JP7243360B2 - 空気清浄装置 - Google Patents

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Description

この発明は、空気清浄装置に関するものである。
高圧電源の正極(高圧)側に接続した高圧側電極と、その負極(アース)側に接続した集塵電極とを交互に平行配列し、捕集の対象とする粒子をアイオナイザーで荷電後に捕集する空気清浄装置のコレクターが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、放電電極及び対向電極と、これらの電極間にストリーマ放電を発生させるパルス波形の高電圧を印加する高電圧印加手段と、を備えたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平06-296898号公報 特開2004-350891号公報
しかしながら、特許文献1に示された技術においては、常に一定の高電圧を印加した放電で空気中の粒子状物質を帯電させているため、空気中に含まれる粒子状物質の種類によっては、除去性能が悪くなる。また、特許文献2に示された技術においては、常にパルスストリーマ放電を行っているため、空気中に含まれる粒子状物質の種類によって、特にアレルゲン物質等では除去性能が悪くなる。このように、特許文献1及び特許文献2に示されるような技術においては、空気中に含まれる様々な種類、大きさの粒子状物質を、効率的に不活化できない。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものである。その目的は、様々な種類、大きさの粒子状物質について効率的な不活化を図ることが可能である空気清浄装置を提供することにある。
この発明に係る空気清浄装置は、空気の風路に設けられ、前記風路を通過する空気中に放電する第1の放電部と、前記風路の前記第1の放電部より下流側に設けられ、前記風路を通過する空気中に放電する第2の放電部と、第1の波形の電圧を前記第1の放電部に印加して前記第1の放電部で放電させる第1の電源部と、前記第1の波形とは異なる第2の波形の電圧を前記第2の放電部に印加して前記第2の放電部で放電させる第2の電源部と、前記風路を通過する空気中の粒子状物質を検出する検出手段と、前記検出手段の検出結果に応じて前記第1の波形及び前記第2の波形を変更する波形変更手段と、を備え、前記波形変更手段は、前記風路を通過する空気中の粒子状物質の径に応じて、前記第1の波形を周期的に変化する波形にし、かつ、前記第2の波形を直流波形にするのか、前記第1の波形及び前記第2の波形の両方を周期的に変化する波形にするのかを変更する。
この発明に係る空気清浄装置によれば、様々な種類、大きさの粒子状物質について効率的な不活化を図ることが可能であるという効果を奏する。
この発明の実施の形態1に係る空気清浄装置を備えた換気装置の全体構成を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る空気清浄装置が備える放電装置の構成を模式的に示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る空気清浄装置の放電装置に印加される電圧波形の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る空気清浄装置の放電装置に印加される電圧波形の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る空気清浄装置の放電装置に印加される電圧波形の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る空気清浄装置の放電装置に印加される電圧波形の一例を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る空気清浄装置の制御系統の構成を示すブロック図である。
この発明を実施するための形態について添付の図面を参照しながら説明する。各図において、同一又は相当する部分には同一の符号を付して、重複する説明は適宜に簡略化又は省略する。なお、本発明は以下の実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形することが可能である。
実施の形態1.
