JP6818951B1 - 水処理装置および水処理方法 - Google Patents

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Abstract

被処理水に生物反応を行った処理水を分離膜(3)により固液分離して水処理する水処理装置において、前記分離膜(3)の膜面に空気を供給して膜面曝気を行う膜面曝気供給部(10)と、前記膜面曝気供給部(10)とは異なる、前記生物反応に用いる空気を供給して曝気する補助曝気供給部(8)と、前記膜面曝気供給部(10)によって前記膜面に供給される曝気量である膜面曝気量に応じて、前記補助曝気供給部(8)から供給される曝気量である補助曝気量を制御する制御部(20)と、を備えた。

Description

本願は、水処理装置及び水処理方法に関する。
有機物及びアンモニア態窒素などの汚濁物を含有する排水(以下「被処理水」という)を処理する方法として、微生物を用いて被処理水中の有機物を分解するとともに、分離膜による固液分離を行う膜分離活性汚泥法(MBR:Membrane Bio Reactor)が用いられている。
膜分離活性汚泥法の前段の処理では、活性汚泥を蓄えた生物反応槽において被処理水中の汚濁物を酸化、あるいは分解するために、活性汚泥へ空気供給(以降、補助曝気と呼ぶ)を行う。この時、補助曝気の曝気量は生物反応槽の溶存酸素濃度(DO:Dissolved Oxygen)がある目標値に対して一定となるように制御される。
膜分離活性汚泥法の後段の処理では、膜分離槽において膜ろ過により固液分離を行う。分離膜を用いたろ過処理では、分離膜の継続的な使用に伴い、分離膜の表面と孔中に汚濁物質が付着して目詰まり(ファウリング)が生じる。よって、分離膜の下部(ここでは、重力方向を基準にした上下で区分した場合の下部のこと)から空気を供給(膜面曝気)し、気泡および被処理水の上昇流によって分離膜表面の付着物を剥離させてファウリングを抑制する。分離膜の目詰まりの進行に伴い分離膜の膜間差圧が上昇することから、膜面曝気量は膜間差圧に基づいて制御される。
補助曝気量と膜面曝気量の制御方法が提案されているものがある(例えば、特許文献1参照)。膜面曝気量は、ろ過開始以降の膜間差圧の目標値と、分離膜の目詰まりに関する測定値に基づいて算出された膜間差圧の予測値とに基づき制御される。補助曝気量は、生物反応槽のDOが水処理装置の操作者によって与えられたDO目標値となるようにPI制御で制御する。
特開2017−18940号公報
膜面曝気は、ろ過膜の目詰まり防止だけでなく、膜分離槽内の被処理水に空気が供給されることにより生物処理も促進される。よって、先行技術のように、補助曝気を生物反応槽のDOにのみ基づいて制御する場合、膜面曝気量が増加する際には生物反応槽で必要以上に補助曝気が供給されている可能性があった。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、補助曝気量を適切に制御して処理水質を良好に保ちつつ、過剰な補助曝気を抑制することが可能な水処理装置及び水処理方法を提供することを目的とする。
本願に開示される水処理装置は、
被処理水に生物反応を行った処理水を分離膜により固液分離して水処理する水処理装置において、
前記分離膜の膜面に空気を供給して膜面曝気を行う膜面曝気供給部と、
前記膜面曝気供給部とは異なり、前記生物反応に用いる空気を供給して曝気する補助曝気供給部と、
前記膜面曝気供給部によって前記膜面に供給している曝気量であって、ろ過の継続に伴って変化する膜面曝気量に応じて、前記補助曝気供給部から供給される曝気量である補助曝気量を制御する制御部と、
前記補助曝気量の目標値である補助曝気量目標値を設定する目標補助曝気量設定部と、を備え、
前記目標補助曝気量設定部は、前記膜面曝気量が増加した場合に前記補助曝気量目標値を減少させ、前記膜面曝気量が減少した場合には前記補助曝気量目標値を増加させるよう構成され、
前記膜面曝気供給部は、前記膜面曝気量が増加した場合に前記目標補助曝気量設定部によって減少させた前記補助曝気量目標値の曝気を行い、前記膜面曝気量が減少した場合には前記目標補助曝気量設定部によって増加させた前記補助曝気量目標値の前記曝気を行う
ことを特徴とするものである。
本願に開示される水処理装置および水処理方法によれば、補助曝気量を適切に制御して処理水質を良好に保ちつつ、過剰な補助曝気を抑制することが可能な水処理装置及び水処理方法を提供することができる。

実施の形態1〜5に係る水処理装置の構成図である。 実施の形態2に係る水処理装置の構成図である。 実施の形態3に係る水処理装置の構成図である。 実施の形態4に係る水処理装置の構成図である。 実施の形態5に係る水処理装置の構成図である。 実施の形態1〜5に係る水処理装置の信号処理に係るハードウエア構成の一例を示す図である。
実施の形態1.
