JP6824849B2 - 配線・配管材の布設構造及び配線・配管材布設具の設置構造 - Google Patents

配線・配管材の布設構造及び配線・配管材布設具の設置構造 Download PDF

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本発明は、建築物の高さ方向に延びる配線・配管材布設経路を形成するための配線・配管材布設具を用いた配線・配管材の布設構造、及び配線・配管材布設具の設置構造に関する。
ビル等の複数階ある建築物において、例えば、証明設備や動力設備への電力供給のために複数本のケーブル(配線)が使用されている。これらケーブルや、ケーブルが挿通された電線管(配管材)を建築物に布設する場合には、配線・配管材を支持させるための配線・配管材布設具が使用されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示のケーブルラックは、可撓性を有する二本の線条体と、二本の線条体に架け渡された複数の小桁と、を備える。そして、線条体の先端を天井に固定することで、ケーブルラックを吊下げ、そのケーブルラックに配線・配管材を支持させる。その結果、建築物には、ケーブルラックによって形成された配線・配管材布設経路に配線・配管材が布設される。
特公昭56−19166号公報
ところで、特許文献1に開示のケーブルラックにおいては、地震等の振動により、揺れが生じ、線条体が周囲の壁や器具に衝突する虞がある。
本発明の目的は、ワイヤの揺れを抑制できる配線・配管材の布設構造及び配線・配管材布設具の設置構造を提供することにある。
上記問題点を解決するための配線・配管材の布設構造は、複数階ある建築物の少なくとも1つの床の貫通孔を貫通し、かつ前記建築物の高さ方向に延びた配線・配管材布設経路を、配線・配管材布設具で形成した配線・配管材の布設構造であって、前記配線・配管材布設具は、各階において前記高さ方向に張設されたワイヤと、該ワイヤの長手方向に間隔を開けて取り付けられた複数の配線・配管材支持部と、を備え、1つの階を1つのグループとして、前記配線・配管材布設具は1つのグループに1つずつ設置され、前記配線・配管材布設経路は、前記高さ方向に隣り合う前記グループに設置された前記配線・配管材布設具によって構成され、かつ前記高さ方向に隣り合う前記配線・配管材布設具で挟まれた前記床の前記貫通孔を貫通しており、前記配線・配管材布設経路に布設された配線・配管材が、前記配線・配管材布設具の前記配線・配管材支持部に支持されていることを要旨とする。
上記問題点を解決するための配線・配管材の布設構造は、複数階ある建築物の複数の床の貫通孔を貫通し、かつ前記建築物の高さ方向に延びた配線・配管材布設経路を、配線・配管材布設具で形成した配線・配管材の布設構造であって、前記配線・配管材布設具は、前記高さ方向に張設されたワイヤと、該ワイヤの長手方向に間隔を開けて取り付けられた複数の配線・配管材支持部と、を備え、複数の階のうち、前記高さ方向に連続する複数の階を1つのグループとして、前記建築物の複数階を複数のグループに分け、前記配線・配管材布設具は1つのグループに1つずつ設置され、前記配線・配管材布設経路は、前記高さ方向に隣り合う前記グループに設置された前記配線・配管材布設具によって構成され、かつ前記高さ方向に隣り合う前記配線・配管材布設具で挟まれた前記床の前記貫通孔を貫通しており、前記配線・配管材布設経路に布設された配線・配管材が、前記配線・配管材布設具の前記配線・配管材支持部に支持されていることを要旨とする。
上記問題点を解決するための配線・配管材の布設構造は、複数階ある建築物の複数の床の貫通孔を貫通し、かつ前記建築物の高さ方向に延びた配線・配管材布設経路を、配線・配管材布設具で形成した配線・配管材の布設構造であって、前記配線・配管材布設具は、前記高さ方向に張設されたワイヤと、該ワイヤの長手方向に間隔を開けて取り付けられた複数の配線・配管材支持部と、を備え、前記建築物には、複数の階のうちの1つの階のみを1つのグループとしたグループと、前記高さ方向に連続する複数の階を1つのグループとするグループとが混在し、前記配線・配管材布設具は1つの階のみを1つのグループとしたグループ、及び複数の階を1つのグループとしたグループそれぞれに1つずつ設置され、前記配線・配管材布設経路は、前記高さ方向に隣り合う前記グループに設置された前記配線・配管材布設具によって構成され、かつ前記高さ方向に隣り合う前記配線・配管材布設具で挟まれた前記床の前記貫通孔を貫通しており、前記配線・配管材布設経路に布設された配線・配管材が、前記配線・配管材布設具の前記配線・配管材支持部に支持されていることを要旨とする。
また、配線・配管材の布設構造について、前記配線・配管材布設具は、前記ワイヤを2本備えるとともに、前記配線・配管材支持部は2本の前記ワイヤに架け渡された状態で前記ワイヤに取り付けられ、前記高さ方向に連続する複数の階を1つのグループとした前記グループに設置された前記配線・配管材布設具が貫通する前記貫通孔は、前記床に埋設された枠状の貫通孔形成部材の内側に形成され、かつ前記床の厚み方向に見て長方形状であり、前記貫通孔の長手方向への寸法は、前記2本のワイヤの並び方向への前記配線・配管材布設具の寸法より大きくてもよい。
また、配線・配管材の布設構造について、前記貫通孔は、前記床に埋設された枠状の貫通孔形成部材の内側に形成されるとともに、前記貫通孔形成部材の上端部は前記床の上面より上に位置しており、前記貫通孔形成部材の上端より上方には、前記貫通孔の一部を塞ぐ状態に架設部材が配置され、前記架設部材は、前記床を厚さ方向に見て前記貫通孔と重なる位置に前記ワイヤの上端を連結するためのワイヤ連結部を備え、該ワイヤ連結部に前記ワイヤの上端が連結されていてもよい。
また、配線・配管材の布設構造について、前記貫通孔を貫通して布設された前記配線・配管材と、前記貫通孔の内面との間に熱膨張性耐火材が配置されていてもよい。
また、配線・配管材の布設構造について、前記高さ方向に隣り合う前記グループに設置された前記配線・配管材布設具で挟まれた前記床には、前記貫通孔を横切る状態に配線・配管材補助支持部材が設置され、該配線・配管材補助支持部材に前記配線・配管材が支持されていてもよい。
上記問題点を解決するための配線・配管材布設具の設置構造は、建築物の床の貫通孔を貫通し、かつ前記建築物の高さ方向に延びた配線・配管材布設経路を形成する配線・配管材布設具を設置するための配線・配管材布設具の設置構造であって、前記配線・配管材布設具は、長手方向に張設されたワイヤと、該ワイヤの長手方向に間隔を開けて取り付けられた複数の配線・配管材支持部と、を備え、1つの前記床の前記貫通孔に対して2つの前記配線・配管材布設具が、前記床を挟む状態に張設され、各配線・配管材布設具が前記貫通孔を介して連続する前記配線・配管材布設経路を構成していることを要旨とする。
また、配線・配管材布設具の設置構造について、前記床を挟んだ2つの配線・配管材布設具の少なくとも1つは、複数の階を跨いで張設され、かつ高さ方向両端の前記床の間に位置する床の貫通孔を貫通していてもよい。
また、配線・配管材布設具の設置構造について、前記床を挟んだ2つの配線・配管材布設具のうちの一方は、前記ワイヤの長手方向の両端部のうち、他方の配線・配管材布設具寄りの端部が、一方の配線・配管材布設具を前記床に連結するための連結部材に固定されるとともに、該連結部材への固定箇所よりも先端側の余剰部が前記貫通孔を貫通して、他方の配線・配管材布設具のワイヤと電気的に接続されていてもよい。
また、配線・配管材布設具の設置構造について、前記床には、前記貫通孔を横切る状態に架設部材が設置され、前記床を挟んだ2つの配線・配管材布設具の前記ワイヤの長手方向の一端部は、前記架設部材に設けられたワイヤ連結部に連結されていてもよい。
また、配線・配管材布設具の設置構造について、前記配線・配管材布設具は、前記ワイヤを2本備えるとともに、前記配線・配管材支持部は2本の前記ワイヤに架け渡された状態で前記ワイヤに取り付けられていてもよい。
