JP6808400B2 - 電線の保持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、電線の保持構造に関する。
従来、車両に搭載される複数の電子部品を備える電子機器において、対象電子部品間を電気的に接続するために、複数の電線が用いられる。複数の電線は、例えば樹脂製の配線板の配置面上に布線される。配線板に布線された電線の保持構造として、配線板に、配置面から突出する複数のリブが形成されている。電線は、複数のリブのうち隣り合うリブにより挟持されることで保持され、電線の挿入方向、および電線延在方向への移動が規制される。
特開2004−96985号公報 特開平9−9465号公報
上記の電線の保持構造において、隣り合うリブとの間隔は、各電線の外径よりも小さく形成されている。したがって、各電線は、隣り合うリブを離間する方向に押し広げながら圧入されることで、隣り合うリブによりリブが対向する対向方向において挟持されることとなる。このとき、配線板は、隣り合うリブの間に挿入された各電線からリブを離間する方向、つまり電線延在方向と直交する方向の力を受け、配線板全体が配置面側に凸形状に変形する、いわゆる反りが発生する。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、電線を配線板に保持した状態で、配線板の反りの発生を抑制することができる、電線の保持構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成する為、本発明に係る電線の保持構造は、少なくとも1以上の電線が配置される配線板と、前記配線板において、1本の前記電線が挿入される挿入空間を挟んで、挿入方向と直交する対向方向に対向して形成される第1保持面および第2保持面と、を備え、前記第1保持面および前記第2保持面のうち少なくとも一方の面は、他方の保持面に向かって突出し、かつ挿入方向側に形成される第1突出部と、他方の保持面に向かって突出し、かつ挿入方向と反対方向である引き抜き方向側に形成される第2突出部と、を有し、前記第1突出部および前記第2突出部は、前記対向方向から見た場合に、挿入方向および対向方向と直交する電線延在方向において離間して形成され、少なくとも一方の突出部が電線延在方向において複数形成され、前記電線は、前記挿入空間に挿入された挿入状態において、少なくとも前記第1突出部および前記第2突出部と接触することで、挿入方向に湾曲して保持され、前記第2突出部は、引き抜き方向側の端部から挿入方向に向かって突出量が増加して形成されることを特徴とする。
また、上記電線の保持構造において、前記配線板の引き抜き方向側の配置面より、引き抜き方向側に突出するリブをさらに備え、前記保持面は、前記配線板から前記リブに連なって形成され、前記第1突出部は、前記保持面のうち、配線板側に形成され、前記第2突出部は、前記保持面のうち、リブ側に形成されることが望ましい。
また、上記電線の保持構造において、前記リブは、電線延在方向に隣り合う前記第2突出部の間に切り欠きが形成されることが望ましい。
本発明に係る電線の保持構造は、挿入空間に挿入された電線を、第1突出部および第2突出部が挿抜方向から挟持するので、対向方向において電線を挟持することなく、電線を挿入方向に湾曲して保持することができ、対向方向の力が配線板に作用することを抑制することができるので、電線を配線板に保持した状態で、配線板の反りの発生を抑制することができる。
図1は、実施形態に係る電線の保持構造および電線の状態図である。 図2は、実施形態に係る電線の保持構造の部分拡大図である。 図3は、実施形態に係る電線の保持構造の断面図である。 図4は、実施形態に係る電線の保持構造の断面図である。 図5は、変形例に係る電線の保持構造の断面図である。
以下に、本発明に係る電線の保持構造の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。また、下記の実施形態における構成要素は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
[実施形態]