図1から図7を参照しながら、この発明の実施の形態1について説明する。図1は空気清浄装置を備えた換気装置の全体構成を模式的に示す断面図である。図2は空気清浄装置が備える放電装置の構成を模式的に示す断面図である。図3から図6は空気清浄装置の放電装置に印加される電圧波形の一例を示す図である。そして、図7は空気清浄装置の制御系統の構成を示すブロック図である。
この実施の形態においては、空気清浄装置が換気装置に設けられている。換気装置は、換気の対象となる部屋1の屋内に、屋外の空気を導入するためのものである。図1に示すように、換気装置は、筐体10、屋外側中間ダクト20及び屋内側中間ダクト30を備えている。筐体10は、中空の箱状を呈する。筐体10は、部屋1の天井裏すなわち天井2の上側に設置されている。
部屋1の壁3の天井2より上側の部分には、壁3の屋内側と屋外側とを貫通する開口が形成されている。この壁3の開口には、吸込口形成部材21が取り付けられている。吸込口形成部材21は、その一部が屋外に突出して設けられている。吸込口形成部材21には、吸込口22が形成されている。吸込口22は、屋外の空気を取り入れるための外気導入開口部である。
屋外側中間ダクト20は、中空筒状の部材である。屋外側中間ダクト20の一端は、壁3の屋内側から吸込口形成部材21に接続されている。屋外側中間ダクト20の他端は、筐体10の一端側に接続されている。筐体10の内部は、屋外側中間ダクト20の内部と吸込口形成部材21の吸込口22とを介して、屋外に通じている。
部屋1の天井2には、天井2の上側と下側とを貫通する開口が形成されている。この天井2の開口には、吹出口形成部材31が取り付けられている。吹出口形成部材31には、吹出口32が形成されている。吹出口32は、外気導入開口部である吸込口22から導入した空気を部屋1の屋内に吹き出すための給気開口部である。
屋内側中間ダクト30は、中空筒状の部材である。屋内側中間ダクト30は、中空筒状の部材である。屋内側中間ダクト30の一端は、天井2の上側から吹出口形成部材31に接続されている。屋内側中間ダクト30の他端は、筐体10の他端側に接続されている。筐体10の内部は、屋内側中間ダクト30の内部と吹出口形成部材31の吹出口32とを介して、部屋1の内部空間すなわち屋内に通じている。
このようにして、屋外側中間ダクト20、筐体10及び屋内側中間ダクト30の内部には、外気導入開口部である吸込口22から、給気開口部である吹出口32まで通じる風路が形成されている。筐体10の内部には、送風ファン11が設けられている。送風ファン11は、前述の風路中を吸込口22から筐体10内部を経て吹出口32へと流れる空気流を発生させるためのものである。
この実施の形態の空気清浄装置は、2以上の放電部100を備えている。放電部100は、前述の風路を通過する空気中に放電し、当該空気中のウイルス、細菌、カビ、花粉等を不活化するとともに、通過する空気中のウイルス、細菌、カビ、花粉、塵、埃、綿ゴミ、ダニ及びPM2.5等の粒子状物質を帯電させるためのものである。ここで説明する構成例では、放電部100は筐体10の内部に設けられている。また、図1の構成例では、放電部100として、第1の放電部101及び第2の放電部102の2つが設けられている。ただし、放電部100の数は2つに限られず、例えば、3つ以上であってもよい。
第1の放電部101及び第2の放電部102は、前述した空気の風路に設けられている。第2の放電部102は、前述した風路の第1の放電部101より下流側に配置されている。以降においては、第1の放電部101及び第2の放電部102の両方を特に区別せずに指す場合、単に放電部100と呼ぶことがある。
また、空気清浄装置は、2以上の電源部200を備えている。電源部200は、放電部100と同数だけ設けられる。したがって、ここで説明する構成例では、電源部200として、第1の電源部201及び第2の電源部202の2つが設けられている。