実施の形態1に係る水処理装置について、図1に基づいて説明する。図1は本実施の形態1〜5に係る水処理装置全体を示す全体構成図である。図中、矢印付きの実線は、その内部を流体が流れる配管をその流れの方向とともに示し、矢印付きの点線は、本実施の形態の水処理装置を構成する各構成要素間の信号の流れである信号線をその流れの方向とともに示している(以下に説明する図3〜図5でも同様)。
図1において、配管aを介して被処理水が水処理槽100に流入する。この水処理槽100中では、被処理水を生物反応によって浄化処理して処理水を得る。すなわち、水処理槽100中では、被処理水に比べて浄化された液体である処理水と活性汚泥を含む固形物とが生成される。
また、水処理槽100中には、分離膜3が設置されており、この分離膜3により、生成された処理水と固形物は固液分離される。
また、この分離膜3には、配管cを介して、ろ過ポンプ4が接続されており、このろ過ポンプ4が分離膜3を介して水処理槽100内の活性汚泥等の固形物を吸引することで固液分離を行う。固液分離された後のろ液は、ろ過ポンプ4から配管dを介して排出される。
さらに、膜分離槽2内で固液分離された活性汚泥は、配管eを介して水処理槽100へ返送されるが、余剰分は配管fを介して外部に排出される。
ここで、水処理槽100には、第一散気部5が設置されており、補助曝気供給部8から第一散気部5を介して水処理槽100への空気供給(補助曝気)が行われる。水処理槽100内で空気と活性汚泥が混合されることで、被処理水中の有機物、あるいは窒素成分が、酸化、あるいは分解される。
また、水処理槽100には、第二散気部6が設置されており、膜面曝気供給部10から第二散気部6を介して、分離膜3に空気供給(膜面曝気)が行われる。
そして、分離膜3の継続的な使用に伴い生じるファウリングを抑制するため、分離膜3の下部から空気を供給し、気泡および水処理槽100中の流体の上昇流によって分離膜3表面の付着物を剥離させる。
さらに、制御部20は、圧力測定部12で測定された圧力測定値を、信号線12aを介して受け取り、信号線20aを介して補助曝気供給部にこの値を伝える。補助曝気供給部は、この圧力測定値に応じて、第一散気部5への補助曝気量を変化させる。この場合において、上記圧力測定値は、膜面曝気供給部10から供給される空気供給(膜面曝気)の量の影響を受けて変動するため、結果として、制御部は、膜面曝気量によって、補助曝気量を制御することになる。
なお、上記制御部には、補助曝気供給部に目標としての供給する補助曝気量を設定するための目標補助曝気量を設定する目標補助曝気量設定部が設けられていてもよい。目標補助曝気量設定部を設けることで、圧力測定部の圧力測定値に応じて、さらに精度よく、補助曝気供給部の第一散気部5への補助曝気量を供給することができ、被処理水をさらに効率よく浄化できる。
また、膜面曝気においても、水処理槽100内の活性汚泥と空気が混合されるため、被処理水中に含まれる有機物、あるいは窒素成分が、酸化、あるいは分解される反応が進行する。
実施の形態2.
次に、実施の形態2に係る水処理装置について、図2を用いて説明する。図2は本実施の形態2に係る水処理装置全体を示す全体構成図である。なお、図1と共通する水処理装置の構成要素については、説明を簡略化する。
図2において、活性汚泥を蓄えた生物反応槽1で、配管aを介して流入する被処理水を生物反応によって浄化処理し、浄化処理後の流出水を配管bに排出する。配管bを介して生物反応槽1から排出された流出水は膜分離槽2へ流入する。膜分離槽2には分離膜3が設置されている。分離膜3は配管cを介してろ過ポンプ4と接続されており、ろ過ポンプ4が分離膜3を介して膜分離槽2内の活性汚泥を吸引することで固液分離を行う。固液分離されたあとのろ液は、ろ過ポンプ4から配管dを介して排出される。
また、膜分離槽2内で固液分離された活性汚泥は、配管eを介して生物反応槽1へ返送されるが、余剰分は配管fを介して外部に排出される。
ここで、生物反応槽1には第一散気部5が設置されており、補助曝気供給部8から第一散気部5を介して生物反応槽1への空気供給(補助曝気)が行われる。生物反応槽1内で空気と活性汚泥が混合されることで、被処理水中の有機物、あるいは窒素成分が、酸化、あるいは分解される。
一方、膜分離槽2には第二散気部6が設置されており、膜面曝気供給部10から第二散気部6を介して、膜分離槽2に設置された分離膜3に空気供給(膜面曝気)が行われる。
そして、分離膜3の継続的な使用に伴い生じるファウリングを抑制するため、分離膜3の下部から空気を供給し、気泡および被処理水の上昇流によって分離膜3表面の付着物を剥離させる。
ただし、膜面曝気においても、膜分離槽2内の活性汚泥と空気が混合されるため、生物反応槽1と同様に膜分離槽2内でも被処理水中の有機物、あるいは窒素成分が、酸化、あるいは分解される反応が進行する。
また、目標補助曝気量設定部7は、第一散気部5から供給される補助曝気量の目標値を算出し、信号線7aを介して補助曝気量の目標値を上記補助曝気供給部8に送信する。この補助曝気供給部8では、目標補助曝気量設定部7で算出された補助曝気量の目標値に応じた分量の空気を、配管gを介して第一散気部5に供給する。
また、目標膜面曝気量算出部9は、第二散気部6から供給される膜面曝気量の目標値を算出し、信号線9aを介して膜面曝気量の目標値を膜面曝気供給部10に送信する。膜面曝気供給部10では、目標膜面曝気量算出部9で算出された膜面曝気量の目標値に応じた分量の空気を、配管hを介して第二散気部6に供給する。
また、生物反応槽1内のDO(溶存酸素濃度)を測定するため、DO測定部11が、生物反応槽1内に設置されている。このDO測定部11は、生物反応槽1内のいずれの場所にも設置可能であるが、生物反応槽1に流入した被処理水が生物反応槽1内での処理が終了した時点でのDOを測定するためには、配管bに近い位置にDO測定部11を設置することが望ましい。
また、流体の圧力を測定するための圧力測定部12が配管cに設置されており、ろ過ポンプ4で被処理水をろ過する際の、配管c位置での流体の圧力(膜間差圧)を測定する。圧力測定部12で測定された膜間差圧は、信号線12aを介して目標膜面曝気量算出部9に送信される。
さらに、目標水質設定部13は目標膜面曝気量算出部9から信号線9bを介して送信された膜面曝気量の目標値に基づいて、生物反応槽1のDOの目標値を算出する。目標水質設定部13で算出されたDOの目標値は、信号線13aを介して目標補助曝気量設定部7に送信される。この目標補助曝気量設定部7では、DO測定部11で測定されたDOが信号線11aを介して送信され、生物反応槽1のDOが、目標水質設定部13で算出されたDOの目標値となるように、補助曝気量の目標値が算出される。なお、本実施の形態においては、制御部20は、上記目標水質設定部13と上記目標補助曝気量設定部7により、生物反応槽1に供給される補助曝気供給部からの補助曝気量を制御している。
次に、上記の目標膜面曝気量算出部9での膜面曝気量の目標値の算出方法について説明する。目標膜面曝気量算出部9では圧力測定部12で測定された膜間差圧に基づいて膜面曝気量の目標値が算出される。上記の圧力測定部12で測定される膜間差圧は、分離膜3のファウリングの進行度合いの指標であり、分離膜3のファウリングが進行するほど膜間差圧は増加する。一方、この分離膜は定期的に薬液により洗浄され、分離膜のファウリングが解消される。
なお、分離膜を薬液で洗浄する頻度(以降、略して、薬液洗浄の頻度とも言う)は、分離膜の特性、あるいは水処理装置の運転状況を鑑みて、1週間〜6か月ほどの間で各処理場ごとに決定される。その間、分離膜3が急速にファウリングして膜間差圧が各処理場ごとに決められた上限値(例えば30kPa)を超えることがないよう、膜面曝気供給部10から適切な膜面曝気量が供給される。
ここで、目標膜面曝気量算出部9では、薬液で洗浄する期間内において、膜間差圧が上限値に到達しないように、膜面曝気量の目標値が決定されれば、どのような手法で膜面曝気量の目標値を決定しても良い。例えば、膜間差圧が所定の速度で上昇するように、膜面曝気量の目標値を調製する手法、あるいは膜間差圧に比例して膜面曝気量の目標値を増加させる手法などが考えられる。
なお、圧力測定部12で測定される膜間差圧は、ろ過の継続に伴って変化するため、目標膜面曝気量算出部9で算出される膜面曝気量の目標値も、ろ過の継続に伴って変化する値である。
次に、目標水質設定部13でのDOの目標値の算出方法について説明する。DOの目標値は、目標膜面曝気量算出部9で算出された膜面曝気量の目標値に基づき、膜面曝気量の目標値が増加する場合にはDOの目標値は減少し、膜面曝気量の目標値が減少する場合にはDOの目標値は増加するように決定される。
一例として、(1)式に基づいてDOの目標値は決定される。
DO* = A1/Qm+D1 ・・・(1)
ここで、DO*は生物反応槽1のDOの目標値、A1、D1は正の定数、Qmは膜分離槽2の膜面曝気量である。
上記の(1)式に基づいてDOの目標値を決定することで、膜面曝気量の目標値が増加する場合にはDOの目標値は減少、膜面曝気量の目標値が減少する場合にはDOの目標値は増加するようにDOの目標値は決定される。
また、(1)式の定数A1、D1は、膜面曝気量Qmが膜分離槽2に供給された場合に、ろ過ポンプ4から排出される処理水の水質(処理水質)が管理基準を満たすために必要なDOの目標値DO*が算出されるように、予め設定された値であり、過去の運転データの統計解析、又は活性汚泥モデル等を使ったシミュレーションにより算出する。
なお、(1)式の定数D1は、各処理場における生物反応槽1のDOの下限値よりも大きな値を設定することが望ましく、これによりDO*がDOの下限値を確実に上回るため、良好な処理水質を得ることができる。
また、目標補助曝気量設定部7では、DO測定部11で測定されたDOと目標水質設定部13で算出されたDOの目標値との差分に基づいたPI制御により、補助曝気量の目標値を算出する。これにより、DO測定部11で測定されるDOが、目標水質設定部13で算出されたDOの目標値となるように補助曝気量の目標値が決定される。
一般にDOと補助曝気量との間には正の相関があり、補助曝気量が増加するほど生物反応槽1内の被処理水に溶解する酸素量が増加するため、DOは増加する。一方、補助曝気量が減少するほどDOは減少する。
上記の(1)式において、膜面曝気量が増加した場合はDOの目標値は減少するため、それに伴い補助曝気量の目標値も減少することになる。また、膜面曝気量が増加したことで膜分離槽2内での生物処理は加速されるため、生物反応槽1の補助曝気量を減少させても、最終的な処理水質は管理基準以下に抑えつつ、過剰な補助曝気を抑制することができる。
また、(1)式において、膜面曝気量が減少した場合は、DOの目標値は増加するため、それに伴い補助曝気量の目標値も増加することになる。膜面曝気量が減少したことで膜分離槽2内での生物処理は減速されるため、生物反応槽1の補助曝気量を増加させることで、最終的な処理水質を管理基準以下に抑えることができる。
以上の構成によって、実施の形態2では膜分離槽2の膜面曝気量が増加する場合は生物反応槽1のDOの目標値を減少し、膜分離槽2の膜面曝気量が減少する場合は生物反応槽1のDOの目標値を増加することで処理水質を良好に保ちつつ過剰な補助曝気を抑制することができる。
なお、以上においては、生物反応槽1と膜分離槽2が2槽に分割された場合について説明したが、これに限らず、1つの槽内で生物反応による浄化処理を行う生物反応領域と、分離膜3が設置された膜分離領域が共存する場合であっても同様の効果を奏する。
実施の形態3.
実施の形態3に係る水処理装置について、図3に基づいて説明する。図3は実施の形態3に係る水処理装置の全体構成図である。
この図に示したように、配管aには生物反応槽1に流入する被処理水の流入負荷を測定するための流入負荷測定部14が設置されている。流入負荷測定部14には通常、流量計、及び汚濁物濃度計(アンモニア態窒素濃度計、全窒素濃度計、BOD計、COD計など)のうち1つ以上の計測機器を備える。なお、汚濁物濃度が経験により予め予想できる場合には流量計のみの設置でもよい。ここで、BODはBiochemical Oxygen Demandの略称、CODはChemical Oxygen Demandの略称である。
また、流量計と汚濁物濃度計をどちらも備える場合は、生物反応槽1に流入する被処理水の流量と汚濁物濃度の積を流入負荷として算出することが可能となる。また、流量計が備わっていない処理場では、流量計の代替として流入渠の開度などを使用しても良い。さらに、季節等の影響を考慮するために、流量計、あるいは汚濁物濃度計に加えて、水温計を備えていても良い。
なお、配管eを介して生物反応槽1へ返送される活性汚泥分を考慮して流入負荷を測定するために、流入負荷測定部14を生物反応槽内の配管aあるいは配管eに近い位置に設置しても良い。流入負荷測定部14で測定された流入負荷は、信号線14aを介して目標水質設定部13に送信される。その他の構成は実施の形態2と同じにつき、同じ部分又は相当部分には同じ符号を付して説明を省略する。
次に、目標水質設定部13でのDOの目標値の算出方法について説明する。DOの目標値は、目標膜面曝気量算出部9で算出された膜面曝気量の目標値と、流入負荷測定部14で測定された流入負荷とに基づき算出される。例として、(2)式に基づいてDOの目標値は決定される。
DO* = A2/Qm+B2×Sin+D2 ・・・(2)
ここで、DO*は生物反応槽1のDOの目標値、A2、B2、D2は正の定数、Qmは膜分離槽2の膜面曝気量、Sinは流入負荷測定部14で測定された流入負荷を意味する。
(2)式において、定数A2、B2、D2は、膜面曝気量Qmが膜分離槽2に供給された場合に、ろ過ポンプ4から排出される処理水の水質(処理水質)が管理基準を満たすために必要なDOの目標値DO*が算出されるように、予め設定された値であり、過去の運転データの統計解析、又は活性汚泥モデル等を使ったシミュレーションにより算出する。
なお、(2)式の定数D2は、各処理場における生物反応槽1のDOの下限値よりも大きな値を設定することが望ましく、これによりDO*がDOの下限値を確実に上回るため、良好な処理水質を得ることができる。
また、実施の形態2との違いは、DOの目標値の算出式の中に、流入負荷に比例する演算式(+B2×Sin)が組み込まれている点である。一般的な都市下水処理場では、晴天時は1日の中で流入負荷の変動に一定のパターンが見られる。最もよく知られている変動パターンは朝方と夕方に流入負荷のピークが見られるパターンである。
ここで、晴天時の流入負荷の変動幅は比較的小さいため、(2)式においてDOの目標値を変動させる要因は、膜面曝気量の目標値(Qm*)となることが多い。よって、晴天時の運転では膜分離槽2の膜面曝気量が増加する場合は、生物反応槽1のDOの目標値が減少し、膜分離槽2の膜面曝気量が減少する場合は、生物反応槽1のDOの目標値が増加する。
一方、雨天時は、被処理水が雨水で希釈されることで流入負荷が急激に減少する。例えば、一般的な都市下水において、晴天時における平均的な被処理水のアンモニア態窒素濃度が20〜30mg−N/L程度である場合、雨天時には1mg−N/Lまで被処理水のアンモニア態窒素濃度が減少することもある。このように雨天により流入負荷が大幅に減少する場合は、それに伴って生物反応槽に必要な補助曝気量も大幅に減少することになる。
実施の形態2に示したように、(1)式に基づいてDOの目標値を算出する場合、流入負荷の値に依らず膜面曝気量が減少すると補助曝気量は増加する。しかし、本実施の形態のように、(2)式に基づいてDOの目標値を算出することで、雨天時に流入負荷が急激に減少する場合は、DOの目標値の算出における流入負荷(Sin)の寄与が増大し、DOの目標値は減少する(演算結果が導き出される)。
これにより、膜面曝気量が減少する場合であっても、生物反応槽のDOの目標値が必要以上に増大することがない。また、これにより、生物反応槽1での過剰な補助曝気の供給を抑制することができる。
以上の構成によって、実施の形態3では、膜分離槽2の膜面曝気量と生物反応槽1に流入する被処理水の流入負荷に基づいて、生物反応槽1のDOの目標値を算出することにより、処理水質を良好に保ちつつ過剰な補助曝気を抑制することができる。
実施の形態4.
実施の形態4に係る水処理装置について、図4に基づいて説明する。図4は本実施の形態に係る水処理装置の全体構成図である。
生物反応槽1内の汚濁物濃度を測定する汚濁物濃度測定部15の濃度測定器は、生物反応槽1内に設置されている。この濃度測定器の設置場所は、生物反応槽1内のいずれの場所にも設置可能であるが、生物反応槽1に流入した被処理水が生物反応槽1内での処理が終了した時点での汚濁物濃度を測定することが主たる役割であるため、配管bにより近い位置に汚濁物濃度測定部15の濃度測定器を設置することが望ましい。また、汚濁物濃度測定部15の濃度測定器は配管bに設置してもよい。
なお、汚濁物濃度測定部15は膜分離槽2内に設置しても良いが、生物反応槽1内で処理された被処理水の汚濁物濃度をより正確に測定するために、生物反応槽1内又は配管bに汚濁物濃度測定部15を設置することが望ましい。ここで、汚濁物濃度測定部15が有する汚濁物濃度計は、被処理水中の汚濁物濃度を測定するための計測器であり、汚濁物濃度計としては、アンモニア態窒素濃度計、全窒素濃度計、BOD計、COD計などの計測機器がその例である。汚濁物濃度測定部15には、これらの汚濁物濃度計のうち、1つ以上の計測機器が備えられている。
次いで、上記汚濁物濃度測定部15で測定された汚濁物濃度が、信号線15aを介して目標補助曝気量設定部7に送信される。目標補助曝気量設定部7では、生物反応槽1の汚濁物濃度が、目標水質設定部13で算出された汚濁物濃度の目標値となるように、補助曝気量の目標値を算出する。
その他の構成は実施の形態2と同じにつき、同じ部分、又は相当部分には同じ符号を付して説明を省略する。
次に、目標水質設定部13での汚濁物濃度の目標値の算出方法について説明する。以下では、汚濁物濃度測定部15としてアンモニア態窒素濃度計を備えている場合について説明するが、その他の計測器を備えている場合でも同様である。汚濁物濃度の目標値は目標膜面曝気量算出部9で算出された膜面曝気量の目標値に基づき算出される。例として、以下に示す(3)式に基づいて汚濁物濃度の目標値が決定される。
NH* = A3×Qm+D3 ・・・(3)
ここで、NH*は生物反応槽1のアンモニア態窒素濃度の目標値であり、A3、D3は正の定数、Qmは膜分離槽2の膜面曝気量である。
(3)式の定数A3、D3は、膜面曝気量Qmが膜分離槽2に供給された場合に、ろ過ポンプ4から排出される処理水の水質(処理水質)が管理基準を満たすために必要な生物反応槽1内のアンモニア態窒素濃度の目標値NH*が算出されるように、予め設定された値であり、過去の運転データの統計解析、又は活性汚泥モデル等を使ったシミュレーションにより算出する。
目標補助曝気量設定部7では汚濁物濃度測定部15で測定されたアンモニア態窒素濃度と目標水質設定部13で算出されたアンモニア態窒素の目標値との差分に基づいたPID制御により、補助曝気量の目標値を算出する。これにより、汚濁物濃度測定部15で測定されるアンモニア態窒素濃度が目標水質設定部13で算出されたアンモニア態窒素濃度の目標値となるように補助曝気量の目標値が決定される。
実施の形態2との違いは、目標水質設定部13において、生物反応槽1内のアンモニア態窒素濃度(汚濁物濃度)の目標値が算出される点である。汚濁物濃度を直接測定することにより、処理水質を一定に保ちつつ過剰な補助曝気量を削減することができる。
実施の形態2とのもう一つの違いは、アンモニア窒素濃度の目標値は、膜面曝気量の目標値に対して比例する点である。一般にアンモニア態窒素濃度と補助曝気量との間には負の相関があり、補助曝気量が増加するほど生物反応槽1内のアンモニア態窒素濃度が減少する。一方、補助曝気量が減少するほど生物反応槽1内のアンモニア態窒素濃度は増加する。
上記(3)式において、膜面曝気量が増加した場合は、膜分離槽2内で生物反応が促進されるため、生物反応槽1内のアンモニア態窒素濃度の目標値は高く設定される。よって、補助曝気量の目標値は減少することとなる。また、上記(3)式において、膜面曝気量が減少した場合は、生物反応槽1内のアンモニア態窒素濃度の目標値は減少するため、それに伴い補助曝気量の目標値は増加することになる。膜面曝気量が減少したことで膜分離槽2内での生物処理は減速されるため、生物反応槽1の補助曝気量を増加させることで、最終的な処理水質を管理基準以下に抑えることができる。
以上の構成によって、本実施の形態4では膜分離槽2の膜面曝気量が増加する場合は生物反応槽1の汚濁物濃度の目標値を増加し、膜分離槽2の膜面曝気量が減少する場合は生物反応槽1の汚濁物濃度の目標値を減少することで処理水質を良好に保ちつつ過剰な補助曝気を抑制することができる。
実施の形態5.
実施の形態5に係る水処理装置について、図5に基づいて説明する。図5は本実施の形態5に係る水処理装置の全体構成図である。
配管aには生物反応槽1に流入する被処理水の流入負荷を測定するための流入負荷測定部14が設置されていることが、上述の実施の形態2〜4とは異なる。流入負荷測定部14には流量計、汚濁物濃度計(アンモニア態窒素濃度計、全窒素濃度計、BOD計、COD計など)のうち1つ以上の計測機器を備える。この場合、流量計だけを備える場合には、予め被処理水における汚濁物濃度が判かっている場合において流入負荷を求める場合であり、汚濁物濃度計だけを備える場合には、予め被処理水における流量が判明している場合において流入負荷を求める場合である。汚濁物濃度計濃度流量計と汚濁物濃度計をどちらも備える場合は、生物反応槽1に流入する被処理水の流量と汚濁物濃度の積を流入負荷として算出することができる。また、本実施の形態5の制御部20は、実施の形態2〜4と異なり、目標水質設定部は備えていない。
また、流量計が備わっていない処理場では、流量計の代替として流入渠の開度などを使用しても良い。さらに、季節等の影響を考慮するために、流量計、あるいは汚濁物濃度計に加えて、水温計を備えていても良い。また、配管eを介して生物反応槽1へ返送される活性汚泥分を考慮して流入負荷を測定するために、流入負荷測定部14を生物反応槽内の配管aあるいは配管eにより近い位置に設置しても良い。流入負荷測定部14で測定された流入負荷は信号線14aを介して目標補助曝気量設定部7に送信される。
膜分離槽2内の汚濁物濃度を測定する汚濁物濃度測定部15の汚濁物濃度計は、膜分離槽2内に設置されている。この汚濁物濃度計の設置場所は、膜分離槽2内のいずれの場所でも可能である。また、汚濁物濃度測定部15の汚濁物濃度計は配管cに設置しても良い。汚濁物濃度測定部15の汚濁物濃度計は、配管b、生物反応槽1内に設置しても良いが、生物反応槽1及び膜分離槽2で処理された被処理水の汚濁物濃度を測定するため、膜分離槽2内または配管cに設置されることが望ましい。なお、上記汚濁物濃度計は、被処理水中の汚濁物濃度を測定するための計測器であり、アンモニア態窒素濃度計、全窒素濃度計、BOD計、COD計などの計測機器のうち、測定目的、要求される測定精度などを考慮して、複数の計測機器が使用されることもある。
目標補助曝気量設定部7では、流入負荷測定部14で測定された流入負荷が信号線14aを介して、汚濁物濃度測定部15で測定された汚濁物濃度が信号線15aを介して、目標膜面曝気量算出部9で算出された膜面曝気量の目標値が信号線9bを介して、それぞれ送信され、生物反応槽1の補助曝気量の目標値を算出する。
その他の構成は実施の形態3とほぼ同様であるため、同じ部分、又は相当部分には同じ符号を付して説明を省略する。
次に、目標補助曝気量設定部7での補助曝気量の目標値の算出方法について説明する。以下、汚濁物濃度測定部15が汚濁物濃度計としてアンモニア態窒素濃度計を備えている場合について説明するが、その他の計測器を備えている場合でも同様である。補助曝気量の目標値は目標膜面曝気量算出部9で算出された膜面曝気量の目標値に基づいて決定される。具体例としては、以下に示す(4)式に基づいて補助曝気量の目標値は決定される。なお、実施の形態2〜4で説明した制御部の構成要素のうち、目標水質設定部については、本実施の形態5に係る図である図5には図示されていないが、以下に説明するように、目標補助曝気量設定部7に内蔵したプロセッサ等により、PI制御演算がなされ、実質上、目標水質設定部が存在する場合と同様の処理がなされている。
Qa* = A4×Qm+B4×Sin+C4×[(NH−NH*)+
{Σ(NH−NH*)}/Ti]+D4 ・・・(4)
ここで、Qa*は生物反応槽1の補助曝気量の目標値、A4は負の定数、B4、C4、D4は正の定数、Tiは積分時間(単位は秒)を示す値、Qmは膜分離槽2の膜面曝気量、NHは汚濁物濃度測定部15で測定されるアンモニア態窒素濃度、NH*は膜分離槽2内のアンモニア態窒素濃度の目標値である。また、Σは、(4)式による目標補助曝気量の算出が開始されて以降の(NH−NH*)の測定値の合計を意味する。例えば、(4)式に基づいた目標補助曝気量の算出が1分間隔で行われるケースを考えると、1時間後のΣ(NH−NH*)の値は、(4)式による目標補助曝気量の算出を開始した直後からの1分ごとの(NH−NH*)の測定値60回分の合計値となる。また、Tiの逆数(1/Ti)は、Σ(NH−NH*)に係る定数であり、汚濁物濃度測定部15で測定されるアンモニア態窒素濃度NHがNH*となるように、1秒から3600秒の範囲でTiは調整される。
(4)式では以下の(a)〜(d)の4つの総和により補助曝気量の目標値が算出される。
(a)膜面曝気量の目標値に対する比例制御
(b)流入負荷に対する比例制御
(c)膜分離槽2内のアンモニア態窒素濃度を目標値に制御するためのPI制御
(d)定数
(a)において、比例定数であるA4には負の値が設定される。これにより、膜面曝気量の目標値が増加する場合には補助曝気量の目標値は減少、膜面曝気量の目標値が減少する場合には補助曝気量の目標値は増加する。
(b)において、流入負荷に比例する制御が組み込まれている。雨天等で流入負荷が大幅に減少する場合、生物反応槽1に必要な空気量も大幅に減少する。このような時は、仮に膜面曝気量の目標値が減少するケースであっても必ずしも補助曝気量の目標値を増加させる必要はない場合がある。よって、(b)の演算式を加えることで、流入負荷が著しく低下する場合に補助曝気量の目標値を低下させることができるため、生物反応槽1での過剰な補助曝気の供給を抑制することができる。
(c)において、汚濁物濃度測定部15で測定されたアンモニア態窒素濃度とアンモニア態窒素の目標値との差分に基づいたPI制御の演算が組み込まれている。これにより、処理水質を一定に保つことができ、良好な処理水質を安定的に得ることができる。アンモニア態窒素の目標値は水処理の期間を通じて固定であっても、時間、あるいは季節に応じて変更してもよいが、各処理場が定める管理基準以下の値を設定する。
(d)において、定数D4は、各処理場における生物反応槽1の補助曝気量の下限値よりも大きな値を設定することが望ましく、これにより補助曝気量が下限値を確実に上回るため、良好な処理水質を得ることができる。
上記(a)〜(d)の4つの演算により補助曝気量の目標値を算出することで、膜分離槽2内で進行する生物処理だけでなく、生物反応槽1への流入負荷、あるいは処理水質も考慮して補助曝気量の目標値が決定されるため、生物反応槽1へ流入する被処理水の汚濁物量を処理するために、必要な空気量を過不足なく供給することができる。よって、生物反応槽1への過剰な曝気を抑制することができる。
以上の構成によって、膜面曝気量の目標値に基づき、膜面曝気量の目標値が増加する場合には補助曝気量の目標値は減少するように、膜面曝気量の目標値が減少する場合には補助曝気量の目標値は増加するように、補助曝気量の目標値を算出することに加え、生物反応槽1へ流入する流入負荷と膜分離槽2内の汚濁物濃度に基づいて補助曝気量の目標値を算出することで、処理水質を良好に保ちつつ過剰な補助曝気を抑制することができる。
以上説明したように、いずれの実施の形態においても、膜分離槽での膜面曝気により進行する生物処理を考慮して生物反応槽での補助曝気量が決定されるため、膜分離槽での膜面曝気量が増加する場合は生物反応槽での過剰な曝気が抑制される。一方、膜分離槽での膜面曝気が減少する場合は、膜分離槽での生物処理が抑制されることを補うため、生物反応槽での曝気量が増加し、処理水質が良好に保たれる。
なお、本願の水処理装置の信号処理に係るハードウエア30の一例を図6に示す。この図に示すように、本装置の信号処理に係るハードウエア30にはプロセッサ31と記憶装置32が含まれる。この記憶装置32は、図示していないランダムアクセスメモリ等の揮発性記憶装置と、フラッシュメモリ等の不揮発性の補助記憶装置とを具備する。また、フラッシュメモリの代わりにハードディスクの補助記憶装置を具備してもよい。プロセッサ31は、記憶装置32から入力されたプログラムを実行する。この場合、補助記憶装置から揮発性記憶装置を介してプロセッサ31にプログラムが入力される。また、プロセッサ31は、演算結果等のデータを記憶装置32の揮発性記憶装置に出力してもよいし、揮発性記憶装置を介して補助記憶装置にデータを保存してもよい。
また、本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるのではなく、単独で、または様々な組み合わせで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願明細書に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組み合わせる場合が含まれるものとする。
1:生物反応槽、2:膜分離槽、3:分離膜、5:第一散気部、6:第二散気部、7:目標補助曝気量設定部、7a、9a、9b、11a、12a、13a、14a、15a、20a 信号線、8:補助曝気供給部、9 目標膜面曝気量算出部、10:膜面曝気供給部、11 DO測定部、12 圧力測定部、13 目標水質設定部、14 流入負荷測定部、15 汚濁物濃度測定部、20 制御部、30 ハードウエア、31 プロセッサ、32 記憶装置、100 水処理槽、a、b、c、d、e、f、g、h 配管

Claims (7)

  1. 被処理水に生物反応を行った処理水を分離膜により固液分離して水処理する水処理装置において、
    前記分離膜の膜面に空気を供給して膜面曝気を行う膜面曝気供給部と、
    前記膜面曝気供給部とは異なり、前記生物反応に用いる空気を供給して曝気する補助曝気供給部と、
    前記膜面曝気供給部によって前記膜面に供給している曝気量であって、ろ過の継続に伴って変化する膜面曝気量に応じて、前記補助曝気供給部から供給される曝気量である補助曝気量を制御する制御部と、
    前記補助曝気量の目標値である補助曝気量目標値を設定する目標補助曝気量設定部と、を備え、
    前記目標補助曝気量設定部は、前記膜面曝気量が増加した場合に前記補助曝気量目標値を減少させ、前記膜面曝気量が減少した場合には前記補助曝気量目標値を増加させるよう構成され、
