JP6823386B2 - ハンドル - Google Patents

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Description

本発明は、ダンパー部と、このダンパー部と係合されることでダンパーマスをハンドル本体に対して取り付ける係合部材とを備えたハンドルに関する。
従来、例えば自動車などの車両において、円環状をなすリム部と、このリム部の内側に位置しエアバッグ装置が取り付けられたボス部と、これらリム部とボス部とを連結する複数のスポーク部とを備えたハンドルであるステアリングホイールが用いられている。そして、このようなステアリングホイールとして、エアバッグ装置をステアリングホイールの軸方向及び軸直角方向に弾性的に支持することで、このエアバッグ装置をダンパーマスとして利用し、エンジンの振動あるいは路面からの振動などが伝わることによるステアリングホイールの振動を低減するダイナミックダンパーを構成したものが知られている。
ダンパーマスとなるエアバッグ装置の取付構造としては、ステアリングホイール本体を構成する芯金とは別個に設けたホーンプレートに、エアバッグ装置に対して振動を伝達するダンパーユニットを取り付け、このダンパーユニットを挿通するステムに対して、ダンパーユニットをボルトにより固定するとともに、ダンパーユニットと芯金との間にホーンスプリングを取り付け、エアバッグ装置をホーン装置として用いる構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
この構成の場合、エアバッグ装置を取り付けるためにボルト止めが必要になるとともに、ダンパーユニットの他に、ホーンプレートなどの別部材が必要になる。したがって、芯金に対するエアバッグ装置の取り付けをより容易にしたり、部品点数を抑制したりすることが求められる。
一方で、エアバッグ装置に複数のフックを設定し、ステアリングホイール本体にワイヤを配置して、フックをワイヤに係合させることでエアバッグ装置をステアリングホイール本体に対してワンタッチで取り付ける構成が知られている(例えば、特許文献2参照。)。そこで、この構成を上記のダンパーユニットを備える構成と組み合わせることが考えられる。
しかしながら、エアバッグ装置をダンパーマスとして利用する構成とする場合、ステアリングホイール本体側とエアバッグ装置側とは、弾性体を介して接続されている必要があり、ステアリングホイール本体とエアバッグ装置とを直接的に位置決めする構成を設けることができない。そのため、フックとワイヤとの係合によりエアバッグ装置をステアリングホイール本体に取り付ける構成を適用する場合、エアバッグ装置の位置決めが問題となる。特に、上記の特許文献2の構成の場合、上部両側に位置するフックの爪部がそれぞれ下方に向き、下部中央に位置するフックの爪部が上方を向いているため、左右方向の位置決めをするための構成が別途必要になる。
特開2012−56460号公報 (第5−10頁、図3−6) 特開2007−50876号公報 (第5−6頁、図1−4)
上述したように、ダンパーマスとステアリングホイール本体とをフックを用いた簡単な構成で取り付けできるようにしつつ、ダンパーマスをステアリングホイール本体に対して位置決めできる構成が望まれている。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、ダンパーマスとハンドル本体とを簡単な構成で容易に取り付けできるとともに、ダンパーマスをハンドル本体に対して容易に位置決めできるハンドルを提供することを目的とする。
請求項1記載のハンドルは、ハンドル本体と、ダンパーマスと、前記ハンドル本体と前記ダンパーマスとの少なくともいずれか一方に設けられた複数の取付部と、これら取付部にそれぞれ取り付けられたダンパー部と、前記ハンドル本体と前記ダンパーマスとの他方に配置され、前記ダンパー部と係合されることで前記ダンパーマスを前記ハンドル本体に対して取り付ける係合部材とを具備し、前記各ダンパー部は、弾性を有する部材により形成された弾性体と、この弾性体を前記取付部に保持する保持体と、この保持体に取り付けられる連結体と、この連結体を介して前記保持体に連結され、前記係合部材に係合される係合部を先端部に有する係合体とを備え、前記各ダンパー部は、前記弾性体が前記取付部に嵌合され、かつ、前記係合体の前記係合部が複数の前記取付部の配置の中央位置に向かって突出するように配置されているものである。
請求項2記載のハンドルは、請求項1記載のハンドルにおいて、係合部材は、ワイヤであり、係合部は、前記ワイヤが係合する係合凹部を区画する係合凸部を備えたものである。
請求項3記載のハンドルは、請求項2記載のハンドルにおいて、係合凸部は、ワイヤの線径の1/2以上の突出量であるものである。
請求項4記載のハンドルは、請求項2または3記載のハンドルにおいて、係合凸部は、係合凹部に向かってワイヤを導くように傾斜した傾斜面を先端部に備えたものである。
請求項5記載のハンドルは、請求項2ないし4いずれか一記載のハンドルにおいて、係合凸部は、係合凹部に向かって延びるリブ状に設けられたものである。
請求項6記載のハンドルは、請求項1ないし5いずれか一記載のハンドルにおいて、ダンパーマスは、エアバッグ装置であるものである。
請求項1記載のハンドルによれば、各ダンパー部に設けた係合体の係合部を係合部材に係合させることでダンパーマスとハンドル本体とを取り付けるので、ダンパーマスとハンドル本体とを簡単な構成で容易に取り付けできるとともに、各ダンパー部を、弾性体が取付部に嵌合し、かつ、係合体の係合部が複数の取付部の配置の中央位置に向かって突出するように配置することで、弾性体の弾性変形によって共振周波数を低減させつつ、例えばダンパーマスとハンドル本体とに直接的な位置決め部を設けることなく、係合部と係合部材との係合によってダンパーマスをハンドル本体に対して容易に位置決めできる。
