合や振動数が変化する。これに対して、上述した従来の回転慣性質量ダンパでは、その構成から明らかなように、回転マスの回転に伴って発生する慣性質量を変更できないことにより、構造物の振動を適切に抑制することができないおそれがある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、回転マスの回転に伴って発生する慣性質量を変更でき、それにより、振動を適切に抑制することが可能な回転慣性質量ダンパを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は構造物に設置され、構造物の振動を抑制するための回転慣性質量ダンパであって、作動流体が充填されたシリンダと、シリンダ内に軸線方向に摺動自在に設けられ、シリンダ内を第1流体室と第2流体室に区画するピストンと、ピストンをバイパスし、第1及び第2流体室の一方に連通する集合通路、及び、集合通路から互いに並列に分岐し、第1及び第2流体室の他方に連通する複数の分岐通路を有し、集合通路及び分岐通路に作動流体が充填された連通路と、複数の分岐通路に対応して設けられた、回転自在の複数の回転マスと、複数の分岐通路の各々に設けられ、各々の分岐通路内の作動流体の流動を、対応する複数の回転マスの各々の回転運動に変換する流動変換機構と、集合通路及び複数の分岐通路に接続され、集合通路の連通先を複数の分岐通路のうちの1つの分岐通路に選択的に切り換える切換バルブと、構造物の振動に伴う所定部位間の相対変位を取得する相対変位取得手段と、制御装置と、を備え、シリンダ内のピストンの摺動により発生した1つの分岐通路内の作動流体の流動が1つの分岐通路に対応する回転マスの回転運動に流動変換機構で変換されるのに伴って発生する慣性質量が、複数の回転マスの間で互いに異なるように構成されており、制御装置は、取得された相対変位が大きいほど、回転マスによる慣性質量がより大きくなるよう、切換バルブを制御することを特徴とする。
この構成によれば、ピストンで区画されたシリンダ内の第1及び第2流体室の一方に、集合通路が連通するとともに、この集合通路から複数の分岐通路が互いに並列に分岐しており、これらの複数の分岐通路は、第1及び第2流体室の他方に連通している。複数の分岐通路内の作動流体の流動は、流動変換機構によって、複数の分岐通路に対応する複数の回転マスの回転運動に変換される。また、集合通路の連通先は、切換バルブにより複数の分岐通路の1つの分岐通路に、選択的に切り換えられる。
また、外力によりピストンがシリンダ内を第1及び第2流体室の一方側(他方側)に摺動すると、その一方の流体室内(他方の流体室内)の作動流体がピストンで集合通路(分岐通路)に押し出されるとともに、切換バルブで切り換えられた1つの分岐通路内に、他方の流体室側(一方の流体室側)への作動流体の流動が生じる。この作動流体の流動が流動変換機構で1つの分岐通路に対応する回転マスの回転運動に変換されるのに伴って発生する慣性質量は、複数の回転マスの間で互いに異なっている。また、制御装置により、切換バルブは、構造物の振動に伴う所定部位間の相対変位が大きいほど、回転マスによる慣性質量がより大きくなるように制御される。したがって、切換バルブによる集合通路の連通先の切換えによって、慣性質量を複数の回転マスの数分、変更でき、それにより振動を適切に抑制することが可能になる。
前記目的を達成するために、請求項2に係る発明による回転慣性質量ダンパは、構造物に設置され、構造物の振動を抑制するための回転慣性質量ダンパであって、作動流体が充填されたシリンダと、シリンダ内に軸線方向に摺動自在に設けられ、シリンダ内を第1流体室と第2流体室に区画するピストンと、ピストンをバイパスし、第1及び第2流体室に連通するとともに、作動流体が充填され、互いに並列に設けられた複数の連通路と、複数の連通路に対応して設けられた、回転自在の複数の回転マスと、複数の連通路の各々に設けられ、各々の連通路内の作動流体の流動を、対応する複数の回転マスの各々の回転運動に変換する流動変換機構と、複数の連通路のうちの少なくとも1つの開度を変更可能な開度変更機構と、構造物の振動に伴う所定部位間の相対変位を取得する相対変位取得手段と、制御装置と、を備え、開度変更機構は、複数の連通路の各々に設けられた複数のバルブを有し、複数のバルブにより複数の連通路のうちの1つの連通路が開放されるとともに、他のすべての連通路が閉鎖されているときに、シリンダ内のピストンの摺動により発生した1つの連通路内の作動流体の流動が流動変換機構で変換されることで1つの連通路に対応する回転マスが回転するのに伴って発生する慣性質量が、複数の回転マスの間で互いに異なるように構成されており、制御装置は、取得された相対変位が大きいほど、回転マスによる慣性質量がより大きくなるよう、複数のバルブの開閉を制御することを特徴とする。
この構成によれば、外力によりピストンがシリンダ内を第1及び第2流体室の一方側に摺動し、その一方の流体室内の作動流体がピストンで複数の連通路に押し出されると、複数の連通路内に、他方の流体室側への作動流体の流動が生じるとともに、この作動流体の流動が、複数の連通路に対応して設けられた複数の回転マスの各々の回転運動に変換される。この場合、複数の連通路のうちの少なくとも1つの開度を開度変更機構で変更することにより、複数の連通路内をそれぞれ流動する作動流体の流量を変化させ、複数の回転マスの各々の回転量を変化させることによって、回転マスの回転に伴って発生する慣性質量を変更でき、それにより振動を適切に抑制することが可能になる。
また、上記の構成によれば、バルブにより複数の連通路のうちの1つの連通路が開放されるとともに、他のすべての連通路が閉鎖されているときに、シリンダ内のピストンの摺動により発生した1つの連通路内の作動流体の流動が流動変換機構で変換されることで1つの連通路に対応する回転マスが回転するのに伴って発生する慣性質量が、複数の回転マスの間で互いに異なるように構成されている。また、制御装置により、複数のバルブは、構造物の振動に伴う所定部位間の相対変位が大きいほど、回転マスによる慣性質量がより大きくなるように開閉が制御される。これにより、回転慣性質量ダンパの慣性質量をきめ細かく変更することができる。
請求項に係る発明は、請求項1又は2に記載の回転慣性質量ダンパにおいて、流動変換機構は歯車モータを有することを特徴とする。
この構成によれば、分岐通路内や連通路内の作動流体の流動を回転マスの回転運動に適切に変換することができる。
