JP2013536951A - 全血混合の完全さを決定するための全血吸引の圧力モニタリング - Google Patents

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Abstract

化学分析装置とともに使用するための方法は、第一の位置からサンプル部分を吸引してそれを第二の位置において小出しし、その第二の位置においてもう一つのサンプル部分を吸引し、それを第一の位置において小出しし、その吸引及び小出しを実行するプローブの内部で感知される圧力値を計測する。圧力値(又はサンプルの粘度もしくは他の関連する性質を示す他の値)を比較することにより、化学分析装置は、そのサンプルが十分に混合しているかどうか、又はサンプル成分が分離したままであるかどうかを決定することができ、方法は繰り返されるべきである。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、参照により全体として本明細書に組み込まれる「Whole Blood Re-suspension in Primary Tubes on the Dimension Vista System」と題する2010年9月2日出願の米国特許仮出願第61/379,474号の恩典を主張する。
本発明は一般に、診断機器とともに使用するための混合及び/又は感知手法に関し、より具体的には、容器中の完全に混合された液体サンプル、試薬又は他の溶液を検証する方法に関する。本発明の実施態様は、アリコットプローブ又は移送装置を使用して血液サンプルにおける十分な均一さを検証するための改良された方法を提供することに特に適しているが、決してそれに限定されない。
患者の体液又は膿瘍から採取された液体サンプルの分析により、患者の診断及び治療に関連する様々なタイプの分析試験を実施することができる。これらのアッセイは一般に、患者サンプルを含む管又はバイアルが装填された自動臨床分析装置(ACA)を用いて実施される。分析装置はバイアルから液体サンプルを抽出し、そのサンプルを特別な反応キュベット又は管(一般に反応容器と呼ばれる)の中で様々な試薬と合わせる。通常、サンプル・試薬溶液は、分析される前に、インキュベートされるか、他のやり方で処理される。分析計測、たとえば比濁読み、蛍光測定読み、吸収読みなどは、多くの場合、サンプル・試薬組み合わせと相互作用するインタロゲート放射線のビームを使用して実施される。計測は終点又はレート値の決定を可能にし、その値から、周知の校正技術を使用して、患者の健康状態に関連する分析対象物の量を測定することもできる。
臨床分析装置は、多くの異なるプロセスを使用して分析対象物を識別し、それらのプロセス全体を通して、患者の液体サンプル及び様々な他の液体(たとえば試薬、希釈剤又は再水和組成物)と組み合わさったサンプルは、多くの場合、高度な均一さまで混合されることを求められる。時間とともに自然に分離するもの(たとえば全血)を含むサンプルの均一さは、サンプル移送の前に達成され、理想的には、サンプルの処理全体を通して維持されるべきである。さらには、分析感度を高めることを求める、臨床検査室に対するプレッシャーの増大のせいで、臨床分析装置の全処理効率の改善の必要性があり続ける。特に、サンプル分析は、アッセイスループットを高めることに関してより効果的である必要が絶えずある。
ACA市場における一般的な傾向は、手作業を可能ならば自動化作業に転換することである。今日までに達成されている自動化のレベルは、使用されるサンプルによって異なる。たとえば、尿サンプルは、手作業の取り扱いをほとんど要しないが、全血サンプル(すなわち、懸濁した細胞を血清及び血漿とともに有する血液サンプル)は、従来から、異なるやり方で取り扱われて、自動化診断ステップの前にオペレータがサンプルを振とうして血液細胞を懸濁させることを要する。この手作業ステップが効率を低下させ、サンプル処理における欠点となることができる。また、インビトロ診断(IVD)産業において患者サンプルの全血診断のために必要なさらなる取り扱いが、全血及び他のサンプル、たとえば尿又は血液成分のためのサンプル診断を単一のACAプロセスへと収束させることを困難にしている。
IVD産業によって実施されるアッセイは、患者からサンプル採取し、標本を試験のために検査室に送るため、一般に「ブラッドワーク」と呼ばれている。IVD試験において使用されるサンプルの主なタイプは、血清、血漿、尿、全血及び脳脊髄液である。血清、血漿及び全血サンプルは、すべて同じ方法で、採血管に接続された針を介して採取される。しかし、血清、血漿又は全血標本を必要とする様々な試験には、干渉を避け、所望のサンプル一貫性を得るために必要とされる様々な添加物を含む様々なサンプル管が一般に使用される。血液の臨床化学試験の大部分においては、全血サンプルよりもむしろ血清及び血漿が使用される。理由は、赤血球が一部の診断反応において干渉を生じさせることがあり、また、血漿又は白血球が、計測される多くの分析対象物を含有するからである。血清及び血漿は、血液サンプルを遠心管に入れて回転させて赤血球を管の底部に分離させることによって生成することができる。
全血サンプルは、主として、計測される分析対象物が赤血球に結合している、又は赤血球そのものがサンプル採取されるアッセイにおいて使用される。検査室臨床化学システムにおいては、HbA1c(赤血球中のヘモグロビンA1c、すなわち糖化ヘモグロビンの割合を計測する)、エタノール、グルコース、免疫抑制薬(ISD)、たとえばシクロスポリン(CSA)、タクロリムス(TACR)及びシロリムス(SIRO)の試験ならびに様々なヘモグロビンアッセイをはじめとする、全血をサンプルとして使用するアッセイがいくつかある。「全血アッセイ」とは、これらのアッセイの下位集合又は上位集合をいうこともできる。ACAに加えて、検査室は、特定の全血アッセイ、たとえば全血の赤血球数、凝固及び他の巨視的性質の計測を重視したアッセイを実施するために、全血専用計器、たとえば血液診及び凝固計器を使用することができる。特定のアッセイは、血液診及び凝固計器とで不適合性であることもあるし、ACAにより適していることもある。たとえば、イムノアッセイは、ACAにおいてすでに利用可能である血清/血漿イムノアッセイに非常に似ている検出技術を必要とする(たとえば、イムノアッセイは一般に、抗体とで起こる反応及び結果的な分析対象物濃度の正確な検出を必要とする)。
一般に、ACAは、全血サンプルを自動的に取り扱うようには設計されていない。全血サンプルは一般に、抗凝固剤として作用するEDTAカリウム塩を含む管の中に捕集される。サンプルは、移送又は分析が実施される前に凝固すべきではなく、均一であるべきである。凝固がないとしても、赤血球と周囲成分との間の密度の差が全血を徐々に分離させ、より高密度の赤血球は管の底部に移動し、より軽い白血球及び血漿は上にとどまる。サンプル中の細胞は一般に、混合によって再懸濁させることができる。流体を再懸濁させるための内容物の混合は一般に、サンプルの泡立ちを避けるのに十分なほど緩やかでなければならない。一つの一般的な混合技術は、検査室技術者が手で管をゆっくりと反転させて混合することを要する。この手作業は、通常はACA又は他の診断装置から切り離されている、サンプルニューテイタ(nutator)と呼ばれる簡単なベンチトップ装置を使用していくらか自動化することができる。
一部の化学システムは、手作業で血液を溶解剤で前処理し、通常は全血標本をベンチ上で希釈して上澄みサンプルを抜き取ることにより、全血の取り扱いをうまく行う。すると、溶解した成分は、未処理の全血サンプルのように時間とともに沈降するということがもはやないため、このサンプルは、血清又は血漿と同じ方法で取り扱うことができる。溶解は、サンプルとの手作業の相互作用の量及び人的エラーの可能性のせいで一般には特殊な低量試験にしか適さないため、望ましくない又は非実用的であるともいえる。
一般的なACAは、溶液及びサンプルを混合するための機械的混合コンポーネントを含むが、これらのコンポーネントは、全血サンプルを取り扱うために特異的に設計されているわけではない。たとえば、ひとたびサンプルがキュベットのような反応容器に入れられたならば、サンプル又は反応プローブを混合パターンで動かすことができる。そのような混合プロセスは、全血のような粘稠なサンプルに対して泡立ちを招く可能性がある。また、速やかな水平並進運動を可能にするために、プローブに取り付けられた、超音波変換器のような適切なハードウェアを必要とする。しかし、ACA内の混合は、混合されている特定の容器中のサンプル中の血液細胞を再懸濁させることしかできない。全血の場合、分取の前に、アリコットを抜き取るために使用されるサンプルが完全に混合していないならば、血漿及び血清に対する赤血球の割合はそのサンプルを代表するものとはならず、それが後続のアッセイに誤差を招く可能性がある。
したがって、アリコット移送時に、時間とともに自然に分離する全血のようなサンプルを確実に混合し、さらにサンプルの均一さを検証する必要性が残る。ACAの自動化利点を十分に発揮させるためには、別個のニューテイタ又は手作業混合ステップを要しないプロセスを提供することが望ましい。さらに、既存の設備における自動化を改善するために、既存のACAにハードウェアを追加することなくこの問題に取り組む必要がある。
本発明の実施態様は、吸引及び小出しを使用してサンプルを混合し、その均一さを検証するための装置、システム及び方法を提供することにより、上記欠点の一つ以上に取り組み、それらを解決する。この技術は、非限定的に、全血サンプル又は時間とともに分離する成分を有する他のサンプルとともに使用するための自動化学分析装置に特に好適である。
