JP6815473B1 - 電子銃装置及び蒸着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】高信頼性、走査性を向上させた電子銃装置の提供。【解決手段】電子銃装置では、ヨーク板は第1主面と上記第1主面とは反対側の第2主面と第1主面から第2主面に向かう方向に直交する中心線とを有する。電子ビーム源はヨーク板の第1主面の側に位置しヨーク板の上記第1主面の側からヨーク板の第2主面の側に電子ビームを出射することができる。磁場発生源はヨーク板の第2主面に設けられ中心線の両側の一方の側に配置された第1磁石と、両側の他方の側に配置された第2磁石とを有する。第1磁石の第1極及び第2極と第2磁石の第1極及び第2極とが互いに逆向きになって上記方向に並ぶ。磁場発生源は、ヨーク板の第2主面の側において電子ビームの軌道を第1磁石の第2極と第2磁石の第1極とによって形成される磁場により偏向する。第1磁石の第1極と第2磁石の第2極とによって形成される磁場はヨーク板に閉じ込められる。【選択図】図1

Description

本発明は、電子銃装置及び蒸着装置に関する。
電子銃装置と坩堝とを備えた蒸着装置では、坩堝に収容した蒸着材料に電子銃装置から出射した電子ビームを照射し蒸着材料を加熱し、坩堝から蒸着材料を蒸発させて基板に蒸着膜を形成する。
このような装置では、蒸着材料に照射する前に電子ビームを収束する必要があることから、ポールピースと呼ばれる突起状の部材を電子銃装置に適用する場合がある(例えば、特許文献1参照)。
国際公開2013/153604号公報
しかしながら、ポールピースを電子銃装置に適用すると、例えば、蒸着中にポールピースに蒸着材料が堆積した場合、ポールピースから剥がれた蒸着材料が坩堝に落下すると、落下した蒸着材料の成分が再蒸発する可能性がある。これは、蒸着膜の汚染を引き起こす。また、ポールピースは突起状であるため、例えば、そのメンテナンス前後、あるいは、蒸着中の熱履歴によってポールピースの効果が変化する可能性がある。
このような場合、ポールピースによって形成される磁場がメンテナンス毎等で微妙に変わり、電子ビームの収束性が不安定になる。また、熱履歴により、ポールピースの温度が変化した場合、その透磁率が変わる場合がある。これにより、ポールピースにより形成される磁場が変化して、電子ビームの位置がずれる場合も考えられる。
さらに、ポールピースを備えた電子銃装置では、一対のポールピース間で局所的に強い磁場を形成するため、電子ビームの収束を維持したままの電子ビームの走査範囲がいわゆる頭打ちになっている。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、信頼性が高く、走査性を向上させた電子銃装置、及び、その電子銃装置を備えた蒸着装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電子銃装置は、ヨーク板と、電子ビーム源と、磁場発生源とを具備する。
上記ヨーク板は、磁性体材料を含み、第1主面と、上記第1主面とは反対側の第2主面と、上記第1主面から上記第2主面に向かう方向に直交する中心線とを有する。
上記電子ビーム源は、上記ヨーク板の上記第1主面の側に位置し、上記ヨーク板の上記第1主面の側から上記ヨーク板の上記第2主面の側に電子ビームを出射することができる。
上記磁場発生源は、上記ヨーク板の上記第2主面に設けられ、上記中心線の両側の一方の側に配置された第1磁石と、上記両側の他方の側に配置された第2磁石とを有する。上記第1磁石の第1極及び第2極と、上記第2磁石の第1極及び第2極とが互いに逆向きになって上記方向に並ぶ。上記磁場発生源は、上記ヨーク板の上記第2主面の側において上記電子ビームの軌道を上記第1磁石の第2極と上記第2磁石の第1極とによって形成される磁場により偏向する。上記第1磁石の第1極と上記第2磁石の第2極とによって形成される磁場は、上記ヨーク板に閉じ込められる。
このような電子銃装置であれば、ヨーク板によってヨーク板の第1主面側が磁気遮蔽され、ヨーク板の第2主面側に偏向用磁場が形成されるので、信頼性が高く、走査性を向上させた電子銃装置が提供される。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る電子銃装置は、支持板と、電子ビーム源と、磁場発生源とを具備する。
上記支持板は、第1主面と、上記第1主面とは反対側の第2主面と、上記第1主面から上記第2主面に向かう方向に直交する中心線とを有する。
上記電子ビーム源は、上記支持板の上記第1主面の側に位置し、上記支持板の上記第1主面の側から上記支持板の上記第2主面の側に電子ビームを出射することができる。
上記磁場発生源は、上記支持板の上記第2主面に設けられ、上記中心線の両側の一方の側に配置された第1磁石と、上記両側の他方の側に配置された第2磁石とを有する。上記第1磁石の第1極及び第2極と、上記第2磁石の第1極及び第2極とが互いに逆向きになって上記方向に並ぶ。上記磁場発生源は、上記支持板の上記第2主面の側において上記電子ビームの軌道を上記第1磁石の第2極と上記第2磁石の第1極とによって形成される磁場により偏向する。
上記補助磁石は、上記方向において第1極から第2極に向かう向きが反転可能であって、少なくとも一部が上記方向において上記支持板から露出され、上記方向から上記支持板を見たときに上記中心線が延在する方向において上記電子ビーム源と並ぶ。
上記第1磁石の第2極と上記第2磁石の第1極とにより形成される磁場に、上記第1磁石の第2極と上記補助磁石の第1極とにより形成される磁場、または、上記第2磁石の第1極と上記補助磁石の第2極とにより形成される磁場が重畳され得る。
このような電子銃装置であれば、支持板の第2主面側に偏向用磁場が形成され、偏向用磁場に補助磁石によって形成される磁場が重畳されるので、信頼性が高く、走査性を向上させた電子銃装置が提供される。
上記の電子銃装置においては、上記ヨーク板には、上記第1主面から上記第2主面に貫通する孔または切り欠き状の開口が設けられ、上記開口は、上記中心線に重なり、上記電子ビーム源は、上記開口を介して上記ヨーク板の上記第1主面の側から上記ヨーク板の上記第2主面の側に上記電子ビームを出射してもよい。
