JP6830312B2 - α−オレフィン低重合体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、α−オレフィン低重合体の製造方法に関する。
エチレン等のα−オレフィンを原料とするα−オレフィン低重合体の製造は、この低重合反応が発熱反応であるため、反応系を冷却しながら行われる。このため、反応器内で発生する反応熱を除熱しながら、連続的にα−オレフィン低重合体を製造するための工業的な方法が様々検討されてきた。
例えば、特許文献1には、エチレンを触媒の存在下でオリゴマー化して平均分子量50から350のα−オレフィンオリゴマーを製造する方法において、反応器内の気相のガスを冷媒として使用して、液相と直接接触していない熱交換器で、反応器内の気相のガスの一部を冷却し、凝縮した液を用いて重合熱を除去することにより熱交換器の汚れを防止することが記載されている。
特許文献2には、α−オレフィン低重合体の製造方法において、反応器内のガスを熱交換器に導入し、当該熱交換器の出口から得られる凝縮液及び当該ガスを当該反応器に循環する方法が記載されており、気相部における反応液の飛沫同伴を抑制するために、反応器内における気相部のガス線速を所定の範囲に制御することが記載されている。
特許文献3には、反応器内で有機溶媒と均一系触媒の存在下にエチレンをオリゴマー化して1−ヘキセンなどのα−オレフィン低重合体を製造する際に、反応器の塔頂をプロピレン等の冷却剤を使用して冷却する方法が記載されており、内部冷却サイクルを向上させるために、凝縮器を利用して反応器の塔頂温度を約15℃〜約20℃にすることが記載されている。
特許文献4には、炭化水素をオリゴマー化する際に、液化炭化水素(α−オレフィン)を反応器液相の底部から供給することが記載され、特許文献5には、液化炭化水素及び液化した蒸発性の冷媒を反応器液相の底部から供給することが記載されている。
特表2006−500412号公報 特開2009−120588号公報 特表2009−503155号公報 国際公開09/060342号 国際公開09/060343号
エチレン等のα−オレフィンを原料としてα−オレフィン低重合体を得るα−オレフィンの低重合反応において、反応系を冷却する方法としては、副生ポリマー又は失活触媒等の汚れ物質が極めて微量である反応器内の気相ガスを反応器から抜き出して、熱交換器(凝縮器)により冷却凝縮し、凝縮液及び非凝縮ガスを反応器に循環させる方法が、この熱交換器を含む還流凝集系の汚染防止の観点から好ましいが、このようにしても、以下の理由から、熱交換器からの非凝縮ガスを反応器に循環する循環ライン、特に循環ラインに設けられた圧縮機ユニット(ブロアー)の吸入フィルター又はガス圧縮部が汚染され、長期安定運転が阻害される問題があった。
即ち、反応器内の気液界面で、反応液が重合熱により気化したガスの気泡、又は、この気化ガス及び非凝縮ガスの気泡が破裂することにより、反応器内の気相部に反応液のミストが発生する。そのミストは、飛沫同伴によりガスと共に反応器から抜き出されて熱交換器にまで到達し、更には、熱交換器出口の非凝縮ガス循環ラインまで到達し、非凝縮ガス循環ラインの圧縮機ユニット(ブロアー)、特に吸入フィルター又はガス圧縮部を汚し、長期安定運転を阻害する。
圧縮機ユニットが汚染されるとフィルターの目詰まり等で通気抵抗が上昇したり、圧縮効率が下がることにより、著しい場合には、運転を継続することが不可能となる。このため、定期的に、又は必要に応じて運転を停止して圧縮機ユニットを洗浄する必要が生じ、運転を継続し得なくなる。
本発明は、上述したα−オレフィン低重合体の製造工程における問題点を解決するためになされたものである。
即ち、本発明の課題は、α−オレフィンの低重合反応によるα−オレフィン低重合体の製造に当たり、反応器内の気相ガスを抜き出して熱交換器で冷却し、得られた凝縮液と非凝縮ガスを反応器に循環供給して除熱するようにしたα−オレフィン低重合体の製造方法において、反応器の気相部に発生した反応液のミストが飛沫同伴によりガスと共に非凝縮ガスの循環ラインに到達して圧縮機ユニット等を汚染することを防止することができ、これにより長期安定運転が可能なα−オレフィン低重合体の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、反応器の液相部の温度と、熱交換器の出口温度を適切な温度範囲に制御することで、非凝縮ガス循環ラインの圧縮機ユニット等の汚染を防止することができ、長期安定運転が可能となることを見出した。
即ち、本発明の要旨は、以下の[1]〜[12]に存する。
[1]反応器内で、触媒の存在下、反応溶媒中でα−オレフィンの低重合反応を行ってα−オレフィン低重合体を製造する方法において、
該反応器内の気相部のガスの一部を熱交換器に導入し、該熱交換器における冷却で該熱交換器出口から得られる凝縮液と非凝縮ガスとを該反応器に循環供給するα−オレフィン低重合体の製造方法であって、
該反応器内の液相部の温度が110℃〜150℃であり、該熱交換器の出口温度が50℃〜100℃であるα−オレフィン低重合体の製造方法。
[2]前記熱交換器の出口温度が55℃〜90℃である[1]に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
[3]前記熱交換器の出口温度(℃)が、前記反応器内の液相部の温度(℃)の0.35倍〜0.70倍である[1]又は[2]に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
[4]前記熱交換器の出口温度(℃)が、前記反応器内の液相部の温度(℃)の0.40倍〜0.65倍である[3]に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
[5]前記熱交換器の出口温度(℃)が、前記反応器内の液相部の温度(℃)の0.45倍〜0.60倍である[4]に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
[6]前記反応器内の液相部の温度が120℃〜150℃である[1]〜[5]のいずれか1に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
[7]前記触媒が、遷移金属化合物(a)と、アルミニウム含有化合物(c)とを含む[1]〜[6]のいずれか1に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
[8]前記アルミニウム含有化合物(c)がトリエチルアルミニウムである[7]に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