本発明の実施態様は、第一の位置からサンプル部分を吸引してそれを第二の位置において小出しし、その第二の位置においてもう一つのサンプル部分を吸引し、それを第一の位置において小出しし、その吸引及び小出しを実行するプローブの内部で感知される圧力値を計測する化学分析装置及び化学分析装置とともに使用するための方法に関する。圧力値(又はサンプルの粘度もしくは他の関連する性質を示す他の値)を比較することにより、化学分析装置は、そのサンプルが十分に混合しているかどうか、又はサンプル成分が分離したままであるかどうかを決定することができる。これはまた、ステップを繰り返しながらサンプルを混合して、いくつかのサイクルののちサンプルを十分に混合することを可能にする。十分な均一さを示す所定の基準を満たさないサンプルは、拒絶することもできるし、さらに混合することもできる。
本発明の一つの実施態様にしたがって、サンプルを混合する方法は、混合するサンプルの第一の部分を容器内の第一のレベルから吸引すること、及びそれを容器内の第二のレベルにおいて小出しすることを含む。サンプルの第一の部分を吸引又は小出しするステップの少なくとも一つの間、サンプルの第一の部分の少なくとも一つの性質に関する一つ以上の値の第一のセットを計測することができる。方法はさらに、混合するサンプルの第二の部分を容器内の概ね第二のレベルから吸引し、それを容器内の概ね第一のレベルにおいて小出しする。サンプルの第二の部分を吸引又は小出しするステップの少なくとも一つの間、サンプルの第二の部分の少なくとも一つの性質に関する一つ以上の値の第一のセットを計測することができる。第一のセットの値を比較して、第一及び第二のサンプルの少なくとも一つの性質の差を測定し、さらに、第一及び第二のサンプルの少なくとも一つの性質の差が所定の基準を満たすかどうかを決定する。この決定に応答して、方法は、サンプルの少なくとも第三の部分を移送してアッセイを実施する。
本発明の一つの側面にしたがって、サンプルは全血であることができる。本発明のもう一つの側面にしたがって、サンプルは、時間とともに分離する成分を有する流体である。本発明のさらに別の側面にしたがって、第一のレベル及び第二のレベルの一方は、サンプルの上部に実質的に近い位置であり、第一のレベル及び第二のレベルの他方は、サンプルの底部に実質的に近い位置である。本発明のもう一つの側面にしたがって、吸引及び小出しのステップは、サンプルの複数の第一の部分が第二のレベルから第一のレベルに移されるような所定の回数だけ繰り返される。本発明の異なる側面にしたがって、ステップは、第一及び第二のサンプルの少なくとも一つの性質の差が所定の基準を満たすまで繰り返すこともでき、所定の回数ののちサンプルが所定の基準を満たすことができないならば、そのサンプルを拒絶する、又は不適合と識別することもできる。本発明のさらに別の側面にしたがって、所定の基準は、第一のサンプル部分及び第二のサンプル部分の粘度が実質的に似ているという指示を含む。本発明の一つの側面にしたがって、一つ以上の値の第一のセット及び第二のセットは、一つ以上の圧力値の第一のセット及び第二のセットを含む。本発明のさらに別の側面にしたがって、方法はさらに、一つ以上の圧力値の第一のセットからの第一の圧力降下及び一つ以上の圧力値の第二のセットからの第二の圧力降下を計算するステップならびに第一及び第二の圧力降下が類似性のしきい値を満たすかどうかを決定するステップを含む。
本発明の一つの実施態様にしたがって、サンプルを混合する方法は、二つの流体移送ステップ:サンプル部分をサンプル中の第一の位置から吸引し、第二の位置において小出しする一つのステップ、及びサンプル部分をサンプル中の第二の位置に実質的に近い位置から吸引し、第一の位置に実質的に近い位置において小出しするもう一つのステップを含む。これらの流体移送ステップ中に圧力値をモニタして、吸引又は小出し中の圧力変化を測定することができる。第一及び第二の流体移送ステップに関する圧力変化を比較して、その差が既定の基準内であるかどうかを決定することができる。
本発明の一つの実施態様にしたがって、全血サンプルを混合する方法は、サンプルの上面に実質的に隣接する、サンプル管内の第一のレベルから第一の量の血液を吸引すること、吸引中に第一の複数の圧力値を計測すること、及び第一の量の血液を、サンプル管の底部に実質的に隣接する、サンプル管内の第二のレベルにおいて小出しすることを含む。加えて、方法は、ある量の血液を概ね第二のレベルから吸引し、吸引中に第二の複数の圧力値を計測し、第二の量の血液を概ね第一のレベルにおいて小出しする。この一連の吸引、計測及び小出しが所定の回数だけ繰り返される。方法は、計測された複数の圧力値から複数の勾配を計算し、複数の勾配の間の複数の差を計算する。そして、複数の差を使用して、第一及び第二のレベルの血液の粘度が、その血液サンプルが正しく混合していることを示すかどうかを決定することができる。
添付図面を参照しながら進められる例示的な実施態様の以下の詳細な説明から本発明のさらなる特徴及び利点が明らかになるであろう。
本発明の前記及び他の側面は、以下の詳細な説明を添付図面と関連させて読むことにより、もっとも良く理解される。本発明を例示するために、図面には、好ましい実施態様が示されているが、本発明は、開示される特定の手段に限定されないということが理解されよう。
垂直整列及び混合の方法及び装置の実施態様を用いることができる例示的な化学分析装置の平面図である。 特定の実施態様とともに使用するための反応容器及びキュベットを輸送するためのカルーセルの一部分の平面図である。 特定の実施態様とともに使用するためのキュベットの斜視図である。 特定の実施態様とともに使用するためのもう一つのタイプの反応容器の斜視図である。 特定の実施態様とともに使用するためのサンプル管の斜視図である。 特定の実施態様とともに使用するためのプローブ針の動き及び使用を制御するための制御機構のシステム図である。 特定の実施態様とともに使用するためのプローブ針の動き及び使用を制御するための制御機構のシステム図である。 特定の実施態様とともに使用するためのプローブ針の動き及び使用を制御するための制御機構のシステム図である。 混合サンプル及び非混合サンプルを含む容器の斜視図である。 いくつかの実施態様とともに使用するための吸引位置を示す容器の斜視図である。 特定の実施態様とともに使用するための混合手順の動作の流れ図である。 特定の実施態様とともに使用するための混合後手順の動作の流れ図である。
例示的な実施態様の詳細な説明
従来技術における上記問題が、流体サンプル内のサンプル成分の均一さを確実及び/又は自動的に創造及び/又は検証するための改良された装置及び方法の開発の動機となった。サンプル内の様々なレベルにおける部分の吸引又は小出し中にサンプルの粘性を観測することにより、流体成分の相対的混合を比較して均一さを検証することができる。いくつかの実施態様においては、観測される相対圧が実質的に似るまで、様々な高さでサンプルを吸引し、小出しする(すなわち、「吸・排(sip-and-spit)」混合する)ことができる。吸引/小出し中の圧力の観測(又は計測)を使用して、所定の混合ルーチンが効果的であったことを検証する、混合ルーチンの止めどきを決定する、サンプルをさらに効果的に混合するために必要な混合ルーチンの予想長さを決定する、又は、サンプルが予想されたほど十分には混合していないと認められた場合にはサンプルを不適合として拒絶することができる。
実施態様は、全血サンプル又は成分が時間とともに分離する、もしくは成分が異なる粘度を有する、それらの成分を均一に混合することが望まれる他のサンプルでの使用に適合することができる。説明を簡単にするため、これらのサンプルをコロイドと呼ぶことができる。サンプルという語は、試薬、流体などを含めるために広義に使用することができる。これらの方法は、均一な状態にまで混合することができるが、時間とともに何からのプロセス、たとえば密度駆動的分離(混合物の一部が沈降する)のせいで不均一になる、血液のような不安定なコロイドに特に適している。これらの方法はまた、偶発的なコロイド/不均一混合物にも適することがある(たとえば、サンプルがコロイド状である、もしくは粒状物を有するとは予想されない場合又は予想外の異物がサンプル中に存在することがある場合)。簡潔に説明するため、これらの状態を、均一(たとえば混合した、又は均一な)及び、一つの均一な溶液を形成しない場合には、不均一と呼ぶことができる。
全血の場合、コロイド性は、多くの場合、たとえばサンプルを遠心管に入れて回転させて様々な成分を層として沈降させることによって血漿、血清及び血球を分離するために利用される。この場合、回転が作用するのは、成分が異なる密度を有し、より重い成分が底部に沈降する(たとえば、血球は血清などよりもさらに下に沈降する)からである。しかし、これらのコロイド性はまた、サンプルがしばらく静止する場合、サンプルの緩除な沈降を生じさせる。
