JP6824209B2 - タッチパネル用導電性シート、タッチパネル用導電性シートの製造方法、及び、タッチパネル - Google Patents
タッチパネル用導電性シート、タッチパネル用導電性シートの製造方法、及び、タッチパネル Download PDFInfo
- Publication number
- JP6824209B2 JP6824209B2 JP2018035369A JP2018035369A JP6824209B2 JP 6824209 B2 JP6824209 B2 JP 6824209B2 JP 2018035369 A JP2018035369 A JP 2018035369A JP 2018035369 A JP2018035369 A JP 2018035369A JP 6824209 B2 JP6824209 B2 JP 6824209B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- touch panel
- polymer
- group
- conductive
- conductive sheet
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Description
そこで、本発明は、金属部の導電性に優れると共に、画面表示が黒色の際、又は、バックライトが消灯している際に、画面が白みにくい、言い換えれば、より黒く見えるタッチパネルが得られるタッチパネル用導電性シートの提供を課題とする。また、本発明は、タッチパネル用導電性シートの製造方法、及び、タッチパネルを提供することも課題とする。
[2] 第2高分子のガラス転移温度が25℃以下である、[1]に記載のタッチパネル用導電性シート。
[3] 金属部が、金、銀、銅、ニッケル、及び、パラジウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含有する、[1]又は[2]に記載のタッチパネル用導電性シート。
[4] 支持体と導電部との間に易接着層を有し、易接着層上に、導電部に隣接するよう配置された非導電部を更に有し、非導電部の屈折率をRI1、易接着層の屈折率をRI2、及び、支持体の屈折率をRI3としたとき、以下の式3;式3 RI1<RI2<RI3を満たす、[1]〜[3]のいずれかに記載のタッチパネル用導電性シート。
[5] 金属部が金属銀を含有する[1]〜[4]のいずれかに記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法であって、支持体上に、少なくともハロゲン化銀と第1高分子とを含有するハロゲン化銀含有塗布液と、少なくとも第2高分子を含有する組成調整塗布液とを、同時重層塗布して、ハロゲン化銀感光性層を形成する工程Aと、ハロゲン化銀感光性層を露光した後、現像処理して金属銀を含有する導電部を形成する工程Bと、を有するタッチパネル用導電性シートの製造方法。
[6] 組成調整塗布液が更にハロゲン化銀を含有する、[5]に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
[7] ハロゲン化銀含有塗布液、及び、組成調整塗布液からなる群より選択される少なくとも1種が更に非金属の微粒子を含有する、[5]又は[6]に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
[8] 工程Bの後に、導電部の金属銀同士を互いに融着させる処理を施す工程Fを更に有する、[5]〜[7]のいずれかに記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
[9] 工程Aの後であって、工程Bの前に、ハロゲン化銀感光性層と、金属吸着性置換基又は金属吸着性構造を有する化合物とを接触させる工程C1を有するか、又は、工程Bの後であって、工程Fの前に、導電部と、化合物とを接触させる工程C2を有する、[8]に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
[10] 金属吸着性置換基が、カルボキシル基又はその塩、酸アミド基、アミノ基、イミダゾール基、ピラゾール基、チオール基、チオエーテル基、及び、ジスルフィド基からなる群より選択される少なくとも1種である、[9]に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
[11] 工程Bの後であって、工程Fの前に、更に、導電部を圧密化する工程Dを有する、[8]〜[10]のいずれかに記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
[12] ハロゲン化銀含有塗布液、及び、組成調整塗布液からなる群より選択される少なくとも1種が、更にゼラチンを含有し、工程Bの後であって、工程Dの前に、更に導電部のゼラチンを除去する工程Eを有する、[11]に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
[13] 工程Dが、導電部を有する支持体を、少なくとも一対のロール間を加圧下で通過させるカレンダ処理工程である、[11]又は[12]に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
[14] [1]〜[4]のいずれかに記載のタッチパネル用導電性シートを有するタッチパネル。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施形態に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に制限されない。
なお、本明細書において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
この傾向は、タッチパネル用導電性シートの表裏のうち、タッチパネルに適用した際に使用者側に配置される方(視認側)において、導電部の単位体積当たりの金属の含有量が相対的に多い、(以下、「金属部が高密度である」ともいう。)場合に顕著であることもつきとめた。
外光の反射が抑制される機序としては、必ずしも明らかではないが、低Tg高分子(第2高分子)の含有量がより多い界面領域中においては、金属部が高密度となりにくい(中間領域と比較してより低密度である)ことが推測される。言い換えれば、後述する中間領域と比較して、界面領域では、導電部中におけるバインダの含有量が多くなりやすいものと推測される。これにより、金属部に由来する外光の反射がより抑制されやすいものと推測される。
一方で、高Tg高分子(第1高分子)の含有量がより多い中間領域では、金属部が高密度となりやすいことが推測される。言い換えれば、界面領域と比較して、中間領域では、導電部中におけるバインダの含有量が少なくなりやすいものと推測される。その結果、タッチパネル用導電性シートとしての優れた導電性も維持されるものと推測される。
一方で、第1高分子の含有量がより多い中間領域中では、金属部の微細な空隙への高分子の侵入が起こりづらいために、金属同士が融着しやすく、結果的に金属部が高密度になりやすく、結果として、タッチパネル用導電性シートとしての優れた導電性も維持されるものと推測される。
以下、本発明の第1実施形態に係るタッチパネル用導電性シートの第1実施形態について図面を参照して説明する。
図1に、本発明の第1実施形態に係るタッチパネル用導電性シートの第1実施形態の断面図を示した。
タッチパネル用導電性シート10は、支持体12と、支持体12上に配置された導電部14とを含む。なお、図1には、導電部14が2つ記載されているが、その数は特に制限されない。
図2には、導電部14の一部拡大断面図を示す。導電部14は、後述する第1高分子、及び、後述する第2高分子を含有するバインダ16と、バインダ16中に分散した複数の金属部18とを含む。
図2に示すような、導電部14の垂直断面(導電部14の表面に垂直な面で切断した際の断面)において、導電部14の表面114A(支持体12側とは反対側の表面、以後、表面Xともいう。)から支持体12側に向かって、導電部14の表面114Aの表面形状に沿った輪郭線を移動させる。つまり、導電部14の表面114Aの表面形状に沿った輪郭線を白抜き矢印の方向に移動させる。
