JP6863883B2 - 配線・配管材布設具の布設構造、及びワイヤ保持装置 - Google Patents

配線・配管材布設具の布設構造、及びワイヤ保持装置 Download PDF

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Description

本発明は、配線・配管材布設具の布設構造、及びワイヤ保持装置に関する。
建築物において、例えば、証明設備や動力設備への電力供給のために複数本のケーブル(配線)が使用されている。これらケーブルや、ケーブルが挿通された電線管(配管材)を建築物に布設する場合には、配線・配管材を支持させるための配線・配管材布設具が使用されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に開示のワイヤ式ケーブルラックは、1組の略平行なワイヤに複数の横架材を取り付けて構成されている。また、ワイヤ式ケーブルラックは、ターンバックルによってワイヤの長手方向の両端側から引っ張られ、各ワイヤに張力が付与されている。また、ワイヤが湾曲する状態でワイヤ式ケーブルラックが布設された場合、ワイヤの湾曲部は、ターンバックルによって支持部に向けて引っ張られている。
特開昭61−236314号公報
ところで、配線・配管材の布設場所に形鋼材が横断していると、その配線・配管材を支持するワイヤ式ケーブルラックのワイヤは形鋼材に交差する状態になり、ワイヤと形鋼材との交差箇所では、形鋼材に沿ってワイヤが曲げられた状態となることがある。ワイヤの曲げ部において、例えば、特許文献1のように、ターンバックルの一端を支持部に固定し、他端を曲げ部に固定してターンバックルによってワイヤを引っ張ることが考えられる。しかし、ターンバックルによる引っ張りでは、ワイヤに揺れが生じたとき、ターンバックルも揺れ、交差箇所でワイヤが揺れてしまう虞がある。
本発明の目的は、交差箇所でのワイヤの揺れを抑制できる配線・配管材布設具の布設構造、及びワイヤ保持装置を提供することにある。
上記問題点を解決するための配線・配管材布設具の布設構造は、一対のワイヤと、該一対のワイヤの長手方向に間隔をあけて前記一対のワイヤに架設され、かつ配線・配管材が固定される複数の小桁部材と、を有し、前記ワイヤの長手方向に張力が付与された状態で布設された配線・配管材布設具の設置構造であって、前記配線・配管材布設具の布設場所には、前記一対のワイヤの長手方向と交差する方向に長手が延びる形鋼材が設置されているとともに、該形鋼材と前記配線・配管材布設具との交差箇所が存在し、前記交差箇所において、前記形鋼材のうち、該形鋼材の長手方向に延び、かつ前記配線・配管材布設具に向けて突出した板部の突出端部、又は前記形鋼材の有する2面がなす形鋼材角部には、前記配線・配管材を固定可能な補助部材が設置されるとともに、該補助部材によって前記一対のワイヤが前記形鋼材に保持されていることを要旨とする。
また、配線・配管材布設具の布設構造について、前記補助部材は、前記突出端部又は前記形鋼材角部から離間しているとともに、前記突出端部又は前記形鋼材角部と、前記補助部材と、の間には、前記形鋼材の長手方向に沿った2箇所にワイヤ挿通空間が形成され、前記ワイヤ挿通空間それぞれに前記ワイヤが1本ずつ挿通されている。
また、配線・配管材布設具の布設構造について、前記補助部材は、前記突出端部又は前記形鋼材角部に取着された一対の取着部材を介して前記形鋼材に設置されることで前記突出端部又は前記形鋼材角部から離間しているとともに、前記ワイヤ挿通空間は、各取着部材と、前記突出端部又は前記形鋼材角部と、の間に区画され、前記取着部材は、前記形鋼材の長手方向に沿った前記ワイヤ挿通空間での前記ワイヤの移動を規制すべく、前記形鋼材の長手方向に沿って各ワイヤの両側に配置された区画壁を備えていてもよい。