本発明の第1実施形態による回転慣性質量ダンパを示す断面図である。 図1の回転慣性質量ダンパの切換バルブなどを、その弁体が、(a)第1開放位置にある場合について、(b)第2開放位置にある場合について、(c)第3開放位置にある場合について、それぞれ示す断面図である。 図2の切換バルブや、これを制御するための制御装置を示すブロック図である。 図1の回転慣性質量ダンパを、これを適用した構造物の一部とともに概略的に示す図である。 本発明の第2実施形態による回転慣性質量ダンパを示す断面図である。 図5の回転慣性質量ダンパの第1〜第3バルブや、これを制御するための制御装置を示すブロック図である。 図5の回転慣性質量ダンパを、これを適用した構造物の一部とともに概略的に示す図である。 実施形態の変形例による回転慣性質量ダンパの一部を示すモデル図である。 図8とは異なる変形例による回転慣性質量ダンパの一部を示すモデル図である。 図9とは異なる変形例による回転慣性質量ダンパの一部を示すモデル図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。図1に示す本発明の第1実施形態による回転慣性質量ダンパ1は、シリンダ2と、シリンダ2内に軸線方向に摺動自在に設けられたピストン3と、ピストン3と一体のピストンロッド4を備えている。
シリンダ2は、円筒状の周壁2aと、周壁2aの軸線方向の両端部にそれぞれ設けられた円板状の第1端壁2b及び第2端壁2cを、一体に有している。これらの周壁2a、第1及び第2端壁2b、2cで画成された空間は、ピストン3によって第1流体室2dと第2流体室2eに区画されている。第1及び第2流体室2d、2eには、作動流体HFが充填されており、作動流体HFは、粘性を有する適当な流体、例えばシリコンオイルで構成されている。
また、シリンダ2の第1端壁2bには、軸線方向に外方に突出する凸部2fが同心状に一体に設けられている。凸部2fの内側には、ピストンロッド4を部分的に収容するための空間が形成されており、凸部2fの第1端壁2bと反対側の端部には、自在継手を介して、第1取付具FL1が設けられている。さらに、上記の第1及び第2端壁2b、2cの中心には、ロッド案内孔2g、2hがそれぞれ形成されている。ピストンロッド4は、シリンダ2内に軸線方向に延び、その軸線方向の中央部がピストン3に一体に連結されており、ロッド案内孔2g、2hにシールを介して液密に挿入されている。また、ピストンロッド4の一端部は、凸部2f内の空間に収容され、ピストンロッド4の凸部2fと反対側の部分は、第2端壁2cから外方に延びており、ピストンロッド4の他端部には、自在継手を介して、第2取付具FL2が設けられている。
また、ピストン3の外周面は、シールを介して、シリンダ2の周壁2aの内周面に液密に接しており、ピストン3の径方向の外端部には、軸線方向に貫通する複数の第1連通孔3a及び第2連通孔3b(それぞれ1つのみ図示)が形成されている。第1及び第2連通孔3a、3bの各々は、第1及び第2流体室2d、2eに連通しており、第1連通孔3aには第1リリーフ弁11が、第2連通孔3bには第2リリーフ弁12が、それぞれ設けられている。
第1リリーフ弁11は、いわゆる常閉弁として構成され、弁体と、これを閉弁方向に付勢するばねを有しており、第1流体室2d内の作動流体HFの圧力が所定の上限値よりも小さいときには、第1連通孔3aを閉鎖し、上限値に達したときには、第1連通孔3aを開放する。これにより、第1及び第2流体室2d、2eが第1連通孔3aを介して互いに連通し、第1流体室2d内の作動流体HFの圧力が、第2流体室2e側に逃がされることによって、上記の上限値以下に制限される。
同様に、第2リリーフ弁12は、弁体と、これを閉弁方向に付勢するばねを有しており、第2流体室2e内の作動流体HFの圧力が上限値よりも小さいときには、第2連通孔3bを閉鎖し、上限値に達したときには、第2連通孔3bを開放する。これにより、第1及び第2流体室2d、2eが第2連通孔3bを介して互いに連通し、第2流体室2e内の圧力が、第1流体室2d側に逃がされることによって、上限値以下に制限される。なお、第1及び第2リリーフ弁11、12の上限値を互いに異なる値に設定してもよい。
また、ピストン3は、図1に示すシリンダ2内の所定の中立位置を初期位置としており、外力が一度も入力されていないときには、この中立位置に位置している。
また、回転慣性質量ダンパ1は、シリンダ2に接続された連通路5と、連通路5に設けられた切換バルブ6と、連通路5の後述する第1〜第3分岐通路5c〜5eの各々に設けられた歯車モータMと、第1〜第3分岐通路5c〜5eにそれぞれ対応して設けられた第1〜第3回転マス21A〜21Cを備えている。回転慣性質量ダンパ1は、入力された振動に対して第1〜第3回転マス21A〜21Cを選択的に回転させることにより、この回転マスの回転に伴って発生する慣性質量(等価質量:入力された振動(外力)に対する軸線方向の慣性質量)を変更可能に構成されている。
上記の連通路5は、第1集合通路5aと、第2集合通路5bと、第1及び第2集合通路5a、5bから分岐するとともに、互いに並列に設けられた第1分岐通路5c、第2分岐通路5d、及び第3分岐通路5eを有している。各通路5a〜5eは、例えば円形の断面を有する金属管で構成されており、作動流体HFが充填されている。なお、図1では便宜上、第1及び第2集合通路5a、5bならびに第1〜第3分岐通路5c〜5e内の作動流体HFの符号の図示を省略している。
また、第1及び第2集合通路5a、5bの一端部は、ピストン3が摺動可能なシリンダ2内の範囲の全体において、ピストン3をバイパスし、第1及び第2流体室2d、2eにそれぞれ連通している。さらに、第1及び第2集合通路5a、5bならびに第1〜第3分岐通路5c〜5eの横断面積(作動流体HFが流れる方向に直交する面の面積)は、互いに同じ値に設定されるとともに、シリンダ2の横断面積(軸線方向に直交する面の面積)よりも小さな値に設定されている。
切換バルブ6は、いわゆる四方型のロータリーバルブであり、第1集合通路5aの連通先を第1〜第3分岐通路5c〜5eに選択的に切り換えるように構成されており、弁箱15と、弁箱15に収容された弁体16と、弁体16に連結された電気モータ(図示せず)を有している。弁箱15には、その内側に円柱状の収容穴15aが設けられるとともに、その壁部に、第1連通口15b、第2連通口15c、第3連通口15d及び第4連通口15eが、収容穴15aに連通するように形成されている。また、弁箱15は、第1集合通路5aの他端部及び第1〜第3分岐通路5c〜5eの一端部に接続されており、第1〜第4連通口15b〜15eは、第1集合通路5a及び第1〜第3分岐通路5c〜5eにそれぞれ連通している。第1〜第3分岐通路5c〜5eの他端部は、第2集合通路5bを介して、第2流体室2eに連通している。
弁体16は、円柱状に形成されるとともに、径方向に貫通する連通孔16aが形成されており、シール(図示せず)を介して、収容穴15aに液密に嵌合している。また、弁体16は、図2(a)に示す第1開放位置と、図2(b)に示す第2開放位置と、図2(c)に示す第3開放位置との間で回動自在である。