その際、図2に示すように、移動させた輪郭線が、導電部14中の金属部18に到達した位置を上端位置UPとする。ここで輪郭線が金属部18に到達するとは、上記のように輪郭線を移動させた際に、輪郭線が金属部18と初めて接する位置を意図する。
その後、輪郭線を更に上端位置UPよりも支持体12側に移動させ、導電部14中で金属部18を含まなくなる位置を下端位置LPとする。ここで、金属部18を含まなくなる位置とは、その位置から支持体12表面までの間に金属部18が含まれない位置で、最も表面X側の位置を意図する。なお、下端位置LPは、言い換えれば、導電部14の垂直断面において、最も支持体12側にある金属部と上記輪郭線とが最も支持体12側で接する位置に該当する。
なお、上端位置UPから支持体12側に向かって100nmの位置とは、上記輪郭線(導電部14の表面114Aの表面形状に沿った輪郭線)を上端位置UPから支持体12側に100nm移動させた位置P1に該当する。つまり、上端位置UPと位置P1との間の距離は100nmに該当する。この上端位置UPと位置P1とで挟まれた領域(以後、上部領域20とも称する)が、上記上端位置UPから支持体12側に向かって100nmまでの領域に該当する。
なお、上記領域における第1高分子及び第2高分子の含有量は、イオンスパッタリングを利用した表面エッチングと、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF−SIMS)による測定を組み合わせた方法により求められる。詳細な測定方法は、実施例に記載したとおりである。
まず、中間位置MPとは、図3に示すように、上端位置UPと下端位置LPとの中間の位置である。また、中間位置MPから支持体12側に向かって50nmの位置とは、輪郭線を中間位置MPから支持体12側に50nm移動させた位置P2に該当する。つまり、中間位置MPと位置P2との間の距離は50nmに該当する。更に、中間位置MPから表面114A側に向かって50nmの位置とは、輪郭線を中間位置MPから表面114A側に50nm移動させた位置P3に該当する。つまり、中間位置MPと位置P3との間の距離は50nmに該当する。よって、この位置P2と位置P3とで挟まれた領域(以後、中間領域22とも称する)が、上記中間位置MPから支持体12側に向かって50nm及び表面114A側に向かって50nmの領域に該当する。
なお、下端位置LPから支持体12側に向かって100nmの位置とは、上記輪郭線(導電部12の表面114Aの表面形状に沿った輪郭線)を下端位置LPから表面114A側に100nm移動させた位置P4に該当する。つまり、下端位置LPと位置P4との間の距離は100nmに該当する。この下端位置LPと位置P4とで挟まれた領域(以後、下部領域24とも称する)が、上記下端位置LPから支持体12側に向かって100nmまでの領域に該当する。
式1 RM<RU
式2 RM<RL
からなる群より選択される少なくとも一方が成り立つ。
また、式2が成り立つ状態とは、導電部の下部領域における第2高分子の含有質量比が、導電部の中間領域における第2高分子の含有質量比よりも大きいことを表わしている。式2が成り立つタッチパネル用導電性シートでは、下部領域の金属部がより高密度ではない(より低密度である、より疎である、導電部の単位体積あたりの金属の含有量が相対的に少ない)ため、このようなタッチパネル用導電性シートは、特に、支持体を視認側(使用者側)とするタッチパネルに適用することが好ましい。
支持体は、導電部を支持できればその種類は制限されず、透明支持体であることが好ましく、特にプラスチックシートが好ましい。
支持体を構成する材料の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)(258℃)、ポリシクロオレフィン(134℃)、ポリカーボネート(250℃)、アクリルフィルム(128℃)、ポリエチレンナフタレート(PEN)(269℃)、ポリエチレン(PE)(135℃)、ポリプロピレン(PP)(163℃)、ポリスチレン(230℃)、ポリ塩化ビニル(180℃)、ポリ塩化ビニリデン(212℃)やTAC(290℃)などの融点が約290℃以下であるプラスチックフィルムが好ましく、特に、PET、ポリシクロオレフィン、ポリカーボネートが好ましい。( )内の数値は融点である。支持体の全光線透過率は、85%〜100%であることが好ましい。
支持体の厚みは特に制限されないが、一般に、25〜500μmが好ましい。なお、タッチパネル用導電性シートが支持体の機能の他にタッチ面の機能をも兼ねる場合は、500μmを超えた厚みで設計することも可能である。
導電部は、バインダ、及び、バインダ中に分散した金属部を含有する。
上記バインダは第1高分子と、第1高分子よりもガラス転移温度が低い第2高分子を含有する。なお、本明細書において、ポリマーのガラス転移温度は、示差走査熱量分析(DSC)法によって測定したガラス転移温度を意味する。
第1高分子及び第2高分子としては、例えば、疎水性ポリマー(疎水性樹脂)などが挙げられ、より具体的には、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリジエン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、セルロース系重合体及びキトサン系重合体、からなる群から選ばれる少なくともいずれかの樹脂、又は、これらの樹脂を構成する単量体からなる共重合体等が挙げられる。
また、ポリマーには、後述する架橋剤と反応する反応性基が含まれることが好ましい。
中でも、第1高分子としては、よりガラス転移温度を低く制御しやすい観点から、式A、B、C、及び、Dからなる群より選択される1種の単位からなる重合体が好ましく、
B、C、及び、Dからなる群より選択される少なくとも1種の単位からなる重合体がより好ましく、式Dで表される単位からなる重合体が更に好ましい。
R3は、水素原子又はメチル基を表し、水素原子が好ましい。Lは、2価の連結基を表し、下記一般式(2)で表される基が好ましい。
一般式(2):−(CO−X1)r−X2−
式中X1は、酸素原子又は−NR30−を表す。ここでR30は、水素原子、アルキル基、アリール基、又はアシル基を表し、それぞれ置換基(例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基など)を有してもよい。R30は、好ましくは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基など)、アシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基など)である。X1として特に好ましいのは、酸素原子又は−NH−である。
X2は、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンアリーレン基、アリーレンアルキレン基、又は、アルキレンアリーレンアルキレン基を表し、これらの基には−O−、−S−、−OCO−、−CO−、−COO−、−NH−、−SO2−、−N(R31)−、−N(R31)SO2−等が途中に挿入されてもよい。ここでR31は炭素数1〜6の直鎖又は分岐のアルキル基を表し、メチル基、エチル基、及び、イソプロピル基等がある。X2の好ましい例として、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、−CH2CH2OCOCH2CH2−、及び、−CH2CH2OCO(C6H4)−等が挙げられる。
rは0又は1を表す。
qは0又は1を表し、0が好ましい。
R5は、水素原子、メチル基、エチル基、ハロゲン原子、又は、−CH2COOR6を表し、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、又は、−CH2COOR6が好ましく、水素原子、メチル基、又は、−CH2COOR6が更に好ましく、水素原子が特に好ましい。
R6は、水素原子又は炭素数1〜80のアルキル基を表し、R4と同じでも異なってもよく、R6の炭素数は1〜70が好ましく、1〜60がより好ましい。
一般式(1): −(A)x−(B)y−(C)z−(D)w−
なお、一般式(1)中、A、B、C、及びDはそれぞれ、すでに説明した上記繰り返し単位を表す。
xとしては、3〜60モル%、好ましくは3〜50モル%、より好ましくは3〜40モル%である。
yとしては、30〜96モル%、好ましくは35〜95モル%、より好ましくは40〜90モル%である。