上記問題点を解決するためのワイヤ保持装置は、一対のワイヤと、該一対のワイヤの長手方向に間隔をあけて前記一対のワイヤに架設され、かつ配線・配管材が固定される複数の小桁部材と、を有し、前記ワイヤの長手方向に張力が付与された状態で布設された配線・配管材布設具によって形成された布設経路に前記配線・配管材が布設されており、前記配線・配管材布設具の布設場所には、前記一対のワイヤの長手方向に交差する方向に長手が延びる形鋼材が設置され、該形鋼材と前記配線・配管材布設具との交差箇所において前記形鋼材に前記一対のワイヤを保持するワイヤ保持装置であって、前記形鋼材に取着され、前記ワイヤの長手方向への移動を許容するワイヤ挿通空間を前記形鋼材とともに区画する区画壁を備える取着部材と、前記取着部材を前記形鋼材に固定するための固定部材と、2つの前記取着部材を、前記ワイヤ挿通空間が前記一対のワイヤのピッチで配置されるように、2つの前記取着部材に取り付けられる間隔形成部材と、を有することを要旨とする。
本発明によれば、交差箇所でのワイヤの揺れを抑制できる。
実施形態の配線・配管材の布設構造を示す斜視図。 ワイヤ保持装置を示す部分斜視図。 ワイヤ保持装置を示す部分斜視図。 取着部材を示す斜視図。 実施形態の配線・配管材の布設構造を示す側断面図。 配線・配管材布設具及び配線・配管材を吊下げた状態を示す側面図。 (a)は配線・配管材布設具を形鋼材に位置決めした状態を示す側面図、(b)は配線・配管材布設具に配線・配管材を支持させた状態を示す側面図。
以下、配線・配管材布設具の布設構造、及びワイヤ保持装置を具体化した一実施形態を図1〜図7にしたがって説明する。
配線・配管材の布設構造が設けられる建築物の空間は、図1に示すように、天井Tと床Fと壁Wで区画されている。建築物には、壁Wに沿って左右方向に長手が延びる形鋼材10が設置されている。形鋼材10は、形鋼材10の長手方向に直交した断面視がI型のI形鋼である。形鋼材10は、長尺状をなし、上下に対向する一対の板部11と、一対の板部11の短手方向の中央部同士を連結する連結部12とを有する。板部11の短手方向両端部は、それぞれ連結部12から突出しており、板部11の短手方向両端部を突出端部11aとする。
建築物において、天井Tと床Fとの間に配線・配管材布設具20が張設されている。本実施形態では、天井Tと床Fと壁Wで仕切られた空間が、配線・配管材布設具20の布設場所である。なお、以下の説明では、配線・配管材布設具20を単に布設具20と記載する。布設具20の長手は、建築物の高さ方向に延びている。布設具20は、配線・配管材Pの布設経路Kを形成する。なお、配線・配管材Pとは、建築物内に配設される配線(制御用ケーブル、同軸ケーブル、光ケーブル等)及び配管材(合成樹脂製可撓電線管、鋼製電線管等)の総称のことである。
次に、布設具20について説明する。
布設具20は梯子状である。布設具20は、2本のワイヤ21と、2本のワイヤ21に架設された複数の小桁部材24とを備える。小桁部材24は、ワイヤ21の長手方向に間隔をあけてワイヤ21に取り付けられている。なお、小桁部材24の取付間隔は、ワイヤ21の長手方向に等間隔おきでもよいし、等間隔おきでなくてもよい。小桁部材24は、棒状である。小桁部材24の長手方向への寸法は、一対のワイヤ21のピッチより長い。
ワイヤ21は、金属製であり、可撓性を有する。布設具20は、各ワイヤ21の一端部(上端部)に第1連結部22を備える。布設具20は、各ワイヤ21の長手方向の他端部(下端部)に第2連結部23を備える。第1連結部22及び第2連結部23は、リング状である。
天井T及び床Fには、布設具20を張設するための台座30が設置されている。天井Tに設置された台座30の下面には天井用リング部材31が固定されている。また、床Fに設置された台座30の上面には床用リング部材32が固定されている。
布設具20の第1連結部22は、天井用リング部材31に連結され、布設具20が天井Tから吊り下げられている。布設具20の第2連結部23は、ターンバックル33の軸方向一端に連結されている。このターンバックル33の軸方向他端は、床用リング部材32に連結されている。そして、ターンバックル33を締めることで、ワイヤ21が床F側に引っ張られ、布設具20のワイヤ21に張力が付与されるとともに、天井Tと床Fの間に布設具20が張設されている。
次に、形鋼材10にワイヤ21を位置決めするためのワイヤ保持装置40について説明する。
図2及び図3に示すように、ワイヤ保持装置40は、形鋼材10における板部11の突出端部11aに取着される取着部材41と、取着部材41を板部11に固定するための固定部材としての通しボルト39及びナット54と、を備える。また、ワイヤ保持装置40は、形鋼材10の長手方向に並ぶ2つの取着部材41の間隔を、一対のワイヤ21のピッチと同じにすべく、一対の取着部材41に取り付けられる間隔形成部材としての補助部材51を有する。
