JP6810239B2 - 難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤のインビトロ放出試験方法及び評価方法 - Google Patents

難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤のインビトロ放出試験方法及び評価方法 Download PDF

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Description

本発明は、難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤のインビトロ放出試験方法、難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の評価方法、及び難水溶性薬物を含む高分子ミセル組成物に関するものである。
難水溶性薬物の放出試験方法は、生体関連性(biorelevant)があり、投薬形態からのインビボ(in vivo)薬物放出と同じメカニズムによるインビトロ(in vitro)薬物放出を測定できなければならない。この方法はまた、「良い」バッチと「悪い」バッチとを区別する必要がある。即ち、インビトロ放出試験方法は、薬物放出に影響を及ぼし得る製品の変化を検出できなければならない。
ミセル(micelle)からのインビトロ放出の測定に適した装置の開発が注目されている。しかし、放出媒体の選択及び撹拌などの見逃せないさらなる要因が存在する。胃腸管のpHとほぼ同じ経口投与形態の放出媒体とは対照的に、ミセル投与形態のための放出媒体の選択は、投与部位ならびに作用部位に応じて変わるので、インビボ条件のシミュレーションは容易ではない。一般に、放出媒体は、薬物の溶解度及び安定性、分析の敏感度及び使用される方法に応じて選ばれる。シンク条件(sink condition)を維持するこが好ましいにも関わらず、非シンク条件が採用されてきた。また、撹拌(agitation)は、インビトロ放出試験中に分散相の凝集を防ぐために頻繁に行われる重要な工程条件である。しかし、撹拌により生じる動力学的条件は使用する装置に依存する。さらに、サンプリング及び緩衝液の(全体又は部分的な)交換技術は、使用するインビトロ法の種類に応じて選択されている。
従って、インビボ条件を再現することができ、薬物放出に影響を及ぼし得る製品品質の差を検出することができる、ミセル製剤からの難水溶性薬物のインビトロ放出試験及び品質評価の新規な方法が必要とされている。
本発明の目的はインビボ放出メカニズムを反映し、薬物製品の品質を評価できる、難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤のインビトロ放出試験の方法を提供することである。
しかし、本発明が解決しようとする課題は、前述したものに限定されない。本明細書で述べられる他の課題は、以下の記載から当業者に明確に理解され得る。
本発明の第1態様は、難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤のインビトロ放出試験方法であって、1)順次希釈された難水溶性薬物の有機溶液をアルブミン含有水性媒体に加え、そこから沈殿した難水溶性薬物とアルブミンを除去して標準溶液を製造する工程;2)難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の水溶液をアルブミン含有水性媒体に加えて放出溶液を製造し、そこから沈殿した難水溶性薬物とアルブミンを除去して検液を製造する工程;3)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、工程1)の標準溶液と工程2)の検液をそれぞれ分析する工程;及び、4)下式(1)により難水溶性薬物の放出率(%)を求める工程;を含み、前記高分子ミセル製剤は、難水溶性薬物が親水性ブロック(A)と疎水性ブロック(B)とを含む両親媒性ブロック共重合体から形成された高分子ミセル中に封入されているインビトロ放出試験方法を提供することができる:
難水溶性薬物の放出率(%)=難水溶性薬物の沈殿率(%)=(初期検液中の難水溶性薬物の濃度−時間tにおける検液中の難水溶性薬物の濃度)/初期検液中の難水溶性薬物の濃度×100=(A0−At)/A0×100 (1)
0=初期検液の難水溶性薬物のピーク面積/標準溶液の難水溶性薬物のピーク面積×標準溶液中の難水溶性薬物の濃度×希釈倍数×放出溶液の体積、
t=時間tにおける検液の難水溶性薬物のピーク面積/標準溶液の難水溶性薬物のピーク面積×標準溶液中の難水溶性薬物の濃度×希釈倍数×放出溶液の体積。
本発明の第2態様は、難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の評価方法であって、本発明の第1態様による方法に従って難水溶性薬物の放出パターンを調査する段階;得られた放出パターンから高分子ミセル製剤の品質又は効能を評価する段階;を含み、難水溶性薬物が親水性ブロック(A)と疎水性ブロック(B)を含む両親媒性ブロック共重合体から形成された高分子ミセル中に封入されている評価方法を提供することができる。
本発明の第3態様は、難水溶性薬物を含む高分子ミセル組成物であって、本発明の第1態様に従って試験したとき、難水溶性薬物の放出率が3時間後に90%以上であることを特徴とし、水溶性薬物が、親水性ブロック(A)と疎水性ブロック(B)を含む両親媒性ブロック共重合体から形成された高分子ミセル中に封入されている高分子ミセル組成物を提供することができる。
上記課題を解決するための上記技術的手段は例示に過ぎず、本発明を制限するものと解釈してはならない。前述の例示的な実施形態に加えて、下記図面及び発明の詳細な説明に記載されたさらなる実施形態及び実施例があり得る。
本発明によれば、難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の放出試験法を提供することができる。本発明の方法は、難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の品質及び性能の指標として使用することができ、また、インビボ条件を再現し、放出メカニズム及びインビトロ−インビボ相関関係(In vitro−in vivo correlation, IVIVC)を確立するためにも使用することができる。
