JP2015074617A - α−オレフィン低重合体の製造方法 - Google Patents

α−オレフィン低重合体の製造方法 Download PDF

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諒 加藤
江本 浩樹
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浩樹 江本
清貴 金子
Seiki Kaneko
清貴 金子
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Abstract

【課題】運転中又は洗浄中、特に洗浄中においてポリマーの濃度が高くなった場合に、α−オレフィン製造装置内でのポリマーの析出による閉塞等を抑制することであり、もって、簡便で効率的なα−オレフィン製造装置内の洗浄方法を提供すること、更には簡便で効率的なポリマー分離方法を提供することを課題とする。【解決手段】触媒及び溶媒の存在下、α−オレフィンを低重合反応させ目的生成物であるα−オレフィン低重合体を製造する方法において、反応器及び目的生成物を精製するための蒸留塔を備え、溶媒が反応器と蒸留塔とを循環し、該蒸留塔に供給される液中の分子量10万以上のポリマーの濃度が100重量ppm以上である場合に、蒸留塔への液供給位置の塔内液温が110℃以上であることを特徴とするα−オレフィン低重合体の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明はα−オレフィン低重合体の製造方法である。α−オレフィン低重合体は、オレフィン系重合体のモノマーの原料として、また各種高分子のコモノマーとして、さらには可塑剤や界面活性剤、潤滑油などの原料として広く用いられている有用な物質である。特に、エチレンの低重合反応により得られる1−ヘキセンは、直鎖状低密度ポリエチレンの原料として有用である。
α−オレフィンの低重合体は、均一系触媒等の触媒及び溶媒の存在下、原料α−オレフィンを低重合反応させる方法で製造されるが、このときポリエチレンなどのポリマー副生物が生成される。α−オレフィン低重合体の工業的製造方法においては、副生したポリマーを如何にして分離するかが重要な課題であり、これを分離する方法が従来検討されてきた。
特開平7−149671号公報には、ポリマーの形状が顆粒状になるような条件下で反応を行い、顆粒状のポリマーを含有する反応液を、遠心分離することで固形分を分離しつつ分離された固形分を回転スクリューで系外に排出する方法が開示されている。しかしこの方法では、溶媒に溶解したポリマーの分離方法については開示されておらず、また高価な固液分離装置を必要とするため建設費が増大する(特許文献1)。
特開2003−261602号公報には、ポリマーの存在するプロセスライン内の反応液の温度をポリマーの付着・析出が発生しない温度範囲で運転する方法が開示されている。しかし、プロセスをポリマーが析出しない温度に維持しようとすると、例えば蒸留塔の最適設計の制約となり、建設費が増大する傾向となる。また、ポリマーの発生は避けられず、その際の対応方法については何ら開示されていない(特許文献2)。
特開平7−149671号公報 特開2003−261602号公報
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、本発明の課題は、運転中又は洗浄中、特に洗浄中においてポリマーの濃度が高くなった場合に、α−オレフィン製造装置内でのポリマーの析出による閉塞等を抑制することである。また、簡便で効率的なα−オレフィン製造装置内の洗浄方法を提供することであり、更には簡便で効率的なポリマー分離方法を提供することである。
本発明者らは、鋭意検討の結果、溶媒が反応器と蒸留塔とを循環するプロセスにおいて、蒸留塔に供給される液中の分子量10万以上のポリマーの濃度が100重量ppm以上である場合に、蒸留塔への液供給位置の塔内液温を110℃以上とすることにより、α−オレフィン低重合体製造装置内でのポリマーの析出を抑制することができることを見出し、また、溶媒が反応器と蒸留塔とを循環するプロセスにおいて、反応停止後の洗浄時の蒸留塔への液供給位置を製造運転時に比して下部とすることにより、α−オレフィン低重合体製造装置内でのポリマーの析出を抑制することができることを見出し、本発明を完成す
るに至った。
すなわち、本発明の要旨は、
[1]触媒及び溶媒の存在下、α−オレフィンを低重合反応させ目的生成物であるα−オレフィン低重合体を製造する方法において、
反応器及び目的生成物を精製するための蒸留塔を備え、溶媒が反応器と蒸留塔とを循環し、該蒸留塔に供給される液中の分子量10万以上のポリマーの濃度が100重量ppm以上である場合に、蒸留塔への液供給位置の塔内液温が110℃以上であることを特徴とするα−オレフィン低重合体の製造方法、
[2]α−オレフィンがエチレンであり、目的生成物が炭素数4〜10のα−オレフィンであることを特徴とする[1]に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法、
[3]反応器の洗浄時における蒸留塔への液供給位置が、定常運転時に比して下部であることを特徴とする[1]又は[2]に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法、
[4]反応器の洗浄時における蒸留塔への液供給位置の塔内温度が130℃以上であることを特徴とする[3]に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法、
[5]蒸留塔が高沸物分離塔であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のα−オレフィン低重合体の製造方法、
[6][5]において、更にα−オレフィン分離塔及び生成物分離塔を備えることを特徴とするα−オレフィン低重合体の製造方法、
[7]触媒及び溶媒の存在下α−オレフィンを反応器に供給し、低重合反応させ、反応生成物を蒸留塔に供給し目的生成物であるα−オレフィン低重合体を製造する方法であって、
溶媒が反応器と蒸留塔とを循環し、反応器に触媒を供給することによりα−オレフィン低重合体を製造する製造運転時と、反応器への触媒の供給を停止することにより反応器の洗浄を行う洗浄時とを有し、
洗浄時の蒸留塔への液供給位置が製造運転時に比して下部であるα−オレフィン低重合体の製造方法、
にある。
本発明によれば、α−オレフィン低重合体の製造中又は製造装置の洗浄中にポリマー濃度が上昇した場合においても、製造装置がポリマーの析出により閉塞することがなく、運転を継続することができる。
本発明の1−ヘキセンの製造工程を示した概略図である。
以下、本発明について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することが出来る。
