JP2005094940A - 電磁鋼板ロータの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 モータのロータ電磁鋼板の製造方法において、磁石に働く遠心力により高い応力が働くところを加工硬化によって強化し、かつ、肉厚が減った部分を接着剤で埋め、加工強化と抜熱性を高めることでモータのロータを構成する。
【選択図】 図4
Description
また、ロータコアに機械的強度の高い電磁鋼板を使うことも考えられるが、強度の高い電磁鋼板の鉄損は大きいため、ロータの冷却、ロータ軸の冷却が必要になる。
(1) 磁石を内蔵するロータを有するモータ用の電磁鋼板ロータの製造方法において、磁石を抱えるブリッジ部の一部に塑性加工により板厚減少部を形成し、該板厚減少部を接着剤で埋めつつ、一体化することを特徴とする電磁鋼板ロータの製造方法。
(2) 前記板厚減少部を磁束流れの少ない部分に回転軸に至るまで設けることを特徴とする(1)記載の電磁鋼板ロータの製造方法。
(3) 板厚減少部形成手段がプレスによる塑性加工であることを特徴とする(1),(2)記載の電磁鋼板ロータの製造方法。
(4) 板厚減少部形成手段としてプレスによる塑性加工、更にレーザーピーニングを施すことを特徴とする(1),(2)記載の電磁鋼板ロータの製造方法。
(5) 前記レーザーピーニングを油中で施すことを特徴とする(4)記載の電磁鋼板ロータの製造方法。
(6) (1)乃至(5)のいずれかに記載の方法で製造した電磁鋼板ロータを用いたことを特徴とするモータ。
(7) (6)に記載のモータを搭載したことを特徴とする車両。
発明者等は本発明の技術を構築するために、以下に示す基礎的な解析を行ってきた。図1における形状のロータが回転状態で、磁石に加わる遠心力による応力分布をFEM弾性解析にて求めた。その結果、アウターブリッジ部の磁石側とセンターブリッジ部の付け根部に応力集中部があることがわかった。
塑性変形は回転数が塑性変形開始回転数より増すにつれて進行する。寸法変化が外径において明らかに認められる状態は、塑性変形が進行し、変形がブリッジ部を貫通してからである。これはピット発生領域の観察により確認することができた。
変位−荷重曲線は応力−歪曲線と似た関係になり、直線的に立ち上がるが、やがて直線から外れてくる。応力集中部において降伏が起こり、塑性変形が始まるからである。さらに変位が増すと加工硬化しながら塑性変形する。
図3において、変位−荷重曲線の接線から変位量が10μm離れたところでの力は210Nとなっている。以下においては10μm変位での力を降伏力(あるいは強度)と定義して用いる。この電磁鋼板ロータのブリッジ部強度は210Nである。
なお、上記した静的引張のFEM弾性解析も実施している。その応力分布は回転状態における応力分布と類似の応力分布となっている。特に、応力集中部の位置は同じになっている。
電磁鋼板には20−30ppm程度のC、Nが含有されており、加工硬化させた状態でさらに200℃以上、350℃以下で1時間保持するとC、Nが転位に固着することにより強度が向上する。これにより引張強度はさらに約5%向上した。
以下、実施例に基づき本発明を説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
さらに、プレス加工部を強化するため、この板厚減少部分に接着剤を塗布・充填した。この接着剤は電磁鋼板の接着コーティングに用いられるもので、エポキシ系有機樹脂を主成分とする物などがある。さらに強度を増すため、磁束の流れが少ないロータd軸上の磁石穴間であるセンターブリッジ部から回転軸へ向かう方向に板厚減少部を形成し、当該部分に接着材を塗布・充填した。表1に本発明方法、従来法及び比較法におけるブリッジ強度とロータ温度をそれぞれ示す。本発明によりロータシートにおけるブリッジ部強度は約288Nになり、比較法に比べ約10%の増加になった。尚、接着時の強度は4層で測定した値を枚数(4枚)で割り、1枚あたりの強度として換算した。
ロータの冷却・抜熱を考えると軸方向に熱を逃がす方法しかない。前述の接着部は他の部分と比較し、積層方向の熱伝導率が高い。これらの接着部を軸から放射状に配置する構造にし、抜熱性を高めた。その結果、温度上昇は従来のロータと比較し30℃(160℃→130℃)低減した。