このような電子銃装置であれば、ヨーク板に形成された開口を介してヨーク板の第1主面の側から第2主面の側に電子ビームを出射されるので、信頼性が高く、走査性を向上させた電子銃装置が提供される。
上記の電子銃装置においては、上記方向において第1極から第2極に向かう向きが反転可能な補助磁石をさらに具備する。上記補助磁石の少なくとも一部は、上記方向において上記ヨーク板から露出され、上記補助磁石は、上記方向から上記ヨーク板を見たときに上記中心線が延在する方向において上記電子ビーム源と並び、上記第2磁石の第1極と上記第1磁石の第2極とにより形成される磁場に、上記補助磁石の第1極と上記第1磁石の第2極とにより形成される磁場、または、上記第2磁石の第1極と上記補助磁石の第2極とにより形成される磁場が重畳され得る。
このような電子銃装置であれば、ヨーク板の第2主面側に偏向用磁場が形成され、偏向用磁場に補助磁石によって形成される磁場が重畳されるので、信頼性が高く、走査性を向上させた電子銃装置が提供される。
上記の電子銃装置においては、上記電子ビーム源は、電子ビームを放出するフィラメントと、上記電子ビームを収束する収束コイルとを有し、上記収束コイルによって収束された上記電子ビームが上記ヨーク板の上記第1主面の側から上記開口を介して上記ヨーク板の上記第2主面の側に通過してもよい。
このような電子銃装置であれば、収束性に優れた電子ビームが開口を介してヨーク板の第1主面の側から第2主面の側に通過するので、信頼性が高く、走査性を向上させた電子銃装置が提供される。
上記の電子銃装置においては、非磁性体材料を含み、上記電子ビーム源、上記ヨーク板、及び上記磁場発生源を覆うカバーをさらに具備する。上記カバーには、上記電子ビームを通過させる開口が設けられてもよい。
このような電子銃装置であれば、電子ビーム源、ヨーク板、及び磁場発生源がカバーにより覆われるので、電子銃装置のメンテナンスが容易になる。
上記の電子銃装置においては、上記方向において上記電子ビーム源に含まれるフィラメントは、上記カバーの一部と重なってもよい。
このような電子銃装置であれば、電子ビーム源に含まれるフィラメントがカバーの一部と重なるので、フィラメントへの異物の付着が防止される。
上記の電子銃装置においては、上記ヨーク板の上記第1主面または上記第2主面に冷却回路が形成されてもよい。
このような電子銃装置であれば、ヨーク板に冷却回路が形成されているので、ヨーク板、ヨーク板に設けられた磁石の透磁率が略一定に維持される。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る蒸着装置は、上記電子銃装置と、坩堝とを具備する。
上記坩堝は、上記方向から上記ヨーク板を見たときに上記中心線が延在する方向において上記ヨーク板に並び、蒸着材料を収容できる。
このような蒸着装置であれば、上記電子銃装置を備えることにより、電子銃装置の信頼性が高く、走査性を向上させた蒸着装置が提供される。
上記の蒸着装置においては、上記方向において、上記電子ビーム源の高さが上記坩堝の上端の高さよりも低くてもよい。
このような蒸着装置であれば、坩堝からの電子ビーム源への蒸着材料の回り込みが防止される。
上記の蒸着装置においては、非磁性体材料を含み、上記電子銃装置を覆い、上記電子ビームを通過させる開口が設けられたカバーをさらに具備する。上記方向において、上記カバーの高さが上記坩堝の上端の高さと同等以下でもよい。
このような蒸着装置であれば、坩堝からの電子ビーム源への蒸着材料の回り込みが防止される。
以上述べたように、本発明によれば、信頼性が高く、走査性を向上させた電子銃装置、及びその電子銃装置を備えた蒸着装置が提供される。
本実施形態の電子銃装置を示す模式的斜視図である。 電子銃装置の作用の一例を示す模式的斜視図である。 電子銃装置の作用の一例を示す別の模式的斜視図である。 電子銃装置の作用の一例を示す模式図である。 補助磁石を動作した場合における電子銃装置の作用の一例を示す模式的斜視図である。 比較例に係る電子ビームの軌道を示す模式図である。 本実施形態に係る電子銃装置の別形態を示す模式図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。各図面には、XYZ軸座標が導入される場合がある。また、同一の部材または同一の機能を有する部材には同一の符号を付す場合があり、その部材を説明した後には適宜説明を省略する場合がある。
図1(a)、(b)は、本実施形態の電子銃装置を示す模式的斜視図である。図1(a)、(b)では、XYZ軸座標のX軸方向がヨーク板30の中心線30cと平行な方向として示され、Z軸方向がヨーク板30の垂線に対応し、Y軸方向が中心線30c及び垂線に直交する方向に対応している。
図1(a)に示す電子銃装置1は、例えば、電子ビーム加熱式の蒸着装置に適用される偏向型電子銃である。
電子銃装置1は、電子ビーム源10と、磁場発生源20と、ヨーク板30とを具備する。ヨーク板30は、磁場発生源20の支持板でもある。
電子ビーム源10は、ヨーク板30の下面30d(第1主面)の側に位置する。ここで、下面30dとは、ヨーク板30の上面30u(第2主面)の反対側の面である。電子ビーム源10は、ヨーク板30の下面30dの側からヨーク板30の上面30uの側に電子ビームを出射することができる。図1(a)の例では、電子ビーム源10は、例えば、その中心軸10cがヨーク板30の下面30d(または、上面30u)に対して斜めになるように配置されている。
例えば、ヨーク板には、下面30dから上面30uにかけて貫通する孔で構成された開口30hが設けられている。開口30hは、例えば、ヨーク板30の中心線30cに重なる。電子ビーム源10は、開口30hを介してヨーク板30の下面30dの側からヨーク板30の上面30uの側に電子ビームを出射する。なお、開口30hは、貫通孔に限らず、例えば、ヨーク板30の端部から内部に向かって切り欠けられた切り欠き状の開口でもよい。