[9]前記遷移金属化合物(a)がクロム含有化合物である[7]又は[8]に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
[10]前記触媒が、さらに窒素含有化合物(b)を含む[7]〜[9]のいずれか1に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
[11]前記触媒が、さらにハロゲン含有化合物(d)を含む[7]〜[10]のいずれか1に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
[12]前記α−オレフィンがエチレンである[1]〜[11]のいずれか1に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
本発明によれば、α−オレフィン低重合体の製造プロセスにおいて、反応器の気相部のガスを冷却する熱交換器で得られた非凝縮ガスの循環ラインにおける圧縮機ユニット等の汚染を防止して長期安定運転が可能となる。
図1は、本発明のα−オレフィン低重合体の製造方法の一形態を示すプロセスフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。また、使用する図面は本実施の形態を説明するためのものであり、実際の大きさを表すものではない。
[α−オレフィン低重合体の製造工程]
まず、本発明のα−オレフィン低重合体の製造方法の一態様を示す図1を参照して、本発明によるα−オレフィン低重合体の製造工程を説明する。本発明における原料α−オレフィン、触媒及び反応溶媒等については後述する。
以下の説明では、主として、α−オレフィンとしてエチレンを原料とする1−ヘキセン(エチレンの三量体)の製造を例に挙げて本発明を説明するが、本発明は何らエチレンからの1−ヘキセンの製造に限定されない。
図1の装置は、エチレンをクロム系触媒等の触媒の存在下で低重合反応させる完全混合撹拌型の反応器10と、反応器10内のエチレンガス及び液相から気化した蒸気成分を冷却凝縮させる還流凝縮系100が主要装置として設けられている。
また、反応器10から抜き出された反応生成液から未反応エチレンガスを分離する脱ガス槽20と、脱ガス槽20から抜き出された反応生成液中のエチレンを留出させるエチレン分離塔30と、エチレン分離塔30から抜き出された反応生成液中の高沸点物質(以下、HB(ハイボイラー)と記すことがある。)を分離する高沸分離塔40と、高沸分離塔40の塔頂から抜き出された留出液を蒸留して1−ヘキセンを留出させるヘキセン分離塔50を備える。
図1の装置では、エチレン供給管12aから圧縮機60及び第1供給管12を介して、反応器10に原料エチレンが連続的に供給される。この圧縮機60には、脱ガス槽20及びコンデンサ20Aにおいて分離された未反応エチレンが循環配管21を介して導入されると共に、エチレン分離塔30で分離されたエチレンが循環配管31を介して導入され、エチレン供給管12aからのエチレンと共に、原料エチレンとして反応器10に循環される。
他方、第2供給管13からは、エチレンの低重合反応に使用する反応溶媒が反応器10に供給される。この反応溶媒は、後段のヘキセン分離塔50で分離回収されたものである。この第2供給管13には、触媒供給管13aを介して触媒成分のうちの遷移金属含有化合物(a)及び窒素含有化合物(b)が、触媒供給管13bを介してハロゲン含有化合物(d)が供給され、反応溶媒と共に反応器10に導入される。
また、第3供給管14からアルミニウム含有化合物(c)が反応器10に直接導入される。アルミニウム含有化合物(c)は、触媒供給管13a及び13bから触媒成分が供給される前の第2供給管13の反応溶媒で希釈された後、反応器10に供給されてもよい(図示せず。)これらの触媒成分は、反応器10内の液相部に供給されることが好ましい。
なお、ヘキセン分離塔50からの反応溶媒を反応器10に循環供給するに際し、触媒供給管13a及び13bから触媒成分が供給される前の第2供給管13の反応溶媒の少なくとも一部を、反応器10の気相部に供給してもよい。供給態様としては、後述の熱交換器110からの凝縮液と同様の態様を採用することができる。
反応器10としては、例えば、撹拌機10a、バッフル又はジャケット等が付設された従来周知の形式のものが挙げられる。撹拌機10aとしては、パドル、ファウドラー、プロぺラ又はタービン等の形式の撹拌翼が、平板、円筒又はヘアピンコイル等のバッフルとの組み合わせで用いられる。
図1において、破線Lは気液界面を表す。
還流凝縮系100には、反応器10の液相に導入されたエチレンガス及び液相からの気化蒸気が配管111を介して導入され、これを冷却凝縮する熱交換器110と、熱交換器110で得られる凝縮液及び非凝縮ガス成分の一部が配管112を介して導入され、これを凝縮液と気体成分とに分離する気液分離器120と、気液分離器120において分離された気体成分を、配管113、第1供給管12を介して、反応器10の液相に導入する圧縮機ユニットであるブロアー130を備えている。
熱交換器110で得られた凝縮液及び気液分離器120において分離された凝縮液は、それぞれ配管114,115を介して、反応器10内に循環供給される。
一方、気液分離器120から配管113及びブロアー130を経て反応器10に循環される非凝縮ガスは、反応器10液相部の底部、例えば、気液界面Lよりも0.3〜3m程度下方位置に導入されることが好ましい。
反応器10の運転条件は、反応温度(液相部の温度)として110℃〜150℃、好ましくは120℃〜150℃である。反応温度が低すぎると、副生ポリエチレンが、膨潤温度に到達しない為、かたい固形状ポリマーが反応器出口の配管又はバルブを閉塞させる傾向となる。反応温度が高すぎると、触媒活性及び1−ヘキセンの選択率が低下する傾向となる。
また、反応圧力としては、通常、常圧〜250kg/cm(0.1〜24.5MPa)、好ましくは5〜150kg/cm(0.49〜14.7MPa)、さらに好ましくは10〜100kg/cm(0.98〜9.8MPa)の範囲である。
エチレンの三量化反応は、反応器10内の反応液中のエチレンに対する1−ヘキセンのモル比[(反応液中の1−ヘキセン)/(反応液中のエチレン)]が好ましくは0.05〜1.5、特に好ましくは0.10〜1.0となるように行うのが好ましい。
従って、連続反応の場合には、反応液中のエチレンと1−ヘキセンとのモル比が上記の範囲になるように、触媒濃度、反応圧力又はその他の条件を調節し、回分反応の場合には、モル比が上記の範囲にある時点において反応を停止させるのが好ましい。このようにすることにより、1−ヘキセンよりも沸点の高い成分の副生が抑制されて、1−ヘキセンの選択率が更に高められる傾向がある。