(α−オレフィン)
本発明において、原料であるα−オレフィンは、炭素数2〜30の置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖のα−オレフィンである。好ましくは、炭素数2〜6の置換されていてもよい直鎖又は分岐鎖のα−オレフィン、より好ましくは炭素数2〜炭素数4の非置換の直鎖 のα−オレフィンである。
このようなα−オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。これらのうち、エチレン、プロピレン、 1−ブテンが好ましく、エチレンが
更に好ましい。
本発明では、蒸留塔に供給されるポリマー濃度が高くなった場合に、蒸留塔への供給位置を切り替えることを特徴としているが、蒸留塔に供給されるポリマー濃度が高くなる一要因として、反応器の洗浄が挙げられる。洗浄では、反応器の圧力を定常運転時よりも下げ、ポリマーに対し貧溶媒となる溶媒中のα−オレフィン濃度を下げることで、反応器の壁面に付着したポリマーを効率的に溶媒へ溶解させることを特徴としているが、圧力調整によってα−オレフィンの濃度を容易に調整できるという観点からも、α−オレフィンはエチレン、プロピレン、1−ブテンが好ましく、エチレンが更に好ましい。
エチレンを原料として用いる場合、エチレンの純品を使用してもよいが、エチレンの他にメタン、エタン、アセチレン、二酸化炭素等を含む原料混合物を使用することもできる。該原料混合物を使用する場合には、エチレン以外の成分はエチレンに対して0.1mol%以下であることが好ましい。その他のα−オレフィンについても同様である。
(α−オレフィン低重合体)
本発明におけるα−オレフィン低重合体とは、モノマーであるα−オレフィンが数個結合したオリゴマーを意味する。具体的には、モノマーであるα−オレフィンが2個〜10個、好ましくは2個〜5個結合した重合体のことである。
エチレンを原料とした場合、目的生成物としては炭素数4〜10の置換又は無置換の直鎖又は分岐鎖のα−オレフィンが生成し、炭素数4〜10の無置換の直鎖のα−オレフィンが好ましい。具体的には、エチレンの二量体である1−ブテン、三量体である1−ヘキセン、四量体である1−オクテン、五量体である1−デセン等が挙げられ、1−ヘキセンが好ましい。
プロピレンを原料とした場合、目的生成物としては炭素数6〜9の置換または無置換の
直鎖又は分岐鎖のヘキセン類、ノナン類が生成する。
1−ブテンを原料とした場合、目的生成物としては1−ブテンの二量体であるオクテン類が生成する。
(触媒)
本発明の触媒とは、α−オレフィンを低重合反応させ、α−オレフィン低重合体を生成できる触媒であれば、特に限定されず、公知の通常用いられるものを使用することができる。通常は、均一系触媒を使用することができる。均一系触媒としては、触媒成分として遷移金属含有化合物、アルミニウム含有化合物及び窒素含有化合物を含むものが好ましい。
以下、本発明の触媒の好適な実施態様を詳述するがこれらに限定されることはない。
(遷移金属含有化合物)
本発明の遷移金属含有化合物の遷移金属とは、周期表第3〜11 族の元素をいう。こ
れらのうち、周期表第4〜6族の遷移金属が好ましい。具体的には、クロム、チタン、ジルコニウム、バナジウム及びハフニウム、タンタルが好ましい。これらの遷移金属は1種でも2種以上組み合わせて用いてもよい。更に好ましくは、クロム又はチタンであり、最も好ましくは、クロムである。
前記遷移金属を含有する化合物としては、下記式(1):
MeZ (1)
(式中、Meは遷移金属元素を示し、Zは任意の有機基又は無機基もしくは陰性原子を示し、nは1から6の整数を示す)
で表される化合物が挙げられる。nは2以上が好ましく、その場合、Zは同一又は相互に異なっていてもよい。有機基としては、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の各種の基が挙げられる。具体的には、カルボニル基、アルコキシ基、カルボキシル基、β−ジ
ケトナート基、β−ケトカルボキシル基、β−ケトエステル基、アミド基等が挙げられる。無機基としては、硝酸基、硫酸基等の金属塩形成基が挙げられる。陰性原子としては、酸素、ハロゲン等が挙げられる。なお、ハロゲンが含まれる遷移金属含有化合物は、後述するハロゲン含有化合物には含まれない。
遷移金属がクロムである遷移金属含有化合物(以下、「クロム含有化合物」と称することもある)の場合、具体例としては、クロム(IV)−tert−ブトキシド、クロム(III)アセチルアセトナート、クロム(III)トリフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)ヘキサフルオロアセチルアセトナート、クロム(III)(2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオナート)、Cr(PhCOCHCOPh)(但し、ここでPhはフェニル基を示す。)、クロム(II)アセテート、クロム(III)アセテート、ク
ロム(III)2−エチルヘキサノエート、クロム(III)ベンゾエート、クロム(III)ナ
フテネート、クロム(III)ヘプタノエート、Cr(CHCOCHCOOCH
塩化第一クロム、塩化第二クロム、臭化第一クロム、臭化第二クロム、ヨウ化第一クロム、ヨウ化第二クロム、フッ化第一クロム、フッ化第二クロム等が挙げられる。
遷移金属がチタンである遷移金属含有化合物(以下、「チタン含有化合物」と称することもある)の場合、具体例としては、TiCl4 ,TiBr4 ,TiI4 ,TiBrCl3 ,TiBr2 Cl2 ,Ti(OC2 5 4 ,Ti(OC2 5 2 Cl2 ,Ti(O−n−C3 74 ,Ti(O−n−C3 7 2 Cl2 ,Ti(O−iso−C3 7
4 ,Ti(O−iso−C3 7 2 Cl2 ,Ti(O−n−C4 9 4 ,Ti(O−n−C4 9 2 Cl2 ,Ti(O−iso−C4 9 4 ,Ti(O−iso−C4 9 2 Cl2 ,Ti(O−tert−C4 9 4 ,Ti(O−tert−C4 9 2 Cl2 ,TiCl(thf)(左記化学式中、thfはテトラヒドロフランを表す)、Ti((CH3 2 N)4 ,Ti((C2 5 2 N)4 ,Ti((n−C3 7 2 N)4 ,Ti((iso−C3 7 2 N)4 ,Ti((n−C4 9 2 N)4 ,Ti((tert−C4 9 2 N)4 ,Ti(OSO3 CH3 4 ,Ti(OSO3 2 5 4 ,Ti(OSO33 7 4 ,Ti(OSO3 4 9 4 ,TiCp2 Cl2
,TiCp2 ClBr,Ti(OCOC2 5 4 ,Ti(OCOC2 5 2 Cl2
,Ti(OCOC3 7 4 ,Ti(OCOC3 7 2 Cl2 ,Ti(OCOC3 7 4 ,Ti(OCOC3 7 2 Cl2 ,Ti(OCOC4 9 4 ,Ti(OCOC4 9 2 Cl2などが挙げられる。