第1の電源部201は、第1の放電部101に電気的に接続されている。そして、第1の電源部201は、電圧を第1の放電部101に印加して第1の放電部101で放電を起こさせる。また、第2の電源部202は、第2の放電部102に電気的に接続されている。そして、第2の電源部202は、電圧を第2の放電部102に印加して第2の放電部102で放電を起こさせる。第1の電源部201による第1の放電部101への電圧の印加と、第2の電源部202による第2の放電部102への電圧の印加とは、それぞれ独立に制御できる。以降においては、第1の電源部201及び第2の電源部202の両方を特に区別せずに指す場合、単に電源部200と呼ぶことがある。
次に、放電部100である第1の放電部101及び第2の放電部102の構成について説明する。第1の放電部101及び第2の放電部102の基本構造は同じである。そこで、第1の放電部101及び第2の放電部102の両方の構成について、同じ図2を参照しながら説明する。
同図に示すように、放電部100は、放電電極110及び対向電極120を備えている。すなわち、第1の放電部101は、第1の放電電極111及び第1の対向電極121を備えている。また、第2の放電部102は、第2の放電電極112及び第2の対向電極122を備えている。
放電電極110は複数設けられる。対向電極120も複数設けられる。放電電極110及び対向電極120は、放電部100を通過する空気流の方向と直交する方向に沿って、交互に並んでいる。
放電電極110は、長尺な板状部材で構成されている。放電電極110の材質には導電体が用いられる。具体的には、タングステン、銅、ニッケル、亜鉛、鉄等の金属、又は、これらの金属を主成分とするステンレス等の合金、もしくは、これらの金属又は合金の表面に、銀、金、白金等の貴金属をメッキしたもの、あるいは、これらの金属又は合金の表面に、炭素(グラファイト)層又は酸化膜を生成したもの等を用いることができる。
放電電極110は、例えば、断面の直径数百μmワイヤー状である。他に例えば、放電電極110は、その断面が短辺及び長辺によって周囲が囲まれた矩形形状を呈する。この場合、放電電極110の断面の短辺の長さは、例えば、0.01mmから0.1mmである。放電電極110の断面の長辺の長さは、例えば、0.1mmから1.0mmである。放電電極110をこのような扁平な矩形状断面を有する形状にすることで、放電電極110をワイヤー状にした場合と比較して、以下の点で有利である。まず、放電電極110の強度を増すことができる。したがって、放電電極110の形状の経年変化を大幅に抑制することが可能である。また、低い電圧で放電を安定させることができる。
対向電極120の材質には導電体が用いられる。具体的には、導電性樹脂、導電性の板金、絶縁性樹脂の表面に導電性の金属メッキを施したもの等を用いることができる。特に樹脂の表面に金属メッキを施して対向電極120を形成することで、対向電極120の全体を金属で構成した場合と比較して、対向電極120を、軽量でも厚みを大きくすることが可能である。そして、対向電極120の表面の曲率半径を大きくすることができ、対向電極120の表面の一部に電荷が集中することを緩和することが可能である。このため、放電部100を通過する空気中に水分の多い場合でも異常放電を生じさせにくくすることができる。
電源部200は、接地電位に対して電圧を放電電極110に印加する。対向電極120は、接地されている。したがって、電源部200は、放電電極110と対向電極120との間に電圧を印加する。そして、この印加された電圧により、放電電極110と対向電極120との間でコロナ放電が生じる。
第1の電源部201が第1の放電電極111に印加する電圧は、第1の波形である。第2の電源部202が第2の放電電極112に印加する電圧は、第2の波形である。この第2の波形は、前述した第1の波形とは異なる波形である。第1の波形及び第2の波形は、例えば、ピーク電圧が4~7kV又は-7~-4kVの周期的に変化する波形、あるいは、4~7kV又は-7~-4kVの直流波形である。
