JP6813032B2 - 回転電機用ロータ - Google Patents

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Description

本発明は、ロータコアと、ロータコアに配置された永久磁石と、を備えた回転電機用ロータに関する。
回転電機用ロータの一例として、特開2012−165482号公報(特許文献1)に記載されたものが知られている。特許文献1に記載の回転子(10)は、一対の永久磁石(26)と磁束抑制穴(28)とを、複数の磁極(24)のそれぞれに備えている。永久磁石(26)が挿入される磁石挿入穴(32)には、当該磁石挿入穴(32)に連通するように第1の穴(28a)が形成されており、特許文献1の図2及び図3に示される構成では、磁束抑制穴(28)が、2つの第1の穴(28a,28a)と、1つの第2の穴(28b)とによって構成されている。そして、一方の第1の穴(28a)と第2の穴(28b)との間や他方の第1の穴(28a)と第2の穴(28b)との間に、ブリッジ部(36)が形成されている。なお、第2の穴(28b)は、磁極中心線(C)を含む周方向の領域に配置されており、ブリッジ部(36)は、磁極中心線(C)に対して周方向にずれた位置に形成されるオフセットブリッジ部である。
ところで、特許文献1の段落0039において耐遠心力強度について言及されているように、オフセットブリッジ部のようなブリッジ部は、ロータコアの強度がロータの回転時の遠心力に耐え得る程度の強度となるような大きさに形成する必要がある。一方で、ブリッジ部を通る磁束量(漏れ磁束量)の増大に伴い回転電機の出力トルクは一般に低下するため、回転電機の出力トルクの向上の観点からは、ブリッジ部の幅はできるだけ小さく抑えられることが望ましい。しかしながら、特許文献1には、オフセットブリッジ部の幅を小さく抑えるための技術についての記載はない。
特開2012−165482号公報
そこで、遠心力に対するロータコアの強度を適切に確保しつつオフセットブリッジ部の幅の低減を図ることが可能な回転電機用ロータの実現が望まれる。
上記に鑑みた、ロータコアと、前記ロータコアに配置された永久磁石と、を備えた回転電機用ロータの第一の特徴構成は、前記ロータコアは、平面状の磁極面を有する前記永久磁石がそれぞれ配置される第一孔部及び第二孔部を含む複数の孔部を、複数の磁極のそれぞれに備え、前記第一孔部と前記第二孔部は、径方向の外側に向かうに従って互いの周方向の離間距離が長くなるように、前記磁極の前記周方向の中心を通って前記径方向に延びる磁極中心線に対して前記周方向の両側に分かれて配置され、前記ロータコアは、前記周方向に隣接する2つの前記孔部の間に形成されるブリッジ部を複数備え、複数の前記ブリッジ部の中に、前記磁極中心線に対して前記周方向にずれた位置にあるオフセットブリッジ部が含まれ、軸方向に直交する断面での前記オフセットブリッジ部の延在方向が、前記径方向の外側に向かうに従って前記磁極中心線に近づくように、前記磁極中心線に対して傾斜している点にある。
上記第一の特徴構成によれば、軸方向に直交する断面でのオフセットブリッジ部の延在方向が、径方向の外側に向かうに従って磁極中心線に近づくように、磁極中心線に対して傾斜した方向とされるため、当該延在方向が磁極中心線に平行な方向とされる場合に比べて、ロータ(回転電機用ロータ)の回転時におけるオフセットブリッジ部での応力の集中を緩和することができる。この結果、遠心力に対するロータコアの強度を適切に確保しつつ、オフセットブリッジ部の幅の低減を図ることが可能となる。
補足説明すると、オフセットブリッジ部は、ロータの回転時に、当該オフセットブリッジが設けられた磁極におけるロータコアの径方向外側部分(以下、本段落において「支持対象部分」という。)を、遠心力に抗して支持する。そして、単純化したモデルで考えると、遠心力は物体の重心に作用するため、ロータの回転時には、支持対象部分の重心側への引張荷重がオフセットブリッジ部に対して作用する。ロータコアにおける1つの磁極を構成する部分の軸方向に直交する断面形状は、磁極中心線を対称軸として対称或いは対称に近い形状とされるため、支持対象部分の重心は、一般に、オフセットブリッジ部に対して径方向の外側であって周方向の磁極中心側に位置する。この点に関し、上記第一の特徴構成によれば、軸方向に直交する断面でのオフセットブリッジ部の延在方向が、径方向の外側に向かうに従って磁極中心線に近づく方向とされるため、当該延在方向が磁極中心線に平行な方向とされる場合に比べて、オフセットブリッジ部の延在方向を上記引張荷重が作用する方向に近づけて、ロータの回転時にオフセットブリッジ部に発生する曲げ応力を低減することが可能となる。そして、オフセットブリッジ部に発生する曲げ応力が低減される分、ロータの回転時におけるオフセットブリッジ部での応力の集中を緩和することができ、この結果、遠心力に対するロータコアの強度を確保しつつ、オフセットブリッジ部の幅を小さく抑えることが可能となる。
以上のように、上記第一の特徴構成によれば、遠心力に対するロータコアの強度を適切に確保しつつオフセットブリッジ部の幅の低減を図ることが可能な回転電機用ロータを実現することが可能となる。
なお、上記第一の特徴構成によれば、第一孔部や第二孔部に配置される永久磁石として平面状の磁極面を有する永久磁石を用いることができるため、曲面状の磁極面を有する永久磁石を用いる場合に比べて、コストを低く抑えつつ必要な残留磁束密度を確保しやすいという利点もある。また、第一孔部及び第二孔部が、径方向の外側に向かうに従って互いの周方向の離間距離が長くなるように配置されるため、リラクタンストルクを利用することができるという利点もある。
上記に鑑みた、ロータコアと、前記ロータコアに配置された永久磁石と、を備えた回転電機用ロータの第二の特徴構成は、前記ロータコアは、前記永久磁石が配置される磁石挿入孔を含む複数の孔部を、複数の磁極のそれぞれに備え、複数の前記磁極のそれぞれにおける複数の前記孔部が、前記磁極の周方向の中心を通って径方向に延びる磁極中心線と前記ロータコアの外周面との交点である磁極中心点を囲む囲み孔部群を形成するように配置され、前記ロータコアは、前記周方向に隣接する2つの前記孔部の間に形成されるブリッジ部を複数備え、複数の前記ブリッジ部の中に、前記磁極中心線に対して前記周方向にずれた位置にあるオフセットブリッジ部が含まれ、軸方向に直交する断面での前記オフセットブリッジ部の延在方向が、前記囲み孔部群によって囲まれる対象部分の重心に向かう方向に沿っている点にある。
上記第二の特徴構成によれば、軸方向に直交する断面でのオフセットブリッジ部の延在方向が、囲み孔部群によって囲まれる対象部分の重心に向かう方向に沿うため、当該延在方向が磁極中心線に平行な方向とされる場合に比べて、ロータの回転時におけるオフセットブリッジ部での応力の集中を緩和することができる。この結果、遠心力に対するロータコアの強度を適切に確保しつつ、オフセットブリッジ部の幅の低減を図ることが可能となる。
補足説明すると、オフセットブリッジ部は、ロータの回転時に、囲み孔部群によって囲まれる対象部分を、遠心力に抗して支持する。そして、単純化したモデルで考えると、遠心力は物体の重心に作用するため、ロータの回転時には、対象部分の重心側への引張荷重がオフセットブリッジ部に対して作用する。この点に関し、上記第二の特徴構成によれば、軸方向に直交する断面でのオフセットブリッジ部の延在方向が、対象部分の重心に向かう方向に沿うため、オフセットブリッジ部の延在方向を上記引張荷重が作用する方向に合わせて、ロータの回転時にオフセットブリッジ部に発生する曲げ応力を低減することが可能となる。そして、オフセットブリッジ部に発生する曲げ応力が低減される分、ロータの回転時におけるオフセットブリッジ部での応力の集中を緩和することができ、この結果、遠心力に対するロータコアの強度を確保しつつ、オフセットブリッジ部の幅を小さく抑えることが可能となる。
以上のように、上記第二の特徴構成によれば、遠心力に対するロータコアの強度を適切に確保しつつオフセットブリッジ部の幅の低減を図ることが可能な回転電機用ロータを実現することが可能となる。
また、上記第二の特徴構成によれば、複数の孔部が磁極中心点を囲む囲み孔部群を形成するように配置されるため、リラクタンストルクを利用することができるという利点もある。
上記に鑑みた、ロータコアと、前記ロータコアに配置された永久磁石と、を備えた回転電機用ロータの第三の特徴構成は、前記ロータコアは、平面状の磁極面を有する前記永久磁石がそれぞれ配置される第一孔部及び第二孔部を含む複数の孔部を、複数の磁極のそれぞれに備え、前記第一孔部と前記第二孔部は、径方向の外側に向かうに従って互いの周方向の離間距離が長くなるように、前記磁極の前記周方向の中心を通って前記径方向に延びる磁極中心線に対して前記周方向の両側に分かれて配置され、前記ロータコアは、前記周方向に隣接する2つの前記孔部の間に形成されるブリッジ部を複数備え、複数の前記ブリッジ部の中に、前記磁極中心線に対して前記周方向にずれた位置にあるオフセットブリッジ部が含まれ、軸方向に直交する断面で、前記オフセットブリッジ部が、前記磁極中心線上の、当該オフセットブリッジ部が形成された前記磁極に対応する重心に向かうように形成されている点にある。