成分の異なる密度が、不均一/沈降サンプル内の異なる層が異なる性質、たとえば密度及び/又は粘度を有することを生じさせる。異なる層の密度、粘度又は他の性質における差は、様々な高さで流体をサンプル採取し、それらの性質を比較することによって観測することができる。たとえば、密度又は粘度は、サンプル容器中の様々な高さでサンプルの一部分を吸引又は小出しし、生じる背圧、流量、光学的性質又は沈降する様々な層の様々な性質に相関する他の性質を観測することによって観測することができる。たとえば、沈降したサンプルの底部分をサンプル採取することは、吸引又は小出しするときにより大きな背圧を生じさせたり、吸引/小出し中により低い流量を生じさせたり、光学的により暗いサンプル部分を明らかにしたりすることができる。使用することができる他の性質は、電気的性質、抽出されるサンプルの正確な重量、光学的性質、濁り性などを含むこともできる。
サンプル内の二つの位置におけるサンプルの性質の差に関する値がサンプルの他の性質における差を明らかにすることができることが理解されよう。たとえば、圧力値は、サンプルの二つの部分(たとえば底部の部分及び上部の部分)の間の粘度の相対差を明らかにすることができる。質量値、たとえば吸引の前後のプローブの質量は、サンプル部分の密度の差を明らかにすることができる。反射、屈折、色又は光散乱値は、サンプルの不均一さを示す、サンプルの部分における光学的な差を明らかにすることができる。電気的値、たとえば電圧又はキャパシタンスは、同じく不均一コロイド状サンプルを明らかにすることができる、サンプルの二つの部分のイオン又は電気的性質の差を明らかにすることができる。
図1は、図2とともに、本発明を有利に実施することができる自動化学分析装置(ACA)10の要素を概略的に示す。これは、たとえば、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第7,258,480号に記載された化学分析装置を含むことができる。図1及び2に示すように、分析装置10は反応カルーセル12を含み、この反応カルーセルは、中に形成されたキュベットポート20を有する外側カルーセル14及び中に形成された容器ポート22を有する内側カルーセル16を支持し、外側カルーセル14と内側カルーセル16とは開口した溝18によって分けられている。
反応カルーセル12は、一定の方向への段階的な動きを使用して回転可能であり、段階的な動きは停止時間によって分けられ、停止時間中、反応カルーセル12は静止したままであり、コンピュータ制御されたアッセイ作動装置13、たとえばセンサ、試薬添加ステーション、混合ステーションなどが、必要に応じて、キュベット24内に含まれたアッセイ混合物に対して作用する。反応カルーセル12は、ランダムアクセス的又は順次に動かすことができ、ステーション間でサンプルが受ける回転ステップの数を、操作に依存して、固定する、又は変えることができるようになっている。サイクル間の休止時間は一般に一定(又は可変)であることができるが、試験が実施される前にサンプルが静止する時間は可変性であることができる。したがって、少なくとも操作のいくつかの例において、キュベット中のサンプルは、サンプルがコロイド状であるならば、二つのステーションの間で、沈降が始まるのに十分に長い間、待つことがある。
分析装置10は、Siemens Healthcare Diagnostics Inc.(Deerfield, IL)によって販売されるDimension(登録商標)臨床化学分析装置において使用され、コンピュータベースの電気機械的制御プログラミングの当業者によって広く使用されているような機械言語で書かれたコンピュータプログラムに基づいてコンピュータ15によって実行されるソフトウェアによって制御される。コンピュータ15はまた、分析装置10内の様々な分析手段17(たとえば検出ユニット)によって実施されるアッセイを実施するためのアプリケーションソフトウェアプログラム、たとえばDimension Vosta(登録商標)システムソフトウェアを実行する。分析手段は、たとえば、反応容器又はキュベット内の反応の結果を解釈するための一つ以上の光度計、濁度計、比濁計、電極、電磁石及び/又はLOCI(登録商標)リーダを含むことができる。
図1に見られるように、二方向入出サンプル流体管輸送システム34は、サンプル流体管40のような開口したサンプル流体容器を含むサンプル流体管ラック38を、白抜きの矢印35Aによって示すように、入力レーン35の第一端のラック入力装填位置から入力レーン35の第二の端まで輸送するための機構を含む。流体管40は一般に、反応カルーセル中で使用される反応容器及びキュベットよりもずっと大きく、一般に、複数のアリコットサンプルを提供して複数の同時アッセイを可能にすることができる。サンプル管40に含まれる液体標本を、その上に配置されたバーコード化されたしるしを従来のバーコードリーダによって読むことによって識別して、とりわけ、患者の身元、実施する試験、サンプルのタイプ、サンプルアリコットを分析装置10内に保持するのかどうか及び、保持するならば、どれくらいの期間かを決定することができる。また、バーコード化されたしるしをサンプル管ラック38上に配置し、分析装置10の至るところに設置された多数のバーコードリーダを使用して、サンプル管40及びサンプル管ラック38の位置を確認し、制御し、追跡することも一般に実施される。バーコードはまた、処理中に均一さを検証又は維持しなければならないことをシステムが知るよう、サンプルが全血のようなコロイド状サンプルであるかどうかを決定するために使用することもできる。
従来の液体サンプル採取プローブ42が入力レーン35第二端の近くに位置し、サンプル流体管40からサンプル流体のアリコット部分を吸引し、アリコット容器アレイ44中の複数の容器の一つ以上の中に小出しするように動作可能である。これは、アッセイを容易にし、分析装置10によって環境チャンバ48内に保持されるサンプル流体アリコットを提供するための量のサンプル流体を提供する。全血のような非乳化サンプルの場合、一般に、アレイ内での一貫したサンプルを保証するために、サンプルをアリコットアレイ44に移す前にサンプルが均一に混合されることが望ましい。サンプル流体がラック38上のすべてのサンプル流体管40から吸引され、アレイ44中のアリコット容器の中に小出しされ、アリコット容器アレイ貯蔵・輸送システム50中に維持されたのち、ラック38を、白抜きの矢印36Aによって示すように、オペレータにとってアクセス可能な分析装置10の前面区域に移動させて、分析装置10から降ろすことができるようにする。
サンプル吸引プローブ54は、コンピュータ15によって制御され、トラック(図示せず)内のサンプル採取位置に配置されたアレイ44中の個々のアリコット容器から制御された量のサンプルを吸引したのち、一つ以上の分析対象物に関する分析装置10による試験のために、吸引されたサンプルの適量が一つ以上のキュベット24の中に小出しされる小出し位置に動かされるように適合されている。サンプルが反応キュベット24の中に小出しされたのち、従来の移送手段が、必要に応じて、アリコット容器アレイ貯蔵・小出しモジュール56内のアリコット容器アレイ44を、アリコット容器アレイ輸送システム50、環境チャンバ48及び廃棄処分区域(図示せず)の間で動かす。
キュベットポート20は、従来の臨床アッセイ及びイムノアッセイのための様々な試薬及びサンプル流体を含む、図2Aに見られるような複数の反応キュベット24を受けるように適合されている。容器ポート22は、超高感度発光イムノアッセイのための特殊な試薬を含む、図2Bに示すような複数の反応容器25を受けるように適合されていることができる。同様に、例示的なサンプル流体管40が図2Cに示されている。サンプル流体管40、キュベット24及び反応容器25は、底部40A、24A及び25Aならびに上部40B、24B及び25Bをそれぞれ含むことができる。サンプル流体管、キュベット及び反応容器は、本明細書において使用されるような様々な形状を有することができるが、混合方法は、流体管40、反応容器25、キュベット24又はサンプルを保持するための他の適当な容器の内容物に適用することができる。反応容器及びキュベットという語は、広義かつ互換可能に解釈されるべきである。容器24、25及び40それぞれを一般に容器と呼ぶことができる。容器は、たとえば、キュベット、バイアル、管又は混合試薬及び溶液のサンプルを保持するための他の適当な入れ物を含むことができる。いくつかの実施態様において、サンプル管40は13×75mmサンプル管又はより短い(たとえば13×65mm)サンプル管である。一部の容器は4mL以下の最大容積を有することができる。
温度制御された貯蔵区域又はサーバ26、27及び28が、入力トレー29を介してシステムに装填される細長いマルチコンパートメント試薬カートリッジ30、たとえば、本発明の譲受人に譲渡され、参照によって本明細書に組み込まれる米国特許第6,943,030号に記載されている、多数の異なるアッセイを実行するウェル32中に試薬を含むカートリッジの在庫を含む。試薬は、同じく本発明の譲受人に譲渡され、参照によって本明細書に組み込まれるPCT/US2010/042600に記載されているものを含む従来の手段により、分析装置10内で移動させ、整合させることもできる。コンピュータ15が試薬カートリッジ30の動き及び配置を制御し、追跡することができる。サーバ26、27及び28からの試薬は、一つ以上の試薬プローブアーム60、61及び62によって取り扱うことができる。