図2(a)に示すように、弁体16が第1開放位置にあるときには、弁体16の連通孔16aが、弁箱15の第1及び第2連通口15b、15cに連通し、それにより、第1分岐通路5cが開放されるとともに、第2及び第3分岐通路5d、5eが同時に閉鎖されることによって、第1集合通路5aの連通先が第1分岐通路5cに切り換えられる。その結果、第1及び第2流体室2d、2eが、第1及び第2集合通路5a、5bならびに第1分岐通路5cを介して、互いに連通する。
また、図2(b)に示すように、弁体16が第2開放位置にあるときには、弁体16の連通孔16aが、第1及び第3連通口15b、15dに連通し、それにより、第2分岐通路5dが開放されるとともに、第1及び第3分岐通路5c、5eが同時に閉鎖されることによって、第1集合通路5aの連通先が第2分岐通路5dに切り換えられる。その結果、第1及び第2流体室2d、2eが、第1及び第2集合通路5a、5bならびに第2分岐通路5dを介して、互いに連通する。
さらに、図2(c)に示すように、弁体16が第3開放位置にあるときには、弁体16の連通孔16aが、第1及び第4連通口15b、15eに連通し、それにより、第3分岐通路5eが開放されるとともに、第1及び第2分岐通路5c、5dが同時に閉鎖されることによって、第1集合通路5aの連通先が第3分岐通路5eに切り換えられる。その結果、第1及び第2流体室2d、2eが、第1及び第2集合通路5a、5bならびに第3分岐通路5eを介して、互いに連通する。
図3に示すように、電気モータを含む切換バルブ6は、制御装置31に接続されている。制御装置31は、電源や、電気回路、CPU、RAM、ROM、I/Oインターフェースなどの組み合わせで構成されており、切換バルブ6の動作を制御する。
前記歯車モータMは、例えば外接歯車型のものであり、ケーシング22と、ケーシング22に収容された第1ギヤ23及び第2ギヤ24を有している。なお、歯車モータMとして内接歯車型のものを用いてもよい。また、第1〜第3分岐通路5c〜5eにそれぞれ設けられた歯車モータMは、互いにまったく同じ構成(構成要素・容量)を有しているので、図1では便宜上、第1及び第2分岐通路5c、5dに設けられた歯車モータMの構成要素の符号の図示を省略している。
ケーシング22は、第1〜第3分岐通路5c〜5eのうちの対応する分岐通路(以下「対応分岐通路」という)の中央部に一体に設けられており、互いに対向する2つの出入口22a、22bを介して、対応分岐通路内に連通している。また、第1及び第2ギヤ23、24はそれぞれ、スパーギヤで構成され、第1及び第2回転軸25、26に一体に設けられるとともに、互いに噛み合っている。第1及び第2回転軸25、26はそれぞれ、対応分岐通路に直交する方向に水平に延び、ケーシング22に回転自在に支持されており、第1回転軸25はケーシング22の外部に突出している。
また、第1及び第2ギヤ23、24の互いの噛合い部分は、ケーシング22の出入口22a、22bに臨んでいる。さらに、ケーシング22から突出した第1回転軸25の部分には、前記第1〜第3回転マス21A〜21Cのうちの対応する回転マスが同軸状に一体に設けられている。すなわち、第1分岐通路5cに設けられた歯車モータMの第1回転軸25には、第1回転マス21Aが同軸状に一体に設けられており、第2及び第3分岐通路5d、5eにそれぞれ設けられた歯車モータM、Mの第1回転軸25、25にはそれぞれ、第2及び第3回転マス21B、21Cが同軸状に一体に設けられている。
第1〜第3回転マス21A〜21Cは、比重の比較的大きな材料、例えば鉄で構成され、円板状に形成されており、それらの実質量は、第1回転マス21A<第2回転マス21B<第3回転マス21Cの関係が成立するように、設定されている。
また、回転慣性質量ダンパ1は、例えば、図4に示すように、構造物Bの上下の梁BU、BDに連結される。この場合、回転慣性質量ダンパ1の第1及び第2取付具FL1、FL2は、第1連結部材EN1及び第2連結部材EN2にそれぞれ取り付けられる。これらの第1及び第2連結部材EN1、EN2は、剛性が比較的高い材料、例えば鋼材で構成され、上下の梁BU、BDにそれぞれ取り付けられており、上梁BUから下方に、下梁BDから上方に、それぞれ延びる。以上により、回転慣性質量ダンパ1のシリンダ2及びピストンロッド4はそれぞれ、第1及び第2連結部材EN1、EN2を介して、上下の梁BU、BDに連結され、回転慣性質量ダンパ1は上下の梁BU、BDの間に水平に延びる。
なお、図4では便宜上、連通路5などの一部の構成要素の図示を省略している。また、構造物Bへの回転慣性質量ダンパ1の連結手法は任意であり、他の適当な手法(連結する構造物Bの部位を含む)を採用してもよいことは、もちろんである。
次に、回転慣性質量ダンパ1の動作について説明する。構造物Bが振動するのに伴い、上下の梁BU、BDの間に水平方向の相対変位が発生すると、この相対変位が、第1及び第2連結部材EN1、EN2を介して、シリンダ2及びピストンロッド4に外力として伝達されることにより、シリンダ2とピストンロッド4が軸線方向に相対的に移動し、ピストン3がシリンダ2内を摺動する。
この場合、切換バルブ6により第1集合通路5aの連通先として第1分岐通路5cが選択されており(図2(a)参照)、かつ、ピストン3が第1流体室2d側(図1の左方)に摺動したときには、第1流体室2d内の作動流体HFの一部が、ピストン3で第1集合通路5aに押し出されることによって、第1分岐通路5c内に、第2流体室2e側(右方)への作動流体HFの流動が生じる。これとは逆に、ピストン3が第2流体室2e側(右方)に摺動したときには、第2流体室2e内の作動流体HFの一部が、ピストン3で第2集合通路5bに押し出されることによって、第1分岐通路5c内に第1流体室2d側(左方)への作動流体HFの流動が生じる。
第1分岐通路5c内の作動流体HFの流動は、対応する歯車モータMにより回転運動に変換され、その第1及び第2ギヤ23、24、ならびに、第1ギヤ23と一体の第1回転軸25及び第1回転マス21Aが回転する。これに伴い、第1回転マス21Aによる慣性質量Mr1(等価質量)と、第1分岐通路5c内の作動流体HFによる慣性質量Mh1(等価質量)とを合わせた慣性質量が発生する。この場合、前者Mr1及び後者Mh1は、次式(1)及び(2)によりそれぞれ表される。
Mr1=(2π/Xm)2・Im1
={(2π2(d/2)2/vm}2・Im1 ……(1)
Mh1=ρ・Ae1・l1・α12 ……(2)
式(1)において、Xmは、作動流体HFの流動により歯車モータMが1回転するのに要する、シリンダ2に対するピストン3の移動量であり、ボールねじ機構を用いたマスダンパにおけるボールねじのリード長Ldに相当する。また、dはピストン3の直径であり、vmは、歯車モータMに、その1回転当たりに流入する粘性流体HFの容積(押しのけ容積)である。さらに、Im1は、第1回転マス21Aの慣性モーメントであり、第1回転マス21Aの実質量及び径によって定まる。