各濃度のmPEG−PLA高分子溶液中の震とう時間に対するパクリタキセルの濃度を示したグラフである。 25℃及び37℃のmPEG−PLA高分子溶液中の震とう時間に対するパクリタキセルの濃度を示したグラフである。 脱イオン水及び4%アルブミンリン酸緩衝液中の共重合体の濃度に対するパクリタキセルの過飽和溶解度を示したグラフである。 脱イオン水及び4%アルブミンリン酸緩衝液中の共重合体の濃度に対するパクリタキセルの固有溶解度を示したグラフである。 パクリタキセルが過飽和である高分子ミセルの動力学的安定度を示したグラフである。 37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液中のGenexol−PMのパクリタキセル沈殿を示したグラフである。 パクリタキセル標準溶液の検量線を示したグラフである。 沈殿法を用いて、各パクリタキセルの濃度において、37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液中のGenexol−PMのパクリタキセル放出挙動を示したグラフである。 Genexol−PM放出試験の再現性確認試験のための37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液中のパクリタキセル放出挙動を示したグラフである。 各ロット番号において、37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液中のGenexol−PMのパクリタキセル放出挙動を示したグラフである。 Genexol−PM不良バッチ(50:500)と正常バッチ(100:500、GP11511)の37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液中のパクリタキセル放出挙動を示したグラフである。 Genexol−PMのインビボパクリタキセル放出メカニズムを示したグラフである。
以下、本発明の難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤のインビトロ放出試験方法、難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の評価方法、及び難水溶性薬物を含む高分子ミセル組成物に対し具現例及び実施例と図面を参照して具体的に説明する。しかし、本発明がこのような具現例及び実施例と図面に制限されるのではない。
本発明の第1態様は、難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤のインビトロ放出試験方法であって、1)順次希釈された難水溶性薬物の有機溶液をアルブミン含有水性媒体に加え、そこから沈殿した難水溶性薬物とアルブミンを除去して標準溶液を製造する工程;2)難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の水溶液をアルブミン含有水性媒体に加えて放出溶液を製造し、そこから沈殿した難水溶性薬物とアルブミンを除去して検液を製造する工程;3)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、工程1)の標準溶液と工程2)の検液をそれぞれ分析する工程;及び、4)下式(1)により難水溶性薬物の放出率(%)を求める工程;を含み、前記高分子ミセル製剤は、難水溶性薬物が親水性ブロック(A)と疎水性ブロック(B)とを含む両親媒性ブロック共重合体から形成された高分子ミセル中に封入されているインビトロ放出試験方法を提供することができる:
難水溶性薬物の放出率(%)=難水溶性薬物の沈殿率(%)=(初期検液中の難水溶性薬物の濃度−時間tにおける検液中の難水溶性薬物の濃度)/初期検液中の難水溶性薬物の濃度×100=(A0−At)/A0×100 (1)
0=初期検液の難水溶性薬物のピーク面積/標準溶液の難水溶性薬物のピーク面積×標準溶液中の難水溶性薬物の濃度×希釈倍数×放出溶液の体積、
t=時間tにおける検液の難水溶性薬物のピーク面積/標準溶液の難水溶性薬物のピーク面積×標準溶液中の難水溶性薬物の濃度×希釈倍数×放出溶液の体積。
例えば、前記両親媒性ブロック共重合体の親水性ブロックの含量は、共重合体全重量に対して、約20〜95重量%、又は約40〜95重量%であってもよいが、それに限定されない。また、両親媒性ブロック共重合体の疎水性ブロックの含量は、共重合体全重量に対して、約5〜80重量%、又は約5〜60重量%であってもよいが、それに限定されない。
例えば、前記両親媒性ブロック共重合体の数平均分子量は、1,000〜50,000ダルトンであってもよく、より具体的には、1,500〜20,000ダルトンであってもよいが、それに限定されない。前記高分子ミセルは、本発明が属する技術分野において通常用いられる方法により形成され得る。
例えば、前記有機溶液は、水混和性有機溶媒、例えば、アルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、酢酸、アセトニトリル及びジオキサン及びそれらの組み合わせよりなる群から選ばれる有機溶媒を含んでもよいが、それに限定されない。また、前記水溶液は通常の水、脱イオン水、注射用蒸溜水、生理食塩水、グルコース溶液(例えば、5%グルコース溶液)、緩衝液及びそれらの組み合わせよりなる群から選ばれるいずれかを含んでもよいが、それに限定されない。
前記難水溶性薬物は、水への溶解度(25℃)が、100mg/mL以下の薬物から選ぶことができ、例えば、抗癌剤(antineoplastic agents)、抗真菌剤(antifungal agents)、免疫抑制剤(immunosuppressants)、麻酔剤(analgesics)、消炎鎮痛剤(anti−inflammatory agents)、抗ウイルス剤(antiviral agents)、鎮静剤(anxiolytic sedatives)、造影剤(contrasting agents)、コルチコステロイド(corticosteroids)、診断薬(diagnostic agents)、診断造影剤(diagnostic imaging agents)、利尿剤(diuretics)、プロスタグランジン(prostaglandins)、放射性医薬品(radiopharmaceuticals)、ステロイド(steroid)を含む性ホルモン剤(sex hormones)とそれらの組み合わせより選ばれてもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、工程1)及び工程2)のアルブミン含有水性媒体が、アルブミンを約0%超20%以下の濃度で含有する脱イオン水又は緩衝液であってもよいが、それに限定されない。