次に、図3から図6を参照しながら、第1の波形及び第2の波形の具体例を説明する。これらの図に示す電圧値Vが、前述した4~7kV又は-7~-4kVになる。図3に示すのは、直流波形の例である。この例では、定常的に一定の電圧値Vとなる。
図4から図6に示すのは、周期的に変化する波形の例である。これらの例では、電圧値が周期λで変化する。図4に示すのは矩形波形の例である。この例では、1周期λのうち、予め設定された一定時間だけ電圧値がVとなり、他の時間の電圧値はほぼ0となる。図5に示すのは、1周期λのうち、電圧値の立ち上がり部分にリップルが生じている波形の例である。この例では、リップル部分においては、電圧値が一時的にVを上回る。その後、1周期λのうち、予め設定された一定時間だけ電圧値がVとなった後、緩やかに電圧値が0に下がり1周期λが終了する。図6に示すのは、鋸歯状波形の例である。この例では、1周期λの開始時に電圧値がVまで鋭く立ち上がった後、緩やかに電圧値が0に下がり1周期λが終了する。
前述したように、風路を通過する空気中には、ウイルス、細菌、カビ、花粉、塵、埃、綿ゴミ、ダニ及びPM2.5等の様々な種類、大きさの粒子状物質が含まれている。粒子状物質の種類、大きさが異なれば、放電部100における不活化及び帯電に有効な電圧波形も異なる。そこで、この実施の形態の空気清浄装置では、前述したように、第1の電源部201が第1の放電電極111に印加する電圧波形である第1の波形と、第2の電源部202が第2の放電電極112に印加する電圧波形である第2の波形とを、異なる波形にしている。このため、風路を通過する空気に対して異なる2以上の電圧波形による放電を与えることができ、様々な種類、大きさの粒子状物質について、効率的に不活化と帯電をさせることが可能である。
特に、上流側の第1の放電部101で印加する第1の波形を図4から図6のいずれかに示す周期的に変化する波形にするとよい。ウイルス等と比較して径が大きい花粉等の粒子に周期的に変化する電圧による放電を与えると、粉砕して径の小さな粒子にできる。そこで、まず上流側で径の大きな粒子を破砕して径の小さな粒子にすることで、花粉等の径の大きな粒子の不活化を図るとともに、下流側での帯電、さらなる不活化を行いやすくできる。
そして、下流側の第2の放電部102では、上流側の第1の波形とは異なる第2の波形により放電する。これにより、第1の波形による放電では不活化できなかった種類、大きさの粒子について不活化、帯電を図るとともに、第1の波形による放電で粉砕された粒子の帯電、さらなる不活化を図ることが可能である。
なお、第2の波形は、直流波形であっても周期的な波形であってもよい。第1の波形及び第2の波形の両方が周期的な波形である場合、第2の波形のDuty比、周期λ及び電圧値Vのうちの少なくともいずれかが第1の波形のものと異なればよい。ここで、Duty比とは、1周期λのうちで電圧値がV以上となる時間(図3及び図4中に「Duty」で示される時間)の割合である。下流側の第2の放電部102で印加する第2の波形を図4から図6のいずれかに示す周期的に変化する波形にすれば、例えば、上流側の第1の放電部101で細かく破砕された粒子状物質をさらに細かく粉砕できる。一方、第2の波形を図3に示す直流波形にすれば、例えば、上流側の第1の放電部101で細かく破砕された粒子状物質を効率的に帯電させることができる。
再び図1を参照しながら説明を続ける。この実施の形態の空気清浄装置は、捕集部300を備えている。ここで説明する構成例では、捕集部300は筐体10の内部に設けられている。捕集部300は、放電部100により帯電された粒子状物質を捕集するためのものである。捕集部300は、例えば、電荷を帯びたエレクトレットフィルタを備えている。このエレクトレットフィルタは、例えば、濾材をプリーツ形状、コルゲート形状又はハニカム形状等にしたものに帯電させることで構成される。
