JP2010142773A - 集塵装置 - Google Patents

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利夫 田中
Ryuji Akiyama
竜司 秋山
Kanji Mogi
完治 茂木
Toshiharu Haruna
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Abstract

【課題】集塵部の集塵性能を長期間に亘って維持できる集塵装置を提案する。
【解決手段】集塵装置(30)には、荷電部(31)と集塵部(40)との間に配置されて荷電部(31)で帯電された塵埃を捕集する補助集塵部(21)と、補助集塵部(21)に捕集された塵埃を取り除くための塵埃除去手段(70,81a)とが設けられる。
【選択図】図1

Description

本発明は、被処理空気中の塵埃を帯電させる荷電部と、荷電部で帯電された塵埃を捕集する集塵部とを備えた集塵装置に関し、特に集塵効率の向上対策に係るものである。
従来より、被処理空気中の塵埃を除去する集塵装置が知られており、室内の空気を浄化する空気清浄機等に利用されている。
特許文献1には、この種の集塵装置が開示されている。この集塵装置では、被処理空気が流れる空気通路に、荷電部と集塵部とが順に配置されている。荷電部は、イオン線と、このイオン化線に対向する対向電極とを備え、イオン化線と対向電極との間で放電が行うように構成されている。集塵部は、互いに対向する一対の格子状の電極を備えている。また、これらの電極は、導電性樹脂材料で構成されている。これらの電極に電圧が印加されることで、一方の電極が塵埃を捕集するための集塵電極を構成する。
この集塵装置の運転時において、被処理空気がイオン化部を流れると、被処理空気中の塵埃が例えばマイナスに帯電される。マイナスに帯電した塵埃は、集塵部を流れて格子状の電極の間を通過する。この際、マイナスに帯電した塵埃は、例えばプラスの電荷を帯びた集塵電極に誘引され、集塵電極の表面に付着して捕集される。以上のように、この集塵装置では、荷電部で帯電された塵埃が集塵部の集塵電極に電気的に捕集され、これにより被処理空気が浄化される。
特開2008−18425号公報
上記のような集塵装置の運転を継続して行うと、集塵電極に塵埃が次々と捕集され、この塵埃が集塵電極の表面に堆積していく。このように塵埃が堆積すると、集塵部の集塵電極と、この集塵電極に対向する電極(いわゆる電界形成用電極)との間での漏れ電流が流れ易く成る。特に、集塵部の雰囲気が高湿度状態となると、この漏れ電流が大きくなってしまう。ここで、特許文献1に開示のように集塵部の電極の少なくとも一方を比較的抵抗の大きな導電性樹脂材料で構成すると、上記の漏れ電流に起因する電源電圧の電圧降下が大きくなるため、電極間での電位差が低下し、集塵電極の表面電位も低くなってしまう。その結果、この集塵部の集塵効率が低下してしまうという問題があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、集塵部の集塵性能を長期間に亘って維持できる集塵装置を提案することである。
第1の発明は、被処理空気中の塵埃を帯電させる荷電部(31)と、第1電極(41)と第2電極(51)との間に荷電部(31)で帯電された塵埃を捕集するための電界を形成する集塵部(40)とを備え、上記第1電極(41)と第2電極(51)のいずれか一方又は両方が導電性樹脂材料で構成されている集塵装置を対象とし、上記荷電部(31)と上記集塵部(40)との間に配置されて該荷電部(31)で帯電された塵埃を捕集する補助集塵部(21)と、該補助集塵部(21)に捕集された塵埃を取り除くための塵埃除去手段(70,81a)とを更に備えていることを特徴とする。
第1の発明の集塵装置では、まず、荷電部(31)によって被処理空気中の塵埃が正又は負の電荷に帯電される。荷電部(31)で帯電された塵埃は、補助集塵部(21)の表面に電気的に捕集される。これにより、補助集塵部(21)には、被処理空気中の比較的大きな塵埃が捕集される。次いで、被処理空気が集塵部(40)を流れると、集塵部(40)の電極(41,51)の表面には、被処理空気中の比較的小さな塵埃が捕集される。このため、集塵部(40)では、上記補助集塵部(21)を設けない場合と比較して、電極(41,51)の表面に捕集される塵埃の量が少なくなり、集塵側の電極(41,51)での塵埃の堆積を抑制できる。
一方、補助集塵部(21)に捕集された比較的大きな塵埃は、塵埃除去手段(70,81a)によって取り除くことができる。このため、補助集塵部(21)における塵埃の蓄積も防止でき、補助集塵部(21)での集塵性能も維持できる。
第2の発明は、第1の発明において、上記補助集塵部(21)は、上記荷電部(31)で帯電される塵埃の極性と逆の極性、又はアースと接続される導電性部材(21)で構成されていることを特徴とする。
第2の発明では、補助集塵部(21)が導電性部材(21)で構成され、この導電性部材(21)が、荷電部(31)で荷電される塵埃の極性と逆の極性、又はアースと接続される。このため、荷電部(31)で荷電させた塵埃を、電気影像力等によって補助集塵部(21)に容易に捕捉することができる。
第3の発明は、第2の発明において、上記導電性部材(21)は、メッシュ状のフィルタ部(21)で構成されていることを特徴とする。
第3の発明では、補助集塵部(21)としての導電性部材(21)が、メッシュ状に形成されてフィルタ部(21)を構成する。つまり、補助集塵部(21)では、被処理空気が流通可能な多数の通気孔が形成される。このため、被処理空気が流れる際の通気抵抗を低くでき、圧力損失を低減できる。
第4の発明は、第3の発明において、上記塵埃除去手段(70,80a)は、上記フィルタ部(21)に捕集された塵埃を掻き集める掻き取り部(71)を有する掃除機構(70)で構成されていることを特徴とする。