例えば、前記アルブミン含有水性媒体が、アルブミンを約1〜10%(w/v)、約1〜5%(w/v)又は約4%(w/v)含有してもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、工程1)及び工程2)において、沈殿した難水溶性薬物をろ過により除去してもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、ろ過を気孔径約0.8μm以下のフィルターを使用して行ってもよいが、それに限定されない。例えば、ろ過は、気孔径約0.1μm以上0.8μm未満、約0.2μm以上0.8μm未満、又は約0.2μm以上0.5μm未満のフィルターを用いて行ってもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、工程1)及び工程2)において、アルブミンを有機溶媒の添加により沈殿させ、遠心分離により除去してもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、工程2)における放出溶液における難水溶性薬物の初期濃度が、約0.5mg/mL以上、例えば、0.5mg/mL以上30mg/mL以下であってもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、工程3)の高速液体クロマトグラフィーは、好ましくは、下記(a)及び(b)の条件を利用することができる。(a)粒径4μm以下のペンタフルオロフェニル多孔性粒子固定相;及び(b)内径5mm以下及び長さ50mm以上のカラム。本発明において、工程3)の分析は、韓国公開特許第2017−0014057号の開示に従って実施することができる。この場合、韓国公開特許第2017−0014057号は、その全体が参照により本明細書に援用される。
本発明の一実施形態によれば、工程2)の難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の水溶液は、凍結乾燥製剤を水溶液で再構成することにより製造されてもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、親水性ブロック(A)が、ポリエチレングリコール、モノメトキシポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール及びポリアクリルアミドよりなる群から選ばれ、疎水性ブロック(B)がポリラクチド、ポリグリコリド、ポリジオキサン−2−オン、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸−co−グリコリド、ポリ乳酸−co−カプロラクトン、ポリ乳酸−co−ジオキサン−2−オン及びポリグリコール酸−co−カプロラクトン及びそのカルボン酸末端が脂肪酸基で置換されたそれらの誘導体よりなる群から選ばれてもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、難水溶性薬物が抗癌剤であってもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、抗癌剤が、タキサン抗癌剤であってもよいが、それに限定されない。例えば、前記タキサン抗癌剤としては、パクリタキセル(paclitaxel)、ドセタキセル(docetaxel)、7−エピパクリタキセル(7−epipaclitaxel)、t−アセチルパクリタキセル(t−acetylpaclitaxel)、10−デスアセチルパクリタキセル(10−desacetylpaclitaxel)、10−デスアセチル−7−エピパクリタキセル(10−desacetyl−7−epipaclitaxel)、7−キシロシルパクリタキセル(7−xylosylpaclitaxel)、10−デスアセチル−7−グルタリルパクリタキセル(10−desacetyl−7−glutarylpaclitaxel)、7−N,N−ジメチルグリシルパクリタキセル(7−N,N−dimethylglycylpaclitaxel)、7−L−アラニルパクリタキセル(7−L−alanylpaclitaxel)及びカバジタキセルよりなる群から選ばれる1種以上であってもよく、より具体的には、パクリタキセルであってもよいが、それに限定されない。
本発明の第2態様は、難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の評価方法であって、本発明の第1態様による方法に従って難水溶性薬物の放出パターンを調査する段階;得られた放出パターンから高分子ミセル製剤の品質又は効能を評価する段階;を含み、難水溶性薬物が、親水性ブロック(A)と疎水性ブロック(B)を含む両親媒性ブロック共重合体から形成された高分子ミセル中に封入されている評価方法を提供することができる。
例えば、前記難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の評価方法によれば、難水溶性薬物の放出率が、1時間後に10%以上であり、3時間後に90%以上である場合に、好ましい品質を有すると評価することができるが、それに限定されない。例えば、難水溶性薬物の放出率が1時間後に10%以上30%以下であり、3時間後に90%以上である場合に、難水溶性薬物高分子ミセル製剤が好ましい品質を有すると評価することができ、又は難水溶性薬物の放出率が、1時間後に10%以上30%以下であり、1.25時間後に30%超70%以下であり、3時間後に90%以上である場合に、難水溶性薬物高分子ミセル製剤が好ましい品質を有すると評価することができるが、それに限定されない。
本発明の第3態様は、難水溶性薬物を含む高分子ミセル組成物であって、本発明の第1態様による方法に従って試験するとき、難水溶性薬物の放出率が3時間後に90%以上であることを特徴とし、難水溶性薬物が、親水性ブロック(A)と疎水性ブロック(B)を含む両親媒性ブロック共重合体から形成された高分子ミセル中に封入されている高分子ミセル組成物を提供することができる。
本発明の一実施形態によれば、前記組成物は、難水溶性薬物の放出率が、1時間後に10%以上であり、3時間後に90%以上であり、例えば、90%以上99.5%以下であってもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、前記組成物は、難水溶性薬物の放出率が、1時間後に10%以上30%以下であり、3時間後に90%以上、例えば、90%以上99.5%以下であってもよいが、それに限定されない。
本発明の一実施形態によれば、前記組成物は、難水溶性薬物の放出率が、1時間後に10%以上30%以下であり、1.25時間後に30%超70%以下であり、3時間後に90%以上であり、例えば、90%以上99.5%以下であってもよいが、それに限定されない。