図4に示すように、取着部材41は、矩形板状の固定壁42と、固定壁42の一対の長側縁から突出した区画壁43とを有し、固定壁42の長手方向に沿って取着部材41を見た平面視では、取着部材41はコ字状である。固定壁42は、一対の区画壁43で挟まれた面に内面42bを備える。区画壁43において、固定壁42の内面42bから突出する方向を突出方向とする。
取着部材41は、固定壁42の長手方向一端寄りで、かつ固定壁42の短手方向中央に貫通孔42aを有する。貫通孔42aには、固定部材としての上記通しボルト39が挿通可能である。取着部材41は、各区画壁43の突出方向の先端から固定壁42に向けて凹むスリット43aを備える。スリット43aは、区画壁43が備える第1縁部44と第2縁部45によって形成されている。第1縁部44は、区画壁43の突出方向に沿って直線状に延びる。第2縁部45は、区画壁43の突出方向に沿って、区画壁43の突出端から固定壁42に向けて直線状に延びる第1部位45aと、第1部位45aに連続し、かつ第1縁部44に徐々に近付くように傾斜する第2部位45bとを備える。
固定壁42の長手方向に沿った第1縁部44と第2縁部45の離間距離をスリット43aの開口幅とする。スリット43aにおいて、第1縁部44と、第2縁部45の第1部位45aで形成された部位での開口幅は、突出方向に沿って一定であり、その開口幅は板部11の厚みより若干広い。このため、スリット43aにおいて、第1縁部44と、第2縁部45の第1部位45aで形成された部位には、板部11が挿入可能である。一方、スリット43aにおいて、第1縁部44と、第2縁部45の第2部位45bで形成された部位での開口幅は、突出方向に沿って固定壁42に向かうに従い徐々に狭くなっている。このため、スリット43aに挿入された板部11の突出端部11aは、第1部位45aと第2部位45bとの境目付近で第2部位45bに接触し、固定壁42に向けたそれ以上の板部11の挿入が不能となる。
図5に示すように、スリット43aへの板部11の挿入が不能となると、その板部11の突出端部11aと、固定壁42の内面42bと、一対の区画壁43の内面で囲まれた空間にワイヤ挿通空間Sが区画される。
図2又は図3に示すように、補助部材51は、長尺状である。補助部材51は、長手方向に直交した断面視が略コ字状である。補助部材51の長手方向への寸法は、布設具20における一対のワイヤ21のピッチより長い。補助部材51は、矩形板状の基部52と、基部52の各長縁部から立設された側壁部53とを備える。補助部材51は、基部52の長手方向の両端側に図示しない挿通孔を備える。挿通孔には、上記の通しボルト39が挿通可能である。一対の挿通孔の中心点間距離は、布設具20の一対のワイヤ21のピッチとほぼ同じである。
そして、取着部材41と、通しボルト39と、ナット54と、補助部材51とで構成されたワイヤ保持装置40において、補助部材51の両方の挿通孔には、通しボルト39が挿通されている。各通しボルト39は、形鋼材10の長手方向に並んだ2つの取着部材41及び、板部11の短手方向の両側に対向して配設された取着部材41それぞれに挿通されている。各取着部材41のスリット43aには、板部11の突出端部11aが挿入されている。
補助部材51における基部52から突出した通しボルト39の第1端部39aと、形鋼材10の短手方向に対向する2つの取着部材41の貫通孔42aを貫通した通しボルト39の第2端部39bにはナット54が螺合されている。通しボルト39へのナット54の螺合により、板部11の短手方向に対向する2つの取着部材41が互いに近付けられ、それら2つの取着部材41が板部11に固定されている。すなわち、布設具20に向けて突出した板部11の突出端部11a、及び布設具20から離れる方向に向けて突出した板部11の突出端部11aの両方に取着部材41が取着されるとともに、取着部材41を介して補助部材51が形鋼材10に設置されている。詳細には、通しボルト39へのナット54の螺合により、形鋼材10の長手方向に並ぶ2つの取着部材41に補助部材51が固定され、形鋼材10に補助部材51が設置されている。本実施形態では、1つの形鋼材10に対し、上下の板部11それぞれにワイヤ保持装置40が設置されている。
