JP6816624B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6816624B2
JP6816624B2 JP2017079996A JP2017079996A JP6816624B2 JP 6816624 B2 JP6816624 B2 JP 6816624B2 JP 2017079996 A JP2017079996 A JP 2017079996A JP 2017079996 A JP2017079996 A JP 2017079996A JP 6816624 B2 JP6816624 B2 JP 6816624B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
injection
type
concentration
low
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017079996A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018182080A (ja
Inventor
橋本 直樹
直樹 橋本
賢 妹尾
賢 妹尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2017079996A priority Critical patent/JP6816624B2/ja
Publication of JP2018182080A publication Critical patent/JP2018182080A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6816624B2 publication Critical patent/JP6816624B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Metal-Oxide And Bipolar Metal-Oxide Semiconductor Integrated Circuits (AREA)

Description

本明細書に開示の技術は、半導体装置の製造方法に関する。
特許文献1には、ヘリウム線を照射することで、半導体基板の内部に低ライフタイム層を形成する技術が開示されている。低ライフタイム層を形成することで、半導体装置の特性を向上させることができる場合がある。
特開2008−192737号公報
特許文献1のようにヘリウム線を照射する方法では、照射位置の制御が難しく、低ライフタイム層の形成位置の精度が低い。このため、p型またはn型の半導体領域に対して、低ライフタイム層の形成位置がずれる場合があった。本明細書では、低ライフタイム層を形成する技術であって、低ライフタイム層と半導体領域との位置ずれを抑制することが可能な技術を提案する。
本明細書は、半導体装置の製造方法を提案する。この製造方法は、第1注入工程と、第2注入工程と、第1加熱工程と、第2加熱工程を有する。前記第1注入工程では、半導体基板の表面の第1範囲にn型またはp型の不純物を注入する。前記第2注入工程では、前記第1範囲の一部である第2範囲に、不純物の注入深さが前記第1注入工程よりも浅くなるように、前記第1注入工程よりも高濃度にn型またはp型の不純物を注入することによって、前記第2注入工程における不純物注入領域の下部の前記第1注入工程における不純物注入領域の下部の領域に結晶欠陥を形成する。前記第1加熱工程では、前記第1注入工程と前記第2注入工程の実施後に、前記第1範囲にレーザを照射して、前記第1注入工程における不純物の注入深さを加熱する。前記第2加熱工程では、前記第1加熱工程の実施後に、前記第2範囲にレーザを照射して、前記第2注入工程における不純物の注入深さを加熱する。
なお、第1注入工程と第2注入工程は、いずれを先に実施してもよい。また、第1注入工程で注入される不純物と第2注入工程で注入される不純物は、同じ導電型であってもよいし、異なる導電型であってもよい。
第1注入工程では、第1範囲に不純物が注入される。ここでは、不純物が、比較的深い位置に注入される。以下では、第1注入工程における不純物注入領域を、第1注入領域という。第2注入工程では、第1範囲の一部である第2範囲に不純物が注入される。以下では、第2注入工程における不純物注入領域を、第2注入領域という。第2注入工程では、不純物が第1注入工程よりも浅い位置に注入される。また、第2注入工程では、第1注入工程よりも高濃度に不純物が注入される。このため、第2注入領域には、第1注入領域よりも高濃度に結晶欠陥が形成される。また、第2注入領域に高濃度に不純物が注入されることで、第2注入領域の下部(深い側)の領域にも結晶欠陥が形成される。このとき、結晶欠陥は、第2注入領域の下部の第1注入領域の下部の領域まで分布する。