本発明によれば、ワイヤの揺れを抑制できる。
第1の実施形態の配線・配管材の布設構造を模式的に示す図。 (a)は配線・配管材布設具を示す斜視図、(b)は第2連結部を示す分解斜視図。 配線・配管材支持部を示す分解斜視図。 貫通孔形成部材、台座、及び架設部材を示す分解斜視図。 貫通孔形成部材を床に埋設した状態を示す斜視図。 (a)は貫通孔形成部材と第1連結部との連結状態を示す斜視図、(b)は第1連結部を示す部分斜視図。 配線・配管材布設具の第1連結部を連結ボルトに連結した状態を示す図。 第2連結部と架設部材との連結状態を示す斜視図。 配線・配管材布設具の第2連結部を連結ボルトに連結した状態を示す図。 配線・配管材補助支持部材に電線管を支持させた状態を示す部分斜視図。 第2の実施形態の配線・配管材の布設構造を模式的に示す図。 (a)はワイヤ中間部を架設部材に取り付けた状態を示す斜視図、(b)はワイヤ取付用U字ボルトを示す斜視図。 ワイヤ中間部を連結片に固定した状態を示す断面図。 ワイヤ中間部を連結片に固定した状態を示す斜視図。 ケーブルを配線・配管材補助支持部材に支持させた状態を示す斜視図。 第3の実施形態の配線・配管材の布設構造を模式的に示す図。 別例の配線・配管材の布設構造を模式的に示す図。
(第1の実施形態)
以下、配線・配管材の布設構造及び配線・配管材布設具の設置構造を具体化した一実施形態を図1〜図10にしたがって説明する。
図1に示すように、建築物は、3階建てであり、3つの階を有する。各階は、床と天井で区画されている。建築物は、1階の床として機能する1階床F1を有し、1階の天井として機能する2階床F2を有する。また、建築物は、2階の天井として機能する3階床F3を有し、3階の天井として機能する4階床F4を有する。1階床F1、2階床F2、3階床F3、及び4階床F4はそれぞれコンクリート製である。1階床F1、2階床F2、3階床F3及び4階床F4には、厚み方向に貫通する貫通孔11が形成されている。なお、床の厚み方向は、貫通孔11が床を貫通する方向であり、配線・配管材布設経路Kが延びる方向でもある。本実施形態では、床の厚み方向は高さ方向でもある。また、1階床F1、2階床F2、3階床F3、及び4階床F4は建築物の躯体である。
建築物には、配線としての複数本のケーブルPが布設されている。ケーブルPは、可撓性を有する。建築物には、ケーブルPの布設経路である配線・配管材布設経路Kを形成するため、配線・配管材布設具20が設置されている。以下、配線・配管材布設具20を単に布設具20と記載する。
図2(a)に示すように、布設具20は梯子状である。布設具20は、2本のワイヤ21と、2本のワイヤ21に架け渡された状態で各ワイヤ21に取り付けられた配線・配管材支持部31とを備える。本実施形態において、布設具20は、配線・配管材支持部31を7本備えるとともに、配線・配管材支持部31は、ワイヤ21の長手方向に間隔を開けてワイヤ21に取り付けられている。
ワイヤ21は、可撓性を有する。布設具20は、各ワイヤ21の一端部(上端部)に第1連結部22を備える。第1連結部22は、リング状である。第1連結部22は、ワイヤ21の一端側を折り返すとともに、ワイヤ21が二条に重なった部分をかしめ部材22bによってかしめて形成されている。
布設具20は、各ワイヤ21の長手方向の他端部(下端部)に第2連結部23を備える。第2連結部23は、リング状である。第2連結部23は、ワイヤ21の他端側を折り返すとともに、ワイヤ21が二条に重なった部分を2つのワイヤクリップ24によって挟持して形成されている。
図2(b)に示すように、ワイヤクリップ24は、ほぼ円盤状のクリップ本体25と、クリップ本体25が備える一対の挿入孔25aに挿入されるU字ボルト26と、U字ボルト26の雄ねじ26aに螺合されるナット27とを有する。クリップ本体25は、一対の挿入孔25aの並び方向に並設された一対の位置決め突部25bを備える。一対の位置決め突部25bの間に、二条に重ねられたワイヤ21の一部が挿入されている。
位置決め突部25bの間にワイヤ21が挿入された状態で、挿入孔25aにU字ボルト26の両端側が挿入されるとともに、U字ボルト26の雄ねじ26aにナット27が螺合されている。U字ボルト26とナット27の螺合により、ワイヤ21は、二条に重ねられた状態に挟持され、第2連結部23が形成されている。各ワイヤ21は、第2連結部23を形成するために折り返された部位に余剰部21aを備える。余剰部21aは、ワイヤ21の二条に重ねられた部分でもあり、他の金属材料と電気的に接続され、アースとして機能する。
図2(a)に示すように、布設具20は、各ワイヤ21の長手方向における第1連結部22と第2連結部23の間にワイヤ中間部Cを備える。図3に示すように、布設具20は、ワイヤ中間部Cに一体化された位置決め部材28を配線・配管材支持部31の数だけ備える。複数の位置決め部材28は、ワイヤ21の長手方向に等間隔おきに設置されている。位置決め部材28は、ワイヤ21より大径の筒状部材をワイヤ21にかしめて一体化されている。そして、位置決め部材28によって配線・配管材支持部31がワイヤ中間部Cに位置決めされ、ワイヤ21の長手方向への配線・配管材支持部31の移動が規制されている。位置決め部材28によって配線・配管材支持部31が位置決めされることにより、配線・配管材支持部31は、ワイヤ21の長手方向に等間隔おきに設置されている。
配線・配管材支持部31は、四角筒状の支持部本体32と、支持部本体32の内側に挿入され、かつワイヤ21の位置決め部材28に取着される取着部材34と、支持部本体32の両端に装着されるキャップ39とを有する。
支持部本体32は、四角筒を構成する4つの側壁のうち最も大きい2つの側壁として長側壁32aを有し、一対の長側壁32a同士をつなぐ2つの側壁として短側壁32bを有する。支持部本体32の長手方向への寸法は、2本のワイヤ21の並び方向への間隔より長い。布設具20では、長側壁32aが前後両面に位置するように配線・配管材支持部31がワイヤ21に取り付けられている。
支持部本体32は、一対の短側壁32bの長手方向両端側に挿入溝33を備える。挿入溝33は、各短側壁32bの長手方向の両端縁から凹む形状である。また、支持部本体32は、一方の長側壁32aの長手方向の両側に挿入孔32cを備える。
取着部材34は、矩形板状の本体部35と、本体部35の一対の長縁に立設された矩形板状の壁部36とを有し、長手方向から見た側面視がコ字状である。取着部材34は、本体部35から各壁部36にかけて凹む溝37を備える。本体部35の長手方向に沿った溝37の開口幅は、本体部35から壁部36に向かう方向に沿った位置で異なる。
本体部35寄りでの溝37の開口幅は、位置決め部材28の径方向への寸法より若干長く、壁部36寄りでの溝37の開口幅は、ワイヤ21の直径より若干長い。なお、本体部35の短手方向に沿った溝37の開口幅は、位置決め部材28の長手方向への寸法より若干長い。そして、溝37には、位置決め部材28が挿入され、溝37における壁部36寄りの部分にワイヤ21が挿入されるとともに、一対の壁部36の間に位置決め部材28が収容されている。取着部材34は、本体部35に雌螺子孔35aを備える。
本体部35の長手方向と支持部本体32の長手方向とが一致する状態で、取着部材34が支持部本体32の内側に挿入されている。ワイヤ21は、支持部本体32の挿入溝33に挿入されている。支持部本体32の挿入孔32cと、取着部材34の雌螺子孔35aとが一致し、挿入孔32cに挿入されたビス38を雌螺子孔35aに螺入することで、取着部材34が支持部本体32に固定されている。そして、取着部材34が支持部本体32に固定されることにより、支持部本体32の長手方向への、ワイヤ21と配線・配管材支持部31の相対移動が規制されている。また、位置決め部材28に対する取着部材34の位置決めにより、ワイヤ21の長手方向への、ワイヤ21と配線・配管材支持部31の相対移動が規制されている。
