JP6830412B2 - 試験キット、試験方法、分注装置 - Google Patents

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Description

本発明は、分注プローブの表面状態を評価する技術に関する。
臨床化学分析は、例えば血液や尿などの生体試料中における無機イオン、タンパク質、尿素、糖、脂質、酵素、ホルモン、薬物、腫瘍マーカなどの成分を分析する試験である。臨床化学分析においては、自動分析装置が広く用いられている。自動分析装置は、試料を分注する分注プローブとしてディスポーザブルチップを用いる場合を除くと、分注プローブを洗浄機構により洗浄し、繰り返し使用する。
近年、自動分析装置においては、検体量の微量化や分析の高感度化が重要な開発トレンドとなっている。このため、吸引量や吐出量のばらつきの低減、コンタミネーションの低減の観点から、分注プローブ表面の清浄度を高い水準に保つことが、これまで以上に求められてきている。
下記特許文献1〜2は、分注プローブ表面を清浄に保つための技術を開示している。これら文献においては、超音波洗浄やヒータなどの洗浄加速機構を、通常の洗浄槽と併用している。
下記特許文献3は、分注プローブ表面に対する洗浄の効果を評価するための、分注プローブの清浄度を確認する試験法を記載している。同文献においては、分注プローブによって色素溶液を分注した後、色素を含まない溶液(例えば生理食塩水)を分注する。分注プローブに色素が不着していた場合、色素溶液から色素を含まない溶液に対して色素が持ち込まれる。その持ち込まれた色素量を、分光光度計によって測定した吸光度に基づき算出する。この色素の持込量を用いて、分注プローブの表面状態を推定する。
下記非特許文献1は、例えば特許文献3における色素持込試験において一般的に用いることができると考えられる色素の特性について記載している。
特許第4892384号公報 特開2008−202945号公報 特許第4909599号公報
"色素とその取り扱いについて"、P.19、メルク株式会社(URL:http://www.aichi-amt.or.jp/labo/patho/reco/20090418_04.pdf、2017年06月07日取得)
特許文献3が記載しているような、色素の持ち込みに基づく試験法においては、色素の持込量が極めて少ないので、色素が持ち込まれた溶液の吸光度が、分光光度計の検出下限付近になってしまう場合がある。
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであり、色素溶液から持ち込まれた色素量に基づき分注プローブの表面状態を試験するに際して、持ち込まれた色素量を正確に測定することができる技術を提供するものである。
本発明に係る試験方法は、酸性の色素溶液から色素を含まない溶液に対して持ち込まれた色素量に基づき、分注プローブの表面状態を評価する。
本発明に係る試験方法によれば、再現性が高く、かつ高い信頼性で、分注プローブの表面状態を評価することができる。その結果として、分注プローブの表面の清浄度を高い状態保つことができるので、分析性能の信頼性を向上することができる。
実施形態1に係る自動分析装置100の概略図である。 色素溶液のpHと色素持込量の関係を計測した結果を示すグラフである。 色素が持込まれた溶液の吸光度を自動分析装置100が測定する手順を説明するフローチャートである。 色素が持込まれた溶液の吸光度を自動分析装置100が測定する別手順を説明するフローチャートである。 2種類の色素溶液を用いて実施形態1の試験を実施した結果を示す。 図5に示す2種類の色素溶液による色素持込量の比を示す。 pHによる色素持込量の差を用いて汚染要因を判別する手順を説明するフローチャートである。 pHによる色素持込量の差を用いて汚染要因を判別する別手順を説明するフローチャートである。 試料用分注プローブ11aの内表面状態と外表面状態を検査する手順を説明するフローチャートである。 試料用分注プローブ11aの清浄度を試験するために用いる溶液などを収容した試験キット800の構成図である。
<実施の形態1:装置構成>
図1は、本発明の実施形態1に係る自動分析装置100の概略図である。各部の機能は公知のものであるため、詳細についての記述は省略する。反応ディスク1上には、反応容器2が円周状に並んでいる。反応容器2は、恒温槽41により一定温度に保持されている。試薬ディスク9の中には複数の試薬ボトル10が円周状に載置することができる。反応ディスク1の近くには、試料容器15を載せたラック16を移動する試料搬送機構17が設置されている。反応ディスク1と試薬ディスク9の間には試薬用分注機構7と8が設置されている。反応ディスク1と試料搬送機構17の間には、回転と上下動することができる試料用分注機構11が設置されている。試料用分注機構11は、試料用分注プローブ11aを備えている。試料用分注プローブ11aには試料用シリンジ19が接続されている。試料用分注プローブ11aは、回転軸を中心に円弧を描きながら移動して、試料容器15から反応容器2に対して試料を分注する。圧力センサ40は、試料用分注プローブ11a内部の流路の圧力を検知する。
