JP6815114B2 - 誘導加熱用調理容器 - Google Patents

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Description

本発明は、一般家庭または業務用で用いられる調理容器に関するものであり、詳しくは調理物を誘導加熱方式で加熱する加熱調理器で使用される誘導加熱用調理容器に関するものである。
近年、誘導加熱方式の加熱調理器が普及している。誘導加熱方式の加熱調理器は、加熱調理器内に配置された加熱コイル等の金属体に電流を流すことで発生する磁束により、加熱コイルの上方に載置された調理容器に渦電流を発生させ、調理容器の抵抗により発生するジュール熱で調理容器を発熱させる。
誘導加熱方式の加熱調理器に用いられる調理容器は、誘導加熱されるための磁性体を有している。具体的には、調理容器本体が鉄またはステンレス等の透磁率の高い磁性体で形成される。または、調理容器本体がアルミまたは銅等の熱伝導率が高い非磁性材料もしくはガラスまたは陶磁器等で形成され、その底部に透磁率の高い磁性体を結合して形成される。また、調理容器の形状として、調理物との接触面を平面形状とすること、または加熱時に調理物から排出される水分や油が調理物に再付着しないように、調理物との接触面を凹凸形状とすることが知られている。さらに、調理容器の加熱効率または耐久性を向上させるために、調理容器の底面に脚部または摺動部を設けたものがある。
例えば、特許文献1には、誘導加熱調理容器の底面に、磁性体板と、熱効率を高めるための高さ3mm以下の複数の脚部とを設けることが提案されている。
また、特許文献2には、内容器はステンレス製であり、外容器は、内容器よりも熱伝導率の低い合成樹脂製(200℃の耐熱性を有するポリブチレンテレフタラート)である電磁調理用食器が提案されている。特許文献2の電磁調理用食器では、外容器の耐熱温度を超えないように、外容器の底面に外容器の温度を180℃に保つ高さの高台が設けられている。
また、特許文献3には、電磁調理器用焼き皿の本体を磁性体製とし、焼き皿本体の周辺部に、カシメ等により固定される脚部を設けることが提案されている。
また、特許文献4には、グリル庫を有する加熱調理器において、グリル庫内で使用される調理容器の底面に摺動部を設けることが提案されている。特許文献4の調理容器では、グリル庫の天板上面と調理容器底面の接触面に隙間が設けられ、調理容器の出し入れの際に、調理容器がグリル庫の底面上をスライドすることによる傷つきが防止され、耐久性が向上する。
実開昭60−051895号公報 特開2003−116697号公報 実用新案登録第3022537号公報 特開2015−180845号公報
特許文献1の調理容器は、調理容器本体をアルミや銅製の非磁性体とし、底面の一部に磁性体を取付け、熱効率を高めるための脚部を、本体底面の磁性体の取付け箇所とは別に取付けるものである。特許文献1には、脚部の具体的な取付け構造は記載されていないが、脚部が本体底面から剥離してしまうなど、耐久性が悪い。また、脚部と磁性体とを調理容器の底面に別々に取り付けることから、底面が複雑な凹凸形状となり、清掃性も悪い。また、脚部を調理容器本体と同一材料、または低熱伝導の鋼材とし、脚部の高さを3mm以下としたことで、底面に取り付けられる磁性体の厚さが制限されてしまう。
また、特許文献2の調理容器は、外容器の温度を180℃に保つため、すなわち熱効率を高めるのではなく、熱効率を制限するために高台が設けられている。また、特許文献2には、高台の具体的な構成および取付け構造については記載されていない。
また、特許文献3の調理容器は、調理容器本体が磁性体製であることで熱伝導が低いために加熱ムラが生じやすい。また、調理容器本体の上部に設けられた環状部分に脚部が取り付けられるため、構造が複雑になり、清掃性および耐久性が悪い。
また、特許文献4の調理容器の摺動部は、調理容器のグリル奥側の底面や側面にネジ等で取り付けられるため、清掃性が悪い。また、特許文献4には摺動部の具体的な取付け構造については記載されていない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、耐久性および清掃性の向上させることができる誘導加熱用調理容器を提供することを目的とする。
本発明に係る誘導加熱用調理容器は、非磁性体で形成される載置部と、磁性体で形成され、載置部の下方に配置される発熱部と、発熱部の下方に突出し、載置部および発熱部を支持する支持部と、を備え、支持部は、載置部および発熱部に挟まれて固定され、載置部は、調理物と接触する接触部と、調理物と接触しない非接触部とを有し、支持部は、非接触部の下方に配置される
また、本発明に係る別の誘導加熱用調理容器は、非磁性体で形成される載置部と、磁性体で形成され、載置部の下方に配置される発熱部と、を備え、載置部は、発熱部の下方に突出し、載置部および発熱部を支持する支持部を有し、発熱部は、支持部が貫通する貫通穴を有し、載置部は、調理物と接触する接触部と、調理物と接触しない非接触部とを有し、支持部は、非接触部の下方に配置される
また、本発明に係る誘導加熱用調理容器は、非磁性体で形成される載置部と、磁性体で形成され、載置部の下方に配置される発熱部と、を備え、発熱部は、下方に突出し、載置部および発熱部を支持する支持部を有し、載置部は、調理物と接触する接触部と、調理物と接触しない非接触部とを有し、支持部は、非接触部の下方に配置される
さらに、本発明に係る誘導加熱用調理容器は、非磁性体で形成される載置部および磁性体で形成される発熱部からなる本体と、本体と別体で構成され、本体を支持する支持部と、を備え、支持部には、少なくとも1つの開口が形成され、載置部は、調理物と接触する接触部と、調理物と接触しない非接触部とを有し、支持部は、非接触部の下方に配置される
本発明の誘導加熱用調理容器によれば、載置部および発熱部に挟んで支持部を固定すること、載置部または発熱部が支持部を有すること、もしくは支持部を調理容器の本体とは別体で構成すること、により、支持部の耐久性が向上するとともに、調理容器の構成が簡素化され、清掃時の負担が軽減される。