キャップ39は、一面に開口を有する四角箱状である。キャップ39は、長手方向に対向する一対の壁部39aに挿入溝40を有する。挿入溝40は、各壁部39aの開口端から凹む形状である。そして、キャップ39は、支持部本体32の長手方向の両端に装着されるとともに、挿入溝40にワイヤ21が挿入されている。
配線・配管材支持部31は、キャップ39を支持部本体32から取り外し、支持部本体32から取着部材34とともにワイヤ21を抜き取ることで、ワイヤ21から取り外し可能である。
次に、各床に貫通孔11を形成するための貫通孔形成部材50について説明する。
図4又は図5に示すように、貫通孔形成部材50は、四角筒状である。貫通孔形成部材50は、一対の長壁51と、一対の長壁51の一端同士又は他端同士を繋ぐ一対の短壁52とを有する。貫通孔形成部材50は、深さ方向の一端としての上端にフランジ53を備える。フランジ53は、貫通孔形成部材50の上端の四辺全体に亘って存在するとともに、各長壁51及び各短壁52の外面より外へ突出している。貫通孔形成部材50において、対向する短壁52の内面間同士の寸法は、2本のワイヤ21の並び方向への布設具20の寸法より長い。すなわち、図7に示すように、対向する短壁52の内面間同士の寸法は、配線・配管材支持部31の長手方向への寸法より長い。このため、貫通孔形成部材50の内側に布設具20を通過させることができる。
図4又は図5に示すように、貫通孔形成部材50は、深さ方向の途中に掛止片54を備え、掛止片54は各長壁51及び各短壁52の外面から突出し、貫通孔形成部材50の四面全体に亘って形成されている。貫通孔形成部材50には4つの台座55が溶接されている。
台座55は長手方向から見た側面視がコ字状である。台座55は、互いに対向する矩形板状の第1取付片56と第2取付片57を備えるとともに、第1取付片56と第2取付片57を連結する矩形板状の連結片58を備える。連結片58の一方の長縁から第1取付片56が突出し、連結片58の他方の長縁から第2取付片57が突出している。第1取付片56及び第2取付片57は、連結片58に対し直交している。台座55は、第1取付片56の長手方向両側に孔56aを備える。
台座55は、第2取付片57に取付孔57aを3つ備え、3つの取付孔57aは第2取付片57の長手方向へ等間隔おきに並設されている。取付孔57aは、布設具20を設置するための架設部材を台座55に取り付けるために使用される。
台座55は、第2取付片57の上面と、貫通孔形成部材50のフランジ53の下面とを溶接することで貫通孔形成部材50に接合されている。台座55は、貫通孔形成部材50の各長壁51における長手方向の両端側にてフランジ53に接合されている。第2取付片57の3つの取付孔57aは、各台座55が隣接する短壁52の内面よりも、貫通孔形成部材50の長手方向内側に位置している。また、取付片57の上面は、フランジ53の上面より若干下がった位置にある。また、取付孔57aは、フランジ53と重ならない。
台座55を一体に備える貫通孔形成部材50は、1階床F1、2階床F2、3階床F3、及び4階床F4に下側が埋設されている。貫通孔形成部材50は、フランジ53、及び台座55の第2取付片57が各床F1,F2,F3,F4の上面よりも上に突出する状態で埋設されている。したがって、貫通孔形成部材50の上端部及び第2取付片57の上面は、各床F1,F2,F3,F4の上面より上に位置している。一方、貫通孔形成部材50の掛止片54及び台座55の第1取付片56は、各床F1,F2,F3,F4に埋設されている。そして、1階床F1、2階床F2、3階床F3、及び4階床F4には、貫通孔形成部材50によって貫通孔11が区画されている。各床F1,F2,F3,F4の厚み方向から見て、貫通孔11は長方形状である。
貫通孔形成部材50に一体の4つの台座55のうち、貫通孔11の短手方向に対向する2つの台座55には架設部材60が取り付けられている。架設部材60は、各階に布設具20を張設するために使用される。架設部材60は、長手方向から見た側面視がコ字状である。架設部材60は、対向する矩形板状の第1架設片61及び第2架設片62を備えるとともに、第1架設片61と第2架設片62を連結する矩形板状の連結片63を備える。第1架設片61及び第2架設片62は連結片63に対し直交している。架設部材60の長手方向は、第1架設片61、第2架設片62及び連結片63の長手方向でもある。架設部材60の長手方向への寸法は、貫通孔形成部材50の短手方向への寸法であって、短手方向両側のフランジ53の突出端同士の距離より長い。よって、架設部材60の長手方向への寸法は、貫通孔11の短手方向への寸法より長い。
架設部材60は、第1架設片61の長手方向の両端側に取付孔61aを備える。取付孔61aは、架設部材60を台座55に取り付けるために使用される。架設部材60は、第1架設片61の長手方向中央であり、2つの取付孔61aに挟まれた位置に第1布設具用固定孔61bを備える。第1布設具用固定孔61bは、第1架設片61を厚み方向に貫通する孔であり、第1架設片61に布設具20を連結するために使用される。架設部材60は、第2架設片62に3つの第2布設具用固定孔62aを備える。3つの第2布設具用固定孔62aは、第2架設片62の長手方向へ等間隔おきに並設されている。第2布設具用固定孔62aは、第2架設片62を厚み方向に貫通する孔であり、第2架設片62に布設具20を連結するために使用される。
架設部材60は、連結片63の長手方向の中央にワイヤ用固定孔63aを備える。ワイヤ用固定孔63aは、連結片63の長手方向に並設された2つで1組であり、連結片63の短手方向、すなわち、張設された布設具20におけるワイヤ21の張設方向(長手方向)に沿う3箇所に並設されている。3箇所に並設されたワイヤ用固定孔63aは、連結片63の短手方向へ等間隔おきに並設されている。3箇所に並設されたワイヤ用固定孔63aのうち、連結片63の短手方向(ワイヤ21の張設方向)両端(2箇所)のワイヤ用固定孔63a間の寸法は、位置決め部材28の長手方向への寸法より若干長い。また、連結片63の長手方向に沿った、各組のワイヤ用固定孔63a間の寸法は、ワイヤ21の径方向への寸法より若干長い。
上記構成の架設部材60は、以下のように台座55に取り付けられる。架設部材60は、長手方向の各端部が、貫通孔形成部材50の短手方向両側に固定された各台座55に対向するように配設される。架設部材60の第1架設片61の長手方向両側の取付孔61aそれぞれに挿通された固定ボルト88は、台座55の3つの取付孔57aのうち、中央の取付孔57aに挿通されるとともに、固定ボルト88には、ワッシャ88aを介してナット89が螺合される。この螺合により、架設部材60は一対の台座55に取り付けられる。1つの貫通孔形成部材50に対し、2つの架設部材60が配置されるが、各架設部材60は、その長手が貫通孔形成部材50の短手方向に延びる状態に配置されている。
各架設部材60は、貫通孔形成部材50の上端より上方に配置されるとともに、上方から貫通孔11の一部を塞ぐ状態に各床F1,F2,F3,F4に設置されている。また、各床F1,F2,F3,F4の厚み方向から見ると、各架設部材60は、貫通孔11の長手方向の両端より内側に突出し、連結片63及びワイヤ用固定孔63aが貫通孔11の長手方向及び短手方向の両端よりも内側に位置している。よって、建築物を高さ方向に見ると、貫通孔11の長手方向の一端側では、各床F1,F2,F3,F4の架設部材60が同じ位置にあり、貫通孔11の長手方向の他端側でも、各床F1,F2,F3,F4の架設部材60が同じ位置にあり、連結片63の位置が貫通孔11の長手方向の両端側で揃っている。
また、各貫通孔形成部材50に配置された2つの架設部材60において、対向する連結片63同士の間隔は、布設具20における2本のワイヤ21の並び方向への間隔と同じとなるように、2つの架設部材60が貫通孔形成部材50に設置されている。
次に、上記構成の布設具20の設置構造を説明する。
図1に示すように、布設具20は、各階に1つずつ張設されている。1階に張設された布設具20は、1階床F1と2階床F2との間に張設され、2階に張設された布設具20は、2階床F2と3階床F3との間に張設されている。また、3階に張設された布設具20は、3階床F3と4階床F4との間に張設されている。