式(2)において、ρは作動流体HFの密度であり、Ae1は第1分岐通路5cの横断面積、l1は第1分岐通路5cの長さであって、α1は、第1分岐通路5cの横断面積Ae1に対するピストン3の横断面積の比である。また、作動流体HFが第1分岐通路5c内を流動するのに伴って、作動流体HFの粘性抵抗による反力が発生する。
また、切換バルブ6により第1集合通路5aの連通先として第2分岐通路5dが選択されているとき(図2(b)参照)には、ピストン3が第1及び第2流体室2d、2eの一方側に摺動するのに伴い、この一方の流体室内の作動流体HFが同様に、対応する第1及び第2集合通路5a、5bの一方に押し出され、それにより、第2分岐通路5d内に、他方の流体室側への作動流体HFの流動が生じる。第2分岐通路5d内の作動流体HFの流動は、対応する歯車モータMにより回転運動に変換され、それにより第2回転マス21Bが回転する。これに伴い、第1回転マス21Aよりも大きな第2回転マス21Bによる慣性質量Mr2(等価質量)と、第2分岐通路5d内の作動流体HFによる慣性質量Mh2(等価質量)とを合わせた慣性質量が発生する。この場合、前者Mr2及び後者Mh2は、次式(3)及び(4)によりそれぞれ表される。
Mr2=(2π/Xm)2・Im2
={(2π2(d/2)2/vm}2・Im2 ……(3)
Mh2=ρ・Ae2・l2・α22 ……(4)
式(3)において、Im2は、第2回転マス21Bの慣性モーメントであり、第2回転マス21Bの実質量及び径によって定まる。その他のパラメータは上述したとおりである。式(4)において、Ae2は第2分岐通路5dの横断面積、l2は第2分岐通路5dの長さであって、α2は、第2分岐通路5dの横断面積Ae2に対するピストン3の横断面積の比であり、その他のパラメータは上述したとおりである。また、作動流体HFが第2分岐通路5d内を流動するのに伴って、作動流体HFの粘性抵抗による反力が発生する。
さらに、切換バルブ6により第1集合通路5aの連通先として第3分岐通路5eが選択されているとき(図2(c)参照)には、ピストン3が第1及び第2流体室2d、2eの一方側に摺動するのに伴い、この一方の流体室内の作動流体HFが同様に、対応する第1及び第2集合通路5a、5bの一方に押し出され、それにより、第3分岐通路5e内に、他方の流体室側への作動流体HFの流動が生じる。第3分岐通路5e内の作動流体HFの流動は、対応する歯車モータMにより回転運動に変換され、それにより第3回転マス21Cが回転する。これに伴い、第2回転マス21Bよりも大きな第3回転マス21Cによる慣性質量Mr3(等価質量)と、第3分岐通路5e内の作動流体HFによる慣性質量Mh3(等価質量)とを合わせた慣性質量が発生する。この場合、前者Mr3及び後者Mh3は、次式(5)及び(6)によりそれぞれ表される。
Mr3=(2π/Xm)2・Im3
={(2π2(d/2)2/vm}2・Im3 ……(5)
Mh3=ρ・Ae3・l3・α32 ……(6)
式(5)において、Im3は、第3回転マス21Cの慣性モーメントであり、第3回転マス21Cの実質量及び径によって定まる。式(6)において、Ae3は第3分岐通路5eの横断面積、l3は第3分岐通路5eの長さであって、α3は、第3分岐通路5eの横断面積Ae3に対するピストン3の横断面積の比である。また、作動流体HFが第3分岐通路5e内を流動するのに伴って、作動流体HFの粘性抵抗による反力が発生する。
制御装置31は、例えば、センサなどを用いて取得(検出又は算出)された構造物Bの振動による上下の梁BU、BDの間の相対変位に応じて、切換バルブ6の動作を制御し、それにより、第1集合通路5aの連通先として、この上下の梁BU、BDの間の相対変位が比較的小さいときには第1分岐通路5cが選択され、中程度のときには第2分岐通路5dが、比較的大きいときには第3分岐通路5eが、それぞれ選択される。その結果、上下の梁BU、BDの間の相対変位が大きいほど、回転慣性質量ダンパ1のより大きな慣性質量による反力が発生する。
なお、回転慣性質量ダンパ1を、比較的剛性の低い部材を介して上下の梁BU、BDに連結し、それにより付加振動系を構成してもよい。
以上のように、第1実施形態によれば、外力によりピストン3がシリンダ2内を第1及び第2流体室2d、2eの一方側(他方側)に摺動すると、その一方の流体室内(他方の流体室内)の作動流体HFが、一方の流体室に対応する第1及び第2集合通路5a、5bの一方にピストン3で押し出されるとともに、切換バルブ6で切り換えられた第1〜第3分岐通路5c〜5eのうちの1つの分岐通路内に、他方の流体室側(一方の流体室側)への作動流体HFの流動が生じる。この作動流体HFの流動が歯車モータMで回転マスの回転運動に変換されるのに伴って発生する回転慣性質量ダンパ1の慣性質量は、第1〜第3回転マス21A〜21Cの間で互いに異なっている。したがって、切換バルブ6による第1集合通路5aの連通先の切換えによって、回転慣性質量ダンパ1の慣性質量を、第1〜第3回転マス21A〜21Cの数分、すなわち3段階に変更でき、それにより振動を適切に抑制することが可能になる。
なお、第1実施形態では、本発明における分岐通路の数は、3つ(第1〜第3分岐通路5c〜5e)であるが、2つ又は4つ以上でもよい。また、第1実施形態では、第1〜第3分岐通路5c〜5eを第2流体室2eに、互いに共通の第2集合通路5bを介して連通させているが、第2集合通路5bを削除するとともに、互いに別個に連通させてもよい。さらに、第1実施形態では、切換バルブ6を、第1集合通路5a側に設けているが、第2集合通路5b側に設けてもよい。この場合、第1集合通路5aを削除するとともに、第1流体室2dに第1〜第3分岐通路5c〜5eを、互いに別個に連通させてもよい。また、第1実施形態では、切換バルブ6を、ロータリーバルブで構成しているが、他の適当なバルブ、例えば、スプールバルブで構成してもよい。
また、第1実施形態では、切換バルブ6を、制御装置31で駆動されるように構成しているが、ピストンロッド4に連結され、ピストン3と連動する駆動機構で駆動されるように構成してもよく、第1及び第2流体室2d、2e内の作動流体HFの圧力を用いて駆動されるように構成してもよい(例えば、本出願人による特願2017−096599号など参照)。
次に、図5〜図7を参照しながら、本発明の第2実施形態による回転慣性質量ダンパ41について説明する。この回転慣性質量ダンパ41は、第1実施形態と比較して、切換バルブ6に代えて、第1〜第3分岐通路5c〜5eにそれぞれ設けられた第1〜第3バルブ42〜44を備える点が、主に異なっている。図5において、第1実施形態と同じ構成要素については、同じ符号を付しており、便宜上、歯車モータMの構成要素の符号を省略している。以下、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