第4の発明では、塵埃除去手段(70,80a)として掃除機構(70)が用いられる。これにより、掃除機構(70)では、フィルタ部(21)に捕集された塵埃を掻き取り部(71)によって自動的に掻き集めることができる。従って、補助集塵部(21)の集塵性能を確実に維持することができ、補助集塵部(21)の下流側の電極(41,51)に比較的大きな塵埃が捕集されてしまうのを防止できる。
第5の発明は、第1乃至第4のいずれか1つの発明において、上記荷電部(31)の上流側に配置されて被処理空気中の塵埃を捕集する上流側フィルタ部(23)を更に備えていることを特徴とする。
第5の発明では、荷電部(31)の上流側に上流側フィルタ部(23)が設けられる。このため、被処理空気中の比較的大きな塵埃が、上流側フィルタ部(23)によって捕捉される。次いで、荷電部(31)で帯電された比較的大きな塵埃も、補助集塵部(21)に捕捉される。従って、比較的大きな塵埃が集塵部(40)へ送られるのを一層確実に防止できる。
第6の発明は、第5の発明において、上記上流側フィルタ部(23)に捕集された塵埃を掻き集める掻き取り部(79)を有する掃除機構(78)を更に備えていることを特徴とする。
第6の発明では、上流側フィルタ部(23)に対応する掃除機構(78)が設けられる。これにより、掃除機構(78)では、上流側フィルタ部(23)に捕集された塵埃を掻き取り部(79)によって自動的に掻き集めることができる。従って、上流側フィルタ部(23)の集塵性能を維持することができ、集塵部(40)の電極(41,51)に比較的大きな塵埃が捕集されてしまうのを防止できる。
第7の発明は、第3の発明において、上記塵埃除去手段(70,80a)は、上記帯状フィルタ部材(25)が上記荷電部(31)の上流側と下流側との間を変位するように該帯状フィルタ部材(25)を回転駆動する駆動機構(75)と、該駆動機構(75)によって駆動される帯状フィルタ部材(25)と摺接することで該帯状フィルタ部材(25)に捕集された塵埃を掻き集める掻き取り部(71)とを有する掃除機構(70)で構成されていることを特徴とする。
第7の発明では、荷電部(31)の周囲に帯状フィルタ部材(25)が設けられる。帯状フィルタ部材(25)では、荷電部(31)の上流側に位置する部位に上記上流側フィルタ部(23)が構成され、荷電部(31)の下流側に位置する部位に補助集塵部(21)としてのフィルタ部(21)が構成される。つまり、帯状フィルタ部材(25)では、上流側フィルタ部(23)とフィルタ部(21)とが一体的に形成される。
掃除機構(70)では、駆動機構(75)によって帯状フィルタ部材(25)が駆動される。これにより帯状フィルタ部材(25)が荷電部(31)の周囲を旋回するように変位する。掻き取り部(71)は、このようにして駆動された帯状フィルタ部材(25)と摺接する。その結果、帯状フィルタ部材(25)に捕集された塵埃が、掻き取り部(71)によって掻き集められる。以上のようにして、上流側フィルタ部(23)とフィルタ部(21)との双方の集塵性能が回復する。
本発明によれば、荷電部(31)と集塵部(40)との間に補助集塵部(21)を設けるようにしたので、集塵部(40)の上流側において、荷電部(31)で帯電された比較的大きな塵埃を補助集塵部(21)に捕集させることができる。このため、集塵部(40)の電極(41,51)の表面には、比較的小径の塵埃しか付着しないので、電極(41,51)の表面に多量の塵埃が堆積してしまうのを防止できる。その結果、このような塵埃の堆積に起因する集塵部(40)での漏れ電流を防止でき、両電極(41,51)の間の電位差が低下してしまうのを防止できる。従って、集塵部(40)での集塵性能を長期に亘って維持することができる。
また、補助集塵部(21)に捕集された塵埃を取り除くための塵埃除去手段(70,81a)を設けているので、補助集塵部(21)の集塵性能を長期に亘って維持できる。このため、比較的大きな塵埃が補助集塵部(21)で除去できずに集塵部(40)へ送られてしまうのを回避できるので、電極(41,51)の表面に多量の塵埃が堆積してしまうのを一層確実に防止できる。また、補助集塵部(21)に多量の塵埃が堆積してしまうことで、補助集塵部(21)の通気抵抗が増大してしまうことも回避できる。
また、第2の発明では、補助集塵部(21)を導電性部材(21)で構成し、この導電性部材(21)を荷電部(31)で帯電される塵埃の極性と逆の極性、又はアースと接続するようにしている。このため、荷電部(31)で帯電された塵埃を、電気影像力によって補助集塵部(21)に捕集することできる。特に、補助集塵部(21)には比較的大径の塵埃が流れるため、このような導電性部材(21)であっても、塵埃を充分に引き寄せて捕集することができる。
第3の発明では、導電性部材(21)をメッシュ状のフィルタ部(21)で構成しているため、補助集塵部(21)での通気抵抗を低減でき、被処理空気を搬送するためのファン動力を軽減できる。
第4の発明は、上記塵埃除去手段として掻き取り部(71)を有する掃除機構(70)を用いている。このため、フィルタ部(21)に捕集された塵埃を掻き取り部(71)によって自動的に除去することができ、ユーザー等によるメンテナンスが不要となる。
第5の発明では、荷電部(31)の上流側に上流側フィルタ部(23)を設けたので、荷電部(31)の上流側においても、比較的大きな塵埃を上流側フィルタ部(23)に捕集することができる。このため、集塵部(40)の電極(41,51)の表面に多量の塵埃が堆積してしまうことを一層確実に回避でき、集塵部(40)の集塵性能を更に長期に亘って維持させることができる。また、荷電部(31)の表面に塵埃が付着してしまうことも回避できるので、荷電部(31)による塵埃の帯電性能も充分に確保できる。
更に、第6の発明では、上流側フィルタ部(23)に対応する掃除機構(78)を設け、上流側フィルタ部(23)に捕集された塵埃を掻き取り部(79)で掻き集めるようにしている。このため、上流側フィルタ部(23)の集塵性能の低下や目詰まりを未然に回避することができ、且つ上流側フィルタ部(23)のメンテナンスも不要となる。