試薬吸引プローブ60は、図3に見てとれるように、本発明の実施において役立つことができる例示的なプローブである。42、54、62及び61のような他のプローブもまた、本発明の実施において役立つことができる(たとえば、サンプル採取プローブ針54N及び62Nが図1に示されている)。プローブ60は単に例示的であることを意図するため、これらのプローブは、プローブ60に関して詳述したすべてのコンポーネントを有しなくてもよいし、さらなるコンポーネントを含んでもよい(たとえば、サンプル採取プローブ針60Nが図1に示されている)。本明細書において詳述される方法は、たとえばサンプル採取プローブ42を含む二つ以上のプローブによって使用されることができ、それを使用して、容器40中のサンプルが、アリコットプレート44の中に分けられる前に均一であることを保証し、均一なサンプルがサンプル吸引プローブ54によってカルーセル12中の容器24又は25の中に小出しされることを保証することもできることが理解されよう。
図3に示すように、例示的なプローブは、水平駆動コンポーネント60H、垂直駆動コンポーネント60V、洗浄モジュールコンポーネント60W、ポンプモジュールコンポーネント60P、試薬カートリッジ30の覆いを穿刺するように設計された先細りした針先60Tを含むことができる吸引・小出しプローブ針60N及び以下の表1に記載される主要な機能を有する洗浄マニホルドコンポーネント60Mを含むことができる。図3において識別される洗浄モジュールコンポーネント60W及びポンプモジュールコンポーネント60Pのコンポーネントは以下に説明される。水平駆動コンポーネント60H及び垂直駆動コンポーネント60Vは一般に、コンピュータ制御されたステップモータ又はリニアアクチュエータであり、水平駆動コンポーネント60H及び垂直駆動コンポーネント60Vの正確に制御された動きを提供するためのコンピュータ15によって制御される。
Figure 2013536951
図4及び5は、従来的に画定された内面及び外面を有し、洗浄マニホルド60Mによって支持された、従来的な中空の液体運搬プローブ60Nに接続されたポンプモジュール60Pを示す。洗浄マニホルド60Mは中空の空気管70によって三方弁71に接続されている。プローブ針60Nは、いくつかのねじ型コネクタ、クリップのいずれかを使用して洗浄マニホルド60Mに接続されることもできるし、あるいはまた、それに永久的に固着又は溶着されることもできる。弁71は、場合によっては、空気管70を(1)大気ベント管74に接続されたベント弁73に通じる空気管72、又は(2)中空の空気管77によってピストンタイプシリンジポンプ76に接続するように動作可能である。空気圧計測変換器78が、中空の空気管79により、ポンプ76と弁71との間で空気管77に接続されている。いくつかの実施態様において、圧力変換器78は、毎秒数百回サンプル採取することができる数値コード化された圧力値を生成して、プローブ中の吸引物の状態のリアルタイム分析を可能にする。
図4はまた、試薬キャリヤ30の覆いを穿刺し、その中に含まれる試薬液体内に位置したプローブ針先60T及び針60Nを示す。図5は、サンプル容器24中のプローブ針先60Tを示す。プローブ針60Nが液体と流体的に連絡していることを保証するために、レベル感知手段(たとえば、周知の容量性信号を使用する)を好都合に用いることもできる。ピストンが起動され、それが移動する距離は、制御された量の試薬液体がプローブ針60Nの中に回収又は吸引されるようにコンピュータ15によって制御される。このプロセス中、弁71は、ベント管72に対しては閉じられるが、空気管77及び空気管70に対しては開かれる。弁71は、場合によっては、空気管70を、大気ベント管74に接続された任意選択のベント弁73に接続するように動作可能である。図4及び5はまた、任意選択の洗浄マニホルド60Wを、中空の液体運搬管81によって洗浄マニホルド60Wに接続された洗浄弁82を含むものとして示す。洗浄弁82は、液体運搬管81を、中空の液体管83により、水又は他の適当な洗浄剤を含むことができる加圧されたすすぎ洗い水供給源84に接続するように動作可能である。
正常動作中、既知の量のサンプルを一つの容器から吸引し、移動させ、プローブにアクセス可能である別の容器の中に小出しすることができる。しかし、一回の吸引を実施し、それを別の容器の中に小出しする代わりに、プローブは、サンプルのいくらかの部分の複数回の吸引及び小出しを実施することによってサンプルを混合するために使用することもできる。これは「吸・排」混合とも呼ばれ、プローブが他の混合装置、たとえば針先を混合パターンで高速運動させることができる超音波駆動装置を有しない場合でさえ使用することができる。
ピストン76は、プローブ針先が中に配置される容器からサンプル部分を吸引し、小出しするために使用することができる。たとえば、プローブ42(図1)は、サンプルを管40及びアリコットトレー44の容器中に吸引し、小出しすることができる。これは、管40からアリコットトレー44へのサンプルの移送を可能にし、また、これらの容器の一つにおける連続的な吸引及び小出しを可能にして、吸・排混合によってサンプルを混合することができる。このプロセスを使用して、静止したままであり、沈降したコロイド状サンプルを均一化することができる。このタイプの混合は、吸引及び小出しのために通常に使用される機構を使用して液体を移すために使用される任意のプローブによって使用することができる。また、かく拌パターンにおける混合に適した水平駆動機構を有しないプローブとともに使用することもできる。
ピストン76のような吸引/小出し機構はまた、コロイドサンプルが十分に均一であるかどうかを決定するために使用することもできる。圧力変換器78を使用して、サンプルが吸引/小出しされるときプローブ中に発生する圧力を計測することができる。たとえば、ピストン76が既知の距離(距離符号化などによって測定することができる)だけ移動するとき、圧力変換器78によって計測される圧力を使用して、プローブ中の流体の物理的性質を探り出すことができる。たとえば、より粘稠なサンプルはより大きな圧力降下を生じさせることができ、より高密度のサンプルは一般により大きな圧力降下を生じさせる。したがって、圧力変換器78を使用して、流体サンプルの性質をリアルタイムでモニタすることができる。
吸・排プロセス中にサンプル容器中の様々なレベルで物理的性質をモニタすることにより、様々な位置又は高さにおける差を測定することができる。その差を使用してサンプルが不均一であるかどうかを決定することができる。たとえば、容器中、より低いレベルにおけるより高い粘度又は密度は、静置中、コロイド状サンプルが沈降したことを示すことができる。逆に、サンプルの様々なレベルにおける物理的性質の間の実質的な類似は、サンプル成分が均一に分散していることを示すことができる。さらには、吸・排プロセス中に性質をモニタすることができるため、コロイド状サンプルはモニタリングプロセス中により均一になることもできる。複数のサイクルの吸引及び小出しが、計測される均一さを改善することができる。
いくつかの実施態様において、吸・排モニタリング期間中の吸引及び小出しの量/回数は、完全に沈降した/不均一なコロイド状サンプルを、分析装置10中のアッセイの次のステップにおいて利用するのに十分な均一さの状態にまで混合するのに十分であることができる。さらには、一回以上の吸・排混合サイクル期間ののち、サンプルが十分に均一な状態に達しないならば、そのサンプルを異常なサンプルとして拒絶することができる。このようにして、ACAにおける次のステップに進む前に、又はプロセス中の特定のステップにおいて、容器中の各サンプルを均一なものとして確認することができる。
混合・試験操作の例示的な操作を図6〜8に見ることができる。図6は、容器101の二つの極端な状態を示す。容器101Aは、サンプル104が成分105及び103へと沈降している不均一状態を示す。たとえば、全血の場合、軽い方の成分103は血漿及び血清を含むことができ、重い方の成分105は血球を含むことができる。容器101Bは、サンプル104が実質的に均一に混合した液体107を形成している均一な状態を示す。いずれの状態においても、サンプル104は上面110を含む。42Tのようなプローブ針先は、サンプルを吸引するために、表面110の位置よりも下になければならない。プローブ針先42Tは、プローブ60に関して説明したプローブ針60N及び針先60Tに実質的に似たものでもよいプローブ針40Nの針先である。
図7は、本明細書における混合・試験方法とともに使用するためのプローブ針先42Tの例示的な位置を示す。第一のレベル112はサンプル104の表面110に実質的に近い(又は隣接している)。レベル112の近くでの吸引又は小出しは、プローブ針先42Tが、サンプル104が不均一になる程度にサンプルの上部に沈降した成分(たとえば、サンプル104が全血である場合、血清及び血漿)と相互作用することを可能にする。レベル112は、サンプル104から抽出される部分サンプルが、表面110が望みに反してレベル112よりも下に低下するような量を減らさないように選択することができる。第二のレベル114はサンプル104の底部に実質的に近い(又は隣接している)。レベル114の近くでの吸引又は小出しは、プローブ針先42Tが、サンプル104が不均一になる程度にサンプルの底部に沈降した成分(たとえば、赤血球を含む血球)と相互作用することを可能にする。いくつかの実施態様において、レベル112は、これらの容器タイプそれぞれの上部24B、25B又は40Bの周囲の位置と一致する。いくつかの実施態様において、レベル114は、これらの容器タイプそれぞれの底部24A、25A又は40Aの周囲の位置と一致する。レベル112及び114は、事前に決められた一定の高さであることもできるし、識別された表面110及び容器の底部に基づいて決められる高さであることもできる。いくつかの実施態様において、レベル112及び114は、表面110の位置及び/又は容器の底部の推定値から一定の距離にある。