図6(a)、図6(b)又は図7に示すように、2階床F2、3階床F3及び4階床F4の架設部材60において、第1架設片61の第1布設具用固定孔61bのうち、中央の第1布設具用固定孔61bには下から連結ボルト71が挿入されている。連結ボルト71は雄ねじ部71aと、雄ねじ部71aに一体のリング71bとを備える。そして、第1布設具用固定孔61bに挿入された雄ねじ部71aにはナット72が螺合され、第1架設片61に連結ボルト71が固定されている。また、連結ボルト71のリング71bには、U字金具74が掛止されている。U字金具74は、U字の両端部に通し孔74aを備える。
そして、U字金具74の通し孔74aに螺合した固定螺子75に第1連結部22を掛止させることで、第1連結部22が架設部材60の長手方向中央に連結される。したがって、本実施形態では、連結ボルト71、U字金具74及び固定螺子75が、布設具20の上端を架設部材60に連結するためのワイヤ連結部として機能する。
そして、2階床F2、3階床F3、及び4階床F4を厚み方向から見ると、連結ボルト71は貫通孔11と重なる位置に配置され、詳細には、連結ボルト71は、貫通孔11の長手方向及び短手方向の両端より内側に位置している。
2階床F2、3階床F3及び4階床F4には、布設具20が吊り下げられている。各布設具20の第1連結部22付近は、2階床F2、3階床F3、又は4階床F4の貫通孔11を通過している。ただし、2本のワイヤ21は、貫通孔11(貫通孔形成部材50)の長手方向両端及び短手方向両端より内側に位置し、各長壁51及び各短壁52の内面から離間している。
図8又は図9に示すように、1階床F1、2階床F2、及び3階床F3の架設部材60において、第2架設片62の第2布設具用固定孔62aのうち、中央の第2布設具用固定孔62aには上から連結ボルト71が挿入されている。連結ボルト71は雄ねじ部71aと、雄ねじ部71aに一体のリング71bとを備える。第2布設具用固定孔62aには、連結ボルト71の雄ねじ部71aが挿入されるとともに、雄ねじ部71aにはナット72が螺合され、第2架設片62の長手方向の中央に連結ボルト71が固定されている。
架設部材60の上面に突設されたリング71bには、連結部材としてのターンバックル73の軸方向一端が掛止されている。ターンバックル73は、布設具20の第2連結部23を各床F1,F2,F3に連結するために使用される。ターンバックル73の軸方向他端には、第2連結部23が掛止されている。そして、ターンバックル73を締めることで、ワイヤ21が1階床F1、2階床F2又は3階床F3側に引っ張られ、ワイヤ21に張力が付与される。その結果、布設具20が1階、2階、及び3階に張設される。各布設具20の第2連結部23側は、各床F1,F2,F3の上側にあり、貫通孔11内には位置しない。ただし、各床F1,F2,F3を厚み方向から見ると、ターンバックル73及び第2連結部23は貫通孔11と重なる位置に配置され、貫通孔11の長手方向両端及び短手方向両端より内側に位置している。
また、各階に張設された布設具20は、ワイヤ21の並び方向への間隔が全て同じであり、建築物の高さ方向にワイヤ21が一直線状に揃った状態に張設されている。
2階床F2を挟んだ2つの布設具20のうち、2階床F2と3階床F3との間に張設された布設具20を一方の布設具20Aとし、1階床F1と2階床F2との間に張設された布設具20を他方の布設具20Bとする。
図8に示すように、一方の布設具20Aのワイヤ21は、他方の布設具20B寄りの端部、すなわち第2連結部23側の余剰部21aが、結束部材91によって二条に重なるワイヤ21に固定されている。さらに、一方の布設具20Aの余剰部21aは、折り返され、結束部材91によってターンバックル73に固定され、さらにターンバックル73への固定箇所よりも先端側が、2階床F2の貫通孔11を貫通している。そして、一方の布設具20Aの余剰部21aは、結束部材91により、他方の布設具20Bのワイヤ21と結束され、電気的に接続されている。
なお、3階床F3を挟んだ2つの布設具20のうち、3階床F3と4階床F4との間に張設された布設具20を一方の布設具20Aとし、2階床F2と3階床F3との間に張設された布設具20を他方の布設具20Bとすると、一方の布設具20Aの余剰部21aは、他方の布設具20Bのワイヤ21と電気的に接続されている。
次に、配線・配管材の布設構造を作用とともに説明する。
図1に示すように、建築物において、4本のケーブルPは、1階床F1の貫通孔11を貫通し、1階を高さ方向に延びている。4本のケーブルPのうちの1本は、2階床F2の床下に沿って布設されている。また、2階床F2の貫通孔11を貫通した3本のケーブルPは、2階を高さ方向に延び、そのうちの2本は、3階床F3の貫通孔11を貫通し、1本のケーブルPは、3階床F3の床下に沿って布設されている。また、3階床F3の貫通孔11を貫通した2本のケーブルPは3階を高さ方向に延び、そのうちの1本は、4階床F4の貫通孔11を貫通し、1本のケーブルPは、4階床F4の床下に沿って布設されている。
上記のように、各ケーブルPは、3階ある建築物の全ての床F1,F2,F3,F4の貫通孔11のうち、少なくとも1つの貫通孔11を貫通している。そして、これらケーブルPを布設するための配線・配管材布設経路Kは、建築物の高さ方向全体に亘って延びており、全ての床F1,F2,F3,F4の貫通孔11を貫通している。この配線・配管材布設経路Kは、3つの布設具20によって形成されている。
建築物において、1階〜3階の各階を1グループとする。建築物には1グループに1つの布設具20が張設されている。1階の第1グループG1では、1階床F1と2階床F2との間に1つの布設具20が張設され、2階の第2グループG2では、2階床F2と3階床F3との間に1つの布設具20が張設されている。3階の第3グループG3では、3階床F3と4階床F4との間に1つの布設具20が張設されている。
高さ方向に隣り合う1階の第1グループG1と2階の第2グループG2とでは、2階床F2を挟んで2つの布設具20が隣り合い、2階の第2グループG2と3階の第3グループG3とでは、3階床F3を挟んで2つの布設具20が隣り合っている。そして、配線・配管材布設経路Kは、第1〜第3グループG1〜G3の布設具20によって形成されている。すなわち、配線・配管材布設経路Kは、3つの布設具20を繋いで形成されている。
そして、配線・配管材布設経路Kを構成する各布設具20に沿ってケーブルPが布設されるとともに、各布設具20の配線・配管材支持部31にケーブルPが縛り付けられている。この縛り付けにより、ケーブルPが配線・配管材支持部31に支持されている。
なお、図10に示すように、高さ方向に隣り合う第1グループG1と第2グループG2の布設具20で挟まれた床である2階床F2、及び高さ方向に隣り合う第2グループG2と第3グループG3の布設具20で挟まれた床である3階床F3には、配線・配管材補助支持部材81が設置されている。配線・配管材補助支持部材81は、貫通孔11を長手方向に横切る状態に設置されている。配線・配管材補助支持部材81は、細長い棒状である。配線・配管材補助支持部材81の長手方向への寸法は、貫通孔11の長手方向への寸法より長い。配線・配管材補助支持部材81は長手方向の両端部に挿通孔81aを2つずつ備える。配線・配管材補助支持部材81は、貫通孔形成部材50に設置された一対の架設部材60に架設される。
配線・配管材補助支持部材81は、各架設部材60の第2架設片62の第2布設具用固定孔62aと、配線・配管材補助支持部材81の挿通孔81aに挿通されたボルト82にナット83を螺合することで一対の架設部材60に架設されている。配線・配管材補助支持部材81を架設部材60に取り付けるための第2布設具用固定孔62aは、3つの第2布設具用固定孔62aのうち、中央以外の第2布設具用固定孔62aが使用される。