第7の発明では、帯状フィルタ部材(25)に上流側フィルタ部(23)とフィルタ部(21)とを一体的に形成することで、部品点数の削減、装置の小型化を図ることができる。また、帯状フィルタ部材(25)を駆動機構(75)によって回動させることで、上流側フィルタ部(23)に捕集された塵埃と、フィルタ部(21)に捕集された塵埃の双方を1つの掻き取り部(71)によって掻き集めることができる。従って、掃除機構(70)の簡素化を図ることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《発明の実施形態1》
実施形態1の集塵装置(30)は、室内の床面等に設置される室内置き式の空気清浄機(10)に搭載されている。この空気清浄機(10)は、室内空気を浄化し、浄化した空気を室内へ供給する。
図1に示すように、空気清浄機(10)は、室内に設置されるケーシング(11)を備えている。ケーシング(11)は、前後に扁平な中空の直方体状に形成されている。ケーシング(11)の一方の側面には、室内空間に臨むように吸込口(12)が形成されている。ケーシング(11)の他方の側面には、室内空間に臨むように給気口(13)が形成されている。
ケーシング(11)の内部には、吸込口(12)から給気口(13)に向かって、被処理空気が流れる空気通路(20)が形成されている。空気通路(20)には、被処理空気を浄化するための空気浄化手段として、イオン化部(31)とフィルタ部(21)と集塵部(40)と放電部(61)と触媒フィルタ部(62)とが、上流側から下流側に向かって順に配置されている。また、これらの空気浄化手段の下流側には、室内へ空気を供給するための給気ファン(図示省略)が設置されている。上記イオン化部(31)とフィルタ部(21)と集塵部(40)とは、塵埃を除去するための集塵ユニット(集塵装置(30))を構成している。
イオン化部(31)は、被処理空気中の塵埃を帯電させる荷電部を構成している。図2(A)及び(B)に示すように、イオン化部(31)は、棒状電極(32)と鋸歯状電極(33)と電源(34)とを有している。電源(34)は、直流の高圧電源である。棒状電極(32)は電源(34)のプラス側と接続し、鋸歯状電極(33)は電源(34)のマイナス側と接続している。また、電源(34)のプラス側は接地されている。これにより、棒状電極(32)がゼロ電位となり、鋸歯状電極(33)がマイナス電位となっている。つまり、イオン化部(31)では、鋸歯状電極(33)の電位が棒状電極(32)の電位がよりも低くなっている。
空気通路(20)には、複数の上記棒状電極(32)が互いに平行に配列されている。棒状電極(32)は、空気流れと直交するように水平に延びている。本実施形態の棒状電極(32)の横断面は略円形状をしているが、これに限らず例えば略矩形状であっても良い。また、棒状電極(32)は、少なくとも1本あれば良いが、2本以上であることが好ましい。また、鉛直方向に延びる棒状電極(32)を左右方向(水平方向)に配列しても良い。
鋸歯状電極(33)は、基板部(33a)と針状電極(33b)とで構成されている。基板部(33a)は、複数の棒状電極(32)の間の中間位置に配置され、棒状電極(32)と平行となるように延びている。つまり、基板部(33a)は、空気流れと直交するように水平に延びている。また、本実施形態の基板部(33a)は、平板状に形成されて、その厚さ方向が空気流れの方向と略一致する姿勢となっている。基板部(33a)の幅方向の両端には、複数の上記針状電極(33b)がそれぞれ形成されている。本実施形態の針状電極(33b)は、先鋭な針状ないし突起状に形成されて、各棒状電極(32)に向かって突出している。これにより、上記棒状電極(32)は、針状電極(33b)に対向する対向電極を構成している。
集塵部(40)は、イオン化部(31)で帯電した塵埃を電気的に誘引して捕捉するものである。図3〜5に示すように、集塵部(40)は、集塵電極(41)と電界形成用電極(51)とを備えている。集塵電極(41)と電界形成用電極(51)とでは、いずれか一方が第1電極を構成し、他方が第2電極を構成している。集塵電極(41)は直流高圧電源(図示省略)のプラス側に接続され、電界形成用電極(51)が直流高圧電源のマイナス側に接続されている。また、直流高圧電源のプラス側は接地されており、集塵電極(41)がゼロ電位となり、電界形成用電極(51)がマイナス電位となっている。
集塵電極(41)と電界形成用電極(51)とは、一体的に成形された導電性樹脂で構成されている。集塵電極(41)と電界形成用電極(51)とは何れも微導電性の樹脂であることが好ましく、更には、樹脂の体積抵抗率が10Ωcm以上で1013Ωcm未満であることが好ましい。
集塵電極(41)と電界形成用電極(51)とは、1つの基台部(42,52)と、該基台部(42,52)から突出する多数の突起部(43,53)とをそれぞれ備えている。基台部(42,52)は、枠体(44,54)と、枠体(44,54)の内部に設けられた複数の縦仕切部材(45,55)及び横仕切部材(46,56)とが一体的に形成されている。
枠体(44,54)は、矩形状に形成されている。集塵電極(41)の枠体(44)と電界形成用電極(51)の枠体(54)とは、各々の基台部(42,52)が対向する姿勢となるように、枠体(44,54)の四隅の角部が互いに固定される。また、各基台部(42,52)は、空気通路(20)において空気流れと直交する姿勢となっており、集塵電極(41)の基台部(42)が上流側寄りに、電界形成用電極(51)の基台部(52)が下流側寄りに位置している。
