JP6823835B2 - エレベータにおける巻上機の支持装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータにおける巻上機の支持装置に関する。
エレベータにおける巻上機を例えば機械室の床に据え付ける場合には、通常、現場での組み立て作業が必要となるが、現場での組み立て作業に多くの時間がかかる。その現場での組み立て作業時間を減らすために、工場において組み立てることが行われている。工場での組み立ては、まず、土台となる下側ビーム(マシンビーム)の上に防振部材を介して上側ビーム(マシンベッド)を連結して支持体を構成する。この支持体には、前記上側ビームの水平方向の調整時に前記上側ビームと前記下側ビームとを離間させるためのジャッキボルトを備えている。また、巻上機の設置後に上側ビームの水平出し(水平方向の調整)を行う関係上、下側ビームと上側ビームとが僅かな遊びを持たせた状態で連結されている。続いて、支持体に巻上機を取り付けて組み立て作業が完了する。そして、このように支持体に取り付けられた巻上機を建設現場まで輸送し、輸送した巻上機の支持体に吊り上げロープを引っ掛けて、該巻上機を吊り上げた状態で機械室内に移動させる。移動後に、ジャッキボルトを用いて上側ビームと下側ビームとの間にシム(間隔調整部材)を挿入することで上側ビームの水平方向の調整(水平出し)を行った後、下側ビームと上側ビームとを強固に締結して巻上機の設置を完了することになる(例えば特許文献1参照)。
実開昭58−136267号公報(図1〜図3参照)
上記特許文献1では、巻上機を吊り上げた状態で機械室内に移動させる際に次のような不都合が発生していた。つまり、巻上機を吊り上げた時に、上側ビームに引っ張り力が作用する。この引っ張り力により僅かな遊びを持たせた状態で連結されている上側ビームが下側ビームに対して上方へ移動又は変形してしまう。この移動又は変形により上下のビーム間に配置されている防振部材が変形や損傷してしまうという不都合が発生していた。因みに、巻上機を吊り上げた状態で機械室内に移動させる際に、下側ビームと上側ビームとの間の距離が変動することがないように、別の治具を用いて両ビームを固定することも考えられるが、部品点数の増大を招くだけでなく、治具をわざわざ準備しなければならない煩わしさもあり、実施しにくいものであった。
本発明は前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、巻上機を吊り上げた状態で機械室内に移動させる際に、別の治具を用いなくとも、下側ビームと上側ビームとの間に配置された防振部材の変形や損傷を防止し得るエレベータにおける巻上機の支持装置を提供するものである。
本発明のエレベータにおける巻上機の支持装置は、前述の課題解決のために、土台となる下側ビームと、該下側ビームの上に連結され巻上機が支持される上側ビームと、前記下側ビームと前記上側ビームとの間に介在される防振部材と、前記上側ビームと前記下側ビームとの間の距離を調整可能なジャッキボルトと、を備えているエレベータにおける巻上機の支持装置であって、前記ジャッキボルトには、前記上側ビーム又は前記下側ビームに当接することにより該上側ビームと該下側ビームとの間の距離が大きくなることを抑制するためのナットが螺合されていることを特徴としている。
本発明によれば、上側ビームの水平方向の調整時には、ジャッキボルトで下側ビームと上側ビームとの間の距離を調整してシム(間隔調整部材)を入れて上側ビームの水平方向の調整を行うことができる。また、巻上機を吊り上げた状態で機械室内に移動させる際には、ジャッキボルトに螺合されているナットを回転操作することにより下側ビーム又は上側ビームに当接した状態にしておけば、下側ビームと上側ビームとの間の距離が大きくなることを抑制することができる。よって、巻上機を吊り上げた状態で機械室内に移動させる際に、上側ビームが下側ビームに対して上方へ移動又は変形することがない。よって、防振部材の変形や損傷を防止できる。