実施の形態1における調理容器の使用状態を示す断面模式図である。 実施の形態1における調理容器の断面模式図である。 実施の形態1における調理容器の斜視図である。 実施の形態1における調理容器の裏面斜視図である。 実施の形態1における載置部の断面模式図である。 実施の形態1における発熱部の断面模式図である。 実施の形態1における支持部の構成を説明する図である。 実施の形態1における支持部の取付け構造を説明する図である。 変形例1−1における支持部の構成を説明する図である。 変形例1−1における支持部の取付け構造を説明する図である。 変形例1−2における支持部の取付け構造を説明する図である。 変形例1−3における支持部が形成される前の調理容器の断面模式図である。 変形例1−3における支持部が形成された状態の調理容器の断面模式図である。 実施の形態2における調理容器の断面模式図である。 実施の形態2における載置部の断面模式図である。 実施の形態2における発熱部の断面模式図である。 実施の形態2における発熱部の斜視図である。 変形例2−1における発熱部の斜視図である。 実施の形態3における調理容器の断面模式図である。 実施の形態3における調理容器の斜視図である。 実施の形態3における載置部の断面模式図である。 実施の形態3における発熱部の断面模式図である。 実施の形態4における調理容器の断面模式図である。 実施の形態5における調理容器の使用状態を示す断面模式図である。 実施の形態5における支持部の斜視図である。 変形例5−1における調理容器の使用状態を示す断面模式図である。 変形例5−1における支持部の斜視図である。 実施の形態6における調理容器の使用状態を示す図である。 変形例6−1における調理容器の使用状態を示す図である。 変形例6−2における支持部の斜視図である。 変形例6−3における調理容器の使用状態を示す断面模式図である。 変形例6−3における調理容器の本体の断面模式図である。 変形例6−3における調理容器の本体の裏面図である。
以下、本発明における誘導加熱用調理容器の実施の形態について、図面を用いて説明する。なお、細かい構造および重複または類似する説明については、適宜簡略化または省略している。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における調理容器1の使用状態を示す断面模式図である。本実施の形態の調理容器1は、誘導加熱方式の加熱調理器5に使用される誘導加熱用調理容器である。図1に示すように、加熱調理器5は、調理容器1を誘導加熱するための加熱コイル7と、調理容器1が載置される加熱面6とを備える。加熱コイル7は、例えば銅線またはアルミ線などの導線が巻回してなるコイルであり、加熱面6は、例えば耐熱ガラスである。加熱コイル7に高周波インバータ(図示せず)から高周波電流が供給されることで、加熱面6上に載置された調理容器1に渦電流が発生する。そして、発生した渦電流と調理容器1との抵抗によって調理容器1が発熱することで、調理容器1内の調理物8が加熱される。また、加熱調理器5は、図1に示す以外の構成を含んでもよく、例えば、加熱コイル7の下方には、加熱効率を向上させるためフェライトや温度制御を行うための温度センサ等を配置してもよい。
次に、調理容器1の構成について説明する。図2は、本実施の形態における調理容器1の断面模式図であり、図3は、本実施の形態における調理容器1の斜視図であり、図4は、本実施の形態における調理容器1の裏面斜視図である。図1〜図4に示すように、調理容器1は、上方が開口した矩形の箱形状を有しており、調理物8が載置される載置部2と、載置部2を加熱するための発熱部3と、載置部2および発熱部3を支持する複数の支持部4とを備える。載置部2は、アルミまたは銅などの熱伝導率の高い非磁性体で形成される。また、載置部2は、調理容器1の本体を構成するものであり、底部20と底部20から立設する壁部23とを備える。さらに、載置部2の底部20には、複数の凸部210および凹部211が形成される。発熱部3は、鉄またはステンレスなどの透磁率の高い磁性体で形成され、調理容器1の底面、すなわち載置部2の底部20の下方において、載置部2と一体に結合される。
支持部4は、載置部2および発熱部3と一体に結合され、調理容器1の底面から下方に突出するように設けられる。支持部4により、調理容器1が加熱面6に載置された状態において、発熱部3と加熱面6との間に空気層が形成される。これにより、調理容器1で発生した熱の加熱面6への伝導を抑制でき、加熱効率が向上する。図4に示すように、本実施の形態では、調理容器1の底面の外側に6個の支持部4が設けられている。支持部4を調理容器1の底面の外側に配置することで、調理容器1をより安定して加熱調理器5に載置できる。なお、支持部4の配置および個数は、図4の例に限定されるものではない。
図5は、本実施の形態における載置部2の断面模式図である。図5に示すように、載置部2の底部20において、調理物8と接触する表面21には、上方向に凸となる複数の凸部210が形成される。凸部210は、載置部2の短手方向と平行に延びる直方体形状を有している。複数の凸部210は、載置部2の長手方向に、それぞれ間隔を空けて形成される。また、隣り合う凸部210の間には、凹部211が形成される。本実施の形態では、載置部2の表面21が凹部211に相当する。このように、調理物8と接触する表面21に凸部210を設けることで、加熱時に調理物8から排出される水分や油が凹部211に溜まり、被調理物への再付着を防止することができる。なお、凸部210が本発明の「接触部」に相当し、凹部211が本発明の「非接触部」に相当する。
また、載置部2の底部20において、発熱部3が結合される裏面22には、上方向に凹となる複数の凹部221が形成される。凹部221は、後述する発熱部3の凸部310と対応する形状(例えば円筒形状)を有し、凸部310と対応する位置に形成される。また、裏面22には、後述する支持部4の頭部41が配置される複数の凹部223が形成される。凹部223は、頭部41と対応する形状(例えば円筒形状)を有し、後述する発熱部3の貫通穴312と対応する位置に形成される。また、裏面22に形成される凹部221および凹部223の形状は、表面21に形成される凸部210の形状には依存しないものとする。
