JP6832826B2 - 換気システム - Google Patents

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Description

本発明は、電気集塵により空気を浄化する空気処理装置に関する。
近年、建築物の気密性の向上による換気システムの必要性、およびネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(Net Zero Energy House:ZEH)化による省エネルギー住宅の必要性の高まりによって、全熱交換器を用いた換気システムが普及している。
また、近年、外気を屋内に給気する場合に、スギまたはヒノキに代表される花粉、および粒子状物質(Particulate Matter:PM)といった空気中の微小粒子状物質といった微小な粒子状物質を除去することが求められている。粒子状物質を除去する方法として、フィルターを用いて粒子状物質を機械的に除去する除去方法、および空気中に含まれている粒子状物質を電気的に除去する除去方法が利用されている。
また、粒子状物質を電気的に除去する方法として、コロナ放電を利用した電気集塵技術が利用されている。電気集塵技術を用いた電気集塵機は、粒子状物質に電荷を与えて荷電させる荷電部と、荷電された粒子状物質を捕捉する集塵部とを備える。そして、荷電部によって荷電された粒子状物質がクーロン力によって集塵部で捕捉されることで、粒子状物質を含んだ空気が粒子状物質を含まない清浄空気とされて空間に排出される。
特許文献1には、室外空気と屋内空気との間で熱交換をする熱交換器と、コロナ放電を利用した電気集塵機と、を内部に備えた熱交換型換気装置が開示されている。特許文献1に開示された熱交換型換気装置では、電気集塵機が熱交換型換気装置に内蔵されている。このため、電気集塵機と熱交換型換気装置との間での通信連動が容易であり、電気集塵機の動作を熱交換型換気装置の動作に連動させることができる。
特開2016−169920号公報
しかしながら、既に熱交換型換気装置が配設されており、外気を室内に導入する給気通路上に新たに電気集塵機を設置する場合には、必ずしも電気集塵機の動作を熱交換型換気装置の動作に連動させることができるとは限らない。たとえば、熱交換型換気装置の設置環境によっては電気集塵機と熱交換型換気装置との通信連動が行えない場合がある。
電気集塵機への通風は、熱交換型換気装置の送風機の動作により生成される、屋外から室内に向かう給気流によって行われる。このため、熱交換型換気装置が動作しておらず、給気流が生成されていない場合には、電気集塵機には通風が行われない。また、電気集塵機においては、電気集塵を行う際にコロナ放電を発生させることで電子、イオン、オゾン、およびラジカルといった活性種が発生する。熱交換型換気装置が動作しておらず、電気集塵機に通風が行われない状態で電気集塵機が動作している場合には、電気集塵で発生した活性種が電気集塵機内に蓄積され、構成部品を腐食劣化させる可能性がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電気集塵により空気の清浄処理を行い、電気集塵により発生する活性種に起因した部品の腐食劣化を抑制することが可能な空気処理装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかる換気システムは、室内空気を室外に排気する排気通路を流れる排気流と、室外空気を室内に給気する給気通路を流れる給気流との間で熱交換を行なわせる熱交換素子と、排気流を発生させる排気用送風機と、給気流を発生させる給気用送風機と、を備えた全熱交換器と、全熱交換器と別体であり、給気通路における全熱交換器より室外側に設けられ、全熱交換器と通信連動が行えない空気処理装置と、を備え、室から空気処理装置および全熱交換器を介して室に流れる給気流が給気用送風機のみによって発生される。空気処理装置は、グランド電位とされた対向電極と、対向電極と対向する放電電極とを備え、放電電極に電圧を印加することによって放電電極と対向電極との間にコロナ放電を発生させて空気中の粒子状物質を荷電させる荷電部と、荷電部で荷電された粒子状物質をクーロン力によって捕集する集塵部と、放電電極に電圧を印加する電源とを備える電気集塵機とを備える。また、空気処理装置は、電気集塵機の内部における給気通路の空気の状態を示す状態値を検知する検知部と、電源から放電電極への電圧の印加を制御する制御部とを備える。制御部は、検知部が検知した状態値に基づいて、給気用送風機が動作していないと判定した場合は、電源から放電電極への電圧の印加を停止させ、空気処理装置を動作させないようにした。
本発明によれば、電気集塵により空気の清浄処理を行う空気処理装置において、電気集塵により発生する活性種に起因した部品の腐食劣化を抑制することができる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる換気システムの構成を示す模式図 本発明の実施の形態1にかかる空気処理装置の概略構成を示す模式図 本発明の実施の形態1にかかる電気集塵機の概略構成を示す模式図 本発明の実施の形態1にかかる空気処理装置において電気集塵機の制御に関わる主要部分の機能構成を示す図 本発明の実施の形態1にかかる処理回路のハードウェア構成の一例を示す図 本発明の実施の形態1にかかる電気集塵機における集塵部高圧電極と集塵部対向電極との配置構成を示す模式図 本発明の実施の形態1にかかる電気集塵機における集塵部高圧電極と集塵部対向電極との他の配置構成を示す模式図 本発明の実施の形態1にかかる全熱交換器の構成を示す模式図 本発明の実施の形態1にかかる空気処理装置における電気集塵機の制御の手順を示すフローチャート 本発明の実施の形態1にかかる空気処理装置における電気集塵機の他の制御の手順を示すフローチャート 本発明の実施の形態2にかかる換気システムの構成を示す模式図 本発明の実施の形態2にかかる空気処理装置の概略構成を示す模式図 本発明の実施の形態2にかかる空気処理装置における電気集塵機の制御の手順を示すフローチャート
以下に、本発明の実施の形態にかかる空気処理装置を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる換気システム100の構成を示す模式図である。本実施の形態1では、熱交換型換気装置である全熱交換器6を用いた換気システムについて説明する。本実施の形態1にかかる換気システム100は、換気システム100における給気通路であって室外の空気である外気を室内に給気するシステム給気通路7と、換気システム100における排気通路であって室内の空気を室外に排気するシステム排気通路8と、を備えた換気システムである。換気システム100は、外壁に設けられた外気吸込口1および排気吐出口2、室内の天井に設けられた給気吐出口3および室内空気吸込口4、システム給気通路7における風上側に設けられた空気処理装置5、給気通路における風下側からシステム排気通路8にまたがって設けられた換気装置である全熱交換器6を備える。図1においては、外壁11の右側の領域が屋外13であり、内壁12の左側の領域が室内14である。
システム給気通路7は、屋外13と室内14とを、外気吸込口1および給気吐出口3を通じて繋げる。給気通路は、空気処理装置5および全熱交換器6を介して、風上側システム給気通路7a、中間システム給気通路7bおよび風下側システム給気通路7cに分けられる。風上側システム給気通路7aは、システム給気通路7のうち、外気吸込口1から空気処理装置5までの給気流の通路であり、ダクト配管によって構成されている。中間システム給気通路7bは、システム給気通路7のうち、空気処理装置5から全熱交換器6までの給気流の通路であり、ダクト配管によって構成されている。風下側システム給気通路7cは、全熱交換器6から給気吐出口3までの給気流の通路であり、ダクト配管によって構成されている。
システム排気通路8は、室内14と屋外13とを、室内空気吸込口4および排気吐出口2を通じて繋げる。システム排気通路8は、全熱交換器6を介して、風上側システム排気通路8aおよび風下側システム排気通路8bに分けられる。風上側システム排気通路8aは、システム排気通路8のうち、室内空気吸込口4から全熱交換器6までの排気流の通路であり、ダクト配管によって構成されている。風下側システム排気通路8bは、システム排気通路8のうち、全熱交換器6から排気吐出口2までの排気流の通路であり、ダクト配管によって構成されている。
(空気処理装置の構成)
