JP5938934B2 - α−オレフィン低重合体製造用機器の洗浄方法 - Google Patents
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Description
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、α−オレフィン低重合体製造用機器に付着した固形物を効率よく除去できる洗浄方法を提供することを目的とする。
レフィンの加圧状態で溶媒を反応器に供給すると、気相部のα−オレフィンが溶媒に溶解してしまうので、副生固形物を溶解させるのに十分な溶解度が得られないことがわかった。そこで、反応器内の圧力を反応時よりも下げた状態で溶媒を供給することで、洗浄時の溶媒が固形副生物に対して良溶媒に近づくことを見出し、固形副生物を十分に溶解除去できることを見出した。
[1] 触媒を用いて溶媒存在下で原料α−オレフィンを低重合反応させ目的生成物であるα−オレフィン低重合体を得る反応器から構成されるα−オレフィン低重合体製造用機器を洗浄する方法であって、
該反応器が、エチレン分離塔、高沸分離塔、及び、溶媒を反応器に循環供給するための溶媒循環配管を備えた連続反応プロセスに組み込まれたものであり、
該α−オレフィンがエチレンであり、該α−オレフィン低重合体が1−ヘキセンであり、
該低重合反応を停止させた後に、該反応器を開放することなく反応器に該溶媒を供給し
て、低重合反応時の原料α-オレフィンの分圧の1〜45%の圧力の原料α-オレフィンの雰囲気下で、該α−オレフィン低重合体製造用機器の内壁に付着した固形物を該溶媒に溶解して該内壁から取り除くことを特徴とするα−オレフィン低重合体製造用機器の洗浄方法。[2] 低重合反応時の原料α-オレフィンの分圧の4〜45%の圧力の原料α-オレフィ
ンの雰囲気下で前記α−オレフィン低重合体製造用機器の内壁に付着した固形物を前記溶媒に溶解して該内壁から取り除くことを特徴とする[1]に記載のα−オレフィン低重合体製造用機器の洗浄方法。
(α−オレフィン)
本発明において、原料α−オレフィンとして使用されるものとしては、例えば、炭素数2〜炭素数30の置換又は非置換のα−オレフィンが挙げられる。このようなα−オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。中でも、エチレンが好適であり、エチレンを原料とした場合、エチレンの三量体である1−ヘキセンが高収率かつ高選択率で得ることができる。また、エチレンを原料として用いる場合、原料中にエチレン以外の不純物成分を含んでいても構わない。具体的な成分としては、メタン、エタン、アセチレン、二酸化炭素等が挙げられる。これらの成分は、原料のエチレンに対して0.1mol%以下であることが好ましい。
本発明におけるα−オレフィン低重合体とは、モノマーであるα−オレフィンが数個結合したオリゴマーを意味する。具体的には、モノマーであるα−オレフィンが2個〜10個結合した重合体のことである。
(触媒)
本発明の触媒とは、α−オレフィンを低重合反応させ、α−オレフィン低重合体を生成できる触媒であれば、特に限定されない。通常は、均一系触媒が好適に使用される。均一系触媒の中でも、少なくとも触媒成分として、遷移金属含有化合物、アルミニウム含有化合物及び窒素含有化合物を含む触媒を使用することが好ましい。以下、本発明の触媒の代表的な実施態様として、これらの触媒成分について詳述する。
本発明の好適な触媒において用いられる遷移金属含有化合物として、その金属としては、遷移金属であれば特に限定されないが、中でも、周期表第4〜6族の遷移金属が好ましく用いられる。具体的に、好ましくは、クロム、チタン、ジルコニウム、バナジウム及びハフニウムからなる群より選ばれる1種類以上の金属であり、更に好ましくは、クロム又はチタンであり、最も好ましくは、クロムである。
遷移金属含有化合物としては、具体的には、一般式MeZnで表される1種以上の化合物が挙げられる。
セチルアセトナート、クロム(III)トリフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)ヘキサフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,2,6,6−テトラメチル