磁場発生源20は、ヨーク板30の上面30uに設けられている。磁場発生源20は、例えば、X軸方向に並ぶ少なくとも1つの第1磁石と、X軸方向に並ぶ少なくとも1つの第2磁石とを有する。図1(a)の例では、例えば、X軸方向に1組の第1磁石201A、201Bが並び、X軸方向に1組の第2磁石202A、202Bが並んでいる。X軸方向に並ぶ第1磁石201A、201Bの間隙と、X軸方向に並ぶ第2磁石202A、202Bの間隙との間には、ヨーク板30の開口30hが位置している。
第1磁石及び第2磁石のそれぞれの個数は、この例に限らない。第1磁石及び第2磁石は、例えば、フェライト系、サマリウムコバルト系等の磁性体材料で形成された永久磁石である。
また、第1磁石201A、201Bは、ヨーク板30の中心線30cの両側の一方の側に配置され、第2磁石202A、202Bは、中心線30cの両側の他方の側に配置されている。ここで、第1磁石201Aは、Y軸方向において中心線30cを挟んで第2磁石202Aに並ぶ。第1磁石201Bは、Y軸方向において中心線30cを挟んで第2磁石202Bに並ぶ。
本実施形態の第1磁石としては、X軸方向において第1磁石201Aと第1磁石201Bとが離間してない連続した磁石を適用してもよく、X軸方向において第2磁石202Aと第2磁石202Bとが離間してない連続した磁石を適用してもよい。
第1磁石201BのX軸方向における長さ、Y軸方向における幅、及び磁極の向きは、例えば、第1磁石201AのX軸方向における長さ、Y軸方向における幅、及び磁極と同じである。第2磁石202BのX軸方向における長さ、Y軸方向における幅、及び磁極の向きは、例えば、第2磁石202AのX軸方向における長さ、Y軸方向における幅、及び磁極と同じである。
第1磁石201B及び第2磁石202BのY軸方向の間隔、ヨーク板30への接触状態は、例えば、第1磁石201A及び第2磁石202AのY軸方向の間隔、ヨーク板30への接触状態と同じである。第1磁石201Aと第1磁石201Bとの磁束密度は、同じであってもよく、異なってもよい。第2磁石202Aと第2磁石202Bとの磁束密度は、同じであってもよく、異なってもよい。
第1磁石201A、中心線30c、及び第2磁石202Aは、Y軸方向において、この順に並ぶ。例えば、第1磁石201Aから中心線30cまでの距離と、第2磁石202Aから中心線30cまでの距離とは同じである。また、第1磁石201B、中心線30c、及び第2磁石202Bは、Y軸方向において、この順に並ぶ。例えば、第1磁石201Bから中心線30cまでの距離と、第2磁石202Bから中心線30cまでの距離とは同じである。
図1(a)の例では、第1磁石201Aの下面がN極(第1極)となっており、第1磁石201Aの上面がS極(第2極)となっている。また、第2磁石202Aの上面がN極となっており、第2磁石202Aの下面がS極となっている。ここで、第1磁石201A及び第2磁石202Aのそれぞれの下面とは、ヨーク板30の上面30uに対向する面、あるいは上面30uに接触する面である。例えば、図1(a)の例では、第1磁石201A及び第2磁石202Aのそれぞれの下面は、ヨーク板30の上面30uに接している。
また、第1磁石201Bの下面は、N極となっており、第1磁石201Bの上面は、S極となっている。第2磁石202Bの上面は、N極となっており、第2磁石202Bの下面は、S極となっている。
磁場発生源20においては、第1磁石201AのN極及びS極と、第2磁石202AのN極及びS極とは、それぞれ互いに逆向きになってZ軸方向に並んでいる。例えば、第1磁石201AのS極と、第2磁石202AのN極とは、Z軸方向において同じ方向に向いている。また、第1磁石201AのN極と、第2磁石202AのS極とは、Z軸方向において同じ方向に向いている。
これにより、ヨーク板30の上面30uの側においては、第2磁石202AのN極から第1磁石201AのS極にかけて、例えば、上に凸となったアーチ状の磁力線が形成される。磁力線は、例えば、中心線30cの直上を頂点として、中心線30cを跨ぐように形成される。なお、第1磁石201Bと第2磁石202Bとによっても同様のアーチ状の磁力線が形成される。
同様に、第1磁石201BのN極及びS極と、第2磁石202BのN極及びS極とは、それぞれ互いに逆向きになってZ軸方向に並んでいる。これにより、ヨーク板30の上面30uの側においては、第2磁石202BのN極から第1磁石201BのS極にかけて、例えば、上に凸となったアーチ状の磁力線が形成される。この磁力線は、例えば、中心線30cの直上を頂点として、中心線30cを跨ぐ。この磁力線をベクトル場として説明すると、Y−Z軸平面において中心線30cを周回する様態で各点のベクトルが描かれた場になっている。
この磁力線(磁場)は、ヨーク板30の上面30uの側において、電子ビーム源10がヨーク板30の上面30uに放った電子ビームの軌道を偏向する。
ヨーク板30は、例えば、強磁性体材料である鉄を用いる。例えば、ヨーク板30として、JIS G 3101 一般構造用圧延鋼材を用いればよい。本実施形態では、例えば、SS400を用いる。なお、必要に応じて透磁率が高い純鉄やJIS C 2531 鉄ニッケル軟質磁性材料を利用してもよい。ヨーク板30は、SUS等の非磁性体材料で構成された支持板40に支持され、支持板40は、SUS等の非磁性体材料で構成された基体41に支持される。
ヨーク板30は、下面30dと、下面30dとは反対側の上面30uと、中心線30cとを有する。中心線30cは、下面30dから上面30uに向かうZ軸方向に直交する。また、中心線30cは、上面30uの一部を成す。ヨーク板30は、例えば、中心線30cに重なる開口30hを有する。なお、「直交」とは、実質的に直交の意味で使われ、垂直(90°)に交差することのほか、垂直から若干の誤差で交差する状態を含む。
ヨーク板30が強磁性体材料で構成されていることにより、第1磁石201AのN極と第2磁石202AのS極とによって形成される磁場(磁力線)は、ヨーク板30に閉じ込められる。また、第1磁石201BのN極と第2磁石202BのS極とによって形成される磁場(磁力線)は、ヨーク板30に閉じ込められる。ここで、「閉じ込められる」とは、実質的に閉じ込められる、の意味で用いられる。例えば、ヨーク板30の下側において微量な磁束が漏れたとしても、ヨーク板30によって完全に磁束が閉じ込められた状態と同じ作用効果を奏するのであれば、閉じ込められた状態であるとする。