図6は、本実施の形態における発熱部3の断面模式図である。図6に示すように、発熱部3の表面31には、載置部2の裏面22に形成される複数の凹部221にそれぞれ相対する複数の凸部310が形成される。凸部310は、例えば円筒形状を有している。また、発熱部3には、後述する支持部4の脚部42が貫通する複数の貫通穴312が形成される。貫通穴312は、載置部2の裏面22に形成される凹部223の直径よりも小さい直径を有し、複数の凹部223にそれぞれ対応する位置に形成される。また、発熱部3の裏面32、すなわち調理容器1の底面は平面形状、曲面形状または緩やかな波形状である。
図7は、本実施の形態における支持部4の構成を説明する図であり、図8は本実施の形態における支持部4の取付け構造を説明する図である。図7に示すように、支持部4は、頭部41と、頭部41よりも幅の小さい脚部42とからなるリベット形状を有する。本実施の形態の頭部41および脚部42はそれぞれ円筒形状を有しており、支持部4の脚部42の長さは、発熱部3の厚みよりも大きくなっている。また、支持部4は、シリコーン樹脂、ポリフェニレンスルファイド(PPS)等のプラスチック樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のスーパーエンジニアリングプラスチック(熱可塑性樹脂)、強化ガラス、セラミック、または合金等の、耐熱性を有し、比重の小さい材料または非磁性体の金属で形成される。
図8に示すように、本実施の形態の支持部4は、載置部2および発熱部3に挟まれて固定される。具体的には、まず、支持部4の脚部42が発熱部3の貫通穴312に挿入される。このとき、支持部4の脚部42の先端は、発熱部3から突出する。また、頭部41は、貫通穴312よりも大きいため、支持部4の落下は防止される。そして、載置部2の凹部223が支持部4の頭部41に嵌め込まれることで、載置部2と発熱部3と支持部4とが一体に結合される。また、載置部2と発熱部3と支持部4との結合部に、耐熱性のある接着材やフッ素系ゴムのパッキン等を配置してもよい。これにより、結合部への水分や汚れの浸透を防止することができる。
また、図8に示すように、支持部4の脚部42が発熱部3の貫通穴312に挿入された状態において、発熱部3から突出する支持部4の脚部42の長さは3mm以下とする。これにより、加熱調理器5の加熱面6と発熱部3の裏面32(図6)との距離Dが3mm以下となり、加熱コイル7と発熱部3との距離が増加して磁束が減少することによる加熱効率の低下を防ぐことができる。なお、支持部4の形状は、図7に示すような円筒形状に限定されるものではなく、角柱などの形状としてもよい。
次に、図2に戻って、本実施の形態における支持部4の配置について説明する。誘導加熱方式の加熱調理器5では、加熱コイル7で生成された磁束によって発生する発熱部3内の渦電流は、表皮効果により、加熱調理器5の加熱コイル7直上の加熱面6と発熱部3の接触面、つまり、加熱コイル7直上の発熱部3の裏面32の近傍で多く発生する。この発熱部3の裏面32で発生した熱が発熱部3を構成する磁性体内を伝導し、さらに発熱部3の上方に配置される熱伝導率の高い載置部2に熱が伝わることで調理物8が加熱される。このとき、発熱部3の裏面32から載置部2の裏面22までの距離が大きいほど、熱伝導が遅くなり、載置部2は加熱されにくい。
ここで、本実施の形態のように、調理容器1の調理物8が載置される表面21(図5)が、凸部210および凹部211からなる波形状を有している場合、調理物8と接触する凸部210が加熱されることが重要である一方、余分な油および不要な水分が蓄積される凹部211は高温にならない方がよい。
そこで、本実施の形態では、図2に示すように、載置部2の調理物8と接触しない凹部211の下方に支持部4を配置し、載置部2の凸部210の下方が加熱調理器5の加熱面6と接触しないようにする。これにより、凸部210から加熱面6への熱伝導がなくなり、凸部210が加熱されやすくなり、加熱効率が向上する。一方、凹部211の下方に支持部4が配置されることで、凹部211の下方が加熱調理器5の加熱面6と接触する。これにより、凹部211から加熱面6への熱伝導が発生し、凹部211が加熱されにくくなり、凹部211にたまった余分な油や水分の蒸発が抑制される。
以上のように、本実施の形態によれば、支持部4を載置部2および発熱部3で挟み込んで固定することで、支持部4の剥離や脱落が抑制され、支持部4の耐久性が向上する。また、支持部4をネジ止めする必要がないため、調理容器1の形状が簡素化され、清掃性が向上する。また、支持部の配置によって載置部2の凹部211が加熱されにくく、凸部210は加熱されやすくなるなど、調理容器1内の加熱分布を調整することができる。これにより、加熱ムラによる調理の失敗や加熱調理器5の焦げ付きが低減でき、使用者の利便性が向上する。また、加熱調理器5の加熱面6への熱伝導が削減でき、加熱効率が向上することで消費電力を削減できる。また、本実施の形態の調理容器1は、調理性能および加熱効率を損なうことなく、調理容器1全体の清掃性、耐久性を改善できることから、グリル庫内でも使用はもちろん、誘導加熱方式を備えた調理器具全般の用途に有効である。
変形例1−1.
図9は、実施の形態1の変形例1における支持部4の構成を説明する図であり、図10は本変形例における支持部4の取付け構造を説明する図である。図9および図10に示すように、本変形例では、載置部2に凹部223を設けず、発熱部3の貫通穴312を、支持部4と同じリベット形状とする。なお、支持部4の形状および材料は実施の形態1と同じである。そして、発熱部3の貫通穴312に支持部4を嵌め込み、載置部2の裏面22によって、支持部4の頭部41の上面を押さえることで、支持部4を固定する。この場合も、実施の形態1と同様に、支持部4の耐久性が向上するとともに、調理容器1の形状が簡素化され、清掃性が向上する。
変形例1−2.
図11は、実施の形態1の変形例2における支持部4の取付け構造を説明する図である。図11に示すように、リベット形状の支持部4を発熱部3の貫通穴312に挿入した後、支持部4の脚部42の発熱部3の裏面32から突出している部分をカシメることで、支持部4を発熱部3に固定してもよい。支持部4のカシメ部42aにより、発熱部3Aと加熱調理器5の加熱面6との間に空気層が形成される。本変形例のように構成した場合は、支持部4がより強固に固定されるため、支持部4の耐久性がさらに向上する。
変形例1−3.