図2は、本発明の実施の形態1にかかる空気処理装置5の概略構成を示す模式図である。図3は、本発明の実施の形態1にかかる電気集塵機24の概略構成を示す模式図である。図4は、本発明の実施の形態1にかかる空気処理装置5において電気集塵機24の制御に関わる主要部分の機能構成を示す図である。
空気処理装置5は、導入される空気を電気集塵により清浄化処理する装置である。空気処理装置5は、図1および図2に示すように、全熱交換器6と別体とされており、システム給気通路7において全熱交換器6の風上側に配置されている。すなわち、空気処理装置5は、全熱交換器6の内部ではなく、全熱交換器6の外部に設けられている。
空気処理装置5は、外気吸込口22および給気吐出口23を備えた筐体21の内部に、電気集塵機24と、分解フィルター25と、検知部26と、制御部27とを有している。筐体21は、金属材料または樹脂で構成され、空気処理装置5の外殻をなす。外気吸込口22は、風上側システム給気通路7aに接続されている。給気吐出口23は、中間システム給気通路7bに接続されている。
また、空気処理装置5は、電気集塵機24に通風させる通風通路である処理装置内給気通路28を有する。処理装置内給気通路28は、空気処理装置5内の外気の通路、すなわち給気流の通路であり、ダクト配管によって構成されている。処理装置内給気通路28は、風上側システム給気通路7aと中間システム給気通路7bとを、外気吸込口22および給気吐出口23を通じて繋げる。
処理装置内給気通路28は、電気集塵機24を介して、集塵前給気通路28aおよび集塵後給気通路28bに分けられる。集塵前給気通路28aは、処理装置内給気通路28のうち、外気吸込口22から電気集塵機24までの給気流の通路であり、ダクト配管によって構成されている。集塵後給気通路28bは、処理装置内給気通路28のうち、電気集塵機24から給気吐出口23までの給気流の通路であり、ダクト配管によって構成されている。
空気処理装置5は、外気吸込口22を介して風上側システム給気通路7aから汚染空気15である外気が集塵前給気通路28aに導入され、電気集塵機24に導かれる。そして、電気集塵機24を通過した外気である清浄空気16は、集塵後給気通路28bおよび給気吐出口23を流れて中間システム給気通路7bに送られる。
(電気集塵機の構成)
電気集塵機24は、図3に示されるように、荷電部31と、集塵部32と、を備える。荷電部31は、高電圧電源33、荷電部放電電極34および荷電部対向電極35により構成され、荷電部31に流入する汚染空気15中に含まれる粒子状物質を荷電する。集塵部32は、高電圧電源33、集塵部高圧電極36および集塵部対向電極37により構成され、集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37から形成される電界からのクーロン力により、荷電部31で荷電された粒子状物質を捕捉する。汚染空気15は、集塵部32において粒子状物質が捕捉された後、清浄空気16として集塵部32の外部に排出される。
高電圧電源33は、荷電部31および集塵部32に直流電圧、交流電圧またはパルス状電圧のいずれかの電圧を印加して、荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間、および集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との間に電位差を付与する電源である。高電圧電源33は、荷電部31の荷電部放電電極34に電圧を印加して荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間に電位差を発生させる。また、高電圧電源33は、集塵部32の集塵部高圧電極36に電圧を印加して集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との間に電位差を発生させて、集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との間に静電界を形成する。
高電圧電源33が荷電部放電電極34に印加する電圧の極性、および高電圧電源33が集塵部高圧電極36に印加する電圧の極性は、電気集塵機24の用途に合わせて適宜選択されればよい。なお、荷電部放電電極34に正極性の電圧を印加することで、荷電部放電電極34で発生する放電によって生成されるオゾンの濃度を低くすることができる。このため、荷電部放電電極34に印加する電圧は、正極性の電圧であることが好ましい。また、ここでは、高電圧電源33が荷電部31と集塵部32との両方に共通して接続された構成としているが、荷電部31と集塵部32とに別々の高電圧電源33が接続された構成としてもよい。
荷電部放電電極34は、主面の面内において一定間隔で突起を備える金属板、ワイヤ線またはリボン線で構成される。荷電部放電電極34は、荷電部対向電極35との間に既定の間隔をおいて対向し、かつ汚染空気15の通風方向、すなわち荷電部31に流入する汚染空気15の流れの方向に平行とされた状態で配置される。荷電部放電電極34が金属板によって構成される場合には、荷電部31に流入する汚染空気15の流れの方向に金属板の面内方向が平行とされた状態で配置される。荷電部放電電極34がワイヤ線またはリボン線で構成される場合には、荷電部31に流入する汚染空気15の流れの方向にワイヤ線またはリボン線の長手方向が平行とされた状態で配置される。
荷電部放電電極34は、金属板または伸縮可能な金属製ばねといった接続部品を介して図示しない電気集塵機24の筐体または風洞に固定される。荷電部放電電極34の基材は、ステンレス、タングステン、チタン、炭素素材といった導電材料から適宜選択されればよい。また、荷電部放電電極34には、導電性樹脂といった絶縁性からなる基材に対して金、銀、白金といった金属材料のメッキを施したもの、金属からなる基材に対して金、銀、白金といった金属材料のメッキまたはクラッド材による表面処理を施したもの、カーボンなどの導電材料により導電性が付与された導電性樹脂を使用してもよい。
荷電部対向電極35は、平板状の形状を有し、荷電部放電電極34との間に既定の間隔をおいて配置され、荷電部放電電極34との間で電位差を形成する電極であり、高電圧電源33のグランドに接続され、電位がグランド電位とされている。荷電部対向電極35は、荷電部放電電極34との間に既定の間隔をおいて荷電部放電電極34と対向し、かつ汚染空気15の通風方向、すなわち荷電部31に流入する汚染空気15の流れの方向に面内方向が平行とされた状態で配置される。荷電部対向電極35は、金属板または伸縮可能な金属製ばねといった接続部品を介して図示しない電気集塵機24の筐体または風洞に固定される。荷電部対向電極35の基材は、荷電部放電電極34と同様の材料を用いることができる。
図3に示すように、荷電部放電電極34と荷電部対向電極35とは、汚染空気15の通風方向に対して平行方向に、一定間隔で複数個が交互に、互いに平行に配置される。荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間の距離は、5mmから10mm程度にされればよい。荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間の距離が5mmより短い場合には、荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間で放電が生じた際に火花放電になる可能性がある。また、荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間の距離が10mmより長い場合には、荷電部放電電極34に一定の電流を通電させるために必要な印加電圧が大きくなり、容量、サイズ、電気的負荷および絶縁耐力の大きい高電圧電源が必要となり、装置の大型化に繋がる。
なお、ここでは、荷電部放電電極34の数量を2つ、荷電部対向電極35の数量を3つとした場合を示しているが、荷電部放電電極34および荷電部対向電極35の数量はこれらの数量に限定されない。
集塵部高圧電極36は、平板状の形状を有し、高電圧電源33によって電圧が印加されて、集塵部対向電極37との間に平等電界を形成する電極である。集塵部高圧電極36は、集塵部対向電極37との間に既定の間隔をおいて集塵部対向電極37と対向し、かつ汚染空気15の通風方向、すなわち集塵部32に流入する汚染空気15の流れの方向に面内方向が平行とされた状態で配置される。集塵部高圧電極36の基材は、荷電部放電電極34と同様の材料を用いることができる。なお、集塵部高圧電極36の形状は、集塵部対向電極37との間に平等電界を形成して粒子状物質を集塵できれば、平板状に限定されない。