zとしては0.5〜25モル%、好ましくは0.5〜20モル%、より好ましくは1〜20モル%である。
wとしては、0.5〜40モル%、好ましくは0.5〜30モル%である。
一般式(1)において、xは3〜40モル%、yは40〜90モル%、zは0.5〜20モル%、wは0.5〜10モル%の場合が特に好ましい。
a1の好ましい範囲は上記xの好ましい範囲と同じであり、b1の好ましい範囲は上記yの好ましい範囲と同じであり、c1の好ましい範囲は上記zの好ましい範囲と同じであり、d1の好ましい範囲は上記wの好ましい範囲と同じである。
e1は1〜10モル%であり、好ましくは2〜9モル%であり、より好ましくは2〜8モル%である。
一般式(1)で表されるポリマーは、例えば、特許第3305459号及び特許第3754745号公報などを参照して合成することができる。
また、第2高分子のガラス転移温度としては特に制限されないが、40℃以下が好ましく、25℃以下がより好ましく、25℃未満が更に好ましく、0℃以下が特に好ましく、0℃未満が最も好ましい。下限としては特に制限されないが、一般に−50℃以上が好ましい。
なお、図2においては、金属部が粒子状になって導電部に分散した形態を記載しているが、金属部の形態としては上記に制限されず、金属部が層状となって導電部に分散した形態であってもよい。
金属酸化物粒子としては、例えば、酸化ケイ素粒子、及び、酸化チタン粒子等が挙げられる。
非金属の微粒子の球相当径は、透過型電子顕微鏡を用いて、任意の50個分の球相当径を算出し、それらを算術平均したものである。
導電部の厚みは特に制限されないが、薄型化と導電特性のバランスの点で、200μm以下が好ましく、30μm以下がより好ましく、10μm以下が更に好ましく、0.3〜5μmであることが特に好ましく、0.5〜5μmであることが最も好ましい。
可視光透過率の点から、導電部により形成されるメッシュパターンの開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが更に好ましい。開口率とは、導電部がある領域を除いた支持体上の領域が全体に占める割合に相当する。
図5には、本実施形態に係るタッチパネル用導電性シートの変形例を示した。図5のタッチパネル用導電性シートは、支持体12上に既に説明した導電部14が配置され、更に支持体12上に、導電部14に隣接するよう配置された非導電部51を有する。図5のタッチパネル用導電性シートは、非導電部51を3つ有するが、本実施形態に係るタッチパネル用導電性シートとしては上記に制限されない。
非導電部の厚みとしては特に制限されないが、一般に、導電部の厚み以下が好ましい。
非導電部の材料としては特に制限されないが、金属部を含有しないこと以外は、導電部の材料と同様であることが好ましい。そのようにすることで、より優れた本発明の効果を有するタッチパネル用導電性シートが得られる。
図6には、本実施形態に係るタッチパネル用導電性シートの第2変形例を示した。図6のタッチパネル用導電性シートは、支持体12と導電部14との間に更に、易接着層61を有し、易接着層61上に導電部14に隣接するよう配置された非導電部51を有する。
タッチパネル用導電性シートが易接着層を有することにより、支持体12と導電部14との密着性がより向上し、より優れた耐久性を有するタッチパネル用導電性シートが得られやすい。
式3 RI1<RI2<RI3
が成り立つことが好ましい。
なお、支持体の屈折率は、アッベ屈折率計(アタゴ(株)製アッベ屈折計)で光源をナトリウムランプ(Na−D線、589nm)として、マウント液はヨウ化メチレンを用い、23℃、相対湿度65%下で、試料の直交する2つの方向、もしくは長手方向と幅方向を測定し、それらの値の平均値で求める。各層の屈折率は、測定用に各層の乾膜を独立に作製し、基材と同様に、アッベ屈折率計で測定する。
なお、本実施形態に係るタッチパネル用導電性シートは、パーソナルコンピュータやワークステーション等から発生する電波又はマイクロ波(極超短波)等の電磁波を遮断し、かつ静電気を防止する電磁波シールドとして用いることもできる。なお、パソコン本体に使用される電磁波シールド以外にも、映像撮影機器や電子医療機器などで使用される電磁波シールドとしても用いることができる。
また、本実施形態に係るタッチパネル用導電性シートは、透明発熱体としても用いることができる。
本実施形態に係るタッチパネル用導電性シートの製造方法としては特に制限されず、既に説明したRU、RM、及び、RLの関係を満たすようなタッチパネル用導電性シートが得られればよい。なかでも、金属部が銀(金属銀)を含有する場合、より優れた生産性が得られる点で以下工程を有する方法が好ましい。
支持体上に、少なくともハロゲン化銀と第1高分子とを含有するハロゲン化銀含有塗布液と、少なくとも第2高分子を含有する組成調整塗布液とを、同時重層塗布して、ハロゲン化銀感光性層を形成する工程。
・工程B:
ハロゲン化銀感光性層を露光した後、現像処理して金属銀を含有する導電部を形成する工程。
以下では、各工程について詳述する。
工程Aは、支持体上に、少なくともハロゲン化銀と第1高分子とを含有するハロゲン化銀含有塗布液と、少なくとも第2高分子を含有する組成調整塗布液とを、同時重層塗布して、ハロゲン化銀感光性層を形成する工程である。
なお、同時重層塗布する場合の各塗布液の積層順序としては特に制限されない。ただし、支持体側から、ハロゲン化銀含有塗布液、及び、組成調整塗布液をこの順に積層した場合には、式1を満たすタッチパネル用導電性シートが得られやすい。逆に、支持体側から、組成調整塗布液、及び、ハロゲン化銀含有塗布液をこの順に積層した場合には、式2を満たすタッチパネル用導電性シートが得られやすい。更に、組成調整塗布液、ハロゲン化銀含有塗布液、及び、組成調整塗布液をこの順に積層した場合には、式1、及び、式2を満たすタッチパネル用導電性シートが得られやすい。
本工程では、ハロゲン化銀を含むハロゲン化銀含有塗布液と、ハロゲン化銀を含まない組成調整塗布液とを同時重層塗布しているため、両者の塗布液より形成される2層の塗膜の界面にて成分の拡散が進行する。より具体的には、図7に示すように、支持体12上に配置されるハロゲン化銀含有塗布液から形成される塗膜28(以後、塗膜Aとも称する)中から、組成調整塗布液から形成される塗膜30(以後、塗膜Bとも称する)中に一部のハロゲン化銀32、及び、第1高分子の拡散が進行する。その結果、塗膜B中の塗膜A側の領域にはハロゲン化銀、及び、第1高分子が含まれ、その含有量は、塗膜A中のハロゲン化銀、及び、第1高分子の含有量よりも少ない。
塗膜B中の塗膜A側の領域(以下「領域W」ともいう。)には、塗膜Aから移動したハロゲン化銀が含有されるため、後述する工程Bを経た後、この領域Wは、導電部における上部領域を形成することとなる。このとき、導電部のうち、領域Wにおいては第1高分子の含有量及び第2高分子の含有量の合計量に対する第2高分子の含有量の含有質量比が、中間領域のRMよりも大きくなりやすい。
組成調整塗布液が更に第1高分子を含有する場合、組成調整塗布液中における第1高分子の含有量及び第2高分子の含有量に対する第1高分子の含有質量比は、ハロゲン化銀含有塗布液における第1高分子の含有量及び第2高分子の含有量に対する第1高分子の含有質量比よりも小さいことが好ましい。
なお、ここで、「臭化銀を主体としたハロゲン化銀」とは、ハロゲン化銀組成中に占める臭化物イオンのモル分率が50%以上のハロゲン化銀をいう。この臭化銀を主体としたハロゲン化銀粒子は、臭化物イオンのほかに沃化物イオン、塩化物イオンを含有していてもよい。
なお、ハロゲン化銀粒子の球相当径とは、粒子形状が球形の同じ体積を有する粒子の直径である。
また、ハロゲン化銀の安定化又は高感化のために用いられるロジウム化合物、イリジウム化合物などのVIII族、VIIB族に属する金属化合物、パラジウム化合物の利用については、特開2009−188360号の段落0039〜段落0042の記載を参照することができる。更に化学増感については、特開2009−188360号の段落0043の技術記載を参照することができる。
ハロゲン化銀含有塗布液、及び、組成調整塗布液は、ハロゲン化銀、第1高分子、及び、第2高分子以外の成分を含有していてもよく、それらの成分はハロゲン化銀含有塗布液、及び、組成調整塗布液において共通であり、以下に説明するとおりである。