又、本発明のエレベータにおける巻上機の支持装置は、さらに、ボルト及びナットが備えられ、前記ジャッキボルトは、前記上側ビームの長手方向と直交する幅方向一端部側に配置されるとともに、前記上側ビームの下側板部とこれに上下方向で対向する前記下側ビームの上側板部とに亘って挿通され、前記ボルトは、前記上側ビームの長手方向と直交する幅方向他端部側に配置されるとともに、前記上側ビームの下側板部とこれに上下方向で対向する前記下側ビームの上側板部とに亘って挿通され、前記ボルトには、前記上側ビーム又は前記下側ビームに当接することにより該上側ビームと該下側ビームとの間の距離が大きくなることを抑制するための前記ナットが螺合されていてもよい。
上記のように、上側ビームの長手方向と直交する幅方向一端部側に、上側ビームと下側ビームとの間の距離が大きくなることを抑制するためのナットが螺合されたジャッキボルトが配置され、上側ビームの長手方向と直交する幅方向他端部側に、上側ビームと下側ビームとの間の距離が大きくなることを抑制するためのナットが螺合されたボルトが配置されていれば、巻上機を吊り上げた状態で機械室内に移動させる際に、上側ビームの長手方向と直交する幅方向両端部のいずれにおいても下側ビームと上側ビームとの間の距離が大きくなることを抑制することができる。よって、防振部材が変形や損傷してしまうことを確実に防止できる。
又、本発明のエレベータにおける巻上機の支持装置は、前記ナットが、前記下側ビームの上側板部の下面に当接可能に前記ジャッキボルトの螺子軸に螺合された第1ナットであり、前記下側ビームの上側板部の上面に当接可能に前記ジャッキボルトの螺子軸に螺合された第2ナットを更に備えていてもよい。
上記のように、第1ナットを回転操作して下側ビームの上側板部の下面に第1ナットを当接させることによって、上側ビームと下側ビームとの間の距離が大きくなることを抑制でき、かつ、第2ナットを回転操作して下側ビームの上側板部の上面に第2ナットを当接させることによって、上側ビームと下側ビームとの間の距離が小さくなることを抑制できる。よって、上側ビームと下側ビームとの間の距離を一定に(維持)することができる。
又、本発明のエレベータにおける巻上機の支持装置は、前記上側ビームの下側板部の下面に当接可能に前記ジャッキボルトの螺子軸に螺合された第3ナットを更に備えていてもよい。
上記のように、上側ビームの下側板部の下面に当接可能な第3ナットをジャッキボルトの螺子軸に備えることによって、ジャッキボルトが緩んでしまうことを抑制できる。
又、本発明のエレベータにおける巻上機の支持装置は、前記上側ビームの下側板部及び前記下側ビームの上側板部のうちの一方に、前記ジャッキボルトの螺子軸が螺入する螺子孔を形成し、かつ、他方に、前記ジャッキボルトの螺子軸が挿通する挿通孔を形成し、前記ジャッキボルトの螺子軸の先端が前記螺子孔を螺入して前記挿通孔を挿通するように構成され、前記挿通孔を挿通した先端が当接する当接部を前記下側ビーム又は前記上側ビームに設けていてもよい。
上記のように、先端が螺子孔を螺入して挿通孔を挿通するように構成されたジャッキボルトを回転操作することによって、下側ビーム又は上側ビームに設けられた当接部に当接する。この当接した状態でジャッキボルトを更に回転操作することによって、上側ビームと下側ビームとの間の距離を調整することができる。
本発明によれば、ジャッキボルトに、上側ビームと下側ビームとの間の距離が大きくなることを抑制するためのナットを螺合させることによって、巻上機を吊り上げた状態で機械室内に移動させる際に、別の治具を用いなくとも、下側ビームと上側ビームとの間に配置された防振部材の変形や損傷を防止し得るエレベータにおける巻上機の支持装置を提供することができる。
支持体上に備えた巻上機を機械室の床に据え付けた状態を示す斜視図である。 同巻上機の平面図である。 巻上機が取り外された支持体の斜視図である。 支持体上に備えた巻上機を吊り上げロープで吊り上げた状態を示す図である。 図4におけるVの部分の拡大図である。 下側第2ビームとスペーサビームとの連結部の要部を示す側面図である。 図6におけるVII−VII線断面図である。 図6におけるVIII−VIII線断面図である。 地震対策用ストッパーブラケットの下面と上側ビームの上面との間にシム(間隔調整部材)を挿入する直前の状態を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