すなわち、磁場発生源20では、ヨーク板30の上面30uの側において第2磁石202AのN極と第1磁石201AのS極とによって形成される磁力線と、ヨーク板30の内部において第1磁石201AのN極と第2磁石202AのS極とによって磁気回路が形成される。同様に、磁場発生源20では、ヨーク板30の上面30uの側において第2磁石202BのN極と第1201BのS極とによって形成される磁力線と、ヨーク板30の内部において第1磁石201BのN極と第2磁石202BのS極とによっても磁気回路が形成される。
換言すれば、ヨーク板30の上面30uの側の空間(ヨーク板30の上側)には、磁場Bが形成されるものの、ヨーク板30の下面30dの側の空間(ヨーク板30の下側)には、磁場が実質的に形成されないことになる。
ヨーク板30の上面30uまたは下面30dには、例えば、開口30hを囲む冷却回路35(冷却パイプ)が設けられてもよい。これにより、ヨーク板30、第1磁石201A、201B、及び第2磁石202A、202Bが外部から熱輻射と受けたとしても、ヨーク板30の温度、及び第1磁石201A、201B、及び第2磁石202A、202Bのそれぞれの温度上昇が抑えられる。すなわち、冷却回路35に媒体を流通することで、蒸着材料の蒸着中には、ヨーク板30、第1磁石201A、201B、及び第2磁石202A、202Bのそれぞれの透磁率が安定し、ヨーク板30の上面30uの側に安定した磁場が形成される。
本実施形態の電子銃装置1は、さらに補助磁石25を具備する。補助磁石25は、例えば、基体41に支持される。補助磁石25は、Z軸方向においてN極からS極に向かう向きが反転可能な磁石で構成される。例えば、補助磁石25は、電磁石により構成され、Z軸方向に延在する磁性材料の芯材にコイルが巻かれ、このコイルに流れる電流の向きを変えることにより、上端25uがN極、下端25dがS極になったり、上端25uがS極、下端25dがN極になったりする。また、コイルに流れる電流値は変更可能であり、補助磁石25が放つ磁力線の密度が適宜変更される。
補助磁石25の少なくとも一部は、Z軸方向においてヨーク板30から露出される。例えば、図1(a)の例では、補助磁石25の上端25uがZ軸方向においてヨーク板30から露出されている。補助磁石25は、Z軸方向からヨーク板30を見たときに、中心線30cが延在する方向において電子ビーム源10または開口30hと並ぶ。補助磁石25は、Y軸方向において第1磁石201Aと第2磁石202Aとの間に位置する。
例えば、補助磁石25の上端25uをN極に設定した場合には、第2磁石202AのN極と第1磁石201AのS極とにより形成される磁場に、補助磁石25のN極と第1磁石201AのS極とにより形成される磁場が重畳される。または、補助磁石25の上端25uをS極に設定した場合には、第2磁石202AのN極と第1磁石201AのS極とにより形成される磁場に、第2磁石202AのN極と補助磁石25のS極とにより形成される磁場が重畳される。
また、電子銃装置1には、非磁性体材料を含むカバー80が取り付けられてもよい(図1(b))。カバー80は、磁場発生源20及びヨーク板30と非接触状態を保ちながら、電子ビーム源10、磁場発生源20、及びヨーク板30を覆う。この非接触状態は、ヨークへの熱流入阻害効果にも寄与する。カバー80には、電子銃装置1から放たれた電子ビームが通過する開口80hが設けられている。Z軸方向において、電子ビーム源10のフィラメントは、カバー80の一部と重なる。すなわち、カバー80の開口80hは、電子ビーム源10のフィラメントの直上に位置せず、それらがX軸方向またはY軸方向においてオフセットの関係にある。
図2は、電子銃装置の作用の一例を示す模式的斜視図である。ここで、図2では、図1で示された部材の一部が適宜略されている。
図2には、電子銃装置1と坩堝50とを具備する蒸着装置5が示されている。坩堝50は、蒸着材料51を収容する。Z軸方向からヨーク板30を見たときに、坩堝50は、中心線30cが延在する方向において、ヨーク板30、電子銃装置1、開口30h、または補助磁石25に並ぶ。
例えば、Z軸方向からヨーク板30を見たときに、図2の例では、X軸方向において、電子銃装置1、開口30h、3つの磁石の組(第1磁石201A、第2磁石202A、及び補助磁石25)、坩堝50の順に並び、補助磁石25が坩堝50と開口30hとの間に位置している。但し、第1磁石201B及び第2磁石202Bの組と坩堝50との間の距離よりも、第1磁石201A及び第2磁石202Aの組と坩堝50との間の距離のほうが短い。
図2には、第1磁石201A及び第2磁石202Aによって形成される磁力線、第1磁石201B及び第2磁石202Bによって形成される磁力線が模式的に破線で示されている。以下、この破線を磁力線Bとする。あるいは、単に磁場B、偏向用磁場Bなどと呼称される場合がある。
例えば、電子ビーム源10によって出射された直後の電子ビーム10Eは、ヨーク板30の下面30dの側では磁場がなく、あるいは磁場が極力弱いために、磁場の影響を受けにくい。このため、電子ビーム10Eは、ヨーク板30の下面30dの側から開口30h付近までは直線状に進む。なお、電子ビーム源10の中心軸10cがヨーク板30の下面30dに対して斜めに配置されていることから、電子ビーム10Eは、ヨーク板30の上面30uの法線からの出射角が鋭角(<90°)で出射する。
電子ビーム10Eがヨーク板30の開口30hを通過して、ヨーク板30の上面30uの側において磁力線Bの影響を受けると、電子ビーム10Eが進む方向と磁力線Bとが略直交していることから、電子にはローレンツ力が働く。これにより、電子ビーム10Eの軌道が偏向される。
例えば、電子ビーム10Eは、開口30hからヨーク板30を離れるように一旦上昇するものの、ヨーク板30上でローレンツ力を受けながら飛行する。このため、電子ビーム10Eは、補助磁石25を跨ぎつつも上に凸となった軌跡を描いて下降し、ヨーク板30の先に位置する坩堝50に着弾する。この場合、Z軸方向から、電子ビーム10Eを見た場合、電子ビーム10Eの軌跡は、中心線30cに略重なる。