表面110の位置は、プローブ針42Nのキャパシタンスを計測することによって決定することができる。一般的なACAは、非全血標本の場合、可能な限り流体の上部に近いところからサンプル採取するように設計されているため、一般に管中の流体の高さは大きな問題ではない。これを達成するために、容量性レベル感知を使用して液体レベルを検出し、プローブは、所望の量(例えば50〜325uL)を吸引するのに十分なだけこのレベルよりも下に延びる。容量性レベル感知は、プローブ針のキャパシタンスの変化を検出して、流体との接触を示すことができる。キャパシタンスの変化は流体中のプローブの深さの変化に相関するため、この容量性レベル感知を使用して、表面に対する流体中のレベルを決定することができる。キャパシタンスレベル感知を使用して液体の表面110の位置を決定することができ、本明細書を通して記載される実施態様にしたがって吸引高さを選択するとき、このレベルを考慮することができる。いくつかの実施態様においては、カメラのような光学的手段を使用してサンプルの表面110のレベルを決定することもできる。
いくつかのタイプの血清及び血漿管は、遠心分離を受けたとき血清/血漿を赤血球から分離するゲルを含むこともできる。このゲルはプローブの内側に付着し、容易には剥がれないため、このゲルを吸引することは非常に望ましくない。最終的に、プローブが目詰まりし、交換を要することになりかねない。さらには、高度に沈降したサンプルの場合、管の底部に位置する、ばらばらにしなければならない細胞が高密度で存在することがある。レベル112及び114をそれぞれ流体の上部及び底部に配置することにより、プローブ針先42Tの位置におけるサンプルの性質の差を使用して、101Aのような不均一状態を示すことができる。位置112及び114における流体サンプル104の性質が実質的に似ているならば、それは、101Bのような均一な状態を示すことができる。
図8は、コロイド状サンプル104のようなサンプルが、アッセイにおける次のステップの完了を可能にするために適切に均一化されているかどうかを決定するための例示的な方法200を示す。説明のために、サンプルは全血として詳述されるが、他のコロイド状サンプルが適切であることもある。方法200はステップ202で開始する。全血再懸濁のために混合する前に、ステップ202において、ACAは、サンプルが存在し、目詰まりしていないこと、及びサンプル流体のレベル110を決定する。これは、従来のやり方で、たとえば光学的又はプローブ針42N上の容量性感知によって表面110の概ねの高さを決定することによって実施することができる。ステップ202において、ACAはまた、高さ114及び112の位置を決定することができる。たとえば、位置112は、表面110から一定の距離、たとえば7mmとして事前に決定することができる。同様に、容器101の寸法は既知であるため、ACAは、容器の底部の位置を事前に知ることができる。レベル114は、容器の底部から一定の距離であるように事前に決定することができる。
いくつかの実施態様において、レベル感知能力は十分なサンプルの不在を示すことができる。たとえば、ACAが、指定された高さ、たとえば上部分24B、25B又は40B中の所定の高さよりも上で流体を検出することができないならば、そのサンプルは、不十分なサンプルとして合図され、混合シーケンスを停止して、空気のさらなる吸引及び誤作動の危険を防ぐことができる。
ステップ204において、プローブ針先42Tを所定の位置Aに動かす。位置Aは、たとえばレベル112又は114であることができる。説明のため、プローブは、表面110に近い点から開始するためにレベル112に動かされるが、レベル114が適当であることもある。
ステップ208において、ひとたびプローブ針先が配置されたならば、プローブはサンプルのいくらかの部分、たとえば250uLを吸引する。この量は、表面110の高さが針先42Tよりも下に下がらないような十分に小さな量であるべきである。この吸引中、プローブ内の圧力を変換器78によってモニタすることができる。本明細書において詳述するように、これを使用して、位置Aにおける流体の物理的性質を推定することができる。
ステップ214において、プローブ針先42Tを所定の位置Bに動かす。位置Bは、たとえばレベル114又は112であることができる。説明のため、プローブは、位置Aがレベル112である場合に追加的なサンプル採取点とするためにレベル114に動かされる。この方法は二つのサンプル採取点で詳述されるが、いくつかの実施形態が、混合及び/又は均一性を評価するため任意の数のサンプル位置を使用することができることが理解されよう。いくつかの実施態様において、混合サイクルを通して上部及び底部の同じ位置ならびに同量及び同速で吸引する。
ステップ216の小出し動作によって、高密度に詰まった細胞がばらばらになるように、レベル114は容器の底部の近くに選択することができる。これらの小出し動作はまた、容器の壁に付着した赤血球の表面張力を緩和することにも役立つ。この理由により、いくつかの実施形態において、壁にこびり付くであろう物質の量を限度に、方法200の連続サイクルの間、プローブ針先42Tを横方向に動かすことが望ましい。
ステップ216において、ひとたびプローブ針先が配置されたならば、プローブは、位置Aから吸引したサンプル部分を小出しする。一般的に先に吸引された量の全てが小出しされるが、もし要請があれば部分集合が使用されることもあり得る。小出し動作は、乱流による位置Bでの混合効果をもたらし、プローブを介した直接移送によりサンプル成分を位置Aから位置Bに移動させる。理解できるように、この種の複数サイクルの吸引−移動−小出し技術は、成分が垂直方向に盛んに搬送されるので、沈降の相互作用に用いることができる。吸引も同様であるが、小出し中の圧力は変換器78により測定することができる。
ステップ218において、プローブがサンプルのいくらかの部分、たとえば250uLを吸引する。これが流体を位置Bから抜き取ったのち、それを使用して位置Aに小出しすることができる、などである。これは、小出しステップ中の乱流混合に加えて、位置A及びBの間の大量移送を実現する。この吸引中に、プローブ内の圧力を変換器78によってモニタすることができる。本明細書において詳述するように、これを使用して、位置Bにおける流体の物理的性質を推定することができる。いくつかの実施態様において、ステップ216における小出しの位置とステップ218における吸引の位置との間に偏差がある、すなわち、両方は概ね位置Bで起こることができるが、おそらくは数mmの偏差があるということが注目されよう。
流体が吸引されるときプローブ内で起こる圧力降下は、吸引されるサンプルの粘度に比例する。圧力変換器78は、吸引の前から吸引の直後までの全圧力降下を生成するために使用される。圧力変換器が1秒あたり及び吸引一回あたり多数回圧力を計測する実施態様においては、ノイズのため圧力データ点を平均化しフィルタリングすることができる。いくつかの実施態様において、吸引の前及び吸引の直後の圧力降下は、吸引中の圧力を観測し、吸引を制御するピストンが動くときの圧力の勾配を決定することによって測定することができる。この勾配は、変換器によって観測される任意の数の圧力値から決定することができる。いくつかの実施態様において、この勾配を記憶し、オペレータに図解式に表示することができる。吸引又は小出し中にピストンの範囲にかけて観測される圧力降下は、勾配、差分又は降下と呼ぶことができる。
新たに混合された全血サンプルが吸引されるとき、上部及び底部のサンプルの粘度は、上部と底部との間の流体圧力差による偏りを除いては同じはずである。有意に沈降したサンプルが上部及び底部で吸引されるとき、粘度は非常に異なるであろう。混合シーケンスの過程で、上部の粘度と底部の粘度とが平衡し、それが、混合シーケンスが成功したという指示である。
ステップ220において、吸引及び/又は小出し中に位置A及びBにおいて観測された圧力を比較する。これは、比較値デルタと呼ばれる、圧力値の差分値又は比を生成することができる。いくつかの実施態様において、デルタは以下のように定義することができる。
デルタ=(Pmax−Pmin)bottom−(Pmax−Pmin)top、又はより一般的には、デルタ=圧力降下(底部)−圧力降下(上部)
このデルタ値は、多数の方法で利用することができる。たとえば、デルタは、許容可能な均一さのレベルを示す所定の基準に比較することができる。所定の基準は、たとえば、位置A及びBにおけるサンプルの粘度が実質的に似ていることを示すしきい値を含むことができる。すなわち、デルタが所定の量のパスカル未満であるならば、それは、サンプルが実質的に混合していることを示すことができる。いくつかの実施態様において、しきい値は、位置A又はBにおいて観測された圧力勾配の割合として表すこともできる。いくつかの実施態様において、デルタは、位置A又はBにおける圧力勾配の比として表される。また、この比を所定の基準に比較して、サンプルが適切に混合しているかどうかを決定することができる。
A及びBで観測された圧力、ひいてはデルタは、健康なサンプルの場合には方法200の連続サイクルにかけて収束する傾向にあることが理解されよう。したがって、健康なサンプルの場合、許容可能な均一さのためのしきい値条件を満たすデルタを生じさせる何回かの吸・排サイクルがあるべきである。