捕集部300をフィルタ形状にせず、他に例えば、平行平板状の金属又は樹脂を積層したもので構成してもよい。平行平板状の部材を積層して捕集部300を構成した場合、例えば、捕集部300を天井2から部屋1内へと引き出せるような構造にすることで、捕集部300を水等で洗浄するメンテナンスが可能となり、フィルタの交換コストを低減することができる。なお、放電部100での放電によるウイルス、細菌、カビ、花粉等の不活化を主目的とする場合には、捕集部300を設けなくともよい。
以上のように構成された空気清浄装置が設けられた風路を通過する空気は、まず、第1の放電部101を通過する。このとき、第1の電源部201により第1の波形の電圧が印加された第1の放電部101でコロナ放電が生じる。そして、空気中の粒子状物質は、第1の放電部101を通過する際に第1の波形の電圧が印加されて起きた放電を受け、破砕による不活化及び帯電の一方又は両方の処理がなされる。
第1の放電部101を通過した空気は、次に第2の放電部102を通過する。このとき、第2の電源部202により第2の波形の電圧が印加された第2の放電部102でコロナ放電が生じる。そして、空気中の粒子状物質は、第2の放電部102を通過する際に、先ほどとは異なる波形の電圧が印加されて起きた放電による不活化及び帯電の一方又は両方の処理がなされる。
第2の放電部102を通過した空気は、次に捕集部300を通過する。この際、放電部100の通過時に帯電された粒子状物質は、捕集部300のエレクトレットフィルタにクーロン力等により吸着され、捕集部300において捕集される。このようにして、風路を通過する空気中から粒子状物質が除去される。
なお、この実施の形態の空気清浄装置は、送風ファン11を備えていなくともよい。例えば、部屋1内の空気を外部に排出する換気扇が設置されている場合には、この換気扇を動作させれば、部屋1内の気圧が低下し、送風ファン11がなくとも前述の風路中を吸込口22から吹出口32へと流れる空気流を発生させることができる。
この実施の形態の空気清浄装置は、図1に示すように、粉塵センサ23を備えるようにしてもよい。そして、第1の電源部201及び第2の電源部202は、粉塵センサ23の検出結果に応じて第1の放電部101に印加する電圧の波形(すなわち第1の波形)及び第2の放電部102に印加する電圧の波形(すなわち第2の波形)を制御するようにしてもよい。
粉塵センサ23は、屋外の空気中の粒子状物質の種類、大きさ及び量等を検出するものである。粉塵センサ23が濃度を検出する粒子状物質には、具体的に例えば、ウイルス、細菌、カビ、花粉、塵、埃、綿ゴミ、ダニ及びPM2.5等が含まれる。図1に示す例では、粉塵センサ23は、吸込口形成部材21に取り付けられて、前述の風路中に配置されている。
粉塵センサ23は、例えば、1つの発光素子と2つの受光素子とを備え、空気中の粒子状物質を光学的に検出する。発光素子は、周囲の空間にレーザー光を照射する。発光素子が照射するレーザー光の波長は、例えば660nmである。また、レーザー光の照射強度は、例えば2.5mW以上が好適である。発光素子から照射されたレーザー光は、空気中に存在する粒子状物質に当たると散乱される。受光素子は、空気中に存在する粒子状物質によって生じた散乱光を受光する。そして、受光素子は、受光強度、受光回数等に応じた信号を出力する。
粉塵センサ23は、2つの受光素子の出力に基づいて、空気中の粒子状物質の量、粒子状物質の個数、粒子状物質の濃度、粒子状物質の大きさ及び粒子状物質の形状等を検出する。より詳しくは、粉塵センサ23は、受光素子の出力の大きさに基づいて、粒子状物質の量、粒子状物質の個数及び粒子状物質の大きさを検出する。また、粉塵センサ23は、2つの受光素子の出力の差分に基づいて、粒子状物質の形状を検出する。
空気中に存在する粒子状物質の形状が球形である場合、2つの受光素子の出力の差分は比較的小さい。一方、粒子状物質の形状が球形でない場合、2つの受光素子の出力の差分は、球形の場合よりも大きくなる。例えば、粒子状物質が粒子径2.5μm以下で球形のPM2.5である場合、2つの受光素子の出力の差分は小さい。また、例えば、粒子状物質が花粉である場合も、2つの受光素子の出力の差分は小さい。