遷移金属がジルコニウムである遷移金属含有化合物(以下、「ジルコニウム含有化合物」と称することもある)の場合、具体例としては、ZrCl4 ,ZrBr4 ,ZrI4 ,ZrBrCl3 ,ZrBr2 Cl2 ,Zr(OC2 5 4 ,Zr(OC2 5 2 Cl2 ,Zr(O−n−C3 7 4 ,Zr(O−n−C3 7 2 Cl2 ,Zr(O−iso−C3 7 4 ,Zr(O−iso−C3 7 2 Cl2 ,Zr(O−n−C4 9 4 ,Zr(O−n−C4 9 2 Cl2 ,Zr(O−iso−C4 9 4 ,Zr(O−iso−C4 9 2 Cl2 ,Zr(O−tert−C4 9 4 ,Zr(O−tert−C4 9 2 Cl2 ,Zr((CH3 2 N)4 ,Zr((C2 5 2 N)4,Zr
((n−C3 7 2 N)4 ,Zr((iso−C3 7 2 N)4 ,Zr((n−C4 9 2 N)4 ,Zr((tert−C4 9 2 N)4 ,Zr(OSO3 CH3 4 ,Zr(OSO3 2 5 4 ,Zr(OSO3 3 74 ,Zr(OSO3 4 9 4
,ZrCp2 Cl2 ,ZrCp2 ClBr,Zr(OCOC2 5 4 ,Zr(OCO
2 5 2 Cl2 ,Zr(OCOC3 7 4 ,Zr(OCOC3 7 2 Cl2 ,Zr(OCOC3 74 ,Zr(OCOC3 7 2 Cl2 ,Zr(OCOC4 9 4
,Zr(OCOC4 9 2 Cl2 ,ZrCl2 (HCOCFCOF)2,ZrCl2
CH3 COCFCOCH3 2 などが挙げられる。
遷移金属がハフニウムである遷移金属含有化合物(以下、「ハフニウム含有化合物」と称
することもある)の場合、具体例としては、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−イソプロピル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(4−フルオロフェニル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(3−クロロフェニル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス[1−{2−メチル−4−(2,6−ジメチルフェニル)−4H−アズレニル}]ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4,6−ジイソプロピル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、ジフェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、メチルフェニルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−(1−アントラセニル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−(2−アントラセニル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−エチル−4−(9−フェナンスリル)−4H−アズレニル}〕ハフニウムジクロリド、ジメチルメチレンビス[1−{2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル}]ハフニウムジクロリド、ジメチルゲルミレンビス[1−{2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル}]ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−エチル−4―(3,5−ジメチル−4−トリメチルシリルフェニル−4H−アズレニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレ2ン[1−{2−メチル−4−(4−ビフェニリル)−4H−アズレニル}][1−{2−メチル−4−(4−ビフェニリル)インデニル}]ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレン{1−(2−エチル−4−フェニル−4H−アズレニル)}{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4−フェニルインデニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス{1−(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)}ハフニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(1−ナフチル)インデニル}〕ハフニウムジクロリド等が挙げられる。
これらの遷移金属含有化合物の中でも、クロム含有化合物が好ましく、クロム含有化合物の中でも、特に好ましくは、クロム(III)2−エチルヘキサノエートである。
(アルミニウム含有化合物)
本発明のアルミニウム含有化合物としては、例えば、トリアルキルアルミニウム化合物、アルコキシアルキルアルミニウム化合物、又は水素化アルキルアルミニウム化合物等などが挙げられる。
トリアルキルアルミニウム化合物としては、炭素数1〜8 のアルキル基を有し、アル
キル基は同一でも異なっていてもよい。例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等が挙げられる。
アルコキシアルミニウム化合物は、炭素数1〜8 のアルキル基及び炭素数1〜8 のアルコキシ基を有するものであり、具体例としては、ジエチルアルミニウムエトキシド等が挙げられる。
水素化アルキルアルミニウム化合物は炭素数1〜8のアルキル基及び水素を有するもので あり、具体例としては、ジエチルアルミニウムヒドリド等が挙げられる。
これらのうち、トリアルキルアルミニウム化合物が好ましく、中でもトリエチルアルミニウムが更に好ましい。これらの化合物は、単一の化合物を使用しても、複数の化合物を混合して用いてもよい。
(窒素含有化合物)
本発明の窒素含有化合物としては、アミン化合物、アミド化合物又はイミド化合物等が挙げられる。