すなわち、電子ビーム10Eの軌跡は、中心線30c上に略重なる。蒸着材料51が電子ビーム10Eに照射された位置をスポット51pとする。Z軸方向から見たスポット51pの外形は、例えば、より真円に近い形状であることが好ましい。このため、電子ビーム10Eには、優れた収束性が求められえる。
坩堝50内の蒸着材料51に電子ビーム10Eが照射されると、蒸着材料51に電子ビーム10Eによる加熱がされ、当該部位における蒸着材料51の蒸気圧が上昇する。これにより、蒸着材料51が坩堝50から上方に蒸発していく。
図3は、電子銃装置の作用の一例を示す別の模式的斜視図である。ここで、図3では、ヨーク板30の中心線30cに沿って、X−Z軸平面で蒸着装置5を見た場合の電子ビーム源10、第1磁石201A、補助磁石25、ヨーク板30、坩堝50、蒸着材料51、及びカバー80等の配置の様子が示されている。電子ビーム源10は、例えば、陰極であって、電子ビーム(熱電子)を放出するフィラメント10fと、フィラメント10fに対向する環状の陽極10aとを有する。なお、第2磁石202Aは図示していないが、図3の例では、第1磁石201Aの手前に位置している。
図3では、カバー80の上面に沿った中心線30c上の方向の平行線をX軸とし、カバー80の上面80uに対する法線方向をZ軸としている。Z軸は、電子ビーム10Eの頂点と交差する。
この2次元座標を第1〜第4象限(1st〜4th)に区分けした場合、電子ビーム源10は、例えば、第3象限に属す。ヨーク板30は、例えば、第3象限に属す。ヨーク板30は、第4象限に差し掛かってもよい。但し、ヨーク板30の開口30hは、第3象限に属す。カバー80は、例えば、第3及び第4象限に属す。但し、カバー80の開口80hは、第3象限に属す。
第1磁石201Aは、例えば、第3及び第4象限に属す。但し、第1磁石201Aは、第3象限のみ属す場合もある。同様に、図示を略した第2磁石202Aは、例えば、第3及び第4象限に属す。但し、第2磁石20"Aは、第3象限のみ属す場合もある。補助磁石25は、例えば、第4象限に属す。但し、補助磁石25は、第3及び第4象限に属したり、第4象限のみに属したりする場合もある。坩堝50及び蒸着材料51は、例えば、第4象限に属す。なお、磁場Bは、第1象限、第2象限、及ヨーク板30の上方の象限に形成されている。
また、Z軸方向において、開口30h、80hのそれぞれと、電子ビーム源10のフィラメント10fとはずれている。Z軸方向において、電子ビーム源10の高さは、坩堝50の上端の高さよりも低い。Z軸方向において、カバー80の高さは、坩堝50の上端の高さと同等以下である。例えば、Z軸方向において、カバー80の上面80uは、坩堝50及び蒸着材料51よりも低い位置に位置する。
このような構成において、電子ビーム10Eが第3象限において電子ビーム源10から出射すると、電子ビーム10Eは、法線80Nから所定の出射角で放出された後に第2象限に入射する。特に、ヨーク板30による磁気遮蔽により、第3象限では磁場がなく、あるいは磁場は極力弱い。または、第3象限における磁場が、電子ビーム10Eの偏向量が無視できる程度のベクトル場となるように、ヨーク板30の磁気遮蔽効果を設定する。
また、第1磁石201Aと第1磁石201Bとは、X軸方向において離れ、第2磁石202Aと第2磁石202Bとは、X軸方向において離れている。このため、ヨーク板30の上面30uの側では、開口30hの上方で磁場強度が相対的に低くなっている。
これにより、電子ビーム源10から出射された電子ビーム10Eは、第3象限では直進し、第2象限においても暫くは直線状に進む。そして、電子ビーム10Eが第2象限において磁場Bの影響を受け始めると、電子ビーム10Eは、ローレンツ力によって第2象限で偏向し始める。図3では、電子ビーム10Eが偏向し始めた始点を変曲点10pとしている。
この後、電子ビーム10Eは、ヨーク板30を離れるように上昇するものの、第1及び第2象限でローレンツ力を受けながら飛行するため、上に凸となった軌跡を描いて補助磁石25を跨ぎ、その後、ヨーク板30の奥に位置する坩堝50に着弾する。
ここで、補助磁石25の上端25uの極をN極あるいはS極に反転すると、例えば、以下のような作用が起きる。
図4(a)、(b)は、電子銃装置の作用の一例を示す模式図である。図4(a)、(b)は、X軸方向から見た磁場を簡略的に示した図である。
図4(a)では、補助磁石25の上端25uをN極に設定した場合の例が示されている。この場合、第2磁石202AのN極と第1磁石201AのS極とにより形成される磁場Bに、補助磁石25のN極と第1磁石201AのS極とにより形成されるような磁場Bが重畳され、磁場Bと磁場Bとによる合成磁場が形成される。これにより、電子ビーム10Eには、磁場Bによって受けるローレンツ力Fのほかに磁場Bによって受けるローレンツ力Fが合成される。
ここで、ローレンツ力Fは、磁場Bを形成する磁力線が補助磁石25の直上では、Y軸方向と略平行であるために、ヨーク板30に向かって垂直に働く。一方、ローレンツ力Fは、磁場Bを形成する磁力線の曲率が磁場Bの磁力線よりも高く、第1磁石201Aに寄っているために、ヨーク板30に向かいつつも第1磁石201Aの方に傾く。
これにより、FとFとが合成されたローレンツ力は、第1磁石201Aの方に傾き、電子ビーム10Eの軌道が中心線30c上から第1磁石201Aの側に逸れる。
一方、補助磁石25の上端25uをS極に設定した場合には、図4(b)に示すように、磁場Bに、第2磁石202AのN極と補助磁石25のS極とにより形成されるような磁場Bが重畳され、磁場Bと磁場Bとによる合成磁場が形成される。これにより、電子ビーム10Eには、磁場Bによって受けるローレンツ力Fのほかに磁場Bによって受けるローレンツ力Fが合成される。
ローレンツ力Fは、磁場Bを形成する磁力線の曲率が磁場Bの磁力線よりも高く、第2磁石202Aに寄っているために、ヨーク板30に向かいつつも第2磁石202Aの方に傾く。
これにより、FとFとが合成されたローレンツ力は、第2磁石202Aの方に傾き、電子ビーム10Eの軌道が中心線30c上から第2磁石202Aの側に逸れる。