次に、第1加熱工程で、第1範囲へのレーザの照射によって、第1注入工程における不純物の注入深さ(すなわち、第1注入領域の深さ)が加熱される。第1注入領域が加熱されることで、第1注入領域内の不純物が活性化するとともに、第1注入領域内の結晶欠陥が消滅する。これによって、第1注入領域に、n型またはp型の特性を有する半導体領域(以下、第1半導体領域という)が形成される。このとき、高濃度に結晶欠陥が形成されている第2注入領域でレーザが乱されるので、第2注入領域の下部の第1半導体領域が加熱され難い。その結果、第2注入領域の下部の第1半導体領域の加熱温度が低くなる。このため、その第1半導体領域の下部に多くの結晶欠陥が残存する。すなわち、第2注入領域の下部の第1半導体領域の下部に残存する結晶欠陥が多くなる。結晶欠陥が多く残存する領域は、低ライフタイム層となる。その後、第2加熱工程で第2注入工程における不純物の注入深さ(すなわち、第2注入領域の深さ)が加熱されることで、第2注入領域内の不純物が活性化するとともに、第2注入領域内の結晶欠陥が消滅する。これによって、第2注入領域に、n型またはp型の特性を有する半導体領域(以下、第2半導体領域という)が形成される。したがって、第2半導体領域の下部(より詳細には、第2半導体領域の下部の第1半導体領域の下部)に、低ライフタイム層が配置されている構造が得られる。この製造方法によれば、第2半導体領域の下部に正確に低ライフタイム層を設けることができる。
半導体装置10の断面図。 半導体装置10の製造方法の説明図。 半導体装置10の製造方法の説明図。 半導体装置10の製造方法の説明図。 半導体装置10の製造方法の説明図。 半導体装置10の製造方法の説明図。 半導体装置10の製造方法の説明図。 半導体装置10の製造方法の説明図。 変形例の半導体装置の断面図。 変形例の半導体装置の断面図。
実施形態の製造方法では、図1に示す半導体装置10を製造する。半導体装置10は、単一の半導体基板12にIGBT(insulated gate bipolar transistor)とダイオードが設けられている半導体装置である。以下では、半導体基板12のうち、IGBTが設けられている領域をIGBT領域20といい、ダイオードが設けられている領域をダイオード領域40という。半導体基板12は、シリコン製の基板である。また、半導体装置10は、上部電極14と、下部電極16を有している。上部電極14は、半導体基板12の上面12aに配置されている。上部電極14は、IGBTのエミッタ電極とダイオードのアノード電極を兼ねている。上部電極14は、上面12a上にAl(またはAlSi)、Ti、Ni及びAuを順に積層した電極であり、3〜30μm程度の厚みを有する。下部電極16は、半導体基板12の下面12bに配置されている。下部電極16は、IGBTのコレクタ電極とダイオードのカソード電極を兼ねている。下部電極16は、下面12b上に、Al(またはAlSi)、Ti、Ni、Auを順に積層した電極、または、下面12b上にTi、Ni、Auを順に積層した電極である。下部電極16は、1〜30μm程度の厚みを有する。
半導体基板12の上面12aには、複数のトレンチが設けられている。各トレンチの深さは、4〜7μm程度である。各トレンチの内面は、ゲート絶縁膜38によって覆われている。IGBT領域20内に設けられたトレンチの内部に、ゲート電極34が配置されている。ダイオード領域40内に設けられたトレンチの内部に、制御電極36が配置されている。各ゲート電極34及び各制御電極36は、ゲート絶縁膜38によって半導体基板12から絶縁されている。各ゲート電極34及び各制御電極36の上面は、層間絶縁膜18によって覆われている。ゲート電極34の電位は、制御電極36の電位から独立して制御することができる。制御電極36は、図示しない位置で上部電極14に接続されている。
IGBT領域20内の半導体基板12内には、エミッタ領域22、ボディ領域24、ドリフト領域26及びコレクタ領域30が配置されている。
エミッタ領域22は、n型領域であり、上部電極14に対してオーミック接続されている。エミッタ領域22は、ゲート絶縁膜38に接している。エミッタ領域22は、不純物としてヒ素またはリンを含有している。エミッタ領域22のピークp型不純物濃度は、1×1018〜1×1021/cm程度である。エミッタ領域22の厚みは、0.2〜1.5μm程度である。
ボディ領域24は、p型領域である。ボディ領域24は、不純物としてボロンを含有している。ボディ領域24は、ボディコンタクト領域24aと、低濃度ボディ領域24bを有している。ボディコンタクト領域24aは、上部電極14に対してオーミック接続されている。低濃度ボディ領域24bは、ボディコンタクト領域24aよりも低いp型不純物濃度を有している。低濃度ボディ領域24bは、エミッタ領域22とボディコンタクト領域24aの下側に配置されている。低濃度ボディ領域24bは、エミッタ領域22の下側でゲート絶縁膜38に接している。低濃度ボディ領域24bのピークp型不純物濃度は、1×1016〜1×1019/cm程度である。低濃度ボディ領域24bの厚みは、0.2〜5μm程度である。