アミン化合物としては、例えばピロール化合物が挙げられ、具体例としては、ピロール、2,4−ジメチルピロール、2,5−ジメチルピロール、2−メチル−5−エチルピロール、2,5−ジメチル−3−エチルピロール、3,4−ジメチルピロール、3,4−ジクロロピロール、2,3,4,5−テトラクロロピロール、2−アセチルピロール、2−メチル−4−イソプロピルピロール、2,5−ジエチルピロール、2,5−ジベンジルピロール、2,5−ジイソプロピルピロール、2つのピロール環が置換基を介して結合したジピロール等のピロール又はこれらの誘導体が挙げられる。誘導体としては、例えば、金属ピロライド誘導体が挙げられ、具体例としては、例えば、ジエチルアルミニウムピロライド、エチルアルミニウムジピロライド、アルミニウムトリピロライド、ジエチルアルミニウム(2,5−ジメチルピロライド)、エチルアルミニウムビス(2,5−ジメチルピロライド)、アルミニウムトリス(2,5−ジメチルピロライド)等のアルミニウムピロライド類、ナトリウムピロライド、ナトリウム(2,5−ジメチルピロライド)等のナトリウムピロライド類、リチウムピロライド、リチウム(2,5−ジメチルピロライド)等のリチウムピロライド類、カリウムピロライド、カリウム(2,5−ジメチルピロライド)等のカリウムピロライド類が挙げられる。なお、アルミニウムピロライド類は、上述のアルミニウム含有化合物には含まれない。又はハロゲンを含有するピロール化合物は、下述のハロゲン含有化合物には含まれない。
アミド化合物としては、例えば、アセトアミド、N−メチルヘキサンアミド、スクシンアミド、マレアミド、N−メチルベンズアミド、イミダゾール−2−カルボキソアミド、ジ−2−テノイルアミン、β−ラクタム、δ−ラクタム、ε−カプロラクタム又はこれらと周期表の1、2若しくは13族の金属との塩が挙げられる。
イミド化合物としては、例えば、1,2−シクロヘキサンジカルボキシイミド、スクシンイミド、フタルイミド、マレイミド、2,4,6−ピペリジントリオン、ペルヒドロアゼシン−2,10−ジオン又はこれらと周期律表の1、2若しくは13族の金属との塩が挙げられる。スルホンアミド類およびスルホンイミド類としては、例えば、ベンゼンスルホンアミド、N−メチルメタンスルホンアミド、N−メチルトリフルオロメチルスルホンアミド、又はこれらと周期律表の1〜2若しくは13族の金属との塩が挙げられる。これらの化合物は単一の化合物で使用しても、複数の化合物で使用しても良い。
本発明では、これらの中でも、アミン類が好ましく、中でも、ピロール化合物がより好ましく、特に好ましくは2,5−ジメチルピロール又はジエチルアルミニウム(2,5−ジメチルピロライド)である。
また、本発明で均一系触媒を使用する場合、上述の遷移金属含有化合物、アルミニウム含有化合物及び窒素含有化合物の3つの成分に加えて、更にハロゲン含有化合物を含むことがより好ましい。
ハロゲン含有化合物としては、ハロゲン化アルキルアルミニウム化合物、ベンジルクロリド骨格含有化合物、2個以上のハロゲン原子を有する炭素数1以上の直鎖状ハロゲン化炭化水素、2個以上のハロゲン原子を有する炭素数3以上の環状ハロゲン化炭化水素の1種以上の化合物が挙げられる(ハロゲン化アルキルアルミニウム化合物は、アルミニウム含有化合物には含まない)。例えば、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ベンジルクロリド、(1−クロロエチル)ベンゼン、2−メチルベンジルクロリド、3−メチルベンジルクロリド、4−メチルベンジルクロリド、4−エチルベンジルクロリド、4−イソプロピルベンジルクロリド、4−tert−ブチルベンジルクロリド、4−ビニルベンジルクロリド、α−エチル−4−メチルベンジルクロリド、α
,α´−ジクロロ−o−キシレン、α,α´−ジクロロ−m−キシレン、α,α´−ジクロロ−p−キシレン、2,4−ジメチルベンジルクロリド、2,5−ジメチルベンジルクロリド、2,6−ジメチルベンジルクロリド、3,4−ジメチルベンジルクロリド、2,3,5,6−テトラメチルベンジルクロリド、1−(クロロメチル)ナフタレン、1−(クロロメチル)−2−メチルナフタレン、1,4−ビス−クロロメチル−2,3−ジメチルナフタレン、1,8−ビス−クロロメチル−2,3,4,5,6,7−ヘキサメチルナフタレン、9−(クロロメチル)アントラセン、9,10−ビス(クロロメチル)アントラセン、7−(クロロメチル)ベンズアントラセン、7−クロロメチル−12−メチルベンズアントラセン、四塩化炭素、1,1,1−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサクロロエタン、1,2,3−トリクロロシクロプロパン、1,2,3,4,5,6−ヘキサクロロシクロヘキサン、1,4−ビス(トリクロロメチル)−2,3,5,6−テトラクロロベンゼン等が挙げられる。
(接触方法)
本発明において、低重合反応に用いられる触媒が、上述の遷移金属含有化合物、アルミニウム含有化合物及び窒素含有化合物を含む3成分の触媒又はハロゲン含有化合物を更に含む4成分の触媒である場合、遷移金属含有化合物とアルミニウム含有化合物とが予め接触しない、又は予めの接触時間が短い態様で、原料α−オレフィンと触媒とを接触させるのが好ましい。このような接触態様により、選択的に原料α−オレフィンの低重合反応を行うことができ、原料α−オレフィンの低重合体を高収率で得ることができる。なお、本発明において、「遷移金属含有化合物と、アルミニウム含有化合物とが予め接触しない、又は予めの接触時間が短い態様」とは、反応の開始時だけでなく、その後原料α−オレフィン及び各触媒成分を反応器へ追加供給する際においても上記の態様が維持されることを意味する。
遷移金属含有化合物とアルミニウム含有化合物とが予め接触する態様で触媒を使用した場合にα−オレフィンの低重合反応の活性が低くなる理由は、未だ詳らかではないが、次の様に推定される。
例えば、遷移金属含有化合物とアルキルアルミニウム化合物とを接触させた場合、遷移金属含有化合物に配位している配位子とアルキルアルミニウム化合物中のアルキル基との間で配位子交換反応が進行し、不安定になると考えられる。そのため、アルキル−遷移金属含有化合物の分解還元反応が優先して進行し、その結果、α−オレフィンの低重合反応に不適当なメタル化が起こり、α−オレフィンの低重合反応の活性が低下する。
そのため、触媒が、上記の4成分、即ち遷移金属含有化合物(a)、窒素含有化合物(b)、アルミニウム含有化合物(c)及びハロゲン含有化合物(d)の場合は、各成分の接触の態様は、通常、α−オレフィン存在下で、(1)触媒成分(b)、(c)及び(d)を含む溶液と触媒成分(a)を含む溶液をそれぞれ反応器に導入する方法、(2)触媒成分(a)、(b)及び(d)を含む溶液と触媒成分(c)を含む溶液をそれぞれ反応器に導入する方法、(3)触媒成分(a)及び(d)を含む溶液と触媒成分(b)及び(c)を含む溶液をそれぞれ反応器に導入する方法、(4)触媒成分(c)及び(d)を含む溶液と触媒成分(a)及び(b)を含む溶液をそれぞれ反応器に導入する方法、(5)触媒成分(a)及び(b)を含む溶液と触媒成分(c)及び(d)を含む溶液をそれぞれ反応器に導入する方法、(6)触媒成分(b)及び(c)を含む溶液と触媒成分(a)及び(d)を含む溶液をそれぞれ反応器に導入する方法、(7)触媒成分(c)を含む溶液と触媒成分(a)、(b)及び(d)を含む溶液をそれぞれ反応器に導入する方法、(8)触媒成分(a)を含む溶液と触媒成分(b)〜(d)を含む溶液をそれぞれ反応器に導入する方法、(9)各触媒成分(a)〜(d)をそれぞれ同時かつ独立に反応器に導入する方法などによって行われる。そして、上記の各溶液は、通常、反応に使用される溶媒を使用して調製される。