図5は、補助磁石を動作した場合における電子銃装置の作用の一例を示す模式的斜視図である。
補助磁石25の上端25uの極をN極に設定した場合には、電子ビーム10Eが補助磁石25の上方で第1磁石201Aの側に逸れてスポット51pが図2の状態よりも左にずれる。一方、補助磁石25の上端25uの極をS極に設定した場合には、電子ビーム10Eが補助磁石25の上方で第2磁石202Aの側に逸れてスポット51pが図2の状態よりも右にずれる。すなわち、補助磁石25の上端25uの極をN極、非磁性、S極、非磁性、N極・・・と繰り返すことにより、スポット51pは坩堝50の中心を基準にY軸方向に振動する。
ここで、ポールピースを適用した電子銃装置では、一対のポールピースを対向させて、一対のポールピース間で局所的に強い磁場を形成するため、電子ビームの走査範囲に限りが生じる。例えば、その坩堝の中心点を中心に左右に±25mmの範囲の程度で振動する。
これに対して、本実施形態の電子銃装置1では、ポールピース間のような狭い領域での局所的な強磁場を形成し、電子ビームをY軸方向に振動させることを要しない。例えば、ポールピースの代わりに、坩堝50の手前に位置し、ヨーク板30の両側に設けた、第1磁石201A及び第2磁石202Aによって形成される磁場Bに、補助磁石25によって形成される磁場(磁場Bまたは磁場B)を重畳する。これにより、電子ビーム10Eの軌道が坩堝50の直前で中心線30c上から逸れ、スポット51pを坩堝50の中心を基準にY軸方向に広範囲にわたって振動させることができる。
例えば、表1は、補助磁石25に通電するコイル電流と、スポット51pの坩堝50の中心からの移動距離との関係を示す表である。P点は、図5に示す補助磁石25の上端25uの中心点であり、Q点は、第2磁石202Aの補助磁石25側の端の位置を示す点である。表1には、磁束密度計を用いて、P点、Q点で計測した磁束密度(gauss)が示されている。なお、Q点での計測値に、(−1)を掛けた値は、第1磁石201Aの補助磁石25側の端の位置での磁束密度に対応する。
Figure 0006815473
第2磁石202Aは永久磁石であるために、Q点での磁束密度は、コイル電流の値に関係なく、290gauss(固定)である。補助磁石25は、電磁石であるために、コイル電流が増加するにつれ、P点での磁束密度が増加する。そして、コイル電流の増加に応じて、補助磁石25が形成する磁場の磁場Bへの重畳効果が高まり、電子ビーム10Eの逸れ量が増加して、スポット51pの移動距離が増加する。
例えば、表1に示すように、スポット51pの坩堝50の中心からの移動距離として、最大35mmが得られている。すなわち、スポット51pは、坩堝50の中心点を中心に左右に±35mmの範囲で大きく振動する。
なお、X軸方向においては、例えば、電子ビーム10Eの加速エネルギー(keV)を弱くしたり、高くしたりすることで、スポット51pを補助磁石25の側に近づけたり、スポット51pを補助磁石25から遠ざけたりすることができる。これにより、X軸方向においても、スポット51pが坩堝50の中心点を中心に±35mmの範囲で大きく振動することができる。すなわち、本実施形態では、電子ビーム10Eのスポット51pが70mm角という広い範囲に行きわたる。
また、本実施形態によれば、電子ビーム源10から出射した直後の電子ビーム10Eの軌道を変えるのでなく、坩堝50の直前で電子ビーム10Eの軌道を変える。このため、電子ビーム源10の出射から坩堝50の直前までという長い距離において電子ビーム源10の収束が維持され、電子ビーム源10を中心軸30上を基準に振動させてもスポット51pの外形(例えば、スポット径)が乱れにくくなる。これにより、電子ビーム源10を中心軸30上を基準にY軸方向に振動させても、電子ビーム10Eの坩堝50へのはみ出しが抑制され、電子ビーム源10のスポットの全域をより確実に蒸着材料51に照射することができる。
例えば、図6(a)〜図6(c)は、比較例に係る電子ビームの軌道を示す模式図である。図6(a)〜図6(c)では、補助磁石25を設けず、電子ビーム源10から出射した直後に走査コイル(不図示)によって電子ビーム10EをY軸方向に逸らして、電子ビーム10Eが左右に振動する様子が示されている。
例えば、図6(a)に示すように、中心線30c上に出射した電子ビームを電子ビーム10Ec、中心線30c上から左に逸らした電子ビームを電子ビーム10El、中心線30c上から右に逸らした電子ビームを電子ビーム10Erとしている。
このような場合、図6(b)に示すように、電子ビーム10Ecに働くローレンツ力Fcよりも、電子ビーム10Elに働くローレンツ力Fl及び電子ビーム10Erに働くローレンツ力Frが大きくなる。これにより、電子ビーム10El及び電子ビーム10Erは、電子ビーム10Ecよりも手前、すなわち、より電子ビーム源10側に着弾してしまう。
このため、図6(c)に示すように、電子ビーム10Elのスポット51pl及び電子ビーム10Erのスポット51prは、電子ビーム10Ecのスポット51pcよりも手前に位置する。
このような、電子ビーム10Elに働くローレンツ力Fl及び電子ビーム10Erに働くローレンツ力Frに逆らって、スポット51pl及びスポット51prをスポット51pcにY軸方向で直列状に並ばせるには、さらに電子ビーム10El、10ErをX軸方向またはY軸方向に偏向する必要がある。この結果、電子ビーム10El、10Erを中心軸30c上を飛行する電子ビーム10Ecとは異なる磁場分布の中を飛行させる必要があり、電子ビーム10El、10Erの収束を電子ビーム10Ecの形状と同様に維持するのが難しくなってしまう。
また、本実施形態では、蒸着材料51への照射(着弾)が比較例に比べて蒸着材料51に対してより鉛直となる(Z軸に対する角度が小さくなる)状態であるため、蒸着材料51が消耗し蒸着材料51の照射面がZ軸方向の下方側へ移動した際でも、スポット51pの外形および照射位置は変わりにくい。この結果、蒸着材料51の蒸発量が一定となるとともに、坩堝50の上端によって規制される蒸着材料51への照射範囲が縮小されてしまう現象が最小限になる。