集塵部対向電極37は、平板状の形状を有し、集塵部高圧電極36との間に既定の間隔をおいて配置され、集塵部高圧電極36との間に平等電界を形成する電極であり、高電圧電源33のグランドに接続され、電位がグランド電位とされている。集塵部対向電極37の基材は、荷電部放電電極34と同様の材料を用いることができる。なお、集塵部対向電極37の基材は、荷電部放電電極34と同様の材料でもよいが、導電性が高すぎると集塵部高圧電極36との間に異常放電が発生するため、表面抵抗が10Ωから1013Ωの範囲の半導電性樹脂を使用することが好ましい。
図3に示すように、集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37とは、汚染空気15の通風方向に対して平行方向に、一定間隔で複数個が交互に、互いに平行に配置される。集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との間の距離は2mmから5mm程度とすればよい。集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との間の距離が2mmより短い場合には、汚染空気15の通風時の圧力損失が大きくなり、汚染空気15を送風するための送風機の負荷が増加することで目的の風量が得られない場合がある。また、集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との間の距離が5mmより長い場合には、電気集塵機24のサイズが大きくなり、所望の大きさの空気処理装置5に組み込めない可能性がある。また、集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との間の電界強度が低下し、集塵部32の集塵効率が低下する。さらに、集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との間に既定の電界強度を形成するために必要な印加電圧が大きくなり、絶縁性および安全性において課題が発生する可能性がある。
分解フィルター25は、空気処理装置5の内部において電気集塵機24の風下側に設けられ、電気集塵機24によって生成された電子、イオン、オゾン、およびラジカルといった活性種を分解するフィルターである。本実施の形態1では、分解フィルター25は、処理装置内給気通路28における電気集塵機24の風下側に設けられている。電気集塵機24で発生した電子、イオン、オゾン、およびラジカルといった活性種は、分解フィルター25で無害化することができる。活性種とは、放電等により、高エネルギーを有する状態に遷移させられた分子、原子、イオン等を意味する。
分解フィルター25は、たとえばオゾン分解作用を有する、二酸化マンガン、酸化銅および酸化ニッケルなどの触媒が、ハニカム構造のように通気性が高い材質に添着または塗布されている。また、分解フィルター25は、その他の活性種を触媒作用により無害化する触媒を有する。
また、オゾン分解手段として分解フィルター25ではなく、波長が254nmの紫外線を照射可能な紫外線ランプを電気集塵機24の風下側に設置してオゾンを分解してもよい。
検知部26は、電気集塵機24に通風させる通風通路である処理装置内給気通路28内に設けられ、処理装置内給気通路28の空気の状態を示す状態値を検知する。本実施の形態1では、検知部26は、処理装置内給気通路28の空気の状態を示す状態値として、処理装置内給気通路28を流れる空気の風量もしくは風速、または、風量および風速の両方を既定の周期で検知する。検知部26は、制御部27と通信可能であり、検知結果を制御部27に送信する。検知結果は、処理装置内給気通路28を流れる汚染空気15の風量もしくは風速、または、風量および風速の両方の情報である。
汚染空気15の風量もしくは風速、または、風量および風速の両方を検知する検知部26には、熱線式、コリオリ式、カルマン渦式、ベーン式、差圧式などの風量計または風速計を用いることができる。なお、検知部26は、これらに限られるものではなく、換気システム100の用途に合わせて適宜選択されればよい。
検知部26は、処理装置内給気通路28の内部において、電気集塵機24の風上側、または電気集塵機24の風下側のどちら側に設置されてもよい。検知部26が電気集塵機24の風上側に配置されている場合には、検知部26が状態値を検知する検知対象は、処理装置内給気通路28を通過して電気集塵機24に導入される給気流である汚染空気15である。検知部26が電気集塵機24の風下側に配置されている場合には、検知部26が状態値を検知する検知対象は、電気集塵機24を通過して処理装置内給気通路28を流れる給気流である清浄空気16である。
また、汚染空気15の処理装置内給気通路28の空気の状態を示す状態値として、処理装置内給気通路28を流れる空気の風量もしくは風速、または、風量および風速の両方のうちどれを検知部26において検知するかは、用いられる検知部26、外気環境、換気システム100の製品構成等に合わせて適宜選択されればよい。
制御部27は、検知部26および高電圧電源33と通信可能であり、高電圧電源33から荷電部放電電極34および集塵部高圧電極36への電圧の印加を制御して、電気集塵機24の動作を制御する。制御部27は、検知部26での検知結果に基づいて、高電圧電源33から荷電部放電電極34および集塵部高圧電極36への電圧の印加を制御する。そして、制御部27は、放電電極である荷電部放電電極34および集塵部対向電極37に既定の電圧値の電圧が印加されて電気集塵機24が動作している状態において検知部26における検知結果が既定の条件を満たした場合に、放電電極である荷電部放電電極34への電圧の印加を抑制させる制御を行う。
制御部27は、例えば、図5に示したハードウェア構成の処理回路として実現される。図5は、本発明の実施の形態1にかかる処理回路のハードウェア構成の一例を示す図である。制御部27が図5に示したハードウェア構成の処理回路として実現される場合には、制御部27は、例えば、図5に示すプロセッサ101がメモリ102に記憶されたプログラムを実行することにより、実現される。また、複数のプロセッサおよび複数のメモリが連携して上記機能を実現してもよい。また、制御部27の機能のうちの一部を電子回路として実装し、他の部分をプロセッサ101およびメモリ102を用いて実現するようにしてもよい。
図6は、本発明の実施の形態1にかかる電気集塵機24における集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との配置構成を示す模式図である。上述した集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との配置構成は、図6に示すように、汚染空気15の通風方向に対して平行方向に、且つ荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との面内方向と平行な面に対して平行方向に、一定間隔で配置された構成とされている。
図7は、本発明の実施の形態1にかかる電気集塵機24における集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との他の配置構成を示す模式図である。また、集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との配置構成は、図7に示すように、汚染空気15の通風方向に対して平行方向に、且つ荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との面内方向と平行な面に対して垂直方向に、一定間隔で配置された構成とされてもよい。図6および図7においては、荷電部放電電極34として、面内において一定間隔で突起を備える金属板からなる荷電部放電電極34を示している。なお、突起の図示は省略している。
実際の使用形態において、上述した高電圧電源33、荷電部放電電極34、荷電部対向電極35、集塵部高圧電極36、集塵部対向電極37、検知部26および制御部27は、合成樹脂または金属といった任意の部品で構成された図示しない風洞部品または支持部品によって、筐体に固定される。この風洞部品または支持部品は特に限定されるものではなく、電気集塵機24の用途に合わせて適宜選択すればよい。
(全熱交換器の構成)
図8は、本発明の実施の形態1にかかる全熱交換器6の構成を示す模式図である。図8において、矢印は空気の流れの方向を示している。また、図8において、符号OAは外気(Outdoor Air)、符号SAは給気(Supply Air)、符号RAは還気(Return Air)、符号EAは排気(Exhaust Air)を示している。