ドリフト領域26は、n型領域であり、ボディ領域24の下側に配置されている。ドリフト領域26は、ボディ領域24の下側でゲート絶縁膜38に接している。ドリフト領域26は、n型不純物としてリンを含んでいる。ドリフト領域26の比抵抗は、40〜100Ωcmである。ドリフト領域26の厚さは、80〜165μm程度である。
コレクタ領域30は、p型領域であり、ドリフト領域26の下側に配置されている。コレクタ領域30は、下部電極16に対してオーミック接続されている。コレクタ領域30は、p型不純物としてボロンを含有している。コレクタ領域30のピークp型不純物濃度は、1×1015〜1×1019/cm程度である。コレクタ領域30の厚みは、0.2〜3μm程度である。
なお、コレクタ領域30とドリフト領域26の間に、n型不純物濃度がドリフト領域26よりも高いn型のバッファ層が設けられていてもよい。バッファ層は、n型不純物としてリンを含有することができる。バッファ層のピークn型不純物濃度を、1×1015〜1×1018/cm程度とすることができる。バッファ層の厚みを、0.2〜5μm程度とすることができる。
ダイオード領域40内の半導体基板12内には、アノードコンタクト領域42、高濃度n型領域44、低濃度p型領域46、ドリフト領域48及びカソード領域50が配置されている。
アノードコンタクト領域42は、p型領域であり、半導体基板12の上面12aに露出している。アノードコンタクト領域42は、高いp型不純物濃度を有している。アノードコンタクト領域42は、上部電極14に対してオーミック接続されている。アノードコンタクト領域42は、p型不純物としてボロンを含有している。
高濃度n型領域44は、半導体基板12の上面12aに露出している。高濃度n型領域44は、高いn型不純物濃度を有している。高濃度n型領域44は、上部電極14に対してオーミック接続されている。高濃度n型領域44は、n型不純物としてリンまたはヒ素を含有している。
低濃度p型領域46は、アノードコンタクト領域42よりも低いp型不純物濃度を有している。低濃度p型領域46は、アノードコンタクト領域42と高濃度n型領域44の下側に配置されている。低濃度p型領域46は、不純物としてボロンを含有している。低濃度p型領域46のピークp型不純物濃度は、1×1016〜1×1019/cm程度である。低濃度p型領域46の厚みは、0.2〜5μm程度である。
ドリフト領域48は、n型領域であり、低濃度p型領域46の下側に配置されている。ドリフト領域48のn型不純物濃度は、高濃度n型領域44のn型不純物濃度よりも低い。ドリフト領域48は、IGBT領域20内のドリフト領域26と繋がっている。ドリフト領域48は、n型不純物としてリンを含んでいる。ドリフト領域48の比抵抗は、40〜100Ωcmである。ドリフト領域48の厚さは、80〜165μm程度である。
カソード領域50は、n型領域であり、ドリフト領域48の下側に配置されている。カソード領域50のn型不純物濃度は、ドリフト領域26のn型不純物濃度よりも高い。カソード領域50は、下部電極16に対してオーミック接続されている。カソード領域50は、不純物としてリンを含有している。カソード領域50のピークn型不純物濃度は、1×1018〜1×1021/cm程度である。カソード領域50の厚みは、0.2〜3μm程度である。
ドリフト領域48内には、結晶欠陥密度が高い低ライフタイム層52が設けられている。低ライフタイム層52は、低濃度p型領域46に隣接する範囲(すなわち、ドリフト領域48の上端部)に配置されている。低ライフタイム層52は、高濃度n型領域44の下部に配置されており、アノードコンタクト領域42の下部には配置されていない。低ライフタイム層52内では、その外部に比べて、高密度に結晶欠陥が分布している。結晶欠陥は、キャリアの再結合中心として機能する。したがって、低ライフタイム層52内では、その外部に比べて、キャリアのライフタイムが短い。低ライフタイム層52の抵抗率は、40〜80Ω/cm程度である。
低濃度p型領域46とドリフト領域48の界面のpn接合によって、pnダイオードが構成されている。上部電極14の電位が下部電極16の電位よりも高くなると、上部電極14から、アノードコンタクト領域42、低濃度p型領域46、ドリフト領域48及びカソード領域50を介して下部電極16へ電流が流れる。図1に示すようにアノードコンタクト領域42の下部に低ライフタイム層52が設けられていないと、ダイオードに流れる電流が低いときに生じる損失が低くなる。また、ダイオードに流れる電流が高いときには、低ライフタイム層52によって低濃度p型領域46からドリフト領域48へのホールの流入が抑制される。したがって、ダイオードへの印加電圧が順電圧から逆電圧に切り換えられるときに、ダイオードにリカバリ電流が流れ難い。
次に、半導体装置10の製造方法について説明する。なお、本実施形態の製造方法は、ダイオード領域40の製造工程に特徴を有する。したがって、IGBT領域20の製造工程については、説明を省略する。