(溶媒)
本発明の溶媒としては、特に限定されないが、飽和炭化水素が好適に使用され、好ましくは、例えば、ブタン、ペンタン、3−メチルペンタン、n−ヘキサン、n−へプタン、2−メチルヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、2,2,4−トリメチルペンタン、デカリン等の炭素数4〜20の鎖状飽和炭化水素又は炭素数4〜20の脂環式飽和炭化水素である。また、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素や1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン等のα−オレフィン低重合体を溶媒として用いてもよい。これらは、単独で使用する他、混合溶媒として使用することもできる。
これらの溶媒の中でも、ポリエチレン等の副生ポリマーの生成あるいは析出を抑制できる という点、更に、高い触媒活性が得られる傾向にあるという観点から、炭素数7〜炭
素数10の鎖状飽和炭化水素又は脂環式飽和炭化水素を用いるのが好ましく、具体的には、n−ヘプタン又はシクロヘキサンが好ましく、最も好ましくは、n−ヘプタンである。
(低重合反応条件)
本発明において、触媒として均一系触媒を使用し、且つ上述の遷移金属含有化合物、アルミニウム含有化合物及び窒素含有化合物を含む3成分の触媒又はハロゲン含有化合物を更に含む4成分の触媒である場合、各構成成分の比率は、通常、遷移金属含有化合物1モルに対し、アルミニウム含有化合物は1モル以上、好ましくは10モル以上、200モル以下、好ましくは150モル以下であり、窒素含有化合物は、1モル以上、50モル以下、好ましくは30モル以下である。ハロゲン含有化合物は、1モル以上、好ましくは3モル以上、60モル以下、好ましくは40モル以下である。
本発明において、触媒の使用量は特に限定されないが、上述の遷移金属含有化合物、アルミニウム含有化合物及び含有化合物を含む3成分の触媒又はハロゲン含有化合物を更に含む4成分の触媒である場合、通常、溶媒1リットルあたり、遷移金属含有化合物の遷移金属1原子あたり1.0×10−8モル〜0.05モル、好ましくは5.0×10−8モル〜0.02モル、更に好ましくは1.0×10−7モル〜0.005モルとなる量である。
本発明において、低重合反応の反応温度としては、特に限定されないが、通常、0〜250℃であり、好ましくは50〜200℃、更に好ましくは80〜170℃である。
また、反応圧力としては、特に限定されないが、通常は常圧(0)〜25MPaG(ゲージ圧、以下同じ。)であり、好ましくは、0.5〜15MPaG、さらに好ましくは、1〜10MPaGの範囲である。原料α−オレフィンの分圧としては、特に限定されないが、通常は常圧〜23MPaGであり、好ましくは、0.4〜14MPaG、さらに好ましくは、0.9〜9.3MPaGの範囲である。
また、反応器内での滞留時間は、特に限定されないが、通常は1分〜10時間、好ましくは5分〜3時間、更に好ましくは10分〜1時間の範囲である。
反応形式は、回分式、半回分式又は連続式のいずれであってもよい。
(α−オレフィン低重合体の製造方法)
以下に、α−オレフィンとしてエチレンを用い、α−オレフィン低重合体としてエチレンの三量体である1−ヘキセンへの低重合を例に挙げ、α−オレフィン低重合体の製造方法について説明するが、α−オレフィンとしてはエチレンに、α−オレフィン低重合体としては1−ヘキセンに各々限定されず、本発明の前記α−オレフィンを用いて、前記α−オレフィン低重合体を製造する場合にも以下の製造方法が適用しうる。
図1は、エチレンを原料とする1−ヘキセンの製造フローである。エチレンを触媒存在下で低重合させる完全混合撹拌型の反応器10と、反応器10から抜き出された反応液から未反応エチレンガスを分離する脱ガス槽20と、脱ガス槽20から抜き出された反応液中のエチレンを溜出させるエチレン分離塔30と、エチレン分離塔30から抜き出された反応液中の高沸点物質を分離する高沸物分離塔40と、高沸物分離塔40の塔頂部から抜き出された反応液を蒸留し、1−ヘキセンを溜出させる1−ヘキセン分離塔50とが示されている。また、脱ガス槽20及びコンデンサー16において分離された未反応エチレンを循環配管21を介して反応器10に循環させる圧縮機17が設けられている。
図1の反応器10は、撹拌機10a、バッフル、ジャケット等が付設された従来周知の形式のものである。このほか反応器としてはループリアクター 等が使用しうる。撹拌機
10aはパドル式であるが、このほかに、ファウドラー、プロぺラ、タービン等の形式の撹拌翼が、平板、円筒、ヘアピンコイル等のバッフルとの組み合わせで用いられうる。
エチレン供給配管12aから圧縮機17及び第1供給配管12を介して、反応器10にエチレンが連続的に供給される。ここで、圧縮機17が、例えば、2段圧縮方式の場合、循環配管31上に1段目を、循環配管21、31、エチレン供給配管12a合流後に2段目を接続することにより、電気代の低減が可能である。
また、第2供給配管13からは、エチレンの低重合反応に使用する溶媒n−ヘプタンが反応器10に供給される。
遷移金属含有化合物及び窒素含有化合物は、予め触媒槽(図示せず)で調製され、触媒供給配管13aを介して第2供給配管13から反応器10に供給される。
アルミニウム含有化合物は、通常、第3供給配管14からが供給されるが、遷移金属含有化合物との接触後、反応器に供給されるまでの時間が数分以内となるのであれば 、第
2供給配管13を介して反応器10に供給してもよい。
ハロゲン含有化合物は、通常、第4供給配管15から供給されるが、第2供給配管13を介して反応器10に供給してもよい。
各触媒成分の均一混合液を反応器10に供給できること、反応器10の撹拌動力を低減することを目的に第2供給配管13と反応器10の間にスタティックミキサー等を設置してもよい。
エチレンの三量化反応は、反応液中のエチレンに対する1−ヘキセンのモル比((反応液中の1−ヘキセンのモル濃度)/(反応液中のエチレンのモル濃度))が0.05〜1.5、特に0.10〜1.0となるように行うのが好ましい。即ち、連続反応の場合には、反応液中のエチレンと1−ヘキセンとのモル比が上記の範囲内になるように、触媒濃度、反応圧力その他の条件を調節することが好ましい。回分反応の場合には、モル比が、上記の範囲にある時点において、エチレンの三量化反応を中止させることが好ましい。その結果として、1−ヘキセンよりも沸点の高い成分の副生が抑制され、1−ヘキセンの選択率が更に高められる。