−3,5−ヘプタンジオナート)、Cr(PhCOCHCOPh)3(但し、ここでPhはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、クロム(III)アセテート、クロム
(III)2−エチルヘキサノエート、クロム(III)ベンゾエート、クロム(III)ナフテ
ネート、クロム(III)ヘプタノエート、Cr(CH3COCHCOOCH3)3、塩化
第一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭化第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、フッ化第一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
Ti(O−iso−C3 H7 )2 Cl2 ,Ti(O−n−C4 H9 )4 ,Ti(O−n−C4 H9 )2 Cl2 ,Ti(O−iso−C4 H9 )4 ,Ti(O−iso−C4 H9 )2 Cl2 ,Ti(O−tert−C4 H9 )4 ,Ti(O−tert−C4 H9 )2 Cl2 ,TiCl4(thf)2(左記化学式中、thfはテトラヒドロフランを表す)、Ti((CH3 )2 N)4 ,Ti((C2 H5 )2 N)4 ,Ti((n−C3 H7 )2 N)4 ,Ti((iso−C3 H7 )2 N)4 ,Ti((n−C4 H9 )2 N)4 ,Ti((tert−C4 H9 )2 N)4 ,Ti(OSO3 CH3 )4 ,Ti(OSO3 C2 H5 )4 ,Ti(OSO3C3 H7 )4 ,Ti(OSO3 C4 H9 )4 ,TiCp2 Cl2 ,T
iCp2 ClBr,Ti(OCOC2 H5 )4 ,Ti(OCOC2 H5 )2 Cl2 ,Ti(OCOC3 H7 )4 ,Ti(OCOC3 H7 )2 Cl2 ,Ti(OCOC3 H7 )4 ,Ti(OCOC3 H7 )2 Cl2 ,Ti(OCOC4 H9 )4 ,Ti(OCOC4 H9 )2 Cl2などが挙げられる。
−C3 H7 )2 N)4 ,Zr((iso−C3 H7 )2 N)4 ,Zr((n−C4 H9 )2 N)4 ,Zr((tert−C4 H9 )2 N)4 ,Zr(OSO3 CH3 )4 ,Zr(OSO3 C2 H5 )4 ,Zr(OSO3 C3 H7)4 ,Zr(OSO3 C4 H9 )4 ,Z
rCp2 Cl2 ,ZrCp2 ClBr,Zr(OCOC2 H5 )4 ,Zr(OCOC2 H5 )2 Cl2 ,Zr(OCOC3 H7 )4 ,Zr(OCOC3 H7 )2 Cl2 ,Zr(O
COC3 H7)4 ,Zr(OCOC3 H7 )2 Cl2 ,Zr(OCOC4 H9 )4 ,Zr
(OCOC4 H9 )2 Cl2 ,ZrCl2 (HCOCFCOF)2,ZrCl2 (CH3
COCFCOCH3 )2 などが挙げられる。
これらの遷移金属含有化合物の中でも、クロム含有化合物が好ましく、クロム含有化合物の中でも、特に好ましくは、クロム(III)2−エチルヘキサノエートである。
本発明の好適な触媒において用いられるアルミニウム含有化合物としては、トリアルキルアルミニウム化合物、アルコキシアルキルアルミニウム化合物、又は水素化アルキルアルミニウム化合物等などが挙げられる。トリアルキルアルミニウム化合物としては、例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムが挙げられる。アルコキシアルミニウム化合物の具体的な例としては、ジエチルアルミニウムエトキシドが挙げられる。水素化アルキルアルミニウム化合物の具体的な例としては、ジエチルアルミニウムヒドリドが挙げられる。これらの中でも、トリアルキルアルミニウム化合物が好ましく、トリエチルアルミニウムが更に好ましい。これらの化合物は、単一の化合物を使用しても、複数の化合物を混合して用いても良い。