ゼラチンの種類は特に制限されず、例えば、石灰処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチンの加水分解物、ゼラチン酵素分解物、及び、アミノ基又はカルボキシル基を修飾したゼラチン(フタル化ゼラチン、アセチル化ゼラチン)を使用することもできる。
工程Bは、ハロゲン化銀感光性層を露光した後、現像処理して金属銀を含有する導電部を形成する工程である。
本工程により、ハロゲン化銀が還元され、金属銀を含む導電部が形成される。なお、通常、露光処理はパターン状に実施され、露光部では金属銀を含む導電部が形成される。一方、非露光部では、後述する現像処理によってハロゲン化銀が溶出される。上記ゼラチン及び上記高分子を含む非導電部が形成される。非導電部には実質的に金属銀が含まれておらず、非導電部とは導電性を示さない領域を意図する。
以下では、本工程で実施される露光処理と現像処理とについて詳述する。
露光の際に使用される光源は特に制限されず、可視光線、紫外線などの光、又は、X線などの放射線などが挙げられる。
パターン露光を行う方法は特に制限されず、例えば、フォトマスクを利用した面露光で行ってもよいし、レーザービームによる走査露光で行ってもよい。なお、パターンの形状は特に制限されず、形成したい導電部のパターンに合わせて適宜調整される。
現像処理の際に使用される現像液の種類は特に制限されないが、例えば、PQ(phenidone hydroquinone)現像液、MQ(Metol hydroquinone)現像液、及び、MAA(メトール・アスコルビン酸)現像液等を用いることもできる。
現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。定着処理は、銀塩写真フイルム、印画紙、印刷製版用フイルム、及び、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
定着工程における定着温度は、約20℃〜約50℃が好ましく、25〜45℃がより好ましい。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、7秒〜50秒がより好ましい。
現像、定着処理を施した感光性層は、水洗処理及び安定化処理を施されるのが好ましい。
その他の工程としては、例えば、
工程Bの後に、導電部の金属銀同士を互いに融着させる工程F;
工程Aの後であって、工程Bの前に、ハロゲン化銀感光性層と、金属吸着性置換基又は金属吸着性構造を有する化合物(以下、「特定化合物」ともいう。)と、を接触させる工程C1;
工程Bの後であって、工程Fの前に、導電部と特定化合物とを接触させる工程C2;
工程Bの後であって、工程Fの前に、更に、導電部を圧密化する工程D;
ハロゲン化銀含有塗布液、及び、組成調整塗布液からなる群より選択される少なくとも1種が、ゼラチンを含有する場合に、工程Bの後であって、工程Dの前に、導電部中のゼラチンを除去する工程E;
等が挙げられる。また、その他の工程としては、後述する易接着層形成工程等も挙げられる。以下では、その他の工程について説明する。
工程Fは、工程Bの後に、導電部の(導電部に含有される)金属銀同士を互いに融着させる工程である。本工程により、金属銀同士が融着する結果、より優れた導電性を有する導電部を備えたタッチパネル用導電性シートが得られる。
過熱蒸気としては特に制限されず、過熱水蒸気でよいし、過熱水蒸気に他のガスを混合させたものでもよい。
過熱蒸気は、供給時間10〜300秒の範囲で導電部に接触させることが好ましい。供給時間が10秒以上であると、導電率の向上が大きい。また、300秒以下だと、十分に導電率が向上するため、経済性の点からより好ましい。
また、過熱蒸気は、供給量が500〜600g/m3の範囲で導電部に接触させることが好ましく、過熱蒸気の温度は、1気圧で100〜160℃に制御されることが好ましい。
加熱時間は特に制限されないが、上記効果がより優れる点で、0.1〜5.0時間が好ましく、0.5〜1.0時間がより好ましい。
工程C1は、工程Aの後であって、工程Bの前に実施され、ハロゲン化銀感光性層と、特定化合物とを接触させる工程である。本工程によって、後段の工程Bにおいて生じた金属銀同士がより融着しにくくなる。本工程においては、ハロゲン化銀感光性層に特定化合物を接触させるため、ハロゲン化銀感光性層のより表面に近い領域(界面領域)において、金属銀同士が融着しにくくなるという効果を有する。従って、特に後段の工程によって得られる導電部において、界面領域において金属銀同士の融着がより阻害されやすく、結果として、より優れた黒締りを有するタッチパネル用導電性シートが得られやすい。また、この場合であっても、導電部の中間領域においては、十分に金属銀同士が融着するものと考えられ、優れた導電性を有するタッチパネル用導電性シートが得られる。
層とを接触させる方法であってもよい。
含窒素ヘテロ環としては、例えば、テトラゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、セレナジアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズイミダゾール環、ピリミジン環、トリアザインデン環、テトラアザインデン環、ベンゾインダゾール環、ベンゾトリアゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンゾチアゾール環、ピリジン環、キノリン環、ピペリジン環、ピペラジン環、キノキサリン環、モルホリン環、及び、ペンタアザインデン環等が挙げられる。
これらの環は、置換基を有してもよく、置換基としては、ニトロ基、ハロゲン原子(例えば、塩素原子、及び、臭素原子)、シアノ基、置換もしくは無置換のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、t−ブチル基、及び、シアノエチル基の各基)、アリール基(例えば、フェニル基、4−メタンスルホンアミドフェニル基、4−メチルフェニル基、3,4−ジクロルフェニル基、及び、ナフチル基の各基)、アルケニル基(例えば、アリル基)、アラルキル基(例えば、ベンジル基、4−メチルベンジル基、及び、フェネチル基の各基)、スルホニル基(例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基、及び、p−トルエンスルホニル基の各基)、カルバモイル基(例えば、無置換カルバモイル基、メチルカルバモイル基、及び、フェニルカルバモイル基の各基)、スルファモイル基(例えば、無置換スルファモイル基、メチルスルファモイル基、及び、フェニルスルファモイル基の各基)、カルボンアミド基(例えば、アセトアミド基、及び、ベンズアミド基の各基)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、及び、p−トルエンスルホンアミド基の各基)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、及び、ベンゾイルオキシ基の各基)、スルホニルオキシ基(例えば、メタンスルホニルオキシ基)、ウレイド基(例えば、無置換ウレイド基、メチルウレイド基、エチルウレイド基、及び、フェニルウレイド基の各基)、アシル基(例えば、アセチル基、及び、ベンゾイル基の各基)、オキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、及び、フェノキシカルボニル基の各基)、及び、ヒドロキシル基等が挙げられる。置換基は、一つの環に複数置換してもよい。
含窒素6員環化合物の具体例としては、トリアジン、メチルトリアジン、ジメチルトリアジン、ヒドロキシエチルトリアジン、ピリミジン、4−メチルピリミジン、ピリジン、及び、ピロリンが挙げられる。
工程C2は、工程Bの後であって、工程Fの前に実施され、導電部と、特定化合物とを接触させる工程である。本工程によって、導電部の(導電部に含まれる)金属銀同士がより融着しにくくなる。本工程においては、導電部に特定化合物を接触させるため、導電部のより表面に近い領域(界面領域)において、金属銀同士が融着しにくくなるという効果を有する。従って、導電部の界面領域において金属銀同士の融着がより阻害されやすく、結果として、より優れた黒締りを有するタッチパネル用導電性シートが得られやすい。また、この場合であっても、導電部の中間領域においては、十分に金属銀同士が融着するものと考えられ、優れた導電性を有するタッチパネル用導電性シートが得られる。