反応器10の底から配管11を介して連続的に抜き出された反応液は、失活剤供給配管11aから供給された失活剤により反応が停止され、脱ガス槽20に供給される。脱ガス槽20の槽底から未反応エチレンが脱ガスされた反応液が抜き出される。脱ガス槽20の運転条件は、特に限定されないが、通常は温度0℃〜240℃、好ましくは、50℃〜190℃であり、圧力は特に限定されないが、通常は常圧〜14MPaG、好ましくは、常圧〜9MPaGである。
脱ガス槽20において未反応エチレンが脱ガスされた反応液は、脱ガス槽20の槽底から抜き出され、配管22によりエチレン分離塔30に供給される。エチレン分離塔30で
は蒸留により塔頂部からエチレンが溜出され、循環配管31及び第1供給配管12を介して反応器10に循環供給される。また、塔底部からエチレンが除去された反応液が抜き出される。なお、エチレン分離塔への供給配管は、配管22に加えて、配管22よりも蒸留塔内部温度が高い位置に供給できる配管を有していてもよい。
エチレン分離塔30の運転条件は、通常、塔頂部圧力は特に限定されないが、常圧〜3MPaG、好ましくは、常圧〜2MPaG、また、還流比(R/D)は、通常、0〜500、好ましくは、0.1〜100で、供給段の温度は通常、80℃〜105℃である。
次に、エチレン分離塔30においてエチレンを溜出した反応液は、エチレン分離塔30の塔底部から抜き出され、配管32により高沸物分離塔40に供給される。高沸物分離塔40への供給配管としては配管32の他に、配管32よりも蒸留塔高温部に供給するための配管33を有する。蒸留塔は通常、塔底部に再沸器を有するため、配管33は配管32より下方である。配管33を有することで、定常運転時とは別に、あるいは定常運転時においても、エチレン分離塔30から抜き出された反応液中のポリマー濃度が高くなった場合に、高沸物分離塔40の閉塞を防止する運転が可能となる。
高沸物分離塔40では、蒸留により塔頂部から低沸点成分(1−ヘキセン、n−ヘプタン)が配管41を介し留出される。また、塔底部から高沸点成分(高沸物、失活された触媒)が配管42を介して抜き出される。配管42から抜き出された高沸点成分は、高沸物タンク(図示せず)に移送される。高沸物タンクに保管された高沸点成分は、洗浄運転によって高沸物分離塔40の塔底部のポリマー濃度が高くなった際、配管や機器の閉塞防止のために、一定量を高沸物分離塔40の塔底部に供給し循環させる設備を設けていてもよい。
高沸物分離塔40の運転条件は、通常、塔頂部圧力は特に限定されないが、通常は常圧〜1MPaG、好ましくは、常圧〜0.5MPaGであり、還流比(R/D)は、特に限定されないが、通常は0〜100、好ましくは、0.1〜20であり、供給段(配管32の供給段)の温度は通常、80℃〜105℃である。
高沸物分離塔40の塔頂部から溜出物として抜き出された反応液は、配管41により1−ヘキセン分離塔50に供給される。1−ヘキセン分離塔50では塔頂部の配管51から蒸留によって1−ヘキセンが溜出される。また、1−ヘキセン分離塔50の塔底部から溶媒循環配管52を介して溶媒であるn−ヘプタンが抜き出され、溶媒ドラム60をバイパスし、さらに、第2供給配管13を介して反応溶媒として反応器10に循環供給される。
1−ヘキセン分離塔50の運転条件は、特に限定されないが、通常は塔頂部圧力が常圧〜1MPaG、好ましくは、常圧〜0.5MPaG、また、還流比(R/D)は、通常、0〜100、好ましくは0.1〜20である。
以上の方法により、α−オレフィンを低重合反応させ、目的生成物であるα−オレフィン低重合体を製造することができる。
(高沸物)
本発明の高沸物とは、α−オレフィン低重合体のうち、目的生成物よりも高沸点のものであって、このうち、分子量1万以上のものをポリマーという。例えば、α−オレフィンがエチレンで、目的生成物が1−ヘキセンである場合、炭素数が6より多いα−オレフィン低重合体が高沸物であり、この場合はデセン類が主成分となる。
(固形物)
α−オレフィンの低重合反応により固形物が副生する。固形物とは、 ポリマーや反応
器に供給された触媒成分の残渣などが含まれたものであり、これが溶媒に溶解できなくなったことにより析出するもので、反応器 の内壁に付着する。
(洗浄方法)
本発明において、洗浄とは、固形物を溶媒で溶解、又は膨潤させて除去することで系内より除去する操作を意味する。また、気相部に付着した固形物は溶媒に溶解させる際に、予め溶媒を直接固形物に噴射して機器の内壁から剥ぎ取った後、溶媒に溶解させてもよい。
本発明において、α−オレフィン低重合反応用機器を洗浄する頻度としては、定修時等のプラントを停止する際に、その停止前に行うの が好ましい。
以下 、洗浄方法について説明する。ここではα−オレフィンとしてエチレンを用い、α
−オレフィン低重合体としてエチレンの三量体である1−ヘキセンへの低重合を例に挙げ、α−オレフィン低重合体の製造設備の洗浄方法について説明するが、これらはα−オレフィンとしてはエチレンに、α−オレフィン低重合体としては1−ヘキセンに各々限定されず、本発明のα−オレフィンを原料とし、α−オレフィン低重合体を製造する場合にも以下の洗浄方法が適用されうる。
洗浄は通常、α−オレフィン低重合体の製造反応停止後に実施される。図1において、触媒供給配管13aからの遷移金属含有化合物及び窒素含有化合物の供給、第3供給配管14からのアルミニウム含有化合物の供給、第4供給配管15からのハロゲン含有化合物の供給を停止させ、反応を停止させる。次いで、第1供給配管からのエチレン供給量を減らし、反応器の圧力をゆっくりと減圧する。この状態で溶媒を反応器10、配管11、脱ガス槽20、配管22、エチレン分離塔30、配管33、高沸物分離塔40、配管41、1−ヘキセン分離塔50、溶媒循環配管52、第2供給配管13の順に循環させることで、主に反応器10に付着したポリマーを溶媒に溶解させ、溶媒に溶解したポリマーを高沸物分離塔40の塔底部の配管42から抜き出すことによって洗浄が行われる。
この方法は、α−オレフィンの低重合反応を停止した後に、反応器を開放することなく洗浄することができるので、機器開放に伴う様々な作業を省略でき、固形物中の触媒残渣が開放により発熱することを抑制できること等により好ましい。
本発明は、α−オレフィン低重合体製造用機器に付着した固形物を溶媒に溶解して取り除くが、その際の原料α−オレフィンの分圧を低重合反応時よりも低い圧力の状態で溶媒に溶解させることが好ましい。こうすることで、高温の洗浄液(溶媒を含む)を使用して固形物を除去するよりも効率よく固形物を除去することができる。
本発明の方法により効率よく洗浄がなしえる理由は明らかではないが、溶媒中にα−オレフィン等が溶解したままだと、α−オレフィンが貧溶媒として働くので、固形物を溶媒に溶解させる妨げとなる。低重合反応を停止し、気相部のα−オレフィンの分圧を低くし、溶媒の循環を継続することで、溶媒中のα−オレフィン濃度が低下するため、固形物が溶媒に溶解しやすくなると考えられる。
洗浄時の原料α−オレフィンの圧力としては、反応時の原料α−オレフィンの圧力に対して0%〜99%、好ましくは0%〜75%の圧力である。原料α−オレフィンがエチレンで、α−オレフィン低重合体が1−ヘキセンの場合、さらに好ましくは反応時の原料α−オレフィンの圧力に対して0%〜45%の圧力である。