図12は、実施の形態1の変形例3における支持部4が形成される前の調理容器1の断面模式図であり、図13は、実施の形態1の変形例3における支持部4が形成された状態の調理容器1の断面模式図である。図12に示すように、本変形例では、まず載置部2と発熱部3とが結合される。そして、載置部2の凹部223と発熱部3の貫通穴312とによって形成される空間に樹脂を流し込むことにより、支持部4が形成される。支持部4は、シリコーン樹脂、ポリフェニレンスルファイド(PPS)等のプラスチック樹脂、またはポリブチレンテレフタレート(PBT)等のスーパーエンジニアリングプラスチック(熱可塑性樹脂)、等の耐熱性を有し、比重の小さい樹脂で形成される。図12および図13に示すように、載置部2の凹部223の直径は貫通穴312の直径よりも大きいため、樹脂が凝固することで支持部4の落下が防止される。
また、図13に示すように、発熱部3の裏面32から突出するように樹脂が充填される。この場合の突出する樹脂の厚さは、加熱調理器5の加熱面6と発熱部3の裏面32との距離Dが3mm以下となるように構成される。これにより、加熱コイル7と発熱部3との距離が増加して磁束が減少することによる加熱効率の低下を防ぐことができる。本変形例のように構成した場合も、支持部4がより強固に固定されるため、支持部4の耐久性がさらに向上する。また、載置部2の凹部223および貫通穴312に樹脂を充填することで、結合部への水分や汚れの浸透を防止することができる。
実施の形態2.
次に、本発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2では、載置部の一部で支持部を形成する点において実施の形態1と相違する。図14は、本実施の形態における調理容器1Aの断面模式図である。図14において、実施の形態1と同じ構成については、同じ符号を付す。
図14に示すように、調理容器1Aは、実施の形態1と同様に調理物8が載置される載置部2Aと、載置部2Aを加熱するための発熱部3Aとを備える。載置部2Aは、アルミまたは銅などの熱伝導率の高い非磁性体で形成される。また、載置部2Aは、調理容器1Aの本体を構成するものであり、底部20と底部20から立設する壁部23とを備える。さらに、載置部2Aの底部20の表面21には、複数の凸部210および凹部211が形成され、裏面22には支持部4Aが形成される。発熱部3Aは、鉄またはステンレスなどの透磁率の高い磁性体で形成され、調理容器1Aの底面、すなわち載置部2Aの底部20の下方において、載置部2Aと一体に結合される。
図15は、本実施の形態における載置部2Aの断面模式図である。図15に示すように、載置部2Aの底部20の表面21には、上方向に凸となる複数の凸部210および凹部211が形成される。載置部2Aの凸部210および凹部211の形状および配置については、実施の形態1と同様である。また、載置部2Aの底部20の裏面22には、複数の支持部4Aが形成される。複数の支持部4Aは、下方向に凸となる円筒形状の凸部である。複数の支持部4Aは、発熱部3Aの貫通穴312Aと対応する位置に形成される。
図16は、本実施の形態における発熱部3Aの断面模式図であり、図17は、本実施の形態における発熱部3Aの斜視図である。図16に示すように、発熱部3Aは、複数の貫通穴312Aを有している。貫通穴312Aは、載置部2Aの裏面22に形成される支持部4Aと対応する円筒形状を有し、支持部4Aと対応する位置に形成される。図17に示すように、本実施の形態では、発熱部3Aの左右および中央に9個の貫通穴312Aが形成される。
また、発熱部3Aの厚みは、載置部2Aの支持部4Aの高さよりも小さくなっている。これにより、支持部4Aが発熱部3Aの貫通穴312Aに挿入された状態において、支持部4Aが発熱部3Aの裏面32から突出し、発熱部3Aと加熱調理器5の加熱面6との間に空気層を形成する。また、支持部4Aの高さは、加熱面6と発熱部3Aの裏面32との距離が3mm以下となるよう構成される。これにより、加熱コイル7と発熱部3Aとの距離が増加して磁束が減少することによる加熱効率の低下を防ぐことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、支持部4Aを載置部2Aの一部で形成することで、支持部4Aの耐久性が向上するとともに、調理容器1Aの形状が簡素化され、清掃性が向上する。また、部品点数の削減および製造工程の簡略化を実現でき、さらに載置部2Aと発熱部3Aとの結合力を増すこともできるため、耐久性が向上する。また、発熱部3Aを形成する比重の重い磁性体の量が減ることで、調理容器1Aの軽量化ができ、使用者の使い勝手が向上する。
変形例2−1.
図18は、実施の形態2の変形例1における発熱部3Aの斜視図である。図18に示すように、本変形例では、支持部4Aおよび発熱部3Aの貫通穴312を長方形状とする。これにより、磁性体の量をさらに減らすことができ、調理容器1Aのさらなる軽量化が可能となる。また、別の変形例として、支持部4Aの発熱部3Aの裏面32から突出する部分をカシメて固定してもよい。これにより、載置部2Aと発熱部3Aとの結合力をさらに増すことができる。
実施の形態3.