反応ディスク1の周囲には、洗浄機構3、分光光度計4、攪拌機構5と6、などが配置されている。洗浄機構3には洗浄用ポンプ20が接続されている。試薬用分注機構7と8、試料用分注機構11、攪拌機構5と6の動作範囲上に洗浄槽33、32、13、31、30がそれぞれ設置されている。試薬用分注機構7と8には、試薬用シリンジ18が接続されている。試料容器15は血液などの検査試料を収容する。試料容器15は、ラック16に載せられて試料搬送機構17によって運ばれる。
試料用分注プローブ11aは、通常であれば洗浄槽13を用いて洗浄する。特に洗浄を強化したい場合には、洗浄槽42を用いて洗浄する。洗浄液用シリンジ44により洗浄液タンク43から洗浄槽42に対して洗浄液が供給される。洗浄槽42には洗浄加速機構45が設置されており、これにより洗浄液に浸漬するよりも強力に洗浄することができる。洗浄加速機構45としては、例えば、超音波洗浄器やヒータなどが挙げられる。各機構はコントローラ21によって制御されている。
<実施の形態1:試験手順>
試料用分注プローブ11aの表面状態を検査する際には、まず試料容器15に色素溶液を準備する。このとき用いられる色素としては、オレンジG、エオシンY、ライトグリーン、アミドブラックなどの酸性色素が考えられる。酸性色素とは、酸解離係数pKaよりも高いpHにおいてイオンが多く存在し、低いpHにおいては分子が多く存在する色素である。官能基としては、スルホ基、リン酸基などを持つ。すなわちpKaが低い物質は、低いpH環境下においてもイオンとして帯電した状態で存在する。色素溶液はさらに、各種酸により酸性に調製されている。こうして調製された色素溶液を入れた試料容器15は複数個、例えば、3個準備してもよい。それぞれの試料容器15内の色素濃度は同一でもよいし異なっていてもよい。
本発明において酸性色素を用いる理由、および酸性色素を溶かした色素溶液を酸性に保つ理由は、以下の通りである。酸性色素は上述のように酸性環境下においてイオンとして−に帯電する傾向がある。他方で例えば血液試料を分注する際に、血液中のたんぱく質が試料用分注プローブ11aの表面に付着するとこれが汚染の原因となる。たんぱく質分子を酸性溶液に対してさらすとH+イオンの影響により+に帯電する傾向がある。したがって酸性色素分子とたんぱく質分子が電気的に吸引し合って色素がたんぱく質分子に付着し易くなる。このことを利用して、色素持込試験における色素持込量を充分に確保できると考えられる。色素溶液のpHとしては、後述するように2.0〜6.0程度が望ましい。
次に、別の試料容器15に、純水、生理食塩水、リン酸緩衝液など、色素を含まない溶液を準備する。この試料容器15も複数個、例えば3個用意してもよい。色素を含まない溶液を複数用意する場合には、その量は等しいことが望ましい。色素を含まない溶液の体積によって吸光度が変わるからである。
これらの色素溶液と色素を含まない溶液を収納した試料容器15をラック16に搭載したものを準備する。試料搬送機構17を用いて、試料用分注機構11により分注することができる位置まで、ラック16を搬送する。
次に試料用分注機構11により、試料容器15内の色素溶液を分注する。1回あたり分注する色素溶液の量は例えば、10μLなどである。試料容器内15内の色素溶液を試料用分注機構11により吸引し、反応容器2に対して吐出することにより、1回の分注が完了する。分注を複数回繰り返してもよい。この場合、一度色素溶液を分注したものと同じ反応容器2は使用しないことが望ましい。本工程は分注プローブに対して色素溶液を接触させるためのものであるから、色素溶液の吐出先は問わない。例えば反応容器2に対して吐出する代わりに、洗浄槽13や42に対して吐出してもよい。
次に、色素溶液を分注した試料用分注プローブ11aを洗浄槽13により洗浄する。洗浄を強化したい場合は、洗浄槽42において、洗浄加速機構45を用いて、より強力に洗浄してもよい。
次に、試料搬送機構17を用いてラック16を移動し、試料用分注機構11により、色素を含まない溶液を分注する。分注手順は、色素溶液を分注した際と同様である。分注プローブの表面に色素が残留している場合、この分注により、色素を含まない溶液に対して色素が持ち込まれる。この分注も複数回繰り返してもよい。
このとき持ち込まれた色素量は、下記式1によって定義することができる。色素が持ち込まれた溶液の吸光度は、分光光度計4によって計測することができる。色素溶液の吸光度と色素を含まない溶液の吸光度は、分光光度計4によって計測することもできるし、あらかじめ計測した結果をコントローラ21にあらかじめ記憶しておくこともできる。分光光度計4で吸光度を測定する場合、吸光度を測定するために、色素の持込試験に使用しない、色素を含まない溶液を準備する必要がある。色素溶液の濃度と色素が持ち込まれた溶液の体積は、分注量から求めることができる。
持ち込まれた色素量(質量)=(色素が持ち込まれた溶液の吸光度−色素を含まない溶液の吸光度)/(色素溶液の吸光度−色素を含まない溶液の吸光度)×色素溶液の濃度×色素が持ち込まれた溶液の体積 ・・・(1)
色素溶液の吸光度が高いほど、色素の持込量が増えるので、高い感度が得られることになる。しかし、色素溶液の吸光度が分光光度計4の測定上限を上回る場合、直接色素溶液の吸光度を測定することは難しい。この場合には、色素溶液を希釈した溶液の吸光度を測定し、その結果から下記式2により色素溶液原液の吸光度を求めることができる。