集塵電極(41)及び電界形成用電極(51)では、縦仕切部材(45,55)が鉛直に延び、横仕切部材(46,56)が水平に延び、縦仕切部材(45,55)及び横仕切部材(46,56)とが縦横に交差するように配列されている。そして、基台部(42,52)には、枠体(44,54)と縦仕切部材(45,55)と横仕切部材(46,56)とによって囲まれる多数の通気口(47,57)が形成されている。つまり、基台部(42,52)は、空気流れに沿った多数の通気口(47,57)が形成された四角格子構造となっている。
集塵電極(41)と電界形成用電極(51)の縦仕切部材(45,55)は、両者の電極(41,51)を固定した組立て状態において、互いに離間しながら同一平面上に位置するように構成されている。これに対し、集塵電極(41)と電界形成用電極(51)の横仕切部材(46,56)は、両者の電極(41,51)の組立て状態において、上下方向に千鳥配列となるように構成されている(図4及び図5を参照)。
集塵電極(41)及び電界形成用電極(51)では、上記突起部(43,53)が横仕切部材(46,56)から軸方向に突出している。突起部(43,53)は、横仕切部材(46,56)と厚さが等しい平板状の突出片で構成され、相対する電極(41,51)の通気口(47,57)の内部へ延びている。そして、隣り合う突起部(43,53)の横方向の隙間には、相対する電極(41,51)の横仕切部材(46,56)が位置している。また、突起部(43,53)は、相対する基台部(42,52)の内部中央に位置している。これにより、通気口(47,57)では、突起部(43,53)の上方と下方とを空気が流れる。集塵電極(41)の突起部(43)と電界形成用電極(51)の突起部(53)とは、相互の間隔が1.0mm〜2.0mmであることが好ましく、更には1.6mmであることが好ましい。
集塵電極(41)の突起部(43)は、電界形成用電極(51)の縦仕切部材(55)と横仕切部材(56)とによって囲まれている。集塵電極(41)の突起部(43)と、各仕切部材(55,56)との間の距離は概ね等しくなっている。集塵電極(41)の突起部(43)と各仕切部材(55,56)との間には、通気口(57)の横断面において、放射状の電界が形成される。同様に、電界形成用電極(51)の突起部(53)は、集塵電極(41)の縦仕切部材(45)と横仕切部材(46)とによって囲まれている。電界形成用電極(51)の突起部(53)と、各仕切部材(45,46)との間の距離は概ね等しくなっている。電界形成用電極(51)の突起部(53)と各仕切部材(45,46)との間には、通気口(47)の横断面において、放射状の電界が形成される。
放電部(61)は、ストリーマ放電を生起することで低温プラズマを生成するように構成されている。放電部(61)は、高圧の直流電圧が印加される一対の電極を有している。例えば放電部(61)では、線状ないし棒状の放電電極が、平板状の対向電極と実質的に平行となるように配置されている。放電部(61)では、放電電極の先端から対向電極に向かってストリーマ放電が進展し、低温プラズマが生成される。これにより、放電部(61)では、臭気成分と反応性の高い活性種(電子、イオン、オゾン、ラジカルなど)が生成される。
触媒フィルタ部(62)は、複数の通気孔が形成されたメッシュ状、ハニカム状、格子状等の基材の表面に、触媒や吸着剤等の機能材料が担持されて構成されている。触媒としては、マンガン系触媒や貴金属系触媒等が用いられ、吸着剤としてはゼオライトや活性炭等が用いられる。触媒フィルタ部(62)は、臭気成分を捕捉する脱臭部を構成している。つまり、触媒フィルタ部(62)では、被処理空気中の臭気成分が吸着/分解されて除去される。触媒フィルタ部(62)に吸着された臭気成分は、放電部(61)で発生した活性種によって徐々に分解されていく。
図1に示すように、空気清浄機(10)の空気通路(20)では、イオン化部(31)と集塵部(40)との間にフィルタ部(21)が設けられている。つまり、フィルタ部(21)は、イオン化部(31)の下流側で且つ集塵部(40)の上流側に配置されて、イオン化部(31)で帯電された塵埃を捕集する補助集塵部を構成している。フィルタ部(21)は、帯状ないしシート状の導電性部材で構成されており、アース(22)に接続されてゼロ電位となっている。なお、フィルタ部(21)をイオン化部(31)によって塵埃が帯電される極性(即ち、マイナス極)と逆の極性(即ち、プラス極)に接続するようにしても良い。また、フィルタ部(21)は、メッシュ状、あるいは網状に形成されており、その内部に比較的粗目の通気孔が形成されている。
空気清浄機(10)は、フィルタ部(21)に捕集された塵埃を自動的に取り除くための掃除機構(70)を有している。掃除機構(70)は、フィルタ部(21)に捕集された塵埃を掻き集める掻き取り部(71)と、該掻き取り部(71)を駆動する駆動機構(図示省略)とを有している。掻き取り部(71)は、表面にブラシが形成されており、フィルタ部(21)の表面に摺接しながら回転駆動される。本実施形態では、駆動機構によって駆動される掻き取り部(71)が、フィルタ部(21)の表面に沿うように回転しながら変位する。これにより、フィルタ部(21)の表面の塵埃が掻き取り部(71)によって掻き取られる。掻き取られた塵埃は、図示しないダストボックス等に捕集される。捕集された塵埃は、例えば室内から掃除機のノズル等によって回収されるか、あるいは空気搬送等により室外へ排出される。なお、掃除機構(70)では、フィルタ部(21)のフィルタを掻き取り部(71)に沿うように回動させることで、フィルタ部(21)の表面の塵埃を掻き取るようにしても良い。
−運転動作−
次に、空気清浄機(10)の運転動作について説明する。図示しない給気ファンが運転されると、図1に示すように、室内空気が吸込口(12)を通じてケーシング(11)内の空気通路(20)へ導入される。
空気通路(20)を流れる被処理空気は、まず、イオン化部(31)を流れる。ここで、イオン化部(31)では、棒状電極(32)と鋸歯状電極(33)との間に直流電圧が印加されている。これにより、イオン化部(31)では、針状電極(33b)が棒状電極(32)よりも低電位となりながら、これらの電極(33b,32)の間に電界が形成される。その結果、針状電極(33b)の先端から棒状電極(32)へ向かって電子やマイナスイオン等が移動し、これらの電子等が棒状電極(32)へ衝突する。被処理空気が、これらの電極(33b,32)の間を流れると、被処理空気中の塵埃がマイナスに帯電される。