次に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3では、発熱部が調理容器の本体を構成する点において実施の形態2と相違する。図19は、本実施の形態における調理容器1Bの断面模式図であり、図20は、本実施の形態における調理容器1Bの斜視図である。図19および図20において、実施の形態1と同じ構成については、同じ符号を付す。
図19および図20に示すように、調理容器1Bは、上方が開口した矩形の箱形状を有しており、調理物8が載置される載置部2Bと、載置部2Bを加熱するための発熱部3Bとを備える。載置部2Bは、アルミまたは銅などの熱伝導率の高い非磁性体で形成され、調理容器1Bの底部において発熱部3Bと一体に結合される。また、載置部2Bは、凸部210Bおよび凹部211Bからなる波形状の断面を有し、載置部2Bの裏面22には支持部4Bが形成される。発熱部3Bは、鉄またはステンレスなどの透磁率の高い磁性体で形成される。また、発熱部3Bは、調理容器1Bの本体を構成するものであり、載置部2Bの下方に配置される底部30と底部30から立設する壁部33とを備える。
図21は、本実施の形態における載置部2Bの断面模式図である。図21に示すように、載置部2Bは波形状の断面を有し、調理物8と接触する表面21に凸部210Bおよび凹部211Bが形成される。また、載置部2の裏面22には、凸部210Bおよび凹部211Bと対応する凹部221Bおよび凸部220Bがそれぞれ形成される。凸部210Bおよび凹部211Bは、調理容器1Bの短手方向と平行に延び、調理容器1の長手方向に沿って交互に複数形成される。また、複数の凸部220Bのうち、左右両端の凸部220Bおよび中央の凸部220Bには、支持部4Bが形成される。支持部4Bは、下方に凸となるように凸部220Bの厚みを厚くすることで形成される。なお、凸部210Bが本発明の「接触部」に相当し、凹部211Bが本発明の「非接触部」に相当する。
図22は、本実施の形態における発熱部3Bの断面模式図である。図22に示すように、発熱部3Bの表面31には、上方に凸となる凸部310Bが形成される。凸部310Bは、調理容器1Bの短手方向と平行に延び、調理容器1Bの長手方向に沿って複数形成される。また、凸部310Bは、載置部2Bの裏面22に形成される凹部221Bに嵌まり込むように、凹部221Bと対応する形状を有し、凹部221と対応する位置に形成される。また、発熱部3の凸部310の高さは、凹部221の深さと同等である。
また、隣り合う凸部310Bの間には、それぞれ底部30の裏面32まで貫通する貫通穴312Bが形成される。貫通穴312Bは、調理容器1Bの短手方向と平行に延びる長方形である。また、貫通穴312Bは、載置部2Bの裏面22に形成される凸部220Bが貫通穴312Bに嵌まり込むように、凸部220Bと対応する形状を有し、凸部220Bと対応する位置に形成される。
図19に示すように、本実施の形態では、発熱部3Bの貫通穴312Bに載置部2Bの裏面22に形成される凸部220Bが貫通穴312Bに嵌まり込むことで、載置部2Bと発熱部3Bとが一体に結合される。ここで、本実施の形態では、載置部2Bの凸部210Bの下方に発熱部3Bを配置し、載置部2Bの凹部211Bの下方には、発熱部3を配置しない構成としている。これにより、調理物8と接触する凸部210Bが加熱されるとともに、凹部211Bの加熱を低減でき、凹部211Bにたまった余分な油や水分の蒸発が抑制される。
また、載置部2Bと発熱部3Bとが結合された状態において、載置部2Bの凸部220Bに形成される支持部4Bは、発熱部3Bの裏面32から下方に突出し、発熱部3Bと加熱調理器5の加熱面6との間に空気層を形成する。また、支持部4Bの高さは、加熱面6と発熱部3Bの裏面32との距離が3mm以下となるように構成される。これにより、加熱コイル7と発熱部3Aとの距離が増加して磁束が減少することによる加熱効率の低下を防ぐことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、支持部4Bを載置部2Bの一部で形成することで、支持部4Bの耐久性が向上するとともに、調理容器1Bの形状が簡素化され、清掃性が向上する。また、部品点数の削減および製造工程の簡略化を実現できる。さらに載置部2Bと発熱部3Bとの結合力を増すこともできるため、耐久性が向上する。また、発熱部3Bの配置によって、載置部2Bの凹部211Bが加熱されにくく、凸部210Bは加熱されやすくなるなど、調理容器1B内の加熱分布を調整することができる。これにより、加熱ムラによる調理の失敗や加熱調理器5の焦げ付きが低減でき、使用者の利便性が向上する。
なお、本実施の形態においても、発熱部3Bの裏面32から突出する支持部4Bをカシメて固定してもよい。これにより、載置部2Bと発熱部3Bとの結合力をさらに増すことができる。
実施の形態4.
次に、本発明の実施の形態4について説明する。実施の形態4では、発熱部の一部で支持部を形成する点において実施の形態1と相違する。図23は、本実施の形態における調理容器1Cの断面模式図である。図23において、実施の形態1と同じ構成については、同じ符号を付す。
図23に示すように、調理容器1Cは、実施の形態1と同様に調理物8が載置される載置部2Cと、載置部2Cを加熱するための発熱部3Cとを備える。載置部2Cは、アルミまたは銅などの熱伝導率の高い非磁性体で形成される。また、載置部2Cは、調理容器1Bの本体を構成するものであり、底部20と底部20から立設する壁部23とを備える。さらに、載置部2Cの底部20の表面21には、複数の凸部210および凹部211が形成される。載置部2Cの複数の凸部210および凹部211の形状および配置は実施の形態1と同様である。発熱部3Cは、鉄またはステンレスなどの透磁率の高い磁性体で形成され、調理容器1Cの底面、すなわち載置部2Cの底部20の下方において、載置部2Cと一体に結合される。
また、本実施の形態では、発熱部3Cの裏面32に複数の支持部4Cが形成される。支持部4Cは、発熱部3Cの裏面32から下方向に凸となる円筒形状または直方体形状の凸部で形成される。また、支持部4Cは、載置部2Cの凹部211の下方に配置される。これにより、凸部210から加熱面6への熱伝導がなくなり、加熱効率が向上する。一方、凹部211の下方に支持部4Cが形成されることで、凹部211から加熱面6への熱伝導が発生し、凹部211の温度上昇が抑制される。これにより、凹部211にたまった余分な油や水分の蒸発が抑制される。
また、支持部4Cの高さは、加熱調理器5の加熱面6と発熱部3Cの裏面32との距離が3mm以下となるよう構成される。これにより、加熱コイル7と発熱部3の距離が増加して磁束が減少することによる加熱効率の低下を防ぐことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、支持部4Cを発熱部3Cの一部で形成することで、支持部4Cの耐久性が向上するとともに、調理容器1Cの形状が簡素化され、清掃性が向上する。また、部品点数の削減および製造工程の簡略化を実現できる。また、支持部4Cの配置によって、載置部2Cの凹部211が加熱されにくく、凸部210は加熱されやすくなるなど、調理容器1C内の加熱分布を調整することができる。これにより、加熱ムラによる調理の失敗や加熱調理器5の焦げ付きが低減でき、使用者の利便性が向上する。
なお、本実施の形態における載置部2Cと発熱部3Cとの結合構造は、図23に示す例に限定されるものではない。例えば、載置部2Cの裏面22に発熱部3Cと同サイズの凹部を設け、発熱部3Cが載置部2Cに埋め込まれることで結合されてもよい。この場合は、支持部4Cのみが、調理容器1Cの底面から突出する構造とする。
実施の形態5.