本発明は、以下の実施例によってより詳細に説明される。しかし、これらの実施例は本発明を例示することのみを目的としており、本発明の範囲はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
薬物製品
注射投与のためのGenexol−PMは、パクリタキセル(PTX)を溶解する高分子ミセルを形成するための低分子量で両親媒性のジブロック共重合体を利用する剤形である。注射投与のための100mg Genexol−PMの各バイアルは、下記表1に示す成分を含む。
Figure 0006810239
インビトロ(in vitro)放出実験方法
1.試薬及び材料
パクリタキセル標準品:LotG479(Samyang Biopharm社製)
−mPEG−PDLLA:lot PM1403(Samyang Biopharm社製)
−Genexol−PM:ロット番号(Lot)GP11511、GP114A1、GP114B1、GP114C1(Samyang Biopharm社製)
−20%ヒト血清アルブミン100mL:Lot 161D14240(Green Cross社製)
−0.9%生理食塩水(CJ Cheil Jedang社製)
−アセトニトリル(Burdick & Jackson社製、ACS/HPLC Grade)
2.機器及び装備
−震とう恒温水槽:Maxturdy 30、DAIHAN Scientific社製
−振盪培養器:Vision Sci. Co.製
−高速液体クロマトグラフィー(HPLC):HP1200シリーズ、Agilent Technologies社製
−遠心分離機:Mini spin plus, Eppendorf社製
3.共重合体溶液中のパクリタキセルの溶解度の測定
1)mPEG−PDLLA共重合体を含有する脱イオン水溶液中のパクリタキセルの溶解度
−機器:振盪培養器(Vision Sci.Co製)
−媒体:脱イオン水
−共重合体溶液の製造
5gのmPEG−PDLLA共重合体を50mLの脱イオン水(100.0mg/mL)に溶解した。この共重合体水溶液を脱イオン水で順次希釈して、2.5、5、10、25、50、100mg/mL溶液を製造した。
−共重合体溶液へのパクリタキセルの添加
100mgの非結晶パクリタキセルを20mLのmPEG−PDLLA共重合体水溶液に添加した。パクリタキセルと高分子の懸濁液を震とう恒温水浴に入れ、25℃又は37℃で、200rpmで震とうした。
−サンプリング
各サンプリング時間(0、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、24時間)ごとに1mLの懸濁液を採取し、0.45μmメンブランフィルターでろ過した。ろ液0.6mLとアセトニトリル0.6mLとを混合した。この混合溶液をHPLCで分析した。
−分析
パクリタキセルの濃度は、HPLCを用いて分析し、下式(2)により算出した。
a=(パクリタキセルピーク面積−y切片)/勾配×100(mg) (2)
勾配は、標準溶液の検量線から計算した(2.5、5、25、50、250、500μg/mL)
[HPLC]
−カラム:Poroshell 120 PFP カラム(2.7μm、4.6×150mm、Agilent社製、米国)
−検出器:UV(λ=227nm)
−流速:0.6mL/分
−注入量:10μL
−カラム温度:25℃
−移動相:
0〜25分:水/アセトニトリル=65/35(v/v)→45/55(v/v)
25〜28分:水/アセトニトリル=45/55(v/v)
25〜30分:水/アセトニトリル=45/55(v/v)→65/35(v/v)
30〜35分:水/アセトニトリル=65/35(v/v)
2)mPEG−PDLLA共重合体を含有する4%アルブミンリン酸緩衝液中のパクリタキセルの溶解度
−機器:振盪培養器:Vision Sci. Co.製
−媒体:4%アルブミンリン酸緩衝液
−共重合体溶液の製造
5gのmPEG−PDLLA共重合体を50mLの4%アルブミン緩衝液(100.0mg/mL)に溶解した。共重合体溶液を4%アルブミンリン酸緩衝液で順次希釈して、2.5、5、10、25、50、100mg/mL溶液を製造した。
−共重合体溶液へのパクリタキセルの添加
100mgの非結晶パクリタキセルを20mLのmPEG−PDLLA共重合体溶液に添加した。パクリタキセルと高分子懸濁液を震とう恒温水槽に入れ、25℃又は37℃で、200rpmで震とうした。
−サンプリング
各サンプリング時間(0、1,2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、24時間)ごとに1mLの懸濁液を採取し、0.45μmメンブランフィルターでろ過した。ろ液0.2mLとアセトニトリル0.8mLとを混合し、アルブミンを沈殿させた。この混合溶液を14,000rpmで5分間遠心分離し、0.5mLの上清を採取して0.5mLの80%アセトニトリル水溶液と混合した。この容器を検液とした。
−標準溶液の製造
12.5mgのパクリタキセルを正確に秤量し、100mLのメスフラスコに入れ、アセトニトリルを添加することによってパクリタキセルを溶解した(125μg/mL)。この溶液をアセトニトリルで順次希釈して、標準原液(62.5、12.5、6.25、1.25、0.625μg/mL)を製造した。各標準原液0.8mLを4%アルブミンリン酸緩衝液0.2mLと混合して、アルブミンを沈殿させた。この混合溶液を14,000rpmで5分間遠心分離した、0.5mLの上清を採取して0.5mLの80%アセトニトリル水溶液と混合した。この溶液を標準溶液として使用した(100、50、10、5、1、0.5μg/mL)。
Figure 0006810239
−分析
パクリタキセルの濃度を、HPLCを用いて分析し、下式(2)により算出した。
a=(パクリタキセルピーク面積−y切片)/勾配×100(mg) (2)
勾配は、標準溶液の検量線から計算した(2.5、5、25、50、250、500μg/mL)
4.アルブミン溶液中のGenexol−PMからのパクリタキセル放出試験
−機器:震とう恒温水槽:Maxturdy 30, DAIHAN Scientific社製
−媒体:4%アルブミンリン酸緩衝液
−薬物の濃度:1.0mg/mL
−4%アルブミンリン酸緩衝液中のパクリタキセルの放出
Genexol−PM 100mgバイアルを20mLの生理食塩水で再構成して、5.0mg/mLの溶液を製造した。4mLの溶液を取り、37℃、16mLの4%アルブミンリン酸緩衝液に添加した。この溶液を37℃、200rpmで震とうした。
−サンプリング