まず、実施形態に係る電線の保持構造について説明する。図1は、実施形態に係る電線の保持構造および電線の状態図である。図2は、実施形態に係る電線の保持構造の部分拡大図である。図3は、実施形態に係る電線の保持構造の断面図である。図4は、実施形態に係る電線の保持構造の断面図である。図2は、図1におけるA部拡大図である。図3は、図2におけるB−B断面図である。図4は、図2におけるC−C断面図である。各図のX方向は、本実施形態における電線の保持構造の対向方向である。図2〜図4は、本実施形態に係る電線の保持構造のうち、1つの電線に対する保持構造である。各図のY方向は、本実施形態における電線延在方向であり、対向方向と直交する方向である。各図のZ方向は、本実施形態における電線の保持構造の挿抜方向であり、対向方向および電線延在方向と直交する方向である。また、Z1方向は、電線の挿入方向である。Z2方向は、電線の引き抜き方向である。
本実施形態における電線100の保持構造1は、車両に搭載される複数の電子部品を備える電子機器として、例えば液圧制御装置や電気接続箱などに用いられるものである。不図示の複数の電子部品には、それぞれ電線100が接続され図1に示すように、配線板2に対して布線される。
電線100の保持構造1は、配線板2に設けられ、電線100を保持するものである。電線100の保持構造1は、電線100を保持することで、電線100の電子部品に対する位置の変化を規制し、電線100と電子部品との電気的な接続性を保つものである。電線100の保持構造1は、電線100に個々に対応し、かつ対向方向に並んで設けられる。本実施形態における電線100の保持構造1は、図1〜4に示すように、配線板2と、リブ3と、第1保持面4と、第2保持面5と、第1突出部6と、第2突出部7と、挿入空間Pとを、備える。
ここで、電線100は、各電子部品に接続され、電子部品間を電気的に接続するものである。電線100は、導電性を有する複数の金属線に、絶縁性の被膜が施される。電線100は、図1に示すように、複数が平行に延在して配線板2に布線される。
配線板2は、図1〜図3に示すように、少なくとも1以上の電線100が配置されるものである。配線板2は、合成樹脂などにより形成され、対向方向および電線延在方向から見て、平板状に形成される。配線板2は、引き抜き方向側に配置面21を有し、電線100が布線される。配線板2は、各電線100に対応する複数の貫通孔22が形成される。貫通孔22は、挿抜方向から見て、各貫通孔22が対向方向に沿って配列して形成される。貫通孔22は、挿抜方向において、配置面21から反対側の面まで配線板2を貫通して形成される。貫通孔22は、挿抜方向から見て、電線延在方向に長辺を有する矩形形状に形成される。貫通孔22は、対向方向において、対向する内壁面22a、22bにより生成される。
リブ3は、各電線100に対応して、複数が配線板2に形成される。リブ3は、配置面21より、引き抜き方向側に突出して形成される。各リブ3は、挿入方向から見て、各貫通孔22を隣り合うリブ3が対向方向に挟むようにそれぞれ形成される。各リブ3は、隣り合うリブ3の間に電線100が配置される。リブ3は、電線延在方向に沿って形成され、対向方向から見て矩形形状の平板に形成される。以下、1つの電線100に対する隣り合うリブ3A、3Bについて図2、図3を用いて説明する。リブ3Aは、対向方向から見て矩形形状の対向面31Aを有する。リブ3Bは、対向方向から見て矩形形状の対向面31Bを有する。リブ3A、3Bは、対向面31Aと対向面31Bとが対向方向に対向するように形成される。対向面31Aは、挿入方向から見て、貫通孔22の内壁面22aと、挿入方向および電線延在方向を含む平面と同一平面上に形成される。対向面31Bは、挿入方向から見て、貫通孔22の不図示の内壁面22bと、挿入方向および電線延在方向を含む平面と同一平面上に形成される。
第1保持面4および第2保持面5は、後述の挿入空間Pに挿入された電線100を保持する面である。第1保持面4および第2保持面5は、配線板2において、挿入空間Pを挟んで対向方向に対向して形成される。第1保持面4および第2保持面5の対向方向における離間距離は、電線100が挿抜方向および電線延在方向に移動可能であり、電線100の外径より広く形成される。本実施形態において、第1保持面4は、対向面31Aと内壁面22aとから構成されるものである。また、第2保持面5は、対向面31Bと内壁面22bとから構成されるものである。したがって、第1保持面4は、配置面21よりリブ3側の領域が対向面31Aとなり、配置面21より配線板2側の領域が内壁面22aとなる。第2保持面5は、配置面21よりリブ3側の領域が対向面31Bとなり、配置面21より配線板2側の領域が内壁面22bとなる。第1保持面4および第2保持面5は、挿入空間Pに位置する第1突出部6および第2突出部7を有する。