次に、本発明の実施の形態5について説明する。実施の形態5では、支持部を載置部および発熱部とは別体で構成する点で、実施の形態1と相違する。図24は、本実施の形態における調理容器1Dの使用状態を示す断面模式図である。図24において、実施の形態1と同じ構成については、同じ符号を付す。
図24に示すように、調理容器1Dは、調理物8が載置される載置部2Dと、載置部2Dを加熱するための発熱部3Dと、載置部2Dおよび発熱部3Dを支持するための支持部4Dとを備える。載置部2Dは、アルミまたは銅などの熱伝導率の高い非磁性体で形成される。また、載置部2Dは、底部20と底部20から立設する壁部23とを備える。さらに、載置部2Dの底部20の表面21には、複数の凸部210および凹部211が形成される。発熱部3Dは、鉄またはステンレスなどの透磁率の高い磁性体で形成され、調理容器1Bの底面、すなわち載置部2Bの底部20の裏面22に設けられた凹部に嵌め込まれることで、載置部2Dと一体に結合される。
支持部4Dは、載置部2Dおよび発熱部3Dとは別体で形成される。なお、以降の説明において、載置部2Dおよび発熱部3Dを調理容器1Dの「本体」と称する。すなわち、図24に示すように、本実施の形態の調理容器1Dは、加熱調理器5の加熱面6上に載置された支持部4Dと、支持部4Dによって支持される本体とから構成される。
図25は、本実施の形態における支持部4Dの斜視図である。支持部4Dは、シリコーン樹脂、ポリフェニレンスルファイド(PPS)等のプラスチック樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のスーパーエンジニアリングプラスチック(熱可塑性樹脂)、強化ガラス、セラミック、または合金等の、耐熱性を有し比重の小さい材料または非磁性体の金属で形成される。図25に示すように、支持部4Dは、調理容器1Dの本体の底面よりも小さい矩形の平板形状を有し、上面が平坦に形成される。これにより、調理容器1Dの本体の底面が支持部4Dの上面に支持される。また、支持部4Dの内側には、複数の開口43が形成される。図25に示すように、本実施の形態では、4個の長方形の開口43が支持部4Dの長手方向に並んで配置される。ここで、支持部4Dの開口43以外の部分を脚部42Dとする。このように、複数の開口43を有することにより、調理容器1Dの底面と加熱調理器5の加熱面6の一部とが接触しない構造となっている。また、載置部2Dの凹部211の下方に支持部4Dの脚部42Dが配置されることで、凹部211から加熱面6への熱伝導が発生し、凹部211の温度上昇が抑制される。これにより、これにより、凹部211にたまった余分な油や水分の蒸発が抑制される。
また、支持部4Dの高さは、加熱調理器5の加熱面6と発熱部3Dとの距離が3mm以下となるように設定される。これにより、加熱コイル7と発熱部3との距離が増加して磁束が減少することによる加熱効率の低下を防ぐことができる。なお、支持部4Dは、図25に示す形状および大きさに限定されるものではなく、任意の形状および大きさとすることができる。例えば、支持部4Dの加熱調理器5の加熱面6との接触面積、すなわち脚部42Dの面積を変えることで、加熱効率を調整することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、支持部4Dを調理容器1Dの本体とは別に構成することで、支持部4Dの耐久性および清掃性が向上する。また、支持部4Dの構造の自由度が増し、製造工程を簡略化することができる。また、使用者が既に所有している調理容器にも適用でき、使い勝手が向上する。
変形例5−1.
図26は、実施の形態5の変形例1における調理容器1Dの使用状態を示す断面模式図であり、図27は、実施の形態5の変形例1における支持部4Dの斜視図である。図26に示すように、調理容器1Dの本体が、載置部2Dの底部20に発熱部3Dが突出して結合されて構成される場合には、載置部2Dの内側かつ発熱部3Dの外側の位置に、支持部4Dの脚部42Dを配置してもよい。図27に示すように、この場合の支持部4Dは、内側に1つの開口43が形成される矩形枠形状を有する。本変形例によれば、調理容器1Fの底面と加熱調理器5の加熱面6とをより近づけて配置することができ、加熱効率が向上する。
実施の形態6.
次に、本発明の実施の形態6について説明する。実施の形態6では、調理容器の本体と支持部との配置において実施の形態5と相違する。図28は、本実施の形態における調理容器1Eの使用状態を示す図である。なお、図28においては、説明のため一部を断面模式図として示している。図28において、実施の形態1と同じ構成については、同じ符号を付す。
図28に示すように、調理容器1Eは、調理物8が載置される載置部2Eと、載置部2Eを加熱するための発熱部3Eと、載置部2Eおよび発熱部3Eを支持するための支持部4Eとを備える。載置部2Eは、アルミまたは銅などの熱伝導率の高い非磁性体で形成される。また、載置部2Eは、底部20と、底部20から立設する壁部23と、壁部23から外側に突出する保持部24とを備える。保持部24は、載置部2Eの上面の周囲の一部または全部に沿って形成される。また、保持部24は、底部20および壁部23と同じ材料で一体に形成されてもよく、または底部20および壁部23よりも熱電率の低い、耐熱性のある別材料で構成され、壁部23に取り付けられてもよい。また、載置部2Eの底部20の表面21には、複数の凸部210および凹部211が形成される。
発熱部3Eは、鉄またはステンレスなどの透磁率の高い磁性体で形成され、調理容器1Bの底面、すなわち載置部2Bの底部20の裏面22に設けられた凹部に嵌め込まれることで、載置部2Eと一体に結合される。
図28に示すように、本実施の形態の支持部4Eは、実施の形態5と同様に、載置部2Eおよび発熱部3Eからなる調理容器1Eの本体10とは別体で形成される。支持部4Eは、上面が平坦で、内側に開口43Eが形成される矩形枠形状を有している。また、支持部4Eの高さは、保持部24の下部から発熱部3Eの裏面までの距離以上であって、加熱調理器5の加熱面6と発熱部3Eとの距離が3mm以下となるような高さとされる。本実施の形態では、加熱調理器5の加熱面6上に載置された支持部4Eの開口43E内に調理容器1Eの本体が収容され、支持部4Eの上面に載置部2Eの保持部24が載置されることにより、調理容器1Eの本体が支持部4Eに支持される。なお、支持部4の形状は、本実施の形態に限定されるものではなく、任意の形状とすることができる。また、支持部4Eの材料は、実施の形態5と同様である。
以上のように、本実施の形態によれば、実施の形態5と同様の効果に加え、調理容器1Eの底面の形状に関わらず、加熱調理器5の加熱面6と調理容器1Eの発熱部3Eとの距離を調整できる。また、調理容器1Eの発熱部3Eが加熱調理器5の加熱面6と接触しないことから、加熱効率が向上する。また、支持部4Eの高さを高くできることで支持部4Eの耐久性と清掃性がさらに向上する。
変形例6−1.