前記溶液1mLを各サンプリング時間(0、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.5、3、3.5、4、5、24時間)ごとに採取し、0.45μmのPVDF注射器フィルターでろ過した。次に、ろ液0.2mLを採取し、アセトニトリル0.8mLと混合した。この混合溶液を14,000rpmで5分間遠心分離し、0.5mLの上清を採取して0.5mLの80%アセトニトリル水溶液と混合した。この溶液をHPLC分析のための検液とした。
−標準溶液の調剤
3.2)の方法と同様に製造した。
−分析
3.1)の方法と同様に、HPLCを利用してパクリタキセルの濃度を分析した。
5.Genexol−PMの放出実験
−放出溶液の製造
Genexol−PM 100mgバイアルを生理食塩水20mLで再構成して、5.0mg/mLの溶液を製造した。この溶液4mLを採取し、37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液16mLに添加した。得られた溶液を37℃、200rpmで震とうし、放出溶液とした。
−放出
放出溶液を震とう恒温水槽中、37℃、200rpmで震とうした。
−サンプリング
前記溶液1mLを各サンプリング時間(0、0.25、0.5、0.75、1、1.25、1.5、1.75、2、2.5、3、3.5、4、5、24時間)ごとに採取し、0.45μmのPVDF注射器フィルターでろ過した。次に、ろ液0.2mLを採取し、アセトニトリル0.8mLと混合した。この混合溶液を14,000rpmで5分間遠心分離し、0.5mLの上清を採取して0.5mLの80%アセトニトリル水溶液と混合した。この溶液をHPLC分析のための検液とした。
−HPLC
1)標準溶液の製造
パクリタキセル12.5mgを正確に秤量して100mLのメスフラスコに入れ、アセトニトリルを添加することによって溶解した(125μg/mL)。この溶液をアセトニトリルで順次希釈して標準原液(62.5、12.5、6.25、1.25、0.625μg/mL)を製造した。0.8mLの各標準原液を4%アルブミンリン酸緩衝液0.2mLと混合して、アルブミンを沈殿させた。この混合溶液を14,000rpmで5分間遠心分離し、0.5mLの上清を採取して80%アセトニトリル水溶液0.5mLを混合した。この溶液を標準溶液とした(100、50、10、5、1、0.5μg/mL)。
2)初期検液の製造
Genexol−PM 100mgバイアルを20mLの生理食塩水で再構成した。生成溶液4mLを採取し、37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液16mLに添加した。1mLの溶液を0.45μmのPVDFフィルターでろ過した。ろ液0.2mLに0.8mLのアセトニトリルを添加して、アルブミンを沈殿させた。この溶液を14,000rpmで5分間遠心分離し、0.5mLの上清を採取して80%アセトニトリル水溶液0.5mLと混合した。この溶液を初期検液として使用した。
下記条件のHPLCに標準溶液と検液を注入した。パクリタキセル放出量は、検液と標準溶液の各パクリタキセルのピーク面積に基づいて計算した。
[HPLC]
−カラム:Poroshell 120 PFP カラム(2.7μm、4.6×150mm、Agilent社製、米国)
−検出器:UV(λ=227nm)
−流速:0.6mL/分
−注入量:10μL
−カラム温度:25℃
−移動相
0〜25分:水/アセトニトリル=65/35(v/v)→45/55(v/v)
25〜28分:水/アセトニトリル=45/55(v/v)
25〜30分:水/アセトニトリル=45/55(v/v)→65/35(v/v)
30〜35分:水/アセトニトリル=65/35(v/v)
−計算
パクリタキセル放出(%)=沈殿したパクリタキセル(%)=(初期検液中のパクリタキセルの濃度−各サンプリング時間(t)における検液中のパクリタキセルの濃度)/初期検液中のパクリタキセルの濃度×100=(A0−At)/A0×100 (1)
−A0=初期検液のパクリタキセルのピーク面積/標準溶液のパクリタキセルのピーク面積×標準溶液中のパクリタキセルの濃度×10×20
−At=時間tにおける検液のパクリタキセルのピーク面積/標準溶液のパクリタキセルのピーク面積×標準溶液中のパクリタキセルの濃度×10×20
検液(At)中のパクリタキセルの濃度は、4%アルブミンリン酸緩衝液中の固有溶解度とミセルから放出されないパクリタキセルの量の合計に等しい。
結果及び考察
1.高分子溶液中のパクリタキセルの溶解度
1)各濃度の高分子溶液中のパクリタキセルの濃度の経時変化
パクリタキセルの溶解度は、脱イオン水と4%アルブミンリン酸緩衝液を用いて評価した。過量の非結晶パクリタキセルを様々な濃度の高分子溶液に加えると、非結晶パクリタキセルは、高分子ミセルに自然に溶解し、一定時間で高分子溶液に過飽和となる。図1及び表3に、様々な濃度のmPEG−PLA高分子溶液中のパクリタキセルの濃度の経時変化を示す。図1及び表3に示すように、パクリタキセルの濃度は、ある期間過飽和状態を維持した後、過飽和濃度から固有溶解度まで減少した。パクリタキセルの濃度が過飽和濃度から固有溶解度まで減少する理由は、一時的に高分子ミセルに捕捉されていた非結晶パクリタキセルが溶解度の低い二水和物の形態になるからである。
Figure 0006810239
温度によってパクリタキセルの濃度の経時変化は異なった。図2及び表4に、25℃と37℃におけるmPEG−PLA高分子容液中のパクリタキセルの濃度の経時変化を示す。図2及び表4から分かるように、パクリタキセルの過飽和溶解度は、25℃よりも37℃において高かった一方、固有溶解度は25℃よりも37℃において低かった。
また、過飽和持続時間は、25℃より37℃で短かった。これは、非結晶パクリタキセルは温度が高いほど高分子ミセルに迅速に溶解する一方で、二水和物形態に容易に結晶化するためである。
Figure 0006810239
2)高分子濃度に応じたパクリタキセルの溶解度
図3A、図3B及び表5は、脱イオン水と4%アルブミンリン酸緩衝液中の高分子濃度に対するパクリタキセルの過飽和溶解度と固有溶解度(mPEG−PLA25mg/mL、37℃)を示している。パクリタキセルの過飽和溶解度及び固有溶解度は、高分子の濃度が増加するにつれて線形的に増加した。25mg/mL以上のmPEG−PLA高分子濃度では、脱イオン水と4%アルブミンリン酸緩衝液との間で、パクリタキセルの過飽和溶解度又は固有溶解度の有意差は観察できなかった。しかし、25mg/mL以下の濃度のmPEG−PLA高分子では、パクリタキセルの過飽和溶解度及び固有溶解度は4%アルブミンリン酸緩衝液中においてより高かった(図3A及び図3B)。