色素溶液原液の吸光度=(希釈溶液の吸光度−色素を含まない溶液の吸光度)×希釈率+色素を含まない溶液の吸光度 ・・・(2)
図2は、色素溶液のpHと色素持込量の関係を計測した結果を示すグラフである。比較のため、縦軸は基準値を1とする相対値として表した。図2に示すように、色素溶液のpHが低い(酸性)ほど色素の持込量が増えることが分かる。pH5.7のときの持込量は、pH7.4のときの持込量の1.5倍程度である。pH4.4のときの持込量は、pH7.4のときの持込量の5倍以上である。pH3以下ではさらに顕著に持込量が増加し、pH7.4のときと比較して9倍程度になっている。pH2.0程度までは同程度の持込量が得られたが、pH2.0未満になると持込量が減少する傾向が見られた。図2に示す結果によれば、色素溶液のpHは概ね2.0〜6.0の酸性領域が好適であると考えられる。
<実施の形態1:まとめ>
本実施形態1に係る試験方法によれば、酸性色素を溶かした色素溶液のpHを酸性にすることにより、色素持込試験における色素持込量を充分に確保することができる。したがって分注プローブの表面状態をより正確に判定することができる。
<実施の形態2>
各溶液の吸光度は、自動分析装置100とは別に用意した分光光度計を用いて測定してもよい。この場合は例えば、実施形態1で説明した試験を実施した後、色素が持ち込まれた溶液の試料容器15をラック16から取り出す。この色素が持ち込まれた溶液を攪拌した後、ピペットなどを用いて、別途用意した分光光度計の測定セルに対して分注し、吸光度を測定する。ここで測定された吸光度をもとに、持込量を算出することができる。色素溶液原液やその希釈液、色素を含まない溶液の吸光度を、同様の方法で測定することもできる。
<実施の形態3>
図3は、色素が持込まれた溶液の吸光度を自動分析装置100が測定する手順を説明するフローチャートである。各ステップは、コントローラ21による制御下で実施される。以下図3の各ステップについて説明する。
(図3:ステップS301〜S302)
自動分析装置100は、色素溶液を分注した後、試料用分注プローブ11aを洗浄する(S301)。次に自動分析装置100は、色素を含まない溶液を分注する(S302)。このとき試料用分注プローブ11aに残存していた色素が持ち込まれる。
(図3:ステップS303)
自動分析装置100は、試料用分注プローブ11aを洗浄する。この洗浄は、通常の洗浄よりも強力に実施することが望ましい。具体的には、洗浄槽13で繰り返し洗浄することが考えられる。もしくは、洗浄槽13で洗浄した後、洗浄槽42で洗浄加速機構45を用いて強力に洗浄してもよい。
(図3:ステップS304)
自動分析装置100は、強力に洗浄された試料用分注プローブ11aを用いて、色素が持ち込まれた溶液を反応容器2に分注する。試料用分注プローブ11aの分注量によっては測光するのに十分な量の溶液を反応容器2に対して1回で分注することが難しい場合がある。この場合には、複数回に分けて分注してもよい。
(図3:ステップS305〜S307)
自動分析装置100は、分注された溶液をさらに均一にするため、攪拌機構5や6を用いて攪拌する(S305)。自動分析装置100は、分光光度計4を用いて測光することにより、吸光度を測定する(S306)。自動分析装置100は、求められた吸光度を用いて、実施形態1で説明した手順により、色素の持込量を算出する(S307)。
(図3:ステップS305:補足)
分注された溶液が充分に均一である場合は、本ステップを省略することもできる。例えば試料用分注プローブ11aにより分注する前に色素が持ち込まれた溶液の吸引吐出を繰り返すことにより、溶液を撹拌するのと同様の効果が発生するので、この場合は本ステップを省略できる。
図4は、色素が持込まれた溶液の吸光度を自動分析装置100が測定する別手順を説明するフローチャートである。ステップS301〜S303とS305〜S306は図3と同様である。ステップS304に代えてステップS401とS402を実施し、ステップS307に代えてS403を実施する。以下これらのステップについて説明する。
(図4:ステップS401)
自動分析装置100は、色素が持込まれた溶液を反応容器2に対して分注する。分注する溶液の量は、分光光度計4が測光することができる量である必要はなく、試料用分注プローブ11aが1回で分注できる量で足りる。
(図4:ステップS402)
自動分析装置100は、ステップS401において色素が持込まれた溶液を分注した反応容器2に対して、試薬用分注機構8を用いて試薬を分注する。本ステップは、分光光度計4が測光することができる液量に達するまで、試薬によって液量を増やすためのものである。ここで用いる試薬としては、界面活性剤入りの水溶液などが考えられる。
(図4:ステップS403)
本ステップはS307と同様であるが、ステップS402において試薬により液量を増やしているので、持ち込まれた色素量を求めるためには、式1により得られた色素量に対して下記式3の係数を乗じる必要がある。
係数=(試薬の分注量+色素が持ち込まれた溶液の分注量)/色素が持ち込まれた溶液の分注量 ・・・(3)