上記第三の特徴構成によれば、軸方向に直交する断面で、オフセットブリッジ部が、磁極中心線上の、当該オフセットブリッジ部が形成された磁極に対応する重心に向かうように形成されるため、オフセットブリッジ部が当該重心に向かうように形成されない場合に比べて、ロータ(回転電機用ロータ)の回転時におけるオフセットブリッジ部での応力の集中を緩和することができる。この結果、遠心力に対するロータコアの強度を適切に確保しつつ、オフセットブリッジ部の幅の低減を図ることが可能となる。
補足説明すると、オフセットブリッジ部は、ロータの回転時に、当該オフセットブリッジが設けられた磁極におけるロータコアの径方向外側部分を、遠心力に抗して支持する。そして、単純化したモデルで考えると、遠心力は物体の重心に作用するため、ロータの回転時には、磁極中心線上の各磁極に対応する重心側への引張荷重がオフセットブリッジ部に対して作用する。この点に関し、上記第三の特徴構成によれば、軸方向に直交する断面で、オフセットブリッジ部が、磁極中心線上の各磁極に対応する重心に向かうように形成されるため、オフセットブリッジ部の向きを上記引張荷重が作用する方向に合わせて、ロータの回転時にオフセットブリッジ部に発生する曲げ応力を低減することが可能となる。そして、オフセットブリッジ部に発生する曲げ応力が低減される分、ロータの回転時におけるオフセットブリッジ部での応力の集中を緩和することができ、この結果、遠心力に対するロータコアの強度を確保しつつ、オフセットブリッジ部の幅を小さく抑えることが可能となる。
以上のように、上記第三の特徴構成によれば、遠心力に対するロータコアの強度を適切に確保しつつオフセットブリッジ部の幅の低減を図ることが可能な回転電機用ロータを実現することが可能となる。
なお、上記第三の特徴構成によれば、第一孔部や第二孔部に配置される永久磁石として平面状の磁極面を有する永久磁石を用いることができるため、曲面状の磁極面を有する永久磁石を用いる場合に比べて、コストを低く抑えつつ必要な残留磁束密度を確保しやすいという利点もある。また、第一孔部及び第二孔部が、径方向の外側に向かうに従って互いの周方向の離間距離が長くなるように配置されるため、リラクタンストルクを利用することができるという利点もある。
回転電機用ロータの更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
実施形態に係る回転電機を示す図 実施形態に係るロータの一部の軸方向に直交する断面図 実施形態に係る応力分布を示す解析図 比較例に係るロータの一部の軸方向に直交する断面図 比較例に係る応力分布を示す解析図 実施形態に係るロータの一部の軸方向に直交する断面図 比較例に係るロータの一部の軸方向に直交する断面図
回転電機用ロータの実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明では、「軸方向L」、「径方向R」、及び「周方向C」は、回転電機用ロータ(以下、「ロータ2」という。)の軸心A(図1参照)を基準として定義している。軸心Aは仮想軸であり、ロータ2が軸心A回りに回転する。また、図2に示すように、周方向Cの一方側を「周方向第一側C1」とし、周方向Cの他方側(周方向第一側C1とは反対側)を「周方向第二側C2」としている。本明細書では、寸法、配置方向、配置位置等に関する用語は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異を有する状態も含む概念として用いている。
図1に示すように、ロータ2は、回転電機用のロータであり、ステータ3と共に回転電機1に用いられる。図1に示す例では、回転電機1はケース4に収容されており、ステータ3のコアであるステータコア10が、ケース4(ここではケース4の内面)に固定され、ロータ2が、ケース4に対して回転可能に支持されている。具体的には、回転電機1は、軸受5を介してケース4に対して回転可能に支持されるロータ軸6を備えており、ロータ2のコアであるロータコア15が、ロータ軸6と一体回転するように連結されている。
ロータコア15は、ステータコア10に対して径方向Rに対向配置される。具体的には、ロータ2は、インナーロータ型の回転電機用のロータであり、ロータコア15は、ステータコア10よりも径方向Rの内側であって径方向Rに見てステータコア10と重複する位置に配置される。回転電機1は回転界磁型の回転電機であり、ステータコア10にはコイル13が巻装される。そして、ステータ3から発生する磁界により、界磁としてのロータ2が回転する。本明細書では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。
図2に示すように、ロータ2は、ロータコア15と、ロータコア15に配置された(埋め込まれた)永久磁石60と、を備えている。すなわち、ロータ2は、埋込磁石構造の回転電機(例えば、同期電動機)に用いられるロータである。ロータコア15は、例えば、円環板状の磁性体板(例えば、電磁鋼板等)を軸方向Lに複数積層して形成され、或いは、磁性材料の粉体である磁性粉体を加圧成形してなる圧粉材を主な構成要素として形成される。ロータコア15は、軸方向Lに延びる複数の孔部20を各磁極Pに有する。孔部20のそれぞれは、ロータコア15を軸方向Lに貫通するように形成される。本実施形態では、孔部20のそれぞれは、軸方向Lに平行に延びるように形成されている。また、本実施形態では、孔部20のそれぞれは、軸方向Lに直交する断面形状が軸方向Lに沿って均一に(一様に)形成されている。なお、ロータコア15には周方向Cに沿って複数の磁極Pが形成され、周方向Cに隣り合う磁極Pは、互いに逆の極性を有する。図2は、ロータコア15における1つの磁極Pを形成する領域を示している。
1つの磁極Pに設けられる複数の孔部20には、磁極中心線90に対して周方向第一側C1に配置される第一孔部21と、磁極中心線90に対して周方向第二側C2に配置される第二孔部22とが含まれる。ここで、磁極中心線90は、磁極Pの周方向Cの中心を通って径方向Rに延びる線である。具体的には、磁極中心線90は、ロータコア15の軸方向Lに直交する断面において、磁極Pの周方向Cの中心を通って径方向Rに平行に延びる直線(仮想線)である。本実施形態では、1つの磁極Pに設けられる複数の孔部20には、磁極中心線90を含む周方向Cの領域に配置される第三孔部23(具体的には、周方向Cの中心位置が磁極Pの周方向Cの中心と一致する第三孔部23)が更に含まれる。
ロータコア15は、永久磁石60が配置される磁石挿入孔を含む複数の孔部20を、複数の磁極Pのそれぞれに備える。本実施形態では、第一孔部21、第二孔部22、及び第三孔部23の全てが、磁石挿入孔である。本実施形態では、永久磁石60として、平板状の永久磁石が用いられる。すなわち、永久磁石60は、軸方向Lに直交する断面形状が軸方向Lに沿って均一に形成されており、その断面形状は矩形状とされている。そして、永久磁石60は、平板状の磁極面F(図3参照)を有している。磁極面Fは、磁化方向(着磁方向)に直交する外面であり、永久磁石60の磁束が出入りする面である。本実施形態では、永久磁石60の外周面(軸方向Lに直交する断面の外縁を形成する4つの面)のうちの、上記矩形の長辺を形成する2面が、磁極面Fとなっている。このように、本実施形態では、各磁極Pに設けられる複数の孔部20には、平面状の磁極面Fを有する永久磁石60がそれぞれ配置される第一孔部21及び第二孔部22が含まれる。
磁石挿入孔は、軸方向Lに直交する断面において、その一部又は全ての領域が永久磁石60が配置される磁石配置領域となる。本実施形態では、軸方向Lに直交する断面において、磁石挿入孔の一部の領域のみが磁石配置領域となっており、磁石挿入孔における磁石配置領域に対して磁極面Fに沿う方向の両側の部分に、ロータコア15の内部を流れる磁束に対して磁気抵抗(フラックスバリア)として機能する磁気抵抗部20aが形成されている。磁気抵抗部20aは、空隙(空気層)とされ、或いは、ロータコア15(例えば、電磁鋼板等の磁性体板)よりも透磁率が低い充填剤(例えば、樹脂等)が充填される。
図2に示すように、複数の磁極Pのそれぞれにおける複数の孔部20は、磁極中心線90とロータコア15の外周面15aとの交点である磁極中心点91を囲む第一囲み孔部群31を形成するように配置されている。すなわち、ロータコア15は、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20を、複数の磁極Pのそれぞれに備えている。第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20には、第一孔部21及び第二孔部22が含まれ、本実施形態では更に第三孔部23も含まれる。具体的には、1つの第一孔部21、1つの第二孔部22、及び1つの第三孔部23によって、第一囲み孔部群31が形成されている。本実施形態では、第一囲み孔部群31が「囲み孔部群」に相当する。
本実施形態では、ロータコア15は、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20に加えて、第二囲み孔部群32を形成する複数の孔部20を、複数の磁極Pのそれぞれに備えている。本実施形態では、ロータコア15は、更に、第三囲み孔部群33を形成する複数の孔部20を、複数の磁極Pのそれぞれに備えている。第二囲み孔部群32は、第一囲み孔部群31よりも磁極中心点91に近い側において磁極中心点91を囲む孔部群である。第一囲み孔部群31と第二囲み孔部群32との間にq軸磁束の流れが形成される。また、第三囲み孔部群33は、第二囲み孔部群32よりも磁極中心点91に近い側において磁極中心点91を囲む孔部群である。第二囲み孔部群32と第三囲み孔部群33との間にq軸磁束の流れが形成される。第二囲み孔部群32を形成する複数の孔部20には、第一孔部21及び第二孔部22が含まれ、本実施形態では更に第三孔部23も含まれる。具体的には、1つの第一孔部21、1つの第二孔部22、及び1つの第三孔部23によって、第二囲み孔部群32が形成されている。また、第三囲み孔部群33を形成する複数の孔部20には、第一孔部21及び第二孔部22が含まれ、本実施形態では第三孔部23は含まれない。具体的には、1つの第一孔部21及び1つの第二孔部22によって、第三囲み孔部群33が形成されている。