第1〜第3分岐通路5c〜5eの一端部は、第1実施形態の場合と異なり、第1集合通路5aに直接、連通している。第1〜第3バルブ42〜44は、例えば、全開及び全閉に択一的に制御可能な電磁バルブで構成されており、第1〜第3分岐通路5c〜5eを開放/閉鎖可能である。また、第1〜第3バルブ42〜44には、図6に示す制御装置51が接続されており、制御装置51は、前述した第1実施形態の制御装置31と同様に構成され、第1〜第3バルブ42〜44の開閉を制御する。
また、回転慣性質量ダンパ41のシリンダ2及びピストンロッド4はそれぞれ、例えば、第1実施形態と同様、図7に示すように、第1及び第2連結部材EN1、EN2を介して構造物Bの上下の梁BU、BDに連結される。なお、図7では便宜上、連通路5などの一部の構成要素の図示を省略している。また、構造物Bへの回転慣性質量ダンパ41の連結手法は任意であり、他の適当な手法(連結する構造物の部位を含む)を採用してもよいことは、もちろんである。
次に、回転慣性質量ダンパ41の動作について説明する。第1実施形態の場合と同様、構造物Bの振動に伴って発生した上下の梁BU、BDの間の水平方向の相対変位が、第1及び第2連結部材EN1、EN2を介して、シリンダ2及びピストンロッド4に外力として伝達されることにより、シリンダ2とピストンロッド4が軸線方向に相対的に移動し、ピストン3がシリンダ2内を摺動する。
この場合、第1〜第3バルブ42〜44の開閉を次の第1〜第7モードで制御することによって、第1〜第3回転マス21A〜21Cの回転に伴って発生する回転慣性質量ダンパ41の慣性質量を、7段階に変更することができる。以下、この点について順に説明する。
[第1モード]
第1モードでは、第1バルブ42を開弁する(第1分岐通路5c:開放)とともに、第2及び第3バルブ43、44の両方を閉弁する(第2及び第3分岐通路5d、5e:閉鎖)。第1モード中、ピストン3が第1及び第2流体室2d、2eの一方側に摺動するのに伴い、この一方の流体室内の作動流体HFが、対応する第1及び第2集合通路5a、5bの一方に押し出され、それにより、第1分岐通路5c内に、他方の流体室側への作動流体HFの流動が生じる。第1分岐通路5c内の作動流体HFの流動は、対応する歯車モータMにより回転運動に変換されることによって、第1回転マス21Aが回転する。これに伴い、第1実施形態の場合と同様、第1回転マス21Aによる慣性質量Mr1(前記式(1))と、第1分岐通路5c内の作動流体HFによる慣性質量Mh1(前記式(2))とを合わせた慣性質量が発生するとともに、作動流体HFの粘性抵抗による反力が発生する。
[第2モード]
第2モードでは、第2バルブ43を開弁する(第2分岐通路5d:開放)とともに、第1及び第3バルブ42、44の両方を閉弁する(第1及び第3分岐通路5c、5e:閉鎖)。第2モード中、ピストン3がシリンダ2内を摺動するのに伴い、第2分岐通路5d内に作動流体HFの流動が生じ、この作動流体HFの流動が対応する歯車モータMで回転運動に変換されることによって、第2回転マス21Bが回転する。これに伴い、第1実施形態の場合と同様、第2回転マス21Bによる慣性質量Mr2(前記式(3))と、第2分岐通路5d内の作動流体HFによる慣性質量Mh2(前記式(4))とを合わせた慣性質量が発生するとともに、作動流体HFの粘性抵抗による反力が発生する。
[第3モード]
第3モードでは、第3バルブ44を開弁する(第3分岐通路5e:開放)とともに、第1及び第2バルブ42、43の両方を閉弁する(第1及び第2分岐通路5c、5d:閉鎖)。第3モード中、ピストン3がシリンダ2内を摺動するのに伴い、第3分岐通路5e内に作動流体HFの流動が生じ、この作動流体HFの流動が対応する歯車モータMで回転運動に変換されることによって、第3回転マス21Cが回転する。これに伴い、第1実施形態の場合と同様、第3回転マス21Cによる慣性質量Mr3(前記式(5))と、第3分岐通路5e内の作動流体HFによる慣性質量Mh3(前記式(6))とを合わせた慣性質量が発生するとともに、作動流体HFの粘性抵抗による反力が発生する。
[第4モード]
第4モードでは、第1及び第2バルブ42、43を開弁する(第1及び第2分岐通路5c、5d:開放)とともに、第3バルブ44を閉弁する(第3分岐通路5e:閉鎖)。第4モード中、ピストン3がシリンダ2内を摺動するのに伴い、第1及び第2分岐通路5c、5d内に作動流体HFの流動が生じ、この作動流体HFの流動が対応する歯車モータMで回転運動に変換されることによって、第1及び第2回転マス21A、21Bが回転する。これに伴い、第1回転マス21Aによる慣性質量Mr1と、第2回転マス21Bによる慣性質量Mr2と、第1分岐通路5c内の作動流体HFによる慣性質量Mh1と、第2分岐通路5d内の作動流体HFによる慣性質量Mh2とを合わせた慣性質量が発生する。また、作動流体HFが第1及び第2分岐通路5c、5d内を流動するのに伴って、作動流体HFの粘性抵抗による反力が発生する。
また、第4モード中には、第1回転マス21Aによる慣性質量Mr1及び第2回転マス21Bによる慣性質量Mr2は、前記式(1)及び(3)ではなく、次式(7)及び(8)でそれぞれ表される。なお、作動流体HFによる慣性質量Mh1及びMh2は、前記式(2)及び(4)でそれぞれ表される。
Mr1={(2π2(d/2)2/(vm+vm)}2・Im1 ……(7)
Mr2={(2π2(d/2)2/(vm+vm)}2・Im2 ……(8)
これらの式(7)及び(8)から明らかなように、これらの慣性質量Mr1、Mr2の和は、前記式(1)及び(3)でそれぞれ表される慣性質量Mr1、Mr2よりも小さくなる。これは、シリンダ2に対するピストン3の移動量に対して、各歯車モータMに流入する作動流体HFの流量が小さくなるためである。
[第5モード]
第5モードでは、第1及び第3バルブ42、44の両方を開弁する(第1及び第3分岐通路5c、5e:開放)とともに、第2バルブ43を閉弁する(第2分岐通路5d:閉鎖)。第5モード中、ピストン3がシリンダ2内を摺動するのに伴い、第1及び第3分岐通路5c、5e内に作動流体HFの流動が生じ、この作動流体HFの流動が対応する歯車モータMで回転運動に変換されることによって、第1及び第3回転マス21A、21Cが回転する。これに伴い、第1回転マス21Aによる慣性質量Mr1と、第3回転マス21Cによる慣性質量Mr3と、第1分岐通路5c内の作動流体HFによる慣性質量Mh1と、第3分岐通路5e内の作動流体HFによる慣性質量Mh3とを合わせた慣性質量が発生する。また、作動流体HFが第1及び第3分岐通路5c、5e内を流動するのに伴って、作動流体HFの粘性抵抗による反力が発生する。