図3と図4で説明した手順は、例えば自動分析装置100の特別動作モードとしてあらかじめ実装しておき、必要に応じてユーザがその特別動作モードを実施するように指定してもよい。
<実施の形態4>
色素の持込量を増加させる要因のうち、分注プローブの表面状態以外の要因(例えば洗浄水圧の低下による洗浄水量の減少などの装置状態に由来する要因)と、試料用分注プローブ11aの表面状態に由来する要因とを切り分けることは、従来困難であった。そのため、試料用分注プローブ11aを洗浄すればよいのか、それとも装置の洗浄機構を改善すればよいのか、判別することが難しかった。そこで本発明の実施形態4では、複数種類の色素溶液を用いることにより、色素持込量を増加させている要因を判別する手法を説明する。
本実施形態4においては、色素溶液を2種類以上用意する。これらの色素溶液は、同じ色素を用いて、同じ色素濃度に調整しているが、それぞれの溶液に加えた酸の濃度が異なるので、溶液全体としてのpHが異なる。この2種類以上の色素溶液をそれぞれ個別に用いて、実施形態1で説明した方法により試験をする。色素を含まない溶液としては、共通の溶液、例えば生理食塩水などを用いることができる。
図5は、2種類の色素溶液を用いて実施形態1の試験を実施した結果を示す。縦軸は図2と同様である。試料用分注プローブ11aとしては、未使用のものと、タンパク質を吸引後に乾燥させて固着させることにより強制的に汚染させたものを用いた。色素溶液のpHは2.5と7.4の2種類を用いた。図5から分かるように、強制的に汚染した試料用分注プローブ11aにおいては、色素溶液のpHによる色素持込量の差が顕著に現れる傾向が認められる。これに対し、未使用の試料用分注プローブ11aでは、色素の持込量による差は小さい。
図6は、図5に示す2種類の色素溶液による色素持込量の比を示す。2つの試料用分注プローブ11aに対して、(色素溶液のpHが2.5の時の色素持込量)/(色素溶液のpHが7.4の時の色素持込量)を求めた。図6から分かるように、強制的に汚染した試料用分注プローブ11aにおいては、色素溶液のpHによる色素持込量の差が顕著に現れる傾向が認められる。
色素を持ち込むメカニズムは、大きく分けて2種類あると考えられる。1つ目のメカニズムは、色素が試料用分注プローブ11aの表面に吸着し、色素を含まない溶液を分注した際に色素が表面から脱離して持ち込まれる、というものである(表面吸着)。このメカニズムにおいては、試料用分注プローブ11aの表面状態の変化により、色素の持込量が変化すると考えられる。2つ目のメカニズムは、洗浄水量が不十分などの理由により色素溶液が液体のままとして残存するものである(液残り)。このメカニズムにおいては、液体の洗い流されやすさ(粘性)や洗浄水圧の変化による洗浄水量の変化といった洗浄条件により、色素の持込量が変化すると考えられる。これらの違いを利用して、色素持込量を増加させている要因を判別することを図る。
色素溶液のpHのみ変更した場合、一般には粘性などの液性は大きくは変わらない。また、洗浄水圧などの洗浄条件は、同じ装置で評価しているため一定に保たれていると考えられる。したがって、色素溶液のpHの違いによる色素持込量の差は、上記表面吸着が主要な役割を果たしていると推定される。したがって、色素溶液のpHを変更することにより色素持込量が変化した場合は、試料用分注プローブ11aの表面汚染が原因として推定される。対策としては、試料用分注プローブ11aを洗浄槽42において洗浄することが考えられる。
色素溶液のpHを変更しても色素持込量が大きく変化しないが、一律に色素持込量が増加した場合には、洗浄水量の低下などの装置の不具合によって色紙持込量が増加したと推定される。対策としては、洗浄機構を修理する、自動分析装置100を交換する、などが考えられる。
このように、2種以上の異なるpHの色素溶液を用いて、それぞれの色素溶液における色素持込量の差を検出することにより、色素持込量を増加させている要因を切り分けることができる。
図7は、pHによる色素持込量の差を用いて汚染要因を判別する手順を説明するフローチャートである。各ステップは、コントローラ21による制御下で実施される。以下図7の各ステップについて説明する。
(図7:ステップS701〜S702)
自動分析装置100は、低いpH(例えばpH2.5)の色素溶液を用いて、実施形態1と同様の色素持込試験を実施する(S701)。自動分析装置100は、ステップS701における色素持込量が第1閾値以下であるか否かを判定する(S702)。色素持込量が第1閾値以下である場合は、すなわち試料用分注プローブ11aの表面状態が清浄であり、かつ洗浄能力も低下していないことになるので、その旨の判定結果をコントローラ21が備える記憶装置に格納するなどして本フローチャートを終了する。色素持込量が第1閾値を超えている場合は、ステップS703へ進む。
(図7:ステップS703〜S704)
自動分析装置100は、高いpH(例えばpH7.4)の色素溶液を用いて、実施形態1と同様の色素持込試験を実施する(S703)。自動分析装置100は、ステップS703における色素持込量が第2閾値以下であるか否かを判定する(S704)。色素持込量が第2閾値以下である場合はステップS705へ進み、第2閾値を超えている場合はステップS706へ進む、
(図7:ステップS705)