マイナスに帯電した塵埃を含む被処理空気は、フィルタ部(21)を流れる。フィルタ部(21)では、マイナスに帯電した塵埃が電気影像力によってフィルタ表面に引き寄せられる。その結果、フィルタ部(21)には、比較的大きな粒径の塵埃が捕集される。
フィルタ部(21)を通過した塵埃は、集塵部(40)を流れる。なお、集塵部(40)を流れる被処理空気中には、比較的小径の塵埃しか残存していないことになる。集塵部(40)では、集塵電極(41)と電界形成用電極(51)との間に直流電圧が印加されている。被処理空気が、集塵電極(41)の基台部(42)の通気口(47)を流れると、マイナスに帯電した比較的小径の塵埃が通気口(47)の内周壁に誘引され、この内周壁に付着する。その後、被処理空気が電界形成用電極(51)の基台部(52)の通気口(57)を流れると、マイナスに帯電した比較的小径の塵埃は突起部(43)の外周面に付着する。以上のように、集塵部(40)では、集塵電極(41)の表面に比較的小径の塵埃が付着して捕捉される。
集塵ユニット(30)を通過した空気は、放電部(61)の近傍を流れる。放電部(61)では、放電電極と対向電極との間でストリーマ放電が行われており、空気中で活性種が生成されている。この活性種が被処理空気中の臭気成分と接触することで、臭気成分が酸化分解されて除去される。また、被処理空気が触媒フィルタ部(62)を通過すると、被処理空気中の臭気成分が触媒フィルタ部(62)に吸着されて除去される。触媒フィルタ部(62)に吸着された臭気成分は、放電部(61)で生成された活性種によって徐々に分解されていく。これにより、触媒フィルタ部(62)における臭気成分の捕捉能力(吸着能力)が回復することになる。
以上のようにして、比較的大径の塵埃、及び比較的小径の塵埃が除去されると共に、臭気成分が除去された被処理空気は、給気口(13)を通じてケーシング(11)外の室内へ供給される。その結果、室内には清浄な空気が供給されるので、室内の清浄化が図られる。
−実施形態1の効果−
上記実施形態1によれば、イオン化部(31)と集塵部(40)との間にフィルタ部(21)を設けている。このため、集塵部(40)の上流側の被処理空気中に含まれる比較的大きな塵埃をフィルタ部(21)によって捕捉することができる。従って、集塵部(40)へは、比較的小径の塵埃を含む被処理空気しか送られないので、集塵電極(41)の表面に比較的大径の塵埃が付着してしまうのを回避できる。その結果、集塵電極(41)では、長期の運転に伴って多量の塵埃が堆積してしまうのを防止できるので、このような塵埃の堆積に起因して集塵電極(41)と電界形成用電極(51)との間の漏れ電流が増大してしまうことも防止できる。よって、このような漏れ電流に起因して、両電極(41,42)の間の電位差(即ち、集塵電極の表面電位)が小さくなってしまうことを防止でき、集塵部(40)での集塵効率を充分に維持することができる。
また、上記実施形態1では、フィルタ部(21)に捕集された塵埃を取り除くための掃除機構(70)を設け、フィルタ部(21)に捕集された塵埃を掻き取り部(71)によって自動的に掻き集めるようにしている。このため、フィルタ部(21)での塵埃の捕集能力が低下してしまうことを回避でき、集塵部(40)へ比較的大径の塵埃が送り込まれることを確実に防止できる。また、フィルタ部(21)の目詰まりを未然に回避することができ、被処理空気の通気抵抗、ひいては圧力損失の増大を防止でき、ファン動力を低減できる。
〈実施形態1の変形例1〉
実施形態1の変形例1について説明する。この変形例1の空気清浄機(10)は、上記実施形態と集塵ユニット(30)の構成が異なる。具体的には、図6に示すように、集塵ユニット(30)では、イオン化部(31)の上流側にプレフィルタ部(23)が設けられている。プレフィルタ部(23)は、メッシュ状、あるいは網状に形成されており、その内部に比較的粗目の通気孔が形成されている。プレフィルタ部(23)は、被処理空気中の比較的大きな塵埃を物理的に捕集する上流側フィルタ部を構成している。なお、この例のプレフィルタ部(23)は、アース(24)に接続されてゼロ電位となっている。
また、この変形例1の空気清浄機(10)には、プレフィルタ部(23)に捕捉された塵埃を取り除くためのプレフィルタ側掃除機構(78)が設けられている。このプレフィルタ側掃除機構(78)は、上記実施形態1のフィルタ部(21)に対応する掃除機構(70)と同様に構成されている。つまり、プレフィルタ側掃除機構(78)は、プレフィルタ部(23)の表面に沿うように回転しながら変位する掻き取り部(79)を備え、この掻き取り部(79)のブラシによってプレフィルタ部(23)に捕集された塵埃を掻き集めるように構成されている。
実施形態1の変形例1では、まず、被処理空気がプレフィルタ部(23)を通過する。このため、プレフィルタ部(23)では、比較的大きな塵埃が捕集される。プレフィルタ部(23)で塵埃が捕集された被処理空気は、イオン化部(31)で帯電された後、更にフィルタ部(21)を通過する。これにより、フィルタ部(21)では、プレフィルタ部(23)で捕集できなかった塵埃(比較的大径又は中径となる塵埃)が更に捕集される。フィルタ部(21)を通過した被処理空気は、集塵部(40)を流れる。ここで、集塵部(40)を流れる被処理空気は、プレフィルタ部(23)とフィルタ部(21)との双方で比較的大きな塵埃が既に捕集されているので、集塵電極(41)の表面には、比較的小径の塵埃しか付着しない。このため、集塵電極(41)の表面に多量に塵埃が堆積してしまうことを防止でき、集塵部(40)の集塵性能を長期に亘って維持することができる。