請求項2記載のハンドルによれば、請求項1記載のハンドルの効果に加えて、係合部材をワイヤとし、係合部にワイヤが係合する係合凹部を区画する係合凸部を設けることで、ワイヤが係合凹部に係合することにより係合体の傾きを抑制できて係合体の位置を決めることができ、ダンパーマスをハンドル本体に対してより確実に位置決めできる。
請求項3記載のハンドルによれば、請求項2記載のハンドルの効果に加えて、係合凸部の突出量をワイヤの線径の1/2以上とすることで、係合凹部に係合されたワイヤを係合凹部から外れにくくして、係合したワイヤをより確実に保持できる。
請求項4記載のハンドルによれば、請求項2または3記載のハンドルの効果に加えて、係合凸部の先端部に、係合凹部に向かってワイヤを導くように傾斜した傾斜面を設けることで、係合凸部によりワイヤを係合凹部へと傾斜面に沿ってより容易かつ確実に導くことができる。
請求項5記載のハンドルによれば、請求項2ないし4いずれか一記載のハンドルの効果に加えて、係合凸部は、係合凹部に向かって延びるリブ状とすることで、係合凸部によりワイヤを係合凹部へと導く際のワイヤと係合凸部との摩擦を軽減できる。
請求項6記載のハンドルによれば、請求項1ないし5いずれか一記載のハンドルの効果に加えて、エアバッグ装置をダンパーマスとして用いることで、別途ダンパーマスを設ける必要がなく、部品点数及びコストを削減できるとともに、軽量化及び省スペース化を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態のハンドルの一部を示す正面図である。 同上ハンドルの一部を示す断面図である。 同上ハンドルの係合体を示す断面図である。 (a)は同上係合体の係合凸部及び係合凹部の作用を模式的に示す説明図、(b)は比較例の係合体を模式的に示す説明図である。 同上ハンドルのダンパー部の分解斜視図である。 同上ハンドルのステアリングホイール本体とダンパー部との取付位置を示す斜視図である。 同上ハンドルのダンパーマスであるエアバッグ装置の分解斜視図である。 同上ハンドルの正面図である。 本発明の第2の実施の形態のハンドルの係合体の一部を示す断面図である。 本発明の第3の実施の形態のハンドルの係合体を示す斜視図である。 本発明の第4の実施の形態のハンドルの一部を示す断面図である。
以下、本発明の第1の実施の形態の構成を図1ないし図8を参照して説明する。
図1ないし図8において、10は例えば自動車のハンドル(ステアリングハンドル)としてのステアリングホイールで、このステアリングホイール10は、自動車の運転席の乗員の前方に配置され、ハンドル本体としての車体側部材であるステアリングホイール本体11と、このステアリングホイール本体11の乗員側に装着されたエアバッグ装置12と、このエアバッグ装置12をステアリングホイール本体11に対して弾性的に取り付けるダンパー部13と、このダンパー部13を係合保持する係合部材としてのワイヤ14となどから構成されている。
なお、ステアリングホイール10は、通常傾斜した状態で備えられる図示しない操縦装置としてのステアリングシャフトに装着されるものであるが、以下、エアバッグ装置12側を乗員側、正面側あるいは後側、ステアリングシャフト側を車体側、背面側あるいは前側とし、このステアリングシャフトに沿った前後方向を軸方向として説明する。
ステアリングホイール本体11は、円環状をなすリム部(リング部)17と、このリム部17の内側に位置するボス部(マウント部)18と、これらリム部17とボス部18とを連結する複数、例えば本実施の形態では3本のスポーク部19とから構成されている。
そして、ステアリングホイール本体11は、金属製の芯金21と、この芯金21の一部を一体的に覆う軟質の被覆部22と、この芯金21の背面側を覆う被覆部材としての図示しないカバー部となどを備えている。
芯金21は、リム部17、ボス部18及びスポーク部19に対応し、リム芯金27、被取付部としての支持部であるボス芯金28、及び連結部としてのスポーク芯金29を備え、全体として略左右対称に形成されている。
ボス芯金28は、ボスプレートなどとも呼ばれるもので、ステアリングシャフトに嵌着される円筒状のボス31を中央部に一体的に有し、両側部及び下部がそれぞれスポーク芯金29と連続している。また、このボス芯金28には、ボス31の外方に、ダンパー部13をそれぞれ取り付ける取付部としての取付穴32がそれぞれ開口されている。さらに、このボス芯金28には、ホーンスイッチを構成する複数の図示しない固定接点が設けられている。そして、このボス芯金28は、ボス31を金型に配置しマグネシウム合金などのインサート成形により、円環状のリム芯金27及び両側方向に放射状に配置されるスポーク芯金29と一体的に形成されている。
取付穴32は、ボス芯金28を前後方向に貫通して設けられた円形状の穴部である。この取付穴32は、例えばボス芯金28の両側部(3時−9時方向)、及びボス芯金28の下側部(6時方向)、すなわち3箇所に設けられている。換言すれば、この取付穴32は、スポーク部19(スポーク芯金29)に対応する位置に設けられている。すなわち、この取付穴32には、ボス芯金28の上部両側に位置する一の取付部(一の取付穴)としての第1及び第2の上部取付穴32a,32bと、ボス芯金28の下部中央に位置する他の取付部(他の取付穴)としての下部取付穴32cとが設定されている。上部取付穴32a,32bは、左右対称に配置されている。また、下部取付穴32cは、上部取付穴32a,32bから略等距離に配置されている。そして、本実施の形態において、上部取付穴32a,32b及び下部取付穴32cは、正面から見てそれぞれの中心を仮想的な三角形(正三角形)Tの頂点とする配置となっている。したがって、上部取付穴32a,32b間の距離と、上部取付穴32a,32bと下部取付穴32cとの距離とは、互いに略等しく設定されている(図1)。
固定接点は、導電性を有する金属などの部材により形成されており、ボス芯金28から正面側に向けて突出している。