ステップS704において色素持込量が第2閾値以下であった場合、色素持込量を増加させているのはステップS701であると考えられる。したがって自動分析装置100は対策として、試料用分注プローブ11aの表面を洗浄する。
(図7:ステップS706)
ステップS704において色素持込量が第2閾値を超えていた場合、色素持込量を増加させているのはステップS701とS703両方であると考えられる。したがって自動分析装置100は対策として、試料用分注プローブ11aの表面を洗浄するとともに洗浄機構が不具合を有している旨の判定結果を出力する。例えばコントローラ21が備える記憶装置にその旨のデータを書き込むことができる。
図8は、pHによる色素持込量の差を用いて汚染要因を判別する別手順を説明するフローチャートである。図8においては、図7で説明したステップS701とS703に相当する試験を先に完了してその結果をコントローラ21などが記憶しておく。判定基準は図7と同様である。
<実施の形態5>
以上の実施形態においては、色素溶液を分注する量は一定(例えば10μL)とした。本発明の実施形態5では、色素溶液を吸引せず試料用分注プローブ11aを色素溶液に対して浸すのみで同様の試験を実施することにより、試料用分注プローブ11aの表面状態をより詳細に評価する手法を説明する。
図9は、試料用分注プローブ11aの内表面状態と外表面状態を検査する手順を説明するフローチャートである。各ステップは、コントローラ21による制御下で実施される。以下図9の各ステップについて説明する。
(図9:ステップS901)
オペレータは、試料用分注プローブ11aの外表面を、例えばエタノールをしみこませたガーゼにより拭取り洗浄する。その他、超音波洗浄などのように外表面を強力に洗浄できる方法を用いてもよい。マニュアル洗浄以外の方法を用いる場合は、コントローラ21によって自動的に洗浄を実施できる。
(図9:ステップS902)
自動分析装置100は、色素溶液の分注量と色素を含まない溶液の分注量をいずれも0μLとして、実施形態1で説明した方法により色素持込試験を実施する。具体的には、試料用分注プローブ11aを溶液に浸し、吸引せずにそのまま引き上げる。これにより、試料用分注プローブ11aの外表面のみが溶液に対して接触することになる。したがって外表面の清浄度を判定することができる。
(図9:ステップS903)
自動分析装置100は、色素持込量が閾値以下であるか否かを確認する。閾値以下である場合は、外表面が清浄であると判断してその旨を示すデータをコントローラ21の記憶装置に格納する。閾値を超えている場合は、その旨を示すデータをコントローラ21の記憶装置に格納するとともに、ステップS901に戻って同様の処理を繰り返す。これにより、外表面を確実に清浄に保つことができる。
(図9:ステップS904)
自動分析装置100は、色素溶液の分注量と色素を含まない溶液の分注量をいずれも10μLとして、実施形態1で説明した方法により色素持込試験を実施する。これにより、試料用分注プローブ11aの内表面が溶液に対して接触することになる。したがって内表面の清浄度を判定することができる。外表面については既に清浄であることを確認しているので、本ステップは内表面の清浄度を確認する意義がある。
(図9:ステップS905)
自動分析装置100は、色素持込量が閾値以下であるか否かを確認する。ステップS903とは異なる閾値を用いることが望ましい。色素持込量が閾値以下である場合は本フローチャートを終了する。閾値を超えている場合はステップS906へ進む。
(図9:ステップS906)
自動分析装置100は、試料用分注プローブ11aの内表面が清浄でない旨のアラームを出力する。例えばその旨を表すデータをコントローラ21の記憶装置に格納してもよいし、画面表示や報知音などの外部的出力を用いてもよい。これによりユーザは、例えば試料用分注プローブ11aを交換するなどの措置を促されることになる。
<実施の形態6>
色素溶液を分注する際に、試料用分注プローブ11aを色素溶液や色素を含まない溶液に対して侵入させる深さを変えることにより、外表面が溶液に対して接触する範囲も変化する。このことを利用して、外表面のどの部分が清浄でないのか推定することができる。本発明の実施形態6ではその手順について説明する。
自動分析装置100は、試料用分注プローブ11aを、各溶液に対して1mmの深さまで侵入させる。これにより外表面が先端から1mmの範囲で各溶液に対して接触することになる。自動分析装置100は、図9のステップS902〜S903と同様に溶液を吸引せずに試験を実施する。以下同様に、溶液に対して侵入させる深さを2mm/3mm/4mmなどと変化させて色素持込試験を実施する。
自動分析装置100は、色素持込量が閾値を超えた時点において、外表面が溶液に対して接触していた位置が清浄ではない旨を示すデータをコントローラ21の記憶装置に格納することができる。ユーザはその出力にしたがって、外表面を洗浄すべき位置を把握し、その位置を洗浄するなどの対策をとることができる。
<実施の形態7>