ここで、対となる第一孔部21と第二孔部22とに着目すると、図2に示すように、第一孔部21と第二孔部22は、径方向Rの外側に向かうに従って互いの周方向Cの離間距離が長くなるように、磁極中心線90に対して周方向Cの両側に分かれて配置されている。ここで、「対となる第一孔部21と第二孔部22」とは、互いに同一の囲み孔部群(本実施形態では、第一囲み孔部群31、第二囲み孔部群32、及び第三囲み孔部群33のいずれか)に属する第一孔部21と第二孔部22とである。1つの囲み孔部群を形成する複数の孔部20に、複数の第一孔部21及び複数の第二孔部22が含まれる場合には、互いに同一の囲み孔部群に属する第一孔部21と第二孔部22であって、径方向Rの互いに同じ位置に配置される第一孔部21と第二孔部22を、「対となる第一孔部21と第二孔部22」とする。上述したように、本実施形態では、永久磁石60は平板状の永久磁石であるため、第一孔部21及び第二孔部22のいずれもが、軸方向Lに直交する断面において、永久磁石60の平板状の磁極面Fに沿って直線状に延びるように形成されている。また、本実施形態では、ロータコア15における1つの磁極Pを構成する部分の軸方向Lに直交する断面形状は、磁極中心線90を対称軸として対称な形状とされている。すなわち、対となる第一孔部21と第二孔部22は、軸方向Lに直交する断面において、磁極中心線90を対称軸として互いに対称な形状とされている。よって、本実施形態では、対となる第一孔部21と第二孔部22は、軸方向Lに直交する断面において、径方向Rの外側に向かうに従って互いの間隔が広くなるV字状に配置されている。
ロータコア15は、周方向Cに隣接する2つの孔部20の間に形成される第一ブリッジ部41を複数備えている。第一ブリッジ部41は、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20の間に形成される。すなわち、ロータコア15は、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20の間に形成される第一ブリッジ部41を複数備えている。図2に示すように、本実施形態では、周方向Cに隣接する(言い換えれば、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20の並び方向に隣接する、以下同様。)第一孔部21と第三孔部23との間に第一ブリッジ部41が形成されていると共に、周方向Cに隣接する第二孔部22と第三孔部23との間に第一ブリッジ部41が形成されている。本実施形態では、第一囲み孔部群31を形成する2つの孔部20のそれぞれの磁気抵抗部20aが周方向Cに隣接して配置されており、周方向Cに隣接する2つの磁気抵抗部20aの間に第一ブリッジ部41が形成されている。なお、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20のうちの両端部(上記並び方向の両端部)に配置される2つの孔部20(本実施形態では、第一孔部21及び第二孔部22)のそれぞれと、ロータコア15の外周面15aとの間には、外周側ブリッジ部が形成されている。本実施形態では、第一ブリッジ部41が「ブリッジ部」に相当する。
本実施形態では、ロータコア15は、第二囲み孔部群32を形成する複数の孔部20の間に形成される第二ブリッジ部42を複数備えている。本実施形態では、周方向Cに隣接する(言い換えれば、第二囲み孔部群32を形成する複数の孔部20の並び方向に隣接する、以下同様。)第一孔部21と第三孔部23との間に第二ブリッジ部42が形成されていると共に、周方向Cに隣接する第二孔部22と第三孔部23との間に第二ブリッジ部42が形成されている。本実施形態では、第二囲み孔部群32を形成する2つの孔部20のそれぞれの磁気抵抗部20aが周方向Cに隣接して配置されており、周方向Cに隣接する2つの磁気抵抗部20aの間に第二ブリッジ部42が形成されている。なお、第二囲み孔部群32を形成する複数の孔部20のうちの両端部(上記並び方向の両端部)に配置される2つの孔部20(本実施形態では、第一孔部21及び第二孔部22)のそれぞれと、ロータコア15の外周面15aとの間には、外周側ブリッジ部が形成されている。
また、本実施形態では、ロータコア15は、第三囲み孔部群33を形成する複数の孔部20の間に形成される第三ブリッジ部43を備えている。本実施形態では、ロータコア15は第三ブリッジ部43を1つのみ備え、当該1つの第三ブリッジ部43は、周方向Cに隣接する(言い換えれば、第三囲み孔部群33を形成する複数の孔部20の並び方向に隣接する、以下同様。)第一孔部21と第二孔部22との間に形成されている。本実施形態では、第三囲み孔部群33を形成する2つの孔部20のそれぞれの磁気抵抗部20aが周方向Cに隣接して配置されており、周方向Cに隣接する2つの磁気抵抗部20aの間に第三ブリッジ部43が形成されている。なお、第三囲み孔部群33を形成する複数の孔部20のうちの両端部(上記並び方向の両端部)に配置される2つの孔部20(本実施形態では、第一孔部21及び第二孔部22)のそれぞれと、ロータコア15の外周面15aとの間には、外周側ブリッジ部が形成されている。
図1に示すように、複数の第一ブリッジ部41の中には、磁極中心線90に対して周方向Cにずれた位置にある第一オフセットブリッジ部51が含まれる。具体的には、第一孔部21と第三孔部23との間に形成される第一ブリッジ部41が、磁極中心線90に対して周方向第一側C1にずれた位置にある第一オフセットブリッジ部51であり、第二孔部22と第三孔部23との間に形成される第一ブリッジ部41が、磁極中心線90に対して周方向第二側C2にずれた位置にある第一オフセットブリッジ部51である。本実施形態では、第一オフセットブリッジ部51が「オフセットブリッジ部」に相当する。
本実施形態では、複数の第二ブリッジ部42の中に、磁極中心線90に対して周方向Cにずれた位置にある第二オフセットブリッジ部52が含まれる。具体的には、第一孔部21と第三孔部23との間に形成される第二ブリッジ部42が、磁極中心線90に対して周方向第一側C1にずれた位置にある第二オフセットブリッジ部52であり、第二孔部22と第三孔部23との間に形成される第二ブリッジ部42が、磁極中心線90に対して周方向第二側C2にずれた位置にある第二オフセットブリッジ部52である。
ところで、各ブリッジ部(本実施形態では、第一ブリッジ部41、第二ブリッジ部42、及び第三ブリッジ部43)を通る磁束量(漏れ磁束量)の増大に伴い回転電機1の出力トルクは一般に低下するため、遠心力に対するロータコア15の強度を適切に確保できる範囲内で、各ブリッジ部の幅はできるだけ小さく抑えられることが望ましい。ここで、ブリッジ部の幅とは、軸方向Lに直交する断面での、当該ブリッジ部の延在方向に直交する方向の幅(概ね、周方向Cの幅、或いは磁極中心線90に対して直交する方向の幅)である。この点に関し、本開示に係るロータ2では、以下に説明するような構成を備えることで、遠心力に対するロータコア15の強度を適切に確保しつつオフセットブリッジ部(本実施形態では、第一オフセットブリッジ部51及び第二オフセットブリッジ部52)の幅の低減を図ることが可能となっている。
図2に示すように、ロータコア15における第一囲み孔部群31によって囲まれる部分を第一対象部分81とする。なお、第一対象部分81の径方向Rの外側の外縁は、ロータコア15の外周面15aに沿うように形成されるが、理解を容易にするために、図2では第一対象部分81の径方向Rの外側の外縁を、外周面15aよりも径方向Rの外側に示している。また、第一対象部分81の周方向Cの両側の外縁や径方向Rの内側の外縁は、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20の配置領域に沿うように形成される。すなわち、第一対象部分81の周方向第一側C1の外縁は、第一囲み孔部群31に属する第一孔部21の配置領域に沿って、当該第一孔部21の延在方向(ここでは径方向R)に延びるように形成される。また、第一対象部分81の径方向Rの内側の外縁は、第一囲み孔部群31に属する第三孔部23の配置領域に沿って、当該第三孔部23の延在方向(ここでは、磁極中心線90に直交する方向)に延びるように形成される。また、第一対象部分81の周方向第二側C2の外縁は、第一囲み孔部群31に属する第二孔部22の配置領域に沿って、当該第二孔部22の延在方向(ここでは径方向R)に延びるように形成される。なお、図2では、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20を含むように第一対象部分81が設定される場合を例として示しているが、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20を含まないように第一対象部分81を設定しても良い。本実施形態では、第一対象部分81が「対象部分」に相当する。