スポーク芯金29は、ボス芯金28の上側部の両側及び下部に形成され、ボス芯金28と連続する一端部から、リム芯金27と連続する他端部へと、正面方向に向けて徐々に突出するように縦壁状に屈曲されている。
一方、エアバッグ装置12は、本実施の形態では、ケース体としての収納体であるベースプレート34及びカバー体としてのエアバッグカバー35を備え折り畳まれたエアバッグ36を収納したケース37、このケース37に配置されたインフレータ38、及び、リテーナ39などを備えている。
ベースプレート34は、バックプレート、あるいはバックホルダなどとも呼ばれるもので、ホーン機構のホーンプレートを兼ねており、例えば合成樹脂にて一体に射出成形されている。そして、このベースプレート34は、ケース体本体41と、このケース体本体41の表面側の周縁部の全体に亘って正面側に立ち上げられた側壁部42とを備えている。
ケース体本体41には、略中央部に円孔状の取付開口部44が開口されているとともに、この取付開口部44を囲んで例えば4箇所の取付孔部45がそれぞれ開口されている。また、ケース体本体41には、エアバッグ装置12をステアリングホイール本体11に対して各ダンパー部13を介して進退可能に取り付ける図示しないダンパー固定部が背面側に突設されている。さらに、このケース体本体41には、図示しない可動接点を設定する導電性の導電プレートが一体的に取り付けられている。
ダンパー固定部は、本実施の形態では、例えばケース体本体41の両側部(3時−9時方向)、及びケース体本体41の下側部(6時方向)、すなわち3箇所に設けられている。そして、このダンパー固定部には、ワイヤ14が取り付けられている。
各可動接点は、ステアリングホイール本体11側に配置されたホーン機構の固定接点と対向し、これら固定接点とともにホーンスイッチを構成している。
導電プレートは、導電性の金属などによって板状に形成されている。なお、この導電プレートは、ケース体本体41に爪などによって固定されていてもよいし、ベースプレート34を成形する際にインサート成形されて可動接点を除く部分がケース体本体41に埋め込まれていてもよい。
側壁部42は、折り畳まれた状態のエアバッグ36を囲むもので、エアバッグ36の突出方向である所定方向に沿う方向に位置している。そして、この側壁部42の外部には、エアバッグカバー35を係合保持するための複数の係止部47がそれぞれ設けられている。
一方、エアバッグカバー35は、絶縁性を有する合成樹脂にて一体に形成され、ステアリングホイール10の一部の正面側を覆うカバー本体としての表板部51と、この表板部51の背面側である前面側から角筒状に下方へと突設された取付壁部としての取付板部52とを備えている。
表板部51の背面である前面には、取付板部52に囲まれた位置に、厚さ寸法の小さい溝状の図示しないテアラインが例えば正面視で略H字状に形成されており、エアバッグ36の膨張時にこのテアラインに沿って開裂して展開するように構成されている。
取付板部52は、ベースプレート34の側壁部42の外方に位置するもので、この側壁部42の外形に沿って形成されている。さらに、取付板部52には、ベースプレート34の係止部47がそれぞれ挿入係合される図示しない係止受部がそれぞれ設けられている。
エアバッグ36は、単数あるいは複数の基布を組み合わせて袋状に形成されている。このエアバッグ36には、インフレータ取付口である図示しないガス導入部、及び、このガス導入部の周囲に位置する図示しない取付孔部が開口されている。
インフレータ38は、扁平な円柱状(円盤状)をなすインフレータ本体部38aとこのインフレータ本体部38aの周囲にフランジ状に突出する略四角形板状のフランジ38bとを備え、インフレータ本体部38aがベースプレート34のケース体本体41とリテーナ39との間に挟持固定されている。そして、このインフレータ本体部38aの内側には、図示しないが、点火器及び薬剤が収納され、底部に接続されたコネクタを介して伝えられる制御手段からの電気信号により、点火器が薬剤を燃焼させ、外周に設けられたガス噴射口から膨張用のガスを急速に供給するようになっている。また、フランジ38bの四隅には、取付孔部38cが開口されている。なお、インフレータ38は、種々の形状があり、例えば、円盤状の本体部を備えたインフレータ38を単数あるいは複数用いることもできる。
リテーナ39は、所定方向に対して交差(直交)する車幅方向に長手状の四角形枠状をなしており、インフレータ38の取付孔部38c、エアバッグ36の取付孔部、及びベースプレート34の取付孔部45に上方から挿通される取付ボルト39aが複数突設されている。これら取付ボルト39aには、ナット39bが螺合されてエアバッグ36とともにインフレータ38をベースプレート34に共締めするようになっている。
各ダンパー部13は、エアバッグ装置12をステアリングホイール本体11の軸方向及びこの軸方向と交差(直交)する方向に弾性的に支持するものである。そして、このダンパー部13は、弾性体としてのダンパースプリング56と、このダンパースプリング56を外部に保持して受ける筒状(円筒状)の保持体としてのインシュレータ部57と、このインシュレータ部57の内部に挿通されて取り付けられる連結体としてのスタッドボルト58と、このスタッドボルト58に螺合されて連結される係合体としてのフック59と、エアバッグ装置12を正面側(上側)に付勢するコイルばねである図示しないホーンスプリングとなどを備えている。そして、このダンパー部13は、インシュレータ部57がダンパースプリング56を保持した状態でステアリングホイール本体11側とダンパーマスであるエアバッグ装置12側とを弾性的に直結し、ステアリングホイール10の振動を低減する。なお、本実施の形態では、取付穴32の第1及び第2の上部取付穴32a,32bと下部取付穴32cとに対応する一のダンパー部としての第1及び第2の上部ダンパー部13a,13bと、他のダンパー部としての下部ダンパー部13cとが設定されている。