図10は、試料用分注プローブ11aの清浄度を試験するために用いる溶液などを収容した試験キット800の構成図である。図10上段は試験キット800の上面図である。ラック801は、自動分析装置100の試料搬送機構17に載置することができるように構成されている。容器設置部802と803は、試験溶液を収容した容器を設置する空洞になっている。ラック801の側壁の一部には、容器設置部802と803それぞれに連通する開放部804が形成されている。例えば開放部804が形成されている側を試験キット800の正面として認識することができる。
図10中段は、試験キット800の正面図である。容器設置部802には色素溶液を収容した容器805を設置し、容器設置部803には色素を含まない溶液を収容した容器806を設置する。容器805と806はそれぞれ凸部807を有しており、容器805と806を設置した際に凸部807の位置が開放部804の位置と対応するように構成されている。各容器の開口部はシール808により封止される。シール808により各容器の開口部が連結され、これにより容器805と806が一体になってラック801に設置されることになる。したがってオペレータが色素溶液と色素を含まない溶液を取り違える可能性を低減できる。図10下段はシール808を付した状態の上面図である。
<実施の形態8>
従来、糖や脂質などの生化学項目と、腫瘍マーカやホルモンなどの免疫項目は、別の装置によって測定されてきた。近年、それらの装置を統合した複合型の自動分析装置が広く用いられてきている。こうした複合型自動分析装置においては、2つの試料用分注系統を用いる場合がある。第1分注系統は、1つの試料用分注プローブを洗浄しながら繰り返し使用する。第2分注系統は、ディスポーザブルの試料用分注プローブを使用し、試料ごとに分注プローブを交換する。
このように分注系統を2系統持つことにより、試料分注時の試料のコンタミネーション(キャリーオーバ)を回避することができる。キャリーオーバとは、同一の試料用分注プローブを繰り返し用いて試料を分注した場合、試料用分注プローブ表面に残存した極微量の試料成分が、続いて分注される試料に持ち越されることである。高感度な分析が必要となる免疫分析においては、こうした極微量な試料成分の持ち越しが分析に影響を与える場合がある。したがって高感度な分析が必要となる免疫分析項目については、ディスポーザブルの試料用分注プローブを用いる第2分注系統を用いる。それ以外の項目については、同一の試料用分注プローブを繰り返し用いる第1分注系統を用いる。第1分注系統は、分注プローブを脱着する必要がないなどの理由により、高速な分注が可能である。こうした分注系統の使い分けにより、キャリーオーバを回避し、かつ分析を高速に実施することができる。
2つの分注系統を備える自動分析装置を用いる場合、分析項目に応じてキャリーオーバ回避の設定を変更することができる。例えばホルモンや腫瘍マーカなどの高感度な分析が必要となる免疫分析項目については、キャリーオーバ回避レベルを「高」と設定し、第2分注系統を用いる。高感度な分析が必要ない場合は、第1分注系統を用いる。
実施形態1で説明した方法により計測した色素持込量を、キャリーオーバ回避レベルと対応付けることもできる。例えば分析項目がA/B/Cの3種類あり、この順に必要な分析感度(=キャリーオーバ回避レベル)が高いものとする。色素持込量が小さいときはいずれの分析項目についても第1分注系統を用いる。色素持込量が中程度であるときは分析項目Aについて第2分注系統を用い、分析項目BCについては第1分注系統を用いる。色素持込量が大きいときは分析項目ABについて第2分注系統を用い、分析項目Cについては第1分注系統を用いる。
分注系統が1つのみである場合は、ディスポーザブルチップを用いることに代えて、洗浄を強化することが考えられる。例えば上記分析項目A/B/Cの例において、色素持込量が小さいときはいずれの分析項目についても通常の洗浄槽13を用いる。色素持込量が中程度であるときは分析項目Aについて洗浄加速機構45を有する洗浄槽42を用い、分析項目BCについては洗浄槽13を用いる。色素持込量が大きいときは分析項目ABについて洗浄槽42を用い、分析項目Cについては洗浄槽13を用いる。
分析項目/キャリーオーバ回避レベル/色素持込量の対応関係については、例えばユーザが指定することもできるし、あらかじめコントローラ21の内部にその定義を記述したデータを格納しておいてこれを用いてもよい。
以上の説明においては、色素持込量が大きいときは試料用分注プローブ11aをより清浄に保つことを説明した。同様に、色素持込量に応じて試料用分注プローブ11aの交換時期を定めることもできる。例えば自動分析装置100は、(a)色素持込量が小さいときは6か月間使用可能、(b)色素持込量が中程度であるときは1か月以内に交換要、(c)色素持込量が大きいときは即時交換、などと判定することが考えられる。
<本発明の変形例について>
本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
以上の実施形態において、色素持込試験の結果により色素持込量が閾値を超えていることが分かった場合、コントローラ21はその旨を出力して試料用分注プローブ11aのメンテナンスや交換を促してもよい。出力形式としては、コントローラ21が備える記憶装置にその旨を表すデータを格納すること、画面表示、などが考えられる。さらに試験結果を自動分析装置100からサーバコンピュータに対して送信し、そのサーバコンピュータがメンテナンスなどの要否を判断してもよい。