全熱交換器6は、板金からなり、外気を取り込む外気吸込口42、外気を吐出する給気吐出口44、室内空気17を取り込む室内空気吸込口45および室内空気17を屋外へ排気する排気吐出口43を備えた筐体41の内部に全熱交換素子である熱交換素子50が配置されている。外気吸込口42は、中間システム給気通路7bに接続されている。給気吐出口44は、風下側システム給気通路7cに接続されている。室内空気吸込口45は、風上側システム排気通路8aに接続されている。排気吐出口43は、風下側システム排気通路8bに接続されている。
全熱交換器6は、熱交換素子50を介して外気吸込口42と給気吐出口44とを結ぶ全熱交換器6内の給気通路である全熱交換器内給気通路46と、熱交換素子50を介して室内空気吸込口45と排気吐出口43を結ぶ全熱交換器6内の排気通路である全熱交換器内排気通路47と、を筐体41の内部に備える。全熱交換器内給気通路46と全熱交換器内排気通路47とは、互いに独立した通路となっている。
全熱交換器内給気通路46は、外気OAを室内へ給気するための通路であり、外気吸込口42と熱交換素子50との間に形成された外気熱交換前通路46aと、熱交換素子50と給気吐出口44との間に形成された外気熱交換後通路46bと、熱交換素子50の内部に形成された熱交換素子給気通路46cと、を有している。
全熱交換器内排気通路47は、室内空気17である還気RAを室外へ排気するための通路であり、室内空気吸込口45と熱交換素子50との間に形成された室内空気熱交換前通路47aと、熱交換素子50と排気吐出口43との間に形成された室内空気熱交換後通路47bと、熱交換素子50の内部に形成された熱交換素子排気通路47cと、を有している。この構成により、全熱交換器内給気通路46と全熱交換器内排気通路47とは、熱交換素子50において交差している。
全熱交換器6は、外気吸込口42から給気吐出口44へ向かう給気流の流れを生成する給気用送風機48を外気熱交換後通路46bに備える。そして、給気用送風機48が動作することによって、システム給気通路7を流れる給気流の流れが生成される。また、全熱交換器6は、室内空気吸込口45から排気吐出口43へ向かう排気流の流れを生成する排気用送風機49を室内空気熱交換後通路47bに備える。そして、排気用送風機49が動作することによって、システム排気通路8を流れる排気流の流れが生成される。
熱交換素子50は、全熱交換器内給気通路46と全熱交換器内排気通路47とが交差する部分に格納されている。熱交換素子50は、全熱交換器内給気通路46を流れる給気流と全熱交換器内排気通路47を流れる排気流との熱交換を行う。熱交換素子50は、平板紙上に接着された波板紙であるコルゲートシートによる多層構造をなす熱交換素子給気通路46cと、平板紙上に接着された波板紙であるコルゲートシートによる多層構造をなす熱交換素子排気通路47cとを備える。熱交換素子50では、全熱交換器内給気通路46における給気流の進行方向と、全熱交換器内排気通路47における排気流の進行方向とは、直交している。
熱交換素子50のうち給気流が流入する面には、給気側エアフィルター51が、着脱可能に設置されている。熱交換素子50のうち排気流が流入する面には、排気側エアフィルター52が、着脱可能に設置されている。給気側エアフィルター51および排気側エアフィルター52は、外気および室内空気17に混在する埃等による熱交換素子50の目詰まりを防止する目的で設けられている。
全熱交換器6が駆動されて、給気用送風機48が動作すると、室外から室内に向かう空気流である給気流が生成される。給気流は、室外から外気吸込口1に吸い込まれた外気である汚染空気15であり、外気吸込口1、風上側システム給気通路7a、空気処理装置5、中間システム給気通路7b、全熱交換器6、風下側システム給気通路7cおよび給気吐出口3を通過して、室内に給気される。
上述した換気システム100では、花粉および微小粒子状物質といった粒子状物質を含む屋外13の外気である汚染空気15は、全熱交換器6の給気用送風機48が駆動することにより生成される空気の流れによって外気吸込口1から取り込まれ給気流となり、風上側システム給気通路7aを通って空気処理装置5に導入される。空気処理装置5に導入された給気流は、電気集塵機24において粒子状物質が除去され清浄化されて清浄空気16として中間システム給気通路7bに吐出される。中間システム給気通路7bに吐出された清浄空気16は、空気処理装置5の風下側に備える全熱交換器6に導入され、室内空気吸込口4から風上側システム排気通路8aに導入された室内空気17と熱交換されて給気吐出口3より室内14に供給される。熱交換された室内空気17は風下側システム排気通路8bを通じて屋外13に排気される。
(空気処理装置の動作)
つぎに、上述した本実施の形態1にかかる空気処理装置5の動作について説明する。まず、本発明の実施の形態1にかかる電気集塵機24における集塵動作について説明する。なお、以下では、荷電部放電電極34および集塵部高圧電極36に対して正極性の電圧を印加する場合について説明する。
まず、汚染空気15が荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間の荷電空間に流入する状態で、高電圧電源33から荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との各々に制御部27の制御によって既定の電圧が印加される。これにより、荷電空間においてコロナ放電が発生して荷電部放電電極34から電荷が放出され、汚染空気15に含まれる粒子状物質がこの電荷によって荷電され、帯電する。
荷電された粒子状物質は汚染空気15の流れに乗って集塵部32に流されて集塵部高圧電極36と集塵部対向電極37との間の集塵空間に移動する。集塵空間には、集塵部高圧電極36に電圧が印加されることによって静電界が形成されている。このため、荷電された粒子状物質はクーロン力によって集塵部高圧電極36の面の方向に、または集塵部対向電極37の面の方向に移動して集塵部高圧電極36または集塵部対向電極37に吸着される。これにより、汚染空気15中から粒子状物質が除去され、集塵部32に流れ込んだ汚染空気15は清浄空気16に変えられて集塵部の外部に排出される。これにより、電気集塵機24に導入される空気中の粒子状物質の集塵が行われる。
つぎに、空気処理装置5における電気集塵機24の荷電部放電電極34への電圧の印加の制御動作について説明する。図9は、本発明の実施の形態1にかかる空気処理装置5における電気集塵機24の制御の手順を示すフローチャートである。ここでは、集塵前給気通路28a内に設けられた検知部26が、空気処理装置5の集塵前給気通路28a内を通過する給気流である汚染空気15の風速を検知する場合について説明する。
空気処理装置5は、ステップS10において電源がオンにされると、ステップS20において検知部26が、集塵前給気通路28aを通過する汚染空気15の風速を既定の周期で検知し、検知結果である汚染空気15の風速値の情報を制御部27に送信する。既定の周期は、あらかじめ検知部26に記憶されており、電気集塵機24の仕様によって適宜変更可能である。なお、既定の周期は、空気処理装置5に設けられた記憶部に記憶されていてもよい。
制御部27は、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速の検知結果を受信すると、ステップS30において、検知結果と既定の風速基準値とに基づいて、汚染空気15の風速が、既定の風速基準値以上であるか否かを判定する。
空気処理装置5では、全熱交換器6の給気用送風機48が動作している場合には荷電部31を動作させ、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していない場合には荷電部31を動作させない。そこで、制御部27は、検知結果と既定の風速基準値とに基づいて、荷電部31を動作させるか否かを決定する。風速基準値は、制御部27が高電圧電源33からの荷電部放電電極34への電圧の印加の制御を行う際の基準となる、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速である。
すなわち、風速基準値は、電気集塵機24に通風されているか否かを判定するための基準となる、すなわち全熱交換器6の給気用送風機48が動作しているか否かを判定するための基準となる、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速である。この場合の風速基準値は、全熱交換器6の給気用送風機48が動作しており電気集塵機24に汚染空気15が送風されている場合の、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速の下限値を参考にして、上記の下限値よりも低い値となるように適宜決められればよい。