ここで、挿入空間Pは、図2および図3に示すように、第1保持面4および第2保持面5によって挟まれた空間であり、電線100が挿入される空間である。したがって、挿入空間Pにおいても、配置面21よりリブ3側の領域、すなわちリブ3Aとリブ3Bとにより形成されるリブ側空間と、配置面21より配線板2側の領域、すなわち貫通孔22とから構成されることとなる。
第1突出部6は、図3、図4に示すように、挿入空間Pにおいて、第1保持面4と第2保持面5との間を連通して形成される。第1突出部6は、対向方向の両端が第1保持面4および第2保持面5の挿入方向側に連結される。つまり、第1突出部6は、第1保持面4および第2保持面5のうち、配線板2側に形成される。本実施形態における第1突出部6は、挿入空間Pにおいて、電線延在方向に2つ設けられる。2つの第1突出部6は、対向方向から見て、それぞれ電線延在方向に離間して形成される。また、2つの第1突出部6は、貫通孔22の内壁面のうち、電線延在方向に対向する内壁面と離間して形成される。第1突出部6は、対向方向から見て矩形形状であり、かつ引き抜き方向側の端面において、電線延在方向の中心部が引き抜き方向に突出して形成される。つまり、第1突出部6は、対向方向から見て、引き抜き方向側の端面が、引き抜き方向に1つの頂部61を有する凸状に形成される。頂部61は、対向方向から見て、先端が円弧状に形成されている。
ここで、本実施形態の第1突出部6は、第1保持面4から第2保持面5に向かって突出し、第2保持面5まで形成されたもの、もしくは、第1保持面4および第2保持面5の両方から第2保持面5および第1保持面4に向かって突出し、対向方向において挿入空間Pで連結したものである。つまり、第1突出部6は、第1保持面4および第2保持面5の少なくとも一方の面から他方の面に向かって突出し、かつ挿入方向側に形成されるものである。
第2突出部7は、図3、図4に示すように、第1保持面4に形成される第2突出部7Aと、第2保持面5に形成される第2突出部7Bとを有する。
第2突出部7Aは、第1保持面4から第2保持面5に向かって、対向方向に突出して形成される。第2突出部7Aは、第1保持面4の引き抜き方向側に形成される。第2突出部7Aの引き抜き方向側の端部は、第1保持面4の引き抜き方向側の端部に一致するように形成される。本実施形態における第2突出部7Aは、電線延在方向において3つ設けられる。各第2突出部7Aは、対向方向から見てそれぞれ電線延在方向に離間して形成される。また、第2突出部7Aのうち、電線延在方向の両端部に位置する2つの第2突出部7Aが、リブ3Aの電線延在方向の両端部と離間して形成される。第2突出部7Aは、挿抜方向から見て、第1突出部6から離間して、すなわち隣り合う第2突出部7Aの間に第1突出部6が位置するように形成される。つまり、第1突出部6と第2突出部7Aとは、挿抜方向から見た場合に、挿入方向および電線延在方向において離間して形成されることとなる。第2突出部7Aは、対向方向から見て矩形形状であり、かつ挿入方向側の端面において、電線延在方向の中心部が挿入方向に突出して形成される。つまり、第2突出部7Aは、対向方向から見て、挿入方向側の端部が、電線の挿入方向側に挿入方向頂部71Aを有する凸状に形成される。挿入方向頂部71Aは、先端が円弧状に形成されている。さらに、第2突出部7Aは、引き抜き方向側の端部から挿入方向に向かって、対向方向の突出量が増加して形成される。つまり、第2突出部7Aは、電線延在方向から見て、挿入方向における中央部が、第2保持面5、つまり対向面31Bに向かって突出した形状に形成される。第2突出部7Aは、電線延在方向から見て、第1保持面4から第2保持面5に向かって傾斜する傾斜面72Aを有する。第2突出部7Aは、傾斜面72Aにおいて、電線延在方向から見て第2保持面5側に最も突出した対向方向頂部73Aを境に、第1保持面4に向かって傾斜する傾斜面74Aが連続して形成される。
第2突出部7Bは、第2保持面5から第1保持面4に向かって、対向方向に突出して形成される。第2突出部7Bは、第2突出部7Aと同形状、かつ電線延在方向に対して対称に形成される。したがって、第2突出部7Bも、第2突出部7Aと同様に、挿入方向頂部71B、傾斜面72Bおよび74B、対向方向頂部73Bを有する。