そして、2階床F2と3階床F3を貫通するケーブルPは、配線・配管材補助支持部材81に縛り付けられ、配線・配管材補助支持部材81に支持されている。なお、配線・配管材補助支持部材81は、貫通孔11の短手方向において配線・配管材支持部31とケーブルPを挟むように、架設部材60に架設されている。
また、図1に示すように、各階の貫通孔形成部材50の内面、すなわち、貫通孔11の内面と、ケーブルPの外周面との間には熱膨張性耐火材80が配置されている。熱膨張性耐火材80は、ブロック状(より詳しくは、直方体状)に形成されている。熱膨張性耐火材80は、難燃性である。熱膨張性耐火材80は、120℃以上の熱を受けると体積が加熱前の3倍以上に膨張する。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1−1)3階建ての建築物の配線・配管材布設経路Kは、3つの布設具20によって形成されているが、各階(1グループ)での布設経路は1つの布設具20によって形成されている。このため、布設具20は、各階毎に張設されており、3階に亘って延びる配線・配管材布設経路Kを1つの布設具で形成する場合と比べると、1つ1つの布設具20のワイヤ21を短くできる。このため、例えば、地震等の振動により、揺れが生じた場合に、ワイヤ21の揺れを小さく抑えることができ、ワイヤ21が貫通孔形成部材50の内面に接触することを抑制できる。
(1−2)貫通孔形成部材50によって形成される貫通孔11は長方形である。例えば、貫通孔11の長手方向への寸法を直径とする丸孔を貫通孔とした場合と比べると、貫通孔11の開口面積を小さくし、各床F1〜F4の強度低下を抑えることができる。
(1−3)一対の架設部材60は、貫通孔形成部材50の上方に配置され、架設部材60は貫通孔11の一部を塞ぐ状態に設置されている。そして、架設部材60において、貫通孔11と重なる位置に連結ボルト71、U字金具74及び固定螺子75からなるワイヤ連結部が設置されている。そして、ワイヤ連結部に布設具20の第1連結部22を連結することで、各床F1〜F4を厚さ方向に見たとき、2本のワイヤ21を貫通孔11の長手方向両端より内側に位置させることができる。その結果、2本のワイヤ21の上端側が貫通孔11を貫通しても、それら2本のワイヤ21を貫通孔11の長手方向両端から離間させ、地震等の振動が発生しても、ワイヤ21を貫通孔11の長手方向両端の内面に擦れることを抑止できる。
(1−4)布設具20は第2連結部23側に余剰部21aを備える。余剰部21aを折り返し、下側の布設具20のワイヤ21に一体化し、さらに、余剰部21aを他の金属部品に導通させることで、2つの布設具20を同時にアースすることができる。
(1−5)2階床F2と3階床F3には配線・配管材補助支持部材81が設置される。配線・配管材補助支持部材81は、貫通孔11を通過する直前のケーブルPを支持する。貫通孔11は、2階床F2又は3階床F3挟む布設具20同士の間に位置しており、貫通孔11を跨いで高さ方向に隣り合う布設具20の配線・配管材支持部31同士の間に距離ができる。しかし、配線・配管材補助支持部材81を設置することで、高さ方向に隣り合う配線・配管材支持部31同士の間にケーブルPを支持する箇所を追加でき、ケーブルPを安定した状態に支持できる。
(1−6)貫通孔形成部材50は、外側面から突出する掛止片54を備える。また、貫通孔形成部材50に台座55が固定された状態において、台座55の第1取付片56は、貫通孔形成部材50の外側面から突出する。そして、掛止片54及び第1取付片56は、各床F1〜F4に埋設される。掛止片54及び第1取付片56が床内で掛止するため、貫通孔形成部材50が各床F1〜F4から抜け出ることを抑止できる。特に、ターンバックル73によってワイヤ21に張力を付与した際、貫通孔形成部材50が各床F1〜F4から抜け出ることを抑止し、張力を効率良く付与できる。
(1−7)各貫通孔11の内面とケーブルPの外周面との間には熱膨張性耐火材80が充填されている。このため、万一、建築物に火災が発生した場合、熱膨張性耐火材80が膨張し、貫通孔11を通過した煙、炎等が上の階に移ることを抑止できる。
(1−8)布設具20は、ターンバックル73を備える。このため、ターンバックル73を回転させ、締めることで、ワイヤ21に張力を付与して、ワイヤ21の弛みを抑制できる。その結果、地震等の振動によるワイヤ21の揺れを小さく抑えることができる。
(1−9)3階建ての建築物の配線・配管材布設経路Kは、3つの布設具20によって形成されているが、各階(1グループ)での布設経路は1つの布設具20によって形成されている。よって、3階に亘って延びる配線・配管材布設経路Kを1つの布設具で形成する場合と比べると、1つの布設具20を軽くし、持ち運びが楽になる。また、各布設具20を吊り下げる部位(ワイヤ連結部及び架設部材60)の負担を軽減でき、布設具20が揺れた際の負荷も軽減できる。
(1−10)布設具20は、2本のワイヤ21と、2本のワイヤ21に架け渡された配線・配管材支持部31とからなる梯子状である。2本のワイヤ21により、配線・配管材支持部31を安定した状態に支持でき、その配線・配管材支持部31により、ケーブルPを安定した状態に支持できる。
(1−11)架設部材60は、第1架設片61及び第2架設片62を備え、布設具20の第1連結部22は、その上にある床に設置された架設部材60の第1架設片61に連結され、第2連結部23は、下にある床に設置された架設部材60の第2架設片62に連結される。したがって、1つの架設部材60により、その架設部材60を挟む布設具20の張設を可能とし、各布設具20の設置のための部品を減らすことができる。
(第2の実施形態)
次に、配線・配管材の布設構造及び配線・配管材布設具の設置構造を具体化した第2の実施形態を図11〜図15にしたがって説明する。なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
図11に示すように、建築物は、4階建てである。建築物は、1階床F1、2階床F2、3階床F3、4階床F4及び、5階床F5を有する。各床F1〜F5には、貫通孔形成部材50によって貫通孔11が形成されている。
建築物において、高さ方向に連続する1階と2階を1つのグループである第1グループG1とし、高さ方向に連続する3階と4階を1つのグループである第2グループG2として、建築物の複数階(4階)を複数(2つ)のグループに分ける。第1グループG1は、2階床F2を跨ぐグループであり、第2グループG2は、4階床F4を跨ぐグループである。建築物には、第1グループG1に1つの布設具20が張設され、第2グループG2に1つの布設具20が張設されている。なお、第2の実施形態の布設具20は、配線・配管材支持部31を15本備える。また、第2の実施形態の配線・配管材布設具20は、ワイヤ21の並び方向への間隔が第1の実施形態に比べて広い。
第1グループG1の中で最上階となる2階の天井となる3階床F3と、最下階となる1階の床となる1階床F1との間に、1つの布設具20が張設されている。第1グループG1に張設された布設具20は、第1グループG1の中間に位置する2階床F2の貫通孔11を貫通している。すなわち、第1グループG1に張設された布設具20は、第1グループG1の高さ方向両端の間に位置する2階床F2の貫通孔11を貫通している。
第2グループG2の中で最上階となる4階の天井となる5階床F5と、最下階となる3階の床となる3階床F3との間に、1つの布設具20が張設されている。第2グループG2に張設された布設具20は、第2グループG2の中間に位置する4階床F4の貫通孔11を貫通している。すなわち、第2グループG2に張設された布設具20は、第2グループG2の高さ方向両端の間に位置する4階床F4の貫通孔11を貫通している。
また、高さ方向に隣接する第1グループG1と第2グループG2の間には、3階床F3が介在する。そして、配線・配管材布設経路Kは、2つの布設具20によって形成されるとともに、高さ方向に隣り合う2つの布設具20の間に位置する3階床F3を通過している。