制御部27は、汚染空気15の風速が既定の風速基準値以上である場合には、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していると判定して、高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させる制御を行い、荷電部31を動作させる。一方、制御部27は、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速が風速基準値未満である場合には、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していないと判定して、制御部27が高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させない制御を行い、荷電部31を動作させないか、または動作を停止させる。
なお、検知部26が電気集塵機24の風下側に配置されている場合には、風速基準値は、集塵後給気通路28bにおける清浄空気16の風速である。この場合の風速基準値は、全熱交換器6の給気用送風機48が動作している場合の、集塵後給気通路28bにおける清浄空気16の風速の下限値を参考にして、上記の下限値よりも低い値となるように適宜決められればよい。
集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速が風速基準値未満である場合、すなわちステップS30においてNoの場合は、ステップS20に戻る。
集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速が風速基準値以上である場合、すなわちステップS30においてYesの場合は、ステップS40において制御部27は、荷電部放電電極34への電圧の印加を制御する制御信号を高電圧電源33に送信して、高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させる制御を行う。すなわち、制御部27は、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を指示する電気信号である印加指示信号を高電圧電源33に送信する。
高電圧電源33は、印加指示信号を受信すると、荷電部放電電極34に正極性の電圧を印加して荷電部31の動作を開始させる。高電圧電源33は、印加指示信号を受信している間だけ、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を行う。なお、制御部27は、高電圧電源33から荷電部放電電極34に電圧を印加して荷電部31の動作を開始させる制御を行う際には、高電圧電源33から集塵部高圧電極36に電圧を印加して集塵部32の動作を開始させる制御も同時に行う。
これにより電気集塵機24において粒子状物質の除去が開始されるため、集塵前給気通路28aから電気集塵機24に流れる汚染空気15の粒子状物質数を減少させることができる。
また、集塵部32の荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間ではコロナ放電が生成し、電子、イオン、オゾン、およびラジカルといった活性種が発生する。しかし、全熱交換器6の給気用送風機48の動作により給気流が発生するため、活性種を含んだ空気は、電気集塵機24の風下側にある分解フィルター25に誘引され、分解フィルター25の触媒作用によりオゾンは酸素に分解され、その他の活性種も無害化される。
つぎに、ステップS50において検知部26が、集塵前給気通路28aを通過する汚染空気15の風速の検知を継続し、検知結果である汚染空気15の風速値の情報を制御部27に送信する。
制御部27は、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速の検知結果を受信すると、ステップS60において、検知結果と既定の風速基準値とに基づいて、汚染空気15の風量が、既定の風速基準値以上であるか否かを判定する。
集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速が風速基準値以上である場合、すなわちステップS60においてYesの場合は、制御部27はステップS40に戻って荷電部放電電極34へ電圧を印加させる制御を継続する。
集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速が風速基準値未満である場合、すなわちステップS60においてNoの場合は、ステップS70において制御部27は、荷電部放電電極34への電圧の印加を制御する制御信号の高電圧電源33への送信を停止し、高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させる制御を停止する。すなわち、制御部27は、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を指示する電気信号である印加指示信号の高電圧電源33への送信を停止する。
高電圧電源33は、印加指示信号を受信しなくなるため、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を停止して荷電部31の動作を停止させる。なお、制御部27は、高電圧電源33から荷電部放電電極34への電圧の印加を停止して荷電部31の動作を停止させる制御を行う際には、高電圧電源33から集塵部高圧電極36への電圧の印加を停止させて集塵部32の動作を停止させる制御も同時に行う。
このように、全熱交換器6の給気用送風機48が停止している場合は、給気流が発生せず、空気処理装置5へは汚染空気15は供給されず、集塵処理は不要である。このため、制御部27は、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を停止させて、電気集塵機24の動作を停止させる。すなわち、全熱交換器6の給気用送風機48が停止している場合は、制御部27は、荷電部31の荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間でのコロナ放電による電子、イオン、オゾン、およびラジカルといった活性種の発生を停止させる。これにより、電気集塵機24は、給気流の発生していない無風状態での荷電部31の動作を避けることができ、集塵処理の不要時における、荷電部31の動作により発生する活性種に起因した空気処理装置5の構成部品の腐食劣化を抑制することができる。
なお、全熱交換器6の給気用送風機48が停止している場合に、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を完全に停止させずに、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を抑制しても、荷電部31の荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間でのコロナ放電による電子、イオン、オゾン、およびラジカルといった活性種の発生を抑制し、集塵処理の不要時における、荷電部31の動作により発生する活性種に起因した空気処理装置5の構成部品の腐食劣化を抑制することができる。
その後、制御部27はステップS20に戻る。
なお、高電圧電源33は、印加指示信号を受信すると、荷電部放電電極34に正極性の電圧の印加を開始し、印加指示信号を受信した後に制御部27から荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加の停止を指示する電気信号である印加停止指示信号を受信した場合に、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を停止して荷電部31の動作を停止させる制御としてもよい。
また、上記においては、制御部27が、荷電部放電電極34に電圧を印加させる制御を行う際に、集塵部高圧電極36に電圧を印加させる制御も同時に行う場合について示したが、空気処理装置5の電源がオンの場合は常に集塵部対向電極37に正極性の電圧を印加して集塵部32を動作させることも可能である。この場合は、制御部27は、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風速が風速基準値以上である場合に、高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させる制御を行えばよい。