したがって、2つの受光素子の出力の差分が予め設定された基準値より小さい場合、空気中に存在する粒子状物質は、PM2.5又は花粉であると判定できる。そして、この場合の粒子状物質がPM2.5又は花粉のどちらであるかは、受光素子の出力の大きさによって判別できる。すなわち、花粉はPM2.5よりも粒子径が大きいため、PM2.5による散乱光よりも花粉による散乱光の方が多くなる。このため、粒子状物質が花粉である場合は、粒子状物質がPM2.5である場合よりも受光素子の出力が大きい。
一方、2つの受光素子の出力の差分が前述の基準値以上である場合、空気中に存在する粒子状物質は、埃、綿ゴミ及びダニ等であると判定できる。
以上のように構成された粉塵センサ23は、前述の風路を通過する空気中の粒子状物質を検出する検出手段の一例である。なお、粉塵センサ23は、以上で説明したような光学的に空気中の粒子状物質を検出するものに限られず、他の方式によるものであってもよい。また、粉塵センサ23の設置箇所についても、吸込口形成部材21又は屋外側中間ダクト20内に限られず、他に例えば屋外等に設置されてもよい。さらに、粉塵センサ23に代えて、粒子状物質の種類、量に関する情報をインターネット等を介して外部から取得する通信装置を備えるようにしてもよい。具体的に例えば、通信装置により、気象庁、民間の気象情報会社等が発表するPM2.5、花粉の飛散データ情報を取得して用いてもよい。
次に、粉塵センサ23の検出結果に応じて第1の波形及び第2の波形を制御する場合における、空気清浄装置の制御系統の構成例について図7を参照しながら説明する。この構成例では、空気清浄装置は、波形決定部400及び記憶部500をさらに備えている。波形決定部400は、粉塵センサ23の検出結果に応じて、第1の電源部201が第1の放電部101に印加する電圧の第1の波形及び第2の電源部202が第2の放電部102に印加する電圧の第2の波形を決定する。
記憶部500には、粒子状物質の種類、大きさ及び量に対応して設定された第1の波形及び第2の波形のデータが予め記憶されている。記憶される波形のデータとしては、例えば、前に挙げた図3から図6等のどの波形パターンであるのか、電圧値Vが挙げられる。また、周期的に変化する波形パターンである場合には、その周期λ、Duty比が、さらに挙げられる。
次に、粒子状物質の種類、大きさ及び量に対応する第1の波形及び第2の波形のデータの具体的な設定例について説明する。まず、花粉等の径の大きな粒子の場合、前述したように第1の波形を周期変化する波形にし、第2の波形を直流波形にするとよい。このようにすることで、上流側の第1の放電部101において大きな粒子を粉砕し、粉砕されて小さくなった粒子を下流側の第2の放電部102において帯電させることが可能である。捕集部300における静電気による集塵(電気集塵)は粒子径が小さい方が効率が高い。このため、第1の放電部101で大きな粒子を砕いた後に第2の放電部102で帯電させることで、捕集部300における集塵効率を向上できる。なお、この際の第1の波形のDuty比は90%程度が望ましい。
この例において、空気清浄装置が捕集部300を備えていない場合、粒子状物質を帯電させるのではなく不活化させることを主目的として、第1の波形だけでなく第2の波形も周期変化する波形にしてもよい。この際の第2の波形のDuty比は10%程度が望ましい。花粉を粉砕した後の数十μmの粒子の中には、アレルギーを引き起こすタンパク質が含まれている。そこで、下流側の第2の放電部102においても周期変化する電圧波形による放電を与えることで、花粉を粉砕した後の粒子に含まれるタンパク質の不活性を図ることができる。
また、ウイルス等の径が小さい粒子の場合、第1の波形及び第2の波形の両方を周期変化する波形にするとよい。この際の第1の波形及び第2の波形のDuty比は、ともに10%程度が望ましい。このようにすることで、ウイルス等の径が小さい粒子について、不活化の効率を向上できる。