第1グループG1の布設具20について、第1連結部22は、3階床F3に設置された架設部材60の第1架設片61に連結され、第2連結部23は、1階床F1に設置された架設部材60の第2架設片62に、ターンバックル73を介して連結されている。第2グループG2の布設具20について、第1連結部22は、5階床F5に設置された架設部材60の第1架設片61に連結され、第2連結部23は、3階床F3に設置された架設部材60の第2架設片62に、ターンバックル73を介して連結されている。
第1グループG1の布設具20について、ワイヤ中間部Cにおいて、2階床F2を貫通する部分は、2階床F2に設置された架設部材60の連結片63に固定され、第2グループG2の布設具20について、ワイヤ中間部Cにおいて、4階床F4を貫通する部分は、4階床F4に設置された架設部材60の連結片63に固定されている。
図12(a)又は図14に示すように、第2の実施形態において、架設部材60は、台座55の取付孔57aのうち、最も外側に位置する取付孔57aを使用して台座55に取り付けられており、対向する架設部材60の連結片63間同士の寸法が、第1の実施形態より長くなっている。このように、布設具20において、ワイヤ21の並び方向への間隔や、配線・配管材支持部31の本数は適宜変更してもよい。
図12(a)、図12(b)又は図13に示すように、布設具20のワイヤ21において、2階床F2又は4階床F4を貫通する直前の部位は、ワイヤ取付用U字ボルト65によって各床F2,F4に設置された架設部材60に保持されている。
ワイヤ取付用U字ボルト65は、各架設部材60の連結片63のワイヤ用固定孔63aに挿入され、ワイヤ用固定孔63aを貫通したワイヤ取付用U字ボルト65の雄ねじにワッシャ66aを介してナット66が螺合されている。その結果、貫通孔11の長手方向両端より内側に位置した連結片63にワイヤ取付用U字ボルト65が一体化されている。よって、ワイヤ取付用U字ボルト65は、架設部材60により、貫通孔11の長手方向両端より内側に突出した位置に配置されている。その結果、各ワイヤ中間部Cは、貫通孔11の長手方向両端よりも内側、及び貫通孔11の短手方向両端よりも内側に突出した位置に保持されている。
図14に示すように、配線・配管材布設経路Kに布設されたケーブルPは、各布設具20の配線・配管材支持部31に支持されている。なお、図15に示すように、第1グループG1と第2グループG2で挟まれた3階床F3、及び布設具20が貫通する2階床F2及び4階床F4に埋設された貫通孔形成部材50には、配線・配管材補助支持部材81が取り付けられている。そして、配線・配管材補助支持部材81にケーブルPが支持されている。
上記第2の実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(2−1)2つの階を跨ぐ第1グループG1及び第2グループG2では、布設具20は、2つの階に跨る1つの床の貫通孔11を通過している。そして、各布設具20の第1連結部22は、第1及び第2グループG1,G2の最上階に固定され、第2連結部23は第1及び第2グループG1,G2の最下階に固定される。したがって、4階建ての建築物を高さ方向に貫通する配線・配管材布設経路Kは2つの布設具20によって形成されている。このため、布設具20は、各グループG1,G2毎に張設されており、4階を貫通する配線・配管材布設経路K全体を1つの布設具で形成する場合と比べると、1つ1つの布設具20のワイヤ21を短くできる。このため、例えば、地震等の振動により、揺れが生じた場合に、ワイヤ21の揺れを小さく抑えることができ、ワイヤ21が貫通孔形成部材50の内面に接触することを抑制できる。
(2−2)各床F1〜F5において、貫通孔11は貫通孔形成部材50の内側に形成され、貫通孔形成部材50で囲まれた貫通孔11の形状は長方形である。そして、貫通孔11の長手方向への寸法は、布設具20における配線・配管材支持部31の長手方向への寸法より長く設定されている。このため、布設具20を、階を跨いで張設する際に、2階床F2又は4階床F4の貫通孔11に布設具20を通過させることができ、配線・配管材支持部31をワイヤ21から取り外す必要がなく、張設作業を容易に行うことができる。
(第3の実施形態)
次に、配線・配管材の布設構造及び配線・配管材布設具の設置構造を具体化した第3の実施形態を図16にしたがって説明する。なお、第3の実施形態において、第1の実施形態と同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。
図16に示すように、建築物は、3階建てである。建築物は、1階床F1、2階床F2、3階床F3、及び4階床F4を有する。各床F1〜F4には、貫通孔形成部材50によって貫通孔11が形成されている。
建築物において、2階と3階を1つのグループとした第1グループG1とし、1階のみを1つのグループとした第2グループG2とする。第1グループG1は、3階床F3を跨ぐグループであり、第2グループG2は、階を跨がないグループである。建築物には、第1グループG1と第2グループG2が混在し、第1グループG1と第2グループG2は、高さ方向に隣り合っている。第1グループG1に1つの布設具20が張設され、第1グループG1に張設された布設具20は、配線・配管材支持部31を15本備える。一方、第2グループG2にも1つの布設具20が張設され、第2グループG2に張設された布設具20は、配線・配管材支持部31を7本備える。
第1グループG1において、最上階となる3階の天井となる4階床F4と、最下階となる2階の床となる2階床F2との間に、1つの布設具20が張設されている。第1グループG1に張設された布設具20は、第1グループG1に位置する3階床F3を貫通している。第2グループG2において、1階の天井となる2階床F2と、1階の床となる1階床F1との間に1つの布設具20が張設されている。
第1グループG1の布設具20について、第1連結部22は、4階床F4に設置された架設部材60の第1架設片61に連結され、第2連結部23は、2階床F2に設置された架設部材60の第2架設片62に、ターンバックル73を介して連結されている。
第2グループG2の布設具20について、第1連結部22は、2階床F2に設置された架設部材60の第1架設片61に連結され、第2連結部23は、1階床F1に設置された架設部材60の第2架設片62にターンバックル73を介して連結されている。
高さ方向に隣接する第1グループG1と第2グループG2の間には、2階床F2が介在し、2階床F2は、第1グループG1の布設具20と、第2グループG2の布設具20とに挟まれている。そして、配線・配管材布設経路Kは、2つの布設具20によって形成されるとともに、高さ方向に隣り合う2つの布設具20の間に位置する2階床F2を通過している。また、配線・配管材布設経路Kは、1階床F1、2階床F2、3階床F3、及び4階床F4を貫通している。なお、第1グループG1と第2グループG2で挟まれた2階床F2に埋設された貫通孔形成部材50には、配線・配管材補助支持部材81が取り付けられている。そして、配線・配管材補助支持部材81にケーブルPが支持されている。
上記第3の実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(3−1)第1グループG1では、布設具20は、2つの階に跨る1つの床の貫通孔11を通過している。第2グループG2では、布設具20は、1つの階に存在し、床の貫通孔11は通過していない。3階建ての建築物を高さ方向に貫通する布設経路は2つの布設具20によって形成され、2つの階に跨る第1グループG1、及び1つの階のみに存在する第2グループG2での布設経路は、それぞれ1つの布設具20によって形成されている。このため、布設具20は、各グループ毎に張設されており、3階を貫通する布設経路全体を1つの布設具で形成する場合と比べると、1つ1つの布設具20を短くできる。このため、例えば、地震等の振動により、揺れが生じた場合に、ワイヤ21の揺れを小さく抑えることができ、ワイヤ21が貫通孔形成部材50の内面に接触することを抑制できる。