ダンパースプリング56は、エアバッグ装置12をダンパーマスとして機能させるためのダンパー用付勢手段である。このダンパースプリング56は、取付穴32の縁部にそれぞれ嵌合される。そして、このダンパースプリング56は、例えば合成ゴムなどの弾性を有する合成樹脂などの部材からなり、円筒状の弾性体本体としてのダンパー本体56aと、このダンパー本体56aの上下両端の外周全周にフランジ状に突設されたダンパーフランジ部56bとを一体、あるいは一体的に備えている。このため、このダンパースプリング56は、取付穴32の位置でステアリングホイール本体11(ボス芯金28)をダンパーフランジ部56b,56bによって挟んで取り付けられる。なお、エアバッグ装置12及びダンパー部13などにより構成されるダイナミックダンパーの振動減衰特性は、エアバッグ装置12の質量とこのダンパースプリング56のばね定数とにより設定される。
インシュレータ部57は、ダンパースプリング56よりも硬質の、例えば合成樹脂からなる一及び他の受け部材としての第1及び第2のインシュレータ61,62などを備えている。そして、このインシュレータ部57は、略ボビン状に形成されている。
第1のインシュレータ61は、取付穴32に対して前側に位置するものである。この第1のインシュレータ61は、略円筒状の第1のインシュレータ本体である円筒部61aと、この円筒部61aの軸方向の一端側である上端側、すなわちベースプレート34に対向する側の外周全周にフランジ状に突設されたインシュレータフランジ部61bと、第1のインシュレータ61と第2のインシュレータ62とを固定するための変形可能部61cとを有している。
円筒部61aは、インシュレータフランジ部61bに対してフック59側に突出している。この円筒部61aには、フック59をインシュレータ部57に対して周方向に位置決め及び回り止めする凹部61dが設けられている。
凹部61dは、円筒部61aをインシュレータフランジ部61bまで径方向に切り欠いて設けられている。すなわち、この凹部61dは、円筒部61aに放射状に設けられている。
インシュレータフランジ部61bは、ダンパースプリング56の一端面(一方のダンパーフランジ部56b)に重ねられて当接する部分である。このインシュレータフランジ部61bは、円筒部61aの周囲の位置にてホーンスプリングの端部を受けるようになっている。
変形可能部61cは、ダンパースプリング56のダンパー本体56aに挿入される部分である。この変形可能部61cは、インシュレータフランジ部61bに対してフック59と反対側、すなわち円筒部61aと反対側に突出している。また、この変形可能部61cは、複数、例えば3つ設定され、それぞれ互いに周方向に離間されている。この変形可能部61cは、中心軸方向に弾性的に変形可能となっている。また、この変形可能部61cの先端部は、爪状に形成され、第2のインシュレータ62を一体的に係合保持するようになっている。
第2のインシュレータ62は、取付穴32に対して後側(背後側)に位置し、ダンパースプリング56の他端面(他方のダンパーフランジ部56b)に重ねられて当接する部分であり、円環板状に形成されている。この第2のインシュレータ62は、中央部に開口62aが開口されているとともに、この開口62aの周縁部に、第1のインシュレータ61の変形可能部61cの先端部が係合される係合開口62bが、周方向に複数、例えば3つ切り欠き形成されている。
スタッドボルト58は、インシュレータ部57に対して第2のインシュレータ62側、すなわち後側から挿通されて取り付けられるものである。このスタッドボルト58は、例えば金属により一体に形成され、インシュレータ部57(第2のインシュレータ62)に重ねられる円形板状の土台部58aと、この土台部58aと同軸の円柱状の連結体本体としてのボルト本体部58bと、このボルト本体部58bの先端部に突出するボルト部58cとを備えている。
土台部58aは、インシュレータ部57をフック59との間で前後に挟み込むものである。この土台部58aは、第2のインシュレータ62と略等しい径寸法に設けられている。
ボルト本体部58bは、土台部58aよりも径寸法が小さい円柱状に設けられている。このボルト本体部58bは、インシュレータ部57の第1のインシュレータ61の変形可能部61c及び円筒部61aの内部に位置している。
ボルト部58cは、ボルト本体部58bよりも径寸法が小さい円柱状に設けられ、ボルト本体部58bと同軸となっている。このボルト部58cは、インシュレータ部57(第1のインシュレータ61の円筒部61a)よりも前方に突出し、フック59に螺着されている。
フック59は、インシュレータ部57に挿通されたスタッドボルトの先端部に連結されるとともに、ステアリングホイール本体11(ボス芯金28)とエアバッグ装置12(ベースプレート34)とを互いに取り付けるものである。このフック59は、例えば金属により一体に形成され、係合体本体としてのフック本体59aと、このフック本体59aの先端部に設けられワイヤ14に引っ掛けられる係合部としてのフック部59bと、フック本体59aの基端部に設けられインシュレータ部57に重ねられる重ね部としてのフックフランジ部59cと、このフックフランジ部59cに突設された凸部59dと、フック本体59aの基端部に設けられスタッドボルト58のボルト部58cと螺合されるボルト受け部としてのインサートナット部59eとを備えている。
フック本体59aは、例えば角柱状に形成されている。