図2に示すように、ダイオード領域40内全体がドリフト領域48によって構成されている半導体基板(加工前の半導体基板12)を用意する。まず、図3に示すように、半導体基板12の上面12aに、p型不純物であるボロンをイオン注入する(第1注入工程)。これによって、p型不純物濃度を上昇させた第1注入領域46aを形成する。図示していないが、ここでは、低濃度p型領域46を形成すべき範囲に開口を有し、その他の範囲を覆うマスクを上面12a上に形成し、そのマスクを介して半導体基板12の上面12aにp型不純物を注入する。ここでは、注入されたp型不純物が、低濃度p型領域46を形成すべき深さ範囲で停止するように、注入エネルギーを調節してイオン注入を実施する。これによって、第1注入領域46aが形成される。なお、第1注入工程では、半導体基板12内に結晶欠陥が形成される。但し、第1注入工程で注入されるp型不純物の濃度が低いので、半導体基板12内に形成される結晶欠陥は少ない。したがって、図3では、第1注入工程で形成される結晶欠陥の図示を省略している。第1注入領域46aに注入されたp型不純物は、この段階では、活性化されていない。したがって、第1注入領域46aは、この段階では、p型半導体の特性を示さない。
次に、図4に示すように、フォトリソグラフィによって、半導体基板12の上面12a上にマスク60を形成する。マスク60は、複数の開口を有している。各開口は、上面12aのうち、高濃度n型領域44を形成すべき範囲に配置されている。上面12aのその他の範囲は、マスク60に覆われている。次に、マスク60を介して半導体基板12の上面12aにn型不純物を注入する(第2注入工程)。これによって、n型不純物濃度を上昇させた第2注入領域44aを形成する。図3、4に示すように、第2注入工程でn型不純物が注入される範囲は、第1注入工程でp型不純物が注入される範囲の一部である。第2注入工程では、n型不純物としてリンまたはヒ素を注入する。第2注入工程では、第1注入工程よりも高濃度にn型不純物を注入する。第2注入工程では、第1注入工程でp型不純物が注入された深さよりも浅い深さにn型不純物を注入する。したがって、第1注入領域46aよりも上側(上面12a側)の領域の一部に、n型不純物濃度が上昇した第2注入領域44aが形成される。なお、図4に示すように、第2注入工程では、半導体基板12内に結晶欠陥52aが形成される。第2注入工程では、高濃度にn型不純物を注入するので、高密度に結晶欠陥52aが形成される。特に、第2注入工程では、第1注入工程で注入されたp型不純物(すなわち、ボロン)に比べて原子量が大きいリンまたはヒ素がn型不純物として注入される。このため、第2注入工程では、半導体基板12内に結晶欠陥が形成され易い。したがって、結晶欠陥52aが高密度で形成される。結晶欠陥52aは、上面12aからイオン注入方向に沿って伸びやすい。したがって、第2注入領域44aの内部と、第2注入領域44aの下部の領域に結晶欠陥52aが分布する。すなわち、結晶欠陥52aは、第2注入領域44aから第1注入領域46aを経てドリフト領域48の上端部に至る範囲に亘って分布する。また、n型不純物が注入されない範囲(マスク60に覆われた範囲)の半導体層には、結晶欠陥52aはほとんど形成されない。n型不純物の注入後に、マスク60を除去する。
次に、図5に示すように、フォトリソグラフィによって、半導体基板12の上面12a上にマスク62を形成する。マスク62は、複数の開口を有している。各開口は、上面12aのうち、アノードコンタクト領域42を形成すべき範囲に配置されている。次に、マスク62を介して半導体基板12の上面12aにp型不純物(ボロン)を注入する(第3注入工程)。これによって、p型不純物濃度が上昇した第3注入領域42aが形成される。第3注入工程では、第1注入工程よりも高濃度にp型不純物を注入する。なお、第3注入工程で注入するp型不純物の濃度は、第2注入工程で注入するn型不純物の濃度よりも低い。また、第3注入工程で注入されるp型不純物(ボロン)の原子量は、第2注入工程で注入されるn型不純物(リンまたはヒ素)の原子量よりも遥かに小さい。したがって、第3注入工程で形成される結晶欠陥は少ない。このため、図5では、第3注入工程で形成される結晶欠陥の図示を省略している。
次に、図6に示すように、半導体基板12の上面12aにレーザ90を照射する。ここでは、比較的波長が長いレーザ90を照射して、第1注入領域46aの深さを加熱する。第1注入領域46aが加熱されることで、第1注入領域46a内のp型不純物が活性化する。その結果、図6に示すように、第1注入領域46aが形成されていた領域に低濃度p型領域46が形成される。また、加熱によって、第1注入領域46a内の結晶欠陥52aの大部分が消滅する。このため、結晶欠陥密度が低い低濃度p型領域46が形成される。なお、第2注入領域44aの内部では、高密度の結晶欠陥52aによってレーザ90が乱される。このため、第2注入領域44aの下部の第1注入領域46aでは、温度が上昇し難い。このため、第2注入領域44aの下部(より詳細には、第2注入領域44aの下部の第1注入領域46aの下部)の結晶欠陥52a(すなわち、ドリフト領域48内の結晶欠陥52a)が消滅することが抑制される。したがって、第2注入領域44aの下部のドリフト領域48内には、高密度の結晶欠陥52aが残存する。ドリフト領域48内に残存した結晶欠陥52aが、低ライフタイム層52となる。