また、第5モード中には、第1回転マス21Aによる慣性質量Mr1及び第3回転マス21Cによる慣性質量Mr3は、前記式(1)及び(5)ではなく、上記式(7)及び次式(9)でそれぞれ表される。なお、作動流体HFによる慣性質量Mh1及びMh3は、前記式(2)及び(6)でそれぞれ表される。
Mr3={(2π2(d/2)2/(vm+vm)}2・Im3 ……(9)
これらの式(7)及び(9)から明らかなように、これらの慣性質量Mr1、Mr3の和は、前記式(1)及び(5)でそれぞれ表される慣性質量Mr1、Mr3よりも小さくなる。これは、第4モードで述べた理由と同じ理由による。
[第6モード]
第6モードでは、第2及び第3バルブ43、44の両方を開弁する(第2及び第3分岐通路5d、5e:開放)とともに、第1バルブ42を閉弁する(第1分岐通路5c:閉鎖)。第6モード中、ピストン3がシリンダ2内を摺動するのに伴い、第2及び第3分岐通路5d、5e内に作動流体HFの流動が生じ、この作動流体HFの流動が対応する歯車モータMで回転運動に変換されることによって、第2及び第3回転マス21B、21Cが回転する。これに伴い、第2回転マス21Bによる慣性質量Mr2と、第3回転マス21Cによる慣性質量Mr3と、第2分岐通路5d内の作動流体HFによる慣性質量Mh2と、第3分岐通路5e内の作動流体HFによる慣性質量Mh3とを合わせた慣性質量が発生する。また、作動流体HFが第2及び第3分岐通路5d、5e内を流動するのに伴って、作動流体HFの粘性抵抗による反力が発生する。
また、第6モード中には、第2回転マス21Bによる慣性質量Mr2及び第3回転マス21Cによる慣性質量Mr3は、前記式(3)及び(5)ではなく、上記式(8)及び(9)でそれぞれ表される。なお、作動流体HFによる慣性質量Mh2及びMh3は、前記式(4)及び(6)でそれぞれ表される。
[第7モード]
第7モードでは、第1、第2及び第3バルブ42、43、44をいずれも開弁する(第1〜第3分岐通路5c〜5e:開放)。第7モード中、ピストン3がシリンダ2内を摺動するのに伴い、第1〜第3分岐通路5c〜5e内に作動流体HFの流動が生じ、この作動流体HFの流動が対応する歯車モータMで回転運動に変換されることによって、第1、第2及び第3回転マス21A、21B、21Cがすべて回転する。これに伴い、第1回転マス21Aによる慣性質量Mr1と、第2回転マス21Bによる慣性質量Mr2と、第3回転マス21Cによる慣性質量Mr3と、第1分岐通路5c内の作動流体HFによる慣性質量Mh1と、第2分岐通路5d内の作動流体HFによる慣性質量Mh2と、第3分岐通路5e内の作動流体HFによる慣性質量Mh3とを合わせた慣性質量が発生する。また、作動流体HFが第1〜第3分岐通路5c〜5e内を流動するのに伴って、作動流体HFの粘性抵抗による反力が発生する。
また、第7モード中には、第1回転マス21Aによる慣性質量Mr1、第2回転マス21Bによる慣性質量Mr2及び第3回転マス21Cによる慣性質量Mr3は、次式(10)、(11)及び(12)でそれぞれ表される。なお、作動流体HFによる慣性質量Mh1、Mh2及びMh3は、前記式(2)、(4)及び(6)でそれぞれ表される。
Mr1={(2π2(d/2)2/(vm+vm+vm)}2・Im1 ……(10)
Mr2={(2π2(d/2)2/(vm+vm+vm)}2・Im2 ……(11)
Mr3={(2π2(d/2)2/(vm+vm+vm)}2・Im3 ……(12)
以上の第1〜第7モードの各々における回転慣性質量ダンパ41の慣性質量の間には、「第7モード<第4モード<第5モード<第6モード<第1モード<第2モード<第3モード」という大小関係が成立する。
前記制御装置51は、例えば、センサなどを用いて取得(検出又は算出)された構造物Bの振動による上下の梁BU、BDの間の相対変位に応じて、第1〜第3バルブ42〜44の開閉を第1〜第7モードにより制御する。これにより、上下の梁BU、BDの間の相対変位が大きいほど、回転慣性質量ダンパ41のより大きな慣性質量による反力が発生する。
なお、回転慣性質量ダンパ41を、剛性が比較的低い部材を介して上下の梁BU、BDに連結し、それにより付加振動系を構成してもよいことは、第1実施形態の場合と同様である。
以上のように、第2実施形態によれば、外力によりピストン3がシリンダ2内を第1及び第2流体室2d、2eの一方側に摺動し、その一方の流体室内の作動流体HFがピストン3で第1〜第3分岐通路5c〜5eに押し出されると、これらの分岐通路5c〜5e内に、他方の流体室側への作動流体HFの流動が生じるとともに、この作動流体HFの流動が、第1〜第3分岐通路5c〜5eにそれぞれ対応して設けられた第1〜第3回転マス21A〜21Cの各々の回転運動に変換される。
また、第1〜第3バルブ42〜44が第1〜第3分岐通路5c〜5eにそれぞれ設けられており、前述した第1〜第3モード中に第1〜第3回転マス21A〜21Cがそれぞれ回転するのに伴って発生する回転慣性質量ダンパ41の慣性質量が、これらの回転マス21A〜21Cの間で互いに異なっている。さらに、前述した第1〜第7モードによる第1〜第3バルブ42〜44の制御によって、回転マスの回転に伴って発生する回転慣性質量ダンパ41の慣性質量を7段階に、第1実施形態の場合よりもきめ細かく変更でき、それにより振動を適切に抑制することが可能になる。
なお、第2実施形態では、本発明における複数の連通路の数は、3つ(第1〜第3分岐通路5c〜5e)であるが、2つ又は4つ以上でもよい。また、第2実施形態では、第1〜第3分岐通路5c〜5eをそれぞれ第1及び第2流体室2d、2eに、第1及び第2集合通路5a、5bを介して連通させているが、第1及び第2集合通路5a、5bの少なくとも一方を削除するとともに、この少なくとも一方に対応する第1及び第2流体室2d、2eの少なくとも一方に、第1〜第3分岐通路5c〜5eを互いに別個に連通させてもよい。
さらに、第2実施形態では、第1〜第3回転マス21A〜21Cの実質量を、互いに異なる値に設定しているが、互いに同じ値に、あるいは、これらの2つを互いに同じ値に、設定してもよい。また、第2実施形態では、第1〜第3バルブ42〜44を設けているが、これらの1つ又は2つを省略してもよい。すなわち、本発明には、複数の連通路の少なくとも1つにバルブを設けた構成が含まれる。さらに、第2実施形態では、第1〜第3バルブ42〜44を、全開及び全閉に択一的に制御可能な電磁バルブで構成しているが、流体圧で作動するバルブで構成してもよく、あるいは、その開度を連続的に変更可能なバルブ(電磁バルブ・流体圧作動式のバルブ)で構成してもよい。
このように第1〜第3バルブ42〜44を、その開度を連続的に変更可能なバルブで構成した場合、これらのバルブ42〜44の少なくとも1つの開度を、全閉と全開の間の中間開度に制御してもよい。この場合、第1バルブ42を全開にし、第2及び第3バルブ43、44を中間開度に制御した場合には、第1〜第3回転マス21A〜21Cによる慣性質量Mr1〜Mr3は、次式(13)〜(15)でそれぞれ表される。