Figure 0006810239
2.Genexol−PM水溶液中のパクリタキセルの沈殿
mPEG−PLA高分子ミセルは、低分子量界面活性剤ミセルよりも動力学的により安定であるため、疎水性薬物を過量含有することができる。低分子量界面活性剤ミセルの場合、過量の薬物は、水と接触すると簡単に沈殿するので、長時間過量の薬物を含まなければならない注射剤には適さない。
図4は、パクリタキセルが過飽和した高分子ミセルの動力学的安定度を示すグラフである。Genexol−PMは、高分子ミセル中に過量のパクリタキセルを有する。ミセル溶液は室温で長時間安定であるため、臨床において有用である。しかし、体温のような高温では動力学的に不安定になる。これは、パクリタキセルが高温で高分子ミセルから容易に放出され得ることを意味する。Genexol−PM中のパクリタキセルは、一定量の水溶液にミセルから放出され結晶性パクリタキセル二水和物として沈殿する。これに関連して、図5及び表6は、37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液中のGenexol−PMからのパクリタキセル沈殿物を示す。このようなGenexol−PMの特性を考慮した結果、インビトロ放出試験法である沈殿法を開発することができた。体温では、脱イオン水と4%アルブミンリン酸緩衝液中のパクリタキセルの固有溶解度はゼロに近くなる(表6)。従って、沈殿法における沈殿量は、Genexol−PMから放出されるパクリタキセルの量とみなすことができる。実際に、Genexol−PMを含む4%アルブミンリン酸緩衝液中のパクリタキセル濃度は、2時間後に0.9mg/mLから0.08mg/mLに減少した。パクリタキセルの90及び97%以上が、それぞれ2時間後及び6時間後に放出され、沈殿した。
Figure 0006810239
3.Genexol−PMのインビトロ放出試験法の設定
1)生体関連媒体
Genexol−PMは、血液、血漿及び血清などの生物学的媒体中で利用されるが、そのような生物学的媒体は、インビトロ放出試験を行うのに十分な量を容易に入手できない。さらに、そのような種類の媒体で薬物を分析することは困難である。そのため、リン酸緩衝液(PBS、pH7.4)が生体関連媒体として使用されてきた。本実施例では、アルブミン含有リン酸緩衝液を、Genexol−PMのインビトロ放出試験法のための生体関連媒体として選択した。
2)生体関連媒体からのパクリタキセル沈殿物の分離
生体関連媒体からパクリタキセル沈殿物を分離するには2つの方法がある。一つは遠心分離法、もう一つはろ過法である。
遠心分離法では、適切な遠心分離力及び時間を選択することが容易ではない。表7は、遠心分離時間に対する24時間後に37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液中のGenexol−PMから放出されたパクリタキセルの量を示す。表7から分かるように、遠心分離時間が長くなるにつれて、放出されたパクリタキセルの量が増加した。遠心分離中(5分以上)、パクリタキセルは連続的に沈殿したため、放出されたパクリタキセルの量は過大評価されているおそれがある。
一方でろ過法を使用すると、ろ過時間は1分未満である。従って、ろ過時間は実験の結果に影響を与えない。ろ過法では、Genexol−PMを含有する放出媒体のアリコートを各サンプリング時間ごとに採取し、PVDF注射器フィルターでろ過した。フィルターにより、沈殿したパクリタキセル(結晶化パクリタキセル)は除去され、ミセル中のパクリタキセルと、アルブミンが結合したパクリタキセルは、ろ液中に残される。ろ液は、純水に溶解したパクリタキセルを含んでいてもよいが、その量は微量であり無視できる。従って、ろ過法は、遠心分離法よりも信頼性が高い。
様々な気孔を有するフィルターを使用することができるので、フィルター気孔径に対する、37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液中の24時間後にGenexol−PMから放出されたパクリタキセルの量を評価した(表8)。0.22μmのフィルターを使用したとき、ろ液中(未放出パクリタキセル及び無視できるアルブミン結合パクリタキセル)のパクリタキセル量は、0.45μmのフィルターが使用したときよりも少なかった。しかし、その差は、表8に示すようにごくわずかであった。
一方で、0.8μmのフィルターを使用すると、比較的大きなサイズの沈殿したパクリタキセルがフィルター気孔を透過したため、パクリタキセルの量が、0.45又は0.22μmのフィルターを使用したときよりも有意に多かった。従って、Genexol−PMのインビトロ放出試験法には、0.45μmのフィルターを使用した。
Figure 0006810239
Figure 0006810239
3)生体関連媒体中のパクリタキセルの分析
実証済みHPLC分析法を使用して、生体関連媒体中のパクリタキセルの放出を定量した。HPLC分析の前に、Genexol−PMの放出媒体からアルブミンを除去するための前処理が必要であった。アルブミンを除去しないと、HPLC分析中にHPLCカラムが損傷するので、アルブミン除去は必須の前処理工程である。アセトニトリル及びメタノールなどの有機溶媒を添加することでタンパク質が変性(沈殿)することが報告されている。沈殿したアルブミンは、遠心分離又はろ過により除去することができる。本実施例では遠心分離を使用した。パクリタキセルとmPEG−PLA高分子の両方が、80%アセトニトリル溶液に溶解するので、その中にミセルは存在しない。従って、アルブミンが除去された80%アセトニトリル溶液は、パクリタキセル及び高分子のみを含む。
実証済みHPLC分析法
[HPLC]
−カラム:Poroshell 120 PFPカラム(2.7μm、4.6×150mm、Agilent社製、米国)
−検出器:UV(λ=227nm)
−流速:0.6mL/分
−注入量:10μL
−カラム温度:25℃
−移動相:
0〜25分:水/アセトニトリル=65/35(v/v)→45/55(v/v)
25〜28分:水/アセトニトリル=45/55(v/v)
25〜30分:水/アセトニトリル=45/55(v/v)→65/35(v/v)
30〜35分:水/アセトニトリル=65/35(v/v)
パクリタキセル標準溶液の検量線と結果を図6及び表9に示す。
Figure 0006810239
4)放出媒体中のパクリタキセルの初期濃度