第一オフセットブリッジ部51は、ロータ2の回転時に、上述した第一対象部分81を遠心力に抗して支持する。そして、単純化したモデルで考えると、遠心力は第一対象部分81の重心である第一重心G1に作用するため、ロータ2の回転時には、第一重心G1側への引張荷重が第一オフセットブリッジ部51に対して作用する。なお、第一重心G1は、第一対象部分81の質量重心(質量中心)であり、磁石挿入孔として用いられる孔部20のそれぞれに永久磁石60が配置された状態での重心である。上記のように第一重心G1側への引張荷重が第一オフセットブリッジ部51に対して作用する点に鑑みて、図2に示すように、軸方向Lに直交する断面での第一オフセットブリッジ部51の延在方向である第一延在方向D1を、(第一オフセットブリッジ部51から)径方向Rの外側に向かうに従って磁極中心線90に近づくように、磁極中心線90に対して傾斜した方向としている。図2に示すように、第一重心G1は、第一オフセットブリッジ部51に対して径方向Rの外側であって周方向Cの磁極中心側に位置するため、第一延在方向D1を上記のような方向とすることで、第一延在方向D1が磁極中心線90に平行な方向とされる場合に比べて、第一延在方向D1を上記引張荷重が作用する方向に近づけて、ロータ2の回転時に第一オフセットブリッジ部51に発生する曲げ応力を低減することが可能となる。なお、図2では、磁極中心線90に対して周方向の両側に分かれて配置される一対の第一オフセットブリッジ部51のうちの、一方の第一オフセットブリッジ部51についてのみ第一延在方向D1を示しているが、一対の第一オフセットブリッジ部51のそれぞれの第一延在方向D1は、磁極中心線90を対称軸として互いに対称な方向となる。
本実施形態では、ロータ2の回転時に第一オフセットブリッジ部51に発生する曲げ応力をより一層低減するために、図2に示すように、第一延在方向D1が、(第一オフセットブリッジ部51から)第一重心G1に向かう方向に沿う構成としている。このように第一延在方向D1を設定することで、第一延在方向D1を上記引張荷重が作用する方向に合わせて、ロータ2の回転時に第一オフセットブリッジ部51に発生する曲げ応力をより一層低減することが可能となる。そして、第一オフセットブリッジ部51に発生する曲げ応力が低減される分、ロータ2の回転時における第一オフセットブリッジ部51での応力の集中を緩和することができ、この結果、遠心力に対するロータコア15の強度を確保しつつ、第一オフセットブリッジ部51の幅を小さく抑えることが可能となる。なお、「第一重心G1に向かう方向」とは、その方向の延長線上に第一重心G1が正確に位置する場合だけでなく、第一重心G1に向かっているとみなせる範囲内で第一重心G1が当該延長線上からずれている場合も含む概念である。後述する「第二重心G2に向かう方向」についても同様である。言い換えれば、第一重心G1や第二重心G2は、ある程度の広がりを有する領域とみなすことができる。
本実施形態では、更に、軸方向Lに直交する断面での第二オフセットブリッジ部52の延在方向である第二延在方向D2が、第二対象部分82の重心である第二重心G2に(第二オフセットブリッジ部52から)向かう方向に沿う構成としている。ここで、第二対象部分82は、図2に示すように、ロータコア15における第二囲み孔部群32によって囲まれる部分である。第二対象部分82は、第一囲み孔部群31が第二囲み孔部群32に置き換わる点を除いて第一対象部分81と同様に設定されるため、詳細な説明は省略する。そして、第二オフセットブリッジ部52は、ロータ2の回転時に第二対象部分82を遠心力に抗して支持するため、単純化したモデルで考えると、ロータ2の回転時には、第二重心G2側への引張荷重が第二オフセットブリッジ部52に対して作用する。この点に関し、本実施形態では、上記のように第二延在方向D2が(第二オフセットブリッジ部52から)第二重心G2に向かう方向に沿うため、第二延在方向D2を上記引張荷重が作用する方向に合わせて、ロータ2の回転時に第二オフセットブリッジ部52に発生する曲げ応力を低減することが可能となる。そして、第二オフセットブリッジ部52に発生する曲げ応力が低減される分、ロータ2の回転時における第二オフセットブリッジ部52での応力の集中を緩和することができ、この結果、遠心力に対するロータコア15の強度を確保しつつ、第二オフセットブリッジ部52の幅を小さく抑えることが可能となる。なお、図2では、磁極中心線90に対して周方向の両側に分かれて配置される一対の第二オフセットブリッジ部52のうちの、一方の第二オフセットブリッジ部52についてのみ第二延在方向D2を示しているが、一対の第二オフセットブリッジ部52のそれぞれの第二延在方向D2は、磁極中心線90を対称軸として互いに対称な方向となる。
図3は、ロータ2の回転時における第一オフセットブリッジ部51での応力分布を示す解析図である。図3では、応力分布を等高線で表示している。すなわち、破線のそれぞれが、応力の大きさが等しい点を結んだ等高線であり、“H1”で示す等高線が最も応力が大きい第一等高線H1であり、“H2”で示す等高線が次に応力が大きい第二等高線H2である。図3では、応力分布の把握を容易にするために、最も応力が大きくなる領域(第一等高線H1で囲まれる領域)にハッチングを施している。一方、図5は、図4に示す比較例に係るロータ2についての、ロータ2の回転時における第一オフセットブリッジ部51での応力分布を示す解析図である。なお、図4及び図5に示す比較例は、本開示に係る回転電機用ロータの実施例ではないが、比較を容易にするために、図2及び図3と同様の符号を付している。図4に示すように、この比較例では、軸方向Lに直交する断面での第一オフセットブリッジ部51の延在方向である第一延在方向D1と、軸方向Lに直交する断面での第二オフセットブリッジ部52の延在方向である第二延在方向D2のいずれもが、磁極中心線90に平行な方向とされている。第一等高線H1及び第二等高線H2の形状について図3を図5と比較すると明らかなように、本実施形態に係るロータ2(図3)では、比較例に係るロータ2(図5)に比べて、第一オフセットブリッジ部51での応力の集中が緩和されていることが分かる。
上述したように、本実施形態では、軸方向Lに直交する断面での第一オフセットブリッジ部51の延在方向である第一延在方向D1が、第一オフセットブリッジ部51から第一重心G1に向かう方向に沿う構成としている(図2参照)。すなわち、軸方向Lに直交する断面で、第一オフセットブリッジ部51が、磁極中心線90上の、当該第一オフセットブリッジ部51が形成された磁極Pに対応する重心に向かうように形成されている。ここで、「第一オフセットブリッジ部51が形成された磁極Pに対応する重心」とは、ロータコア15における当該磁極Pを構成する部分であって、当該第一オフセットブリッジ部51によって支持される(支持されるとみなすことができる)支持対象部分の重心である。本実施形態では、第一オフセットブリッジ部51の支持対象部分は第一対象部分81であるため、第一対象部分81の重心である第一重心G1が、第一オフセットブリッジ部51が形成された磁極Pに対応する重心となる。すなわち、軸方向Lに直交する断面で、第一オフセットブリッジ部51は、磁極中心線90上の第一重心G1に向かうように形成されている。
また、本実施形態では、軸方向Lに直交する断面での第二オフセットブリッジ部52の延在方向である第二延在方向D2が、第二オフセットブリッジ部52から第二重心G2に向かう方向に沿う構成としている(図2参照)。すなわち、軸方向Lに直交する断面で、第二オフセットブリッジ部52が、磁極中心線90上の、当該第二オフセットブリッジ部52が形成された磁極Pに対応する重心に向かうように形成されている。ここで、「第二オフセットブリッジ部52が形成された磁極Pに対応する重心」とは、ロータコア15における当該磁極Pを構成する部分であって、当該第二オフセットブリッジ部52によって支持される(支持されるとみなすことができる)支持対象部分の重心である。本実施形態では、第二オフセットブリッジ部52の支持対象部分は第二対象部分82であるため、第二対象部分82の重心である第二重心G2が、第二オフセットブリッジ部52が形成された磁極Pに対応する重心となる。すなわち、軸方向Lに直交する断面で、第二オフセットブリッジ部52は、磁極中心線90上の第二重心G2に向かうように形成されている。
本実施形態では、軸方向Lに直交する断面で、2つの孔部20の間隔が最も狭い特定部位70に、第一オフセットブリッジ部51や第二オフセットブリッジ部52が形成されている。2つの孔部20の間隔は、例えば、周方向Cの間隔、又は後述する磁極直交方向Bの間隔とすることができる。図6に示すように、第一囲み孔部群31に属する第一孔部21と第三孔部23との間隔が最も狭い特定部位70に、第一オフセットブリッジ部51が形成されている。なお、図6では、第一囲み孔部群31に属する第一孔部21と第三孔部23との間に形成される特定部位にのみ符号“70”を付しているが、特定部位70は、周方向Cに隣接する2つの孔部20の組み合わせのそれぞれについて、2つの孔部20の間に存在する。例えば、第二囲み孔部群32に属する第一孔部21と第三孔部23との間隔が最も狭い特定部位70に、第二オフセットブリッジ部52が形成されている。