波形決定部400は、まず、粉塵センサ23の検出結果に基づいて、対象とする粒子状物質の種類、大きさ及び量を特定する。次に、波形決定部400は、特定した対象の粒子状物質の種類、大きさ及び量に対応して設定されている第1の波形及び第2の波形のデータを、記憶部500から取得する。そして、波形決定部400は、取得した第1の波形及び第2の波形のデータにより、第1の波形及び第2の波形を決定する。
第1の電源部201は、波形決定部400により決定された第1の波形の電圧を第1の放電部101に印加する。同様に、第2の電源部202は、波形決定部400により決定された第2の波形の電圧を第2の放電部102に印加する。このようにして、粉塵センサ23の検出結果に応じて第1の放電部101に印加する電圧の波形(すなわち第1の波形)及び第2の放電部102に印加する電圧の波形(すなわち第2の波形)が変更される。
以上のように構成された波形決定部400は、検出手段である粉塵センサ23の検出結果に応じて、第1の波形及び第2の波形を変更する波形変更手段である。そして、以上のような検出手段及び波形変更手段を備えることで、検出された粒子状物質の種類及び大きさ等に応じて第1の波形及び第2の波形を変更し、特定の種類及び大きさの粒子状物質について、より効率的な不活化を図ることが可能である。
なお、この発明に係る空気清浄装置は、以上で説明した構成例のような換気装置のみならず、他に例えば、空気清浄機、空気調和機、送風機、除湿機等にも適用できる。空気清浄機、空気調和機、送風機、除湿機等に空気清浄装置を設ける場合も、換気装置と同様に、空気清浄機、空気調和機、送風機、除湿機等の内部に形成された風路中にこの発明に係る空気清浄装置を配置する。また、空気清浄装置が備えられる空気清浄機、空気調和機、送風機、除湿機等は、オフィス、店舗、家庭のリビング等のいずれに設置されるものであってもよい。さらに、エレベータ、ダクト等に設けられたファンの風路中にこの発明に係る空気清浄装置を配置することもできる。
1 部屋
2 天井
3 壁
10 筐体
11 送風ファン
20 屋外側中間ダクト
21 吸込口形成部材
22 吸込口
23 粉塵センサ
30 屋内側中間ダクト
31 吹出口形成部材
32 吹出口
100 放電部
101 第1の放電部
102 第2の放電部
110 放電電極
111 第1の放電電極
112 第2の放電電極
120 対向電極
121 第1の対向電極
122 第2の対向電極
200 電源部
201 第1の電源部
202 第2の電源部
300 捕集部
400 波形決定部
500 記憶部

Claims (2)

  1. 空気の風路に設けられ、前記風路を通過する空気中に放電する第1の放電部と、
    前記風路の前記第1の放電部より下流側に設けられ、前記風路を通過する空気中に放電する第2の放電部と、
    第1の波形の電圧を前記第1の放電部に印加して前記第1の放電部で放電させる第1の電源部と、
    前記第1の波形とは異なる第2の波形の電圧を前記第2の放電部に印加して前記第2の放電部で放電させる第2の電源部と、
    前記風路を通過する空気中の粒子状物質を検出する検出手段と、
    前記検出手段の検出結果に応じて前記第1の波形及び前記第2の波形を変更する波形変更手段と、を備え
    前記波形変更手段は、前記風路を通過する空気中の粒子状物質の径に応じて、前記第1の波形を周期的に変化する波形にし、かつ、前記第2の波形を直流波形にするのか、前記第1の波形及び前記第2の波形の両方を周期的に変化する波形にするのかを変更する空気清浄装置。
  2. 前記波形変更手段は、前記風路を通過する空気中の粒子状物質の径に応じて、前記第1の波形を90%のDuty比で周期的に変化する波形にし、かつ、前記第2の波形を直流波形にするのか、前記第1の波形及び前記第2の波形の両方を10%のDuty比で周期的に変化する波形にするのかを変更する請求項1に記載の空気清浄装置。
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