Mr1={(2π2(d/2)2
/(vm+v2+v3)}2・Im1 ……(13)
Mr2={(2π2(v2/vm)(d/2)2
/(vm+v2+v3)}2・Im2 ……(14)
Mr3={(2π2(v3/vm)(d/2)2
/(vm+v2+v3)}2・Im3 ……(15)
式(13)〜(15)において、v2は、シリンダ2内のピストン3の摺動に伴い、第1分岐通路5cの歯車モータMの1回転当たりに第2分岐通路5dの歯車モータMに流入する作動流体HFの流量(容積)であり、v3は、シリンダ2内のピストン3の摺動に伴い、第1分岐通路5cの歯車モータMの1回転当たりに第3分岐通路5eの歯車モータMに流入する作動流体HFの流量(容積)である。これらの流量v2及びv3は、第2及び第3バルブ43、44の開度に応じた変数であり、第2及び第3バルブ43、44の開度が大きいほど、より大きくなる。
また、第2実施形態では、第1〜第3バルブ42〜44を、制御装置51で駆動されるように構成しているが、ピストンロッド4に連結され、ピストン3と連動する駆動機構で駆動されるように構成してもよく、第1及び第2流体室2d、2e内の作動流体HFの圧力を用いて駆動されるように構成してもよい(例えば、本出願人による特願2017−096599号など参照)。
これまでに述べた第2実施形態に関するバリエーションを適宜、組み合わせて適用してもよいことは、もちろんである。
なお、本発明は、説明した第1及び第2実施形態(以下、総称する場合「実施形態」という)に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、第1〜第3分岐通路5c〜5eにそれぞれ設けられた歯車モータM、M、Mの容量(押しのけ容積vm)を互いに同じ値に設定するとともに、第1〜第3回転マス21A〜21Cの実質量を互いに異なる値に設定しているが、前者(容量)を互いに異なる値に設定するとともに、後者(実質量)を互いに同じ値に設定してもよく、あるいは、前者及び後者のいずれをも互いに異なる値に設定してもよい。前記式(1)、(3)及び(5)から明らかなように、第1〜第3分岐通路にそれぞれ設けられた歯車モータの押しのけ容積(vm)を互いに異なる値に設定することによっても、第1〜第3回転マスの回転に伴って発生する慣性質量を互いに異ならせることができる。
また、実施形態では、本発明における流動変換機構として、歯車モータMを用いているが、他の適当な機構、例えば、ベーンモータやプランジャモータ(ピストンモータ)などを用いてもよい。
さらに、実施形態では、本発明における複数の連通路に相当する第1〜第3分岐通路5c〜5eの各々に、歯車モータM及び回転マス(第1〜第3回転マス21A〜21C)を1組ずつ設けているが、複数組ずつ設けてもよい。図8に示すモデル図は、1つの連通路に、2組の回転マス及び歯車モータ(以下「回転マス要素」という)を設けた場合の例である。さらにこの場合、図9にモデル図で示すように、1つの連通路を二股に分岐させて3組の回転マス要素を設けてもよい。あるいは、図10にモデル図で示すように、2組の回転マス要素の間の連通路を二股に分岐させ、これらの2つの連通路の径を互いに異ならせることによって、作動流体HFの流動による粘性抵抗の減衰係数c1、c2を互いに異ならせてもよい。上記のように1つの連通路に複数組の回転マス要素を設ける場合、複数の回転マスの実質量や複数の歯車モータの押しのけ容積を、互いに同じ値に設定してもよく、互いに異なる値に設定してもよい。
また、実施形態では、ピストンロッド4を、シリンダ2の片側に突出するように設けているが、両側に突出するように設けてもよいことは、もちろんであり、また、ピストンロッド4に代えて、ケーブルなどのように引張り方向にのみ剛性を発揮する部材を、ピストン3に連結してもよい。さらに、実施形態では、ピストン3に第1及び第2リリーフ弁11、12を設けているが、これらの少なくとも一方を省略してもよい。その他、本発明の趣旨の範囲内で、細部の構成を適宜、変更することが可能である。
1 回転慣性質量ダンパ
2 シリンダ
2d 第1流体室
2e 第2流体室
3 ピストン
5 連通路
5a 第1集合通路(集合通路)
5c 第1分岐通路(複数の分岐通路、複数の連通路)
5d 第2分岐通路(複数の分岐通路、複数の連通路)
5e 第3分岐通路(複数の分岐通路、複数の連通路)
6 切換バルブ
M 歯車モータ(流動変換機構)
21A 第1回転マス(複数の回転マス)
21B 第2回転マス(複数の回転マス)
21C 第3回転マス(複数の回転マス)
HF 作動流体
41 回転慣性質量ダンパ
42 第1バルブ(開度変更機構、バルブ)
43 第2バルブ(開度変更機構、バルブ)
44 第3バルブ(開度変更機構、バルブ)

Claims (3)

  1. 構造物に設置され、当該構造物の振動を抑制するための回転慣性質量ダンパであって、
    作動流体が充填されたシリンダと、
    当該シリンダ内に軸線方向に摺動自在に設けられ、前記シリンダ内を第1流体室と第2流体室に区画するピストンと、
    当該ピストンをバイパスし、前記第1及び第2流体室の一方に連通する集合通路、及び、当該集合通路から互いに並列に分岐し、前記第1及び第2流体室の他方に連通する複数の分岐通路を有し、前記集合通路及び前記分岐通路に作動流体が充填された連通路と、
    前記複数の分岐通路に対応して設けられた、回転自在の複数の回転マスと、
    前記複数の分岐通路の各々に設けられ、当該各々の分岐通路内の作動流体の流動を、対応する前記複数の回転マスの各々の回転運動に変換する流動変換機構と、
    前記集合通路及び前記複数の分岐通路に接続され、前記集合通路の連通先を前記複数の分岐通路のうちの1つの分岐通路に選択的に切り換える切換バルブと、
    前記構造物の振動に伴う所定部位間の相対変位を取得する相対変位取得手段と、
    制御装置と、を備え、
    前記シリンダ内の前記ピストンの摺動により発生した前記1つの分岐通路内の作動流体の流動が当該1つの分岐通路に対応する前記回転マスの回転運動に前記流動変換機構で変換されるのに伴って発生する慣性質量が、前記複数の回転マスの間で互いに異なるように構成されており、
    前記制御装置は、前記取得された相対変位が大きいほど、前記回転マスによる前記慣性質量がより大きくなるよう、前記切換バルブを制御することを特徴とする回転慣性質量ダンパ。
  2. 構造物に設置され、当該構造物の振動を抑制するための回転慣性質量ダンパであって、
    作動流体が充填されたシリンダと、
    当該シリンダ内に軸線方向に摺動自在に設けられ、前記シリンダ内を第1流体室と第2流体室に区画するピストンと、