対向方向頂部73Aおよび対向方向頂部73Bは、対向方向における離間距離が電線100の外径よりも小さくなるように形成される。傾斜面74Aは、対向方向頂部73Aから挿入方向において、第1保持面4に向かって傾斜する面であり、電線延在方向から見て、挿入方向頂部71Aにおいて対向面31Aに接続される。傾斜面74Bは、対向方向頂部73Bから挿入方向において、第2保持面5に向かって傾斜する面であり、電線延在方向から見て、挿入方向頂部71Bにおいて対向面31Bに接続される。傾斜面74A、74Bの対向方向における離間距離は、引き抜き方向側の端部、つまり対向方向頂部73A、73Bが形成されている位置において電線100よりも狭く、傾斜面74A、74Bの傾斜に沿って、すなわち挿入方向に向かって広くなり、挿入方向側の端部、つまり挿入方向頂部71A、71Bが形成されている位置において、電線100の外径よりも広く形成されている。
また、第1突出部6および第2突出部7において、第1保持面4に形成された第1突出部6と第2突出部7Aは、電線延在方向および挿抜方向において、交互に形成されている。第2保持面5に形成された第1突出部6と第2突出部7Bは、電線延在方向および挿抜方向において、交互に形成されている。ここで、挿入空間Pに挿入された電線100が傾斜面74A、74Bと接触する位置は、傾斜面74A、74Bの対向方向における離間距離が電線100の外径と等しい位置よりも、引き抜き方向側となる。第1突出部6の頂部61は、傾斜面74A、74Bが電線100と接触した状態において、傾斜面74A、74Bおよび電線100が接触する第2突出部側接触位置と、頂部61および電線100が接触する第1突出部側接触位置との挿抜方向における離間距離が電線100の外径よりも小さくなるように形成される。
次に、本実施形態における電線100の保持構造1による電線100の保持について説明する。まず、作業員は、電線100をリブ3A、3Bの引き抜き方向側で、かつ挿抜方向において電線100と挿入空間Pとが対向するように位置させる。次に作業員は、不図示の専用の治具などを用いて、電線100を挿入空間Pに対して、挿入方向に挿入する。このとき、電線100は、第2突出部7Aの傾斜面72A、または第2突出部7Bの傾斜面72Bに接触し、傾斜面72Aまたは傾斜面72Bの傾斜に沿って、挿入方向に誘導される。作業員が電線100を挿入方向に向かって挿入し続けることで、電線100は、電線延在方向から見て、対向方向頂部73Aと、対向方向頂部73Bとの間の隙間に到達する。次に、作業員がさらに電線100に対し挿入方向に力を加え、対向方向頂部73Aおよび対向方向頂部73Bに対して電線100を圧入することで、電線100は、リブ3A、リブ3Bを対向方向頂部73Aと対向方向頂部73Bとが対向方向において離間する方向に押し広げて隙間を通過する。また、離間する方向に広げられた対向方向頂部73Aおよび対向方向頂部73Bは、電線100の通過後、弾性復帰により元の位置に戻る。次に、作業員がさらに電線100を挿入方向に向かって挿入し続けることで、電線100は、第2突出部7Aの傾斜面74Aおよび第2突出部7Bの傾斜面74Bの傾斜に接触しながら挿入方向に向かって移動し、第1突出部6の頂部61に接触する。このとき、第1突出部側接触位置(第1突出部6との接触箇所)と第2突出部側接触位置(第2突出部7との接触箇所)との挿抜方向における離間距離が電線100の外径よりも小さいことから、電線100は、挿抜方向において第1突出部側接触位置が引き抜き方向側に凸形状(対向方向から見て図4の点線の電線100を参照)となり、挿抜方向において第2突出部側接触位置が挿入方向側に凸形状(対向方向から見て図4の実線の電線100を参照)となるように湾曲する。また、対向方向から見た場合に、電線100は、挿入空間Pにおいてリブ3側と、貫通孔22側に亘って、波型形状に湾曲した状態で(図3の点線による電線100を参照)、第1突出部6および第2突出部7により挿抜方向において挟持される。以上により、作業員は、電線100の挿入を完了し、電線100が保持構造1により保持される。