この場合も、電気集塵機24は、給気流の発生していない無風状態での荷電部31の動作を避けることができ、集塵処理の不要時における、荷電部31の動作により発生する活性種に起因した空気処理装置5の構成部品の腐食劣化を抑制することができる。
また、上記においては、空気処理装置5が全熱交換器6の風上側に設置された場合について示したが、空気処理装置5が全熱交換器6の風下側に設置された場合も、上記と同様の効果が得られる。
つぎに、集塵前給気通路28a内に設けられた検知部26が、空気処理装置5の集塵前給気通路28a内を通過する給気流である汚染空気15の風量を検知する場合について説明する。図10は、本発明の実施の形態1にかかる空気処理装置5における電気集塵機24の他の制御の手順を示すフローチャートである。なお、図10においては、図9に示したフローチャートと同じステップについては同じステップ番号を付している。
空気処理装置5は、ステップS10において電源がオンにされると、ステップS120において検知部26が、集塵前給気通路28aを通過する汚染空気15の風量を既定の周期で検知し、検知結果である汚染空気15の風量値の情報を制御部27に送信する。
制御部27は、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風量の検知結果を受信すると、ステップS130において、検知結果と既定の風量基準値とに基づいて、汚染空気15の風量が、既定の風量基準値以上であるか否かを判定する。
空気処理装置5では、全熱交換器6の給気用送風機48が動作している場合には荷電部31を動作させ、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していない場合には荷電部31を動作させない。そこで、制御部27は、検知結果と既定の風量基準値とに基づいて、荷電部31を動作させるか否かを決定する。この場合の風量基準値は、制御部27が高電圧電源33からの荷電部放電電極34への電圧の印加の制御を行う際の基準となる、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風量である。
すなわち、風量基準値は、電気集塵機24に通風されているか否かを判定するための基準となる、すなわち全熱交換器6の給気用送風機48が動作しているか否かを判定するための基準となる、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風量である。風量基準値は、全熱交換器6の給気用送風機48が動作しており電気集塵機24に汚染空気15が送風されている場合の、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風量の下限値を参考にして、上記の下限値よりも低い値となるように適宜決められればよい。
制御部27は、汚染空気15の風量が既定の風量基準値以上である場合には、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していると判定して、高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させる制御を行い、荷電部31を動作させる。一方、制御部27は、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風量が風量基準値未満である場合には、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していないと判定して、制御部27が高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させない制御を行い、荷電部31を動作させないか、または停止させる。
なお、検知部26が電気集塵機24の風下側に配置されている場合には、風量基準値は、集塵後給気通路28bにおける清浄空気16の風量である。この場合の風量基準値は、全熱交換器6の給気用送風機48が動作している場合の、集塵後給気通路28bにおける清浄空気16の風量の下限値を参考にして、上記の下限値よりも低い値となるように適宜決められればよい。
集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風量が風量基準値未満である場合、すなわちステップS130においてNoの場合は、ステップS120に戻る。
集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風量が風量基準値以上である場合、すなわちステップS130においてYesの場合は、ステップS40が行われる。
つぎに、ステップS150において検知部26が、集塵前給気通路28aを通過する汚染空気15の風量の検知を継続し、検知結果である汚染空気15の風量値の情報を制御部27に送信する。
制御部27は、集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風量の検知結果を受信すると、ステップS160において、検知結果と既定の風量基準値とに基づいて、汚染空気15の風量が、既定の風量基準値以上であるか否かを判定する。
集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風量が風量基準値以上である場合、すなわちステップS160においてYesの場合は、制御部27はステップS40に戻って荷電部放電電極34へ電圧を印加させる制御を継続する。
集塵前給気通路28aにおける汚染空気15の風量が風量基準値未満である場合、すなわちステップS160においてNoの場合は、ステップS70に進む。
換気システム100において検知部26が、空気処理装置5の集塵前給気通路28a内を通過する給気流である汚染空気15の風量を検知する場合も、検知部26が汚染空気15の風速を検知する場合と同様の効果が得られる。すなわち、空気処理装置5は、図10に示したフローチャートに従った制御を行うことで、給気流の発生していない無風状態での荷電部31の動作を避けることができ、集塵処理の不要時における、荷電部31の動作により発生する活性種に起因した空気処理装置5の構成部品の腐食劣化を抑制することができる。
また、図9に示したフローチャートに従った制御と、図10に示したフローチャートに従った制御とを組み合わせてもよい。この場合も、上記と同様の効果が得られる。
上述したように、本実施の形態1にかかる換気システム100では、検知部26が、空気処理装置5の集塵前給気通路28a内を通過する給気流である汚染空気15の風速もしくは風量、または風量および風速の両方を検知する。そして、制御部27は、検知部26での検知結果に基づいて、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していないと判定して、制御部27が高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させない制御を行い、荷電部31を動作させないか、または停止させる。すなわち、空気処理装置5は、全熱交換器6の給気用送風機48が停止している場合は、荷電部31の荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間でのコロナ放電による電子、イオン、オゾン、およびラジカルといった活性種の発生を停止させる。
これにより、空気処理装置5は、給気流の発生していない無風状態での電気集塵機24の荷電部31の動作を避けることができ、集塵処理の不要時における、荷電部31の動作により発生する活性種に起因した空気処理装置5の構成部品の腐食劣化を抑制することができる。
空気処理装置5は、既に熱交換型換気装置が配設されており、外気を室内に導入する給気通路上に新たに電気集塵機を設置する場合に有用である。既に熱交換型換気装置が配設されており、外気を室内に導入する給気通路上に新たに電気集塵機を設置する場合には、熱交換型換気装置の設置環境によっては電気集塵機と熱交換型換気装置との通信連動が行えない場合がある。空気処理装置5は、このような場合でも、集塵処理の不要時における、荷電部31の動作により発生する活性種に起因した構成部品の腐食劣化を抑制することが可能である。
上述したように、本実施の形態1にかかる空気処理装置5によれば、集塵処理の不要時における電気集塵により発生する活性種に起因した部品の腐食劣化を抑制することができる、という効果を奏する。
実施の形態2.