上記構成のワイヤ保持装置40において、補助部材51の両方の挿通孔に挿通された通しボルト39により、形鋼材10の長手方向に並んだ2つの取着部材41の位置が決められている。一対の挿通孔の中心点間距離は、布設具20の一対のワイヤ21のピッチとほぼ同じである。このため、形鋼材10への補助部材51の設置によって、形鋼材10の長手方向に並ぶ2つの取着部材41の間隔が、一対のワイヤ21のピッチと同じになっている。よって、形鋼材10の長手方向に並んだ2つの取着部材41によって形成された2つのワイヤ挿通空間Sの中心点間距離は、布設具20の一対のワイヤ21のピッチとほぼ同じになる。図5に示すように、取着部材41と突出端部11aとの間にワイヤ挿通空間Sが区画され、突出端部11aと補助部材51とは、布設具20に向けた板部11の突出方向に沿って突出端部11aから離間している。
また、ワイヤ保持装置40において、布設具20に向けて突出した板部11の突出端部11aに取着された取着部材41において、その取着部材41の固定壁42には補助部材51が接した状態で固定されている。また、固定壁42の内面42bと、突出端部11aと、一対の区画壁43との間にワイヤ挿通空間Sが区画されている。よって、固定壁42に固定された補助部材51における固定壁42は、突出端部11aの突出方向に沿って、突出端部11aから離間している。
次に、ワイヤ保持装置40を含む布設具20の布設構造について説明する。
図1に示すように、布設具20のワイヤ21の長手は、建築物の高さ方向に延びている。布設具20は、布設経路Kを構成する。そして、布設具20に沿って配線・配管材Pが布設されている。布設具20のワイヤ21は張力が付与されている。
布設経路K上に形鋼材10が設置されており、ワイヤ21の長手方向と形鋼材10の長手方向が交差している。なお、図7(b)に示すように、布設具20の第1連結部22は、形鋼材10よりも壁Wから離れた位置に位置し、布設具20の第2連結部23は、ワイヤ保持装置40が設置された突出端部11aよりも壁Wに近い位置に位置している。
図5に示すように、交差箇所Zでは、布設具20の各ワイヤ21はワイヤ挿通空間Sに挿通されている。各ワイヤ21は、上下2つのワイヤ保持装置40により、一対の板部11に近付けた状態で形鋼材10に保持されている。このため、ワイヤ保持装置40によってワイヤ21を保持しない場合は、形鋼材10から離れた位置にあるワイヤ21であっても、ワイヤ保持装置40を用いることで、各ワイヤ21を形鋼材10に近付けて保持できる。
また、各ワイヤ21は、挿通されたワイヤ挿通空間Sを区画した取着部材41の固定壁42への当接により、形鋼材10から離れる方向への移動が規制され、形鋼材10に近付けた状態で形鋼材10に保持されている。また、各ワイヤ21は、挿通されたワイヤ挿通空間Sを区画した取着部材41の区画壁43への当接により、形鋼材10の長手方向への移動が規制されている。その一方で、各ワイヤ21は、その長手方向への移動は規制されていない。このため、ターンバックル33によるワイヤ21の張力付与又は張力を緩めることが可能になっている。
そして、形鋼材10の上下一対の板部11のうち、上側の板部11に取着されたワイヤ保持装置40により、ワイヤ21は、上側の板部11に近付けられている。このため、ワイヤ21は、天井Tから形鋼材10の上側の板部11に向けてほぼ斜めに延びている。また、上下一対のワイヤ保持装置40により、ワイヤ21は、形鋼材10に沿って鉛直方向に沿ってほぼ直線状に延びている。さらに、上下一対の板部11のうち、下側の板部11に取着されたワイヤ保持装置40により、ワイヤ21は、下側の板部11に近付けられている。そして、ワイヤ21は、形鋼材10から床Fに向けて斜めに延びている。
図1に示すように、ワイヤ21が張設された布設具20には複数の配線・配管材Pが支持されている。配線・配管材Pは、バインド線56により、複数の小桁部材24及び補助部材51に縛り付けられて固定されている。その結果、配線・配管材Pは、布設具20に沿って布設され、弛むことなく布設されている。
次に、配線・配管材Pの布設構造の製造方法を説明する。