工程Dは、工程Bの後であって上記工程Fの前に、導電部を圧密化する工程である。本工程によって、導電部の導電性がより向上するとともに、導電部の支持体への密着性がより向上しやすい。
カレンダ処理に用いられるロールの表面粗さRaは、得られる導電部がより視認されにくい点で、0〜2.0μmが好ましく、0.3〜1.0μmがより好ましい。
ハロゲン化銀含有塗布液、及び、組成調整塗布液からなる群より選択される少なくとも1種が、ゼラチンを含有する場合に、工程Eは、工程Bの後であって、工程Dの前に、導電部(導電部に含有される)のゼラチンを除去する工程である。ゼラチンを除去することにより、結果として導電部の金属銀の含有量が相対的に高まるため、より優れた導電性を有する導電部が得られる。
工程Eはゼラチンの全部を除去する工程であってもよいし、ゼラチンの一部を除去する工程であってもよい。また、工程Eにおいては、導電部に加えて、支持体上の導電部以外の部分(例えば、非導電部)からゼラチンを除去してもよい。
なお、タンパク質分解酵素を用いてゼラチンを分解除去する方法としては、例えば、特開2014−209332号公報の段落0084〜0077に記載の方法を採用できる。
また、酸化剤を用いてゼラチンを分解除去する方法としては、例えば、特開2014−112512号公報の段落0064〜0066に記載の方法を採用できる。
易接着層形成工程は、工程Aの前に、支持体上に易接着層(以下、「下塗り層」ともいう。)を形成し、易接着層(下塗り層)付き支持体を得る工程である。支持体上に下塗り層を形成する方法としては特に制限されないが、支持体上に下塗り層形成用組成物を塗布する方法が挙げられる。下塗り層形成工程では、形成される下塗り層が、隣接する他の層(支持体、及び、非導電部等)との間で、屈折率の差の絶対値がより小さくなるよう、調整されることが好ましい。下塗り層と隣接する他の層との間の屈折率の差を調整する方法としては特に制限されないが、各層の形成に用いられる組成物中に含有される各成分の種類を調整する方法が挙げられる。
易接着層の厚みは特に制限されないが、支持体と、ハロゲン化銀感光性層及び導電部との密着性がより向上する点で、0.02〜0.3μmが好ましい。
易接着層としては特に制限されず、たとえば特開2008−208310号公報に記載の第1接着層の好適な適用例を、好適に用いることができる。
(ハロゲン化銀乳剤の調製)
30℃、pH4.5に保たれた下記1液に、下記の2液及び3液のそれぞれ90体積%に相当する量を攪拌しながら同時に20分間にわたって加え、0.12μmの核粒子を形成した。続いて下記の4液及び5液を8分間にわたって加え、更に、下記の2液及び3液の残りの10%の量を2分間にわたって加え、0.15μmまで成長させた。更に、ヨウ化カリウム0.15gを加え、5分間熟成し粒子形成を終了した。
水 750ml
ゼラチン 9g
塩化ナトリウム 3g
1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg
ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 10mg
クエン酸 0.7g
2液:
水 300ml
硝酸銀 150g
3液:
水 300ml
塩化ナトリウム 38g
臭化カリウム 32g
ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム
(0.005%KCl 20%水溶液) 8ml
ヘキサクロロロジウム酸アンモニウム
(0.001%NaCl 20%水溶液) 10ml
4液:
水 100ml
硝酸銀 50g
5液:
水 100ml
塩化ナトリウム 13g
臭化カリウム 11g
黄血塩 5mg
上記乳剤に1,3,3a,7−テトラアザインデン1.2×10−4モル/モルAg、ハイドロキノン1.2×10−2モル/モルAg、クエン酸3.0×10−4モル/モルAg、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩0.90g/モルAg、微量の硬膜剤を添加し、クエン酸を用いて塗布液pHを5.6に調整した。
上記塗布液に、含有するゼラチンに対して、下記(P−1)で表され、示差走査熱量測定(DSC)で測定したガラス転移温度が+45℃であるポリマー(「第1高分子」に該当し、以後、単に「P−1」ともいう。)とジアルキルフェニルPEO硫酸エステルからなる分散剤と水とを含有するポリマーラテックス1(分散剤/ポリマーの質量比が2.0/100=0.02、固形分濃度:22質量%)を、P−1/ゼラチン(質量比)=0.2/1になるように添加した。ここで、ハロゲン化銀含有塗布液1において、ハロゲン化銀の質量に対するP−1の質量の比R1(P−1/ハロゲン化銀)は0.024であった。
以上のようにしてハロゲン化銀含有塗布液1を調製した。
なお、上記(P−1)で表されるP−1は、特許第3305459号及び特許第3754745号を参照して合成した。
40μmの二軸配向PET支持体の片面に、後述する下塗り層形成用組成物1を、乾燥後の膜厚が60nmになるように塗布し、90℃で1分間乾燥させて、下塗り層付き支持体を作製した。なお、下塗り層の膜厚はアンリツ社製の電子マイクロ膜厚計で測定した。
(下塗り層形成用組成物1(硬化性組成物1))
下記の成分を混合し、下塗り層形成用組成物1を調製した。
・アクリル系ポリマー 66.4質量部
(AS−563A、ダイセルファインケム(株)製、固形分:27.5質量%)
・カルボジイミド系架橋剤 16.6質量部
(カルボジライトV−02−L2、日清紡(株)製、固形分:10質量%)
・コロイダルシリカ 4.4質量部
(スノーテックスXL、日産化学(株)製、固形分:10質量%水希釈)
・滑り剤:カルナバワックス 27.7質量部
(セロゾール524、中京油脂(株)製、固形分:3質量%水希釈)
・界面活性剤:アニオン性界面活性剤 23.3質量部
(ラピゾールA−90、日油(株)製、固形分:1質量%水溶液)
・界面活性剤:ノニオン性界面活性剤 14.6質量部
(ナロアクティーCL95、三洋化成工業(株)製、固形分:1質量%水溶液)
・蒸留水 847.0質量部
次に、下塗り層付き支持体の下塗り層上に、下塗り層側から順に、後述の組成調整塗布液1と、上記ハロゲン化銀含有塗布液1と、後述の組成調整塗布液2とを、塗液流量比(組成調整塗布液1/ハロゲン化銀含有塗布液1/組成調整塗布液2)25/25/5で同時重層塗布し、支持体上にハロゲン化銀感光性層を形成した。これを、シートAとした。
なお、組成調整塗布液1は、上記ポリマーラテックス1とゼラチンとを混合質量比(P−1の質量/ゼラチンの質量)2/1で混合し、更に、光学濃度が約1.0で現像液のアルカリにより脱色する染料を含有する混合物からなる組成物である。また、組成調整塗布液1は、この組成調整塗布液1より形成される層中のP−1量(塗設量)が0.65g/m2となるように濃度調整された。なお、組成調整塗布液1より形成される層には、染料が含まれるためアンチハレーションの機能を有する。
また、組成調整塗布液2は、下記(P−2)で表される繰り返し単位からなり、示差走査熱量測定(DSC)で測定したガラス転移温度が−20℃であるポリマー(「第2高分子」に該当し、以下「P−2」ともいう。)とジアルキルフェニルPEO硫酸エステルからなる分散剤と水とを含有するポリマーラテックス2(分散剤/ポリマーの質量比が7.5/100=0.075、固形分濃度:20質量%)を、ポリマーラテックス2とゼラチンとを混合質量比(P−2/ゼラチン)2/1で混合した組成物である。また、組成調整塗布液2は、この組成調整塗布液2より形成される層中のゼラチン量が0.10g/m2となるように濃度調整した。
上記シートAの片面上(ハロゲン化銀感光性層側)に、開口線幅2μm、ピッチ300μmの正方型メッシュパターンのフォトマスクを介し、高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光を行った。露光後、下記の現像液で現像し、更に定着液(商品名:CN16X用N3X−R、富士フイルム社製)を用いて現像処理を行った。更に、純水でリンスし、乾燥することで、Agを含む導電部(線幅2μm)からなる導電性メッシュと、これに隣接するゼラチン及びポリマーを含む層(非導電部)とが形成された支持体を得た。なお、ゼラチン及びポリマーを含む層はAgを含む導電部間に形成されていた。得られたシートをシートBとする。