なお、各実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図17に示すように、建築物が6階建ての場合、建築物は、1階床F1、2階床F2、3階床F3、4階床F4及び、5階床F5、6階床F6、及び7階床F7を有する。各床F1〜F7には、貫通孔形成部材50によって貫通孔11が形成されている。
建築物において、1階のみを1つのグループである第1グループG1とし、2階と3階を1つのグループである第2グループG2とし、4階〜6階を1つのグループである第3グループG3とする。第1グループG1は、階を跨がないグループである。第2グループG2は、2つの階を跨ぐグループであり、第3グループG3は、3つの階を跨ぐグループである。建築物には、第1グループG1、第2グループG2、及び第3グループG3それぞれに1つの布設具20が張設されている。
第1グループG1において、1階の天井となる2階床F2と、1階の床となる1階床F1との間に1つの布設具20が張設されている。第2グループG2において、3階の天井となる4階床F4と、2階の床となる2階床F2との間に1つの布設具20が張設されている。第3グループG3において、最上階となる6階の天井となる7階床F7と、最下階となる4階の床となる4階床F4との間に、1つの布設具20が張設されている。
第1グループG1の布設具20について、第1連結部22は、2階床F2に設置された架設部材60の第1架設片61に連結され、第2連結部23は、1階床F1に設置された架設部材60の第2架設片62に、ターンバックル73を介して連結されている。
第2グループG2の布設具20について、第1連結部22は、4階床F4に設置された架設部材60の第1架設片61に連結され、第2連結部23は、2階床F2に設置された架設部材60の第2架設片62に、ターンバックル73を介して連結されている。
第3グループG3の布設具20について、第1連結部22は、7階床F7に設置された架設部材60の第1架設片61に連結され、第2連結部23は、4階床F4に設置された架設部材60の第2架設片62に、ターンバックル73を介して連結されている。
高さ方向に隣接する第1グループG1と第2グループG2の間には、2階床F2が介在し、2階床F2は、第1グループG1の布設具20と、第2グループG2の布設具20とに挟まれている。また、高さ方向に隣接する第2グループG2と第3グループG3の間には、4階床F4が介在し、4階床F4は、第2グループG2の布設具20と、第3グループG3の布設具20とに挟まれている。
そして、配線・配管材布設経路Kは、3つの布設具20によって形成されるとともに、高さ方向に隣り合う3つの布設具20の間に位置する2階床F2及び4階床F4を通過している。また、高さ方向に隣り合うグループ同士は、布設具20が跨ぐ階の数が異なっている。第1グループG1の布設具20が跨ぐ階数はゼロであり、第1グループG1に隣り合う第2グループG2の布設具20が跨ぐ階数は1である。また、高さ方向に第2グループG2に隣り合う第3グループG3が跨ぐ階数は2である。
このように構成した場合、建築物の最下階から最上階に向けて布設具20の跨ぐ階数が1つずつ増えている。そして、ケーブルPの本数は、最下階が最も多く、階数が減るたびに本数が減っていく。このため、下の階の布設具20ほど、支持するケーブルPの本数が多い。しかし、下の階の布設具20ほど、布設具20の長さを短くすることで、振動等によって発生する揺れを小さく抑えることができ、ワイヤ21が貫通孔形成部材50の内面に接触することを抑制できる。
○ 第1の実施形態において、建築物の高さ方向全体に亘って配線・配管材布設経路Kを形成したが、配線・配管材布設経路Kは、建築物の高さ方向全体ではなく、高さ方向の一部だけであってもよい。例えば、配線・配管材布設経路Kを1階と2階に亘って延びるようにし、3階には配線・配管材布設経路Kが無くてもよい。具体的には、高さ方向に隣り合う1階の第1グループG1と2階の第2グループG2に布設具20が張設され、それら布設具20によって配線・配管材布設経路Kが形成される。
○ 第1の実施形態において、建築物は2階建てであってもよいし、4階建て以上であってもよい。
○ 第2の実施形態において、建築物の高さ方向全体に亘って配線・配管材布設経路Kを形成したが、配線・配管材布設経路Kは、建築物の高さ方向全体ではなく、高さ方向の一部だけであってもよい。例えば、第2の実施形態において、建築物が5階建ての場合、5階に布設具20を張設せず、配線・配管材布設経路Kを1階〜4階に亘って延びるようにし、5階には配線・配管材布設経路Kが無くてもよい。
○ 第2の実施形態において、建築物は5階建て以上であってもよい。この場合、1つのグループで跨ぐ階の数は適宜設定してもよい。
○ 高さ方向に複数のグループが設定される場合、複数のグループ同士において、跨ぐ階の数を同じにしてもよいし、異ならせてもよい。
○ 布設具20をアースする場合、第1の実施形態のように、余剰部21aを下の布設具20のワイヤ21に導通させなくてもよく、各布設具20毎に余剰部21aを金属部品に導通させてもよい。
○ 布設具20は、第1連結部22がワイヤ21の下端部となり、第2連結部23がワイヤ21の上端部となる状態で張設されてもよい。この場合、床を挟んだ2つの布設具20のうち、下方の布設具20を一方の布設具20Aとし、上方の布設具20を他方の布設具20Bとする。そして、下方にある一方の布設具20Aの余剰部21aを、ターンバックル73に結束部材91で連結するとともに、貫通孔11を貫通させて、上方にある他方の布設具20Bのワイヤ21に電気的に接続してもよい。
○ 各実施形態において、配線・配管材補助支持部材81は無くてもよい。
○ 架設部材60を支持するための台座55は、貫通孔形成部材50に溶接されていたが、台座55は貫通孔形成部材50に溶接されていなくてもよい。例えば、台座55の第1取付片56を床に載せ、その第1取付片56の孔56aに挿通したアンカーボルトによって台座55を床に直接固定してもよい。すなわち、台座55における第1取付片56の孔56aを、台座55を床に固定するために使用してもよい。
○ 台座55は、第2取付片57の上面が、貫通孔形成部材50におけるフランジ53の上面より低くなるように貫通孔形成部材50に接合されたが、これに限らない。台座55は、第2取付片57の上面が、貫通孔形成部材50の上端(フランジ53の上面)より高くなるように、又は面一となるように接合されていてもよい。このように構成しても、台座55に架設部材60を取り付けることで、架設部材60を貫通孔形成部材50の上方に配置できる。
○ 布設具20において、ワイヤ21の長手方向に取り付けられた配線・配管材支持部31の間隔は等間隔でなくてもよい。
○ 布設具20において、配線・配管材支持部31はワイヤ21に一体化され、取り外しできなくてもよい。
○ 布設具20は、1本のワイヤ21だけを備える構成であってもよい。
○ 貫通孔形成部材50は、丸孔状の貫通孔11を形成する円筒状でもよいし、正方形状の貫通孔11を形成する四角筒状でもよい。
○ 貫通孔11は、貫通孔形成部材50を使用せず、床に直接穿設されていてもよい。
○ 布設具20のワイヤ中間部Cは、ワイヤ取付用U字ボルト65によって連結片63に固定されていなくてもよい。
○ 階を跨ぐグループに設置される布設具20において、床の貫通孔11に配線・配管材支持部31が位置した場合は、その配線・配管材支持部31をワイヤ21から取り外す。そして、2本のワイヤ21において、配線・配管材支持部31を取り外すことで露出した位置決め部材28の長手方向両側をワイヤ取付用U字ボルト65で挟むようにして、ワイヤ取付用U字ボルト65を連結片63に固定してもよい。若しくは、ワイヤ21は、架設部材60に固定しなくてもよい。
○ 架設部材60に第1連結部22を連結するためのワイヤ連結部において、連結ボルト71でなくてもよく、例えば、フックであってもよい。