以上の実施形態において、試料用分注プローブ11aを備える自動分析装置100が複数集合して1つの分析装置を形成する場合は、色素が持ち込まれた溶液の吸光度を、いずれかひとつの自動分析装置の分光光度計4によって測定することができる。
以上の実施形態においては、試料用分注プローブ11aの表面状態を評価することについて述べたが、その他の分注プローブ(例えば試薬用分注プローブ)についても本発明を適用することができる。
3:洗浄機構
4:分光光度計
5:攪拌機構
6:攪拌機構
7:試薬用分注機構
8:試薬用分注機構
9:試薬ディスク
10:試薬ボトル
11:試料用分注機構
11a:試料用分注プローブ
13:洗浄槽
14:洗浄槽
15:試料容器
16:ラック
17:試料搬送機構
18:試薬用シリンジ
19:試料用シリンジ
20:洗浄用ポンプ
21:コントローラ
30:洗浄槽
31:洗浄槽
32:洗浄槽
33:洗浄槽
36:ポンプ
40:圧力センサ
41:恒温槽
42:洗浄槽
43:洗浄液タンク
44:洗浄液用シリンジ
45:洗浄加速機構
46:洗浄液
100:自動分析装置
800:試験キット
801:ラック
802:容器設置部
803:容器設置部
804:開放部
805:容器
806:容器
807:凸部
808:シール

Claims (15)

  1. 液体の試料を分注する分注装置が備える分注プローブの表面状態を評価するための試験キットであって、
    酸性色素を溶かした第1試験液を収容する第1容器、
    酸性色素を溶かしていない第2試験液を収容する第2容器、
    を備え、
    前記第1試験液は、2.0以上6.0以下のpHを有する
    ことを特徴とする試験キット。
  2. 前記試験キットはさらに、前記第1容器の開口部と前記第2容器の開口部を封止する蓋部を備え、
    前記第1容器と前記第2容器は、前記蓋部によって連結されている
    ことを特徴とする請求項1記載の試験キット。
  3. 前記試験キットはさらに、前記第1容器と前記第2容器を装着するラックを備え、
    前記第1容器の側面は第1凸部を有し、
    前記第2容器の側面は第2凸部を有し、
    前記ラックは、前記第1凸部と対応する位置に配置された第1開放部、および前記第2凸部と対応する位置に配置された第2開放部を備え、
    前記ラックは、前記分注装置が備える搬送機構に対して装着することにより、前記搬送機構が前記ラックを前記分注プローブまで搬送できるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の試験キット。
  4. 前記第1試験液は、2.0以上6.0以下のpHを有し、
    前記酸性色素は、オレンジG、エオシンY、ライトグリーン、アミドブラックのうちいずれかである
    ことを特徴とする請求項1記載の試験キット。
  5. 液体の試料を分注する分注装置が備える分注プローブの表面状態を評価する試験方法であって、
    酸性色素を溶かした第1試験液を分注するステップ、
    前記分注プローブを洗浄するステップ、
    酸性色素を溶かしていない第2試験液を分注するステップ、
    前記分注プローブに残留していた前記酸性色素から前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量を計算する色素量計算ステップ、
    前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量に基づき前記分注プローブの表面状態を評価するステップ、
    を有し、
    前記第1試験液は、2.0以上6.0以下のpHを有する
    ことを特徴とする試験方法。
  6. 前記試験方法はさらに、
    前記第1試験液の吸光度を取得するステップ、
    前記酸性色素が持ち込まれる前における前記第2試験液の吸光度を取得するステップ、 前記酸性色素が持ち込まれた後における前記第2試験液の吸光度を計測する計測ステップ、
    を有し、
    前記色素量計算ステップにおいては、前記第1試験液の吸光度と、前記酸性色素が持ち込まれる前後それぞれにおける前記第2試験液の吸光度を用いて、前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量を計算する
    ことを特徴とする請求項5記載の試験方法。
  7. 前記計測ステップにおいては、前記分注装置が備える光度計以外の光度計を用いて、前記第2試験液の吸光度を計測する
    ことを特徴とする請求項6記載の試験方法。
  8. 前記計測ステップにおいては、前記分注装置が備える光度計を用いて、前記第2試験液の吸光度を計測する
    ことを特徴とする請求項6記載の試験方法。
  9. 前記試験方法はさらに、
    前記第1試験液とは異なるpHを有し前記酸性色素を溶かした第3試験液を分注するステップ、
    前記分注プローブを洗浄するステップ、
    前記酸性色素が持ち込まれていない前記第2試験液を分注するステップ、
    前記分注プローブに残留していた前記第3試験液から前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量を計算するステップ、