そして、本実施形態では、軸方向Lに直交する断面で、第三直線T3と第四直線T4とに挟まれた領域に第一オフセットブリッジ部51が形成されると共に、第一オフセットブリッジ部51を周方向Cの両側から挟む2つの孔部20の全体が、第三直線T3と第四直線T4とに挟まれた領域の外側に配置される構成とすることで、第一オフセットブリッジ部51を、軸方向Lに直交する断面で磁極中心線90上の第一重心G1に向かうように形成している。また、軸方向Lに直交する断面で、第三直線T3と第四直線T4とに挟まれた領域に第二オフセットブリッジ部52が形成されると共に、第二オフセットブリッジ部52を周方向Cの両側から挟む2つの孔部20の全体が、第三直線T3と第四直線T4とに挟まれた領域の外側に配置される構成とすることで、第二オフセットブリッジ部52を、軸方向Lに直交する断面で磁極中心線90上の第二重心G2に向かうように形成している。ここで、第三直線T3は、軸方向Lに直交する断面で、特定部位70の周方向第一側C1の端部と磁極中心線90上の重心とを通る直線であり、第四直線T4は、軸方向Lに直交する断面で、特定部位70の周方向第二側C2の端部と磁極中心線90上の重心とを通る直線である。なお、磁極中心線90上の重心は、第一オフセットブリッジ部51については第一重心G1であり、第二オフセットブリッジ部52については第二重心G2である。
第一囲み孔部群31に属する第一孔部21と第三孔部23との間に形成される第一オフセットブリッジ部51について具体的に説明すると、図6に示すように、第三直線T3は、特定部位70の周方向第一側C1の端部と第一重心G1とを通る直線となり、第四直線T4は、特定部位70の周方向第二側C2の端部と第一重心G1とを通る直線となる。そして、第一オフセットブリッジ部51は、第三直線T3と第四直線T4とに挟まれた領域に形成されている。また、第一オフセットブリッジ部51を周方向Cの両側から挟む2つの孔部20の全体(ここでは、第一孔部21の全体及び第三孔部23の全体)は、第三直線T3と第四直線T4とに挟まれた領域の外側に配置されている。これにより、第一オフセットブリッジ部51が、軸方向Lに直交する断面で磁極中心線90上の第一重心G1に向かうように形成されている。一方、図7に示す比較例の構成(図4と同様の構成)では、第一オフセットブリッジ部51を周方向Cの両側から挟む2つの孔部20の少なくとも一方の一部(図7では、第一孔部21の一部及び第三孔部23の一部)が、第三直線T3と第四直線T4とに挟まれた領域の内側に配置されている。そのため、この比較例の構成では、第一オフセットブリッジ部51は、軸方向Lに直交する断面で磁極中心線90上の第一重心G1に向かうようには形成されていない。
なお、ここでは、磁極中心線90上の重心(ここでは、第一重心G1又は第二重心G2)に向かうに従って第三直線T3と第四直線T4との間隔が狭くなるように第三直線T3と第四直線T4とを設定する場合を例として説明したが、第三直線T3と第四直線T4との間隔が一定となるように(すなわち、互いに平行となるように)第三直線T3と第四直線T4とを設定してもよい。すなわち、第一重心G1をある程度の広がりを有する領域とみなして、特定部位70の周方向第一側C1の端部と第一重心G1とを通る第三直線T3と、特定部位70の周方向第二側C2の端部と第一重心G1とを通る第四直線T4とを設定することもできる。
最後に、軸方向Lに直交する断面でのブリッジ部の延在方向の定義について説明する。ブリッジ部を形成する2つの孔部20の組み合わせが異なる点を除けば各ブリッジ部の延在方向は同様に定義することができるため、ここでは図3を参照して、軸方向Lに直交する断面での第一オフセットブリッジ部51の延在方向である第一延在方向D1について説明する。なお、以下では、第一オフセットブリッジ部51を形成する2つの孔部20を、単に、2つの孔部20という。
図3に示すように、2つの孔部20(ここでは、第一孔部21及び第三孔部23)のそれぞれの外縁における、第一オフセットブリッジ部51を形成する部分を、ブリッジ形成縁部20bとする。軸方向Lに直交する断面において磁極中心線90に直交する方向を磁極直交方向Bとして、例えば、2つの孔部20のそれぞれの外縁によって磁極直交方向Bの両側から挟まれる領域(2つの孔部20の間の領域であって、磁極直交方向Bに平行な線が2つの孔部20の双方の外縁に交差する領域)をブリッジ形成領域として、2つの孔部20のそれぞれの外縁における当該ブリッジ形成領域を区画する部分を、ブリッジ形成縁部20bとすることができる。軸方向Lに直交する断面でのブリッジ形成縁部20bの形状は、応力の集中の緩和の観点から、曲率が一定の形状であって曲率中心が孔部20の内部に位置する形状(円弧状)とし、或いは、曲率が連続的に変化する形状であって各部の曲率中心が孔部20の内部に位置する形状とすると好適である。本実施形態では、軸方向Lに直交する断面でのブリッジ形成縁部20bの形状は、後者の形状とされている。また、本実施形態では、ブリッジ形成縁部20bは、磁気抵抗部20aの外縁の一部により構成されている。
図3に示すように、軸方向Lに直交する断面での、2つの孔部20のうちの一方の孔部20のブリッジ形成縁部20bと他方の孔部20のブリッジ形成縁部20bとの2本の共通内接線をそれぞれ第一直線T1及び第二直線T2とする。ここで、共通内接線は、2つのブリッジ形成縁部20bに共通する接線であって、2つのブリッジ形成縁部20bが当該接線に対して互いに反対側に位置する接線である。本実施形態では、上記のように定義される第一直線T1及び第二直線T2に基づき、第一延在方向D1を、第一直線T1と第二直線T2とがなす角を二等分する線分であって2つの孔部20に交差しない線分に沿う方向としている。
なお、第一延在方向D1を上記とは別の方法で定義することもできる。例えば、軸方向Lに直交する断面における、磁極中心線90に平行な方向の複数の位置での上述したブリッジ形成領域の磁極直交方向Bの中心位置に基づき定まる直線(複数の中心位置を通る直線、又は複数の中心位置に基づき定まる近似曲線)を、第一延在方向D1とすることができる。この場合、上記複数の位置に、ブリッジ形成領域における磁極中心線90に平行な方向の両端部を含ませることや、ブリッジ形成領域における磁極中心線90に平行な方向の中央部を含ませることができる。また、軸方向Lに直交する断面において、2つのブリッジ形成縁部20bのそれぞれに接する互いに平行な2つの接線の間の距離が最も大きくなる方向(接線の延在方向)を、第一延在方向D1とすることもできる。
〔その他の実施形態〕
次に、回転電機用ロータのその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、第二延在方向D2が(第二オフセットブリッジ部52から)第二重心G2に向かう方向に沿う構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第二延在方向D2が第二重心G2に向かう方向に沿わない構成とすることもできる。この場合であっても、第二延在方向D2を、(第二オフセットブリッジ部52から)径方向Rの外側に向かうに従って磁極中心線90に近づくように、磁極中心線90に対して傾斜した方向とすると好適である。この場合、第二オフセットブリッジ部52から第二延在方向D2を延長した直線は、第二重心G2とは異なる位置で磁極中心線90に交差する。例えば、第二延在方向D2が(第二オフセットブリッジ部52から)第一重心G1に向かう方向に沿う構成とすることができる。
(2)上記の実施形態では、第一延在方向D1が(第一オフセットブリッジ部51から)第一重心G1に向かう方向に沿う構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一延在方向D1が、(第一オフセットブリッジ部51から)径方向Rの外側に向かうに従って磁極中心線90に近づくように磁極中心線90に対して傾斜した方向であって、第一重心G1に向かう方向には沿わない構成とすることもできる。この場合、第一オフセットブリッジ部51から第一延在方向D1を延長した直線は、第一重心G1とは異なる位置で磁極中心線90に交差する。例えば、第一延在方向D1が(第一オフセットブリッジ部51から)第二重心G2に向かう方向に沿う構成とすることができる。
(3)上記の実施形態では、ロータコア15が、第一囲み孔部群31に加えて、第二囲み孔部群32及び第三囲み孔部群33を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、ロータコア15が第一囲み孔部群31及び第二囲み孔部群32のみを備える構成、ロータコア15が第一囲み孔部群31及び第三囲み孔部群33のみを備える構成、或いは、ロータコア15が第一囲み孔部群31のみを備える構成とすることもできる。また、ロータコア15が、第一囲み孔部群31よりも磁極中心点91から遠い側において磁極中心点91を囲む第四囲み孔部群を、少なくとも第一囲み孔部群31に加えて備える構成とすることもできる。
(4)上記の実施形態では、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20に第一孔部21と第二孔部22とが1つずつ含まれると共に、第二囲み孔部群32を形成する複数の孔部20に第一孔部21と第二孔部22とが1つずつ含まれる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20に複数の第一孔部21と複数の第二孔部22とが含まれる構成や、第二囲み孔部群32を形成する複数の孔部20に複数の第一孔部21と複数の第二孔部22とが含まれる構成とすることもできる。この場合、周方向Cに隣接する2つの第一孔部21の間や、周方向Cに隣接する2つの第二孔部22の間に、第一オフセットブリッジ部51或いは第二オフセットブリッジ部52が形成される。
