JP6816846B2 - 組成物、硬化物、硬化物の製造方法、コーティング膜の製造方法および組成物の製造方法 - Google Patents
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Description
本発明は上記の課題を解決することを目的とし、ガラス転移温度が高い硬化物を形成可能な組成物、ならびに、これを硬化した硬化物、硬化物の製造方法、コーティング膜の製造方法および組成物の製造方法を提供することを目的とする。
<1> エポキシ樹脂と、硬化剤として2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランとを含む組成物であって、前記組成物中の2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランに含まれるアミノ基の窒素に直接結合している水素の数をXとし、エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の官能基数をYとしたとき、X/Yが1超1.50以下である、組成物。
<2> 前記組成物中に含まれる2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランと他の硬化剤の合計100モル%中、2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランの含有量が65モル%以上である、<1>に記載の組成物。
<3> 前記組成物中に含まれる2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランと他の硬化剤の合計100モル%に対し、2−アミノメチル−5−メチルテトラヒドロフランの含有量が1モル%以下である、<1>または<2>に記載の組成物。
<4> 前記X/Yが1.01〜1.50である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の組成物。
<5> 前記X/Yが1.05〜1.20である、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の組成物。
<6> <1>〜<5>のいずれか1つに記載の組成物から形成された硬化物。
<7> コーティング膜である、<6>に記載の硬化物。
<8> <1>〜<5>のいずれか1つに記載の組成物を、基材の表面上に適用し、硬化させることを含む、硬化物の製造方法。
<9> <1>〜<5>のいずれか1つに記載の組成物を、基材の表面上に塗布し、硬化させることを含む、コーティング膜の製造方法。
<10> 5−(クロロメチル)フルフランを用いて、2,5−ビス(アミノメチル)フランを合成し、前記2,5−ビス(アミノメチル)フランを用いて、2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランを合成することを含む、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の組成物の製造方法。
本発明の組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤として2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフラン(以下、「H−AMF」ということがある)とを含む組成物であって、前記組成物中の2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランに含まれるアミノ基の窒素に直接結合している水素の数をXとし、エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の官能基数をYとしたとき、X/Yが1超1.50以下であることを特徴とする。
このように、H−AMFのアミノ基の当量とエポキシ基の当量の比率を調整することにより、硬化物としたとき、ガラス転移温度の高いエポキシ樹脂の硬化物が得られる。以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の組成物において、2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランに含まれるアミノ基の窒素に直接結合している水素の数をXとし、エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の官能基数をYとしたときのX/Yは1超1.50以下である。このような範囲とすることにより、高いガラス転移温度を達成できる。前記含有比(X/Y)は、1.01以上であることが好ましく、1.03以上であることがより好ましく、1.05以上であることがさらに好ましく、1.06以上であることが一層好ましく、1.08以上であることがより一層好ましい。上限としては、1.40以下であることが好ましく、1.20以下であることがより好ましく、1.18以下であることがさらに好ましく、1.15以下であることが一層好ましく、1.14以下であることがより一層好ましく、1.13以下であることがさらに一層好ましい。
なお、Yは、H−AMFと反応するエポキシ基の数であり、組成物が、H−AMF以外の他の硬化剤を含む場合は、本発明の効果を著しく逸脱しない範囲で、前記他の硬化剤が有するアミノ基等の官能基と1:1の当量比で反応するエポキシ基を含む化合物をさらに含んでいてもよい。このようなエポキシ基を含む化合物は、好ましくは後述するエポキシ樹脂から選択される。
本発明の組成物はエポキシ樹脂を含む。