また、洗浄に使用する溶媒の温度としては、洗浄時の原料α−オレフィンの分圧により適宜好適な温度を設定することが可能であるが、90℃〜250℃が好ましく、更に好ましくは100℃〜200℃、特に好ましくは110℃〜170℃である。
洗浄時に使用する溶媒中の原料α−オレフィンの濃度は、溶媒に溶解するα−オレフィンの質量(kg/Hr)を溶媒量(kg/Hr)で除して、百分率で表したものを意味する。この濃度として、好ましくは0〜16wt%、さらに好ましくは0〜8wt%である
(蒸留塔の供給段切り替え運転方法)
蒸留塔に供給される液中のポリマー濃度は、例えば、触媒 系及び反応系に水分が混入
した場合、反応器に供給される触媒比率が変化した場合、反応系の壁面に付着していたポリマーが洗浄時に溶媒に溶解した場合に高くなる。ポリマー濃度が高くなると、ポリマーが溶媒に溶解しきれずに析出し、これにより蒸留塔のトレイ、ダウンカマー又は充填物等が閉塞することがある。
本発明においては、蒸留塔に供給される液中の分子量10万以上のポリマーの濃度が100重量ppm以上である場合に、前記問題が発生する可能性が高まることを見出した。通常、蒸留塔に供給される液中のポリマー濃度は数十〜数千重量ppmであるが、意外なことに、分子量10万以上のポリマーを100重量ppm以上含む溶液が蒸留塔に供給されると、蒸留塔の供給部で溶媒がフラッシュする際、ポリマーが撹拌条件下で析出することによって、サイズの大きなポリマーが析出し、蒸留塔がフラッディングすることがある。これは、塊状のポリマー堆積物によって、供給段のダウンカマーから液が落下しにくくなると考えられる。サイズの大きなポリマーが析出する理由としては明らかではないが、撹拌条件下で分子量の大きいポリマーが一定濃度以上ある場合に、析出時に各ポリマー分子が互いに複雑に絡まり合うことで、紐状や塊状の大きなサイズになると考えられる。分子量10万未満のポリマーでは、分子鎖が短いためポリマー分子鎖同士が絡まりにくいと考えられる。
この現象は、原料α−オレフィンがエチレンの場合のみならず、本発明で定義した原料α−オレフィンにおいて共通に起こりうる。
このような場合、本発明では、蒸留塔への液供給位置の塔内液温を上昇させることにより固形物の析出を抑制し、蒸留塔の閉塞を防止することができることを見出した。
より具体的には、通常、蒸留塔は塔底部に再沸器が設置されているので、蒸留塔への液供給位置を蒸留塔のより下部へ変更することである。
更に具体的には、分子量10万以上のポリマーを100重量ppm以上含む溶液が蒸留塔に供給されると、蒸留塔への液供給位置の塔内液温を、ポリマーが膨潤し、付着性及び硬度が低減し、更にポリマー溶解度が上昇する温度である110 ℃以上とすることが好
ましく、ポリマーの融点である130℃以上が更に好ましい。蒸留塔への液供給位置の塔内液温の上限は特に限定されることはないが、通常、反応温度の好ましい上限と一致してよい。
本発明の蒸留塔としては、前記条件を満たす限り特に限定されることはないが、前記条件を満たす可能性が高い蒸留塔として高沸分離塔であることが好ましい。
本発明の方法は、低重合反応時にも、洗浄時等の反応停止時にも適用しうるが、前記条件を満たす可能性が高い場合として、洗浄時等の反応停止時が好ましく、洗浄時がより好ましい。
以下、実施例に基づき本発明をさらに具体的に説明する。尚、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
<製造工程の構成>
図1に製造フローを示した。エチレンを触媒存在下で低重合させる完全混合撹拌型の反応器10と、反応器10から抜き出された反応液から未反応エチレンガスを分離する脱ガ
ス槽20と、脱ガス槽20から抜き出された反応液中のエチレンを溜出させるエチレン分離塔30と、エチレン分離塔30から抜き出された反応液中の高沸点成分を分離する高沸物分離塔40と、高沸物分離塔40の塔頂部から抜き出された反応液を蒸留し、1−ヘキセンを溜出させる1−ヘキセン分離塔50があり、脱ガス槽20及びコンデンサー16において分離された未反応エチレンを、圧縮機17を介して反応器10に循環させるライン12があり、1−ヘキセン分離塔50において分離された溶媒を反応器10に循環させるライン52及び13が設けられている。
<定常運転時の条件>
第1供給配管12からは、エチレン供給配管12aから新たに供給されるエチレンと共に、脱ガス槽20及びエチレン分離塔30から分離される未反応エチレンを、圧縮機17を介して反応器10に連続供給する。また、第2供給配管13から、1−ヘキセン分離塔50にて分離される回収n−ヘプタン溶媒を、溶媒ドラム60(0.2MPa窒素シール)をバイパスさせ、流量25kg/Hrで反応器10に連続供給する。
次に、触媒供給配管13aから、クロム(III)2−エチルヘキサノエート(a)と2,5−ジメチルピロール(b)とを含有するn−ヘプタン溶液を、流量0.04L/Hrで供給し、第2供給配管13を介して反応器10に連続供給する。また、トリエチルアルミニウム(c)のn−ヘプタン溶液を、流量0.04L/Hrで、第3供給配管14から反応器10に連続供給する。さらに、ヘキサクロロエタン(d)のn−ヘプタン溶液を、流量0.02L/Hrで、第4供給配管15から反応器10に連続供給する。
触媒各成分の溶液は、0.2MPaの窒素シールタンク(図示せず)から供給する。
尚、触媒は、反応器内の各成分のモル比が、(a):(b):(c):(d)=1:25:80:5となるように反応器10に連続供給する。
反応器10から連続的に抜き出される反応液は、失活剤供給配管11aから2−エチルヘキサノールが流量0.007L/Hrで添加され、その後、順次、脱ガス槽20、エチレン分離塔30、配管32、高沸物分離塔40を経て、1−ヘキセン分離塔50にて処理される。
高沸物分離塔40は濃縮部が2.8mの規則充填物、回収部が実段4段のシーブトレイからなる常圧蒸留塔で、還流比が0.6の条件で運転した。
反応温度140℃、反応圧力7.0MPaGでエチレンの連続低重合反応を30日間行った。その後、反応器の液温度140℃、反応器内の圧力3.0MPaGにて洗浄運転を行った。
<洗浄操作>
反応器の洗浄時は、触媒供給配管13a、第3供給配管14、第4供給配管15からの触媒(a)、(b)、(c)、(d)の供給を停止し、溶媒であるn−ヘプタンはそのまま25Kg/Hrで系内循環させた。
反応停止による反応器の温度低下を防ぐため、反応器の液温度が140℃になるように溶媒を配管13上に設けた熱交換器で加熱し、