フック部59bは、フック本体59aに対して一側、本実施の形態では、フック本体59aの一側面に突設されている。このフック部59bは、ガイド面59fと、ワイヤ14が直接引っ掛けられる位置決め凹部である係合凹部59gを区画する位置決め凸部である係合凸部59hとを備えている。そして、このフック部59bがフック本体59aに対して取付穴32(取付穴32a,32b,32c)の配置の中心位置P、換言すれば各取付穴32の中心を頂点とする仮想的な三角形(正三角形)Tの重心位置に向かうように、ダンパー部13(ダンパー部13a,13b,13c)が取付穴32に取り付けられている。すなわち、上部ダンパー部13a,13bは、フック部59bがフック本体59aに対して下方で、かつ、左右方向の中心側、換言すれば第1の上部ダンパー部13aのフック部59bは右下方向、第2の上部ダンパー部13bのフック部59bは左下方向に向かうように上部取付穴32a,32bに配置されている。また、下部ダンパー部13cは、フック部59bがフック本体59aに対して上方、換言すれば真上方向に向かうように下部取付穴32cに配置されている(図1)。そして、正面から見て、上部ダンパー部13a,13bのフック部59b,59bは、中心位置Pを通り左右方向に沿う基準線L1に対して40°〜140°の角度範囲A1で傾斜し、上部ダンパー部13a,13bのフック部59b,59bの傾斜角度に対する下部ダンパー部13cのフック部59bの角度範囲A2(A2=(360°−A1)/2)は、110°〜160°となっている。換言すれば、左右の上部取付穴32a,32bは、中心位置Pを通り上下方向に沿う基準線L2に対して左右にそれぞれ20°〜70°の範囲に配置され、下部取付穴32cは、上部取付穴32a,32bに対してそれぞれ110°〜160°の範囲に配置されている。上部取付穴32a,32bは、互いに略左右対称に配置されているので、下部取付穴32c(下部ダンパー部13c)から見て、上部取付穴32a,32b(上部ダンパー部13a,13bのフック部59b,59b)は、左右に同角度ずつの位置に配置されている。
ガイド面59fは、フック部59bの先端側に位置し、フック本体59aの先端側から基端側に向かってフック本体59aの一側面に対して徐々に突出するように傾斜している。
係合凹部59gは、フック本体59aの一側面に隣接して設けられている。換言すれば、この係合凹部59gは、フック本体59aの一側面と係合凸部59hとの間に形成されている。
係合凸部59hは、フック部59bのフック本体59aに対する突出端に位置している。すなわち、この係合凸部59hは、フック本体59aの一側面に対して離間された位置に配置されており、フック本体59aの基端側に向けて、換言すればフック本体59aの軸方向に対して平行な方向である後方向に向けて突設されている。したがって、フック部59bは、ワイヤ14に対してかぎ爪状に係合可能となっている。なお、係合凸部59hの突出量C、すなわちフック部59bからの前後方向への最大突出寸法は、ワイヤ14の線径Dの1/2以上(C≧D/2)で、かつ、ステアリングホイール本体11(ボス芯金28)に対するエアバッグ装置12のホーンストローク(ホーン装置が吹鳴される最小移動距離)よりも小さく設定されている。
フックフランジ部59cは、例えば円筒部61aと略等しい径寸法を有する円形板状に形成され、フック本体59aに対して側方に突出している。
凸部59dは、フック59をスタッドボルト58に連結した状態でインシュレータ部57(第1のインシュレータ61)の凹部61dに嵌合されることで、フック59をインシュレータ部57に対して周方向に位置決め及び回り止めするものである。この凸部59dは、フックフランジ部59cに対してフック本体59aと反対側、すなわちインシュレータ部57側(スタッドボルト58側)に突設されている。この凸部59dは、フックフランジ部59cの外縁部に位置し、径方向に沿って放射状に設けられている。また、この凸部59dは、フック本体59aに対して、フック部59bと同側に位置している。したがって、この凸部59dとフック部59bとは、フック本体59a(フック59)の一端他端方向に並んで配置されている。
インサートナット部59eは、例えばフック本体59aにインサート成形され、フック本体59aの内部に配置されている。また、このインサートナット部59eには、挿入されたボルト部58c全体が内部に螺合するようになっている。本実施の形態では、このインサートナット部59eは、ボルト部58cの軸方向長さと略等しい深さに設けられている。したがって、このインサートナット部59e全体がボルト部58cとの連結領域Aとなっている。また、このインサートナット部59eは、フック本体59aと同軸に配置されている。
ホーンスプリングは、エアバッグ装置12をホーンスイッチ装置として機能させるためのフローティング支持手段であり、例えば細長い金属棒からなるコイルばねであって、インシュレータ部57の上部とベースプレート34の下部との間に挟持されている。
ワイヤ14は、ワンタッチワイヤとも呼び得るもので、弾性変形可能な金属などの線材にて形成されている。本実施の形態では、このワイヤ14には、例えば第1のワイヤ65と第2のワイヤ66とが設定されている。
第1のワイヤ65は、互いに離間された腕部71,71と、腕部71,71の一端部間を直線状に連結する連結部である付勢部72とを一体に備えた略コ字状に形成され、これら腕部71,71と付勢部72とが連続する角部が、フック59のフック部59bと係合されてフック59に対して軸直方向に付勢力を与えるフック取付部である引っ掛け部73となっている。
各腕部71は、第1のワイヤ65とフック59との係合を外す際に押し操作される操作部であり、例えば上下方向に沿って直線状に配置されている。
付勢部72は、各腕部71に対して交差(直交)する両側方向に直線状に延びており、各腕部71に対して、これら腕部71が互いに離反する方向へと付勢力を付与している。
引っ掛け部73は、各腕部71及び付勢部72に対してそれぞれ傾斜している。
第2のワイヤ66は、コイル状に巻回された付勢部75と、この付勢部75の一端部から接線方向に沿って直線状に延びる腕部76と、付勢部75の他端部から接線方向に沿って腕部76と交差(直交)する方向に直線状に延びる被保持部77とを一体に備えた略L字状に形成されている。