また、本実施形態では、ポールピースを電子銃装置1に適用しないことから、蒸着中にポールピースに蒸着材料が堆積することがなくなり、ポールピースから蒸着材料が再蒸発して蒸着膜の汚染を引き起こしたり、ポールピースから剥がれた膜がるつぼに混入し、再蒸発する現象がなくなる。
また、本実施形態では、ポールピースを電子銃装置1に適用しないことから、メンテナンス前後、あるいは、蒸着中の熱履歴によって生じるポールピースの効果が変化する問題がなくなる。従来例ではポールピースは3次元の突起形状を用いていたため、突起部近傍の温度を常時均一にすることは、物理的に困難とされ、温度変動は、ポールピースの透磁率の変動を招く。この結果、ポールピースにより形成される磁場分布が変動する場合があった。また、3次元位置の変動は、各支持部材の熱膨張係数、メンテナンス等の影響で避けられなかったが、ポールピースを用いない本実施形態では電子ビーム10eの収束性がより安定になる。
また、本実施形態では、Z軸方向において、電子ビーム源10の高さが坩堝50の上端の高さよりも低くなっている。これにより、蒸着の余弦則に則れば、坩堝50から蒸発する蒸着材料51の電子ビーム源10までの回りこみが確実に抑制される。
また、本実施形態では、Z軸方向において、カバー80の高さが坩堝50の上端の高さが同等以下となっている。これにより、坩堝50から蒸発する蒸着材料51は、カバー80に堆積するだけで足り、蒸着材料51の電子ビーム源10までの回りこみが確実に抑制される。
また、本実施形態では、電子銃装置1はカバー80で覆われている。このため、蒸着材料51が電子銃装置1に向かって飛遊したり、フレーク片、粉塵等の異物が電子銃装置1に落下したりしても、カバー80の清掃、または交換で電子銃装置1のメンテナンスが済む。これにより、蒸着の量産性が向上する。
さらに、本実施形態では、カバー80の開口80hが電子ビーム源10のフィラメント10fの直上に位置せず、それらがX軸方向またはY軸方向においてオフセットの関係にある。これにより、電子銃装置1の上方から電子銃装置1に真空容器内の異物が落下したとしてもフィラメント10fには異物が直接落下しない。これにより、フィラメント10fの電気的短絡が防止される。
図7は、本実施形態に係る電子銃装置の別形態を示す模式図である。
電子ビーム源10は、電子ビーム10Eを収束するために、ポールピースの代用として収束コイル60を有してもよい。収束コイル60は、例えば、電子ビーム10Eの陽極10aと、ヨーク板30との間に設けられる。例えば、フィラメント10fから出射した電子ビーム10Eが陽極10aによって加速され、陽極10aを抜けると、収束コイル60によって収束される。そして、収束された電子ビーム10Eがヨーク板30の下面30dの側から開口30hを介してヨーク板30の上面30uの側に通過していく。
本実施形態では、ヨーク板30によって磁場Bがヨーク板30の下面30dの側に漏れにくくなっているため、収束コイル60の磁場が磁場Bと干渉しにくくなる。これにより、収束コイル60による電子ビーム10Eの収束の制御が向上し、さらに収束性に優れた電子ビーム10Eを蒸着材料51に照射することができる。
また、収束コイル60とヨーク板30との間に、補助的な走査コイルを備えてもよい。これにより、スポット51pのY軸方向またはX軸方向における走査の自由度がより増加する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。各実施形態は、独立の形態とは限らず、技術的に可能な限り複合することができる。
1…電子銃装置
5…蒸着装置
10…電子ビーム源
10E、10Ec、10El、10Er…電子ビーム
10a…陽極
10f…フィラメント
10c…中心軸
10p…変曲点
20…磁場発生源
25…補助磁石
25u…上端
25d…下端
30…ヨーク板
30c…中心線
30u…上面
30d…下面
30h…開口
35…冷却回路
40…支持板
41…基体
50…坩堝
51…蒸着材料
51p、51pl、51pc、51pr…スポット
60…収束コイル
80…カバー
80u…上面
80h…開口
201A、201B…第1磁石
202A、202B…第2磁石

Claims (11)

  1. 磁性体材料を含み、第1主面と、前記第1主面とは反対側の第2主面と、前記第1主面から前記第2主面に向かう方向に直交する中心線とを有するヨーク板と、
    前記ヨーク板の前記第1主面の側に位置し、前記ヨーク板の前記第1主面の側から前記ヨーク板の前記第2主面の側に電子ビームを出射することが可能な電子ビーム源と、
    前記ヨーク板の前記第2主面に設けられ、前記中心線の両側の一方の側に配置された第1磁石と、前記両側の他方の側に配置された第2磁石とを有し、前記第1磁石の第1極及び第2極と、前記第2磁石の第1極及び第2極とが互いに逆向きになって前記方向に並び、前記ヨーク板の前記第2主面の側において前記電子ビームの軌道を前記第1磁石の第2極と前記第2磁石の第1極とによって形成される磁場により偏向し、前記第1磁石の第1極と前記第2磁石の第2極とによって形成される磁場が前記ヨーク板に閉じ込められた磁場発生源と、
    前記方向において第1極から第2極に向かう向きが反転可能であって、少なくとも一部が前記方向において前記ヨーク板から露出され、前記方向から前記ヨーク板を見たときに前記中心線が延在する方向において前記電子ビーム源と並ぶ補助磁石と
    を具備し、
    前記第2磁石の第1極と前記第1磁石の第2極とにより形成される磁場に、前記補助磁石の第1極と前記第1磁石の第2極とにより形成される磁場、または、前記第2磁石の第1極と前記補助磁石の第2極とにより形成される磁場が重畳され得る
    電子銃装置。
  2. 第1主面と、前記第1主面とは反対側の第2主面と、前記第1主面から前記第2主面に向かう方向に直交する中心線とを有する支持板と、
    前記支持板の前記第1主面の側に位置し、前記支持板の前記第1主面の側から前記支持板の前記第2主面の側に電子ビームを出射することが可能な電子ビーム源と、