現像液1リットル(L)中に、以下の化合物が含まれる。
ハイドロキノン 0.037mol/L
N−メチルアミノフェノール 0.016mol/L
メタホウ酸ナトリウム 0.140mol/L
水酸化ナトリウム 0.360mol/L
臭化ナトリウム 0.031mol/L
メタ重亜硫酸カリウム 0.187mol/L
シートBを、タンパク質分解酵素(ナガセケムテックス社製ビオプラーゼAL−15FG)の水溶液(タンパク質分解酵素の濃度:0.5質量%、液温:40℃)へ120秒間浸漬した。シートBを水溶液から取り出し、温水(液温:50℃)に120秒間浸漬し、洗浄して、Agを含有する導電部(線幅3μm)からなる導電性メッシュと、ゼラチン及びP−1を含有する層、並びに、ゼラチン及びP−2を含有する層とから、ゼラチンが除去された非導電部を有するシートCを得た。
上記シートCに対して、金属ローラと樹脂製のローラとの組み合わせによるカレンダ装置を使用して、30kNの圧力でカレンダ処理した。得られたシートをシートDとした。
上記シートDを、150℃の過熱水蒸気槽を120秒間かけて通過させて、加熱した。得られたシートをシートE(タッチパネル用導電性シートに該当する)とした。
導電部の厚み方向に沿ってTOF−SIMS(Time-of-Flight Secondary Ion Mass Spectrometry、アルゴンGCIB:ガスクラスターイオンビーム)を用いて成分分布を測定した。P−1及びP−2はあらかじめ標準物質として測定しておき、成分分布を判断するためのイオン種を選定した。まず、支持体側とは反対側の表面からイオンビームで掘削しながら、測定を繰り返し、厚み方向における成分分布のプロファイルを得た。具体的には、金属銀の検出が始まる深さ(厚さ)近傍の領域(上部領域)、金属銀の検出が終わる深さ(厚み)近傍の下部領域、及び、中間領域が検出され、各領域における、P−1の及びP−2の含有量の合計に対する、P−2の含有量の含有質量比を表1に示した。
実施例1において、組成調整塗布液1の代わりに下記組成調整塗布液1−2を使用し、組成調整塗布液2の代わりに下記組成調整塗布液2−2を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル用導電性シートを得た。
組成調整塗布液1−2は、ポリマーラテックス2とゼラチンとを混合質量比(第2高分子/ゼラチン)2/1で混合し、更に、光学濃度が約1.0で現像液のアルカリにより脱色する染料を含有する混合物からなる組成物である。また、組成調整塗布液1−2は、この組成調整塗布液1−2より形成される層中のP−2量(塗設量)が0.65g/m2となるように濃度調整した。なお、組成調整塗布液1−2より形成される層には、染料が含まれるためアンチハレーションの機能を有する。
組成調整塗布液2−2は、ポリマーラテックス1とゼラチンとを混合質量比(P−1/ゼラチン)2/1で混合した組成物である。また、組成調整塗布液2−2は、この組成調整塗布液2−2より形成される層中のゼラチン量が0.10g/m2となるように濃度調整した。
(融着阻害処理)
実施例1において、カレンダ処理工程と融着処理工程の間の工程として、融着阻害処理工程を実施したこと以外は実施例1と同様にして、タッチパネル用導電性シートを得た。融着阻害処理工程における融着阻害処理とは、上記シートDを下記化合物Aの0.3重量%水溶液30℃に120秒間浸漬し、流水で90秒間洗浄し、65℃15分間乾燥させる工程である。
実施例3のハロゲン化銀感光性層形成工程において、下塗り層付き支持体を作製する際に使用した、「下塗り層形成用組成物1(硬化性組成物1)」に代えて、後述の下塗り層形成用組成物2(硬化性組成物2)を、乾燥後の膜厚が100nmになるように支持体上に塗布し、90℃で1分間乾燥させて、下塗り層付き支持体を作製したこと以外は実施例3と同様にして、タッチパネル用導電性シートを得た。
また、実施例5〜7のタッチパネル用導電性シートは、支持体、下塗り層(易接着層)、アンチハレーション層、非導電部の順に、1.64、1.58、1.49、1.49の屈折率(波長:589nm)を有していた。
下塗り層形成用組成物2の組成は下記のとおりである。
・アクリル系ポリマー:25.6質量部
(「AS−563A」、ダイセルファインケム株式会社製、固形分:27.5質量%)
・ポリエステル系ポリマー:21.2質量部
(「プラスコートZ−690」、互応化学工業株式会社製、固形分:25.0質量%)
・カルボジイミド系架橋剤:22.0質量部
(「カルボジライトV−02−L2」、日清紡株式会社製、固形分:10質量%)
・コロイダルシリカ:3.2質量部
(「スノーテックスZL」、日産化学工業株式会社製、固形分:10質量%、水希釈液)
・滑り剤:18.5質量部
(カルナバワックス、「セロゾール524」、中京油脂株式会社製、固形分:3質量%、水希釈液)
・アニオン性界面活性剤:58.2質量部
(「ラピゾールA−90」、日油株式会社製、固形分:1質量%、水溶液)
・ノニオン性界面活性剤:73.2質量部
(「ナロアクティーCL95」、三洋化成工業株式会社製、固形分:1質量%、水溶液)
・蒸留水:778.2質量部
実施例4において、下塗り層付き支持体の下塗り層上に、下塗り層側から順に、組成調整塗布液1と、ハロゲン化銀含有塗布液1と、ハロゲン化銀含有塗布液2と、組成調整塗布液2とを、塗液流量比(組成調整塗布液1/ハロゲン化銀含有塗布液1/ハロゲン化銀含有塗布液2/組成調整塗布液2)25/25/10/5で同時重層塗布し、支持体上にハロゲン化銀感光性層を形成したこと以外は、実施例4と同様にして、タッチパネル用導電性シートを得た。
実施例1に記載の乳剤に純水を加えて10倍希釈し、更に、含有するゼラチンに対して、4倍当量のゼラチンを添加し、更に、ポリマーラテックス2を、P−2/ゼラチン(質量比)=0.4/1になるように添加した。クエン酸を用いて塗布液pHを5.6に調整した。ここで、ハロゲン化銀含有塗布液2において、ハロゲン化銀の質量に対するP−2の質量の比R2(P−2/ハロゲン化銀)は0.24であった。
実施例4において、下塗り層付き支持体の下塗り層上に、下塗り層側から順に、組成調整塗布液1−2と、ハロゲン化銀含有塗布液2と、ハロゲン化銀含有塗布液1と、組成調整塗布液2−2とを、塗液流量比(組成調整塗布液1−2/ハロゲン化銀含有塗布液2/ハロゲン化銀含有塗布液1/組成調整塗布液2−2)25/10/25/5で同時重層塗布し、支持体上にハロゲン化銀感光性層を形成したこと以外は、実施例4と同様にして、タッチパネル用導電性シートを得た。
実施例4において、下塗り層付き支持体の下塗り層上に、下塗り層側から順に、組成調整塗布液1−2と、ハロゲン化銀含有塗布液2と、ハロゲン化銀含有塗布液1と、ハロゲン化銀含有塗布液2と、組成調整塗布液2とを、塗液流量比(組成調整塗布液1−2/ハロゲン化銀含有塗布液2/ハロゲン化銀含有塗布液1/ハロゲン化銀含有塗布液2/組成調整塗布液2)25/10/25/10/5で同時重層塗布し、支持体上にハロゲン化銀感光性層を形成したこと以外は、実施例4と同様にして、タッチパネル用導電性シートを得た。
実施例1において、組成調整塗布液2の代わりに上記組成調整塗布液2−2を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル用導電性シートを得た。
比較例1において、ポリマーラテックス1の代わりに、ポリマーラテックス2を使用したこと以外は、比較例1と同様にしてタッチパネル用導電性シートを得た。
タッチパネル用導電性シートの表面抵抗値を測定した。測定は DELCOM INSTRUMENTS社製CONDUCTANCE MONITOR MODEL717Bを用いて測定した。結果を以下の基準により評価した。表面抵抗値が小さい方が導電性が高く、タッチパネル用導電性シートとしては優れた性能を有することを示す。
B:表面抵抗値が20Ω/sq.以上、50Ω/sq.未満である。
C:表面抵抗値が50Ω/sq.以上、70Ω/sq.未満である。
D:表面抵抗値が70Ω/sq.以上である。
なお、Ω/sq.はohms per square(Ω毎スクエア)表す。