ロータの冷却・抜熱を考えると軸方向に熱を逃がす方法しかない。前述の接着部は他の部分と比較し、積層方向の熱伝導率が高い。これらの接着部を軸から放射状に配置する構造にし、抜熱性を高めた。その結果、温度上昇は従来のロータと比較し25℃(155℃→120℃)低減した。
さらに、プレス加工部を強化するためこの板厚減少部分に接着剤を塗布・充填した。この接着剤は電磁鋼板の接着コーティングに用いられるもので、エポキシ系有機樹脂を主成分とする物などがある。さらに強度を増すため、磁束の流れが少ないd軸上の磁石穴間であるセンターブリッジ部から回転軸へ向かう方向に板厚減少部分を形成し、当該部分に段差がついている部分に接着材を塗布した。表3に本発明方法、従来法及び比較法1、2におけるブリッジ強度とロータ温度をそれぞれ示す。本発明によりロータシートにおけるブリッジ部強度は約319Nとなり、比較法2より10%強度が高くなった。
図5は本実施形態の埋込磁石同期モータ14の概略構成を示している。ロータ15はロータ鉄心16と、ロータ鉄心に設けられた挿入口17に挿入される永久磁石18を有する。また、図示していないが、ロータはその中心に取り付けられた軸を有する。
ロータ鉄心は、例として上記図4に示される電磁鋼板ロータシートを複数枚にわたって積層して構成されている。このとき、ロータシートはそれぞれの挿入口が整列するように積層される。
複数枚のロータシートは、たとえば所定の焼きばめ温度にて軸に焼きばめされる。また、磁石18は挿入口内に接着剤で接着される。また、接着の際には接着剤のキュアリング温度にて接着剤のキュアリングがなされる。
そして、図5に示されるように、本実施形態の埋込磁石同期モータはこのような本発明のロータと、このロータの外周側に配置されるステータを有する。なお、ステータの構造は従来のものと同様であるので、詳しい説明を省略する。
具体的には15000rpm(回転/分)、50kWでの効率を比較したところ、本実施形態の埋込磁石同期モータの方が比較例と比べて効率が上回っていた。このような結果の主な要因は、トルクが増大しているためと考えられる。したがって、各ロータシートに段差形状を持たせることに起因するロータ鉄心の鉄損の増加はわずかであり、問題とならないことがわかった。
また、本発明のロータを作製する過程で加えられる温度および埋込磁石同期モータの動作温度では、ロータ強度の低下は現れなかった。このことは、これらの温度で板厚減少部を形成する際に導入された加工硬化は劣化しないことを示している。
図6は本実施形態にかかわるEVを模式的に示している。図6に示されるEV21は、上記実施例4で説明した埋込磁石同期モータ20によりトランスミッション22およびデファレンシャルギヤ23を介してトルクを分配してタイヤ24を駆動している。
本実施形態の車両によれば、高速回転性能の高い埋込磁石型モータを駆動力源として用いているので、駆動部分の機械強度に優れ、かつ高速回転領域を含む広範囲にわたっての出力運転を容易に達成する車両を提供できる。
Claims (7)
- 磁石を内蔵するロータを有するモータ用の電磁鋼板ロータの製造方法において、磁石を抱えるブリッジ部の一部に塑性加工により板厚減少部を形成し、該板厚減少部を接着剤で埋めつつ、一体化することを特徴とする電磁鋼板ロータの製造方法。
- 前記板厚減少部を磁束流れの少ない部分に回転軸に至るまで設けることを特徴とする請求項1記載の電磁鋼板ロータの製造方法。
- 板厚減少部形成手段がプレスによる塑性加工であることを特徴とする請求項1または2記載の電磁鋼板ロータの製造方法。
- 板厚減少部形成手段としてプレスによる塑性加工、更にレーザーピーニングを施すことを特徴とする請求項1または2記載の電磁鋼板ロータの製造方法。
- 前記レーザーピーニングを油中で施すことを特徴とする請求項4項記載の電磁鋼板ロータの製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の方法で製造した電磁鋼板ロータを用いたことを特徴とするモータ。
- 請求項6に記載のモータを搭載したことを特徴とする車両。
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