反応器内の圧力は3.0MPaGで反応器の洗浄を実施した。その際、高沸物分離塔40への供給段を、塔底部から数えて4段目の位置から塔底部へ切り替え、還流比が1.0の条件で運転した。所定の温度、圧力に達した10時間後に、エチレン分離塔30の塔底部より液のサンプリングを行った。サンプルは金属容器へ密閉サンプリングした後、室温まで冷却し、採取した液の重量を測定後、液中ポリマーを全量ろ過した。ろ過されたポリマーは減圧乾燥機を用いて、真空下、80℃にて1時間乾燥し、冷却後、重量を測定した。さらに、ポリマーの分子量はゲル浸透クロマトグラフィーWaters GPCV 2
000でポリスチレン換算の分子量分布を測定し、分子量10万以上のポリマーの割合をろ過されたポリマー重量に乗ずることで分子量10万以上のポリマー量を求めた。測定したポリマー量(g)を液の重量(g)で除して液中のポリマー濃度を算出した。
以上の方法により、高沸物分離塔への供給液組成を把握するため、エチレン分離塔30の塔底部より液のサンプリングを行い、n−ヘプタン中のポリマー濃度を測定した。
<停止、開放操作>
その後、系内循環を停止、各機器を停止させ、高沸物分離塔40を開放することで供給段への塊状ポリマーの付着によるファウリング有無を目視にて確認した。結果を表−1に示す。
(実施例2)
実施例1において、洗浄時の反応器内部の液温度を130℃で操作した以外は、全て同様の方法で行った。結果を表−1に示す。
(比較例1)
実施例1において、洗浄時に高沸物分離塔40の供給段の切り替えを実施せず、洗浄時の反応器の圧力を7.0MPaGで操作した以外は、全て同様の方法で行った。結果を表−1に示す。
(比較例2)
実施例1において、洗浄時に高沸物分離塔40の供給段の切り替えを実施せず、洗浄時の反応器の圧力を6.0MPaGで操作した以外は、全て同様の方法で行った。結果を表−1に示す。
(参考例1)
実施例1と同様の条件で、エチレンの連続低重合反応を70日間行い、そのときの高沸物分離塔40の塔底部のポリマー濃度を実施例1に記載の方法でサンプリング、測定した。結果を表−1に示す。
Figure 2015074617
実施例1及び2では、供給段温度が110℃以上であるため、高沸物分離塔40はフラッディングを起こさなかったが、比較例1、2ではポリマー濃度が100重量ppm以上で供給段温度が110℃未満であるためフラッディング傾向が見られ、高沸物分離塔40を開放したところ、供給段のダウンカマー部に塊状ポリマーの付着によるファウリングが見られた。
また、参考例1では高沸物分離塔40に供給されたポリマー濃度が100重量ppm以
下であるため、フラッディングが発生しないことがわかる。
(参考例2)
実施例1と同様の条件でエチレンの連続低重合反応を行い、その後、洗浄運転を実施した。所定の温度、圧力に到達した8時間後(サンプルNo.1)、16時間後(サンプルNo.2)、32時間後(サンプルNo.3)、40時間後(サンプルNo.4)、56時間後(サンプルNo.5)に、エチレン分離塔30の塔底部より液を金属容器へ密閉サンプリングしポリマー濃度を測定し、一方で、塔底部0.6MPaGの液をバルブを介して大気圧下へフラッシュさせながら(すなわち、急冷及び撹拌条件で)ガラス容器にサンプリングを行い、析出したポリマーの形状を観察した。結果を表−2に示す。
Figure 2015074617
サンプルNo.1及び2では、直径数cmの塊状や、長さ数cmの紐状のポリマーの析出が確認された。サンプルNo.3では長さ数cmの紐状ポリマー、サンプルNo.4及び5では直径数mmの顆粒状のポリマーが確認された。
(参考例3)
α-オレフィン低重合体の製造設備において、反応器の内壁に付着していたポリマーを
、1−デセンが入ったガラス製丸底フラスコに加え、160℃に昇温して完全に溶解させ、分子量10万以上のポリマー濃度が1590重量ppmの1−デセン溶液を調整した。その後、室温にて静置冷却したところ、直径数mmの顆粒状ポリマーが溶液中に分散した状態で析出した。
結果として、分子量10万以上のポリマー濃度が1590重量ppm以下の溶液では、ポリマーを静置状態で析出させると顆粒状にしか析出しないことが分かる。
以上より、供給液中の分子量10万以上のポリマー濃度が100重量ppmを超えると蒸留塔の液供給部でサイズの大きなポリマーが析出し付着、蒸留塔をフラッディングさせる原因となるが、供給段を定常運転時よりも下の位置にすることで、フラッディングを防止できることが分かる。
10…反応器、
10a…撹拌機、
11,22,32,33,41,42,51…配管、
11a…失活剤供給配管、
12…第1供給配管、
12a…エチレン供給配管、
13…第2供給配管、
13a…触媒供給配管、
14…第3供給配管、
15…第4供給配管、
21,31…循環配管、
16…コンデンサー、
17…圧縮機、
20…脱ガス槽、
30…エチレン分離塔、
40…高沸物分離塔、
50…1−ヘキセン分離塔、
52…溶媒循環配管、
60…溶媒ドラム

Claims (7)

  1. 触媒及び溶媒の存在下、α−オレフィンを低重合反応させ目的生成物であるα−オレフィン低重合体を製造する方法において、
    反応器及び目的生成物を精製するための蒸留塔を備え、溶媒が反応器と蒸留塔とを循環し、該蒸留塔に供給される液中の分子量10万以上のポリマーの濃度が100重量ppm以上である場合に、蒸留塔への液供給位置の塔内液温が110℃以上であることを特徴とするα−オレフィン低重合体の製造方法。
  2. α−オレフィンがエチレンであり、目的生成物が炭素数4〜10のα−オレフィンであることを特徴とする請求項1に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  3. 反応器の洗浄時における蒸留塔への液供給位置が、定常運転時に比して下部であることを特徴とする請求項1又は2に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  4. 反応器の洗浄時における蒸留塔への液供給位置の塔内温度が130℃以上であることを特徴とする請求項3に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  5. 蒸留塔が高沸物分離塔であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のα−オレフィン低重合体の製造方法。
  6. 請求項5において、更にα−オレフィン分離塔及び生成物分離塔を備えることを特徴とするα−オレフィン低重合体の製造方法。
  7. 触媒及び溶媒の存在下α−オレフィンを反応器に供給し、低重合反応させ、反応生成物を蒸留塔に供給し目的生成物であるα−オレフィン低重合体を製造する方法であって、
    溶媒が反応器と蒸留塔とを循環し、反応器に触媒 を供給することによりα−オレフィ
    ン低重合体を製造する定常運転時と、反応器への触媒の供給を停止することにより反応器の洗浄を行う洗浄時とを有し、
    洗浄時の蒸留塔への液供給位置が定常運転時に比して下部であるα−オレフィン低重合体の製造方法。
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