本発明のエレベータにおける巻上機の支持装置について説明する。図1及び図2は、機械室の床Fに、支持体H上に取り付けた巻上機1を据え付けた状態を示している。図3は、巻上機1及びマシンベッド6を取り外した支持体Hを示している。なお、支持体Hの長手方向を前後方向とし、支持体Hの長手方向に対して直交する方向を左右方向として、以下において説明する。
支持体Hは、図1及び図3に示すように、左右方向に間隔を置いて前後方向に延びる左右一対の下側第1ビーム2,2と、これら下側第1ビーム2,2の上にそれぞれ載置されて連結される左右一対の下側第2ビーム3,3と、下側第2ビーム3,3の各々の上に防振材としての防振ゴム4(図6参照)を介してそれぞれ連結される上側ビームとしての左右一対のスペーサビーム5,5と、を備えている。左右一対のスペーサビーム5,5の上に、略中央部に開口6Aが形成されたマシンベッド6が架け渡された状態で連結されている。
前記マシンベッド6上には、メインシーブ7が載置される。また、マシンベッド6の下面には、図3に示すシーブビーム8が取り付けられ、このシーブビーム8にセカンダリーシーブ(そらせ車)9が取り付けられる。
左右一対の下側第1ビーム2,2は、同一構成であり、各下側第1ビーム2は、図3に示すように、H型鋼で構成され、具体的には、上側第1板部2Aと、下側第1板部2Bと、上側第1板部2Aの左右方向中央部の下面と下側第1板部2Bの左右方向中央部の上面とを連結する垂直第1板部2Cと、を備えている。垂直第1板部2Cの左右両側面のそれぞれに、前後方向に間隔を置いて上側第1板部2Aの下面と下側第1板部2Bの上面とに略亘るように上下方向に延びる複数(図3では6個)の補強用の第1縦リブ2Rを備えている。
左右一対の下側第2ビーム3,3は、同一構成であり、各下側第2ビーム3は、図3に示すように、下側第1ビーム2と同様に、H型鋼で構成され、上側第2板部3Aと、下側第2板部3Bと、上側第2板部3Aの左右方向中央部の下面と下側第2板部3Bの左右方向中央部の上面とを連結する垂直第2板部3Cと、を備えている。垂直第2板部3Cの左右両側面のそれぞれに、前後方向に間隔を置いて上側第2板部3Aの下面と下側第2板部3Bの上面とに略亘るように上下方向に延びる複数(図3では5個)の補強用の第2縦リブ3Rを備えている。これら補強用の第2縦リブ3Rの数は、下側第1ビーム2の補強用の第1縦リブ2Rの数よりも少なくなっている。本実施形態では、左右一対の下側第2ビーム3,3が、本発明の下側ビームに相当し、上側第2板部3Aが、同じく下側ビームの上側板部に相当する。
左右一対のスペーサビーム5,5は、同一構成であり、各スペーサビーム5は、図3に示すように、下側第2ビーム3と同様に、H型鋼で構成され、具体的には、上側板部5Aと、下側板部5Bと、上側板部5Aの左右方向中央部の下面と下側板部5Bの左右方向中央部の上面とを連結する垂直板部5Cと、を備えている。垂直板部5Cの左右両側面のそれぞれに、前後方向に間隔を置いて上側板部5Aの下面と下側板部5Bの上面とに略亘るように上下方向に延びる複数(図3では5個)の補強用の縦リブ5Rを備えている。これら補強用の縦リブ5Rの数は、下側第1ビーム2の補強用の第1縦リブ2Rの数よりも少なく、下側第2ビーム3の補強用の第2縦リブ3Rの数と同一になっている。
各下側第1ビーム2と各下側第2ビーム3とが、それぞれの上側第1板部2Aと下側第2板部3Bとを上下方向で貫通する複数(図3では左右両側にそれぞれ10個ずつの合計20個)のボルト、及び該ボルトに螺合されるナットにより締結されている。
また、各下側第2ビーム3と各スペーサビーム5とが、複数(図3では5個)の防振ゴム4(図6参照)を介して連結されるとともに、複数(図3ではビーム長手方向両端部に位置する2個)のジャッキボルト10により連結されている。
ジャッキボルト10は、螺子軸10Aと頭部10Bとを備える。螺子軸10Aは、図6及び図7に示すように、各スペーサビーム5の下側板部5Bとこれに上下方向で対向する各下側第2ビーム3の上側第2板部3Aとに亘って挿通される。ジャッキボルト10は、各スペーサビーム5の長手方向と直交する幅方向一端部側(ここでは左右方向内外のうちの外側端部)に配置されている。