    前記支持板の前記第2主面に設けられ、前記中心線の両側の一方の側に配置された第1磁石と、前記両側の他方の側に配置された第2磁石とを有し、前記第1磁石の第1極及び第2極と、前記第2磁石の第1極及び第2極とが互いに逆向きになって前記方向に並び、前記支持板の前記第2主面の側において前記電子ビームの軌道を前記第1磁石の第2極と前記第2磁石の第1極とによって形成される磁場により偏向する磁場発生源と、
    前記方向において第1極から第2極に向かう向きが反転可能であって、少なくとも一部が前記方向において前記支持板から露出され、前記方向から前記支持板を見たときに前記中心線が延在する方向において前記電子ビーム源と並ぶ補助磁石と
    を具備し、
    前記第1磁石の第2極と前記第2磁石の第1極とにより形成される磁場に、前記第1磁石の第2極と前記補助磁石の第1極とにより形成される磁場、または、前記第2磁石の第1極と前記補助磁石の第2極とにより形成される磁場が重畳され得る
    電子銃装置。
  3. 請求項1に記載の電子銃装置であって、
    前記ヨーク板には、前記第1主面から前記第2主面に貫通する孔または切り欠き状の開口が設けられ、
    前記開口は、前記中心線に重なり、
    前記電子ビーム源は、前記開口を介して前記ヨーク板の前記第1主面の側から前記ヨーク板の前記第2主面の側に前記電子ビームを出射する
    電子銃装置。
  4. 請求項3に記載の電子銃装置であって、
    前記電子ビーム源は、電子ビームを放出するフィラメントと、前記電子ビームを収束する収束コイルとを有し、
    前記収束コイルによって収束された前記電子ビームが前記ヨーク板の前記第1主面の側から前記開口を介して前記ヨーク板の前記第2主面の側に通過する
    電子銃装置。
  5. 請求項1、3、または4に記載の電子銃装置であって、
    非磁性体材料を含み、前記電子ビーム源、前記ヨーク板、及び前記磁場発生源を覆うカバーをさらに具備し、
    前記カバーには、前記電子ビームを通過させる開口が設けられている
    電子銃装置。
  6. 請求項5に記載の電子銃装置であって、
    前記方向において前記電子ビーム源に含まれるフィラメントは、前記カバーの一部と重なる
    電子銃装置。
  7. 請求項1、3〜6のいずれか1つに記載の電子銃装置であって、
    前記ヨーク板の前記第1主面または前記第2主面に冷却回路が形成されている
    電子銃装置。
  8. 磁性体材料を含み、第1主面と、前記第1主面とは反対側の第2主面と、前記第1主面から前記第2主面に向かう方向に直交する中心線とを有するヨーク板と、
    前記ヨーク板の前記第1主面の側に位置し、前記ヨーク板の前記第1主面の側から前記ヨーク板の前記第2主面の側に電子ビームを出射することが可能な電子ビーム源と、
    前記ヨーク板の前記第2主面に設けられ、前記中心線の両側の一方の側に配置された第1磁石と、前記両側の他方の側に配置された第2磁石とを有し、前記第1磁石の第1極及び第2極と、前記第2磁石の第1極及び第2極とが互いに逆向きになって前記方向に並び、前記ヨーク板の前記第2主面の側において前記電子ビームの軌道を前記第1磁石の第2極と前記第2磁石の第1極とによって形成される磁場により偏向し、前記第1磁石の第1極と前記第2磁石の第2極とによって形成される磁場が前記ヨーク板に閉じ込められた磁場発生源と、
    前記方向において第1極から第2極に向かう向きが反転可能であって、少なくとも一部が前記方向において前記ヨーク板から露出され、前記方向から前記ヨーク板を見たときに前記中心線が延在する方向において前記電子ビーム源と並ぶ補助磁石とを有する電子銃装置と、
    前記方向から前記ヨーク板を見たときに前記中心線が延在する方向において前記ヨーク板に並び、蒸着材料を収容可能な坩堝と
    を具備し、
    前記第2磁石の第1極と前記第1磁石の第2極とにより形成される磁場に、前記補助磁石の第1極と前記第1磁石の第2極とにより形成される磁場、または、前記第2磁石の第1極と前記補助磁石の第2極とにより形成される磁場が重畳され得る蒸着装置。
  9. 第1主面と、前記第1主面とは反対側の第2主面と、前記第1主面から前記第2主面に向かう方向に直交する中心線とを有する支持板と、
    前記支持板の前記第1主面の側に位置し、前記支持板の前記第1主面の側から前記支持板の前記第2主面の側に電子ビームを出射することが可能な電子ビーム源と、
    前記支持板の前記第2主面に設けられ、前記中心線の両側の一方の側に配置された第1磁石と、前記両側の他方の側に配置された第2磁石とを有し、前記第1磁石の第1極及び第2極と、前記第2磁石の第1極及び第2極とが互いに逆向きになって前記方向に並び、前記支持板の前記第2主面の側において前記電子ビームの軌道を前記第1磁石の第2極と前記第2磁石の第1極とによって形成される磁場により偏向する磁場発生源と、
    前記方向において第1極から第2極に向かう向きが反転可能であって、少なくとも一部が前記方向において前記支持板から露出され、前記方向から前記支持板を見たときに前記中心線が延在する方向において前記電子ビーム源と並ぶ補助磁石とを有する電子銃装置と、
    前記方向から前記支持板を見たときに前記中心線が延在する方向において前記支持板に並び、蒸着材料を収容可能な坩堝と
    を具備し、
    前記第1磁石の第2極と前記第2磁石の第1極とにより形成される磁場に、前記第1磁石の第2極と前記補助磁石の第1極とにより形成される磁場、または、前記第2磁石の第1極と前記補助磁石の第2極とにより形成される磁場が重畳され得る蒸着装置。
  10. 請求項8または9に記載の蒸着装置であって、
    前記方向において、前記電子ビーム源の高さが前記坩堝の上端の高さよりも低い
    蒸着装置。
  11. 請求項8〜10のいずれか1つに記載の蒸着装置であって、
    非磁性体材料を含み、前記電子銃装置を覆い、前記電子ビームを通過させる開口が設けられたカバーをさらに具備し、
    前記方向において、前記カバーの高さが前記坩堝の上端の高さと同等以下である
    蒸着装置。
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