レノボ社製YOGA Tablet2−830Lを液体窒素に浸漬して粘着材の粘着性を失活させた後に、分解してディスプレーとカバーガラスを取りだした。更に、ディスプレーとカバーガラスを、酢酸エチルを含ませたウエスで擦り、粘着材を落とした。取り出したディスプレーとカバーガラスの間に3M社製透明粘着フィルム8146−4を用いて、上記タッチパネル用導電性シートを貼り合わせて積層し、視認性評価用モジュールを作製した(なお、貼り合わせの構成は、ディスプレー/粘着フィルム/透明導電性フィルム/粘着フィルム/カバーガラスである。)。なお、タッチパネル用導電性シートにおける上部領域側が視認面側に配置されるモジュール(言い換えれば、支持体と反対側の表面が視認面側に配置されるモジュール)と、下部領域側が視認面側に配置されるモジュール(言い換えれば、支持体が視認面側に配置されるモジュール)とを、それぞれ作製し、評価した。上部領域側が視認面側に配置されるモジュールは、タッチパネル用導電性フィルムの上部領域側をカバーガラス側に向けて貼り合わせた。一方、下部領域側が視認面側に配置されるモジュールは、タッチパネル用導電性シートの下部領域側をカバーガラス側に向けて貼り合わせた。
AA: 8点以上9点未満
A: 7点以上8点未満
B: 6点以上7点未満
C: 5点以上6点未満
D: 5点未満
一方、比較例1及び比較例2のタッチパネル用導電性シートは、上記式1及び式2のいずれも満たさず、所望の効果が得られなかった。
また、RM<RUを満たす実施例1のタッチパネル用導電性シートは上部領域側を視認側とした場合に、より優れた黒締りを有することがわかった。
一方、RM<RLを満たす実施例2のタッチパネル用導電性シートは下部領域側を視認側とした場合に、より優れた黒締りを有することがわかった。
また、カレンダ処理工程(導電部を圧密化する工程D)の後であって、融着処理工程(導電部の金属銀同士を互いに融着させる処理を施す工程F)の前に、融着阻害処理工程(導電部と特定化合物とを接触させる工程C2)を有する方法により製造された実施例3のタッチパネル用導電性シートは、上記工程C2(及び工程C1)を有さない製造方法により製造された実施例1のタッチパネル用導電性シートと比較して、より優れた黒締りを有していた。
また、支持体と導電部との間に易接着層を有し、易接着層上に導電部に隣接するように配置された非導電部を更に有し、非導電部の屈折率をRI1、易接着層の屈折率をRI2、及び、支持体の屈折率をRI3としたとき、式3 RI1<RI2<RI3を満たす、実施例4のタッチパネル用導電性シートは、実施例1のタッチパネル用導電性シートと比較して更に優れた黒締りを有していた。
また、式1及び式2の両方を満たす、実施例7のタッチパネル用導電性シートは、上部領域を視認側とした場合、及び、下部領域を視認側とした場合のいずれの場合も、特に優れた黒締りを有していた。
一方で、式1及び式2のいずれか一方を満たす、実施例1及び実施例2のタッチパネル用導電性シートは、表面抵抗値がより低く優れた導電性を有するとともに、上部又は下部領域の一方側を視認側とした場合に優れた黒締りを有していた。
組成調整塗布液2の代わりに組成調整塗布液2−3を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル用導電性シートを得た。
なお、組成調整塗布液2−3は、日本合成化学社製モビニールLDM7523とゼラチンとを混合質量比(モビニールLDM7523固形分/ゼラチン)2/1で混合した組成物である。また、組成調整塗布液2−3は、この組成調整塗布液2−3より形成される層中のゼラチン量が0.10g/m2となるように濃度調整した。モビニールLDM7523の固形分の示差走査熱量測定(DSC)で測定したガラス転移温度は+17℃であった。
組成調整塗布液2の代わりに組成調整塗布液2−4を使用したこと以外は、実施例1と同様にしてタッチパネル用導電性シートを得た。
なお、組成調整塗布液2−4は、日本ゼオン株式会社製Nipol LX415Mとゼラチンとを混合質量比(Nipol LX415M固形分/ゼラチン)2/1で混合した組成物である。また、組成調整塗布液2−4は、この組成調整塗布液2−4より形成される層中のゼラチン量が0.10g/m2となるように濃度調整した。Nipol LX415Mの固形分の示差走査熱量測定(DSC)で測定したガラス転移温度は+27℃であった。
12 支持体
14 導電部
16 バインダ
18 金属部
114A 表面
26 開口部
51 非導電部
61 易接着層
Claims (14)
- 支持体と、前記支持体上に配置され、バインダ及び金属部を含有する導電部と、を有するタッチパネル用導電性シートであって、
前記バインダは、第1高分子と、第1高分子よりもガラス転移温度が低い第2高分子とを含有し、
前記導電部の垂直断面において、前記導電部の前記支持体側とは反対側の表面Xから前記支持体側に向かって、前記導電部の前記表面Xの表面形状に沿った輪郭線を移動させたとき、前記導電部に含まれる前記金属部に前記輪郭線が到達した位置を上端位置として、前記上端位置から前記支持体側に向かって100nmまでの領域における前記第1高分子及び前記第2高分子の合計含有量に対する前記第2高分子の含有量の含有質量比をRUとし、
前記上端位置よりも前記支持体側に前記輪郭線を移動させたとき、前記導電部で前記金属部を含まなくなる位置を下端位置として、前記上端位置と前記下端位置との中間位置から前記支持体側に向かって50nm及び前記表面X側に向かって50nmの領域における前記第1高分子及び前記第2高分子の合計含有量に対する前記第2高分子の含有量の含有質量比をRMとし、
前記下端位置から、前記表面X側に向って100nmの領域における前記第1高分子及び前記第2高分子の合計含有量に対する前記第2高分子の含有量の含有質量比をRLとしたとき、
以下の式1及び式2;
式1 RM<RU
式2 RM<RL
からなる群より選択される少なくとも一方が成り立つ、タッチパネル用導電性シート。 - 前記第2高分子のガラス転移温度が25℃以下である、請求項1に記載のタッチパネル用導電性シート。
- 前記金属部が、金、銀、銅、ニッケル、及び、パラジウムからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含有する、請求項1又は2に記載のタッチパネル用導電性シート。
- 前記支持体と前記導電部との間に易接着層を有し、
前記易接着層上に、前記導電部に隣接するよう配置された非導電部を更に有し、
前記非導電部の屈折率をRI1、前記易接着層の屈折率をRI2、及び、前記支持体の屈折率をRI3としたとき、以下の式3;
式3 RI1<RI2<RI3
を満たす、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタッチパネル用導電性シート。 - 前記金属部が金属銀を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法であって、
支持体上に、少なくともハロゲン化銀と第1高分子とを含有するハロゲン化銀含有塗布液と、少なくとも第2高分子を含有する組成調整塗布液とを、同時重層塗布して、ハロゲン化銀感光性層を形成する工程Aと、
前記ハロゲン化銀感光性層を露光した後、現像処理して金属銀を含有する導電部を形成する工程Bと、を有するタッチパネル用導電性シートの製造方法。 - 前記組成調整塗布液が更にハロゲン化銀を含有する、請求項5に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
- 前記ハロゲン化銀含有塗布液、及び、前記組成調整塗布液からなる群より選択される少なくとも1種が更に非金属の微粒子を含有する、請求項5又は6に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
- 前記工程Bの後に、前記導電部の前記金属銀同士を互いに融着させる処理を施す工程Fを更に有する、請求項5〜7のいずれか一項に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
- 前記工程Aの後であって、前記工程Bの前に、前記ハロゲン化銀感光性層と、金属吸着性置換基又は金属吸着性構造を有する化合物とを接触させる工程C1を有するか、又は、
前記工程Bの後であって、前記工程Fの前に、前記導電部と、前記化合物とを接触させる工程C2を有する、請求項8に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。 - 前記金属吸着性置換基が、カルボキシル基又はその塩、酸アミド基、アミノ基、イミダゾール基、ピラゾール基、チオール基、チオエーテル基、及び、ジスルフィド基からなる群より選択される少なくとも1種である、請求項9に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