まず、天井Tの台座30に天井用リング部材31を設置し、床Fの台座30に床用リング部材32を設置する。次に、天井用リング部材31に布設具20の第1連結部22を連結し、床用リング部材32に、ターンバックル33を介して布設具20の第2連結部23を連結する。すると、天井Tと床Fの間に布設具20が布設される。
図6に示すように、ワイヤ保持装置40によってワイヤ21を形鋼材10に保持させていない状態では、布設具20のワイヤ21は弛んだ状態であり、形鋼材10から離れた位置にある。
次に、ワイヤ保持装置40を用いて、布設具20のワイヤ21を形鋼材10に保持させる。まず、補助部材51の各挿通孔に通しボルト39を挿通するとともに、各通しボルト39を取着部材41の貫通孔42aに挿通する。そして、通しボルト39において、補助部材51における基部52よりも側壁部53側へ突出した通しボルト39の第1端部39aにナット54を螺合し、補助部材51の長手方向の両側に取着部材41を一体化する。また、各通しボルト39の第2端部39bを、別の取着部材41の貫通孔42aに挿通するとともに、固定壁42から突出した第2端部39bにナット54を螺合し、一対の通しボルト39それぞれの両端部に取着部材41を一体化する。このとき、通しボルト39の長手方向両端側の取着部材41は、互いにスリット43aが向き合う状態にする。また、通しボルト39の長手方向両端の取着部材41同士の離間距離は、板部11の短手方向の寸法より長くする。
次に、補助部材51と一体化された2つの取着部材41において、一対の区画壁43の間にワイヤ21を入り込ませる。そして、補助部材51を形鋼材10に向けて移動させるとともに、2本の通しボルト39の長手方向両端の取着部材41同士の間に、板部11を配置する。通しボルト39の長手方向両端の取着部材41のスリット43aに、板部11の突出端部11aを入り込ませる。その後、各ナット54を通しボルト39に螺進させ、通しボルト39の長手方向両端の取着部材41を互いに近付ける。
すると、図7(a)に示すように、板部11の短手方向両端側の突出端部11aに取着部材41が取着されるとともに、一方の突出端部11aに補助部材51が固定され、ワイヤ保持装置40が形成される。すなわち、布設具20に向けて突出した板部11の突出端部11aに補助部材51が設置される。そして、補助部材51の長手方向両側には、2つの取着部材41によってワイヤ挿通空間Sが区画されるとともに、各ワイヤ挿通空間Sにワイヤ21が通された状態で、各ワイヤ21が形鋼材10に保持される。その後、ターンバックル33を締めることで、各ワイヤ21が床F側に引っ張られ、各ワイヤ21に張力が付与される。その結果、布設具20が布設されるとともに、布設具20によって布設経路Kが形成される。また、交差箇所Zにおいて、ワイヤ保持装置40によって一対のワイヤ21が形鋼材10に保持され、布設具20の布設構造が形成される。
次に、図7(b)に示すように、配線・配管材Pを布設経路Kに沿わせつつ、配線・配管材Pを小桁部材24及び補助部材51にバインド線56によって縛り付ける。すると、布設経路Kに配線・配管材Pが布設される。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)布設具20の布設構造において、形鋼材10と布設具20の交差箇所Zでは、形鋼材10に設置された補助部材51により、補助部材51と形鋼材10の突出端部11aとの間にワイヤ21が保持されている。このため、布設具20のワイヤ21を、建築物の固定物である形鋼材10に保持させることができる。よって、ワイヤ21に揺れが生じたとき、形鋼材10は揺れることがなく、交差箇所Zでのワイヤ21の揺れを抑制できる。
(2)布設具20の布設構造において、形鋼材10に設置された補助部材51は、一対の取着部材41により、形鋼材10の突出端部11aから離間している。このため、補助部材51と突出端部11aとの間にバインド線56を通すことができ、補助部材51に配線・配管材Pをバインド線56で固定することができる。よって、交差箇所Zであっても配線・配管材Pを布設具20に支持させることができ、ワイヤ21の揺れも抑制できる。
(3)布設具20の各ワイヤ21は、取着部材41と突出端部11aとの間に区画されたワイヤ挿通空間Sに挿通されている。ワイヤ21において、ワイヤ挿通空間Sを通る部分は、取着部材41の固定壁42との当接により、形鋼材10から離れる方向への移動が規制され、ワイヤ21を形鋼材10に近付けた状態を維持できる。