(5)上記の実施形態では、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20に第三孔部23が含まれると共に、第二囲み孔部群32を形成する複数の孔部20に第三孔部23が含まれる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一囲み孔部群31を形成する複数の孔部20に第三孔部23が含まれない構成(例えば、複数の第一孔部21及び複数の第二孔部22のみが含まれる構成)や、第二囲み孔部群32を形成する複数の孔部20に第三孔部23が含まれない構成(例えば、複数の第一孔部21及び複数の第二孔部22のみが含まれる構成)とすることもできる。
(6)上記の実施形態では、第一孔部21、第二孔部22、及び第三孔部23が全て、磁石挿入孔である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、第三孔部23に永久磁石60が配置されない構成とすることができる。例えば、第三孔部23の全体が空隙(空気層)とされる構成や、第三孔部23の全体に非磁性体の充填剤(例えば、樹脂等)が充填される構成とすることができる。
(7)上記の実施形態では、各磁極Pに設けられる複数の孔部20に、平面状の磁極面Fを有する永久磁石60がそれぞれ配置される第一孔部21及び第二孔部22が含まれる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一孔部21及び第二孔部22に、曲面状の磁極面を有する永久磁石が配置される構成とすることもできる。
(8)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した回転電機用ロータの概要について説明する。
ロータコア(15)と、前記ロータコア(15)に配置された永久磁石(60)と、を備えた回転電機用ロータ(2)であって、前記ロータコア(15)は、平面状の磁極面(F)を有する前記永久磁石(60)がそれぞれ配置される第一孔部(21)及び第二孔部(22)を含む複数の孔部(20)を、複数の磁極(P)のそれぞれに備え、前記第一孔部(21)と前記第二孔部(22)は、径方向(R)の外側に向かうに従って互いの周方向(C)の離間距離が長くなるように、前記磁極(P)の前記周方向(C)の中心を通って前記径方向(R)に延びる磁極中心線(90)に対して前記周方向(C)の両側に分かれて配置され、前記ロータコア(15)は、前記周方向(C)に隣接する2つの前記孔部(20)の間に形成されるブリッジ部(41)を複数備え、複数の前記ブリッジ部(41)の中に、前記磁極中心線(90)に対して前記周方向(C)にずれた位置にあるオフセットブリッジ部(51)が含まれ、軸方向(L)に直交する断面での前記オフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)が、前記径方向(R)の外側に向かうに従って前記磁極中心線(90)に近づくように、前記磁極中心線(90)に対して傾斜している。
この構成によれば、軸方向(L)に直交する断面でのオフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)が、径方向(R)の外側に向かうに従って磁極中心線(90)に近づくように、磁極中心線(90)に対して傾斜した方向とされるため、当該延在方向(D1)が磁極中心線(90)に平行な方向とされる場合に比べて、ロータ(2)の回転時におけるオフセットブリッジ部(51)での応力の集中を緩和することができる。この結果、遠心力に対するロータコア(15)の強度を適切に確保しつつ、オフセットブリッジ部(51)の幅の低減を図ることが可能となる。
補足説明すると、オフセットブリッジ部(51)は、ロータ(2)の回転時に、当該オフセットブリッジ(51)が設けられた磁極(P)におけるロータコア(15)の径方向外側部分(以下、本段落において「支持対象部分」という。)を、遠心力に抗して支持する。そして、単純化したモデルで考えると、遠心力は物体の重心に作用するため、ロータ(2)の回転時には、支持対象部分の重心側への引張荷重がオフセットブリッジ部(51)に対して作用する。ロータコア(15)における1つの磁極を構成する部分の軸方向(L)に直交する断面形状は、磁極中心線(90)を対称軸として対称或いは対称に近い形状とされるため、支持対象部分の重心は、一般に、オフセットブリッジ部(51)に対して径方向(R)の外側であって周方向(C)の磁極中心側に位置する。この点に関し、上記の構成によれば、軸方向(L)に直交する断面でのオフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)が、径方向(R)の外側に向かうに従って磁極中心線(90)に近づく方向とされるため、当該延在方向(D1)が磁極中心線(90)に平行な方向とされる場合に比べて、オフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)を上記引張荷重が作用する方向に近づけて、ロータ(2)の回転時にオフセットブリッジ部(51)に発生する曲げ応力を低減することが可能となる。そして、オフセットブリッジ部(51)に発生する曲げ応力が低減される分、ロータ(2)の回転時におけるオフセットブリッジ部(51)での応力の集中を緩和することができ、この結果、遠心力に対するロータコア(15)の強度を確保しつつ、オフセットブリッジ部(51)の幅を小さく抑えることが可能となる。
以上のように、上記の構成によれば、遠心力に対するロータコア(15)の強度を適切に確保しつつオフセットブリッジ部(51)の幅の低減を図ることが可能な回転電機用ロータ(2)を実現することが可能となる。
なお、上記の構成によれば、第一孔部(21)や第二孔部(22)に配置される永久磁石(60)として平面状の磁極面(F)を有する永久磁石(60)を用いることができるため、曲面状の磁極面を有する永久磁石を用いる場合に比べて、コストを低く抑えつつ必要な残留磁束密度を確保しやすいという利点もある。また、第一孔部(21)及び第二孔部(22)が、径方向(R)の外側に向かうに従って互いの周方向(C)の離間距離が長くなるように配置されるため、リラクタンストルクを利用することができるという利点もある。
ここで、複数の前記磁極(P)のそれぞれにおける複数の前記孔部(20)が、前記磁極中心線(90)と前記ロータコア(15)の外周面(15a)との交点である磁極中心点(91)を囲む囲み孔部群(31)を形成するように配置され、前記軸方向(L)に直交する断面での前記オフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)が、前記囲み孔部群(31)によって囲まれる対象部分(81)の重心(G1)に向かう方向に沿っていると好適である。
この構成によれば、オフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)を、ロータ(2)の回転時にオフセットブリッジ部(51)に作用する引張荷重の方向に合わせることができるため、ロータ(2)の回転時にオフセットブリッジ部(51)に発生する曲げ応力をより一層低減して、ロータ(2)の回転時におけるオフセットブリッジ部(51)での応力の集中をより一層緩和することができる。
ロータコア(15)と、前記ロータコア(15)に配置された永久磁石(60)と、を備えた回転電機用ロータ(2)であって、前記ロータコア(15)は、前記永久磁石(60)が配置される磁石挿入孔(21,22)を含む複数の孔部(20)を、複数の磁極(P)のそれぞれに備え、複数の前記磁極(P)のそれぞれにおける複数の前記孔部(20)が、前記磁極(P)の周方向(C)の中心を通って径方向(R)に延びる磁極中心線(90)と前記ロータコア(15)の外周面(15a)との交点である磁極中心点(91)を囲む囲み孔部群(31)を形成するように配置され、前記ロータコア(15)は、前記周方向(C)に隣接する2つの前記孔部(20)の間に形成されるブリッジ部(41)を複数備え、複数の前記ブリッジ部(41)の中に、前記磁極中心線(90)に対して前記周方向(C)にずれた位置にあるオフセットブリッジ部(51)が含まれ、軸方向(L)に直交する断面での前記オフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)が、前記囲み孔部群(31)によって囲まれる対象部分(81)の重心(G1)に向かう方向に沿っている。
この構成によれば、軸方向(L)に直交する断面でのオフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)が、囲み孔部群(31)によって囲まれる対象部分(81)の重心(G1)に向かう方向に沿うため、当該延在方向(D1)が磁極中心線(90)に平行な方向とされる場合に比べて、ロータ(2)の回転時におけるオフセットブリッジ部(51)での応力の集中を緩和することができる。この結果、遠心力に対するロータコア(15)の強度を適切に確保しつつ、オフセットブリッジ部(51)の幅の低減を図ることが可能となる。