以上のように、本実施形態に係る電線100の保持構造1は、挿入空間Pに挿入された電線100が、第1突出部6と第2突出部7A、7Bとに接触し、かつ第1突出部側接触位置と第2突出部側接触位置との挿抜方向における離間距離が電線100の外径よりも小さいため、挿入方向に湾曲して保持され、電線延在方向および挿抜方向への移動が規制される。また、対向方向については、リブ3が形成されていることにより、移動が規制される。これにより、電線100は、第1突出部6および第2突出部7により挿抜方向において保持されるので、例えば対向方向において第1保持面4および第2保持面5により挟持され、かつ保持される電線の保持構造に対し、第1保持面4および第2保持面5を押し広げることがないので、配線板2に対向方向への力が掛かることを抑制することができる。これにより、電線100の保持構造1は、電線100を配線板2に保持した状態で配線板2の反りの発生を抑制することができる。
また、本実施形態における第2突出部7A、7Bは、引き抜き方向側の端部から挿入方向に向かって突出量が増加するように、傾斜面72A、72Bが形成される。これにより、電線100を挿入空間Pに挿入した際、電線100は、傾斜面72A、72Bに沿って挿入方向側、すなわち対向方向頂部73A、73Bに誘導されるので、電線100の保持構造1への挿入性を向上させることができ、電線100の配線板2に対する布線時の作業性を向上させることができる。
また、本実施形態における貫通孔22は、配線板2およびリブ3の成形において、挿抜方向に割った金型の型抜き用の穴として用いることができる。第2突出部7の傾斜面72および傾斜面74は、リブ3を成型する際において、配線板2よりも引き抜き方向側で、挿抜方向に割った金型の型割り面が設定されることとなる。したがって、成形時において、挿入方向側の金型が配線板2を通過するための貫通孔が、配線板2に空けられる。つまり、型抜き用の穴の内壁面は、対向面31Aおよび対向面31Bと同一面である。これにより、型抜き用の穴を貫通孔22として使用できるので、電線100の保持構造1の成型工程において、作業工程を減少させることができる。
また、貫通孔22、つまり型抜き用の穴を、電線100の挿入方向に湾曲する際のスペースとして使用することができるので、電線100が挿抜方向に湾曲するための挿抜方向の空間部を形成する必要がない。
また、対向方向から電線100を挟持する電線の保持構造においては、配線板の反りを抑制するために、配線板の挿抜方向の厚みを大きくする必要があった。これに対し、本実施形態の電線100の保持構造1は、電線100を挿抜方向から保持するため、配線板2の挿抜方向の厚みを大きくする必要がない。以上により、本実施形態の配線板2は、挿抜方向の厚みが大きくなることを抑制でき、電線100の保持構造1およびそれを搭載する電子機器を薄型化することができる。また、電線100をリブ3が対向方向から挟持する構造では、例えば配線板2の反りを抑制するために、配線板2の厚みを厚くしたことにより、設置スペースの都合などでリブ3を低くしなければならない場合がある。リブ3が低いと、電線100がリブ3から引き抜き方向に離脱しやすくなる可能性がある。また、配線板2が反った場合にも、電線100が配置面21から浮き上がることとなり、電線100がリブ3から引き抜き方向に離脱しやすくなる可能性がある。したがって、リブ3の引き抜き方向側に、電線100の離脱防止の別部材をカバーとして付ける必要がある。これに対し、本実施形態の電線100の保持構造1は、第2突出部7の対向方向頂部73により、電線100の引き抜き方向への離脱を抑制することができ、別部材を必要としないので、電線100の保持構造1およびそれを搭載する電子機器を薄型化することができる。さらには、電子機器において、部品点数を削減することができる。
また、電線100をリブが対向方向から挟持する構造では、例えば、対向方向の厚みを薄くするため、リブの対向方向の厚みを、樹脂成形を考慮した最小厚みに設定し、それに対向方向に突出する微細な突出部を設け、微細な突出部で電線を対向方向から挟持する構造が考えられるが、対向方向において、リブの厚みと突出部の厚みが必要となる。さらに、突出部は、電線を挟持するだけの保持力を持つような厚みにする必要がある。これに対し、本実施形態における電線100の保持構造1では、電線100は、挿抜方向から保持されるので、リブ3の対向方向の厚みは、樹脂成形を考慮した最小厚みでよい。したがって、配線板2に対して、電線100を狭いピッチで布線することができる。
[変形例]