(4)ワイヤ挿通空間Sにおいて、形鋼材10の長手方向に沿った両側は、取着部材41の一対の区画壁43によって区画されている。そして、一対の区画壁43により、ワイヤ21は、ワイヤ挿通空間S内だけで形鋼材10の長手方向へ移動可能となる。よって、一対の区画壁43が存在せず、形鋼材10の長手方向へのワイヤ21の移動を規制できない場合と比べると、ワイヤ21の摺接に伴う劣化を抑制できる。
(5)ワイヤ保持装置40は、通しボルト39と、ナット54と、取着部材41と、補助部材51と、から構成されている。取着部材41は、通しボルト39とナット54によって形鋼材10に取着され、取着部材41を形鋼材10に取着するのに合わせて補助部材51が形鋼材10に設置される。そして、取着部材41及び補助部材51を形鋼材10に設置することで、布設具20のワイヤ21を形鋼材10に保持でき、ワイヤ21の保持を簡単に行うことができる。
(6)取着部材41は、一対の区画壁43を備え、各区画壁43にはスリット43aが形成されている。スリット43aは、区画壁43の突出端から固定壁42に向かうに従い開口幅が徐々に狭くなる部位を備える。このため、スリット43aに形鋼材10の突出端部11aを挿入すると、板部11の突出端部11aが固定壁42の内面42bに接触できなくなり、突出端部11aと固定壁42の内面との間にワイヤ挿通空間Sを形成できる。よって、ワイヤ挿通空間Sを区画するために、取着部材41を突出端部11aから離した状態を手で維持しながら板部11に固定する必要がなく、ワイヤ保持装置40におけるワイヤ挿通空間Sを簡単に形成できる。
(7)形鋼材10が備える上下一対の板部11それぞれにワイヤ保持装置40を設置した。このため、布設具20のワイヤ21を上下2箇所で形鋼材10に保持させることができ、ワイヤ21の揺れを抑制しやすい。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ ワイヤ保持装置40において、取着部材41の取着と補助部材51の設置とを共通の通しボルト39及びナット54を用いて行ったが、取着部材41の取着と補助部材51の設置とを別々のボルト及びナットを用いて行ってもよい。また、取着部材41の取着及び補助部材51の設置を、ボルト及びナットを用いない他の方法で行ってもよい。
○ 間隔形成部材を補助部材51に具体化し、間隔形成部材に配線・配管材Pを固定可能としたが、間隔形成部材は補助部材51でなくてもよい。例えば、2つの取着部材41の間隔を一対のワイヤ21のピッチで連結する連結部材を間隔形成部材としてもよい。この場合、間隔形成部材には、配線・配管材Pは固定できない。そして、間隔形成部材によって間隔を維持した2つの取着部材41に、配線・配管材Pを固定するための小桁部材24や、他の部材を取り付けてもよい。
○ ワイヤ挿通空間Sは、板部11の突出端部11aと、取着部材41とで区画したが、ワイヤ挿通空間Sの形成方法はこれに限らない。例えば、取着部材41そのものにワイヤ21を挿通できる孔を形成し、その孔によってワイヤ挿通空間Sを形成するようにしてもよい。
○ ワイヤ21の長手が天井Tに沿って水平方向へ延びる状態で布設具20を配設してもよい。
○ 小桁部材24や補助部材51に対し配線・配管材Pを固定する方法は、バインド線56による縛り付けでなくてもよい。例えば、配線・配管材Pを保持する保持部材を小桁部材24や補助部材51に取り付けて、配線・配管材Pを固定してもよい。
○ 形鋼材10は、H形鋼、ミゾ形鋼であってもよい。
○ 形鋼材10は、等辺山形鋼(L形鋼)、不等辺山形鋼(L形鋼)であってもよい。この場合、等辺山形鋼(L形鋼)や不等辺山形鋼(L形鋼)において、形鋼材10の有する2面がなす角部であり、L字の角部となる形鋼材角部に取着部材41が取着され、その取着部材41に補助部材51が設置される。又は、形鋼材角部に補助部材51が直接設置される。
○ 布設具20において、一対のワイヤ21と、小桁部材24以外の構成は適宜変更してもよい。例えば、第1連結部22や第2連結部23の形状、連結の仕方は変更してもよい。また、ワイヤ21に張力を付与する方法は、ターンバックル33でなくてもよい。