本発明の好適な触媒において用いられる窒素含有化合物としては、アミン、アミド又はイミド等が挙げられる。アミン類としては、例えばピロール化合物が挙げられ、具体例としては、ピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、2−メチル−5−エチルピロール、2,5−ジメチル−3−エチルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラクロロピロール、2−アセチルピロール、2−メチル−4−イソプロピルピロール、2,5−ジエチルピロール、2,5−ジベンジルピロール、2,5−ジイソプロピルピロール、2つのピロール環が置換基を介して結合したジピロール等のピロール又はこれらの誘導体が挙げられる。誘導体としては、例えば、金属ピロライド誘導体が挙げられ、具体例としては、例えば、ジエチルアルミニウムピロライド、エチルアルミニウムジピロライド、アルミニウムトリピロライド、ジエチルアルミニウム(2,5−ジメチルピロライド)、エチルアルミニウムビス(2,5−ジメチルピロライド)、アルミニウムトリス(2,5−ジメチルピロライド)等のアルミニウムピロライド類、ナトリウムピロライド、ナトリウム(2,5−ジメチルピロライド)等のナトリウムピロライド類、リチウムピロライド、リチウム(2,5−ジメチルピロライド)等のリチウムピロライド類、カリウムピロライド、カリウム(2,5−ジメチルピロライド)等のカリウムピロライド類が挙げられる。なお、アルミニウムピロライド類は、上述のアルミニウム含有化合物には含まれない。また、ハロゲンを含有するピロール化合物は、上述のハロゲン含有化合物には含まれない。
イミド類としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、スクシンイミド、フタルイミド、マレイミド、2,4,6−ピペリジントリオン、ペルヒドロアゼシン−2,10−ジオン又はこれらと周期律表の1、2若しくは13族の金属との塩が挙げられる。スルホンアミド類およびスルホンイミド類としては、例えば、ベンゼンスルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド、N−メチルトリフルオロメチルスルホンアミド、又はこれらと周期律表の1〜2若しくは13族の金属との塩が挙げられる。これらの化合物は単一の化合物で使用しても、複数の化合物で使用しても良い。
ルクロリド、2,3,5,6−テトラメチルベンジルクロリド、1−(クロロメチル)ナフタレン、1−(クロロメチル)−2−メチルナフタレン、1,4−ビス−クロロメチル−2,3−ジメチルナフタレン、1,8−ビス−クロロメチル−2,3,4,5,6,7−ヘキサメチルナフタレン、9−(クロロメチル)アントラセン、9,10−ビス(クロロメチル)アントラセン、7−(クロロメチル)ベンズアントラセン、7−クロロメチル−12−メチルベンズアントラセン、四塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタン、1,2,3−トリクロロシクロプロパン、1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン、1,4−ビス(トリクロロメチル)−2,3,5,6−テトラクロロベンゼン等が挙げられる。
例えば、遷移金属含有化合物とアルミニウム含有化合物とを接触させた場合、遷移金属含有化合物に配位している配位子とアルキルアルミニウム化合物中のアルキル基との間で配位子交換反応が進行し、不安定になると考えられる。そのため、アルキル−遷移金属含有化合物の分解還元反応が優先して進行し、その結果、α−オレフィンの低重合反応に不適当なメタル化が起こり、α−オレフィンの低重合反応の活性が低下する。
本発明で用いられる溶媒としては、特に限定されないが、飽和炭化水素が好適に使用され、好ましくは、例えば、ブタン、ペンタン、3−メチルペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン、デカリン等の炭素数1〜20の鎖状飽和炭化水素又は炭
素数1〜20の脂環式飽和炭化水素である。また、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素やα−オレフィン低重合体を溶媒として用いてもよい。これらは、単独で使用する他、混合溶媒として使用することもできる。
本発明において、触媒として均一系触媒を使用し、且つ上述の遷移金属含有化合物、アルミニウム含有化合物及び窒素含有化合物を含む3成分の触媒又はハロゲン含有化合物を更に含む4成分の触媒である場合、各構成成分の比率は、通常、遷移金属含有化合物1モルに対し、アルミニウム含有化合物は1モル〜200モル、好ましくは10モル〜150モルであり、窒素含有化合物は、1モル〜50モル、好ましくは1モル〜30モルである。また、ハロゲン含有化合物を含む場合は、1モル〜60モル、好ましくは、3モル〜40モルである。