次に、図7に示すように、半導体基板12の上面12aにレーザ92を照射する。ここでは、レーザ90よりも波長が短いレーザ92を照射して、第2注入領域44aと第3注入領域42aの深さを加熱する。これによって、第2注入領域44a内のn型不純物が活性化するとともに、第3注入領域42a内のp型不純物が活性化する。その結果、図7に示すように、第2注入領域44aが形成されていた範囲に高濃度n型領域44が形成されるとともに、第3注入領域42aが形成されていた範囲にアノードコンタクト領域42が形成される。また、加熱によって、第2注入領域44a内の結晶欠陥52aの大部分が消滅するとともに、第3注入領域42a内の結晶欠陥の大部分が消滅する。このため、結晶欠陥密度が低い高濃度n型領域44及びアノードコンタクト領域42が形成される。
その後、図8に示すように、半導体基板12の上面12aにトレンチを形成し、トレンチ内にゲート絶縁膜38と制御電極36を形成する。その後、層間絶縁膜18、上部電極14、カソード領域50及び下部電極16を形成することで、図1に示すダイオード領域40が完成する。
上述した製造方法によれば、高濃度n型領域44の直下に低ライフタイム層52が形成される。このため、高濃度n型領域44の位置と低ライフタイム層52の位置が相対的にずれることを防止することができる。すなわち、低ライフタイム層52を高濃度n型領域44に対して正確に位置決めして形成することができる。また、高濃度n型領域44はフォトリソグラフィ技術によって形成されるので、高濃度n型領域44を形成するときの位置精度は極めて高い。したがって、低ライフタイム層52も極めて高い位置精度で形成される。このため、低ライフタイム層52は、高濃度n型領域44以外の半導体領域に対しても、極めて高い位置精度で形成される。従来のように、ヘリウム線を照射する方法で低ライフタイム層を形成する場合には、メタルマスク(ヘリウム線をカットするための金属板に開口が設けられた部材)を介して半導体基板にヘリウム線が照射される。この方法では、メタルマスクと半導体基板とを位置合わせするときの精度が低く、低ライフタイム層を正確に形成することができなかった。これに対し、実施形態の方法によれば、フォトリソグラフィの精度で低ライフタイム層52を形成することができ、極めて高い位置精度で低ライフタイム層52を形成することができる。このため、この製造方法によれば、安定した品質で半導体装置10を製造することができる。また、この製造方法では、高濃度n型領域44を形成するときに同時に低ライフタイム層52の結晶欠陥52aが形成されるので、結晶欠陥52aを形成するための専用の工程を行うことなく低ライフタイム層52を形成できる。したがって、この方法によれば、低コストで半導体装置10を製造することができる。
なお、上述した実施形態では、高濃度n型領域44とアノードコンタクト領域42の下側に低濃度p型領域46が設けられていた。しかしながら、低濃度p型領域46に代えて、低濃度n型領域(高濃度n型領域44よりもn型不純物濃度が低いn型領域)が配置されていてもよい。このような構成では、アノードコンタクト領域42と低濃度n型領域の界面のpn接合がpnダイオードを構成する。この構成でも、高濃度n型領域44の下部に低ライフタイム層52を形成することができる。
また、図9に示すように、低濃度p型領域46の深さ方向中間部に、低濃度p型領域46を上下に分割するn型領域54が設けられていてもよい。
また、図10に示すように、IGBT領域20内に低ライフタイム層56が設けられていてもよい。IGBT領域20内の低ライフタイム層56の結晶欠陥は、エミッタ領域22に対するn型不純物の注入濃度を高くすることで、上述した実施例と同様の原理で形成することができる。
また、上述した実施形態では、単一の半導体基板にダイオードとIGBTが設けられていたが、半導体基板にダイオードのみ、または、IGBTのみが設けられている半導体装置に、本明細書に記載の技術を適用してもよい。
以上、実施形態について詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独あるいは各種の組み合わせによって技術有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの1つの目的を達成すること自体で技術有用性を持つものである。
10 :半導体装置
12 :半導体基板
14 :上部電極
16 :下部電極
18 :層間絶縁膜
20 :IGBT領域
22 :エミッタ領域
24 :ボディ領域
24a :ボディコンタクト領域
24b :低濃度ボディ領域
26 :ドリフト領域
30 :コレクタ領域
34 :ゲート電極
36 :制御電極
38 :ゲート絶縁膜
40 :ダイオード領域
42 :アノードコンタクト領域
44 :高濃度n型領域
46 :低濃度p型領域
48 :ドリフト領域
50 :カソード領域
52 :低ライフタイム層
52a :結晶欠陥

