JP6811361B1 - クロロシラン類の製造方法 - Google Patents

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Abstract

金属シリコンの塩素化反応によりクロロシラン類を製造する方法を安定して実施する方法を提供する。金属シリコンの塩素化反応によりクロロシラン類を製造するに際し、上記金属シリコンとして、ナトリウムの含量が元素換算で1ppm以上90ppm以下、アルミニウムの含量が元素換算で1000ppm以上、4000ppm以下の金属シリコンを使用する。上記金属シリコンの平均粒径は、150〜400μm程度で有ることが好ましい。【選択図】なし

Description

本発明は、クロロシラン類の新規な製造方法に関する。詳しくは、金属シリコンの塩素化反応によるクロロシラン類の製造を安定して実施することができる方法を提供するものである。
シーメンス法を代表とする高純度ポリシリコン製造に供されるクロロシラン類は、金属シリコンの塩素化反応により得られるクロロシラン類を精製して製造される。例えば、反応器内の流動床に金属シリコン粉と塩化水素とを供給し、金属シリコンの塩素化反応によりクロロシラン類を製造する方法が一般的である。また、流動床に金属シリコン粉とテトラクロロシラン及び必要に応じ水素を供給し、金属シリコンの塩素化反応によりクロロシラン類を製造する方法も知られている。
この反応は、下記式のように表される。反応温度300〜360℃では下記(1)式、(2)式の反応が起こり、500〜550℃では下記(3)式の反応が起こることが知られている。
Figure 0006811361
原料となる金属シリコンの製造は、珪石を代表とするシリコン原料、及び還元材として木炭、コークス、石炭、ウッドチップなどを使用し、これらの混合物をアーク炉内に原料層として充填して、2300〜2800Kの高温で加熱し、珪石を還元することによって行われる(非特許文献1参照)。
また、上記方法により得られる金属シリコンは大きな塊状物として得られるが、金属シリコンの前記塩素化反応は一般に流動床で行われるため、上記金属シリコン塊は平均粒子径が400μm以下の大きさの粒度に粉砕して金属シリコン粉の形態で前記反応に供される。かかる金属シリコン粉としては、一般に冶金級と呼ばれる比較的低純度のシリコン粉が使用されている(特許文献1)。その純度は通常は約99%程度であり、本業界では「2N(two-nine)」あるいは粗金属シリコンとも呼ばれている。
ところが、上記粉砕後の金属シリコンを流動床方式反応装置において流動化して塩素化反応を行う際、金属シリコンが凝集したり、あるいは生成するクロロシラン類に二量体(SiHCl、SiCl)が含まれることがあった。かかる二量体は本業界では「ポリマー」とも呼ばれている。金属シリコンの凝集により生成する塊状物は、粒径が約10cm程度にまでなることがあり、流動床の流動性を著しく阻害し、また収率低下の原因となる。また、二量体の生成は、クロロシラン類の精製を必要とし、収率低下の原因となる。
本発明者らは、上記の現象の要因について鋭意検討したところ、以下のような知見を得た。
粗金属シリコンには、不純物としてアルミニウムおよびナトリウムも含まれることがある。金属シリコンの塩素化反応時には、アルミニウムとナトリウムも塩素化され、下記反応により低融点のNaAlCl(以下「複塩」と呼ぶことがある)を生成すると考えられる。
Figure 0006811361
複塩の融点は約185℃であり、上記したクロロシラン生成の反応温度では液状である。このため、流動床中の金属シリコン粒子を融着し、金属シリコン塊を生成すると考えられる。また、液状の複塩は、シリコン粒子とともに反応装置の内壁に付着する。この結果、流動床の流動性が悪化する。流動不良の発生は、エロージョンを誘発する。さらに付着物により反応装置の除熱が困難となることによりヒートスポットが発生する。この結果、クロロシランの二量体の生成量増加や、反応の暴走が起こるなどの現象が発生し、場合によっては塩素化反応を停止せざるを得なくなるなどの問題が発生する。