また、この変形例1では、フィルタ部(21)に捕集された塵埃が掃除機構(70)によって自動的に取り除かれ、且つプレフィルタ部(23)に捕集された塵埃もプレフィルタ側掃除機構(78)によって自動的に取り除かれる。このため、フィルタ部(21)とプレフィルタ部(23)との双方のメンテナンスを行うことなく、これらのフィルタ部(21,23)に多量の塵埃が溜まってしまうことを回避できる。その結果、これらのフィルタ部(21,23)で除去できなかった比較的大きな塵埃が集塵部(40)へ送られてしまい、集塵電極(41)に付着してしまうことを一層確実に回避できる。また、これらのフィルタ部(21,23)における塵埃の目詰まりによって圧力損失が増大してしまうことも未然に回避できる。
〈実施形態1の変形例2〉
実施形態1の変形例2について説明する。この変形例2の空気清浄機(10)は、上記実施形態と集塵ユニット(30)の構成が異なる。具体的には、図7に示すように、集塵ユニット(30)では、上記の変形例1のプレフィルタ部(23)及びフィルタ部(21)が一体的な帯状フィルタ部材(25)に構成されている。
具体的には、帯状フィルタ部材(25)は、イオン化部(31)の前後(上流側及び下流側)を覆うような閉ループ状のシート部材によって構成されている。帯状フィルタ部材(25)の内側には、図示しない複数のローラ部材が設けられ、帯状フィルタ部材(25)が、これらのローラ部材に巻回されている。これにより、帯状フィルタ部材(25)では、イオン化部(31)の上流側に上記のプレフィルタ部(23)が構成され、イオン化部(31)の下流側に上記のフィルタ部(21)が構成されている。
また、この変形例2の空気清浄機(10)には、帯状フィルタ部材(25)に捕集された塵埃を自動的に取り除くための塵埃除去手段(70)が設けられている。変形例2の塵埃除去手段(70)は、帯状フィルタ部材(25)を変位させるための駆動機構(75)と、この駆動機構(75)によって駆動された帯状フィルタ部材(25)に捕集された塵埃を掻き集める掻き取り部(71)とを有する掃除機構を構成している。即ち、駆動機構(75)は、帯状フィルタ部材(25)がイオン化部(31)の上流側と下流側とを変位するように帯状フィルタ部材(25)を変位させるように構成されている。そして、掻き取り部(71)は、このようにして駆動機構(75)によって回転駆動される帯状フィルタ部材(25)を摺接することで、帯状フィルタ部材(25)に捕集された塵埃をブラシによって掻き集めるように構成されている。
実施形態1の変形例2においても、被処理空気は、帯状フィルタ部材(25)のプレフィルタ部(23)を通過してからイオン化部(31)で帯電され、その後にフィルタ部(21)を通過してから集塵部(40)へ送られる。このため、集塵部(40)を流れる被処理空気は、プレフィルタ部(23)とフィルタ部(21)との双方で比較的大きな塵埃が既に捕集されているので、集塵電極(41)の表面には、比較的小径の塵埃しか付着しない。このため、集塵電極(41)の表面に多量に塵埃が堆積してしまうことを防止でき、集塵部(40)の集塵性能を長期に亘って維持することができる。
また、変形例2においても、プレフィルタ部(23)に捕集された塵埃とフィルタ部(21)に捕集された塵埃とが、掃除機構(70)によって自動的に取り除かれる。このため、フィルタ部(21)とプレフィルタ部(23)との双方のメンテナンスを行うことなく、これらのフィルタ部(21,23)に多量の塵埃が溜まってしまうことを回避できる。
更に、変形例2では、プレフィルタ部(23)とフィルタ部(21)とが一体となって帯状フィルタ部材(25)に構成されるため、変形例1と比較して部品点数を削減することができる。また、掃除機構(70)では、プレフィルタ部(23)とフィルタ部(21)とに捕集された塵埃を掻き集めるための掻き取り部(71)が共用されているため、部品点数を更に削減して掃除機構(70)の小型化を図ることができる。
《発明の実施形態2》
実施形態2の集塵装置(30)は、室内の天井(C)の裏側に設置される天井裏置き式の空気清浄機(10)に搭載されている。実施形態2の空気清浄機(10)は、室外空気を浄化し、浄化した空気を室内へ供給する。即ち、この空気清浄機(10)は、室外空気を取り込んで室内へ送る、第2種の換気システムを構成している。
図8に示すように、空気清浄機(10)のケーシング(11)には、外気吸込ダクト(14)と給気ダクト(15)とが接続している。外気吸込ダクト(14)は、一端が壁部(W)を貫通して室外へ開口し、他端が吸込口(12)に接続している。給気ダクト(15)は、一端が天井(C)を貫通して室内へ開口し、他端が給気口(13)に接続している。
この空気清浄機(10)の空気通路(20)には、上記実施形態1の変形例2と同様にして、イオン化部(31)と帯状フィルタ部材(25)と集塵部(40)と放電部(61)と触媒フィルタ部(62)とが設けられている。また、空気通路(20)には、触媒フィルタ部(62)の下流側に給気ファン(28)が設けられている。
実施形態2の空気清浄機(10)では、給気ファン(28)が運転されることで、室外空気が外気吸込ダクト(14)を介して空気通路(20)へ流入する。空気通路(20)では、まず、帯状フィルタ部材(25)のプレフィルタ部(23)によって比較的大きな塵埃が捕集され、その後にイオン化部(31)で塵埃が帯電される。次いで、帯状フィルタ部材(25)のフィルタ部(21)で大径又は中径の塵埃が更に捕集され、その後に集塵部(40)の集塵電極(41)に比較的小径の塵埃が捕集される。以上のように塵埃が捕集された被処理空気は、放電部(61)及び触媒フィルタ部(62)で臭気成分が除去された後、給気ダクト(15)を介して室内へ供給される。
実施形態2においても、集塵部(40)を流れる被処理空気は、プレフィルタ部(23)とフィルタ部(21)との双方で比較的大きな塵埃が既に捕集されているので、集塵電極(41)の表面には、比較的小径の塵埃しか付着しない。このため、集塵電極(41)の表面に多量に塵埃が堆積してしまうことを防止でき、集塵部(40)の集塵性能を長期に亘って維持することができる。