図29は、実施の形態6の変形例1における調理容器1Fの使用状態を示す図である。なお、図29においては、説明のため一部を断面模式図として示している。図29に示すように、調理容器1Fはフライパン形状を有し、本体10と、把持部15と、本体10を支持する支持部4Fとを備える。また、調理容器1Fの本体10は、非磁性体からなる載置部2Fと、磁性体からなる発熱部3Fとを備える。なお、本体10は、底面の一部または全体に磁性体が配置された構造であればよい。
図29に示すように、本変形例の支持部4Fは、実施の形態6と同様に、調理容器1Fの本体10とは別体で形成される。支持部4Fは、実施の形態6と同様に、上面が平坦で、内側に開口が形成された矩形枠形状を有する。本実施の形態では、加熱調理器5の加熱面6上に載置された支持部4F上に調理容器1Fの本体10が載置され、支持部4Fの上面の内側端部と本体10の側面とが当接することで、本体10が支持部4Fに支持される。また、支持部4Fの高さは3mm以上であり、かつ加熱調理器5の加熱面6と発熱部3Fとの距離が3mm以下となるように構成される。
以上のように、本変形例によれば、調理容器1Fの本体10に保持部24を形成する必要がなく、様々な調理容器を適用することができる。
変形例6−2.
図30は、実施の形態6の変形例2における支持部4Gの斜視図である。本変形例の支持部4Gは伸縮機構45を備え、左右方向および前後方向に伸縮することができる。図30に示すように、本変形例の支持部4Gは、実施の形態6と同様に、上面が平坦で、内側に開口が形成された矩形枠形状を有する。支持部4Gの四辺には、それぞれ伸縮機構45が設けられている。伸縮機構45は、外枠451と、外枠451内に入れ子式に収納される内枠452とからなる。そして、例えば外枠451を左右にスライドさせることで、内枠452が露出し、支持部4Gが左右方向に拡張される構造となっている。なお、伸縮機構45の構造は、図30の例に限定されるものではない。
以上のように、本変形例によれば、支持部4Gの伸縮機構45によって調理容器の大きさ、調理容器の底面および側面の形状によらず、支持部4Gを適用することができる。また、収納時には支持部4Gをコンパクトにでき、収納性が向上する。
変形例6−3.
図31は、実施の形態6の変形例3における調理容器1Hの使用状態を示す断面模式図である。図31に示すように、調理容器1Hは、調理物8が載置される載置部2Hと、載置部2Hを加熱するための発熱部3Hと、支持部4Fとを備える。載置部2Hは、アルミまたは銅などの熱伝導率の高い非磁性体で形成され、底部20と、底部20から立設する壁部23とを備える。また、載置部2Hの底部20の表面には、複数の凸部210および凹部211が形成される。また、発熱部3Hは、鉄またはステンレスなどの透磁率の高い磁性体で形成され、載置部2Hの底部20の裏面に設けられた凹部に嵌め込まれることで、載置部2Hと一体に結合される。支持部4Fは、実施の形態6と同様の構成となっている。なお、支持部4Fの替りに変形例6−2の支持部4Gを用いてもよい。
図32は、実施の形態6の変形例3における調理容器1Hの本体の断面模式図であり、図33は、実施の形態6の変形例3における調理容器1Hの本体の裏面図である。図32および33に示すように、載置部2Hの底部20の裏面22には、支持部4Fを嵌め込むためのガイド溝225が形成される。図33に示すように、ガイド溝225は、支持部4Fに対応する矩形枠形状を有し、発熱部3Hの外側を囲むように形成される。ガイド溝225の深さは、支持部4Fの高さよりも浅く、かつ加熱調理器5の加熱面6と発熱部3Fとの距離が3mm以下となるように形成される。また、ガイド溝225の幅は、支持部4Fの矩形枠形状の幅よりも大きくなるように形成される。
本変形例では、支持部4Fを加熱調理器5の加熱面6上に載置し、その上に載置部2Hおよび発熱部3Hからなる本体を載置する。この時、支持部4Fの上部がガイド溝225内に収まることで、調理容器1Hの本体が支持される。ガイド溝225の形状は、本変形例に限定されるものではなく、支持部4Fの形状に応じた形状であって、支持部4Fの全体または一部がガイド溝225に収まるものであればよい。
以上のように、本変形例によれば、支持部4Fを別体で構成した場合も、調理容器1Hの本体と支持部4Fとの位置決めを容易に行うことができる。これにより、適切な位置に支持部4Fを配置できるとともに、調理容器1Hの本体を支持部4F上に安定して載置することができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して説明したが、本発明の具体的な構成はこれに限られるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、調理容器1の形状は、上記実施の形態の形状に限定されるものではなく、円形、楕円形、深型、浅型、両手鍋、片手鍋、フライパン型などとしてもよい。また、調理物8と接触する面が、熱伝導率が高い材料で構成され、加熱調理器5と接触する面が透磁率の高い材料で構成されればよい。また、調理容器1の表面には、フッ素樹脂やシリコーン樹脂等の耐熱性と非粘着性を有する材料で被膜層を形成してもよい。これにより、調理容器1の汚れの付着が軽減され、付着時の清掃性が向上する。
また、上記実施の形態1〜6における構成は、適宜組み合わせることが可能である。例えば、実施の形態1の載置部2の裏面22および発熱部3の表面31を、実施の形態4のように平面とし、平面同士が結合される構成としてもよい。また、上記実施の形態1〜6では、載置部2の表面が凸部および凹部を有する波形状となっているが、平面としてもよい。
また、上記実施の形態における支持部4の配置は一例であり、その他の形状および配置としてもよい。例えば、調理容器1の下方の全体に加熱コイル7が配置されていない場合や加熱コイル7の形状により発生する磁束が異なる場合がある。このような場合は、調理容器1内に加熱分布ができやすく、加熱ムラが発生しやすい。例えば、円形の加熱コイルであれば、加熱コイル直上の磁束が多く、加熱コイル内側(コイル中心)程磁束が集中する場合もある。つまり加熱コイル直上の内側が発熱しやすくなる。