金属シリコンの高純度化は、種々の目的で行われている(特許文献2、3)。上記クロロシラン類の製造においても、原料である粗金属シリコンを高純度化し、シリコン塊や二量体の生成を低減することが考えられる。しかし、クロロシラン製造原料である金属シリコンの高純度化にはコストを要する。
特開2014−162688号公報 特開2008−81394号公報 特表2012−515129号公報
工業加熱 第46巻第3号(2009)1〜11頁、「小型アーク炉の現状と課題」
従って、本発明の目的は、金属シリコンと塩化水素との反応により、クロロシラン類を製造するに際し、一般に冶金級と呼ばれる低純度シリコンを原料とする際に、流動床方式反応装置内において金属シリコンの凝集や反応壁への付着を防止し、安定してクロロシラン類を製造し得る方法を提供することにある。
本発明者らは、前記クロロシラン類の製造時におけるシリコン粉の凝集や付着などの現象を誘発する原因について鋭意検討を重ねた。原料である粗金属シリコン中には比較的多量のアルミニウム成分が含まれていることは知られていた。これは原料である珪石に由来すると考えられる。しかし、アルミニウムが前記問題を引き起こすことは報告された例はない。ところが、上記粗金属シリコンの製造過程において、ナトリウムが多量に混入した場合に前記現象が起こることが本発明者らによって確認された。この現象を鋭意探索したところ、ナトリウムの混入による低融点の複塩の生成、およびこれによる金属シリコン粉末の融着により、シリコン塊の生成、反応装置内壁へのシリコンの付着が起こると推測した。
そこで、複塩生成の原因となるナトリウムの混入源を探索したところ以下の知見を得た。前記粗金属シリコンの製造工程において、珪石を還元し、得られたシリコン溶融物を高温状態のまま、モールド(型)に流し込む。この際、融液とモールドとの境界面に離型剤を使用するが、その離型剤として水ガラス系の物質を使用した場合に、水ガラス中のナトリウムが融液に混入し、得られる粗金属シリコンのナトリウム濃度が上昇する。また、使用した溶融炉を次に使用するまでの間の保温を目的として、炭酸カルシウムを溶融炉内に投入する場合がある。純度の低い炭酸カルシウムを使用すると、炭酸カルシウムに含まれる不純物のナトリウムが分離されないまま溶融炉に残留し、次反応で製造する粗金属シリコンにナトリウムが混入する虞がある。更には、前記粗金属シリコンの製造方法において、溶融炉を構成する耐火煉瓦用の接着剤として、ケイ酸ソーダを使用する場合が多く、上記炉を起動直後に得られる金属シリコンにおいて、ナトリウム濃度が上昇する。
そして、上記粗金属シリコンに含まれるナトリウム成分が特定量を超えた場合に、元来粗金属シリコンに含まれるアルミニウム成分と流動床内で反応して低融点の複塩を形成し、前記粗金属シリコン粉の凝集や流動床方式反応装置内壁への金属シリコンの付着を引き起こすという知見を得た。上記知見に基づき、粗金属シリコンのナトリウムの含量を特定値以下となるように管理することにより、前記問題を全て解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、金属シリコンの塩素化反応によりクロロシラン類を製造するに際し、上記金属シリコンとして、ナトリウムの含量が元素換算で1ppm以上、90ppm以下、アルミニウムの含量が元素換算で1000ppm以上、4000ppm以下の金属シリコンを使用することを特徴とするクロロシラン類の製造方法が提供される。
前記金属シリコンは、流動床の形成を容易にする観点から、平均粒径が150〜400μmのものが好適である。