次に、変形例に係る電線100の保持構造1について説明する。図5は、変形例に係る電線の保持構造の断面図である。変形例に係る電線100の保持構造1は、リブ3に切り欠き8が形成される点について、本実施形態の電線100の保持構造1と異なる。
切り欠き8は、リブ3に形成されることで、電線100の挿入時において挿入性を向上させるものである。本実施形態における切り欠き8は、図5に示すように、電線延在方向に沿って第2突出部7の間に、複数形成される。切り欠き8は、リブ3の引き抜き方向側の端部から、挿入方向に向かって形成される。切り欠き8は、対向方向から見て矩形形状に形成される。
この場合、作業員が、電線100を挿入空間Pに挿入して、電線100を対向方向頂部73Aおよび対向方向頂部73Bの間に圧入するとき、リブ3A、3Bを対向方向において離間させる方向に力が働く。ここで、切り欠き8が形成されていることにより、リブ3A、3Bは、電線延在方向に対向する切り欠き面81、82が形成する空間部だけ剛性が低下している。従って、リブ3A,3Bに対して、対向方向に離間させる方向に力が作用した場合、リブ3A、3Bが変形しやすくなり、力を分散させる。つまり、配線板2に対して対向方向に作用する力を抑制することができる。これにより、電線100を対向方向頂部73Aおよび73Bの間を通過させるときなど、電線100の挿入時における挿入性を向上させることができる。
本実施形態および変形例における電線100の保持構造1は、挿入空間Pを、配置面21よりリブ3側に形成される領域と、配置面21より配線板2側に形成される領域とから構成されるとしたが、これに限らない。例えば、挿入空間Pは、配置面21よりリブ3側、すなわち引き抜き方向側の領域のみから構成されるものであってもよい。この場合、貫通孔22を形成せずに、リブ3A、3Bの対向面31Aおよび対向面31Bが第1保持面4および第2保持面5を構成し、対向面31Aおよび対向面31Bに第1突出部6および第2突出部7が形成される。また、挿入空間Pは、配置面21より、貫通孔22側、すなわち挿入方向側の領域のみから構成されるものであってもよい。この場合、リブ3A、3Bを形成せずに、貫通孔22の内壁面22a、22bが第1保持面4および第2保持面5を構成し、内壁面22a、22bに第1突出部6および第2突出部7が形成される。
本実施形態および変形例における電線100の保持構造1は、第2突出部7の挿入方向頂部71の形状を円弧形状としたが、これに限らない。例えば、対向方向から見て鋭角に形成された形状でもよい。また、対向方向から見て、第2突出部7の傾斜面74側が三角形状に形成されるものではなく、楕円形状に形成されるものであってもよい。また、対向方向から見て、第2突出部7の挿入方向側の端部が挿入方向頂部71を有するのではなく、電線延在方向に沿って平坦に形成されるものであってもよいし、さらには平坦に形成された端面の電線延在方向の両端部に、挿入方向側に突出した突起を有する形状、いわゆる、第2突出部7の挿入方向側の端部が、くさび形に形成される形状であってもよい。いずれの場合の第2突出部7も、対向方向に突出して形成されているため、第1突出部6と第2突出部7との間に挿入された電線100に対し、引き抜き方向側から接触する。したがって、電線100の挿抜方向の移動を規制することができる。また、挿入方向頂部71の形状によって電線100が接触したとき、電線100の食い込み性が異なるので、電線100の太さなどにより、挿入方向頂部71の形状を選択することで、電線100に対し、適切な力で保持することができる。例えば、電線100が太い場合などは、第2突出部7の先端を、鋭角やくさび形に形成されたものを選択することで、適切に電線100を湾曲した状態で保持することができる。
本実施形態および変形例における電線100の保持構造1について、第1突出部6および第2突出部7は、第1保持面4および第2保持面5のどちから一方に形成されていてもよい。例えば、第1保持面4に第1突出部6および第2突出部7が形成され、第2保持面5には形成されていない場合、挿入状態において、電線100は、第1保持面4側は第1突出部6および第2突出部7と接触し、挿抜方向に保持される。第2保持面5側は、第2保持面5と接触する。この場合においても、第2保持面5と、第2突出部7の対向方向頂部73の対向方向の離間距離は、電線100の外径よりも小さく形成されているため、電線100の保持構造1は、電線100の挿抜方向に対する移動を規制することができる。また、電線100は、第1突出部6および第2突出部7により湾曲して保持されるので、電線延在方向に対して力が掛かった場合でも、電線100の保持構造1は、電線延在方向への移動を規制して保持することができる。