補足説明すると、オフセットブリッジ部(51)は、ロータ(2)の回転時に、囲み孔部群(31)によって囲まれる対象部分(81)を、遠心力に抗して支持する。そして、単純化したモデルで考えると、遠心力は物体の重心に作用するため、ロータ(2)の回転時には、対象部分(81)の重心(G1)側への引張荷重がオフセットブリッジ部(51)に対して作用する。この点に関し、上記の構成によれば、軸方向(L)に直交する断面でのオフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)が、対象部分(81)の重心(G1)に向かう方向に沿うため、オフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)を上記引張荷重が作用する方向に合わせて、ロータ(2)の回転時にオフセットブリッジ部(51)に発生する曲げ応力を低減することが可能となる。そして、オフセットブリッジ部(51)に発生する曲げ応力が低減される分、ロータ(2)の回転時におけるオフセットブリッジ部(51)での応力の集中を緩和することができ、この結果、遠心力に対するロータコア(15)の強度を確保しつつ、オフセットブリッジ部(51)の幅を小さく抑えることが可能となる。
以上のように、上記の構成によれば、遠心力に対するロータコア(15)の強度を適切に確保しつつオフセットブリッジ部(51)の幅の低減を図ることが可能な回転電機用ロータ(2)を実現することが可能となる。
また、上記の構成によれば、複数の孔部(20)が磁極中心点(91)を囲む囲み孔部群(31)を形成するように配置されるため、リラクタンストルクを利用することができるという利点もある。
上記のように、前記軸方向(L)に直交する断面での前記オフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)が、前記対象部分(81)の重心(G1)に向かう方向に沿っている構成において、前記ロータコア(15)は、前記囲み孔部群(31)よりも前記磁極中心点(91)に近い側において前記磁極中心点(91)を囲む第二囲み孔部群(32)を形成する複数の前記孔部(20)を、複数の前記磁極(P)のそれぞれに備えると共に、前記第二囲み孔部群(32)を形成する複数の前記孔部(20)の間に形成される第二ブリッジ部(42)を複数備え、複数の前記第二ブリッジ部(42)の中に、前記磁極中心線(90)に対して前記周方向(C)にずれた位置にある第二オフセットブリッジ部(52)が含まれ、前記軸方向(L)に直交する断面での前記第二オフセットブリッジ部(52)の延在方向(D2)が、前記第二囲み孔部群(32)によって囲まれる第二対象部分(82)の重心(G2)に向かう方向に沿っていると好適である。
この構成によれば、軸方向(L)に直交する断面での第二オフセットブリッジ部(52)の延在方向(D2)が、第二囲み孔部群(32)によって囲まれる第二対象部分(82)の重心(G2)に向かう方向に沿うため、当該延在方向(D2)が磁極中心線(90)に平行な方向とされる場合に比べて、ロータ(2)の回転時における第二オフセットブリッジ部(52)での応力の集中を緩和することができる。この結果、遠心力に対するロータコア(15)の強度を適切に確保しつつ、第一オフセットブリッジ部(51)の幅に加えて第二オフセットブリッジ部(52)の幅の低減を図ることが可能となる。
補足説明すると、第二オフセットブリッジ部(52)は、ロータ(2)の回転時に、第二囲み孔部群(32)によって囲まれる第二対象部分(82)を、遠心力に抗して支持する。そして、単純化したモデルで考えると、遠心力は物体の重心に作用するため、ロータ(2)の回転時には、第二対象部分(82)の重心(G2)側への引張荷重が第二オフセットブリッジ部(52)に対して作用する。この点に関し、上記の構成によれば、軸方向(L)に直交する断面での第二オフセットブリッジ部(52)の延在方向(D2)が、第二対象部分(82)の重心(G2)に向かう方向に沿うため、第二オフセットブリッジ部(52)の延在方向(D2)を上記引張荷重が作用する方向に合わせて、ロータ(2)の回転時に第二オフセットブリッジ部(52)に発生する曲げ応力を低減することが可能となる。そして、第二オフセットブリッジ部(52)に発生する曲げ応力が低減される分、ロータ(2)の回転時における第二オフセットブリッジ部(52)での応力の集中を緩和することができ、この結果、遠心力に対するロータコア(15)の強度を確保しつつ、第二オフセットブリッジ部(52)の幅を小さく抑えることが可能となる。
上記の各構成の回転電機用ロータ(2)において、前記2つの孔部(20)のそれぞれの外縁における、前記オフセットブリッジ部(51)を形成する部分をブリッジ形成縁部(20b)として、前記軸方向(L)に直交する断面での、前記2つの孔部(20)の一方の前記ブリッジ形成縁部(20b)と他方の前記ブリッジ形成縁部(20b)との2本の共通内接線をそれぞれ第一直線(T1)及び第二直線(T2)として、前記軸方向(L)に直交する断面での前記オフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)は、前記第一直線(T1)と前記第二直線(T2)とがなす角を二等分する線分であって前記2つの孔部(20)に交差しない線分に沿う方向であると好適である。
この構成によれば、オフセットブリッジ部(51)の延在方向(D1)を適切に設定することができる。
ロータコア(15)と、前記ロータコア(15)に配置された永久磁石(60)と、を備えた回転電機用ロータ(2)であって、前記ロータコア(15)は、平面状の磁極面(F)を有する前記永久磁石(60)がそれぞれ配置される第一孔部(21)及び第二孔部(22)を含む複数の孔部(20)を、複数の磁極(P)のそれぞれに備え、前記第一孔部(21)と前記第二孔部(22)は、径方向(R)の外側に向かうに従って互いの周方向(C)の離間距離が長くなるように、前記磁極(P)の前記周方向(C)の中心を通って前記径方向(R)に延びる磁極中心線(90)に対して前記周方向(C)の両側に分かれて配置され、前記ロータコア(15)は、前記周方向(C)に隣接する2つの前記孔部(20)の間に形成されるブリッジ部(41)を複数備え、複数の前記ブリッジ部(41)の中に、前記磁極中心線(90)に対して前記周方向(C)にずれた位置にあるオフセットブリッジ部(51)が含まれ、軸方向(L)に直交する断面で、前記オフセットブリッジ部(51)が、前記磁極中心線(90)上の、当該オフセットブリッジ部(51)が形成された前記磁極(P)に対応する重心(G1)に向かうように形成されている。
この構成によれば、軸方向(L)に直交する断面で、オフセットブリッジ部(51)が、磁極中心線(90)上の、当該オフセットブリッジ部(51)が形成された磁極(P)に対応する重心(G1)に向かうように形成されるため、オフセットブリッジ部(51)が当該重心(G1)に向かうように形成されない場合に比べて、ロータ(2)の回転時におけるオフセットブリッジ部(51)での応力の集中を緩和することができる。この結果、遠心力に対するロータコア(15)の強度を適切に確保しつつ、オフセットブリッジ部(51)の幅の低減を図ることが可能となる。
補足説明すると、オフセットブリッジ部(51)は、ロータ(2)の回転時に、当該オフセットブリッジ(51)が設けられた磁極(P)におけるロータコア(15)の径方向外側部分を、遠心力に抗して支持する。そして、単純化したモデルで考えると、遠心力は物体の重心に作用するため、ロータ(2)の回転時には、磁極中心線(90)上の各磁極(P)に対応する重心(G1)側への引張荷重がオフセットブリッジ部(51)に対して作用する。この点に関し、上記の構成によれば、軸方向(L)に直交する断面で、オフセットブリッジ部(51)が、磁極中心線(90)上の各磁極(P)に対応する重心(G1)に向かうように形成されるため、オフセットブリッジ部(51)の向きを上記引張荷重が作用する方向に合わせて、ロータ(2)の回転時にオフセットブリッジ部(51)に発生する曲げ応力を低減することが可能となる。そして、オフセットブリッジ部(51)に発生する曲げ応力が低減される分、ロータ(2)の回転時におけるオフセットブリッジ部(51)での応力の集中を緩和することができ、この結果、遠心力に対するロータコア(15)の強度を確保しつつ、オフセットブリッジ部(51)の幅を小さく抑えることが可能となる。
以上のように、上記の構成によれば、遠心力に対するロータコア(15)の強度を適切に確保しつつオフセットブリッジ部(51)の幅の低減を図ることが可能な回転電機用ロータ(2)を実現することが可能となる。
なお、上記の構成によれば、第一孔部(21)や第二孔部(22)に配置される永久磁石(60)として平面状の磁極面(F)を有する永久磁石(60)を用いることができるため、曲面状の磁極面を有する永久磁石を用いる場合に比べて、コストを低く抑えつつ必要な残留磁束密度を確保しやすいという利点もある。また、第一孔部(21)及び第二孔部(22)が、径方向(R)の外側に向かうに従って互いの周方向(C)の離間距離が長くなるように配置されるため、リラクタンストルクを利用することができるという利点もある。
ここで、前記軸方向(L)に直交する断面で、前記2つの孔部(20)の間隔が最も狭い特定部位(70)に、前記オフセットブリッジ部(51)が形成されていると好適である。