○ 配線・配管材補助支持部材81は配線・配管材支持部31とケーブルPを挟むように架設部材60に架設されたが、これに限らない。ケーブルPにおいて、配線・配管材支持部31によって支持される面を側面とすると、配線・配管材補助支持部材81は、ケーブルPの側面を支持するように架設部材60に架設されている。
○ 配線・配管材布設経路KにケーブルPを布設したが、配管材としての電線管や流体管を布設してもよいし、ケーブルPと電線管や流体管の両方を配線・配管材布設経路Kに布設してもよい。
○ 建築物の床又は壁は、コンクリート製でなく、木材製であってもよい。
F1〜F7…床、G1〜G3…グループ、K…配線・配管材布設経路、11…貫通孔、20…配線・配管材布設具、21…ワイヤ、21a…余剰部、31…配線・配管材支持部、50…貫通孔形成部材、60…架設部材、71…ワイヤ連結部としての連結ボルト、73…連結部材としてのターンバックル、74…ワイヤ連結部としてのU字金具、75…ワイヤ連結部としての固定螺子、80…熱膨張性耐火材、81…配線・配管材補助支持部材。

Claims (12)

  1. 複数階ある建築物の少なくとも1つの床の貫通孔を貫通し、かつ前記建築物の高さ方向に延びた配線・配管材布設経路を、配線・配管材布設具で形成した配線・配管材の布設構造であって、
    前記配線・配管材布設具は、各階において前記高さ方向に張設されたワイヤと、該ワイヤの長手方向に間隔を開けて取り付けられた複数の配線・配管材支持部と、を備え、
    1つの階を1つのグループとして、前記配線・配管材布設具は1つのグループに1つずつ設置され、
    前記配線・配管材布設経路は、前記高さ方向に隣り合う前記グループに設置された前記配線・配管材布設具によって構成され、かつ前記高さ方向に隣り合う前記配線・配管材布設具で挟まれた前記床の前記貫通孔を貫通しており、
    前記配線・配管材布設経路に布設された配線・配管材が、前記配線・配管材布設具の前記配線・配管材支持部に支持されていることを特徴とする配線・配管材の布設構造。
  2. 複数階ある建築物の複数の床の貫通孔を貫通し、かつ前記建築物の高さ方向に延びた配線・配管材布設経路を、配線・配管材布設具で形成した配線・配管材の布設構造であって、
    前記配線・配管材布設具は、前記高さ方向に張設されたワイヤと、該ワイヤの長手方向に間隔を開けて取り付けられた複数の配線・配管材支持部と、を備え、
    複数の階のうち、前記高さ方向に連続する複数の階を1つのグループとして、前記建築物の複数階を複数のグループに分け、前記配線・配管材布設具は1つのグループに1つずつ設置され、
    前記配線・配管材布設経路は、前記高さ方向に隣り合う前記グループに設置された前記配線・配管材布設具によって構成され、かつ前記高さ方向に隣り合う前記配線・配管材布設具で挟まれた前記床の前記貫通孔を貫通しており、
    前記配線・配管材布設経路に布設された配線・配管材が、前記配線・配管材布設具の前記配線・配管材支持部に支持されていることを特徴とする配線・配管材の布設構造。
  3. 複数階ある建築物の複数の床の貫通孔を貫通し、かつ前記建築物の高さ方向に延びた配線・配管材布設経路を、配線・配管材布設具で形成した配線・配管材の布設構造であって、
    前記配線・配管材布設具は、前記高さ方向に張設されたワイヤと、該ワイヤの長手方向に間隔を開けて取り付けられた複数の配線・配管材支持部と、を備え、
    前記建築物には、複数の階のうちの1つの階のみを1つのグループとしたグループと、前記高さ方向に連続する複数の階を1つのグループとするグループとが混在し、前記配線・配管材布設具は1つの階のみを1つのグループとしたグループ、及び複数の階を1つのグループとしたグループそれぞれに1つずつ設置され、
    前記配線・配管材布設経路は、前記高さ方向に隣り合う前記グループに設置された前記配線・配管材布設具によって構成され、かつ前記高さ方向に隣り合う前記配線・配管材布設具で挟まれた前記床の前記貫通孔を貫通しており、
    前記配線・配管材布設経路に布設された配線・配管材が、前記配線・配管材布設具の前記配線・配管材支持部に支持されていることを特徴とする配線・配管材の布設構造。
  4. 前記配線・配管材布設具は、前記ワイヤを2本備えるとともに、前記配線・配管材支持部は2本の前記ワイヤに架け渡された状態で前記ワイヤに取り付けられ、
    前記高さ方向に連続する複数の階を1つのグループとした前記グループに設置された前記配線・配管材布設具が貫通する前記貫通孔は、前記床に埋設された枠状の貫通孔形成部材の内側に形成され、かつ前記床の厚み方向に見て長方形状であり、前記貫通孔の長手方向への寸法は、前記2本のワイヤの並び方向への前記配線・配管材布設具の寸法より大きい請求項2又は請求項3に記載の配線・配管材の布設構造。
  5. 前記貫通孔は、前記床に埋設された枠状の貫通孔形成部材の内側に形成されるとともに、前記貫通孔形成部材の上端部は前記床の上面より上に位置しており、
    前記貫通孔形成部材の上端より上方には、前記貫通孔の一部を塞ぐ状態に架設部材が配置され、
    前記架設部材は、前記床を厚さ方向に見て前記貫通孔と重なる位置に前記ワイヤの上端を連結するためのワイヤ連結部を備え、該ワイヤ連結部に前記ワイヤの上端が連結されている請求項1〜請求項4のうちいずれか一項に記載の配線・配管材の布設構造。
  6. 前記貫通孔を貫通して布設された前記配線・配管材と、前記貫通孔の内面との間に熱膨張性耐火材が配置されている請求項1〜請求項5のうちいずれか一項に記載の配線・配管材の布設構造。
  7. 前記高さ方向に隣り合う前記グループに設置された前記配線・配管材布設具で挟まれた前記床には、前記貫通孔を横切る状態に配線・配管材補助支持部材が設置され、該配線・配管材補助支持部材に前記配線・配管材が支持されている請求項1〜請求項6のうちいずれか一項に記載の配線・配管材の布設構造。
  8. 建築物の床の貫通孔を貫通し、かつ前記建築物の高さ方向に延びた配線・配管材布設経路を形成する配線・配管材布設具を設置するための配線・配管材布設具の設置構造であって、
    前記配線・配管材布設具は、長手方向に張設されたワイヤと、該ワイヤの長手方向に間隔を開けて取り付けられた複数の配線・配管材支持部と、を備え、
    1つの前記床の前記貫通孔に対して2つの前記配線・配管材布設具が、前記床を挟む状態に張設され、
    各配線・配管材布設具が前記貫通孔を介して連続する前記配線・配管材布設経路を構成していることを特徴とする配線・配管材布設具の設置構造。
  9. 前記床を挟んだ2つの配線・配管材布設具の少なくとも1つは、複数の階を跨いで張設され、かつ高さ方向両端の前記床の間に位置する床の貫通孔を貫通している請求項8に記載の配線・配管材布設具の設置構造。
  10. 前記床を挟んだ2つの配線・配管材布設具のうちの一方は、前記ワイヤの長手方向の両端部のうち、他方の配線・配管材布設具寄りの端部が、一方の配線・配管材布設具を前記床に連結するための連結部材に固定されるとともに、該連結部材への固定箇所よりも先端側の余剰部が前記貫通孔を貫通して、他方の配線・配管材布設具のワイヤと電気的に接続されている請求項8又は請求項9に記載の配線・配管材布設具の設置構造。
  11. 前記床には、前記貫通孔を横切る状態に架設部材が設置され、前記床を挟んだ2つの配線・配管材布設具の前記ワイヤの長手方向の一端部は、前記架設部材に設けられたワイヤ連結部に連結されている請求項8〜請求項10のうちいずれか一項に記載の配線・配管材布設具の設置構造。
  12. 前記配線・配管材布設具は、前記ワイヤを2本備えるとともに、前記配線・配管材支持部は2本の前記ワイヤに架け渡された状態で前記ワイヤに取り付けられている請求項8〜請求項11のうちいずれか一項に記載の配線・配管材布設具の設置構造。
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