    前記膜面曝気供給部は、前記膜面曝気量が増加した場合に前記目標補助曝気量設定部によって減少させた前記補助曝気量目標値の曝気を行い、前記膜面曝気量が減少した場合には前記目標補助曝気量設定部によって増加させた前記補助曝気量目標値の前記曝気を行う、
    ことを特徴とする水処理装置。
  2. 前記生物反応を行う生物反応槽と、
    前記被処理水の水質を測定して水質測定値を取得する水質測定部と、
    前記生物反応槽における水質の目標値である生物反応槽水質目標値を設定する目標水質設定部と、を更に備え、
    前記制御部は、前記目標水質設定部が設定した前記生物反応槽水質目標値と、前記水質測定部が取得した前記水質測定値とに基づき、前記補助曝気供給部による前記補助曝気量を制御することを特徴とする請求項に記載の水処理装置。
  3. 前記生物反応槽とは異なり、前記分離膜が配置される膜分離槽を更に備えることを特徴とする請求項に記載の水処理装置。
  4. 前記水質測定部は、前記被処理水中の溶存酸素濃度を前記水質とする前記水質測定値を取得するよう構成されており、
    前記目標水質設定部は、前記生物反応槽における前記溶存酸素濃度を前記水質とする前記生物反応槽水質目標値を設定するよう構成されている、
    ことを特徴とする請求項またはに記載の水処理装置。
  5. 被処理水に生物反応を行った処理水を分離膜により固液分離して水処理する水処理装置において、
    前記分離膜の膜面に空気を供給して膜面曝気を行う膜面曝気供給部と、
    前記膜面曝気供給部とは異なり、前記生物反応に用いる空気を供給して曝気する補助曝気供給部と、
    前記膜面曝気供給部によって前記膜面に供給している曝気量であって、ろ過の継続に伴って変化する膜面曝気量に応じて、前記補助曝気供給部から供給される曝気量である補助曝気量を制御する制御部と、
    前記生物反応を行う生物反応槽と、
    前記被処理水の水質を測定して水質測定値を取得する水質測定部と、
    前記生物反応槽における水質の目標値である生物反応槽水質目標値を設定する目標水質設定部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記目標水質設定部が設定した前記生物反応槽水質目標値と、前記水質測定部が取得した前記水質測定値とに基づき、前記補助曝気供給部による前記補助曝気量を制御し、
    前記水質測定部は、前記被処理水中の溶存酸素濃度を前記水質とする前記水質測定値を取得するよう構成されており、
    前記目標水質設定部は、前記生物反応槽における前記溶存酸素濃度を前記水質とする前記生物反応槽水質目標値を設定するよう構成されている、
    ことを特徴とする水処理装置。
  6. 被処理水に生物反応を行った処理水に対し、分離膜により水処理を行う水処理方法において、
    前記分離膜の膜面に空気を供給して膜面曝気を行う膜面曝気供給工程と、
    前記膜面曝気供給工程とは異なり、前記生物反応に用いる空気を供給して曝気を行う補助曝気供給工程と、
    前記膜面曝気供給工程によって前記膜面に供給している曝気量であって、ろ過の継続に伴って変化する膜面曝気量に応じて、前記補助曝気供給工程において供給される曝気量である補助曝気量を制御する制御工程と、
    前記補助曝気量の目標値である補助曝気量目標値を設定する目標補助曝気量設定工程と、を含み、
    前記目標補助曝気量設定工程は、前記膜面曝気量が増加した場合に前記補助曝気量目標値を減少させ、前記膜面曝気量が減少した場合には前記補助曝気量目標値を増加させ、
    前記膜面曝気供給工程は、前記膜面曝気量が増加した場合に前記目標補助曝気量設定工程によって減少させた前記補助曝気量目標値の曝気を行い、前記膜面曝気量が減少した場合には前記目標補助曝気量設定工程によって増加させた前記補助曝気量目標値の前記曝気を行う、
    ことを特徴とする水処理方法。
  7. 生物反応槽で被処理水に生物反応を行った処理水に対し、分離膜により水処理を行う水処理方法において、
    前記分離膜の膜面に空気を供給して膜面曝気を行う膜面曝気供給工程と、
    前記膜面曝気供給工程とは異なり、前記生物反応に用いる空気を供給して曝気を行う補助曝気供給工程と、
    前記膜面曝気供給工程によって前記膜面に供給している曝気量であって、ろ過の継続に伴って変化する膜面曝気量に応じて、前記補助曝気供給工程において供給される曝気量である補助曝気量を制御する制御工程と、
    前記被処理水の水質を測定して水質測定値を取得する水質測定工程と、
    前記生物反応槽における水質の目標値である生物反応槽水質目標値を設定する目標水質設定工程と、
    を含み、
    前記制御工程では、前記目標水質設定工程で設定した前記生物反応槽水質目標値と、前記水質測定工程で取得した前記水質測定値とに基づき、前記補助曝気供給工程において供給される前記補助曝気量を制御し、
    前記水質測定工程では、前記被処理水中の溶存酸素濃度を前記水質とする前記水質測定値を取得し、
    前記目標水質設定工程では、前記生物反応槽における前記溶存酸素濃度を前記水質とする前記生物反応槽水質目標値を設定する、
    ことを特徴とする水処理方法。
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