また、スペーサビーム5の長手方向と直交する幅方向他端部側(ここでは左右方向内外のうちの内側端部)に、スペーサビーム5の下側板部5Bと下側第2ビーム3の上側第2板部3Aとに亘って挿通するボルト11が配置されている。ボルト11は、螺子軸11Aと頭部11Bとを備えている。
各防振ゴム4は、平面視において矩形状のプレート12,13間に挟み込まれた状態で該プレート12,13と一体化されている。各防振ゴム4は、平面視においてプレート12,13よりも一回り小さな外形に構成されている。下側プレート13の四隅には、ボルト挿通用の貫通孔(図示せず)が形成されている。また、上側プレート12の四隅に、ボルト螺合用の螺子孔(図示せず)が形成されている。
また、図8に示すように、下側第2ビーム3の上側第2板部3Aの上面には、地震対策用ストッパーブラケット(以下において単にブラケットという)14の底板部14Aが載置され、その底板部14Aの上面に、一方の下側プレート13が重ねられている。その状態において下側第2ビーム3の上側第2板部3Aに形成された4個の貫通孔(図示せず)及び底板部14Aの四隅に形成された4個の貫通孔(図示せず)並びに下側プレート13に形成の4個の貫通孔(図示せず)のそれぞれに、ボルト15の先端を下方から順に挿通した後、突出したボルト15それぞれの先端にナット16を螺合することによって、下側プレート13及びブラケット14の底板部14Aが下側第2ビーム3の上側第2板部3Aに連結されている。
他方の上側プレート12の上面には、矩形状の補強プレート17が載置され、この補強プレート17の上面には、スペーサビーム5の下側板部5Bが載置される。この状態においてスペーサビーム5の下側板部5Bに形成された4個のボルト挿通用の貫通孔(図示せず)及び補強用プレート17に形成されたボルト挿通用の4個の貫通孔(図示せず)のそれぞれにボルト18の先端を通した後、上側プレート12に形成された4個の螺子孔(図示せず)にそれぞれボルト18の先端を螺合することによって、上側プレート12及び補強プレート17がスペーサビーム5の下側板部5Bに連結される。なお、巻上機1の設置後にスペーサビーム5の水平出し(水平方向の調整)を行う関係上、スペーサビーム5と下側第2ビーム3とが僅かな遊びを持たせた状態で連結されるように、例えばスペーサビーム5の下側板部5Bと上側プレート12及び補強プレート17との連結が行われる。
図7に示すように、各ジャッキボルト10が装着されるスペーサビーム5の下側板部5Bには、ジャッキボルト10の螺子軸10Aが螺入する螺子孔5Nが形成され、上側第2ビーム3の上側第2板部3Bには、ジャッキボルト10の螺子軸10Aが挿通する挿通孔(貫通孔)としてのバカ孔3Kが形成され、ジャッキボルト10の螺子軸10Aの先端が螺子孔5Nに螺入されてバカ孔3Kに挿通されるように構成される。バカ孔3Kを挿通して下方に突出した螺子軸10Aの先端が当接する当接部19が、下側ビーム3の垂直第2板部3Cに設けられている。
当接部19は、上下方向に長い縦板部19Aと、縦板部19Aの上端から水平方向に折り曲がった水平板部19BとからなるL字状部材から構成されている。前記縦板部19Aの上下2箇所に、ボルト挿通用の貫通孔19aが形成されるとともに、これに対応して下側ビーム3の垂直板部3Cにボルト挿通用の貫通孔3cが形成されている。当接部19を下側ビーム3に固定する場合には、ボルト20の先端を縦板部19Aの貫通孔19a及び垂直板部3Cの貫通孔3cに通した後、貫通孔3cから突出したボルト20の先端にナット21を螺合させることで、当接部19が垂直板部3Cに固定されうる。また、ボルト20による固定だけでなく、縦板部19Aを垂直板部3Cに溶接して更に固定を強固にしてもよい。