放出媒体中の初期パクリタキセルの濃度を測定するために、放出媒体中のパクリタキセルの濃度がGenexol−PMの放出挙動に及ぼす影響を沈殿法で評価した。図7は、37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液中のGenexol−PMのパクリタキセル放出挙動を示すグラフである。図7に示すように、パクリタキセルの濃度が低いほど放出速度が速い。これは、高分子の濃度が低いほど臨界ミセル濃度に早く到達するためでる。この結果は、Genexol−PMが血中で容易に解離し、パクリタキセルが血中で容易に放出される可能性があることを意味する。従って、Genexol−PMは、体内への注射直後に放出されると予想される。
初期の低いパクリタキセルの濃度は、遅い速度の静脈内注射状況を表している。この沈殿法では、放出されたパクリタキセルはアルブミンに結合しなかった沈殿パクリタキセルを含み、表5に示すように、その濃度は無視できるほど低かった(37℃、4%アルブミン溶液中で約8μg/mL)。しかし、Genexol−PMの濃度を低くすると(1.0mg/mL→0.1mg/mL)、アルブミン結合パクリタキセルの割合は無視できるほどになる。従って、1.0g/mLの初期パクリタキセル濃度が選択された。
3.4.生体関連媒体中のGenexol−PMのパクリタキセル放出
1)放出試験の再現性
沈殿法の再現性を評価するために、同じロット番号のGenexol−PM(Lot GP11511)を使用して試験を3回繰返した。その結果を図8及び表10に示す。試験方法は非常に再現性があることがわかった。
Figure 0006810239
2)様々なロット番号によるGenexol−PMの放出
沈殿法を利用し、異なるロット番号を有する4種類のGenexol−PMの放出挙動を評価した。結果を図9及び表11に示す。
Figure 0006810239
3)不良製品の評価
インビトロ放出法は、不良製品を識別できなければならない。沈殿法を用いて不良製品の放出挙動を評価するために、2つの不良製品を意図的に製造した。不良製品の構成を表12に示す。パクリタキセルとmPEG−PLAの割合が100:300の不良製品は、生理食塩水で再構成したとき、半透明の溶液を形成したため、放出試験を行うことができなかった。50:500と100:500(GP11511)の放出挙動を図10及び表13に示す。
Figure 0006810239
Figure 0006810239
4.放出試験方法と基準
4.1.放出試験法
1)標準溶液の製造
パクリタキセル12.5mgを正確に称量して100mLのメスフラスコに入れ、アセトニトリルを添加して溶解(125μg/mL)した。この溶液を順次アセトニトリルで希釈し、62.5、12.5、6.25、1.25、0.625μg/mLの標準原液を製造した。0.8mLの各標準原液を0.2mLの4%アルブミンリン酸緩衝液と混合して、アルブミンを沈殿させた。この混合溶液を14,000rpmで5分間遠心分離し、0.5mLの上清を採取して80%アセトニトリル水溶液0.5mLと混合した。この溶液を標準溶液とした(100、50、10、5、1、0.5μg/mL)。
2)試料溶液の製造
20mLの生理食塩水をGenexol−PM 100mgバイアルに添加して、完全に溶解させた(5.0mg/mL)。この溶液4mLを採取し、37℃、4%アルブミンリン酸緩衝液16mLに添加し、放出溶液として使用した。この放出溶液1mLを採取し、0.45μmのPVDF注射器フィルターを使用することによりろ過した。このろ液0.2mLを取り、アセトニトリル0.8mLと混合して、アルブミンを沈殿させた。この溶液を14,000rpmで5分間遠心分離し、0.5mLの上清を採取して80%アセトニトリル0.5mLと混合した。この溶液を初期放出溶液として使用した。その後、放出条件に応じて一定時間、37℃、200rpmで放出溶液を撹拌(沈殿)させた。この溶液1mLを採取し、0.45μmの注射器フィルターを使用することによりろ過した。このろ液0.2mLを採取し、アセトニトリル0.8mLと混合して、アルブミンを沈殿させた。この溶液を14,000rpmで5分間遠心分離し、0.5mLの上清を採取して80%アセトニトリル0.5mLと混合した。この溶液を時間tにおける放出溶液として使用した。
3)放出と分析
放出溶液を37℃、200rpmで震とうするために震とう水浴を使用した。
[放出条件]
−放出方法:沈殿法
−放出媒体:4%ヒトアルブミンリン酸緩衝液(pH7.4)
−容量:20mL
−撹拌速度:200rpm
−放出温度:37.0±0.5℃
標準溶液と試料溶液をHPLCに注入し、以下の条件でパクリタキセルのピーク面積を用いて、放出されたパクリタキセルを計算した。
[HPLC]
−カラム:Poroshell 120 PFカラム(2.7μm、4.6×150mm、Agilent社製、米国)
−検出器:UV(λ=227nm)
−流速:0.6mL/分
−注入量:10μL
−カラム温度:25℃
−移動相
0〜25分:水/アセトニトリル=65/35(v/v)→45/55(v/v)
25〜28分:水/アセトニトリル=45/55(v/v)
25〜30分:水/アセトニトリル=45/55(v/v)→65/35(v/v)
30〜35分:水/アセトニトリル=65/35(v/v)
−計算
パクリタキセル放出(%)=沈殿したパクリタキセル(%)=(初期検液中のパクリタキセルの濃度−各サンプリング時間(t)における検液中のパクリタキセルの濃度)/初期検液中のパクリタキセルの濃度×100=(A0−At)/A0×100 (1)
−A0=初期検液のパクリタキセルピーク面積/標準溶液のパクリタキセルピーク面積×標準溶液中のパクリタキセル濃度×10×20
−At=時間tにおける検液のパクリタキセルのピーク面積/標準溶液のパクリタキセルのピーク面積×標準溶液中のパクリタキセルの濃度×10×20
5.インビボでのパクリタキセル放出の可能なメカニズム
Genexol−PMは、体内に注入されると非常に早く希釈されるので、結晶化して沈殿する可能性はなく、他のタンパク質とすみやかに結合し、血液と同様に全身に運ばれる。しかし、沈殿法は無限に希釈されるインビボ条件を容易に再現することはできない。そのため、インビトロでのパクリタキセルの沈殿は、インビボでのタンパク質結合と見なした。即ち、インビトロでの高分子ミセル中のパクリタキセルの結晶化は、多くのタンパク質と血液成分が存在して高速希釈されるインビボでのパクリタキセルとタンパク質の結合と見なすことができる。図11は、沈殿法を利用したインビトロ放出試験結果からGenexol−PMからのパクリタキセル放出の可能な放出メカニズムを示す図である。
第1段階:
高分子ミセル中の過飽和パクリタキセルは、高分子ミセルから急速に放出され、直ちに血漿タンパク質に結合する。この段階は全体放出の95%以上を占める。
第2段階:
高分子ミセル中の残存パクリタキセルは、高分子ミセルがCMC下で解離されるか、又は血液内酵素によって分解され、ゆっくり放出される。この段階は全体放出の5%未満を占める。
6.従来の高分子及び精製高分子含有高分子ミセル製剤の放出試験
モノメトキシポリエチレングリコール(mPEG、数平均分子量=2,000)150gを撹拌機付き500mL丸底フラスコに加えた後、120℃で2時間、真空条件で撹拌して、水分を除去した。反応フラスコにトルエン200μLに溶解したオクタン酸スズ(Sn(Oct)2)0.15gを添加し、真空条件で再び1時間撹拌しながらトルエンを蒸留除去した。次いで、D,L−ラクチド150gを添加し、撹拌しながら窒素雰囲気下で溶解した。D,L−ラクチドが完全に溶解した後、反応器を密封し、120℃で10時間重合を行った。
得られたmPEG−PDLLA 30gを1口フラスコに添加し、120℃で溶融した。溶融したmPEG−PDLLAを磁石バーで撹拌しながら、真空ポンプと連結し、ラクチドを1torr以下で昇華法により7時間除去した(従来の高分子)。
一方で、得られたmPEG−PDLLA 20gを1口フラスコに添加し、エタノール120mLを添加し、50℃で2時間撹拌溶解した。高分子溶液を分液ロートに移し、25℃で2時間層分離させた。層分離が完了した後、下層の高分子溶液を1口フラスコに添加した。真空蒸留器を利用して高分子溶液中の残留エタノールを真空蒸留して除去した(精製高分子)。
前述のようにして得られた従来の高分子と精製高分子を利用してパクリタキセル高分子ミセル製剤を製造し、本発明に従って放出試験を行った。その結果を表14に示す。
Figure 0006810239
前述した本発明の説明は、例示のみを目的としており、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく各種実施形態及び詳細における様々な変更が容易に成され得ることが当業者にとって理解されるであろう。全ての実施形態は、説明的な意味でのみ考慮されるべきであり、限定する目的はない。例えば、単一の種類として記載されている各構成要素は分割されてもよく、同様に、分割して記載された構成要素は組み合わされてもよい。
本発明の範囲は、前記詳細な説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び当該範囲内での全ての変更が含まれることを意図する。

Claims (12)

  1. 難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤のインビトロ放出試験方法であって、
    1)順次希釈された前記難水溶性薬物の有機溶液をアルブミン含有水性媒体に加え、そこから沈殿した難水溶性薬物とアルブミンを除去して、標準溶液を製造する工程;
    2)前記難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の水溶液をアルブミン含有水性媒体に加えて放出溶液を製造し、そこから沈殿した難水溶性薬物とアルブミンを除去して、検液を製造する工程;
    3)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により、前記工程1)の標準溶液と前記工程2)の検液をそれぞれ分析する工程;及び、
    4)下式(1)により難水溶性薬物の放出率(%)を求める工程;
    を含み、
    前記高分子ミセル製剤は、難水溶性薬物が親水性ブロック(A)と疎水性ブロック(B)とを含む両親媒性ブロック共重合体から形成された高分子ミセル中に封入されているインビトロ放出試験方法:
    難水溶性薬物の放出率(%)=難水溶性薬物の沈殿率(%)=(A0−At)/A0×100 (1)
    0は初期検液中の難水溶性薬物の濃度を表し、Atは時間tにおける検液中の難水溶性薬物の濃度を表す。
  2. 前記工程1)及び前記工程2)のアルブミン含有水性媒体が、アルブミンを0%超20%以下の濃度で含有する脱イオン水又は緩衝液である請求項1に記載の方法。
  3. 前記工程1)及び前記工程2)において、沈殿した前記難水溶性薬物をろ過により除去する請求項1に記載の方法。
  4. 前記ろ過が、気孔径0.8μm以下のフィルターを用いて行われる請求項3に記載の方法。
  5. 前記工程1)及び前記工程2)において、前記アルブミンを有機溶媒の添加により沈殿させ、次いで遠心分離により除去する請求項1に記載の方法。
  6. 前記工程2)の放出溶液中の前記難水溶性薬物の初期濃度が、0.5mg/mL以上である請求項1に記載の方法。
  7. 前記工程3)において、高速液体クロマトグラフィーが、下記(a)及び(b)の条件を利用する請求項1に記載の方法:
    (a)粒径4μm以下のペンタフルオロフェニル多孔性粒子固定相;及び
    (b)内径5mm以下及び長さ50mm以上のカラム。
  8. 前記工程2)の前記難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の水溶液が、凍結乾燥製剤を水溶液で再構成することにより製造される請求項1に記載の方法。
  9. 前記親水性ブロック(A)が、ポリエチレングリコール、モノメトキシポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール及びポリアクリルアミドよりなる群から選ばれ、
    前記疎水性ブロック(B)が、ポリラクチド、ポリグリコリド、ポリジオキサン−2−オン、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸−グリコリド共重合体、ポリ乳酸−カプロラクトン共重合体、ポリ乳酸−ジオキサン−2−オン共重合体及びポリグリコール酸−カプロラクトン共重合体、及びそのカルボン酸末端が脂肪酸基で置換されたこれらの誘導体よりなる群から選ばれる請求項1に記載の方法。
  10. 前記難水溶性薬物が、抗癌剤である請求項1に記載の方法。
  11. 前記抗癌剤が、タキサン抗癌剤である請求項10に記載の方法。
  12. 難水溶性薬物を含む高分子ミセル製剤の評価方法であって、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法に従って前記難水溶性薬物の放出パターンを調査する段階;及び
    得られた放出パターンから前記高分子ミセル製剤の品質又は効能を評価する段階;
    を含み、
    前記難水溶性薬物が、親水性ブロック(A)と疎水性ブロック(B)を含む両親媒性ブロック共重合体から形成された高分子ミセル中に封入されている評価方法。
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