また、反応器10内における気相部のガス線速は0.1cm/s〜10.0cm/sであることが好ましく、0.3cm/s〜5.0cm/sであることがより好ましく、0.5cm/s〜3.0cm/sであることが更に好ましい。
反応器10の気相部のガス線速を上記範囲内に制御することにより、後述するように、反応器10内のエチレンガス及び液相から気化する蒸気成分を還流凝縮系100に送る際に、反応液の飛沫同伴が抑制される傾向にあり、飛沫同伴による熱交換器110の汚染を防止して、後述の熱交換器110の洗浄頻度を低減することができる。
熱交換器110としては、通常、被凝縮流体の冷却に使用される多管式の縦型又は横型の熱交換器が用いられる。これらは、一般的な還流凝縮器として知られ、本実施の形態では、縦型の多管式熱交換器が好ましい。
熱交換器110を構成する材料としては特に限定されず、例えば、通常の還流凝縮器を構成する材料として知られている炭素鋼、銅、チタン合金、SUS304、SUS316及びSUS316L等が挙げられ、プロセスに応じて適宜選択される。尚、熱交換器110の伝熱面積は、除熱負荷の程度、負荷制御の方式等に応じて適宜決定される。
還流凝縮系100の作用は以下の通りである。
反応器10内の液相部に導入されたエチレンガスと、反応器10内のエチレンの低重合反応で生じる重合熱により液相の一部が気化した気化蒸気との混合気体は、配管111により熱交換器110に供給される。この配管111は、配管の内表面上に付着する反応液のミストを起点に生成するポリエチレンによる配管閉塞を防止する為、断熱保温する、又は、積極的に配管の内表面上に積極的に凝縮液を発生させ、反応液のミスト付着を防止する為、二重管等の冷却配管にすることが好ましい。
熱交換器110に供給された混合気体は冷却水(図示せず)により冷却凝縮され、凝縮液は配管114により再び反応器10に循環供給される。また、熱交換器110から得られる非凝縮ガスと凝縮液の一部は、配管112により気液分離器120に送給され、気液分離器120においてエチレンと凝縮液とに分離され、エチレンは、ブロアー130により、配管113及び第1供給管12を介して反応器10の液相部に循環供給される。また、凝縮液は配管115を介して反応器10に循環供給される。
本発明においては、熱交換器110における冷却を、熱交換器の出口温度(熱交換器から得られる凝縮液及び非凝縮ガスの温度)が50℃〜100℃、好ましくは55℃〜90℃、更に好ましくは60℃〜80℃となるように行う。
また、熱交換器110の出口温度(℃)が、反応器10の液相部の温度(℃)に対して、好ましくは0.35倍〜0.70倍、より好ましくは0.40倍〜0.65倍、特に好ましくは0.45倍〜0.60倍となるように行う(以下、反応器10の液相部の温度(℃)に対する熱交換器110の出口温度(℃)の割合を「冷却温度比」と称す場合がある。)。
本発明により、熱交換器110における冷却温度(出口温度)、更には、冷却温度比を上記範囲に制御することにより、非凝縮ガスの循環ラインのブロアー130の汚染を防止することができる作用機構は、以下の通り推定される。
即ち、熱交換器110で得られる非凝縮ガス中には、反応器10から飛沫同伴で混入した反応液のミストが含まれるが、熱交換器110の出口温度が高過ぎると、非凝縮ガスに含まれる反応液のミスト中の触媒成分であるアルミニウム含有化合物(c)、特に、トリエチルアルミニウムの蒸気圧が高くなり、副生ポリマーであるポリエチレンの生成が加速され、非凝縮ガスの循環ラインのブロアー130等が副生ポリエチレンにより汚染される。
熱交換器110の出口温度を上記上限以下とすることで、アルミニウム含有化合物(c)、特にトリエチルアルミニウムの蒸気圧を低く保つことができ、ポリエチレンの生成を抑制することができると推定される。ただし、熱交換器110の冷却温度が低すぎ、出口温度が低過ぎると、反応器10内の液相部に導入されるエチレンガスの供給配管12の先端に反応液中の副生ポリエチレンが付着し、更には付着ポリエチレン中の劣化触媒からポリエチレンが生成し、供給配管12を閉塞させる可能性があるため、熱交換器110の出口温度は上記下限以上とする。
また、冷却温度比が小さいほど、熱交換器110に導入される混合気体(反応器10内のエチレンの低重合反応で生じる重合熱により液相の一部が気化した気化蒸気との混合気体)中の反応液のミストを核として、混合気体からより多くの凝縮液が発生するため、凝縮液中にミストが捕捉される結果、非凝縮ガス中の触媒を含む反応液のミストの数がより少なくなり、非凝縮ガスの循環ラインにおける副生ポリエチレンの生成を抑制できると推定される。
ただし、冷却温度比が小さすぎると、混合気体の温度が低くなりすぎ、反応器10内の液相部に導入されるエチレンガスの供給配管12の先端に反応液中の副生ポリエチレンが付着し、更には付着ポリエチレン中の劣化触媒からポリエチレンが生成し供給配管12の先端部を閉塞させる可能性がある。
冷却温度比が大きすぎると、混合気体から少量の凝縮液しか発生しないため、凝縮液中にミストが捕捉されにくい結果、非凝縮ガス中の触媒を含む反応液のミストの数が多くなって、副生ポリエチレンの生成を増大させると推定される。よって、冷却温度比は上記範囲とすることが好ましい。
非凝縮ガス中の反応液のミストの含有量をより低減するために、熱交換器110に供給された混合気体に対する重量比で、通常0.2倍以上、好ましくは0.3倍以上の凝縮液を熱交換器110で発生させ、凝縮液を配管114により再び反応器10に循環供給することが好ましい(以下、熱交換器110に供給された混合気体に対する熱交換器110で得られる凝縮液の質量割合を「凝縮比」と称す場合がある。)。上記凝縮比は大きい程好ましいが、通常、その上限は0.6倍程度である。
また、熱交換器110からの非凝縮ガスと凝縮液の一部が配管112より導入される気液分離器120内における気相部のガス線速は0.1cm/s〜100cm/sであることが好ましく、0.4cm/s〜50cm/sであることがより好ましく、1cm/s〜20cm/sであることが更に好ましい。
気液分離器120の気相部のガス線速を上記範囲内に制御することにより、反応液のミストを含有する凝縮液とエチレンガスを効率的に分離することができ、後流の循環ラインにおけるブロアー130に触媒を含む反応液のミストが到達することを防止することができ、ブロアー130の汚染をより効果的に防止することができる。なお、気液分離器120の上部には、ワイヤーメッシュスクリーン等のミストセパレーターを挿入して、気液分離器120からのミストの排出を防止するようにしてもよい。
本発明では、反応器10内における気相部のガス線速を前述の好適範囲に制御することにより、前記の通り、熱交換器110の汚染を防止することができるが、熱交換器110に副生ポリマー等の汚れ物質が付着して汚染が進行した場合には運転を停止して熱交換器110を洗浄する。
この場合、洗浄液には、通常、反応器10の出口から得られる反応生成液から分離して得られた反応溶媒が用いられる。洗浄液の温度は、通常110℃以上、好ましくは115〜170℃である。また、洗浄時の圧力は、低い方が好ましく、通常71kg/cm(7.0MPa)以下、好ましくは31kg/cm(3.0MPa)以下、更に好ましくは10kg/cm(0.98MPa)以下である。洗浄液は熱交換器110の内部にスプレーノズルを用いて供給し、反応液の飛沫同伴の影響で汚れた熱交換器110内部を洗浄する。
反応器10において所定の転化率に達した反応生成液は、反応器10の底部から配管11を介して連続的に抜き出され、脱ガス槽20に供給される。このとき、失活剤供給管11aから供給された2−エチルヘキサノール等の触媒失活剤により、エチレンの三量化反応が停止される。
脱ガス槽20で脱ガスされた未反応エチレンは、脱ガス槽20の上部から熱交換器20A、循環配管21、圧縮機60及び第1供給管12を介して反応器10に循環供給される。また、未反応エチレンが脱ガスされた反応生成液は、脱ガス槽20の槽底から抜き出される。
脱ガス槽20の運転条件は、温度は通常90℃〜140℃、好ましくは100℃〜140℃であり、圧力は通常常圧〜150kg/cm(0.1〜14.7MPa)、好ましくは常圧〜90kg/cm(0.1〜8.8MPa)である。
脱ガス槽20の槽底から抜き出された反応生成液は、配管22を経てエチレン分離塔30に供給される。エチレン分離塔30では、蒸留により塔頂部からエチレンが留出分離され、このエチレンは、循環配管31及び第1供給管12を介して反応器10に循環供給される。また、塔底部からエチレンが除去された反応生成液が抜き出される。
エチレン分離塔30の運転条件は、塔頂部圧力は、通常常圧〜30kg/cm(0.1〜2.9MPa)、好ましくは常圧〜20kg/cm(0.1〜2.0MPa)、また、還流比(R/D)は、通常0〜500、好ましくは0.1〜100である。必要な理論段数は、通常2〜20段である。
エチレン分離塔30においてエチレンが留出分離された反応生成液は、エチレン分離塔30の塔底部から抜き出され、配管32により高沸分離塔40に供給される。高沸分離塔40では、蒸留により、塔底部から配管42を経て高沸点成分(HB:ハイボイラー)が抜き出される。また、塔頂部から配管41を経て高沸点成分が分離された留出物が抜き出される。
高沸分離塔40の運転条件は、塔頂部圧力は、通常0.1〜10kg/cm(0.01〜0.98MPa)、好ましくは0.5〜5kg/cm(0.05〜0.49MPa)、また、還流比(R/D)は、通常0〜100、好ましくは0.1〜20である。必要な理論段数は、通常3〜50段である。
続いて、高沸分離塔40の塔頂部から抜き出された留出液は、配管41によりヘキセン分離塔50に供給される。ヘキセン分離塔50では、蒸留により塔頂部から1−ヘキセンが配管51を経て留出される。また、ヘキセン分離塔50の塔底部からは、反応溶媒、例えば、n−ヘプタンが抜き出され、溶媒循環配管52、ポンプ13c、第2供給管13を介して反応溶媒として反応器10に循環供給される。
ヘキセン分離塔50の運転条件は、塔頂部圧力は、通常0.1〜10kg/cm(0.01〜0.98MPa)、好ましくは0.5〜5kg/cm(0.05〜0.49MPa)、また、還流比(R/D)は、通常0〜100、好ましくは0.2〜20である。必要な理論段数は、通常5〜100段である。
[α−オレフィン]
本発明のα−オレフィン低重合体の製造方法において、原料として使用するα−オレフィンとしては、例えば、炭素数が2〜8、好ましくは2〜4の置換又は非置換のα−オレフィンが挙げられる。このようなα−オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン及び4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。中でも、本発明の原料のα−オレフィンとしてはエチレンが好ましい。
生成物であるα−オレフィン低重合体は、前記原料とするα−オレフィンを低重合反応(二量体化〜五量体化)して得られるα−オレフィンである。エチレンを原料とした場合、エチレンの低重合体(二量体〜五量体)である1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン及び1−デセンを得ることができ、特に、エチレンの三量体である1−ヘキセン及び/又はエチレンの四量体である1−オクテンを高収率かつ高選択率で得ることができる。
また、エチレンを原料として用いる場合、原料中にエチレン以外の不純物成分を含んでいても構わない。具体的な成分としては、例えば、メタン、エタン、窒素、酸素、水、アセチレン、二酸化炭素、一酸化炭素及び硫化水素等が挙げられる。
メタン、エタン及び窒素については、原料のエチレンに対して0.1mol%以下であることが好ましい。酸素、水、アセチレン、二酸化炭素、一酸化炭素及び硫化水素等の硫黄分については、原料のエチレンに対して1molppm以下であることが好ましい。
[触媒]
本発明で使用する触媒は、原料α−オレフィンを低重合反応させて、α−オレフィン低重合体を生成できる触媒であれば、特に限定されないが、遷移金属含有化合物(a)とアルミニウム含有化合物(c)を有する触媒であることが好ましい。
更に、遷移金属含有化合物(a)、窒素含有化合物(b)及びアルミニウム含有化合物(c)を、触媒の構成成分として使用し、それら化合物由来の成分からなるクロム系触媒であることがより好ましい。また、触媒活性および目的とするα−オレフィン低重合体の選択率向上という観点から、ハロゲン含有化合物(d)を触媒の構成成分として含有することがより好ましい。
[遷移金属含有化合物(a)]
本発明の触媒の構成成分として好ましく使用される遷移金属含有化合物(a)(以下「触媒成分(a)」と称す場合がある。)に含有される金属としては、遷移金属であれば特に限定されないが、中でも、周期表第4〜6族の遷移金属が好ましく用いられる。
具体的には、好ましくはクロム、チタン、ジルコニウム、バナジウム及びハフニウムからなる群より選ばれる1種類以上の金属であり、更に好ましくはクロム又はチタンであり、最も好ましくはクロムである。
遷移金属含有化合物(a)は、通常一般式MeZnで表される1種以上の化合物である。ここで、一般式MeZn中、Meは遷移金属元素であり、Zは任意の有機基又は無機基もしくは陰性原子である。nは1から6の整数を表し、2以上が好ましい。nが2以上の場合、Zは同一又は相互に異なっていてもよい。
有機基としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基が挙げられる。具体的には、例えば、カルボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジケトナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル基及びアミド基等が挙げられる。
また、無機基としては、例えば、硝酸基及び硫酸基等の金属塩形成基が挙げられる。また、陰性原子としては、例えば、酸素及びハロゲン等が挙げられる。なお、ハロゲンが含まれる遷移金属含有化合物(a)は、後述するハロゲン含有化合物(d)には含まれない。
遷移金属がクロムである遷移金属含有化合物(以下、クロム含有化合物と呼ぶことがある)の場合、具体例としては、クロム(IV)−tert−ブトキシド、クロム(III)アセチルアセトナート、クロム(III)トリフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)ヘキサフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)、Cr(PhCOCHCOPh)(但し、ここでPhはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、クロム(III)アセテート、クロム(III)2−エチルヘキサノエート、クロム(III)ベンゾエート、クロム(III)ナフテネート、クロム(III)ヘプタノエート、Cr(CHCOCHCOOCH、塩化第一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭化第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、フッ化第一クロム及びフッ化第二クロム等が挙げられる。
遷移金属がチタンである遷移金属含有化合物(以下、チタン含有化合物と呼ぶことがある)の場合、具体例としては、TiCl、TiBr、TiI、TiBrCl、TiBrCl、Ti(OC、Ti(OCCl、Ti(O−n−C、Ti(O−n−CCl、Ti(O−iso−C、Ti(O−iso−CCl、Ti(O−n−C、Ti(O−n−CCl、Ti(O−iso−C、Ti(O−iso−CCl、Ti(O−tert−C、Ti(O−tert−CCl、TiCl(thf)(左記化学式中、thfはテトラヒドロフランを表す。)、Ti[(CHN]、Ti[(CN]、Ti[(n−CN]、Ti[(iso−CN]、Ti[(n−CN]、Ti[(tert−CN]、Ti(OSOCH、Ti(OSO、Ti(OSO、Ti(OSO、TiCpCl、TiCpClBr(左記化学式中、Cpはシクロペンタジエニル基を表す。以下のジルコニウム含有化合物においても同様である。)、Ti(OCOC、Ti(OCOCCl、Ti(OCOC、Ti(OCOCCl、Ti(OCOC、Ti(OCOCCl、Ti(OCOC及びTi(OCOCClなどが挙げられる。
遷移金属がジルコニウムである遷移金属含有化合物(以下、ジルコニウム含有化合物と呼ぶことがある)の場合、具体例としては、ZrCl、ZrBr、ZrI、ZrBrCl、ZrBrCl、Zr(OC、Zr(OCCl、Zr(O−n−C、Zr(O−n−CCl、Zr(O−iso−C、Zr(O−iso−CCl、Zr(O−n−C、Zr(O−n−CCl、Zr(O−iso−C、Zr(O−iso−CCl、Zr(O−tert−C、Zr(O−tert−CCl、Zr[(CHN]、Zr[(CN]、Zr[(n−CN]、Zr[(iso−CN]、Zr[(n−CN]、Zr[(tert−CN)、Zr(OSOCH、Zr(OSO、Zr(OSO、Zr(OSO、ZrCpCl、ZrCpClBr、Zr(OCOC、Zr(OCOCCl、Zr(OCOC、Zr(OCOCCl、Zr(OCOC、Zr(OCOCCl、Zr(OCOC、Zr(OCOCCl、ZrCl(HCOCFCOF)及びZrCl(CHCOCFCOCHなどが挙げられる。
遷移金属がハフニウムである遷移金属含有化合物(以下、ハフニウム含有化合物と呼ぶことがある)の場合、具体例としては、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−イソプロピル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(4−フルオロフェニル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(3−クロロフェニル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−{2−メチル−4−(2,6−ジメチルフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−(1−アントラセニル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−(2−アントラセニル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−(9−フェナンスリル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルメチレンビス[1−{2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル}]ハフニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1−{2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル}]ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4―(3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレン[1−{2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル}][1−{2−メチル−4−(4−ビフェニリル)インデニル}]ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレン{1−(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)}ハフニウムジクロリド及びジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル}〕ハフニウムジクロリド等が挙げられる。
これらの遷移金属含有化合物(a)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの遷移金属含有化合物(a)の中でも、クロム含有化合物が好ましく、クロム含有化合物の中でも特に好ましくはクロム(III)2−エチルヘキサノエートである。
[窒素含有化合物(b)]
本発明において、触媒の構成成分として好ましく使用される窒素含有化合物(b)(以下「触媒成分(b)」と称す場合がある。)は、特に限定されないが、アミン類、アミド類又はイミド類等が挙げられる。
アミン類としては、例えば、ピロール化合物が挙げられる。具体例としては、ピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、2,5−ジエチルピロール、2,4−ジエチルピロール、2,5−ジ−n−プロピルピロール、2,5−ジ−n−ブチルピロール、2,5−ジ−n−ペンチルピロール,2,5−ジ−n−ヘキシルピロール、2,5−ジベンジルピロール,2,5−ジイソプロピルピロール、2−メチル−5−エチルピロール、2,5−ジメチル−3−エチルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラクロロピロール、2−アセチルピロール、インドール、2−メチルインドール若しくは2つのピロール環が置換基を介して結合したジピロール等のピロール又はこれらの誘導体が挙げられる。
誘導体としては、例えば、金属ピロライド誘導体が挙げられる。具体例としては、例えば、ジエチルアルミニウムピロライド、エチルアルミニウムジピロライド、アルミニウムトリピロライド、ジエチルアルミニウム(2,5−ジメチルピロライド)、エチルアルミニウムビス(2,5−ジメチルピロライド)、アルミニウムトリス(2,5−ジメチルピロライド)、ジエチルアルミニウム(2,5−ジエチルピロライド)、エチルアルミニウムビス(2,5−ジエチルピロライド)及びアルミニウムトリス(2,5−ジエチルピロライド)等のアルミニウムピロライド類、ナトリウムピロライド及びナトリウム(2,5−ジメチルピロライド)等のナトリウムピロライド類、リチウムピロライド及びリチウム(2,5−ジメチルピロライド)等のリチウムピロライド類、並びにカリウムピロライド及びカリウム(2,5−ジメチルピロライド)等のカリウムピロライド類が挙げられる。
なお、アルミニウムピロライド類は、後述のアルミニウム含有化合物(c)には含まれない。また、ハロゲンを含有するピロール化合物は、後述のハロゲン含有化合物(d)には含まれない。
また、ビス(ジエチルホスフィノ−エチル)アミン、ビス(ジフェニルホスフィノ−エチル)アミン、N,N−ビス(ジフェニルホスフィノ)メチルアミン又はN,N−ビス(ジフェニルホスフィノ)イソプロピルアミンのようなジホスフィノアミン類でもよい。
アミド類としては、例えば、アセトアミド、N−メチルヘキサンアミド、スクシンアミド、マレアミド、N−メチルベンズアミド、イミダゾール−2−カルボキソアミド、ジ−2−テノイルアミン、β−ラクタム、δ−ラクタム若しくはε−カプロラクタム又はこれらと周期表の第1、2若しくは13族の金属との塩が挙げられる。
イミド類としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、スクシンイミド、フタルイミド、マレイミド、2,4,6−ピペリジントリオン若しくはペルヒドロアゼシン−2,10−ジオン又はこれらと周期律表の第1、2若しくは13族の金属との塩が挙げられる。
スルホンアミド類およびスルホンイミド類としては、例えば、ベンゼンスルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド若しくはN−メチルトリフルオロメチルスルホンアミド、又はこれらと周期律表の第1、2若しくは13族の金属との塩が挙げられる。
これらの窒素含有化合物(b)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明では、これらの中でも、アミン類が好ましく、中でもピロール化合物がより好ましく、特に好ましくは2,5−ジメチルピロール又はジエチルアルミニウム(2,5−ジメチルピロライド)である。
[アルミニウム含有化合物(c)]
本発明の触媒成分として好ましく使用されるアルミニウム含有化合物(c)(以下「触媒成分(c)」と称す場合がある。)は、特に限定されないが、例えば、トリアルキルアルミニウム化合物、アルコキシアルキルアルミニウム化合物、水素化アルキルアルミニウム化合物及びアルミノキサン化合物などが挙げられる。
なお、アルミニウム含有化合物(c)としては、ハロゲン化アルキルアルミニウム化合物も挙げられるが、ハロゲン化アルキルアルミニウム化合物は、後述のハロゲン含有化合物(d)に含まれるものとする。
トリアルキルアルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム及びトリイソブチルアルミニウムが挙げられる。アルコキシアルミニウム化合物としては、例えば、ジエチルアルミニウムエトキシドが挙げられる。
水素化アルキルアルミニウム化合物としては、例えば、ジエチルアルミニウムヒドリドが挙げられる。アルミノキサン化合物としては、例えば、メチルアルミノキサン及びエチルアルミノキサンが挙げられる。
これらのアルミニウム含有化合物(c)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、トリアルキルアルミニウム化合物が好ましく、トリエチルアルミニウムが更に好ましい。
[ハロゲン含有化合物(d)]
本発明の触媒の構成成分としては、上述の成分に加えて、ハロゲン含有化合物(d)(以下、「触媒成分(d)」と称す場合がある。)を更に含有することが好ましい。このハロゲン含有化合物(d)としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン化アルキルアルミニウム化合物、ベンジルクロリド骨格含有化合物、2個以上のハロゲン原子を有する炭素数1以上の直鎖状ハロゲン化炭化水素及び1個以上のハロゲン原子を有する炭素数3以上の環状ハロゲン化炭化水素が挙げられる。
ハロゲン含有化合物(d)としては、例えば、ジエチルアルミニウムモノクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド及びエチルアルミニウムジクロリド等のハロゲン化アルキルアルミニウム含有化合物、ベンジルクロリド、(1−クロロエチル)ベンゼン、2−メチルベンジルクロリド、3−メチルベンジルクロリド、4−メチルベンジルクロリド、4−エチルベンジルクロリド、4−イソプロピルベンジルクロリド、4−tert−ブチルベンジルクロリド、4−ビニルベンジルクロリド、α−エチル−4−メチルベンジルクロリド、α,α´−ジクロロ−o−キシレン、α,α´−ジクロロ−m−キシレン、α,α´−ジクロロ−p−キシレン、2,4−ジメチルベンジルクロリド、2,5−ジメチルベンジルクロリド、2,6−ジメチルベンジルクロリド、3,4−ジメチルベンジルクロリド、2,3,5,6−テトラメチルベンジルクロリド、1−(クロロメチル)ナフタレン、1−(クロロメチル)−2−メチルナフタレン、1,4−ビス−クロロメチル−2,3−ジメチルナフタレン、1,8−ビス−クロロメチル−2,3,4,5,6,7−ヘキサメチルナフタレン、9−(クロロメチル)アントラセン、9,10−ビス(クロロメチル)アントラセン、7−(クロロメチル)ベンズアントラセン、7−クロロメチル−12−メチルベンズアントラセン、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタン、1,2,3−トリクロロシクロプロパン、1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン並びに1,4−ビス(トリクロロメチル)−2,3,5,6−テトラクロロベンゼン等が挙げられる。
これらのハロゲン含有化合物(d)は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明において、触媒として好ましく使用される触媒成分である、遷移金属含有化合物(a)、窒素含有化合物(b)、アルミニウム含有化合物(c)及びハロゲン含有化合物(d)の各構成成分の比率は、特に限定されないが、遷移金属含有化合物(a)1モルに対し、窒素含有化合物(b)は通常1モル〜50モル、好ましくは2モル〜30モルであり、アルミニウム含有化合物(c)は通常10モル〜3000モル、好ましくは70モル〜2000モルである。遷移金属含有化合物(a)に対し、窒素含有化合物(b)及び/又はアルミニウム含有化合物(c)が、少なすぎると、触媒活性が低く、多すぎると、触媒コストが高くなる。
触媒がハロゲン含有化合物(d)を含む場合は、遷移金属含有化合物(a)1モルに対し、ハロゲン含有化合物(d)は通常1モル〜50モル、好ましくは2モル〜30モルである。
本発明において、触媒の使用量は特に限定されないが、通常、後述する反応溶媒1リットルあたり、遷移金属含有化合物(a)の遷移金属元素換算で1.0×10−7モル〜0.5モル、好ましくは5.0×10−7モル〜0.2モル、更に好ましくは1.0×10−6モル〜0.05モルとなる量である。
本発明において、α−オレフィンとしてエチレンを用いた場合、エチレンの低重合反応は、遷移金属含有化合物(a)としてクロム含有化合物を用い、遷移金属含有化合物(a)とアルミニウム含有化合物(c)とが予め接触しない態様でエチレンと遷移金属含有化合物(a)であるクロム含有化合物とを接触させて行うのが好ましい。
このような接触態様により、選択的にエチレンの三量化反応を行わせ、原料のエチレンから選択率90%以上でエチレンの三量体である1−ヘキセンを得ることができる。さらに、この場合、ヘキセンに占める1−ヘキセンの比率を99%以上にすることができる。
ここで、「遷移金属含有化合物(a)とアルミニウム含有化合物(c)とが予め接触しない態様」とは、エチレンの低重合反応の開始時に限定されず、その後の追加的なエチレン及び触媒成分の反応器への供給においても、このような態様が維持されることを意味する。また、回分反応形式についても同様の態様を利用するのが好ましい。
上記の連続反応形式における接触態様としては、下記(1)〜(9)が挙げられる。
(1)触媒成分(a)、(b)及び(d)の混合物並びに触媒成分(c)をそれぞれ同時に反応器に供給する方法。
(2)触媒成分(b)、(c)及び(d)の混合物並びに触媒成分(a)をそれぞれ同時に反応器に供給する方法。
(3)触媒成分(a)及び(b)の混合物並びに触媒成分(c)及び(d)の混合物をそれぞれ同時に反応器に供給する方法。
(4)触媒成分(a)及び(d)の混合物並びに触媒成分(b)及び(c)の混合物をそれぞれ同時に反応器に供給する方法。
(5)触媒成分(a)及び(b)の混合物、触媒成分(c)並びに触媒成分(d)をそれぞれ同時に反応器に供給する方法。
(6)触媒成分(c)及び(d)の混合物、触媒成分(a)並びに触媒成分(b)をそれぞれ同時に反応器に供給する方法。
(7)触媒成分(a)及び(d)の混合物、触媒成分(b)並びに触媒成分(c)をそれぞれ同時に反応器に供給する方法。
(8)触媒成分(b)及び(c)の混合物、触媒成分(a)並びに触媒成分(d)をそれぞれ同時に反応器に供給する方法。
(9)各触媒成分(a)〜(d)をそれぞれ同時かつ独立に反応器に供給する方法。
上述した各触媒成分は、通常、エチレンの低重合反応に使用される後述の反応溶媒に溶解して反応器に供給される。
[反応溶媒]
本発明のα−オレフィン低重合体の製造方法では、α−オレフィンの低重合反応を反応溶媒中で行う。
反応溶媒としては特に限定されないが、飽和炭化水素が好ましく使用される。反応溶媒は、好ましくは、ブタン、ペンタン、3−メチルペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン及びデカリン等の炭素数が3〜20の鎖状飽和炭化水素、又は脂環式飽和炭化水素である。
また、反応溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン若しくはテトラリン等の芳香族炭化水素又は低重合反応で生成するα−オレフィン低重合体そのもの、具体的には、エチレンを三量化する際に得られる1−ヘキセン又はデセン等を用いることもできる。これらは、1種を単独で用いてもよく、2種以上の混合溶媒として使用することもできる。
これらの溶媒の中でも、ポリエチレン等の副生ポリマーの生成又は析出を抑制できるという点、更に、高い触媒活性が得られる傾向にあるという点から、炭素数が4〜10の鎖状飽和炭化水素又は脂環式飽和炭化水素を用いるのが好ましく、具体的にはn−ヘプタン又はシクロヘキサンが好ましく、最も好ましくはn−ヘプタンである。
反応溶媒の使用量については特に制限はないが、通常、反応器に供給される原料α−オレフィン供給量に対して質量比で0.5〜5.0倍、好ましくは1.0〜2.5倍である。
以下、実施例に基づき本発明をさらに具体的に説明する。尚、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
図1に示すように、完全混合撹拌型の反応器10と、脱ガス槽20と、エチレン分離塔30と、高沸分離塔40と、ヘキセン分離塔50を有したプロセスにおいて、エチレンの連続低重合反応[140℃、71kg/cm(7.0MPa)]を行った。
第1供給管12からは、エチレン供給管12aから新たに供給されるエチレンと共に、脱ガス槽20及びエチレン分離塔30から分離された未反応エチレンを圧縮機60により反応器10の液相部に連続供給した。また、第2供給管13から、ヘキセン分離塔50にて分離された回収n−ヘプタンを反応器10の液相部に連続供給した。
また、触媒供給管13aから、クロム(III)2−エチルヘキサノエート(a)と2,5−ジメチルピロール(b)とを含有するn−ヘプタン溶液を、触媒供給管13bから、第2供給管13を介してヘキサクロロエタン(d)のn−ヘプタン溶液を反応器10の液相部に連続供給した。また、トリエチルアルミニウム(c)のn−ヘプタン溶液を第3供給管14から反応器10の液相部に連続供給した。
尚、触媒は、反応器10に供給される各成分のモル比が、(a):(b):(c):(d)=1:25:80:5となるように反応器10の液相部に連続供給した。反応器10から連続的に抜き出された反応生成液は、失活剤供給管11aから、触媒失活剤として2−エチルヘキサノールがトリエチルアルミニウム(c)に対し、3当量添加された後、順次、脱ガス槽20、エチレン分離塔30、高沸分離塔40、ヘキセン分離塔50にて処理された。
反応器10内に導入されたエチレンガスと、反応器10内のエチレンの低重合反応で生じる重合熱により液相の一部が気化した気化蒸気との混合気体は、断熱保温された配管111により縦型の多管式熱交換器110に供給された。熱交換器110に供給された混合気体は冷却水により出口温度が80℃なるように冷却され、凝縮液は配管114により再び反応器10に循環供給された。前記冷却温度比は、0.57倍(=80℃/140℃)であり、凝縮比は、0.3倍であった。
また、熱交換器110の出口から得られる気体成分の一部は、配管112により供給された気液分離器120においてエチレンガスと凝縮液とに分離され、エチレンガスは配管113及びブロアー130により配管12を介し反応器10の液相部(気液界面Lより0.4m下方位置)に循環供給された。この時、反応器10及び気液分離器120の気相部の実際のガス線速は、それぞれ、約1.3cm/s、約1.2cm/sであった。
130日間の運転後にブロアー130を開放点検した結果、ブロアー130のガス圧縮部及び吸入フィルターの汚れはほとんどないことが目視にて確認された。なお、130日間の運転中、ブロアー130の吸入フィルターの差圧が上昇することはなかった。
[実施例2]
実施例1において、熱交換器110の出口温度がおよそ60℃、反応器10及び気液分離器120の気相部の実際のガス線速が、それぞれ約0.6cm/s、約0.5cm/sとなる条件としたこと以外は全て同様に実施した。冷却温度比は0.43倍(=60℃/140℃)で、凝縮比は0.4倍であった。
50日間の運転後にブロアー130を開放点検した結果、ブロアー130のガス圧縮部及び吸入フィルターの汚れはほとんどないことが目視にて確認された。なお、50日間の運転中、ブロアー130の吸入フィルターの差圧が上昇することはなかった。
[比較例1]
実施例1において、熱交換器110の出口温度がおよそ105℃、反応器10及び気液分離器120の気相部の実際のガス線速が、それぞれ約1.0cm/s、約1.1cm/sとなる条件としたこと以外は全て同様に実施した。冷却温度比は0.75倍(=105℃/140℃)、凝縮比は0.2倍であった。
経時によりブロアー130の吸入フィルターの差圧が上昇したため、反応開始から30日目で運転を停止し、ブロアー130を開放点検した結果、ブロアー130のガス圧縮部にポリエチレンが付着し、ブロアー130の吸入フィルターに厚くポリエチレンが堆積していたことが目視にて確認された。
10 反応器
10a 撹拌機
20 脱ガス槽
30 エチレン分離塔
40 高沸分離塔
50 ヘキセン分離塔
60 圧縮機
100 還流凝縮系
110 熱交換器
120 気液分離器
130 ブロアー

Claims (12)

  1. 反応器内で、触媒の存在下、反応溶媒中でα−オレフィンの低重合反応を行ってα−オレフィン低重合体を製造する方法において、
    該反応器内の気相部のガスの一部を熱交換器に導入し、該熱交換器における冷却で該熱交換器出口から得られる凝縮液と非凝縮ガスとを該反応器に循環供給するα−オレフィン低重合体の製造方法であって、
    該反応器内の液相部の温度が110℃〜150℃であり、該熱交換器の出口温度が50℃〜100℃であるα−オレフィン低重合体の製造方法。
  2. 前記熱交換器の出口温度が55℃〜90℃である請求項1に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  3. 前記熱交換器の出口温度(℃)が、前記反応器内の液相部の温度(℃)の0.35倍〜0.70倍である請求項1又は2に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  4. 前記熱交換器の出口温度(℃)が、前記反応器内の液相部の温度(℃)の0.40倍〜0.65倍である請求項3に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  5. 前記熱交換器の出口温度(℃)が、前記反応器内の液相部の温度(℃)の0.45倍〜0.60倍である請求項4に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  6. 前記反応器内の液相部の温度が120℃〜150℃である請求項1〜5のいずれか1項に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  7. 前記触媒が、遷移金属化合物(a)と、アルミニウム含有化合物(c)とを含む請求項1〜6のいずれか1項に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  8. 前記アルミニウム含有化合物(c)がトリエチルアルミニウムである請求項7に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  9. 前記遷移金属化合物(a)がクロム含有化合物である請求項7又は8に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  10. 前記触媒が、さらに窒素含有化合物(b)を含む請求項7〜9のいずれか1項に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  11. 前記触媒が、さらにハロゲン含有化合物(d)を含む請求項7〜10のいずれか1項に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  12. 前記α−オレフィンがエチレンである請求項1〜11のいずれか1項に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
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