図11は、本発明の実施の形態2にかかる換気システム200の構成を示す模式図である。図12は、本発明の実施の形態2にかかる空気処理装置61の概略構成を示す模式図である。本実施の形態2にかかる換気システム200が実施の形態1にかかる換気システム100と異なる点は、空気処理装置5の代わりに空気処理装置61を備える点である。空気処理装置61が空気処理装置5と異なる点は、検知部26の代わりに検知部62を備える点である。以下では、実施の形態1と相違する点を中心に説明する。
検知部62は、実施の形態1の場合と同様に、電気集塵機24に通風させる通風通路である空気処理装置61の処理装置内給気通路28内に設けられ、処理装置内給気通路28の空気の状態を示す状態値として、空気処理装置61の内部の処理装置内給気通路28の空気のオゾン濃度を既定の周期で検知する。検知部62は、制御部27と通信可能であり、検知結果を制御部27に送信する。検知結果は、処理装置内給気通路28の空気のオゾン濃度の情報である。
検知部62は、処理装置内給気通路28において、電気集塵機24の風上側、または電気集塵機24の風下側のどちら側に設置されてもよい。検知部62が電気集塵機24の風上側に配置されている場合には、検知部62が状態値を検知する検知対象は、処理装置内給気通路28を通過して電気集塵機24に導入される給気流である汚染空気15である。検知部62が電気集塵機24の風下側に配置されている場合には、検知部62が状態値を検知する検知対象は、電気集塵機24を通過して処理装置内給気通路28を流れる給気流である清浄空気16である。
ただし、換気システム200の稼働時における給気流の通風時のオゾン濃度を考慮すると、検知部62は、電気集塵機24の風下側に設けられることが好ましい。この場合、検知部62は、分解フィルター25よりも風上側に設置される。検知部62を電気集塵機24の風下側に設置することで、電気集塵機24により発生したオゾン濃度をより正確に検知することができる。これにより、制御部27は、より精度良く、荷電部放電電極34への電圧の印加を停止させて活性種の生成を停止することができる。
検知部62には、紫外線吸収式のオゾン濃度計を用いることができる。なお、検知部62は、これに限られるものではなく、換気システム200の用途に合わせて適宜選択されればよい。
本実施の形態2では、制御部27は、空気処理装置61内の空気のオゾン濃度、すなわち筐体21の処理装置内給気通路28内の空気のオゾン濃度が、既定のオゾン濃度基準値以上である場合に、荷電部31の荷電部放電電極34への電圧の印加を停止させて荷電部31を停止させ、荷電部31の荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間でのコロナ放電による電子、イオン、オゾン、およびラジカルといった活性種の発生を停止させる制御を行う。また、制御部27は、空気処理装置61内の空気のオゾン濃度、すなわち筐体21の処理装置内給気通路28内の空気のオゾン濃度が既定のオゾン濃度基準値未満である場合に、荷電部31の荷電部放電電極34へ電圧を印加させて荷電部31を動作させる制御を行うことができる。
オゾン濃度基準値は、全熱交換器6の給気用送風機48が動作しており、電気集塵機24に汚染空気15が送風されている場合に荷電部31で発生して空気処理装置61内の空気において検知されるオゾン濃度値の平均値を参考にして、上記のオゾン濃度値の平均値よりも高い値となるように適宜決められればよい。
図13は、本発明の実施の形態2にかかる空気処理装置61における電気集塵機24の制御の手順を示すフローチャートである。ここでは、検知部62は、集塵後給気通路28bにおける分解フィルター25よりも風上側に設置される場合について説明する。
空気処理装置61は、ステップS210において電源がオンにされると、電気集塵機24が動作を開始する。すなわち、制御部27が、荷電部放電電極34への電圧の印加を制御する制御信号を高電圧電源33に送信して、高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させる制御を行う。制御部27は、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を指示する電気信号である印加指示信号、および集塵部高圧電極36への正極性の電圧の印加を指示する電気信号である印加指示信号を高電圧電源33に送信する。
高電圧電源33は、印加指示信号を受信すると、荷電部放電電極34および集塵部高圧電極36に正極性の電圧を印加して荷電部31の動作を開始させる。高電圧電源33は、印加指示信号を受信している間だけ、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を行う。これにより、電気集塵機24が集塵処理を開始する。
つぎに、ステップS220において検知部62が、集塵後給気通路28bの空気のオゾン濃度を既定の周期で検知し、検知結果である汚染空気15のオゾン濃度値の情報を制御部27に送信する。既定の周期は、あらかじめ検知部62に記憶されており、電気集塵機24の仕様によって適宜変更可能である。なお、既定の周期は、空気処理装置61に設けられた記憶部に記憶されていてもよい。
制御部27は、集塵後給気通路28bの空気のオゾン濃度の検知結果を受信すると、ステップS230において、検知結果と既定のオゾン基準値とに基づいて、集塵後給気通路28bの空気のオゾン濃度が、既定のオゾン濃度基準値以上であるか否かを判定する。
空気処理装置61では、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していない場合には荷電部31を動作させない。そこで、制御部27は、検知結果と既定のオゾン濃度基準値とに基づいて、荷電部31を停止させるか否かを決定する。オゾン濃度基準値は、制御部27が高電圧電源33からの荷電部放電電極34への電圧の印加の制御を行う際の基準となるオゾン濃度である。
すなわち、オゾン濃度基準値は、電気集塵機24に通風されているか否かを判定するための基準となる、すなわち全熱交換器6の給気用送風機48が動作しているか否かを判定するための基準となるオゾン濃度である。
全熱交換器6の給気用送風機48が動作している場合には、空気処理装置61に通風がなされるため、処理装置内給気通路28の空気は滞留しない。このため、電気集電の際に集塵部32の荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間でコロナ放電が生成した際に発生したオゾンは、電気集塵機24の外部に流され、処理装置内給気通路28の空気のオゾン濃度が下がる。
一方、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していない場合には、電気集塵機24に通風がなされないため、処理装置内給気通路28の空気は滞留する。このため、電気集電の際に集塵部32の荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間でコロナ放電が生成した際に発生したオゾンが電気集塵機24の外部に流されずに、処理装置内給気通路28に蓄積され、処理装置内給気通路28の空気のオゾン濃度が上がる。
そこで、制御部27は、放電電極に電圧が印加されている状態において空気処理装置61内の空気のオゾン濃度が既定のオゾン濃度基準値未満である場合には、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していると判定する。制御部27は、放電電極に電圧が印加されている状態において空気処理装置61内の空気のオゾン濃度がオゾン濃度基準値以上である場合には、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していないと判定する。