そこで、加熱されやすい加熱コイル7の直上および内側における調理容器1と加熱調理器5の加熱面6との接触面積が大きくなるように、支持部4を配置してもよい。具体的には、加熱コイル7の直上の加熱されやすい部分に支持部4の脚部42を配置することで、加熱調理器5の加熱面6への熱伝導が増える。これにより、急激な温度上昇が抑制される。一方、加熱されにくい部分が、加熱調理器5の加熱面6と接触しなくなることで、加熱面6への熱伝導が無くなり、調理容器1全体の加熱スピードを均等化でき、加熱ムラを抑制できる。これは、調理容器1の表面が平面状の場合でも有効である。また、上記実施の形態における支持部4の配置と、加熱コイル7の形状による支持部4の配置とをそれぞれを組み合わせてもよい。
1、1A、1B、1B、1D、1E、1F、1H 調理容器、2、2A、2B、2C、2D、2E、2F、2H 載置部、3、3A、3B、3C、3D、3E、3F、3H 発熱部、4、4A、4B、4C、4D、4E、4F、4G 支持部、5 加熱調理器、6 加熱面、7 加熱コイル、8 調理物、10 本体、15 把持部、20、30 底部、21、31 表面、22、32 裏面、23、33 壁部、24 保持部、41 頭部、42、42D 脚部、42a カシメ部、43、43E 開口、45 伸縮機構、210、210B、220B、310、310B 凸部、211、211B、221、221B、223 凹部、225 ガイド溝、312、312A、312B 貫通穴、451 外枠、452 内枠。

Claims (16)

  1. 非磁性体で形成される載置部と、
    磁性体で形成され、前記載置部の下方に配置される発熱部と、
    前記発熱部の下方に突出し、前記載置部および前記発熱部を支持する支持部と、を備え、
    前記支持部は、前記載置部および前記発熱部に挟まれて固定され
    前記載置部は、調理物と接触する接触部と、前記調理物と接触しない非接触部とを有し、
    前記支持部は、前記非接触部の下方に配置されることを特徴とする誘導加熱用調理容器。
  2. 前記支持部は、頭部と前記頭部よりも幅の小さい脚部とからなることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱用調理容器。
  3. 前記発熱部は、前記支持部の前記脚部が貫通する貫通穴を有することを特徴とする請求項2に記載の誘導加熱用調理容器。
  4. 前記発熱部は、前記支持部の前記頭部と前記脚部が配置される貫通穴を有することを特徴とする請求項2に記載の誘導加熱用調理容器。
  5. 前記載置部は、前記支持部の前記頭部が配置される凹部を有することを特徴とする請求項3に記載の誘導加熱用調理容器。
  6. 前記支持部は、前記載置部の前記凹部および前記発熱部の前記貫通穴に充填された樹脂によって形成されることを特徴とする請求項5に記載の誘導加熱用調理容器。
  7. 前記支持部は、前記発熱部の下方に突出する部分に、前記発熱部に固定されるカシメ部を有することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の誘導加熱用調理容器。
  8. 非磁性体で形成される載置部と、
    磁性体で形成され、前記載置部の下方に配置される発熱部と、を備え、
    前記載置部は、前記発熱部の下方に突出し、前記載置部および前記発熱部を支持する支持部を有し、
    前記発熱部は、前記支持部が貫通する貫通穴を有し、
    前記載置部は、調理物と接触する接触部と、前記調理物と接触しない非接触部とを有し、
    前記支持部は、前記非接触部の下方に配置されることを特徴とする誘導加熱用調理容器。
  9. 非磁性体で形成される載置部と、
    磁性体で形成され、前記載置部の下方に配置される発熱部と、を備え、
    前記発熱部は、下方に突出し、前記載置部および前記発熱部を支持する支持部を有し、
    前記載置部は、調理物と接触する接触部と、前記調理物と接触しない非接触部とを有し、
    前記支持部は、前記非接触部の下方に配置されることを特徴とする誘導加熱用調理容器。
  10. 非磁性体で形成される載置部および磁性体で形成される発熱部からなる本体と、
    前記本体と別体で構成され、前記本体を支持する支持部と、を備え、
    前記支持部には、少なくとも1つの開口が形成され
    前記載置部は、調理物と接触する接触部と、前記調理物と接触しない非接触部とを有し、
    前記支持部は、前記非接触部の下方に配置されることを特徴とする誘導加熱用調理容器。
  11. 前記本体の底面が前記支持部の上面に載置されることにより、前記本体が前記支持部に支持されることを特徴とする請求項10に記載の誘導加熱用調理容器。
  12. 前記本体は、底部と、前記底部から立設する壁部と、前記壁部から外側に突出する保持部とを備え、
    前記保持部が前記支持部の上面に載置されることにより、前記本体が前記支持部に支持されることを特徴とする請求項10に記載の誘導加熱用調理容器。
  13. 前記本体の側面が前記支持部の上面の内側端部と接することにより、前記本体が前記支持部に支持されることを特徴とする請求項10に記載の誘導加熱用調理容器。
  14. 前記支持部は、前記開口の大きさを変更するための伸縮機構を備えていることを特徴とする請求項10〜13の何れか一項に記載の誘導加熱用調理容器。
  15. 前記本体の底面には、前記支持部を配置するためのガイド溝が形成されることを特徴とする請求項10〜14の何れか一項に記載の誘導加熱用調理容器。
  16. 前記支持部は、加熱調理器の加熱コイル直上に配置されることを特徴とする請求項1〜15の何れか一項に記載の誘導加熱用調理容器。
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