    当該ピストンをバイパスし、前記第1及び第2流体室に連通するとともに、作動流体が充填され、互いに並列に設けられた複数の連通路と、
    当該複数の連通路に対応して設けられた、回転自在の複数の回転マスと、
    前記複数の連通路の各々に設けられ、当該各々の連通路内の作動流体の流動を、対応する前記複数の回転マスの各々の回転運動に変換する流動変換機構と、
    前記複数の連通路のうちの少なくとも1つの開度を変更可能な開度変更機構と、
    前記構造物の振動に伴う所定部位間の相対変位を取得する相対変位取得手段と、
    制御装置と、を備え
    前記開度変更機構は、前記複数の連通路の各々に設けられた複数のバルブを有し、
    当該複数のバルブにより前記複数の連通路のうちの1つの連通路が開放されるとともに、他のすべての連通路が閉鎖されているときに、前記シリンダ内の前記ピストンの摺動により発生した前記1つの連通路内の作動流体の流動が前記流動変換機構で変換されることで当該1つの連通路に対応する前記回転マスが回転するのに伴って発生する慣性質量が、前記複数の回転マスの間で互いに異なるように構成されており、
    前記制御装置は、前記取得された相対変位が大きいほど、前記回転マスによる前記慣性質量がより大きくなるよう、前記複数のバルブの開閉を制御することを特徴とする回転慣性質量ダンパ。
  3. 前記流動変換機構は歯車モータを有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の回転慣性質量ダンパ。
JP2017118577A 2017-06-16 2017-06-16 回転慣性質量ダンパ Active JP6833288B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017118577A JP6833288B2 (ja) 2017-06-16 2017-06-16 回転慣性質量ダンパ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017118577A JP6833288B2 (ja) 2017-06-16 2017-06-16 回転慣性質量ダンパ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019002513A JP2019002513A (ja) 2019-01-10
JP6833288B2 true JP6833288B2 (ja) 2021-02-24

Family

ID=65006043

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017118577A Active JP6833288B2 (ja) 2017-06-16 2017-06-16 回転慣性質量ダンパ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6833288B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7478328B2 (ja) 2020-09-08 2024-05-07 株式会社免制震ディバイス 回転慣性質量ダンパ
CN113236700A (zh) * 2021-04-27 2021-08-10 南京信息职业技术学院 一种适用于新能源汽车的减震装置

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4009156B2 (ja) * 2002-07-23 2007-11-14 日立機材株式会社 油圧ダンパ
JP4258254B2 (ja) * 2003-04-01 2009-04-30 浩和 家村 負の剛性を有する振動エネルギ吸収装置及びそれを備えた構造物
JP5191579B1 (ja) * 2012-09-10 2013-05-08 株式会社免制震ディバイス 振動抑制装置
JP6116995B2 (ja) * 2013-05-13 2017-04-19 株式会社ソミック石川 ロータリーダンパ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019002513A (ja) 2019-01-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6833288B2 (ja) 回転慣性質量ダンパ
EP3636953B1 (en) Apparatus for position sensitive and/or adjustable suspension damping
US8262062B2 (en) Rotary valve
US20160009158A1 (en) Rotary damper for a vehicle
EP2531744A1 (en) Damping and inertial hydraulic device
US20180021948A1 (en) Electric fluidic rotary joint actuator with pump
GB2263961A (en) An oscillation damper
JP7089442B2 (ja) ダンパ
JP6918415B2 (ja) 構造物の振動抑制装置
JP2018063015A (ja) マスダンパ
EP3530979B1 (en) Rotary damper
JP6629079B2 (ja) マスダンパ
KR20070116719A (ko) 전동 밸브
JP6949442B2 (ja) 回転慣性質量ダンパ
JP6689610B2 (ja) 流体ダンパ
JP6795272B2 (ja) 流体ダンパ
JP6290059B2 (ja) 構造物の振動抑制装置
US4274516A (en) Rotary vibration dampers
CN103047209A (zh) 行程比例控制阀和行程比例控制装置
JP6882831B2 (ja) 振動抑制装置
JP6466276B2 (ja) 構造物の振動抑制装置
JP6720570B2 (ja) ダンパー
JP6893735B2 (ja) 回転慣性質量ダンパ
JP5073372B2 (ja) ドアクローザ
JP3662110B2 (ja) ロータリダンパ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200220

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201201

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6833288

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250