また、実施形態2においても、プレフィルタ部(23)に捕集された塵埃とフィルタ部(21)に捕集された塵埃とが、掃除機構(70)によって自動的に取り除かれる。このため、フィルタ部(21)とプレフィルタ部(23)との双方のメンテナンスを行うことなく、これらのフィルタ部(21,23)に多量の塵埃が溜まってしまうことを回避できる。また、プレフィルタ部(23)とフィルタ部(21)とが一体となって帯状フィルタ部材(25)に構成され、且つこれらのフィルタ部(21,23)の掻き取り部(71)が共用されるため、部品点数を削減して集塵ユニット(30)の小型化を図ることができる。
〈実施形態2の変形例1〉
実施形態2の変形例1の空気清浄機(10)は、図9に示すように、空気通路(20)の吸込側に2本のダクト(14,16)が接続している。具体的には、ケーシング(11)には、2つの吸込口(12,12)が形成されており、一方の吸込口(12)に上記実施形態2と同様の外気吸込ダクト(14)が接続し、他方の吸込口(12)に内気吸込ダクト(16)が接続している。内気吸込ダクト(16)は、一端が天井(C)を貫通して室内に開口し他端が吸込口(12)に接続している。即ち、この変形例1の空気清浄機(10)は、給気ファン(28)を運転することで、室内空気と室外空気との双方が空気通路(20)へ導入される。
また、実施形態2の変形例1では、上記実施形態1の変形例1と同様、プレフィルタ部(23)とフィルタ部(21)とが個別に設けられ、各フィルタ部(21,23)に対応する掃除機構(70,78)も個別に設けられている。このため、集塵部(40)の集塵性能を長期に亘って維持することができ、且つ各フィルタ部(21,23)のメンテナンスも不要となる。
〈実施形態2の変形例2〉
実施形態2の変形例2の空気清浄機(10)は、図10に示すように、室外空気を取り込んで室内へ供給すると同時に、室内空気を取り込んで室外へ排出する、第1種の換気システムを構成している。また、変形例2の空気清浄機(10)は、全熱交換器(85)を有し、室内へ供給する空気と室外へ排出する空気との間で、潜熱及び顕熱を交換するように構成されている。
具体的には、この変形例2の空気清浄機(10)のケーシング(11)には、排気通路(80)が形成されている。排気通路(80)の一端は、室内導入口(81)を介して室内と連通している。また、排気通路(80)の他端は、排気ダクト(17)を介して室外と連通している。更に、排気通路(80)には、排気ファン(84)が設置されている。以上のように、実施形態2の変形例2では、排気通路(80)及び排気ファン(84)が、室内空気を室外へ排出するための排気手段を構成している。
また、この変形例2では、空気通路(20)と排気通路(80)とに跨るように全熱交換器(85)が設けられている。具体的には、全熱交換器(85)には、室外から空気通路(20)へ取り込んだ被処理空気(室外空気)が流通可能な通気孔と、室内から排気通路(80)へと取り込んだ室内空気が流通可能な通気孔とが区画されている。そして、全熱交換器(85)では、被処理空気と室内空気との顕熱及び潜熱の双方が熱交換する。つまり、全熱交換器(85)は、被処理空気の温度と湿度との双方を調節するための空気調和手段を構成している。
空気清浄機(10)が運転されると、給気ファン(28)及び排気ファン(84)が駆動される。これにより、室外空気が被処理空気として空気通路(20)へ取り込まれ、室内空気が排気通路(80)へ取り込まれる。被処理空気は、各種の空気浄化手段で浄化された後、全熱交換器(85)を通過する。例えば夏季においては、全熱交換器(85)を流れる被処理空気が、排気通路(80)側の室内空気によって冷却される。また、被処理空気中の水分が排気通路(80)側の室内空気へ付与される。その結果、比較的低温且つ低湿の被処理空気を室内へ供給することができる。また、例えば冬季においては、全熱交換器(85)を流れる被処理空気が、排気通路(80)側の室内空気によって加熱される。また、排気通路(80)側の室内空気中の水分が被処理空気へ付与される。その結果、比較的高温且つ高湿の被処理空気を室内へ供給することができる。
また、この変形例2においても、プレフィルタ部(23)とフィルタ部(21)が設けられ、各フィルタ部(21,23)に対応する掃除機構(70,78)も設けられている。このため、集塵部(40)の集塵性能を長期に亘って維持することができ、且つ各フィルタ部(21,23)のメンテナンスも不要となる。
〈実施形態2の変形例3〉
実施形態2の変形例3では、図11に示すように、空気通路(20)において、プレフィルタ部(23)とイオン化部(31)との間に上記全熱交換器(85)が配置されている。つまり、全熱交換器(85)では、プレフィルタ部(23)を通過した室外空気と、室内導入口(81)から導入された室内空気との間で顕熱や潜熱が交換される。
また、変形例3では、プレフィルタ部(23)やフィルタ部(21)に対応する掃除機構(70,78)が設けられていない。これに代わって、この変形例3では、フィルタ部(21)やプレフィルタ部(23)を室内へ取り出すためのメンテナンス開口部(81a)が設けられている。即ち、ユーザー等は、プレフィルタ部(23)やフィルタ部(21)に捕集された塵埃を取り除くために、メンテナンス開口部(81a)を通じてこれらのフィルタ部(21,23)を室内へ引き出す。これにより、フィルタ部(21)やプレフィルタ部(23)のメンテナンスを適宜行うことができる。即ち、この変形例3のメンテナンス開口部(81a)は、各フィルタ部(21,23)に捕集された塵埃を取り除くための塵埃除去手段を構成している。
《発明の実施形態3》