本発明の方法によれば、ナトリウムの含量が特定値以下に低減された粗金属シリコンを使用することにより、金属シリコンの塩素化反応において、粗金属シリコンに含まれるアルミニウムとナトリウムとの反応により低融点の複塩を形成することを抑制し、前記シリコン粉の凝集や流動床方式反応装置内壁への金属シリコンの付着を効果的に防止することができる。この結果、流動床におけるシリコン塊の生成が抑制され、また二量体(ポリマー)の生成が低減され、安定してクロロシラン類を製造することが可能となる。
本発明において、粗金属シリコンの塩素化反応によりクロロシラン類を製造する方法は、流動床方式反応装置を使用した公知の方法が特に制限なく採用される。
例えば、前記粗金属シリコン粉と、塩化水素およびテトラクロロシランなどの塩素源ガスとを流動床方式反応装置の流動床に供給して、金属シリコンの塩素化反応を行うことによりクロロシラン類を製造する方法が挙げられる。なお、本発明において、クロロシラン類は、ジクロロシラン、トリクロロシラン、テトラクロロシランなどのモノシランを含む。
上記塩化水素としては、工業的に入手し得る種々の塩化水素を使用することができる。また、金属シリコンおよび塩化水素の供給量は、塩素化が可能な量比であり、且つ、流動床が形成可能な流量となるような速度にて金属シリコンおよび塩化水素を供給することができれば公知の条件が特に制限なく採用される。
また、反応における反応温度は、反応装置の材質および能力、ならびに触媒等を勘案して適宜決定されるが、一般には200〜500℃、好ましくは250〜450℃の範囲に設定される。
また、クロロシラン類の他の製造方法として、金属シリコン粉とテトラクロロシラン及び水素を、銅シリサイドを代表とする触媒と共に、流動床に供給して金属シリコンの塩素化反応を行う方法も挙げられる。
上記方法において、金属シリコンおよびテトラクロロシラン及び水素の供給量は、塩素化が可能な量比であり、且つ、流動床が形成可能な流量となるような速度にて金属シリコンおよびテトラクロロシラン及び水素を供給することができれば公知の条件が特に制限なく採用される。また、反応における反応温度は、反応装置の材質および能力、ならびに触媒等を勘案して適宜決定されるが、一般には400〜700℃、好ましくは450〜600℃の範囲に設定される。
本発明のクロロシラン類の製造方法は、上記方法において原料として使用する粗金属シリコンのナトリウムの含量を、元素換算の質量で1ppm以上90ppm以下、好ましくは3ppm以上50ppm以下、さらに好ましくは5ppm以上40ppm以下とすることを最大の特徴とする。粗金属シリコンにおけるアルミニウムの含量は、通常の2Nグレードの金属シリコンと同様であり、元素換算の質量で1000ppm以上、4000ppm以下、好ましくは1500ppm以上、2500ppm以下である。
また、粗金属シリコンの純度も通常の2Nグレードの金属シリコンと同様であることが好ましく、シリコンの含量は元素換算の質量で約99%であり、より詳細には98.5〜99.4%であり、99.0〜99.4%であってもよい。
尚、金属シリコンの純度、前記ナトリウムおよびアルミニウムの含量の測定は、実施例に記載の方法に従って行った。
前記したように、金属シリコンは、珪石を代表とするシリコン原料、及び還元材として木炭、コークス、石炭、ウッドチップなどを使用し、これらの混合物をアーク炉内に原料層として充填して、2300〜2800Kの高温で加熱し、珪石を還元することによって製造されるため、一塊の質量が1000〜2000kg程度の大きな塊状物として得られる。クロロシラン類の製造に使用するには、これを破砕して、反応に適した大きさの金属シリコンとされる。
ところが、前記したように、かかる金属シリコンの製造工程において、溶融シリコンを流し込む型にナトリウムを含む離型剤が多量に付着した場合や、反応停止時に溶融炉の保温を目的として低純度の炭酸カルシウムを使用した際、次反応の原料が上記炭酸カルシウムと接触した場合、金属シリコン塊中におけるナトリウム濃度が上昇する。また、金属シリコンの製造のための溶融炉を新設した際、構成する耐火煉瓦用の接着剤として使用されるケイ酸ソーダが、上記溶融炉の起動直後に生成する金属シリコンのナトリウム濃度を一時的に上昇させる原因となることがある。