ブラケット14は、図6及び図7に示すように、下側第2ビーム3の上側第2板部3Aの上面と下側プレート13との間に挟まれた状態で固定される底板部14Aと、この底板部14Aの左右方向外側端から上方に延びるように折り返された縦板部14Bと、縦板部14Bの上端の前後端部からスペーサビーム5の垂直板部5C側へ延びるように折り返された前後一対の上側板部14C,14Cと、を有する前後方向視略コの字形状に構成されている。ブラケット14の縦板部14Bの上下方向略中央部の前後2箇所に形成のタップ穴それぞれに、ボルト22が螺入されており、このボルト22は、ナット23によってそれぞれブラケット14に位置が固定される。また、2個のボルト22,22の先端は、防振ゴム4の上側プレート12の左右方向外側端面に当接している(図7参照)。これにより、地震発生に伴う振動により、ボルト22は、防振ゴム4の上側プレート12が左右方向外側へ位置ずれすることを防止するストッパーとして機能するように構成されている。
また、各ジャッキボルト10の螺子軸10Aの下端部に、面取りワッシャー26が挿入されるとともに面取りワッシャー26を下側第2ビーム3の上側第2板部3Aの下面に当接させるための第1ナット27が螺合されている。また、各ジャッキボルト10の螺子軸10Aには、図6に示すように、下側第2ビーム3の上側第2板部3Aの上面に当接可能な第2ナット24と、スペーサビーム5の下側板部5Bの下面に当接可能な第3ナット25と、が螺合されている。
一方、各ボルト11の螺子軸11Aに備えられるナットは、ジャッキボルト10の場合と同様である。但し、各ボルト11の延長上には、各ボルト11の先端に当接する前記当接部19が備えていない。具体的には、図7に示すように、各ボルト11の螺子軸11Aの下端部に、面取りワッシャー30が挿入されるとともに面取りワッシャー30を下側ビーム3の上側第2板部3Aの下面に当接させるための第1ナット31が螺合されている。また、ボルト11の螺子軸11Aには、下側第2ビーム3の上側第2板部3Aの上面に当接可能な第2ナット28と、スペーサビーム5の下側板部5Bの下面に当接可能な第3ナット29と、が螺合されている。また、スペーサビーム5の下側板部5Bには、ボルト11の螺子軸11Aが螺入する螺子孔5Nが形成され、下側第2ビーム3の上側第2板部3Aには、ボルト11の螺子軸11Aが挿通する挿通孔(貫通孔)としてのバカ孔3Kが形成されている。なお、面取りワッシャー26,30は、上側第2板部3Aの下面に溶接されても良い。これにより、作業性の向上を図ることができる。
図4には、巻上機1をワイヤロープLにより吊り上げられた状態を示している。ワイヤロープLの先端に備えたフックB,Bをマシンベッド6に備える輪っか状の係止具C,Cにそれぞれ係止してクレーン(図示せず)等で吊り上げられる。なお、図5は図4のVで囲まれた部分の拡大図である。この吊り上げの前に、全てのジャッキボルト10のナット及び全てのボルト11のナットを次のように位置させておくことになる。つまり、図7に示すように、第1ナット27,31を回転操作して面取りワッシャー26,30を下側第2ビーム3の上側第2板部3Aの下面に当接させるとともに、第2ナット24,28を回転操作して下側第2ビーム3の上側第2板部3Aの上面に第2ナット24,28を当接させ、かつ、第3ナット25,29を回転操作してスペーサビーム5の下側板部5Bの下面に当接させる。したがって、第1ナット27,31によりスペーサビーム5と下側第2ビーム3との間の距離が大きくなることを抑制することができ、巻上機1を図4のように吊り上げて機械室内に移動させても、防振ゴム4の変形や損傷することがない。また、第2ナット24,28によりスペーサビーム5と下側第2ビーム3との間の距離が小さくなることを抑制することができる。よって、第1ナット27,31及び第2ナット24,28によりスペーサビーム5と下側第2ビーム3との間の距離を一定に(維持)することができ、巻上機1を図4のように吊り上げて機械室内に移動させても、防振ゴム4の変形や損傷することをより一層確実に防止できる。さらに、第3ナット25,29によりジャッキボルト10及びボルト11が緩んでしまうことを抑制できる。