実施形態3の集塵装置(30)は、図12に示すように、室内の空調を行う空気調和装置(100)に適用されている。つまり、空気調和装置(100)は、室内空気を浄化する機能が付与されている。また、この例の空気調和装置(100)は、壁掛け式のルームエアコンを構成しているが、これに代わって天井埋込式や天井吊り式の空気調和装置に適用しても良い。
この空気調和装置(100)では、ケーシング(11)の前面側に吸込口(12)が形成され、ケーシング(11)の下面側に給気口(13)が形成されている。ケーシング(11)内には、吸込口(12)から給気口(13)に亘って空気通路(20)が形成されている。そして、空気通路(20)では、上流側から下流側に向かって順に、プレフィルタ部(23)、イオン化部(31)、フィルタ部(21)、集塵部(40)、熱交換器(91)、給気ファン(28)が配置されている。熱交換器(91)は、冷媒が流れる冷媒回路に接続されており、凝縮器又は蒸発器として機能するように構成されている。
実施形態3では、熱交換器(91)によって被処理空気の温度を調節することができ、室内の冷房や暖房を切り換えて行うことができる。ここで、実施形態3においても、プレフィルタ部(23)及びフィルタ部(21)を設けることで、集塵電極(41)に多量の塵埃が堆積してしまうことを回避でき、集塵性能を維持することできる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上述した各実施形態において、集塵部(40)では、導電性樹脂から成る2つの電極(41,51)を用いているが、いずれか一方又は両方を金属製としても良い。また、上述した各実施形態は、単なる一例に過ぎず、各実施形態における各機能部品の配置や、空気の導入方法等を互いに組み合わせた構成としても良いのは勿論のことである。
以上説明したように、本発明は、被処理空気中の塵埃を帯電させる荷電部と、荷電部で帯電された塵埃を捕集する集塵部とを備えた集塵装置に関し有用である。
図1は、実施形態1に係る空気清浄機の全体構成を示す概略構成図である。 図2は、イオン化部の概略構成図である。 図3は、集塵部の全体構成を示す斜視図である。 図4は、集塵部の要部を拡大した斜視図である。 図5は、集塵部の要部を拡大した縦断面図である。 図6は、実施形態1の変形例1に係る空気清浄機の全体構成を示す概略構成図である。 図7は、実施形態1の変形例2に係る空気清浄機の全体構成を示す概略構成図である。 図8は、実施形態2に係る空気清浄機の全体構成を示す概略構成図である。 図9は、実施形態2の変形例1に係る空気清浄機の全体構成を示す概略構成図である。 図10は、実施形態2の変形例2に係る空気清浄機の全体構成を示す概略構成図である。 図11は、実施形態2の変形例3に係る空気調和装置の全体構成を示す概略構成図である。 図12は、実施形態3に係る空気調和装置の全体構成を示す概略構成図である。
符号の説明
10 空気清浄機
11 ケーシング
21 フィルタ部(導電性部材、補助集塵部)
23 プレフィルタ部(上流側フィルタ部)
31 イオン化部(荷電部)
40 集塵部
41 集塵電極(第1電極、第2電極)
51 電界形成用電極(第1電極、第2電極)
70 掃除機構(塵埃除去手段)
71 掻き取り部
78 プレフィルタ側掃除機構(掃除機構)
79 掻き取り部
81a メンテナンス開口部(塵埃除去手段)

Claims (7)

  1. 被処理空気中の塵埃を帯電させる荷電部(31)と、第1電極(41)と第2電極(51)との間に荷電部(31)で帯電された塵埃を捕集するための電界を形成する集塵部(40)とを備え、上記第1電極(41)と第2電極(51)のいずれか一方又は両方が導電性樹脂材料で構成されている集塵装置であって、
    上記荷電部(31)と上記集塵部(40)との間に配置されて該荷電部(31)で帯電された塵埃を捕集する補助集塵部(21)と、
    上記補助集塵部(21)に捕集された塵埃を取り除くための塵埃除去手段(70,81a)とを更に備えていることを特徴とする集塵装置。
  2. 請求項1において、
    上記補助集塵部(21)は、上記荷電部(31)で帯電される塵埃の極性と逆の極性、又はアースと接続される導電性部材(21)で構成されていることを特徴とする集塵装置。
  3. 請求項2において、
    上記導電性部材(21)は、メッシュ状のフィルタ部(21)で構成されていることを特徴とする集塵装置。
  4. 請求項3において、
    上記塵埃除去手段(70,80a)は、上記フィルタ部(21)に捕集された塵埃を掻き集める掻き取り部(71)を有する掃除機構(70)で構成されていることを特徴とする集塵装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1つにおいて、
    上記荷電部(31)の上流側に配置されて被処理空気中の塵埃を捕集する上流側フィルタ部(23)を更に備えていることを特徴とする集塵装置。
  6. 請求項5において、
    上記上流側フィルタ部(23)に捕集された塵埃を掻き集める掻き取り部(79)を有する掃除機構(78)を更に備えていることを特徴とする集塵装置。
  7. 請求項3において、
    上記荷電部(31)の上流側及び下流側を覆うように該荷電部を囲む帯状に形成され、該荷電部(31)の上流側に被処理空気中の塵埃を捕集する上流側フィルタ部(23)を構成し、該荷電部(31)の下流側に上記補助集塵部(21)としての上記フィルタ部(21)を構成する帯状フィルタ部材(25)を備え、
    上記塵埃除去手段(70,80a)は、上記帯状フィルタ部材(25)が上記荷電部(31)の上流側と下流側との間を変位するように該帯状フィルタ部材(25)を回転駆動する駆動機構(75)と、該駆動機構(75)によって駆動される帯状フィルタ部材(25)と摺接することで該帯状フィルタ部材(25)に捕集された塵埃を掻き集める掻き取り部(71)とを有する掃除機構(70)で構成されていることを特徴とする集塵装置。
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