制御部27は、空気処理装置61内の空気のオゾン濃度が既定のオゾン濃度基準値以上である場合には、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していないと判定して、制御部27が高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させない制御を行い、荷電部31を動作させないか、または動作を停止させる。また、制御部27は、空気処理装置61内の空気のオゾン濃度が既定のオゾン濃度基準値未満である場合には、全熱交換器6の給気用送風機48が動作していると判定して、高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させる制御を行い、荷電部31を動作させることができる。
集塵後給気通路28bの空気のオゾン濃度がオゾン濃度基準値未満である場合、すなわちステップS230においてNoの場合は、ステップS220に戻る。
集塵後給気通路28bの空気のオゾン濃度がオゾン濃度基準値以上である場合、すなわちステップS230においてYesの場合は、ステップS240において制御部27は、荷電部放電電極34への電圧の印加を制御する制御信号の高電圧電源33への送信を停止し、高電圧電源33から荷電部放電電極34へ電圧を印加させる制御を停止する。すなわち、制御部27は、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を指示する電気信号である印加指示信号の高電圧電源33への送信を停止する。
高電圧電源33は、印加指示信号を受信しなくなるため、荷電部放電電極34への正極性の電圧の印加を停止して荷電部31の動作を停止させる。なお、制御部27は、高電圧電源33から荷電部放電電極34への電圧の印加を停止して荷電部31の動作を停止させる制御を行う際には、高電圧電源33から集塵部高圧電極36への電圧の印加を停止させて集塵部32の動作を停止させる制御も同時に行う。
このように、全熱交換器6の給気用送風機48が停止している場合は、制御部27は、荷電部31の荷電部放電電極34と荷電部対向電極35との間でのコロナ放電による電子、イオン、オゾン、およびラジカルといった活性種の発生を停止させる。これにより、電気集塵機24は、給気流の発生していない無風状態での荷電部31の動作を避けることができ、集塵処理の不要時における、荷電部31の動作により発生する活性種に起因した空気処理装置61の構成部品の腐食劣化を抑制することができる。
また、図9に示したフローチャートに従った制御と、図10に示したフローチャートに従った制御と、図13に示したフローチャートに従った制御を組み合わせてもよい。この場合も、上記と同様の効果が得られる。
上述したように、本実施の形態2にかかる空気処理装置61によれば、実施の形態1の場合と同様に、集塵処理の不要時における電気集塵により発生する活性種に起因した部品の腐食劣化を抑制することができる、という効果を奏する。
また、上記の実施の形態においては、換気装置として全熱交換器6を用いる換気システムについて説明したが、上述した空気処理装置5,61の用途はこれに限定されない。空気処理装置5,61は、上記と同様に屋外から室内へ向かう給気流、すなわち外気吸込口42から給気吐出口44へ向かう給気流を発生させる送風機を有する、熱交換式ではない換気装置システムまたは給気システムに適用してもよい。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1,22 外気吸込口、2 排気吐出口、3,23 給気吐出口、4 室内空気吸込口、5,61 空気処理装置、6 全熱交換器、7 システム給気通路、7a 風上側システム給気通路、7b 中間システム給気通路、7c 風下側システム給気通路、8 システム排気通路、8a 風上側システム排気通路、8b 風下側システム排気通路、11 外壁、12 内壁、13 屋外、14 室内、15 汚染空気、16 清浄空気、17 室内空気、21,41 筐体、24 電気集塵機、25 分解フィルター、26,62 検知部、27 制御部、28 処理装置内給気通路、28a 集塵前給気通路、28b 集塵後給気通路、31 荷電部、32 集塵部、33 高電圧電源、34 荷電部放電電極、35 荷電部対向電極、36 集塵部高圧電極、37 集塵部対向電極、42 外気吸込口、43 排気吐出口、44 給気吐出口、45 室内空気吸込口、46 全熱交換器内給気通路、46a 外気熱交換前通路、46b 外気熱交換後通路、46c 熱交換素子給気通路、47 全熱交換器内排気通路、47a 室内空気熱交換前通路、47b 室内空気熱交換後通路、47c 熱交換素子排気通路、48 給気用送風機、49 排気用送風機、50 熱交換素子、51 給気側エアフィルター、52 排気側エアフィルター、100,200 換気システム、101 プロセッサ、102 メモリ。

Claims (5)

  1. 室内空気を室外に排気する排気通路を流れる排気流と、室外空気を室内に給気する給気通路を流れる給気流との間で熱交換を行なわせる熱交換素子と、前記排気流を発生させる排気用送風機と、前記給気流を発生させる給気用送風機と、を備えた全熱交換器と、
    前記全熱交換器と別体であり、前記給気通路における前記全熱交換器より室外側に設けられ、前記全熱交換器と通信連動が行えない空気処理装置と、
    を備え、室から前記空気処理装置および前記全熱交換器を介して室に流れる前記給気流が前記給気用送風機のみによって発生される換気システムであって、
    前記空気処理装置は、
    グランド電位とされた対向電極と、前記対向電極と対向する放電電極とを備え、前記放電電極に電圧を印加することによって前記放電電極と前記対向電極との間にコロナ放電を発生させて空気中の粒子状物質を荷電させる荷電部と、
    前記荷電部で荷電された前記粒子状物質をクーロン力によって捕集する集塵部と、
    前記放電電極に電圧を印加する電源と、
    を備える電気集塵機と、
    前記電気集塵機の内部における前記給気通路の空気の状態を示す状態値を検知する検知部と、
    前記電源から前記放電電極への電圧の印加を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記検知部が検知した前記状態値に基づいて、前記給気用送風機が動作していないと判定した場合は、前記電源から前記放電電極への電圧の印加を停止させ、前記空気処理装置を動作させないようにしたこと、を特徴とする換気システム。
  2. 前記検知部は、前記状態値として空気の風量を検知し、
    前記制御部は、前記風量が既定の風量基準値以下となった場合に、前記電源から前記放電電極への電圧の印加を停止させる制御を行うこと、
    を特徴とする請求項1に記載の換気システム。
  3. 前記検知部は、前記状態値として空気の風速を検知し、
    前記制御部は、前記風速が既定の風速基準値以下となった場合に、前記電源から前記放電電極への電圧の印加を停止させる制御を行うこと、
    を特徴とする請求項1または2に記載の換気システム。
  4. 前記検知部は、前記状態値として空気のオゾン濃度を検知し、
    前記制御部は、前記オゾン濃度が既定のオゾン濃度基準値以上となった場合に、前記電源から前記放電電極への電圧の印加を停止させる制御を行うこと、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の換気システム。
  5. 前記検知部は、前記電気集塵機の風下側に設けられること、
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の換気システム。
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