そして、上記ナトリウムによるシリコン塊の汚染は、これを粉砕しても尚、得られる金属シリコンにも残留し、流動床方式反応装置中で、アルミニウムと複塩を生成して、前記問題を引き起こす。
本発明は、このようにして、金属シリコンにおけるナトリウムの含量を前記範囲内に管理することにより、流動床方式反応装置中でのアルミニウムとの複塩の生成量を低減し、安定してクロロシラン類を製造することを可能としたものである。
本発明において、前記シリコン粉におけるナトリウム濃度を前記範囲内に低減させる方法は、特に制限されないが、前記した汚染源を絶つ方法が効果的である。具体的には、溶融炉から得られる金属シリコンを流し込む型の離型剤として、ナトリウムフリーのもの、例えば、金属シリコンやカーボンを使用する態様、溶融炉の保温剤として使用される炭酸カルシウムとしてナトリウム含有量の低いものを使用する態様、更には、溶融炉の新設後、接着剤として使用したケイ酸ソーダ由来のナトリウムの影響が無くなるまで空焚きを行った後、金属シリコンの製造を行う等の態様が挙げられる。
なお、一般的な方法により得られる2Nグレードの粗金属シリコンを4Nグレード以上に高純度化し、かかる高純度シリコンを原料としても同様の効果は期待されるが、高純度のためのコストを要し、クロロシランの製造費用も増加する。本発明では、一般的な2Nグレードの粗金属シリコンの製造において、まったく注目されていなかったナトリウムの混入を、上記の知見に基づいて低減することで、予期できない効果を達成したものである。
本発明では、原料の粗金属シリコンに含まれるナトリウムの含量は1ppmを下限としている。ナトリウム含量を1ppm未満とすることは、技術的には容易であるが、上記のようにコストの増大を招く。また、ナトリウム含量を1ppm未満とした場合であっても得られる効果に違いはない。また、本発明では、原料の粗金属シリコンに含まれるアルミニウムの含量は1000ppmを下限としている。アルミニウム含量を1000ppm未満とすることは、技術的には容易であるが、上記のようにコストの増大を招く。また、アルミニウム含量を1000ppm未満とした場合であっても得られる効果に違いはない。
本発明において、前記金属シリコンは、流動床において流動化し得る大きさのものであればよく、平均粒径が150〜400μm、特に、180〜300μmのものが好適である。シリコンの平均粒径の測定は、実施例に記載の方法に従って行った。シリコンの平均粒径を上記範囲とすることで、安定した流動床が得られる。
以下、本発明を更に具体的に説明するため実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例、比較例において、金属シリコンにおけるナトリウム、アルミニウムおよびシリコンの含量の測定、金属シリコンの平均粒径の測定、生成するクロロシラン中の二量体(ポリマー)の生成量の測定および、反応中の金属シリコン塊の生成の有無の評価は以下の方法によって行った。
(ナトリウムおよびアルミニウムの含有量)およびシリコン含有量)
50mlのテフロン(登録商標)製ビーカーにシリコン試料を0.5g〜1.0g精秤した。その中に7N−HNO30mlを加えた。さらに、HF(50質量%)を徐々に加えて試料を分解した。それをホットプレート上に乗せ、温度140℃で2時間加熱させた後、ホットプレート温度160℃で1時間、さらにホットプレート温度140℃に調整し、残液が少量になるまで加熱した。その中に、回収試薬として、HCl(35質量%)を2ml添加し、さらに純水5mlを加え、ホットプレート温度140℃で5分間加熱した。ビーカーをホットプレートから降ろし、常温まで冷ました。ビーカー内の試料液をポリエチレン製漏斗とろ紙を用いて、ポリエチレン製100mlメスフラスコにろ過し、さらに純水にて、100mlまでメスアップした。この液をICP−OES装置として2波シーケンシャル形プラズマ発光分析装置に導入して分析した。