○ 補助部材51は、基部52と一対の側壁部53を備える構成でなくてもよく、挿通孔を長手方向の両端に備える直方体状であってもよい。
○ スリット43aに板部11を挿入したとき、突出端部11aが固定壁42の内面42bから離間した位置に位置決めできれば、スリット43aの形状は変更してもよい。例えば、第1縁部44と第2縁部45の両方を傾斜させて、スリット43aを、開口幅を徐々に狭くする形状としてもよい。
○ 布設具20のワイヤ21を補助部材51に直接保持させ、その補助部材51を板部11の突出端部11aに設置することで、ワイヤ21を形鋼材10に保持させてもよい。この場合、取着部材41は無くてもよいし、取着部材41によって、ワイヤ21を保持した補助部材51を形鋼材10に設置してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(1)前記取着部材は、前記区画壁にスリットを備えるワイヤ保持装置。
K…布設経路、P…配線・配管材、S…ワイヤ挿通空間、Z…交差箇所、10…形鋼材、11…板部、11a…突出端部、20…配線・配管材布設具、21…ワイヤ、24…小桁部材、39…固定部材を構成する通しボルト、40…ワイヤ保持装置、41…取着部材、43…区画壁、51…間隔形成部材としての補助部材、54…固定部材を構成するナット。

Claims (4)

  1. 一対のワイヤと、該一対のワイヤの長手方向に間隔をあけて前記一対のワイヤに架設され、かつ配線・配管材が固定される複数の小桁部材と、を有し、前記ワイヤの長手方向に張力が付与された状態で布設された配線・配管材布設具の設置構造であって、
    前記配線・配管材布設具の布設場所には、前記一対のワイヤの長手方向と交差する方向に長手が延びる形鋼材が設置されているとともに、該形鋼材と前記配線・配管材布設具との交差箇所が存在し、
    前記交差箇所において、前記形鋼材のうち、該形鋼材の長手方向に延び、かつ前記配線・配管材布設具に向けて突出した板部の突出端部、又は前記形鋼材の有する2面がなす形鋼材角部には、前記配線・配管材を固定可能な補助部材が設置されるとともに、該補助部材によって前記一対のワイヤが前記形鋼材に保持されていることを特徴とする配線・配管材布設具の布設構造。
  2. 前記補助部材は、前記突出端部又は前記形鋼材角部から離間しているとともに、前記突出端部又は前記形鋼材角部と、前記補助部材と、の間には、前記形鋼材の長手方向に沿った2箇所にワイヤ挿通空間が形成され、前記ワイヤ挿通空間それぞれに前記ワイヤが1本ずつ挿通されている請求項1に記載の配線・配管材布設具の布設構造。
  3. 前記補助部材は、前記突出端部又は前記形鋼材角部に取着された一対の取着部材を介して前記形鋼材に設置されることで前記突出端部又は前記形鋼材角部から離間しているとともに、前記ワイヤ挿通空間は、各取着部材と、前記突出端部又は前記形鋼材角部と、の間に区画され、前記取着部材は、前記形鋼材の長手方向に沿った前記ワイヤ挿通空間での前記ワイヤの移動を規制すべく、前記形鋼材の長手方向に沿って各ワイヤの両側に配置された区画壁を備える請求項2に記載の配線・配管材布設具の布設構造。
  4. 一対のワイヤと、該一対のワイヤの長手方向に間隔をあけて前記一対のワイヤに架設され、かつ配線・配管材が固定される複数の小桁部材と、を有し、前記ワイヤの長手方向に張力が付与された状態で布設された配線・配管材布設具によって形成された布設経路に前記配線・配管材が布設されており、
    前記配線・配管材布設具の布設場所には、前記一対のワイヤの長手方向に交差する方向に長手が延びる形鋼材が設置され、
    該形鋼材と前記配線・配管材布設具との交差箇所において前記形鋼材に前記一対のワイヤを保持するワイヤ保持装置であって、
    前記形鋼材に取着され、前記ワイヤの長手方向への移動を許容するワイヤ挿通空間を前記形鋼材とともに区画する区画壁を備える取着部材と、
    前記取着部材を前記形鋼材に固定するための固定部材と、
    2つの前記取着部材を、前記ワイヤ挿通空間が前記一対のワイヤのピッチで配置されるように、2つの前記取着部材に取り付けられる間隔形成部材と、を有することを特徴とするワイヤ保持装置。
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