また、スペーサビーム5の上下高さを調整してスペーサビーム5の水平方向を調整する時には、図6及び図7に示す状態から、ナット25,24,27を緩めるとともに、図8に示す4個のボルト18も緩めることで、ジャッキボルト10が下方へ螺進できるようにしておく。そして、マシンベッド6の4か所でレーザを用いて水平度を測定する。この測定結果に基づいて該当するジャッキボルト10を回転操作することによって、ジャッキボルト10の先端が下側第2ビーム3に設けられた当接部19に当接する。当接した状態でジャッキボルト10を更に回転操作することによって、スペーサビーム5と下側第2ビーム3との間の距離を調整し、ブラケット14の底板部14Aと下側第2ビーム3の上側第2板部3Aとの隙間に、図9に示す板状のシム(間隔調整部材)32を挿入することで、スペーサビーム5の上下高さを調整してスペーサビーム5の水平方向での調整をすることができる。なお、シム32の前後端部のそれぞれには、ボルト15の軸部を逃がすための切欠き32Kが形成されている。
なお、ジャッキボルト10の螺子軸10Aが下側第2板部5Bの螺子孔5Nに螺入している状態では、ジャッキボルト10の螺子軸10Aに対して下側第2板部5Bが軸方向に移動することがないため、第3ナット25を省略してもよい。また、ボルト11についても同様に、第3ナット29を省略してもよい。また、第1ナット27,31及び第2ナット24,28によりスペーサビーム5と下側第2ビーム3との間の距離を一定に(維持)することが好ましいが、スペーサビーム5と下側第2ビーム3との間の距離が大きくなることを抑制する第1ナット27,31のみを設けて実施してもよい。
上記のように、スペーサビーム5の下側板部5Bと下側第2ビーム3の上側第2板部3Aの幅方向中央部を挟んで両端部のそれぞれにジャッキボルト10及びボルト11が配置されており、ジャッキボルト10及びボルト11の各々には、スペーサビーム5と上側ビーム3との間の距離を一定に(維持)するための第1ナット27,31及び第2ナット24,28が螺合されているので、巻上機1を吊り上げた状態で機械室内に移動させる際に、幅方向両端部のいずれにおいても防振ゴム4が引っ張り力を受けることがない。よって、防振ゴム4が変形や損傷してしまうことを確実に防止できる。
また、地震発生時の支持体Hの水平方向の変位防止のために次のように構成してもよい。つまり、図7に示す第2ナット24,28をスペーサビーム5の下側板部5Bの下端に当接している第3ナット25,29側に寄せて第3ナット25,29に接近または当接する状態にするとともに、面取りワッシャー26,30及び第1ナット27,31を螺子軸10A,11Aから取り外しておく。このようにしておくことで、地震の振動でジャッキボルト10及びボルト11が上下動することをバカ孔(挿通孔)3K,3Kで案内され、上側ビーム3以下が地震に伴い上下動するだけで、スペーサビーム5に支持されている巻上機1が上下に振動するのを抑制することができる。この場合、上側ビーム3とスペーサビーム5の絶縁状態を維持するために、ジャッキボルト10及びボルト11の螺子軸10A,11Aの外縁がバカ孔3K,3Kに触れないように調整しておく必要がある。この結果、地震発生時において、螺子軸10A,11Aの外縁とバカ孔3K,3Kとの隙間以上に、上側ビーム3とスペーサビーム5が水平方向に相対的に変位するのを防止することが可能となり、支持体Hの水平方向の変位を防止するとともに防振ゴム4にせん断力が作用するのを防ぐことができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
前記実施形態では、ジャッキボルト10を上方からねじ込む場合を示したが、ジャッキボルト10を下方からねじ込む構成であってもよい。この場合、螺子孔を下側第2ビーム3の上側第2板部3Aに形成し、スペーサビーム5の下側板部5Bにバカ孔(挿通孔)を形成することになる。そして、ジャッキボルト10の螺子軸10Aの先端を上側第2板部3Aの螺子孔から螺入してスペーサビーム5のバカ孔から突出させた突出端部に面取りワッシャー26を挿入し、面取りワッシャー26をスペーサビーム5の下側板部5Bの上面に当接させるための第1ナット27を螺合させることになる。また、スペーサビーム5の下側板部5Bと下側第2ビーム3の上側第2板部3Aとの間に位置するジャッキボルト10の螺子軸10Aの部分に2つの第2ナット24と第3ナット25を前述同様に螺合させておくことになる。また、ジャッキボルト10に当接する当接部19は、スペーサビーム5に取り付けることになる。