Claims (1)

  1. 半導体装置の製造方法であって、
    半導体基板の表面の第1範囲にn型またはp型の不純物を注入する第1注入工程と、
    前記第1範囲の一部である第2範囲に、不純物の注入深さが前記第1注入工程よりも浅くなるように、前記第1注入工程よりも高濃度にボロンよりも原子量が大きいn型またはp型の不純物を注入する第2注入工程であって、前記第2注入工程における不純物注入領域の下部の前記第1注入工程における不純物注入領域の下部の領域に結晶欠陥を形成する第2注入工程と、
    前記第1注入工程と前記第2注入工程の実施後に、前記第1範囲にレーザを照射して、前記第1注入工程における不純物の注入深さを加熱する第1加熱工程と、
    前記第1加熱工程の実施後に、前記第2範囲にレーザを照射して、前記第2注入工程における不純物の注入深さを加熱する第2加熱工程、
    を有する製造方法。
JP2017079996A 2017-04-13 2017-04-13 半導体装置の製造方法 Active JP6816624B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017079996A JP6816624B2 (ja) 2017-04-13 2017-04-13 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017079996A JP6816624B2 (ja) 2017-04-13 2017-04-13 半導体装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018182080A JP2018182080A (ja) 2018-11-15
JP6816624B2 true JP6816624B2 (ja) 2021-01-20