この構成によれば、上述したようにロータ(2)の回転時における応力の集中を緩和することが可能なオフセットブリッジ部(51)を、2つの孔部(20)の間隔が狭いために強度が低くなりやすい特定部位(70)に形成することができる。よって、ロータ(2)の回転時における特定部位(70)での応力の集中を緩和することができ、この結果、特定部位(70)に必要な強度を確保しやすくなる。
上記のように前記特定部位(70)に前記オフセットブリッジ部(51)が形成される構成において、前記軸方向(L)に直交する断面で、前記特定部位(70)の前記周方向(C)の一方側(C1)の端部と前記重心(G1)とを通る直線を第三直線(T3)とし、前記特定部位(70)の前記周方向(C)の他方側(C2)の端部と前記重心(G1)とを通る直線を第四直線(T4)として、前記軸方向(L)に直交する断面で、前記第三直線(T3)と前記第四直線(T4)とに挟まれた領域に前記オフセットブリッジ部(51)が形成されると共に、前記オフセットブリッジ部(51)を前記周方向(C)の両側から挟む前記2つの孔部(20)の全体が、前記第三直線(T3)と前記第四直線(T4)とに挟まれた領域の外側に配置されていると好適である。
この構成によれば、軸方向(L)に直交する断面で、オフセットブリッジ部(51)を、特定部位(70)から重心(G1)に向かうように形成することができる。よって、ロータ(2)の回転時における特定部位(70)での応力の集中をより一層緩和することができる。
本開示に係る回転電機用ロータは、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができれば良い。
2:ロータ(回転電機用ロータ)
15:ロータコア
15a:外周面
20:孔部
20b:ブリッジ形成縁部
21:第一孔部(磁石挿入孔)
22:第二孔部(磁石挿入孔)
23:第三孔部(磁石挿入孔)
31:第一囲み孔部群(囲み孔部群)
32:第二囲み孔部群
41:第一ブリッジ部(ブリッジ部)
42:第二ブリッジ部
51:第一オフセットブリッジ部(オフセットブリッジ部)
52:第二オフセットブリッジ部
60:永久磁石
70:特定部位
81:第一対象部分(対象部分)
82:第二対象部分
90:磁極中心線
91:磁極中心点
C:周方向
D1:第一延在方向(延在方向)
D2:第二延在方向(延在方向)
F:磁極面
G1:第一重心(対象部分の重心、磁極に対応する重心)
G2:第二重心(第二対象部分の重心)
L:軸方向
P:磁極
R:径方向
T1:第一直線
T2:第二直線
T3:第三直線
T4:第四直線

Claims (8)

  1. ロータコアと、前記ロータコアに配置された永久磁石と、を備えた回転電機用ロータであって、
    前記ロータコアは、平面状の磁極面を有する前記永久磁石がそれぞれ配置される第一孔部及び第二孔部を含む複数の孔部を、複数の磁極のそれぞれに備え、
    前記第一孔部と前記第二孔部は、径方向の外側に向かうに従って互いの周方向の離間距離が長くなるように、前記磁極の前記周方向の中心を通って前記径方向に延びる磁極中心線に対して前記周方向の両側に分かれて配置され、
    前記ロータコアは、前記周方向に隣接する2つの前記孔部の間に形成されるブリッジ部を複数備え、
    複数の前記ブリッジ部の中に、前記磁極中心線に対して前記周方向にずれた位置にあるオフセットブリッジ部が含まれ、
    軸方向に直交する断面での前記オフセットブリッジ部の延在方向が、前記径方向の外側に向かうに従って前記磁極中心線に近づくように、前記磁極中心線に対して傾斜しており、
    複数の前記磁極のそれぞれにおける複数の前記孔部が、前記磁極中心線と前記ロータコアの外周面との交点である磁極中心点を囲む囲み孔部群を形成するように配置され、
    前記軸方向に直交する断面での前記オフセットブリッジ部の延在方向が、前記囲み孔部群によって囲まれる対象部分の重心に向かう方向に沿っている回転電機用ロータ。
  2. ロータコアと、前記ロータコアに配置された永久磁石と、を備えた回転電機用ロータであって、
    前記ロータコアは、前記永久磁石が配置される磁石挿入孔を含む複数の孔部を、複数の磁極のそれぞれに備え、
    複数の前記磁極のそれぞれにおける複数の前記孔部が、前記磁極の周方向の中心を通って径方向に延びる磁極中心線と前記ロータコアの外周面との交点である磁極中心点を囲む囲み孔部群を形成するように配置され、
    前記ロータコアは、前記周方向に隣接する2つの前記孔部の間に形成されるブリッジ部を複数備え、
    複数の前記ブリッジ部の中に、前記磁極中心線に対して前記周方向にずれた位置にあるオフセットブリッジ部が含まれ、
    軸方向に直交する断面での前記オフセットブリッジ部の延在方向が、前記囲み孔部群によって囲まれる対象部分の重心に向かう方向に沿っている回転電機用ロータ。
  3. 前記ロータコアは、前記囲み孔部群よりも前記磁極中心点に近い側において前記磁極中心点を囲む第二囲み孔部群を形成する複数の前記孔部を、複数の前記磁極のそれぞれに備えると共に、前記第二囲み孔部群を形成する複数の前記孔部の間に形成される第二ブリッジ部を複数備え、
    複数の前記第二ブリッジ部の中に、前記磁極中心線に対して前記周方向にずれた位置にある第二オフセットブリッジ部が含まれ、
    前記軸方向に直交する断面での前記第二オフセットブリッジ部の延在方向が、前記第二囲み孔部群によって囲まれる第二対象部分の重心に向かう方向に沿っている請求項又はに記載の回転電機用ロータ。
  4. 前記2つの孔部のそれぞれの外縁における、前記オフセットブリッジ部を形成する部分をブリッジ形成縁部として、
    前記軸方向に直交する断面での、前記2つの孔部の一方の前記ブリッジ形成縁部と他方の前記ブリッジ形成縁部との2本の共通内接線をそれぞれ第一直線及び第二直線として、
    前記軸方向に直交する断面での前記オフセットブリッジ部の延在方向は、前記第一直線と前記第二直線とがなす角を二等分する線分であって前記2つの孔部に交差しない線分に沿う方向である請求項1からのいずれか一項に記載の回転電機用ロータ。
  5. ロータコアと、前記ロータコアに配置された永久磁石と、を備えた回転電機用ロータであって、
    前記ロータコアは、平面状の磁極面を有する前記永久磁石がそれぞれ配置される第一孔部及び第二孔部を含む複数の孔部を、複数の磁極のそれぞれに備え、
    前記第一孔部と前記第二孔部は、径方向の外側に向かうに従って互いの周方向の離間距離が長くなるように、前記磁極の前記周方向の中心を通って前記径方向に延びる磁極中心線に対して前記周方向の両側に分かれて配置され、
    前記ロータコアは、前記周方向に隣接する2つの前記孔部の間に形成されるブリッジ部を複数備え、
    複数の前記ブリッジ部の中に、前記磁極中心線に対して前記周方向にずれた位置にあるオフセットブリッジ部が含まれ、
    軸方向に直交する断面での前記オフセットブリッジ部の延在方向が、前記径方向の外側に向かうに従って前記磁極中心線に近づくように、前記磁極中心線に対して傾斜しており、
    前記2つの孔部のそれぞれの外縁における、前記オフセットブリッジ部を形成する部分をブリッジ形成縁部として、
    前記軸方向に直交する断面での、前記2つの孔部の一方の前記ブリッジ形成縁部と他方の前記ブリッジ形成縁部との2本の共通内接線をそれぞれ第一直線及び第二直線として、
    前記軸方向に直交する断面での前記オフセットブリッジ部の延在方向は、前記第一直線と前記第二直線とがなす角を二等分する線分であって前記2つの孔部に交差しない線分に沿う方向である回転電機用ロータ。
  6. ロータコアと、前記ロータコアに配置された永久磁石と、を備えた回転電機用ロータであって、
    前記ロータコアは、平面状の磁極面を有する前記永久磁石がそれぞれ配置される第一孔部及び第二孔部を含む複数の孔部を、複数の磁極のそれぞれに備え、
    前記第一孔部と前記第二孔部は、径方向の外側に向かうに従って互いの周方向の離間距離が長くなるように、前記磁極の前記周方向の中心を通って前記径方向に延びる磁極中心線に対して前記周方向の両側に分かれて配置され、
    前記ロータコアは、前記周方向に隣接する2つの前記孔部の間に形成されるブリッジ部を複数備え、
    複数の前記ブリッジ部の中に、前記磁極中心線に対して前記周方向にずれた位置にあるオフセットブリッジ部が含まれ、
    軸方向に直交する断面で、前記オフセットブリッジ部が、前記磁極中心線上の、当該オフセットブリッジ部が形成された前記磁極に対応する重心に向かうように形成されている回転電機用ロータ。
  7. 前記軸方向に直交する断面で、前記2つの孔部の間隔が最も狭い特定部位に、前記オフセットブリッジ部が形成されている請求項6に記載の回転電機用ロータ。
  8. 前記軸方向に直交する断面で、前記特定部位の前記周方向の一方側の端部と前記重心とを通る直線を第三直線とし、前記特定部位の前記周方向の他方側の端部と前記重心とを通る直線を第四直線として、
    前記軸方向に直交する断面で、前記第三直線と前記第四直線とに挟まれた領域に前記オフセットブリッジ部が形成されると共に、前記オフセットブリッジ部を前記周方向の両側から挟む前記2つの孔部の全体が、前記第三直線と前記第四直線とに挟まれた領域の外側に配置されている請求項7に記載の回転電機用ロータ。
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