エポキシ樹脂は、通常、一分子中に、2〜10のエポキシ基を有し、2〜6のエポキシ基を有することが好ましく、2〜4のエポキシ基を有することがより好ましく、2つのエポキシ基を有することがさらに好ましい。エポキシ基はグリシジルエーテル基であることが好ましい。エポキシ樹脂は、低分子化合物(例えば、数平均分子量2000未満)であっても、高分子の化合物(ポリマー、例えば、数平均分子量2000以上)であってもよい。ポリマーのエポキシ樹脂は、脂肪族化合物であっても、脂環式化合物であっても、または芳香環を有する化合物であってもよい。特に、エポキシ樹脂は、一分子中に、2つの芳香環および/または2つの脂肪族6員環を有することが好ましく、2つの芳香環を有することがより好ましい。なかでも、エピクロロヒドリンと、2つ以上の反応性水素原子を有する化合物(例えばポリオール)との反応によって得られるエポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂の原料として具体的には、ビスフェノールA(2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン)またはその水素化物、ビスフェノールF(4,4’−ジヒドロキシジフェニルメタン)またはその水素化物、テトラブロモビスフェノールA(2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン)またはその水素化物、クレゾールをホルムアルデヒドと反応させたノボラック型樹脂、ヘキサヒドロフタル酸等が挙げられる。
エポキシ樹脂としては、大別して、ビスフェノールA型エポキシ樹脂もしくはその水素化物、ビスフェノールF型エポキシ樹脂もしくはその水素化物、ビフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂(フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等)、臭素化エポキシ樹脂(臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂等)、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂(例えばポリオールのアルキレンオキサイド付加体等の多価アルコールとエピハロヒドリンとから誘導される樹脂等)、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フェノール型エポキシ樹脂(ハイドロキノン、カテコール等の多価フェノールとエピハロヒドリンとから誘導される樹脂等)等が挙げられる。
エポキシ樹脂は、例えば、エピクロロヒドリンとポリオール(例えばビスフェノールA)とを水酸化ナトリウムの共存下で反応させて合成することができる。ただし、本発明においては、エピハロヒドリンから誘導されたものでないエポキシ樹脂を使用することもできる。例えば特定のモノマーとグリシジル(メタ)アクリレートとの反応によって得られるエポキシ基を含むエポキシ樹脂を使用してもよい。なお、(メタ)アクリレートとはアクリレートとメタクリレートとを含む意味である。
エポキシ樹脂は、上記の他、特表2016−528324号の段落0031〜0048の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
希釈剤を含む組成物の全量中では、76質量%以上であることが好ましく、79質量%以上であることがより好ましく、81質量%以上であることがさらに好ましい。上限としては、90質量%以下であることが好ましく、87質量%以下であることがより好ましく、85質量%以下であることがさらに好ましい。
エポキシ樹脂は1種を用いても複数のものを用いてもよい。複数のものを用いる場合はその合計量が上記の範囲となる。
本発明の組成物は、硬化剤として、2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフラン(H−AMF)を含む。このような硬化剤を所定の割合で用いることにより、硬化物の耐熱性をより向上させることができる。
H−AMFは、2,5−ビス(アミノメチル)フラン(AMF)から合成することが好ましい。また、AMFは、5−(クロロメチル)フルフランから合成したものであることが好ましい。このような合成方法で得られるH−AMFを用いることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される。
他のアミン系硬化剤としては、2,5−ビス(アミノメチル)フラン(AMF)が挙げられる。
本発明における硬化剤の実施形態のさらなる他の一例として、他の硬化剤(他のアミン系硬化剤および非アミン系硬化剤)を実質的に含まない構成とする形態も挙げられる。本実施形態における実質的に含まないとは、他の硬化剤がH−AMFと他の硬化剤の合計を100モル%としたとき、10モル%未満であることをいい、5モル%以下であることが好ましく、3モル%以下であることがより好ましく、1モル%以下であることがさらに好ましく、0.1モル%以下であることが一層好ましい。
本発明における硬化剤の実施形態のさらなる他の一例として、H−AMFと他の硬化剤(他のアミン系硬化剤および非アミン系硬化剤)の合計を100モル%に対し、2,5−ビス(アミノメチル)フラン(AMF)の含有量が1モル%以下である形態が挙げられる。
また、硬化剤は、他の硬化剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合は、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本発明の組成物は、反応性希釈剤を含んでいてもよい。
反応性希釈剤としては、モノエポキシ型化合物(アルコール系、フェノール系、その他)、二官能エポキシ型化合物(ポリエチレングリコール型化合物、ポリプロピレングリコール型化合物、ネオペンチルグリコール型化合物、1,6−ヘキサンジオール型化合物)、3官能エポキシ型化合物(グリセリン型化合物、トリメチロールプロパン型化合物)などが挙げられる。具体的には、エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、C8〜C10−アルキルグリシジルエーテル、C12〜C14−アルキルグリシジルエーテル、ポリオキシプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、sec−ブチルフェニルグリシジルエーテル、tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、カルダノールグリシジルエーテル、ノニルフェニルグリシジルエーテル、メチルフェニルグリシジルエーテル、エチルフェニルグリシジルエーテル、プロピルフェニルグリシジルエーテル、トリグリシジルパラアミノフェノール、ジビニルベンジルジオキシド、ジシクロペンタジエンジエポキシド、グリシジルネオデカノエート、α−オレフィンエポキサイド、バーサティック酸グリシジルエステル等が挙げられる。反応性希釈剤は、また、特表2016−527384号公報の段落0015〜0018の記載も参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の組成物が、反応性希釈剤を含む場合、組成物の樹脂成分(エポキシ樹脂と場合により使用される反応性希釈剤)に対して、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以下である。