Family

ID=64276025

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017079996A Active JP6816624B2 (ja) 2017-04-13 2017-04-13 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6816624B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022144504A (ja) 2021-03-19 2022-10-03 株式会社東芝 半導体装置及びその製造方法

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5003598B2 (ja) * 2008-06-05 2012-08-15 富士電機株式会社 半導体装置
JP5969927B2 (ja) * 2013-01-18 2016-08-17 株式会社 日立パワーデバイス ダイオード、電力変換装置
JP6143650B2 (ja) * 2013-11-12 2017-06-07 住友重機械工業株式会社 半導体装置の製造方法及び半導体製造装置
JP6294175B2 (ja) * 2014-07-02 2018-03-14 株式会社日立製作所 半導体装置およびそれを用いた電力変換システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018182080A (ja) 2018-11-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5083468B2 (ja) ダイオード領域とigbt領域を有する半導体基板を備える半導体装置
JP5724887B2 (ja) 半導体装置
US10103228B2 (en) Semiconductor device having a super junction structure
WO2014156849A1 (ja) 半導体装置
WO2017217198A1 (ja) 半導体装置
CN107534042B (zh) 半导体装置
JP6547724B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP5742962B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法
WO2016042954A1 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP5920383B2 (ja) 半導体装置を製造する方法及び半導体装置
WO2015129430A1 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP6903222B2 (ja) 炭化珪素半導体装置およびその製造方法
WO2014087499A1 (ja) 半導体装置
JP5621493B2 (ja) 半導体装置の製造方法
KR101222847B1 (ko) 반도체 장치 및 그 제조방법
JP2018078216A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP6763727B2 (ja) スイッチング装置とその製造方法
JP6816624B2 (ja) 半導体装置の製造方法
CN113745312A (zh) 半导体装置
TW201532272A (zh) 半導體裝置及半導體裝置的製造方法
JP2017055046A (ja) 半導体装置の製造方法
JP2018006420A (ja) 半導体装置
JP2019102773A (ja) 半導体装置の製造方法
JP7070303B2 (ja) 半導体装置
JP2015231037A (ja) 半導体装置、及び、半導体装置の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191011

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20200401

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200901

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201013

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20201124

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20201207

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6816624

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250