付勢部75は、ベースプレート34のケース体本体41に保持される被保持部であり、腕部76と被保持部77とに対して、これら腕部76と被保持部77とが互いになす角度が略90°となる方向へと付勢力を付与している。
腕部76は、例えば両側方向に沿って配置されている。この腕部76は、第2のワイヤ66とフック59との係合を外す際に押し操作される操作部となっているとともに、基端寄りの位置に、フック59のフック部59bと係合されてフック59に対して軸直方向に付勢力を与える引っ掛け部79が設定されている。
そして、各ワイヤ65,66は、腕部71,71,76を露出させた状態でベースプレート34の各ダンパー固定部に保持されており、これら腕部71,71,76をベースプレート34(エアバッグ装置12)の外方から内方に向けて付勢力に抗して図示しないマイナスドライバなどの係合解除工具によって押し操作することで、引っ掛け部73,73,79とフック59のフック部59bとの係合が解除可能となっている。
そして、ステアリングホイール本体11には、ボス芯金28の各取付穴32に、予め組み立てたダンパー部13をそれぞれ取り付けるとともに、カバー部を背面側から組み合わせ、カバー部を位置決めしつつステアリングホイール本体11に取り付ける。
ダンパー部13は、ステアリングホイール本体11の取付穴32の縁部に対してダンパースプリング56の外側を嵌着するとともに、このダンパースプリング56に対してインシュレータ部57を取り付ける。このとき、インシュレータ部57は、第1のインシュレータ61の変形可能部61cをダンパースプリング56のダンパー本体56aに前側から挿通し、第2のインシュレータ62をダンパースプリング56の後側に重ねて前側へと押し込むことで、第1のインシュレータ61の各変形可能部61cの先端部を係合開口62bに対して係合させ、第1のインシュレータ61と第2のインシュレータ62とを互いに固定する。さらに、スタッドボルト58のボルト本体部58b及びボルト部58cをインシュレータ部57に対して後側(第2のインシュレータ62側)から、第2のインシュレータ62の開口62a及び変形可能部61cないし円筒部61aに挿入し、ボルト部58cを円筒部61aから前側に突出させた後、フック59を、インサートナット部59eをボルト部58cに螺合させるように回転させて、インシュレータ部57(ダンパースプリング56)を前後に挟むようにスタッドボルト58とフック59とを連結する。
この状態で、各ダンパー部13(ダンパー部13a,13b,13c)のフック59のフック部59bが複数の取付穴32(取付穴32a,32b,32c)の配置の中心位置Pに向かう状態となる。
そして、このステアリングホイール本体11のボス31をステアリングシャフトに嵌着し、図示しないナットで締め付け固定する。
また、エアバッグ装置12は、エアバッグ36の内側にリテーナ39を挿入し、このリテーナ39の取付ボルト39aを取付孔部から引き出した状態で、エアバッグ36を所定の形状に折り畳む。さらに、折り畳んだエアバッグ36にエアバッグカバー35を被せるとともに、このエアバッグカバー35の取付板部52の係止受部を、ベースプレート34の側壁部42の係止部47に位置合わせしつつ、リテーナ39の取付ボルト39aを取付孔部45に挿入しながらベースプレート34側へと押し込むことで、係止部47が係止受部に係止されて、エアバッグカバー35とベースプレート34とが互いにワンタッチで固定される(スナップイン)。
さらに、ベースプレート34の背面側に突出した取付ボルト39aに取付孔部38cを挿入しながら、ベースプレート34の背面側からインフレータ38を組み合わせ、取付ボルト39aにナット39bを螺合して締め付ける。この状態で、インフレータ38のガス噴射口を設けたインフレータ本体部38aの正面側の部分が取付開口部44からエアバッグ36の内側に挿入され、エアバッグ装置12が構成される。
このエアバッグ装置12は、ステアリングホイール本体11に正面側から押し込むのみで、いわばワンタッチで取り付けられる。すなわち、エアバッグ装置12は、ステアリングホイール本体11に正面側から押し込むと、ワイヤ65,66の引っ掛け部73,73,79に各ダンパー部13のフック59のフック部59b(上部ダンパー部13a,13bのフック59のフック部59b,59b及び下部ダンパー部13cのフック59のフック部59b)が係合し、両側及び下側の3箇所でエアバッグ装置12がステアリングホイール本体11に係合して抜け止め支持される。
より詳細には、エアバッグ装置12は、ボス芯金28に対向する位置にあるベースプレート34のダンパー固定部を、ボス芯金28に取り付けられた各ダンパー部13の各フック59に対して位置合わせして押し込むと、各フック59のガイド面59fがワイヤ65,66の引っ掛け部73,73,79を、その付勢力に抗してフック部59bがエアバッグ装置12を押し込む方向と交差(直交)する方向へと押圧して移動させる。そして、フック部59bのガイド面59fが引っ掛け部73,73,79を通過すると、付勢部72,75による付勢によって引っ掛け部73,73,79が復帰変形し、フック部59bの係合凸部59hを乗り越えて係合凹部59gに嵌合して係合され、エアバッグ装置12が上下方向、左右方向及び前後方向に位置決めされた状態でベースプレート34に取り付けられる。
このように、各ダンパー部13に設けたフック59のフック部59bをワイヤ14に係合させることでエアバッグ装置12とステアリングホイール本体11とを取り付けるので、例えばホーンプレートなどの別部材に対してボルトなどを用いてエアバッグ装置を取り付ける構成と比較して、これら別部材を用いることなく、エアバッグ装置12とステアリングホイール本体11とを簡単な構成で容易に取り付けできる。したがって、ホーンプレートの部品費用や組み立て工数、あるいはボルト固定によるタクトアップなどの製造コスト増や、重量増を招くことがなく、安価で軽量なステアリングホイール10を提供できる。
しかも、各ダンパー部13を、フック59のフック部59bが複数の取付穴32の配置の中央位置Pに向かって突出するように配置することで、各ダンパー部13のフック部59bとワイヤ14とがこの中心位置Pに向かう法線方向に沿うこととなり、エアバッグ装置12がステアリングホイール本体11に対して左右方向及び上下方向に位置決めされるとともに、フック部59bとワイヤ14(引っ掛け部73,73,79)との係合により正面方向に抜け止めされ、正面方向へとルーズに係合した状態となる。すなわち、例えばエアバッグ装置12とステアリングホイール本体11とに直接的な位置決め部を設けることなく、フック部59bとワイヤ14との係合によってエアバッグ装置12をステアリングホイール本体11に対して容易に位置決めできる。
また、例えばインフレータ38の接点部などに電気的な配線を行うことにより、エアバッグ装置12を備えたステアリングホイール10がステアリングシャフトに取り付けられた状態で構成される。そして、このように構成されたステアリングホイール10において、エアバッグ装置12の下部がステアリングホイール本体11のボス部18に対して軸方向に昇降可能に支持されるとともに、エアバッグ装置12がステアリングホイール本体11に対して、軸方向と交差(直交)する方向、すなわち軸直角方向に弾性的に支持される。
このステアリングホイール10は、運転席の乗員がリム部17を把持して回動することにより、走行時の操作が行われる。また、エアバッグ装置12に重力以外の力が加わっていない状態では、ホーンスプリングがステアリングホイール本体11(ボス芯金28)に対してベースプレート34を上方に付勢し、エアバッグ装置12の重量に抗して、エアバッグ装置12がベースプレート34とともに持ち上げられ、このベースプレート34に設けられエアバッグ装置12とともに昇降する可動接点と、ボス芯金28に設けられた固定接点とが離間した状態で弾性的に支持される。
そして、乗員が押動部を兼ねたエアバッグ装置12のエアバッグカバー35の上側部をホーンスプリングの付勢力に抗して下方に押動することにより、エアバッグ装置12が下方に移動する。そして、可動接点と固定接点とが接触すると、回路が閉成され、車体側のホーン装置が吹鳴される。
また、自動車が衝突などした際には、制御装置の制御に基づきエアバッグ装置12が作動する。すなわち、インフレータ38のガス噴射口からエアバッグ36の内部にガスが急速に供給され、折り畳まれて収納されたエアバッグ36が急速に膨張展開する。すると、このエアバッグ36の膨張の圧力により、エアバッグカバー35の表板部51がテアラインに沿って開裂してエアバッグ36の突出口が形成され、この突出口からエアバッグ36が正面側に膨出してボス部18の正面側のほぼ全体を覆うように膨張展開し、前方に投げ出されてくる乗員を拘束して保護するようになっている。
さらに、エンジンの振動、あるいは路面の振動などがステアリングシャフトを介してステアリングホイール10に伝達され、ステアリングホイール10に対して軸方向と交差(直交)する方向の振動が入力されると、ダンパー部13のダンパースプリング56と、このダンパースプリング56を保持するインシュレータ部57とが一体的に径方向に振動する。そして、ダンパースプリング56が径方向に弾性変形することにより、エアバッグ装置12が低い共振周波数で軸方向と交差(直交)する方向に振動する。また、ステアリングホイール10に対して軸方向の振動が入力された場合でも、ダンパー部13のダンパースプリング56が軸方向に弾性変形することにより、エアバッグ装置12が低い共振周波数で軸方向に振動する。
したがって、ステアリングホイール本体11の軸方向及び軸方向に交差(直交)する方向への振動に対して、エアバッグ装置12(特に重量が大きいインフレータ38)がそれぞれ共振してダイナミックダンパーのダンパーマスとして機能し、ステアリングホイール10の振動、すなわち、このステアリングホイール10を把持する運転者の手の振動を抑制して、この振動に起因する不快感を抑制する。
このように、エアバッグ装置12をステアリングホイール本体11(ボス芯金28)に対して直接的な位置決めを設けることなく、フック59のフック部59bの向きを規定してこのフック部59bとワイヤ14との係合のみで位置決めできるので、エアバッグ装置12をダンパーマスとして機能させることができる。
また、フック59に設けた凸部59dと、インシュレータ部57に設けた凹部61dとの嵌合によってフック59を周方向に位置決めすることで、フック59のフック部59bの向きを所定の方向に規制できる。したがって、フック部59bをワイヤ14に対して、より確実に引っ掛けることができるとともに、フック部59bを確実に中心位置Pに向けた状態でダンパー部13を取付穴32に取り付けできる。
さらに、ダンパースプリング56を介してフック59をステアリングホイール本体11に取り付けている構成の場合、ホーンスプリングの付勢によってエアバッグ装置12とともにワイヤ14が上方へと移動することでワイヤ14がフック59をフック部59bの位置で押し上げることとなる。このとき、フック部59bに係合凹部59g及び係合凸部59hがないフック59pの場合には、フック部59bに対してワイヤ14がフック部59bの突出端側へと滑り、フック部59bの突出先端の位置でフック59pを押し上げることで、フック59pのフック部59bに対して反対側の部分がダンパースプリング56を潰すように変形させフック59pが傾き、フック59pの位置が決まらないおそれがある(図4(b))。そこで、本実施の形態では、フック部59bにワイヤ14が係合する係合凹部59gを区画する係合凸部59hを設けることで、ワイヤ14が係合凹部59gに係合することによりワイヤ14をフック部59bの突出基端側、すなわちフック本体59aの一側面に近い位置に規制し(図4(a))、ホーンスプリングの付勢によってエアバッグ装置12とともにワイヤ14が上方へと移動してもフック59を傾きにくくできてフック59の位置を決めることができ、エアバッグ装置12をステアリングホイール本体11に対してより確実に位置決めできる。
また、係合凸部59hの突出量Cをワイヤ14の線径Dの1/2以上とすることで、係合凹部59gに係合されたワイヤ14を係合凹部59gから外れにくくして、係合したワイヤ14をより確実に保持できる。
そして、エアバッグ装置12をダンパーマスとして用いることで、別途ダンパーマスを設ける必要がなく、部品点数及びコストを削減できるとともに、軽量化及び省スペース化を図ることができる。また、ボルト部58cとインサートナット部59eとの螺合によってフック59をスタッドボルト58と連結しているので、エアバッグ装置12のエアバッグ36の展開時の圧力に対してもフック59を確実に保持でき、エアバッグ装置12をステアリングホイール本体11に確実に係止させておくことができる。
なお、上記の第1の実施の形態において、図9に示す第2の実施の形態のように、係合凸部59hの先端部を、係合凹部59gに向かってワイヤ14を導くように傾斜した傾斜面59iとしてもよい。このとき、傾斜面59iの傾斜角度θは、5°以上とすることが好ましい。この場合には、係合凸部59hによりワイヤ14を係合凹部59gへと傾斜面59iに沿ってより容易かつ確実に導くことができる。
また、上記の各実施の形態において、図10に示す第3の実施の形態のように、係合凸部59hを、係合凹部59gに向かって、すなわちフック部59bのフック本体59aに対する突出方向に沿って直線状に延びるリブ状に形成してもよい。この場合には、係合凸部59hによりワイヤ14を係合凹部59gへと導く際のワイヤ14と係合凸部59hとの摩擦を軽減でき、より円滑にワイヤ14を係合凹部59gに係合させることができる。
さらに、上記の各実施の形態において、図11に示す第4の実施の形態のように、ダンパー部13とワイヤ14との配置を、上記の第1の実施の形態と逆とすることもできる。すなわち、ダンパー部13を取り付ける取付穴32をエアバッグ装置12(ベースプレート34)に設け、ワイヤ14をステアリングホイール本体11(ボス芯金28)に設けてもよい。この場合にも、各ダンパー部13のフック59のフック部59bを複数の取付穴32の配置の中央位置Pに向かって突出するように配置することで、上記の各実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。すなわち、ステアリングホイール本体11とエアバッグ装置12との少なくともいずれか一方にダンパー部13を取り付ける取付穴32を複数設け、ステアリングホイール本体11とエアバッグ装置12との他方にワイヤ14を配置することができる。
また、上記の各実施の形態において、フック59とインシュレータ部57とを周方向に位置決めする凹部及び凸部は、凹部をフック59に設け、凸部をインシュレータ部57に設けてもよい。
さらに、フック59は、スタッドボルト58を介してインシュレータ部57に取り付けられているが、例えばインシュレータ部57に一体に設けてもよい。
また、取付穴32及びダンパー部13は、3つに限定されず、4つ以上でもよいし2つでもよい。
さらに、ダンパーマスは、エアバッグ装置12に限定されない。
本発明は、自動車に備えられエアバッグ装置を有するステアリングホイールに好適に用いることができる。
10 ハンドルとしてのステアリングホイール
11 ハンドル本体としてのステアリングホイール本体
12 ダンパーマスであるエアバッグ装置
13 ダンパー部
14 係合部材としてのワイヤ
32 取付部としての取付穴
56 弾性体としてのダンパースプリング
57 保持体としてのインシュレータ部
58 連結体としてのスタッドボルト
59 係合体としてのフック
59b 係合部としてのフック部
59g 係合凹部
59h 係合凸部
59i 傾斜面
C 突出量
D 線径
P 中央位置

Claims (6)

  1. ハンドル本体と、
    ダンパーマスと、
    前記ハンドル本体と前記ダンパーマスとの少なくともいずれか一方に設けられた複数の取付部と、
    これら取付部にそれぞれ取り付けられたダンパー部と、
    前記ハンドル本体と前記ダンパーマスとの他方に配置され、前記ダンパー部と係合されることで前記ダンパーマスを前記ハンドル本体に対して取り付ける係合部材とを具備し、
    前記各ダンパー部は、
    弾性を有する部材により形成された弾性体と、
    この弾性体を前記取付部に保持する保持体と、
    この保持体に取り付けられる連結体と、
    この連結体を介して前記保持体に連結され、前記係合部材に係合される係合部を先端部に有する係合体とを備え、
    前記各ダンパー部は、前記弾性体が前記取付部に嵌合され、かつ、前記係合体の前記係合部が複数の前記取付部の配置の中央位置に向かって突出するように配置されている
    ことを特徴とするハンドル。
  2. 係合部材は、ワイヤであり、
    係合部は、前記ワイヤが係合する係合凹部を区画する係合凸部を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載のハンドル。
  3. 係合凸部は、ワイヤの線径の1/2以上の突出量である
    ことを特徴とする請求項2記載のハンドル。
  4. 係合凸部は、係合凹部に向かってワイヤを導くように傾斜した傾斜面を先端部に備えた
    ことを特徴とする請求項2または3記載のハンドル。
  5. 係合凸部は、係合凹部に向かって延びるリブ状に設けられた
    ことを特徴とする請求項2ないし4いずれか一記載のハンドル。
  6. ダンパーマスは、エアバッグ装置である
    ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか一記載のハンドル。
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