本発明の組成物は、反応性希釈剤を、1種のみ含んでいても、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となる。
本発明の組成物は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、非反応性希釈剤、硬化促進剤、可塑剤、顔料、染料、充填剤、離型剤、強靱化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、流動化剤、レベリング剤、消泡剤、難燃剤または増粘剤等を含んでいてもよい。
非反応性希釈剤は、特開2011−213983号公報の段落0036の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
硬化促進剤、可塑剤、染料、顔料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、充填剤、レベリング剤および消泡剤は、特開2011−213983号公報の段落0038〜0046に記載のものを参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
本発明の組成物の粘度は特に限定されないが、25℃における粘度が、1200mPa・s以下であることが好ましく、1100mPa・s以下であることがより好ましく、1000mPa・s以下であることがさらに好ましく、950mPa・s以下であることが一層好ましく、900mPa・s以下であってもよい。下限は特にないが、100mPa・s以上であることが実際的である。また、用途によっては、500mPa・s以上、さらには、600mPa・s以上、650mPa・s以上、690mPa/s以上であってもよい。粘度は、後述する実施例に記載の方法で測定される。
上記粘度とすることにより、繊維間など狭小部への展開をより容易にすることができる。
上記ゲル化時間とすることにより、より短時間で硬化物を得ることができる。
硬化物のTgは103℃以上であることが好ましく、108℃以上であることがより好ましく、110℃以上であることがさらに好ましく、115℃以上であることが一層好ましい。上限は特にないが、130℃以下、さらには125℃以下であることが実際的である。ガラス転移温度の測定方法は、後述する実施例に記載の方法に従う。
本発明の硬化物は、本発明の組成物から形成される。硬化物は、コーティング膜であることが好ましい。
本発明の組成物は、コーティング表面等の硬化物の製造方法に適用してもよい。本製造方法においては、組成物を、基材の表面上に適用し、硬化させることを含むことが好ましい。より具体的には、本発明の組成物を、基材の表面上に塗布し、硬化させることを含む、コーティング膜の製造方法が例示される。
本発明において基材とは、板状の基板のほか、床材、壁、塗布対象となる各種の物品を含む意味である。コーティング膜の硬化は非加熱の状態で行ってもよく、加熱して行ってもよい。また、床材等の表面に下塗り層などが設けられている場合もあろう。雰囲気としては、大気中であってもよく、窒素等の雰囲気中で行ってもよい。硬化時間に特に制限はなく、例えば床のコーティングとする場合には十分な硬化時間を確保することが好ましい。
その他、特表2016−527384号公報の段落0039〜0043に記載の用途や特開2011−213983号公報の段落0048に記載の用途にも好ましく用いられる。
<AMFの合成>
耐圧オートクレーブに5−(クロロメチル)フルフラール0.6g、THF67mL、触媒として0.2gのRaney−Niを投入後、液体アンモニア42gを充填し、水素圧力4.5MPaGまで昇圧した。なお、Raney−Niは、THFで置換したものを使用した。
その後温度を90℃で2時間保持したまま反応し、耐圧オートクレーブを氷水で冷却して反応を停止した。
アルゴンガス流通下、触媒と反応液をろ過することによって触媒を除去し、ろ液のGC−FID測定を行った。なお、GC−FID測定は、GC−FIDスペクトル装置Agilent7820A(Agilent Technologies,Inc.製)を用いて実施した。
耐圧オートクレーブにAMF20g、触媒として、Ru/アルミナ(Al2O3)(Ru触媒の量は5質量%である)8g、溶媒としてTHF(テトラヒドロフラン)120mLを投入後、水素圧力を6MPaGまで昇圧し、温度を90℃で1時間保持したまま反応させ、耐圧オートクレーブを氷水で冷却して反応を停止した。アルゴンガス流通下、触媒と反応液をろ過することによって触媒を除去し、生成物を含むろ液を得た。ろ液を後濃縮、真空乾燥し、減圧蒸留を温度120℃、圧力1mbarで行って精製した。
得られた硬化剤1の組成は下記の通りであった。
H−AMF 100モル%
エポキシ樹脂18.60gをディスポカップに量り採り、H−AMF(上記で得られた硬化剤)を含有量が表1に記載の値となるようにディスポカップに入れ、キャンディー用スティックで1分間、まんべんなく混合した。かき混ぜたアミンとエポキシ樹脂の混合物(組成物)をDSC(示差走査熱量計)液体測定用アルミパンにおよそ10mg入れ、ふたをして密閉した。密閉したアルミパンをDSC装置にセットし、混合物を120℃で1時間加熱硬化させた。200℃到達後に30℃まで放冷したあと、再度、30℃から200℃まで毎分5℃で昇温し、ガラス転移温度を測定した。