- 前記工程Bの後であって、前記工程Fの前に、更に、前記導電部を圧密化する工程Dを有する、請求項8〜10のいずれか一項に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
- 前記ハロゲン化銀含有塗布液、及び、前記組成調整塗布液からなる群より選択される少なくとも1種が、更にゼラチンを含有し、
前記工程Bの後であって、前記工程Dの前に、更に前記導電部のゼラチンを除去する工程Eを有する、請求項11に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。 - 前記工程Dが、前記導電部を有する前記支持体を、少なくとも一対のロール間を加圧下で通過させるカレンダ処理工程である、請求項11又は12に記載のタッチパネル用導電性シートの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のタッチパネル用導電性シートを有するタッチパネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018035369A JP6824209B2 (ja) | 2018-02-28 | 2018-02-28 | タッチパネル用導電性シート、タッチパネル用導電性シートの製造方法、及び、タッチパネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018035369A JP6824209B2 (ja) | 2018-02-28 | 2018-02-28 | タッチパネル用導電性シート、タッチパネル用導電性シートの製造方法、及び、タッチパネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019152898A JP2019152898A (ja) | 2019-09-12 |
JP6824209B2 true JP6824209B2 (ja) | 2021-02-03 |
Family
ID=67946303
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018035369A Active JP6824209B2 (ja) | 2018-02-28 | 2018-02-28 | タッチパネル用導電性シート、タッチパネル用導電性シートの製造方法、及び、タッチパネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6824209B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7324299B2 (ja) * | 2019-09-25 | 2023-08-09 | 富士フイルム株式会社 | めっき液、めっきセット、導電性基板の製造方法 |
JP7352643B2 (ja) * | 2019-09-30 | 2023-09-28 | 富士フイルム株式会社 | 導電性基板の製造方法 |
WO2023120498A1 (ja) * | 2021-12-20 | 2023-06-29 | 三菱ケミカル株式会社 | 水分散液、膜、包装材及び積層体 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5865851B2 (ja) * | 2012-03-23 | 2016-02-17 | 富士フイルム株式会社 | 導電性部材の製造方法、導電性部材、それを用いたタッチパネル |
JP5990493B2 (ja) * | 2012-11-12 | 2016-09-14 | 富士フイルム株式会社 | 導電シートの製造方法、導電シート |
JP6129769B2 (ja) * | 2013-05-24 | 2017-05-17 | 富士フイルム株式会社 | タッチパネル用透明導電膜、透明導電膜の製造方法、タッチパネル及び表示装置 |
JP6386660B2 (ja) * | 2015-03-30 | 2018-09-05 | 富士フイルム株式会社 | 導電性フィルムおよびその製造方法、タッチパネル |
-
2018
- 2018-02-28 JP JP2018035369A patent/JP6824209B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2019152898A (ja) | 2019-09-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9820380B2 (en) | Transparent conductive film and method for producing transparent conductive film | |
JP6824209B2 (ja) | タッチパネル用導電性シート、タッチパネル用導電性シートの製造方法、及び、タッチパネル | |
JP5990493B2 (ja) | 導電シートの製造方法、導電シート | |
WO2014156827A1 (ja) | 導電シートおよびその製造方法、タッチパネル | |
JP6848063B2 (ja) | タッチパネル用導電部材およびタッチパネル | |
JP7168691B2 (ja) | 導電性基板の製造方法、導電性基板 | |
JP6386660B2 (ja) | 導電性フィルムおよびその製造方法、タッチパネル | |
WO2021229994A1 (ja) | アンテナ | |
JP6267109B2 (ja) | 導電フィルムの製造方法および導電フィルム | |
JP2023035785A (ja) | 導電性基板、タッチパネル | |
JP2012218402A (ja) | 透明導電シート、透明導電シート製造用の感光材料、透明導電シートの製造方法、これらの透明導電シートを用いた静電容量方式のタッチパネル | |
JP7292500B2 (ja) | 導電性フィルム、タッチパネル、感光性樹脂組成物、および導電性フィルムの製造方法 | |
US20230077966A1 (en) | Conductive substrate and touch panel | |
US10983653B2 (en) | Conductive film, touch panel, and method for manufacturing conductive film | |
JP2019109720A (ja) | タッチパネル用導電性シートの製造方法 | |
WO2023210488A1 (ja) | 導電性基板の製造方法 | |
JP6235993B2 (ja) | フィルム材料および導電材料の製造方法 | |
WO2019208125A1 (ja) | タッチセンサおよびタッチパネル | |
WO2021075421A1 (ja) | タッチセンサー部材前駆体およびタッチセンサー部材の製造方法 | |
WO2019208229A1 (ja) | タッチセンサおよびタッチパネル | |
JP7133526B2 (ja) | 導電性フィルム | |
JP2011018028A (ja) | 導電膜形成用感光材料、導電膜および導電膜の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200214 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20200629 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20201209 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20201222 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210112 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6824209 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |