JP6819064B2 - 光ファイバテープ心線の製造方法および製造装置 - Google Patents
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前記接着樹脂搬送ローラーは、中心近傍に開口部を備えた円盤状のファイバローラーと、前記ファイバローラーよりも直径が大きくかつ直径が円周方向で均一であり、かつ周縁部近傍の一部に少なくとも1個の樹脂塗布用孔と中心近傍に開口部を備えた円盤状の仕切り板と、が交互に積層され、さらに両端の前記ファイバローラーの外側面を挟むように設けられ、かつ中心近傍に開口部を備えた円盤状のガイドローラーと、を有し、
前記ファイバローラーの開口部と前記仕切り板の開口部と前記ガイドローラーの開口部は連通して樹脂充填部を構成し、かつ前記樹脂充填部と前記樹脂塗布用孔とは連通し、
前記接着樹脂搬送ローラーを、硬化していない前記接着樹脂に回転させながら浸して、前記ガイドローラーの側面の前記開口部から前記樹脂充填部に前記接着樹脂を充填する充填工程と、
走行中の前記光ファイバ心線の間に前記仕切り板を挟み込むようにして前記光ファイバ心線を前記仕切り板に接触させ、前記樹脂充填部に充填した前記接着樹脂を前記樹脂塗布用孔から放出させて前記光ファイバ心線に塗布する塗布工程と、
前記接着樹脂を硬化させる工程と、
を含む。
前記ファイバローラーよりも直径が大きくかつ直径が円周方向で均一であり、かつ周縁部近傍の一部に少なくとも1個の樹脂塗布用孔と中心近傍に開口部を備えた円盤状の仕切り板と、が交互に積層され、さらに両端の前記ファイバローラーの外側面を挟むように設けられかつ中心近傍に開口部を備えた円盤状のガイドローラーと、を有する、接着樹脂搬送ローラーと、
接着樹脂を貯留する接着樹脂槽と、
前記接着樹脂を硬化させる樹脂硬化装置と、を備え、
前記ファイバローラーの開口部と前記仕切り板の開口部と前記ガイドローラーの開口部と、は連通して樹脂充填部を構成し、かつ前記樹脂充填部と前記樹脂塗布用孔と、は連通し、
所望の形状に間欠的に連結した間欠連結型の光ファイバテープ心線を製造する。
最初に本発明の実施形態を列記して説明する。
本発明の実施形態に係る光ファイバテープ心線の製造方法は、
(1) 複数の光ファイバ心線を並行に並べてパスラインを走行させ、前記パスラインの途中に設けられた接着樹脂搬送ローラーに複数の前記光ファイバ心線を接触させて接着樹脂を間欠的に塗布することにより、所望の形状に間欠的に連結した間欠連結型の光ファイバテープ心線を製造する製造方法であって、
前記接着樹脂搬送ローラーは、中心近傍に開口部を備えた円盤状のファイバローラーと、前記ファイバローラーよりも直径が大きくかつ直径が円周方向で均一であり、かつ周縁部近傍の一部に少なくとも1個の樹脂塗布用孔と中心近傍に開口部を備えた円盤状の仕切り板と、が交互に積層され、さらに両端の前記ファイバローラーの外側面を挟むように設けられ、かつ中心近傍に開口部を備えた円盤状のガイドローラーと、を有し、
前記ファイバローラーの開口部と前記仕切り板の開口部と前記ガイドローラーの開口部は連通して樹脂充填部を構成し、かつ前記樹脂充填部と前記樹脂塗布用孔とは連通し、
前記接着樹脂搬送ローラーを、硬化していない前記接着樹脂に回転させながら浸して、前記ガイドローラーの側面の前記開口部から前記樹脂充填部に前記接着樹脂を充填する充填工程と、
走行中の前記光ファイバ心線の間に前記仕切り板を挟み込むようにして前記光ファイバ心線を前記仕切り板に接触させ、前記樹脂充填部に充填した前記接着樹脂を前記樹脂塗布用孔から放出させて前記光ファイバ心線に塗布する塗布工程と、
前記接着樹脂を硬化させる工程と、
を含む。
なお、上記の「直径が円周方向で均一」とは、円周方向の直径が厳密に均一であることを意味するものではなく、均一とみなされる範囲であれば本発明の効果を奏する範囲で幅を持つ意味である。
接着樹脂搬送ローラーは、接着樹脂槽に回転させながら浸される際に、接着樹脂搬送ローラー側面のガイドローラーの開口部に連通した樹脂充填部に接着樹脂を充填して、接着樹脂搬送ローラーが回転しても保持することができる。上記樹脂塗布用孔は、樹脂充填部に連通しているので、接着樹脂搬送ローラーを高速に回転させても確実に樹脂塗布用孔に接着樹脂を供給することができる。したがって、所望の形状に間欠的に連結した間欠連結型の光ファイバテープ心線を、光ファイバ心線を高速に走行させて製造でき、これにより、製造時間が短縮され製造コストを低減できる。
また、光ファイバ心線の位置は接着樹脂搬送ローラーで固定されるので、位置決め精度を上げるための精密な機構は必要ない。また、接着樹脂搬送ローラーを回転させながら硬化していない接着樹脂に浸すことで接着樹脂を供給するだけなので、接着樹脂を間欠的に供給する機構は必要がない。このように、製造コストを高くする機構を設ける必要もない。
接着樹脂搬送ローラーが動力で駆動されているので、ローラーの径を変えなくても、間欠連結ピッチを任意に変えることができる。
前記センサが検出した走行速度の情報を用いて、前記接着樹脂搬送ローラーの回転速度を制御する。
テープ心線の走行速度を検知して、その情報に基づいて接着樹脂搬送ローラーの回転速度を制御することで、光ファイバ心線の走行速度が変動しても、所望の間欠連結ピッチを安定して実現できる。
接着樹脂搬送ローラーを動力により駆動されずに、光ファイバ心線との摩擦で回転させることで、ローラーと光ファイバ心線間の滑りが最小になり、光ファイバ心線表面が損傷するのを抑えられる。また、光ファイバ心線の走行速度が変わっても、ローラーの回転速度も追随して変わるため、間欠連結ピッチが安定する。
(5) 中心近傍に開口部を備えた円盤状のファイバローラーと、
前記ファイバローラーよりも直径が大きくかつ直径が円周方向で均一であり、かつ周縁部近傍の一部に少なくとも1個の樹脂塗布用孔と中心近傍に開口部を備えた円盤状の仕切り板と、が交互に積層され、さらに両端の前記ファイバローラーの外側面を挟むように設けられかつ中心近傍に開口部を備えた円盤状のガイドローラーと、を有する、接着樹脂搬送ローラーと、
接着樹脂を貯留する接着樹脂槽と、
前記接着樹脂を硬化させる樹脂硬化装置と、を備え、
前記ファイバローラーの開口部と前記仕切り板の開口部と前記ガイドローラーの開口部と、は連通して樹脂充填部を構成し、かつ前記樹脂充填部と前記樹脂塗布用孔と、は連通し、
所望の形状に間欠的に連結した間欠連結型の光ファイバテープ心線を製造する。
なお、上記の「直径が円周方向で均一」とは、円周方向の直径が厳密に均一であることを意味するものではなく、均一とみなされる範囲であれば本発明の効果を奏する範囲で幅を持つ意味である。
接着樹脂搬送ローラーは、接着樹脂槽に回転させながら浸される際に、接着樹脂搬送ローラー側面のガイドローラーの開口部に連通した樹脂充填部に接着樹脂を充填して、接着樹脂搬送ローラーが回転しても保持することができる。上記樹脂塗布用孔は、樹脂充填部に連通しているので、接着樹脂搬送ローラーを高速に回転させても確実に樹脂塗布用孔に接着樹脂を供給することができる。したがって、高線速での光ファイバテープ心線の製造が可能になり、製造コストを低減することができる。
また、光ファイバ心線の位置は接着樹脂搬送ローラーで固定されるので、位置決め精度を上げるための精密な機構は必要ない。また、接着樹脂搬送ローラーを回転させながら硬化していない接着樹脂に浸すことで接着樹脂を供給するだけなので、接着樹脂を間欠的に供給する機構は必要がない。
接着樹脂搬送ローラーが駆動部により駆動されているので、ローラーの径を変えなくても、間欠連結ピッチを任意に変えることができる。
前記センサにより検出された前記走行速度の情報を用いて、前記駆動部を制御する制御部と、を備える。
センサにより光ファイバ心線の走行速度を検知でき、その走行速度の情報に基づいて接着樹脂搬送ローラーの回転速度を制御部により制御することができる。これにより、光ファイバ心線の走行速度が変動しても、所望の間欠連結ピッチを安定して実現できる。
接着樹脂搬送ローラーは光ファイバ心線との摩擦により回転するように設置されているので、ローラーと光ファイバ心線間の滑りが最小になり、テープ心線表面が損傷するのを抑えられる。また、光ファイバ心線の走行速度が変わっても、接着樹脂搬送ローラーの回転速度も追随して変わるため、間欠連結ピッチが安定する。また、接着樹脂搬送ローラーを駆動する装置が必要ないので、より安価な装置構成が可能となる。
本発明の実施形態に係る光ファイバテープ心線の製造方法および製造装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
巻取ボビン12は、製造された間欠連結型の光ファイバテープ心線20を巻き取るためのボビンである。
例えば図3に示すように、仕切り板73(73a〜73c)には、周縁部を周方向に複数の領域(例えば、領域A〜F)に分けて、その一部の領域に樹脂塗布用孔74(74A、74E、74C)が少なくとも1個(図3の例では、4個)設けられている。この樹脂塗布用孔74(74A、74E、74C)は、それぞれ流路75(75A、75E、75C)によって開口部76(76A、76E、76C)に連結されている。
さらに、特定の隣り合う2心の光ファイバ心線間の連結部長と非連結部長(例えば光ファイバ心線21と22の間の場合、それぞれ図5のA部の長さと、B,C,D,E,F部の長さの和)は、図3の仕切り板73aで樹脂塗布用孔74が設けられた領域(例えば、角度θ1=72°)と設けられていない領域(360°−θ1=288°)との周方向の長さによって設定できる。例えば、上記のように、仕切り板の円周を約100mmとし、上記角度θ1=72°とした場合は、連結部長(領域Aの長さ)は20mm、非連結部長(領域B、C、D、E、Fの長さの和)は80mmとなる。
この場合、接着樹脂搬送ローラー7を動力により駆動せず、複数の光ファイバ心線21〜24との摩擦で回転させるので、ローラーと光ファイバ心線間の滑りが最小になり、光ファイバ心線表面が損傷するのを抑えられる。また、光ファイバ心線21〜24の走行速度が変わっても、接着樹脂搬送ローラー7の回転速度も追随して変わるため、間欠連結ピッチが安定する。
2 サプライボビン群
2a〜2d サプライボビン
3 センサ
4 制御部
5 駆動部
6 上流側配列矯正ローラー
7 接着樹脂搬送ローラー
8 接着樹脂槽
8a 接着樹脂
8b 連結部
9 樹脂除去部材
10 下流側配列矯正ローラー
11 接着樹脂硬化装置
12 巻取ボビン
20 光ファイバテープ心線
21〜24 光ファイバ心線
71a、71b ガイドローラー
72、72a〜72d ファイバローラー
73、73a〜73c 仕切り板
74、74A、74C、74E 樹脂塗布用孔
75、75A、75C、75E 流路
76、76A、76C、76E 開口部
77、77A、77C、77E 開口部
78、78A、78C、78E 開口部
79、79A、79C、79E 樹脂充填部
Claims (8)
- 複数の光ファイバ心線を並行に並べてパスラインを走行させ、前記パスラインの途中に設けられた接着樹脂搬送ローラーに複数の前記光ファイバ心線を接触させて接着樹脂を間欠的に塗布することにより、所望の形状に間欠的に連結した間欠連結型の光ファイバテープ心線を製造する製造方法であって、
前記接着樹脂搬送ローラーは、中心近傍に開口部を備えた円盤状のファイバローラーと、前記ファイバローラーよりも直径が大きくかつ直径が円周方向で均一であり、かつ周縁部近傍の一部に少なくとも1個の樹脂塗布用孔と中心近傍に開口部を備えた円盤状の仕切り板と、が交互に積層され、さらに両端の前記ファイバローラーの外側面を挟むように設けられ、かつ中心近傍に開口部を備えた円盤状のガイドローラーと、を有し、
前記ファイバローラーの開口部と前記仕切り板の開口部と前記ガイドローラーの開口部は連通して樹脂充填部を構成し、かつ前記樹脂充填部と前記樹脂塗布用孔とは連通し、
前記接着樹脂搬送ローラーを、硬化していない前記接着樹脂に回転させながら浸して、前記ガイドローラーの側面の前記開口部から前記樹脂充填部に前記接着樹脂を充填する充填工程と、
走行中の前記光ファイバ心線の間に前記仕切り板を挟み込むようにして前記光ファイバ心線を前記仕切り板に接触させ、前記樹脂充填部に充填した前記接着樹脂を前記樹脂塗布用孔から放出させて前記光ファイバ心線に塗布する塗布工程と、
前記接着樹脂を硬化させる工程と、
を含む、光ファイバテープ心線の製造方法。 - 前記接着樹脂搬送ローラーは、動力で駆動されて回転する、請求項1に記載の光ファイバテープ心線の製造方法。
- 前記接着樹脂搬送ローラーよりも前記パスラインの上流側に光ファイバ心線の走行速度を検出するセンサが配置され、
前記センサが検出した走行速度の情報を用いて、前記接着樹脂搬送ローラーの回転速度を制御する、請求項2に記載の光ファイバテープ心線の製造方法。 - 前記接着樹脂搬送ローラーは、動力により駆動されずに、前記光ファイバ心線とローラーとの摩擦により回転する、請求項1に記載の光ファイバテープ心線の製造方法。
- 中心近傍に開口部を備えた円盤状のファイバローラーと、
前記ファイバローラーよりも直径が大きくかつ直径が円周方向で均一であり、かつ周縁部近傍の一部に少なくとも1個の樹脂塗布用孔と中心近傍に開口部を備えた円盤状の仕切り板と、が交互に積層され、さらに両端の前記ファイバローラーの外側面を挟むように設けられかつ中心近傍に開口部を備えた円盤状のガイドローラーと、を有する、接着樹脂搬送ローラーと、
接着樹脂を貯留する接着樹脂槽と、
前記接着樹脂を硬化させる樹脂硬化装置と、を備え、
前記ファイバローラーの開口部と前記仕切り板の開口部と前記ガイドローラーの開口部と、は連通して樹脂充填部を構成し、かつ前記樹脂充填部と前記樹脂塗布用孔と、は連通し、
所望の形状に間欠的に連結した間欠連結型の光ファイバテープ心線を製造する、光ファイバテープ心線の製造装置。 - 前記接着樹脂搬送ローラーを回転させる駆動部を備える、請求項5に記載の光ファイバテープ心線の製造装置。
- 前記接着樹脂搬送ローラーよりも前記パスラインの上流側に配置され前記光ファイバ心線の走行速度を検出するセンサと、
前記センサにより検出された前記走行速度の情報を用いて、前記駆動部を制御する制御部と、を備える、請求項6に記載の光ファイバテープ心線の製造装置。 - 前記接着樹脂搬送ローラーは、前記光ファイバ心線との摩擦により回転するように設置されている、請求項5に記載の光ファイバテープ心線の製造装置。
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