    を有し、
    前記第1試験液と前記第3試験液のうち、低いpHを有する試験液から前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量が、第1閾値以下の場合は、前記分注プローブの表面が清浄であり、洗浄能力も低下していないと判定し、
    前記第1閾値を超える場合は、さらに前記第1試験液と前記第3試験液のうち、高いpHを有する試験液から前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量が第2閾値以下であるか否かを判定し、第2閾値以下であった場合は前記分注プローブを洗浄し、第2閾値を超える場合は、前記分注プローブの表面を洗浄するとともに洗浄機構が不具合を有していると判定する
    ことを特徴とする請求項5記載の試験方法。
  10. 前記試験方法はさらに、
    前記第1試験液に対して前記分注プローブを浸した上で前記第1試験液を吸引せずに前記分注プローブを前記第1試験液から引き上げることにより、前記分注プローブの外面に対して前記酸性色素を付着させるステップ、
    前記分注プローブの外面に残留していた前記酸性色素から前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量を計算するステップ、
    前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量に基づき前記分注プローブの外面の表面状態を評価するステップ、
    を有することを特徴とする請求項5記載の試験方法。
  11. 前記第1試験液を分注するステップにおいては、前記分注プローブを前記第1試験液に対して第1深さまで侵入させて前記第1試験液を吸引し、
    前記第2試験液を分注するステップにおいては、前記分注プローブを前記第2試験液に対して前記第1深さまで侵入させて前記第2試験液を吸引し、
    前記試験方法はさらに、
    前記第1試験液に対して前記分注プローブを前記第1深さとは異なる第2深さまで侵入させて前記第1試験液を吸引するステップ、
    前記第1試験液を分注するステップ、
    前記分注プローブを洗浄するステップ、
    前記酸性色素を溶かしていない前記第2試験液に対して前記分注プローブを前記第2深さまで侵入させて前記第2試験液を吸引するステップ、
    前記酸性色素を溶かしていない前記第2試験液を分注するステップ、
    前記分注プローブに残留していた前記第1試験液から前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量を計算するステップ、
    前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量に基づき前記分注プローブの表面状態を評価するステップ、
    を有し、
    前記第1深さまで前記分注プローブを侵入させて前記分注プローブの表面状態を評価するステップにおいては、前記第1深さに対応する前記分注プローブの位置における表面状態を評価し、
    前記第2深さまで前記分注プローブを侵入させて前記分注プローブの表面状態を評価するステップにおいては、前記第2深さに対応する前記分注プローブの位置における表面状態を評価する
    ことを特徴とする請求項5記載の試験方法。
  12. 前記分注装置は、洗浄することにより繰り返し使用する第1分注プローブと、使い捨て型の第2分注プローブとを備えており、
    前記試験方法はさらに、第1試料について前記第1分注プローブと前記第2分注プローブのいずれを用いて分注するか決定するとともに、前記第1試料とは異なる第2試料について前記第1分注プローブと前記第2分注プローブのいずれを用いて分注するか決定する分注プローブ決定ステップを有し、
    前記分注プローブ決定ステップにおいては、前記第1分注プローブにおける前記酸性色素の持ち込み量が閾値以下である場合は、前記第1試料については前記第1分注プローブを用いるとともに前記第2試料については前記第2分注プローブを用いることを決定し、
    前記分注プローブ決定ステップにおいては、前記第1分注プローブにおける前記酸性色素の持ち込み量が前記閾値よりも大きい場合は、前記第1試料と前記第2試料いずれについても前記第2分注プローブを用いることを決定する
    ことを特徴とする請求項5記載の試験方法。
  13. 前記試験方法はさらに、前記第2試験液に対して持ち込まれた前記酸性色素の量が閾値を超えた場合はその旨を報知するステップを有する
    ことを特徴とする請求項5記載の試験方法。
  14. 前記第1試験液は、2.0以上6.0以下のpHを有し、
    前記酸性色素は、オレンジG、エオシンY、ライトグリーン、アミドブラックのうちいずれかである
    ことを特徴とする請求項5記載の試験方法。
  15. 請求項5から14のいずれか1項記載の試験方法を実行するコントローラを備えたことを特徴とする分注装置。
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