また、前記実施形態では、ジャッキボルト10の他にボルト11を備えたが、ボルト11を省略して実施することもできる。
また、前記実施形態では、ビームを3段積んで支持体を構成したが、ビームを2段又は4段以上に積んで支持体を構成してもよい。
また、前記実施形態では、地震対策用としてブラケット14を設けたが、省略してもよい。
また、前記実施形態では、マシンベッド6の上に巻上機1を載置したが、マシンベッド6を省略し、上側ビームの上に直接載置してもよい。
1…巻上機、2…下側第1ビーム、2A…上側第1板部、2B…下側第1板部、2C…垂直第1板部、2R…第1縦リブ、3…下側第2ビーム、3A…上側第2板部、3B…下側第2板部、3C…垂直第2板部、3R…第2縦リブ、3K…バカ孔(挿通孔)、3c…貫通孔、4…防振ゴム、5…スペーサビーム、5A…上側板部、5B…下側板部、5C…垂直板部、5N…螺子孔、5R…縦リブ、6…マシンベッド、6A…開口、7…メインシーブ、8…シーブビーム、9…セカンダリーシーブ、10…ジャッキボルト、10A…螺子軸、10B…頭部、11…ボルト、11A…螺子軸、11B…頭部、12…上側プレート、13…下側プレート、14…ブラケット、14A…底板部、14B…縦板部、14C…上側板部、15…ボルト、16…ナット、17…補強プレート、18…ボルト、19…当接部、19A…縦板部、19B…水平板部、19a…貫通孔、20…ボルト、21…ナット、22…ボルト、23…ナット、24,28…第2ナット、25,29…第3ナット、26,30…面取りワッシャー、27,31…第1ナット、32…シム、32K…切欠き、F…床、H…支持体

Claims (4)

  1. 土台となる下側ビームと、該下側ビームの上に連結され巻上機が支持される上側ビームと、前記下側ビームと前記上側ビームとの間に介在される防振部材と、前記上側ビームと前記下側ビームとの間の距離を調整可能なジャッキボルトと、を備えているエレベータにおける巻上機の支持装置であって、
    前記ジャッキボルトには、前記上側ビーム又は前記下側ビームに当接することにより該上側ビームと該下側ビームとの間の距離が大きくなることを抑制するためのジャッキボルト用のナットが螺合され
    さらに、ボルト及び該ボルト用のナットが備えられ、
    前記ジャッキボルトは、前記上側ビームの長手方向と直交する幅方向一端部側に配置されるとともに、前記上側ビームの下側板部とこれに上下方向で対向する前記下側ビームの上側板部とに亘って挿通され、
    前記ボルトは、前記上側ビームの長手方向と直交する幅方向他端部側に配置されるとともに、前記上側ビームの下側板部とこれに上下方向で対向する前記下側ビームの上側板部とに亘って挿通され、
    前記ボルトには、前記上側ビーム又は前記下側ビームに当接することにより該上側ビームと該下側ビームとの間の距離が大きくなることを抑制するための前記ボルト用のナットが螺合されていることを特徴とするエレベータにおける巻上機の支持装置。
  2. 前記ジャッキボルト用のナットは、前記下側ビームの上側板部の下面に当接可能に前記ジャッキボルトの螺子軸に螺合された第1ナットであり、前記下側ビームの上側板部の上面に当接可能に前記ジャッキボルトの螺子軸に螺合された第2ナットを更に備えることを特徴とする請求項に記載のエレベータにおける巻上機の支持装置。
  3. 前記上側ビームの下側板部の下面に当接可能に前記ジャッキボルトの螺子軸に螺合された第3ナットを更に備えることを特徴とする請求項に記載のエレベータにおける巻上機の支持装置。
  4. 前記上側ビームの下側板部及び前記下側ビームの上側板部のうちの一方に、前記ジャッキボルトの螺子軸が螺入する螺子孔を形成し、かつ、他方に、前記ジャッキボルトの螺子軸が挿通する挿通孔を形成し、前記ジャッキボルトの螺子軸の先端が前記螺子孔を螺入して前記挿通孔を挿通するように構成され、前記挿通孔を挿通した先端が当接する当接部を前記下側ビーム又は前記上側ビームに設けていることを特徴とする請求項2又は3に記載のエレベータにおける巻上機の支持装置。
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