本発明において、低重合反応の反応温度としては、特に限定されないが、通常、0〜250℃であり、好ましくは50〜200℃、更に好ましくは80〜170℃である。
また、反応器内での滞留時間は、特に限定されないが、通常は1分〜10時間、好ましくは3分〜3時間、更に好ましくは5分〜40分の範囲である。
反応形式は、回分式、半回分式または連続式のいずれであってもよい。
次に、α−オレフィンとしてエチレンを用い、α−オレフィン低重合体としてエチレンの三量体である1−ヘキセンへの低重合を例に挙げ、α−オレフィン低重合体の製造方法について説明する。
図1に示すエチレンを原料とする1−ヘキセンの製造フロー例には、エチレンを触媒存在下で低重合させる完全混合撹拌型の反応器10と、反応器10から抜き出された反応液から未反応エチレンガスを分離する脱ガス槽20と、脱ガス槽20から抜き出された反応
液中のエチレンを溜出させるエチレン分離塔30と、エチレン分離塔30から抜き出された反応液中の高沸点物質を分離する高沸分離塔40と、高沸分離塔40の塔頂から抜き出された反応液を蒸留し、1−ヘキセンを溜出させるヘキセン分離塔50とが示されている。また、脱ガス槽20及びコンデンサー16において分離された未反応エチレンを循環配管21を介して反応器10に循環させる圧縮機17が設けられている。
図1に示すように、エチレン供給配管12aから圧縮機17及び第1供給配管12を介して、反応器10にエチレンが連続的に供給される。ここで、圧縮機17が、例えば、2段圧縮方式の場合、1段目に循環配管31を接続し、2段目に循環配管21を接続することにより、電気代の低減が可能である。また、第2供給配管13からは、エチレンの低重合反応に使用する溶媒が反応器10に供給される。
また、反応圧力としては、特に限定されないが、通常は常圧〜25MPaであり、好ましくは、0.5〜15MPa、さらに好ましくは、1〜10MPaの範囲である。
次に、反応器10の底から配管11を介して連続的に抜き出された反応液は、失活剤供給配管11aから供給された失活剤によりエチレンの三量化反応が停止され、脱ガス槽20に供給される。脱ガス槽20では上部から未反応エチレンが脱ガスされ循環配管21、コンデンサー16、圧縮機17及び第1供給配管12を介して反応器10に循環供給される。また、脱ガス槽20の槽底から未反応エチレンが脱ガスされた反応液が抜き出される。脱ガス槽20の運転条件は、特に限定されないが、通常は温度0℃〜240℃、好ましくは、50℃〜190℃であり、圧力は特に限定されないが、通常は常圧〜14MPa、好ましくは、常圧〜9MPaである。
次に、エチレン分離塔30においてエチレンを溜出した反応液は、エチレン分離塔30の塔底から抜き出され、配管32により高沸分離塔40に供給される。高沸分離塔40では、塔底から高沸点成分が抜き出される。また、塔頂から配管42により高沸点成分が分離された溜出物が抜き出される。高沸分離塔40の運転条件は、通常、塔頂部圧力は特に限定されないが、通常は0.01MPa〜1MPa、好ましくは、0.05MPa〜0.5MPa、また、還流比(R/D)は、特に限定されないが、通常は0〜100、好ましくは、0.1〜20である。
本発明におけるα−オレフィン低重合体製造用機器とは、反応器そのものに加え、反応器に付帯する機器や配管を含めた機器のことである。具体的には、α−オレフィン低重合反応中、原料α−オレフィンが気相部に存在し反応器内の機器又は反応器から流出される触媒成分を含む反応液が経由する機器を指す。具体的には、反応器内の攪拌機、反応液抜き出し配管、熱交換器及び反応液を蒸留する分離塔(蒸留塔)などである。
本発明の洗浄方法が適用される装置として、例えば、図1のα−オレフィン低重合体の製造フローでは、具体的には、反応器10、攪拌機10a、配管11、配管22、脱ガス槽20、エチレン分離塔30が挙げられる。
本発明では、α−オレフィンの低重合反応により副生する固形物がα−オレフィン低重合体製造用機器の内壁に付着して存在する場合、それらを溶媒を用いて溶解して除去する。この場合の固形物とは、モノマーであるα−オレフィンが構成単位として20以上含まれるポリマーや反応器に供給された触媒成分の残渣などが含まれる。なお、これらは、α−オレフィンの低重合反応中に、一部反応溶媒に溶解するが、溶解しないものは、機器の内壁に存在したままになる。反応系から除去する使用する溶媒としては、反応時に使用する溶媒と同じ溶媒が好適に使用される。
本発明において、洗浄とは、固形物を溶媒で溶解、または膨潤させて除去することで系内より除去する操作を意味する。また、気相部に付着した固形物は溶媒に溶解させる際に、予め溶媒を直接固形物に噴射して機器の内壁から剥ぎ取った後、溶媒に溶解させてもよ
い。
以下、実施例に基づき本発明をさらに具体的に説明する。尚、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
図1に示す製造フローを用いて、後述の方法にてエチレンの連続低重合反応を行った。その後、所定の条件にて反応器の洗浄を行い、反応器の器壁に付着していた副生ポリマーを排出させた。洗浄効率を把握するため、エチレン分離塔30の塔底よりサンプリングを行い、溶媒中の濃度を測定した。また反応器における溶媒であるn−ヘプタン中のエチレン濃度は、第1供給配管12から反応器10に供給されるエチレン量を第2供給配管13から反応器10に供給されるn−ヘプタン量で除して百分率で表すことで、n−を算出した。
尚、触媒は、各成分のモル比が、(a):(b):(c):(d)=1:25:80:5なるように反応器10に連続供給する。
反応器10から連続的に抜き出される反応液は、失活剤供給配管11aから2−エチルヘキサノールが流量0.007L/Hrで添加され、その後、順次、脱ガス槽20、エチレン分離塔30、高沸分離塔40、ヘキセン分離塔50にて処理される。
140℃、7.0MPaGでエチレンの連続低重合反応を30日間行った。その後、触媒(a)、(b)、(c)、(d)のフィードを停止し、溶媒であるn−ヘプタンのみ25kg/Hrを系内で循環させた。温度は140℃、気相部のエチレンの圧力は3.0MPaGで実施した。所定の圧力、温度に設定後、8時間後にエチレン分離塔30のBTMより液のサンプリングを行った。サンプルは採取した液の重量を測定後、ポリマーをろ過した。ろ過したポリマーは減圧乾燥機を用いて、真空下、80℃にて1時間乾燥し、冷却後、重量を測定した。測定したポリマー量を液の重量で除して液中のポリマー濃度を算出した。結果を表−1に示す。
実施例1において、溶媒循環中の気相部のエチレンの圧力を7.0MPaGにした以外
は、全て同様の方法を行った。結果を表−1に示す。
[実施例2]
実施例1において、エチレンの連続低重合反応時の温度を125℃、溶媒循環中の溶媒の温度を120℃にした以外は、全て同様の方法を行った。結果を表−1に示す。
実施例2において、溶媒循環中の気相部のエチレンの圧力を7.0MPaGにした以外は、全て同様の方法を行った。結果を表−1に示す。
10a 撹拌機
11,22,32,41,42,51 配管
11a 失活剤供給配管
12 第1供給配管
12a エチレン供給配管
13 第2供給配管
13a 触媒供給配管
14 第3供給配管
15 第4供給配管
21,31 循環配管
16 コンデンサー
17 圧縮機
20 脱ガス槽
30 エチレン分離塔
40 高沸分離塔
50 ヘキセン分離塔
52 溶媒循環配管
60 溶媒ドラム
Claims (2)
- 触媒を用いて溶媒存在下で原料α−オレフィンを低重合反応させ目的生成物であるα−オレフィン低重合体を得る反応器から構成されるα−オレフィン低重合体製造用機器を洗浄する方法であって、
該反応器が、エチレン分離塔、高沸分離塔、及び、溶媒を反応器に循環供給するための溶媒循環配管を備えた連続反応プロセスに組み込まれたものであり、
該α−オレフィンがエチレンであり、該α−オレフィン低重合体が1−ヘキセンであり、
該低重合反応を停止させた後に、該反応器を開放することなく反応器に該溶媒を供給して、低重合反応時の原料α-オレフィンの分圧の1〜45%の圧力の原料α-オレフィンの雰囲気下で、該α−オレフィン低重合体製造用機器の内壁に付着した固形物を該溶媒に溶解して該内壁から取り除くことを特徴とするα−オレフィン低重合体製造用機器の洗浄方法。 - 低重合反応時の原料α-オレフィンの分圧の4〜45%の圧力の原料α-オレフィンの雰
囲気下で前記α−オレフィン低重合体製造用機器の内壁に付着した固形物を前記溶媒に溶解して該内壁から取り除くことを特徴とする請求項1に記載のα−オレフィン低重合体製造用機器の洗浄方法。
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