いくつかの実施態様において、デルタ値を使用して、許容可能な均一さレベルを示すデルタに達するために必要とされる方法200のさらなるサイクルの回数を推定することができる。これは、システム中の一回の動作期間、たとえば混合サイクル又はカルーセルの休止期間内に均一状態に達することができるかどうか、さらなる期間が十分であるかどうか、又はサンプルが異常であり、均一化することが困難すぎる、又は許容可能な不均一さのレベルを超えるとして拒絶されるべきであるかどうかを決定するのに役立つことができる。同様に、方法200の連続サイクル中に観測されるデルタを使用して、サンプル104を均一にする際の進捗状態をモニタすることもできる。
ステップ220において、相対圧のデルタが要件を満たすならば、プロセスはステップ230に進み、サイクルは成功を返す。サンプルは、吸引及び移送、すなわちアッセイにおける次のステップの準備ができている。デルタ値が要件を満たさないならば、方法はステップ222に続き、そこで、ACAが、さらなる吸・排サイクルのためのより多くの時間が利用可能であるかどうかを決定する。たとえば、システムの期間が終了しつつあるならば、サンプルを均一化し続けるために利用可能な時間はないかもしれない。
ステップ220を、ルーチン200の一定回数のサイクルの間、遅らせることもできることが理解されよう。たとえば、システムの期間が固定されている場合、ルーチン200の一定回数(たとえば8)のサイクルが混合のために利用可能であってもよい。中間のサイクルは、圧力値を比較して実施することもできるし、比較することなく実施することもできる。サイクルの完了時、圧力値を比較して、サンプルを受け入れるか、拒絶するかを決定することができる。
いくつかの実施態様において、ステップ232において、より多くの時間が利用可能でないならば、サンプルは拒絶される。いくつかの実施態様においては、ステップ232において、さらなる期間の必要性を他のモジュールに警告することもできる。ACAは、サンプルをもう一つの期間中に再び混合するようにスケジューリングすることができる。次の期間を使用することは、システム全体のスループットを下げるため、望ましくないこともある。いくつかの実施態様において、次の期間中にステップ200を繰り返すことは、一般に混合方法200に割り当てられるよりもずっと長くなることもあるその期間全体が奪い取られる可能性がある。したがって、二つ以上の期間中にステップ200を実行することは、ACA10における相対的に大きな量のダウンタイムを生じさせるおそれがある。したがって、ステップ220及び230においてサンプルの大部分をパスさせるのに十分な回数のサイクルを可能にするために十分な期間を混合方法200に割り当てることが望ましい。いくつかの実施態様において、8サイクルの方法200が、うまく混合され、試験されるサンプルを95%超で達成することができる。これは、方法200が期間の実質的な割合(たとえば50%以上)を利用することを許す。
ステップ222において、サイクル200のさらなる繰り返しのためにさらなる時間が利用可能であるならば、ステップ204aにおいてプローブ針先が位置Aに戻り、ステップ206において、位置Bで採取されたサンプルの吸引部分を小出しする。ステップ216と同様に、ステップ206における小出しプロセスは、サンプル中の異なる層の間での量の移送を支援し、変換器78を使用してモニタすることができ、デルタのさらなる計算に使用される圧力値を決定することができる。その後、サイクル200は、サンプルが許容可能な均一さを満たすまで、又はサンプルが拒絶されるまで繰り返す。この方法は、全血以外の他のタイプのコロイド状サンプルにも好適であり得るということが理解されよう。いくつかの実施態様において、ステップ206における小出しの位置とステップ208における吸引の位置との間に偏差がある、すなわち、両方は概ね位置Aで起こることができるが、おそらくは数mmの偏差があるということが注目されよう。
いくつかの実施態様において、サンプルの最後の吸引はサンプルの中間高さの近くで起こる。これは、完全に均一化されたサンプルをもっとも代表するサンプルを達成することを支援する。圧力変換器によって第三の位置において感知される圧力を観測し、使用して、この第三の位置における吸引又は小出し中の圧力勾配を決定することができる。この第三の圧力勾配を位置A又はBにおける圧力勾配に比較して、サンプルが適切に混合しているかどうかを決定することができる。たとえば、上記のように、新たなデルタを計算し、しきい値に比較することができる。
プローブが、吸引/小出しによる混合に加えて、サンプルを機械的にかく拌/混合するのに十分な水平駆動機構を備えているならば、機械的かく拌を使用してサンプル成分の再懸濁を高めることができる。アッセイにおける次のステップのために別の容器に移すためのサンプルの小さな部分の吸引及び小出しの直前にサンプルを再懸濁させるのには一回の混合・吸引・小出しサイクルが十分であることもある。ここで、かく拌運動が一次混合法であることができ、吸引/小出し動作は、サンプルの均一さを検証するために使用することができる。混合ステップ(かく拌によるものか、一つ以上の吸・排サイクルによるものかは問わない)を使用することにより、混合と吸引との間の時間を一定にし、ゼロに近くすることができる。コロイド状サンプルのアッセイにおける次のステップは、非コロイド状溶液を取り扱う場合のように、各サンプルが均一であると仮定して開始することができる。
本発明のいくつかの実施態様は、システム及びフロントエンド自動化の両方の既存のアーキテクチャ上で根本的な変更なしに実現することができる。吸・排動を使用して全血のようなコロイドの成分を再懸濁させ、サンプルの均一さをモニタすることは、ソフトウェア更新した既存のハードウェア上でのこれらのサンプルの取り扱いを可能にする。ACAのライフサイクルは数年に及ぶことができるため、これは有用である。より自動化された全血の取り扱いを可能にすることは、より多くのアッセイが利用可能になるとき、高価なアップグレードを要することなく、それらへのアクセスをオペレータに与えることができる。ソフトウェア更新によって本発明の実施態様を実現するもう一つの利点は、機器構成によってユーザが機能を動作可能又は動作不能にすることができるということである。ユーザがサンプルに対して手作業のニューテーション及びStatアプローチを使用することを好むならば、ユーザはこの選択肢を与えられることができる。これは、一つのACAが、本明細書に記載される方法にしたがってコロイド状/全血取り扱いに関して動作可能にされることを許し、又は、ACAは、この機能なしで構成されることもできる。これは、ユーザのための選択肢を許し、様々なコスト構造を可能にすることができる。
たとえば、いくつかの実施態様は、ACA、たとえばSiemens Healthcare Diagnostics Inc.(Deerfield, IL)によって販売される伝統的なDimension(登録商標)臨床化学分析装置へのソフトウェア更新によって実現することができる。例示的な機械において、サンプル吸引プローブ54は、吸引の直前に小さな二次容器(アリコットプレート44)の中にサンプルを再懸濁させるための超音波ミキサを有する。例示的な機械において、システム上で小量のサンプルを移すために使用される、このシステムにおけるサンプル採取プローブ42は機械的ミキサを含まなくてもよい。サンプル採取プローブ42は一般に、試験を実施するためのシステム上、一次サンプル40のアリコットを、サンプルプローブによって使用されるプレート44中の小さなウェルの中に移すためだけに使用される。しかし、容器40から一回の吸引を実施し、それをウェルの中に小出しするだけの代わりに、サンプル採取プローブ42は、一つ以上の吸引及び小出し(吸・排)を実施することによってサンプルを混合するために使用することもできる。この方法はまた、沈降した、徹底的に混合されなければならないコロイド状試薬のために、試薬吸引プローブ60によって使用されることもできる。
本発明の方法を使用すると、全血サンプルがどれほど長く、この取り扱いシステムの任意の部分で静止しているかにかかわらず、全血サンプルをアッセイに利用することが可能である。これは、多数の全血試験を他のアッセイと同じくらい慣例的に実施することを可能にする。これらの試験は、HbA1c(赤血球中のヘモグロビンA1c、すなわち糖化ヘモグロビンの割合を計測する)、エタノール、グルコース、赤血球葉酸(RBCFOL)、免疫抑制薬(ISD)、たとえばシクロスポリン(CSA)、タクロリムス(TACR)及びシロリムス(SIRO)の試験ならびに様々なヘモグロビンアッセイを含むことができる。いくつかの実施態様は、これらの全血アッセイのいずれとの使用にも適している。
たとえばCSAは不均一サンプルに敏感である。部分的に分離したサンプルの上部又は底部からのサンプル採取は、赤血球濃度に関して本質的に線形に変動するCSA結果を生じさせる。したがって、わずか10分間の沈降からの赤血球濃度の外見上わずか10%の変化が分析試験結果における10%の偏移を生じさせることができる。これは当然、結果を5%よりも大きく変化させることなく、サンプルがサンプル取り扱いプロセスの各段階でどれくらい長く沈降することができるのかを決定するための研究につながった。様々な患者サンプルが様々な速度で沈降し、より少ない赤血球及びより低い粘性の血液を有するサンプルは非常に速く沈降することができる。従来技術においては、全血サンプルの200uLアリコットの場合の最大許容可能沈降時間は<10分であることが一般的であった。もう一つの課題は、CSAが、その試薬として、使用の前に水和を要する凍結乾燥錠剤を使用するという事実である。CSAのために事前に水和させた試薬ウェルが存在しないならば、CSA試験を実施するために試薬のセットを水和させ、混合し、QCするのに>10分を要する。したがって、サンプル有効期限が10分にセットされているならば、多くの場合、サンプルは、試薬が試験開始の準備ができる前に期限切れになるであろう。