実施例1〜3、比較例1および2では、エポキシ樹脂として、jER828(エポキシ価186)(商品名)、三菱ケミカル株式会社製、単量体リッチ液状ビスフェノールAを用いた。
また、DSC装置は、日立ハイテクサイエンス製、DSC7020を用いた。
エポキシ樹脂18.60gをディスポカップに量り採り、H−AMF(上記で得られた硬化剤)を含有量が表1に記載の値となるようにディスポカップに入れ、キャンディー用スティックで1分間、まんべんなく混合した。かき混ぜたアミンとエポキシ樹脂の混合物(組成物)をE型粘度計のコーンプレートに2cc程入れ、恒温水の温度25℃、スピンドル回転速度2.5rpmの条件で測定開始し、1分経過した時点での粘度を測定値とした。
実施例1〜3、比較例1および2では、エポキシ樹脂として、jER828(エポキシ価186)(商品名)、三菱ケミカル株式会社製、単量体リッチ液状ビスフェノールAを用いた。
E型粘度計は、東機産業社製、TV−22H形を用いた。
得られた結果を下記に示す。
エポキシ樹脂18.60gをディスポカップに量り採り、H−AMF(上記で得られた硬化剤)を含有量が表1に記載の値となるようにディスポカップに入れ、キャンディー用スティックで1分間、まんべんなく混合した。かき混ぜたH−AMFとエポキシ樹脂の混合物(組成物)を回転式レオメーターのディスポーサブルコーンプレートに入れ、回転式レオメーターの80℃のオーブン内にディスポーサブルコーンプレートと組成物を設置し、直ちにトランスデューサーとディスポーサブルコーンプレートのギャップを0.5mmに調整し、トランスデューサーの角周波数10.0rad/sの条件で測定開始した。測定開始時から貯蔵弾性率と損失弾性率が交差するまでに経過した時間をゲル化時間とした。
実施例1〜3、比較例1および2では、エポキシ樹脂として、jER828(エポキシ価186)(商品名)、三菱ケミカル株式会社製、単量体リッチ液状ビスフェノールAを用いた。
回転式レオメーターは、TA Instruments社製、ARES−G2を用いた。
得られた結果を下記に示す。
上記結果から明らかなとおり、X/Yが、1超1.50以下であるとき、高いガラス転移温度を達成した(実施例1〜3)。これに対し、X/Yが1以下、または、1.5超であるとき、ガラス転移温度が低くなってしまった(比較例1、2)。ガラス転移温度を5℃以上向上させることは非常に困難であり、本発明の組成物の硬化は顕著である。
さらに、本発明の組成物は、粘度を低くできた(実施例1〜3、比較例1の比較)。
加えて、本発明の組成物は、ゲル化時間が短く、保存安定性に優れることが分かった(実施例2と比較例1の比較)。特に、実施例2と比較例1では、0.4分と、有意な差が認められた。
さらに、実施例の組成物から形成したコーティング膜は、硬度が高く、コーティング膜として、優れていることが分かった。
Claims (11)
- エポキシ樹脂と、硬化剤として2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランとを含む組成物であって、
前記組成物中の2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランに含まれるアミノ基の窒素に直接結合している水素の数をXとし、エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の官能基数をYとしたとき、X/Yが1.01〜1.50である、組成物。 - 前記組成物中に含まれる2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランと他の硬化剤の合計100モル%中、2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランの含有量が65モル%以上である、請求項1に記載の組成物。
- 前記組成物中に含まれる2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランと他の硬化剤の合計100モル%に対し、2−アミノメチル−5−メチルテトラヒドロフランの含有量が1モル%以下である、請求項1または2に記載の組成物。
- 前記X/Yが1.01〜1.20である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
- 前記X/Yが1.05〜1.20である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物から形成された硬化物。
- コーティング膜である、請求項6に記載の硬化物。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物を、基材の表面上に適用し、硬化させることを含む、硬化物の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物を、基材の表面上に塗布し、硬化させることを含む、コーティング膜の製造方法。
- エポキシ樹脂と、硬化剤として2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランとを含む組成物の製造方法であって、
前記組成物中の2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランに含まれるアミノ基の窒素に直接結合している水素の数をXとし、エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の官能基数をYとしたとき、X/Yが1超1.50以下であり、
5−(クロロメチル)フルフラールを用いて、2,5−ビス(アミノメチル)フランを合成し、前記2,5−ビス(アミノメチル)フランを用いて、2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロフランを合成することを含む、組成物の製造方法。 - 前記組成物が、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物である、請求項10に記載の製造方法。
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