(シリコンの含有量)
原料として用いた粗金属シリコン3〜10gを乳鉢に採取する。採取したシリコンを乳棒ですり潰す。得られた粉状試料を蛍光X線専用の試料台に乗せ、蛍光X線分析装置(株式会社リガク製、ZSX PrimusII)でシリコン含量を測定する。
(金属シリコンの平均粒径)
<採取方法>
1トンーフレキシブルコンテナに入った金属シリコンから約1kgをガラス容器に採取する。採取したサンプルを、よく撹拌した後、以下の分析に必要な量を採取する。
<分析方法>
金属シリコン粉約100gを、複数の篩を有する振動篩機を用いて分級し、各留分を最小留分から累積加算して50質量%となったときの累積径を平均粒径(メジアン径)とする。より具体的には、JIS Z 8801−1に規定される試験用篩に適合する篩であって、公称目開きが、500μm、355μm、250μm、212μm、150μm、106μm、45μmである篩を重ねて装着した振動篩機を用いて分級する。
(二量体の生成量)
<採取方法>
流動床方式反応装置に、金属シリコン粉と塩化水素(HCl)とを供給して反応させ、トリクロロシラン類を生成せしめ、トリクロロシラン類生成後の流動床方式反応装置の反応装置出口から生成したクロロシランガス及び金属シリコン粉を回収した。得られたクロロシランガスと金属シリコンをフィルターに通し、金属シリコンを除去した。クロロシランガスを熱交換器で冷却し、クロロシラン液を得て、ドラムに貯留した。ドラムから分析に必要な量のクロロシラン液を採取した。
<分析方法>
熱伝導度検出器を用いたガスクロマトグラフィー(GC−TCD)にて下記条件で測定し、全クロロシラン中の二量体(SiHCl及びSiHCl)生成量を調べた。
使用機器: 島津製作所 C-R8A
キャリア−ガス: 水素(G2)
二量体の生成量は反応装置内にヒートスポットが形成された際に増加するため、流動不良の評価方法として採用できる。
(金属シリコン塊の生成の有無)
上記(二量体の生成量)と同様にして流動床方式反応装置によりクロロシランを製造した。30日運転した後に、装置を停止し、流動床下部の底板を目視にて観察し、シリコン塊(質量1kg以上)の有無を確認した。
実施例1〜4
珪石を溶融炉で還元し、シリコン融液を得る。得られる金属シリコンを流し込む型の離型剤として、ナトリウムフリーのもの、例えば、金属シリコンやカーボンを使用する、溶融炉の保温剤として使用される炭酸カルシウムとしてナトリウム含有量の低いものを使用する、溶融炉の新設後、接着剤として使用したケイ酸ソーダ由来のナトリウムの影響が無くなるまで空焚きを行った後、金属シリコンの製造を行う等の方法により、製造工程におけるナトリウムの混入量を制限して、表1に示すナトリウム含量に管理された金属シリコンを得た。
得られた金属シリコンを破砕し、表1に示す平均粒径の粗金属シリコンを得て、上記の評価を行った。結果を表1に示す。
比較例1
表1に示す組成、平均粒径の市販の2Nグレードの粗金属シリコンを用いて上記の評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006811361

Claims (2)

  1. 流動床方式反応装置内で金属シリコンの塩素化反応によりクロロシラン類を製造するに際し、上記金属シリコンとして、ナトリウムの含量が元素換算で1ppm以上90ppm以下、アルミニウムの含量が元素換算で1000ppm以上、4000ppm以下の金属シリコンを使用することを特徴とするクロロシラン類の製造方法。
  2. 前記金属シリコンの平均粒径が150〜400μmである請求項1に記載のクロロシラン類の製造方法。
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