本明細書に詳述される方法を利用することにより、オペレータが心配することなく、CSAのようなアッセイのタイミングを自動的に取り扱うことができる。たとえば、サンプル取り扱いのためのランダムアクセス手法を使用すると、入力レーン35上で全血サンプルを機械に挿入することができ、分析装置10は、サンプル管40上のバーコードを読むとただちに試薬の準備を開始することができる。従来技術のシステムは、全血サンプルを静止させてしまうことによってアッセイ誤差をこうむることがあるが、本発明の実施態様を使用すると、移送のたびにサンプルが再懸濁/均一化されることを保証することができる。したがって、ランダムアクセスを使用して、分析装置10は、すべての全血サンプルを、速やかに取り扱うべきStatサンプルと宣言するのではなく、システム全体の動作に好都合なスケジュールで全血サンプルを取り扱うことができる。これは、ACAを高スループットで作動させる場合、たとえば、おそらくは何百もの入力サンプルに対して毎時数百ものアッセイを実施する場合、特に望ましい。
したがって、本発明の実施態様を使用する潜在的恩恵は、特別な制限又はサンプル限定なしにとりわけ全血サンプルを処理すること、サンプルラックを配置するためのシステム上に利用可能な空間を超える全血サンプルの数を制限しないこと、他のサンプルと同じサンプルラック上で全血管を許すこと(任意のラック上で他のタイプの流体と混合することができる)、及び関連する前処理ステップをなくす、又は減らすことを含むことができる。全血サンプル(又は他のコロイド状サンプル)はそのバーコード(又は他のしるし)によって識別することができるため、多くの実施態様は、オペレータが、サンプルを計器上に配置するとき、サンプルタイプを無視することを実質的に許す。
全血サンプルは、なおも最善慣行全血取り扱い指示にしたがって取り扱わなければならない、たとえば、遠心分離を避け、サンプルを患者から採取した直後に手で混合する(サンプル中の抗凝固剤を溶解させるため)ということが留意されよう。また、サンプルは、血清又は血漿管がキャップなしで放置される期間よりも長い期間、キャップなしで放置して蒸発させてはならない。
いくつかの実施態様は、25℃で4時間まで直立静止していることによって沈降した全血サンプルを、アリコットプローブにより、すべての洗浄ステップを含め、43.2秒で再懸濁させることができる。そして、再懸濁した全血サンプルのヘモグロビン(Hb)濃度は、同じ患者からの新たに混合されたサンプルの濃度の5%以内であることができる。実施態様はまた、サンプル再懸濁の失敗を検出することもできる。失敗は、4時間を超えて沈降したサンプルを使用したこと、サンプルを誤って取り扱った、たとえば凍らせたこと、非常に古いサンプルを使用したこと、又は抗凝固剤の使用を怠ったことを含む、多くの事象によって引き起こされることができる。異常なサンプルの場合、システムは、エラーを出すこともできるし、ひどく沈降したサンプルの混合を再試行することもできる。いくつかの実施態様において、システムは、間違ったサンプルタイプ又は危険なほど粘稠なサンプルを検出するならば、再試行しなくてもよく、別個のエラーを合図する。
本明細書に詳述される方法を、全血以外の複数のサンプルタイプを含む既存のシステムとともに使用する際の一つの課題が交差汚染及び清浄である。全血サンプルは、他の高感度アッセイをも取り扱うACAにおいて使用されることもある。たとえば、同じプローブが、持ち越し汚染要件が1ppm未満であるBhCG(妊娠試験)のようなアッセイのためのサンプルを吸引するためにも使用される。吸引及び小出しによる混合の性質は、プローブの内側及び外側を全血サンプルでコートすることによって多大な潜在的な持ち越し汚染を生じさせるおそれがある。したがって、プローブは、各サンプルの間で徹底的に洗浄され、清浄されるべきである。一般的なアリコットシーケンスの動作中、プローブは、シーケンスのちょうど開始時に漂白剤に入り、その漂白剤を吸引して、以前のサンプルからの持ち越し汚染を除去する。その後、プローブは、次のサンプルへの漂白剤持ち越し汚染を減らすのに十分な水ですすぎ洗いしたのち、次のサンプルへの水持ち越し汚染を防ぐために乾燥させなければならない。この手法は、漂白剤とは反応せず、沈殿物を形成しない血清/血漿及び尿サンプルの場合にうまく働く。しかし、全血は、漂白剤と反応し、プローブ又はドレンを詰まらせることもある小さな黒いタール様の球を形成することがある。これは、プローブ針の有効寿命を大きく減らし、精度を低下させることがある。
図9は、漂白剤と反応することがある危険なサンプルを取り扱うときに遭遇される問題に取り込む例示的な清浄ルーチン250を説明する方法を示す。ルーチン250は、全血のようなサンプルがブローブ針と相互作用した後で開始する。この相互作用の例は、全血サンプルが均一化されていることを検証する図8のルーチン200に記載されている。相互作用ののち、ステップ252において、プローブがサンプルを吸引する。これは、吸・排プロセス中に使用される量と同じくらいの量、それよりも少ない量又はそれよりも多い量であることができ、容器中の実質的に全部のサンプルである必要はない。これは、別の容器、たとえば次のアッセイ作業を実施するための反応容器に移されるサンプルの量、たとえば200uLである。
ステップ254において、ACAはプローブ針を清浄ステーションに移動させる。このステーションはドレン及び水噴霧装置を含む。ステップ256において、交差汚染を軽減するために、プローブをドレンに浸漬し、水又は非反応性溶液を浴びせる。このステップはまた、プローブ針を水浴に部分的に浸すことを含むこともできる。さらに、これは、プローブが送り先容器中の定位置に移動するとき滴下又は他のやり方で他のアッセイ又はサンプルを交差汚染することができるサンプルの量を減らす。大部分又はすべての水は水噴霧によって除去されるため、これはまた、後続の漂白剤清浄ステップとの反応を防ぐことに役立つ。容器に貯蔵されたサンプルは乱されないままである。すすぎ洗いののち、たとえばファン又はエアナイフによって針を乾燥させる。これは、プローブが移動するとき水が滴下する機会を減らし、容器間の全体的な持ち越し汚染を減らす。
ステップ260において、ACAは、プローブを、送り先容器と相互作用するように配置する。これは、貯蔵されたサンプルが小出しされる容器、たとえば反応容器又はアリコットウェルである。262において、プローブは、サンプルを送り先容器の中に小出しする。そして、プローブは、サンプルと相互作用する、たとえば、得られた溶液に対して混合動作を実行することもできる。ひとたびプローブからサンプルがなくなったならば、プローブは、完全に清浄される準備ができている。
ステップ264において、プローブは、ステップ254のステーションと同じステーションであることもできるし別のステーションであることもできる清浄ステーションに移動する。全血と漂白剤とは混合されるべきではなく、いくつかの実施態様は、一つのサンプル吸引と次のサンプル吸引との間での持ち越し汚染をなくすために漂白剤を使用する。したがって、漂白剤又は他の洗浄液に入れる前にプローブを徹底的にすすぎ洗いすることが望ましい。混合後にプローブの内外両側をすすぎ洗いするステップ266は、これがランダムアクセスであるシーケンスであり、次のサンプルが持ち越し汚染に非常に敏感であるおそれもあるため、有用である。サンプルを小出ししたのちプローブの内部をパージして、プローブ上に残留する全血を望ましくは1000ppm未満にまで減らす。これを達成するために、プローブはその内面を水ですすぎ洗いする、たとえば図4の洗浄マニホルド60Mを介して表面を多量の水で洗い流す。加えて、プローブ針の外側を清浄ステーションにおいて外部噴霧器及び/又は水浴ですすぎ洗いして、針の外側のサンプルをさらに減らすこともできる。清浄ステーションにおいて水はドレンに落ちる。
いくつかの実施態様においては、プローブがすすぎ洗いウェルを離れたのち、ウェル及びドレンそのものをパージし、すすぎ洗いして、プローブとの次の相互作用に備えてウェルが清浄なままであることを保証する。
ステップ268において、プローブを、漂白剤のような洗浄液に浸漬し、溶液を吸引する。プローブはステップ266においてすすぎ洗いされているため、洗浄液とサンプル残留物との間の反応は最小限になる。ステップ270において、洗浄液を小出しすると、プローブ針の清浄された内面及び外面が残る。洗浄液残留物を減らすために、ステップ272において、プローブ針の外側を水噴霧によって再びすすぎ洗いし、洗浄マニホルドを介してプローブ針の内面を水で洗い流す。そして、プローブをファン又はエアナイフによって短時間で乾燥させると、清浄な乾いたプローブが得られる。
方法250のこれらのステップのタイミングは、サンプル入力コンベヤ上のサンプルの動き又は他の動き、たとえばカルーセル12の回転のタイミングと同調させることができることが理解されよう。たとえば、ステップ256よりも前のステップは動きの前に起こることができるが、後続のステップは動きの後で起こる。さらには、完了するのに一つ未満の動きステップしか要しないようにステップを時間調整してダウンタイムを最小限にすることができ、いくつかの実施態様において、清浄ステップは、動作期間が切れる前にプローブ針が吸引及び/又は混合作業を実行することを許すのに十分な時間で完了する。これは、システム中の動作ステップ又は動作期間一つあたり一回の清浄が起こることを可能にする。