本実施形態および変形例における電線100の保持構造1について、電線100を第1突出部6と第2突出部7に積極的に接触させて保持するのではなく、対向方向頂部73によって電線100の引き抜き方向への移動を規制する目的で第2突出部7が形成されてもよい。この場合、第2突出部7の挿入方向の大きさ、つまり傾斜面74の挿入方向の大きさは小さく形成されることとなる。ただし、第1突出部側接触位置と第2突出部側接触位置との挿抜方向における離間距離は、電線100の外径よりも若干小さく形成されていることとする。このとき、電線100は、第2突出部7の挿入方向頂部71により挿入方向側に形成される凸形状が浅くなる。つまり、電線100は、第2突出部7によって力が作用することで大きく湾曲して保持されるのではなく、比較的、元の直線形状に近く、挿抜方向に移動が可能な挿入状態となる。この場合においても、対向方向頂部73により、電線100がリブ3から引き抜き方向側に離脱することはない。したがって、例えば、電線100の保持構造1に熱が伝導され、第2突出部7、つまり挿入方向頂部71が熱により膨張した場合、挿入方向頂部71に電線100が積極的に接触している訳ではないので、挿入方向頂部71が電線100に与える応力の影響を抑制することができ、熱環境の変化などに対する電線100の耐久性を向上させることができる。また、この場合においても、例えば電線100に電線延在方向に沿った力が掛かった場合、挿入空間Pに挿入された電線100は、第1突出部6と第2突出部7とに接触し、かつ第1突出部側接触位置と第2突出部側接触位置との挿抜方向における離間距離が電線100の外径よりも若干小さく形成されることにより、湾曲して保持されることとなる。したがって、電線延在方向に対する移動を規制することができる。
1 電線の保持構造
2 配線板
21 配置面
22 貫通孔
3 リブ(3A、3B)
4 第1保持面
5 第2保持面
6 第1突出部
61 頂部
7 第2突出部(7A、7B)
71 挿入方向頂部(71A、71B)
72 傾斜面(72A、72B)
73 対向方向頂部(73A、73B)
74 傾斜面(74A、74B)
100 電線
P 挿入空間

Claims (3)

  1. 少なくとも1以上の電線が配置される配線板と、
    前記配線板において、1本の前記電線が挿入される挿入空間を挟んで、挿入方向と直交する対向方向に対向して形成される第1保持面および第2保持面と、
    を備え、
    前記第1保持面および前記第2保持面のうち少なくとも一方の面は、
    他方の保持面に向かって突出し、かつ挿入方向側に形成される第1突出部と、他方の保持面に向かって突出し、かつ挿入方向と反対方向である引き抜き方向側に形成される第2突出部と、を有し、
    前記第1突出部および前記第2突出部は、前記対向方向から見た場合に、挿入方向および対向方向と直交する電線延在方向において離間して形成され、少なくとも一方の突出部が電線延在方向において複数形成され、
    前記電線は、前記挿入空間に挿入された挿入状態において、少なくとも前記第1突出部および前記第2突出部と接触することで、挿入方向に湾曲して保持され
    前記第2突出部は、引き抜き方向側の端部から挿入方向に向かって突出量が増加して形成されることを特徴とする、
    電線の保持構造。
  2. 請求項に記載の電線の保持構造において、
    前記配線板の引き抜き方向側の配置面より、引き抜き方向側に突出するリブをさらに備え、
    前記保持面は、前記配線板から前記リブに連なって形成され、
    前記第1突出部は、前記保持面のうち、配線板側に形成され、
    前記第2突出部は、前記保持面のうち、リブ側に形成される、
    電線の保持構造。
  3. 請求項に記載の電線の保持構造において、
    前記リブは、電線延在方向に隣り合う前記第2突出部の間に切り欠きが形成される、
    電線の保持構造。
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