いくつかの実施態様において、サンプル吸引及び小出しシーケンスに利用可能な全期間は約40秒である。この時間は、システムのコンポーネントのためのサイクル時間を提供するため、賢明に使用されなければならない。一つの期間中に完了させることができないステップ及び方法は、完了するためにもう一つの期間を消費しなければならず、システムの全体スループットを大きく低下させる。いくつかの実施態様において、図8に記載される吸・排法は、プローブが他のステップ、たとえば移動、清浄及び流体移送に関与するため、2秒のようなわずかな期間で完了する。いくつかの実施態様においては、小出しステップ216及び206を実行する間にプローブ針先42Tを移動させることにより、使用される時間を減らすことができる。他の実施態様において、小出しステップ中、チップは安定に保持される。いくつかの実施態様において、ポンプ及びプローブは、別々のマイクロプロセッサにより、コマンドを順次に実行することによって制御される。ポンプがプローブの終了を待つ、又はプローブがポンプの終了を待つ。
加えて、図8に記載されるルーチン中、吸引及び小出しに要する時間は異なることができる。たとえば、プローブが、吸引が開始するとき流体の外にあり、小出しの終了間近に浸漬されるならば、上部小出しはより低速であることもできる。これは、より高速の吸引が泡立ちを発生させることがあることを意味する。また、プローブが流体中の深くにはないため、混合動作のためのより高速の小出しにはあまり利点がないかもしれない。この場合、上部小出しは、サンプルの底部から上部への血球の大量移送には有用なままである。
例示的な実施態様を参照しながら本発明を説明したが、本発明はそれらに限定されない。当業者は、本発明の好ましい実施態様に対して数多くの変更及び改変を加えることができ、そのような変更及び改変は、本発明の真意を逸することなく加えることができることを理解するであろう。したがって、特許請求の範囲は、本発明の真意及び範囲に入るような均等な変形をすべて包含するものと解釈される。

Claims (22)

  1. (a)混合するサンプルの第一の部分を、前記サンプルを含む容器内の第一のレベルから吸引するステップ、
    (b)前記サンプルの前記第一の部分を前記容器内の第二のレベルにおいて小出しするステップ、
    (c)前記サンプルの前記第一の部分を吸引又は小出しする前記ステップの少なくとも一つの間、前記サンプルの前記第一の部分の少なくとも一つの性質に関する一つ以上の値の第一のセットを計測するステップ、
    (d)混合する前記サンプルの第二の部分を前記容器内の概ね前記第二のレベルから吸引するステップ、
    (e)前記サンプルの前記第二の部分を前記容器内の概ね前記第一のレベルにおいて小出しするステップ、
    (f)前記サンプルの前記第二の部分を吸引又は小出しする前記ステップの少なくとも一つの間、前記サンプルの前記第二の部分の前記少なくとも一つの性質に関する一つ以上の値の第二のセットを計測するステップ、
    (g)前記第一及び第二のセットの値を比較して、前記第一及び第二のサンプルの前記少なくとも一つの性質の差を測定するステップ、
    (h)前記第一及び第二のサンプルの前記少なくとも一つの性質の前記差が所定の基準を満たすかどうかを決定するステップ、及び
    (i)前記決定するステップに応答して、前記サンプルの少なくとも第三の部分を移送してアッセイを実施するステップ
    を含む、
    サンプルを混合する方法。
  2. 前記サンプルが全血である、請求項1記載の方法。
  3. 前記サンプルが、時間とともに分離する成分を有する流体である、請求項1記載の方法。
  4. 前記第一のレベルが、前記サンプルの上面に実質的に近い位置である、請求項1記載の方法。
  5. 前記第一のレベルが、前記サンプルの底部に実質的に近い位置である、請求項1記載の方法。
  6. 前記第一のレベル及び第二のレベルの一方が、前記サンプルの前記上面に実質的に近い位置であり、前記第一のレベル及び第二のレベルの他方が、前記サンプルの前記底部に実質的に近い位置である、請求項1記載の方法。
  7. 前記吸引及び小出しのステップが、前記サンプルの複数の第一の部分が前記第一のレベルから前記第二のレベルに移され、前記サンプルの複数の第二の部分が前記第二のレベルから前記第一のレベルに移されるような所定の回数だけ繰り返される、請求項1記載の方法。
  8. 前記吸引及び小出しのステップが、前記第一及び第二のサンプルの前記少なくとも一つの性質の前記差が所定の基準を満たすまで、前記サンプルの複数の第一の部分が前記第一のレベルから前記第二のレベルに移され、前記サンプルの複数の第二の部分が前記第二のレベルから前記第一のレベルに移されるような所定の回数だけ繰り返される、請求項1記載の方法。
  9. 所定の回数ののち前記サンプルが前記所定の基準を満たすことができないならば、前記サンプルを拒絶することをさらに含む、請求項8記載の方法。
  10. 前記所定の基準が、前記第一のサンプル部分及び第二のサンプル部分の粘度が実質的に似ているという指示を含む、請求項1記載の方法。
  11. 一つ以上の値の前記第一のセット及び第二のセットが、一つ以上の圧力値の第一のセット及び第二のセットを含む、請求項1記載の方法。
  12. 一つ以上の圧力値の前記第一のセットから第一の圧力降下を計算し、一つ以上の圧力値の前記第二のセットから第二の圧力降下を計算すること
    をさらに含み、前記決定するステップが、前記第一及び第二の圧力降下が類似度のしきい値を満たすかどうかを決定することを含む、請求項11記載の方法。
  13. プローブを使用して、サンプルを含む容器中の第一の位置から第一のサンプル部分を吸引し、前記第一のサンプル部分を前記容器中の第二の位置において小出しする第一の流体移送ステップ、
    前記プローブを使用して、前記第二の位置に実質的に近い位置から第二のサンプル部分を吸引し、前記第二のサンプル部分を、前記第一の位置に実質的に近くてもよい前記容器中の第三の位置において小出しする第二の流体移送ステップ、
    前記第一の流体移送ステップ中に前記プローブ内の圧力値の第一のセットをモニタして第一の圧力変化を測定するステップ、
    前記第二の流体移送ステップ中に前記プローブ内の圧力値の第二のセットをモニタして第二の圧力勾配を測定するステップ、及び
    前記第一及び第二の圧力勾配を比較して圧力差を測定して、前記圧力差が所定の基準内であるかどうかを決定するステップ
    を含む、サンプルを混合する方法。
  14. 前記サンプルが全血である、請求項13記載の方法。
  15. 前記第一の位置及び第二の位置の一方が、前記サンプルの上面に実質的に近い位置であり、前記第一の位置及び第二の位置の他方が、前記サンプルの底部に実質的に近い位置である、請求項13記載の方法。
  16. 前記第一及び第二の流体移送ステップが所定の回数だけ繰り返される、請求項13記載の方法。
  17. 前記第一及び第二の流体移送ステップが、前記圧力差が前記所定の基準を満たすまで、所定の回数まで繰り返される、請求項13記載の方法。
  18. 前記圧力差が前記所定の基準を満たさないならば、サンプルを不適合と識別することをさらに含む、請求項13記載の方法。
  19. 前記圧力差が前記所定の基準を満たすならば、第三のサンプル部分を移送してアッセイを実施することをさらに含む、請求項13記載の方法。
  20. 前記移送ステップが、
    前記第三のサンプル部分を前記容器から吸引すること、
    第二の容器に移動する前に前記プローブの外側をすすぎ洗いすること、
    前記第三のサンプル部分を前記第二の容器の中に小出しすること
    を含む、請求項19記載の方法。
  21. (a)サンプルの上面に実質的に隣接する、サンプル管内の第一のレベルから第一の量の血液を吸引するステップ、
    (b)ステップ(a)の吸引中に第一の複数の圧力値を計測するステップ、
    (c)前記第一の量の血液を、前記サンプル管の底部に実質的に隣接する、前記サンプル管内の第二のレベルにおいて小出しするステップ、
    (d)ある量の血液を概ね前記第二のレベルから吸引するステップ、
    (e)ステップ(d)の吸引中に第二の複数の圧力値を計測するステップ、
    (f)第二の量の血液を概ね前記第一のレベルにおいて小出しするステップ、
    (g)ステップ(a)〜(f)を所定の回数だけ繰り返すステップ、
    (h)ステップ(b)及び(e)の前記第一及び第二の複数の圧力値から複数の勾配を計算するステップ、
    (i)前記複数の勾配の間の複数の差を計算するステップ、及び
    (j)前記複数の差を使用して、前記第一及び第二のレベルにおける血液の粘度が、血液サンプルが正しく混合していることを示すかどうかを決定するステップ
    を含む、全血サンプルを混合する方法。
  22. 前記全血サンプルが正しく混合しているならば、第三の量の血液を移送してアッセイを実施することをさらに含む、請求項21記載の方法。
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